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都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……代理投下スレ
696
:
コカトリスVS
:2025/06/28(土) 23:00:58 ID:5Br.uEN2
「しかし主様。あの相手は一体」
真紅が【口裂け女】と契約者に視線を向ける。
向こうも距離を保ちながら、こちらを観察していた。
【口裂け女】の方は、ある程度ダメージが回復したのか立ち上がり戦闘体勢を取っている。
契約者の方も同様。マスクを着けていない以外は、【口裂け女】と変わらない服装と髪型をしているので姉妹のように見えた。
「かなりの手慣れじゃが何者じゃ。襲われる心辺りは……山ほどあるな、うん」
「ああ」
ただ、契約者の顔には見覚えがあった。
真紅は気づいてないようだが。
「なんじゃ。心辺りでもあるのか?」
「まあな。今はそれよりも」
真紅を後ろに下がらせ前に出る。
向こうも同じ、契約者が歩き出す。
「決着を着けるのが先だ」
野原の真ん中で相対する。
こうして見ると、やはり契約者の顔は知人二人と似ていた。
幼さを残しながら整った顔立ち。強い意志を感じる大きな瞳。
それぞれの特徴を兼ね備えている。
「六本足の契約者。あなたを『世界の敵』として斬る」
口火を切ったのは向こうだった。
「世界の敵、か」
昔、二人がそう呼ばれたことを思い出す。
目の前の契約者の顔。【首切れ馬】の黒服が話していた内容。それらが結びついていく。
真相はわからないが、俺の知らないところで何かの思惑が働いているのはわかった。
「かつて、あなたの契約都市伝説である【姦姦蛇螺】が引き起こした惨劇は決して許されるものではない」
「それは【獣の数字】の契約者のせいで――」
「だとしてもです。罪は裁かれねばならない」
真紅の反論に、契約者はきっぱりと言い切る。
『彼』は長い黒髪を揺らすと、今度は俺に矛先を向けた。
「そして、何よりあなた自身だ。六本足の契約者。あなたの存在はそれだけで世界を乱す」
「ああ、そうかもしれないな」
覚えないがない。とは言えるわけがなかった。
否定できない程度には、様々な相手と戦い事件に関わってきた。
少なくとも、俺がいなければ【獣の数字】の契約者が暗躍することはなかっただろう。
二人が【姦姦蛇螺】に呑まれ暴走することもなかった。
正体がわかった今ならそう断言できる。
だが
「だからといって大人しく斬られるつもりはない」
かつて貫くと決めたエゴを捨てる理由にはならない。
「俺は最期の瞬間まで家族と生きていく」
「……ならば」
契約者の雰囲気が変わった、人から都市伝説へ近いものへと。
昔、聞いたことがある。都市伝説に呑まれるギリギリの境界線に立つ事で力を発揮する体質があると。
目の前の相手がそうかもしれなかった。
「『ボク』はその覚悟ごとあなたを切り捨てる」
「やってみろ」
月の下、本当の戦いが始まった。
「おわり」
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