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都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……代理投下スレ

691コカトリスVS:2025/06/28(土) 22:43:47 ID:5Br.uEN2

「けど、そんな派手に活動していれば組織にすぐ潰されそうですが」
「……組織の中に彼らと通じている一派がいたんです。おかげで実態が明らかになるまで時間がかかりました」
「隠蔽していたってことですか」
「ええ。事態が表沙汰になったのは、洗脳を自力で解き『山犬』から脱走した一人の【人面犬】の存在があったからです」

 【首切れ馬】の黒服は語った。
 その後、人面犬が学校町へと辿り着き一人の少年と契約したことを。
 彼らは幾つもの都市伝説と戦った末に、【人面犬】の古巣である『山犬』と決着をつけることになった。

「組織が事態を完全に把握した頃には、『山犬』の首魁は少年達によって倒されていました。脱走者である人面犬の犠牲と引き換えに」
「今日の連中は、その時にうまく逃げおおせた面々ですか」
「はい。当然、組織が征伐に乗り出しましたが緊急だったので漏れがありました。……通じていた黒服の方はすぐに『処理』されましたが」

 ため息を一つ、彼女はした。

「ちなみにその後、少年はどうなったんですか」
「……それが現在消息不明だそうです」
「消息不明?」
「私にも詳しいことはわかりませんが、事件が解決してすぐに学校町から姿を消したようです」

 【首切れ馬】の黒服によると、少年は自分の意思で失踪したらしい。
 何でも同居していた家族に書き置きを残していたようだ。
 
「事件を通して何か思うところがあったのかもしれません。元々、優しい少年だったようなので」
「そうですか」

 契約した都市伝説を失ったことは俺にもある。
 だからといって、気持ちがわかるかと言えば答えは否。
 人は人、自分は自分だ。  
 
「ちなみに彼の名前は?」
「珍しいですね。あなたが他人に興味を持つなんて」
「もしかしたら出会うことがあるかもしれないので」
「……その時は一報をお願いします。彼と知己の者が今も捜しているらしいので」

 少し待って下さいと言うと、彼女はポケットから手帳を取り出しめくった。

「ああ、思い出しました。中々、珍しい名字と名前です」
「珍しい名前ですか」
「ええ、彼の名前は」

 一拍置き、【首切れ馬】の黒服は読み上げた。

「空井雀。空に井戸の井と書いて空井、雀はそのまま漢字です」

 知り合いと同じ名字を持つ少年の名を。


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