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【15周年記念】ジョジョの奇妙な問題集【自由参加企画】

160名無しのスタンド使い:2024/04/30(火) 21:36:55 ID:T2Lf3QQ20
【課題名】
>>48
リングボックス
【使用オリスタ】
No.8014 ラブ・ジス・モーメント→本体名『しょう子』
【解答】

 蒸し暑い真夏の夕暮れ、街中を行き交う人々に冷たい風がそよ吹けば、茜色に染まった空に暗雲が垂れ込み、天恵とは程遠い土砂降りの大雨が降り注ぐ。にわか雨ならすぐに収まるが……雨足は徐々に激しさを増し、曇天に稲光が閃けば、瞬く間に雷鳴が轟く。

 天気予報も予測しきれなかった嵐のような夕立ち。お天道様の気紛れに振り回される人々は、びしょ濡れになりながら雨宿り出来る所に避難する。


「はぁ〜服がびちょびちょ、急に降るなんて最悪」

 女子高生の『しょう子』もたまたま近くにあった電話ボックスの中に逃げ込み、豪雨が収まるまで雨宿りしようとしていた。肩掛けのエコバックには彼女の嗜好品(推しのグッズ)がたんまりつまっており、傘を持ち歩いていなかった以上、大切なお宝を冷たい雨に晒したくない。

 雨が収まるまで特にやる事もなく、しょう子はスマホで線の細い美男子たちが絡み合うボーイズラブの電子書籍を読み漁り、男同士の友情から発展した尊い純愛、決して現実世界では起こり得ないディープ・ダーク・ファンタジーに感銘を受けていたが……これから彼女は夕立が遥かにマシと思えてしまうぐらい最悪な事態に遭遇してしまう。

「あ^ぁらぁ〜お盛んですわぁ〜デュフフフフ」

 誰もいない密室を良いことに、腐女子は他人に決して晒す事の出来ない下品な表情を浮かべていると……それは突然に、電話ボックスに身長190cmはあるであろう金髪碧眼の筋肉モリモリマッチョマンの外国人が断りもなく勝手に入ってきたのだ。

 絶句、そして恐怖と絶望にしょう子の全身が押し潰されそうになる。外は大雨、逃げ場のない息苦しい密室に謎の大男と二人っきり……何も起こらないハズがない。それはもうコーラを飲んだらゲップが出るくらい確実……と、しょう子はこれから起こりうる最悪の事態を予想して顔を青ざめさせていた。

 しかし、事態は彼女の予想の斜め上を軽々と突き抜ける。大男はしょう子のことなどまるで眼中になく、力強い足取りで電話ボックスに迫り来る身長2メートルは越えている筋肉モリモリマッチョマンの坊主頭の外国人に視線を向けていた。巨漢もそんな大男に用事があるようで、電話ボックスの中に乱入してきた。

 三人用の電話ボックスなど存在しない。2人でも定員オーバーなのに、こんな巨人が入り込んではぎゅうぎゅう詰めである。一番小柄なしょう子は両手で頭を守りながら屈み込み、勇気を振り絞り「ちょっと、な、な、何なんですか!?」と必死に抗議する。

 しかし、大男と巨漢は向かい合ってガンを飛ばし合い、やはりしょう子のことなどまるで興味なさそうだ。彼女はてっきりエロ同人みたく乱暴されると本気で肝を冷やしていたので、一番危惧していた可能性が消失したのは喜ばしい事だが……危機的状況は依然として変わりない。

 こんな狭い密室にわざわざ入り込んできて、このまま穏便に終わるハズがないと……彼女の妄想力がそう告げている。


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