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【15周年記念】ジョジョの奇妙な問題集【自由参加企画】
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:
名無しのスタンド使い
:2023/11/28(火) 21:29:11 ID:DqvvoycU0
「イージーモードはつまらないよな、おい?」
高校生が自虐的に笑うと、〈MJS〉は指を対角に構えて無数のガラス板を具現化し、自分の回りに次々と衛星のように周回させる。
〈MJS〉は近距離パワー型に分類されるスタンドだが、破壊力は人並みぐらいしかなく、スピードも接近戦闘に特化した同種のタイプには一歩及ばないが……ガラス板の具現化を基本能力に、A判定の精密動作性・成長性からなる柔軟な応用力は、他の近距離パワー型とも互角以上に闘えるポテンシャルを秘めている。
「MJSのガラスの衛星は攻防一体!僕の周り半径5メートルを旋回しながら近づくものを弾き飛ばして切り刻む!ぶちのめしてやるからお前のとっておきを見せてみな!」
相手が攻めて来ないならこちらの情報を敢えて開示して誘い込む。勿論、相手がこちらの誘いに都合良く乗ってくるとは限らないが、高校生は体力を消耗しきる前に、この膠着状態をどうにかしたかった。その為なら手段は選ばない。
「……ハンティングゲームを楽しみたいなら今がチャンスじゃないか?僕はこのままだったら血が流れすぎて失血死するかもしれない。今が一番活きが良いから、きっとひりつくような楽しい狩りができるかもしれないね。……でも、まぁどうせ絶対反撃してこない死体のケツを掘るのが大好きな変態野郎ならずっとイモる事しかできないか。あぁ……イモるって言うのはね。攻撃されるのが恐くて安全な場所に引きこもって動かない腰抜けのゲームプレイヤーの事を言うんだ……こんな辛気臭い森の中で死体とお着替えごっこなんてしてたらきっと知らないよね?」
高校生は相手の感情を逆撫でするような言葉を思い付く限り吐き捨てる。確信ではなく、ただの推測だが……強盗・強姦・殺人、様々な社会的タブーを破ってきた犯罪者は、往々にして自分の感情に正直で自制心の欠片もないだろう。人目の多い場所ならまだ演技なり取り繕うかもしれないが、自分が支配する有利なテリトリー・狩り場で、今まで散々いたぶってきた獲物に突然好き放題、罵詈雑言を浴びせられたら?
分からせてやろう……と、付け入る隙を勝手に晒してくる。
もっとも相手の異常性や実力を見誤れば自分の寿命を縮める自殺行為でしかないが……高校生の瞳に迷いや余計な感情は宿っていない。既に覚悟しており、生死を賭けた博打に挑むだけだ。
そうこうしているうちに、木々の隙間からそいつは……ぬっと現れるや否や、四肢を力強く躍動させながら少年に向かって猛進してくる。
「いやいやいやいや……マジか」
さすがにこれは高校生も想定していなかった。
森の中に仕掛けられていたトラバサミは、狩りのサポートの為だけではなく、この〈切り札〉を確保する為に仕掛けられていたのかもしれない。
高校生は呆けたように目を丸くしながらそれを見つめる。恐らく生まれて初めて現物を見たのだろう。
体長はゆうに2メートルは超えている。黒みがかった褐色の毛皮は防弾チョッキのように硬く丈夫、その中も分厚い脂肪と筋肉で保護されており、急所を猟銃で撃ち抜かない限りその暴走を止められない……日本国内最大最強の野生生物ヒグマだ。
その発達した肩の筋肉は盛り上がってこぶになっているが、その正中線にはやはりと言うべきか、お約束のファスナーがついている。中身が何かは定かではないが……問題はあれが着ぐるみに宿るスペックを活用できるかどうかだ。
〈MJS〉は空中に漂わせていたガラス板を一斉に射出するが、ヒグマは直撃を受けてガラスがその身に突き刺さろうとも怯む様子はない。この程度の攻撃では、分厚い装甲を身に纏う屍の重戦車を足止めする事は不可能。
ヒグマの前足が容赦なく高校生目掛けて振り下ろされるが、〈MJS〉は空中に待機させていた残りのガラス板を重ね合わせて一点集中の防御を図る。
合わせガラスと強化ガラスの特性をイメージしたのガラスの防御壁は、ナイフのように鋭利なヒグマの爪の直撃を受けても完全に砕け砕け散る事なく、高校生を致命傷から守りきるが……剛腕の凪払いまでは押し返す事は叶わず、力負けしてガラス板ごと高校生は吹き飛ばされてしまう。
ヒグマの中身が何にしろこの異常なパワーはヒグマの着ぐるみそのものに宿る固有の剛力なのかもしれない。高校生は木陰に激突するが、すぐさま起き上がり逃げ出す。脳内のアドレナリンは全身に駆け抜ける痛覚の警報を無視して疾走させる。
すぐ後ろには猛追するヒグマが迫りくる。
そんな緊迫した危機的状況下、足元を注意深く洞察できる余裕は高校生にはなく―――ガシャン。
落ち葉に紛れて仕掛けられていたトラバサミ、今度は高校生の左足をガッツリ挟み込んでいる。
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