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【オリスタ】 命知らずのマイ・ジェネレーション【SS】

45命知らずのマイ・ジェネレーション:2016/07/04(月) 23:53:50 ID:ONApRAAI0
002

「・・・っ・・・・ぐう・・・・・」

全身を切られるなんて、当然ながら生まれて初めての経験だ。

痛い・・・というのもあるが、とにかく全身が熱い。

二つの感覚が同時に襲ってきて、どっちがどっちの苦痛なのか分からない。

筋肉を切断されてしまったのだろうか・・・身体に上手く力も入れられない・・・

ドサッ

「お・・・お兄ちゃん!!」

「くっ・・・・クソがああーーーーッ!!」

『パパウパウパウパウパウパウパウパウパウパウパウパウパウパウ!!』

ユウキが駆け寄ってくる音が微かに聞こえる・・・・。

それにマックが『ザ・カッター』で足止めしてくれているようだ。

「酷い傷・・・とにかく血を止めなきゃ・・・ちょっとだけ我慢してね、お兄ちゃん」

ユウキは僕の傍らに座ると、袖をまくりてのひらを傷口に押し当てた。

「ぐ・・・」

激痛だが、幸いにも身体は動かないので治療の邪魔にはならなかった。

ユウキのてのひらを伝い、僕の細胞に変換されたユウキの細胞が皮膚の上を移動して傷口を少しずつ塞いでいく。


「無駄撃ちするんじゃあねえ!!マック!!!」

『ザ・カッター』による攻撃を乱発するマックを、リンダが牽制する。

「し、しかしよ・・・リンダの旦那・・・!!コイツを止めねえことにはトキトウが・・・」

「はあ・・・まったく・・・やるならもっと効果的にやれと言ってるんだ。少し頭冷やせ。アイツに刃を喰われた時のリスクを忘れたか?」

「ハッ・・・!!」

マックは急いで刃を風化させた。しかし少々遅かったらしい。

シュウウ・・・シュウ・・・・フシュウ・・・・

エルヴィユはキャッチした刃数枚を、いつの間にか咀嚼していた。

「しィィィィまったアアアアアアアア!!く、喰われているウウウーーーーッ!!」

「だから落ち着けっつってんだろうが!!焦るんじゃあねえ!!たった2,3枚じゃあ、あいつらには腹の足しにもならん!!」

「ADEFYUUUUUUUUUUUUUUUU・・・・・・・・・」

エルヴィユが勝ち誇ったように笑みを浮かべる。時任が治療されていることには気付いていない。

リンダは大胆にエルヴィユとの距離を詰めていく。歩みに一切の恐れは見られない。

そして目前で立ち止まると、手の平を上にし、自分の身体に向けて動かす。

「かかって来な・・・山猿野郎」

エルヴィユが捕食せんと大口を開ける!

しかしエルヴィユが跳びかかるより速く、リンダのスタンド『アリシア・ワン』の拳がうなりを上げ、エルヴィユの下腹部に突き刺さる!!

『ウラウラウラウラウラウラウラウラウラア!!』

「は、速ええっ・・・!!トキトウやガキのスタンドにもまったく劣っちゃあいねえ!!」

「ぬ、ぬうう・・・」

「どうした?エルヴィユ。貴様どうやらラッシュを見切れていないようだな。それに少し疲れも見え始めたようだが・・・?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

エルヴィユはうなだれたまま、動かない。

「・・・なんだア?コイツ・・・返事ぐらいしたらど・・・ウッ!?」

急にエルヴィユが上げた顔は、元のエルヴィユのそれではない!

まるで仮面の如く、骨で出来た甲殻が顔を覆っている!!

「・・・っ!?何だ・・・・!?これは・・・!!」

「ADEFYUUUUUUUUU・・・・・・・・・」

さらにエルヴィユの身体から血のような霧が噴出し、エルヴィユの全身を覆っていく!!

「見せてやろうッ・・・!!このおれの『超血装状態』をなああああッ!!」


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