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【R-18】できない夫と愉快なお嫁達 その13

419名無しのやる夫だお:2023/12/03(日) 19:30:17 ID:Gpno7pbY0
前イスラーム時代におけるウッザー女神
当該女神の神名は、リフヤーン語と古アラビア語では ʿzy、ナバテア語では ʿzʾ、アラム語では ʿzyʾ であり、南アラビアの言語では ʿzyn であった(セム語は母音を表記しないため、ここでも母音は表記していない。ʿ は有声咽頭摩擦音、ʾ は声門閉鎖音を示す。)[1]。ウッザー女神が前イスラーム時代においてリフヤーン語(英語版)、古アラビア語、ナバテア語、アラム語などのセム系諸語で書かれた碑文で言及されるときには、必ず冠詞を伴う[1]。イスラーム期以後はしばしば冠詞が省かれる[1]。当該女神の神名は、標準的な文語のアラビア語においては、クルアーンの読み方の伝統(英語版)に従い、ʿUzzā と読む(本記事では以後、「ウッザー」とカナ転写する)[2]。「ウッザー」という神名のことばの意味は「非常に強い力」である[1]。

ウッザー女神の本質がなんであったのかについては十分に解明されていない[1]。金星の擬神化であるという説が古くから言われてきたが、『イスラーム百科事典第2版』はいずれの説も根拠が不十分であり憶測にすぎないと判断している[1]。ウッザー女神を他の神格 deity と同一視する説も古くからあり、ウッザー女神をギリシア神話のアプロディーテー女神と同一視する説、あるいは、パルミュラ神話のアズィーズー ʿAzīzū 女神と同一視する説、アラビア神話のルダー女神(英語版)と同一視する説、ラート女神と同一視する説、ラート女神及びマナート女神と同一視する説があるがいずれも確定的な説ではないとされる[1]。同時代史料ではないが10世紀のバル・バフルール(英語版)のシリア語=アラビア語辞書にはウッザーが金星のことであると断定されており、コス島のナバテア語とギリシア語の二言語併記碑文ではウッザーの逐語訳としてアプロディーテーの神名が選ばれているが、どの時代にどの地域でウッザーがどのような神であったのかを正確に記述できるまで資料が十分に見つかっているとは言えない[1]。

西暦紀元1世紀からイスラーム誕生の7世紀までの間、ハウラーン、ペトラ、シナイにはウッザー女神の神意を伝える巫者がいたことが碑文資料によりわかる[1]。少なくともこれらの地ではウッザー女神への信仰が実践されていた[1]。ナバテア人はウッザー女神を篤く信仰し、アプロディーテー女神と習合していた[3][4]。また、ナバテア人はウッザー女神を、「クトバーゥ」あるいは「アクタブ」(Kutbāʾ, al-Aktab)という書記、すなわち水星の神と対になる神として両神を崇拝していた[3][4]。

5世紀のギリシア語の文字資料は、アラビアではウッザー女神に犠牲が捧げられることを伝える[1]。6世紀のギリシア語の文字資料によると南メソポタミアのラフム朝の王家はウッザー女神を崇拝していた[1]。また、イスラーム期以後に書かれた資料(例えば『歌の書』など)によると、ラフム朝の王は「ラートとウッザーにかけて」誓いを立て、ウッザーに囚人を犠牲として捧げることもあり、ウッザーに神意を問う神明裁判を行っていたとされる[1]。なお、ウッザー女神の神名が埋め込まれた人名(英語版) "theophoric name" としては、イスラーム期以後の資料では「アブドゥルウッザー」のみが知られているが、イスラーム期以前の碑文資料などでは、その他にもいくつかのバリエーションが確認されている[1]。


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