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囚われの姫騎士
40
:
ジャック
:2020/04/03(金) 16:04:45 ID:6KMJ36m20
それから二週間が経ち、ザルディスがこの城から出ていくまで2週間を切っていた。
「……ッ!」
突如予告もなく現れたザルディスに、リリシアは固まった。
元より、来訪を予告してくる程この姉妹に気を使っているザルディスではなかったが。
丁度妹のタリアはお風呂に入っているので、この部屋にはリリシアしかいなかった。
「ご機嫌麗しゅう、王女様」
よほど機嫌がいいのか、ザルディスは未だ嘗て無いほどの満面の笑みで現れ、
まるで舞台上の役者のように挨拶をしてみせた。
ザルディスがこの部屋に来る目的は唯一つしかない。
思わずソファに座ったまま動けないリリシアは、膨らんだお腹を護るように両手をお腹に置いた。
「この頃何かと城内を彷徨いているようだが、バレてるぞ。貴様らの企みなどは、な」
笑みをたたえたままだったが、どことなく凄味が加わった顔でザルディスはつぶやく。
魔王の魔力をもってすれば、遠隔地の様子を観ることなぞ朝飯前だ。
また、城内各所にいる魔族から、リリシアの目撃情報は報告されている。
「クックク。逃げたければ逃げるが良い。出来るものならな。それはそうと、出来具合を確認させてもらおうか」
大股で近寄り、すぐ目の前にやって来たザルディスは、冷たく言い放つとその手をリリシアの豊満な乳房に伸ばしてきた。
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