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【石川賢】ゲッター線が他作品に出張!! 避難所【クロスSS】
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奴らに墓標はいらない。
:2013/03/15(金) 04:39:30 ID:shK785nE0
上がりをせしめて回っているうちに、バイケンは息のかかった売人のひとりを捕まえた。
「ナット、最近売り上げが落ちてねえか」
「バイケンさん、この頃、銀河パトロールの目がうるさくて、ロド麻薬が思うように売れないんでさァ」
灰色のコンクリートでできた街路、壁に貼られた賞金首のポスター、
方眉をつりあげ、バイケンが不機嫌そうに灰になりかけた葉巻を吐き捨てる。
言い訳がましい売人にバイケンが一発、蹴りをくれてやる。それも睾丸のど真ん中にだ。
ブーツの先が売人の股間をえぐった。
身体をくの字に曲げ、呻くナット──バイケンが引き抜いた拳銃をナットの額に押し付けた。
「ナット、お前が手下の売人どもから金をチョロまかしてんのは知ってんだ」
恐怖のあまり、ナットの全身が硬く強張った。バイケンが三十八口径の銃口を額の皮にぐりぐりと押し付ける。
ネズミをいたぶる猫のように、サディスティックにネチネチと。
「か、勘弁してください、バイケンさん、出来心だったんです……」
ナットは胸の辺りで両手を握り合わせ、バイケンに許しを求めた。それに対するバイケンの返答。
「勘弁できねえな、ナット、俺はそこまで心の広い男じゃねえ」
銃口が火を噴いた。銃弾がナットの額から後頭部へと突き抜ける。血と脳漿がザーメンのように派手に吹き飛んだ。
髪の張り付いたピンク色の肉片が、壁に付着する。地面に散らばったナットの砕けた頭部を踏みつけ、バイケンはせせら笑った。
「ひひひっ、俺の金をチョロまかそうなんざ、百年早えんだよ、なあ、ナット」
「また派手にやったもんだな、バイケン」
突然後ろから何者かに声をかけられ、バイケンは驚きながら振り返った。全く気配を感じなかった。それこそ微塵もだ。
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