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オリロワA part3

465ラストスタンド ◆A3H952TnBk:2025/12/31(水) 21:05:43 ID:jesZa4Jc0

「ヤマオリの巫女には、北西の“灯台”へ付き合ってもらうが……。
 出来ることならメカーニカ、アンタの手も借りたい」

 そしてメリリンは、サリヤとの中庭での戦闘で何をしたか。
 メリリンは一体、あの場で何を実証してみせたか。
 他でもない、システムBへの解析と干渉である。
 それは彼女が持つ確たる価値を、何よりも裏付けていた。

 トビが灯台へ向かう相手として誘うのは、エンダとメリリン。
 刑務の土台となるシステムへ干渉する可能性を持った二人だ。
 即ち“そこ”に存在するモノも、自ずと見えてくる。

 因果なものね、と。
 メリリンは苦笑して、微かに視線を落とし。
 脳裏にサリヤの姿を過らせて、思いを馳せる。
 メリリンは、サリヤを振り返る。

 サリヤを終わらせるために、ジェーンと手を結んで。
 サリヤと再会して、ジェーンを喪って。
 サリヤと分かり合えぬまま、離別へと至って。
 今度こそ家族を背負って生き続けることを選んで。
 そして今、サリヤの忘れ形見が降りてきたのだ。

 サリヤが果たせなかった目的が、この掌へと突き出された。
 チェックメイトへと向かうための手筈が、目の前に用意された。
 まるで運命が巡ってきたかのようだった。
 その奇妙な因果を、メリリンは静かに嚙み締める。
 
 世界の破壊には興味もないし、やるつもりもない。
 どのみち世界は壊れているし、とうのサリヤは命を落とした。
 彼女が最終的に目指したような“真の災厄”は、きっと果たされないだろう。

 それでも、サリヤが対峙した“誰か”に一矢報いられるのなら。
 壊れた世界を捨てたがっている、生意気な“誰か”の鼻を明かせるというのなら。
 この悪事に加担することで、少しでも彼女への手向けになるというのなら。

 あの中庭で、サリヤは。
 かつての親友であり。
 亡き友人の仇であり。
 だからこそ、手を取れなかった。
 けれど、今は――――。

 それから、暫しの沈黙を経て。
 腹を括ったように、不遜な笑みを浮かべる。
 そうしてゆっくりと、メリリンは顔を上げた。

「……いいよ」

 今度こそ喪って、ようやく歩み寄れた。
 ひどく、ひどく皮肉なものだった。
 そんな皮肉さえも、その手に握り締める。

「今回は、“あなた”に協力する」

 ――私が地獄に落ちたら、そっちで奢ってよ。
 ――ツケだからな。サリヤ。

 メリリンは、トビの計画に“乗る”ことを選んだ。
 片耳につけた「流れ星のアクセサリー」に触れながら、彼女は決意を固める。
 訣別の為に手放した形見が、再びメリリンへと寄り添う。
 もう二度と、それを捨てることはないだろう。


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