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オリロワA part3
437
:
REMATCH
◆H3bky6/SCY
:2025/12/18(木) 20:48:03 ID:IzfH5kf60
義手の調整が終わり、休憩もまた終わる。
短い静寂ののち、一行はそれぞれ装備を整え、外へ向かう準備に入った。
中庭には、離脱を目前とした微妙な空気が漂っている。
ひと段落した安堵のようであり、全てが終わった訳ではない緊張感を保たねばならない。
その中で、ローマンがエンダに声をかけた。
「よぅ。ヤマオリの巫女。こうして改めて話すのは、初めてだな」
軽い口調だが、探りが混じっている。
エンダは足を止め、振り返りもせずに応じた。
「そうだね。何か用かな、ギャングスター」
互いに名を知り、力も知っている。
だが、交わるのはこれが初めてだ。
「単刀直入に言う。キングとやり合う気はあるか?」
「……ほう?」
エンダが興味深そうに首を傾ける。
黒靄はまだ形を取らないが、影がわずかに濃くなった。
「『エンダ』の命を狙った相手だ。私に恨みがないと思うかい?」
「なら話は早ぇ。共闘だ」
ローマンは言い切る。
彼にとってはキングが排除できれば殺すのは誰でも構わない。
対キングを掲げる戦力は多いほどいい。
「確かに、望むところではあるね」
エンダも、その提案自体に異論はなかった。
だが、すぐに続く言葉が、その期待を制した。
「ただし、やるにしても、まずは外に出てからだ。
キングの相手をしている間に、時間切れになっては目も当てられない」
あくまで離脱、生存優先。
残り時間は迫っている。キングとの戦いが長期戦になって共倒になるのは避けたい。
それがエンダの一貫した判断だった。
「――――ちょっと待て」
しかし、ローマンが待ったをかける。
それは決戦を先送りにするようなエンダの態度に、ではない。
ローマンが引っ掛かったのは別の所だ。
「出てから、だと……? どういう意味だそりゃ」
その言い回しではまるで――『キングが中にいる』とでも言いたげではないか。
その反応に、エンダは思い出したように言った。
「ああ……そう言えば、まだキミたちには言ってなかったか」
何気ない調子。
だが、次の一言は、空気を一変させた。
「キングは今――――ブラックペンタゴンの中にいる」
言葉が落ちた瞬間、ローマンの動きが止まる。
「なに……?」
困惑と驚きが同時に眉間へ集まる。
狙い続けた獲物が、この檻の中にいる。
完全なる青天の霹靂。
想定外のところから齎された情報をローマンがすぐには飲み込めずにいた。
――その時だった。
「――――ぉ助けぇぇぇぇぇぇぇええええええ!!」
裂けた悲鳴が、穴の向こうから飛び込んできた。
北側の壁に開いた裂け目。そこから、ひとつの影が転がるように現れた。
騒がしく、うるさく、だが切迫した女だった。
土と埃にまみれ、足をもつれさせながら、彼女は中庭へ向かって駆け出してくる。
息も整わぬまま、声だけが先走る。
「……あぁ? こんどは何だよ」
次から次へとやって来る面倒事にローマンが眉を顰める。
頭痛の種は尽きず、凶報は、いつもこうして、最悪の形でやって来る。
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