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オリロワ:Winter Apocalypse

47名無しさん:2025/06/01(日) 19:07:37 ID:WMsPjlEM0
【名前】エイリネ・ソムナ
【性別】女
【年齢】44
【性格】物静かで、常に笑顔を浮かべている。自らのことを率先して語ることは少なく、他人の話を聞いて共感する側にまわることが多い。
【容姿】防寒用の貫頭衣を着込んだ、茶髪で細身の薄幸そうな女性。
    涙の跡が顔にはっきりと残り、拭いても拭いても決して消えない。
【神禍】『いつか聞いた子守唄(グレイス・ララバイ)』
思想:終わった世界で苦しみながら生き続けるより、安らぎのまま死を迎えるべき
彼女の声を聞くと徐々に心が安らぎ、闘争心が収まってくる。
母親の子守唄を彷彿とさせるその響きは、やがて眠気を呼び寄せる。
そして眠りについたものが命を落とした時、夢の景色がエイリネの脳裏に記憶される。

今は極寒の世界。備えもないままに深き眠りに落ちた人間がどのような運命をたどるのかは、推して知るべし。
彼女の神禍によって眠りに落ちた者は、善き夢に包まれ、安らいだ表情のまま凍り付いて終焉を迎えるのだ。

【詳細設定】
辺境の田舎村にも、地球寒冷化現象と神禍による災いは押し寄せた。
家族ぐるみの付き合いをしていた村で、いつしか村人同士での諍いが絶えなくなった。
夫も息子も別人のように荒れ果てて、毎日のように誰かと争い、身体を傷付けていた。
エイリネのまわりでも、苦悶の表情を浮かべて命を落とした人は少なくなかった。

希望のない世界に絶望した彼女は、せめて来世は幸福を掴めるようにと、最愛の息子と夫を永遠に覚めない夢へと送った。
父、母、親友、隣人。生きることに疲れた人々を、彼女は来世へ旅立たせていった。

村人たちは安らいだ笑顔を浮かべて永遠の眠りにつき、彼らの最期の表情に応えるように、エイリネもまた涙を流しながら笑顔を浮かべた。
いつしか、この地獄のような世界で苦しむ人々を、笑顔で眠りに付かせることこそが、自らの使命なのだと思うようになった。
知己はみな死に絶えたが、彼女は独り人々を決して覚めない夢へと導いている。

48名無しさん:2025/06/01(日) 19:12:02 ID:aS0MnkfE0
【名前】保谷 州都(ほうや しゅうと)
【性別】男性
【年齢】19歳
【性格】短慮で直情的。だが根は素直で、情に厚い。自信に見せかけた空元気で自己を武装している。強者に媚びず、弱者を踏みにじらない一線を自分の中に持っているが、それを声高には語らない。信頼と力に飢えているが、それを表現する手段を知らない。
【容姿】褪せた赤のスカジャンを羽織り、ボロボロのブーツを履いた青年。頬には凍傷の跡が残り、左目は過去の喧嘩で白濁している。短く刈り込んだ黒髪と、やや猫背の姿勢が少年と男の中間の不安定さを印象づける。口調はぶっきらぼうだが、顔立ちはどこか優しい。

【神禍】
『模倣(ミラーコード)』
思想:お前みたいに強くなれたら、俺は彼らを守れたのに。

目を合わせて20秒が経過すると、対象の神禍を模倣・使用可能になる。
ただし持続時間は1回につき最大2分程度。コピーした神禍はあくまで“借り物”であり、精度や出力は本人には及ばない。

【詳細設定】
保谷州都は、全球凍結が始まったその日、偶然にもアメリカのホームステイ先にいた。
ホストファミリーとは英語もろくに通じなかったが、温かい毛布と飯をくれた彼らは、最初に彼が「守れなかった」人たちだった。
目の前で凍え、泣きながら崩れていく家族を、何もできずに見ていた少年は、5年間で“銃を取る意味”を覚えた。

雪と欲望に塗れたラスベガスで、”ハード・ボイルダー”を名乗る男が率いる組織が勢力を拡大していた。
混乱に紛れ、暴力で秩序を維持し、殺しで信頼を稼ぐその組織に、州都は拾われた。
初めは駒、次に盾、やがて“危険な神禍を相殺するピース”として重宝され、組織の幹部付きの用心棒になった。

だが、本人は自分を「何かになれた」とは思っていない。
他人の力を借りて立つ自分は、あくまで“誰かの影”。
“お前みたいに強くなれたら”という想いで模倣を繰り返すが、なろうとするほど、「でもお前は俺じゃない」と言い聞かせるジレンマを抱えている。
保谷州都は、いまだに本当の意味で自分の生き方を見つけていない。

ラスベガスに拠点を持つ無法組織で、州都は“見せ札”として雇われている。
自分が模倣能力者であることは隠されておらず、むしろ相手の神禍を封じる抑止力として使われている。
寝床は掘っ立て小屋、食事は配給と略奪。
誰かに命じられて動く毎日でも、それは裏を返せば“必要とされている”ことの証明でもある。
まともな人間関係はないが、拳で交わす信頼のようなものは、少しだけ感じている。

49名無しさん:2025/06/01(日) 19:56:02 ID:aS0MnkfE0
【名前】グール・グラッセ
【性別】女性
【年齢】15
【性格】純粋にして残酷。戦闘に快楽を感じ、殺すことに罪悪感を持たないが、決して無秩序ではなく自分なりの「戦士の誇り」に則って行動する。他者に対しては無垢で幼さの残る言葉遣いをするが、戦場では老練な兵士のような口調になることも。
【容姿】白銀の短髪と氷のような瞳。肌は雪のように白く、凍土での生活でやや痩せぎすだが、芯の通った筋肉が宿る。騎士を模したボロ布のようなマントと、拾い集めた様々な武具をまとう。背丈は小柄だが、その存在感は戦場で異様なまでに膨れ上がる。

【神禍】
『喰戦(じきせん)』
思想:「私は、勝つためであれば何にでもなれる」

命あるものを捕食することで、その個体が持っていた戦闘経験や知識を蓄積・再現する。
ただし、獲得するのは“情報”であり、肉体そのものはあくまでグールのままであるため、フィジカル的な限界は越えられない。
例外として神禍を蓄積することはできない。


【詳細設定】
グール・グラッセは、もとは温室育ちの「騎士の娘」だった。
血筋は本物かは分からないが、彼女の家系は古の騎士道を信奉し、氷河期が来る前から「戦いを貴しとする」思想を少女に叩き込んだ。
だが世界が終わり、騎士道も国家も無意味となった瞬間、彼女の育ての親たちは「貴き死」を選び、自ら凍死していった。
残された少女は、その思想の外側に放り出される──そこには敵も、ルールも、意味もなかった。ただ「生き延びる」ために、彼女は剣を取った。いや、歯を使った。喰らった。死体から、戦いを学んだ。

グールの神禍『喰戦』は、彼女の騎士道が歪められた形で現れた。
戦いの誇りは「勝つためならば、何にでもなる」という信念に変容し、その結果、敵を喰らうことで戦技と経験を得る能力となった。
彼女の中には、名もなき傭兵、斧使い、弓の名手、蹴り技師、奇襲の専門家……「死んだ戦士たちの業」が幾人も棲んでいる。

戦闘の最中、彼らの口調や癖がふと表に出る時もある。
グール自身はそれを「自分が強くなるなら、それでいい」と笑う。
そこに迷いはない。

しかし、彼女の奥底には、未だ騎士の魂が残っている。
汚れきった世界で、殺しのなかに気高き形を探し続け、純潔を尊ぶように、戦いの中に「美しさ」を求める傾向がある。

グールは都市でも集落でもなく、あえて人の通る戦場や危険地帯を選んで流浪している。
彼女にとっての“居場所”は争いのある場所だけだ。廃墟に身を潜め、戦場に姿を現しては、傭兵や匪賊の依頼を受けて、敵対勢力を文字通り食い尽くす。
依頼を終えるたび、何の感情もなく報酬を受け取り、再び姿を消す。

戦士としての名は知られておらず、「喰い殺す子ども」や「笑う死神」などの噂話だけが、凍てつく風に乗って流れている。
彼女の「日常」は戦いだけだ。食事は肉、睡眠は瓦礫の陰、会話は死者の記憶と。そうしてグール・グラッセは、今日も誰かの“強さ”を喰らい、誰でもない自分を更新し続けている。

50名無しさん:2025/06/02(月) 00:52:38 ID:CR3mOHdc0
【名前】エトランゼ・ティリシア・ミルダリス
【性別】女
【年齢】23
【性格】高潔。彼女と関わった人間は誰しも口を揃えてこのように評する。それが称賛であれ、将又嘲笑ってやろうという悪意ありきの皮肉であれ、彼女の気風を前にしてそれ以外の感想を懐くことは難しい。
【容姿】獅子の鬣になぞらえられる金髪を短く切り揃えた、装甲姿の騎士然とした美女。善を助け悪を挫き、敵であろうと敬意を払うことを惜しまない騎士の手本のような人間。時代が時代なら後世に名を残す英雄になっていただろう。

【神禍】
『雷電心王・聖戦剣姫(クールドリオン・レコンキスタ)』
思想:荒廃した世界で正しいことを為す聖騎士になりたい

雷の剣を呼び出し、これを振るうことで落雷を操る。単なる素振りが砲撃を超える強力な遠距離攻撃になり、薙ぎ払えば数十倍の軍勢だろうが蹴散らす殲滅の神禍。
この神禍で生み出される電気はエトランゼに対して無害だが、剣の柄を通じて彼女の身体は帯電状態に置かれるため、敵は迂闊に触れることも出来ない。更に雷撃を操りながら先陣を切り、勇ましく突撃する姿というのは後ろの友軍にとって純粋に勇気を与える物であり、エトランゼが戦っているだけで自然と聖騎士団の士気は上がっていく。

【詳細設定】
歴史ある騎士の家、ミルダリス家の長女。ミルダリス家は中世に騎士として多くの武勲を挙げ発展したことで知られ、エトランゼの父も政治家として次期首相候補に挙げられるなど、現代においても華々しい活躍を見せていた。
しかし全球凍結後の戦争によって国土は破壊され、エトランゼが誇りにしていた家族も歴史も一つ余さず雪の下に埋もれてしまう。エトランゼは絶望したが、明日の食べ物にも困窮しながら凍死の恐怖に震える民衆を見て、泣いている場合ではないと一念発起。
宿った神禍を用いて悪の禍者を次々と撃破し、自警団『守護聖騎士団(シュヴァリエ・デュ・リオン・サクレ)』を組織する。雷電心王、聖戦剣姫、稲妻のエトランゼ。その名は英雄として、この絶望的な世界の中で確かな希望とあり続けている。
エトランゼ・ティリシア・ミルダリスは高潔な聖騎士である。が、騎士の活躍の影にはいつだって、轍のように踏み潰された敵の存在があるのも事実。誰かの犠牲なくして勝利は成り立たず、エトランゼも歴史上の騎士や英雄達と変わらず、それを許容できるメンタルを確立している。
それが必要な犠牲であるなら雷電心王は惜しまない。救世主が掲げたお題目……『星の再生』のための殺し合いなど、その最たる所であろう。

51名無しさん:2025/06/02(月) 01:29:53 ID:B8ceIRaA0
【名前】宝木 末寺(たからぎ まつじ)
【性別】男性
【年齢】19歳
【性格】一見すると柔らかく、社交的で気配りもできるが、その実、非常に計算高く自己防衛本能が強い。人を信用せず、敵にも味方にも一定の距離を置いて接する。笑顔は武器であり、言葉は貨幣だと理解している冷静な現実主義者。
【容姿】痩身で平均的な背丈。着古したコートの内側に、隠しポケット付きのベストを重ねている。目は薄い茶色で、常に何かを値踏みするように観察している印象を与える。表情は豊かだが、どれも作られた仮面のような印象があり、素の顔を見せることはほとんどない。

【神禍】
『渇きの天秤(ディザイア・バランス)』
思想:人は、欲望なしには動かない。

対象の人物の「欲望」だけを読み取る。
思考全体を読むわけではなく、あくまで「何が欲しいのか」に関する一点に限って、相手の本質に迫る。
対象が無意識に抱える欲望にも反応するため、本人さえ気づいていない渇望を突き止めることも可能。
逆に、欲望の薄い者や諦観している者には機能しづらい。
情報の質や強さは、自分自身の心の安定と「交渉によって相手を動かせる」という信念に比例する。信念が揺らぐと、欲望が歪んで知覚されるリスクがある。

【詳細設定】
宝木末寺は、凍てつく終末の世界を「商売」で渡り歩いた少年だ。
全球凍結が始まったとき、彼はまだ中学生だった。
家族は寒波に呑まれて死に、彼だけが奇跡的に生き残った。飢え、寒さ、略奪、騙し合い――あらゆる地獄の中で、「人間が何かを欲しがる限り、そこには価値がある」という考えに行き着いた。
これは生存術であり、人生哲学でもある。

最初は物資の横流しから始まり、やがて情報、仲介、通行証の偽造まで手を広げた。
身一つで移動できる“情報”の強さに早くから気付き、各地の小さな集落や勢力を転々としながら、自らを「ただの若い商人」として売り込み続けた。
歳の割に大人びて見えるのもその経験の積み重ねゆえだ。

神禍『渇きの天秤』は、彼の生き方そのものの延長線上にある。
誰かが欲しがるものを知れば、交渉は必ず成立する。
その信念は、彼にとって家族の死に代わる“新しい安全保障”であり、世界を再構築するための武器でもある。
しかしこの能力は、同時に彼の人間性を削っていった。
人を「欲望の容器」として見る癖が染みつき、誰を目の前にしても「こいつは何を欲しがっているのか」としか考えられない。
純粋な感情、無償の行動を理解することが難しくなっている自覚もある。

現在は、特定の勢力や拠点に属さず、各地を放浪する「自由商人」として活動している。
主な取引対象は、物資に飢える集落のリーダーや、裏取引を行う傭兵団、情報屋、教義的なカルト集団など。どこへ行っても歓迎されるわけではないが、「話ができる少年」として一定の需要はある。
彼は物を売る以上に、「人と人を結びつける」ことに価値を置いている。たとえば、「武器が欲しい勢力」と「武器を抱えすぎて困っている廃村」の仲立ちをし、互いの“欲望”を補完し合うような交渉を好む。自分自身は過剰な所有欲を持たず、最低限の装備と機転、そして神禍を武器に、凍える世界を巧みに渡り歩いている。
ただし、彼の視線の奥には常に孤独がある。誰かと長く共にいることができない。
欲望だけを見てきた彼は、いつか“誰にも欲しがられなくなる”日が来ることを、どこかで恐れている。だから今日も、彼は「誰かの欲望」を探し求めて旅を続けている。取引と引き換えに、“ほんの少しのつながり”をもらうために。

52名無しさん:2025/06/02(月) 02:15:43 ID:B8ceIRaA0
【名前】フィスク
【性別】男
【年齢】47
【性格】皮肉屋で冷笑的。他人の情熱や信念を斜に構えて見ているが、自分の内面の空洞を隠すための仮面でもある。決して感情的ではなく、あくまで事実を処理するように人と関わるが、内心は過去の傷に囚われ続けている。
【容姿】頬が痩けた彫りの深い顔立ち。日焼けと凍傷の痕が混在し、全体的にくすんだ肌色。防寒と武装を兼ねた重く無骨なコートを着用し、古びたホルスターに一挺のハンドガンを常に携帯。目は鋭く、青白く濁った視線は常に観察する者の本質をえぐるよう。

【神禍】
『偏執の弾丸(オブセッション・バレット)』
思想:真実などない。あるのはそれぞれが抱く妄信だけだ。

使用するハンドガンの弾丸が絶対貫通の魔弾と化す。
装甲や壁、生体、概念的な「防御」さえも貫くが、“撃つ対象に強く執着し、偏見を持っている”状態でなければ発動しない。
逆に言えば「この者は虚偽の象徴だ」と内心で確信することで、どんな対象にもその“嘘”を貫かせることができる。
真実ではなく、“思い込み”が力の源。

【詳細設定】
フィスクは元・私立探偵だった。
冷静沈着な観察力と、人の嘘を見抜く勘に長け、崩壊前の世界では都市部での難事件に携わっていた。

全球凍結が始まった当時、妻と娘がいた。フィスクは彼らを守るために避難を急いだが、混乱する人々の中で信じていた親しい知人に裏切られ、家族を攫われ、人身売買のカタに売られた。
信じていた友情は妄信で、真実は見えていたはずなのに、彼自身がそれを直視しなかった――それが彼の悲劇の核心だった。

その後、”妻と娘はまだ生きている”という妄信を抱き、極寒の廃墟都市を流れ歩き、最終的に“ならず者の楽園”と化したラスベガスへ辿り着く。暴力と陰謀に支配されたこの都市で、フィスクは皮肉な形で再び「探偵」としての技能を活かすことになる。
嘘を暴くことも、正義を語ることもやめた。
現在のフィスクは、瓦礫と化したベガスの片隅で、“探偵”の名を借りた情報屋兼処刑人として生きている。
依頼を受けて調査し、ときに始末も引き受けるが、彼自身には善悪の基準はない。
ただ彼は、路銀を稼ぐために非道を働く。
”まだ生きているはずの”妻と娘を見つけるために。

53名無しさん:2025/06/02(月) 02:31:22 ID:B8ceIRaA0
【名前】グレゴリー・ゲンガー
【性別】男
【年齢】34
【性格】静かな圧を放つ冷徹な現実主義者。理屈よりも経験と感情で他人を測る傾向があり、信頼には慎重だが一度認めた者には分け隔てない忠義を示す。情を断ったようでいて、どこか”家族”という言葉に未練がある男。
【容姿】刈り上げ頭に無精髭、血で汚れたボロコートを纏った壮健な男。体躯はがっしりしており、かつての拷問官時代を彷彿とさせる無数の傷痕が全身に残っている。右目には義眼を装着しているが、特別な機能はない。

【神禍】
『流血する覇声(ヴァーミリオン・ドクトリン)』
思想:痛みを背負ってこそ、誰かを導ける。

拷問官時代、自らも苦痛に耐えながら相手の心を抉り、恐怖と忠誠を植え付けるという”責任ある暴力”を信じていた。
その信念が反転し、自分の出血量に応じて、敵に恐怖を、味方に鼓舞を与える力となって神禍が顕現した。
自身の流血がトリガーであり、出血量に応じて効果が強化される。
敵には視覚・聴覚・感覚を通して”死を予感させる幻覚(畏怖)”を強制し、味方には「この人と一緒なら生き延びられる」という安心と高揚感を伝染(鼓舞)させる。
出血しすぎると本人の命も当然危うくなるが、死の間際こそ最大の効果を発揮する。

【詳細設定】
全球凍結が訪れる以前、グレゴリー・ゲンガーは政府組織に所属する合法的な「拷問官」だった。
政治犯・反体制派を”人道的に”扱うための職であったが、実際には違法と紙一重の尋問が日常だった。彼はその任務に使命感を持ち、「痛みとは人間を最も正確に測る手段だ」という独自の信念を育んだ。

しかし、世界が凍り始め、秩序が崩壊する中で、組織も国家も消えた。彼が築いてきた倫理も居場所も失われ、荒廃した都市の廃墟で彼は”無力なひとりの人間”に戻った。
死と隣り合わせの日々。食料のために奪い、仲間を裏切られ、子供が凍死するのを見た。
「この世界に倫理は不要だ」と考え、暴力で小さな集団を束ね、ギャング組織「ブラッドハーレイ」を築く。
彼の統率の鍵は、拷問官時代に培った”痛みを共にすることで育まれる支配と絆”だった。
血を流して先陣を切る彼の姿に、人々は恐怖と同時に安心を覚え、彼を「ボス」と呼んで従った。

彼にとって、神渦は「正義の代わりに人を導く力」であり、信仰に近い形で信じている。

54名無しさん:2025/06/02(月) 02:45:24 ID:B8ceIRaA0
【名前】アーノルド・トロイメライ
【性別】男
【年齢】56
【性格】温厚で思慮深く、人との距離を詰めることに慎重。対話を重視し、他人の感情や記憶に無遠慮に踏み込むことを避ける。表面上は穏やかだが、誰よりも人間の「深淵」を知っている。決して激情に走らないが、その内には静かな怒りと悲しみが宿る。
【容姿】白髪混じりのウェーブがかった髪を後ろで束ねている。細身の長身で、くたびれたコートを常に羽織っている。どこか古い西洋の探偵小説に出てくるような佇まい。片目は昔の負傷で見えず、黒い眼帯で覆っている。声は低く、物静か。

【神禍】
『無言の傍観者(ノート・ウィットネス)』
思想:真実は、他人の意志をもって語られるべきで、自分が暴くものではない。

相手の深層記憶に潜む最も強烈なトラウマを、幻覚として強制的に再体験させる能力。
使用時、対象は意識の支配を一時的に失い、記憶に飲まれる。
肉体的ダメージは伴わないが、精神の崩壊や錯乱を引き起こす危険性が高い。
トラウマの映像は、他者にもぼんやりと投影されることがある。
アーノルド自身はこの力を「暴力」と見なしており、極力使用を拒む。

【詳細設定】
アーノルド・トロイメライは、かつて戦火の絶えない地域で臨床心理士として活動していた。
人々の心の痛みに向き合い、治癒を導くことこそ自らの使命だと信じていた。
だが、全球凍結が起こったあの日、彼はカウンセラーとして守っていた患者たちを救えなかった――少女の首に縄をかけた母親、雪の中で死を待つ兵士、泣きながら銃を握る少年。何人もの「壊れていく心」を目の前で看取った。

世界が崩壊した後、彼は瓦礫と死体の中を彷徨い、やがて「真実」を求める人々に頼られ、探偵としての生を始める。
「カウンセリングでは救えなかった命を、せめて事実の解明で報いるために」。
神禍の力を使えば「真実」にたどり着くことは容易い。
だが彼はそれを拒み続ける。自分の力は、真実を語る“口”ではなく、黙らせる“刃”だからだと。
アーノルドの眼帯は、誤って神禍を使ってしまい、ある女性にトラウマを想起させ、錯乱させた末に傷を負わされたものである。
彼は今もその出来事を忘れていない。人の記憶に土足で踏み込む者は、どれほど正義を語ろうと、「人の尊厳を奪う加害者」だ――彼は、誰よりもその事実を知っている。

終末の世界で、アーノルドは「口を閉ざした探偵」として知られている。
孤独を好み、小さな仮設居住地を拠点に、時折依頼を受けては真実を探しに旅に出る。
だが、依頼人に事実を突きつけることはなく、語らせるだけで立ち去るのが常。
彼が真相を握っていると誰もが知っていても、彼の口から語られることはない。
世界が終わった後も、人の尊厳を守り続けることを意識している。

55名無しさん:2025/06/02(月) 02:53:17 ID:B8ceIRaA0
【名前】ガーゴイル(本名不詳)
【性別】男
【年齢】38
【性格】卑劣かつ慎重。正面からの衝突を極端に嫌い、あらゆる局面で最もリスクの低い選択肢を取る。それゆえに陰湿で臆病と評されるが、本人にとっては「生き延びる」ことこそが最大の倫理であり、勇敢さを愚行と断じている。常に冷静で無感情を装っているが、内心は恐怖と不信にまみれており、それを制御するために理屈と距離を置いた人間関係を保っている。
【容姿】煤けた防寒マントに身を包み、全身の大部分を覆い隠した男。氷点下の地でも顔を隠すフードを手放さず、素顔を見せることはない。唯一見えるのは、蛇のような鋭い目と、常に冷たく歪んだ笑み。体型は中肉中背。背中には仕込み刃を複数隠しており、移動の際も足音をほとんど立てない。

【神禍】
『断罪せし石化の印(レリクス・ジャッジメント)』
思想:「誰かを信じるくらいなら、裏切られる前に無力化するべきだ」

刃物で切りつけた相手を、徐々に石化させる能力。
石化の進行速度は傷の深さや位置に比例し、心臓や脳に近づくほど早まる。完全石化まで至れば即死と同義。
石化は「能力を受けた本人の自我が崩れたとき」に完成するため、精神的動揺や恐怖を与えることで加速させることもできる。
この能力は彼が「誰も信じられず、全てを拒絶したい」という根源的な不信と防衛本能から発現した。

【詳細設定】
名をガーゴイル。本名は捨てた。
全球凍結の始まりと共に国家というシステムが瓦解し、武力だけがものを言う時代になった。
元々、都市の下水道管理職という地味な職についていたが、氷に覆われた街が機能不全に陥ったことで職場も家族も崩壊。飢えと寒さ、そして略奪者に追われる日々の中、早い段階で“人を殺す”覚悟を固めた。
5年の間に、依頼を受けてターゲットを仕留める「暗殺者」として生き延びることを選んだ。
武力の強さより、確実に背後を取る頭脳と、裏切りも厭わぬ冷酷さが彼の武器だった。

昔、“信じた仲間”に裏切られ、大きな借金を背負わされたトラウマを抱えている。
「信じた自分が愚かだった」「もう誰も信じない」という断絶の思想が、彼に“切りつけた者を石に変える力”を与えた。
彼は敵だけでなく仲間すらも一線を引いて扱い、「裏切る前に動きを封じる」ことを徹底するようになる。
その陰湿さゆえに評判は最悪だが、依頼の確実性から一部の地下組織や放浪者の間では重宝されている。

56名無しさん:2025/06/02(月) 03:09:14 ID:B8ceIRaA0
【名前】ジャッジ(本名不明)
【性別】男
【年齢】38
【性格】冷静沈着で無感情に見えるが、内心では常に「罪を正す」ことに執着している。正義や倫理ではなく、あくまで“秩序”の視点で罪を測る。他人の命に対して極端に無関心だが、「見逃した罪人」がのうのうと生きていると知った時だけ、異常なまでの執念を見せる。
【容姿】黒ずくめのコートとフードで全身を覆った痩身の男。瞳は鈍い灰色。雪に溶け込むような無個性な顔立ちをしている。
常に無音で行動する訓練が染みついており、影のように現れ、影のように去る。

【神禍】
『審きの気配(クライム・センシング)』
思想:罪に見合わぬ命が生き延びることは、世界の秩序への裏切りだ。

自身の周囲半径数百メートル内にいる人間の「罪科の重さ」を感知する。罪が重いほど“存在感”が濃く可視化され、輪郭が浮かび上がるように知覚できる。
対象の罪に応じて、視覚だけでなく、重低音のような“心音”としても感じ取る。

【詳細設定】
ジャッジ──それは、本名を捨てた男に他人が与えた通称だ。
かつては法を司る者だった。国家がまだ息をしていた頃、彼は裁判所の技術職として、膨大な証拠資料や監視記録を整理し、判例の裏打ちを行っていた。正義を語るには向かず、戦場にも立てず、ただ静かに「事実」を積み重ねる役目だった。
だが、全球凍結が始まった混乱の中、彼の勤めていた裁判所は略奪者に襲われ、仲間は殺された。
そのとき、彼の目の前で略奪者が笑っていたのを忘れない。彼は「正しさ」を語る者たちの末路を見た。そして、判断した。

──裁かれなかった罪人を、生かしておいてはならない。

彼は姿を消し、5年間に渡り「暗殺者」として生きた。ただの殺し屋ではない。
彼が狙うのは、かつて国家が捌ききれなかった罪人、混乱の時代に弱者を殺してのし上がった者たち、秩序を蹂躙した全ての存在だった。
その能力──神禍──がいつ芽生えたのかは、彼自身も気づかなかった。
だがいつしか、彼は“罪”を感知できるようになっていた。暗闇の中で響く心音、足跡のような殺気、色彩を持って浮かぶ罪の輪郭。
それは世界が彼に与えた「審判者」としての感覚だったのか、それとも彼がそれを望んだ結果なのか。

そして今、ジャッジは再びある“名簿”を手に入れた──バトルロワイヤルの参加者一覧。
その中に、かつて自分が裁き損ねた者の名前を見つけた。
秩序がないなら、自分がそれになるしかない。
神ではない。ただの裁定者として、ジャッジは戦場に足を踏み入れる。

無法地帯となった極寒の都市廃墟を根城に、ジャッジは“審判の記録”をつけながら一人で生きている。
時折、罪深い者が殺されたという噂だけが風に乗って広まる。
彼に雇い主はいない。ジャッジが動くのは、裁くべき名前を見つけたときだけだ。

57名無しさん:2025/06/02(月) 03:47:59 ID:B8ceIRaA0
【名前】大川 陽介(おおかわ ようすけ)
【性別】男
【年齢】26歳
【性格】粗暴で無遠慮。口が悪く喧嘩腰だが、実は情が深く、特に「弱い立場の人間」にだけは妙に優しい。
【容姿】短く刈った黒髪に、煤けたジャケットと鉄製の防寒肩当てを身に着けている。小柄ながら筋肉質な体格で、常に鉄パイプを携行。顔にはいくつかの古傷。口元には未だ治りきらない凍傷痕が残る。

【神禍】
『拒絶する掌(レジスト・マニュアル)』
思想:誰にも奪われたくない。だったら全部、突き返してやる。

近接斥力操作能力。
触れた対象に一瞬だけ強力な反発力を付与し、吹き飛ばすことができる。
また、一定距離内の物体や攻撃を、掌を向けることで「拒絶」するように弾き返す。
強い「拒絶の意思」が能力の起点であるため、感情が揺らぐと精度が落ちる。意図的な防御・攻撃には優れるが、不意打ちや精神動揺に弱い。

【詳細設定】
全球凍結以前の陽介は、ただのどこにでもいる貧乏学生だった。
弁当屋と引っ越しバイトを掛け持ちし、母と弟を養っていた。
だが、冬の訪れとともに世界は変わり、数日の間に母はあっけなく命を落とした。

全球凍結から半年後。
避難先のビルで、弟が食料を巡る争いに巻き込まれ、仲間だと思っていた男に殺された。
その瞬間、陽介は全てを「拒絶したい」と強く願った。
悲しみも、奪う者も、弱さも──全部だ。
誰にも奪わせない、誰にも近づかせない。彼の神禍はその「強すぎる拒絶」によって芽吹いた。

絶望に沈む暇もないまま、生きるために暴力の世界へと堕ちた陽介は、やがて「爆走仁義"赫焔會(かくえんかい)"」という暴走族集団を組織する。
バイクを運転する才能があったようだ。
食料と燃料を奪い、反抗する者は殺す。そんな地獄のような日々の中で彼は、ただひたすら「奪われたくない」という想いだけを胸に戦い続けてきた。

5年に及ぶ暴徒生活の中で、陽介は何度も死線を越え、そのたびに神禍が磨かれていった。
だが、ある時仲間の一人を自らの能力で殺してしまったことが転機となる。
「守るはずの誰か」をまたしても奪ってしまった罪悪感が、陽介の精神にひびを入れた。
赫焔會は解散し、陽介は独り雪の荒野をさまようようになる。

現在は、元族仲間から受け継いだバイクの残骸を改造したソリに乗り、雪に閉ざされた集落を転々としている。共に行動しているのは、かつて助けた3人の子ども。食料を探し、凍死寸前の者を拾い、物資を奪われれば取り返しに行く。時にはまた暴力に手を染めるが、「自分からは絶対に仕掛けない」と固く決めている。ただし、誰かを守る時だけは──一切の遠慮を捨てて拳を振るう。

58名無しさん:2025/06/02(月) 05:51:03 ID:CyeYzZgs0
【名前】メリィ・クーリッシュ
【性別】女
【年齢】27
【性格】自由奔放で明朗快活。よく笑いよく泣く面倒見の良い姉御肌。『みんなの頼れるお姉さん』を自負している。が、最近は若干やつれ気味。
【容姿】少し顔にそばかすは浮かんでいるが整った容姿の白人。肩にかかる程のブロンドヘア。瞳の色はワインレッド。
    仕事中は紅いコートにズボンとキャップ、白い袋を腰につけた所謂サンタ衣装で活動している。

【神禍】『十二月の贈呈者(クローズド・サンタマリア)』
 思想:いま、ここにない何かを届けて欲しい。

「サンタさんはね、本当にいるんだよ」

 少女の頃、抱いていたクリスマスへの愛着。
 サンタクロースへの強い憧憬が形になった能力。

 外部から内側の状態を目視できない容器・空間に手を入れ、『欲しい』と念じる事で、実在しない物質を取り出す。
 上記の条件を満たせば箱や穴など、どこからでも発動は可能だが、メリィはもっぱら腰に下げた白い袋に手を入れて使用する。
 今、必要な物、欲しい物を念じながら袋から手を引き抜くと、それに応じた物体が出てくる。
 手を差し入れた時間が長いほど現れる物質の規模が大きくなり、比例して体力と気力も消費する。

 便利ではあるが思い描いた物を自由に出せるわけではない。
 本質はやはり神禍らしく、銃器や爆弾など、どうしても人間を害する方向性に偏ってしまう。
 その事実に直面したときから彼女はずっと自分の能力を改変したいと願っており。
 毎日、"子供が喜ぶような普通のお菓子"を取り出そうと挑戦しているが、未だに成功したことはない。

 取り出す物質は必ず現実に在る物体と相違点のある不思議アイテム。
 例えばメリィが身に纏うサンタクロースのような紅い衣服は、この能力によって取り出した防弾加工の戦闘服である。


【詳細設定】

 氷に閉ざされた大地で"サンタクロース"を名乗り、運び屋を営んでいる女性。
 食料や嗜好品など、世界各地で託された貴重な物資を、巨大な改造トラックに積み込み、集落から集落へと移送している。
 寒気と暴力に塗れた外界に出る手段のない一部村落にとっては、たまに訪れる彼女の存在が希望になっていた。
 近頃は本拠地のアメリカで細々と活動しているが、以前は氷床の上を走行し、海を超えた大仕事を行うこともあった。

 一応、報酬を貰って動くと嘯いているが、今の世界で割に合った報酬を渡せる者は極僅か。
 物が無くて困っている人がいれば見捨てられず、ほぼ無報酬で働く慈善事業めいているのが実態。
 特に、泣いている子供がいれば放っておけないらしい。
 仕事柄、物資の運搬中に襲撃されることや、依頼を通じて組織間の諍いに巻き込まれることも多々あり。
 戦いの場数はそれなりに豊富。重火器の使用や、近接格闘、乗り物の運転は一通り出来る。

 メリィ・クーリッシュは"サンタクロース"の二代目である。
 彼女に運び屋のイロハ、凍土を移動しながら生き残る術を叩き込んだ先代は数年前の仕事中、何者かによって殺害されている。
 先代が存命時は二人で長距離輸送を敢行し、曰く世界を変える為の試みを行っていたらしい。
 師を失い、世界環境が悪化するに伴い、やれることの規模は小さくなる一方で、この頃はちょっとやつれ気味。

 小さい頃はクリスマスが大好きな純真少女で、かなり大きくなるまでサンタクロースを本気で信じていた。
 イブの夜に枕元に現れるのが変装した父だと知った後も、誰かに夢を届けられる存在への憧憬は消えぬまま。
 成人後はトラック運転手として気ままに生活していたが、全球凍結現象とその後の混乱期に、あっという間に家族と友人を失う。

 降りかかる悲劇と容赦ない現実、そして自らの憧れが歪んだような神禍を自覚し、「もう希望なんてない」と途方にくれていたとき。
 孤独の身を拾ってくれた先代の言葉に、メリィは生きる道筋を得たのだった。

 ―――それなら、お前が『次の希望(サンタクロース)』になれ、メリィ。

59◆DpgFZhamPE:2025/06/02(月) 15:32:43 ID:???0
投下します。
よろしくお願いします

【名前】ヴィクトル・シャル
【性別】男
【年齢】28
【性格】
日常では温厚かつ優柔不断。性格自体がほわほわとしている。
好きなものは多数の人と囲む食事。
しかし世界が今の有り様になる前から狩猟をして暮らしていたため、"早急に判断を下す必要がある"場面では覚悟のある決断を素早くできる。
狩猟を主に生活する過程で育ったものなので、死生観に対してはシビアであり、命を投げ打つことを良しとしない。「優しく相手を思いやる人だけれど、それはそれとして良くないことは良くない」というスタンス。
【容姿】ロシア系。身長2m30cmで筋骨隆々の大男。茶の長い髪を後ろで纏め、熊の毛皮で作った防寒着を身に纏っているが、下に着ているシャツは身体に合うものが調達できないためボロボロ。
【神禍】
『降りて宿れ、大いなる超人よ(メノー・ダイナミス)』
思想:生存本能。自然と付き合い生き残るという強い意志。
身に宿る剛力。腕で大木を割り、拳で巨岩を砕き、投石は空高く飛ぶヘリすら落とし、武器を振れば衝撃波が飛ぶ。
剛力に耐久性、俊敏性、身体能力の全てを上げる。
苛烈な環境の中で生き残るため、その自然と付き合った人類としての力。
数多の賊を力で叩き伏せた、突き詰めた"力の塊"。

強力でシンプルかつ、本人の狩猟の経験により高い応用力を発揮する。
獲物に警戒させないため、不注意に見えながら隙は一切ない構えを好む。

【詳細設定】
幼い頃から山で育った彼は、父と共に狩猟を生活にしていた。齢15で熊と格闘し大きく育った彼は、一家の誇りだった。
母に父、妹と共に暮らし優しく育った彼は、自然との付き合い方、命への感謝、死生観を学んだ。
人間死ぬ時は死ぬ。自然の前では呆気なく。しかし──できるならば、多くの人に看取られて死ぬべきだ。
一人立ちし、数年経ったあと世界が変わってからもそれは変わらなかった。
その大柄の身体で世界を彷徨いながら、彼は知った。自分ならともかく、女性や子供がこの秩序が崩壊した世界で生きるにはどれだけ厳しいかと。
子供を助け、女性を助け。襲い来る自然や賊を撃退し、志を同じくする男たちと小さな村を作った。
人は、幸せに生きて看取られて死ぬべきだ。
子供が戦場に立つべきではない。弱いものが戦場に立つべきではない。
人が、一人でも幸せに生き、旅立てるのならば。
その手助けができるのならば、この大きな体も悪くない。

60◆DpgFZhamPE:2025/06/02(月) 17:22:35 ID:???0
>>59
修正します
【性格】
日常では温厚かつ優柔不断。性格自体がほわほわとしている。
好きなものは多数の人と囲む食事。
しかし世界が今の有り様になる前から狩猟をして暮らしていたため、"早急に判断を下す必要がある"場面では覚悟のある決断を素早くできる。
狩猟を主に生活する過程で育ったものなので、死生観に対してはシビアであり、命を投げ打つことを良しとしない。「優しく相手を思いやる人だけれど、それはそれとして良くないことは良くない」というスタンス。 



【性格】
日常では温厚かつ優柔不断。性格自体がほわほわとしている。
好きなものは多数の人と囲む食事。
しかし世界が今の有り様になる前から狩猟をして暮らしていたため、"早急に判断を下す必要がある"場面では覚悟のある決断を素早くできる。
狩猟を主に生活する過程で育ったものなので、死生観に対してはシビアであり、命を投げ打つことを良しとしない。「優しく相手を思いやる人だけれど、それはそれとして良くないことは良くないと判断する」というスタンス。

でした。
申し訳ございませんでした

61名無しさん:2025/06/02(月) 19:23:08 ID:mhl3MKdU0
◆EuccXZjuIk氏に質問です。
先日投稿した案について、内容を若干修正することは可能でしょうか。
トリップを付けずに投稿してIDも変わってしまっているため、必要でしたら書き込み後に掲示板の管理人様にIP確認を依頼します。

62 ◆EuccXZjuIk:2025/06/02(月) 20:12:39 ID:CR3mOHdc0
>>61
かしこまりました。
修正していただいて大丈夫ですが、何か問題が生じた際には管理者様に此方からIPの確認をお願いする可能性がございますので、その点だけご承知お願いします

63名無しさん:2025/06/02(月) 20:39:42 ID:mhl3MKdU0
>>62
ご返信ありがとうございます。
それでは、>>41の【神禍】の箇所を下記の通り修正します。
-----
【神禍】
『私という遺産(オンリー・ミー)』
思想:あの人が遺したものを無意味にしたくない。

手で触れた任意の飲食物を『毒入り』に変える。
『毒』の主な性質は以下の通り。
・一口でも摂取すれば、効果が現れた途端にどんな生物でも苦しみに踠きながら死に至る。なお、椿自身だけは摂取しても全く平気である。
・死なない程度のダメージに抑えたい、徐々に弱らせたい等、効果を弱めることはできない。
・飲食物の見た目や味は一切変化せず、いかなる方法によっても『毒』を検出することはできない。
・摂取後に『毒』の効果が現れるタイミングを、対象の飲食物に触れる際に調整できる。最短で五秒後、最長で約一ヶ月後。
・一度『毒入り』に変えた飲食物を元の状態に戻すことや、効果が現れるタイミングを上書きすることはできない。
・触れる過程としては飲食物本体ではなく、容器や包材の上からでも可。
・『毒』が未知の物質なのか、または呪いの類なのか、椿自身にもわかっていない。

64名無しさん:2025/06/02(月) 22:27:49 ID:B8ceIRaA0
【名前】山口 遥斗(やまぐち はると)
【性別】男
【年齢】21
【性格】快活で人懐っこいが、どこか醒めている。状況に応じて立ち回る「現実主義者」であり、情に厚い一方で、感情に流されすぎることはない。未来を信じる気持ちは捨てていないが、目の前の現実を無視することもない。表面上は軽口を叩くが、本音はあまり語らない。
【容姿】凍傷で指先を数本失っている。かつてのアスリート体型を保っており、細身ながら筋肉質。髪は耳下まで伸びた黒髪、ゴーグルを首にかけ、スノーボード用のジャケットとスキーウェアを改造したような防寒着を着ている。

【神禍】
『逸脱の視力(ディフレクティヴ・ビジョン)』
思想:届かない夢を、それでも見たい。

極限まで遠くを視認できる視力を持つ。
数キロ先の人物の顔、遠方の地形、気流の動きまで把握できる。
また、物体の軌道や動きを予測する能力へ進化しており、視認対象の“到達点”を直感的に捉えることができる。
ただし、肉眼で捉えられるものに限る。夜間や遮蔽物越しには無力。

【詳細設定】
山口遥斗は、元・高校生スキー選手だった。
全球凍結の発生前、遥斗は全国大会出場を目前に控え、スキー漬けの日々を過ごしていた。家族も応援してくれていたし、世界がどんなに理不尽でも、自分の足で「未来に滑っていける」と信じていた。
全日本ジュニア強化選手に選ばれる直前、全球凍結が発生。
大会は中止、家族は雪崩と寒波に巻き込まれ全滅した。遺体すら見つからなかった。
凍結が起こり、家族を失い、夢も砕けた。だがそれでも、目を閉じると滑走の感覚が蘇った。

絶望の中、夢を見たい気持ちが消えていない自分に気づいた時、彼の心に「届かない夢でも見たい」という諦めきれない視線が生まれ、それが神禍の源となる思想である。
凍土と化した世界で、遥斗は滑走技術を活かして雪山を移動し、物資を届ける運び屋となった。次第に、武装集団からの護衛を頼まれるようになり、「動ける用心棒」として知られるようになる。移動力と先読み能力、そして視力が何よりの武器だった。

神禍が発現したのは凍結後半年、ある吹雪の夜。遭難した少女を捜索中に、何キロも離れた白い点が「助けを求める手」だと直感的に理解できた。それは神禍だった。
彼の神禍は、失われた夢をもう一度“見る”ための力だった。滑走という生の感覚、未来を切り裂くあの疾走感。もう届かないそれを、それでも「見たい」と願った。視力はその願いの形だった。
今、彼は氷原を旅する運び屋になっている。必要とあらば傭兵としても戦う。
仲間も定住地もなく、あくまで「移動する人間」として生きている。

65名無しさん:2025/06/02(月) 23:12:23 ID:CR3mOHdc0
【名前】ミア・ナハティガル
【性別】女
【年齢】12
【性格】いつもオドオドと何かに怯えている。一見すると無害に見えるが、しかしその小さな体の内側では12歳の少女に似つかわしくない苛烈な憎悪が呪いのように沸騰している。
【容姿】薄汚い襤褸布のような服を着た、この氷河時代に似合わない風体の幼女。成長期を劣悪な環境で過ごしてきたため発育が悪く、背丈は年齢の平均よりもかなり小さい。くすんだ白髪のツインテール。顔以外のあらゆる場所に惨い傷跡が残っている。

【神禍】
『発狂界・不浄曼荼羅(プララーパタ・アシュッチャヤーナ)』
思想:人間は自分以外みんな穢れている

背後に浮かべた曼荼羅の回転に合わせて、この世に存在するあらゆる不浄な概念を洪水のように放出する。
人間の暗黒面を休む暇なく刻まれ続けた奴隷が抱く、自分以外の全人類に対する超極大の呪詛。一度でもこれに汚された土地や建造物は使い物にならなくなり、多種多様な病原体が蔓延る汚染地帯となる。
嗅いだだけで意識が崩壊しそうになる程の悪臭を放ちながら溢れ出す不浄の波は極強酸性を帯びており、それそのものが凄まじい殺傷能力を持つ。なお波の中には無数の腕が混じっていて、腕は構造を無視して伸長し、近くにいる人間を手当たり次第に引きずり込む。
引きずり込まれてしまった場合、被害者は不浄曼荼羅の内側、即ち発狂界(プララーパタ)に触れることになる。ミアの憎悪と記憶を追体験という形で脳裏に直接流し込まれながら、息するのもままならない汚濁の海の中で精神的蹂躙を受ける。
普通の人間であればまず間違いなく精神死して廃人になるが、もし生き延びたとしても発狂の記憶と不浄の理に侵され……最底辺から全人類に憎悪を向けて死滅を願う、ミアと同じ発狂界の住人に堕してしまう。
これほどの不浄を扱っていながら、使い手であるミアは一切の影響を受けておらず、悪臭がこびり付くこともない。発狂界に至った者だけが、この穢れた世界の中で唯一汚れずにいられるのだ。

【詳細設定】
上流階級の家庭に生まれて育つが、父親と不倫相手の間に生まれた子であることが判明し、激怒した母親により好事家達の闇市に奴隷として売り飛ばされる。
彼女を買ったのは世界的に有名な富豪だった。そこであったことの詳細は伏せるが、彼が肉欲を愛する類の変質者であったならまだ救いがあったというのだけは確か。ミアの『飼い主』になった男は美しい少女の苦しむ姿だけを愛する殺人鬼で、彼の玩具になったミアは数年間に渡って殆ど休む暇なく拷問の日々を味わう。
全球凍結が起きた後は富豪に連れられて地下の核シェルターに移送され、引き続き地獄の日々が続くかに思われたが、神禍の覚醒によってミアはシェルターを不浄で満たし、富豪と彼の従者達、更には同じ境遇に置かれていた奴隷達も全員溺死させて脱出した。
以降は亡霊のように氷河の世界を彷徨いながら、数え切れないほどの集落や町を壊滅させている。現在生存している禍者の中でも確実に指折りの犠牲者を出しているのは間違いない。
ミアの格好は普通なら数時間も保たずに凍死するものな上、長い間拷問を受け続けた身体の中身は生きていることも可怪しいような状態であるが、彼女は特逸した憎悪で理屈を無視しながら虐殺に励んでいる。度を外れた呪いを抱える彼女は、名実共に人間を超え始めているのかもしれない。

66名無しさん:2025/06/03(火) 00:22:40 ID:EPxBkAWU0
【名前】大山 冬将軍(おおやま ふゆしょうぐん)
【性別】男
【年齢】55
【性格】苛烈に逸脱した嗜虐趣味
【容姿】自在に変幻する氷の真球
【神禍】
『冬よ永遠なれ(フユノソナタ)』
思想:凍らせた物を破壊したい
認知した物を凍らせて操る、それだけのシンプルな能力。自身の身体をも氷の玉に変えて動かしているように運用の幅は極めて広いようだ。
【詳細設定】
四季色とりどりな島国に生まれた彼は何不自由なく成長し、要領よく働いて30歳半ばで生涯賃金を稼ぎ切ってFIRE(経済的独立・早期退職)した。
豊かな環境で育った人間ではあったが生来のものかあまり良くない趣味嗜好を持っていた彼は大型の冷凍トラックを特注させて全国を回る放浪者となる。
その目的は拉致した人間を凍らせてからバラバラに分解して殺害するという非常に猟奇的な"愉しみ"にあり、10年以上の旅路で被害者数は200人を優に超えていた。
そんな暗い悦楽の日々はスノーボール・アースにより急変する。社会機能の停止、社会倫理の激変は犯罪者である彼にとっては『望むところ』だったのか?
率直に言うと"否"であった。
喜び勇んで前々から目をつけていた国内最大の孤児院にトラックを突入させ、子供たちの一斉冷凍殺人を敢行しようとした彼の目に入った光景は自然の極寒により凍え死んだ亡骸の山。
自らの手によらず氷り絶えた命を初めて目の当たりにし、思考を介さない慟哭を上げる彼が気付いた自身の真実、それは『温かな命だからこそ冷まして終わらせたい』という原始の衝動であった。凍てついた世界になど彼は居たくはなかった。
神禍に覚醒した彼は自分が幸せに生きていた世界を歪ませた何者かに対する憎悪に駆り立てられるまま、自らの肉体をも捨てて神禍の奥底に精神を没入させた。
結果として禍者の中でも飛び抜けた異形と化した氷の真球はその異常な執着心によりゴグに落ちることもなく存在し続ける。

「アノ スバラシキ セカイヲ カエセ」

完全自分本位の救世の為、冬将軍は聖女の導きに応じたのだ。

67名無しさん:2025/06/03(火) 03:27:49 ID:KcitmzSA0
【名前】マルコキアス=ヴェルナー
【性別】男
【年齢】28
【性格】元来は几帳面で義に厚い生真面目な男。しかし現在は皮肉屋かつ冷笑的な態度を取ることが多く、他者との距離を常に意図的に保とうとする。だがその内面には、今なお「何かを守りたい」「誰かに誇れる生き方をしたい」という、かつての騎士道精神の残滓がくすぶっている。
【容姿】全体的に鋭い印象を持つ青年。浅黒い肌に長めの黒髪を後ろで束ね、鋭く光るグレーの瞳を持つ。防寒用の厚手の外套の下には、磨耗した皮の胸当て。腰には細身のレイピアが吊られており、柄には家紋を刻んだ金の意匠が残っている。顔立ちは整っているが、いつも無精髭を生やしており、眼光の鋭さと相まって近寄りがたい雰囲気を纏っている。

【神禍】
『真実に届く突き(ラメント・ド・ランス)』
思想:この刃(レイピア)を他者のために使いたい。

所有するレイピアの刺突リーチを伸ばす能力。
最大で十数メートル先の対象を貫くことができ、伸縮は任意、即座に可能。
視線さえ合えば刃は瞬時にその間合いを詰め、通常の刺突では届かない位置の対象を正確に狙い撃つ精密性を持つ。
この力は、マルコキアスの「届かぬものを斬れなかった己への忸怩」が歪んで昇華したもの。
騎士でありながら守れなかった過去が、彼に「もっとも遠くにいる者をもこの手で守るか、殺す力を」と願わせた。

【詳細設定】
マルコキアス=ヴェルナーは、かつて“高地のヴェルナー”と呼ばれた一族の末裔である。
彼の一族は、旧世界において儀礼的な剣術文化を守り続けた古流騎士の家系である。
戦争とは無縁な時代にあっても、彼らは「誇り」と「形式」の象徴として、子に剣術を教え、家訓を守り、時には社会的な矛盾に反発する義士として語られてきた。

マルコキアスはその中でも特に優秀で、礼儀作法や騎士道においても祖父の誇りであった。10代後半にはいくつかの自警団にも所属し、困窮する地方の人々を守る任務に従事するなど、“真の騎士”になろうと努力していた。
しかし、全球凍結がすべてを変えた。
冬が終わらず、作物が枯れ、文明が崩壊し、人々の目が信頼や誇りから「食料と火」に向けられたとき、マルコキアスはなす術もなくすべてを失った。家族は寒さと飢えにより次々と命を落とし、剣の腕も、誓った騎士道も、何一つ役に立たなかった。

彼は知ってしまったのだ。「義に生きる者から先に死ぬ」ことを。
飢えを凌ぐため、全球凍結から一月後には彼はその剣を初めて"略奪"に使った。相手は、同じく生き延びようとする者たち。だが、そこで彼が驚いたのは、自らの手が震えなかったことだった。
以降、彼は「略奪者」となり、凍結後の五年間を生き延びた。複数の集団を渡り歩きながら、略奪や護衛、時に殺人さえ請け負いながら飄々と日々を過ごす日々。
しかし、彼は「残酷」になれなかった。見捨てた命の数だけ、夢に見る子供の幻影、叫ぶ老人、膝を抱える女が瞼に焼きついた。

彼の神禍は、全球凍結から数ヶ月の後に発現する。
当時、彼は一人の少女を護衛していた。貴族出身の少女で、凍死しかけていた彼女を見捨てきれず、彼は自らの食料を削ってまで保護していた。しかし、ある日遠くから放たれた銃弾が彼女を撃ち抜いた。間に合わなかった――レイピアは届かなかった。
全球凍結で世界が終わってから、彼のレイピアは自分のためにしか使えていない。

皮肉なことに、恥知らずなことに、これが彼の思想の起点になった。

「もしも、あの時、この刃が届いていたら――」

以降、彼はこの力を"殺し"にではなく"未然の抑止"に使ってきた。例えば、「あいつはこの距離でも殺せる」と相手に思わせ、戦闘を避ける――そんな使い方だ。
マルコキアスは今、孤独にさまよう一匹狼として、凍土を放浪している。正義も悪もない。生きるための契約をこなし、報酬を受け取り、また次へと渡るだけの日々。
だが、それでも。
みにくく汚れたこの命が尽きる前に、何か一つ――誇れる仕事をしたい。
そう思っている自分に、彼はまだ気づいていない。

68名無しさん:2025/06/03(火) 03:32:55 ID:KcitmzSA0
>>67
すみません、こちら

以降、彼は「略奪者」となり、凍結後の五年間を生き延びた。→×
以降、彼は「略奪者」となり、凍結後の数ヶ月を生き延びた。→○

に修正させてください。

69名無しさん:2025/06/03(火) 03:58:27 ID:KcitmzSA0
【名前】アンダーグラウンド(通称)
【性別】男性
【年齢】43
【性格】極限の生存本能から手段を選ばぬ「生き汚さ」を持つ。他者との交流を避ける無口で孤高な現実主義者。
【容姿】歴戦の傷跡と凍傷痕が刻まれた顔。鋭く、獲物を捉えるような眼光。使い込まれた防寒具に身を包む。
【神禍】
『絶禍断界(ぜっかだんかい)』
思想:生存を阻む総てを断つ。

対象や空間座標を指定し、そこに不可視の次元断層を発生させる。断層はあらゆる物理的防御を無視して対象を「切断」する。射程は約50メートル。
精密操作には集中を要し、連続使用は体力を消耗する。単純な斬撃だけでなく、空間そのものを短時間「隔離」するような壁を形成することも可能だが、維持には多大な精神力を要する。
強烈な生存への執着が、文字通り障害となる物理的存在、時には人間関係や自身の感情すらも断ち切り、道を切り開く力として発現した。




【詳細設定】
アンダーグラウンドは、かつて旧文明で平凡な技師として暮らしていた男、本名マサキ・タカベ。
廃墟の地下や忘れられたシェルターを転々としながら、集落の有力者や時には他のゴグ狩りからの依頼を受け、ゴグを狩って糊口をしのいでいる。得た報酬は最低限の生存物資に換え、残りは神禍の維持と身体能力を保つための僅かな嗜好品(旧世界の保存食など)に使う。他人との関わりは必要最低限。
全球凍結による世界の崩壊は、彼の家族も日常も全てを奪い去った。凍える絶望の中、彼はただ生き延びることだけに執着するようになる。
当初はその力に戸惑い、人間を殺めることに抵抗を感じたが、極寒と暴力が支配する世界で生き抜くためには、綺麗事は通用しないと悟る。
いつしか「アンダーグラウンド」と呼ばれるようになり、その名の通り、日陰で泥水を啜りながら生きる道を選んだ。
ゴグ狩りを始めたのは、それが最も効率的に生存資源を得られる手段であり、また、かつて人間だったモノの成れの果てを「処理」することで、歪んだ形ではあるが、世界の浄化に貢献しているという微かな自負があるからかもしれない。
彼は依頼があればどんな危険なゴグでも狩る。報酬は食料や燃料、弾薬など、生きるために必要なものだけ。他人と馴れ合うことはなく、常に単独で行動する。
自身の生き汚さは、失ったものへの贖罪か、あるいは単なる生存本能の極致か、彼自身にも分からなくなっている。

70名無しさん:2025/06/03(火) 04:04:08 ID:KcitmzSA0
【名前】アリウス
【性別】女性
【年齢】50
【性格】冷静沈着かつ極めて合理的。感情の起伏をほとんど表に出さず、常に状況を分析し、最も効率的な手段を選択する。他者に対しては基本的に無関心だが、自らの定めた「規律」や「有用性」に反する者には冷徹な判断を下す。潔癖な一面もあり、自身のテリトリーや道具は常に整頓されている。長年の過酷な経験から、人間不信が根底にあり、容易に他人を信用しない。
【容姿】手入れはされているものの、実用性のみを追求した短めの灰色の髪。鋭く細められた眼差しは、長年凍てついた世界を見続けてきたかのように冷ややかで、観察対象の僅かな動きも見逃さない。顔には風雪に刻まれた深い皺が走り、年齢以上の厳しさを漂わせる。動きやすいようにカスタマイズされた防寒着を常に着用し、腰には自作のメスや止血鉗子などを収めた革製のポーチを提げている。指先は常に清潔に保たれ、その動きは外科医のように精密かつ無駄がない。

【神禍】
『絶対凍域(アブソリュート・ゼロ・エンクロージャー)』
思想:崩壊した世界に必要なのは絶対的な秩序。不純物や無秩序は凍てつかせ、完璧な静寂と統制をもたらすべき。

空気中の水分を急速に凍結させ、対象を物理的に拘束する分厚い氷の牢獄や、内側から破裂させる鋭利な氷柱を生成する。足元に薄い氷膜を張って敵の体勢を崩したり、自身の傷口を一時的に凍結止血することも可能。ただし、この止血は組織へのダメージを伴う。

アリウスの「絶対的な秩序と統制への渇望」が、万物を停止させ、動きを封じる「凍結」という形で発現した。
彼女の目指す完璧な静寂は、生命活動すら許さない氷の世界であり、氷の牢獄は彼女の秩序を乱す者を封じ込めるための具現化。鋭い氷柱は、秩序を破壊する「不純物」を排除するための攻撃的な意志の表れ。

【詳細設定】
アリウスは全球凍結以前、高度な医療技術を持つ大病院の外科部長として、数多くの命と向き合ってきた。
しかし、彼女はそこで人間の非合理性、規律の欠如、そして避けられない「死」という無秩序に常に苛立ちを感じていた。
「完璧な手術、完璧な管理体制があれば、もっと多くの命を"制御"できるはずだ」という歪んだ理想を抱いていた。

全球凍結が世界を襲い、社会システムが崩壊。病院も例外ではなく、略奪と暴力が横行し、彼女が信じていた「秩序」は完全に失われた。目の前で人々が獣のように資源を奪い合い、無益な争いで死んでいく様は、彼女の価値観を決定的に変えた。「やはり人間は愚かで、絶対的な力による統制がなければ救いようがない」と。

この強烈な絶望と使命感が、全球凍結後、彼女の神禍を発現させた。
当初はその力を制御できず、周囲のものを無差別に凍結させてしまうこともあったが、持ち前の分析力と冷静さで徐々にコントロール術を習得。
以来5年間、彼女は生き残るために、そして自らの信じる「秩序」を限定的ながらも実現するために、その神禍と外科医時代の知識・技術を駆使してきた。彼女の行う「外科的処置」は、もはや人命救助のためではなく、生きている人間であれば利用価値を見極めるため、死体であれば「有用な部品」を効率的に回収するため、あるいは情報を引き出すための威嚇や拷問に近いものへと変質している。彼女にとって、人間もまた「管理」し「利用」する対象でしかない。
彼女の行動原理は「生存」と「自らの秩序の維持・拡大」。その秩序にそぐわない者、あるいは彼女の生存を脅かす者は、容赦なく氷の牢獄に閉じ込められ、あるいは氷柱によって「処理」される。

基本的には単独で行動し、廃墟となった医療施設跡などを転々としながら、利用可能な医療器具や薬品を収集している。時折、小規模な集落と一時的な協力関係を結ぶこともあるが、それはあくまで彼女にとって「有用」である期間に限られる。彼女の外科技術や神禍は、時に用心棒として、時に「処理屋」として利用されるが、彼女自身は誰にも心を開かず、常に他者を観察し、利用価値を査定している。

71名無しさん:2025/06/03(火) 04:38:48 ID:KcitmzSA0
【名前】四十万 高路戯(しじま こおろぎ)
【性別】男性
【年齢】24
【性格】極度の人間不信で猜疑心が強い。口数は極端に少なく、他者と馴れ合うことを徹底して避ける。常に周囲を警戒し、僅かな物音や気配の変化にも敏感に反応する。感情を表に出すことは滅多にないが、唯一「渇き」への恐怖と、それを満たすための執着だけは時折、獣のような鋭い眼光として表出する。生き汚いと罵られようと、生き残ることを至上命題としており、そのためには非情な判断も厭わないリアリスト。しかし、その心の奥底には、かつて失った「当たり前の日常」と「温もり」への微かな残滓が凍りついている。
【容姿】中肉中背だが、長年の極限生活で贅肉は一切なく、引き締まっている。顔色は悪く、目の下には常に濃い隈が刻まれている。髪は黒く、無造作に伸びて目元を隠しがち。極寒に対応するため、複数の衣服を重ね着し、最も外側には防水・防寒性の高いボロボロのコートを羽織っている。首元は汚れたマフラーで覆い、顔の下半分は高機能マスクで隠していることが多い。手には常に耐寒グローブを装着。腰には氷を砕くためのピッケルや、手製のろ過装置、そして数本の空の水筒をぶら下げている。その瞳は、常に獲物を探す獣のように鋭く、それでいてどこか虚無感を漂わせている。

【神禍】
『渇望・水脈探知(サースト・ファインダー)』
思想:渇きへの恐怖と、それを満たす渇望。
半径約500m以内の「飲用可能な水」及び「利用価値のある清浄な氷」の正確な位置、量、質を感知する。
汚染された水や危険な不純物を含む氷はノイズとして識別し、安全な水源のみを特定可能。地中深くの水脈や、巧妙に隠された貯水槽なども見逃さない。ただし、感知できるのはあくまで「水」そのものであり、それ以外の物質や生物の探知はできない。

【詳細設定】
四十万高路戯、通称「コオロギ」。
その名は、か細くも生命力の強い虫のように、どんな状況でも生き延びようとする彼の執念を表しているかのようだ。
全球凍結が始まったあの日、彼はまだ19歳の平凡な学生だった。家族と共に避難所へ向かう途中、暴徒の襲撃に遭い、両親と妹を目の前で失う。

唯一生き残った彼もまた、食料と水を奪われ、雪原に置き去りにされた。三日三晩、凍える寒さと絶望的な渇きに苛まれ、死を覚悟したその時、彼の神禍『渇望・水脈探知』は覚醒した。それは、「生きたい、水が欲しい」という本能的な叫びが、神の呪いと結びついた瞬間だった。

神禍の力でかろうじて汚染されていない氷塊を見つけ出し、九死に一生を得たコオロギ。
しかし、その経験は彼の心を深く歪ませた。信じていた人々にあっけなく裏切られ、奪われ、家族を失った悲しみと怒り。そして何よりも、喉が張り裂けるような渇きの苦しみ。それらがトラウマとなり、彼は「二度と渇きたくない」「誰にも奪われたくない」という強迫観念にも似た渇望を抱くようになる。

以来5年間、彼は誰にも頼らず、誰のことも信用せず、ただひたすらに水を探し、生き延びてきた。彼の能力は、この極寒のポストアポカリプス世界において、生存に直結する極めて重要なものだ。しかし、それは同時に、他者からの嫉妬や敵意を招く原因ともなった。水は命そのものであり、それを容易に見つけ出せるコオロギは、多くの生存者にとって垂涎の的。実際、彼の能力を知った小規模な集落に一時的に保護されたこともあったが、結局は水の分配を巡る争いや、能力の酷使を強いられる状況に嫌気が差し、あるいは裏切られ、逃げ出すことを繰り返してきた。

そうした経験が、彼の人間不信をさらに加速させた。今では、他人と関わることを極力避け、見つけた水源も独占し、誰にも分け与えることはない。もし他者に出くわしても、基本的には気配を殺してやり過ごすか、必要とあらば威嚇して追い払う。彼にとって水は、生きるための糧であると同時に、他者を遠ざけるための盾であり、そして、時に他者の命を間接的に脅かす「武器」にもなり得るのだ。凍りついた世界で、彼の心もまた、硬く冷たく凍てついている。
しかし、その凍りついた心の奥底、最も深い場所には、かつて家族と交わした「また一緒に温かいお茶を飲もう」という、今となっては叶わぬ約束が、消えない残り火のように燻っている。

72名無しさん:2025/06/03(火) 04:48:54 ID:KcitmzSA0
【名前】パンデモニウム(本名:不明。自称であり、周囲もそう呼ぶ)
【性別】男
【年齢】29歳
【性格】寡黙で、感情を表に出すことは少ない。必要最低限の言葉しか発さず、その眼光は常に獲物を定める獣のように鋭い。代理決闘という血生臭い稼業に長年身を置いているため、他者との間に一線を引いており、容易には心を開かない。
【容姿】長身痩躯だが、全身が鍛え上げられた筋肉で覆われている。凍てつく世界を生き抜いてきた証として、顔や身体には無数の古い傷跡が刻まれている。特に左の目元には大きな斜めの傷があり、時折疼くように瞬きをする癖がある。髪は無造作な黒で、常にフード付きの分厚い防寒コートを羽織り、その下には動きやすさを重視した継ぎ接ぎの革鎧を着用。腰には年季の入った戦闘ナイフと、依頼に応じて使い分けるためであろう複数の武器を携行するためのベルトやホルスターが見える。その佇まいは、常に死と隣り合わせの緊張感を漂わせている。

【神禍】
『血戦代行人(サブスティチュート・ブッチャー)』
思想:争いは代理され、強者が弱者を喰らい終結する。

他者(個人または集団)からの「代理の渇望(明確な言葉でなくとも、強い殺意や復讐心、守護願望など)」を感知し、その「代理人」として立つことを自身が選択すると発動。対象の敵対者に対する自身の五感、身体能力、そして振るう全ての攻撃手段の殺傷能力が飛躍的に増強される。特に、渇望の源となった感情(怒り、憎しみ、恐怖、絶望)が強烈であるほど、能力の増幅率も高まる。

【詳細設定】
パンデモニウム――「万魔殿」の名を自ら名乗るこの男の本名は、彼自身ももう覚えていないか、あるいは捨てたのかもしれない。全球凍結という未曾有の大災害に見舞われる以前、彼はどこにでもいる、ただの青年だったのかもしれない。だが、世界が一変し、秩序が崩壊し、力こそが正義となった時、彼は生き残るために、そしておそらくは誰かを守るために、その手を血に染めることを選んだ。

全球凍結直後の混乱期。彼は大切な家族(あるいは恋人、友人)を、食料を奪おうとした暴徒たちの手で無残に失った。目の前で繰り広げられる理不尽な暴力に、彼はなすすべもなかった。もしあの時、自分が彼らの代わりに戦えるだけの力があれば、と血の涙を流した。その強烈な無力感と怒り、そして「誰かがこの悲劇を代理し、力で終わらせるべきだ」という歪んだ願望が、彼の神禍の根源的な思想を形作った。

彼が「パンデモニウム」と名乗るのは、自らが引き受ける争いの醜悪さ、そしてその中で振るう力の禍々しさに対する自嘲であり、同時に、この混沌とした世界で秩序(たとえそれが血塗られたものであっても)をもたらす存在としての覚悟の表れでもある。彼は報酬として食料や燃料を得るが、それ以上に、争いを終わらせるという行為そのものに、歪んだ存在意義を見出している節がある。
凍結後5年間、彼は数えきれないほどの代理決闘をこなし、多くの命を奪い、そして多くの命を(結果的に)救ってきた。その過程で、人間不信は深まり、感情は摩耗し、かつての彼が持っていたであろう純粋な理想は、極寒の大地の下に凍り付いてしまった。それでも、彼は歩みを止めない。なぜなら、この絶望的な世界で、彼の神禍を求める声が絶えることはないからだ。そして彼自身もまた、血の匂いが染みついたその生き方以外を知らないのかもしれない。

73名無しさん:2025/06/03(火) 05:06:50 ID:KcitmzSA0
【名前】町中 桃香(まちなか ももか)
【性別】女性
【年齢】41
【性格】陽気で好奇心旺盛。危険の中にも楽しさを見出す冒険者気質。だがその内側には、過去を喪った痛みと、「もう一度人間らしさを取り戻したい」という強烈な執着がある。
【容姿】肩までの髪を後ろで一つに束ね、廃材を再利用した防寒コートと登山ゴーグルを常に着用。背負うリュックには様々なガジェットや道具が詰め込まれており、腰には電源が入らない古いスマホをタリスマンのように提げている。

【神禍】
『追想の零度(アーカイブ・グレイス)』
思想:過去には、今も価値がある。

触れた物体に宿る「過去の断片」を凍結された映像・音声のように再現する能力。建物や遺物、死体などから、その場所や対象に最後に刻まれた“記憶”を抽出できる。ただし再現された映像は断片的で真偽が曖昧であり、主観によって変質する危険を孕む。

桃香は、失われた文明や人々の“痕跡”に価値を見出していた。彼女の神禍は、そうした過去への強い執着が歪んだ形で実現したものである。だが再現される記録は曖昧で、本人の心象や願望によって書き換えられる。そのため、過去を知るための力が、いつしか“見たい過去しか見ない”呪いへと変わっていく。

【詳細設定】
町中桃香は、文明が崩壊する以前から、廃墟や工場跡、ゴーストタウンを巡る“都市探訪者”だった。元々は地理学者の助手をしていたが、探検的な活動を通して過去の遺構を「人類の宝箱」と捉えるようになり、各地の廃墟を旅しては記録を残していた。全球凍結が始まり、世界が崩壊していく中、彼女のその技能は皮肉にも最適化されていく。凍土に埋もれた旧施設から発電機を発掘し、倉庫の天井から凍結肉を見つけ、再利用可能な知識や装置をサルベージして生活圏を広げる集団“アラキエル”を結成。そのリーダーとして数十人規模の共同体を率いた。

だが神禍が発現してから、桃香は「廃墟の声」を聴くようになる。それは録音でも幻聴でもない、視覚・音声・感触を伴う“記憶の再現”。彼女はこの力を通じて、過去の笑い声や、死に際の叫びを追体験する。それらの記録はあまりにも断片的で、一見真実に見えても、実は彼女の願望をトレースしているだけかもしれない。にも関わらず彼女は「ここにあったもの」を見たい一心で神禍を使い続ける。過去への執着は、文明の復興という建前を装いつつ、徐々に“壊れた過去に浸る快楽”へと変質しつつある。本人はまだそれに気付いていない。

全球凍結の初期、桃香は避難先の地下鉄で家族を凍死で失った。死体の隣で、一枚の家族写真を見つめながら「この時に戻れたら」と思い続けた。現実は破壊されていくのに、写真はそこに在り続けた。「過去こそ真実だ」という考えが、いつしか彼女の中に根を下ろした。

74名無しさん:2025/06/03(火) 05:12:40 ID:KcitmzSA0
【名前】ティティヴィラス(本名不詳)
【性別】女性
【年齢】19歳
【性格】快活で口数が多く、常に物語めいた調子で話す。だがそのテンションの裏には冷徹な分析眼と、世界に対する根深い不信が潜んでいる。自らの存在を演技として成り立たせている少女。
【容姿】薄い灰色のコートに赤いチェックのスカートを合わせ、古い時代の少女探偵のような帽子を被る。ボロボロだがどこか統一感があり、「キャラクターを演じている」意図が透けて見える。眼鏡はレンズが片方欠けており、代わりに拡張鏡を針金で取り付けている。

【神禍】
『脚本なき密室(スクリプトレス・ルーム)』
思想:すべてには筋書きがあるはずだ。

対象の行動・言動・記憶を一時的に「筋書き」へと書き換える能力。ただし、対象が抱く“自己の整合性”を破壊しすぎると神禍が暴走する。強制的な催眠や錯覚のように使うことも可能で、虚構を現実に侵食させる力を持つが、制御には極めて高い知性と冷静さを要する。

極寒と暴力に支配された無秩序の中で、ティティヴィラスは「全ての事象には理由がある」という信念にすがることで狂気から逃れた。その信念が歪に拡大され、「現実を物語の一幕に変えてしまう力」として神禍が発現。彼女は他者の意識すら書き換える“作者”となり、世界に仮初めの秩序を与えることで、自己の崩壊を防いでいる。

【詳細設定】
ティティヴィラスは元々、平凡な少女だった。ミステリー小説が好きで、日常の中に“謎”を探すことで退屈を埋めていた。全球凍結が発生したのは彼女が14歳のとき。家族は凍死、逃げ込んだ都市部は略奪と暴力の巣窟となっていた。追い詰められた彼女が選んだ生存戦略は、“日常を失った世界の中で、あえて日常的なロールプレイを続けること”だった。少女探偵を名乗り、推理口調で世界を観察し、自分自身が物語の登場人物であると信じることで正気を繋いだのだ。

神禍を自覚したのは、全球凍結から半年後。凍死寸前の状況で、かつて自分がノートに綴った“探偵日誌”の筋書き通りに、目の前の略奪者が崖に足を滑らせて死んだ。その瞬間、彼女の中で「物語は現実を律することができる」という確信が生まれ、それが能力として結晶した。

以後、ティティヴィラスは“探偵としての筋書き”に則って行動し、自らの観察と脚本によって周囲の行動や思考に影響を与えて生き延びてきた。だが彼女の行為は他者にとっては“洗脳”にも近く、その罪悪感を自覚するたびに彼女の人格はひび割れる。だがそれでも彼女は語るのだ。「これはただの物語。誰も本当には傷ついていない」と。

全球凍結が始まり、家族を失い、殺し合いの現場を幾度も目撃したティティヴィラスは、「すべての出来事には意味がある」と信じなければ心が壊れてしまうと感じた。自分や他人の行動に理由がなければ、存在の耐えがたい空白に呑まれてしまう――そうして生まれたのが“筋書き”という思想だった。

各地の集落を転々としながら、自らを「少女探偵」と称しては事件の解決を持ちかけ、食糧や情報と交換している。その言動は芝居がかっていて胡散臭いが、極寒の地で5年も生き延びた実績が、誰にも否定できない“現実の証拠”として彼女の肩書きを支えている。彼女の目的は、物語の結末を“見届けること”にある。

75名無しさん:2025/06/03(火) 05:23:12 ID:KcitmzSA0
【名前】白石 冬花(しらいし とうか)
【性別】女性
【年齢】24
【性格】明るく無鉄砲、負けず嫌いで口が悪い。だが、どこか楽しげで、死さえも娯楽の一部として笑っているように見える。一方で、深層には“勝ち負けに意味を見いだせない虚無”が静かに沈んでいる。
【容姿】凍傷跡が残る手指と頬。短く切った髪に分厚いスカーフ、背丈に合わない革のジャケットを身に着けている。武器を隠し持てるスカート付きのスパッツを愛用しており、口紅だけは常に丁寧に塗っている。

【神禍】
『血染めの鉄槌(ブラッディ・ハンマー)』
思想:力で帳消しにできるならそれでいい

握った武器、もしくは己の拳に対して物理的破壊力を極限まで高める神禍。対象は主に鈍器。小さな金属片すら壁を貫通させる圧力を持ちうる。発動時は血管が浮き、周囲に低音振動を放つ。精神状態や信念により破壊力の上限が変動し、無意識の恐怖や迷いで不発に終わることもある。

冬花の根幹には「負けを認めたくない」という歪な自尊心がある。ギャンブルに弱く、負けを繰り返す中で、自分が無価値だと認めるのが怖かった。だから、最後に力で帳消しにすれば「私は間違ってなかった」と言える――その願望が神禍となった。力でしか認められない自己肯定。それが鉄槌の原点。

【詳細設定】
白石冬花は、凍結前の都市部で育った。母子家庭。幼い頃から周囲に「お前には無理」「どうせ失敗する」と言われ続け、反発として賭け事に傾倒していく。ギャンブルは負け続きだったが、冬花にとってそれは“確率の悪い成功体験”だった。勝てないと知りつつも挑み、裏をかいて勝つという偶発性に、自分の生きている意味を見出していた。

全球凍結が始まって間もない頃、冬花は仲間の一人に裏切られ、ギャンブルで負けた末に命まで賭けさせられた。絶望の中で相手を鈍器で撲殺した瞬間、神禍が発現。その後、彼女の中で「負けても最後に殴れば勝ち」という自己防衛的信念が固まっていった。
以来、勝負に負ければ暴力で決着をつけるという、破綻した“勝ち逃げの美学”を身につけるようになる。

5年間の生存で彼女は多くのものを失い、憎み、壊し、食ってきた。けれど、それでもなお“生き延びている”。「生きてるってだけで、だいたい勝ちじゃん」と笑う冬花の目の奥には、言い訳では拭えない“敗北感”がわだかまっている。力で何もかも帳消しにできると信じて、それでも決してゼロにはできないものが、彼女を喰い続けている。

冬花は物資の奪取や護衛などを請け負う流れ者として、各地の集落を渡り歩いている。賭け事を見つけては参加し、勝てば上機嫌、負ければ血で清算する。暴力にまみれながらも、どこか「勝負の舞台」を探し続けているような目をしている。それが本当の意味での生への執着かどうか、本人にも分からない。

76名無しさん:2025/06/03(火) 05:35:34 ID:KcitmzSA0
【名前】郭 琪琪(グォ・チーチー)
【性別】女性
【年齢】16
【性格】無感情に見えるが、冷静なだけ。感情を殺して生き延びてきたため、人懐っこさや優しさは表面に出ない。指示には忠実だが、内心では他人の矛盾や虚飾を冷ややかに見ている。嘘を見抜く眼を持つが、嘘で守られるものも知っている。
【容姿】黒髪をきつく結い、動きやすいボディスーツの上に古びたコートを羽織る。細身ながら筋肉は引き締まり、無駄のない動作を好む。目は細く、常に何かを見透かすような無表情をしているが、笑うと年相応の面影が垣間見える。

【神禍】
『重力歪曲点(グラビティ・ワープポイント)』
思想:誰にも自分の重心を決めさせない。

一定範囲内の空間に対し、重力の方向・強度を自在に操作する。対象を地面に叩きつける、天井へ吹き飛ばす、あるいは重力の無い空間を一時的に作り出すことも可能。対象は自身以外でも物体でも可。ただし、使用者の精神集中が必要なため、長時間や同時多重使用にはリスクを伴う。

重力という絶対法則をねじ曲げる力は、「誰にも縛られない自分」を希求した結果の歪んだ具現化である。

【詳細設定】
郭 琪琪は、上海近郊のスラム出身。
生まれた瞬間から世界は彼女に選択肢を与えなかった。5歳のとき家族を飢餓で失い、拾われた先がチャイニーズマフィアの殺し屋育成機関だった。物心ついた頃には、人の死に鈍くなる訓練と、感情の切除が日課になっていた。

彼女が11歳のとき、全球凍結が始まり、組織は崩壊。
荒廃した中国内陸部を彷徨っていた時に、ある武装集団に拾われる。
当初は戦力として利用されるだけだったが、やがて彼女の戦闘能力と冷静さは評価され、護衛・略奪任務などで一線を任されるようになっていった。
神禍が発現したのは全球凍結から半年後。襲撃された交易路で仲間が無惨に殺される中、彼女は一人“抗う”ことを選んだ。選ばされるのではなく、自分で選ぶ。その瞬間、空間に歪みが生まれ、敵は圧壊した。

全球凍結の数か月前、護衛任務中に「指示に従った結果、味方を死なせた」。それは彼女の友人だった。
命令に従うことでしか存在できなかった自分の「重心」が初めてぐらついた。その夜、琪琪は「自分の重さ(生き方)は自分で決める」と誓った。
それが神禍の芽になったのだろうか。

それ以来、彼女は自分を押し潰そうとするすべての力に抗うため、この神禍を磨き続けている。
一見すると戦闘マシーンのような存在だが、今も時折、物陰で壊れた小さな人形を修理し続ける姿が目撃される。その人形は、幼少期に母親から与えられた唯一の記憶の残骸だという。

琪琪は現在、武装集団の護衛兼傭兵として各地を巡っている。しかしそれは以前とは違い、報酬と引き換えに働く“契約”としてであり、自らの意思で動いていると感じている。物資の乏しい世界で、彼女は「生きるために人を殺す」ではなく、「生きるために生きる」ことを覚えようとしている。

77名無しさん:2025/06/03(火) 06:12:00 ID:KcitmzSA0
【名前】イエティ(本名不明)
【性別】男
【年齢】15
【性格】寡黙で無表情。言葉より拳を信じており、敵には容赦がない一方、弱者や仲間に対しては不器用な優しさを見せる。物事を善悪で判断せず、状況と力のバランスで判断するタイプ。人間としての情動を内に閉じ込め、化け物であろうとする自覚がある。
【容姿】全身に原始的な防寒具と獣皮をまとい、常にフードを深く被っている。痩せているが、脱げば筋肉質な肉体が現れる。表情に乏しく、話す際も短くぶっきらぼう。普段は15歳には見えないほど年齢不詳の雰囲気を醸している。

【神禍】
『白き咆哮の護り手(イエティ・プロテクト)』
思想:恐れられても、生きねばならない。

発動と同時に全身が白い毛に覆われ、身長は3メートルを超す巨体へと変貌。筋出力、耐久性、瞬発力が飛躍的に上昇し、雪原においてはさらに強化される。叫び声は周囲の聴覚と感覚を一時的に麻痺させ、敵意を向けた者に対してのみ、自動的な迎撃行動を行う防衛型の異形化能力。

【詳細設定】
イエティは本名すら知られぬ存在として、終末の雪に埋もれた世界に現れた。彼が生き延びた地域は旧東欧の寒冷地帯。全球凍結後、文明は崩壊し、生存者たちは小規模な群れで争い、奪い合い、そして死んでいった。10歳の彼は、凍えた家族を看取った最後の生き残りだった。

彼の神禍は、世界が凍結して半年が経つ頃、強盗に襲われていた年下の子どもをかばった際に発現した。それは怒りでも憎しみでもなく、ただ「死なせてはならない」という本能に近い衝動だった。変貌した彼は襲撃者を惨殺し、その姿を見た周囲から「イエティ」と恐れられるようになる。
流浪の末、ピクシーズの武装キャラバンに捕らえられるが、彼らはイエティを殺さず、「使える」と判断。以降、彼は用心棒として護衛、拷問、戦闘要員として商団に仕えることとなる。最初は野獣として扱われたが、徐々に任務をこなす中で信頼と評価を得ていく。

外の世界では“雪山の怪物”として語られるが、内部では「義に報いる化け物」として部下から密かに尊敬されてもいる。本人は他者との繋がりを極力拒むが、時折見せる不器用な気遣いや行動が、彼の中の“人間”を証明している。

全球凍結後の初期、凍死しかけた妹を背負い、彼は三日三晩吹雪の中をさまよい続けた。最後には妹も自分も命を落としかけるが、彼の中には「誰にも頼れなくても、自分だけは自分を裏切るな」という信念が芽生え、それが神禍の核となった。

イエティはピクシーズの用心棒として、武装キャラバンの護衛や敵勢力との戦闘に従事している。金には無関心だが、食糧と居場所を得るための対価として働いている形。必要とあらば人を殺すが、自分に助けを求めた者を見捨てたことは一度もない。夜には雪の上で一人、空を見上げて座っていることが多い。

78名無しさん:2025/06/03(火) 07:13:18 ID:KcitmzSA0
【名前】サーニャ・スケイル
【性別】女性
【年齢】29
【性格】外向的で陽気な印象を与えるが、それは防衛本能と子供のための「演技」でもある。実際には冷静沈着で、非常に現実主義的。自己犠牲をいとわない一方で、自らが「善人」になれるとは思っておらず、過去の罪や矛盾を抱えたまま、それでも誰かを守ろうとする「矛盾の人」。計算高く、必要とあらば冷酷な選択も取れるが、そのたびに内心では己の中の「何か」が削れていく感覚に苛まれている。
【容姿】短く刈り込んだアッシュグレーの髪と、鋭い琥珀色の眼が印象的。やや精悍で中性的な顔立ちをしており、体格は細身ながら引き締まっている。かつての警官時代の名残である重めのジャケットと、護衛業の名残である実用主義的な装備を身につけている。左耳にだけ古びたピアスをつけており、それはかつての同僚が遺したもの。笑うときの表情にどこか影があり、それを見抜ける者には「演技」だとすぐに分かる。

【神禍】
『魂喰らいの魔弾(ソウルイーター・バレット)』
思想:生きるということは、誰かの命の上に立つことだ。

自らの生命力を削って生成する「魂喰らいの弾丸」を撃ち出す。命中した対象の生命力や精神力を吸収し、自身の体力・感覚・力に転換する。弾丸は銃器がなくとも生成・発射でき、掌や指先、さらには目などからでも撃つことが可能。
生命の代償としてしか行使できないため、使用のたびにサーニャは“少しずつ死ぬ”。

神禍の発現はサーニャ自身の「生の重さ」に対する認識の具現である。
「生き残る」ことはすなわち「他者を犠牲にする」ことだという諦念と、それでも守りたい者のために「自らを削ってでも生きる」決意がないまぜになり、それが能力として結晶した。

【詳細設定】
サーニャ・スケイルは、スラム街で生まれた。
父の名も知らず、母は死んだ。
盗みと暴力だけが生存手段だった環境の中、サーニャは“生き残る”という一点のみに特化して少年窃盗団の一員として育つ。

10歳の時、仲間の一人が暴行死した事件をきっかけに、巡回中の警察官に補導される。収容施設では更生という名の管理の中で“教育”を受けるが、それは秩序という名の別の暴力に他ならなかった。そこに現れたのが、後の相棒である刑事だった。
刑事は、すべてのスラム出身者を否定しない稀有な人物だった。サーニャの過去を知りながらも、それを口実に彼女を見下さなかった。彼の“対話”と“責任”の信念に触れたことで、サーニャははじめて“信頼”というものの形を知る。

やがて彼女は、腐敗した都市警察に適応しながらも、独自のやり方で「法の網からこぼれる者たち」を助けるようになる。しかしそれは表面的には汚職と変わらなかった。何かを助ければ、何かが切り捨てられる。ある強姦事件では、告発を揉み消した見返りに、別件の人身売買組織を潰した。彼女にとって正義とは、数字ではなく“結果”だった。

全球凍結が始まった頃、都市は暴徒に蹂躙され、エネルギー不足と物流の崩壊により暴力と死が日常になっていく。そんな中、ある暴徒の鎮圧任務で刑事が死亡。彼は、死の直前にサーニャへ娘を託した。

「俺が信じたお前なら、あいつを生かしてくれる」

凍りついた都市からの脱出劇の中で、サーニャは満身創痍になりながらもメアリを連れて脱出し、廃墟地帯の中で小さな生存集落にたどり着く。その過程で彼女の心はすでに罪の帳消しではなく、命のバトンを繋ぐことに向かっていた。

現在は、全球凍結により氷結した地域の端にある小規模な集落で暮らしている。集落には20人ほどの住人がおり、主にかつての都市生活者の生き残りで構成されている。
サーニャはその中で、唯一の「戦闘担当」として外敵(他集団の襲撃者など)と対峙する役割を担っている。

物資調達のために氷原を越えて旅に出ることもあり、時折他の集落と接触する。娘は今では10代後半に成長しており、医療知識を得ようと学んでいる。

サーニャはあくまで「自分が最後の防壁」として存在していると考えており、自分の命を惜しむことはない。しかし、戦うたびに魔弾が削る寿命に焦燥を抱えているのも事実。娘が自立できるまでに、自分が間に合うかどうか——その問いだけが、彼女の内側に横たわっている。

79 ◆EuccXZjuIk:2025/06/03(火) 16:30:39 ID:tLkeCEb20
沢山の投下をありがとうございます。
予想を超える盛況大変嬉しく思うのですが、現在の応募状況を鑑みまして、一つルールを追加させていただきます。

・一日に同一IDで投下可能なキャラクターは『3人』までとします。それ以降の同IDでの投下は無効となりますが、日を改めての再投下は問題ありません。

このルールはこれまでに投下されたキャラシートに遡及して適用されるものではありませんのでご安心ください。

80名無しさん:2025/06/03(火) 18:43:39 ID:pd9bYbCI0
【名前】ドクター・サーティーン
【性別】男
【年齢】65
【性格】奇怪、異常、饒舌。支離滅裂。完全に正気を失っている。しかし言動の端々から高い知性と洞察力を覗かせる。
【容姿】痩せ型で長身の老人。異様な眼光のギョロリとした目付き。表情の変化が激しい。厚手のコートを纏う。
【神禍】
『偶像神狂(インサニア・ロンギヌス)』
思想:この災厄は神罰だ。神を乗り越えるために、人は神に近付かなくてはならない。

自他を問わず、生物を自在に改造する能力。
身体機能を拡張できる他、無機物などを肉体に組み込むことも可能。
彼はこの神禍を行使し、既に自らの肉体を改造している。

【詳細設定】
終末のマッドサイエンティスト。
本名不詳。自称、ドクター・サーティーン。
各地で人間やゴグなどを捕獲し続け、自らのラボで”実験“に明け暮れる狂人。

かつては環境保護を訴え続ける生物学者だった。
“全球凍結現象”が発生した当初も生き延びた他の科学者達と協力し、世界存続のために必死の努力を尽くした。
しかし如何なる知識や技術を駆使してもなお天災は止められず、“神禍”と呼ばれる奇跡の出現によって世界の崩壊は加速する。

繰り返される惨劇。次々に死にゆく仲間達。
絶望的な世界に摩耗し続けた彼は、やがて論理をも超越する“神の天罰”を確信。
そして彼は発狂した。自らの本来の名も忘れ、狂気の科学者へと成り果てたのだ。

神罰を乗り越えるためには、人間を神の領域へと至らせなければならない。
そんな盲信に囚われ、彼は災厄をも超越する“究極の人間”を創ろうとしている。

81名無しさん:2025/06/03(火) 21:27:56 ID:tLkeCEb20
【名前】マハティール・ナジュムラフ
【性別】男
【年齢】60
【性格】美味を愛し、女を愛し、金を愛し、殺戮を愛し、そして不滅を崇拝する男。楽しみのために生きていると豪語し、実際にこの世の楽は何でも食らう。地獄のマハティールの辞書に禁欲の文字はない。
【容姿】背は高く、2メートルに迫る巨漢。筋肉は乾いた鋼のように硬質で、肌の色は砂鉄のように黒い。軍章が炭のように焦げ付いたかつての軍服を着込み、歩く度に火薬の臭いを放つ。
【神禍】

『不滅なりし地獄の王(マリク・ジャハンナム)』
思想:この世に不滅の生物が存在するのなら、そいつこそが神である

あらゆる無機物を自分の肉体に融合させて取り込む能力。取り込んだ物体が毒性を持っていたとしても、この神禍はそれを無効化し、マハティールの肉体へ適合させる。命ない全てを魔王の名の下に平伏させ、支配する力と言い換えても過言ではない。
これまで取り込んできた兵器、武装、金属etc――あらゆる無機物は魔王の牙となり、彼の前に立った禍者へ無慈悲に襲い掛かる。五年に渡って貪り続けた無機物の総量は非常に膨大で、弾切れとはほぼ無縁。マハティールに持久戦を挑もうとするのは自殺行為に等しい。
兵器の放出だけでなく、普段は細胞サイズまで圧縮して融合させている物質を元のサイズに戻すことも可能で、これを応用して擬似的な巨大化まで可能とする。重さとは即ち力であり、全動作が破滅的な脅威となることは言うまでもない。ただし過度な体肥大をすると身体に尋常でない負担が掛かるため、マハティールとしてもなるべくなら使いたくない手だという。
融合という仕組み上、マハティールは肉体の損傷や欠損を手持ちの物質を使って修復することが出来る。これはいつでも新しい細胞、臓器、血液を自由に用意できるようなもので、マハティール・ナジュムラフは既に老化さえ克服している。
手足をもがれようが心臓を吹き飛ばされようが再生できる脅威の不滅性だが、それでも限界は存在し、脳の広範囲に渡る破壊に対してだけは再生を使えない。修復の過程で脳による思考が必要なため、此処を破壊されると処理の伝達が不可能になってしまうため。マハティールはこの弱点を克服したいと常に考えていて、真の不滅者になるべく日夜実験と研究を繰り返してきた。

【詳細設定】
元軍人。第三次大戦では規格外の神禍に物を言わせてどんな状況でも突撃のみを取り続け、虐殺の限りを尽くした『魔王』。その働きは彼の祖国を大いに利したが、最終的には軍部を丸ごと抱えてクーデターを起こし、敵味方関係ない大殺戮を敢行する。
大戦の顛末は皆も知るところ。地球上から国家は消滅し、彼の祖国と部下達もその例外ではなかったが、マハティールだけは神禍によって生き延びる。
マハティールは神を信じていない。何故なら目に見える形で存在していないからだ。どんな尤もらしい理屈を並べたところで、見えないものの実在を証明することなど誰にも出来ず、ならば信じるに値しないと彼は考えている。
もし神なるモノが本当に存在するのなら、そいつはちゃんと肉体を持って現世に存在し、それでいて滅びることなく永遠に生き続ける不滅の生物であろう、というのがマハティールの持論であり信仰。無神論者の詭弁であることは彼自身も理解していたが、神禍によって実質の不死身を実現できた事実は、マハティールに大きな自信と確証を抱かせた。

神の条件とは不滅であること。そして恐らく、今最もそこに近い存在は誰あらぬこの俺だ。
魔王の目的は真の不滅に至り、人類が滅んでも唯一人永劫生き続ける自分基準の『神』になること。神禍の進化を求めて禍者を集め、研究し、時に殺してあらゆる形で探究を続けてきた。彼の組織は『ジャハンナム』を名乗り、中東に於ける恐怖と支配の象徴として知られている。

82名無しさん:2025/06/03(火) 22:17:54 ID:5I8hemug0
【名前】セラ・ミュリエル
【性別】女
【年齢】19歳
【性格】
柔和で慈愛に満ちた態度を崩さないが、その精神構造は完全に異常。
すべての不完全を哀れな病と捉え、それを「救済」することを自らの使命としている。
他人の痛みを否定せず、ただ静かにその死を看取ろうとする姿は、優しさなのか狂気なのか分からない。

【容姿】
膝下まで伸びた滑らかな銀髪に、左目だけが濃い藍色の義眼。
顔立ちは穏やかで美しく、僧衣を彷彿とさせる白と灰のローブを纏っている。
手には常に古びた聖典を携えており、それを用いて「死に方の美しさ」を語るのが癖。

【神禍】
『不完全なる者に救済の手を(オラース・ヴェルネ)』
思想:完全でない存在は死するべきである。

肉体・精神・神禍において欠損や崩壊を抱えた存在を自動的に認識し、それを即座に死へ導く。
能力は発動者の意思を問わず、条件に一致した対象へ発動しうる。
特に有効なのは「すでに傷を負った相手」「精神に歪みの兆候がある相手」「神禍が暴走しかけている者」。
この神禍による死は、表面的には「安らかな眠り」として現れる。セラはこれを美しい死と表現し、「救済」の儀式と称して対象を静かに看取る。

【詳細設定】
かつては南欧に存在していた修道団に属していたが、全球凍結により団は壊滅。
彼女だけが生き残り、全員の遺体に祈りを捧げた後、自らの神禍に目覚めた。
彼女の神禍は無差別殺戮型でありながら、「苦しみを終わらせる」という名目のもとに行使されるため、受け手の多くは感謝とともに逝くという異様な事例を残している。
ルクシエルとソピアによる召集に応じたのは「救われたがっている人が、たくさんいると感じたから」。
彼女は心からこの地獄に癒しを与えるつもりで、この血塗られた儀式に臨んでいる。

83名無しさん:2025/06/03(火) 23:58:50 ID:KqtDolOg0
【名前】星野 眞未(ほしの まみ)
【性別】女
【年齢】22
【性格】負けず嫌いで向上心が強く、どんな逆境でも諦めない不屈の精神を持つ。野球への愛情は人一倍で、試合や練習の話になると饒舌になる。
【容姿】ショートカットの茶髪にそばかすが特徴的な女性。野球チームのユニフォームを防寒着の下に着込み、愛用のバットを肩に担いでいる。
【神禍】『不屈なる九回裏(ナインス・イニング・スピリット)』
思想:最後まで諦めない。逆転のチャンスは必ずある。

追い込まれるほど身体能力が向上する能力。
劣勢になればなるほど、怪我を負うほど、バットスイングの速度と威力、反射神経、動体視力が飛躍的に上昇する。
九回裏のような絶体絶命の状況で真価を発揮し、文字通り「逆転満塁ホームラン」のような奇跡を起こすことができる。
ただし優勢時や平常時には一般人並みの身体能力しか発揮できず、能力を活用するには自らを危険に晒す必要がある。

【詳細設定】
氷河期前は地方の強豪校で女子野球部のエースとして活躍していた。
全国大会出場を目前に控えていた矢先に世界が凍りつき、チームメイトや家族を失った。
それでも野球への愛は失わず、廃墟となった球場でひとり素振りを続けていた時に神禍が覚醒。
「最後まで諦めない」という野球精神が能力として発現した。
現在は各地を放浪しながら生存者たちと小さなコミュニティを形成し、野球を通じて人々に希望を与えようと奮闘している。
5年間の過酷な生存競争を経て、かつての純粋な球児から逞しい戦士へと成長した。
愛用のバットは高校時代から使い続けているもので、グリップには「Never Give Up」の文字が刻まれている。
戦闘では主に投石やバッティング技術を応用した戦術を得意とし、劣勢に追い込まれた時の爆発力は圧倒的。
野球のルールやデータに詳しく、戦略的思考にも長けている。

84名無しさん:2025/06/04(水) 00:04:15 ID:2aB3.tNs0
【名前】『ヘルメース』(本名不詳)
【性別】男
【年齢】39
【性格】軽薄で胡散臭いが、人を惹きつける話術と妙な信頼感を持つ男。嘘と真実を巧みに織り交ぜ、相手の心に真実らしい虚構を刻み込む。シニカルで底抜けに楽天的に他者へ応じる。自らを語る時は常に冗談交じりで、誰も彼の本音を知らない。
【容姿】いつも和洋折衷の奇妙な格好をしている。紺のインバネスコートの下に白い袈裟のような衣を巻き、肩に獣皮をかける。左目には飾り彫金の入ったモノクル、右手には数珠と指輪を重ねてはめている。全身が演出で構成されたような風貌。黒髪で面長、年齢より少し若く見える。

【神禍】
『歪刃顕現・千騙の鋼(ライヤーズソード・オーバーロード)』
思想:真実は、信じたヤツのもの。

嘘を語ることで、その嘘を具現化する刀剣創造能力。
自分が今、語っている物語に応じた性質・形状・能力を持つ刀を作り出せる。
刃そのものの性能は彼の話術の説得力と信念に依存。それは嘘を真実として捻じ曲げる干渉力を得るが、嘘でその場にいる全員にわずかでも”筋が通っている”と思わせないと、能力は発動しないほか、作り出した刀の特性も無効化されてしまう。無効化されても刀としては使える。

【詳細設定】
ヘルメースという通り名を名乗る以前、彼は日本の都市部で探偵をしていた。
安アパートに事務所を構える無許可の私立探偵。
だが、彼は探偵という肩書を演出として楽しんでいた。架空の世界に存在する探偵に憧れがあったのもあるだろう。
事務所にはあえてレトロな電話機、分厚い灰皿、ブラインドにかかったスーツ姿のシルエットが置いてある。
すべてが物語に、フィクションに出てくる探偵を模していた。

彼は嘘つきだった。
だが、彼の語る面白い真実(うそ)は人を救うこともあった。
例えば、恋人の裏切りに苦しむ依頼人には、浮気相手に嵌められていたという物語を語り、最悪の別れを少しだけ穏やかにした。
自殺しようとしていた青年には、君の母親は君のことを最後まで探していたと、捏造の真実を語り、生き延びさせた。
彼は本当のことを語る意味を見失っている。
人は嘘に救われる。ならば、それを語る者こそが真実の語り部なのではないか。
彼はそう信じた。虚飾の力を何よりも。

地球が凍り、文明が崩壊した後、彼は何も持たず吹雪の都市を歩いている。
武器も仕事も、居場所すらなく、物語を語っていた。騙っていた。
オレはむかしむかしに実在した氷の民に選ばれた語り部でね、と言えば、面白がった人々は彼に暖を与えた。
この刃は、かつて竜を斬った武器の一部なんだ、と言えば、拾った鉄くずが聖なる刃に見え、襲撃者を退ける手段となった。
いつしか、彼は数多の欺瞞をもってして多くの人間から真実を暴かぬ虚飾の探偵、『ヘルメース』と呼ばれるようになっていた。

ここからは、蛇足の話。
ある夜のこと。なんだったか、恨みを買ったカルト教団による襲撃者に囲まれ、命を落としかけた時。
彼は、弁舌で襲撃者を丸め込みつつ、ダメ元で口にした。

この刃は、どんなものでも切り裂く。神すらも、と。

すると、言葉に応じるように彼の手元に奇妙な刀が出現した。
神殺しの概念を付与された刀が、禍々しく光を放つ。
こんなモンも作れちまうのかよ。ヘルメースは苦笑した。
襲撃者を退けた後の、刀の行方は、誰も知らない。誰かに渡したかもしれないし、生贄として攫われた際に没収されてしまったかもしれない。
あるいは、彼の手元にまだ残っているのやも。

85名無しさん:2025/06/04(水) 00:05:21 ID:2aB3.tNs0
【名前】劉 雷童(リウ・レイトン)
【性別】男
【年齢】23
【性格】無口かつ寡黙。言葉を信じていないが、行動には一貫した信念を持つ。生を問うために闘うという独自の哲学を持つ。
【容姿】鋭く切れた瞳に、煤けたような黒髪を逆立たせた東洋系の青年。精悍な顔立ちだが、感情の起伏は乏しく、薄く張りついた無関心さが人を遠ざける。筋肉質で、厳しい環境に適応した柔軟な動きが可能な身体をしている。薄手の防寒着の下に刃物の隠し場所がいくつもある。

【神禍】
『無明逆刃(むみょうぎゃくじん)』
思想:戦いとは、他者との対話である。

自身が敵意を感じた存在に対し、あらゆる打撃や刃物の威力を衝撃波として跳ね返すカウンター能力。(PRGゲームで散見される物理反射のようなもの。ペルソナのテトラカーンなど……)
受けた力を蓄積し、任意のタイミングで放つことも可能。
敵意を感じないと発動しないため、遠距離攻撃やステルスによる奇襲攻撃はこの神禍対象外となる。

攻撃を受けることは、彼にとって相手からの問いかけであり、それに応えるカウンターとは返答にあたる。
雷童はこれをいつの間にか覚えていた技の一つだと認識しており、神禍であると気づいていない。

【詳細設定】
崩壊した都市や集落を流れ歩き、強い奴がいるという噂を聞けばそれだけを目当てに現れ、戦いを挑む戦闘狂。
戦利品や物資には興味がなく、戦いで死んだ相手の遺体には必ず一礼する。
闘争は、彼にとって会話であり、祈りに近い。
ニュースに疎く、生れによって人間と関わって来なかったため、神禍が自分以外の全人類がデフォルトで持っている当たり前のものであると認識している。

雷童は生まれながらの戦闘狂だった。幼少期より都市を離れ、老いた剣聖と山中で生活をしていた。
文明には触れず、言葉も最小限で育てられた。
戦うことが日常であり、痛みが成長だった。剣戟で愛情を測り、血の流れで自分の意味を知る。
だからこそ、他者と本当につながれる手段は、命のやりとりしかなかった。

全球凍結が発生した初冬も、彼は山中の庵に一人で籠もりながら、生存をかけて師と呼んでいた剣聖と日々命がけの鍛錬を行っていた。
ある日、剣聖が突然こう言った。

「最後の稽古だ。殺し合うぞ、雷童」

その一戦は雷童にとって家族を殺す戦いだったが、同時に彼らにとって最初で最後の、腹を割って話す経験でもあった。
極限の寒さの中で二人は戦い、今まで使うことのなかった殺意を込めたやりとりを繰り返し、そして雷童は勝った。が、勝利の瞬間、剣聖の口からこぼれた言葉はこうだった。

「わしの命で、お前に生を教えたつもりだった」
「教えたつもりだったのだがなあ」

その日、雷童は初めて山を降りた。
彼の言葉の意味が理解できなかったから。
雷童は、初めて師の死に疑問を持ち、“殺し”の中に答えを探そうと世界へ出た。

世の中が崩壊しても、彼の生活には何の変化もなかった。ただ雪が増え、外に行く理由ができた。それだけだ。

86名無しさん:2025/06/04(水) 00:08:56 ID:2aB3.tNs0
【名前】『スワンプマン』(本名不詳)
【性別】女
【年齢】8
【性格】自己という概念が希薄で、極めて空虚な内面を持つ。反面、他人の人間らしさへの強い執着があり、表情・言葉・行動を模倣しようと観察することもある。冷静沈着だが、模倣した人物の人格が混ざり、ときに矛盾した情緒や言動を見せる。
【容姿】常に誰か別の人物の外見をしている。基準とする姿は、白髪に近い淡色の長髪、無表情な薄い顔立ち、身長140cm台の痩身の少女。誰の身体だったかは覚えていない。

【神禍】
『空っぽの皮(ゼロ・マスク)』
思想: ”わたし”でいたくない。

他人の肉体を素材として取り込み、その人物の姿・声・癖・記憶の断片までも再現する。
対象の死体に触れることで変身可能(生者は不可)。一度変身した後は、必要に応じていつでもその姿を再現できる。
ただし、変身中はその人物としての人格に引っ張られることがあり、使いすぎると自我が曖昧になる。

【詳細設定】
極寒の廃都市を彷徨いながら、人間の死体を糧に新しい仮面を得ている。
ただ、誰かの外見を得て、その人になろうとする。
現場に残る死体と、そのそばで目撃者の前に立ち、言葉を話す故人と遭遇したという奇怪な報告が何度も確認され、一部の間で『スワンプマン』という怪人物にまつわる怪談・都市伝説が広まっている。

地球が凍結して間もない時期。
避難所での生活の最中、夫が死に、姉が行方不明になった。その極限状況のストレスに押し潰された母親が彼女を別の誰かにすり替えるようになった。

「■■なんて子、うちにはいない」
「あんたはこれから、死んだお姉ちゃんの代わりなの。あの子のふりをして。お願いだから」

それ以来、少女は日替わりで別の子として生きさせられた。彼女は心を殺し、他者の真似をすることで母親に可愛がられる誰かとして振る舞い続けた。
そうしているうちに、だんだんと彼女の中の自分がなくなっていく感覚による恐怖と、誰かになれば愛されるかもしれないという願いが生まれた。

一年が経って、母がとうとう姉の亡骸を見つけてしまい、その夜、自ら首を切って死亡した。
神禍の力で姉の姿を模倣した彼女は、かつて母親から受けた数々の命令を反芻し。
「こう笑って」「こう食べて」「こう泣いて」を思い出しながら、彼女の形を完璧に再現した。
その時、何もかもが変わってしまった日常の中で、はじめて笑えた。
誰かになっているときだけ、心が楽になる。空っぽのまま、何かを持っているふりができる。
その後、彼女は廃墟と化した都市を彷徨いながら、死体を媒体として次々と他人の皮を被りながら生き延びていく。
倒れた避難民。凍死した兵士。誰かの母。誰かの子。
彼らの記憶の断片、言葉遣い、笑い方を吸収し、入れ替わるように生きる。

こうして彼女は、『スワンプマン』と呼ばれるようになった。
それは哲学用語で、「死者の記憶・肉体のコピーにすぎないが、外見だけは完璧に再現された人間」。
彼女自身が、かつて誰かに教えられた言葉だった。

今では自分の声すら忘れてしまった。
わたしという言葉が、他人を指す代名詞になった。

87名無しさん:2025/06/04(水) 00:49:36 ID:te3j95vw0
【名前】エーリク・ヴァルグルンド
【性別】男
【年齢】20
【性格】頼まれるとつい安請け合いしてしまう、押しに弱いお人好し。劣等感が強く、自分を取り巻く現実に悲観的だが、心の奥ではままならない運命への怒りを噛み殺している。
【容姿】色白で目付きの悪い、黒髪ウルフカットの青年。

【神禍】
『餓狼の卑境(アルス・ニヒラ)』
思想:こんな自分にも価値があるのだと信じたい

彼は狼。みすぼらしい灰色の、狂おしく吠える度胸もない野良犬。
そんな自分でも生きている。なら、そこには何か意味があるのだと信じたい。
そう願った青年に宿った呪いは、自分を見ない強い生き物達に剥き出す牙。

狼(ヴァルグルンド)の敵に、強制的に隙を作り出す。
決して隙が生まれ得ない状況でも関係なく、道理をねじ曲げてでも虚を突くことができる。
発動条件は相手がエーリクを侮っていること。エーリクが無価値な存在である限り、敵はずっと原因の分からない苦戦に襲われ続ける。
ただし敵が彼へ向ける侮りを捨てた場合、その瞬間にこの神禍は効果を失う。

【詳細設定】
能力はあるのだが要領が悪く、流されるままに生きてきた青年。
自分の非才を誰より知っているが、それでも自分の価値を諦めたくないと葛藤している。

ロックが好きで、ハード・ロックを轟かせながら凍土を駆け回る「暴走族」に一時傾倒。
その集団に所属もしていたが、周りの仲間やボスのように振り切れることのできない自分に気付き、逃げ出してしまった。
何をするにも中途半端な自分への絶望と、生まれた意味は必ずあるのだと追いかける希望。
板挟みになりながら、今日もエーリクは死んだように生きている。
相棒は学生時代に買ったエレキギター。もう折れて使い物にならないのだが、どうしても捨てられず、半身のように持ち歩いている。

88名無しさん:2025/06/04(水) 02:58:59 ID:/7/D3ceo0
【名前】No.4『魔王』 / ゲルトハルト・フォン・ゴッドフリート
【性別】男
【年齢】38
【性格】寡黙。冷酷無比。その行動は苛烈。
【容姿】氷水の如く耽美な青い長髪。冷めきった碧眼。
    黒地に青のラインが入ったドイツ軍服。灰色の外套。
    目深に被った軍帽。右の胸元にⅣの刻印。

【神禍】『第四崩壊・最終冰期(エルケーニヒ・カイルヅァイツ)』

 思想:現人類を可能な限り上質な状態で保存する。

 第四の災禍。
 上記、神禍の名称は当機関による命名。
 併記した思想は推測に過ぎないが、対象による過去の発言、行動記録から大凡このようなものと判断された。

 神が地へ降ろした凍土の魔王。
 対象は知覚する範囲の気温を著しく低下させ、氷結や降雪を初めとした汎ゆる低温現象を自在に行使する。
 神禍発現の黎明期、先立って地球全土を席巻した寒冷化現象の影響により、寒気を操る禍者は大量に出現していた。
 しかし対象のそれは単純に規模と威力が規格外に図抜けており、冬の神が遣わした意思を持つ冰期と評される。

 そして、なによりも特異な点は、対象によって凍結された物質は永久に凍ったまま、時間の経過を停止すること。
 即ち生命体としてだけでなく、存在として自然界から外れ、たとえ地球が停止しようとも永久に在り続けると判明した。
 つまり彼が作り出した環境は不可逆であり、復興は永遠に不可能であることを知らしめ、国際社会を絶望の淵に叩き落とした。

 最終冰期とは地球最新の寒冷期であるが、対象の神禍は永遠に更新されることのない最後の氷河期を齎すだろう。
 軍部のコントロールを外れ僅か数ヶ月、単一で欧州のほぼ全域に渡る社会秩序を崩壊させた規格外の魔王。
 以上の記録から当機関は対象、ゲルトハルト・フォン・ゴッドフリートを4番目の災禍に認定する。


 ―――『国連秘匿資料:過重神禍・第四位』より。
 
 


【詳細設定】 

 過重神禍・十二崩壊。
 寒冷化現象の黎明期、地球上に12体発生したとされる特級の災禍。 
 当時まだかろうじて機能していた国連機関が認定した、やがて人類を滅ぼし得ると目されし、恐るべき禍人たち。

 人間社会にとどめを刺したのは寒冷化ではなく、後に発生した神禍による国家間紛争や内乱であることは今や周知の事実である。
 中でも極めて異端とされし、神の見えざる手によって世界各所に配置された十二崩壊は、人類を効率的に自滅させる術を授かっていた。
 必ずしも彼らの全員が人類に仇なしたわけではないが、多くは近隣国家に壊滅的被害を与え、厄災を振りまいたという。
 人類滅亡が決定的になるにつれ、役割を終えたように討滅、同士討ち、自滅等によって数を減らし、現存確認される個体は僅かとされる。

 ゲルトハルト・フォン・ゴッドフリート。
 ドイツにて発生した4番目の災禍は、史上最も直接的な手段で人類を滅ぼした暴君として記録されている。
 即ち意思を持った寒冷化現象。人の生存を決して許さぬ、絶対零度の化身。

 人類の最盛期は常に現在であり、以降は緩やかな衰退あるのみ。
 故に最も素晴らしきイマをもって、人の歴史を永久に保存する。

 由緒正しき騎士家系に育ち、ドイツ陸軍の中でエリート街道を邁進していた彼が、如何にしてその破滅的結論に至ったかは不明である。
 いずれにせよ神は滅びの担い手として彼を見初め、彼は正しくその神命を実行した。

 寒冷化から間もない混乱の時代、暴走する諸外国から国境を警護する任を受けていた彼は、神禍に目覚めて程なく反転。
 狂奔する部下と民衆を従え、一夜にして自国の首都を制圧せしめた。
 驚異的な手際で軍部の実権を掌握するやいなや、今度は周辺諸国に攻め入り、瞬く間に欧州全域を戦乱の嵐に巻き込んでいく。
 彼の進軍の後に残されたものは、鏖殺の暴威と永遠に停止した氷像のみであったという。 

 国連のヨーロッパ支部が定期連絡を断って程なく、彼の姿もまた忽然と消えた。
 しかし我々は、彼はまだどこかで生存していると信じている。
 魔王が作り上げた氷像の世界は、未だ朽ちることなくこの地に残されている。
 それが彼の、生存の証明でなければならない。

 魔王の死をもって永遠の氷は砕ける。
 そう信じなければ、あまりにも救いが無いからだ。


 ―――『ベルリン研究所の跡地から発見された手記』より。

89名無しさん:2025/06/04(水) 06:34:36 ID:KUSzuutU0
【名前】エンブリオ・“ギャングスタ”・ゴールドスミス
【性別】男
【年齢】34
【性格】饒舌かつ傲慢。強引で身勝手。気取った言い回しでよく理不尽や屁理屈を捲し立てる。
【容姿】筋骨隆々の黒人。厳ついタトゥーやジャラジャラしたアクセサリー。厚手のストリート風ファッション。聖書(要点のみを纏めたコンパクト版である)を持ち歩いている。
【神禍】
『悪童の楽園(ギャングスタ・ステイツ)』
思想:俺がボスだ。俺が国家だ。

自身を中心に“結界”を展開。
その内部で空気の振動を自由自在に操る。
振動を衝撃波に変えて攻撃したり、不可視の障壁を作り出して防御してりする。

また空気の振動で“音”を生み出すことも可能。
彼は結界内でビートを掻き鳴らしたり、自らのリリックを増幅させるなどする。

【詳細設定】
アメリカ合衆国、“自称”第49代大統領。
閣僚と称した暴徒達を従え、ホワイトハウスを占拠し続ける怪人物。
未曾有の緊急事態に際して人民と国家の権利を守るべく、超法規的措置として合衆国大統領へと就任した――と自称する。

明らかにMCやラッパーを思わせる風貌であり、大統領はおろか政治家にすら見えない。
自称閣僚たちも全員ストリートファッションに身を包んだゴロツキの集まりである。
そもそも彼は寒冷化と戦争の果てに秩序が崩壊したどさくさに紛れて、ホワイトハウスに乗り込んだだけの人物に過ぎない。
しかし彼は頑なに自らの“正当なる資格”を主張し続け、アメリカ合衆国の偉大な復権を約束している。

“必要に際して神に誓うため”という理由で、コンパクト版の聖書を常に持ち歩いている。
なお本来なら35歳以上でなければ合衆国大統領の資格を得られないが、“超法規的措置”の一点張りであらゆる不条理を強引に押し通している。

90名無しさん:2025/06/04(水) 19:29:04 ID:Oyj/738g0
【名前】魂木 雄仁(たまき・ゆうじん)
【性別】男
【年齢】42歳
【性格】
理性的かつ現実主義。調整型の中道主義者で、対立の中で最善を探るタイプ。笑顔の裏に打算と野心を隠している。

【容姿】
整ったスーツ姿。眼光鋭く、柔和な表情の中に鋭さを感じさせる男。ネクタイはいつも中央に線が入っている。

【神禍】《中庸の相克(ちゅうようのそうこく)》
思想・信念:対立を超え、調和の未来を築くという“中道”思想。

能力:あらゆる二項対立(善悪・左右・攻防など)を中和・吸収し、力に変換できる。
完全な中立性を維持している間のみ発動する。調整・吸収・変換に特化したバフ型万能能力。

【詳細設定】
若者に支持されている政治家。
神社の家系に生まれ、調和と秩序を重んじて育った。
一時期過激思想に傾倒した過去を持つが、今は徹底してバランスを保つことに命を懸けている。
周囲には好人物と思われているが、最も危険なのは“彼が本気を出した時”だという。

91名無しさん:2025/06/04(水) 19:31:22 ID:Oyj/738g0
【名前】日真 空禍(ひま・そらか)
【性別】女
【年齢】18歳(高校中退)
【性格】
理屈と皮肉で相手を追い詰める論破系女子。冷静なふりをしてキレやすく、ネットに棲む自称・正義の番人。精神年齢は高めだが、ポストに全力でキレるなど子供っぽさも残る。

【容姿】
桃色の髪に探偵帽。
背中にはUSBメモリを大量に仕込んだショルダーバッグ。ネット越しに見た時だけ異様なカリスマ性を発揮する。

【神禍】《万理炎上(ばんりえんじょう)》
思想・信念:言葉と証拠があれば、巨悪すら倒せる。

能力:自分の主張と証拠により、相手の能力や人格に“疑義”を発生させて戦闘不能に追い込む。論理矛盾や発言ミスを見つけると“沈黙フィールド”を展開。被弾した者はSNS人格が崩壊する。
ただし自分の発言が虚偽だった場合、精神・肉体・SNSアカウントが同時に燃える。

【詳細設定】
探偵に憧れている少女。
炎上で世界を変えたネットアカウント“空禍”を名乗る少女。
リアルでは引きこもりだが、ネット上では全方位に火をつける存在。
「わたしが黙ってたら世界は腐る」が口癖。
炎上ログで敵を爆撃し、戦場を言論裁判所に変える。フォロワーが増えると強化、ブロックされすぎると消滅する。

92名無しさん:2025/06/04(水) 19:32:21 ID:Oyj/738g0
【名前】田貫 覚榮(たぬき・かくえい)
【性別】男
【年齢】76歳(故人扱い)
【性格】
豪快、義理人情、叩き上げのド根性。論理より根性、金より人間味、でも金も使う。

【容姿】
スーツに作業着を羽織り、恰幅のいい体。眼光鋭く、「今すぐ工事が始まりそう」な重機オーラを放っている。

【神禍】《列島造化(れっとうぞうけ)》
思想・信念:国は作るもの。地図にない道を、金と根性で引くべき。

能力:あらゆる場所に“道路・建物・資源”を出現させる地形再編系。発言に“予算”を乗せることで現実改変の強度が跳ね上がる。「ここに10兆円使え!」で地形そのものが書き換わる。
利権疑惑が指摘されると不安定になる。

【詳細設定】
“貧しさ”と“泥”の中から這い上がった帝王。
生前、列島の風景を変えた存在として“死後神格化”された。いまだ多くの信者(地方議員系)に崇められている。
登場時に地鳴りが起きることがある。

93名無しさん:2025/06/04(水) 19:53:06 ID:Oyj/738g0
企画主様。
お忙しいところ恐れ入ります。
確認させていただきたいのですが、日付が変わりましたら、再び三名までのキャラクター提出が可能という認識でよろしいでしょうか。

大変恐縮ながら、明日もまた参加させていただけるのを心より楽しみにしております。
何卒よろしくお願いいたします。

94名無しさん:2025/06/04(水) 23:02:36 ID:DKkZKIv.0
【名前】クラウス・ベッカー
【性別】男
【年齢】48
【性格】一見紳士的で落ち着いているが、内面には強烈な支配欲と完璧主義を秘めている。他者を「教育すべき劣等な存在」と見なし、暴力を躾や指導の手段として正当化する。
【容姿】グレーのスーツを着込んだ中年男性。金縁眼鏡の奥の鋭い眼光と、常に背筋を伸ばした威厳ある立ち振る舞い。右手に教鞭を持つ。
【神禍】『劣等生への矯正鞭(コレクティブ・ディシプリン)』
思想:愚かな者達には痛みを以て真理を教えねばならない——体罰こそが最良の教育手段

教鞭で打ち据えた相手の「悪癖」や「弱点」を一時的に強制的に表面化させる能力。
臆病な者はより怯えやすくなり、短気な者は冷静さを失い、傲慢な者は油断しやすくなる。
相手の本来の性格や感情を極端に増幅させるため、普段は抑制している負の感情が暴走し、判断力の大幅な低下を招く。
効果は数分程度で、一度に一人にしか使用できない。
彼は相手の心理状態を巧みに読み取り、最も効果的なタイミングで「矯正」を行う。
また教鞭自体も神禍の力で強化されており、通常の武器では防げないほどの破壊力を持つ。
戦闘では相手の精神的な隙を突いて一気に決着をつけることを好み、長期戦になると能力の制約により不利になる。

【詳細設定】
氷河期以前は名門私立学校の校長を務めていた男。
厳格な管理教育で知られ、生徒たちを絶対的な規律の下に置くことに異常な執着を示していた。
体罰を「愛のムチ」として正当化し、反抗する生徒には容赦ない制裁を加えていた。
世界が凍りついた後、学校の生存者たちを「教育」の名の下に支配下に置いたが、食料不足による反乱で仲間たちに見限られ、独りになった時に神禍が覚醒。
現在は各地で出会う生存者たちを「新入生」と称し、自分の理想とする「完璧な生徒」に育て上げようと執着している。
バトルロワイアルも彼にとっては「優秀な生徒を選別する試験場」でしかなく、参加者たちを教育し、自分の生徒にしようと目論む。

95 ◆EuccXZjuIk:2025/06/05(木) 00:12:04 ID:3vdtmiF60
>>93
はい、その認識で問題ございません。
その日一日の内に投下できるキャラクターの数が三名まで、ということで合っております。

それとは別件でのお話になりますが、実在人物のパロディ要素が強いキャラクターは募集終了後の選考で弾かせていただく可能性がございます。特に存命中の人物に関しましては、採用することで色々と問題が生じることも想定されますのでかなり厳しく選考するつもりです。
これについては企画主が権限を持つトキワ荘のルールに則りまして、私個人の裁量で判断させていただきますのでご了承願います。
具体的な人物名の明言は避けますが、氏が投下されたキャラクターはそうした要素が強い印象を受けましたので、念の為お伝えさせていただきました。何卒この点、ご承知いただければ幸いでございます。

96名無しさん:2025/06/05(木) 00:35:42 ID:2nH7HNS20
【名前】『ブラックサンタクロース』(通称。本名はイーライ・シンクレア)
【性別】男
【年齢】26
【性格】冷酷非情かつ粘着質。善悪の基準は狂っており、「悪人は罰を受けて当然」という歪んだ正義感に基づいて行動する。他者の後悔や恐怖を嗅ぎつけては、躊躇なく断罪する。
【容姿】常に黒いサンタ服を着用し、赤黒く染まった綿入りの袋を引きずって歩いている。口元には張りついたような笑みと、明らかにフェイクと分かる白い付け髭。体格はがっしりしており、獣のような動きで悪人を襲う。

【神禍】
『贖いの贈物(プレゼント・フォー・ギルティ)』
思想:いま、濯がれなかった罪に罰を届けよう。

「大丈夫だ。大丈夫だからな、ぼうやたち。いま、サンタさんが悪いやつをやっつけてやるから───」

罪を犯した人間に対してのみ効果を持つ、強制的な因果応報能力。
対象が過去に犯した罪(殺人・裏切り・暴力・背徳行為など)をブラックサンタクロースが認識すると、それに相応しい罰として袋から武器が現れる。それを使い、『ブラックサンタクロース』は”プレゼント”を届ける。
武器は本人の罪状に応じた形で現れ(例を挙げると、放火犯と相対した際には火のついた松明が、暴行犯と相対した際にはメリケンサックなど、etc.....)、基本はそれを武器にして戦う。
武器は袋の中に自動で生成される。
余談だが武器を袋から取り出す際、ブラックサンタクロースは“選ぶ”演出を行うことで満足感を得ている。
これはかつて孤児院で毎年”サンタ役”をしていたことが原因。
無実の者には発動しないが、本人が罪を自覚していない場合でも発動する(サンタが悪い子と見なせばそれで十分)。

【詳細設定】
凍りついた都市部の廃墟や地下鉄の残骸を転々としながら、夜な夜な悪人狩りを敢行する狂人。
主に罪を背負った旅人や流民の噂を聞きつけては出没し、“プレゼント”を配っては姿を消す。
空腹も寒さも罪なき者からは奪わず、時に食料や燃料を渡して去ることもあり、悪人には地獄と絶望を、善人には小さな恵みを与える奇怪な殺人鬼として認識されている。

全球凍結の1年前、アメリカ・オハイオ州。
孤児院の職員だった彼は、かつて児童虐待の告発を握り潰され、子供たちが次々と壊れていく現場を目撃しながら何もできなかった。
クリスマスの夜、自分の保護していた少年が、別の職員の暴力に耐えきれず首を吊った。
その現場を前にして、彼は一線を越えた。
職員を監禁、子供たちがされたように暴力を振るい、最終的に“絞首刑”に処した。
以降、『ブラックサンタクロース』を名乗り全米を放浪。
悪人に地獄と絶望を振りまく、殺人鬼の誕生である。

彼自身も家庭での虐待経験があり、暴力を暴力で解決してはいけないという考えが信条だったが、理不尽に誰も救えなかった無力感が、思想を極端に変質させていった。
もう、そんな甘いことは言ってられない。世界が凍り付いた今この時こそ、子供たちが悪人に襲われているかもしれないのだから。

97名無しさん:2025/06/05(木) 16:04:14 ID:gCiCSGyU0
【名前】クォン・ムヨル
【性別】男
【年齢】24
【性格】一言で表せば陰気。自己肯定感に乏しく、いつも自信なさげな態度。相手の目を見て会話することも、ハキハキと喋ることも苦手。辛い気持ちを上手く発散できずに抱え込みがち。
【容姿】韓国の成人男性の平均よりやや小さめの身長と、痩せても太ってもいない体形。顔には若干の吹き出物。趣味の野鳥観察に使っていた双眼鏡を、首元にぶら下げて持ち歩いている(高校時代に父親が買ってくれたもの、あの日持ち出した数少ない荷物の一つ)。
【神禍】
『許されざる重圧(レッツ・リベンジ)』
思想:僕の犯した罪が正当な報復であると、確かめたい。

視界内に収めた特定の一人に対して、「許すな」と唱えることで発動する。双眼鏡越しでも可。
発動後、十分間のみ有効。有効時間の完了(または対象となった人物の死亡)から更に一時間経過するまでの間、再発動は不可。

神禍の対象となった人物は、「他人から自身へ向けられるネガティブな感情」を過敏に、且つ過剰に察知する状態となる。
半ば被害妄想に囚われたような状態に陥ることで脳に与えられるストレスは大きく、正常な自制心・判断力を維持することはまず困難。
転じて、多くの場合で「ストレスの元となる人物」を排除しなければならないという衝動に駆られることとなる。

ネガティブな感情とは、憎悪や侮蔑、敵意や害意などに限らない。
食卓の副菜の盛り付けが隣の者より少なかった、冗談への突っ込みのつもりで馬鹿と言われた、すれ違い様に服がちょっと擦れた……などのような切っ掛けで生じる、顔にも大きく表れずにすぐ消えるような些細な不満さえも拾い上げ、極端に増幅して受け止めてしまう。
なお、ムヨル自身が他者へ向ける感情は、神禍の影響を受けない。

【詳細設定】
ムヨルという青年は、ありふれた悲劇の主役でしかない。
片親の下で育ち、十八歳の時にソウル市の名門大学の受験に失敗。レベルを下げた大学に進学後、すぐに休学し再受験に向けて準備するも、経過は芳しくなかった。
自らがエリートの人生を邁進してきたために息子にも一流の道以外を認めない父親からのプレッシャーは、日に日に増していく。
ついに耐え切れなくなったことで起きた諍いの末、思いがけず父親を殺害してしまう。
自宅からの逃走を図るも、警察の捜査網を潜り抜け続ける展望など見えず、いずれ逮捕されて殺人犯として実刑判決を下される未来を悲観するだけだった。

その最中に起きたのが、全球凍結現象である。
命拾いした後の国内では、警察も司法機関も既に機能を失っていた。秩序の壊れた社会は、皮肉にも自由な生き方が許される世界でもあった。ムヨルに今更責任を問おうとする者など、もう誰もいないのだ。
そして、それは公正な場でムヨルの言い分に耳を傾け、彼の境遇と罪に情状酌量の余地を認めてくれる者が現れる可能性も消えたことを意味していた。

世界大戦が勃発する中、兵役すら未経験のムヨルに齎された神禍は、自ら戦うためのものではなかった。
影から憎しみと報復を煽り、集団が自壊するのをじっと待ち、最後に遺品を漁って立ち去る。
卑劣で臆病で、武烈の二文字とは無縁の戦い方で、ムヨルは半島各地を逃げるように生き延びてきた。
その過程で多くの者達を死に追いやる実績を重ねてきた彼の表情は、しかし自信とも愉悦とも程遠い。
他人から押し付けられる激情に耐えられなければ、最悪の手段に訴えるのも仕方ないではないか。
そんな主張を人前で堂々と叫ぶ勇気を、今もムヨルは得られていない。

9893:2025/06/05(木) 18:01:34 ID:DYxUR/2A0
>>95
お応えして頂きありがとうございます。
畏まりました。
例え採用されなくても陰ながら応援させていただきます。

9993:2025/06/05(木) 18:04:39 ID:DYxUR/2A0
【名前】山摩 蛇太郎(しま・ちかげ)
【性別】男
【年齢】50歳
【性格】
淡々としていて、何事にも取り乱さない冷徹な観察者。
だが、内心では「世界が壊れる様」を誰より楽しんでいる皮肉屋。
理屈と合理性を重んじ、感情論を極端に嫌う。自他ともにドライ。

【容姿】
黒髪混じりのグレイヘア。眼鏡をかけた痩身の長身。
スーツのようでいて僧衣にも見える独特の和洋折衷の服装。
右手には常に「万年筆型のナイフ」を携帯。目は細く、決して笑わない。

【神禍】《壊理の観測者(かいりのかんそくしゃ)》
思想・信念:「世界は既に壊れている。ならばそれを記述することで救済せよ」

能力:
■「現象」を観測・記述することで、それを物理・因果・概念として保存・再現・改変できる。
■戦闘中に見た相手の行動・能力・感情などを筆記具で記すと、それを“凍結”できる(=一時的に使わせない)。
■逆に「壊れた」ものを書き直すことで**再構成(リペア)**も可能。
■ただし、自分の記述が“真実とズレている”と判定されると、観測者としての資格を一時喪失し、能力が封じられる。

【詳細設定】
かつては災害記録官・戦地観測者として、あらゆる地獄を文章に残してきた男。
目の前の死よりも「記録を誤ること」の方が重大だと思っており、殺人も戦争も客観的に“現象”と見なしている。
彼が残した記録は“聖典”として扱われる一方、彼自身は“何も救えなかった記述者”として恐れられている。

100名無しさん:2025/06/05(木) 18:15:53 ID:3vdtmiF60
【名前】轍迦楼羅(わだち かるら)
【性別】男
【年齢】25
【性格】他人を見下すことに躊躇いがなく、それを恥じることもない傲慢な人物。唯我独尊にして傍若無人。悪癖を悪癖と解った上で臆面もなく振り翳す無頼漢。が意外と義理堅く、自分の信念を何よりも優先して行動する硬骨な一面も持つ。
【容姿】日本人離れした長身の持ち主で、黒髪を後頭部で結い合わせているのが特徴。黙っていれば色気のある顔をしているのだが、性格が性格なので浮かべる表情も与える印象も凶悪に尽きる。初対面の相手から好印象を懐かれることはまずない。

【神禍】
『独尊者の矜持(アンスロポセントリズム・ヤコブ)』
思想:弱く無様であってこそ人間である

轍迦楼羅は戦闘の天才であり、彼の徒手空拳はそれ単体で禍者の神禍に匹敵する脅威度を誇る。そんな彼が持つ神禍は、全ての『超人』の否定。
より正しくは、人間であるにも関わらず自らを怪物だと驕る者達へのアンチテーゼ。敵の精神の形が人間とかけ離れていればいるほど、驕っていればいるほどその耐久度を劣化させる。
我は人を超えた存在と信じる者に対してはただの拳でさえクレーターを生むほどの威力を持ち、対処不能の爆速拳となって襲い掛かる。この耐久劣化は神禍に対しても適用され、迦楼羅の鉄拳を前に、薄紙のように破られるレベルまで貶められてしまう。
人間とは自分含めて誰しも弱く無様なもの。そんな情けない生物だからこそ、そこには本気で付き合う価値がある。轍迦楼羅の信念はそういうもの。

【詳細設定】
超大手企業社長の長男。典型的なドラ息子で、物心ついた頃から親の権力と金に物を言わせて遊び歩いてきた放蕩人。酒も煙草も小学生の内に覚え、それどころか夜の町で女遊びまでこなしていた程の札付きのワル。
出る釘は打たれる、それが人間の社会の通例。悪人を気取る子供など、普通は大人の悪意に叩き潰され、型に嵌められて終いだが、迦楼羅の場合そうはならなかった。何故なら彼はあまりに悪く、そして自分のケツを拭ける『力』を持っていたからだ。
戯れに始めた格闘技ではあっという間にチャンピオンになり、闇討ちに遭った回数は数知れないが、掠り傷一つ負ったことはない。
全ての人間を馬鹿にしていると言われがちで、本人もそう認めているが、迦楼羅は人間の弱さを誰より愛している。

101名無しさん:2025/06/05(木) 20:57:08 ID:2nH7HNS20
【名前】小鳥遊 宗厳(たかなし そうげん)
【性別】男
【年齢】20
【性格】冷静沈着かつ厳格。傲慢とも取れる態度の裏に、徹底的な合理性と責任感を持ち、常に集団全体の最適解を追求する。理不尽と感情論を嫌悪する一方、他者の忠誠には誰よりも敏感で、信じた相手には絶大な信頼を寄せる。
【容姿】年齢よりも年上に見える威厳ある風貌。無駄のない立ち居振る舞いと整った顔立ちを持つ。黒髪は短く整えられ、常に紺灰の軍服めいたロングコートを纏っている。

【神禍】
『遠謀の王笏(ストラテジー)』
思想:王として命令することこそが、人を救える唯一の方法である。

広範囲にわたるテレパシー通信。相手の脳に直接語りかける形で宗厳は自身の命令を届けることができる。
テレパシーを送る対象は宗厳の会社の社章を持っている人間。
しかし、この際に社章を持つ人間が宗厳に対して畏怖や畏敬という感情をわずかでも抱いている場合、宗厳からのテレパシーを通じた命令に逆らうことができなくなる。
この場合、命令された対象は身体が勝手に動くだけで、意識は残されている。

支配のためのコミュニケーションこそが、人と人を繋ぐ絆の本質だと彼は考えている。少なくとも彼の中では。

【詳細設定】
全球凍結後の現在、小鳥遊宗厳は東京の一角を根城とする“株主総会”と呼ばれる組織の総統として、凍土を生き抜く人間たちを取りまとめている。
組織名は皮肉にも旧世界の比喩だが、その名に反して内部は鉄の軍律で統率されており、秩序と成果を重視する実力主義社会が築かれている。

全球凍結が起きる約2年前、宗厳はわずか13歳にして大企業の実質的な社長に就任した。これは形式上ではあったものの、病に倒れた父親に代わり企業の意思決定を担っていたため、実質的にはトップとして君臨していた。
だが、その頃の宗厳はまだ理想を信じていた。経営においても社員の幸福と成果を両立する倫理的経営を掲げ、老獪な重役たちと衝突し続けていた。彼は数度に渡って社内の改革を進めようとしたが、結果として起こったのは不正会計の露見と一斉辞任による経営破綻だった。
地位も仲間も失った宗厳は、そこで初めて理想では人は動かないという現実を突きつけられた。だが彼は折れなかった。むしろ、あの瞬間に思想が生まれた。
人間は、命令でしか統制できない。命令があるからこそ、人は安心し、恐怖を抑え、意味を得られる。
そして全球凍結が始まり、都市機能が停止したとき、宗厳は廃墟と化した建物に居座り、荒廃した地に落ち延びてきた流民たちを一人ひとり勧誘した。
無力な者は保護し、武装した者とは交渉し、時に命を賭けて説得し、次第に小集団が拡大。やがて“株主総会”と呼ばれる武装組織が誕生する。

宗厳の会社は、轍迦楼羅の父が運営していた超大手企業のライバル企業だった。面識があるかもしれない。

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103名無しさん:2025/06/06(金) 00:03:40 ID:5ysGijGU0
【名前】蘇 鳳梨(ソ フォンリー)
【性別】女
【年齢】24
【性格】美しい物や芸術品にのみ強い執着を示し、それ以外の全てに対しては驚くほど無関心。人との会話も必要最小限に留め、感情の起伏も乏しい。
【容姿】台湾系の整った顔立ちに腰まで届く艶やかな黒髪。常に高級な絹の着物を纏い、右手には古い翡翠の指甲套を身に着けている。
【神禍】『紅蓮真玉の永劫廟(ヴァーミリオン・サンクチュアリ)』
思想:この世で価値があるのは、永遠に朽ちることのない美しさだけ

彼女が「真に美しい」と認めた物体を、紅蓮の炎で包んで「美の結晶体」へと昇華させ、異空間に収集する能力。
昇華された物体は元の性質を保ちながら、あらゆる物理攻撃や経年劣化を無効化し、永遠の美を獲得する。
淡い紅炎を纏い続け、彼女の意思で異空間からの出し入れと遠隔操作が可能となったこれらを、彼女は「コレクション」と呼び、まるで生きているかのように愛でている。
ただし彼女の美意識は極めて厳格で偏執的なため、これまでに触れてきた膨大な数の美術品に対して昇華の対象となる物は極めて限定的。
現在の「コレクション」は二十六の宝玉、七着の着物、五本の指甲套、二振りの刀剣、一体の彫像。
着物と指甲套は普段から身に着けており、物理攻撃と経年劣化を無効化されたそれらは強力な武装であり防具となっている。
なお、能力の対象は人工物や自然物に限られ、仮に「コレクション」が纏う炎に触れた者はその身を焼かれることとなる。

【詳細設定】
台湾の富裕な芸術商の娘として生まれ、幼少期から世界各国の美術品に囲まれて育った。
両親は彼女に最高の教育を与えようと努めたが、彼女は人間関係よりも美術品への愛着の方が遥かに強く、同年代の子供たちとは全く馴染めなかった。
氷河期の到来で家族を失った後、廃墟となった美術館や骨董店を渡り歩き、価値ある美術品を探しまわるようになる。
そして神禍の覚醒により、彼女は「永遠に朽ちない美」を手に入れる術を得た。
今では異空間内に美術館のような空間を作り上げ、昇華した美術品たちと共に各地を放浪している。
人間同士の争いや生存競争には一切興味を示さず、ただひたすら美しい物を求め続ける。
時折、彼女のコレクションを狙う者が現れるが、昇華された美術品たちが自動的に侵入者を撃退する。
彼女にとって人間は「美を理解できない下等な存在」でしかなく、会話も「美術品の在り処を尋ねる」程度の実用的な内容に限られる。

104名無しさん:2025/06/06(金) 00:10:12 ID:g/Dmzzk60
【名前】ロイ・ハンセル
【性別】男
【年齢】36
【性格】生真面目な性格で、いわゆる軍規バカ。寡黙で忠義に厚く、命令には従順。しかしその実、内面は激情と孤独に蝕まれており、自身の忠義がどこにも向けられなくなって久しい。人語を発するよりも咆哮の方が多い異様な存在となりつつある。昔の彼は人付き合いが下手だったが、忠誠を誓った上官に対しては絶対的な信頼を置いていた。命令がある限り、上官が間違っていようがそれを肯定し、戦場では幾度となく無謀な突撃を成功させたという。
【容姿】全身に古傷のある屈強な体躯を持つ。軍服の残骸を纏い、毛皮のような肩掛けをしている。両腕は変異が進み、半獣のような爪が覗く。白髪に濁った金色の瞳がある。

【神禍】
『狂い忠義の人狼咆(ライカン)』
思想:忠義を尽くす相手が、ただ一人いればいい。

完全な狼型の怪物へと変身する。
肉体強化、再生、感覚器の超発達を得る代わりに、人間の理性は段階的に崩壊する。変身中は「自らが忠義を誓った存在の命令」のみに絶対服従するが、忠義の対象が存在しない場合、自動的に“最も強い存在”に従属しようとする。

【詳細設定】
元は国家軍の中尉だった。全球凍結発生直後、自国は分裂し、上官も戦友も散り散りになるなか、彼は「国家ではなく、人に忠義を尽くしたい」という思想を芽生えさせる。その矢先、彼の信頼し、誰よりも敬愛していた上官が、軍を捨てて逃亡した。
これが神禍を発現させる母胎となり、数ヶ月後、任務中に神禍が発現。
狼と化して味方をも喰らい、脱走。以降、命令をくれる者を求めて放浪を続ける。

極北の戦闘部族に雇われている。
雇われている、といっても形式的なもので、戦闘時のみ使役される獣として普段は檻に閉じ込められている。
戦が起きると解き放たれて敵部隊を屠殺する存在として利用され、生きる理由を持たず、ただ命令されることだけを望む忠犬として機能している。

105名無しさん:2025/06/06(金) 06:34:29 ID:EPxsmtDk0
【名前】赤也 紅蓮(あかや ぐれん)
【性別】男
【年齢】23
【性格】
常に明るくハイテンション。やたらおしゃべりで殺戮を生き甲斐としている。

【容姿】
細身だが筋肉質の細マッチョ、地毛は黒で完全には染めきれてないプリンのような髪色のツンツンヘアー。
上半身は黒いレザージャケットのみで、ボロボロのジーンズを履いている。
全身に無数の切り傷の痕があり、血を操る際に傷口から血が滲む。

【神禍】《朱の狂詩曲(ヴァーミリオン・ラプソディ)》
思想:俺の力で全てを鮮血に染めてやるよ!

自らの血液を操作し武器とする能力。
用途は様々で刃物にすることも、弾丸にすることも出来る。
吸血行為や、操作した血液を他者に注入することで
血が混ざり合い、操る血液の総量を増やすことが可能。

【真紅の強襲者(クリムゾン・レイダー)】
血を全身に纏い、赤き怪物と化する強化形態。
熊のような大きさで、猛禽類のような鋭い爪を持ち、鮫のような禍々しい口元、蝙蝠のような羽を持つ姿となり
身体能力が数倍に増幅する反面、大量の血液を消耗するデメリットを持つ。

【血の交響曲(ブラッド・シンフォニー)】
周囲にいる生物全てを自動で襲撃する惨殺空間を展開する。
また自動で死体から血を奪い、取り込んだ血液を用いて更に攻撃範囲を伸ばす。
この能力によってライブ会場の人間は一瞬にして皆殺しにされた。
クリムゾン・レイダーとの併用は不可能。

【詳細設定】
元ミュージシャンの殺人鬼。
中学を卒業するよりも早く上京し、バイトと両立させながら音楽活動に明け暮れ
15歳でデビューしてから三年間、多数のファンに囲まれた会場でのライブの最中に彼は禍者となり
発作的に発動した神禍による血液の刃によってライブ会場は瞬時にして殺戮劇場に変貌した。
禍者になった影響で精神が汚染されて殺人衝動に飲み込まれた。
そのせいで今の彼は人々の悲鳴と恐怖に愉悦を感じる狂乱の殺人鬼に変貌した。
寒そうな格好をしているが血液操作で体温を上昇させているため、常に快適な体温を維持している。

本人すら気付いていない事実だが、心の奥底では音楽を愛する心が僅かに残っており
歌や音楽を聴くとミュージシャン時代の楽しかった記憶が走馬灯のように脳裏に浮かび上がり
血液の操作が乱れる弱点を抱えている。

106名無しさん:2025/06/06(金) 15:19:53 ID:WptDN5Z.0
【名前】No.6『姫』 / 沈芙黎(Shen Fuli)
【性別】女性
【年齢】17
【性格】
 淑やかな天真爛漫。本性を知らなければ誰もに好印象を抱かれるだろう花のような娘。
 よく笑う。いつも笑っている。絶対に他人を否定せず、分かり合えないとしても儚く笑ってそれを肯定する。
 人間は誰もが自由に生きる権利があると説き、迷う者には優しく行動を促す。他者のすべてを赦し、背中を押す。責任は一切取らない。
【容姿】
 身長145cm、体重35kg。色素の薄い金髪を膝まで伸ばした、物語のお姫さまのように儚げな風貌と雰囲気の少女。
 淡黄色のチーパオを着用し、髪には大きな向日葵の花飾りを付けている。左の眼球にⅥの刻印。
【神禍】
『第六崩壊・衰弱庭園(ホワジー・ウェンユエン)』
思想:人間は、もっと自由に生きるべきだ。

 第六の災禍。
 神が地へ降ろした花園の姫。
 姫は肯定する。すべてを赦す、楽しく行こうと背中を押す。
 たとえその先が地獄に続く崖だとしてもお構いなしに。

 自分が肯定したもののリミッターを解放する、強制限定解除能力。
 誰でも本来以上の力が出せるようになるが、無茶をしているのだから当然身体は壊れていく。
 よしんば好きにやって成功できたとしても先に待っているのは衰弱による自滅。
 花はいつか枯れるもの。姫に愛された花は美しく咲くが、時が過ぎれば枯れてしまう。

 唯一の例外は芙黎自身。自分を肯定できない人間が人を許せるわけはないので、姫は当然自分自身のことも全肯定している。
 常にあらゆるリミッターが外れた状態でありながら、彼女だけは衰弱の影響を一切受けない。
 善も悪も全肯定する姫の教義は、言うまでもなく自分に牙を剥くことも容認している。
 なのに沈芙黎が他の十二崩壊のように滅ぼされていない理由はひとつ。

 ――――姫は、生物として圧倒的に強い。

【詳細設定】

 過重神禍・十二崩壊。
 人類を滅亡に導いた黎明の十二体が一にして、数少ない生き残りのひとり。

 沈芙黎(シェン・フーリー)。
 中国にて発生した六番目の災禍。史上最も間接的な手段で人類を滅ぼした"姫"として記録されている。
 欲望の全肯定。人はもっと自由に生きていいのだと説く、史上最悪の大悪女。

 人生は一度きり。なら我慢なんてしなくていい、善いことも悪いことも、なんだってやってみたらいい。
 所詮この世は姫(わたし)の花園。姫が許す、姫が認める。楽しく生きて楽しく死にましょう。
 
 全球凍結による混乱に揺れる中国で、彼女は堕落を教義とする宗教団体を興した。
 教団の名は〈紅罪楽府〉。寒さと死の恐怖に喘ぐ民衆にとって、いかなる行いも否定しないというその教義は甘露の如く魅力的だった。
 記録上で見ても異常な速度で楽府の信徒は大増殖し、一年足らずで広大な国土は姫の庭園に変わった。

 殺人、略奪、姦淫、あらゆる悪を赦しながら。
 それを許せないと憤って誅殺する善も決して罰さない。
 誰も彼もが好き放題。もちろん死人は山ほど出ているが、恐らく現在、姫の庭ほど幸福度の高い地域は地球上に存在しない。
 なお楽府の信徒は世界中に流出している。文明の崩壊後に生まれたカルト宗教のルーツを辿ると、かなりの割合で紅罪楽府に辿り着くらしい。

107名無しさん:2025/06/06(金) 20:57:09 ID:w1hFIl1k0
【名前】ルーシア・ライネス【性別】女性【年齢】28歳【性格】物静かで慈愛に満ちた穏やかな修道女。どんな鬼畜外道な相手にも丁寧に穏やかに接する。虚無的な終末主義者【容姿】183cm 86kg 均整の取れた身体付きの、腰まで届く金髪と紫水晶(アメジスト)wl思わせる色の瞳の美女。
左肘から先を包帯で完全に覆っている。包帯の下は左腕の形をした塩の塊。【神禍】
栄光の神の千年王国よ 来れ(キングダム・カム)
:思想
神の審判は下された。人類に存続する意義は無い。皆頭を垂れて、最後の審判を受けるが良い

自身の身体を塩に変える神禍
生み出された塩は、人と人のつくりしもの全てを否定する。
人に浴びせれば死に、人造物に浴びせれば塵となり、神禍に浴びせれば消滅する。
消す対象の大きさによって必要な塩の量は変わる。通常は爪や毛髪や汗や血や垢を用いる。
神禍に関しては、神禍の強大さに応じて必要量が変わる。かつて強大極まる禍者と戦った際に、左肘から先を塩に変える事になった

【詳細設定】
スペイン出身の敬虔な修道女。
氷河期に於いて人々が信仰を失う中でも、神に対する信仰と祈りを失わなかった。
しかし、いくら祈っても、いくら信じても、神は応えることはなく、その事がルーシアに一つの答えを導き出させる。
『神は既に人を見棄てた。神は最後の審判を行う為に、人に滅びる事を望まれている』
この思想のもとに、ルーシアは出逢う人々ことごとくを殺害する巡礼と伝道の旅に出る。
神の審判の時が来たのだという事を告げて周り、賛同する者も、否定する者も、悉くを殺し尽くすルーシアは、瞬く間に欧州で悪名を轟かせるに至った。
ある時、ルーシアは極東の地に救世主が誕生したという噂を知る。
救世主は神が遣わす存在。しかして神は人類に滅びを望んでいる。つまり救世主は偽者であり、神の王国の到来を阻む者。
ならば速やかに誅すべし。そんな思いを抱いて、出逢う者を殺し尽くしながら、東へと旅を続けていた。

108名無しさん:2025/06/06(金) 21:58:46 ID:w1hFIl1k0
【名前】エリザベス・マッキンタイア【性別】
女性【年齢】
19歳【性格】
傲岸で尊大で不遜で冷酷でサディスト。徹頭徹尾自己中心的な享楽主義者。性格に反して立ち居振る舞いは優雅と気品を併せ持ち、礼儀作法に適っている。【容姿】
170cm 58kgプラチナブロンドの長い髪と、色素の薄い青い瞳の大抵の人間は見惚れる美少女。やや痩せ型
【神禍】
支配者の軛(ドミネイター・ヨーク)

:思想
全ては私の思うがままに、全てが私隷属する


鎖を出現させる神禍。
鎖は異様に頑丈で、数千度の熱にも耐え、高熱と低温に交互に曝されても劣化しない
50mの長さにまで伸びる上に、エリザベスの意のままに動き、出せる鎖の本数に上限は無い。

この鎖の本質は『鎖が突き刺さったものを、エリザベスの命じるままに動かせる』というもの。
本来の機能を超えた動かし方は出来ないが、本来の機能に沿った動かし方なら、物理的に壊れるまで使用可能。
人間に使用して、歩けと言えば、脚が折れようが歩き続けるし、自動車に使用すれば、ガソリンが無くとも動き、ハンドルを操作せずとも操作出来る。
この神禍を用いて、エリザベスはこの世界に於いても電化製品の使用を可能とし、暖房の効いた部屋で生活している。
人間に使用する為には、エリザベスに屈服していなければならず、エリザベスは主に拷問を用いて心を折ってきた。
【詳細設定】
英国の名家の出身。血統、家の財産、容姿、全てに於いて優れた存在であるエリザベスは、誰からも一目置かれる存在だった。
当人もまた、優れた才能を発揮して周囲を圧倒し、傲岸尊大な性格も、実力と家の力とで捻じ伏せていた。
既存の社会秩序が全て崩壊した時代に於いても、それは全く変わらない。
発現した神禍を用いて襲撃者を打ち倒し、屈服させた襲撃者達を支配して、所属するコミュニティの為の労働力としていた。
他者を支配して、限界を越えるまで酷使できる神禍が、エリザベスの精神を歪め、狂わせるまでは。
自らの神禍に呑まれ、精神が歪み切ったエリザベスは、コミュニティの住人全員を神禍により支配し、住む者も居なくなったバッキンガム宮殿で女帝の如く振る舞う様になった。
人狩りを行っては、捕らえてきた人間を拷問して心を折って支配下に置き、冷酷非情に隷下に置いた人間を使い潰す。
ある時エリザベスは、極東の地の救世主の噂を知る。
そんな便利な禍者(道具)が有るなら、是非欲しい。
そんな事を思い、旅立つ為の準備をしてしている方最中だった。

109名無しさん:2025/06/07(土) 00:48:21 ID:XMle7bqk0
【名前】カノン・アルヴェール
【性別】女
【年齢】12
【性格】儚げで人見知りだが、思いやりのある優しい性格。
【容姿】長い銀髪の幼女。赤色の雪国用コートを着ている。コートの下は傷だらけ。

【神禍】
『水天宮の羽衣(ヴァルナ・アクシェーヤ)』
思想:傷つく姿を見たくない。自分も、他人も。

凍らない水でできた羽衣をまとい、これを伸ばして自由に操る。
水といっても形質はスライムに近く、巻き付ければ拘束、その気になれば溺死させることも可能。
衝撃吸収の効率も高いため、着用時のカノンはある程度の物理攻撃を無効化する。
羽衣を広げれば、誰かを守ることもできる。

【詳細設定】
某国の貧民街に生まれ、両親を助けるために自ら売られる。
しかし買われた相手は子供を拷問して楽しむ殺人鬼の富豪で、檻に入れられて生き地獄の日々を送った。
寒冷化の後に移されたシェルターが突如汚物の海と化した時、神禍の相性で偶然難を逃れて外に出る。
その後飢え死にしかけていたところを親切な老夫婦に拾われ、彼らのもとで孫のように育てられてきた。

拷問のトラウマで対人恐怖症を煩っている。
それでも自分を拾ってくれた二人のように、世界には優しい人もいるのだと信じるようにしている。

110名無しさん:2025/06/07(土) 02:19:50 ID:cJiflqsM0
【名前】ジャシーナ・ペイクォード
【性別】女
【年齢】56

【性格】
冒険心と挑戦心に溢れた、力強いリーダーシップを持つ"最後の船長"。仲間を鼓舞する際には「人類のため」と語るが、同時に自身の夢や野望を隠さない。仲間たる船員に対する思いやりはあるが、最後には自分の夢を優先する極まった夢想家。

【容姿】
痩せ型で長身、初老に差し掛かり年齢相応の外見だが、その内面は活力に満ち溢れている。常に不敵な笑みを浮かべ、自信に満ちた姿勢を崩さない。飾り気のある服装は好まず、軍服に似た実用性重視の服装を身にまとっている。

【神禍】
『最果てへと至る航海(ワールドエンド・アルゴナウタイ)』

思想:誰よりも遠くに辿り着きたい。
「宇宙ステーションは近すぎる。火星ですら地球から見える範囲だ。本当は、私たちはもっと遠くまで行けるはずだろう?」

所有物を"宇宙船"に変換する能力。
ゴミは宇宙船の保存食に、壁は宇宙船の頑丈な外壁に、建物は脱出ポッドに、酸素や燃料すらその場にあるものから生成可能。

さらに、この能力はジャシーナが"所有物"とみなした人間にも適用される。"宇宙船の乗組員"として相応しい高い身体能力を得て、宇宙空間での活動や戦闘に耐えられるよう強化される。また、負傷しても活動を続けられるように痛みや疲労を軽減する。ただし、治癒効果はなく、無理をし過ぎれば死に至るリスクがある。
あらゆる物資や人員、果ては自分自身の血の最後の一滴まで、最果てへの到達という目的に捧げるジャシーナ自身の意志の体現そのものたる能力。

ジャシーナは宇宙飛行士であるが、元軍人の経歴を持ち、戦闘技術にも秀でている。能力による身体強化と物質の即時転換を組み合わせ、戦闘においても高度な能力を発揮する。

【詳細設定】
ジャシーナは氷河期の到来時、地球にはおらず、国際宇宙ステーションのベテラン宇宙飛行士兼船長として任務に就いていた。全球凍結の様子を仲間と共に観測し記録することになった彼女は、動揺する仲間を率いて平静を保ったが、内心では激しい悔しさを感じていた。
──人類の歴史は後退し、宇宙開拓どころではなくなってしまうだろう。このままでは、私の生きている間に人類は火星にすら辿り着けない。

やがて地上の人類文明そのものの退潮が極まり、生還の望みも尽きた頃、ジャシーナはひとつの決意を固める。
──人類が滅ぶとしても、宇宙への夢まで死なせてたまるか。

その強い思いが、ジャシーナを神禍『最果てへと至る航海(ワールドエンド・アルゴナウタイ)』へと覚醒させた。能力の目覚めとともに、彼女は躊躇なく宇宙ステーションの全てを「自身の所有物」として宣言し、即座に宇宙船へと作り変える。
その日、彼女は自らを『最後の船長』と名乗り、絶望に沈んだ同僚たちを鼓舞しつつも、目的地は死地でしかない地球ではないとはっきり宣言する。

彼女は同僚たちに告げる。
「地球は凍てついた墓標に過ぎない。だが宇宙にはまだ無数の星が──未来が、希望がある。私は人類最後の一人になったとしても、この宇宙船で前に進み続けるつもりだ。人類の栄光のために──それ以上に、私の夢のために」
「共に最果てを見ようじゃないか、人類最後の航海士(アストロノート)たち」

ジャシーナの夢に触発され、ある者は熱狂的に従い、またある者は戸惑いを抱えつつも希望を見出し、最終的にクルーたちは一丸となって彼女の船員となり、宇宙船は星空の彼方を目指す旅を始める。

もはやジャシーナや船員にとって、地球の救済など本題ではない。仲間の犠牲すら、時には許容される。
すべてはただ、「最果て」に至るために。

111名無しさん:2025/06/07(土) 02:33:58 ID:FZEp8FAg0
【名前】猿田 玄九郎(さるた げんくろう)
【性別】男
【年齢】71
【性格】酒と煙草を愛する豪快な老人だが、それら趣向品の嗜み方は優雅で気品に満ちている。天狗への憧憬と修行への執着が強く、求道者としての誇りを持つが、若いころから世俗と距離を取っていたため自己中心的な言動が目立つ。
【容姿】白髪白髭の痩身な老人。黄色い袈裟を纏い、背中に大きな羽団扇を背負う。年齢に似合わぬ鍛え抜かれた肉体と鋭い眼光を持つ。

【神禍】『風神の軽業(パヴァナ・チャラナ)』
思想:重い肉体を脱し、風に乗りて歩きたい

触れた物体の重量を操作する能力。
特に重量を減らすことを得意としており、物体の重量を完全に無にすることが出来る。
一方重量を増やすことはさほど得意ではないが、それでも元の重量より数倍程度まで重くすることができる。
自身の体重を軽くして羽団扇で風を起こし、空中を自在に飛び回ることが可能。
敵対者に対しては体重を無にして吹き飛ばし、高所で能力を解除して墜落死させる戦法を得意とする。
ただし生物に対する重量操作は「相手の背中に右の手のひらで触れる」ことが発動条件となるため、彼は巧妙な立ち回りで相手の懐に潜り込む技術を磨いている。

【詳細設定】
幼少期に牛若丸と天狗の伝説が残る鞍馬山にて「黄色い袈裟を纏った人物」が空を飛ぶ瞬間を目撃。
それ以来半世紀以上にわたって山籠もりをしながら独自の修行を続けてきた武道家。
肉体的な研鑽の成果は感じつつも、あの日見た「天狗」に近づけないまま、老いによって肉体が重くなってゆくことに歯噛みする毎日を送っていた。
そして世界が凍りついた後、猿田はついに天狗の力の片鱗を得たと歓喜し、より一層の修行に励んでいる。
酒と煙草を愛するが、その嗜み方は茶道のような優雅さを持ち、一服一杯に深い精神性を込める。

タツミヤ(>>26)とは文明崩壊後、複数の生存者グループを巻き込む大規模な物資の奪い合いの中で出会った。
互いに単独で生き延びてきた両者は周囲の敵を蹴散らしながら戦い続け、ついに二人を残して物資を狙う者がいなくなったため、一時的に矛を収めた。
しかしそれ以来、二人は何かと顔を合わせては小競り合いを続けている。
氷河を這う若き蛸と、吹雪を飛ぶ老いた天狗、世代も生き様も合わない両者は致命的に相性が悪い。

112名無しさん:2025/06/07(土) 04:38:58 ID:fK9BV3rA0
【名前】奇怪 推理(きかい すいり)
【性別】男
【年齢】39
【性格】冷静沈着かつ論理至上主義の完璧主義者。誰かを救うために動くことはなく、真実のためなら何人たりとも犠牲にすることに一切のためらいがない。人間離れした交渉力を持ち、自身の要求を難なく通すことができる。
【容姿】一見するとどこにでもいる中年男性。黒縁眼鏡にヨレたスーツ、古びたトレンチコート。見る者に印象を残さない容姿だが、目だけは異様に鋭く、妙な威圧感がある。

【神禍】
『第十崩壊・真相究明(インビジブル・ロジック)』
思想:真実は、暴かれるべきだ。どんなものだとしても。

推理が”暴くべき”と思った出来事や現象、事件に対し、真実に至るための推理進捗を視覚化する能力。
本人が事件と認識した対象について、事件に対応するパーセンテージが彼の視界にのみが浮かび、調査・行動に応じて数値が上昇していく。
100%に至った瞬間、対象の真実そのものを知覚できる。
ただし、真実のない事象には進捗が停滞またはループする。

この推理進捗は、平行して無制限にストックが可能である。

真実を何があっても暴くことを至上とする推理がこの神禍を使うことで、それは時として大惨事を招くことになる。
かつて、彼はある真実を暴くため、自身の神禍で暴いた秘密や後ろ暗い情報を意図的にリークし、小国間の緊張を高めた。結果、武力衝突を起こし、大勢の死者を出し。果てには────。

【詳細設定】

過重神禍・十二崩壊。
人類を滅亡に導いた黎明の十二体が一にして、数少ない生き残りのひとり。

当初は認知されていなかったものの、かつての大戦において使われた多くの核兵器たちについて、それに纏わる記録を漁れば”ある人物”の名が浮かび上がったことから認定に至る。

現在は『グリゴリ』という私設探偵組織の首魁として活動している。
温度の保たれた巨大な地下鉄跡を改造し、飢えや暴力からグリゴリへ逃げ込んだ人々に持っている有益な情報や戦力、能力を担保に物質や居住区画を与えている。
世界が崩壊したのちに、地下都市ニューヨークを拠点に情報収集を開始。
各国語を操り、卓越した交渉力、圧倒的な情報の優位を用いたスカウトを行い同業者で居ある探偵をはじめ、危険人物や殺人鬼、傭兵に元諜報員やジャーナリスト、ハッカーらを抱えるグリゴリは、今や終末後の世界において一大勢力を築くに至る。
彼自身は情報を買うためならギャングやならず者たち、危険因子と目される相手とも手を組むこともある。

しかし、彼こそは災害。
ある疑念に思い至り、”試しに”あることを実行した。
それとはすなわち。
第二次世界大戦以降、様々な国に対して交渉を行い、あるいは重要な情報をリークし。どのような手段にせよ彼の手引きによって、1つや2つどころではない数の核兵器を”使わせている”。
問題は────そういった大量虐殺によって、彼の神禍のパーセンテージは上がったのだ。
”全球凍結がなぜ起こったのか”、”なぜ神禍が発現したのか”という謎の進捗状況が、上がったのだ。
つまり、人を殺せば、真相に近づく。
グリゴリとは。彼の言う”私設探偵組織”とは。探偵、諜報員、ジャーナリスト、ハッカーらを使って得た生存者の情報を用いて襲撃、殺害を行う組織であるのだ。
推理は、これすらも真相究明のために必要な、探偵業務だと割り切っている。ゆえに、本気で、グリゴリという殺人のために作られた組織を”私設探偵組織”と呼称している。

元は法医学医。政府非公認の諜報支援を”副業の探偵仕事”として請け負っていた。
温厚な研究者でありながら、裏の顔はどんな嘘も許さない冷酷な推理魔。
当時から真実を知るためなら法律も倫理も超えると公言しており、たびたび当局と衝突していた。
彼が真実を暴く理由は、彼自身も自覚していない。ただ、生まれ持った”暴くべき”という衝動、サガに従って行動をしている。

この終末における、彼の目的はただ一つ。
この世界がなぜ滅んだのかを解き明かすこと。
全球凍結は、なぜ起こった?神禍は、なぜ発現した?何の意図がある?どうやって?なんのために?
その答えを追い求めている。
衝動のままに、例えその真実を明かす過程で、第四次世界大戦を勃発させたとしても、たとえ神に矛を向けるとしても、彼の衝動は止まらない。

────彼は、確信している。殺し合いに招かれた彼は。彼が起こしたすべての破壊、彼が起こしたあらゆる暗躍、彼が抱いた大いなる疑念。
────その答えの道筋が、この”バトルロワイアル”に結実している。今までの彼の行動は、凍り付いた世界、神の呪いの真実は、間違いなくここにある。
────殺し合いに招かれたことで、進捗状況は急激な上昇を見せている。

あるいは。
彼がそこにたどり着くことすら、神(はんにん)の筋書きなのだろうか。
真実にたどり着くことすらも。

113名無しさん:2025/06/07(土) 04:57:24 ID:fK9BV3rA0
>>112
大変申し訳ございません、一部修正させてください。

【名前】奇怪 推理(きかい すいり)✖
【名前】No.10『探偵』/奇怪 推理(きかい すいり)○

【神禍】✖
『第十崩壊・真相究明(インビジブル・ロジック)』
思想:真実は、暴かれるべきだ。どんなものだとしても。

推理が”暴くべき”と思った出来事や現象、事件に対し、真実に至るための推理進捗を視覚化する能力。
本人が事件と認識した対象について、事件に対応するパーセンテージが彼の視界にのみが浮かび、調査・行動に応じて数値が上昇していく。
100%に至った瞬間、対象の真実そのものを知覚できる。
ただし、真実のない事象には進捗が停滞またはループする。

この推理進捗は、平行して無制限にストックが可能である。

真実を何があっても暴くことを至上とする推理がこの神禍を使うことで、それは時として大惨事を招くことになる。
かつて、彼はある真実を暴くため、自身の神禍で暴いた秘密や後ろ暗い情報を意図的にリークし、小国間の緊張を高めた。結果、武力衝突を起こし、大勢の死者を出し。果てには────。



【神禍】○
『第十崩壊・真相究明(インビジブル・ロジック)』
思想:真実は、暴かれるべきだ。どんなものだとしても。

第十の災禍。
神が地へ降らせた天啓。
探偵は探る。すべてを暴き、破滅を散らして突き進む。
たとえその先が地獄に続く崖だとしてもお構いなしに。

推理が”暴くべき”と思った出来事や現象、事件に対し、真実に至るための推理進捗を視覚化する能力。
本人が事件と認識した対象について、事件に対応するパーセンテージが彼の視界にのみが浮かび、調査・行動に応じて数値が上昇していく。
100%に至った瞬間、対象の真実そのものを知覚できる。
ただし、真実のない事象には進捗が停滞またはループする。

この推理進捗は、平行して無制限にストックが可能である。

この神禍は人を殺すものではない。
ただ、真実を何があっても暴くことを至上とする推理がこの神禍を使うことで、それは大惨事を招くことになる。
かつて、彼はある真実を暴くため、自身の神禍で暴いた秘密や後ろ暗い情報を意図的にリークし、小国間の緊張を高めた。結果、武力衝突を起こし、大勢の死者を出し。果てには────。

【詳細設定】✖

過重神禍・十二崩壊。
人類を滅亡に導いた黎明の十二体が一にして、数少ない生き残りのひとり。

当初は認知されていなかったものの、かつての大戦において使われた多くの核兵器たちについて、それに纏わる記録を漁れば”ある人物”の名が浮かび上がったことから認定に至る。

【詳細設定】○

過重神禍・十二崩壊。
人類を滅亡に導いた黎明の十二体が一にして、数少ない生き残りのひとり。

当初は認知されていなかったものの、かつての大戦において使われた多くの核兵器たちについて、それに纏わる記録を漁れば”ある人物”の名が浮かび上がったことから認定に至る。
発生地点すら、その姿かたちすら尻尾を掴ませなかった陰。生死すら知られぬ第十の災禍。

114名無しさん:2025/06/07(土) 13:09:02 ID:ekFgfFbA0
【名前】『雨』の勇者/ルーシー・グラディウス
【性別】女性
【年齢】20
【性格】
 心優しく、自己犠牲に走りがち。
 自身の痛みを他人事のように見ており、死に急ぐような危うさがある。
 誰に対しても丁寧な敬語を使うが、本当に心を許した者にのみ口調が崩れる。

【容姿】
 身長174cm、一見すると華奢な体躯。
 絹のような赤い髪を腰程の高さまで伸ばしており、普段は一つに結んでいる。
 常になにかを憂うように眉尻が下がっており、エメラルドのような翠色の双眸を持つ。

【神禍】
『恵みの雨:累乗付与(ドリズル・ドロップ)』
 
 思想:人の助けになるために。

 ──神禍(エスカトン)は、自他共に癒す事は出来ない。
 そんな理の離反に、最も近いと言われた異端の神禍。
 枯れた大地に恵みを齎す『雨』のような存在である事から、この名称が付けられた。
 
 自他問わず、対象の身に付けるもの『属性』を付与させる。同時に発動出来る属性は二つまで。
 上記の属性は炎、水、雷、氷、風、毒、麻痺の計七つ。
 これらの強弱はルーシーの意思によって調整が可能。体温に近い炎や、熱湯に近い水など融通が効く。

 属性を付与させると一口に言っても応用の幅は広く、戦闘は勿論日常においても重宝する。
 例えば衣服に柔らかな『炎』を付与することで極寒を凌いだり、持っているコップに『水』を付与して飲み水を生み出したり、刃物に『麻痺』を付与して痛覚を遮断させる医療用のメスにしたりと様々。

 これらから実質的に他者の生存へ貢献する事が出来る数少ない神禍として、人類から支持を受けている。

 また、ルーシーは卓越した戦闘センスを持ち合わせており、如何なる武器も達人のように扱う事が出来る。
 例えそれが初見の武器であろうと、或いは木の棒や鉄パイプといった、文明の残り香でしかない屑物も。
 ルーシーが勇者たる所以はなにもその優しい能力だけに留まらず、彼女自身の強さにあったのだ。

【詳細設定】
 かつての空を取り戻すべく結成された四人の『空の勇者』たち。その一人。
 『空の勇者』は晴、雲、雷、雨の四人で構成されていた。

 全球凍結から一年後、人類が未だ希望を失っていなかった頃に立ち上がった勇者。
 欧州の片田舎に住まう生娘であった彼女は、全球凍結の被害により両親を喪う。
 人に優しくあれと常々両親から説かれていたことで、強い信念が形となり今の神禍に目覚めた。

 当時17歳であったルーシーは、『空の勇者』の三人目として選定された。
 人類滅亡を僅かながらにも遅めた若き英雄として、国連機関からも評価されている。

 当時の勇者四人の内、ルーシーは一番の若輩であった。
 ゆえに護られる立場であることが多く、己の力不足を悔いる日々を送っていた。
 しかし救済活動に尽力する内、世界中に蔓延っている暴走した禍者と対峙し、成長を遂げる。

 彼女を含めた四人は希望の担い手として、いつしか機関公認の英雄となっていた。
 しかしそんな順風を逆風へと変えたのは、『十二崩壊』の誕生であった。

 十二崩壊との戦闘により、空の勇者はルーシーと『晴』の二人を遺して死亡した。
 この健闘により十二崩壊の凡そ半数の討滅に成功したが、彼らの齎した国家間紛争や内乱を止める余力などなく人類滅亡が決定的となる。
 これにより『空の勇者』は事実上の解散となり、今やルーシーも過去の英雄。滅亡の瞬間を待つ民の一人でしかない。

115名無しさん:2025/06/07(土) 17:15:18 ID:XMle7bqk0
【名前】ダンヴァール
【性別】男
【年齢】23
【性格】直情的で向こう見ず。理屈よりも感情を優先しがちな暑苦しい男。
【容姿】筋肉質な青年。赤髪を逆立てていて、騎士というより不良か何かに見える。

【神禍】
『いざ行かん紅炎の男道(バードストライク・ダンヴァール)』
思想:男には、やらなきゃならない時がある。

発動すると赤髪が燃え盛る炎に変わり、熱血の化身めいた姿になる。
ダンヴァールが熱くなっていなければ発動不能だが、発動中は手足や槍に炎を纏わせて戦うことができる。
戦っている間の疲労や痛みなどは無視することができるが、能力解除時に一斉に押し寄せてくる。

【詳細設定】
自警団『守護聖騎士団(シュヴァリエ・デュ・リオン・サクレ)』の自称・一番槍。
全球凍結前はストリートファイトに明け暮れ、凍結後も戦いの中に生きていた。
しかし守護聖騎士団の理念に共感し、また団長に惚れ込む形で聖騎士団に入団。
勝手に一番槍を自称して、時には団の方針に逆らってでも男道を走り続けている。

破落戸として生きてきた経験上、世の中にはどうしたって救いようのない人間がいるのは知っている。
だがそうでない人間は別だ。どんな高尚な目的があったとしても罪のない人間が誰かの勝手で犠牲になることは許せない。
聖騎士団が持つ冷酷な側面にフラストレーションを抱えており、理想と現実のギャップに悩む日々。
騎士として使う武器は槍だが、性に合わないのか熱くなるとすぐ放り捨ててしまう。
その後慣れ親しんだステゴロに切り替えて突撃するのがお決まり。

116名無しさん:2025/06/08(日) 00:13:08 ID:2Aa1YwYw0
【名前】火星の背骨
【性別】女
【年齢】5
【性格】単純
【容姿】タコ型のエイリアン風
【神禍】
『救星・赤の錆(カリ・マルス)』
思想:この星を支配して利益を得たい
自身を中心として毎秒1m広がるオーラサークル内の湿度と温度を自在にコントロールできる。
極寒環境下で使うことで人類を救いうる、あるいは根絶しうる強力無比な神禍だが使用者の知能が低いため肉弾戦のアシストにしか使われてこなかったようだ。
【詳細設定】
スノーボールアース当日に地球の環境激変を察知し、火星より飛来した外来生物。当然地球人の言語は通じず、意思疎通は難しい。
その目的は減少した生命を全滅させて地球を火星の植民地にする事であり、手段として強靭な触手を振り回して殴り殺す原始的な活動を5年間続けてきた。
海を泳ぐのが苦手で大陸間の移動に時間がかかり、方向音痴な一面もあるため殺戮は遅々として進まない。
初期は海を進みながら全滅寸前の鳥や魚を殺し諸島地帯に到達してからは神禍使いの人間との遭遇も増え格闘技術や勝負勘が培われた。
今回の儀式においては他参加者に対する圧力として招かれており、刻まれたスティグマから儀式のルールと実行者たちの思想を理解するに十分な情報を得た。
達成の見えない殺戮に固執するより儀式に勝ち残って地球の一画に居住区の整備、あるいは月への転移と支配権の認証を確約するという甘言に乗り、彼女は参加者にその力を奮うのであった。
なお、与えられた地球人の思考情報を分析した事でその行動指針は参加前の原始的狩猟から人類の行動を先読みして行う狩りに移行しつつあるようだ。

117名無しさん:2025/06/08(日) 00:17:32 ID:a1VwDrHs0
【名前】スルト/柳宝為人(りゅうほう・すると)
【性別】男
【年齢】23
【性格】中立・善。外交的。疲弊と絶望で多少顔と声を翳らせるが、根の善良さは失われていない。
【容姿】
 黒焦げたような茶髪、前髪の先など一部部位が金色に染まってる。滅多にないが笑うとまだ子供っぽい。
 服は氷河期初期国連から支給された戦闘用コート。サイバネ風の騎士といった見た目で戦闘生活両面に優れた機能を発揮する。
【神禍】
『夜明けを待て、黄金の竜よ(デイブレイク・ドラゴンスレイヤー)』
 思想:「奪った分の責任は果たせ」「竜の打倒によって、世界は蘇る」

 ───黄金色の西洋の大剣を出現させる。
 剣は精神が折れない限り決して刃毀れせず折れもしない不壊の材質だがあくまでそれだけのものでしかない。この神禍の真価は別にある。
 自身より強大な敵を「竜」と認定し、「竜」を討ち取る───殺害する事でそれに相応しい「財宝」を手にする事ができる。
 
 財宝には「金禍型」と「財禍型」に区分される。
 金禍型は武器・能力の具現。倒した禍者の神禍を模したものが多いが、その場を切り抜けるアイテムであったりもする(食料、回復など)。消費型で、かつ現在のスルト上回る禍者も少ないためストックは数少ない。
 財禍型はパッシブ効果。肉体強化系の禍者と張り合えるほどの身体能力を持ち、百に届く死線を潜り抜けた経験値で鍛え上げられた精神力、相手の神禍を見極める戦略眼も合わさり、スペック以上に粘り強い。 
 
 物語において竜を倒した者には報酬が与えられる。それは尽きぬ財産であったり、強力な武器であったり、美しい伴侶、豊かな国、平和な世界であったりもする。
 奪ったからには責任を果たせ。辛苦に見合う報酬を用意しろ。
 凍結地球での弱肉強食の理への適応と、悪を倒せば世界は平和になるという、過去に謳われた幻想の現実的な解釈。
 襲い来る怪物と絶望の未来に抗うと決めた信念を両方叶えた神禍である。
 ───悲しいかな、破壊の指向性に縛られる神禍ではどれほどの大悪を倒しても「万人を救うほどの財宝」は得られない。

【詳細設定】
「竜禍(エスカ・ドラコー)」「崩壊減数式(ナンバースレイヤー)」の異名で伝わる、最も多くの禍者を殺してきたとされる禍者殺し。
 国連が機能していた時期はエージェントとして各勢力を巡り連携を取る仲介の特使のような役目だった。
 法政が完全に崩壊した後もツテは機能しており、自警団、犯罪組織、暴走族、宗教団体と、組織の体を保った共同体と接触して時に協力し、時に敵対。
 より強い脅威、絶望的な戦地を聞きつけては積極的に介入するが、自殺志願とも殺人狂とも程遠い。

 戦場に臨む事になった切欠は、この時代ではごくありふれた悲劇と決意だ。
 後に伝説と語られる神禍も、初めはただ多少硬い剣というだけの脆い支えでしかなかったが、人との縁には恵まれていた。
 仲間に友に組織に支えられ、信頼に応えようと常に前線に立ち少しずつ強くなる日々。己の能力を把握したタイミングで、ふとスルトは思いついた。
 竜禍は倒した敵の強大さに応じた財宝を得る。ならば世界を滅ぼすだけの竜を討てば───世界を救うだけの財が手に入る。
 人類滅亡の尖兵、過重神禍・十二崩壊の打倒に熱意が向かうのは必然だった。分析と研鑽を重ね邪竜に心臓を穿つ瞬間を心待ちにするが、図らずも転機は訪れた。
 
 地球を覆う氷河期を覆す希望の計画の中核───人工太陽の創造。
 小さくも核融合に類する神禍だった被検体の少女の暴走により目覚めた第九の災禍、『第九崩壊・超神融星(ヘヴンズシャイン・ニュークリアワールド)』。
 仲間であり、友であり、想いを寄せていた人が竜と化した絶望に折れかかるが、少女から自身を止めるよう願いを受け奮起し剣を抜く。
 肉体は蒸発するがその間に剣は心臓に届く、そうすれば世界を救う財禍が作れる。希望を残せる。
 贖罪も込めた覚悟の一撃は確かに心臓を穿ち───だが結果は『スルトの完全再生』という結果のみ。
 結論は示された。
 竜禍は奇跡を起こす。だがそれは世界には還元されない。ただ自己を竜のように強くするのみだ。
 
 以降も続く十二崩壊討滅作戦に参加。死が触れ合う地獄の只中で戦果を残し、生還後も行き過ぎた禍者やゴグ狩り、残る十二崩壊の討滅を続け各地を転々としている。
 しかし絶望する事は許されない。まだ返さなければならないものがあるからだ。
 刻んだ神禍の名と思想に懸けて、邪竜と変じた自身に始末をつける。それに足る敵と戦場が何処かにあると信じて。

118名無しさん:2025/06/08(日) 00:29:30 ID:zHYwRPBM0
【名前】石光復(シー・カンフー)
【性別】男
【年齢】30
【性格】誰に対しても愛想が悪く無口。筋金入りの利己主義者で、他人を踏みつけにする事に躊躇がない。
【容姿】目の下に深い隈がある、常に鬱然とした顔をした短髪の男。茶髪。眼を見張るような美形だが付きまとう陰気な表情が台無しにしている。
【神禍】
『饕餮文・修格斯大神仙(ショゴス)』
思想:この世の誰よりも、一日でも長く生きたい
 玉虫のような光沢を放つ不定形の怪物を出現させ、命ある限り使役することが出来る。
 明確な形を持たないため自由自在に変形させることが可能。そのため攻防一体で隙がない。
 あくまでも神禍なので光復が生存しており、かつ生への渇望が健在である限り不死身の存在。
 この怪物は特に生物を捕食する事に特化していて、ショゴスが人間を捕食した時、食らった人間が持っていた生命力の一部を光復に供給してくれる。末期病人だった光復がジリ貧とはいえ五年間も延命出来ていた理由はこれ。
 これまでは光復の病状が酷すぎて明らかになっていなかったが、完全健常体で吸収を行うと超過分の生命力はショゴスの強化に使われる。
 つまり、食らえば食らうほど強くなるという分かりやすい性質。
【詳細設定】
 地球寒冷化が始まった時点で難治性の癌を患っており、世界の混乱そっちのけで延命のためだけに活動していた。
 祖国で爆発的な流行を見せていた堕落のカルト教団に所属し、その教えに乗る形で神禍での人食いを繰り返し寿命を稼ぐ。
 恐るべき人食い禍者、『饕餮』とは他でもない石光復のことである。
 だが中途半端に延命し続けたのが災いしてか、癌は全身のあらゆる場所に広がり、生きれば生きるほど苦痛が強まっていく状態だった。
 苦痛から逃れるため大量に使っていた麻薬が原因で重度の中毒者にもなったが、依存症で会話が不可能になっても生への執着は全く薄れなかった。
 それでもいよいよ限界を迎えかけていた所でバトルロワイアルに参加させられ、そこで奇跡を見る。
 全身の癌は消え、麻薬の中毒症状も消失して石光復は完全な健常体になった。

 石光復はルクシエルによって救われた“奇跡の生き証人”なのだ。
 光復はルクシエルに心酔し、救世主を娶るためになら何をしてもいいと確信している。
 自分以外を決して顧みなかった男の変心は初恋であり、同時に“長く生きたい”という思想の表れでもあるのは言うまでもない。
 救世主の隣こそが自分を最も長く生かしてくれる場所だと知った光復に迷いはない。救世主を手に入れるためにあらゆる手段を尽くすだろう。

119 ◆EuccXZjuIk:2025/06/08(日) 03:53:24 ID:nL1UvCGk0
皆様、沢山の投下ありがとうございます。
参加者公募の締め切りおよび投票日程についてお知らせさせていただきます。

期限について暫定一ヶ月としておりましたが、現在予想以上の速度で参加者が集まっている状況です。
こうまで早いペースで応募いただけるというのは正直なところ予想外で、企画主としてとても嬉しく思っています。
ただ現時点で90名ほどの候補キャラが集まっている都合、当初予定していた期限ですとキャラ数がかなり多くなってしまい投票先を選ぶ上で負担をかけてしまいそうですので、期限の方を正式発表すると共に予定より期限を早めさせていただこうと思います。

・参加者募集期限を「6月18日 AM0:00:00まで」に正式決定します。
・投票期間を「6月18日 AM1:00:00〜PM23:59:59まで」とします。
・投票で決定する参加者数については実際の投票数を見て>>1の方で決めさせていただきます。
・投票に用いる専用掲示板及び投票のシステム・ルールに関しては追って連絡いたします。

以上になります。
当初の予定より大幅に早める形になってしまい申し訳ありませんが、ご承知の程よろしくお願い致します。

120 ◆EuccXZjuIk:2025/06/08(日) 03:58:43 ID:LWICBES60
訂正
・参加者募集期限を「6月18日 AM0:00:00まで」に正式決定します。

・参加者募集期限を「6月18日 AM0:00:00まで」とします。

121名無しさん:2025/06/08(日) 04:47:22 ID:7ps9gtSA0
【名前】No.8『恐獣』 / ルールル・ルール
【性別】雌
【年齢】15(推定)
【性格】純真無垢。獣の温情と暴性を兼ね持つ。かなりの気分屋。
【容姿】燃えるような黄銅の体毛に包まれた四足歩行の獣。
    体長は諸説あり。5mを超える巨体として暴れまわった記録から、30cm程度の小動物だったとの報告まで。
    本人の意志で体積を変更できるというのが通説。腹部の毛並みにⅧの刻印。
    極少数、人間体の姿を見たとの報告もあるが、信憑性に乏しく公的には記録されていない。

【神禍】『第八崩壊・原獣再帰(リクレイオ・ビースト)』

 思想:自然に回帰し、思うがままに野原を駆け抜けたい。

 第八の災禍。
 神が地へ降ろした密林の恐獣。
 獣は疾駆する。本能のままに、立ちふさがる全てを引き裂き蹴散らして。

 自身を不滅の獣に変貌させるという単純明快な能力。されど恐るべき野生の暴威。
 膨大な膂力から放たれる爪牙の一撃は、鋼鉄すら容易く引き千切る。
 咆哮は空気振動だけで周囲を崩壊させる天然の音響兵器。
 無駄なき筋繊維の連携駆動により猛スピードで移動する巨体は、前進のみで建物を轢き潰す災害に等しい。
 黄銅色の毛並みは滑らかでありながら、鋼を編み込んだように硬質であり銃撃すら通さない。
 総じて凄まじい生命力。加えて周囲の緑化が進むという環境変異能力を備えたとされる。

 それは獣化の神禍に目覚めた蛮族達の長となり、増大した群れは〈暴進獣群〉と呼ばれた。
 人域に侵入した獣群と国家の衝突は苛烈を極め、最後には相打ちに終わったという。
〈暴進獣群〉は他の崩壊との衝突、勇者との交戦を繰り返した末に離散。長もまた重傷を負い消息を絶つ。
 その頃には既に多大な被害を受けていた南米の秩序は崩れきっており、収まらぬ寒気を前に立て直す希望は皆無であった。
 
 今や無意味な考察となるが、第八崩壊が明確に人類に害意を抱いていたかは疑問が残る。
 境界を踏み越えたのは群れであるが、攻撃を仕掛けたのは国家が先であった。
 以降、コミュニケーションも図れぬまま、報復合戦の様相を模したとされる。

 神禍である以上、人としての姿があったはずだが公式の目撃証言はない。
 発生の観測された密林近辺では、辿々しい発声による歌を聞いた、との報告もあるが関係性は不明である。
 

【詳細設定】

 203X/XX/XX

 過重神禍・十二崩壊。
 人類を滅亡に導いた黎明の十二体。

 南アメリカ大陸、ブラジルにて発生した八番目の災禍。
 史上最も原始的な手段で人類を滅ぼした"恐獣"として記録されている。

 なんて伝奇じみた話が伝わったのも今や昔のこと。
 すっかり人類の居なくなった南米にて、私は旅を続けている。

 世界は過酷になるばかりで、なかなか筆を取る時間もない。
 旅の途中で死にかけるのも日常茶飯事。
 たとえば、かつて7カ国にまたがる大自然であったアマゾン熱帯雨林を横断する道程。

 全球凍結以後、滅びた世界を見てきたけれど、これほど緑の残る地域は初めてだった。
 とはいえ、かの大自然すら今や僅かな緑地を残すのみ。着実に凍結に飲み込まれ、滅亡を待っている。
 
 なので数週間前、寒冷地域と同装備で十分、と油断した私は見事に遭難の憂き目にあった。
 獣の生息する湿地で磁場狂いに対応できず食料の大半を失い、足を捻挫した日には旅の終わりを覚悟した。
 偶然にも、あの少女と出会わなければ、間違いなく泥中に骨を埋めていただろう。
 
 彼女は日焼けした小柄な体躯に、獣皮で出来たマントを羽織っていた。
 鬣のように黄銅色の長髪を靡かせ、軽い身のこなしで樹から樹へ飛び移る。
 周辺部族は全滅したと聞いていたけど、知られていない生き残り集落があったのだろう。

 最初は酷く警戒され、引っ掻かれたり噛みつかれもした。
 けれど一週間も根気強く話し続け、菓子を与えたりしている間に、少し心を開いてくれたのだろうか。
 菓子のお礼なのか食料を分けてくれたり、最後には密林の出口へ案内までしてくれた。

 少女には感謝の念が尽きない。
 名を聞こうにも言葉は通じなかったが、一度だけ辿々しい口調で「るーるる、るーる」と応えてくれた。
 以降、彼女を「ルー」と呼称したが、意図が伝わったかは分からない。

 別れの日。出口を目の前にした私が、礼を言おうと振り返ったとき。
 丁度、少女が密林の奥に飛び退り、暗中に消えていくさなか。
 捲れ上がったマントの内側に一瞬見た、少女の腹部に刻まれた『Ⅷ』の印が、強く目に焼き付いている。

 明日、南米を発つ予定だが、暫く私の耳には残り続けるだろう。
 もうじき凍結に飲み込まれる密林の奥から僅かに届いた、「るー、るー」という、あどけない歌声が。


 ―――『とある旅人の日誌』より抜粋。

122名無しさん:2025/06/08(日) 05:13:01 ID:dDLzu8kw0
【名前】No.2『金獅子』 / ライラ・スリ・マハラニ
【性別】女性
【年齢】23
【性格】傲岸不遜にして尊大。自分こそが最強であり、この世界で唯一価値のある存在だと信じて疑わない。弱者を見下し、強者には興味を示すが、それも自分の力を証明するための踏み台程度にしか思っていない。
【容姿】マレー系の美しい顔立ちに、腰まで伸びた深い黒髪。琥珀色の瞳には常に獰猛な光が宿っている。額の中央にⅡの刻印が深く刻まれ、それを隠すように金色の髪飾りを着けている。伝統的なマレーの王族衣装を模した豪奢な金襴の衣を纏い、首には巨大なライオンの牙で作られたネックレスを下げている。右手には黄金に輝く三叉の短槍を携帯し、獅子の名に相応しい威圧的な佇まいを常に保っている。

【神禍】
『第二崩壊・獣狩猟法(ラジャ・シンガ・ペルブルアン)』
思想:強者だけが生き残る権利を持つ。弱者は強者の糧となれ。

 第二の災禍。
 神が地へ降ろした黄金の獅子。
 獅子は選別する。力による法を敷き、強き者を讃える。
 たとえその先が地獄に続く崖だとしてもお構いなしに。

 一定範囲内を「猟場」として支配し、その中では絶対的な力の序列が適用される神禍。
 猟場内の全存在は自動的に「王」「狩人」「獲物」の三階層に分類され、上位者は下位者に対して圧倒的な身体能力向上を獲得する。
 階層は流動的で、下位者が上位者を「狩る」ことで昇格可能だが、常に頂点に君臨する「王」の座はライラ固有のものである。
 猟場内で狩りが行われる度に、狩られた者の生命力と闘争本能がライラに還元され、彼女の肉体と精神を更に強化する。
 つまり猟場が活性化すればするほど王である彼女の力も増大し、やがて一国の軍隊をも単身で蹂躙する怪物へと成長していく。
 猟場は彼女の意思で自在に拡大縮小でき、最盛期には都市圏全体を包み込む規模にまで達していた。

【詳細設定】

 過重神禍・十二崩壊。
 寒冷化現象の黎明期、地球上に十二体発生したとされる特級の災禍。
 人類滅亡の引き金となった災禍の一体にして、東南アジア全域を血と恐怖で染め上げた「金獅子」。

 ライラ・スリ・マハラニ。
 マレーシアにて発生した二番目の災禍。
 絶対的な力による支配で文明社会を根底から破綻させた暴君として記録されている。
 弱肉強食の掟。生存競争こそが進化の原動力であり、淘汰されるべき弱者を温存することは種全体への冒涜だと説く独裁者。

 彼女は農家の娘として生まれ育ったが、持ち前の武芸の才覚で田舎町の自警団に参加していた。
 武術に長けた幼馴染のラタン・サリム(>>30)と共に、彼女たちは村人たちの頼れる守護者として慕われていた。

 しかし全球凍結の混乱で治安が急速に悪化する中、神禍覚醒と共に彼女の中で何かが決定的に壊れた。
 突如として「弱者を守る」のではなく「強者だけが生き残る世界」こそが真理だと確信し、180度転換した思想を実行に移した。

 神禍覚醒からわずか一夜で、彼女は故郷の田舎町全体を猟場に変えた。
 顔見知りである住民たちに生存を賭けた競争を強要し、勝者には豊富な物資を、敗者には死を与えた。
 この狂気的な統治は瞬く間に周辺地域に波及し、半年も経たないうちにマレーシア全土が彼女の猟場と化した。
 更に彼女の影響は国境を越えて拡散。タイ、インドネシア、ベトナムの各地で彼女の思想に感化された模倣者たちが現れ、東南アジア全域が無秩序な殺戮の場となる。
 各国政府は彼女の鎮圧を試みたが、猟場内では軍隊すら彼女の支配下に置かれ、組織的な抵抗は不可能だった。

 国際社会が彼女を「第二崩壊」として認定した頃には、既に東南アジアの文明インフラは完全に崩壊していた。
 生き残った人々は彼女の掟に従って生存競争を続けるか、危険を冒して他地域へ逃亡するかの二択を迫られた。

 竜禍(>>117)の支援を受けた幼馴染――ラタン・サリムとの最後の対峙は、故郷の町の中心部で行われた。
 かつて二人が平和を誓い合った場所で、今度は互いの思想を賭けた死闘を繰り広げたのである。
 結果的にサリムは重傷を負いながらも逃亡に成功したが、この戦いで彼女は「過去の弱い自分」を完全に葬り去ったと確信した。

 やがて人類滅亡が決定的となり、他の十二崩壊と同様に彼女も表舞台から姿を消した。
 しかし東南アジア各地に残された「猟場の痕跡」は今なお機能しており、彼女の生存を示唆している。
 現在も世界各地で散発的に確認される「生存競争型コミュニティ」の多くが、彼女の思想的影響下にあるとされる。

123名無しさん:2025/06/08(日) 07:29:50 ID:UgMzoijI0
【名前】
ラファエル・ゲレロ【性別】
男【年齢】
32歳【性格】
冷静かつ理知的で穏やかな人格……と見えて無感情無感動な虚無主義者【容姿】
193cm・117kg 精悍な風貌に短く刈り込んだ髪の黒人。戦闘の為に身体を鍛え込んでいる。【神禍】
人の終わりの刻(エクスティンシオン)

:思想
人類の歴史は終わった。もはや速やかに滅びるべし


自身を起点として人類の生存を許さないキリングフィールドを展開する。
国一つを覆う程の広範囲に展開され、ラファエルに近づく程に効力は強まる。
範囲内に入った者は、旧人類であれば即死。禍者であっても500m圏内に入れば呼吸、脈拍、新陳代謝、栄養の吸収といった肉体の生体活動が低下。100m圏内にはいれば絶命する
但し、これは並の禍者話であり、強大な禍者であれば、接近して触れる事さえも可能となる。
ラファエルに近づく程に効果が強くなるという性質上、ラファエルとの接触はラファエル神禍の効力を最大威力で味わうという事でもあるが

コノバトルロワイアルに招聘された者たちは、皆が皆破格の強者である為に、ラファエルの神禍に影響は受けても即座に死ぬ事は無い

神禍に対してもこの能力は効果が有り、遠距離攻撃の類はラファエルに到達する前に朽ち果てる。

戦闘時には、適度に距離を取って自身の神禍による弱体化を施し、弱り切るのを待つが、接近された場合は徒手格闘により神禍を直接の撃ち込んでくる。
【詳細設定】
南米の国エクアドル出身。氷河期の到来と禍者による混乱で中南米の諸国家は政府機能が停止、更にはエクアドル比較的寒さがマシな赤道直下の国であった為に、大国からの軍事信仰に晒される。
エクアドルは完全に国家が崩壊し、暴力が支配する無秩序の領域と化した。
ラファエルは破滅した祖国の惨状に絶望し、この惨状を齎した人類の未来に絶望し、人類鏖殺の神禍を発現させる。
発現したラファエルの神禍は、瞬時にエクアドルに存在した旧人類を全滅させ、生き残った禍者達も、ラファエルに接近し、或いは接近されて死に絶えた。
無人の地と変えた故国を後にしたラファエルは、赤道直下を徘徊。出逢った人間は旧人類であろうが禍者であろうが悉くを殺し尽くし、人類に赤道直下の土地を放棄させる事となった。
人類を絶滅させる為に、身体を鍛えたり独学で戦闘技術を習得してみたりもしたが、あまりにも強力な神禍の為に、戦闘経験は然程でも無い。

124名無しさん:2025/06/08(日) 08:02:20 ID:a1VwDrHs0
>>117一部文章を修正します。

>財禍型はパッシブ効果。肉体強化系の禍者と張り合えるほどの身体能力を持ち、百に届く死線を潜り抜けた経験値で鍛え上げられた精神力、相手の神禍を見極める戦略眼も合わさり、スペック以上に粘り強い。 
 ↓
>財禍型はパッシブ効果。ゲームのレベルアップのように少しずつ身体能力が強化されていく。今や肉体強化系の禍者と張り合え、百に届く死線を潜り抜けた精神力、神禍を見抜く眼力も合わさり、スペック以上に粘り強い。

125名無しさん:2025/06/08(日) 08:45:20 ID:mEBM2lOM0
【名前】
東方 春(ドンファン チュン)
【性別】

【年齢】
26歳
【性格】
凶暴で口の悪いチンピラ。獰猛で喧嘩っ早いのだが、妙に知性教養を感じさせる時がある。
口癖は『狗雑種』(お前のお袋は淫売のクソ女。くらいの意味合い)
【容姿】
185cm・92kg
伸びるに任せた黒髪に無精髭の男。分厚い木綿の服を重ね着している。
【神禍】
狂風(クァンフン)

:思想
常に追い風に吹かれていたい。行く手を遮るものは皆消し飛べば良い。


単純に風を吹かせる神禍。
氷河期の地球に於いては、風を吹かせる系統の能力は、体感温度を下げられるだけでも充分な殺傷能力を有する。
この神禍は出力が桁違いであり、極超音速(マッハ5以上)の速度まで風速を出せる。
最大出力下では建造物は粉砕され、並の禍者は血霧に変わる。
なお最大出力で風を吹かせる為には、結構な時間を掛けて力を貯める必要が有り、戦闘に使えるものでは無い。
それでも音速程度ならば容易に吹かせられる。
風に乗って飛行する。格闘時に攻撃の加速や威力の上乗せに使う事もできる。

この神禍は地表の上に有るものにしか影響を及ぼさず、春の後ろからしか吹かないという性質を持つ。更にはどれだけの風を吹かせても、周囲の大気には影響しない為に、吹き戻しのような現象は生じない。
この為、側背に回り込まれたり、地面に穴を開けて潜ったりすると、風の影響を全く受けない。


【詳細設定】
中国四川省出身の禍者。
そこそこの資産を持つ家に生まれ、それなりの教育を施されるが、生来の凶暴さの故に喧嘩を繰り返し、17の時には親の財力と自身の腕っ節とを合わせて、未成年の犯罪組織を形成するに至る。
この時に窃盗、強盗、暴行、恐喝、強姦、殺人と、凶悪犯罪を繰り返すが、2年後に警察による大規模な検挙と、対立組織との抗争により、率いていた犯罪組織が壊滅。
身一つで逃げ延びるものの、警察や対立組織に追われる日々により、心身をすり減らしていった。
かつての栄光を思い返し、逆風に吹かれ続ける現実に打ちのめされ、己の前を塞ぐものを排除できない事に憎悪を抱き続け……。
二年間に渡る惨めな逃亡と流浪の日々は、春の精神を完全に荒廃させるに至る。
そして氷河期が到来し、禍者となった春は、警察機構とかつての対立組織とを襲撃。
人も建物も全て吹き飛ばし、かつての惨めな己の過去を払拭し、報復を遂げる。
この時に感じた至高至上ともいうべき快感を忘れられず、春は中国各地の都市を襲撃、最大限に発揮した神禍で壊滅させる。
更には韓国、台湾、日本をも襲い、極東アジアを壊滅させてしまった。

126名無しさん:2025/06/08(日) 09:46:37 ID:e9Q0hq4g0
【名前】フランチェスカ・フランクリーニ
【性別】女
【年齢】41
【性格】厳格にして苛烈ながらも、誇りと勇ましさを備えた軍人だった。
【容姿】黒い短髪と屈強な体格。使い古された紺色の軍服とコート。体の各所に凍傷などの古傷が刻まれている。
【神禍】
『終演・刻越疾壊(クアルト・ディザストロ)』
思想:命を燃やし尽くしてでも、成すべきことを成したい。

自身の時間流を加速させる。
残像すら生じる程の超高速移動を可能とする。
加速による爆発的な猛襲を行使し、超速機動によって他の神禍を次々に振り切っていく。
世界の時間そのものを加速させる訳ではなく、基本的には本体の時間流を加速させるのみ。

ただし能力を発動し続けることで、周囲の物質にも時間流加速が“侵食”されていく。
本体以外は時間流の加速に着いていけず、本体のみが高速移動の恩恵を受けることが出来る。
よって“加速の侵食”は本体以外のあらゆる生命や物質にとって致命的な負荷として襲いかかり、時間経過と共に破滅的な損壊・腐敗を齎す。

この能力の致命的な欠点は、加速が本体の肉体にも徐々に悪影響を与えていくこと。
能力を発動する度に肉体の寿命を削られていき、既に彼女の余命は刻々と迫っている。
『癒やしの力』を得られない限り、彼女は遅かれ早かれ死を免れない。

【詳細設定】
神禍の出現以降、辛うじて機能を保っていた国連が急設した『秩序統制機構』。人類史において最初で最後の国際機関による常設軍。
彼女はその最高戦力とされたイタリア軍人であり、十二崩壊の一角『魔王』ゲルトハルト・フォン・ゴッドフリートに勝てなかった女。

戦力も支援も全てが不十分な国連ヨーロッパ支部でその実力とカリスマ性を発揮し、部隊を率いて各地の紛争を鎮圧し続ける。
半壊状態だった祖国イタリアでは『最後の獅子(レオネッサ)』として称えられ、生き延びた国民や政府機関の間で神格化されていた。
彼女自身はあくまで厳格に振る舞い、粛々と任務を遂行し続ける人物だったとされる。

しかし人類の自滅因子たる十二崩壊の出現により状況が一変――世界は瞬く間に混沌へと進む。
民間出身の英雄である『勇者』達とも連携しながら対抗したものの、ドイツにて出現した『魔王』ゲルトハルト・フォン・ゴッドフリートの前に敗北。
部隊全滅によって『魔王』掃討作戦は失敗に終わり、彼女自身も重傷を負った。 

以後フランチェスカは消息が絶たれ、行方不明となっている。
程なくして国連ヨーロッパ支部が消滅したことで、彼女の生死を知る者は最早何処にも居ない。

しかし『最後の獅子』は、今もどこかに身を潜めているのかもしれない。
例え帰るべき部隊が壊滅し、もはや世界の破滅は避けられないのだとしても。
自らの戦いを再び始める瞬間を、彼女は虎視眈々と待ち続けているのかもしれない。

127名無しさん:2025/06/08(日) 21:12:55 ID:a1VwDrHs0

【名前】ミレナリア・イオアンニス
【性別】女
【年齢】17
【性格】混沌・中庸。受動的。人よりも動植物と話すのを好み、概念にすらも話しかける不思議ちゃん。人が嫌いというわけでもないが、加害・殺傷行為には「自然の成り行き」として受け入れている。
【容姿】東欧系。銀に近い水色のセミロング。桔梗紫の瞳に健康的な肌。自然色の服を着ていることが多い。能力のため蝶よ花よと愛でられていたため、身なりは清潔で肉付きもよい。
【神禍】『少女庭園・揺籃の獣檻(グラスケージ・マゴグ・ミレニアム)』
 思想:「人ではない友達が欲しい」「言葉を持たない子達ともお話がしたい」

 ───ゴグにのみ反応する特殊な脳波を発して対象を支配する、対ゴグ特化能力。
 本質的にはテレパシーに近いが、自我が崩壊したゴグに作用する事で、実質的に操作能力に変化したと推測される。
 従える数に制限はない。ゴグの位置や数もある程度把握できる。効果範囲は半径2キロ。
 無意識化でゴグと感情をリンクさせており、常にゴグを引き寄せている節がある。
 ゴグと意思疎通をしてると主張しているが、どこまで本当かは定かではない。破壊衝動も共有してしまい心が壊れているとの説もあるが真相は不明。
 ゴグには元の神禍が暴走状態で機能しているため、事実上複数の神禍を保有す軍団を所持するにも等しい。世界の支配も可能な神禍だが、思想面でも頭脳面でも適性はなく、若干宝の持ち腐れ。
 
 完全なゴグ化でないと支配は不可能だが、神禍に飲まれかけた禍者との交信は可能。
 禍者が根幹とする思想を失う事で起こる自壊現象であるゴグと交信し、無力化できる彼女は、神禍の秘密……神禍そのものへの干渉……を解き明かす存在ではないかと目されている。
 
【詳細設定】
 昔から、人以外と話をするのが好きだった。
 動植物、道具や機械、空に雲に水に太陽───世界のあらゆるものに声をかけては、意思が通じ合ってるかのように笑う。
 幼子らしい空想の産物だったのか、地球凍結前から神禍の萌芽が発現していたかわからないが、後にそれは真実となる。
 地球凍結が始まり周囲の人間が次々と神禍に目覚める中、ミレナリアだけは何ら異能らしき片鱗を見せなかった。
 避難場所にゴグの群れが襲来した時、ミレナリアだけはゴグに襲われる事なく、むしろ守るように寄り添い、跪いたのだ。
 ───食料の備蓄が尽きかけていた施設では口減らしが予定されており、無能力のミレナリアもその対象に選ばれていた。極寒の外に連れ出される直前、彼女の「救難信号」を受け取ったゴグが一斉に攻め入ったのが事の真相と判明。一転して街の守護神と讃えられる。
 上等な衣食住が保証され、能力を独占しようとする輩も半ば自動的にゴグにより排除され、元の暖かな生活を取り戻す。
 金銭も食料も要求しない『労働力』であり『兵隊』を手に入れた街は全球凍結後類を見ない復興を遂げ、苛烈な生存競争にもカルト思想にも染まらない健全で平穏な楽園、千年王国(ミレニアム)を築いた。
 
 当然、神禍───それも魔獣に築かせた楽園が永遠の国なはずがない。
 自分達こそ最後の審判を超え神に選ばれた民と奢る住人。法政が崩壊したのをいいことに秩序復興のもと侵略を画策する上層民。
 一度目の当たりにした終末で崩れた倫理は、恐怖を塗り潰すように禁忌と悦楽に耽けり、千年王国は背徳のソドムとゴモラに堕ちた。
 政治には関わらずゴグ達と戯れるミレナリアは、動植物が生息圏を失い滅多に見なくなってしまった中でようやく出会えたたくさんの「寂しいお友達」が消費される事に心を痛めていた。
 よって「頑張ってください」と書き置きを残して獣だけ連れて外を出ることにした。都市の末路は言うまでもない。

 以降は数を減らしては増えるゴグと共にあてもなく旅をしている。
 端から見れば恐ろしい悪魔の軍団にしか見えないが、自衛以外に人間世界に危害を加えた事はなく、頼まれれば人助けすらしている。
 しかし終末思想が蔓延る凍土世界でその一団はあまりに刺激的で、恐怖を煽ってしまっていた。
 事実にそぐわぬ伝聞と妄想はやがて存在しない大悪を造る。『背徳都市(バビロン)』。地上の忌まわしい者たちの母、獣を支配せし大淫婦と。
 ミレナリアの名はゴグを遠ざける魔避けの呪文、護符として密かに伝わりつつある。
 
 ゴグと離れ離れにされ、会場にもゴグのいないバトルロワイアル。儀式では真っ先に犠牲者になるしかないと思われるが……?

128名無しさん:2025/06/08(日) 22:39:19 ID:XQN87ZRc0
【名前】
任 青(レン チン)【性別】
女【年齢】
37歳歳【性格】
正邪善悪定かならない人物。気分次第で善行も悪行も行う。普段の言動は悪人寄り。基本は陽気で豪放、どんな人物でも礼節を以って接する。
袖の大きい男物の漢服を着ている。【容姿】
外見は精気漲る二十前後の美女。黒瞳、腰まで伸びた黒髪【神禍】
無敵神功(ウーディーシンゴン)
:思想
あらゆるものから自由でありたい。我が意を貫き通したい


飛翔にも似た跳躍を行い、水面を走り抜け、掌打の一撃で地に巨大な手形を穿ち、拳風で家屋を倒壊させ、袖の一打ちで禍者を殴り殺す。身体を頑丈にして砲撃にすら耐える。
内臓機能の向上や、新陳代謝の活性化、負傷や病の回復を促進する、毒物を平気で摂取し、体外に外出する。老化を遅らせ、極寒の吹雪の中を平然と全裸で歩ける
武侠小説に登場する内功法と同じ事を可能とする神禍。故に自ら名付けて『無敵神功』。

これらを為す根源たる神禍は、単純に無尽蔵のエネルギーを自己の体内で生産するというもの。
疲労も感じず、食事も睡眠も必要とし無い。


なお、直接エネルギーを体外に照射する事や、他者に使用する事出来無い。


【詳細設定】
中国河北省出身。武侠小説好きで、好きが高じて嵩山少林寺の門を叩く。
真面目に修練に励んで少林拳を習得していく中、氷河期の到来を迎える。
秩序が崩壊していく中、青は弾けた
習得した少林拳を頼りに寺外へと飛び出して、無法者と戦ったり、気に入らない奴をシバき倒して見ぐるみ剥ぐといった事を繰り返す日々を繰り返す。そんなある日、禍者と対峙して一方的に打ちのめされ、命を奪われる直前に神禍が発現。
神禍による無尽蔵のエネルギーに依る超強化で、神禍を弾き、禍者を撃ち殺す。
この日以降、完全に時代に適応した青は各地を放浪し、気の向くままに人を助け、人から奪い、人を殺す日々を送っている。
一人で極寒の世界を横行し、自由奔放に振る舞う様から、人呼んで『独行狂姑』(狂は「何ものにも縛られずに自由に振る舞う」という意味)の称号を持つ。

129名無しさん:2025/06/08(日) 22:41:47 ID:uxIZbYw.0
>>128
再投下します

【名前】
任 青(レン チン)
【性別】

【年齢】
37歳
【性格】
正邪善悪定かならない人物。気分次第で善行も悪行も行う。普段の言動は悪人寄り。基本は陽気で豪放、どんな人物でも礼節を以って接する。
袖の大きい男物の漢服を着ている。
【容姿】
外見は精気漲る二十前後の美女。黒瞳、腰まで伸びた黒髪
【神禍】
無敵神功(ウーディーシンゴン)
:思想 あらゆるものから自由でありたい。我が意を貫き通したい


飛翔にも似た跳躍を行い、水面を走り抜け、掌打の一撃で地に巨大な手形を穿ち、拳風で家屋を倒壊させ、袖の一打ちで禍者を殴り殺す。身体を頑丈にして砲撃にすら耐える。
内臓機能の向上や、新陳代謝の活性化、負傷や病の回復を促進する、毒物を平気で摂取し、体外に外出する。老化を遅らせ、極寒の吹雪の中を平然と全裸で歩ける
武侠小説に登場する内功法と同じ事を可能とする神禍。故に自ら名付けて『無敵神功』。

これらを為す根源たる神禍は、単純に無尽蔵のエネルギーを自己の体内で生産するというもの。
疲労も感じず、食事も睡眠も必要とし無い。


なお、直接エネルギーを体外に照射する事や、他者に使用する事出来無い。


【詳細設定】
中国河北省出身。武侠小説好きで、好きが高じて嵩山少林寺の門を叩く。
真面目に修練に励んで少林拳を習得していく中、氷河期の到来を迎える。
秩序が崩壊していく中、青は弾けた
習得した少林拳を頼りに寺外へと飛び出して、無法者と戦ったり、気に入らない奴をシバき倒して見ぐるみ剥ぐといった事を繰り返す日々を繰り返す。そんなある日、禍者と対峙して一方的に打ちのめされ、命を奪われる直前に神禍が発現。
神禍による無尽蔵のエネルギーに依る超強化で、神禍を弾き、禍者を撃ち殺す。
この日以降、完全に時代に適応した青は各地を放浪し、気の向くままに人を助け、人から奪い、人を殺す日々を送っている。
一人で極寒の世界を横行し、自由奔放に振る舞う様から、人呼んで『独行狂姑』(狂は「何ものにも縛られずに自由に振る舞う」という意味)の称号を持つ。

130名無しさん:2025/06/09(月) 02:27:43 ID:rVM9oNSQ0
【名前】秋山 充明(あきやま じゅうめい)
【性別】男
【年齢】21歳
【性格】冷酷無比にして苛烈、容赦のない暴力で他者を従わせる悪のカリスマ。組の若衆には厳格な規律を課す反面、自らが前線に立ち、命を懸けて戦うことで絶対的な忠誠を得ている。意味のある殺しに拘る実利主義で、無駄死には嫌う。
【容姿】精悍で整った顔立ち。左眉に小さな切り傷。右腕にはびっしりと梵字の刺青。常に羽織っているのは、かつて父が着ていた血の染みた黒い特攻服。

【神禍】
『血盟廻咬(けつめいかいこう)』
思想:裏切り者がのうのうと生きてられると思うな。

自らが指定した契約者(しゃてい)に対し、心臓を握るかのように自由に致死干渉が可能。
対象が裏切り行為(反抗、逃走、命令違反など)を行った瞬間に能力が発動し、血液が逆流・破裂・凝固などの形で死を与える。
契約は充明と酒を酌み交わすことで発生する。最大契約数は13名。

かつて父を裏切った組員を、自らの手で一人ずつ処刑した経験から、忠義こそ正義で裏切りは絶対に許されないという思想が形成された。

【詳細設定】
現在は全球凍結で崩壊した都市・東京新宿にて、自警団の皮を被った暴力集団「秋山組」を束ねる。
地下鉄の駅を根城に、物資を奪い、構成員を力で支配し、他の勢力を吸収・殲滅して勢力を広げている。

15歳のとき、父・秋山重蔵が率いていた暴力団、秋山組は内通者により警察に壊滅された。
父は目の前で逮捕され、組員は次々と逃亡。充明は唯一逃げず、父の仇を裏切り者として追い詰め、たった一人で七人の元組員を惨殺した。この時に生まれた裏切り、すなわち死という絶対的価値観が彼の中核となる。

父の跡を継ぐべく、暴力の世界で生きることを決意。
少年院を出たあとすぐに、東京の裏社会で新しい秋山組を再建する。もとはカリスマ性と義理堅さで支持を集めたが、全球凍結以後は信じる者にしか与えぬ暴力という恐怖政治に転換。
極寒の中でも一切弱音を吐かず、忠義を貫く者にだけ生存の権利を与える暴君と化した。

131名無しさん:2025/06/09(月) 21:56:23 ID:AGPZ2hdk0
【名前】城崎 仁(しろさき じん)
【性別】男
【年齢】62
【性格】
 気さくであり、独特の訛りを持つ。
 表面上は人当たりのいい気さくな人物だが、その実自分以外の全てを信用しておらず、他者は全て駒だと認識している。
 人心を掌握する術に長けており、気が付けば蛇のように心へと這い寄っている。

【容姿】
 老体でありながらそれを感じさせないほど鍛えられた肉体をしており、身長は180を越える。
 左目を眼帯で覆っていて、雪景色に溶ける白いスーツと、同じ色の中折帽を被っている。髪は黒髪のオールバック。
 スーツで隠れているが、背中には天狗の刺青が彫られている。

【神禍】
『風読み(かぜよみ)』
 思想:この世の風向きは、己の意のままに。

 場の流れを読む、ただそれだけの能力。
 つまり、自身の都合のいい方向へことを運ぶことが出来る。いわば最適解を導き出せる異能。
 あくまで脅威的な直感のようなものであり、未来予知が出来るわけではない。
 しかし城崎自身のスペックが合わされば、それはもはや因果律操作にも匹敵する。

 そして城崎は、特筆すべき膂力を持ち合わせているわけではないが、我流の暗殺術を会得している。
 詳細は不明だが、この技が同じ対象に二度振るわれることは無いという。
 その理由は、彼が『風読み』によって一度振るう事を決断した時点で、その対象の死は確定しているから。
 
【詳細設定】
 日本最大規模の極道組織、『久藤会』五代目会長。
 元は直系団体の『城崎組』の組長で、同じ直系の『秋山組』組長、秋山重蔵と跡目争いをしていた。
 面子を重んじる正統派な極道である秋山組と違い、城崎組は名を売る為であれば手段を問わない武闘派として知られており、看板を背負うにあたってやや劣勢であった。
 それを疎ましく思った城崎は、無関係なカタギの人間を捕まえて得意の人心掌握術により、己へ忠誠を誓う『駒』を作り出した。
 そうして作り出した『駒』を秋山組へと送り込み、スパイとして秋山組内部の情報を取得。
 匿名で警察へと売り込み、組長逮捕のきっかけを作り上げた。

 その後、最大の敵対勢力がいなくなったことで城崎は順当に五代目会長へと成り上がる。
 しかしそのわずか一年後、全球凍結によって『久藤会』が壊滅。
 これにより組員の殆どは行き場を無くすが、事前に地球全土の混乱を予期していた城崎は、即座に周囲の信頼を得る道を選ぶ。

 城崎は当初、神禍を自覚していなかった。
 それも当然。彼は天性の勘の良さと先見の明を持ち合わせていたがゆえに、神禍の異能性に気づけなかったのだ。
 神禍を自覚した後は、それを使いこなしより自身の都合のいい世界を築き上げることに尽力する。

 人類史において最も生存、繁栄が絶望的とされた荒涼の大地。
 誰もが今を生きる事で必死で、一日後の自分など想像すら出来ない世界。
 この男は、全球凍結以前と大差ない不自由のない暮らしを続けている。
 それは彼が築き上げた周囲からの崇拝じみた信頼と、答えを導く神禍あってのものである。

132名無しさん:2025/06/10(火) 00:00:14 ID:nRVI.THw0
【名前】儀猟 運命(ぎりょう うんめい)
【性別】男
【年齢】17
【性格】静かで内向的。他人と深く関わることを避けるが、距離感さえ守れば冷静で礼儀正しい。感情をあまり表に出さず、言動も機械的だが、その裏には他人と関わると、いつか必ず傷つけてしまうという強い自己嫌悪と諦観がある。
【容姿】痩身で背が低く、目元に隈がある。乱れた黒髪と、防毒マスクを常に首から下げているのが特徴。実験用の薬品が詰まったポーチを身体中に装備しており、神禍の影響もあってか危険人物と誤解されがち。

【神禍】
『虚ろなる静謐(ハイリー・トキシックスペース)』
思想:傷つきたくない、傷つけたくない。だから遠ざける。

呼気・皮膚からあらゆる毒素を任意に生成し、気体・液体・固体の三態で散布・制御できる。
神経毒、窒息毒、接触毒、腐食毒など多岐にわたり、毒の性質・拡散範囲・持続時間を細かく調整できる。
ただし、自分の半径5メートル以内には常に毒が散布されない。

【詳細設定】
毒物の知識と調合スキルを活かして孤立した拠点で生き延びている少年。
かつて助けた小さな集落(>>42シャーリー・ヴェルナティアが滞在している集落)に毒の結界を張って外敵を寄せつけない代わり、村人との接触は一切持たず、幽霊のような存在として祀られている。
誰とも関わらずに済むその環境は、彼にとって呪いであり、救いでもある。

元は地方都市で育った薬学者の家系の末子。幼い頃から毒物に強い関心を持ち、父の研究を手伝っていた。
高校でも優秀な成績を収め、将来は薬剤師を目指していたが、実験で毒に関心を持ちすぎたことを父に叱責され、やや孤立していた。
それでも、唯一姉だけは彼を理解してくれていた。

全球凍結が起きた直後の混乱期、彼は家族とフィールドワークに出ていた。
家族とともに避難民キャンプで暮らしていた頃、人間関係の摩擦から小規模な暴動が起きる。
その混乱の最中、運命が誤って毒草を混入させてしまった、自作の保存食が原因で、実の姉と5人の避難民が死亡。
毒草の混入は偶然の産物だったが、作ったのが運命だったことで糾弾され、誰一人彼を庇わなかった。

このとき彼は、人と関わったから姉は死んだという強烈な負い目を抱くようになった。
その後、極寒の荒野を一人で放浪していた時、神禍が発現し、現在に至る。

133名無しさん:2025/06/10(火) 02:11:44 ID:nRVI.THw0
【名前】黒岩 猛(くろいわ たける)
【性別】男
【年齢】26
【性格】一言でいうと、うざい。挑発的で距離感がおかしく、誰とでも馴れ馴れしい。口が悪く、だが人を惹きつける陽性のカリスマ。命のやり取りの最中でも軽口をやめない。だが本人はそれが“愛”だと思っている節がある。
【容姿】ずっと笑顔を崩さない。黒いサングラスに前髪を跳ね上げた七三分け。ヒョロいが筋肉質、明るいスーツにマフラーを巻いている。吹雪の中でも着崩したまま歩いている異様な男。そこそこハンサム。

【神禍】
『愛ノ証明(パルス・アフェクティオ)』
思想:この世界の誰よりも、この世界の誰からも愛されたかった

 自分に敵意を向けた者に、強制的に「愛」を植えつける。
 感情感染型の強制同調能力。黒岩に敵意・憎悪・殺意などを明確に抱いた者ほど、その感情を“愛”へと強制転化させる。
 感染後は黒岩を守ろうとする、傍にいようとする、自死してでも想いを遂げようとする、など歪んだ行動が誘発される。
 感染が進行すると、他者からの干渉・理性すら通じなくなる。

 黒岩は幼い頃から人に執着されることはあっても、本心から愛された経験がなかった。
 ヤクザに拾われた少年時代、自分を見捨てなかった兄貴分に認められたくて暴れ回った。やがて彼は恐れられる存在になったが、同時に誰も本心を見せてくれなくなった。
 「愛してる」と言わせるために、人を殺し、脅し、仲間を支配した。
 それでも足りなかった。

 彼の「愛されたい」という願望はついに歪み切り、「恐怖でも、憎悪でも、いい。最終的に“愛”に変われば、それが真実である」という思想となった。
 その歪みこそが、感情を愛に変える強制的な神禍『愛ノ証明』を発現させた。

【詳細設定】
 凍り付いた世界で今も彼は、かつての仲間たちを率いて各地をうろついている。
 かつての拠点・池袋に全球凍結後もとどまり、付近の敵対する集落、集団を襲撃している。その際、集団の長を神禍で操り、戦力として取り込むか組織を瓦解させ、現時点で交戦した敵集団をすべて壊滅させている。(現時点で投下されているキャラシにおいて、『株主総会』、『秋山組』、『赫焔會』とは交戦経験がある)
 その姿は義理人情を装った破滅の伝道者として恐れられており、『黒い恋人』などという不名誉な渾名も持つ。

 神禍が発現する直前までは、『ゴエディア』の総長として、若くして抗争を統べる存在だった。
 凍結前の東京で、日本最大規模の極道組織、『久藤会』、単身無双の実力を持つ『轍迦楼羅』らとの抗争を繰り返し、池袋の王と称されていた。
 神禍の発現後はその能力によって部下の半数が“愛しすぎて”錯乱、忠誠心が狂気と化して粛清された。
 結果として組織は壊滅しかけたが、黒岩はその過程すら「美しい愛の形」と捉えて笑っていた。
 今も、彼は誰かの心に「愛」を刻み込むためだけに、終末の世界を笑いながら歩いている。
 
 黒岩が14歳の頃。
 ストリートで野垂れ死にしかけていたところを拾ってくれたのが、『ゴエディア』の幹部だった“兄貴分”の存在だった。
 
 その人は強く、優しく、そして無情だった。
 人を助けておきながら、後で売る。情を見せておいて、切る。
 そんな兄貴分が死ぬ間際に呟いたのが、「本当は、お前を愛してたかもな」という言葉だった。

 ――その瞬間が、黒岩にとっての思想の起点だった。

 「愛してる」が嘘か本当かなんてどうでもいい。言わせた時点で俺の勝ち。
 どうせ世界は嘘だらけなら、感情だけは奪ってみせる。

134名無しさん:2025/06/10(火) 02:14:30 ID:nRVI.THw0
>>133
神禍が発現する直前までは、『ゴエディア』の総長として、若くして抗争を統べる存在だった。→神禍が発現する直前までは、半グレ組織『ゴエディア』の総長として、若くして抗争を統べる存在だった。
こちらに修正させてください。お手数をおかけして申し訳ございません。

135名無しさん:2025/06/10(火) 06:29:41 ID:eFatEimA0
【名前】シアン・テオ・エヴァン
【性別】男
【年齢】105歳
【性格】
飄々とした振る舞いで愛らしい笑みを浮かべ、一見友好的だがその実、人間らしい情は一切持っていない。年寄り地味た口調

【容姿】
顔の右半分を白い仮面で覆った、外見年齢が12歳の中性的な美少年。
軽くウェーブがかかった白髪のショートボブ、青いシルクハット、金色の派手な装飾が施された中華風の青い民族衣装、下半身は白いショートパンツを履いている。
病的なまでに肌が青白く、顔は左の瞳が青く、仮面で隠した右の瞳は水色で失明している。
肉体が一部、腐敗化しており顔の右半分を隠しているのも腐敗化が進行しているため

【神禍】
【魂奪の口唇(ドレインキッス)】
思想:この肉体が滅びる前に新しい肉体を手に入れる。

口づけした生物から生命力を奪う能力。
奪った生命力で肉体を若返らせたり、自らの力を増幅させるための糧となる。
ただし肉体の腐敗化は禁術による悪影響が原因のため
神禍の力を持ってしても食い止めることが出来ない。

また神禍とは別に禁術によって会得した数々の古代呪文を使用する事ができる。

【詳細設定】
かつての古代文明に存在した小国の王。
強大な侵略国家から愛する民を守るために、禁術に手を染めた呪われた存在。
力の代償に魂は歪み、汚染され、侵略国家だけでなく愛する民でさえ喰らい尽くした。
魂が強大になっても肉体の劣化は免れず、何度も別の肉体に憑依しては生き長らえてきた。
シアンの肉体も当時12歳の少年を捕らえ、禁術によって憑依して奪った肉体である。
5年前、肉体の適合者との憑依を行う最中に偶然、暴徒化した禍者達の乱入により
適合者が殺害され、憑依は失敗に終わった。
更に全球凍結現象による人口の激減、劣悪な環境による肉体の劣化の急速進行。
猶予は残されておらず、この儀式の中に希少な適合者の存在を知った彼は
この儀式へと参加するのだった。

かつては民衆に愛される心優しい国王だったが、面影は既に無く。
ひたすら魂を喰らい続ける呪われた怪物でしかなく
過去の記憶など等に忘れている。

【名前】イーヴィルソウル
【性別】無し
【年齢】無し
【性格】
ただ本能のままに襲いかかり、生者の肉体を乗っ取ろうとする。

【容姿】
全長12・58m
巨大な骸骨の上半身に王族の冠とマントを羽織ったデザイン。
禍々しい黄緑の炎に包まれている

【神禍】
無し

【詳細設定】
幾度も肉体を入れ替え、永劫なる時の中を生き続けた怪物の正体。
シアンの肉体が死亡すると共に、出現する。
全長10mを超える巨大なアンデッドモンスターであり
人間ではないため神禍を使用出来ないが
数々の強力な古代呪文をリミッター無しで発動可能。
実態を持たないため、通常兵器は一切通用しないが
概念系の攻撃や、聖なる加護が施された武器によるダメージは受ける。
陸に上げられた魚同然の状態であり、10分以内に新たな肉体に憑依しなければ消滅してしまう。
彼を完全に滅ぼすには今が最大のチャンスである。

136名無しさん:2025/06/10(火) 18:09:43 ID:.qu2ZDxg0
【名前】白鹿優希(しらか ゆき)
【性別】女
【年齢】25
【性格】普遍的な正義感を掲げる善人。テンションやや低め。なぜか「誰かが誰かを非難しようとする雰囲気」をとにかく嫌う。
【容姿】さっぱりした顔つき。黒色の髪をポニーテールにしている。引き締まった体型で、全球凍結の前の日本では体育系の大学に通っていた。

【神禍】
『不滅の前編(プレパリング・ショータイム)』
思想:私は正義のヒーロー。やれるだけのことをやる。

いわゆる変身ヒーローの姿になる。
「チェンジ」の掛け声と共に、左手首の玩具めいた銀色の腕輪のスイッチを押すことで、トナカイを彷彿とさせる意匠の白い戦闘スーツを全身に装着する。
身体能力が強化される他、これまた玩具のような見た目の剣や銃を武器にして戦う。スーツは耐寒性に優れていて、変身している間は極寒の環境も身一つで乗り越えられる。
日本人が見ればかつてテレビ番組で有名だった「戦隊ヒーロー」を想起するような姿だが、特定の部隊には所属していないこともあってか、本人は単に「ホワイト」と名乗る。

罪のない人々を守るため、優希は数々の禍者と戦ってきたが、自分より強い敵にはいつも苦戦の末に敗北してばかりで、殆ど勝てた試しが無い。
それこそが真価であることを、優希は自覚していない。

この神禍は「ヒーローが強敵と相対した時、惜しくも敗れるが無事に生還する」という状況を実現するものである。変身ヒーローの力は、計測用の目安として与えられているに過ぎない。
優希を上回る戦闘能力の敵に対して、戦闘中に限り自動的に発動。「ヒーロー相手に痛み分けの勝利になってしまい、トドメも刺し損ねる」程度を大まかな上限として、戦闘能力の制限を課す。
なお、集団戦を行う場合、それぞれの総合的な戦力をもとにして敵側に調整を施す。

高層ビルを焼き潰す炎熱や雷電を放つはずの神禍は、ホワイトの戦闘スーツにダメージを与えられる程度の出力に。
音速を超える運動能力を獲得するはずの神禍は、ホワイトの動体視力でなんとか追いつける程度の速度に。
どれほどの覇者であろうと弱体化させ、それでも敗れた優希の戦いは「次回へ続く」ことになる。

【詳細設定】
「総統」と呼ばれる禍者の率いる一団によって、僕の故郷は滅ぼされようとしていた。
仲間を見捨てて逃げ出した僕に、今更戻る資格など無いとわかっていても。生まれ育った故郷への想いを振り切ることができず、僕は再び足を踏み入れていた。

憎き総統と配下の三人、見覚えのない「白い戦士」が戦っていた。
珍しく総統自ら参加していた戦いは、白い戦士の劣勢で、着実に追い詰められていく。
……総統は、格下相手に手加減をして甚振るような気質だったか?
そんな疑念など、些細なことだった。
手にした槍に、祈りを籠める。最も得意な戦法、一点突破の構え。狙うは総統ただ一人。
どうせ失い損ねたこの命だ。最期くらい、正しく誰かのために燃やしてやろう。

……結末は、予想もしない形で僕の覚悟を裏切るものだった。
重力の防壁で容易く阻まれるはずだった一撃は、勢いよく突破。首領の頭蓋を、呆然の表情ごと粉砕した。
数多の命を踏み躙った巨悪である総統の、あまりにも呆気ない死。
その場の誰もが立ち尽くす中、次に動いたのは白い戦士だった。僕の姿を一目見て、背を向けて逃げ去っていく。
僕を新たに現れた第三勢力だと勘違いし、これ以上は流石に戦えないと判断したのだろうかと、辛うじて納得した。

白い戦士の素性を知ったのは、町で生き残りの一人から話を聞いた時のことだ。
「白鹿優希」という日本人の女性で、人助けをしながら各地を巡っていたという。
かつてサンタクロースを名乗る運び屋と一緒に行動していた時期があり、その時に海を渡ってきたとのことだ。

一緒に戦うと名乗り出てくれたのは嬉しかったが、その後の関係が必ずしも良好ではなかった。
住民と共に総統の手先を迎え撃ち、結局負けて一人で逃げ帰ってくる。そんな顛末を何度か繰り返すうちに、住民の一人が彼女を非難した。恥知らず、と。
その直ぐ後で総統自ら出陣したという報が入り、彼女は一人で駆け出してしまった。結果的に総統の討伐こそ叶ったものの、彼女自身が成し遂げた功績ではなく。
ごめんなさい。でも、やれるだけのことはやったんです。
自らを宥めるようにそれだけ言い残して、既に町を去ってしまったという。

僕と彼女の二人がかりで総統を倒したのだから、せめて彼女を認めてやってくれないか。
ささやかな願いを伝えながら、ついに一つの言葉も交わせなかった白鹿優希に思いを馳せる。
貴方は今も何処かで、独りきりのヒーローとして戦っているのか。
世界を救えるほど強くあれず、己の弱さを補えるだけの「戦隊」を結成することもできずに。

137名無しさん:2025/06/10(火) 19:03:46 ID:pElhi/hg0
【名前】ノア・ゴフェルウッド

【性別】男

【年齢】16

【性格】強固な信念に裏打ちされた、謙虚ながら揺らがず堂々とした少年。年齢不相応なほどの落ち着きを見せるが、一方で自分の信念に盲目的な面もあり、やや自己犠牲的。

【容姿】白髪混じりの赤毛の、小柄な少年。左肩からは細い林檎の木の枝が生えており、周辺の皮膚は樹木質になっている。雪中迷彩の防寒装備付きの軍服を着て、持ち運びやすく改造した狙撃銃を担いでいる。肩口には枝が引っかからないよう手製の加工がある。また、服のあちこちに、断熱の袋に入れた樹木(主に林檎)の種子やそれを封じた銃弾を仕込んでいる。

【神禍】
『終末の日の植樹(ドゥームズデイアップル)』
思想:全てが徒労に終わる可能性がずっと高いこの凍土の世界だけど、それでも正しいことをしたい。
「樹は明日切り倒される時でも、それでも空に枝を伸ばすんだ。例え世界が滅ぶとしても、行いの価値は不滅だと僕は信じてる」
「だから、僕は今日も林檎の木を植えるよ」

樹木の種を育てる能力。
ノアの能力を受けた樹木の種は急速に発芽、成長し、周囲に栄養があるならそれを吸収する。
(別に栄養がなくても成長はする)
樹木の成長の速度や傾向は、ある程度ノアがコントロール可能。
また、発芽能力を失った種には効果がない。全球凍結下では地表の種子は冬を耐えられずほとんどは発芽能力を失っているため、基本的には希少な温度管理され保存された種子のみが対象。

戦闘では、種を単体で設置し生やした樹木を遮蔽やトラップとして用いることもできるが、ノアは主に林檎の種数粒を封じた非貫通性の弾丸を用いて使用する。この弾丸を受けるとノアの能力で種子が発芽、相手の肉体を栄養に樹木が急速に成長し、対処されなければ最終的に林檎の木に栄養を吸われるか、成長した根で致命的な部位を損傷し死亡する。

より一般的な用途として、果樹を育てることで果物を食料として生産することが可能。木材は希少な熱源にもなる。

また、ノアはかつての戦闘で左肩に負った重傷を治療するため、自分の体に林檎の苗木を植えている。
傷は塞がり、またやろうと思えば身体能力の強化にも使える媒体にもなったが、ゆっくりと苗は成長しており、身体能力の強化に使えばなお成長は促進される。
既に苗木を摘出することは出来ない程度に癒着しており、例え幸運にも生き延びた所でいずれはノアは一本の林檎の木になる。
それでも、ノアは最後まで正しいと信じた行動を取るつもりだ。

【詳細設定】
スヴァールバル世界種子貯蔵庫。
北極圏ノルウェー領・スヴァールバル諸島に位置する、あらゆる種類の破滅──気候変動、自然災害、あるいは核戦争など──から植物の絶滅を防ぐべく、100万種以上の植物の種子が温度管理され保存される現代の"方舟"である。
ノア・ゴフェルウッド少年は、今や最後の一人となったこの"方舟"の番人だ。

ノアの出自は、全球凍結の初期に、国連により保護された果樹農家の子である。
幼いノアの正しいことをしたいという子供らしい信念は、強力な神禍の発現と切迫した世界の状況によりあまりにも早く叶えられた。
幼いとはいえ善良かつ従順で、食料生産を可能にし戦闘にも貢献できる神禍の持ち主をただ後方に置き守るには、世界の状況はあまりにも過酷だった。

短期間の戦闘訓練を施されたのち、ノアが命じられたのは、スヴァールバル諸島の防衛であった。深刻な氷河期の到来で、世界中の植物が枯死し、種子すら発芽能力を失っている今、僅かな未来への希望を守るためには、世界中の種子が保存されている"方舟"を十二崩壊のような者の手に陥とす訳にはいかなかった。

非常に過酷な氷河期の極圏環境で、ノアは少数ながら精鋭の防衛隊と交流し、仲を深める。ベテランの軍人や傭兵揃いで年齢差は大きかったが、彼らはノアを息子のように可愛がった。
一方で軍人としての指導は厳しく行われ、特にノアは射撃に高い適性を示した。

世界が滅びの色彩を濃くする中、防護隊は最後まで"方舟"の守護という役目を果たす。
厳しい極圏の吹雪を越えてくる十二崩壊の走狗と、激しい戦いを繰り返しても。
ノアの家族の避難する街が戦いに巻き込まれ、音信不通になっても。
国連組織が崩壊し、孤立無援となっても。
──戦いの末に残った兵士が、ノアだけになっても。
それでも、まだ"方舟"は保たれている。
未来への希望の種は、保たれている。
今や、それにどれほどの意味があるのか分からなくとも。

林檎の樹の少年の信念は、なお折れていない。
たとえ"方舟"を守ったところで、もはや人類を救うことなどできなくとも、それでも善い行いの価値は損なわれることがないと信じている。
──そうでなければ、死んでいったみんなは何のために。

いずれ来たる最後の日まで、ノアはそれでも林檎の樹を植え続ける。

138名無しさん:2025/06/10(火) 21:53:02 ID:.qu2ZDxg0
>>136
× 重力の防壁で容易く阻まれるはずだった一撃は、勢いよく突破。首領の頭蓋を、呆然の表情ごと粉砕した。
○ 重力の防壁で容易く阻まれるはずだった一撃は、勢いよく突破。総統の頭蓋を、呆然の表情ごと粉砕した。
内容を一部修正します。失礼しました。

139名無しさん:2025/06/11(水) 00:36:39 ID:epUDU9AU0
【名前】『晴』の勇者/エラス・ランクランカ
【性別】女
【年齢】27
【性格】かつては理想に燃え、仲間思いで高潔だったが、今は冷徹で計算高い現実主義者。「空の勇者」の生き残りとしての重責に苛まれ、自らの理想を真実の解明に置き換えた。仲間の死を無意味にしないためなら、冷酷な決断もためらわないが、内心では深い孤独と葛藤を抱える。
【容姿】長い銀髪を風に靡かせる、切れ長の蒼い瞳。身長は高めで細身だが、鍛え上げられた筋肉の線が見える。薄手の軍服風の戦闘服に、空を思わせる青いマントを羽織る。かつての英雄の威厳を漂わせつつも、今はその輝きが少し翳っている。

【神禍】
『蒼天の断罪(アザーズ・ジャッジメント)』
思想:偽りの雲を払い、絶対的な晴天(真実)を掴みたい。

 ”晴れ”にまつわる事象を自在に操ることができる。
 光と熱を集中させて敵を焼き尽くす強力な太陽光線や、気圧を変化させて対象の身体を内側から押し潰す「断罪の圧縮」を放つ。
 また、自身を中心に一定空間の天候を「快晴」に固定することもできる。この領域内では、他の気象干渉や一部の神禍による空間的な影響を中和・無効化する。

 かつての理想的な「空の勇者」たちは、空を人類の未来の象徴として奪還し、平和を取り戻そうとしていた。だが、「十二崩壊」の出現によって世界は混乱し、その理想は砕け散った。
 その絶望と重責を経て、エラスは「自由は真の強さによってのみもたらされる」と考え、強力な「断罪」と「統制」の力を身につけた。
 彼女にとって空は「開放」の象徴であると同時に「支配」の象徴でもあり、空を支配し真の自由をもたらすことこそが、人類が救われる唯一の道と信じている。

【詳細設定】
 現在は、人類を滅亡に導いた一人である『第十崩壊』が組織した地下勢力『グリゴリ』に、彼の右腕として所属している。
 彼が提示する「世界の滅びの真相」こそが、仲間の死に意味を与える行為だと信じ、彼の指示で生存者の殺害といった非道な"探偵業務"に手を染めている。
 彼女は希望の象徴であった過去を捨て、冷徹な殺し屋として振る舞うが、内心では過去の仲間たちへの罪悪感と、自分の信念との葛藤に苦しんでいる。
 表向きは完全に冷徹だが、“空”の未来を強く願い、そのためならどんな手段も厭わない覚悟を持つ。

 かつては「空の勇者」として希望の象徴となり、国連機関に公認された英雄の一人だった。
 空の復権を掲げ、仲間たちと理想に燃えた日々を送っており、その中で彼女はリーダーとして仲間を守る責任を負い続けた。

 人里離れた高山にある、国際気象観測所の所長の娘として育った。
 父親は「気象を制御し、地球から争いをなくす」という壮大な夢を持つ理想主義的な科学者だった。エラスは常に父を尊敬し、幼い頃から空と雲の動きを読み解く英才教育を受け、自身も研究者の道を志していた。
 彼女にとって「空」は、科学で解き明かし、人類の未来を拓くための希望そのものだった。
 しかし、父親は全球凍結の兆候をいち早く察知したが、学会からは異端扱いされ、誰にも信じてもらえなかった。
 彼は失意のうちに観測所で凍死。父の理想と死が、エラスの中に「誰にも頼らず、自分の力で理想を実現する」という強靭な意志を刻み付けた。

140名無しさん:2025/06/11(水) 00:37:57 ID:epUDU9AU0
>>139
『蒼天の断罪(アザーズ・ジャッジメント)』→✖
『蒼天の光:絶空支配(アザーズ・ジャッジメント)』→○
とさせてください。失礼いたしました。

141◆DpgFZhamPE:2025/06/11(水) 02:12:53 ID:???0
【名前】零墨(れいぼく)
【性別】女
【年齢】28
【性格】
外向的かつ即断即決。敵ならば打つ。正しき人間ならば手を取る。
好きなものは山の上から見る人々の生活の光。
人々が生きるその世界を、悪意を持って奪い去り嘲り笑う。それが何よりも許せない。
鋭い目つきをしているため誤解されやすいが、性格は武人然としながら豪快かつ人々を安心させるためのジョークも言う。少し天然が入っている。
喋り方は古風だが、大いに笑い自由に生きる平穏を好む人。
【容姿】日本人。175cm。鋭い目つきにスラリと長い鍛えられた肉体。
黒のコートを纏ったフォーマルなその姿。長い黒髪がよく似合う。
【神禍】
『万物に潜む黒よ、従い倣え(セクイ・アンブラ)』
思想:不条理を許さない。生き抜く人々の光を奪うソレが、許せない。
液体のような影を使役する。『影』であればそれが自分のものでなくとも他者のものでも彼女の手中である。
影とは万物に存在し、モノある限りその背後に存在するもの。
彼女はこれを使役し、小さい使い魔から影に形を持たせ盾から槍、果ては翼を持った巨大な鳥から龍まで自在に作り変えられる。彼女は自らの拳や肘、身体に纏わせ、己の拳法や肉体強化をすることも可能。
翼を作れば空を飛び、影を集めれば巨人の肉体を作ることも可能。
万能かつ強力。彼女はこの力を元に荒れる一つの地域を統治したと言われている。

ここに来る前は影で城と領地を構築し、百人程度を住まわせ生き抜く術と拳法を教え生きるための力を与えたと言われる。
強く、清廉なヒト。

【詳細設定】
彼女、零墨は幼い頃にある一族に拾われた。『墨拳道場"痕琳省"』(ぼくけんどうじょう、こんりんしょう)。名もその時与えられた。
武術を鍛え、山の中で暮らし、自然と共に生きる者たちの集まり。血の繋がりはない、武術に生きる者たち。
そこで、親がおらず盗みで生きていた彼女は齢六歳にして、初めて温かい食事を噛み締めた。
山の頂上から眺める人の街が好きだった。あの光一つ一つが人の生きている証だと思うと、それはなんて───壮大な話なのだろう、と。
『強さを身につけるのではない。抗う時に抗える心を持ちなさい』。当時の痕琳省の当主の言葉であった。
抗う。不条理に押し付けられる悪意に反抗する。
彼女は、墨拳を覚え、成長を続け。
山の上から見た美しい街の光───それが奪われないように。不条理に消えないように。
己と同じ、行き道を失った者が生まれないように。
己を鍛え上げる。体内の気を巡らせ、肉体の機能を促進させる。衝撃を体内から体外へと流し、接触面を通じて相手の内部に流す『墨拳(ぼくけん)』。彼女はその免許皆伝者となった。
弱き者が居るなら呼べ。私が強くしよう。
強き者が居るなら呼べ。私が戦おう。
生まれた頃から身寄りがおらず、『墨拳』を扱う一族に引き取られた彼女は武人然とした性格と善悪を判断する人間性を手に入れた。

この星の変化にいち早く気付いたのは、その一族だった。山に住み、自らを鍛え上げ自然と生きるその一族は、現れた『変化』に対し、皆にこう告げた。
『弱き者が虐げられ、強き者が全てを奪う時代が来る。
 抗え。抗え。───それこそが、我らに与えられた天命である』。

そうして人里に降りた彼女の瞳には、惨憺たる光景が広がっていた。
国家という機能が崩壊し始めた光景。法律と平穏という盾が取り払われた女子供の行き先。
力のない男の末路。人々の安寧とした暮らしの光が失われた混沌。

───ああ、これは。
なんと、醜いことか。

国家という機能がないのなら、私が作ろう。女子供を守る盾がないのなら、私がなろう。
力が欲しいと嘆く男がいるならば、私が鍛えよう。
人々の生活が戻るまで。悪辣と極寒に支配された世界から、人々が自立できるまで。
それが、拾われ『墨拳』を継いだ私の、役割だ。

そして、ある噂が流れた。
極東のある地域、黒の城に生きる場所あり。
善なる者なら扉を叩け。罪ある者なら伏して逃げよ。
決して、奪おうとすること勿れ。
黒の城は、人類最後の砦である。

一部の地域ではあるが、武術と神禍で混沌の世から平穏を取り戻した武術の人。

142名無しさん:2025/06/11(水) 03:16:29 ID:PfJfT.mc0
【名前】『晴』の勇者/ミヤビ・センドウ
【性別】男
【年齢】42歳
【性格】
 無気力。何事にも本気に取り組まず、気だるげにも感じる。
 一見穏やかとも取れるが、裏を返せばかつての激情をどこかに置いてきてしまったように見える。

【容姿】
 黒いボサボサの短髪に、特徴的な無精髭。
 所々に金と白の装飾があしらわれた赤い着物を着用しており、常に右腕を懐に入れている。
 右腕は肘から先が無く、左の脇腹には大きな手術痕が目立つ。

【神禍】
『夜明けの炎(アマテラス)』
 思想:極寒の夜を終わらせ、この世界に太陽を。

 炎を生成し、操作する神禍。
 この炎は現実のそれとは違い、ミヤビ自身とミヤビが傷つけたくないと認識したものには人肌程度の熱しか感じない。
 形状、温度、火力はミヤビ自身の意思によって自在に調整できる。
 噴射の勢いを利用した高速移動や、擬似的な空中飛行なども可能。
 シンプルながら非常に使い勝手が良く、応用が利く。

【詳細設定】
 かつての空を取り戻すべく結成された四人の『空の勇者』たち。その一人。
 『空の勇者』は晴、雲、雷、雨の四人で構成されていた。

 全球凍結と神禍の発現により、秩序と希望を失いつつあった世界で逸早く『空の勇者』という組織を発足した張本人。
 祖国日本において、ミヤビは全球凍結以前から培ってきた人徳により、一個人が民の希望になるという与太話を現実へと変える。
 気休めであろうと、藁にも縋る気持ちであろうとも、未来を見出したい国民にとって彼の存在は確かな支えとなった。

 辛うじて生きている交通機関を利用して世界各地の旅を続ける中で、段々と彼に付き従う者が増えてゆく。
 そうして勢力を伸ばし、いつしか国際機関公認の英雄となった矢先。
 各地で出現した『十二崩壊』の魔の手が、希望の灯火を呑み込んでゆくのを境に、『空の勇者』は救済活動ではなく禍者の鎮圧に動くようになる。
 即座に国際機関と協力して十二崩壊掃討作戦に加わり、希望の象徴として死闘を繰り広げた。

 戦果は上場ではあったが、最後の災禍『第十二崩壊』の策略により民からの裏切りに遭う。
 その際に右腕を喪い、相討ち覚悟で『第十二崩壊』の討伐に成功するも左脇腹に重傷を負う。
 『雨の勇者』の適切な治療によって一命を取り留めるも、目が覚めた頃には紛争や内乱により世界滅亡は決定的となっていた。

 以降ミヤビは姿を消し、孤独のまま世界滅亡のその日を待つこととなる。

143名無しさん:2025/06/11(水) 22:17:53 ID:tPGfWyNI0
【名前】自称No.7『啓蒙』 / エックハルト・クレヴァー
【性別】男
【年齢】28歳
【性格】
敬虔であり、盲信的。
多弁症であり、ことある事に真実の愛とはなにかを説く。

【容姿】
眉目秀麗。透き通るように色素の薄い青髪を背中まで伸ばしていて、切れ長の瞳。左の眼球は常に閉じ、決して見せようとしない。
白い厚手のコートに身を包み、コートの内側には夥しい数のナイフが仕込まれている。

【神禍】
『絶対拒絶(アップレーネン)』
思想:自分を認めない者は認めない。

如何なる神禍の影響も受けない。
いや、〝受けられない〟呪いの異能。
神禍によって作り出された攻撃はエックハルトの身体をすり抜け、精神汚染の類は蚊ほどの動揺も与えられない。
神禍頼りの禍者に対しては圧倒的なアドバンテージとなり、エックハルト自身の殺人に対しての躊躇いの無さも相まって強力な初見殺しとなる。

例外として、『涜し否定する神拒の密域』は無効化できない。
その理由はエックハルト自身も知らないことだが、彼を本当に必要とする人物からの神禍は拒絶出来ないことにある。
エックハルト個人が〝生贄〟として必要とされているからこそ、この儀式に呼び寄せられたのだ。


【詳細設定】
〝自称〟過重神禍・十二崩壊。
あくまで自称であり、エックハルトが『第七崩壊』であるという情報はどの記録にも存在しない。

ドイツの著名な貴族の家系に生まれる。
文武両道、あらゆる才能においてエックハルトを上回る兄が一人居た。
幼少期から兄の下位互換として虐げられ、出来損ないと揶揄されてきたことから極度の人間不信となる。
名前に傷がつくことを恐れた両親からは死んだ事にされ、軟禁のような生活を強いられる。

幾度も自死を考えたが、身分違いの男が姫と恋をする絵本を何度も読み返し、生きる糧とした。
そうして迎えた全球凍結。家族はエックハルトを遺して全員死亡。
一人生き残ったエックハルトは放浪者となり、安寧の地を求めて彷徨う。

死人も同然の暮らしをする中、第六崩壊の『姫』沈芙黎と邂逅する。
生まれて初めて出会う、エックハルトを肯定する人物であった。

エックハルトは心優しい『姫』に瞬く間に魅力された。
彼女の興した『紅罪楽府』に入団し、特別信仰心が高い者が名乗ることを許される所謂幹部の座、『庭師』となる。
それもそのはず。エックハルトは死と寒さへの恐怖から目を背ける為ではなく、沈芙黎へ忠誠を誓うために入団したのだから。

『姫』が一言命じれば如何なる命令であろうと実行する、狂気的な妄信。
人類滅亡が確定となった後、『姫』を目障りに思った『第七崩壊』との戦いにおいても、その異常性は遺憾なく発揮された。
神禍殺しの異能を使い、『第七崩壊』の討伐に成功したすぐ後、第六崩壊の隣に居たいという願望から自らが『第七崩壊』を名乗る。

彼は信徒の中で、最も献身的であった。
けれど信徒の中で、ただ一人『姫』からの寵愛を受ける事ができなかった。
『姫』は男のことを、本当に必要としていなかったから

144名無しさん:2025/06/11(水) 22:29:57 ID:8ZwP/PNc0
【名前】No.13『紫雲』/『雲』の勇者/東雲 瞬(しののめ しゅん)
【性別】男性
【年齢】15
【性格】
 内向的。ただし反撃は躊躇わず、徹底的に。
【容姿】
 一般的な日本人男子高校生の平均よりやや小柄、あどけなさの残る顔立ち。
 左右の両目が金色/銀色のオッドアイ。
【神禍】
『死がふたりを分かつまで(ミスティック・ラウンド)』
思想:最大の理解者は内にある。ゆえに望むものなどなにもなし。

 自身の肉体を原子レベルにまで分解、『霧』『雲』となって広範囲に漂う能力。
 意思を持つ自然現象とも言い換えられ、原子を振動させ熱エネルギーに変換することで能動的に運動することも可能。
 個体でありながら群体であり、一部分を焼き払うなどしてダメージを負わせることはできるが、総量全てを傷つけられない限り致命傷を負うことはない。
 元となった神禍の特性により、『霧』『雲』そして『雲』から降り注ぐ『雨』『雹』は超高濃度の硫酸と同質の弾丸となり、人体のみならず無機物にとっても猛毒となる。
 触れるもの、立ち入るものを拒絶する万死の絶界。

【詳細設定】
 過重神禍・十二崩壊。
 寒冷化現象の黎明期、地球上に12体発生したとされる特級の災禍――の、知られざる十三体目。

 未だ人類に何の被害も与えておらず、誰にも存在を知られていない、最新にして異端である十二崩壊のイレギュラーナンバー。
 人によって人類の敵と見定められたのではなく、討ち果たした十二崩壊が一席・No.12『魔霧』により、崩壊の一翼として見出された『雲』の勇者その人。

 『魔霧』と『雲』の勇者の神禍は非常に近い性質を持ちながらも「攻撃的か」「防衛的か」の対極にあるものだったが、争う中でお互いがお互いの本質を理解していき、出力はほぼ拮抗した。
 二人の戦いは千日手となるはずだったが、他の勇者/あるいは十二崩壊の干渉をお互いが良しとせず、雲を突き抜けた遥か上空へ飛翔。
 言葉を介さぬ神禍を通じた一瞬とも無限とも思える相剋の果て、初めて「殺す」のではなく「共にいたい」という感情を得た『魔霧』は『雲』の内に己を拡散させた。
 肉体、精神、人格、魂、そして神禍。混ざり合い、形を成して聖邪の結実として生まれたのがNo.13『紫雲』である。

 二人の年齢の足し算ではなく引き算の結果、ボディである東雲 瞬の肉体年齢がやや若返っている。
 しかし肉体構成、血液型、遺伝子情報などは別人……どころか人類史上でも未知のものとなり、それがために元来の『雲』の勇者の生体反応は消失――死亡したと認識されている。
 『雲』の勇者が本来有していた神禍も変質し、思想が塗り替えられたこともあって完全に別物と化している。

 勇者として、あるいは十二崩壊として生きてきた時間などにもはや意味はない。
 自分以上に自分を理解してくれる存在が自分の内にいるのだから、他に何も求める必要はない。
 他人を害することも、守ることも、もうどうだっていい。
 おれ/わたし=きみ/あなたがいればそれだけでいい。
 世界が終わるその瞬間まで一人/二人でいよう。

145名無しさん:2025/06/11(水) 23:22:16 ID:r19M54Kw0
【名前】勇者候補『風』/弥塚 槍吉(やつか そうきち)
【性別】男
【年齢】29
【性格】頑固で一本気、自由を何より重んじる武人。古い武術の家系に生まれながらも、型にはまることを嫌い、常に既存の常識や慣習を疑問視する。「人はもっと自由でいい」という信念のもと、束縛や強制を極端に嫌う。
【容姿】ひどく痩せこけた長身の男。無精髭を生やし、黒髪は肩口まで伸ばして後ろで一つに結んでいる。名槍「虎落笛」を背負う。

【神禍】『追い風:桎梏祓除(テイルウィンド・ブレイクスルー)』
思想:人はもっと自由でいい。何物にも縛られることなく、あるがままに。

疲労、苦痛、後悔、絶望といった肉体的、精神的負担を解消する力場を生成する。
効果範囲は槍吉本人から半径10メートルほどで、その内側にいる者は傷は治らずとも痛みは消え、悩みの種に意識を取られることもなくなる。
苦境の中でも背中を押す『風』のような存在である事から、この名称が付けられた。

無論、これもまた人類を滅ぼすために神が与えた呪いであることに違いはない。
力場から脱した者には消えていた負担が再度圧し掛かることはもちろん、その負担を解消することに意識が集中してしまう。
怨敵が目の前にいようと負傷の治療に取り掛かろうとし、他の問題を放り出して最大の懸念を解決すべく行動しようとする。
意識誘導というよりもはや洗脳に近く、味方への使用には注意が必要。
一方でこのデメリットを利用して敵対者の行動を縛ることが出来、真価としてはやはり他者を害するに有用な能力であると言える。

【詳細設定】
かつての空を取り戻すべく結成された四人の『空の勇者』たち。
彼らに比肩する実力と信念を持ちながらも、様々な理由によって勇者と呼ばれなかった者――あるいは『風』の勇者と呼ばれたかもしれない者。

弥塚流槍術の後継者にして、稀代の武術家。
文明崩壊後は折り合いの悪かった実家から出奔し、ライバルであり親友の幼馴染と共に人助けをしながら世界を巡っていた。
国連機関によって勇者としての活動を打診された際、親友は快諾したが槍吉は拒否したことで、二人の道は分かたれることになる。

勇者としての活動は蹴ったものの、『雷』の名を冠した親友含む『空の勇者』たちへの助力は惜しまず、度々助太刀に現れていた。
雨の勇者からは「美味しいところだけ取っていこうとしてませんか?」と苦笑されたことも。
勇者たちが組織立って行動することで救える者がいる一方、その手からこぼれる者もいる。
そんな救い残しを拾う槍吉の姿は、勇者と呼ばれずとも勇者に相応しい姿として人々の目に映っていた。

『十二崩壊』によって親友を失って以降、弔い合戦として仇の討滅に尽力。
人類滅亡が確定的になった後も、独り世界を回りながら人助けを続けている。

146名無しさん:2025/06/11(水) 23:38:48 ID:epUDU9AU0
【名前】アーロン・J・ラッドフォード
【性別】男
【年齢】29
【性格】楽天的で人懐こく、場の空気を和ませるのが得意なムードメーカー。だが、勝負事には異様なまでの集中力と執着を見せるギャンブル狂の一面も。自分が負ける可能性すらも楽しめる“勝負の狂信者”。騎士団では珍しい「戦うこと自体を楽しむ者」であり、その姿勢が逆に団員たちの士気を高めている。
【容姿】ラフに刈った赤毛と青い瞳。陽焼けした肌に皮鎧と騎士団の紋章を刻んだマントをまとい、腰には二丁拳銃を下げている。ラフな笑顔と無頼の空気を纏った“西部のガンナイト”然とした出で立ち。

【神禍】
『豪運の凶星(ラッキー・ストライク)』
思想:運命は自分でねじ伏せられる。

 アーロンが勝負の最中に下す“賭け”が強制的に現実になる能力。
 たとえば「この一発で決める」と自らに言い聞かせて放った銃弾は、いかなる防御も無視して必中する。
 逆に、「この一撃を外したら死ぬ」と思って打った場合、失敗すれば自身に致命傷が返ってくる。
 強大な「自己暗示」を起点とした因果改変型の神禍であり、その成功・失敗は100%アーロン自身の信念と精神力に依存している。

 「勝負を賭けにできるなら、自分は絶対に勝つ」――彼の狂信的な自信が、この危険な神禍の原動力となっている。

【詳細設定】
 アーロンは『守護聖騎士団(シュヴァリエ・デュ・リオン・サクレ)』に所属しつつも、あくまで自由騎士(フリーランサー)としての立場を貫いている。
 団の正規戦力とは違い、遊撃部隊や暗殺任務など“何でも屋”として動く場面が多く、その卓越した勝負勘で幾度も窮地を覆してきた。仲間からの信頼は厚いが、本人はあくまで「賭けて勝つのが好きだからやってるだけ」と公言してはばからない。

 アメリカ西海岸出身。幼少期からスラム育ちで、親の借金返済のために早くからギャンブルの世界へ。天才的な勘の持ち主で、詐欺や八百長とは無縁に勝ち続けていた。
 自らの運命すら賭けの材料にするほどの勝負師気質が、今や殺しの世界で生き抜く神禍へと姿を変えている。


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