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児童文庫ロワイヤル

17◆BrXLNuUpHQ:2023/12/24(日) 00:14:50 ID:???0



「ねぇ、やっぱり戻ろうよ〜。」
「そ、そうですよ、戻りましょう……」

 ゴスロリ少女こと宮野ここあは、めっちゃ嫌な予感を感じてしきりに悠真の服を引っ張っていた。

「ここあちゃんそんなに怖いの〜? 桃平気だよ!」
「ほら、小2の桃ちゃんだってこう言ってるんだぞ? ねえ魚塚さん?」
「こっちに振られても……とにかく、この薬莢まだ温かい、さっき撃ったばっかと見て間違いないですぜ。」
(なんか怖い人と一緒になったしなんか銃の音すごいするし、これどうなっちゃうの〜〜?)

 ここあは絶体絶命ゲームというギャンブルのズガン枠の少女だ。
 ろくに自己紹介をする間もなく、サンドウィッチ食って毒殺されただけの女子小学生である。あまりに早く死にすぎて主人公たちと交流する間もなかったので、どんな人間性なのかすらわからない。
 だがそれでも、弱井トト子やヌガンが銃を乱射する市街地を散策するぐらいなら駅ビルに戻りたかったのは間違いなかった。
 間違いないといえば、今のパーティーも怖かった。悠真はまだいい。その後に現れたカイもだ。この2人は男性だが、情けない感じがするので殺されそうな感じはない。実際は全然違うので彼女の目は節穴もいいところなのだが、しかし後の2人に関しては正解である。
 桃こと桃花・ブロッサムと、魚塚ことウォッカ。この2人は確かに表社会の存在ではない。そもそもウォッカはいつもの黒ずくめなので、自分が疑われて見えることは折込済みだ。

「なんで銃撃ってる人に近づこうとするの〜〜?」
「そ、そうですよ、危ないですよ……(この子やっぱり足手まといだね。こういうのが1人いると、有能揃いのチームでも足並みを乱す、足元をすくわれる。君たちはどうかな?)」
「でも、お前みたいに怖くて銃を持ってるだけかもしれないだろ?(実際に撃つのはヤバイやつだけど)」
「それに、桃の友達が怖い目にあってるかもしれないもん!(この子邪魔ですね、隙見て黒魔法でちょっと眠っててもらいましょう)」
「自分はマトリなんで見逃せないっスけど、カイさんたちは戻っててもらってもいいですよ?(着いてこられるとやりにくいんだよなぁ……こいつ胡散臭いし)」
「そ、それは……」

 ここあは閉口する。
 確かにウォッカは怖い。だがそれよりも、ウォッカと別行動するのが怖い。
 重ねて言うが悠真とカイは頼りない。自分を守ってくれるのは、どう見てもヤクザみたいなウォッカのような強い盾である。
 一般人の感覚として、殺人鬼がそこらじゅうにいるかもしれない街なら、話のできるヤクザから離れたくないのだ。

「はう〜〜、ステファニーちゃん、どうしよう?」
(トト子もマーダーとして見ておくと、この辺りの戦闘は加速しそうだな。まずこの子を危ない目にあわせてこの集団の人間性を見ようかな?)
(宮野や氷室さんがああ言うのも当然かもな……このへんで戻るか?)
(カイさんはここあさんに便乗するタイプですね、先に黙らせるのはここあさんにしましょう。)
(ここあってガキに便乗してばっかだな。どっかでガキの方を黙らせりゃ……)

 自分を生死問わず黙らせようとするパーティーメンバーに気づかず、ここあはトト子のサブマシンガンやヌガンのアサルトライフルの銃声に耳を抑える。
 このパーティー、彼女以外は全員生死をかけた戦いを経験している。戦力的には中途半端であるのにこれ以上なく戦闘向きの思考を持つパーティーで、マスコットには死神の鎌が何重にも絡みつく。

 果たしてここあは第一放送を突破できるのか?



氷室カイ(前のループでは深海恭哉にバズーカ撃ち込まれたか駅ビルから出たけど、今回はどうなるかな?)
深海恭哉「……見つけた。」



 駄目かもしれない。


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