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二次キャラ聖杯戦争OZ Re:visited

340◆A1Sj87dFpOM:2022/11/26(土) 20:31:01 ID:???0
「……いいわよ。」
『え!?ホント!?』
「ただし条件があるわ。」
『え!?一体何!?』
一体何を言われるというのだろうか、いちごは思わず身構えるがそれに対し、フランドールは悪戯っぽい笑みを浮かべ、条件を伝える。
「取り敢えず私に付き合ってくれない?そうしたらその後でキスでも何でもしてあげる。」
『え?それってどういう……え、ええっ〜〜〜〜!?』
言うなり、フランドールは猫化したいちごを抱えるとそのまま空中に飛び上がり、パラディウム・シティの夜空を駆け抜けるように何処かへ飛び去っていった……


―――ここはA地区のどこかの森林の中にある泉。

『た、助けてよぉ〜〜!猫は泳げないんだよぉ〜〜!』
「ほらほら、頑張って。あと少しだから。」
泉の、比較的陸に近い浅瀬で、猫かきで必死に泳ぎながらフランの所まで泳ごうとする猫化いちごと、そこから少し離れた所に、水遊びをするために服や下着等を全て脱いで一糸纏わぬ全裸となったフランドールが、楽しそうな笑顔でいちごに水をかけていた。
『だから私は泳げないんだって〜〜!もう勘弁してよぉ〜〜〜!』
「そんなことはないわよ。だってあなた、イリオモテヤマネコのDNAを体に打ち込まれたんでしょ?だからあなたは本当は泳げるのよ。」
『えっ……それってどういう……?』

よく、猫は泳ぐことは出来ないと言われており、実際大体の猫はそうなのであるが、猫の中には環境に適応した結果、泳ぐことが出来る猫も存在していた。
そう、イリオモテヤマネコがまさにそれである。
イリオモテヤマネコは沖縄県の西表島のみに生息しており、そこの大自然で生き抜くために陸の小動物だけでなく、水の中を潜って泳いでエビや魚を狩猟して食べる生活を送っていた。そのため彼らは猫でありながら泳ぎが大得意なのだ。
だからイリオモテヤマネコのDNAを打ち込まれた桃宮いちごだって、猫化した状態でも本来は泳ぎが大得意なはずなのだ。

やがていちご自身も水に慣れたのか、泳ぎがスムーズになり、猫化した状態で水の中をスイスイと泳ぎ始める。
(すごい……イリオモテヤマネコって泳げるんだ……私、今まで知らなかった……)
そういった知識量においても、所詮レッドデータアニマルの知識を齧った程度しか知らない桃宮いちごと、紅魔館でパチュリー・ノーレッジから借りた本を色々と読み漁って知識を蓄えたフランドール・スカーレットとの間で、圧倒的な開きがあるのであった。
やがていちごは泳いでフランドールの元にたどり着くと、フランドールはいちごを抱え、翼で空中を浮遊する。

「何だ、やれば出来るじゃん。」
『ねえ、こんなことやらせたくてわざわざここまで連れてきたの?』
「んー、それもあるけどあなたには私の能力の一端を見てもらいたいと思って。」
(……あれ?確か吸血鬼は流水を渡れないんじゃなかったっけ?何でこの子は平気なの?)
そう、吸血鬼は流水を渡れない、それは日光と並んで有名な弱点であり、それはフラン自身も確かにそう言っていたはずなのだ。
何故なのか、いちごがそう考えていると突如として木々の間から何者かが姿を現す。

グルルルルルルルルル……
(え!?魔獣!?どうしよー!こんなタイミングで出てくるなんて!!)
現れたのは一匹の血に飢えた魔獣であった。そもそもここはA地区、魔獣の生息域であり、この場に魔獣が現れるのは何らおかしいことではなかった。
ミュウイチゴの状態ならともかく、ミュウイチゴに変身できない猫の状態では魔獣に対して勝ち目はない、そう思っていちごがフランドールの顔を見た瞬間、いちごは背筋が凍るような感覚に襲われる。
何故ならいちごが見たフランドールの表情は先ほどまでの純粋無垢な幼い少女のそれではなく、幼い少女が……いや、人間がするとは思えないような狂気すら感じるような恐ろしい笑みを浮かべていたのだ。
「……それに、女の子の裸を覗くような変態さんにはここで退場してもらわないとね。」
ボンッ!!
その言葉と同時だった。フランドールが手を握りしめると魔獣の頭部がザクロのように弾け飛び、頭部を失った魔獣はその場で倒れ、息絶える。
(え……今の何?一体何が起こったというの?)


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