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二次キャラ聖杯戦争OZ Re:visited

338◆A1Sj87dFpOM:2022/11/26(土) 20:29:27 ID:???0
「それでフランちゃんはどうするの?よかったら一緒に行く?」
「いえ、大丈夫です。いちごさんの恋人がどんな人なのか気になって挨拶に来ただけですから。それでは私はこれで。」
「そっか、でももう今は夜遅いからね。悪い人に絡まれないように気を付けて帰るんだよ。」
「ありがとうございます。じゃあね、いちごのおねえちゃん。デート楽しんできてね。」
そういうとフランドールは二人に背を向けて歩き出し、雑踏に紛れて見えなくなってしまった。

(も〜〜〜〜〜〜〜う!!どうせ私たちのことをからかいに来ただけなのに何が「ありがとうございます」よ全く!!)
フランドールの背を見ながらいちごが心の中で憤慨していると突如として空から雨が降ってきた。
「?……雨……青山君、早く「ビックアイ」に入ろっか。」
いちごがそう言って青山に背を向けると、突如として青山は自分が着ていたパーカーをいちごに被せてきた。
「……濡れるよ。」
「……青山君……」

あの時と同じだ。自分が今一緒にいる青山雅也は本人ではなく、ただの再現NPCであるということはいちごは理解しているはずなのであるが、それでも胸の高鳴り、ドキドキ、興奮を抑えることは出来なかった。
(だ……ダメ……落ち着け、私。でないと、青山君の前で……ね、猫耳が……)
ピョコッ、そんな擬音と共にいちごの願いも虚しく、いちごの頭部から猫の耳が生える。
(で……出ちゃった〜〜〜〜〜〜。ど、どうしよう……)
「……いちごが本当の猫だったら、このまま連れて帰れるのにな……」
あの時と同じだ。今の言葉は本気ではなく、ただの比喩表現だということは分かってはいるのだが、今の青山の言葉を聞いて、胸の高鳴り、ドキドキ、興奮が自分の中で更に上昇していくのが嫌でも実感できた。
(ど、どうしよう……これ以上は……もうダメ……)
このままでは限界が来る、そう判断したいちごは思わず駆け出していた。
「ご、ごめんなさい!」
「いちご!!」
青山の制止も虚しく、いちごはパーカーを被ったまま、夜のパラディウム・シティの街中へ消えていった……

『はぁ……はぁ……危なかったぁ……もー何でいっつもこうなの?いっつもいい所で猫耳が出ちゃうんだからぁ。』
夜のパラディウム・シティの街中、パーカーを被った何かが路地を歩いていた。因みに
先ほどの雨はにわか雨だったのか、つい先ほど止んだばかりであった。そして強い風が吹くとパーカーが何処かへ飛んでいき、パーカーの下の存在の姿が露わになる。
『ん?あ、あれ?』
その存在は自らの違和感に気付いたのか、近くのビルのガラスを鏡代わりにして、自らの姿をまじまじと見つめる。
『う……嘘ぉぉぉーーーーー!!?私ってば、また猫になっちゃったよぉぉぉ!!?』
そう、その存在の正体は猫化してしまった桃宮いちごであった。彼女はイリオモテヤマネコのDNAとの適合率が上昇し過ぎたあまり、ある一定の条件を満たすと強制的に猫化してしまう体質になってしまっており、以前も猫化したことで大変な思いを経験したばかりであった。

「ママー、あの猫ちゃんかわいー。」
猫化したいちごの存在に気付いたのであろうか、子供のNPCがいちごに近づき、いちごに触ろうとしてくる。
『もぉ〜〜〜〜〜〜!!!一体どうしたらいいのぉーーーーー!!?』
「まってー、ネコちゃーん。」
突然の不測の事態に混乱したのか、いちごは子供から逃げるように走り出し、裏路地の中に迷い込む。
そして裏路地を進もうとした瞬間、いちごは何か大きなものにぶつかり、弾き飛ばされてしまう。


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