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仮投下スレ
1153
:
ロシアンルーレット・マイライフ
:2011/09/15(木) 11:27:47 ID:8hW82z.c0
水と雪が飛沫になり、轍を残す。
二人はまた右のドアに体当たりをすることになった。
ミッドバレイはサイドブレーキを引き上げた。
後輪にブレーキが掛かる。
地面に触れている左後輪を軸に、前車体もほんの数センチか浮く。
左回転のドリフトの余韻を受け、コンパスが回るように車体が向きを変える。
ドスンと機体が落ちた頃には、車の鼻先が進みたい方向へ向いていた。
サイドブレーキを戻し進ませる。
最後のカーブへ差し掛かる。
――が、道路中央に突然白い柱が立った。
化物が持っていた白濁の剣だった。
二人の進行方向へ投擲のように剣を投げたのだと認識した瞬間。
逃亡してきた全てが台無しになった。
リンが剣を避けようと必要以上にハンドルを切り、それがガードレールに接触する結果となった。
ギアもサイドブレーキも動かしていられなかった。
車はきりもんでガードレール外へ弾き出される。
ドアが飛ぶ。
ライトが飛ぶ。
フロントガラスが砕け散る。
血が流れる。
銃声が轟く。
全開のままのサンルーフから、ミッドバレイが先に放り出される。
宙に投げられている中で見たものは、バラバラになって車外へ脱出したリンと、未だきりもみ回転し続ける車だった。
リンの左手と左二の腕には大穴が空いている。
急ハンドル切りでベレッタはこめかみから外してしまったが、浮いた左手に押しつけることはできた。
跳弾覚悟で手のひらど真ん中を吹き飛ばしたのだ。
どこをどう通ったのか、跳弾はリンの二の腕を貫通させていた。
左肩からは掠めた包丁による血が吹き出し、右肩は二度に渡るドアへの強打のせいでひどく痺れている。
横腹からコンクリートに落下した。
ごきりと肋骨から嫌な音がする。
傷みを感じる間もなくバウンドし、次は背中が擦れていく。
背広に穴が空き、シャツが剥き出しになったところでまた跳ねる。
それでも目はリンを追う。
最適な道を選ぶ能力を持つと言う子供が左半身を真っ赤に染めながら向かったのは、
確かに安全であろう、化物では入れない大きさの地下下水道出口だった。
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