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☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第113話☆

1名無しさん@魔法少女:2012/02/19(日) 18:59:06 ID:zg55/4wg
魔法少女、続いてます。

 ここは、 魔法少女リリカルなのはシリーズ のエロパロスレ避難所です。


『ローカル ルール』
1.他所のサイトの話題は控えましょう。
2.エロは無くても大丈夫です。
3.特殊な嗜好の作品(18禁を含む)は投稿前に必ず確認又は注意書きをお願いします。
  あと可能な限り、カップリングについても投稿前に注意書きをお願いします。
【補記】
1.また、以下の事柄を含む作品の場合も、注意書きまたは事前の相談をした方が無難です。
  ・オリキャラ
  ・原作の設定の改変
2.以下の事柄を含む作品の場合は、特に注意書きを絶対忘れないようにお願いします。
  ・凌辱あるいは鬱エンド(過去に殺人予告があったそうです)

『マナー』
【書き手】
1.割込み等を予防するためにも投稿前のリロードをオススメします。
  投稿前に注意書きも兼ねて、これから投下する旨を予告すると安全です。
2.スレッドに書き込みを行いながらSSを執筆するのはやめましょう。
  SSはワードやメモ帳などできちんと書きあげてから投下してください。
3.名前欄にタイトルまたはハンドルネームを入れましょう。
4.投下終了時に「続く」「ここまでです」などの一言を入れたり、あとがきを入れるか、
   「1/10」「2/10」……「10/10」といった風に全体の投下レス数がわかるような配慮をお願いします。

【読み手 & 全員】
1.書き手側には創作する自由・書きこむ自由があるのと同様に、
  読み手側には読む自由・読まない自由があります。
  読みたくないと感じた場合は、迷わず「読まない自由」を選ぶ事が出来ます。
  書き手側・読み手側は双方の意思を尊重するよう心がけて下さい。
2.粗暴あるいは慇懃無礼な文体のレス、感情的・挑発的なレスは慎みましょう。
3.カプ・シチュ等の希望を出すのは構いませんが、度をわきまえましょう。
  頻度や書き方によっては「乞食」として嫌われます。
4.書き手が作品投下途中に、読み手が割り込んでコメントする事が多発しています。
  読み手もコメントする前に必ずリロードして確認しましょう。

前スレ

730名無しさん@魔法少女:2012/05/31(木) 20:53:22 ID:KsA6YM.c
なんというか続きが気になりますね
このまま誘惑されて悪堕ちするのか、それとも・・・

731名無しさん@魔法少女:2012/06/01(金) 18:51:46 ID:CW5diLWA
何というか、超久々に来たけどみなさん情熱変わってねぇ……

732名無しさん@魔法少女:2012/06/01(金) 20:32:06 ID:lHlKQxrs
アインスのおっぱい!おっぱい!

733名無しさん@魔法少女:2012/06/01(金) 21:02:20 ID:vInNfjPU
アインスのおまんこ!おまんこ!

734名無しさん@魔法少女:2012/06/01(金) 21:29:33 ID:t7oxegJ.
>>731
劣『情』に侵された脳味噌及び脊髄が
『熱』病の様に人間シチューの様に煮えたまま
変わってないのよ

略して情熱が変わってない

735名無しさん@魔法少女:2012/06/01(金) 22:23:52 ID:n9PCZYGs
だがちょっと待って欲しい
そろそろ口直しにひんにゅーを欲するべきではないだろうか?

736名無しさん@魔法少女:2012/06/01(金) 22:38:01 ID:RJLmF16c
……ルーテシアとメガーヌの親子丼だと?

737名無しさん@魔法少女:2012/06/01(金) 22:41:34 ID:4rO1ywz.
それのどこに貧乳要素が

738名無しさん@魔法少女:2012/06/01(金) 23:16:16 ID:QBNsBULA
まてよく考えてみよう

STS時点のルーテシアなら親子丼かつ貧乳要素を押さえられる、と

739名無しさん@魔法少女:2012/06/01(金) 23:31:26 ID:RJLmF16c
>>738
YESYESYES

740名無しさん@魔法少女:2012/06/02(土) 00:29:38 ID:CKaT40JY
貧乳の話題ならアイシスさんを忘れないであげてください

741名無しさん@魔法少女:2012/06/02(土) 09:28:56 ID:N8CrZtyw
サンポールさん、ユノはやの続きマダー?

742名無しさん@魔法少女:2012/06/02(土) 11:21:55 ID:fKMqH5i2
ヴォルケンズが蒐集してたのって、地球じゃ海鳴周辺だけだったのかな?
なんかインスマス辺りで蒐集しようとして、逆に半魚人に陵辱されるなんて事が・・・いあいあ

743名無しさん@魔法少女:2012/06/02(土) 13:49:17 ID:Hnw.4/9c
マテリアルズ「貧乳ロリと聞いて」
フローリアン姉妹「姉妹丼いかがです?」

744名無しさん@魔法少女:2012/06/02(土) 15:02:00 ID:OKLHJv8A
フローリアン姉妹は初期稿だとまな板みたいなぺたん娘だったのに続報ではすっかりボインちゃんになってたな

745名無しさん@魔法少女:2012/06/02(土) 15:29:50 ID:KbIUMMqA
ユーノ×アミティエを書くと仰った方は小説が出来たのでしょうか?
それとも、やはり行き詰まってしまったのでしょうか?

746名無しさん@魔法少女:2012/06/02(土) 17:14:51 ID:i4LKVMog
ロリというなら
ティーダ×幼ティアナの
禁断の兄妹愛とか
クロフェと違って血のつながりあるから背徳感がたまらない

747名無しさん@魔法少女:2012/06/02(土) 19:18:42 ID:GSPCDMuI
>>745
すいません、凄い行き詰まってます
話自体は稚拙な出来ながら概ね出来てるんですが感心の出だしがなかなか…
しかし自分で書いてみると投稿している職人の方々の凄さが改めてわかるなぁ

748Foolish Form ◆UEcU7qAhfM:2012/06/03(日) 02:04:15 ID:tYgwmJY6
こんばんは諸君。
いい加減放置してたセインちゃんSSを投下しに来たぜ!

ということで5分後に投下します。

749Foolish Form ◆UEcU7qAhfM:2012/06/03(日) 02:12:27 ID:tYgwmJY6
さて5分経ったので投下します。
セインちゃんSS「Filius larvae」(亡霊の子)始まりはじまり〜

750Filius larvae (中編) 1/10:2012/06/03(日) 02:13:08 ID:tYgwmJY6
「すぅ……すぅ……」
夜。
寝息だけが聞こえる、澄み切った空。
青白く冷めた満月は凍るような光を地上に投げかけ、煌々と世界を照らしている。
四人で住む部屋。そのうち三人までは夢の中にいたが、一人だけ悶々と情欲に耽る少女がいた。
「はぁっ……んくっ、士郎……っ!」
誰もが寝静まった夜中に、ひとり艶やかな声が部屋に虚しくこだまする。
寝間着に着替えたセインは、その裾をはしたなくたくし上げていた。
指先が下着を越え、秘裂をなぞる。それはまだ、自らを慰める術を知らない動きでしかない。
淫液に濡れた花弁が、音もなく開いていく。
敏感な粘膜に指を這わせた瞬間、セインの口から甘い声が漏れた。
「ひゃぅんっ! 士郎、もっと、もっといじってぇ……」s
胸に疼きを覚え、境目の見えない双丘にも手を伸ばす。
頭がぼーっとして、背徳よりも情欲の方がセインを制していた。

こんな淫らな行為は、未だかつてやったことなかった。
スカリエッティについていた頃は、性に関する感情など抱いている暇はなかった。
聖王教会に来てからは尚のこと。
清貧禁欲節制がモットーの空間で、しかも目立った男は去勢しているのではないかと思うほど完全な禁欲っぷりだった。
セインもまたそんな修道士と一緒に仕事をしていて、自分自身はおろか他人の色恋沙汰すらろくすっぽ聞いたことはない。
数少ない例として、シスターの一人が街の青年と恋に落ちたなんて話もあるが、
おとぎ話みたいなストーリーを、セインは考えてもいなかった。
そこへ来たのが、士郎という少年である。
弟みたいに可愛くて、力仕事も手伝ってくれて、頭を撫でるとほにゃほにゃ顔になる、そんな男の子。
笑っている顔も、拗ねたような顔も、何もかもがフラッシュして頭からまったく離れていかない。
それどころか、妄想の中では彼がセインを押し倒し、頭一つ分も身長が低い少年に身体を蹂躙されるのだ。
『セインのおっぱい、甘い匂いがする……』
「やぁっ、止めて士郎……んくぅぅっ!」
疼きの中心にあった突起を摘み、セインの目は更に現実ではない場所を見始めた。
ショーツの中が熱くなって、トロトロと粘液が溢れてくる。
知っているのは、本の中の知識だけ。教会の外では昨日も今日も明日も行われる、命を生み出す魔法。
こんなにも心が締め付けられて、頭がおかしくなってしまいそうになるなんて、今までの人生では絶対にありえなかった。
何度も、胸のラインを指で擦り、乳首を撫で回す。
士郎に対して同じ事をしたいくらい、愛欲に神経が支配されていた。
「こ、今度は私が気持ちよくしてあげるね」
男のモノがどうなるのか、これまた資料でしか見たことはない。
考えるまでもなく、今まで女ばかりの社会に暮らしてきたのだ。
モザイクのかかった士郎の分身に、口付ける。
分かることは一つ、『そこ』を刺激してやれば気持ちよくなるということ。
自らの指くらいしか代りになるものがなくて、虚しい記憶だけが残る。
「士郎……士郎ぅ……」
妄想が爆発する。意味を成さない言葉が頭を駆け巡って、それはすぐに喘ぎへと変わった。
その途端、同室のシスターが寝返りを打ち、寝言を言った。
慌てて口を閉じ、静かな空間に身を委ねる。
また寝息が聞こえてきて、セインは一瞬安堵したが、そこでまたいけないことに気付いてしまった。
「お、押さえつけられるっていうのも……いいかも……」

751Filius larvae (中編) 2/10:2012/06/03(日) 02:13:49 ID:tYgwmJY6
普段は元気いっぱいで素直ないい子だが、ベッドの上では別な顔を見せる。
口を押さえて声を出せなくし、秘部に指を突き入れてくる。
『セインってこんなにエロい女の子だったんだね。ほら、もうこんなにぐちゅぐちゅ言ってるよ?』
蜜壷に指を浅く入れ、くちゅくちゅ掻き回す。
思ったよりも遥かに大きい音が、毛布の中で弾けた。
「だ、ダメだよ士郎……誰か、来ちゃう……」
『別にいいよ。その時はセインの姿、皆に見てもらおう』
ふーっ、ふーっ、と吐息が漏れる。
燃え上がるような身体の熱が、神経を極限まで昂ぶらせる。
『ほら、もうイっちゃいなよ。気持ちいいんでしょ?』
「だってぇ……士郎にそんなところ触られたらぁ……んんんんんんんんんんっ!」
くっ、と膣壁のうえを押すと、言いようのない快感が登ってきた。
軽く何度か痙攣すると、セインはぐったりとその場に伸びた。
「シャッハに怒られるかな……」
冷静になった頭は、やがて眠気に支配される。
早起きして、汚れた服とシーツを洗濯しよう。そうしよう。
何もやる気がない状態で、セインはぼてっと枕に頭を埋めた。

***

聖王教会の朝は早い。
「あ、やば。シャッハにどやされる」
セインが起きた時、既に太陽は明らかに高かった。
世間的にはまだパン屋が商品を並べている頃だろうが、シスターにとってその時間は寝坊同然である。
凄まじい速さで半袖の修道服に着替えると、バタバタと部屋を出た。
朝の仕事も終っているだろうに、これは非常に危険な匂いがする。
せめて誠意だけでも見せようと、水場に行って瓶を満たそうと考えた。
重労働に朝からひぃひぃ言っていると、横から声がかかる。
「おはよう、セイン! ……あれ、顔赤いよ? 大丈夫、風邪?」
士郎が井戸に顔を出してきた。セインは水桶を二つ分汲んで、調理場へ向かおうとしているところだった。
相変わらず、だぶだぶの修道服。でも、子供で育ちが早いからか、ちょっと袖が短くなってきた気がする。
踝がちらちら見えていたから、背が伸びていることがよく分かった。足の方はそろそろ丈を直した方がいいだろう。
有無を言わせない調子で、士郎は水桶を取ろうとした。瞬間、手が触れあう。
「え? いや、何でもないよ……へぇ、士郎、手伝ってくれるんだ。ありがと!」
けれど、いくら男とはいえ士郎はまだ子供。後三、四歳年が上だったら、「はい」って渡せたのに。
ただ、それ以上に、士郎の顔をまっすぐ見れなかった。
夜の記憶が生々しく蘇る。こんな小さな男の子なのに……どうして好きになったんだろう。
「なんでずっと持ってるんだよ。ほら、片方よこしてよ」
「わ、分かったよ。こぼさないでよチビスケ」
曖昧な微笑でごまかした。士郎は何に張り切っているのだろう。
鼻唄でも歌いそうな機嫌で歩いていく少年の後ろ姿を見て、日付を指折り数えた。
「……ああ、今日はヴィヴィオが遊びに来る日だ」
同年代の、しかも女の子が遊びに来るとあっては、楽しみでない男の子はいないだろう――
その時、相手にどんな態度を取るかは別だけれど。
セインの心は底まで落ちそうになった。
それはそうだ。

752Filius larvae (中編) 3/10:2012/06/03(日) 02:14:20 ID:tYgwmJY6
同年代の女の子の方が何かと打ち解けやすいし、もしかすると――思ったより二人の関係が先に進んでいたり?
「あ、あはは、そんなまさかぁ」
横で士郎が首を傾げるのにも構わず、独り言でごまかした。
しかし……純粋な興味として、士郎が『誰に転ぶのか』という話題には興味がある。
ヴィヴィオが本命とすると、次はおとしやかさで姉妹随一のディード、大穴でカリムといったところか。
「あれ、あたしいないじゃん……」
ますます落ち込む。何番人気なのかすら分からない有り様である。
士郎の横顔を見る。悩みのなさそうな顔でとてとて歩いていた。時折跳ねる水滴が、腕の裾を濡らしていく。
「セイン、どこまで行くの!?」
我に返った時、とっくに厨房は過ぎていた。士郎が水桶を置いて手招きしている。
セインはごめんごめんと言いながら急いで戻ろうとした。
「あっ」
「あっ」
床に開いた裂け目に蹴躓いた。両手は塞がっていて、身体のバランスが取れない。
反射的に腕を上げたのが大失敗だった。
水桶は重力に引かれてくるりと反転し、そのまま華麗なダンクシュートを決めた。

……士郎の頭に。

「わわ、冷たい! セ、セイン手ぇどけて!」
床は水浸しで、士郎も水浸し。

騒ぎに気付いたシャッハが出てきた時には、ただでさえ冷えていた背筋がカチコチに凍り付いた。
「これは……何の悪戯ですか?」
ネジの切れかけたオートマトンみたいに駒送りの動きで振り向くと、そこには電気鞭を持ったシャッハがいた。
悲鳴を上げる隙さえ許されず、両肩に優しく手を置かれる。
「さて、今日はどんな狂育的指導が必要かしら」
「なにそれこわい! あたしそんなに酷いこと……」
最後まで言い終らないうちに、肩にかけられた手に力を込められた。
リンゴなら間違いなく粉々に砕けていただろう握力で、セインは悲鳴を上げた。
夜叉の如き形相のシャッハが、闇の底から這い出してきたような微笑を浮かべていた。
「どうして言い訳するのかしら? 早くお風呂へ入れてきなさい」
セインは無言でこくこく頷いた。
そして、士郎の手を握ると、一目散に
「ど、どこに行くの?」
「お風呂! 士郎もずぶ濡れでしょ? 早く入らないと風邪引いちゃうから!」
正直、後ろを向いている余裕なんてなかった。
ぶかぶかの袖を捲ってバケツをようやく外した士郎が、それを手渡してくる。
セインはその取っ手を掴んで、超高速で曲がり角を通り過ぎた。

***

カリム・グラシアの部屋に来客があったのは、それからすぐのことだった。
律儀なノックに許可を出すと、長髪のシスターがため息混じりに入ってきた。

753Filius larvae (中編) 4/10:2012/06/03(日) 02:15:21 ID:tYgwmJY6
「……あれで、良かったのですか?」
「ええ」
ニコニコ顔のカリムは、鬱々と沈んでいるシャッハを迎えた。
極めて流暢な字のサインを、羊皮紙に書き綴っては隣へ移していった。
まだ、食事時には少し早い。そう、少しだけ。
「あなたのいう『規律』に違反するかもしれないけれど、私のいう『戒律』には則っているはずよ。違うかしら?」
「ええ、その通りです。しかし……」
シャッハが焦った様子で口を開く。何を言いたいのかは手に取るように分かるのだが、敢えて先を言わせた。
風のようにサワサワと、彼女の声が抜けていく。
既に出ている結論に対して大きく構えられることで、微笑みをたたえられるのだ。
「ふっ……風紀が乱れます! 私はこの教会が清廉潔白であるようにと……!」
シャッハはそこで言葉を切った。それもそのはずだ。
かの言葉に微笑でい続けるのは、教会騎士として、赦されることかはかなり微妙な問題なのだ。
「愛は全てに勝るわ。何より、セインは無償で与えている――これが赦しでなくて、一体なんなのかしら?」
「そ、それは……」
口をつむいだシャッハが、答えを探そうと空を見上げた。
聖典の読み合わせと同じ、淡々とした調子で続ける。
「あの娘は、私達が忘れかけているものを思い出させてくれる存在よ。
山奥の教会で世間から離れてしまったが故に失ってしまった営みを、ね。
……それとも、セインに嫉妬しているのかしら?」
シャッハに軽くウィンクする。
ぐぬぬと黙りこんだ騎士は、軽く頭を横に振って、くるりと踵を返した。
ドアに手をかけようとせん彼女の背中には、敵意にも似た攻撃心が踊っていた。
カリムは、その背中に向けて問いかけた。
「シャッハ。この自治区には思想の自由と、行動の自由があるわ。
それは、教会の中でも同じよ。
セインの行動は、戒律や法律に抵触しているかしら?」
あくまでも優しく、そう司祭が稚児に語るように、
柔らかい響きをもって話した。答えが返ってこないことは、よく分かっている。
ただ――シャッハには、そろそろ「俗世間との断絶」では得られない知見にも触れて欲しいと、
教会騎士以前に一人のシスターとして考えているだけだ。
「セインと士郎が湯浴みをしている間、水を溢したところの掃除をお願いね」
「いいえ………ご心配なく。ただ」
ドアを開けたシャッハが、最後に振り向いた。
その質問も予想済みで、ニコニコしながらカリムは聴き続けた。
「騎士カリム……あなたはどこまで見通しているのですか?
 私がセインに説教をすることと、彼女の……その、感情の動きまで」
「人の心までは予言できないわ。私はただ、全員にとって栄えある未来を作りたいだけよ」

憮然とした顔で、シャッハは部屋を後にした。
残されたカリムは、紅茶のカップを手に取り、ゆらゆらと回した。
琥珀色の液体に浮かぶ自分の顔を見ながら、微笑を浮かべた。

754Filius larvae (中編) 5/10:2012/06/03(日) 02:15:55 ID:tYgwmJY6
「私はただ、全員にとって栄えある未来を作りたいだけ……そのために、皆の思考を『指定』しているだけ。
 ふふっ、そろそろ管理局にセインの保護観察を解除してもらうように請求しないといけないわね」
独り言をこだまさせつつ、カリムは微笑を崩さずして目の前の書類にとりかかった。

***

浴室に士郎を連れて行くと、今度はリネン室からタオルを何枚か引っ張り出してきた。
続いて、ポケットからマッチを抜く。大丈夫、湿気ってはいない。
裏手に回って小枝と薪をくべ、火を付けた。
早く温まるように沢山薪を投入する。熱くなったら水で薄めればいいだろう。
「士郎、お風呂入るよ」
「ええっ! セインも入るの!?」
完全に忘れていたが、昨日の情事から先、入浴していないことを思い出す。
シャッハの様子から考えて、万が一不徳なことをしていたのがバレたら折檻確定だ。
しかも当局にはうまく言い訳できるようにボディ重視である。
ぶるりと震え上がると、セインは脱衣所に戻った。
そこには、まだ濡れネズミ状態の士郎がぷるぷる子犬みたいに震えていた。
「あぁもう何で服脱がないかなぁ! まだ裸の方があったかいよ?」
「いや、だって……セインもお風呂入るんでしょ?」
「ええい男の子がそんなちっちゃなこと気にするなー!」
服をひっぺがして、浴室に放り込む。
こんなシーンをシャッハに見られたらそれこそ身の破滅だが、もはや今更である。
湯浴み着代りのタオルを身に纏い、浴室に入る。
入る前から上せているような気がしたけれど、敢えて無視した。
「んー、まだぬるいね。士郎はもう滝行とかやってるの?」
「いや、まだだよ……はっくしょん!」
さっきからこちらをチラチラ見てくる。
タオルで隠してはいるが、それでも上乳はどうしても見えてしまうし、
動きやすいように湯浴み着のボタンは一番下だけ外してある。
「……ってこれどう考えても痴女じゃん! こんな可愛……いやいやちっちゃな子を!」
冷たさの残る湯船へ桶を軽く沈ませると、セインは頭からそれを被った。
精神をしゃきっとさせないと、シスターとしての恥だ。
何度も何度も心で呪文を唱えると、いよいよ石鹸を手に取った。
充分に泡立てて、手になじませる。シスター仲間の背中くらいなら洗い飽きたくらいだが、
これが士郎となると話は変わってくる。
「むぅ……」
「ほらほら、ちゃっちゃと洗われる!」

思ったより、背中が広かった。
この教会で働き始めてから、もう随分経ったような気がする。
あんなに小さかった背中も、今はちょっぴり大きくなっていた。
さっきのことを思い出してみると、余っている袖も短くなっていた。
もう二、三年もすれば、きっとぴったりの袖になることだろう。
……それまで、我慢していろというのだろうか。
それとも、このままずっと……
「セ、セイン!? どうしたの?」
「何でもない、何でもないよ。ただ、ちょっと、疲れただけ」
士郎の身体に寄りかかって、腕を前に回す。
少年の華奢な身体は、女の腕でも容易く折れてしまいそうな儚さを秘めていた。
理性と本能の狭間で、少女は苦しむ。
長い闘争の果てに、セインは自分の頭に石鹸を塗りたくった。
「はい、次は士郎の番! 女の子の髪の毛はデリケートなんだから、ちゃんと洗いなさいよね!」

755Filius larvae (中編) 6/10:2012/06/03(日) 02:16:34 ID:tYgwmJY6
これが、今できる精一杯のこと。
豪快な笑いを残して、タオルを肌蹴る。
そう、相手は子供だ。大したことはない。
後輩に背中を流してもらうのは、そんなに不自然なことだろうか?
「ほら、早く終らせないとホントに風邪引いちゃうよ?」
「う、うん……」
おずおずと手を伸ばしてくる士郎。
ぎこちない動きで頭を洗ってくれるが、人にやってもらうのは気持ちのいいものだ。
「お風呂から上がったらお仕事だよ。お昼までは我慢しなきゃ」
「あはは、そういえばセインって今日の朝ご飯食べたの?」
食べてないよ、と左手で胸元を隠しつつ、士郎を小突く。
途端に黙り込んだ少年に怪訝な顔を浮かべて、次いで彼の視線を追った。
「……っ!!」
頭隠して何とやら。
yいつの間にか湯浴み着がほどけていて、大事なところは崩れかかったタオル一枚で隠しているだけだった。
慌てて股に手を戻すと、ギリギリとした視線で士郎を見上げた。
「見たでしょ?」
「み、見てない!」
見事な茶番劇を演じたセインは、深く溜息を吐いた。
その横で風呂が良い温度になってきたのを、恨みがましげに見つめた。
「さ、入るよ」
あくまでセインは、先輩格のお姉さんである。
これくらいのことで動揺してはいけない。
腕を湯船に入れてみる。大丈夫、冷たくない。
士郎を先に入れて、続いてセイン入っていく。
セインと士郎、二人も湯船に入ったせいで、ざばざばとお湯が流れていった。
お互いに「もったいないねー」なんて話をする裏側で、セインの心臓は今にも爆発しそうだった。
石鹸の匂い。濡れた黒髪。密やかな吐息。触れ合う太もも。
湯浴着の一部が僅かに膨らんでいたのを悟られないように、わざと密着して微乳を押し付けた。
「ね、士郎、湯加減どう?」
「あ、うん、気持ちいいよ」
冬場の寒い時期は、これがないと芯まで冷えてしまう。
更なる極北の地では、人を蒸し焼きにするような部屋があって、そこに長い間いるのだという。
「あったかいね。さっきはごめん、士郎」
「そ、そんな、セインのせいじゃないよ」
頭をなでなでする。
子供らしいかばい方が可愛いのだが、結局怒られることには変わらないのだ。
それにしては、シャッハの態度がいつもより幾分マシだったのは気のせいなのだろうか。
起こられないことはいいことだ。そう考え直して、士郎の髪を撫でる。
そろそろ切ってあげないといけないかもしれない。

756Filius larvae (中編) 7/10:2012/06/03(日) 02:17:10 ID:tYgwmJY6
「上がろっか」
「うん」
脱衣所に戻る彼の後ろ姿を見ながら、セインはそっと胸に手を押し当てていた。

***

昼食。よそよそしい。
シャッハはイライラオーラを凄まじい勢いで出し続けていたため、腹は減れども食欲は満たされなかった。
カリムもカリムで少し様子が変だった──
「シャッハ。落ち着きがないわよ。食事の時間はゆっくり過ごすものよ?」
「……はい、すみません」
かなりの上機嫌であることが、見てすぐに分かる。いい知らせでもあったのだろうか。
ふと、視線が交差する。セインは反射的に目を逸した。
「セイン。薬棚を見て、足りないものがあったら薬草園に行ってきてちょうだい」
「はい。士郎は?」
「今日は司祭を務めてもらうわ。身内しかいないけれど、いい経験になるから」
士郎は危うくフォークを落としかけていた。
無理もない、言ってみれば聖書朗読会で司会進行をやるようなもの。
そして周りは年上のシスターばかりである。
横を見れば、士郎が生まれたての子鹿みたいにぷるぷる震えていた。
いつものように、頭を撫でてあげる。こうすると安心するのだ。
「えへへ、ありがとう、セイン! オレ、頑張るよ!」
いつも思うが……ヴィヴィオもまったく同じ癖を持っている。
なでなですると、いつもご機嫌になるのだ。
「ヴィヴィオの親戚って訳でもないし……あ、そっか、士郎はなのはのこと知ってるんだっけ」
「ふぇ? うん、そうだよ」
ただ、士郎はこの話題を嫌がる。かつて「知らない」と言われたのが、よっぽどショックだったようだ。
ヴィヴィオも最初は似たようなものだったことを考えると、
その内慣れて人懐っこい性格になっていく……といいな、とか思うセインであった。
ナイフとフォークを置くと、少女は足早に立ち上がった。
「薬棚の在庫を見てきます。四、五点ほど切れかけのがあったはずだから」
頭の中で、午後の予定がフル稼働する。
イライラオーラに対抗する術がそれしかなかったのと、士郎の前ではそれなりにいい顔を見せたかったからだ。
植物学はあまり教えていない。
次の機会にでも連れて行って、教えられるところは教えておかねばならないだろう。

「月の花、薄荷……あぁ硝石もないじゃない。ちょっと手ぇ抜くとすぐに色々なくなるんだねぇ」
しみじみ自分のサボり具合を感じながら、薬草園と醸造所で仕入れるべきものを選定する。
それが終ったら、後は実行に移すのみ。
「さぁて、さっさと終らせますか!」
実のところ、一番楽しみなのは士郎のベルカ語がどれくらい上達したか、である。
シャッハが教えたりディードが教えてたりしたから、このところ関わっていない。
朗読の腕がどれほど上がったのか、ちょっぴり楽しみだったりするのだ。
薬草を手に入れ、その足で工場に行き、硝石を買ってくる。
薬品臭さが鼻を曲げそうだったが、主人は寡黙なまま、黙って試料をくれた。

757Filius larvae (中編) 8/10:2012/06/03(日) 02:17:58 ID:tYgwmJY6
「あ、あのさ……あのピンク色のハートマーク……この店には全然似合わないんだけど……ナニ?」
「何ってお前、ナニをする時に雰囲気を盛り上げる薬さ。お前にはいらんだろう」
「しっ、失礼だね!」
ぷんすかしながら看板をひっぱたく。家路に着いた時には、もう日が暮れていた。
道具屋は教会から微妙に遠い。

「ただいまー」
「おかえり、セイン!」
興奮気味で出迎えてきた士郎。何があったのかは──聞くまでもないだろう。
ぎゅっと抱きしめてあげて、頭をいっぱいなでなでした。
「頑張ったね、あたしもとっても嬉しいよ」
「うん! カリムさんも褒めてくれたよ! 『努力の聖歌ですよ』って!」
士郎は満面の笑みで頬を擦り寄せてきた。
ちょっぴりくすぐったかったが、こそばゆい気持ちよさがセインを包む。
後で聞いた話だが、士郎の聖典に対する解釈はシャッハも舌を巻くほどで、
士郎の言っていることを正確に理解できたのはカリムだけだという。
「だってセインがいないと暇なんだもん。時間がある時はずっと図書館にいたよ。
読み書きできた方が買い物でおまけしてもらえたりするしね。へへっ」
とは、本人の弁。
そういえばいつだったか、夜中にランプの小さな光で教科書と戦っている士郎を見たことがある。
知らない世界に放り込まれて、必死に頑張るしかなかったのだ。
普通の勉強や社会的な約束事ならともかく、語学だけはどうしても手伝ってあげられない。
聞かれたことには答えられても、セインは教師でもなんでもないのだ。
「ホント、よく頑張ったね……あはは、あたしが泣きそうだよ」
「あははっ、やめてよぉ」
二人してじゃれあっていると、ゴホンと物凄くわざとらしい咳払いが聞こえた。
振り返ってみると、そこには唇をぴくぴく震わせているシャッハがいた。
「あ、あなた達……夕食の時間ですよ。セインも早く着替えてらっしゃい」
凄まじい攻撃力の雰囲気だったが、喋った中身は至って普通。
いったい何があったのかと、士郎とセインは顔を見合わせた。
「何だったんだろう」
「さぁ……?」
シャッハの言うことももっともなので、セインは一旦自室に帰ろうとした。
すると、士郎が急に視線をあちこちに彷徨わせながら、ぼそぼそ言った。
「あ、あのさ、セイン。今夜、オレの部屋に来てもらっていい?」
「え? まぁいいけど、どうしたの?」
「それは、その時話すから」
しどろもどろのミッド語。ネイティブなのに、何か少しおかしい。
セインは呼び出しを受けるようなことに思い当たることがなく、ただ「うん」と答えた。

***

食事が普通に済んだのは、ある意味奇跡的だったのかもしれない。
シャッハがパンを喉に詰まらせてちょっとした騒ぎになった他は、何もかもがいつもと同じように進んだ。
ルーチンワーク。ベッドに入る前に、士郎の部屋に行こうとしたことが、日常と今日の明確な違いだった。
「士郎、入るよ?」

758Filius larvae (中編) 9/10:2012/06/03(日) 02:18:44 ID:tYgwmJY6
軽くノックする。他の修道士達は……誰もいない。
四人部屋にいたのは、士郎一人だけだった。
「他の皆は?」
「用事だって。見回りとか」
目が泳いでいる。つまり嘘なのだろうが、何でそんな嘘を吐いたのかが分からない。
ちょっと考えて、セインはすぐに思考を切り替えた。
『せっかく士郎と二人きりなんだから、どっちでもいいや』
ベッドの横にぽふりと座り、士郎の顔を見る。
ランプと月明かりだけの、ほとんど真っ暗な空間で、少年の表情はよく見えない。
印象だけ言えば、緊張しているような感じだった。
「あ、あのね……セイン。今日は、その、どうしても言わなきゃいけないこと、あって……」
「へぇ、そうなんだ。今日の朗読会のこと?」
うん、と士郎は軽く頭を振った。
午後はずっと外に出ていたから、士郎が何をしていたか知らない。
彼は興奮気味に話し始めた。カリム──教会で一番偉い人──にほめられたのが、
よっぽど嬉しかったらしい。

……そっか、カリムか。

セインは落ち込みを隠しつつ、士郎の言葉にずっと耳を傾けていた。
偽りの幸せを心に隠したまま、少女はずっと、目をキラキラさせる少年に相槌を打っていた。
「それでさ。セイン。オレのベルカ語、聞いて欲しいんだよね。いいかな?」
「うん。聖書の朗読、聞かせて?」
何だろう。子を見守るような母の気分になった。
悟りを開いたとも言うのだが、士郎の話をもっと聞きたくなった。
身の上話はほとんどせず、けれど何でもかんでも興味を持つ、まさに少年と呼ぶに相応しい振る舞い。
落ち着きがあるようで、目上の人がいないところではちょっとそそっかしい。
笑った顔には曇りはなく、怒った顔でも、本気で怒っていた記憶はセインにない。
「じゃあ、行くね」
少年はもったいぶった咳払いをすると、聖典の一説を朗読し始めた。
たどたどしい口調だけれど、心のこもった、素敵な吟詠だった。
「Die Leute der Chloe haben Paulus berichtet, das es zu Spaltungen in der Gemeinde gekommen ist.」
流れるような調子。子守唄のような、そう吟遊詩人の詩に似ている。
もちろん、技術はまだまだ子供のそれだけど、今後が楽しみな雰囲気を出していた。
「Das Eschatokoll besteht aus Grusen, einer Fluchformel, einem Gebetsruf und abschliesenden Segenswunschen.」
やがて、まとまった一説を暗誦し終る。

759Filius larvae (中編) 10/10:2012/06/03(日) 02:19:24 ID:tYgwmJY6
気付いたら拍手を送っていた。それくらい、士郎の朗読に聞き入っていた。
いや、心酔していたといってもいい。
ここに来て数ヶ月だというのに、あっという間の順応性。そして
「凄かった、聖職者の気持ちが分からないと、あんなに情緒たっぷりに言えないよ!」
「えへへ。ありがとう。聖典って一度調べたら止まらなくてさ、カリムさん達に色々聞いて、
 いっぱい勉強したんだ。覚えるのはそんなに大変じゃなかったよ、だって楽しかったら!」
ご褒美とばかりに、セインはいっぱい頭を撫でてあげた。
このふにゃふにゃした顔は、何度見ても癒されるものがある。
「あ、あとね……もう一つ、セインにだけ聞いて欲しいことがあるんだ」
「どうしたのさ藪から棒に」
急に士郎は黙り込んだ。張り詰めた空気が、夜の部屋を支配する。
そういえば、用事で出ていったという修道士仲間が帰ってこない。
すぐに戻ってきそうな用事の人もいたはずなのに、何かおかしい。
「どう、したの?」
シビアな雰囲気になった。気温が少し下がった気さえして、セインは唾を飲み込んだ。
少年は、すぅ……と息を吸い込んで、言葉を紡いだ。
一生懸命練習していたベルカ語。その帰結は、あっけないものだった。
何よりも簡単で、何よりもまっすぐな言葉が、士郎の口からセインの耳に届いた。
「Ich liebe dich. オレは……セインが大好き、です」

760Foolish Form ◆UEcU7qAhfM:2012/06/03(日) 02:20:46 ID:tYgwmJY6
分量が多くなりすぎたので一旦投下。
本当はいちゃいちゃちゅっちゅまでするつもりだったが……orz

セインちゃんのエロエロな一面は後日また。
それでは。

761名無しさん@魔法少女:2012/06/03(日) 13:47:03 ID:O00Kmjhk
>>747
そうですか、でも僕はいつまでも待ってますから。慌てずに自分の中で納得のできる
仕上がりになったら投稿してくださいね^−^

762名無しさん@魔法少女:2012/06/03(日) 14:55:14 ID:pT2ggUPI
>>760
投下乙

763SandyBridge ◆UKXyqFnokA:2012/06/03(日) 23:20:02 ID:SzPwcOnk
どうもー

明日はいよいよはやてちゃんの誕生日
というわけで本日23時45分ごろから 闇と時と本の旅人 第5話 を投下します

クロノきゅんがついにおとなに!

764闇と時と本の旅人 ◆UKXyqFnokA:2012/06/03(日) 23:46:12 ID:SzPwcOnk
■ 5





 自分の肉体の臓器が、包まれる感触。体外に露出しているという男性器特有の感触を、クロノは生まれて初めて味わっていた。
 両脚を左右に開き、股間を広げた体勢のアインスは、左手で身体を支えながら右手の人差し指と中指で土手の肉を押さえ、膣口をクロノに見えるようにしている。
 アインスの女陰はしとどに濡れそぼり、愛液はクロノに塗り広げさせたので恥丘から肛門の辺りまで満遍なく広がっている。
 クロノは既に亀頭の先端をアインスの膣口に押し当て、感触を確かめている。
 初めてのセックス、初めての挿入。期待と、欲望と、不安と焦燥が入り混じる。
 まっすぐ差し込もうとするが、すぐにつっかえる。少し位置が上にずれてしまった。いったん戻し、再び、ペニスの向きを直す。

「割れ目の中を撫でてみろ。穴の場所を感触でおぼえるんだ」

「は、はい……」

「焦らしをやるのは慣れてからだ。まずはとにかく挿入してみろ……すべてのバリエーションはそれからだ」

 なかなか挿入できず、クロノはやや焦りながらペニスを上下させる。いくらアインスの身体が大きくても、膣口はきゅっと締まっているので、勃起して硬くなったペニスで押し広げていかなければならない。

 膝をついて身体を立て、腰をゆっくりと前へ進める。アインスはあえて動かず、クロノに女性器の形状を覚えさせる。
 亀頭に押されて、膣口からかすかに空気が漏れ、愛液が気泡をはじけさせる。

「あ……っく、こ、ここですよね……い、いきます……」

 ぬるり、と前へ進める場所が見つかった。クロノの視界の中で、見慣れた自分の肉棒の先端の楕円が、半分ほどアインスの股間に埋もれている。
 抜けないように体勢を整えながら、ベッドの上で膝をつく位置を直し、しっかり挿入できるように踏ん張る。
 顔を上げると、アインスは相変わらず不敵に微笑みながら、試行錯誤しているクロノの仕草を見守っている。

 たとえば、もしエイミィと初体験をしていたら──
 お互いに勝手がわからず、無我夢中で股間をすり合わせるだけだったかもしれない。無理に挿入しようとして、痛がらせてしまったかもしれない。
 エイミィは処女のはずだし、女性は初めてのセックスでは処女膜が破れるので痛みを感じるということくらいはクロノも知っていた。
 熟練した大人の女性から教えられるのは幸運だったのだろうか、それとも、ぎこちなくても好きな相手とやるほうが幸せだっただろうか。

 好きな相手?クロノは戸惑う。
 エイミィは確かに幼馴染だ。小さい頃から、仲の良い友達であり、信頼できる同僚だった。
 しかし、恋愛関係となったら?今さらのように、エイミィへの気持ちに自信がなくなってしまう。
 今、こういうことをしているからこそなのか。アインスとのセックスを目前に、他の女の事を考えている。
 それはアインスに対して失礼な事ではないのか。
 初体験の焦りから、性感が薄れ、雑念が生まれている。

「クロノ」

「っは、はい」

 アインスの呼びかけに、思わず大声で反応してしまう。
 寝そべった姿勢でクロノを見上げるアインスの表情に、クロノは恐怖した。彼女に怒られたら、男としての自信をなくしてしまいそうだ。
 セックスの不手際は、これから大人になっていってもずっと尾を引くだろう。
 女を悦ばせられなければ、いずれ誰かと結婚しても夫婦生活に支障をきたすだろう。

「焦るな。落ち着け……大丈夫だ、私がついている」

 筆おろし。それだけか?アインスに、セックスのやり方を習うためにここにいるのか?
 違う。アインスに、惚れたから、彼女と触れ合いたいから、ここまで来たはずだ。誘いを断り、家に帰って自室で処理する事だって出来たはずだ。
 単に、からだ目当て?それこそ違う。アインスに会いたかった。彼女と一緒に過ごしたかった。
 たとえセックスをしなくても、二人で会話をしたり食事をしたり、共に過ごせば心地よい気分になれた。

 それが好きだということだ。

765闇と時と本の旅人 ◆UKXyqFnokA:2012/06/03(日) 23:47:12 ID:SzPwcOnk
 粘つく音に混じり、アインスの吐息が漏れる音が聞こえた。同時にすっと抵抗が緩み、亀頭がわずかに前へ進む。襞の中にもぐりこめる場所があり、それが、肉腔だとわかる。人体の、管状の構造をした臓器。
 生殖器。女の、性器。
 ここだ。ここに挿入するんだ。やっと、たどり着いた。早く、彼女を悦ばせてあげたい──

「っ……、そうだ、そこだ……そこが、膣だ。クロノ、そのまま一気に来い、私は大丈夫だ」

「アインス……さんっ、ふあっ」

 大きな枕に背を預け、アインスは両手を広げてクロノを迎える。
 飛び込んで来い。
 身体を前に倒せば、クロノの胸はそのままアインスの胸へ、そしてクロノの腰はアインスに密着する。

 粘液に包まれたペニスが、柔らかい肉襞を押し広げていく。それが膣だ。膣の中をペニスが突き進んでいるんだ。
 手を伸ばし、アインスに向かう。伸ばした手を取り、つかまろうとする。

「クロノ──っ!」

 ペニスに感じる抵抗が臨界点を超え、ぬめりに引っ張られるように腰が前に出た。
 亀頭が完全に膣内に入りこみ、そこでアインスがクロノを捕まえた。手を取ってクロノの身体を引き寄せると同時に、膣を締めてクロノに喰らいつく。

「ああっ、アインスさん!」

 倒れこむ勢いで、いっきに根元までめりこんでいく。温い粘液が飛び散る感触が下腹に伝わる。挿入の圧力で、膣口からあふれ出したアインスの愛液とクロノのカウパー液が、二人の結合部から大きく押し広げられていった。

 ペニス全体が、アインスの肉襞に包まれる。慣れないクロノをエスコートするように、強すぎず弱すぎず、絶妙の力で締め付け、抜けないようにする。
 同時に両腕でクロノを抱きかかえ、胸に包む。
 膣壁のぬくもりと、乳房のぬくもりをクロノは同時に感じた。
 倒れこんできたクロノを、アインスはしっかりと受け止め、抱きしめる。最大限の愛情を表現するように、力強い腕で、大きな胸に。
 たおやかなやわい細腕ではない、力強い筋肉。魔導師として、類稀な力を持つ彼女。底知れない妖しい魅力を持つアインスに、クロノは今、入り込んだ。自分程度の男では彼女に太刀打ちできない、篭絡され、手篭めにされてしまう。
 しかし、それでも。たとえ彼女にどんな思惑があろうとも、今自分が愛情を感じていることには間違いはないとクロノは思っていた。

「くっ、あ」

「クロノ、入ったぞ──よく、やったな──私の中にお前が入っているぞ」

「アインスさん」

 挿入を達成した。大人の、夫婦や恋人なら当たり前のようにやっている性の営み。それだけのことでも、14歳の少年にとっては偉大な経験だ。
 初めてのセックス。それを成し遂げたクロノを、アインスは優しく抱き、包みこむ。
 この先、これほどの慈しみと快楽を与えてくれる女性に二度と出会えるだろうか、というほどの、まさしく名器といえるアインスの膣。そこに、クロノの陰茎は収まり、確かに脈打っていた。

「しっかりしろ……よく、感じとるんだ。今、お前のペニスは私の膣に入っている」

 言い聞かせるように、アインスはクロノに語りかける。
 挿入を果たした。セックスの第一歩を踏み出した。クロノは、これで童貞を喪失したことになる。
 アインスはその大きな尻をベッドに深く沈めたまま、骨盤底筋の動きだけでクロノの腰を捕まえ、支えている。クロノは気づかないが、計り知れない能力と性技である。

「アインスさんの……中に」

「ふふ、何と言えばいい?ペニスでは味気ないか。お前のちんちんは凄くいい……女慣れしていない、若いちんちんだ。とても美味しい」

 ようやく胸の谷間から顔を起こしたところで、目の前で不敵に妖艶に微笑むアインスから卑語を浴びせられ、クロノはさらに顔を真っ赤にした。
 もう、何をやっても彼女にはかなわない。おそらく今の自分では、彼女を本気で喘がせる事はできないだろう。やるとすれば彼女が自分からクロノを貪り、感じようとした場合のみだ。

 でもそれでもいい。むしろ、彼女に貪られたい。アインスに貪られたい。
 そういう性癖になってしまったほうがいいとさえ思えるほどに、アインスの膣に包まれているクロノの快感はすさまじいものになっていた。

766闇と時と本の旅人 ◆UKXyqFnokA:2012/06/03(日) 23:48:07 ID:SzPwcOnk
「はあ、ああ、うう、いいです、すごくいいです、アインスさんの──中──」

「恥ずかしがるな。言葉に出して、言ってみろ。自分が今どうなっているか、言ってみろ。自分のちんちんが今どうなっているか、言葉に出して言ってみろ」

 アインスはさらにクロノを責める。先ほどシャワールームで射精したばかりなので、いかに若いクロノといえどもまだ次弾装填はできていない。次の射精に達するにはもう数分かかる。
 張り詰めるように勃起しているクロノのペニス。これまで自分で処理していたときなど、ただ一人で勃てているだけでは、空気に触れて乾いて痛くなっていたが、今はアインスの愛液によって濡らされ、温かく、心地よく、包まれている。

「あ……はっ、ぼ、僕の、ちん……ちん……」

 自分の陰茎の状況を説明するなどクロノはした事がない。どう言えばいいのか一瞬迷ってしまう。
 その隙もアインスは見逃さず、さらに追撃する。

「言葉を濁すな!はっきり言え。お前の、どこが今どうなっている。きっちり言葉に出せ」

 わざと語気を強め、クロノを制する。思わず恐縮し、それでも股間の張りは萎えない。完全に男を手玉にとる言葉だ。
 執務官として辣腕をふるっていても、性に関してはクロノはずぶの素人だ。ベッドの上では、アインスの前では、なすすべもない。
 叱咤される悔しさと恥ずかしさと、股間に注がれ続ける触感で、クロノの精神はみるみる溶かされていく。このまま、アインスに飲み込まれてしまう。

「ぼ、僕の……ちんちん、アインスさんの、中に、入ってます」

 アインスは唇の端を吊り上げ、さらに問う。まずはクロノに、照れをなくし慣れてもらわなければならない。初々しいのはいいが、男がいつまでもだらしないままではいけない。
 それではアインスも楽しめないし、クロノ自身の将来の性生活のためにもならない。

「私の中に、なんだ。それではわからんぞ。アインスさんの中とはどこだ?名称をぼかさず、はっきり言ってみろ」

 息を閊えさせ、クロノは両手をついて身体を起こし、見下ろす。
 目の前に、正常位の体位をとるアインスの身体。乳房はぴんと肌を張って盛り上がり、丸い釣鐘型の乳房は少しも形を崩していない。そこから、上体を軽く曲げた皺をひと筋おいて、きつく引き締められた大胸筋と腹筋が続く。

 DSAAの選手でもここまで鍛えている者は少ないだろうと思えるほどの、マッシブかつしなやかな肉体だ。
 おそらく遠距離からの砲撃魔法だけではなく、クロスレンジでの魔法格闘戦の心得もあるのだ。あらゆるレンジで戦えるオールマイティな魔導師だ。
 視線を下に移せば、へそを囲むやわらかい下腹からなだらかにデルタゾーンへ向かい、クロノの下腹部と触れ合っている。
 密着しているので見えなくなっているが、そこでは、たっぷりと肉づいたアインスの秘花が、クロノの肉棒をがっちりとくわえこんでいる。

 クロノは目をつぶり、堪えた。自分がこんな卑猥な言葉を口に出す事になるとは思ってもみなかった。ただ、触れ合って、愛撫をして、穴に棒を入れるだけだと思っていた。
 しかしもちろん、セックスはそれだけではない。無言でセックスをするわけではない。
 互いに、言葉を交わしあい、気持ちを高めていく。そのときに恥ずかしがってうまくしゃべれないようではこれもいけない。
 アインスはあくまでも、クロノを単に童貞を味わうためだけでなく、これからも繰り返し、セックスのパートナーとして関係を作っていきたいと思っているのだ。クロノも、それに気づいた。ゆえに、アインスの気持ちにこたえなければと願う。

 アインスの美しい顔を見て、クロノは胸が切なくなる。こんなにきれいな年上の女性に、こんなによくしてもらって、男としてそれにこたえないわけにはいかない。
 クロノにも、男としてのプライドはある。確かに自分は童貞で、初めてのセックスだが、だからといっていつまでもアインスに甘えてはいられない。

「クロノ」

「は、っはい……アインスさんの、ま……」

 息が上がり、股間を締め付けてくるアインスの膣の力をペニス全体に感じる。クロノにもはっきりわかる、アインスは女性器を自分の意思で自在にコントロールし男を悦ばせるテクニックがある。

767闇と時と本の旅人 ◆UKXyqFnokA:2012/06/03(日) 23:48:57 ID:SzPwcOnk
「アインスさんのおまんこに、僕の、ちんぽ、入ってます……根元まで、いっぱい、はいってます」

 目を見る。アインスが笑った。笑顔を見せてくれた。
 うれしい。アインスと、本当の意味で繋がる事が出来た。肉体だけではなく心もつながらなければ気持ちのいいセックスではない。そんな気がしてくる。
 腕を広げ、アインスはクロノを迎える。クロノは再び、アインスに抱きしめられ、乳房に寝そべった。両腕をアインスの身体に回し、しっかりと抱きしめる。アインスも、クロノの背中をさすりながら抱きすくめる。

 そっと、少しずつ、腰を動かし始める。
 アインスは手をクロノの腰にもってきて、ペニスが抜けないようにクロノに動かし方を案内する。腰を前後するにつれて、アインスの肉襞にペニスがこすれ、粘つく愛液に塗り包まれ、しごかれる。

 気持ちいい。アインスの膣に、ペニスを挿入してピストン運動をしている。クロノはその実感を、声に出して確かめる。

「ううっああ、アインスさん、僕、ぼく、ちんぽ、動かしてます、おちんぽをアインスさんのおまんこに入れてますぅっ……」

「クロノ、お前のちんちんが私のまんこを抉っているぞ……こすれて、私の膣の中の襞を掻き分けている、わかるか?私のいやらしい肉襞が、お前のちんちんを撫で回しているんだ。
お前のちんちんにつつき回されて、私のまんこはぐちょぐちょに濡れている、気持ちよくて、腰がむずむずする」

「僕もですっ、アインスさん、アインスさんのおまんこの中、とっても気持ちいいです」

「もっと激しくしてもいいぞ、激しくピストンして、私のまんこを突いてくれ、奥まで、いっぱいにちんぽを入れてくれ、子宮にちんぽを当ててくれ……」

 声色を変え、嘆願するような甘い声を出す。クロノの中で、ぞわりとするような感覚がいっきに股間から頭のてっぺんまで駆け抜けた。
 女に求められる。今まで、男の性欲というのは隠すべきもので、いやらしいもので、女はそんな男の劣情を汚らわしい、恥ずかしいと軽蔑するものだと思っていた。
 しかし本当は、セックスするときは、女も同じように男を求めていやらしくなる。
 怜悧な理知的な顔を普段見せていたアインスが、性欲をさらけ出して乱れるさまは、クロノの欲望をさらに素直にさせる。

「ああっ、アインスさん、アインスさん……!ちんぽ、はいって、すごい、あっ、ちんぽが吸い込まれそうです!
僕のちんぽ、アインスさんのおまんこに入って、先っぽがとろけそうです、アインスさんのおまんこにちんぽ入れたいです、アインスさんのおまんこ、とっても気持ちいいです……!」

 押し寄せる快感に、クロノは腰の動きを大きくしていく。アインスはクロノの尻を掴み、慣れないクロノがペニスを抜けてしまわないように案内している。
 アインスに導かれ、クロノは抽送を激しくしていく。摩擦によって愛液が泡立ち、粘つく淫靡な音をたて、二人の肌を濡らしていく。
 クロノのまだ陰毛の生えていないペニスと、ほのかな銀色の薄毛が萌えているアインスの恥丘が、あふれる愛液で粘つき、透明な糸を絡ませている。

 打ち付ける下腹部に、クロノは硬い感触がペニスの付け根に現れ始めているのを感じ取った。
 ピストンに連動して、ペニスの上側をこすっている感覚がある。

768闇と時と本の旅人 ◆UKXyqFnokA:2012/06/03(日) 23:50:11 ID:SzPwcOnk
 アインスが、クロノを見上げて、やや汗ばんだ頬で笑みを見せた。艶っぽい、性的に興奮しているのがわかる表情だ。

「ふ、ふふっ……お前のちんちんで私も感じている、クリトリスが勃起しているぞ……わかるか、お前が私を感じさせているんだ、そうだぞ……
少し前に身体をもってこい、もっと上のあたりをこすってくれ、ちんちんを持ち上げろ」

「ふあっ、は、はいアインスさん、これっ、アインスさんのクリトリス、硬いのがわかりますっ、アインスさんのクリトリスこすれてますっ」

「クロノぉっ、ああ、そうだもっと私を感じさせて……くれっ、お前のちんぽにかき回されたい、私なら平気だ、心配する事はない、思い切り、おもいきり突いてくれ!
思い切り、お前のちんぽで私を突いてくれ、お前のちんぽを、私のまんこの中で暴れさせてくれっ……!お前のちんぽで、私をっ、ぐちゃぐちゃに……ぃっ」

 アインスも呼吸が荒くなり、熱い吐息がクロノの顔にかかる。熟れた唇からのぞく赤い舌が、動物のようにうごめき、宙を泳いでいる。

 キスをしたい、という欲望がクロノに生まれる。
 届かせるには背を伸ばさないといけない。いったん腰を引いてさらに膝を前につき、よりアインスの腰に密着する。アインスも脚をいっぱいに開き、クロノがピストンをしやすいようにする。
 股間を広げる事で、より膣が感じやすくなる。広げられた内ももの肌を、クロノの脚がピストンのたびにこすり、撫で、クロノの腰骨がアインスの太ももに打ち付けられる。

 アインスの強靭な筋肉は、それを覆っているやわらかい脂肪の層とあいまって比類ない快感をクロノに与えた。ただ肥っているだけの女では味わえない、まさしく強い生命力を持った人間とのセックスである。
 規則的に、強めてクロノのペニスを締め付ける。根元から亀頭までを撫でつけるように筋肉に力を入れ、クロノの肉棒をしごく。その刺激は初体験のクロノにとっては強烈過ぎた。
 膣の肉襞がペニスに縦横に絡みつき、撫で、包皮や血管、カリ首の隙間などをわずかも余さず蹂躙していく。

 ほどなく、復活したクロノの睾丸が陰嚢の中を上昇し、射精に向けて動き始める。
 土手に打ち付けられる陰嚢の感触で、アインスもクロノの射精が近い事を察する。

「アインスさんっ、アインスさん、あっ、すごい、すごいですっ、ちんちんがとろけそうですっ、気持ちよくて、あったかくて、ぬっちゅぬっちゅって音がしますっ、くっ、こんな、すごい、アインスさんのおまんこっ、アインスさんのおまんこぉぉ」

 呻くような、絞るようなクロノの嬌声。可愛い。たまらなく可愛い。声に出せと言ったのはアインスだが、クロノはそれによって、自身の快感が、卑語を声に出す事によって高められると気づいていた。
 さらにそれはアインスも同じだろうとクロノは思った。自分たちが今どれだけみだらな事をしているかというのを声に出して確かめる事で、背徳感を性的興奮に結びつける事が出来る。

 思い切り背伸びをしてクロノはアインスの唇に吸い付いた。アインスもあごを引いてクロノを迎え、唇を合わせる。すぐさま舌を差し出し、絡める。唇同士がぎりぎり届かないくらいの距離で、互いに吸おうとして唾液がこぼれ、湿った吸気音が飛び散る。
 唇からこぼれた唾液がアインスのあごから喉元に落ち、垂れ流れていく。クロノはそれも舐め取ろうとし、アインスの胸元や、鎖骨に吸い付く。
 再び顔を上げ、舌を再び触れ合わせる。舌先を舐めあい、絡ませる。アインスの唇が、クロノを求めている。クロノにはそう見えた。夢中で、唇を突き出し、吸い付こうとする。声を漏らし、クロノは手をアインスの肩に回して、しがみつく。
 アインスも脚をクロノの背中に回し、手だけではなく脚でクロノを押さえつける。この力で押さえつけられるとクロノは脱出できない。
 左脚をクロノの腰に回し、右足を横に伸ばして、股間をさらに拡げる体位にする。

769闇と時と本の旅人 ◆UKXyqFnokA:2012/06/03(日) 23:51:06 ID:SzPwcOnk
 クロノはもはや無我夢中で腰を振り、アインスのより深くを求め、ペニスを食い込ませていた。
 クロノの律動に揺さぶられ、アインスの乳房がうねる。ピンク色の乳首が、熱でぼやけたクロノの視界に残像をひいて往復する。

「はあっ、ぁ、アインスさんのっ、アインスさんのおまんこ、アインスさんのおまんこ、いいですっ、アインスさんのおまんこにちんちんいれてます、僕のちんちん、アインスさんのおまんこに入ってますっ!
奥の、かたいとこ、突っついて、アインスさんのっ、入りたいっ、アインスさんの、アインスさんの子宮に入りたいですっ!
く、うああっ、アインスさん、僕のちんちん、アインスさんに入れて、僕のちんちんがアインスさんのおまんこの中で、ぐちゅぐちゅって、ああ、アインスさん、まんこ、僕のちんちん、おまんこにいれて、くう、あっ!」

「ふうっうう、クロノっ、そうだ、そうやってやるんだ、そうやってちんぽを操れ、ちんぽで子宮を突け、襞をこすりながら、おおっ、女の内臓を抉れ、私のっ……!
私のまんこ、凄いだろう、お前のちんぽを、受け止めて包み込んでしごきあげるんだ、お前のちんぽを入れるためにあるんだぞ、私のまんこは、お前にちんぽを入れられてうれしいっ!ちんぽ、いれてぇっ!」

 クロノがなぜ積極的に卑語を口に出すのかはアインスもわかる。実際、今のクロノのテクニックはアインスからしてみれば児戯もいいところで、本当に女を喘がせるものには程遠い。
 それでも、クロノが精一杯頑張ろうとしているのはわかる。
 だからこそアインスもクロノの想いにこたえたい。声に出し、普通にまじめな社会生活を送っていればまず耳にしないであろう、女がしゃべる淫言を聞かせる。そうすることで、自分もクロノも気持ちよくなれる。
 幼い、青い、生真面目で純真な少年のクロノを、これほど、エロティックに、卑猥に、劣情へと駆り立てる。無垢な少年を自分好みに調教していく過程が、背筋がぞくりとするほどたまらない。

 鼻筋に汗が浮き、アインスからも、クロノの前髪が、汗ばんで濡れ垂れてきているのが見える。
 自分に必死でしがみつき腰を振っているクロノの裸身。精一杯踏ん張り、肩と腕の筋肉が引き攣り、クロノの小さな身体が、激しく律動している。

「はあっクロノ、このまま、このままの体勢でいくぞっ!このまま来い、めいっぱい、だせっ……射精しろ!思い切り、私の中にぶちまけろ!
外に出そうなんて考えるなよ、思い切り女の子宮に注ぎ込むことを覚えろ!それが男の本能だっ、お前の、男の精を思い切り、全部受け止めてやる、私にぶつけるんだ!」

「中に……っ、あ、アインスさんのっ、アインスさんの中にっ」

「そうだ、私の中に射精するんだ、膣の、中で、射精するんだ……、膣内射精だぞ!私の、奥はわかるな、限界までちんぽを押し込んで、私のまんこに、ちんぽを押し付けろ、そうやって、絞り出せ……!」

 目の焦点が浮き、それでもなお、理性が吹っ飛びそうなギリギリのところで踏みとどまっているのがわかる。
 アインスにとって、セックスの後についてくる事柄は、普通の人間とは少し違う。だがクロノはそんなことなど知る由もないだろう。膣の中で射精すれば、女を妊娠させてしまう可能性が非常に高い事ぐらい、知っているはずだ。
 だがそれでもやってほしい。クロノをほしい。できることなら、クロノの子を孕みたい。
 でもクロノは、これが初めてのセックスだ。初めてで意識するには、まだきっと重荷だ。だから、その不安を吹き飛ばしてやらなければならない。

「くあっ、あおっ、あ、ああっ、ああぁん!クロノぉ、お前のちんぽが、私の中に、まんこの中にぐいぐいと、くっ、クロノぉ、クロノ、ああっ、お、お願いだ!
だして、だしてくれっ、おもいきり、おもいきり射精してくれっ、私の中に精子をっ、クロノ、お前の精液が欲しい、精液っ!精液、射精、射精するんだ、射精するんだっ……私の中で射精するんだッ……!」

770闇と時と本の旅人 ◆UKXyqFnokA:2012/06/03(日) 23:51:47 ID:SzPwcOnk
 射精。それをはっきり意識させる。クロノに、中出しを要求する。
 おびえるような表情を見せるクロノを、アインスは下から、眉を寄せて睨みつける。か弱い小動物を狩る、雌の獣だ。

「あっ、くぅ、あ、アインスさん、でも、でも、中はっ、ああ、中で出しちゃったら、あいっ、アインスさんがっ」

「ばかもの……っ!!いまさら、今更抜くな!私の、中に、膣内に、出してくれと言っているんだ!お前に、私の中に出して欲しいんだ、わかってくれ!
抜いたら、ぜったいに、外でイッたら絶対に許さないぞ、お前だけ、私を満足させないまま逃げたら絶対に許さないぞ……!」

「でもっ、中に、出したらっ、ふうっ、ううっそんなっ、僕は、ぼくはぁっ!」

「クロノ!お願いだ、私が頼んでいるんだ、私が全部、責任はとる……っ、ぜんぶ、お前のこれからも、ずっと、ずっとお前のめんどうをみてやる、だから、だからぁっ……!
たのむ、ほしいんだ、本当だクロノ、おねがい……!なあ、中でイキたいだろう?まんこの中で、私のまんこの中に思い切り精液をぶちまけたいだろう?
中で出すのは凄く気持ちいいんだ、膣内射精されると私も気持ちいいんだ、中で、膣内で射精して、私を気持ちよくさせてくれ、お願いだクロノ、私の、ああ、中で、まんこの中に出すんだ、私のまんこの中に射精するんだ……ああっ!」

 激しく責め、あるいは甘え、クロノの理性を揺さぶる。
 もはやアインスも動き始めた。下から激しくクロノを突き上げ、返す勢いで、思い切りクロノのペニスを締め付けながら引っぱり下げる。
 アインスに激しく揺さぶられ、クロノは身体全体を翻弄されながら無理やりペニスをしごかれる状態だ。
 クロノの亀頭の先端に、さらに一段と硬いものがぶつかる。いったい自分のペニスはどこまで引きずりこまれてしまったのか、アインスの体内の、果てしない深い場所に触れているような気がする。
 アインスの、内臓が収まっている腹腔のいちばん底部に位置する筋肉の束だ。内臓を守るための強力な筋肉の壁、これにぶつけられたらひとたまりもない。
 さらにアインスが腰をひねり、切なく締まって盛り上がる子宮口でクロノの亀頭の上側をこする。ここは弱い。ここを攻められたらクロノはもう射精を我慢などできるはずも無く、あっという間に限界を突破してしまう。

 腰を引こうとしてももう動けない。アインスの脚と腕でがっちりと押さえ込まれ、この体勢を崩せない。
 激しく、煮えたぎるように巨乳を揺らし、アインスの身体がベッドの上で跳ねる。アインスの動きに自分が揺さぶられ、突き上げられているのだとわかる。
 クロノとアインスでは、まるで体格差がありすぎる。クロノの腕力ではアインスの拘束を振りほどけない。

 手加減無くクロノの肉棒をしごき、絡みつくアインスの肉襞が容赦なくクロノを攻め立てる。
 襞の表面にさらに細かい肉の柔毛が生えているような感覚があり、それらが無数の触手のように亀頭を包み、尿道口をこじ開け、射精を促しているように感じる。

 膣だけでなく、それを包み込む小陰唇、大陰唇の肉脈さえが、クロノの腰を捕まえ、陰嚢に喰らいついてくる。
 射精が迫り、睾丸が痙攣を始める。タマが体内に吸い込まれそうになる感覚。そこにアインスの媚花からの追撃。
 クロノの、まだ陰毛の生えていない、きれいな薄紅色の陰嚢に、アインスの陰唇が吸い付き、撫で、内部の睾丸を締め上げる。刺激され、精巣の中に充填された精液が搾り出される。
 こうまでされてはクロノはもう何も対抗できない。

771闇と時と本の旅人 ◆UKXyqFnokA:2012/06/03(日) 23:52:28 ID:SzPwcOnk
 化け物だ、とクロノは今更のように思った。
 完熟し、性技と精力を鍛え抜かれた女体はまさしく化け物だ。これが同じ人間かと思えるほどの、異様で、神秘にあふれた肉体。それが女というものだ。

 もしかしたら、アインスは、彼女はこの世でもっともすばらしい女体を持っている。

 喰われる。自分はアインスに喰われてしまう。
 それをはっきりと意識すると同時に、クロノの脳奥で、血の匂いがはじけた。これほど情熱的で、刺激的な射精は生まれて初めてだ。

「ああっ、いい!クロノぉ、いい、クロノのちんぽいいっ、ほしい、ちんぽほしいっ、クロノ、お前が欲しいっ!まんこが、まんこがたまらない、クロノぉ、クロノ、クロノっ私のまんこをぉ、あああ!
ちんぽ、クロノ、ちんぽ、クロノのちんぽ、おまえのちんぽが、あっ、ああっ、おまえのちんぽでわたしはもうだめだっ、ああ、クロノ、私、クロノのちんぽほしい、おねがい、だして、精子出して、精子、せいしほしいぃ!」

「アインスさぁんっ!くっ、うあっ、あああっ、アインスさん、でるっ、でます、アインスさん、ぼくせいしでますっ、精子でちゃいます、アインスさんの中で出ちゃいます、アインスさんの膣に出しちゃいますぅ!
アインスさんのおまんこが気持ちよすぎて、ぼくもう、おぉっ、ちんちんがっ、ちんちんがぴゅっぴゅって、ちんちんから出ますっ、精子でます、せいしっ、アインスさんっ!
精子、精子あげます、アインスさんに僕の精子あげたいですっ、アインスさんのっおまんこの中きもちよくてっ、アインスさんの中に出したい、アインスさんのおまんこに出したい、膣の中に出したい、ぼくっ!
でます、でますっ、出る、でる、射精しますっ、アインスさん、アインスさん、ああっ僕射精します、アインスさん、僕アインスさんの膣に射精します、ちつ、ちつ、アインスさんの膣、膣の中に射精します、子宮まで届くくらいいっぱい射精しますぅぅ!!!」

 目いっぱい、クロノの腰骨が圧し折れるかと思うほどの力を込めてアインスは脚を挟めた。押し付けられたクロノは、ぎゅっと股間をアインスに密着させ、腰を動かせない状態で、目いっぱいペニスを突っ張って射精した。
 オナニーなら、射精の最中も腰を振り続けることでオーガズムを発散させられるが、アインスに固められている状態ではそれができない。
 股間から発生する快感がすべて脳まで駆け上がり、クロノの意識が、爆発しそうなほどに理性を壊す。

 ペニス先端から迸る精液の熱が、アインスの膣奥に吸い込まれていくのがわかる。
 アインスも、クロノを受け入れるために大きく拡がった膣の最奥部と子宮口に、クロノの精液が満たされていくのを感じ取る。
 放たれた大量の精液が、アインスの胎を満たしていく。

772闇と時と本の旅人 ◆UKXyqFnokA:2012/06/03(日) 23:53:09 ID:SzPwcOnk
 やがて、両腕両脚をぴんと突っ張って堪えていたクロノがついに力尽き、アインスの胸に崩れ落ちた。
 汗ばんだ乳房に顔を埋め、荒く息をしている。再び起き上がる気力も無く、アインスに抱え込まれたまま、放心している。

 そっと背中をさすった。まったくの未経験から、よくぞここまで駆け上がったものだ。今更ながら、自分も調子に乗って無理をさせすぎてしまったかもしれない、とアインスはクロノの細いうなじを撫でながら思った。
 可愛く、いとおしく見える。クロノ。愛しい少年、愛しい男。間違いなく彼の初めてを奪ったのは自分だ。
 そう思うと、可愛らしさといじらしさが混じった笑みがこぼれる。

 頭を後ろにそらし、ベッドの背中側に置いてある時計を見やる。
 今の時刻は23時58分。まもなく深夜0時をまわり、日付が変わる。今日は6月3日。あと2分で、6月4日になる。

「もうまもなくか……提督の計画が滞りなくいっていれば、まもなく……主のもとへ……。リーゼがしっかりやっていれば、兆候を掴まれることはない……はずだ……」

 クロノに聞こえないようにそっと小さくつぶやく。

 今回の計画では、闇の書の起動の瞬間を管理局の他の部署に探知されてしまうわけにはいかない。
 それでなくても、PT事件の事後処理と現場検証のために多くの局員が海鳴市近辺にまだ滞在している。下手をすればジュエルシードの余波で闇の書が動き出してしまう危険があったのだ。
 アリア、ロッテの二人によってなんとかそれは抑えこまれたが、今回、闇の書の対策を行うにあたり、まずは闇の書を正常に起動させすべての機能にアクセス可能な状態へもっていくことが重要になる。
 途中で邪魔が入ると、闇の書が不完全な状態で起動し、外部からの操作を受け付けなくなってしまう危険がある。

 そうならないよう、ある程度闇の書に魔力を溜め込ませ、自力起動ができる状態になるまで、第97管理外世界にある闇の書の存在を秘匿する必要がある。
 本局に保管されていたもうひとつの魔導書端末を無人世界に移動させるのもそれが目的だった。
 第97管理外世界で闇の書が起動すれば、こちらにも影響が来る。それを探知されては元も子もない。今、本局にあった魔導書は無人世界へ移送され、その管理は機動一課が行っている。
 他の局員たち──もちろんリンディ・ハラオウン提督以下アースラスタッフも、現在闇の書からは注意がそれた状態である、はずだ。

773闇と時と本の旅人 ◆UKXyqFnokA:2012/06/03(日) 23:54:21 ID:SzPwcOnk
 思い出。
 クライドの思い出。彼とともに過ごした時間は、短かったが幸せだったと思う。
 今は、どうだろうか?クロノと出会い、共に過ごしている。これから、幸せになれるだろうか?

「う……」

「大丈夫か?」

 アインスの胸の中で、クロノはようやく、顔を起こした。射精による脱力と意識の混濁からようやく回復してきた。
 激しい動きの後で、クロノは肩をちぢめ、アインスの乳房の谷間に身を寄せるようにしてしなだれかかった。

「アインスさん、なんだか……、寒いです……」

 震えている。クロノは、目元が青ざめ、唇が震えている。
 あまりに射精が激しすぎ、体力を消耗しすぎてしまった。腕から血の気が引き、鳥肌が立っているのが見える。初めてのセックスの快感が、クロノの肉体の限界に達してしまったのだ。

「しっかりしろ、私が見えるか?私の声が聞こえるか?」

 クロノを抱き寄せ、毛布を引っ張ってクロノの汗を拭き、身体を包む。
 過度の興奮で、体温に異常が出たか。さすがのクロノも、アインスとのセックスに耐えられなかったのか。
 アインスはクロノをぎゅっと抱きしめ、身体を温めるように背中や腕をさすり、撫でる。

「は……、はい、アインスさん……すごく、気持ちよかったです……」

 震える声で、それでもクロノは笑顔を見せた。
 胸が、のどの奥がきゅう、と切なくなった。なんて愛しいんだ。これほど健気な少年に、自分はなんて酷いことをしてしまったんだと、アインスの脳裏をネガティブな思考がよぎる。

 クロノの身体を抱き起こして、ベッドに座る体勢になる。
 射精を終えて硬さが緩んだクロノのペニスがぬるり、とアインスの膣から抜けた。
 二人の間のシーツに、混ざり合った愛液と精液が泡立ってあふれ出し、白い染みを大きく広げていく。

「待て、無理をするな……今飲み物を取ってくる」

 クロノの身体を冷やさないよう、なるべく離れないようにして腕を伸ばし、ベッド横に置いてある一人暮らし用の45リットル冷蔵庫を開ける。
 スポーツドリンクのペットボトルを取り出し、キャップを開けてクロノに飲ませる。
 おそらく予想以上に体力と水分を消耗しているはずだ。まず、休息をとらないといけない。
 一口ずつ飲ませながら、短いキスを何度かに分けて行い、神経が興奮状態にあるクロノが過呼吸を起こさないようゆっくりと息を落ち着けさせていく。

774闇と時と本の旅人 ◆UKXyqFnokA:2012/06/03(日) 23:55:47 ID:SzPwcOnk
 唇を合わせるたびに、切なさが身体全体に広がる。
 彼を、クロノを、愛したい。どんな手を使っても。自分と関係を持ったことでもしクロノが責められることがあったなら、その相手を絶対に許さない。クロノは、自分のものだ。
 アインスの腕の中で、クロノはまだときおり身体を震わせながらも、どうにか、次第に落ち着いてきていた。

 童貞喪失の最初のセックスがこれほどまでに激しかったことは、クロノにとって、肉体的にだけでなく精神的にも大きな衝撃だろう。
 これからのクロノの人生の中で、忘れられない記憶のひとつになるはずだ。

「クロノ……すまない、キツすぎたかもしれないな……もっと、お前をいたわってやればよかった……」

「泣いてるん……ですか?アインスさん……」

「バカなことをいうな、お前のことが……愛しいからだよ、わかるか……?好きで好きでたまらなくて、切なくなるんだ」

 アインスの胸にもたれかかり、左の乳房に頬をすり、右の乳房に手のひらを当ててそっと揉みながら、クロノはささやくように言った。

「僕も今……、アインスさんのことがとっても、好きです。凄く、胸が満たされた気がします」

 クロノの頭に手を置き、そっと撫でる。やわらかな少年の黒髪は、汗に蒸れてしっとりと艶めいている。

「そうか……。よかったよ、お前が満足してくれて。私はお前に尽くしたい、この気持ちは本当だ」

 クライドを救えなかったことの罪滅ぼし?そんなわけはない、と思う。
 確かに、彼が死んだのは自分の責任かもしれない。それを今になってどうこうしたところで何のためにもならない、という事実はアインスの心に鈍く重石を残す。
 どれだけ償っても償いきれるものではない、特にクロノに対しては。
 しかし同時に、それを些事と切り捨てるべきだという黒い感情が心の底に澱んでいることを否定できない。

 今頃、第97管理外世界では新たな主に選ばれた人間が、闇の書に対峙しているはずだ。
 そこから伝わってきていると思われる、黒い闇のような精神の波動が、アインスの心に波紋を広げる。

 闇の書の主。自分にとって、守るべきものであると同時に、生きていくために喰らうべき糧でもある。
 これまでの、歴代の主もそうだった。すべては、闇の書が生き永らえるために。
 そして、生存圏を拡大していくために。
 自分の本能の奥底に刻み込まれた、原初の意志の声が、アインスの心の基底を支配していた。

775闇と時と本の旅人 ◆UKXyqFnokA:2012/06/03(日) 23:56:38 ID:SzPwcOnk
「アインスさん……」

「どうした?」

「もう少し、こうしてていいですか」

 やや元気が戻り、はにかみながらクロノが見上げてくる。
 もちろん、と答えてアインスはクロノを抱きしめる。アインスの大きな乳房に、クロノは甘えるように寝そべり、頬ずりし、揉み触っている。
 そんなクロノがたまらなく可愛い。可愛くて、愛しくて、抱きしめたくて、離したくない。

 今夜、夜が明けるまでまだ何時間もある。
 そして、明日の昼間になってから、素知らぬ顔でクロノは帰宅できるだろう。そのとき、あるいはリンディならば、息子がある特別な経験をしたと勘付くかもしれない。
 そう思うと、アインスも笑みがこぼれる。
 可愛いクロノ。若い少年の、艶にあふれた肌を味わい、抱く。

 早いもので、もうクロノの股間は再び元気を取り戻していた。今度は、クロノも無理のないペース配分を考えられるだろう。
 どちらからともなく、自然に求め合うようにキスを交わし、アインスとクロノは再びベッドに沈んでいった。





 第1世界ミッドチルダ、首都クラナガン、シダーミル区地方裁判所を管轄として、PT事件の裁判初公判が執り行われた。
 原告は時空管理局遺失物管理部機動一課、被告はプレシア・テスタロッサ。重要参考人としてフェイト・テスタロッサ、および使い魔アルフ。被疑者死亡のため、被告人席は空けたままである。
 形式上、ロストロギアを扱う部署である遺失物管理部が書類送検を行った形になる。
 次元航行艦隊アースラによる捜査で、第97管理外世界にて漏洩したロストロギア・ジュエルシードはすべて回収され、フェイトに対する容疑はロストロギアの違法使用である。
 ただし、これについてもクロノの調べで、故意性は低いと判断されていた。

776闇と時と本の旅人 ◆UKXyqFnokA:2012/06/03(日) 23:57:54 ID:SzPwcOnk
 いかにロストロギアが関わった事件といえども、規模の小さいものでは、他の多くの事件に埋もれてしまう。
 公開裁判ではあったが、たとえばテレビの報道番組をにぎわす事件のように法廷の入り口に記者やカメラマンが詰め掛けたりといったこともなく、あっけないほど静かに、たんたんと手順が進められた。

 証言台で弁論を行うクロノは、傍聴席に見知った顔を認めていた。
 髪をアップにしてまとめ、ウィッグを被って髪型と髪色を変えた上で眼鏡をかけて変装しているが、その顔立ちを見ればクロノにはわかった。
 他の人間にはわからないだろうが、クロノは彼女が誰か、見てわかる。

 およそ30分間の開廷を終え、クロノはフェイト、アルフを連れて裁判所のロビーに下りた。
 奥のほうでは、次の開廷に備えて関係者や裁判官、弁護士たちが慌しく出入りしている。

 傍聴席に来ていた女が、さりげなく装い、クロノのもとにやってきた。

「あの……クロノさん、この方は……?」

 おずおずとフェイトが質問する。フェイトは彼女を知らず、警戒してしまう。

「失礼しました。ハラオウン執務官の秘書です、フェイトさんに、次元航行艦隊司令部からの重要なお話をお持ちしました」

「私に……?」

「ギル・グレアム提督からです」

 クロノもこの場で初めて聞かされたことだ。
 それは、フェイトを嘱託魔導師として迎えることにより保護観察期間の短縮をはかる、というものである。

 首輪つきにする、ということではあるが、それにしても、フェイトにとっては悪い話ではない。

 クロノはフェイトとアルフに、今日一日休息をとった後、ミッドチルダ北部の聖王教会へ向かうと告げた。
 管理局理事である、聖王教会騎士カリム・グラシア少将に面会し、PT事件に対する聖王教会の見解を受け取るためである。
 裁判は1回の開廷では終わらない。判決が下るまでにいくつかの手順を踏む。
 それでも、遅くとも今年中には決着するだろうとクロノはみていた。

 さらにグレアムがこの事件に手を入れてくるとなると、おそらく、フェイトを自陣営に取り込む狙いがあると考えられる。そのためにも、できるだけフェイトの無罪を確定させ行動の自由を確保しなければならない。

 そう、クロノはアイコンタクトで彼女を見上げた。

「驚きましたよ。アインスさん……まさかあなたが直接来るなんて」

 新暦65年6月中旬、ギル・グレアム率いる時空管理局機動一課は、既に闇の書対策に向けその作戦を発動させていた。
 そして海鳴市は、未だ沈黙を守り続けている。





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777SandyBridge ◆UKXyqFnokA:2012/06/03(日) 23:59:10 ID:SzPwcOnk
投下終了です

ついに闇の書起動・・・そしてクロノきゅんのチェリー喪失!奥さん事件です

しかしクロノは彼女が・・・であることをまだ知りません
ここから先、どうなっていくのでしょうか!?

ではー

778名無しさん@魔法少女:2012/06/04(月) 08:54:38 ID:AxK/05rc
>>777
乙です
うひークロノきゅんかわいー。姉ショタは良いものだ!

779名無しさん@魔法少女:2012/06/04(月) 11:30:28 ID:Fwr8eFX6
>>777
乙です
しかし、これだけの体験したらエイミィは最早勝ち目無いんじゃ……
まだアインスはその胸どころか口や手を使ってないんだぜ……

780名無しさん@魔法少女:2012/06/05(火) 00:35:08 ID:ekxkAm66
ちきしょうクロノ爆発しろぉぉぉ!

781名無しさん@魔法少女:2012/06/06(水) 16:34:00 ID:RBdAk1EI
相変わらず更新頻度高くておもしれえ

アインスエロすぎだろ・・・・

しかしこのアインスが相手ではエイミィに勝ち目がなさすぎてやばい
どうなる公式の嫁

782名無しさん@魔法少女:2012/06/06(水) 19:52:52 ID:qMjyLvPQ
このまま本編どおりにアインスが消滅してもエイミィがそのあとに入り込めるのか
へたすると一生独身を貫き通しかねないな

783名無しさん@魔法少女:2012/06/07(木) 01:30:20 ID:CmoQySpk
むしろそういうのも良い、けど、このSSはエイミィも可愛いから困る

784名無しさん@魔法少女:2012/06/07(木) 09:20:03 ID:ze2FN69E
しかしまだアインスには弱みがある
闇の書の意思であることがクロノにばれたらすごい修羅場になるぞ

785名無しさん@魔法少女:2012/06/07(木) 17:37:41 ID:CmoQySpk
やばい、それ忘れてたわ・・・初恋の相手になるが同時に実父の仇でもあるんだったな

786名無しさん@魔法少女:2012/06/07(木) 17:44:31 ID:V09q4QUM
つまり「クロノにばらされたくなければ…わかるな、アインス君?」というわけか

787名無しさん@魔法少女:2012/06/07(木) 20:52:59 ID:JKEHy1H.
まだエイミィは尻を使っていない、勝ち目があるとすればそこだな
先を越されることになるかもしれんが…

788名無しさん@魔法少女:2012/06/08(金) 09:36:36 ID:bb6RNLXE
前の処女よりも先に後ろの処女を捧げることになるのか
クロノの性癖がピンチだw

789名無しさん@魔法少女:2012/06/08(金) 19:31:16 ID:GqbBNMeo
いつだってどんなときだってそうだよ!<クロノの性癖がピンチ

790名無しさん@魔法少女:2012/06/08(金) 21:34:01 ID:Oqd1hZWo
対抗して尻を出しアナルセックス勝負に持ち込むアインスまで見た

791名無しさん@魔法少女:2012/06/08(金) 22:02:43 ID:IcjcOxvw
アインスがエイミィにもいろいろと手ほどきするというのはどうだ?
後々の夫婦性活も考えて

792名無しさん@魔法少女:2012/06/08(金) 23:06:55 ID:Oqd1hZWo
その流れで行くと3Pになりそうだな・・・・胸熱!

793名無しさん@魔法少女:2012/06/09(土) 00:34:34 ID:A9/TeZBc
お前ら続きが気になるのはわかるが職人さんのネタを潰すなw

794名無しさん@魔法少女:2012/06/09(土) 01:47:44 ID:ljiSXbYE
わかった・・・少し頭を冷やそう



代わりにSTS再放送見ててスバルのへそや太股見てるとムラムラしてくる現象について話して冷静にならないか?

795名無しさん@魔法少女:2012/06/09(土) 08:41:48 ID:XLfkdw4E
prprしたい
膝枕されたい
挟まれたい

796名無しさん@魔法少女:2012/06/09(土) 18:50:49 ID:A.ETU/eU
スバルは健康的な感じのエロ可愛さがあるよね

797名無しさん@魔法少女:2012/06/09(土) 23:12:46 ID:ljiSXbYE
>>795 >>796

  `¨ − 、     __      _,. -‐' ¨´
      | `Tーて_,_` `ー<^ヽ
      |  !      `ヽ   ヽ ヽ
      r /      ヽ  ヽ  _Lj
 、    /´ \     \ \_j/ヽ
  ` ー   ヽイ⌒r-、ヽ ヽ__j´   `¨´
           ̄ー┴'^´

798名無しさん@魔法少女:2012/06/10(日) 00:19:01 ID:KBQhdwzc
アインスはあはあアインスアインスぺろぺろちゅっちゅアインスアインスもみもみもみもみ
アインスのおっぱいもみもみもみもみ乳首ぺろぺろぺろぺろちゅうちゅうちゅうちゅう
アインスのおしりさわさわもみもみもみもみ太ももさわさわもみもみもみもみ

799名無しさん@魔法少女:2012/06/10(日) 01:19:55 ID:gcRRGKjg
話はちょいとズレるが俺は太ももを最高に際立たせくれるのはホットパンツだと思うのよ
そんなわけで制服でもないのにForceでそれが四人も同じ戦場に揃った時は胸が躍ったね

皆の衆は
①鍛えぬかれていて女性らしさを失っていない健全な太もも
②貧乳だがその代わりに謎が詰まっている太もも
③ちょいスレてるかもしれないがワイルドな環境で揉まれた天然の太もも
④酸いも甘いも経験したであろうBB…おねーさんの太もも
さぁどれ!?

800名無しさん@魔法少女:2012/06/10(日) 09:11:29 ID:FCDZ8dfI
>>799
母性溢れるお姉さんの太ももが良いなぁ
何が言いたいかというとディエチちゃんに膝枕して貰いたいです

801名無しさん@魔法少女:2012/06/10(日) 11:13:50 ID:U/EwJyAc
ディエチママ・・・gkr

802名無しさん@魔法少女:2012/06/10(日) 11:23:56 ID:27qcs7ps
悩みどころだが熟女、人妻、未亡人をこよなく愛しリンディさんを愛しまくる身としては④を選ばざるをえない。

むちむちした未亡人や母親は最高だね!?

803名無しさん@魔法少女:2012/06/10(日) 11:56:15 ID:gcRRGKjg
ちなみに前半の話と繋がってるから
①スバル
②アイシス
③アル
④カレン
だぞ

それはそうとプレシアママンもあの歳でアレとか最高だよな!

804名無しさん@魔法少女:2012/06/10(日) 16:20:45 ID:dGtWlRs2
>>796
同意はするが、見てて連想するのは青いレプリロイドだった…

805名無しさん@魔法少女:2012/06/10(日) 21:41:19 ID:U/EwJyAc
>>802-803
ということはつまりカレン姐さんが未亡人で子持ちである可能性が微粒子レベルで存在する・・・?

806名無しさん@魔法少女:2012/06/11(月) 03:47:05 ID:fPk5Quf6
劇場版の前売り券でアニメイト・ゲーマーズで売ってる第二弾のブックレットの中ってどんな内容?

807名無しさん@魔法少女:2012/06/11(月) 18:18:56 ID:CWA9.MWA
>>804
エックスコスか…
勿論タイツ部分も素肌だよな?

808名無しさん@魔法少女:2012/06/11(月) 22:40:35 ID:Fx7ECMMU
スバルの場合イチャイチャくっつきながらエロいことしたい

809名無しさん@魔法少女:2012/06/12(火) 00:00:01 ID:picvnUoU
ホットパンツネタを引っ張るようだが、あれってロリっ子が履くとすげーギャップがあって良いよな
個人的にホットパンツのステラはヤバイ可愛いと思う。

810ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2012/06/12(火) 01:20:47 ID:K5szDUTA
わたしにいい考えがある。

ユーノくんにホットパンツを穿かせろ! 黒パンストも一緒にな!!



というわけで(どういうわけだ)ユーノくんは俺の嫁の新しいの投下するわ。

811ユーノくんは俺の嫁:2012/06/12(火) 01:22:22 ID:K5szDUTA
ユーノくんは俺の嫁 ぱーとふぁいぶ!


「ふむ」

 青年は眉根を寄せて、手に持った紙片を見遣った。
 それは今しがた、帰り際にポストから抜いてきたチラシ類である。
 見ているのは一枚の紙、町内便り、だ。
 今月の見出しは、じき行われる町内の祭について書いてあった。
 ずばり――海鳴商店街仮装大会。
 参考写真にはきぐるみを来た市職員と流行アニメのヒロインの格好をした町内会の子供が映っていた。
 
「ふむ」

 もう一度、青年はそんな呟きを出して眉根を寄せた。
 彼の脳裏で今、何事か思案が巡りに巡って、アイディアを捻出しているのだろう。
 ふと、そんな時だった、誰かがドアをノックし、顔を覗かせる。

「おにいさん、お邪魔します」

「ああ、ユーノくんか。どうぞ」

 さらりと揺れる短いブロンドヘアに、女の子と見紛うほど線が細く綺麗な顔立ちをした小柄な少年。
 ユーノ・スクライア、男女や異世界間という垣根を越えて結ばれた、青年の恋人である。
 彼はユーノの顔と町内便りを交互に見遣り、何か納得したかのように頷いた。

「よし、決めた」

「え? どうかしたんですか?」

「今度やる商店街の仮装大会に出よう、ユーノくん」

「ぼ、僕がですか!?」

 突然の事に驚き、目を白黒させるユーノ。
 いや、唐突である以上に、青年の目が異様にギラついている事が少年の不安感を煽った。
 彼がこんな目をした時、それは……

「大丈夫、衣装はもう決めてるから。いいね?」

 有無を言わさぬ問い掛けをして、彼は愛する少年の肩を掴んだ。



「あ、おにいさん。こんにちは」

「おにいさんも来てたんですか?」

 仮装大会当日、人で賑わう商店街で、青年に愛らしい少女たちが声を掛けた。
 片や犬っぽい飾りの耳を頭に付けた犬少女の仮装の栗毛の少女、高町なのは。
 片やなのはと同じく、猫っぽい格好をした仮装の少女、フェイト・T・ハラオウン。
 フェイトはユーノと同じ魔法世界の出身者で、なのははその友達であり魔法少女である。

「やあ、なのはちゃん、フェイトちゃん。二人とも今日の仮装大会に出るのかい?」

「はい」

「おにいさんは出ないんですか?」

「ああ、俺は付き添いだから」

「?」

 彼の言葉に首を傾げるなのは、だが答えを聞くより先に、五つの影が近づいて来た。

「なのはちゃんらにおにいさん、こんにちはー」

「あ、はやてちゃん。それに八神家のみんなも」

 セミロングヘアの少女、八神はやて。
 そして彼女と共に訪れたのは、シグナム、ヴィータ、シャマル、ザフィーラといったヴォルケンリッターの面々だ。
 五人ともそれぞれに仮装をしている。
 題材は西遊記といったところか。
 孫悟空がシグナム、猪八戒がヴィータで沙悟浄のシャマル、三蔵法師のはやて。
 ザフィーラは馬役と言えば良いのか、はやてを背中に乗せている。
 なかなかに皆かわいらしく、衣装も凝っていた。

「はやてちゃんたちも参加するのかい?」

「もちろん! 優勝ねらっとるよ。おにいさんは出ぇへんの?」

「ああ、まあね」

 はやての言葉に、青年はどこか含みのある笑みを浮かべた。



 それからしばらくして、商店街の大通りで仮装大会の審査が始まった。

812ユーノくんは俺の嫁:2012/06/12(火) 01:22:55 ID:K5szDUTA
 なのはとフェイト、そして八神家の面々はやはり元が美人揃いなだけあって高得点である。
 優勝は間違いなく彼女たちの中から選ばれるだろう、という雰囲気が出来上がっていた。
 だがそこへ、一人の青年が現れる。

「すいません、参加希望なんですが」

 あの青年だった。
 なのはたちの視線が集まる。
 だが、彼はやはり仮装などしていない。
 その場に居た全員が訝る。
 が、答えは彼の後ろにあった。

「ほら、ユーノくん。早く出ないと、締め切られちゃうよ」

「で、でも……」

「いいからいいから。ほら!」

 自分の後ろに隠れていた小さな影を、青年は前へと押し出す。
 会場がどよめく。
 よろけつつ躍り出たのは、ブロンドヘアの子ウサギだった。
 そう、ウサギだ。
 頭から伸びる白いミミ、お尻に同じく白い毛で出来た丸い尻尾。
 なだらかな胸板を包む黒い衣装、細い脚は網タイツで覆われている。
 バニーガール姿の美少女だ。
 繊細な美貌と相まって、それは凄まじくコケティッシュな魅力をかもし出していた。
 青年に後押しされ、おどおどとしながら愛くるしい子ウサギが会場に歩み出る。
 司会担当の町内会の人間が、マイクを向けた。

「いやぁー、これは可愛いですねぇ。お嬢さん、名前は?」

「ゆ、ユーノ・スクライアです……」

「ユーノちゃんかぁ、いいお名前ですねぇ」

「あ、あの……」

「ん?」

「ぼ、ぼく……男の子です」

「……………え?」

 沈黙、静寂、凍結。
 その場の誰もが固まった。
 意味を理解できなかったものが大半であり、事情を知っていたのは青年となのはたちだけだ。
 集まる視線。
 無数の人間に注視され、羞恥心のあまりユーノの白い肌がぱっと桜色に紅潮する。
 恥ずかしそうに身をよじり、あられもない姿を隠そうと白魚のような指で細い身体を掻き抱く。
 若干涙目なのが堪らない。
 その様の、なんと倒錯的な事か。
 少女でなく少年であると知ればなおの事であった。
 結果、優勝はぶっちぎりでバニーガール姿のユーノになった。



「もう! ほ、本当にはずかしかったんですからね!」

 家に着くなりほとんど半泣きになりながら、ユーノは青年に言った。
 大会優勝商品のトロフィーと温泉旅行の優待券を手に、彼は悪びれた風もなく微笑している。

「いやいや、でもみんな喜んでたじゃないか、大人気だったよユーノくん。なのはちゃんたちも驚いてたし」

「あ、あうぅ……」

 わざとらしく知人の名前を出され、ユーノはその場でへたり込んで顔を伏せた。
 耳どころか白いうなじまで赤く染まっている。
 思い出すのはなのはやフェイト、はやてたちの顔。
 まさかユーノが女装してくるなど想像していなかったのだろう、彼女たちはユーノの愛らしくエロティックな格好に度肝を抜かれていた。
 きっとこの先、ずっと忘れる事はないだろう。
 それを思えば羞恥心が極まり、ユーノは穴にでも入りたい気持ちになる。
 もちろん、彼はそんな風に恥らうユーノの姿を愛でているのだろうが。

「まあ、良いじゃないかユーノ君」

「え、ちょ! お、おにいさん?」

 いつの間にか背後に回っていた彼の逞しい腕が、ユーノを後ろから優しく抱き締めた。

813ユーノくんは俺の嫁:2012/06/12(火) 01:23:33 ID:K5szDUTA
 バニーコスに包まれた細い腰に指と腕が絡みつく。
 耳元で囁かれる吐息は、粘つくように耳朶にしみこんできた。

「皆に見られて恥ずかしくて、でも……そういうの嫌いじゃないだろ?」

「ひゃぅ!」

 突然の刺激に、ユーノの口から甘い声が零れた。
 青年の指先が突如として下へと流れたかと思えば、少年の股間に触れたのだ。
 後ろから抱きつくという格好ゆえに目で見る事ができない、にしては、あまりにも的確に彼の手はユーノの愛らしい性器を掴んだ。
 今まで何度も少年に性愛の悦びを刻み込んできた手練手管の力加減で以って、彼は薄い生地越しに愛撫する。
 ほんの少し撫でただけで、小さな膨らみは隆起し始めた。
 布越しに上下にこすり上げ、特に敏感なカリのところは念入りに爪を立てる。
 うなじや耳に舌を這わせれば、さらに効果的だった。

「お、おにいさん、こんないきなり……ふにゃぁ! だ、め……やぁ」

「言葉ではそう言うけどさぁ、こっちはもうすっかり“その気”だよ? まったく、ユーノ君は嘘が下手だなぁ」

「ひう!」

 言葉と共に、ぎゅぅ、と乳首を抓られる。
 途端に体がびくりと痙攣し、顔は早くも蕩けだした。
 とろん、と潤んだ瞳、だらしなく開いて唾液を垂らす口元。
 バニーガールコスチュームと相まって、なんとも淫らでいやらしい。
 青年はそこで、コスチュームの股間部分、網タイツの付け根のところを破いて、ユーノのペニスを曝け出してやった。
 散々調教されて敏感になった少年の性器は、すでに痛いくらい勃起している。
 このまま一気に扱き上げて絶頂させ、青臭い精液の匂いを嗅ぐ事を想像すれば、青年もまた興奮を覚えずにはいられない。
 だが、せっかくフェティッシュな衣装を着せているのだから、少しは普段と違うプレイも楽しみたかった。
 愛撫を一度止めた手がするりと動き、ユーノの細い腕を掴む。
 そして次の瞬間、後ろに捻り上げたかと思えば、魔力で形成されたバインドが少年の腕を拘束した。

「え、ちょ……お、おにいさん? ひゃぁ!」

 腕を拘束されたまま、前へと倒されるユーノ。
 その先にあったのはベッドだった。
 柔らかいシーツに沈み、スプリングを軋ませる細い肢体。
 胸と顎をベッドに埋めて、膝をつき、尻を突き出したような姿勢を取らされる。
 青年は迷わず小ぶりな尻を撫で回して瑞々しい弾力を味わうと、今度はそちらのタイツも破いた。
 黒いタイツの網から、白い肌が露になる。
 もちろん、すぼまった菊座もだ。
 ペニス以上に愛し続けたそこは、早くも性愛の悦びにひくひくと蠢いて、彼の荒々しい侵入を待ち望んでいた。
 口に含んで唾液をまぶした指で青年はさっそくユーノのそこに触れた。
 ぬちょり、と湿った音を立てて、僅かな抵抗のみを残して易々と挿入される人差し指。
 簡単に挿入されるくせに、一度入れたものに吸い付いてくる締め付けは、今まで重ねた情交のたまものか良く開発されていた。
 穴を広げるように指先を曲げて中から抉りこむ。
 淫靡な水音を立てて、柔軟に指に馴染む菊穴。
 ユーノの唇から、聞くもそそる甘い声が響く。

「ふぅ……ぁぁ……いい、いいよぉ……おにい、さん……あ!」

 優しく竿も扱いてやると、一段と声が高くなった。
 甘く蕩けるような美しいソプラノの、淫らな調べ。
 小さなペニスからはカウパー液が滴り、アナルでは腸液が潤滑されてぬめりけを生んでいた。
 高まっていく性感、射精のボルテージ。
 あともう一押しでユーノは白いミルクをたっぷりと出す。
 少年の肉体を愛で続けた青年は、そのタイミングを把握し尽くしていた。
 だからこそ……そこで、やめた。

814ユーノくんは俺の嫁:2012/06/12(火) 01:24:21 ID:K5szDUTA
 ペニスからも尻穴からも、さっと指を離す。
 
「……あ」

 もう少しで迎えられた絶頂を止められて、ユーノが寂しげな顔をした。
 物欲しそうな眼差しで、背後の青年を見つめる。
 その瞳が堪らない。
 青年は、背筋をぞくぞくと嗜虐の恍惚が駆け抜けるのを感じた。
 だが、まだお楽しみは始まったばかりだ。
 数拍の間をおいて、再びユーノへの責めを始める。
 的確に竿を扱き上げ、アナルに指をねじ込む。
 にちゃにちゃと響くいやらしい粘着音とユーノの喘ぎ声が、甘美な音色を響かせた。

「あ、あぁぁ……くるぅ……こんど、こそ……ああ!」

 とろとろと垂れるカウパーの量が増して、股間の性器が震える。
 少年のペニスがようやく絶頂を迎えようとしていた。
 そこで、青年は再び手を離した。
 
「あ……え……どう、して……」

「ん? 何が?」

 困惑するユーノに、青年はにっこりと笑いかけた。
 どす黒い欲望を内に燃やす、邪悪な笑みだ。
 青年はユーノの汗に濡れた肌を舐め、舌先で白いうなじと耳をくすぐる。
 まるで蛇のように妖しい愛撫だった。

「どうかしたのかな? ゆ・う・の・く・ん」

「ひゃぁあああ!!」

 一気に菊座へ、指が二本まとめて挿入された。
 突然の事に苦痛と快楽が混ぜこぜになって背筋を貫き、悲鳴が漏れる。
 滴るカウパーの量が増えて絶頂が近づいたが、やはり彼は指をそそくさと引き抜いた。
 やはり、徹底的に焦らすつもりらしい。
 それが分かると、ユーノは絶望のあまり目の前が真っ暗になったような気がした。

「や、やだぁ……いぢわる、しないで……ください」

 息も絶え絶えの声で、哀願する。
 お預けを喰らったペニスはすっかりいきり立っていて、射精を求めていた。
 既に溢れた先走りと腸液は白い肌を伝ってベッドのシーツに落ち、幾つものシミを作っている。
 だが青年の顔には、やはり黒い笑みがあり、その光景を眺めるばかり。

「へえ、じゃあ、どうして欲しいのかな。どうしたらいいのかな。教えてくれる?」

「あ、ぅぅ……」

「ほら、言ってごらん」

 羞恥心で真っ赤に染まったユーノは言葉に詰まり、泣きそうな顔になる。
 だが、彼が何を欲しているかは分かっていた。
 自分にたっぷりと恥ずかしい思いをさせて、口からあられもない言葉を吐き出させたいのだ。
 想像する。
 それだけで……ぞくぞくした。
 たっぷりと仕込まれた調教で、体の芯まで染み付いたマゾヒズムの甘い熱。
 欲望。
 苛めて欲しい、辱めて欲しい。
 浅ましい被虐の悦び。
 もうこの快楽からは、逃れる術などない。

815ユーノくんは俺の嫁:2012/06/12(火) 01:24:57 ID:K5szDUTA
 ゆえに、ユーノは彼の求めるものを、自分の求めるものを曝け出す。

「く、ください……ぼくの、おしり……ケツマンコに、おにいさんのぶっといおちんぽ入れてぇ……せーしピュッピュってさせてぇ」

 小ぶりな尻をフリフリと振って、可愛い子ウサギが白い尻尾を揺らして淫らなおねだりをした。
 なんともいやらしく、欲情をそそる甘い声と、淫靡な仕草。
 その様に、彼も満足し、同時に我慢の限界を向かえた。
 取り出した怒張をぴたりと濡れた菊座に添える。
 お互いに火傷してしまいそうなくらい、熱かった。

「良く言えました。じゃあ、ウサギさんにご褒美をあげなきゃ――ね!」

「ひぃああああ!!」

 ズンッ、と、一気に貫かれる太い肉棒の衝撃。
 アナルを無理矢理押し広げられる痛みと、それを上回る快楽。
 ユーノは拘束された腕をよじり、だらしなく唾液を垂らして蕩けた顔をベッドに押し付けて、悶えた。
 
「あ、あぁ! しゅごい! おにいさんのチンポおっきいぃ……ぅああ、イく! もうイっちゃうう!! ところてんしゃせー、するぅ!!」

 パンッ! パンッ! と小さな尻に腰を強く叩きつけられ、恐ろしく太い剛直で蹂躙されて、ユーノはあっという間に高まった。
 拘束されて無理矢理犯されるというシチュエーションへの興奮、そしてお預けされていたというのも大きい。
 開発された菊座から駆け巡る快感に、絶頂はあまりにもあっけなく訪れた。
 ぱっと白い粘液が宙に飛沫を散らして、シーツの上に吐き出される。
 量こそ少ないが、濃厚な青臭い香りが場を満たす。
 射精した恍惚感に身震いするユーノ。
 だが、それでも青年の攻めは止まる事をしらなかった。
 
「ひゃぅう!! ま、まって……おにいさん……いま、いまイったばっかり、らからぁ……やす、ませ……ふぁぅん!!」

 その哀願虚しく、彼は一向に衰えぬ勢いで手を添えた子ウサギの尻に腰を叩きつけ、力の限り肉棒で締め付けの良い菊門を味わう。
 細い肢体が挿入を繰り返される度に震えて痙攣する様、涙と涎でぐしゃぐしゃになった蕩けた横顔の、なんと形容し難く淫靡な事か。
 元より太く逞しかった剛直が、興奮で一層太さを増す。
 荒々しい欲望と共に、愛しさも高鳴ってきた。
 彼はユーノの折れそうなくらい細い腰を掴むと、そのままぐるりと反転させた。

「ぃうう! チンポ、ねじれるう!」

 挿入した結合部を百八十度回転させられる快感に、ユーノが切ない声で喘ぐ。
 だが、その唇を柔らかいものが塞いで、声を封じた。

「んッ……」

 口付けされた。
 舌を軽く絡めながら、たっぷりと唾液を交換する愛欲のキス。
 すっと顔を離すと、二人の唇の間に銀の橋がかかる。
 間近から見詰め合う瞳には、燃えるような思慕の火が燃えていた。

「かわいいよ、ユーノくん。大好きだよ」

「あ、ぅ……おにいさん……おにいさぁん!」

 ラストスパートをかけて、一気に情交が加速する。
 ベッドにユーノを寝かせた正常位で、規則的に叩き付けられる腰の突き上げは、さらに強力にユーノの菊座を貪った。
 青年の手がなだらかな胸板にすべり、勃起した乳首をコリコリと刺激する。
 もう一方の手は精液でねっとりと濡れたユーノのペニスを扱いた。
 幾重もの快楽に苛まれて、少年の意識は奈落の底まで落ちそうになる。
 
「だ、だめぇええ! また、キちゃう……せーしでちゃうう、ちくびもおちんちんもおしりも、きもちよ、くってぇ……ひあああ! でる! イくうう!!」

「く! 俺も、そろそろ……ユーノくん、一緒にイこう。出すぞ!」

「ふあああああああ!!」

 渾身の突き上げで腰を叩きつけられた直後、体の奥に熱い脈動が放たれた。
 どくどくと注ぎ込まれる、白いマグマ。
 その熱と衝撃と快楽に、ユーノもまた達する。
 少年の幼いペニスから、二度目の射精でたっぷりと白濁がぶち撒けられる。
 正常位で横たわっているユーノの腹の上に、彼自身の精液でバニーコスの黒いボディ部分が染められた。
 つんと香る青臭い精の臭気。
 荒い吐息で喘ぎながら、二人は恍惚の余韻に沈む。
 後ろ手に拘束された子ウサギが行きも絶え絶えに蕩けている姿に、青年は目を細めて微笑した。
 この痴態も、愛らしさも、全て自分のものだと思えば、なんともいえない充足感が心を満たす。
 汗で濡れた金髪をそっと撫でながら、彼はもう一度優しく口付けて、

「ユーノくん、愛してるよ」

 耳元で囁いた。


終幕

816ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2012/06/12(火) 01:26:23 ID:K5szDUTA
はい投下終了。

バニーコスのユーノきゅんというのもなかなか乙だと思うんです、はい。


うん、そんだけ!

817名無しさん@魔法少女:2012/06/12(火) 02:14:09 ID:AD.IJHjU
乙!

818名無しさん@魔法少女:2012/06/12(火) 16:32:49 ID:ftgZBsr6
けしからんな!

コンテスト中、尻尾にバイブが仕組まれてるかと思ったがそんなことはなかったぜ

819名無しさん@魔法少女:2012/06/12(火) 19:15:27 ID:1kkAwwgY
シガーさんGJです!!
喘ぎ悶えるユーノくんは最高ですね(*^o^*)
これからも「ユーノくんは俺の嫁」を書き続けてほしいですね(^O^)

820名無しさん@魔法少女:2012/06/12(火) 19:20:06 ID:1kkAwwgY
温泉の優待券が当たってましたね。
次はもしかして温泉でイチャラブですか(^w^)

821名無しさん@魔法少女:2012/06/13(水) 09:27:18 ID:9/HIwjIg
今さらながら>>801のディエチママに凄いひかれる

822ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2012/06/13(水) 23:07:48 ID:391W7HZY
>>820 まだ考えてませんwww もしかしたら書くかも。 でも他のを書くかもしれない。 未定ですな。


そんでまあ、なんだ、投下します。
ファミレスでメシ喰いながらノーパソでメモ帳打ってたらなんか出来た。
>>350 で投下したのの続き的な内容(カリムさんが汚いオッサン共に調教されて雌奴隷化)、今回はディードとカリムさんがぬっちょぬっちょ、いちおう連載……かな。
タイトル『堕落性女』

823堕落性女:2012/06/13(水) 23:08:45 ID:391W7HZY
堕落性女 ディード恥辱(前編)


「んッ……ちゅ、ぷ……はむ、んぅ、じゅる……ぴちゃ」

 粘着質で、ねっとりと聴覚に絡み付くような水音が響く。
 聞いているだけで情欲をそそるような音色が、それほど広くない室内で静かに反響していた。
 紅潮した白い肌にかかる金髪を扇情的に掻き上げながら、女は熱心にソレにむしゃぶりつく。
 口の中に広がる塩辛いカウパー液の味わいも、生臭い臭気も、もはや彼女にとっては至高の美酒も同じだった。
 舐められ、しゃぶられ、啜られ、でっぷりと肥えた男はその快感に恍惚の顔をする。

「いやはや、騎士カリムも随分とお上手になったものだ。とてもこの前まで処女だったとは思えません」

「もう……その私を無理矢理犯して、こんな風になさったのは、どこのどなたかしら?」

「くく、そうですなぁ」

 男の言葉に、カリムは剛直に軽く舌を這わせて手で扱きながら、うらめしげな眼差しを向けた。
 聖王教会の騎士カリム。
 名だたる教会の予言の騎士、名家の令嬢として高名な彼女は、今その限りではない。
 ベッドに横たわるこの男を始めとした、教会や管理局の高官たちに犯され、調教し尽くされ、今や従順な雌奴隷として日々を淫蕩な色欲の底へ自ら沈んでいるほどの淫婦である。
 いつもは黒い法衣に包んで隠している肉感的な女体を、色気たっぷりの黒いボンテージで包み。
 金の繁みからは自身の淫蜜と青臭い白濁液をたっぷり滴らせている。
 平素の彼女を知る者が見れば目を疑うだろう。
 先ほどまで自分の中をメチャクチャに掻き回していた男の象徴へ、カリムは念入りに舌を絡ませて掃除を兼ねた奉仕を行う。
 今までの調教で仕込まれたフェラチオの技巧に身震いしながら、ふと思い出したかのように、男が口を開いた。

「そういえば騎士カリム」

「ん、はい何ですか? また下のお口でいたします?」

「いや、それも大変魅力的なのですがね。少々ご相談が」

「相談、ですが?」

「ええ。教会で預かっている、あの機械人形について」

 機械人形。
 その例えの示すところは一つ、聖王教会が保護している戦闘機人、ナンバーズに他ならない。
 スカリエッティの事件を契機に捕縛され、管理局に恭順した彼女らの何人かは、教会がその身を預かって更正を行っている。
 そして元はと言えば、カリムがこうして男たちに辱められる理由とは、彼女たちを陵辱の手から守る為の人身御供だった。
 それを男は、

「そろそろあの娘たちもですね、食べたい、という者たちがおりまして。かくいう私も興味があるのですよ。あなたの手でどうにかなりませんかね」

 軽々しくも、差し出せと述べた。
 にたりと顔に浮かべる下卑た、死体漁りのハイエナの笑み。
 そこには人としての尊厳やプライドなど欠片もない。
 以前のカリムならば、こんな事を言われたら火が出るような勢いで激怒した事だろう。
 そう……以前のカリムなら、だ。
 男の言葉に、カリムは微笑んだ。

「ええ。ご主人様がおっしゃるなら、幾らでも……」

 淫蕩な、発情した雌の顔だった。
 期待している。
 もし主人たちの望み通りにすれば“ご褒美”をたっぷりもらえると分かっているからだ。
 犯されて、犯されて、犯されて。
 幾人もの男たちの手で嬲り尽くされる。
 カリムの中でその、本来ならばおぞましい事象は、今や至上の法悦となっていた。
 彼らに犯されるためならば、神への信仰も人としての尊厳も自分からどぶへ捨て去る。
 
「まず私が慣らして、ご主人様たちの食べやすいようにしてさしあげますわ」

 くすくすと笑いながら、カリムは手元の肉棒に軽く口付けして、そう言った。



「失礼します、騎士カリム」

 事務的な平坦な声でそう告げて、カリムの執務室の扉を一人の少女が開けた。
 さらりと流れる、濃いブラウンのストレートロングヘア。
 シスターの法衣に包まれた肢体は、服の上からもはっきり分かるほど肉感的で、乳房と尻に付いた量感が目を引いて止まない。

824堕落性女:2012/06/13(水) 23:09:31 ID:391W7HZY
 感情の乏しい無機質な表情であるが、しかし美貌のほどは確かだった。
 
「どうぞディード。良く来てくれたわね」

 艶然とさえ言える微笑を浮かべて、カリムは少女に笑いかけた。
 ディード、ナンバーズの末妹にして、教会で保護している戦闘機人の一人である。
 カリムは自分の机の前まで来るように手で示すと、同時に立ち上がった。
 自然に机上のコンソールに触れてドアの鍵を閉めた事は知られずに。
 警戒されず、それでいてできるだけ近い距離に少女を捉えつつ、カリムは漫然と室内を歩む。
 
「それで、本日のご用件はなんでしょうか」

 いつになくもったいぶって何も言わないカリムに、ディードは少しだけ違和感を覚えていた。
 わざわざ呼ばれたからには、もちろん理由があるだろう。
 それが事務の手伝いか、それとも自分の戦闘力を見込んでの任務か、はたまたただの掃除か。
 想像できる事などたかが知れている。
 だがカリムはあえて何も言わず、笑みを深めた。
 それは同性の、それも感情の起伏の乏しいディードでさえぞくりとするような、妖艶な微笑みだった。
 
「ええ、実はねディード、あなたにお願いがあるの。とてもとても、大事なお願いよ」

「な、なんでしょう……」

「ふふ、それはね――」

 言いながら、カリムはついと手を伸ばした。
 しなやかな繊手の先が、滑らかに、自然に、ディードの体に触れた。
 下腹の半ばから、一気に胸の先まで撫で上げる。
 服と下着に覆われていたというのに、カリムの爪の先は、ピンッ、とディードの乳首を引っかいた。

「ひゃッ!」

 ピリッ、と走った甘い電気に、ディードが可愛い悲鳴を上げて身体を竦めた。
 ただでさえ敏感な部分を、まったく予期していないタイミングで刺激された事に、彼女も即座に反応できなかった。
 その隙をカリムは逃さない。
 いつの間にか二人の間の距離は零になっていた。
 ディードの細い腰にカリムの腕が絡みつき、豊満な胸と胸が正面から押し付けられる。

「ちょ! き、騎士カリム、何を……んぅぅ!!」

 驚いてカリムを突き放そうとしたディードだが、その声は無理矢理ふさがれた。
 唇が塞がれたのだ。
 初めてのキスはあまりにも唐突で、そして強引だった。
 
「ん……んぅ! ん、んぅぅ……」

 必死に振りほどこうとするディードだったが、抵抗の力は即座に奪われていく。
 尻から太股までを撫でられ、豊かな乳房を優しく念入りに揉みしだかれる。
 何より口内に滑り込んできた舌が、凄まじい技巧で愛撫を繰り返す。
 舌同士を絡め合うのはもちろん、歯の裏側まで舌の届く範囲をことごとく舐めまわすのだ。
 雌奴隷として仕込まれた性の技巧の手管は、無垢な少女の耐えられるものではない。
 尻から背筋、長く艶やかな髪を撫でられてぞくぞくしてしまう。
 力が抜けて押し返す事ができなくなるのを察し、カリムはさらに強引に攻めた。
 今まで立ち位置を計算していた場所、自分の執務机の上にディードの半身を押し倒す。
 体重を掛けて机の上に倒され、ディードはいよいよカリムの拘束を逃れる術がなくなっていった。
 必死に脚をばたつかせるが、あまり意味はない。
 そこでようやく、カリムは今まで舌を絡め続けていた口付けを離した。

「はぁ……はぁ……な、何をするのですか、騎士カリム! や、やめてください!」

 荒く息を吐きながら、ディードがきっと睨んで抗議する。
 だがその瞳は、熟練の愛撫をたっぷり受けて既に、とろん、と蕩けていた。
 唾液の筋が唇の端を伝っているのも、たまらなく色気がある。
 その姿に、カリムは背筋がぞくぞくするのを感じた。
 今まで男たちに蹂躙されて悦んでいる自分は、すっかりMだと思っていたが。
 想像以上にSの気も強いらしい。
 同性を犯すというのがまた堪らなく背徳感を刺激する。
 ディードの細腰を抑えながら、カリムは唇を舌なめずりした。

「オットー」

「ッッ!!」

 さりげなく、ただ名前を呼ぶだけ。
 ディードにとって、おそらく一番大事な存在である双子の少女の、だ。
 オットーが何なのか、オットーをどうするのか。
 名前を言うだけでは何も分からないが、同時に幾らでも想像できてしまう。
 それが決定的に、ディードから抵抗という行為を奪い去った。
 カリムは指先を、少女の纏っている法衣の胸元に移した。

825堕落性女:2012/06/13(水) 23:10:03 ID:391W7HZY
 服と服の合わせ目に手を掛けるや、一気に力を込めて左右へ開く。
 
「きゃぁ!」

 かわいらしい悲鳴。
 音を立ててボタンが弾け飛び、ぶるん、とブラに覆われた乳房が露になった。
 白い純白のブラジャーに包まれた、形の良い釣鐘型の乳房が、身じろぎするたびに揺れていやらしい。
 カリムはそれを、獲物を捕らえた雌猫の目で見下ろした。

「ふふ、ほんと大きいわね。それにいやらしい胸。それに……」

「ふひゃぁう!」

「感度も抜群ね」

 言葉と共に、指先で乳首を捏ねられる。
 今までと比較にならない甘美な刺激に、ディードの唇から、普段では想像もできない声が漏れた。
 身体を震わせる少女から、カリムは巧みな手つきでブラを剥ぎ取った。
 とうとう最後の砦を失って、露になる巨大な乳房。
 薄いピンク色の乳首、乳輪は大きな胸にあわせてやや大きく、だが乳頭は思いのほか小さくて、それがいやらしい。

「いただきまぁす♪」

「え……ふぁあああ!!」

 カリムが口を開いたかと思えば、彼女は目の前の愛らしい蕾を口に含んだ。
 左の乳房の先端に吸い付き、口の中で舌と歯を使って乳首をころころと転がす。
 時折、カリッ、と甘噛みしてやれば、ディードはさらに悲鳴のような喘ぎ声を上げて身震いした。
 強すぎる。
 今まで色を知らなかった少女が知るには、強すぎるほどの快感。
 戦闘機人としての能力など、もはや微塵とて発揮できない。
 四肢からすっかり力が抜けるのが分かり、カリムは手を回してディードの身体をもう少し机に乗せる。
 豊満な尻を机の上にやり、むっちりと良い肉付きをした太股を左右に開く。
 スカートの生地をまくってやれば、むん、と甘酸っぱい雌の匂いがした。
 二本の脚の間で、白い下着の中央部分は既にじっとりと濡れてしみを作っていた。
 
「あらあら、もうすっかりここはその気ね。本当にいやらしい子だこと」

「ちょ、騎士カリム、何を……ひいぃう! や、やめ……やめ、て……ふあぁあああ!!」

 ディードの制止などまるで無視し、カリムは指先でこりこりと秘所を弄ってやった。
 湿り気のある膣口をなぞったかと思えば、そのまま上に指先が流れて、つんと自己主張している陰核を弾いてやる。
 背筋から脳髄の芯まで奔り炸裂する快楽の電撃に、ディードは視界が白く染まるような錯覚さえ覚えた。
 机の上でロングヘアを千々と乱し、悶え喘ぐ豊満な女体の少女。
 そのなんと淫靡な事か。
 カリムの心も、同性の美しい少女を辱める嗜虐に、興奮を覚えて止まない。
 下着の上から秘所に吸い付いて、ディードの蜜を啜る。
 下の上に広がる味わいは、堪らなく美味だった。

「ディードのここ、おいしい。ねえ、もっと気持ちよくなりたいでしょ?」

「そ、そんな……こと……やめ、ふにゃぁあ! や、やめ……やぁ……あああああ!!!」

 カリッ、と陰核を、下着越しに甘噛みする。
 絶妙な力加減で女の一番敏感なところを噛まれ、ディードの頭の中で桃色の電気が飛び跳ねる。
 汗で湿った太股を撫でてやると一層反応が増した。
 カリムは微笑みを深めながら、力の抜けた少女からするすると下着を剥ぎ取る。
 髪と同じ色の繁みの生えた、少女の秘所。
 ぱっくりと指で割れ目を開くと、男に汚された事のない綺麗なサーモンピンクが見えた。
 とろとろと蜜を垂らし、さらなる快楽を欲する乙女の秘裂。
 カリムはぺろりと一舐めした人差し指を、そこにそっと挿し入れた。
 
「ひぃうう!!」

「暴れないで。処女膜が破れちゃうわ」

 言いながら、ゆっくりと指を挿し込んでいくカリム。
 処女膜に開いた孔から差し込んで、破かないように慎重に中を刺激する。
 今まで散々刺激した甲斐あって、天井側にこりこりとした硬いしこりを感じた。
 そこを優しく撫で、カリムは嗜虐的に笑う。

「ねえ、Gスポットって知ってる? ディード」

「ふぁ……じー、すぽ……と?」

「ここね、凄く気持ち良くなれるの。クリと一緒に、弄ってあげるわね」

 次の瞬間、カリムは膣内のしこりと、陰核を同時に指でこすり上げた。
 
「ひぃいいッッッ!!!!」

 ディードがあまりの刺激に、目を白黒させて机の上で跳ねた。

826堕落性女:2012/06/13(水) 23:10:49 ID:391W7HZY
 膣の中の弱点と、クリトリスの同時刺激。
 脊髄を貫いた快楽の甘い雷撃が、脳の奥底まで蕩かせていく。
 少女に出来るのは、巨乳をたぷたぷと揺らして喘ぎ声を上げる事だけだった。

「や、やめ……きし、かりむ、やめれぇ! やだ、やだぁ……ナニか、くる、きちゃう!!」

「良いのよディード。我慢しないで、受け入れて。それ、すっごくステキな事なのよ。さあ、遠慮しないで、イっちゃいなさい♪」

 慈母のような微笑を浮かべながら、しかし指先の愛撫は強烈で容赦なく、乙女を登り詰めさせる。
 Gスポットを指の腹で強く擦りながら、最後の一押しとばかりにぷっくりと充血した陰核に、カリムは吸い付き……歯を立てた。
 軽く甘噛みした瞬間、ディードの中でとうとう、特大の快楽刺激が弾け跳んだ。
 膣口から潮が吹き、意識を全て持って行ってしまいそうな、桃色の電気が思考をショートさせる。

「あああああああああああ!!!」

 甲高い絶叫を迸らせ、びくびくと痙攣するディード。
 蕩けた目は既に視界に何も映さず、震えた四肢には微塵とて力が入らない。
 荒く息をつくたびに小刻みに揺れる胸が、なんとも扇情的だった。
 その姿を見下ろして、カリムはくすくすと笑う。
 
「あらあら、気絶してしまったのかしら。だらしないわねぇ」

 そう言いながら、愛液でしとどに濡れた指先をぺろりと舐め上げる。
 湿り気を帯びた指先を、そっと空中に滑らせた。
 すると、宙に映像が現れる、
 魔力で形成されたビジョンに映るのは、今しがた演じた二人の痴態だった。
 記録映像、彼女たちの姿は余さず録画されていた。

「ふふ……これがあれば、私の言う事には逆らえないわよね、ディード?」

 ぐったりとした機人の少女に向けて、カリムは妖艶な、人を快楽に惑わすサキュバスのような笑みを見せた。


続く

827ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2012/06/13(水) 23:13:38 ID:391W7HZY
投下終了。
レズ強姦って素晴らしいですねぇ、もっと増えろ。

次回あたりはこう、なんつうんですか、アナル攻めとか書きたいね。
あと汚いオッサン(マテ
オットーも出す……予定。
セインとシャッハさんは完全に未定でごんす。

828名無しさん@魔法少女:2012/06/14(木) 15:57:47 ID:zvGKP4uc
( ゚∀゚)o彡°悪堕ち聖女!甘美な響きだ・・・
ディードちゃんを力じゃなくて姦計ではめるのもカリムさんらしくていい
オットーと、もちろんセインシャッハにも期待します

829SandyBridge ◆UKXyqFnokA:2012/06/14(木) 22:41:33 ID:DyqxTtCg
(*・∀・)レズ!責め!鬼畜!たまりませぬ!

さてそんな私も投下です
闇と時と本の旅人 第6話

ところでこれからふぇいとちゃんたちは聖王教会へ行くんですが、カリムさん・・・大丈夫ですよね?(・∀・)ウヒッ




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