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☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第113話☆

1名無しさん@魔法少女:2012/02/19(日) 18:59:06 ID:zg55/4wg
魔法少女、続いてます。

 ここは、 魔法少女リリカルなのはシリーズ のエロパロスレ避難所です。


『ローカル ルール』
1.他所のサイトの話題は控えましょう。
2.エロは無くても大丈夫です。
3.特殊な嗜好の作品(18禁を含む)は投稿前に必ず確認又は注意書きをお願いします。
  あと可能な限り、カップリングについても投稿前に注意書きをお願いします。
【補記】
1.また、以下の事柄を含む作品の場合も、注意書きまたは事前の相談をした方が無難です。
  ・オリキャラ
  ・原作の設定の改変
2.以下の事柄を含む作品の場合は、特に注意書きを絶対忘れないようにお願いします。
  ・凌辱あるいは鬱エンド(過去に殺人予告があったそうです)

『マナー』
【書き手】
1.割込み等を予防するためにも投稿前のリロードをオススメします。
  投稿前に注意書きも兼ねて、これから投下する旨を予告すると安全です。
2.スレッドに書き込みを行いながらSSを執筆するのはやめましょう。
  SSはワードやメモ帳などできちんと書きあげてから投下してください。
3.名前欄にタイトルまたはハンドルネームを入れましょう。
4.投下終了時に「続く」「ここまでです」などの一言を入れたり、あとがきを入れるか、
   「1/10」「2/10」……「10/10」といった風に全体の投下レス数がわかるような配慮をお願いします。

【読み手 & 全員】
1.書き手側には創作する自由・書きこむ自由があるのと同様に、
  読み手側には読む自由・読まない自由があります。
  読みたくないと感じた場合は、迷わず「読まない自由」を選ぶ事が出来ます。
  書き手側・読み手側は双方の意思を尊重するよう心がけて下さい。
2.粗暴あるいは慇懃無礼な文体のレス、感情的・挑発的なレスは慎みましょう。
3.カプ・シチュ等の希望を出すのは構いませんが、度をわきまえましょう。
  頻度や書き方によっては「乞食」として嫌われます。
4.書き手が作品投下途中に、読み手が割り込んでコメントする事が多発しています。
  読み手もコメントする前に必ずリロードして確認しましょう。

前スレ

192売れ残りと男娼の純愛で奇妙な話:2012/03/12(月) 22:29:28 ID:y6ANQxBA
 何が聞きたいかは知れていた。
 
「あー……シャマル先生も知ってますよね、うちの妹の事は」

「ラグナちゃん、だったわよね。うん、少しは」

「まあ、公務員の安月給じゃあいつの目を治すのに大した治療を受けさせてやれなかったんで、副業を」

「そ、それで男娼なの?」

「レティ提督が口利きしてくれまして。高官の女性方には、金と欲求を持て余してる人が結構多いんで」

「ふーん……そうだったの……じゃ、じゃあレティ提督、とも、その……え、ええ、エッチしてたの?」

「まあ、そうですね。他にも色々、ミゼット議長とかも」

「へー。え……え……ええええ!?」

 あまりに唐突かつ予想もできない人物の名前に、シャマルは声を上げて驚いた。
 いや、というより驚くよりないだろう。
 レティはともかくミゼット・クローベルのような高官……というか年齢の人間と関係しているとは。
 しかしそれにしても、レティは何故ヴァイスをシャマルにあてがったのだろうか。
 顔見知り同士では、どう考えても肉体関係など気後れするだろうに。
 そんな事をシャマルがぼんやり考えていると、彼女の耳朶をヴァイスの声が打った。

「シャマル先生こそ、なんでこんな所に来たんです?」

「あ、その……それは……ええと……」

「今彼氏とかいないんですか? シャマル先生なら慌てなくても彼くらいまたすぐに」

「ち、ちがうの……だから、その……」

「ならなんです?」

「あ、う……」

 顔を俯け、頬を真っ赤に染めてもごもごと上手く聞き取れない音量の声を呟くシャマル。
 ヴァイスが、ん? と疑問符を投げ掛けると、彼女はゆっくり深呼吸して覚悟を決めた。
 一秒、二秒、三秒……時間はたっぷり十秒経過。
 そしてシャマルは、叫んだ。

「わ、わ……私処女なの! だ、だから処女捨てたいのよ!!」

 と。
 顔を真っ赤っかにして、切実なる魂の慟哭を赤裸々に。
 ヴァイスはぽかんと間抜けな顔をしていた。
 まあ当たり前だろう。
 こんな風に男を買いに来るような女性というのは、十中八九が性欲を持て余している熟女である。
 処女などまず来ないのが常識。
 何より、シャマルほど成熟した女の色香に満ちた女性がまさか処女とは。
 恥ずかしい事を暴露し、涙目でヴァイスを睨むシャマル。
 だが顔を真っ赤にして目尻に涙を溜めている様は、凄みがあるとはとても言えず、むしろとても愛くるしかった。
 そして呆れる。
 
「シャマル先生……そんな、無理に処女捨てなくたって良いんじゃないすか? ほら、かわいくてきれいだし、別にこんな事しなくてもきっと彼氏できますって。お金は返しますからなしにしましょうよ、こういうの」

 やや興奮した呈の彼女を落ち着けようと、ヴァイスは宥めるように言った。
 男として、見目麗しい女性と関係を、しかも自分が料金をもらってするなど願ってもない話ではある。
 だがヴァイスはどちらかといえば人の好い性格をしていたし、それなりに見知った相手と行為に及ぶほど飢えてはいなかった。
 何より、レティがわざわざ自分をシャマルにあてがった理由にも察しが付いてきていた。
 おそらくは、このようにシャマルの事を諭す為に自分を指名したのだろう。
 彼はその意図に沿うべくした――のだが。
 
「……か、に……て」

「え? 今何か言いました?」

「……に、して……」

「?」

 俯いてぶつぶつと何事かを呟くシャマルに、首を傾げる。
 返事は唐突で、強烈な感情を伴うものだった。

「しょ、しょ……処女だからってバカにして!!」

 言葉と共に衝撃が訪れた。

193売れ残りと男娼の純愛で奇妙な話:2012/03/12(月) 22:30:15 ID:y6ANQxBA
 シャマルがその身体を思い切りヴァイスにぶつけてきたのだ。
 如何に線の細い女性の身体と言っても、いきなり座った状態でのしかかるように来られては、そのまま倒れるより他になかった。
 高級ベッドとシャマルの身体、二つの柔らかい感触に挟まれてヴァイスは一瞬だけ息に詰まった。
 ヴァイスの腰の上に、興奮した美女医が脚を開いて跨る。
 涙目の彼女の瞳は、混乱していて、そして怒っていた。
 それを認識したヴァイスは自分がとんでもない失敗をした事に気付く。

「彼氏なんて出来てたらとっくに作ってるわよ! いっつも仕事で忙しいし、出会いなんてないし……」

 恨みがましくヴァイスを見下ろして腹の底に堪った不満を切々と零すシャマル。
 そうだ、こんな風に思いつめている相手に対して安易な慰めや元気を出すように励ますのは、ある種逆効果なのだ。
 むしろそんな事を言うのは相手のひがみを誘発し逆上させかねない。
 今のシャマルとヴァイスのように。

「ちょ、シャマル先生!?」

「こ、こうなったら無理矢理……さ、させてもらうんだからね! 私はあなたの事買ったんだから、文句ないでしょ!」

 言葉と共に白くしなやかな指先に、ぼぅ、と緑色の魔力陣が輝く。
 何事かと思った瞬間には、ヴァイスの手首をバインドが絡め取った。
 驚くのも束の間、彼の上に跨ったやや精神状態が興奮気味の美女は、その憤りと焦りのままに行動を開始する。
 まず手始めに震える繊手がヴァイスの衣服を脱がし始めた。
 がちゃがちゃとベルトのバックルを外し、ファスナーを下ろし、下着に手を掛け……

「ひ、ひゃぁひ!?」

 酷く滑稽で愛らしい悲鳴が上がった。
 原因は、ぼろん、と取り出されたヴァイスの男性器である。
 どうやら初めて見る異性の性器に驚いたらしい。
 顔を手で覆って、しかし興味はしっかりあるようで、指の隙間からまじまじと見ている。
 頬は先ほどよりさらに赤くなっていた。
 耳どころかうなじまで朱色である。

「そんな恥ずかしいなら止めれば……」

「うるさいわね! べ、べべ、別に恥ずかしくなんかないもん!」

 いえ、どう見ても恥らっています。
 そう言いたかったが、たぶん言っても無意味なのでヴァイスは止めた。
 何より、股間に触れた冷たく滑らかな感触が無意味な思考を中断せしめたからだ。

「うわ……すごく、あつい……それにだんだん、おっきくなってる」

 おそるおそると言った呈で、シャマルは初めて触れる男性器に興味津々と指を絡ませる。
 幹やカリ首をおっかなびっくりなぞる動きは、とても技巧と呼べるものではない。
 だが探るように不慣れな性器を弄くる感触がとてもこそばゆく、焦らされる心地が血の巡りを活性化させた。
 ヴァイスの男性器は徐々に大きくなり、あっという間に硬くそそり立つ。
 戦端から滲む先走りの液がぬめりを生み出し、水気を含んだ音が響き始めた。

「ねえ……これ、きもちいい?」

「そうですね。まあ初めてにしては」

「そ、そう……」

 しばらくにちゃにちゃと音を立てながらヴァイスの得物を弄っていたシャマルだが、すっかり彼の準備が整ったと見てそっと指を離す。
 そして彼女の指先は、己の衣服にゆっくりと伸びた。

「じゃあ、次は……えっと……ぬ、脱がないと、ダメ……よね」

 震える声と指、頬を朱色に染めたシャマルはぎこちなくボタンをはずして行く。
 男女交際がないという事は、言うまでもなく異性に肌を晒す経験などあるまい。

194売れ残りと男娼の純愛で奇妙な話:2012/03/12(月) 22:30:48 ID:y6ANQxBA
 遅々と進まぬ恥じらいの脱衣はしかし、その奥ゆかしさがなんとも男心をそそる。
 ヴァイスは生唾を飲んで白い柔肌が露になるのを見上げた。
 
「あ、あんまり見ないでよ……」

 肌の上に這いずり回る彼の視線に、シャマルが恥ずかしそうに拗ねた声を絞り出す。
 だがそれは無理な話というものだ。
 目の前でこんな見目麗しい美女が衣服を剥いでいく姿に目を奪われない男などいない。
 
「そんなの無理ですよ。嫌だったら、もう止めにした方が良いと思いますけど?」

 ため息交じりに、ヴァイスは辟易した風情の声を投げ掛けた。
 そもそもこれから彼女が行おうとしているのは、肌を晒すとかそういう事よりもっと上の、過激な行為である。
 その前に脱ぐ程度で恥らうのなら、最初からこんな事をしなければ良かった。

「……」

 ヴァイスの言葉を受けて、シャマルが硬直した。
 そのまま無言で、彼女はじっと身動きを止める。
 一体どうしたのだろうか。
 彼が首を傾げて様子を窺うこと数秒、状況に変化が訪れる。
 急に手首が自由になったかと思えば、バインドが解除されていた。
 そして視線の上では――ぽろぽろ泣いているシャマルの姿。

「ぅぅ……えぐ……ひっく……」

「え、ちょ、シャマル先生?」

 ヴァイスは慌てて半身を起こし、泣き出したシャマルの肩に触れた。
 細い肩は小刻みに震えていた。
 見上げる、から、見下ろすになった視線。
 間近で見る美貌は真っ赤に染まっていた。
 
「やっぱり……は、恥ずかしいし……わたしなんて、ずっと処女なのよぉ……バカぁ」

 何がどう転がってバカなどと呼ばれねば分からない。
 だがヴァイスにも分かる事があった。
 どうにもこの彼氏いない歴=年齢の美女は、男を押し倒していざ事に及ぼうとしたのは良いが、結局へたれは克服出来なかったらしい。
 つまりは自分で男に肌を晒すのに怖気づいてしまったようだ。
 何という間抜けぶり。
 だがヴァイスは失笑など浮かべなかった。

(この人ほんと――かわいいなぁ)

 好き勝手に暴走して恥ずかしがり屋で見栄っ張り。
 母性的でさえある風情や肉感的な肢体の色香からは想像できないシャマルの素の顔に、愛くるしさを覚えずにはいられない。
 自然と引かれるように、ヴァイスの手はシャマルの頭を撫でていた。
 最初はびくりと戦慄いた彼女だが、優しく髪を梳かれる心地良い感触に、次第にうっとりと目を細めて身をゆだねる。
 まるで小動物のような仕草は、ある種子悪魔めいた魅力があった。
 それを間近で見た瞬間、湧き上がる熱。
 ヴァイスの奥、身体の芯から熱く熱く滾るものが生まれた。
 脈動する感情のままに、いつの間にか身体は動いていた。
 
「え……んッ!」

 柔らかな肢体を掻き抱き、鈴振るような声音を唇で塞ぐ。
 触れ合ったそこは、豊熟とした彼女の身体同様に蕩けるような感触だった。
 最初は呆然と硬直し、次にびくりと痙攣、異性に口付けされて驚いたのだろう――だが、それでも抵抗は訪れない。
 肩を抱く逞しい腕と触れる逞しい胸板、キスの心地良い安堵感。
 シャマルは自然と、全てをヴァイスに身を委ねていた。
 ただ触れ合うばかりの愛撫と呼ぶにはあまりに簡素で、だがそれゆえに心を満たす行為。
 終わりは始まりと同じく唐突だった。
 そっとヴァイスが離れ、キスは終わりを告げる。
 シャマルは魂を抜かれたかのように、ぼぅ、っと余韻に浸っていた。

「あの、シャマル先生?」

「ぁ……え!? ああ、うん……なに?」

「どうしますか」

「どう、って……」

「このまま、シますか」

「ぇ……あ、ああ……」

 ヴァイスが何を問うているか、呆けた思考で一瞬理解できなかったが、脳が正常に事を把握するのにそう時間は掛からなかった。

195売れ残りと男娼の純愛で奇妙な話:2012/03/12(月) 22:31:49 ID:y6ANQxBA
 彼はこう聞いているのだ、この先に進んで良いのか、と。
 シャマルは戸惑った。
 慌てふためき、頭に血が上ったまま無理矢理ヴァイスを襲ったはいいが、結局怖くて何も出来なかった。
 でも今、少しだけ冷静になって、彼にキスされて……変わりつつある。
 最初はただ見得で自分の純潔を投げ捨てたかったシャマルなのだが、初めて唇を優しく奪われて、間近からヴァイスに見つめられるこの瞬間に、どうにも心がときめいている。
 まったく女心というものは不可思議にして、知性的な理解というものの埒外にあるものだ。
 乙女にとってファーストキスというのはそれくらいとんでもない経験だったらしい。
 逡巡は数分で、答えはか細く小さかった。

「う、うん……して、欲しい……私の、初めて……もらってくれる?」

 蚊の鳴くような小さな声で、途切れ途切れの意思をシャマルは伝えた。 
 上目遣いに涙目で見つめる仕草と相まって、その愛くるしさは破壊的で壊滅的かつ不可避の衝撃となる。
 気付いた時には彼女を押し倒していた。
 柔らかなシーツの上に、それよりなお柔い女体を組み敷く。

「ん……んぅッ……!」

 貪るように唇を重ね、ヴァイスの手が衣服を剥がしながら白い柔肌を撫で回した。
 今まで何度も、何人も、数え切れない程の雌を悦ばせてきた男の手管。
 そのなんと巧みな事か。
 口内で敏感な粘膜を刺激する舌の快感、肌を優しくそして貪欲に攻め立てる愛撫、シャマルは自分が何をされているかも分からぬままその恍惚に飲み込まれていく。
 あっという間に、邪魔な服は残らず剥ぎ取られており、ヴァイスもまた肌の触れ合いを阻害するものを脱ぎ去っていた。
 触れ合う。
 ほんの少し前腕や脚が絡まるだけで、肌同士の熱が心地良い。
 さらにヴァイスの指先が本格的に愛撫を始めればなおさらだった。

「ひゃぁ! や……そん、な……ひぅ!」

 甘く響くシャマルの嬌声。
 彼の手がたわわな乳房を揉みしだき、つんと立った戦端の蕾を摘む。
 乳輪の縁を焦らすようになぞりつつも、敏感な乳首を苛める事を忘れない。
 舌先はうなじや耳を丹念に舐め上げた。
 今まで性交渉の経験のないシャマルは、そんなところでまで快感を得られるという驚きに打ち震える。
 女の体がどう感じるかという事に限っては、ヴァイスは彼女以上に熟知していた。
 太く節くれ立った男の指はさながら繊細な彫り細工を作る職人のようにシャマルの肌を愛で、少しずつ胸や腰からその下へと滑り降りていく。
 向かう場所は決まっていた。
 うっすらと生える黄金の茂みの奥に浸入し、次の瞬間、小さな水音が荒い息遣いの中に溶けた。
 
「ふぁああ!!」

 突然の強烈な刺激に、シャマルが珠の汗に濡れる肢体を跳ねさせる。
 下半身から突き抜けた甘い電撃に、脳髄の奥底まで痺れたかのようだった。
 豊かな胸の谷間から下に視線を向ければ、ヴァイスの手がしっかりと秘所に滑り込んでいる。
 最も秘されるべき場所を彼にまさぐられて、極限の羞恥心にシャマルの頬は赤みを増した。
 そこは既に濡れている。
 そんな事を知られた、触れられた。
 恥ずかしくてどうにかなってしまいそうで、それを認識している事が快感を増長させていた。
 
「シャマル先生の中、熱くてぬるぬるだ。ほら、分かりますか?」

「や、やだぁ……いっちゃ、やぁ……ん、はぁぅ!」

 わざとらしく、ぐちゅぐちゅと音を立てて入り口の媚肉に浅く指を入れるヴァイス。
 彼の意地悪な質問に首を振りながら、だがそれ以上に襲い来る未知数の快楽にシャマルはあられもなく喘いだ。
 恥ずかしいのに感じる。
 いや、違う。
 恥ずかしいからこそ――感じるのだ。
 ヴァイスは野生の獣が獲物の血臭を嗅ぎ分けるように、シャマルの奥底にマゾヒズムの芽がある事を見抜いていた。
 だからこそ、こうやって彼女の羞恥心を刺激し、可愛がる。
 膣口に指を戯れ程度に挿入しながら、きっちり陰核も親指で刺激する。
 女の体で最も敏感な部分への刺激は慎重かつ、同時に念入りだ。

「ひゃぁぅ! そこ、だめぇ! ん……ぁああ! すご、い……感じ、すぎちゃうぅ……」

 唇の端から唾液の筋を垂らし、涙目で悶え喘ぐシャマル。
 甘く蕩けきった声は制止を呼びかけているが、その中に真実の拒絶の意思は欠片もなかった。
 少しばかり深く指をねじ込んでやると、反応は実に劇的。

196売れ残りと男娼の純愛で奇妙な話:2012/03/12(月) 22:33:18 ID:y6ANQxBA
 痙攣する程に女体は悦びに震えた。
 
「そんな事言って、先生のここ凄くよろこんでますよ? ほら、もうびちゃびちゃに濡れてる」

「やぁぁ……は、ずかしいの……いっちゃ、やだよぉ……」

「まだ恥ずかしがってるんですね。じゃあ、一回イって全部トばしておきましょうか」

「ぁ……え? なに、を……ひぁあうあああ!!」

 シャマルがヴァイスの言葉の意味を理解するより先に、彼女の意識は真っ白にスパークした。
 太い男の指が一際深くねじ込まれ、同時にクリトリスをこれ以上ないくらい強く押し潰したのだ。
 絶頂は一瞬だった。
 そして、深く深く体の芯を貫いて、思考というものを完全に焼き尽くす。
 産まれて初めて異性に絶頂させられ、その快楽の深さにシャマルは忘我となる。
 ぱくぱくと酸欠の魚のように口を開きながら、余韻に汗だくの肢体を震わせた。
 
「ぁぁ……は、ぁあ……」

 とろん、と蕩けきった眼差しで虚空を見上げ、甘い吐息を零すシャマル。
 快楽とはここまで甘美だったのかと、溶けかけの思考がぼんやりと思う。
 湯だったように汗みずくの柔肌が荒い呼吸と共に、小刻みに震える。
 余程絶頂の余韻が深いらしい、すっかり彼女の身体は脱力していた。
 だが、呆けてばかりもいられなかった。

「……ぇ?」

 脚を開かされ、何か熱いモノが秘所に、くちゅり、と触れた。
 まるで焼けた鉄棒のように熱く硬い異物。
 ぼんやりした思考の片隅でそれが何なのか分かる気がするのだが、脳が理解に追いつかない。
 シャマルがそれを認識するより早く、ヴァイスの言葉が耳朶を打った。

「それじゃあ――入れますね」

「ぁ……? ぃ、ああッッ!!」

 疑問符は一瞬で苦痛の絶叫になった。
 淫蜜滴る秘裂に、熱く硬い肉竿が一気に挿入され、一瞬にしてシャマルは破瓜を迎えた。
 たっぷりと湿り気に満ちていたとはいえ、処女膜を引き裂かれる痛みは消しようがない。
 純潔を失う痛みに喜悦とはまったく正反対の涙が滲み、何か手掛かりを求めてシャマルのしやなかな指がシーツを掻く。
 何度もシーツを掴んでは泳いだ手は、最終的にヴァイスの背中に回り、彼の広い背に爪を立てて掻き毟る。
 それでもヴァイスは声一つ上げなかった。
 苦痛に耐える事には陸士部隊の訓練で慣れていたというのもあるが、それだけではない、

「シャマル先生、大丈夫ですか?」

「ん……う、ん……なんとか」

「良かった。それにしても、シャマル先生の中……すごく気持ち良いですよ」

「や、やだ……そんな恥ずかしいこと……」

 また顔を赤くして恥ずかしそうに視線を逸らすシャマル。
 彼女の中はヴァイスが呻きを堪えなければならない程に素晴らしかった。
 ただ単に締め付けがあるというだけではない、締め付けの緩急、そして肉ヒダの絡み付き具合が絶妙と言うよりない。
 一度の挿入でも、呼吸や体の震えに呼応した収縮が肉棒へ焦らすような快感を与えてくる。
 その快感はしかし、同時にどこか後ろめたかった。
 貫く側の男としては一方的に快感を貪れるが、処女を喪失したばかりのシャマルはそうもいかない。
 血が出そうなくらいヴァイスの背に爪を立て、唇を噛み締めて必死に痛みに耐えていた。
 彼はそんなシャマルを、優しく撫でた。
 さらさらと流れる彼女の金髪をゆっくりと、その一本一本の感触を確かめるように梳く。
 幼子をあやすようなその愛撫に、シャマルは眼を細める。
 
「痛くはしませんから、力抜いてくださいね」

「……うん……あ、ひゃぁ……!」

 痛みに苦しんでいた筈の吐息が、甘やかな響を奏でた。

197売れ残りと男娼の純愛で奇妙な話:2012/03/12(月) 22:34:26 ID:y6ANQxBA
 シャマルと繋がったまま、ヴァイスの指と舌が再び柔肌を愛し始める。
 首筋にキスされたかと思えば、たわわに実った乳房を入念に揉みしだかれる。

「ふぁ! ちくび、そんなに……したらぁ……ふにゃ!」

 特に乳首を転がされた時は、一際甘く心地良い声音が零れた。
 なので、責めはそこをたっぷりと重点的に。
 素晴らしい柔らかさと大きさ、量感を持つ乳肉を掬い上げ、一方に吸い付き、もう一方は手で愛撫を続ける。
 薄桃色の肉豆を摘み、軽く甘噛みし、同時に痛みを与えないよう慎重に腰を律動させた。
 溢れた愛液が淫らな水音を奏で、敏感な胸を刺激されたシャマルの声がそこに伴奏を添える。
 
「やぁぁ……かんじゃ、だめ、だって、ん! もう……ヴァイス、くんのいぢわるぅ……」

 カリッ、と乳首を絶妙の力加減で甘噛みされる度、涙目で講義するシャマル。
 もちろん真の拒絶の意思など欠片もない。
 痛みと快楽がないまぜになった未知の感覚に翻弄されているのだ。
 口ではそんな事を言いながら、すらりと伸びた美しい脚は真意がそうであるとでも言うようにヴァイスの腰にがっしりと絡み付いていた。
 完全に消し去れてはいないが大分痛みが和らいでいるようである。
 ヴァイスは腰の動きをやや強め、彼女の膣を味わい始めた。
 
「……ッ」

 乳首を口に含みながら、声を殺す。
 極上の媚肉が竿を擦る快感に、幾人もの熟女たちと交わってきたヴァイスでさえも呻きが漏れそうだった。
 思わず必要以上に強く胸に吸い付いて、それが過剰な快楽となってシャマルの脳髄を甘く焼き焦がす。
 声すら出ない法悦に彼女がヴァイスに抱きつけば、呼応して膣壁が肉竿に絡みついた。
 限界は呆気なく到達する。

「くッ、それじゃぁ……シャマル先生、そろそろ」

「え……? なに、を……ぁぁ……ふぁああ!」

 突如として体内で爆ぜたナニか――熱。
 ぎゅっと膣の奥まで貫いた陰茎の先から大量の熱いものが溢れている。
 どくどくと注がれる白濁の脈動。
 結合部から溢れ出る程に吐き出されたのは、ヴァイスの欲望そのものだ。
 心地良くすらある射精の衝撃が、彼女の中をたっぷりと満たしていった。

「あ、ついの……でてる……すごぃ……」

 痛みと快楽が融和し、形容詞難い満足感が意識を染め上げる。
 蕩けきった眼差しで、いよいよ力尽きたシャマルは、そう言い残してベッドに倒れ込んだ。



「で、満足してくれました?」

 ベッドの中、シャマルと同じシーツに包まったヴァイスが、彼女の背中を撫でながら囁いた。
 数多の熟女たちを満足させてきた彼は、本来ならば一度の射精くらいで収まる性欲でないのだが、相手が処女であったという事もあって、今は後戯に務めている。

「うん……」

 シャマルの声は小さく、そして弛緩し、蕩けきっていた。
 女性は多くの場合、行為の最中に得られる強烈な快感よりも、こうして事の後にただ戯れるように肌を重ねて軽い愛撫をされる事を好むものだ。

198売れ残りと男娼の純愛で奇妙な話:2012/03/12(月) 22:35:40 ID:y6ANQxBA
 その経験則通り、シャマルはヴァイスに撫でられながら、またたびを与えられた猫のように眼を細めて心地良さそうに身を寄せてくる。
 しっとりと潤いのある柔肌に覆われた、柔らかい乳房や太股と触れるのはヴァイスもまた心地良い。
 滑らかな髪を梳き、掻き上げて額にキスをしてやると、彼女もまたキスで応える。
 やや食い足りない感があると思いもしたが、こうしてシャマルと触れ合う時間はそれはそれで実に悪くなかった。
 だが彼のそんな認識は、次にシャマルの発した言葉を発端に崩壊していく。

「ねえ、ヴァイスくん」

「ん? なんですか?」

「私たち、エッチしちゃったんだね……」

「ああ、そうですね」

「じゃあ……ちゃんと責任取ってね?」

「………………え?」

 意識が一瞬言葉の理解に追いつかなかった。
 視線をシャマルの顔に向ける。
 彼女はほんのり頬を染めて、恥ずかしそうに、そして愛おしそうにこちらを上目遣いで見上げていた。
 ヤバイ。
 本能がそう叫んで、理解が脳髄を凍らせる。
 自分が女郎蜘蛛の巣に掛かったと細胞レベルで危機感が警鐘を鳴らしていた。

「いや、ちょ……せ、せきにん!? ま、待ってくださいシャマル先生、俺たち別にそんな」

「あら、乙女の純潔を奪っておいて逃れる気なのかしら。それとも……」

 くすり、と子悪魔的な笑みを浮かべ、ぎゅっとくっついてくるシャマル。
 柔らかで豊かな胸の圧迫、髪からふわりと漂う甘い香り。
 すみれ色の美しい双眸に燃えているのは、悪意ならざる純粋な恋心。

「私じゃ、不満? 私の事嫌い?」

 耳朶をくすぐるような甘い声と相まって、その問いかけは拒絶というものを粉砕する力を秘めていた。

「いえ……そ、そんな事は絶対に」

「じゃあ問題ないわよね♪ これからよろしくね、ヴァイスくん」

 すりすりと胸板に頬ずりしてくるシャマルに、ヴァイスは何とも名状し難い、快楽めいた絶望感を味わった。
 この人は生まれながらの女郎蜘蛛で、天然の小悪魔だと理解した。
 つまり掴まってしまった自分にはどうやら逃げ道はないらしい。
 そう理解して、彼の口から呆れたとも嘆息したとも取れる溜息が、短く零れた。
 二人がその後どうなったかは、また別の話。


終幕

199ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2012/03/12(月) 22:38:07 ID:y6ANQxBA
投下終了。

深刻なシャマル成分の補給を完了。


つーかあれですよもう、淫乱なシャマルさんは何回も書いたけど初心なシャマルさんはあまり書いたことないんじゃないかって事実に気付いて書いてみた。
うん、初心で耳年増なシャマルさんは正義だね?

200名無しさん@魔法少女:2012/03/13(火) 00:46:42 ID:ZufUk7Rw
>>199乙です!

確かにシャマさんは知識だけ仕入れてシグナムに実行させてるイメージでしたww
そういや中の人は初めての仕事が女郎蜘蛛だったような…

201名無しさん@魔法少女:2012/03/13(火) 01:08:50 ID:7QivEwzs
>>199
>うん、初心で耳年増なシャマルさんは正義だね?

1000%同意でGJです
個人的にシャマルさんは「かわいい」が似合う!

202名無しさん@魔法少女:2012/03/13(火) 03:59:20 ID:U6GEUIdI
>>199
GJ。シャマルさんはほんと「かわいい」が似合う

だがひとつ言わせてくれ
軍事系医療従事者なら男性器の扱いは手馴れている方が自然ではないだろうか?
普段なら平然と処置してるけど、いざコトに及ぶときやそういうムードのときだけ別物の反応を示すというのは! これもまた別の正義ではないかと愚考する!

203名無しさん@魔法少女:2012/03/13(火) 11:02:58 ID:/65UJTG.
守護騎士三人って過去にそういう経験は夜伽とかであるかと思ってた
でも初心なシャマルさんもいいよね!

204名無しさん@魔法少女:2012/03/13(火) 20:32:27 ID:qBRrgDUw
ゆずねぇで脳内再生、完全に無意識でできたw

205名無しさん@魔法少女:2012/03/13(火) 22:00:19 ID:kugZwsKE
>>203
おっと、蒼の狼を忘れるなアッー

206名無しさん@魔法少女:2012/03/14(水) 00:38:14 ID:LyKpT.96
>>203
ガジェットでも素手で破壊出来そうなガチムチ巨根な主に毎晩アッーーー!!されるザフィーラと
それを眼前で見せられる女性3人…

うん、ここはエロパロだ俺は何も間違った事言ってない!!

207ヤギ使い ◆p2QA1mcDKM:2012/03/14(水) 00:57:46 ID:h.loVrts
さて、0100に投下予定。
エロ 凌辱
ディエチ×暴走トーマ
タイトルは「弾ける本能と弾ける理性」
NGはコテハンでね。

208名無しさん@魔法少女:2012/03/14(水) 00:59:27 ID:IG.PXMIU
さぁて全裸待機だヒャッホウ!

209ヤギ使い ◆p2QA1mcDKM:2012/03/14(水) 01:01:02 ID:h.loVrts
 ぼぉっとする思考でディエチは考える。

― これで何度目の射精だろうか…… ―

 一瞬の膨張の後、熱い精が膣内に放たれる。
ディエチのナカはこれまでに注ぎ込まれた精で満たされ、溢れ出したものは太ももを伝い、美しい足を汚す。
 それだけの精を放ちながら、眼を紅くさせたトーマは、本能のままに性欲を弾けさせ、背後からディエチの形のいいお尻を掴み、鋼のごとく硬くさせたペ○スをディエチに打ち込む。
 ディエチの臀部とトーマの腰がぶつかり合い、パンッパンッと乾いた音が室内に響き渡る。
 尾骨から突き上げられる衝撃で頭を揺さぶられるのと、体が本能的に発する快感によって、ディエチの理性はさらに混濁していく。
「グゥゥゥゥッ」
 野獣のような唸り声を挙げながら、トーマはジリジリとした動きでディエチの奥を楔を捻じり込もうとする。
「うぐぅぅぅっ」
 子宮ごと骨盤を押し広げるような力に、ディエチは言葉にならない声を上げて耐える。
 普通の人間であればすでに失神しているような状況であり、実際にディエチの前に襲われたアイシスは、三回目の絶頂で失神し、全身が弛緩してしまっている。
 しかしディエチは戦闘機人であるため、常人よりも痛みなどに強くできている。その事がディエチにイキ地獄を味あわせる。

 グニュッ…グボ……

「ガッ……」
これまでで経験したことのない感触に、ディエチは息を一気に掃出し、目を白黒させる。
 繰り返される激しいピストンによってディエチの子宮口は緩くなってしまい、捻じ込まれる形でトーマの亀頭の侵入を許し、がっちりとカリを咥え込んでしまったのだ。
 再び本能のままに腰を振り出したトーマの動きに合わせ、ディエチは頭を上下させる。
 すでに理性など弾け飛び、トーマに与えられる悦楽をただ受け入れ、無意識に膣ごとトーマのペ○スを締め付け、さらに咥え込んだ子宮口でカリを扱く。
 そして肉のぶつかる音と嬌声と狂気に満ちた時間がついに終わりを迎える。

 ゴクンッ

 カリが肥大し、子宮に直接流し込まれる精の熱さを感じながらディエチは意識を失った。

210ヤギ使い ◆p2QA1mcDKM:2012/03/14(水) 01:07:21 ID:h.loVrts
以上です。
思い浮かんだネタのうち、カットしやすい部分をまとめて、出来るだけ短く
しようと試みたんで、描写が判りづらかったなと投下してから後悔

211名無しさん@魔法少女:2012/03/14(水) 01:16:23 ID:IG.PXMIU
いえいえGJです!
EC感染者は性欲も増大するって噂に聞きやしたが…あの女子率なら問題あるまいww

212名無しさん@魔法少女:2012/03/14(水) 07:44:09 ID:XBGJnBcI
特定の病気の場合、生まれた環境によっては抗体をもっているケースがあるとか。
エクリプスウイルスは……どうなんだろう。親がキャリアで生き残れる程度の体質を持っているなら、抵抗力が強い子供が生まれる可能性は低くない?
……フッケバインの面々、繁殖実験されているとか?

213名無しさん@魔法少女:2012/03/14(水) 17:48:03 ID:mSEjvk6w
エンゲージだしもしかしてリリィ達シュトロゼックって
契約者の嫁さん兼リアクターとして造られたとかだったりして
外見とかも契約者の好みに合わせて成長するとかいう機能持ちで
子供作れば生まれつきEC適正持ちの子が生まれる的な

214くしき:2012/03/14(水) 21:27:26 ID:d9spXotU
>>210
台所で子宮口まで犯されるディエチはジャスティス
GJでした

ではホワイトデーということで、ホワイトデーssを投下させていただきます
・非エロですが微エロ会話が続きます
・登場人物にアホな方向でのキャラ崩壊あり
・タイトル「飴喰い子鬼」

215飴喰い子鬼:2012/03/14(水) 21:28:08 ID:d9spXotU

「トリック・アンド・トリート。お菓子を、お持ちでしょうか。
 お菓子をお持ちなら、お気をつけください―――小悪魔に悪戯されてしまいますよ?」

「……は?」

突然の予想外の言葉に、フェイト・T・ハラオウンは困惑した。
声をかけた当の相手もフェイトのこの反応には少々期待外れな様子で、小首を傾げて思案顔になる。

「ふむ……決まり文句が伝わらないようですね。出自とする文化圏の壁は厚いようです。
 やはり本来の97管理外世界出身であるナノハや、夜天の主に問うべきでしたか」

「えーっと……」

ひょっとしたら相手に非は無く、状況が理解できないのは自分の認識不足なのではないのだろうか。

状況を客観視するよりも先に自分の落ち度を疑う悪癖が、フェイトを自問に走らせる。
言い換えれば、外からの刺激を遮断して自分の殻に逃げ込み、軽く現実逃避した。

今は? ―――新暦68年3月。
多分ハロウィンの決まり文句だが、今はその時期ではないはずだ。
第一、言い回し自体が間違っている。

ここは? ―――次元航行艦・アースラの通路。
すべての作戦行動が終わった自由時間とはいえ、誰かにお菓子をねだられる関連性は無い。
悪戯されるからお菓子を持ち歩くな、という作戦通達も無かったはずだ。
でも、なのはに悪戯されるならば、とても素敵な体験かもしれないとは夢想する。いやいや、そんな話ではなく。

目の前に居るのは? ―――3ヶ月前は敵であり、今回の作戦において共闘した、事件の中心でもある存在の1人。

紫天の書の守護者。
『理』のマテリアル。
『星光の殲滅者』(シュテル・ザ・デストラクター)。

親友である高町なのはによく似た、けれどもやはり決定的に異なる、炎を纏うクールな紫紺の少女だ。

※※※※※※   ※※※※※   ※※※※※   ※※※※※   ※※※※※   ※※※※※   ※※※※※  ※

216飴喰い子鬼:2012/03/14(水) 21:28:57 ID:d9spXotU

「ええと……シュテル。言いたいことがちょっと私には分からなかったから、こっちから質問させてもらっていいかな?」

「『ひょっとして私のほうが間違っていたら』的な予防線を張る迂遠な言い回しをなさらずとも、正しいのはあなたですよ。
 あなたにならば通じると思い、前説なしに話した私の落ち度です」

「なんだか『賢そうな犬だけど芸は出来ないんだ?でもアホ可愛いよね』的な方向にフォローされたみたいで複雑な気分だよ。
 けれどなのはに似た顔に免じて、寛大な心でスルーしようと思うんだ。
 でもそれを踏まえていつもよりちょっとだけ強気に聞かせてもらうと、思いっきり的外れな事言われたよね私?」

「はて? 時節も言い回しも間違えてはいませんよ。
 私の落ち度は、今日あるべき管理外97世界でのイベントをあなたが知らず、話を振ってしまったというだけなのですから」

「うんごめん。一般常識に疎いことに自覚はあるからそれ以上すまし顔で責めないで。
 なのはの顔で責められるとクセになりそう。違う、トラウマになりそうだから。
 今日あるはずのイベントだよね、うん、すぐ思い出すから待ってて。
 思い出すまで責めないでね、責めちゃダメだよ、本当にダメだからね?」

淡々と語るシュテルに対して、今にも尻を向けて四つん這いになりそうなテンションで話し続けるフェイト。
それでも感情の隆起とはうらはらに、頭の中では学校で学んだ3月のイベントを並べていく。

ひな祭り、お花見、卒業式、春休み―――けれども、どれも『今日』にはあてはまらない。

「あ……!?」

今日は、3月の14日。
そういえば1ヶ月前には、なのはや、はやてやアリサやすずかたちと、チョコを交換したイベントがあった。

つまり今日は、なのはに『私が贈り物だよ、舐めて!特にこのへんを重点的に!カムヒアプリーズ!』というべき決意の日。
ではなく。
すずかやアリサの手作りクッキーを、みんなで楽しもうと約束していた日。
激務で忘れていたが、1ヶ月前のチョコのお返しとしてクッキーやキャンディを交換し合うはずの日だ。

「思い当たったようですね」

「ホワイトデー。でも、あれは地球の、しかも日本だけのイベントって聞いたし。
 そもそも1ヶ月前に居なかったあなたたちには無関係、だよね?
 ……それがさっきのキーワードと関係するの?」

「はい。私自身はそうでもないのですけれど。
 レヴィが『飴をもらえる日』であることを知ってしまいまして」

「ああ、そっか。あの子相当あれを気に入ってくれたみたいだったね。ホントにうれしいよ」

やっと噛み合い始めた会話に平静さを取り戻し、フェイトは水色のキャンディを舐めていたレヴィを微笑ましく思い返す。
なのはとシュテルに同じく、自らの分身と言うには掛け離れた少女であるが、その出自ゆえに近しい感情は抱いている。
見ている側の胸を温かくする、無邪気な笑顔の持ち主だ。傍らで見ている分には、であるが。

「しかし1ヶ月前には存在すらしていなかった私達が、今回のイベントに参加できないと言って納得するはずもなく」

「うーん、確かに。タガが外れるとホントに危険な子だからね。
 まだ非殺傷設定教えてないし、アースラの中でザンバー振り回されたら大惨事だよ。
 あれ、でも……私の手持ちはもうないんだけど、アースラの中にキャンディは無かったの?」

「逆ですよ。その件でスタッフに話を聞くうちに、艦内に大量に『在る』ことを知ってしまったのです。
 今、あの子は飴を求めて見境無く人を襲う魔物と化して、艦内を暴れまわっているのですよ」

合点がいった。
人情話や不測の事態にはとことん脆い豆腐メンタルだが、状況を把握できるならば解決への筋道を見つけるのは早い。
執務官志望の怜悧な思考回路が立ち上がり、シュテルからの情報収集にも本腰を入れる。

「ああ。それで冒頭の台詞が出てくるわけなんだ……で、襲われるってどんな風に?」

「無論、性的な意味で」

厳かに、しめやかに。
なんら表情を変えず、シュテルは答えた。

※※※※※※   ※※※※※   ※※※※※   ※※※※※   ※※※※※   ※※※※※   ※※※※※  ※

217飴喰い子鬼:2012/03/14(水) 21:30:19 ID:d9spXotU

「……え゛?」

「清純ぶりたい気持ちはわかりますが、時間が惜しいのでここは単刀直入にゆきましょう。
 言い換えるならセクシュアル、エロス、えっちでいやらしい、おっぱいおっぱい、おひりはらめぇ。
 いわゆる、舐めて吸って濡れてしっぽりトロ顔になる例のアレです」

「ちょ、ちょっと待ってよ、なのはの顔と声で表情一つ変えずそんなこと言わないで!
 背筋がキモチヨクぞくぞくしてきて、知らなくていいと魂が叫ぶ心の中のパンドラの箱が今にも開きそうだから!」

「しかも間の悪いことにあの子は、仲間内でのちょっとした遊びで金髪に染めてオリジナルごっこをしている最中でした」

「っていうかそれは明らかに、あの子よりも私にとって大惨事だよっ!
 なんでこの年齢で社会的にドロップアウト余裕のピンポイント自爆テロくらわなきゃいけないんだよ!」

つらつらと淀みなく説明を続ける紫紺の少女の肩をつかみ、強引に揺さぶるフェイト。
状況は思った以上に深刻―――というよりもすでに至近距離で全身拘束されて桜色の砲撃魔法がぶっぱなされた後と同じだ。
着弾すれば社会的な意味でオーバーキルである。

「はやく止めないと、明日からあなたの顔を見ただけで脳内エロスが妄想されて下半身が大惨事になるスタッフ続出ですね。
 男女問わずに誘い惑わす魔性とは、その年にして罪作りなことです」

「あの子と私の行動を意図的に混同させないでってばっ!……ってあの子、女の人でも見境なくOKなわけ!?」

「そのあたりはオリジナルの業を引き継いだのでしょうね、我らの生まれゆえの抗い難い原罪とでも呼ぶべきですか。
 私の火のごとき闘争心や、劫火のごとく包み込む王の庇護欲と同じように。
 あの子は燠火のように燻る情欲に駆り立てられて、女性の尻穴まで責めるのでしょう。
 ……いえむしろ、責められてこそ悦ぶのかもしれませんけれど」

「時間ないんでしょ、お願い全方位にボケないでツッコミ追いつかないから!
 だいたいなんでお菓子を奪うために、せ、せ、せ……その、えっちな方向に見境なく襲うんだよ。
 いくら子供じみてるからって、絶対理屈に合わないじゃないか」

「そうですね、話を進めましょう。まずは事の起こりからです」

218飴喰い子鬼:2012/03/14(水) 21:31:10 ID:d9spXotU

――― 回想 ―――

「ねぇちょっと、見たシュテるん!?
 今のヒト、あ〜んなにいっぱいキャンディあったのに、僕にはこれっぽっちしかくれなかったんだよっ!」

「お菓子は1日3個までというのが、王とユーリの立会いの下で取り決められた厳然たる律令です。
 これに対して不服を唱えるのは紫天の主と闇統べる王、その両者に刃を向けることになりますよ」

アースラのスタッフから受け取ったキャンティーを見ながら、レヴィは、開口一番、恩知らずにもそんなことを言ってのけた。

ミッドにはもちろん、ホワイトデーなる習慣は存在しない。
レヴィが小耳に挟んだ管理外世界のイベントに付き合い、艦内のお菓子を振舞ってくれた親切なスタッフが居ただけだ。
キャンディは簡素だが手作りの包装で小分けにされており、作った者の心配りが感じられる贈り物である。
しかし『キャンディーがもらえる日!』と叫びまくった少女の期待と欲望を満たす量ではなく、おかんむりの様子だった。

ちなみに―――今のレヴィの髪は金色、纏うバリアジャケットの色は黒地に赤の縁取り。
黙っていれば、遠目にはまるっきりフェイトである。
自らの外見色彩を変調させる、魔力運用の基礎訓練を兼ねたシュテル発案の『オリジナルごっこ』の最中なのだ。

「違うってば。いくら僕でも、食べるのはユーリと王様の言うこと聞いて3個までだよ。
 でもあんなにいっぱいあるんだから、1ヵ月後までとか1年後までとかの分もいっぺんにもらえていいと思わないかい!?」

「今のあなたのように皆が望めば、収拾がつかなくなるからですよ。それゆえの取り決め、すなわち法の制定です。
 いい機会ですから、王やユーリの名を地に落とさぬためにも、我欲を抑えることを学びなさい」

「う〜。水色のまんまるのだけでも僕の臣下ってことで、全部僕のところに保護できないのかな。
 あ、もちろん赤いのはシュテるんので、紫のは王様のだから、ひとりじめはしないよ?」

「聞き分けなさい。ここは我らの居た艶やかな闇の中と異なり、法と資本が治める世界です。
 より以上を望むならば腕力での解決は許されず、飴の持ち主が納得しうる対価を支払わねばなりません」

「たいか……って?」

「管理・管理外を問わず、ほとんどの世界では貨幣がその役割を担っているようですが、当然、我らに手持ちはありません。
 いずこかで労働を行い、対価としてまず貨幣を受け取って、飴と交換するか。
 もしくは直に飴の持ち主と交渉して、その者の願望を満たす代わりに飴をもらうという契約を成すか。
 つまりは……」

「あーもぅ、難し説明はいいからさ、どんなことすればいいのか手っ取り早く教えてよ。
 僕にも出来て、すぐに・いっぱいもらえそうなヤツをさ!」

「そうですね、さしあたっては飴の持ち主の欲求を満たすことです。
 貨幣経済の浸透した世界において、元手なく短時間で行え、かつ普遍的な要望のある対価の支払い。
 単純に考えて、『性欲』を満たす事ですかね」

「せいよく?」

「実体化して間もない我らには無縁のものでしたが、これから先、関わらぬわけには行かぬものです。
 いずれ通らねばならぬ道、この機会にあなたも学んでおきなさい。
 幸いここに、性欲とその満たし方を理解するために某執務官(15歳)の部屋から失敬してきた書と道具があります。
 ここで実践して飴の持ち主に施し、対価として受け取ればよいのですよ」

「だからもうちょっと……」

「わかりやすく言い換えましょう。それが出来れば飴がもらえます。
 『目の前にいる飴の持ち主を、どんな手を使ってもいいから悦ばせなさい。全力全開で』ですね」

「さっすがシュテるん、わっかりやすい!」

「えっへん。もっと褒めてもいのですよ?
 ……では実践です。今からその身に成された事を、経験として刻みなさい」

それまで変わらぬすまし顔で語ってきたシュテルが薄く―――嗜虐の笑みを浮かべたように見えたのは気のせいか。
某執務官(15歳)秘蔵の指南書を片手に、荒縄や革ベルト、はては電動音を発する器具を手にしてレヴィへと向き直った。

―― 回想終了 ――

219飴喰い子鬼:2012/03/14(水) 21:32:06 ID:d9spXotU

「全部キミの仕業じゃないかあぁぁぁぁっ!!
 だいたいレヴィに『法に従え』って言っといて、明らかにアウトな風俗業だけを勧めてるあたり確信的な愉快犯だろっ!」
 
「てへぺろ」

「無表情でそんなこと言っても可愛くない……あれ?
 あざとく上目づかいで小首まで傾げて超かわいい、だと……じゃなくてっ!」

「まあ、私自身も、あの子があそこまで開花してしまうとは思いもしなかったわけでして。
 今は金髪になっている性的小悪魔を解き放った責任を感じて、取り急ぎこうしてあなたのもとに参じたわけです」

「そうだね……と、とりあえずレヴィを止めないと。シュテル、あの子の行き先に心当たりはある?」

「レヴィは『飴を持つ者』を襲います。
 普段は持ち歩く者など少数でしょうが、今日はあの子に付き合ったスタッフが飴を小分け包装にして各部署に配布したはず。
 ゆえに相当な数が、アースラスタッフの手元にあるものと考えられます」

「うーん、アースラ艦内全域の可能性があるのか。
 とりあえずすぐにリンディ提督に連絡して警戒網の作成と……」

「スタッフが我らの元を離れてから、私がレヴィの開発と仕込みを終えるまで、4時間といったところでしょうか。
 すでに飴はアースラ全域に行き届いたと考えて間違いないでしょう。犠牲者が出ている可能性も否めません。
 非常事態で全艦内モニターされたら、金髪の小悪魔が乱れ咲く様をノーカットで映像記録される危険性もありますよ?」

「だから女の子がしれっと仕込むだとか開発するとか言っちゃダメだから!
 くぅぅぅぅっ、落ち着け、落ち着くんだ……もう絶望しかない時間差だけど、まだなにか起死回生の策があるはず……!」

「向かい合いましょう。自らの裸体が描き出す、禁断の桃源郷の現実と」

「ううっ……なんでこんなことに巻き込まれるんだよ……私の人生、生まれたときから波乱しかないよ……」

「それはお互い様ですね。まあ―――心滾る良き戦いや出会いがあれば、それでよいのですよ」

無責任なシュテルの言葉を受けながら、断腸の想いでフェイトはリンディへと通信で緊急事態を告げる。
自分の社会的な立場を危うくする可能性はあれど、やはり他人への危害は見過ごせない損な性分なのだ。

前代未聞の非常警報が敷かれる中、あれこれ言い合いながらも肩を並べて通路を駆け、2人は周囲を探る。
そしてついに―――その『痕跡』を発見した。

※※※※※※   ※※※※※   ※※※※※   ※※※※※   ※※※※※   ※※※※※   ※※※※※  ※

220飴喰い子鬼:2012/03/14(水) 21:33:01 ID:d9spXotU

「はっはっはっ。さあ、ショータイムだ。君が満足するまでた〜っぷりご奉仕してあげるよ、ハオー。
 そして君のハートもポケットの中のまんまる水色も、ぜんぶ僕が褒美としてもらっていくっ!」

「例えヴィヴィオさんのもう1人のお母様だったとしても、渡すわけにはゆきません―――キャンディも、心も、貞操もッ!」

非常警報の鳴り響くアースラ艦内の通路で、互いに譲れない信条の下、刃と拳とが火花を散らす。

片や、欲望の枷から解き放たれた、獣。
いや、もとより枷は無く―――初めて覚えた血の味に酔い痴れて狩猟本能の赴くままに人を襲う、少女の形をした性的な災禍。

紫天の書の守護者。
『力』のマテリアル。
『雷刃の襲撃者』(レヴィ・ザ・スラッシャー)。

フェイトに良く似た、けれどもやはり決定的に異なる、本来は水色だが故あって今は金髪黒衣の少女だ。

そして片や、柔らかな碧銀の長髪と、中性的で端麗な容貌の女性。
特に目を惹くのは、右紺左青の虹彩異色―――古代ベルカにおける『覇王』の身体資質。

ハイディ・E・S・イングヴァルト。

そう名乗り仮面を着けて、連続傷害事件を引き起こした上で捕縛されてしまった痛い経歴を持つ、少々残念系なぼっち少女。
愛機アスティオンを従える、今は『大人モード』で成人女性姿の、アインハルト・ストラトスである。

その沈着かつ聡明な瞳は―――対峙する少女が、フェイトに似せたレヴィであることは見抜けていなかった。

※※※※※※   ※※※※※   ※※※※※   ※※※※※   ※※※※※   ※※※※※   ※※※※※  ※

「今日はホワイトデー……ヴィヴィオさんに縁の管理外世界における、恋の重大イベントの日。
 異世界に飛ばされ季節もズレたゆえに、奇しくも降って沸いた好機。
 乗るしかありません、この愛のビッグウェーブ!
 このキャンディは間接キスを狙ってこっそり舐め舐めした、ヴィヴィオさんオンリーの恋文なのです!!」

「にゃあ」 

アインハルトがアースラ艦内で手に入れたキャンディーの色は、紺色。
彼女自身の右目と同じ色であり、ヴィヴィオのバリアジャケットのメインカラーだ。
ゆえにこのキャンディは、自分とヴィヴィオの恋の架け橋―――奪われるのは、2人の絆を断ち切られるに等しい。
傍らのティオも思いは同じであり、自分達の仲を応援してくれているはずだ。

「えーっと……『主人か、飼い犬か。相手がどちらを望むのか、それをまず見極めなさい』ってシュテルんは言ってたよなー。
 まあハオーはどう見てもわんこのほうだよね、ねこ連れてるけど。
 うん、間違いないな。いつもは威勢がいいけどいざとなったらヘタレな、臆病で受け身なわんこだ」

一方のレヴィは、鼻をひくつかせて肉食獣じみた五感で目の前の『獲物』の性情を読み取る。
そこに理論や理屈は無いが、だからこそ、その原始的とも呼べる直観は本質を見抜いた。

「例えヴィヴィオさんの母親に等しい人であろうとも、すべて守り通してみせましょう。
 『覇王』ハイディ・E・S・イングヴァルトの名に懸けてッ!!」

「よし、決めたぞ。首輪つけていろんなところを思いっきり可愛がってあげて、ご褒美に水色ゲットだ。
 大丈夫、シュテルんがいろんな道具を持たせてくれたから、アドリブなリクエストにも応えてあげられるからねっ!」

歪みない決意を燃料として、2人の闘志は天井知らずに燃え上がる。
拳を補佐するアスティオンと、大鎌状の魔力刃を形作るバルニフィカスに、一層の魔力が込められた。

※※※※※※   ※※※※※   ※※※※※   ※※※※※   ※※※※※   ※※※※※   ※※※※※  ※

221飴喰い子鬼:2012/03/14(水) 21:34:32 ID:d9spXotU

両者の得意とする間合いは、共にクロスレンジ―――繰り広げられる、技量と体術と精神の限りを尽くした近接戦闘。

「あはは。そこ、胸……とらえたっ!」

「―――くぅッ」

息詰まる拳打と斬撃の均衡が紙一重だけ傾き、アインハルトのバリアジャケットの胸部分がざっくりと斬り裂かれる。
とっさに露出した膨らみを片腕で覆うアインハルト―――その動きを予測し、胸を隠す腕を掴むレヴィ。
しかしその腕をさらにアインハルトの逆腕が掴み返し、そのまま肘を極めてひねりながらレヴィの体を床へと投げ落とす。

「おぉっ? と、と、とぉぅっ!」

「お母様、後でお詫びはいたしますから……今はお覚悟をッ!」

金髪を翻し、魔力での姿勢制御で猫のようにくるりと着地するレヴィ―――その着地点へと向き直り腰を沈めるアインハルト。
必勝にして必殺の構え。
着地直前の無防備なレヴィに振り下ろされるのは、防御すら許さぬ覇王流の象徴たる拳。

「覇王、断・空―――拳ッ! ……なぁ!?」

それが、空を切る―――のみならず、少女そのものを見失う。
アインハルトの視界から、金髪の少女が霞のように消失したのだ。

「にゃっ!」

「ふふふ。君が僕を捉えるなんて、百年とちょっとは早ーいっ! そしてぱんつ取ったぁっ!」

「え……? きゃッ!?」

ティオの誘導に従い視線を向けると、はるか後方にレヴィの姿。
同時に知覚される、下半身の最後の守りの喪失感。
反射的にアインハルトは、切り裂かれた胸を隠しバリアジャケットのミニスカートを抑える。

改めて視界に収めたレヴィのバリアジャケットが、まるで競泳水着のように覆う面積が少なく変容している。
スプライトフォーム。
覇王の拳が振り下ろされる寸前にモードチェンジを行い、フェイトのソニックに匹敵する速度で間合いから離脱。
同時にいかなる手段を用いたのか、アインハルトが身に着けていたバリアジャケットのショーツをも抜き取ったのだ。

「ふ〜ん、水色の縞々……なるほど、こういうのもありかっ。
 いいなぁこれ。今度王様とユーリに頼んで、僕のぱんつもこれにしてもらうよ!」

「返して下さい! っていうかしげしげと眺めないで裏返さないで嗅がないでっ!!
 それは古代ベルカ、オリヴィエとクラウスの時代より伝わる覇王血統の記憶に刻まれた勝負下着!
 今宵は……今宵こそはこの異郷の地でヴィヴィオさんに披露すべきと、私の魂がシャウトしているのですッ!!」

「んー、でもそんなふうに両手で体を隠したままじゃ、僕の速さに追いつけるわけないだろ?
 あきらめてご奉仕されなよ、おもいっきり悦ばせてあげるからさ。
 別に、僕に奉仕されたあとで勝負しにいけばいいわけだし……あ、キャンディはご褒美としてもらうけどね。
 ほらこの白い首輪とか、色的に君にすっごく似合いそうで可愛いじゃないか」

「何度でも宣言しますがこの貞操、捧げるつもりは毛頭ありません。
 首輪を嵌められて屈服するなどと、覇王の名を汚す行為など受け入れられるはずがないッ!!」

無論ヴィヴィオに同じ事を望まれたなら、そんな歴史もプライドも1ミリ秒で投げ捨てる。
多分、歴代の覇王の血統者たちも納得してくれるはずだ。

222飴喰い子鬼:2012/03/14(水) 21:35:37 ID:d9spXotU

「ま、君のあとにももっとたくさんの人にご奉仕して、いっぱいご褒美もらわないといけないからね。
 今から全速で勝負決めるよ、ハオー! 
 くらえ、シュテルんに教わった、スプライトよりもっともっと迅く動ける究極のフォームからの必・殺・技―――」

「く……ッ!!」

レヴィがバルニフィカスを構え、アインハルトへと突進した。
スプライトフォームの少女はすでに目で追えぬほど速いが、その体がさらなる魔力光に包まれる。

多くの戦闘経験を蓄積させた覇王血統の記憶が、全力の警鐘を鳴らす。
魔力のポテンシャルそのものが自分を上回るであろう少女の、本気の速度特化による全力攻撃。
たとえ体を隠す不利が無くても、アインハルトには反応すら出来ない可能性が高い。

レヴィのバリアジャケットが換装される。
かろうじて体を覆う程度だった表装が、さらに剥離して完全に素肌を晒す。
パージは胸や腰にまで及び―――薄い両胸の頂点と無毛の股間に、1枚ずつの絆創膏を残すのみの姿となった。

「轟雷爆滅・プラスターフォーム―――十文字斬りィィィッ!!」

全裸どころではない姿となったレヴィは、その迅さを維持したまま派手なアクションでバルニフィカスを振りかぶる。
バルニフィカスもまた、大鎌から大剣形態へと移行―――長く伸びた刀身が超スピードを乗せて斬り下ろされた。

一連の動作には微塵も容赦はなく、認識できないほどの超高速とその加速度を得て振り下ろされる大剣は、確かに必殺だった。
一連の動作には微塵も羞恥心はなく、大股を開いて大回転しながら斬りつけるその姿は、いろいろな意味で破滅的だった。

「……」

避けるには、迅すぎる。
受けるには、重すぎる。
受け流すには、鋭すぎる。

その一撃が今の技量では不可避であると悟った瞬間、走馬灯のように歴代覇王の記憶が蘇り―――ただ、静かに思う。
脱げば脱ぐほどに速くなる。
いかなる歴代の覇王にも、その発想は無かった、と。

※※※※※※   ※※※※※   ※※※※※   ※※※※※   ※※※※※   ※※※※※   ※※※※※  ※

223飴喰い子鬼:2012/03/14(水) 21:37:09 ID:d9spXotU

「にゃにゃっ!!」

「現場、アインハルト・ストラトス所持の該当デバイスより座標確認。捉えました」

「いくよバルディッシュっ!」

<Yes sir.>

裸身の雷神が振るう刃が、アインハルトの体に到達するまさにその瞬間。
振り下ろされるべき超刀は、直前で―――ぴたりと停止した。

「え……!?」

予想外の展開に、事態を飲み込めないアインハルト。
大剣形態のバルニフィカスは金色と赤色のバインドが幾重にも巻き付いて、空間に縫い止められていたのだ。

アースラ艦内で非常警報が発令された際、ティオは『異常事態』に遭遇中であることを即座に司令室へと報告していた。
その後、アインハルトのサポートに徹しながらも、最寄の魔導師であるシュテルとフェイトをこの場へ誘導。
大剣を止めた最後のバインドは、この場への到着が間に合わない2人が、ティオの誘導で遠距離から放ったものだった。

「助かった……んですね、私。ありがとうティオ、汚されずにすみました。
 これからヴィヴィオさんに顔向けできるのも、みんなあなたのおかげです」

「にゃあ」

「あ……」

「にゃ?」

事態の経過をティオの記録で知ったアインハルトは、とりあえずキャンディと貞操を守りきれた安堵に胸をなでおろした。
そして改めて、ここにいるべきもう1人の存在を思い出す。

そういえば、目の前にあるのは、バイントで空間に縛り付けられたデバイスだけだ。
自分を攻撃したはずの少女の姿が見当たらないことに今更ながら気付いたアインハルトは、周囲を見渡した。

「あ、見つけたけど……大丈夫ですかこれ? それになにか髪の色が、青くなって……?」」

アインハルトの視線は、自分の真後ろの壁に向いていた。

振り下ろすべき大剣が予期せず急停止してしまった少女は、それでも高速の突進は止められず―――
アインハルトの脇をすり抜けて通路の壁に顔面から激突し、絆創膏全裸の格好でだらしなく気絶していたのだった。

※※※※※※   ※※※※※   ※※※※※   ※※※※※   ※※※※※   ※※※※※   ※※※※※  ※

224飴喰い子鬼:2012/03/14(水) 21:38:41 ID:d9spXotU

「確保ーっ! シュテル、映像記録に問題は無いよね? 無かったよね? あったら壊すよ? 物理的な意味でも」

「プラスターフォーム(絆創膏形態)に換装した瞬間に、色彩変調も解けて元の青髪に戻っていますね。
 確保以前にスタッフらが襲われた形跡も無いですし、金髪子悪魔の裸身乱舞が永久保存される事態は避けられたようです。
 ……残念ながら」

アインハルトとレヴィの決着直後に通路になだれ込んだフェイトとシュテルは、まず気絶中のレヴィの身柄を拘束。
ついで誤解で混乱するアインハルトに『痴女じゃないよ! 貞淑だからね? 覚えておいて!』と状況の説明を行い。
そして一番の懸念事項だった、レヴィの行動の映像記録のチェックを終えたのだった。

アインハルトも急ぎの用件があるとかで、事態を把握した直後にはどこかに消えてしまっていた。
去り際の顔は、フェイトがときおり浮かべる、桃色に浮世離れした表情に似ていた。

ちなみにレヴィは裸身をフェイトのマントで包まれたうえで、なぜか近くに落ちていた首輪の鎖でぐるぐる巻きにされている。
ついでだからと、シュテルがポケットからとりだしたボールギャグで口も塞がれていた。

「ねね、シュテル? 今、一瞬目をそらしてサラっとなんか黒いこと言われたと思うんだけど気のせいかな?
 そもそもなんでだよ、この絆創膏っ! 私と同じ体の子にこの格好教え込むのはさすがに悪意ありすぎだと思うんだ。
 罰として、なのはの格好してツインテールになったキミをヌード撮影させてもらってもいいよね?
 あと撮影に必要なことだから、腋とかつま先とかもクンカクンカさせてもらうよ?」
 
「そもそもソニックフォーム換装の発想自体、露出性癖がないと生まれないものだと思いますけれどね。
 まあ、それはともかく。
 問題のレヴィも回収されたことですし、これ以上の被害も無い様子ですから。
 事態は一応の収束と言うことで、警戒態勢も解かれるようです」

「事態は解決しても、私に対する罪は、償わない限り消えないと思うんだ。
 罰として、なのはの格好してツインテールになったキミをヌード撮影させてもらってもいいよね?
 あと撮影に必要なことだから、この首輪とか口枷とかも使ってハアハアさせてもらうよ?
 大切なことだから何回でも確認するからね?」

「……露出癖、被虐体質、弱者に対する嗜虐性。公僕を目指す者としては性癖に難ありですね。
 世界の壁を隔てる前に、少し矯正して差し上げましょうか。
 大丈夫。『同じ体』で、すでに経験済みですから。
 どうすれば素直になるのかは―――あなた自身よりも、詳しいですよ?」

どこからか取り出した、事件のもうひとつの発端ともいえる某執務官(15歳)の秘蔵教本を学術書のごとく読み上げながら。
『理』の顕現たる少女は、妖艶に微笑んでみせた。

225くしき:2012/03/14(水) 21:39:42 ID:d9spXotU
以上でした

では、失礼します

226名無しさん@魔法少女:2012/03/15(木) 00:58:42 ID:3zZES3pY
>>225
な ん だ こ の カ オ ス !
レヴィ暴走ギャグSSかと思えば、まさかのシュテフェ。その発想は無かったwww
GJです

227名無しさん@魔法少女:2012/03/15(木) 03:02:02 ID:l1fymcQE
>>225
なにこれひどいwwwwwww
残念なハオーといい変態ばかりだwwwww GJwww

228名無しさん@魔法少女:2012/03/15(木) 11:16:21 ID:qpPaN91c
>>225
これは凄いこれは酷いGJwwwwww

でも時期が文中で明言されているにもかかわらず、何でかフェイトさんが大人バージョンで脳内再生されて困る俺

229ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2012/03/15(木) 22:59:36 ID:wdnitELE
DOKI☆ヘンタイ淑女だらけのミッドチルダ!

いいぞもっとやれ!
性的に奔放な雷刃たんは一家に一人ほしい、いやほんとまじでがちに。



ともあれちょっくら投下する。
>>202
>>いざコトに及ぶときやそういうムードのときだけ別物の反応を示す
以上の言を受けて急遽書いてみた
前述のヴァイシャマの続きれす

230ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2012/03/15(木) 23:00:25 ID:wdnitELE
続・売れ残りと男娼の純愛で奇妙な話


 ギュッ。

「ちょ! いたいですよ」

「あ、ごめんなさい……こ、これくらいで良いかしら?」

 シュッシュッ。

「今度は少し弱いような」

「むぅ〜……む、むずかしいわね」

 うむむ、と。
 シャマルはそう呟いて眉根を寄せ、困り果てたという表情を作った。
 額に掛かった髪をそっと指で掻き上げる。
 手先が僅かに濡れている、汗ではない。
 生臭い臭気を漂わせるそれは、いわゆる男性の我慢汁というやつだ。
 発生源はシャマルの目の前にあるもの、ヴァイスの男性器。
 状況、二人とも裸、ベッド。
 以上の現状から論理的に導き出される解答=えっち。

「それじゃあ、これくらいでどう……かな?」

「ん、ああこれくらいで、できればもう少し柔らかく握って。手を休めないでください」

「うん」

 言葉を交わしながら、ベッドに腰掛けたヴァイスの脚の間で、シャマルは一生懸命手を動かす。
 恋人になった(無理矢理した)二人はまあよーするにこうやって、なんだ……チュッチュしてんだよ言わせんな恥ずかしい!
 そして見目麗しいシャマルの、その白い指先が震えながら弄るのは、赤黒いグロテスクな男性器であった。

「うう……」

 恥ずかしそうな呻きが彼女の口から漏れる。
 まだ男のモノに鳴れていないのか、目尻に涙を溜めておっかなびっくりという呈だった。
 
「あの、シャマル先生」

「なに」

「別に無理しなくても」

「む、無理なんてしてないわよ!」

「ちょ! いたい!」

「あ、ごめんなさい……」

 そう言いながらも彼女の手は禍々しい局部から離れていない。
 何故そんなにもこだわるのか、原因は先ほど交わした会話にあった。
 床の上でまだ情交に不慣れな彼女を、ヴァイスは熟練者らしくリードして愛撫し、夜の悦びへといざなう。
 だが、まだ男の象徴を見慣れぬシャマルに彼はうっかり口を滑らせた。

『医務官なら見慣れてるんじゃないですか? 治療とか、裸になる事もありそうだし』

 と。
 彼女はのたまった。

『だって……治療でもそんな凝視しないっていうか、恥ずかしくて直視できないし……治療する相手も女の人が多かったし』

 と。
 そして彼は言ってしまった。

『そっちでも初心だったんですね』

『う、うぶじゃないもん! いいわよ、だったら私がデキる女だって教えてあげるわ!!』

 と顔を真っ赤っかにして彼女は凄み、ヴァイスを押し倒し(以下略)こうなったというわけさ。

「あぅ……なんだか手疲れてきちゃった……ちょっと休んでもいい?」

「別に良いっすけど、そうすると萎えちゃうかも」

「ええ〜、じゃあどうしたら……」

「んー、じゃあ口とか」

「くくくく、くちぃ!?」

 仰天したシャマルはぺたんと白く大きな尻を付き、たじろいだ。
 ちなみに真っ裸なので、たゆん、と揺れる胸とか上から見下ろす視点で見る腰のくびれなんかが大変いやらしくヴァイスは眼福であったのはここだけの話である。
 ともあれシャマルは仰天し、怖気づいていた。
 眼前には雄雄しく屹立するペニスがある。

231ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2012/03/15(木) 23:00:59 ID:wdnitELE
 フェラチオ、つまり彼は口にして愛撫しろと言っているのだ。
 正直に言えば抵抗感があった。
 なにせ男性器とはつまり尿道口であり排泄器官なのだ、それを咥えろとは、ついこの間まで処女だったシャマルにはあまりに難易度が高い。

「あの、別にできなかったら無理しなくて良いですからね?」

 ヴァイスはそう言って諭すのだが、しかしこれが逆効果だった。
 子ども扱いされたりすると、どうにもこの見栄っ張りな医務官の女性はかちんとくる気質らしい。

「だ、大丈夫よ! これくらいよゆーなんだから」

 そう言う割りには顔は真っ赤で手は震えていて話し方もぎこちなかった。
 ともあれ彼女は勇気を振り絞り、ずずいと肉竿に顔を近づけた。
 
(うう……大きい、それに臭いも……でもああ言った以上、やらないとかっこわるいし……)

 そっと幹を指で握り締め、ゆっくりと顔を寄せる。
 余程自尊心、というか、女のプライドがあったのか。
 えい、と心を決めて舌先を突き出した。
 濡れた、赤く熱い舌でちろりと一舐め、亀頭をなぞる。

「……ッ」

 押し殺した声が、ヴァイスの口から漏れた。
 それだけで彼が快感を得ていると知れた。
 もっとそれが聞きたいと、シャマルは自然に感じる。
 ちゅっちゅ、と小さくついばむような口付けを、何度も先端に繰り返す。
 だがそれでは刺激が足りないのか、あまり反応は芳しくなかった。

(こうなったら……えい!)

 羞恥心を焦がしながらも、慎ましく開けた口をさらに開き、舌を差し出して赤黒い異物を口内へ挿入。
 凄まじい臭気、熱、大きさ。
 産まれて初めて口にする男性器は、お世辞にも心地良いものではなかった。
 それでも、

「んッ……うぅ」

 苦しげとも取れる、恍惚の呻きがヴァイスの口から零れた。
 大きな異物を口に入れて涙目になった瞳で見上げれば、快感に耐えるヴァイスが吐く息を僅かに荒げていた。
 
(あ……ちゃんと気持ちよくできてるんだ)

 口の中に含んだ彼自身にぎこちなく舌を這わせつつ、そんな事を思う。
 夜伽ともなれば一方的に快楽を与えられる側だったのが、自分が与える側になる。
 肉体ではなく、心を満たされるような心地。
 
(もっと……気持ちよくしてあげたい)

 熱く胸の奥で脈動する想いに、何時しか嫌悪感も薄れていく。
 シャマルは必死に首を上下させ、唇と舌とで肉棒を扱いた。
 まだまだ性の技には疎い彼女だが、とにかく男性器は上下されれば射精する、程度の事は理解できていた。
 尿道口からじわりと広がる塩味。
 先走りの液が滲み始めた。
 口に大きな肉竿を入れているだけでも大変だというのに、余計にむせそうになる。
 目尻の端に溜まった涙がとうとう頬に伝い始めた。

232ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2012/03/15(木) 23:02:17 ID:wdnitELE
 それでも舌を這わせ、上下運動をして唇で幹を上下するのは止めないあたり、シャマルは一途だった。

「あんま、無理しなくても良いですよ」

 気持ち良さそうに眉を寄せながら、ヴァイスが涙目のシャマルを見て言う。
 案じられて余計に火が点いたのか彼女の奉仕は勢いを増した。
 口内に肉棒を挿入した事で増えた唾液が、じゅぷじゅぷ、と淫らな水音を響かせ始める。
 いやらしい音色、そして涙目の美女に奉仕されるという淫靡な光景に、ヴァイスの欲望もいよいよ昂ぶりを抑えきれなくなる。
 
「シャマル先生、そろそろ……ッ」

 切羽詰ったような声。
 だが物事に集中すると他の事に気が回らなくなるのか、奉仕に夢中になっていたシャマルには上手く聞き取れなかった。
 ぶるり、とヴァイスの身体が戦慄く。
 それが合図だったのか、とうとう彼の欲望が、熱くぬめる粘膜の刺激に屈し、爆ぜた。

「んッ……んぅぅ〜ッ!!」

 突然口の中にぶち撒けられる大量の粘り気。
 溢れる青臭い臭気。
 びくびくと脈動する肉竿から、それは止め処なく溢れ出る。
 口の中が一杯になって呼吸さえできない。
 慌ててシャマルは顔を離すが、まだ衰えず射精は続いており、彼女の前髪から顔まで白濁が降り注いだ。
 一体どれだけ吐き出したのか、胸元まで白い滴りが落ち、ようやく事は収まった。

「ん、ぷ……ヴァイスくん、だしすぎ……」

 こくん、と幾らか飲み干し、そうできなかった分を唇から溢れさせ、シャマルが喘ぐ。
 独特の臭気、何とも形容し難い味。
 だが彼の悦びの証だと思えば、そこまで嫌悪感はなかった。
 むしろ気持ち良く出来た証拠だと、愛おしさがある。
 
「大丈夫ですか? 途中で止めても良かったのに」

「だ、だって……ヴァイスくんにも、きもちよくなってほしかったから」

 いつの間にかヴァイスがティッシュを何枚か取り出し、差し出してくれた。
 ん、と頷きつつそれをもらい、付着した精液を拭う。
 くしゅくしゅと顔を清めて顔を上げた時、シャマルはようやく気付いた。
 自分を見下ろすヴァイスの視線が、どこか獣めいた凶暴性を帯びているのを。
 スタイル抜群の美女が懸命に奉仕をし、さらにその顔にたっぷりと欲望の白濁をぶち撒ける。
 男たるもの、これで興奮しないでいろというのが無理な話だ。
 肉食獣を前にしたか弱いカモシカの心境。
 ふつふつと湧き上がる恐怖感に、シャマルは後ろに下がろうとする。

「あ、え……ヴァイスくん? なんだか目が怖いんだけど」

「いえいえ、そんな事ありませんよ。まあともかくあれですあれ」

 いつの間にか、正しく獣並の動きの速さでヴァイスの手がシャマルの肩を掴む。
 身体が揺れたかと思ったら既に押し倒されていた。
 ギラつく瞳の輝きと共に、ヴァイスは言った。

「お返しに、俺もシャマル先生を気持ちよくしてあげますから」

「え、あ、ちょ、ちょっとまって! そんな……ふぁああ!!」

 そんなこんなで抗議の声は甘い喘ぎと代わり、結局なんだかんだで二人はどろどろの濃厚で愛情たっぷりの行為に耽っていったそうな。
 めでたしめでたし。


終幕

233ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2012/03/15(木) 23:04:07 ID:wdnitELE
投下終了。

本番があると思った? 残念さやかちゃんでした!(チガウ


とにかくシャマルさんは正義なんです絶対なんですかわいいんですエロいんです。
ほんともうマジでシャマルさんの二次創作とか薄い本とかもっと増えようぜいやほんと切実に。
そんな心境を想いつつ保管庫コメでのたまったギンガやカリムの被虐陵辱ものを考える日々であった。

234黒天:2012/03/16(金) 10:25:07 ID:zMnfzHGA
>なのはの顔で責められるとクセになりそう。
>無論ヴィヴィオに同じ事を望まれたなら、そんな歴史もプライドも1ミリ秒で投げ捨てる。
フェイトさんと覇王、所々から駄目な匂いが漂ってくる・・・マジで嫁の貰い手あるかが心配だよ。


シャマルさん、エロ可愛い。俺の話の中では産業廃棄物生成してるのに・・・
それはさておき、おいどんも投下するでごわす。
ミカヤさんの陵辱エロの続き。

235剣姫堕落:2012/03/16(金) 10:26:07 ID:zMnfzHGA
天瞳流抜刀居合いの道場。
その道場に急な呼び出しを受け、門下生達は駆けつけた。
不思議な事にメンバーに女性の門人は1人も居なかった。
稽古が休みの日に呼び出された事に疑問を覚えながらも、彼らの1人が扉を開け、中に踏み込み、思わず息を呑んだ。

「やあ、皆、おはよう・・・」
道場の中心に立っているのはミカヤ・シェベル。
天瞳流の師範代であり、彼らにとって憧れの女剣士だ。
格好も普通の天瞳流の道着であり、これも見慣れた姿といえる。
違う所は、ミカヤの頬に薄っすらと赤みが差し、全身から何ともいえない妖艶な匂いを立ち昇らせている事である。

散々、慰み者にされていたミカヤの精神は、快楽を貪る牝に堕ちた。
唇から吐き出される息も微かに荒くなり始め、道着の下にさらしを付けていないのか、豊かな乳房の膨らみがはっきりと見て取れる。
何よりも薄桃色の先端は、布の上からでも解るほどにしこり、門下生達の熱い視線に晒されている。

「ふふっ・・・皆、真面目に修練しているな。そのご褒美として、私は身体を使って君達をもてなしたい・・・遠慮せずに私を貪ってくれ」
道着の布の上から豊かな膨らみに手をあて、熱い息を吐くミカヤの瞳は淫猥な牝の光に満ち溢れ、門下生達を幻惑していた。


「し、師範代・・・な、何を馬鹿な」
「冗談は止めて下さい、ミカヤ師範代」
動揺した門下生達が口々にそう言うが、既にミカヤの耳には届いていない。

「どうだい、バラバム、私の身体を味わってみたくはないかな?」
「・・・ど、どうなさったんですか」
バラバムと呼ばれた門下生――彼らの中でも少年といってもいい年頃――の門下生は、実に妖艶なミカヤの様子にただうろたえている。
淫らに唇を舐めながらミカヤは、その少年剣士の前に跪き、ズボンを下ろした。
そしてまだ勃起していない肉棒を口に含み、緩やかに愛撫し始めた。
「んくっ・・・んむ、ちゅぱ、どうだい、私の口は気持ちがいいかい?」
「あっ・・・ん、ふぅ、し、師範代・・・あ、あぁっ!!」
ピチャピチャという卑猥な音が道場内に響いていく。
他の門下生達も身を乗り出す様にして、ミカヤの痴態に眼を奪われていた。
「・・・ん、ちゅぱ、れろ、はぁむっ・・・いいよ、思い切り、濃い精液を出してくれ・・・」
口全体で包み込む様にしてミカヤは、肉棒を咥えこみ、軽やかに前後に動かした。
やがて少年剣士の腰がビクビクと震え、射精の予兆を感じ取ったミカヤは若く青臭い樹液を一滴もこぼすまいと口を窄めた。

「・・・ん、んむっ、ごく、んくっ・・・濃くて、美味しいぞ・・・むぅ、れろぉ・・・」
青臭い精を搾り取り、その味を堪能するかの様にミカヤは咥内でクチュクチュと掻き回した。唇の端から唾液と精液の混ざり合った液がボタボタと垂れ落ち、神聖な道着を汚していく。門下生の男達はゴクリと生唾を飲み込み、彼らの様子に官能を高めたミカヤは淫猥な娼婦の様に微笑む。
「あぁ、素敵ぃ・・・皆も、存分に私を貪ってくれ、あぁん・・・」
精液に塗れた手を差し出した瞬間、理性が吹き飛んだ門下生達は、一斉にミカヤの肢体に群がった。煮えたぎる獣欲を浴び、ミカヤは悦びに満ちた表情を浮かべた。

236剣姫堕落:2012/03/16(金) 10:26:56 ID:zMnfzHGA

「・・・はぁ、ふうぅ、じ、実は僕、前からミカヤさんを犯したくて・・・」
「く、口でしてくれますか」
「ああ・・・いいよ、一杯、私を犯してくれ」
ミカヤは自らの袴に手をかけ、一気に脱ぎ捨てた。
スラリと長く白い脚が門下生達の眼を釘付けにする。
既に脚の付け根からは淫らな汁が垂れ落ち、秘所は門下生達の肉の棒を味わおうと甘い匂いを放って、いやらしく蠢いている。
「あぁ、んふぅ、入れてくれ、君達の肉の刀で私を貫いてくれ・・・んはぁんっ!!」
息を荒げた1人の門下生がミカヤの足の間に滑り込み、猛り狂った肉棒を濡れそぼる淫穴に突きいれた。挿入された刺激で軽く達したらしく、ミカヤは身体を震わせる。
「んん・・・んふぅ、あぁん・・・レオニード、君のは太くて長い、あぁん・・・」
「ミ、ミカヤ師範代、わ、私は師範代とこうして・・・あぁ、夢のようです」
門下生が腰を激しく動かす度に、結合部からは卑猥な水音を伴って淫蜜が泡立ち、プチュプチュと弾け跳ぶ。甘い喘ぎを漏らすミカヤの白い脚が門下生の腰に絡みつき、子宮の奥底まで肉棒を受け入れていく。
「はあぁ、もっと激しく、んふぅ・・・はあ、ん、ひぅん・・・いい、凄くいいのぉ・・・」
「師範代・・・ふぅ、はあぁ・・・・中で絡み付いて・・・」
自らも激しく腰を動かし、ミカヤは男の肉棒を味わう内に声が感極まってくる。
しっとりと汗が滲んだ身体が痙攣し始める。

「・・・いい、も、もうイク、いってしまう・・・ん、はぁ・・・ふあぁ――――!!」
絶頂に達したミカヤの声が弾け、肉壁が蠢き、少しでも多くの精を吸い出そうとするが、その間もなく、新たな肉塊が押し込まれてきた。
「あぁん・・・ま、また入ってきたぁ・・・凄い、あふぁぁ・・・いいのぉ・・・」
そしてミカヤの秘所だけでなく、蕩けきった嬌声を紡ぐ口にも肉棒は押し込まれる。
ピチャピチャと音を立て、ミカヤは咥内の肉棒に愛おしそうに舐めまわす。
やがて秘所と口を犯されるだけでは物足りなくなったのか、ミカヤは切なそうに喘ぎを漏らしながら、形のいい尻を振りたて始めた。
「あぁん・・・お尻にも、お尻にも欲しい・・・太くて、硬いオチンチン、君達のそれ、速くぶち込んでぇ、お願いっ!!」
ミカヤの淫らな声に、門下生達の股間の一物は、雄雄しく屹立した。
その様子を見て取ったミカヤの身体が狂喜した様に打ち震える。
やがて彼らの中の1人が尻たぶを押し開き、一気に押し込んだ。
「んぐぅぅ・・・あぁん、ふぅ・・・ちゅぷ、んむぅ・・・」
秘所よりも遥かに狭い菊門を肉棒で蹂躙される刺激に、ミカヤの凛々しい顔が歪む。
だが、菊門が引き裂かれる痛みすらも快感に変換されるらしく、唇から涎をダラダラと垂らしながら、その色香の塊と化した肢体をくねらせる。
「んん・・・あふぅ、お尻がゴリゴリと抉られて・・・もっと、一杯動いて、犯してぇ・・・」
切羽詰った喘ぎを漏らすミカヤの菊門の締りが一際強まった。
その刺激を受け、尻を犯していた男が雄叫びを挙げ、射精した。

237剣姫堕落:2012/03/16(金) 10:27:39 ID:zMnfzHGA

「んふぁ・・・お、お尻の中に精液が・・・あ、んふぁ・・・注ぎ込まれてるぅ・・・」
引き攣ったミカヤの悲鳴が上がり、男達に押さえつけられた身体が激しく振動した。
秘所と口を犯していた門下生も限界を迎え、続けざまにミカヤも絶頂に達した。
更にミカヤを取り囲んで肉棒を扱いていた門下生達の何人かも絶頂を迎え、ミカヤの顔といわず、身体といわず、ありとあらゆる場所に精液が降りかかる。
「あはぁん・・・もう、こんなに一杯、素敵・・・んぐっ・・・」
全身を汚す精液を弄び、無意識の内に指で舐め取りながら、ミカヤは恍惚とした笑みを浮かべた。既にミカヤの肉欲は歯止めを失っていた。
「もっと、もっと私を犯してぇ・・・おっぱいもお尻も、お口もオマンコも・・・もう好きにしていいからぁ、あふぅ・・・ほら、ぶちこんで・・・」
蕩けきった嬌声を張り上げながらミカヤは、妖しく瞳を揺らめかせて門下生達を誘う。
それに煽られた門下生達は、肉欲を貪る獣に変貌し、ミカヤに襲い掛かった。
道場内に女の嬌声と、肉の絡み合う淫靡な音が響き渡った。

それから数時間後――――

「くくくっ・・・大人気だな、ミカヤ」
「あっ、ご主人様」
道場生達から思う存分に精を搾り取ったミカヤは、悠然とした足取りで道場に入ってきた兄弟子の姿を見て、精液がこびり付いた顔をほころばせた。

「もう身体中が精液で穢されているな、さて俺はお前の大きな胸で奉仕して貰おうか」
「はい、私のいやらしい胸でオチンチン扱かせてください」
従順な性奴隷となったミカヤは兄弟子の前に跪き、豊満な胸に勃起した肉棒を挟みこむと、谷間から覗く先端部に顔を近づけた。
「はあぁっ・・・凄い匂い・・・美味しそう、んむ、滑りをよくしますね。じゅぷ、れろ・・・」
咥内で反芻した唾液をたっぷりとミカヤは、ドロドロと胸の谷間に流し込んでいく。
ヌルヌルとした舌が伸びてきて、先端部をネットリと舐め上げてくる。
「んむっ・・・んん、れろ、はぁん・・ちゅぽ、んむ・・・」
頬を色っぽく上気させながら、ミカヤは舌先をチロチロと動かす。
乳房を両手で圧迫しながら本格的なパイズリが開始された。
肉棒が胸の谷間で揉み上げられる度に、胸の谷間から卑猥な音が奏でられる。
「んん、凄い・・・ヌルヌルしていて、凄く熱い・・・ドクドクと脈打って素敵・・・」
泡だった胸の谷間を恍惚とした瞳で見つめ、ミカヤは悩ましく身体をくねらせる。
熱い吐息を先端部に吹きかけながら、先走りと汗と唾液が混じり合った液を潤滑油にミカヤは豊満な乳房を使って、根元の部分から扱き上げてきた。
「はぁ・・・きてぇ、んん、ちゅぱ・・・私のおっぱいにかけてぇ・・・あぁん・・・」
「よし、出してやるぞ、胸をたっぷりと汚してやる」
その直後、胸の谷間で粘ついた白濁液が弾け、胸全体に飛び散る。
肉棒を胸の谷間に収めたまま、ミカヤは激しく身体を痙攣させた。
「んん・・・はふぅ、熱い、ザーメン、出されて、あぅ、イ、いっちゃうぅぅ―――――!!」
どうやら精液の匂いや熱さによって絶頂に達してしまったらしい。
ひとしきり絶頂の甘い喘ぎを漏らした後、ミカヤは脱力した。
乳房に包まれた肉棒を通して、ミカヤの心臓が早鐘の様に脈打っているのが解った。

238剣姫堕落:2012/03/16(金) 10:28:20 ID:zMnfzHGA

「あぁっ・・・飲ませて下さい、臭くて濃厚なザーメン、味わいたい・・・」
顔中を欲情に蕩かせながらミカヤは甘えた声でねだってくる。
兄弟子は愉快そうに笑い、ミカヤの唇めがけて肉棒を突きこんでやった。
「ほら、望みどおりくれてやる、たっぷり味わえ」
「んぐっ!?・・・むぐ、ちゅぷ、れろ、はぁ・・・美味しい、んちゅ・・・れろ、ん、んん・・・」
咥内に突きこまれた肉棒に舌を伸ばし、ミカヤは鈴口に残った精液を吸いだした。
そして残らず吸い出すと、精液で白濁塗れになった乳房を濡れた瞳で見下ろしながら乳房の上下運動を再開した。胸の溝から粘ついた音が立つ。
「んはあぁ・・・また硬くなって、あぁん・・・素敵、んちゅ、ちゅぱ・・・れろ、ちゅう・・・」
肉棒が挟まれ、包まれ、擦られ、両側から圧迫される。
薄桃色の先端は硬く尖り、ミカヤが興奮している事を教えてくれる。
「もう一発欲しいか?」
「あぁん、はい、欲しいです・・・下さい、ご主人様の濃いミルク、飲ませてぇ・・」
肉棒を乳房の上方まで引き上げ、ミカヤは先端部を咥内に迎え入れてきた。
ジュルジュルと音を立て先端に舌を這わせ、射精を促してくる。
「それ・・・味わえよ」
兄弟子はミカヤの髪を引っ張り、咥内に欲望の滾りをぶちまけた。
喉を鳴らし、ミカヤは恍惚とした表情で最高級の美酒を味わう様に、粘度の高い精液を飲み下した。だが、それでも満足せず、ミカヤは再び肉棒にむしゃぶりついてくる。
「・・・んん、ちゅぶ・・・はぁむ、もっと下さい、あぁん・・・ちゅる、んぶ、れろぉ・・・」
精液塗れになった姿で、だらしなく道着を肌蹴け、ミカヤは男の一物を胸に挟み込み、夢中でしゃぶり続ける。その淫乱その物の姿に兄弟子は満足した様に頷いた。



これ以降、天瞳流の道場で師範代であるミカヤが主賓兼生贄を勤める、一部の男子門下生を対象とした秘密の宴が開かれる様になった。

239黒天:2012/03/16(金) 10:29:53 ID:zMnfzHGA
これにて終了でござる。
ミカヤさん、エロい。次は『黒の碑〜』を書き上げねば・・・

240名無しさん@魔法少女:2012/03/16(金) 23:05:49 ID:GEw2gcLY
ちょっと天瞳流に入門してくる

241名無しさん@魔法少女:2012/03/17(土) 12:40:02 ID:oWszxx7c
こいつは良いな……GJ

242名無しさん@魔法少女:2012/03/19(月) 14:00:22 ID:OXE4.N32
フェイトってVの時代になのはとヴィヴィオと一緒に暮らしてるの?
それとも通ってるだけ?

243名無しさん@魔法少女:2012/03/19(月) 16:23:45 ID:HJICOdfw
一緒に暮らしてる

Xでのちょっと離れた距離から見守っているという設定とはいったい何だったのか
あとヴィヴィオの司書設定

244名無しさん@魔法少女:2012/03/19(月) 16:48:48 ID:Ag2t.9nI
>>243
嫌な言い方だがvividの作風の時点でお察し下さいってことなんだろうさ

245名無しさん@魔法少女:2012/03/19(月) 18:45:17 ID:iy0YU442
vi……vid……?

246名無しさん@魔法少女:2012/03/19(月) 19:12:30 ID:Yhn1UsV2
同棲してるならヴィヴィオは毎日なのフェイのギシアンを見て育っているわけか胸熱だな
ママたちの道具を持ち出してアインハルトさん相手にいろいろと試してみたくなるわけだな

247名無しさん@魔法少女:2012/03/19(月) 20:45:19 ID:OXE4.N32
もう百合肯定派としてはもう二人は結婚すればいいと思うよ

248名無しさん@魔法少女:2012/03/19(月) 20:58:06 ID:DHie9kdY
>>246
誰かこんな感じのを書いて欲しい切実に
そういえばなのヴィヴィとかも久しく来てないよな……

249名無しさん@魔法少女:2012/03/19(月) 22:01:19 ID:fNObgzq6
フェイト「浮気していいのはユーノまでだよ」
ユーノ「浮気していいのはフェイトまでだよ」
なのは「浮気したら全力全壊SLBだよ」

250名無しさん@魔法少女:2012/03/20(火) 00:34:01 ID:YAUid6Dw
>>249
なのはさん中心のユーなのフェ三角関係(あるいはハーレム)ってのも
数ある定番の一つ、か……

251名無しさん@魔法少女:2012/03/20(火) 01:03:12 ID:umbe0R5I
レズ展開はもう公式でも薄い本でも見飽きてしまったよ。
結婚したからどうなのって言えちまうわ…。

252名無しさん@魔法少女:2012/03/20(火) 02:35:16 ID:WVU4l/ww
そろそろ男の娘やら、漢にしか見えない少女の出番という訳ですね!!
あと、触手受けとか

253名無しさん@魔法少女:2012/03/20(火) 06:49:25 ID:L9luk7WU
トーマ「浮気って?」
エリオ「文化だよ」

254名無しさん@魔法少女:2012/03/20(火) 08:11:06 ID:8a1nTjE2
>>253
トーマ×エリオなのか
エリオ×トーマなのかはっきりさせたまえ!

255名無しさん@魔法少女:2012/03/20(火) 09:40:05 ID:IFqmUgHc
>>254
ク○ノ「僕が二人ともいただいたよ」

256名無しさん@魔法少女:2012/03/20(火) 10:43:13 ID:72eEF1VA
クロノ「尻は浮気ではない。故に尻調教は浮気ではなく、緊迫尻調教も露出尻調教も浮気にならない」

257名無しさん@魔法少女:2012/03/20(火) 11:16:12 ID:GnuR87Iw
○○○○「……ふーん。じゃ、今年のお小遣いは全部抜きね。あと隠してた調教道具とAVは全部捨てておいたから」

258名無しさん@魔法少女:2012/03/20(火) 13:10:48 ID:Hx0WrF2E
Sts時代の数の子達がもし結婚&出産とかしたらスカの手によって夫と子供が戦闘機人へと改造されるのか
人間と戦闘機人との子供という珍しいものとして赤子が実験材料にされるのどっちだろ

259サンポール:2012/03/20(火) 13:19:03 ID:kDRUDgxs
この前のユノはやの続きを投下します。
エロはまだなし。
なんだかユーノの登場が唐突すぎて書き手もしょんぼり……。

260サンポール:2012/03/20(火) 13:20:20 ID:kDRUDgxs

ユーノくんとはやてさん2

惰性にはやては包まれた。朝めざてもやる気がおきなかった。だらだらと着替え、のんびりと朝食の支度をして紅茶を飲みながら
ゆっくりと食事を摂る。紅茶を飲みながら、ゆっくりと吐息が吐かれた。すでに時刻は9:30を回り、小学校では授業が始まってるだろう。
社会人は仕事を始めているに違いない。なんともいえぬ優越感に浸りながらの朝食だった。未だ朝特有の日差しも暖かくて心地よかった。

ゆるりゆるりと食べ終えて、風呂の残り湯で洗濯機を回しのろのろと掃除を始める。でもすぐに飽きた。

「…………」

はやて本人はわかっていた。施設に連絡をいれたりとこれからの為に色々と行動しなければならない事も。
気持ちの整理をつけたかったのかもしれない。無駄な時間と解りながらも、これまでの生活と区切りをつける為に。
掃除もそこそこにpcに電源を入れる。かれこれ数ヶ月の起動だ。

ちゃんと立ち上がるか不安だったが、問題はなさそうだった。良かった。
お気に入りのサイト、というのもあまりないが適当なニュースサイトを眺めながらぼんやりしていると
ヅイッターの事を思い出す。すぐにアクセスしてみると五ヶ月前と変わらない画面がでてきた。少し悲しくなる。

「ええんよ、解っとったもん。ええんよ……」

一人自虐に浸りながらAlt+F4を押す。ウィンドウが消えうせ、もう一度同じボタンを押し画面押しエンターキーを叩いて画面を消した。
空しさが広がる。
静けさが佇む。

「寝よ」

自堕落もいい所だが、寝て気持ちを入れ替えたかった。
片手で自動の車椅子を操作して部屋に戻る。ベッドに入ると、寝間着にも着替えずに目を閉じた。
全てが嘘であればいいと願った。はやてはこれから、長生きができるかもしれないというのに。
何もかもがアベコベだった。すぐに静かな吐息が立ち始める。次にはやてが目覚めるのは夕刻になるが、その間。
彼女は夢を見た。

子供は誰でも憧れを抱く。
女の子であれば、白馬の王子様かもしれない。スチュワーデスやびしばし働くOLかもしれない。
でも、はやてが夢の中で見た憧れは違っていた。

ただ平凡な生活を送る事だ。

自分を愛してくれる旦那様と。
ただただ普通に暮らすのみ。

「それでええねんな」

「多くを望んだりせえへん」

「私は車椅子の障害者やし」

「もうこの先どうなるか和から解らへんけど」

「普通にいきたいねん」

「普通に」

「普通にな」

それも自分で掴み取らねばならない。
これからはきっと今までと違う生活が待っているに違いない。
もしかしたら、同情するなら金をくれと叫びたくなるほど過酷かもしれない。
それも仕方が無いと思った。

一抹の優しさが、自分の中でこぼれる。

しゃあないねん。
みんな自分が大切やねん。
保護者もおらん車椅子少女に構ってる暇なんてあらへんあがな。

一抹の寂しさも、自分の中でこぼれる。

でも、だからこそ強く生きていかなあかん。
ぐずぐずしたっても何も始まらん。
自分の運命なんてもんがあるなら、自分で掴まなあかん。
捕まえられるもんならな。

そう思いながら、優しさと寂しさを掻き抱いて夢の中で泣いた。
大丈夫。
きっとうまくいく。
大丈夫。
なんとかなる。
波乱万丈でもええねん。
私頑張るんや。

だから

「結婚、したいなぁ」

笑顔を浮かべた。
大丈夫、きっとドラム缶に沈められる事なんてない。
なんとかなる。なんとかなるさ。泣き顔を払拭しようとした時。誰かの声が聞こえた。

「変わりたい?」

「……?」

中性的な声だった。

「君が変わりたいなら、グレアムがどうして君の援助を絶ったか教えてあげる」

「………………………………誰…………?」

掠れるほど小さな声で尋ねてみた。

「海の見える公園で待ってる」

「ちょ、ちょっと、待ってや!」

そこで夢は途絶えてしまう。目覚める。寝る前と変わらず、ベッドの上にいた。
ただし、目元がぬれていた。泣いていたらしい。

「……………………」

夢でも現実でも泣いていたことになる。鼻を啜りながら、夢の事を思い出す。
公園で待っている、といっていた。思わず鼻で笑ってしまう。

「夢の中のこと信じてどないすんねんな……」

一笑に付しながらも、

「……………」

261サンポール:2012/03/20(火) 13:22:20 ID:kDRUDgxs
声の主が「公園で待っているかもしれない」という気持ちがあった。
まさか、とも思う。事実八神はやての夢は八神はやてのみが覚えているものだ。
他人どうこうではない。しかし、最後に夢でもみようと思った。

「行ってみよか。夕日も綺麗やし散歩がてら」

そう決めた。ベッドを降りて車椅子に乗り移ると家を出て一路公園へと向かった。

「(ああ)」

途中、美しい夕日の黄昏に目を細める。八神はやての死のように思えた。
車椅子の少女よさようなら。
これまでの生活よ。……車椅子が駆動する際の音を静かに聴きながら、公園の中へと入る。
途中、子供たちの楽しそうな声や老人達が出て行く姿が見受けられた。
太陽を直視したおかげで目の前が暗くてよく見えなかった。それでも、鳴海の海公園の中は潮の香りに満たされ程よい風が吹いていた。
もう涙はない。

誰かが来る事を期待するでもない。公園の中をゆっくりと車椅子で巡った。
最後に一番海に近い道を行く。

「(またいつか来よ)」

美しい景色を目に焼きつけておく。
潮の香りも、みちひきの音も。何もかも。

「明日から頑張らんとなぁ……」

そう思いながら、あるベンチに差し掛かった時。誰かが腰を下ろしているのに気が付いた。
あまり大きくはない。子供のようだった。同年代だろうか。
ウミネコの鳴く声も静かに聞こえた。

「見た夢は覚えてる?」

「は?」

手は電動車椅子を停止させていた。
ベンチに座る子から声をかけられた。
でも、太陽を見つめ続けたせいで顔がよく見えない。
あと少し、あと少しと目を細めども相手の顔が見えない。

「平気?」

「あ……すみません。さっき太陽を見続けたせいで、目の前がぼけてるんです」

「そっか」

納得してくれた。
それでもはやては目を細めるのを止めない。
少しずつ、見えてきたような気がした。

「えっと……」

「折角来てくれたんだから、話を聞いてくれるかな」

「は、はぁ……」

「実はね。僕魔法使いなんだ」

「(きちがいか!)」

しかし、ようやく太陽の暗がりが瞳の中から抜け落ちて少年の顔が見えた時。
はやては思わず肯定してしまった。少年の髪は日本人ではありえぬ金。風貌は優しそうだった。

――騙されてもいいと思ったのは、内証である。
そして関西人らしく阿呆ちゃうんかと自分自身に突っ込むのだった。
心の中で。

「数百年前にある一冊の本が生まれた。その本は夜天の書と呼ばれ後の世に古い魔法を知らせる
素晴らしいものになる筈だった」

少年はベンチから立ち上がると海を望める手すりへと歩み寄る。

「でも人間の傲慢さで、いつしか夜天の書は闇の書と名前を変えて呼ばれるようになってしまった。
自己防衛。無限転生プログラムを兼ね備えた最悪のロストロギアにね」

波打ち際の飛沫が聞こえる。
ただ、黙って聞いていた。

「闇の書は無限転生プログラムで倒しても倒してキリが無い。10年に一度、現われては倒され現われては倒されを繰り返した。
被害総数は不明だけど、多くの死者と二つの惑星を死の星に変えてる。10年前、魔法の世界で悪い人達を取り締まる時空管理局は
被害を出しながらも闇の書を転生させた。でね。今回の主は君だったんだ」

口をあけて黙って聞く。頭の中では信じきれずにいる。馬鹿かこいつとも考えている。
話している内容がなんとなくは解っても、はいそうですかと納得はできなかった。
少年は話を続ける。

「10年に一度。闇の書の主が選出される。その度に多くの人が死ぬ。主となった人も含めて」

納得はできないがなんとなくは解るはやては、口元に嘲笑いの笑みを浮かべた。

「私。死ぬんか」

「いいや死なない。例外もある。闇の書の主が自ら闇の書を破棄した場合は助かる」

「私、そんな本見た事もないで」

「ううん。あったんだよ。君の家の本棚の中に」

それを言われると何故かゾッとした。気がした。読んでいない本や触っていない本は大量にある。
その中に混ざっているとしたら……?唇をきゅっとかみ締めて、拳を固めて抗った。半分つくり話と思いながらも乗ってみた。
本当と信じる心も芽生えていた。

「で、でも捨てればええんやろ?」

262サンポール:2012/03/20(火) 13:23:11 ID:kDRUDgxs
「ああ、ごめんね。闇の書はもう君の家の本棚にはない」

二転三転する。苛立ちが少し浮かんだ。

「無いん?」

「うん。僕が処分しちゃった」

うん。僕が処分しちゃったんだうん。僕が処分しちゃったんだうん。僕が処分しちゃったんだと頭の中で反芻させてから
ある言葉が浮上した。闇の書は家の本棚にあったらしい。でも処分したらしい。

「不法侵入かいな」

「ああ、ごめん。君の家には入ってないよ。
君の家の前から座標を指定してね。闇の書を太陽にまで転送したんだ」

「………………」

口をぽかんと開けて呆然とする。
太陽?
転送?
闇の書?

そんな事を言われても信じられるわけが無い。
鼻で笑う。

「自分、頭大丈夫か? 医者行ったほうがええんちゃう?」

地球から太陽まで時速100kmで行くとどれほど時間がかかるかお解かりだろうか。
170年だ。少年も苦笑した。

「酷いな。頭は大丈夫だよ。話を最初に戻そう。グレアムだけど、あの人はね。
さっき出た時空管理局のお偉いさんなんだ。実はね」

また、はやては黙って聞いた。

「この星の英吉利出身らしいけど……10年前の闇の書事件に遺恨があったらしくてね。
ずっと追ってたんだって。それで、何年前か知らないけど君が主になる事を突き止めた。
だから資金援助してたんだと思うよ」

顔が、卑屈に歪んだ。

「……何なん?」

「この国だと子供が一人暮らしなんてなんてありえないよね。不思議に思わなかった?」

そんな事言われるまでも無い。

「何なんよ」

腹の中で屈辱が歪んだ。

「言い方が悪いと、君はグレアムに飼い殺しにされてたんだ。きっと、闇の書が発動したら君は」

「さっきから黙って聞いてれば一体何なんやお前はッ!!!!!」

怒声が周囲に広がった。両手は車椅子のフレームを握り締めていた。
いつの間にか太陽に焼かれた視界は明瞭となり、目の前ははっきりと見える。
少年は表情を崩さなかった。

「さっきも言ったけど、僕は魔法の世界の住人だよ。名前は、ユーノ・スクライア」

「何なのあんた……」

「僕がしたい事は二つ。一つははやてに全部知ってほしかった。
もう一つは、後で言う」

「……ええやろ戯言にもう少し乗ったるわ。
今の話が全部本当ならグレアムおじさんは今何してんねん」

「管理局に拘束されてるんじゃないかな。言い方を変えると犯罪者になったわけだし。
もう二度と、君が接触する事はないと思うよ」

「……グレアムおじさんは私を殺そうとしてたっていうんかい」

「少し違う。あの人は闇の書が覚醒した状態の君を永久凍結させるつもりだったんじゃないかって。
局の人は言ってたよ」

「凍結……?」

「そう。闇の書も、主である君も活動を停止してしまえば転生されずに済む。
君一人の被害で万事解決になるっていう寸法。だと思う」

「………………」

嘘だと叫びたかったが、グレアムからの手紙を思い出すと何も言えなかった。
しかしはやてはすがった。

「あんた……グレアムおじさんに何かしたとちゃうやろな」

「……ん?」

「私やあの人の今を壊そうとしたとか」

「足」

ユーノの一言にはやては言葉を止めた。

「病気の進行止まったよね?」

「……………」

YESだ。
はやては胸の中で肯定した。ユーノも続ける。

「きっと五ヶ月ぐらい前だよね。
君の病気だけど、あれは闇の書が君の身体を蝕んだ結果だ。
僕が、闇の書を処分したのも、丁度五ヶ月ぐらい前」

「………………」

それもYESだった。

263サンポール:2012/03/20(火) 13:23:51 ID:kDRUDgxs
なんと言えばいいのだろう。何を言えばいいのだろう。はやては何も信じられずに沈黙した。
よく考えれば、手紙のやりとりはあっても、グレアムとは一度も会ったことがなかった。
言い返せない。やや俯く。一気に暗い気持ちに覆われた。嘘だと思いながらも何がなんなのか解らなくなった。

「嘘やろ?」

「……………」

「全部嘘やろ?」

「……………」

「なぁ」

「…………」

「なぁッ!!!!」

嘘だといってほしかったのかもしれない。何がよくて何が悪くて……ファンタジーの世界が目の前に現われても、
素直に喜べなかった。はやては知っている。海は砂浜の一粒の砂がなくなっても困らない事を。

「僕が君に提案したい事がある」

俯いて足元を見る視界に、掌が差し出された。
顔を上げる。

「僕と一緒に魔法の世界に来てほしい」

「…………」

「もちろん、拒むこともできる。でも、できれば、僕は一緒に来てほしい」

はやては今の生活を続けられない。いずれ途切れる。そして児童施設にでも入って、
学校行かせてもらって、頑張って就職して、運がよければ結婚して、できれば子供生んで、おばあちゃんになって、死ぬ。
そんな人生。長い沈黙が二人によりそった。

「…………答えは保留にさせてほしい。……ちゃんと答える。
でも、教えて欲しいことがあるんよ」

「ん?」

「一つはな、魔法の世界行く前に見せてほしいんよ。ええと……君、名前、何だったっけ」

「ユーノ」

「………せやった。ユーノくん。
ちょっと突飛すぎる話やから、私は君が魔法世界の住人言うんが信じられなくてな。今どかーんと魔法言うのを見せて欲しい」

「それでいいの?」

はやては軽く、鼻で笑った。

「君もいっこ言ってへんし後で言うわ」

ユーノも笑った。

「うん。解った」

ユーノははやてに手を伸ばす。はやても、それを掴んだ。
互いの手が握手のように交わされると、ユーノははやてを引っ張った。

「!?」

当然、身体は車椅子から離れ体はユーノに寄りかかる形になる。

「な、何するん!?」

「見てて」

驚きと困惑に浸りながらも、車椅子を指差される。そのまま、3、2、1のカウントと共に。
目の前にあった筈の車椅子は目の前から消えうせてしまう。目が点になるはやてだった。

「……何、なんの手品や!?」

「いや、今の魔法だけど」

「ほんまかいな……っていうか私の車椅子何処行ってもーたん?」

「あ、君の家の玄関に送ったから大丈夫」

「あ、そ……」

少し心配するはやてだった。

「さ」

「?」

「次は何処に行く? 場所を行ってくれれば、この惑星の中ならどこへでも行けるよ」

「……車椅子みたいに?」

「そう。飛んでいく事もできるけどね」

少し目を丸くする。

「飛べるん?」

「飛べるよ」

「じゃー富士山のてっぺんいこか」

「フジサン、フジサン……」

ユーノは片手ではやてを抱えながら、片手で光学端末をいじくる。
明らかに地球にないものを目の当たりにし、はやても覗き込む。

「何これ? すんごいパソコン?」

「そんな所。じゃあ行こうか」

「あ、ごめん」

「?」

「飛んで行ってや」

264サンポール:2012/03/20(火) 13:24:33 ID:kDRUDgxs


悪戯小僧の笑みで、はやては笑う。
ユーノも思わずふきだした。

「了解」

そのまま、二人の身体は浮き上がる。

「うぉー! すごー! ほんまや! ほんまに飛んだーーー!! 飛びよったーー!!」

叫びまくるはやてに苦笑いをしつつ、はやての身体と自分の身体をバリアジャケットでくるむと一気に移動を開始する。
飛んでるがなーと絶叫するはやてを脇に抱えたまま、ユーノは鳴海から太平洋沿いを飛びそのまま富士山に直行した。
頂上についた時。吹きすさぶ風と共に周囲は薄暗くなっていた。

「到着、っと」

一面凍っている。しかしはやては黙ったままだ。感無量、と言わんばかりに満足げな顔をしていたが
しばらくすると周囲を見渡す。

「なぁ?」

「ん?」

「私、今私服やねん。でもなんで寒くないん? おかしいやろ。もう春も終わるけど富士山はいつでも寒いって……」

「魔法で調節してるだけだよ。右手の掌だけ温度さげようか」

「んん?」

言われるがまま、手のひらを見つめると、暖かさが消えうせ冷たさが一気に広がる。

「寒ッ! ちょー寒!
わわわ解ったもうええもうええわ戻したって!」

手をこすりあわせながらてんぱるはやてに苦笑する。

「すんごいなー魔法っちゅうのも……あ、ユーノくんも魔法使ってんのやな」

「僕だって魔法がなかったら凍え死んじゃうし」

そう言いながらユーノは苦笑し、次のリクエストを尋ねると世界遺産を次々とあげられ、いくつも巡る羽目になった。
中国、アフリカ、ヨーロッパ、アジアと転送魔法で次々と移動し誰の目線からも見た事無い絶景にはやては大はしゃぎ。
でも、最後の最後で希望した場所で、はやては吐息を落とした。

「?」

「夢みたいやー。こうやって世界遺産をガーーッと巡れるなんて夢みたいや。
ほんまに。あああかん、もしかしたら私夢見てるのかもしれへんな」

両手で顔を覆う。

「夢じゃない」

そこだけ、ユーノはきっぱりと否定した。真面目な顔で。
そして真面目な声だったので覆っていた手を離す。

「夢じゃないよ。僕も、魔法も、本物だ。
ねえ、僕がしたい事後で言うって言ったよね」

「あーそういえばそんな事も言ったなぁ」

世界遺産めぐりで欝モードが半ば払拭しかけたおかげで忘れていたともいう。
でもユーノは真面目な顔だった。

「僕はね」

「ん?」

顔を真っ赤にしてちょっと、頑張ってる男の子の顔だった。

「はやてが欲しい」

「…………」

まさかの告白に、はやては固まった。
顔も悪くない。
性格もよさそう。
魔法の世界も面白そう。
現状打破にはよさそうだ。

などと思っていると、ユーノの顔が迫った。何かを言う前に、はやてはユーノの腕の中で逃げる事もできず
唇を奪われた。大胆な少年である。

265サンポール:2012/03/20(火) 13:25:49 ID:kDRUDgxs
以上です。

266名無しさん@魔法少女:2012/03/20(火) 15:22:33 ID:umbe0R5I
>>265
投下乙。
何かグレアム呼び捨てな所とか、口調が某ヒーローの初期の右側みたく感じましたが、
最後が唐突且つ直球だった!(笑

267名無しさん@魔法少女:2012/03/20(火) 20:12:08 ID:.3oeOaRE
>>265
いったいユーノは何処ではやてのことを知ったんだろう?
でも続きが気になる引きでした。GJ。

268名無しさん@魔法少女:2012/03/20(火) 20:20:25 ID:YAUid6Dw
>>265
ユーノ君に何があったー!?
何はともあれGJ。続き気になるわ、すごく気になるわ……!

269名無しさん@魔法少女:2012/03/20(火) 21:22:08 ID:whFIKa5s
続きが気になってたが、やっとキター
この後の展開の予想がつかん

270名無しさん@魔法少女:2012/03/21(水) 08:25:24 ID:zgrB.SrI
このユーノは現地少女の手を借りずにジュエルシードを集めてそう

271名無しさん@魔法少女:2012/03/21(水) 22:11:57 ID:kf/RjFCM
使い古されたネタかも知れないが
本編終了後のクアットロが体重が増えているネタで
凌辱物書いてくれないかな〜

272名無しさん@魔法少女:2012/03/21(水) 22:40:00 ID:26YNGTRg
女性に対して積極的なユーノか…
というか、遠慮が無いんだな。スクライアが一夫多妻OKとかそんなだったりして

273名無しさん@魔法少女:2012/03/21(水) 23:21:25 ID:RuNNJI0Y
>>271

ど、どうやって体重と陵辱が絡むんだ?

274名無しさん@魔法少女:2012/03/21(水) 23:23:55 ID:/yLdUFTI
陵辱の結果、約十ヵ月後に体重がおよそ10キロ増えるとか?

275名無しさん@魔法少女:2012/03/22(木) 00:18:33 ID:O4Sc0JjQ
>>274
いやその体重の増え方はおかしい

276名無しさん@魔法少女:2012/03/22(木) 01:14:48 ID:TmZVF0mc
クアットロの能力って幻術だっけ?
クアットロとティアナの化かし合い合戦凌辱編とかないかな

277名無しさん@魔法少女:2012/03/22(木) 01:30:48 ID:xiHrfAgA
>>276
クアットロがティアナを幻術で騙して陵辱するのなら読んだことある
つ EPの640氏の「魔法少女リリカルなのはstrikersパートナー」

互角の化かし合いは見たことないな、あったら面白そうw

278名無しさん@魔法少女:2012/03/22(木) 07:08:18 ID:fxKcyLIA
出産のころの女性はおよそ10キロ体重が増えると聞いた覚えが。

279名無しさん@魔法少女:2012/03/22(木) 09:45:21 ID:aoVwnfjw
ややこに加えて脂肪と乳房の増量があるしそれぐらいはいってもおかしくないわな

280名無しさん@魔法少女:2012/03/22(木) 14:54:47 ID:mCGO0.Og
つまりクアットロは
陵辱→調教→妊娠→妊婦プレイ→出産プレイ
……管理局の闇は、今もなお我々の想像よりはるかに深く暗いのか。

281名無しさん@魔法少女:2012/03/22(木) 15:43:29 ID:O4Sc0JjQ
クアットロは子供が生まれても虐待(特に精神的な)する未来しか見えない
妹達への思いを見てると、あれに母性があるとはとても思えんよ……

282名無しさん@魔法少女:2012/03/22(木) 20:23:56 ID:1/e//eJE
ヴィヴィオを助けられなかったなのはさんが病んでクアットロ凌辱とか誰か書かないかな・・・
いやそもそもクアットロの凌辱に本当に需要はあるのか

283名無しさん@魔法少女:2012/03/22(木) 20:48:14 ID:byrbt2ck
供給が需要を生むんだってどっかのエロい人が言ってた

284名無しさん@魔法少女:2012/03/22(木) 23:46:56 ID:x6ripkhY
いいんだよ、おっぱいおっぱいおしりふともも言っておけば
アナル調教されるフェイトとレヴィなんて最高だろ?
あとディアーチェの出番はもっとあって然るべきと思うんだ

285名無しさん@魔法少女:2012/03/23(金) 02:35:40 ID:rR/vTYMo
貧乳っ子が乳首だけでイケるように処女調教されるのが好きだ
特にアリサとかディアーチェみたいな気が強い娘をやだやだ泣かせながら絶頂させるシチュがたまらない

286名無しさん@魔法少女:2012/03/23(金) 12:18:43 ID:wXvnSW8w
統べ子がユーリにおっぱいちゅうちゅうされるとか
ユーリのはただくすぐったいだけだが、途中参加のシュテルんはわざと歯を立ててアンアン言わせたり

287名無しさん@魔法少女:2012/03/23(金) 12:36:31 ID:rtz0c5v.
>>285
「わ、我は絶頂など……ひぐっ!」
「や、やめろ、動いてなどおらぬ」
「こ、これは……我の意思では……ふぁっ……」

 こうですか?

288名無しさん@魔法少女:2012/03/23(金) 17:15:07 ID:igAQ3v0M
シュテルはマテリアルの中で性的にも優位なイメージがあるのはなぜだろう
ゲームで仕切っていたからか
しかし普段はレヴィのアナルを開発しながら、惚れた相手の前ではもじもじするギャップがあればご飯おかわりできる

289名無しさん@魔法少女:2012/03/23(金) 22:15:09 ID:w2bzhpwQ
「……その………よろしければ使ってください」
と、惚れた相手の前でもじもじしながら
レヴィのアナルをクパァするシュテルんですね。
解りますん。

290名無しさん@魔法少女:2012/03/23(金) 23:06:07 ID:QtpyIF5g
シュテル「前は処女ですが・・・後ろでは何度でもイケる淫乱なんです・・・」
(レヴィのアナルからアナルビーズを抜き出しながら)

291名無しさん@魔法少女:2012/03/24(土) 01:12:01 ID:YySyiehY
お前らほんと尻が好きだな




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