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ふゆのアルバイト

15よんよん:2009/12/21(月) 23:35:53 ID:???
「結局、お兄ちゃんはどういうつもりだったんだろ」
『お兄さん、小冬ちゃんのことが好きだったんだね・・実の兄妹なのに・・・』
「あまり信じたくないけどね」
ため息まじりに気絶したお兄さんを小冬さんはどかっと蹴りをいれた。
『でも・・どうしよう。お兄さんを気絶させちゃったけど』
「だから大丈夫だって。もともとケーキに睡眠薬をいれてただけで、私が殴ったのは眠るキッカケを与えただけだから。むしろこれは仕返しのチャンスよ」
『え、仕返し?』
「うん。これ、言おうかどうか悩んでいたんだけど・・・さやちゃん、さっき私の部屋で着替えしていたでしょ?あの時、私・・こっそりお兄ちゃんの部屋に入ったんだ」
『あ、そうだったの?』
「それで見ちゃったんだ。お兄ちゃんの部屋に女の人がベッドで寝ていたのを・・」
『え、ええ・・!?』
「まさか女に縁がない兄が部屋に女性を連れてきてるとは思ってはいなかったんだけどね」
『それってやっぱり彼女・・?しかもベッドで寝ていたって・・』
「その上、妹に対して好きだなんて言うなんて。まぁ、正直幻滅しちゃったけど」
小冬さんが言っていることが本当だとすれば、私がこの家に入ってきたときにはすでに彼女が家に上がりこんでいたってこと・・?
しかもそのうえで私に・・ううん、小冬さんに対してクリスマスイブを一緒に過ごそうって言ったの・・?
私はお兄さんの事が分からなくなってしまった。いったいどういうつもりでそんな事を言ったのか・・
『それで仕返しっていうのは・・?』
「ねぇ、さやちゃんは男の体に興味がない?」
『・・?』
「実はさ、今着ている私の変装なんだけど・・即席で作ることができるんだよね。ほら、今ならお兄ちゃん眠っているし、変装スーツの型が作れるかも」
『そ、そんなことしちゃダメなんじゃ』
「お兄ちゃんに変装できたらさ、いろいろ出来そうじゃない。大丈夫だって、ほら・・こんなにもぐっすり眠っているんだし」
ニカッっと笑う小冬さんであったが、なぜか目が笑っていなかった。

いやそれよりも・・私はその目に逆らうことができないような気がした。


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