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怪盗66号活動報告書 および被害レポート

68PON:2023/11/12(日) 17:38:24 ID:JRJqyGKY
戦隊ヒロイン(6)

昼休みで賑わうビルのエントランスを、ミニ裾のスカートでスキニーベージュと白ソックスの重ね穿きに白シャツの女子高生が通り抜ける。リクルートスーツのOLとすれ違う瞬間、彼女はニヤリと口元を釣り上げた。

『あれっ、璃羽ちゃん忘れ物?』
『はい。まだ会社に慣れなくてダメですね♪』
エレベーターから降り立った女性に声を掛けられたリクルートスーツの若い女性、璃羽は舌を出しておどけて見せると、素早くエレベーターに乗り込む。
だが、オフィスに戻ったはずの璃羽の姿は、室外機だらけのビルの屋上にあった。
『俺の特技は変装を生かした接近戦だけと思っているだろうが・・・』
顎下のマスクエッジをピラピラと浮かせる璃羽は、身を伏せて深い胸の谷間を襟元からチラつかせながら狙撃銃の照準を合わせる。
『ナディ王女の部屋は・・・見ぃ〜つけた♪』
脚を広げて照準を合わせるうちにタイトスカートはズリ上がり、背後からはスキニーベージュの太腿の奥まで覗ける状態だ。しかし、窓際に座るターゲットを捉えるなり楽しげに微笑んだ璃羽は、躊躇なく引き金を引いた。
『ナディ、危ない!』
着弾の直前、狙撃を察知した碧唯が覆い被さる。壁には、弾痕が残っていた。
『今度はどこから!?』
『おそらく、あちら側のビルの何れかかと』
対象の建物が割り出せないのではと、4人はすぐさま部屋の奥へと隠れる。
『チッ・・・また碧唯の邪魔が入ったか。それならば別の場所から・・・』
忌々しさを全面に表して璃羽マスクを捲り上げ、スーツも軽やかに脱ぎ去ったサウザンは、再び制服女子高生のカナンへと変装を遂げる。だが、即座に現場を立ち去ろうとした所へ声が掛かった。
『暗殺者サウザン、たかが女戦士相手に随分と手を焼いているようだな』
『ピ、ピアー・・・様』
見上げたそこには、女幹部のピアーが悠然と構えていた。慌てて片膝を付くサウザンだが、その姿は女子高生のカナンとあって短いスカートからは太腿どころかその奥まで覗ける状態だ。
『サウザンよ、お前はそれで私に敬意を表せているとでも思っているのか?偽りの姿に身を隠した者が忠誠を示そうなど・・・』
『いえ、そんなことは滅相も・・・』
手を翳して狼狽えるサウザンは偽物の顔に手を這わせ、慌てて美少女の変装を脱ぎ去る。抜け殻と化し地面に垂れ下がったカナンの中から現れたのは、全身黒ずくめで肩や腕にパーツを纏うシンプルな出で立ちの怪人だ。
『・・・それで、お前は私に恥をかかせたりしないのだろうな?』
『わ、私は他の怪人連中とは違います。この変装術で今度こそ奴らを混乱の渦に陥れ、ナディ王女を見事始末してみせましょう』
『その言葉に偽りは無いな?フン・・・』
蔑む視線を投げ掛けたピアーの姿が、一瞬で消え去る。
『ふぅ、ピアー様が直々にお見えになるとはな。だが、今こそ手柄を上げて地位を得るチャンス。ナディどころか他の仲間も俺様の変装で血祭りに上げた暁には・・・』
妄想を始めたサウザンは、顔を覆う黒いマスクを捲り上げる。
『変幻自在の顔を持つサウザンフェイス、よくぞ期待に応えてくれたな。これからは、私の側近として共に戦うが良い。それこそが、何よりの褒美であろう・・・』
黒マスクの中から長い髪を振り乱して現れた美女、それはさっきまで謁見していたピアーだ。全身黒ずくめの着衣の彼女は、腕組みをして立派な乳房を寄せ上げながらサウザンへの賛美を送る。そんな凛とした佇まいと美貌こそ確かにピアーだが、その格好は格下感がアリアリだった。
『な〜んてな・・・おっと、こんな姿をピアー様に見付かったら褒美どころじゃなくなっちまう』
一人芝居を終えて気を取り直したサウザンは、首を引き伸ばしてピアーマスクを脱ぎ去る。
『今やるべきは、ナディを暗殺すること・・・それだけだ』
黒ずくめの衣装を素早く脱いだ、茶色のニットにフレアミニスカート、ヌーディーベージュ美脚の美少女・・・暗殺者サウザンは、ターゲットであるナディ王女にすらも簡単に変装を遂げてしまった。
『今度こそ、この顔も身体も血祭りに仕上げてやるからな。クククククッ』
璃羽やカナン、ピアーのマスクや抜け殻だけでなく衣装や銃器も全て残したまま、サウザンはナディの変装を誇るようにニットに浮かび出る美巨乳とストッキング美脚を強調しながら屋上を後にする。そして、無人のエレベーターを降り立つ時にはニットとスカートを置き去りに、ナディマスクを胸の谷間に挟む制服姿の女子高生へと変装を済ませたのだった。
『飛行機内やホテルで面が割れているカナンが使えないなら、顔も声も髪型もスタイルもカナンとは全くの別物のアリサでも使えば良いだけ・・・だいたい、女子高生なんて街中にいくらでも居るから俺にとって便利な隠れ蓑さ』
人知れずアリサの顔を伸ばして弄り回すサウザンは、再びホテルへと乗り込んで行った。


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