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怪盗66号活動報告書 および被害レポート

35PON:2021/11/12(金) 23:31:49 ID:SN4GkSO6
とある1412号 一話(※スケベ表現、皮モノ表現含みます。嫌悪感のある方はお避けくださいませ)

『ジイちゃんが取り寄せてくれたコレ、リアルすぎねぇか?』
『ぼっちゃまからのご要望に添える物と思っておりますが、作り直させましょうか』
黒羽快斗と執事の寺井は、向かい合わせにソファーに座って作戦会議に花を咲かせていた。ローテーブルに置かれた物をしげしげと眺めていた快斗は、興味津々に肌色の物体を一つ手に取る。
『いや、警部たちに見破られない為には最高の仕事をしてもらえたと思うんだ。けどさ・・・ここまで再現率が高いと不気味にすらなるっていうか』
『その点はご心配に及びません。あくまで、最新鋭のスパイ技術を駆使し、ご本人をモデルにしたマスク・・・即ち、どれほど完璧を求めた所で偽物でございますゆえ』
『そりゃ、な・・・誰かの皮を剥いでまでなんてまっぴらだからな』
快斗は、萎れたゴムのようなソレをグイグイと引き伸ばしてみる。一目で女性の顔を模ったと分かるマスクは、千切れることもなく延々と伸びて、これまで変装に使用していたマスクとはもはや別次元の物だった。
『ププッ!青子の顔、のっぺらぼうみたいになってやんの。これでマスクを被ったら自分で脱ぐ時までは内側の顔に吸着し続けるなんて、どういう仕組みなんだ?』
『お試しになってみては?』
顔に装着した時のフィット感はどれほどだろうかと想像していた快斗は、勧められるまま青子マスクを被ってみる。引き伸ばしつつ顔に手を当てて装着したマスクにはあるべき表情が宿り、いくら顔に手を押し当てて摘んでみても、簡単には変形しなかった。
『す、すげぇ・・・本当に顔に密着してるぞ。このマスク・・・』
声をわざわざ青子の物に変えて驚く快斗。
『でも、さすがに完全に吸着するっていうのは盛りすぎだったようだな。ちょいと力を込めて引っ張ればマスクが伸びるし、思ったより簡単に脱げそうだ』
顎下や頬に手を当ててマスクを掴めば、可愛らしい青子の顔はグニュッと歪んで可愛らしい顔の造形を崩した。
『どうしましょう、作り直させましょうか』
『いや、コレで十分だ。このくらいの方が変装を脱ぐのに手間が掛かんねぇし』
青子の顔と声で、感謝の印にとウィンクをする。
『そして、こちらが全身を模った物でございます。裏の界隈ではスキンスーツと呼んでいるそうですが』
『お、おぅ・・・』
手渡されたのは、中身の抜け切った人の身体・・・を模した物だった。
『構造や仕組みはマスクと全く同じ物でございます。スキンスーツを纏えば、簡単にその人物に成りきれますし、脱着もマスクのように手早く済ませられる筈ですので、さらに怪盗としてのお役目も捗るかと』
『確かに、全身まで完璧に変装出来る物が欲しいって頼んだのは俺だが、完璧すぎるっていうかなぁ・・・』
『ぼっちゃまの仰る通り、これを着てしまえば本人と全く変わらぬ質感、手触りを得られる代物。とはいえ、あくまでスパイ技術の粋を集めた最新鋭の物ですから、どれほど完璧を求めた所で偽物・・・』
『分かってる、分かってるって!』
手にしたスキンスーツには、膨らみを帯びた胸や、何も付いていないのっぺりとした股間、引き締まった脚線を思わせるスタイルが刻まれて、それも中森青子の裸体をそのまま再現していた。
『青子の胸を触ってる感じは全然無いけどな。そもそも、アイツ蘭ちゃんみたいに巨乳じゃねぇし。どこが胸だか・・・ククッ』
『毛利蘭様の物でしたら、そちらに。遠山和葉様のはこちらで他には・・・』
『・・・さすが手が早いな。ジイちゃんは』
既に、何着も並べられたスキンスーツはマスクと同数で、しかもその殆どが女性を占めていた。見知った顔、そうではない顔、有名人の顔もスキンスーツと一緒に用意されてある。
『今回は、女ばかりが集まるような場所だしな。それに、俺の変装対策もだいぶ練られてるし・・・怪盗キッドの方が一枚も二枚も上だってことを示すには、こういう物が必要ってことさ。俺としても、自分でも区別がつかないくらいに女の身体を好きなように弄れるなら、悪い気は・・・ニヒヒッ』
『お気持ちは固まったようですね。では、早速お試しになられますか』
『あぁ、それもそうだな。ジイちゃんに出来栄えを見てもらって感想も聞きたいし』
『・・・鼻の下が伸びておりますが』
『そ、そんなことねぇって!』
『おぉ、そうでした。変装といえば、スキンスーツとマスクの通気性も最新鋭ですので、着衣も含めて何着でも重ね着が可能と聞いております。まさに、怪盗の変装術を最大限に生かせるかと』
『マジかよ!?マスク二枚被るだけでも苦労してたんだぜ。俄かには信じられないぞ』
『物は試し・・・ですね。下着はありませんが、それに近い物を用意できましたのでよろしければ』
用意周到すぎる展開に、青子マスクには引きつった笑いが浮かぶ。そして、半信半疑なまま快斗は着替えに向かった。


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