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ジョジョの奇妙な東方Project.PAD6

190東方魔蓮記第四十六話:2014/08/07(木) 00:02:47 ID:dATmtreA0
「……見事なまでの化けっぷりだ。『そうなる瞬間』さえ見ていなければ、一目見ただけでは化けていると気づけないな」
ディアボロはその姿を見て感想を言った。
「お主の『それ』も、より大きい者にしか化けれぬ代わりに隠しきれぬ箇所がないのは便利じゃのう」
マミゾウも再びイエローテンパランスを纏ったディアボロの姿を見て改めて関心を示す。
「自分にしか使えないのが難点だが、こればかりは仕方がないな」
ディアボロは歩きながらそう返す。

現在二人が向かっているのは、聖人たちがいる場所。
何故そんな場所があることがわかるのかというと……信者を募集しているからである。
どうやら道場を設立したらしい。異変から数日しか経っていないのに立ち回りが早いものである。
これも妖怪たちが警戒している一因なのかどうかはわからないが、気になる情報であるのは確かだ。

「ところで一つ聞きたいが、『神霊廟』ってなんだ?」
ディアボロは記憶のDISCを何度も使用しているおかげで、日本の習慣をそのまま引き継いでいる幻想郷の生活には難なく適応している。
しかし、記憶のDISCを用いても得られない知識というのは当然ある。
故に、青蛾が最初に質問に答えたときに、あんなことを言ったのだ。
「何故『神霊廟』という名前なのかは知らぬが、霊廟(れいびょう)の意味なら知っておる。霊を祭った宮のことじゃ」
その言葉を聞いて、ふと異変当日のことを思い出した。

あの時、たくさんの霊が命蓮寺のあたりに出没していた。
当時はその霊が何故出てきたのかも、無数の霊の正体も分からずにいた。
異変が終わった後も、その件に関しては一切調べていないため、正体は未だ分かっていない。

「(もしかしてあの無数の霊……普通の霊ではなかったということか?)」
こればかりは異変の解決に直接関与した者か、異変を起こした者に聞くしかない。
少なくとも、『見ただけ』の者と、『見てすらいない』者にわかるわけがないのだ。


「さて、まずは居場所の特定だな」
「そうじゃな、位置がわからなければ向かうこともできぬからのう」
残念ながら、場所の名前は分かっていてもどこにあるのかは全然わかっていない。
そのため、その位置を知る手段を探さねばならないのだ。
「……そういえば弟子入りを志願した奴らはどうやって聖人のいる場所に向かったんだ?」
信者を募集しているというのなら、何らかしらのやり方で神霊廟の位置を知らせているはずだ。
ただ募集しているだけでどこに行けばいいのかわからなければ、信者は増えはしない。
「どこにあるのか見つけ出すのも、弟子入りの条件の一つかも知れんのう」
「俺たちは聖人の弟子になりに行くわけじゃないんだ。いざとなれば、誰かの記憶を見てでも見つけ出す」
ディアボロはそう言ったところで、あることを思いつく。
「そういえばお前が従えていた狸達は、何か知っているのか?」
「いや、何も知らぬようじゃ」
「……なら仕方ないか」
狸達は何か知っているかと思ったが、違ったようだ。
そしてディアボロはまた少し考え、今度はある疑問を持った。
「そういえばマミゾウ。化けさせた物は破壊されるとどうなる?」
「破壊されれば、化けさせた物はその姿形を維持できぬ。元に戻るだけじゃ」
マミゾウの発言を聞いたディアボロはまた考える。
「(だとすると、妖怪の山で『本物』を調達する必要があるな……)」
今彼が欲しいのはポラロイドカメラ。
ハーミットパープルによる念写を使って、神霊廟へと行く道を特定しようとしているのだ。
だが、マミゾウに化けさせた物では、念写の拍子にぶち壊してしまう。
すぐにクレイジーダイヤモンドで直す手もあるが、破壊した拍子に一瞬でも元に戻ってしまえば、写真を印刷してくれないだろう。
「マミゾウ。妖怪の山へ向かうぞ」
「何故じゃ?」
突然の目的地変更に、マミゾウは疑問を持つ。
「居場所の特定には、ある物が必要だ。それさえあれば、位置を大体特定できるかもしれない」
「……??」
そう言ってどこかに向かいだしたディアボロと、わけのわからないままついていくマミゾウ。
二人の行先は……妖怪の山。


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