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アバッキオのビデオ棚

1とりあえず管理人★:2008/01/09(水) 19:33:56 ID:???

         _..  - ―‐ - ._
        , '"          \
      /"レ'/  /\_. へ、 ∧lヽ
     / /´ {/ノノ ,ィ爪Yハ`′  ',
   /  / // ノ´    ヽ ', l
   |  /   //   :    ', l |
   | l| l  /     .::     ,,l !l |     やあ ようこそ「アバッキオのビデオ棚」へ
   |l |l |  ド==、、::  ,r='"-| ! |    ここではあんたの持ち込んだ妄想をムーディーで映像化している
  ノ|| |l l  |t‐t・ッテ,  ィrt・ッラ|l  |        まずは>>2のガイドラインを見なよ
≦ノノll│ |  |. ´¨~〃 .,,_ ヾ~´ .|l lト、
_./ノ|l | |  l:.   ゙:. ′゙    ,'|l l|ヽヾニ=‐       さっそくあんたの妄想をリプレイしながら・・・
‐''"ノ| | |  ト、     `''"__  /:l  l\ー-`ニ=-       萌え話でもしようや・・・
:::´ノ,l li l  | ヽ、 '‐ニ-'' ,イ:::l  lヾミヽ::l
:::‐"/ / ハ l  | ヽ ヽ、._"_/ l:::! l`ヽ、`二>‐
:::::/ノ/ } i l― -、ヾ三/ __ll l::::::::::::::`>― ---- 、
::::"´:::::::;.' ノ、 ', ⊂) 〈フフ  _,l l::::::::::::r'´ /¨>'" )
:::::::::::::://::| ヽ ⊂⊃ノ7 '"´l _l. ― 、`='-、/( _,∠ヽ
:::::::::/´:::(cl=  ⊂二ノ   ,r'‐、  ‐= }   `ヽ |   }
:::::::::::::::::::::::`l   ⊆¨l  ハ __ノ} <l ,' ⊂) 〈フフ\-‐'´}
::::::⊂) 〈フフ:::l    ⊂ 」  { `¨´ l_> / ⊂⊃ノ7  ヽ/}
::::⊂⊃ノ7:(cl"´┌i 00 V ム Δ /   ⊂二ノ    l/}
::::⊂二ノ:::::::::l`⊂ ⊃   {` ー''"     ⊆¨l   l/
:::::::::::⊆¨l::::::::l (フl」<)=、‐-∨⌒ヽ     ⊂ 」   /
 ̄ ̄⊂ 」 ̄ ̄ ̄r'rブノ   `  ',   ┌i 00 // ̄ ̄
  ┌i 00'" ̄ ̄} }} ̄ ¨''‐、____ノ_  ⊂ ⊃ //
  ⊂ ⊃ |`` ========''"r==、ヽ-(フl.」<)‐'´
  (フl」<) ',          ノ   } }

205燃えスレ第23試合:2009/05/14(木) 03:48:21 ID:zULZxNFI
舌を焼く苦さに、女暗殺者の意図を悟る。
視界がかすみ、足下が揺らぐ──まんまとしてやられた!
吹き飛ばした歯は、畢竟猫だましに過ぎない。
死力を振り絞り、アイリンが仕掛けたのは死のくちづけだった。
歯の中に仕込んでいたのだろう。口に含んで無事に済む劇薬ではない。
みずからの命と引き替えの、恐らく最後の彼女の武器。
──これだからシシリアンは──!!!
全身の力が抜ける。スタンドを支えるエネルギーが、急激に失われつつあった。


「…ミス…タ、…げて」
「アイリン! しっかりしろ!」
「…と、…秒…、…げきれば…、…て…る」
「アイリン!!!」
目から光が失せる。瞳孔が開き、細い首が、がくりと仰け反った。
「…!!!」
激情に唇がわななく。
白い貌を死の色に染め、ミスタの腕の中、戦乙女は既に事切れていた。

「野郎…!!!」
怒りに燃えて立ち上がる。
向けた視線の先、ふらつきながらもかろうじて踏みとどまるディアボロがいる。
ミスタへ向けた目に、それまでなかった焦りの色があった。


──逃げて。あと──秒、逃げきれば勝てる。
「わかってるさ。わかってるがな──!!」
俺のせいで。俺のために。
自責の念、だが自棄ではなく、怒りと闘争心がミスタを駆り立てていた。
残り何秒か? そんなのはどうでもいい。
「女のあんたにここまでさせて、時間切れまで逃げ回るなんて真似、
 男の俺にはできねえんだよ!」
弾丸を込める──拳銃を構える。
「だが活用させてもらう、あんたが作ったこの『状況』は!」
引き金に指をかける──
「覚悟とは!暗闇の荒野に進むべき道を切り開く事だッ!
 ──飛ばせるもんなら飛ばしてみやがれディアボロ、
 てめえの死へのカウントダウンをな!」

206燃えスレ第23試合:2009/05/14(木) 03:49:34 ID:zULZxNFI
「行け、ピストルズ!!」
発射される弾丸。一発、二発、三発、四発──
「キング・クリムゾン!」
薄れゆく意識を集中し、能力を発動した。発動するしかなかった。
視界が歪む──あと何秒保つ?
スローモーションで、弾丸がキング・クリムゾンの領域を抜ける。
──いや、違う!
予知映像でなく、実際にゆっくり、銃弾は宙を舞っている──
飛ばされた時間の中、ミスタが続けて弾丸を発射する。
五発、六発──一発に一体、六人のピストルズ。
──元より全弾撃ち尽くすつもりで──!
ピストルズのコントロール限界ぎりぎりの遅さで、弾丸が宙を駆ける。
どこにも着弾することなく──全弾ばらばらに。
能力を解除した瞬間、全ての弾が襲い来る。
叩き落とせるのは、せいぜい一発か二発──続けて時を飛ばす余力はもうない。
飛ばせば飛ばすほどこちらが不利になる──ならば、取るべき手段は一つ──

207燃えスレ第23試合:2009/05/14(木) 03:51:28 ID:zULZxNFI
ピストルズの跳弾に死角はない──弾丸は六発。だが、本体は一つ。
「…時よ再始動しろッ…!」
解除と同時、一斉にピストルズが突っ込んでくる。
2発叩き落とした──振り抜いた右腕を、そのままミスタの胴体へ叩き込んだ。
「ぐ…ッ…!!」
続けて、残るピストルズが来る──頭部を狙った一発を、左腕で止めた。
心臓を狙った一発は、ミスタの体を盾とし止めた──
本体の意識が落ちかかっていなければ、とうていできる真似ではなかった。
五発目が腹を焼く。六発目──最後の一発は?
ピストルズのわめき声が、もう聞こえない──本体の意識が落ちたのか、
それとも──?──まだだ、キング・クリムゾン──持ち堪えろ、あと少し──あと少し──
足の力が抜ける。気が遠くなる──もうスタンドを支える気力はなかった。
ミスタの体が落下するのを、振動だけで感じ取る。
膝から床に崩れた──薄れゆく視界に、何かを見た──壁の時計だった。
まだ動いているその文字盤を最後にみとめ、ディアボロの顔にかすかな笑みが浮かんだ。


大した覚悟だ──グイード・ミスタ。
だが、お前の不死身属性を支えていたものは──最後に命運を分けたのは。
「…お前の…『黄金』は…今ここには…存在しなかっ…た、…な…」
死を賭してまでも、勝負に出たその覚悟は賞賛に値する。だが。
「…死…を覚悟…して…、…なら…」
命を代償に勝ちを奪る覚悟なら。誰にも引けは取らない。他の何者にも。
「栄…光は、…」


虚無が、ディアボロの意識を呑んだ。

208燃えスレ第23試合:2009/05/14(木) 03:56:20 ID:zULZxNFI

「以上を持ちまして、第23試合を終了いたします。
 全員死亡により、結果は判定に持ち越され…あ、今MBのリプレイ結果が出ました。
 では発表いたします、全員の死亡時刻は…

 プロシュート      ── 4:28
 ディアボロ       ── 4:48
 グイード・ミスタ   ── 4:44
 アイリン・ラポーナ ── 4:37

 何と4秒、わずか4秒の差で、ギャングチームの勝利が決定いたしました! 
 それでは以上を持ちまして、実況中継を終了いたします。
 御観覧ありがとうございました。



 ブチャラティさん、フィールドに入らないでくださいって何回言ったらわかるんですか!
 まだトラップが残ってるから危ないんですってば!…走れジッパーじゃありません!
 ちょっと、聞いてるんですか!? 」
「アバッキオ! 実況席のドアを蹴るのはやめて下さい!
 いまスタッフが向かってますから!…なんで僕のせいなんですか、
 判定したのはあなたのMBなんですからね!」
『トリッシュ、なあトリッシュ、泣くなってば…』
「頼むよ仗助くん…一回だけ実況代わってよ、ボクもう休みたいよ…
 気詰まりなら解説、露伴先生に引き受けてみるよう頼んでみるからさ」
『…あ、俺、フィールドの補修あるんだった。わりーわりー康一。じゃっ!』
「もしもし?もしもし仗助くん!?」
「…康一くん」
「え、何?」
「うちのチームメンバーと場外乱闘犯、
 全員まとめて正座させて説教できる人、誰かいないかな…」
「…ボクの目の前に一人いるような気がするけど」

209燃えスレ第23試合:2009/05/14(木) 03:57:28 ID:zULZxNFI


「兄貴ーっ」
弟分の呼ぶ声に、プロシュートは振り向いた。大きく手を振り、ペッシが駆け寄ってくる。
「どうしたペッシ、お前一人か。…他の連中はどうした」
「えーとそれが、試合中にギアッチョがキレてフィールドに乱入しかけて、
 尻馬に乗って騒いだメローネと、
 止めようとしたホルマジオとイルーゾォが黴くらって撃沈して、
 黴使いはギアッチョが仕留めたんだけど、その後時止めでやられて、
 そこでちょうど駆けつけたリーダーが」
「結論だけ言え」
「全員リタイアで医務室連行」
「…お前、よく無事だったな」
「あ、オレは、絶対兄貴が勝つと思ってたから…
 リーダーと一緒にポップコーン買いに行ってて、
 リーダーがアナウンスですっ飛んでっちゃった後は…」
「一人で全員分のポップコーン抱えて立ち往生してたんだな?」
「うん」
空を振り仰ぎ、プロシュートは嘆息した。
──ありえねえ。

210燃えスレ第23試合:2009/05/14(木) 03:59:07 ID:zULZxNFI

『お前の挺身の交換条件は──そうだな、私の生命でどうだ』

味方死亡の場合、勝利の必須条件は敵の全滅。
存在自体が死亡フラグと呼ばれるディアボロが勝ちを取るには、
全員死亡前提で時間差を狙うしかない。
──理屈はわかる、理屈は。
「やらねェだろ、普通…」
死に慣れている男ならではの発想だ。
普通思いつかない。自分の死亡フラグで、敵の勝ちフラグ全部薙ぎ倒すなんて力技は。
そのチャンスを狙って、延々一晩中、敵を──味方もだ──引っ張りまわすなんて気の長い真似は。
どっと脱力を覚え、プロシュートは嘆息した。

「え?なんか言いました兄貴?」
刹那、視界の端を、ちらとかすめたものがあった。
振り向いたプロシュートの視線の先、アイスクリーム・スタンドの前に、見覚えのある後ろ姿。
「ストロベリーとペパーミントと、それからえーと…ちょっと待って、
 …もしもしボス、何味にします?…」
返答は、風に流されて聞こえなかった。
「兄貴?」
「…ペッシ、コーラ飲むか?」」
「え?…あ、はい、…でもこの辺にゃありませんぜ、ジューススタンド」
「医務室の近くにあったはずだ。…行くぞ」
「あ、えと、でもポップコーンが…うわ、待って下さいよ兄貴ィ」
さっさと歩き出すプロシュートを、慌ててペッシが追う。


──なべて世は全て事もなし。
背を向けたバトルフィールドに、気にかかる事はもう、何もなかった。

211燃えスレ第23試合:2009/05/14(木) 03:59:54 ID:zULZxNFI
 ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |               
 | |                | |          ∧_∧  今日のディアボロ
 | |                | |     ピッ  (・∀・ )  徹夜が祟り過労死
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

212一巡後名無しさん:2009/05/14(木) 04:44:42 ID:zULZxNFI
 ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |               どうせ徹夜なら4:44投完了すればよかった
 | |                | |          ∧_∧  完全にランナーズ・ハイ!ってやつだった
 | |                | |         ( ・∀・)  意地になって44分まで待った
 | |                | |       _  (    )  __ 今は反省していない
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

213一巡後名無しさん:2009/05/14(木) 08:06:33 ID:rbEFbGY2
ブラボー…おおブラボー!
なんだこのGJどころの騒ぎじゃない神小説…
言い表せないほどディモールト燃えて萌えた!

一人残らず格好よかった!
この静まらないニヤニヤどうにかして!

214一巡後名無しさん:2009/05/14(木) 08:27:57 ID:U6jN8f/w
GJ!

なんというカッコイイ兄貴とボスなんだ・・・
最後の最後でドキドキして、萌えでは燃えさせていただきました

215一巡後名無しさん:2009/05/14(木) 08:59:15 ID:T7iOmLJU
ふおおお最後まで格好良い!
こ、これ本当にタダで読んじゃっていいの?
どこに振り込めばいいんですかッ?

ボスと兄貴、遺恨のありまくるコンビとして理想のラストでした。
悪役好きの血が騒ぐよ…!
兄貴の使い捨てといい、要望が「関わるな」だしw 死亡フラグ操作とか流石すぎるwww
ひっさしぶりにボスを堪能しました。
このボス原作よりカコイイんじゃないかとか思うレベル。ヘタレ度が低いからでしょうか
ほんと楽しかったです。
兄貴は潔いし観客席は可愛いし、アイリンの名台詞も壮絶でキュンとした!
思えば参加者全員やくざもん、その殺伐っぷりに痺れました。
良いもの読ませてくれてありがとうございます。

216一巡後名無しさん:2009/05/14(木) 11:46:20 ID:xTuKJ/uI
超GJ…!!原作タッチで場面ひとつひとつが見えました!
こんなかっこいいディアボロ初めて見たよ

まさかの全滅ラストで死んだ人は誰が生き返らせるんだろうと不安に思ったけどみんな無事でよかったw
場外乱闘組も萌えでしたー

217燃えスレ第23試合:2009/05/14(木) 20:13:53 ID:zULZxNFI
>208
 ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |               
 | |                | |          ∧_∧  うん、何かやらかすとは思ってた
 | |                | |         (・∀・ ;;)  
 | |                | |       _  (    )  __ 
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
(正)
 プロシュート      ── 4:40:44
 ディアボロ       ── 4:44:48
 グイード・ミスタ   ── 4:44:44
 アイリン・ラポーナ ── 4:44:28

結論:徹夜イクナイ

218一巡後名無しさん:2009/05/16(土) 15:36:59 ID:ggqtyrug
わかったぞ、うp主のスタンドは「ボスをかっこよくする能力」だッ!
萌えるやら燃えるやら、ディ・モールト・GJです。まだニヤニヤが止まりません。
そしてドッピオにアイス買ってあげるボスに萌えました。
改めて、素晴らしい大作乙でした!

219一巡後名無しさん:2009/05/16(土) 19:19:50 ID:kBPDdKu6
GJ!!ズタボロ兄貴とかっこいいボスに燃えに萌えた!
しかしミスタの死亡時間ww

220gthmVSプッチさん家:2009/05/28(木) 06:01:58 ID:ehUgsO4s
 ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | |> PLAY.       | |               
 | |                | |           ∧_∧  口上行き詰ったから神父フルボッコにして遊ぶ
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )   
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

221gthmVSプッチさん家:2009/05/28(木) 06:02:36 ID:ehUgsO4s
湿原、泉と陸の境の判らない足元。立つ二人の周囲を特大の旋風が壁となり覆う。
視線を逸らせば見慣れぬ木々がうっそうと生い茂り視界を遮る。
一箇所ではなく斑に、しかしあわせればこの広いフィールドの半分は背の高い植物に覆われている。
配られた簡単な地図を眺めながら、ウェザー・リポートはめまいのような物を感じ眉間を押さえた。
ここより北と西にはもう壁しかない。追い込まれている……気づかないうちに。
「空気が美味しいと思わないか?緑はいいものだ」
無尽蔵の水。樹木は標的を狙う雷を幾度となく阻み、濡れた足元はこちらの身まで危険に晒した。
「物品の持ち込みも殆ど制限が無い。ランチでも持って来れば良かったよ。
…なんと公平なんだろうな、この試合は?」
傍らの男―――何故記憶DISKを『抜いてくれないのか』、そればかり考えている。
自分に奴の顔が、名前が、わからなければ。記憶をなくしていたあの時間を懐かしくすら思う―――は
正に実の弟にするように、朗らかな笑顔でこちらに語りかける。
「……ドメニコ」
薄ら寒い。吐き気もする。何故この男と共に戦わなければいけないのか。
世界が何巡しようとも、決して背中を預ける気にならないこの狂人と!

「ウェザー・リポート?それともウェスと呼んだ方が?君には期待している。奴らを見つけ、仕留めるのは君に任せたい。
『汚れるから』…ここは泥が跳ねるし」

話す姿を見るだけで臓物はぐらぐらと煮立ち、周囲の泥水が勢いを増した竜巻に乗って空へ上る。
毒蛙でもいれば試合はもっと早く終わった。尚強い風を。男の声を掻き消すほどの。

「背徳者が何処にコソコソ隠れるのか、お前なら心当たりもあるだろう?ウェス。さっさと消して、終わらせたい」
「……気が合うな、兄貴」
「返事を許した覚えは無いぞッ、耳が腐る!何時までわたしの横に突っ立っているつもりだッ!?」

旋風が薙ぎきれなかった銃弾がひとつ、ホワイト・スネイクに弾かれウェザーの足元を抉った。
泥が大きく跳ね、狂気に瞳を爛々と光らす神父の頬を汚す。
使えぬ駒ならば消すつもりだ。『仲間割れをするな』等、鼻から耳に入れるような相手ではないのだ。
風は更に更に勢いを増し、降り注ぐ銃弾を阻む。

222gthmVSプッチさん家:2009/05/28(木) 06:03:14 ID:ehUgsO4s
正面、絶えず二方向から移動しつつ放たれる短機関銃。
突風が、ホワイト・スネイクが、幾度樹木を薙ぎ倒そうと怯むことなく、1呼吸と間を置かず放たれ続ける。
やくざ者どもは当面、こちらとスタンドで戦うつもりは無いようだ。
たった二人の人間を殺すには余りに過ぎる武器を扱う。(奴らにはそう珍しくも無いのかも知れないが)
木々の合間から豪雨より激しい弾幕が襲った。風を起こせば鋲や剃刀が舞い上がった。雷を落とせば爆音と共に周囲の木々が燃え上がった。
2体のパワー型スタンドの前では、決して大きな危険ではなかったが…少しずつの後退が重なり、気付けば袋の鼠だ。

「…大人しく蜂の巣にされると思うのかッ」
何度目だろう、神父のスタンドが風の防壁から躍り出て、銃撃の主を定めぬまま拳を振るう。
当たりはしない…だが、巻き添えを食らった大木が倒れる轟音…重い金属音、掃射が止まった!
「ティッツァ?!」
―――遂にッ
身を守る暴風が方向を変える。防がれなくなった弾丸が2発、ウェザーの肩を浅く抉った。
突風は正面の木々の枝を撓らせ、差し込む光に見えた、倒れた大木の方に余所見をする短髪の男……
「ホワイト・スネイクが近いッ!プッチ!」
白蛇が殴りかかる―――この距離だ、一人仕留めたッ―――拳は

…しかし男の腹を強く打つだけに留まる。

「ぐ、が……ッ」
「どういう事だ、仕留めろ!プ……」

振り向けば、背後に男は居らず。

「奴の、スタンド……本体が遠く離れれば、一発でくたばるほどの威力は無い」
「……?!」
「仲良しこよし、二人で行動するのはお前らだけだったって事さ」

ウェザー・リポートの背後に転がるのは歯形の付いた短機関銃。
一瞬の後に、泥濘の中目を光らせる鮫のスタンドが現れる…

「…ッ、ウェザーッ!リポォートォッ!」

白蛇はもう一度だけスクアーロの顔面を殴り、主の元へと消えた。

223gthmVSプッチさん家:2009/05/28(木) 06:03:51 ID:ehUgsO4s
尻餅をつくように投げ出された上半身に、たたみ掛けられた攻撃をすんでで避ける。
「ふふ、ようこそいらっしゃいました。」
「………!」
やられた。隙を突いたと思えば、怯んだのは演技。スタンドで己の身を守れない状況…つまり隙が生まれたのはこちらの方だった。
突如現れた、1m程もある鮫が足元から跳ねて首筋に噛み付いた。
噛み千切られなかったのは幸運だが…何処まで運ばれたのだろう?傷を撫ぜながら考える。
周囲は樹木で囲まれ、水は足元の泥濘のみ。鮫の脅威こそ少ないが、しかし眼前には……
「スクアーロは良くやっているようですね!」
先ほど一瞬捉えた男とよく似た衣服。黒い皮の手袋に握りこまれた、刀身の長い銀のナイフ。
待ち構えた長髪の男がそれを振るった。再び間一髪避けるが…自分のスタンドは何時ここへたどり着くだろう?
法衣の襟にざっくりと切れ目が入る。
咄嗟に十字架のチェーンで続くナイフを受けるが、腕には一つまた一つと傷が増えてゆく。
「ナイフでありがたい…『君たち』に直接触れるよりは余程」
「念仏を唱えていられるのも今の内だッ」
心臓を狙ったナイフをチェーンで止める―――遠い、スタンドは未だ着かない。あと少し―――チェーンが、切られるッ
神父はそれより早く、十字架を捨てた。軌道を逸らしたナイフは致死の傷は作らない。あいた手で懐から取り出す…

パンッ

(糞ッ)
「……悪い神父様ですね」
法衣に忍ばせた拳銃は、ティッツァーノの銀髪を数本散らすに留まった。
「持込みが可能なら…と思ってなのでしょうが。慣れない物を扱うのはよくありませんよ」
右手では神父の左胸を穿ちながら。左手では突然取り出された拳銃の銃口を流れるような動作で逸らしていた。
追い込まれれば取り出す事を判っていたように。…否、判っていたのかもしれない。銃をしまうようには出来ていない法衣、そのシルエットを見たときから。
一周り以上も年上だろう銃を構えた男に向かい、ティッツァーノは子供の悪戯を嗜めるような微笑だ。
「『それ』に怯んでギャングが務まると?」
ティッツァーノの左手は細腕に似合わぬ力で拳銃ごと神父の右手をぎりぎりと握り締める。
銃口が上がらない。ナイフを持つ手は首元に伸び、喉を撫で、抵抗する神父の口元をなぞった。
「神父様。貴方がスタンドも…十字架すら捨ててしまっては。……悪魔の使いに勝てる道理も無いのです」
嫌悪に顔を顰め身動ぎするのを、『悪魔の使い』は舌なめずりしながら見下ろす。
「……捨てるのは、貴様の方だな」
「!」
「―――ホワイト・スネイクッ」
ティッツァーノの背後から、無数のDISKが飛ぶ。
命令も何も無い、投擲武器としてのDISK……一瞬ギャングの意識を逸らす為だけの。
間に合ったッ!白蛇の指先が、二人の眼前へと伸びる―――

224gthmVSプッチさん家:2009/05/28(木) 06:04:23 ID:ehUgsO4s
視界に入れて直ぐ、目に付く火器は片端から湿らせ敵の攻撃手段を減らしにかかる。
しかしスクアーロは最早、先ほどまでの主戦力が無力化されることなどなんとも思わない風に
切った口元の血を拭うと、挑発的にこちらを睨み付けた。

鮫は大きく水しぶきを立て、伸縮を繰り返しながらウェザーの周囲を飛び交う。
大振りなパンチは虚しく空を切り、雲のスーツは少しずつ少しずつ食い千切られて行く。
しかし先に銃弾すら阻んでいた暴風は周囲のあらゆる物を巻き上げ、
枝葉が、銃弾が、勢いよくスクアーロの身体に叩きつけられ体力を削っていった。
「……ッ!」
同時に牙の嵐もまた、ウェザーの鎧を削ってゆく。
1m長に膨れ上がった鮫が、ウェザーの腿の肉ごとその最後の一片を引き剥がした。

焦る。
クラッシュは消耗戦に『有利ではない』。
戦力分断したとは言えど、トーキング・ヘッドはホワイト・スネイクに『敵わない』。
例え自分が二度とスーツを作れない程疲弊したとしても、その頃には相手も唯ではいられないだろう。
そう、思っていた。
しかし相手のペースで進むのはヤバいと直感する。何か、『只ならぬ事が起こっている』筈だ。
敵方がスタンドでの攻撃手段を捨ててまで、自分一人を始末する理由を探す。
(楽観しすぎたのか?)
(……まさか、プッチはもう死んだのか?戦力分断などではなく)
(先程の一撃で既に。可能性は無い訳じゃあない。運ばれた先で何か…)

先程まで焦燥や憎しみに滾っていたウェザー・リポートの
…ウェス・ブルーマリンの血が、すっと冷える。

足を狙うのは、俺に移動をさせない為か。
何としてでもここで仕留めるつもりなのか。

「ウェザー・リポートッ!周囲の川の波を操れ!周囲に豪雨をッ!!」
「ッ?!」
河川氾濫。更にスコールと共に、巻き上げていた大量の泥水が降り注ぐ。
周囲の樹木ごと飲み込む水の中で、クラッシュは大きく、大きく―――起こった波でウェザーの身体は吹っ飛ばされた。
同じように、スクアーロもまたその場には留まれない…

例えば広い広い海の中で、巨大鮫は周囲の水流と同じ速さで移動する小魚を食えるだろうか?

答えはNOだ。小さすぎる的は目で追えず、牙では噛めず―――この場合更に、操るスクアーロはクラッシュが邪魔で直ぐにはウェザーを探せない。
敵の戦力を跳ね上げる代償を払い、ウェザーは一回の逃亡を選んだ。
クラッシュの本体が落ち着きを取り戻した時、水分の激増したフィールドは危険なんていうモノではないだろうが……

奴は憎んでも憎み足りない。最愛の女性の仇であり。
掛け替えの無い仲間達の人生を蹂躙した男であり。
ウェスを、ウェザーを2度殺した張本人でもあるが……

(この試合は、ペルラが見ている。)

…彼女の兄なのだ。
彼女が時折笑いながら、話してくれた家族の話。
―――『お父さんやお母さんに言えない事も、お兄ちゃんになら言えるの。本当に仲がよくて、大好きなのよ』―――

(目の前で…見殺しにする訳には……)

この世で一番憎い相手を助ける為、敗走しながらウェスは思う。
何故この記憶を『抜いてくれないのか』と。

225gthmVSプッチさん家:2009/05/28(木) 06:04:57 ID:ehUgsO4s
湿地に生せる苔の上に、DISKが一枚転がる。
「…あ、ァ……」
「残念だったな……」
そのDISKを目で追うこともせず。神父は改めて拳銃を……

自分の頭蓋へ押し当てた。

「そう。色気を出すと、そのままブチ抜く事になります」
歌うように続ける。敵のスタンドが迫る中、態々嫌がらせの為だけに時間を使うと思うのか?

「私のスタンドはね、手元をほんの少し狂わせる…そんな事しか出来ないんです!」
例えば指差す方向を変えるだとか、ペンで書く文字を出鱈目にすると言うようなね。
銀の長髪を乱暴にかきあげ、笑う。拾い上げたDISKをフィールドのライトに翳し見ながら。

…DISKを抜く行為を『嘘』にした。

ティッツァーノとプッチの頭は極近い位置で、たった一瞬だった。何が起こったか判別する間も与えず…
プッチのスタンドは己を物言わぬDISKに変えた。

「認めましょう。脆弱で、時と場合により何の役にも立たないようなスタンドだ。
スクアーロのクラッシュも、あの子が少しでも士気を落とせば宛らまな板の上の鯉…
見て下さい、これならどうだ、こうしたらどうだと沢山ハンディキャップを設けて頂きました。」
神父の喉にナイフを突きつける。
暴風に森中が軋んでいる…後はウェザー・リポートさえ死ねば、私達の勝利。
「『勝つ筈が無い』……ァ、が、この、わたしが……ッ」
「私達が、どんな気持ちで……この一瞬を待ったか」







「クラァァァ――――ッシュ!!!」
捕まえてもまだ遠い背中に向かって、叫ぶ。

障害物は全て濁流が飲み込む。雲のサーフボードで進むウェザー・リポートの背中には、彼の鮫が全て引きちぎらんと喰らいついている。
先程よりは随分小さくなってしまったが…左肩から右の脇腹まで、胴体丸ごと抉る牙を突き立てて。
スタンド・ウェザーリポートに幾度と無く振り落とれた。電撃で全身を焼かれた。その度にダメージを受けた。
決定力の無さも、打たれ弱さも、今は考えない。
一撃が軽ければ数を撃てばいい、傷を受けたって耐えればいい!
ナメきられた『俺達のスタンド』…絶対に仕留めてやるとティッツァに約束した。高慢な奴らの鼻を明かしてやると。

死ぬその瞬間までお互いの事を考えていた。その俺達の敵が、マトモに会話も出来やしないような即席チーム。
増やされるハンデがどれ程俺のプライドを傷つけたか。
それを笑顔で了承するティッツァが、どれ程心を痛めていたか。…絶対に思い知らせてやるッ!

この試合中、俺は唯の一度もティッツァと顔をあわせていない。
いつもの支持も激励も、今日は無い。それでも何時もよりずっと、力が沸いて来る。

遂に牙の一つを叩き折られ、クラッシュは体勢を崩した。
ウェザー・リポートは『濁流』を乗り捨てる。クラッシュの追跡を振り切るため、ここで水を止める気なのだ。
ここでクラッシュの攻撃力を下げる訳には行かない。大きいまま、サイズを保ったまま………

「喰らいつけェェ――――ッ、クラッシュ!」

鮫は跳ぶ。

226gthmVSプッチさん家:2009/05/28(木) 06:05:35 ID:ehUgsO4s
背中が軋み、意識は飛びそうだ。しかし遂に敵を二人共確認する。
兄は自分と同じく傷だらけで血塗れだが、しかし死んではいなかった。

(なら………いい。)

息の根を止めんと、最後の水場から鮫が口を開いて迫っている。
傍らに落ちている、何の変哲も無い石を一つ拾い上げた。
スタンド、ウェザー・リポートの、防御を全て捨てての全力の投擲はハリケーン程の暴風に後押しされ
銃など問題にならない威力と飛距離を持つ。
あの短髪の腹程度、容易くブチ抜くに違いない。

鮫は直ぐにでも俺を食い千切るだろう。
それより先に奴が死ねば、鮫が消えて俺はもう一人を倒せる。
それでこの最低な試合は終わるのだ。
早く、届け。鮫がもう、眼前に………、…………ッ

牙がウェザーの首を食い千切るより早く、石はスクアーロの腹を確かにブチ破った。
が、しかし鮫は消えなかった。
相変わらず眼前に迫って、何だかスローモーションに見える。

(………ああ)
(俺が死ぬまで死なないつもりなのか?その傷で)

スクアーロは未だ真っ直ぐに、此方を睨んでいる。

負けたな、と思ってしまった。
潔く散ろうと、目を瞑った。




「動くなァァァァ!」という絶叫が、背中から聞こえた。








静かに立ち上がったウェザーは、「続けるか?」と一言聞いた。
ティッツァーノは静かに首を振る。
そよ風は労わる様にスクアーロの亡骸を撫でる。
この瞬間に誰も、事の顛末を正しく理解できるものは居なかったが…

試合続行不可能。
だから、試合は終わった。


クラッシュは、結局ウェザーには届かなかった。
兄が盾となってその攻撃を引き受けたからだ。
阻むため抉られた首の切り傷。鮫には胴体の半分を持って行かれ
神父はフィールド上で、誰よりも深い驚愕の表情で事切れていた。

227おまけ:2009/05/28(木) 06:06:24 ID:ehUgsO4s
「あ、あのぉ〜ッ!」

『訳がわからねーッ!!』『何だあれ?!』『スクアーロ見直したぞォォーッ!』
観客席中からのブーイングに背中を押され、広瀬康一は選手控え室に叩き込まれた。
・・・別に観客席なんて無視出来たんだけど、隣のジョルノ君までジト目で僕を見るんだもの!
僕だって何が何だったのか、気にならない訳じゃないけど…空気悪い!帰りたいよ〜ッ!

「ごめんよティッツァ!俺が、俺がさっさと片付けないせいで……」
「違うんですスクアーロ、今回ばかりは本当、全て私の落ち度で…!」

gt・・・ギャングチームはお互い半べそで傷を舐めあい、
勝利チームのプッチさんはこの世の終わりのような顔で頭を抱えている。
ウェザーさんだけは…鼻歌を歌いながらテレビガイドを読んでいたけれど。

「皆さん納得いかないそうで、だから・・・その。何か起こったか聞きに来たんですけどォ〜」
「・・・・」
「どうせ俺はヘタレだァァ〜ッ」
「違うんですってば!ああ、もう!聞きたきゃ全部話してあげますとも!」

プッチ神父が幽鬼のような表情で此方を睨んだ。ティッツァーノさんも怯みもせずに睨み返す。

「私が判断を誤ったんですッ!『使い終わったスタンドを解除し忘れた』ッ!」
「違うッ!スタンドはもう解除されていた!わたしの…わたしの意思だ!」

怖ェ!

「うちの『悪魔』だってね、こんな腰抜けじゃあない…だからすっかり忘れていたんです。
この生臭坊主は小便漏らすようなクソガキにすら命乞いをする奴だった!」
「それ以上の侮辱は…唯じゃあおかないぞッ」
「私達はクラッシュとウェザー・リポートの丁度真後ろに居たんですッ
コイツ…それを『避けようとした』だけです!『トーキング・ヘッドのついたまま』!!
だから行動がちぐはぐになった!あれはスクアーロが弱いのでも、お涙頂戴でも全くない、
全てはこのラスボスモドキの臆病さと私の落ち度なんですッ」

ティッツァーノさんは相棒を慰めたいのと、ハンディつきで負けた苛立ちも手伝って捲くし立てる。
僕はもう、怖くってプッチ神父の方が見れない。

「・・・あんな事言ってますけど」
「………お、弟を……想わない兄は居ない。わたしの判断だ。スタンドは解けていた。
チームの…勝利と………ドメニコの事を考えて…庇ったんだよ。……ペルラも悲しむし」

………

「ウェザーさんはどう思うんですか」

ウェサーさんはテレビガイドから目を離しもせずに、
「…いい兄貴を持って、俺とペルラは幸せだ」
とありがたいコメントを下さいました。

228おわり:2009/05/28(木) 06:09:23 ID:ehUgsO4s
 ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |               
 | |                | |          ∧_∧  ナンバリング忘れたァァァ
 | |                | |     ピッ  (・∀・;)
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||  |


ティッツァ大好きだよ
神父大好きだよ
スクは何故毎試合褐色美人を引き当てるの?

229一巡後名無しさん:2009/05/28(木) 14:50:45 ID:hWQfa7YQ
ウェザーの〆の台詞になごんだモフ

230一巡後名無しさん:2009/05/28(木) 23:00:00 ID:nIajkPbs
あ な た が 神 だ

燃えて萌えて腹抱えて笑ったッッ
別行動していてもgthmコンビの仲良しっぷりを感じるのは新手のスタンド攻撃だw
そんでティッツァと神父のやりとりがえろい!えろいよ!
貧乏くじが定番化しつつある康一くんにも受けた!
経過も描写もオチも文句なし!お見事!


にしても悪魔悪魔とティッツァおまwww当人にシメられるぞwww

231一巡後名無しさん:2009/05/30(土) 18:47:27 ID:VmyPoInM
神父www
観客席で見ていたペルラに
「お兄ちゃんはウェスの事が大嫌いなんだと思ってた…ごめんね本当は仲良かったんだね!」
とか言われて あげくに安堵のあまり泣かれて
胃をキリキリ痛ませる神父が見えたwww
プッチ家3兄妹、殺伐なのに和むわー
めずらしくスクもカコイイし、お腹一杯です GJでした!

232一巡後名無しさん:2009/05/30(土) 22:01:17 ID:nRNMhZn6
最後のウェザーとティッツァのやりとり、ナチュラルにピエタ構図で再生された
死んだスクアーロを膝に抱いたティッツァ

にしてもティッツァの口の悪さパねえw
フィールド内外にどんだけ流れ弾飛んでんだ

233一巡後名無しさん:2009/05/31(日) 22:56:16 ID:HbwsarEI
GJだとか双子に萌えたとかそんなことは二の次だ
ティッツァのサディスト顔負けの罵詈雑言が最高に良かったです閣下!
このティッツァならスクアーロどころかボスも配下に置けるに違いない

234一巡後名無しさん:2009/06/01(月) 09:47:57 ID:.4DUTRE6
>>232を読んで初めて、「スクアーロを膝に抱いて」的な描写がないことに気がついた
自分もナチュラルにピエタ構図で再生されたよ…ギャングチームパネェ
バトル描写も燃えるし、ティッツァと神父のやりとりがえろくてはぁはぁしました!超GJ!!

235一巡後名無しさん:2009/06/02(火) 20:32:07 ID:/LtYdQGQ
熱くて笑えて和めるSSだった!GJ!
しかし4人が4人とも魅力的すぎるw
ティッツァの漢気とスクアーロの剛気、ウェザーの善人思考と神父の卑怯者思考に萌え上がらせてもらったよ
これからしばらくは弟想いの兄を演じなきゃだな神父w

236一巡後名無しさん:2009/06/03(水) 02:02:45 ID:YmgXisYk
>>232>>234で「え?」と思って読み返して初めて気付いた。
自分もナチュラルにピエタ構図だと思ってた…しかし絵になるなこの二人。
エロ描写は全く無いのにそこはかとないエロさが漂うバトルでした!神を愛するように>>220を愛しています!
改めて心からのGJを捧げつつ、口上の完成…待ってます…

237一巡後名無しさん:2009/06/08(月) 12:24:11 ID:kwaXjojg
試合SSってまとめか何かありますか?
どこかのスレで神が書いてるのか…?

238一巡後名無しさん:2009/06/08(月) 18:46:18 ID:h4egcX2M
どこかのスレも何も、ここが投下場所じゃないかw

239ゆっくり 0/10:2009/06/11(木) 05:49:47 ID:Loej9yVQ
 ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | |> PLAY.       | |               
 | |                | |           ∧_∧  していってね!
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )   
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

240ゆっくり 1/10:2009/06/11(木) 05:50:27 ID:Loej9yVQ
「じょるの!ゆっくりおきてね!」

ぽよんぽよんと、巣穴の入り口近くで音がする。ゆっくりブチャラティ(以下ぶちゃらてぃ)が跳ねているのだ。
巣穴の主であるゆっくりジョルノは、この群れのボスだ。
ボスが寝ているうちに勝手に巣に入るのは失礼に当たる。礼儀を大切にするぶちゃらてぃは、
ゆっくりの中では珍しく、他人のお家に勝手に上がり込んだりはしないのだ。
・・・なので外で一生懸命跳ねて、少しでも音を立てようとしているものらしい。

(おお、ねむいねむい)

自分の安眠を妨げるものは誰なのかと、じょるのは不満そうな表情で入り口へ向き直る。
「・・・ぶちゃらてぃ。ゆっくりしていって下さいね!」
朝の挨拶だ。ゆっくり達はこんにちはもこんばんはも、いただきますもお休みなさいも
全部「ゆっくりしていってね!」なのだ。
「ゆっ!ゆっくりしていってね!」
ぶちゃらてぃも跳ねるのを止め、つられて挨拶をする。
「・・・ちがうよ!じょるの、ゆっくりできないんだよ!ゆっくり出てきてね!」
また忙しなく飛び上がり、そのまま大急ぎで跳ねて行ってしまう。
恐らく付いて来いと言う事なのだろうが、これでは殆どのゆっくりは何をすればいいか判らないだろう。
「ぶちゃらてぃ!ゆっくり・・・まって下さいね!」
この素敵なゆっくり日和の朝に、何とゆっくりしていない事か。
じょるのはこれで大切な用事でなかったら、後で少し怒ろうかな、とすら思った。

ぽよんぽよんぽよんと、2匹のゆっくりの跳ねる音が茂みを揺らしている。

241ゆっくり 2/10:2009/06/11(木) 05:51:07 ID:Loej9yVQ
「もうすぐじょるのがくるよ!ゆっくりまってね!」
「ゆ゛え゛え゛え゛えええん」
「いたい、いたいよー。わかってねー」

ゆっくりミスタが、ぼろぼろと泣くゆっくりフーゴとゆっくりナランチャをあやしていた。
ふーごとならんちゃが喧嘩するのは珍しくないのだが、今回はちょっぴり良くないことが起きたのだ。
「・・・ぶちゃらてぃのあしおとがするぜ。」
そわそわと3匹を気にしていたゆっくりアバッキオが、一番早くにぶちゃらてぃの足音を聞きつけた。
「いたいよー」
「ハァ・・・ハァ・・・ゆ、ゆっくりでごめんね!」
ぶちゃらてぃが器用に障害物を切り開いて、最短ルートでじょるのを連れて来てくれたのだ。
じょるのが眠い目を精一杯開いて見た景色は、無残に周りの植物が枯れ果てた、ふーごの巣だった。

ラッキーだったのは今が太陽のある時間帯だと言う事と、
遠くで現場を目撃したのがみすたで、6人のゆっくりした小人さんを使って、直ぐに近くのゆっくり達に事件を伝えられた事だ。

今からたった30分も前、ならんちゃは自慢の『えあろなんとか』に乗って、お空をスィーしていた。
とっても気持ちのいい朝だったので、散歩ついでに自分たちの群れの縄張りを見回っていたのだ。
「!」
そうしたらなんと、遠くから人間が歩いてくるのが見えるではないか。
ならんちゃは考える。自分たちの縄張りはとてもいいゆっくりぷれいすで、天敵である野生の動物が殆ど近寄らない。
人間と動物の違いはならんちゃには良くわからなかったが、追い払った方が良いような気だけはした。
「ならんちゃはさいきょーだからできるねー。わかる、わかるよー」
でも、自分だけの判断だと、また失敗して怒られるかも知れない。
ならんちゃはまた少しだけ考えて、群れで一番賢いゆっくりふーごに意見を聞きに行く事にした。

・・・しかしならんちゃは特に賢くないゆっくりなので、
ふーごに会いに行くのにちょっとだけ方法を間違えた。

『えあろなんとか』でそのまま巣に突っ込んだのだ。

242ゆっくり 3/10:2009/06/11(木) 05:51:46 ID:Loej9yVQ
「ゆ゛ぎゃっ!?」
『えあろなんとか』のプロペラがブッ刺さる寸前まで、ゆっくりと眠っていたふーごは
何が起きたか良くわからないまま激痛で目を覚ました。

ぼふん。

驚きと痛みから身の危険を感じて、毒ガスを噴出してしまう。
「ゆゆっ!やめてねやめてね!」
ならんちゃは大急ぎで逃げようとしたが、直ぐに毒ガスに捕まってしまった。
周りの植物が見る見る枯れていく。
人間なら1〜2時間痒い程度のふーごの毒ガスも、植物や身体の小さいゆっくりにとっては猛毒だ。
「い、いたいよー」
「ならんちゃ!?」
全身がびりびり痛くなって、弱って死んでしまうのだ。
降って来たのが仲のいいならんちゃと気付いて、ふーごは急いで毒ガスを止めたが、
ならんちゃはその時にはもう痛い痛いと泣いていた。
「だ・・・だれかたすけて下さいね!」
ふーごは他のゆっくりを探して一生懸命這って動いた。
けれど傷口が開いてクリームが漏れ、泣く泣く諦めざるをえなかった。
沢山動く元気も出ないし、これ以上中身が出てしまうと自分も死んでしまう。
「ふーご、いたい、いたいよー」
「ゆ゛っ、ゆ゛え゛えええええん」
ふーごも遂に泣いてしまう。自分のせいでならんちゃが死んでしまったら、全然ゆっくり出来ない!
想像してみたらとっても悲しかったのだ。

243ゆっくり 4/10:2009/06/11(木) 05:52:24 ID:Loej9yVQ
「すーり、すーり」
「ゆっくりなおっているねー、わかるよー」
じょるのはならんちゃの身体にほっぺを擦り合わせる。
ゆっくりの間でのグルーミングのようなすりすりは、じょるのの場合治癒効果があるからだ。
「ぐずっ、な、ならんちゃあああ」
「ふーごはゆっくりしていて下さいね!」
本当はふーごの方が急いで治してやらなければいけないのだが、
ふーごがならんちゃを先に治せと煩いのだ。
「ふーご!うごいちゃだめだよ!ゆっくりまってね!」
横でみすた達もはらはらしている。ふーごが少し身体を動かすだけで、どんどんクリームが漏れているからだ。

ふーごは賢くて、普段は性格もとてもゆっくりしたゆっくりだが、
時々出す毒ガスが危ないのであまり群れには存在しない。

「ならんちゃ!ならんちゃ!」
「ふーご、なおったよー」
「ごめんなさいねっ!も、もうしないからゆるして下さいね!!」
「わかってるよー。だからふーごもゆっくりなおってねー」
ふーごはならんちゃが死んでしまったら、群れを出て行こうと思っていた。
自分を治してくれているじょるのの反対側から、ならんちゃもすりすりをしている。
傷が引っ張られて少し痛かったが、ふーごは安心した気持ちで沢山泣いてしまった。

ゆっくりを死に至らしめ、餌の植物まで枯らしてしまうふーごは
たいがいが追い出されるか、その前に自分から群れを離れてしまうのだ。
臆病なふーごは一人ではゆっくり出来ず、長生きも出来ない。
だが、群れに優れたじょるのが居る場合は、追い出される事も出て行くことも無い。
毒ガスは治せるし、じょるのの縄張りでは植物も直ぐ生えてくる。

大きな群れで、沢山のゆっくりに囲まれているこのふーごはとても幸せなふーごだ。

「じょるの!きみにけいいをひょうする!」
「わかる。わかるよー」
「いいからじっとしていて下さいね!!」

でも寝起きのじょるのはとっても機嫌が悪かった。

244ゆっくり 5/10:2009/06/11(木) 05:53:07 ID:Loej9yVQ
「ゆっ!じょるのー」
巣穴に戻って寝直そうとするじょるのの三つ編みを、やっと動けるようになったならんちゃが捕まえた。
「にんげんがこっちに来ていたよー!」
「ゆっ?」
「みたんだよー。ふーごにおしえに来たらじょるのもいたよー、ラッキーだねー。わかるよー」
「ゆゆゆっ!?」
ならんちゃはえっへん!とばかりにどや顔だ。
「この・・・ドていのうが!!」
後ろでふーごが暴れそうになったのを、傷が開いてはいけないのであばっきおが慌てて押さえつけた。
何時の話かはわからないが、もうだいぶ長い時間ここでゆっくりしている。
もう人間には巣を見つけられてしまっただろう。
「たいへんなことですよ!ゆっくりいわないで下さいね!」
「ゆ?」
じょるのも顔を真っ赤にしてぽんぽん跳ねる。
ならんちゃは悪くないので強く怒りはしなかったが、じょるのは中身のカスタードが飛び出る程悔しかった。
自分たちのゆっくりぷれいすが遂に!人間に見つかってしまったとは!
「じょるの、すぐにひっこしのじゅんびをしましょうね!みすたはみんなにしらせてね!」
ふーごが直ぐに頭を切り替えた。
「ゆゆ?みすたはここでゆっくりしたい!」
「・・・ひっこしはゆっくりできないぜ」
「ドていのうですね!にんげんはゆっくりたちを食べちゃうんですよ!ゆっくりひっこしましょうね!!」
「わるいにんげんはならんちゃがやっつけるよー」
じょるのも引越しが一番だと思っていた。群れの仲間がその人間に苛められたり、食べられたりするのも勿論嫌だが
何より危険なのは、人間は自分たちより更に大きな群れで行動している事だ。
たとえ今回の人間がゆっくりした人間でも、他の人間はどうだかわからない。
縄張りの近くが人間の通り道ならまた見つかってしまうかも知れないし、仲間に教えてしまうかも知れない。
「らんぼうはやめて下さいね!ゆっくり、ゆっくりしましょうね!!」

245ゆっくり 6/10:2009/06/11(木) 05:53:58 ID:Loej9yVQ
ふーごは一生懸命みすた達を説得している。
ゆっくりから危害を加えるようなことがあれば、それこそあっという間に駆除されてしまうだろう。
少し賢いゆっくりや長く生きたゆっくりはそれを知っているのだ。
「ゆーん・・・じょるの・・・」
ぶちゃらてぃはしゅんとした顔でじょるのの顔を覗き込み、ぽそぽそと喋る。
「ひっこしはゆっくりできないよ・・・ならんちゃとふーごはもっとゆっくりしないといけないよ」
勿論ぶちゃらてぃも引っ越すべきだとは思っていた。しかし、今すぐではならんちゃ達を連れて行けない。
あばっきおもそう考えて、ふーごの案に反対していたのだ。
ふーごは2匹でここに残るつもりかも知れないし、無理してついて来る気なのかも知れない。
しかしどちらにしろ、あまり幸運な未来は想像出来なかった。
それに新しく、ここより快適なゆっくりぷれいすを見つけられる保証は無い。
折角ここまで纏まり大きくなった群れが、散り散りになってしまうかもわからない。
「・・・少しまって下さいね・・・」
普通の群れなら、たった2匹のゆっくりなど気にせず置いていくだろうが、自分達は違う。
どんなゆっくりでも(例えそれがあまりゆっくり出来ていないゆっくりでも)仲間はずれにしたりせずに
皆で生きていこうと決めた。・・・だからこそ、じょるのは若くして群れのボスになれたのだ。
群れのゆっくりを一匹残らずゆっくりさせる事こそ、ボスの仕事だとじょるのは考えていた。

「じょるのがお話をしてきます・・・みんなゆっくりしていて下さいね!!」
「ゆっ!?」
「ゆゆゆっ」
「じょるの!」

あるいは自分の『かりすま』なら、人間を説得できるかも知れないとじょるのは考えた。
ゆっくりできる人間なら、ここを秘密にしてもらえるように。
・・・そうでない人間なら、自分を食べるだけで満足してもらえるように。
後はぶちゃらてぃに任せれば、もしもの事があってもきっと、一匹でも多くのゆっくりを逃がしてくれるに違いない。
「あ・・・あいそよくしろよ!」
心配そうなぶちゃらてぃの声が、勇ましく跳ねるじょるのを見送った。

246ゆっくり 7/10:2009/06/11(木) 05:54:34 ID:Loej9yVQ
「・・・・・・・・・おお、ゆかいゆかい」


やっと見つけた人間は、ゆっくりディアボロの髪を持って乱暴に宙吊りにしていた。
「ゆぐぐ・・・でぃあぼろはていおうだよ!!ぶれいなまねはやめてね!!!」
じたばたと暴れるでぃあぼろはその度に髪の毛が引っ張られ、哀れっぽい悲鳴を上げた。
「じょ・・・じょるの!こっちを見ないでね!ゆっくりせずにどこかにきえてね!」
「おお、ぶざまぶざま」
人間そっちのけでつい本音が駄々漏れになってしまう。賢くてもしょせんはゆっくりなのだ。
「ゆ゛う゛う゛・・・なにかわからんがくらえっ!くらえっ!」
でぃあぼろは人間と、自分をせせら笑うじょるのに何とか痛い目を見せようとじたばた暴れる。
しかし自慢のピンク斑の髪がブチブチと千切れだし、すぐに諦めてしまった。
「お゛れ゛の゛ぞばに゛ぢがよ゛る゛な゛あ゛あ゛あああ・・・」
ゆ゛えーんと顔を真っ赤にして泣き出したのを見て、じょるのはようやく自分の立場を思い出した。

「ゆっ、にんげんのお兄さん!ゆっくりをいじめないで下さいね!」

挨拶もそこそこに本題を切り出す。ゆっくりを苛めるような人間なら、ゆっくりしていかれては困るからだ。
暫く2匹のゆっくりのやり取りを見守っていた人間は、少し驚いたようにじょるのを見た。
『・・・君の事は苛めませんよ』
「ゆゆっ!ありがとう!・・・あと、べつのにんげんもよばないで下さいね!」
『いいですよ』
「ゆっゆっ!とってもゆっくり出来るお兄さんですね!ゆっくりしていって下さいね!」
じょるのはとても安心した。後は人間を怒らせないように、穏便にお帰り願うだけだ。
「・・・ゆ?」
しかし、人間のお兄さんは何時までたってもディアボロを離そうとしない。
もしかしたら、上手く伝わっていなかったのかも知れない。じょるのは恐る恐るもう一度言う。
「ここはじょるのたちのゆっくりぷれいすですよ!ゆっくりをいじめないで下さいね!」
『だから、判ってますよ。君達は苛めません』
お兄さんは顔色を変えない。が、じょるのは困ってしまう。
「じゃあ・・・でぃあぼろをはなしてあげて下さいね!」
お兄さんがゆっくりした人間だとわかっても、やはり人間を怒らせたらと思うと恐ろしく
でぃあぼろなんかの為にお兄さんの機嫌を害するのは、とても気の進まない事だった。

247ゆっくり 8/10:2009/06/11(木) 05:55:34 ID:Loej9yVQ
しかし・・・
『これの事を言ってるんです?』
でぃあぼろも一応は、じょるのの群れのゆっくりで・・・やっぱり分け隔てなく守ってやるべきだとじょるのは思っていた。
「ゆ゛う゛う゛う゛う・・・も、もうっ!じょるのでい゛い゛がら゛たすけてねえ゛え゛ええ」
酷く失礼な悲鳴を上げている。それを聞いてじょるのは、やっぱり放っておけばよかったと少し思った。
『これは・・・まあ、ゆっくりですけど。君達の敵じゃないんですか?』
「なっ、なかまですよ!」
本当は他のゆっくりを見るなり隠れてしまって、友達もつがいも作ろうとしない困ったゆっくりなのだけれど。
『ゆっくりディアボロは、他のゆっくりに乱暴するって聞きました』
群れのボスだった頃から自分勝手なゆっくりだったし、ボスで無くなった今はじょるのに仕返しをしようと思っているようだけれど。
「じょるののむれのゆっくりだから、なかまですよっ!!」
それでも仲間はずれはよくないと思い、他のゆっくり達を説得してまで、じょるのはでぃあぼろを群れに置いていた。
・・・仲間はずれで一人ぼっちの寂しさは、小さいときに身に染みている。
でぃあぼろだって何時かはいいゆっくりになれるかも知れないのだ。僅かな可能性だが、見放して0になるよりきっといい。
「ゆ゛〜っ・・・じょるの・・・」
人間のお兄さんは申し訳なさそうな顔をして、でぃあぼろを足元に優しく置いた。
でぃあぼろはひっくひっくと泣きながら、じょるのの横を通って逃げようとする。
「ていおうはひとりでにげられたよ!かんしゃなんかしてないからね!ゆ・・・ゆっくりボスでもなんでもやってね!!」
「おお、ふかいふかい」
がさごそと草を分けて逃げてゆくでぃあぼろにお兄さんも少しイラッとしたようだった。
『すみません・・・僕、てっきり君達の敵だと思ったものだから・・・』
「だいじょうぶですよ!だからゆっくりしていって下さいね!」
人間のお兄さんはゆっくり出来ないどころか、じょるの達の群れを守ってくれようとしたものらしい。
なんてゆっくりした人間なんだろう!
それにお兄さんは、落ち着いて見れば外見もとてもゆっくりしている。
じょるの自慢のぴかぴかの金髪と、お兄さんの髪はまったく同じ色だったし
ボスの証の大きな『ころね』も、これまたそっくりに立派についていた。人間にしておくには勿体無いほどの素敵なお兄さんなのだ。

248ゆっくり 9/10:2009/06/11(木) 05:56:38 ID:Loej9yVQ
「お兄さんは、ゆっくりはすきです?」
『え、ええと・・・はい』
「ゆゆっ!むれのゆっくりをしょうかいします!みんなでゆっくりしましょうね!!」
じょるのはこの素敵なお兄さんと知り合いになれたのがとても嬉しかった。
そしてボスとして、一刻も早く群れのゆっくりにこの幸せを分けてやりたかったのだ。
『い、いやッ!僕は忙しいので・・・し、失礼しますッ』

お兄さんは突然踵を返し、あっという間に縄張りから出て行ってしまった。
人間の早足にさえ、ゆっくりでは追いつけない。

「ゆ〜っ・・・またきて下さいね!ゆっくりしていって下さいねーっ!」
じょるのはその場でぽんぽん跳ねて、人間のお兄さんに身体全体でさよならの挨拶をした。




             *       *


「僕によく似たゆっくりが群れをまとめようとしてるんで、見ていたんですよ。この前から」
「なんというか・・・親心だな」
「そうしたら黴饅頭が縄張りをうろつくんで、僕、つい退治してやろうと・・・」
「親バカだな」
「でもあのゆっくり、僕よりずっと大人なんです!もう自信なくなっちゃって!」
「・・・」
「僕、本当にギャングボスなんかやっていけるんでしょうか?!ねえミスタ?聞いてます?」

249ゆっくり 10/10:2009/06/11(木) 05:58:02 ID:Loej9yVQ
 ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |               
 | |                | |          ∧_∧   ゆちゃらてぃ一匹下さい
 | |                | |     ピッ  (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

250一巡後名無しさん:2009/06/11(木) 08:34:57 ID:DmwK62uQ
朝っぱらからゆっくり投下していったね!
ゆっくりGJするよ!

251一巡後名無しさん:2009/06/11(木) 09:45:36 ID:TfuQ85JA
これは萌え転がらざるを得ない
ゆっくりがゲシュタルト崩壊するまで読み返した
素晴らしきかなゆっくりワールド

人間ジョルノが台詞一言でジョルノとわかるのがすごい
もしやあなたが口上神か
投下乙でした!

252一巡後名無しさん:2009/06/11(木) 18:27:41 ID:UsK/5nZU
和む…!実に和むぞ!
生態に詳しすぎてシートン動物記読んでるような気持ちになれたよwGJです

253一巡後名無しさん:2009/06/11(木) 19:35:26 ID:T3X0T66A
>>238
ああ、燃えスレでの内容を、一部抜粋して、ここでSSにしていたんだな。
やっと合点がいった。
イミフなこと書いてスマンかった。

254一巡後名無しさん:2009/06/11(木) 20:23:54 ID:hIT9CmpY
ゆっくりジョルノが人間?出来すぎててちょっと泣いた
本編のジョルノももうちょっとディアボロにやさしくても……
投下乙そしてGJでしたゆっくり可愛いよゆっくり

255一巡後名無しさん:2009/06/13(土) 19:19:46 ID:M6yH/cWg
ゆっくりの可愛さにくるいもだえた
みんなのほっぺをつつきまくりたい…


なんとなくアバッキオは体のあるゆっくりっぽいと思った

256一巡後名無しさん:2009/06/14(日) 23:57:44 ID:CAKoS8iE
ゆっくりの魅力にまさかこんなところで気づかされるとは・・・
ゆっくりの治療法が可愛すぎて死にそうになった
クリーム漏れるとか大惨事だねw

257一巡後名無しさん:2009/08/18(火) 23:21:16 ID:3kZtJh7Q
治療の所を人間@荒木絵で想像して切なくなった

258一巡後名無しさん:2009/08/18(火) 23:47:03 ID:iD/3GN1E
何故わざわざそんな試練に挑もうとするwww

259億泰くんちの家庭の事情:2009/09/08(火) 21:16:43 ID:v1Zyp5xc
本スレと行き過ぎ妄想スレをきっかけに
脳内で止まらなくなった妄想を投下
似た名前の漫画とは特に関係ないです

260億泰くんちの家庭の事情1/3:2009/09/08(火) 21:17:42 ID:v1Zyp5xc
ミキタカが拾ってきた妙な隕石。
そいつは、「カーズ」って名前の化け物だった。
判明してから、まあ色々と悶着はあったわけだけど。
そいつは宇宙に放り出されてから、頭がパーになっちゃったみたいだ。
戻れないって気づいてから、自分を守るために考えるのをやめた。
露伴先生が彼の記憶を読んだ限りではそういうことだったらしい。
「……お互い年はとりたくないのう」
そうやって呟くジョースターさんは、どこか寂しげだった。

「カーズ」は……
億泰くんのお父さんをとても気に入り、問題なく暮らしている。
億泰くんもそれでいいと思っている。
……いやまあ、それじゃダメだと思った『人』も居たわけだけど。
『人』? 人、かなぁ。まあ少なくとも、元は人だったよね、うん。

『億泰くんちの家庭の事情』

「今帰ったぜえ」
仗助の能力で、雨風はしのげる程度に直った家に、今日も帰ってきた。
「うー」「にゃー」
リビングでごろごろ転がっているのは、いつも通り親父と猫草だ。
いつも通りの光景。それが変わったのは、二ヶ月くらい前からだ。
「……」
テレビをじっと見つめていたそいつが、こちらを向く。
それから、赤ん坊がハイハイするみてえに俺に寄ってきた。
「おー、よしよし、今日も元気そうだな、カーズ」
ネコやなんかにそうするみてえに、俺はそいつの頭をよしよしと撫でた。
カーズ。元は仗助の親父さんが命を賭けて戦ったへるめっとなんとかって化け物。
七夕の日に、ミキタカが流れ星と間違えて拾ってきたそいつに、
承太郎さんや仗助の親父は警戒しまくっていたんだが。
「……ちっ。こいつの記憶はほとんど消えているじゃあないか」
ヘブンズドアーを使った露伴先生が、つまらなさそうに言ったことで、緊張は解けた。
何の資料にもなりゃしない、とぶつぶつ愚痴っていた横で、
仗助の親父がなんだか寂しそうだったのを覚えてる。
んで、そいつに関しては、一応行き先が論議されたんだが、
一時的に俺んちに置いてたら、俺の親父に懐いちまってた。
俺も、まるでネコかなんかみてえな動きをするコイツが、
実験動物にされるってのもなんかイヤーな気分だった。
……で、結局そのまんま月一の報告書提出を条件に、俺んちにいることになったわけだ。

261億泰くんちの家庭の事情2/3:2009/09/08(火) 21:18:40 ID:v1Zyp5xc
「億泰。帰ってきたら手洗いうがいをしろと言っているだろう」
はぁ、とため息が聞こえて、俺は珍しく考え事をしてた自分に気づく。
「ああ、悪い悪い兄貴」
前掛けエプロンをつけ、こちらを睨む相手に、俺は慌てて謝った。
「お、今日はカレーかー。カーズ辛いの大丈夫だっけな」
「何食っても同じだろうその化け物は」
ムッとした表情を見せる兄貴を見ると、とても信じられない。
目の前の兄貴が、もう十年も前に死んじまってる幽霊だなんて。
「ほら、早く手を洗ってこい。皿は並べておくから」
「あーあー、わあってるわあってるって」
やたら心配性な兄貴は、今年の盆に帰ってきてから、
カーズと一緒に暮らす俺が心配で、ずっとこちらに留まったままだ。
正直、家事やってもらえん、俺の代わりになって
報告書を作ってもらえんのも、俺としちゃあありがたいからいいんだけどよぉ。
地獄のエンマさまとか、そーいったもんに怒られねえんだろうか?

手洗いうがいと、ついでに着替えを済ませて飯を食う。
食卓に座っているのは、俺と兄貴に、親父に、カーズ。
猫草は外の日が暮れ始めたためか、すでにうとうとしている。
口に入れるカレーは、甘口。あの頃と変わらない、兄貴の味。
『二人』で暮らし始めた頃、兄貴がレシピと首っ引きで作ったカレー。
「なあ、兄貴」
「どうした、億泰」
兄貴はやることがないからテレビを眺めている。幽霊だから、飯は必要ないらしい。
あと、生きてる奴に触られると体がもげちまうらしいから、
どんな動きをするか分からねえ親父やカーズにも早々近寄れねえ。
つうか、カーズに兄貴は見えてんだろうか?
「知ってるか?」
「何をだ」
「ウチってよぉー、『お化け屋敷』って呼ばれてるらしいぜぇ」
ニカッと笑いながら、小学生の話から拾った話題を告げる。
「まぁ、確かにそうだよなあー。お化け、いるもんなあ」
ひひっと声をあげつつ、カレーをぐちゃぐちゃと混ぜて口に運ぶ。
「……全く、お前の話はいつもくだらないな……」
兄貴が呆れたように笑う。俺も釣られて笑う。
いつもと、変わらない食卓。
「あー、楽しいなあ」
けらけらと笑いながら、俺はふと呟く。
テレビで『ご長寿特集』なんてやってたからだろう。
「何十年後にもよぉー、こうやって笑えてたらいいなあ」
俺の言葉に、兄貴がぎょっとした様に目をむいた。
何だろ、俺なんか悪いこと言ったのかなあ。
「ん、どうかしたのかあ、兄貴?」
「……結婚くらいしろ」
少し口ごもった後で、兄貴がそう言った。
「ははっ、こーんな家に嫁に来てくれるよーな奴いっかなあ。
 飯も上手でなおかつ美人でカワイイ子でよぉー」
兄貴は押し黙ったまんまだ。
「あー、でも兄貴がいりゃあ嫁さんいらねえかなあ」
「な、何を言ってるんだお前は! 早く食え、片付かないだろ!」
あー、兄貴怒らせちまった。顔が真っ赤だ。
「へーい」

262億泰くんちの家庭の事情3/3:2009/09/08(火) 21:20:16 ID:v1Zyp5xc
飯食った後、仗助が俺んちを訪ねてきた。
F―MEGAの最新作が出たっつうんで持ってきてくれたんだ。
「……しっかしなんつうか、相変わらずなれねぇ光景だよなぁ」
俺が遊ぶ横で、カーズがころころと転がしてて、俺は時々その頭を撫でる。
「そうかぁ? 慣れちまえば犬や猫みてえで可愛いぜえ?」
「……そんなもんなかなあ」
「そんなもんだ」
「お前らもうちょっと画面から離れてやれ」
飲み物を持ってきた兄貴に叱られる。
「目を悪くするぞ」
「あーヘーキヘーキ」
「平気じゃない。俺の知り合いでもF―MEGAが好きな奴がいるが、
 そいつも、結構眼鏡かけていた」
「兄貴の知り合いー? 幽霊じゃねえか、俺らは大丈夫だって」
「……F―MEGAが好きな死人?」
仗助がなんか首を傾げた隙に、俺は一気に加速する。
「よっしゃ勝った!!」
「ああ、億泰てめえええええ!!」
ぎゃあぎゃあとわめく仗助と、そのまんま取っ組み合いになった。
「ええいうるさい、夜中に暴れるな!!」
兄貴に怒られても、俺達は止まらない。
多分、何十年経っても、俺達はこんな風に馬鹿やってんだろうな。
俺と仗助はダチで、カーズがきょとんとこっちを見てて、
親父が困ったようにしてて、猫草が迷惑そうにしてて、
兄貴が俺達を叱り飛ばす。
きっと、変わらない関係なのだろう。


―――――――――――――――――――――

投下終了。兄貴より大分背が伸びた億泰とかも書きたかったんだけど入れられなかった。
やまなし。おちなし。いみなし。あとカーズ様影薄すぎて意味ねえ。

263一巡後名無しさん:2009/09/08(火) 23:14:04 ID:RPRX6EsU
満載の小ネタに受けたwww
いいないいな

そういえばジョセフとカーズは『再開』になるのか
ジョセフを思い出せないカーズがせつない…

264一巡後名無しさん:2009/09/19(土) 18:02:06 ID:jt5Sf1Lg
カーズ様をかわいいと思ったのははじめてだw
面白かったよ!

265キス合戦 1/3:2009/10/28(水) 00:06:36 ID:n7jzDnug
____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | |> PLAY.       | |               
 | |                | |           ∧_∧  5部のアバッキオ×ナランチャです
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )  本スレの流れに萌えて過去ログ読んでたら出来ました 
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

266キス合戦 2/3:2009/10/28(水) 00:07:10 ID:n7jzDnug
どこにでもあるような、平凡な部屋。その中心のテーブルに沿って置かれたソファーの上に、銀髪の男と黒髪の少年が座っていた。
少年はソファーに座る男の膝の上に乗り、盛んに男に向けて喋りかけている。
身振り手振りを交え、楽しそうに笑いながら語る姿は、彼を年齢より幼く見せていた。
一方男の方は気怠そうな表情で、よそ見などしながら少年の話に相槌を打っている。だが、彼が退屈などを感じている様子はない。
むしろ微妙な表情の変化や声の調子からは、少年との会話を楽しんでいるように感じられる。
彼らの話のテーマはあちらへこちらへと移り変わり、纏まりというものはないに等しい。
それでも少年は飽きることなく語り、男も飽きることなく返事を少年に返した。

どれぐらいそのやりとりが続いただろう。何かあったのか、男が少年の名前を呼んだ。ヘアバンドから跳ね出た、少年の髪を引っ張りながら。
気分よく話しているのを遮られたからか、髪を引かれたためかは分からないが、途端に不機嫌そうになった少年は、軽く睨むようにしながら男の方を振り返る。
そのつんと尖った唇に、男はそっと口づけを落とした。下を向いたためか、男の髪が二人の顔の横に垂れ、銀のカーテンを作り出す。
突然のキスに、少年の瞳に困惑の色が浮かぶ。それを尻目に男の舌は安々と少年の口内に侵入し、その舌を絡めとった。
そのまま舌と舌を絡めあわせ、彼は少年の口をじっくりと味わう。静かな部屋の中に、くちゅくちゅと淫らな水音が響く。
少年はその音が嫌いなのか、眉間に軽く皺を寄せた。だが、口内を犯される快感に、次第に刻んだ皺を解き自ら舌を絡ませ始める。
お互いの舌が歯列をなぞり、頬の裏を愛撫する。舌だけが別の生物になったかのように、口の中で暴れまわる。
呼吸を忘れているのか、それとも快感のためか少年の顔は赤く染まり、その目は潤んでいた。

やがて男の舌が少年の口から抜き取られ、長い長いキスが終わる。
まだ赤い頬のまま、いつの間にか体に回されていた男の腕を掴んで少年は不満の声を発した。どうやら不意打ちでキスされたことが悔しいらしい。
その様子が可笑しく感じたのか、男は喉の奥で小さく笑いながら少年に謝罪した。
それでもまだ不満なのか、彼は男に背を向け、その体にもたれかかりながら頬を膨らませる。男はその頭を、やや乱暴な手つきで撫でていた。
しかしすぐに少年の瞳に悪戯小僧のような輝きが灯った。ぐるりと体ごと男に向き直り、訝しげな表情を見せる男の、その唇にもう一度口づける。
今度は男が驚く番だった。少年の舌はするすると男の口に潜り込み、歯をこじ開けると舌を軽くつつく。そして入ってきた時と同様に、素早く口内から離れていった。
口を離した少年は、男に勝ち誇った表情で笑ってみせる。どうやらこれは、先程のキスの意趣返しらしい。
対する男は、少し頬を赤らめていた。予想外の攻撃に対応できなかったのだろう。憮然とした表情で、笑う少年を見つめている。
そんな彼の態度に満足したのか、少年は体の向きを戻し、前に向き直ろうとした。しかしその動きは、男の手によって阻まれる。今度は正面から、触れるだけのキスをする。
唇と唇が離れた時、男の顔には得意気な微笑みが浮かんでいた。負けじと少年も、男の唇に再度口づける。それが終わるとまた男が少年に口づけを送った。
何度も何度も、そのやり取りを繰り返す。
まるでキャッチボールでもするかの様に、男と少年はキスを交わした。穏やかなキスには穏やかなキスが。激しいものには、それ以上に激しいものが。
その内に、少年の体がソファーに横たえられた。このやり取りが更に過激なものになるまで、それ程時間はかからなかったようだ。
これから行う行為への期待とほんの少しの恐怖が混ざった視線で、少年は男を見た。それに気づいたのか、男は少年の頭を軽く撫で、額にキスを落とす。
それだけで、少年の顔から不安の色が消え人懐っこい笑みが戻ってくる。彼はもう一度、男のくちびるに口づけた。男もそれに応じるように、少年の体に手を伸ばした。

さて、彼らの間に会話らしい会話が戻ってくるのは、一体いつ頃になるだろう。

267キス合戦 3/3:2009/10/28(水) 00:08:10 ID:n7jzDnug
____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |               
 | |                | |          ∧_∧   終了。お粗末さまでした
 | |                | |     ピッ  (・∀・ )まさにやまなしおちなしいみなし
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

268一巡後名無しさん:2009/10/29(木) 20:52:18 ID:X8dbqMec
萌えた…!!体格差有りの膝だっことかキス合戦とかたまらん
ナランチャ相手だとアバッキオが大人っぽくてカッコいいなあ

269プリン 0/8:2009/12/24(木) 22:58:23 ID:o5LxcFKo
やまなしおちなしいみなし、
燃えスレ+荒木ランド+プリン妄想を仗助・ジョルノ・早人でお送りします。
5部多め。
初代妄想スレ、混部スレのネタをたくさん拝借しました。
この場を借りて謝罪と御礼を申し上げます。

270プリン 1/8:2009/12/24(木) 23:02:10 ID:o5LxcFKo
「女性と、義務教育中のかたと、バトル参加者のかた優先デス!数が少なくて
申し訳アリマセン」
 治療班の控室へ向かっていた仗助は、聞き覚えのある声を耳にした。杜王町の
隠れた名店『トラサルディー』店主が人垣に囲まれている。何の騒ぎかと横目
で見ていると、足元から仗助を呼び止める声がした。
「仗助さん、まだ残ってるよ」
 そう言ってニッと笑うのは、川尻早人だ。人垣を慎重に、かつ素早くすり抜け
た彼の手には、小さな陶器のカップとスプーンが握られている。問い質すより
も早くそれを仗助に押し付け「待ってて!もう1個もらってくる!」と、タフ
な小学生は人垣の中へ姿を消した。
 『トラサルディー』の刻印が入った小さなスプーンと冷たいカップ、カップの
中には卵色の固体。匂いを嗅いで、仗助は呟く。
「プリンじゃねぇか」


治療お疲れさまでした、おやつの前には手を洗うこと!
「って、トニオさんから伝言だよ」
思わずフリーズする仗助に、早人は笑ってスプーンを口に運ぶ。
「大丈夫。僕も洗ってないから、怒られるときは一緒だよ」
それは全ッ然大丈夫ではなく、怒ったトニオは悪鬼のごとく恐ろしいのだが。
 仗助は恐々とスプーンでプリンを掬った。コンビニで買えるものとは違い、
しっかりした密度のあるそれは、ひんやり冷たくて異常なほどに美味だった。
「グレート……ッ」
 パールジャムは混入されていないようだ。とくに身体に変化はないが、優しい
甘さと卵の風味がやけに染みる。

――馬鹿にして悪かったなァ、億泰。こりゃあグレートに『うンまァァァーい』ぜ!

「もっとォォォ」だの「うめーじゃねェーーかクソッ」だの、女の子達の力強い歓声だの、
休憩所のテーブルのそこかしこから溜息と感嘆が洩れるのを聞いて、早人と仗助
はクスクスと笑った。ほんの少し誇らしい。『トラサルディー』は彼らの住む杜王の
名店なのだ。
 早人も紅茶のカップでつくられたプリンを一心不乱に口へ運ぶ。肝の座った少年
だが、プリンを頬張る様は普通の小学生だった。仗助は、何だか微笑ましいと思う。
「『トラサルディー』のカップを総動員シマシタって、トニオさんが」
見回せば、周囲のテーブルで大事そうに捧げ持たれるプリンのカップは、エスプレッソ用あり、スープカップやマグあり、計量カップに手の平サイズの小鍋ありと多種多様なバリエーションだ。
「おお」
「エニグマって便利だね」
「まァなあ〜、悪用さえしなきゃなァ」
仗助は慎重にプリンを掘り進み、ついに底に敷かれたカラメルへ到達する。
いそいそとプリン本体へ絡め、頬張った。うっとりと唇からスプーンを引き抜き、
「卵の香りといいよー、適度な甘さと絶妙なほろ苦さといいよぉー…ほんっとぉ〜〜に」
くぅ、と何かを堪えるように仰向いて目を抑える仗助に、隼人が唱和する。
「美味しいよねー…」
「うっめーよな〜〜…」
2人は盛大に溜息をつく。その横を、濃い色の上下を身につけた細身の影が
通り掛かった。
「…なにがです?」
ジョルノ・ジョバァーナは仗助の手元をひょいと覗き込んだ。

271プリン 2/8:2009/12/24(木) 23:04:50 ID:o5LxcFKo
「ジョルノぉ〜〜…」
お疲れさん、と仰向いたままの仗助が手のひらを向けた。
パシンと音を立てて手のひら同士を合わせるリアクションを望んでの動きだったが、ジョルノはそれを握手のように握る。
そのまま手を数回上下させるジョルノの視線は、完全にプリンへと固定されていた。
「うっめぇ〜〜んだ、この、プリンが……ッ」
「…そうですか」
応える口調は平静だったが、早人は彼がプリンへ注ぐ、熱い、熱すぎる視線を見て取った。
ジョルノの澄んだ青い目で、プリンは今にも穴が空きそうなほど凝視されている。
仗助もそれに気付いたが、彼が言葉を発する前に、慌てふためいた早人が立ち上がった。
「あっ、あの、僕もう1つ貰ってきま」
す、の音と同時に、休憩所の奥でトニオが、カランカラーン、とベルを振った。
「品切れデスー、皆サン、アリガトウゴザイマシタ!
ゆっくり召しあがッテくだサーイ…もっと沢山作りたかったのデスが……スミマセンー」
カップ総動員に飽き足らず、アイスキャンデー売りのようなハンドベルまで用意した辺りに、
トニオのこの無償ケータリングにかける情熱が感じられた。
が。
「……」
「……」
「……」
早人は立ち尽くし、仗助は姿勢を戻して丸い目を見開く。
「あー…」
早人が悲しげに眉を下げた。
「ありがとう、そんな顔しないでください」
ね、とジョルノに微笑まれ、早人が言葉もなく高速で首を振った。
年上、しかも金髪碧眼の小奇麗な人物に優しい言葉を掛けられ、動転しているようだ。
「僕はいいですから。隣、座っても?」
肩に手を置かれて座るよう促された早人が、またブンブンと首を振った。
早人の小学生らしい反応は、本日2回目だ。よしよし、と仗助は内心で頷いて救いの手を差し延べた。
「早人よー、スプーン貰ってきてくれねぇーか?」
その言葉に一気に顔を明るくした早人は「うん!」と大きく頷いて、トニオの元へ駆け出す。
「あ」
行っちゃった、とその背中を見送るジョルノを、仗助は自分の隣に座るようテーブルを指で叩いて促した。
「いーからよォ〜、座れって」

272プリン 3/8:2009/12/24(木) 23:07:08 ID:o5LxcFKo
席についたジョルノは溜息をつき、仗助を咎めた。
「……本当に、いいのに」
大急ぎで戻ってきた早人が、息せき切ってスプーンを手渡す。
「はい、スプーン!」
「…ありがとう、すみません」
爽やかな笑顔で告げられた言葉に顔を赤くした早人は、ギクシャクと席に着く。
「ほら」
仗助はジョルノと自分との間にカップを置いた。
「仗助、僕は本当に、いいです。これはあなたのプリンです」
「よくないですよ!」
ジョルノが言うなり、早人が真剣な面持ちで反論した。
「よくないです。このプリンは、本ッ当に美味しいんです。これを食べないなんて、
人生損するよ! ……僕は食べ終わっちゃったから、あげられなくて、すごく……あのー、ごめんなさい食べちゃって」
しどろもどろで話す早人の声は徐々に小さくなっていったが、最後に彼はきっぱりと言う。
「だってプリン、好きですよね」
ジョルノは言葉に詰まった。
「……僕はそんな顔をしていましたか?」
「してました」
「思いっきり、してた」
「……一瞬ですよね?」
「長かったです」
「ガン見してたよなぁ」
「うん」
思ってたんだけどよ、と仗助が疑問を呈した。
「ジョルノはもっと考えてる事を言えばいーと思うんだよなァ」
ジョルノは首を傾げた。
「あっそれだ! ほら、今何考えたか言ってみなって!」
「……分かりません」
「何が?」
「きっと癖なんです。確かに、あまり考えている事を言葉にしていないかもしれない。でもそれは癖なので、」
「なので?」
「…癖だから、自分では分かりません」
そりゃあそうだなー、と仗助が笑った。
「じゃあ次。オレのプリン見て、何て思った?」
「“プリンだ”って」
「そのまんまだなァ。そのプリンは、ジョルノ君にとってどんな感じ?」
「“暖かい黄色がキレイで、つやつやしていて、美味しそう”……何ですか、この質問」
「気にすんな。つーかよー、プリンにキレイって言うやつ初めて見たぜ。
 うまそ〜〜なプリンなワケね?」
「ええ」
「プリン、好きなんだよな?」
「…ええ、とても好きです」
「どれくらい好き?」
「好きな食べ物は、と聞かれたら、最初に挙げます。ブリュレに近いものも、固めのものも、何でも好きです」
「そっかそっか。で、ここにはなんと、ジョルノの好きな、しかも美味しそうなプリンが! 目の前に!」
「……そうですね、美味しそうです、とても」
呟きながら、ジョルノは自覚する。
『欲しい』という感情だ。ジョルノが言葉にしないのは。
そしてそれを、仗助は言わせようとしているのだと。
「っしゃ、最初ッからいくぜ。『このプリン、すっげ〜〜うめェー!』」
「……『美味しそうなプリンですね』」
「『そりゃもう、グレートに美味いぜ』」
「………」
早人は成り行きを真剣な顔で見守っている。
ジョルノは苦笑した。
「……『ひとくち欲しいです、仗助』」

――無駄な事はしたくなかったんだ。

ジョルノは思う。
『欲しい』と口にするだけで与えられる、そんな環境ではなかった。
幼いジョルノが欲しいと願ったものは、何一つ手に入らなかった。
それは物心つく以前から。
安心も優しさも、一緒に居てほしいという望みすら。

欲しいと思う心は無くならなかったが、ジョルノはそれを言葉にしないまま成長した。
だってあまりにも無駄だから。

――とっくの昔に、過去など乗り越えたと思っていたのに。

それは、今となっては職業病といえるのかもしれない。
ジョルノの苦笑は僅かに翳りを帯びていた。
それに気づかないふりをして、仗助はイヒヒと笑う。
「どぉぉぉーしよっかなァー」
「!」
「あっ、嘘! 冗談だって!」
はいどうぞ、と仗助はプリンを手で指し示した。

273プリン 4/8:2009/12/24(木) 23:11:24 ID:o5LxcFKo
ジョルノはプリンを一匙すくい、そっと口に滑り込ませる。
卵の存在をはっきりと感じられる、固めのプリン。
かといってボソボソしているわけではなく、舌の上をなめらかに滑る。
カラメルは爽やかな香ばしさで卵とミルクの風味と溶けあい、ジョルノの鼻を優しくくすぐった。
ジョルノは呻き、嘆息する。
「美味しい……!」
「だっろォーー!?」
「ですよねー!」
自然と顔がほころぶほどに、美味しかった。
仗助と早人はジョルノの表情を見て、口々に言った。
「だから言っただろー?」
「食べなきゃ人生損だよって!」
はい、とジョルノは頷いた。
イタリアにも、こんな素晴らしいプリンは存在しないに違いなかった。
プリンを作ったのは杜王町のレストランなのだと、早人が誇らしげに説明した。
何度も頷くジョルノに、仗助は言う。
「ほら、考えてること言えって」
「ああ、はい。イタリアに戻る前に、もう一度食べたいです。
 プリンも一人で一個、あと、お菓子以外の料理も、『トラサルディー』で」
甘い物が好きなナランチャも、ミスタも、トリッシュも、歓声を上げるに違いなかった。
「皆喜ぶと思います」
そりゃいいや、と仗助は笑った。
「幹部と、親衛隊と、あとこっちに来ているチームも連れて行きたい。
 ……すごい人数になります。お店は貸し切りにできるかな」
「大丈夫じゃねぇ? 普段あんまり客いないぜ」
「こんなに美味しいのに?」
「場所が悪いんですよね、墓地の近くだし」
それなら、大騒ぎになってもきっと大丈夫だろう。ジョルノは安心する。
「杜王に来たら、オレ達にも声かけろよなぁ。
 オレんちは無理かもしれねーけどよー、億泰んちならでけェから大丈夫。寄ってきなよ」
「ああ、それは……いいんですか?」
「いいって! 絶対!」
とても楽しそうだとジョルノは思った。暗殺チームの面子にも、杜王の住人に懐いているのが居たはずだ。

――そうだ、仗助の父親も杜王町に寄ってくれるだろうか。招待してもいいだろうか。
  それなら空条氏にも声を掛けてみよう。ポルナレフさんはきっと来てくれる。

ジョルノはいつになく明るい気分になって、脳裏には招待したい人物が次々と思い浮かんだ。
この新しい友人の陽気さは、ジョルノにとってとても優しく、眩しかった。
それに甘えてみようとジョルノは思う。
「食べ納めに、もう一口ください」
宣言して勝手にプリンを掬ったジョルノに、仗助が悲鳴を上げる。
「ギャアアアア! おま、それ一口か!? 取りすぎ! 取りすぎだって!」
喚きながらも、仗助はジョルノを止めようとはしなかった。
早人が爆笑した。

274プリン 5/8:2009/12/24(木) 23:13:43 ID:o5LxcFKo
「で、これからどうする?」
プリンを分けあって食べ終える頃には、休憩所はがらがらに空いていた。
今日の午後は試合が開催されない。参加者は皆、思い思いの場所へ移動したのだろう。
「ジョルノは明日の打ち合わせ、終わったんだろ? なら暇だよな?」
「ええ。相手が康一君ですから、それはもうスムーズに。午後は予定がありません」
「オレも。億泰は兄貴にくっついてるしよォー、あんまり一家団欒の邪魔しちゃ悪ィからなー」

そう言う彼から提案。
せっかくテーマパークがくっついてるんだし、遊びに行こうぜ?
と。

「早人はどうする? 母ちゃん達は?」
あー、と早人が眉を下げた。
「デートに行ってもらったよ」
おお、と仗助が目を丸くした。
「熱々だな」
「……うん。ママは『泊まりがけでお出かけ!』って張り切っちゃってさ。
 でもから回りして、2人でマゴマゴしてるから、デートしてきなよって言ったんだ」
早人はふくれた。
「僕をダシにしないで、たまには2人で遊べばいいんだよ! 本当、世話が焼けるんだから!」
じゃあオレらと一緒に行こうぜ、と仗助は笑う。早人は嬉しそうに同意した。
「ジョルノの仲間も一緒にどうよ?」
仗助がごく普通に誘った。彼らをギャングと知っているにも関わらず。
「人数多いほうが楽しいぜ!」
お前のとこの、あの白いスーツの人、クールでカッコイイよなぁ!
仗助は何の屈託もなく言う。
「彼、けっこう熱いし天然ですよ?」
答えながら、ジョルノは想像してみる。
テーマパークのロゴの入ったポップコーンのバケツを、首から下げたブチャラティ……いやアバッキオが彼の荷物を持とうとするだろう。
それにしょっちゅう手を突っ込むナランチャは、もう一方の手で風船の紐を握っている。
おまえ1人で食い過ぎだとアバッキオが怒る。
ミスタとトリッシュも買い食いに余念がなく、トリッシュは太ってしまうと嘆く。
フーゴは珍しそうに辺りを見回して、仗助を質問責めにするだろう。
仗助もイタリア人の自分たちに負けないくらい、背が高い。
図体の大きな青年達が、真昼のテーマパークを闊歩する。
ああ、その光景の、なんて明るいことか!
でも、ナランチャによく言っておかなくてはいけない、とジョルノは思案した。
観戦中から、彼はこの日本の青年の髪型に強い興味を持っていた。
下手なことを言わないように………するのは、至難の技だろう。岸辺露伴でも居ないかぎりは。
だからジョルノは答える。
「…うん、僕だけ行きます。いいですか?」
もちろん!と早人が笑った。仗助も。
バトルの開催は今日だけではない。
明日も、明後日も、まだずっと続く。

――だから皆とは、また行ける。いつでも行ける。そうだ、明日の試合が終わったら、皆で行けばいい。

275プリン 6/8:2009/12/24(木) 23:15:59 ID:o5LxcFKo
「思いっきり遊ぼうぜ、お祭りみたいなモンなんだからよォー!」
ああそうか、とジョルノは納得する。
これはお祭り。
「オレ、チョリトス食いてェーなー」
「僕は『世界一巡コースター』乗りたい!」
「『ポルナレフランド』!」
「『クラッシュマウンテン』!」
「夕飯は『ホルホースシュー』で食おうぜ!」
「わあ!それいい! あ、レッドホットチリペッパレードと時間かぶらないようにしなきゃね」
「“ロックと電飾の競演”なー。アイツ調子に乗りすぎて山車から落ちねーかなァ、心配だぜ」
「2人とも詳しいですね」
「ホテルの部屋に、ガイド置いてあったぜ?」
ゆうべ熟読しちまった、楽しみでよー、と仗助が肩をすくめた。僕も、と早人。
彼らは楽しむことに関して、ジョルノよりも長けている。
自分は何をしたいだろうかと、ジョルノは考えた。
遊園地に行くのは初めてだった。観覧車はあるだろうか? メリーゴーランドも?
楽しもう、とジョルノは思う。そして思ったままのことを口にする。
「楽しみましょう」
口にして、年相応の顔で笑った。
「本当に、楽しみです」
そう、これはお祭り。
ずっと続くお祭りなのだから。



END

276プリンおまけ 7/8:2009/12/24(木) 23:20:40 ID:o5LxcFKo

荒木ランドは、夜。

 * * *

「リーダーリーダー、夜8時以降は『大人の』荒木ランドなんだよ」
「一人で行け」
「えー。プロシュート〜、あれ、居ない」
「さっきペッシ連れて出てったっつーの! なんで気付かねェーんだよクソッ!」
「バトルフィールドの下見だとよー。せっかちだよなァ〜、しょーもねー。お、夕飯、ここどうだ?
“『魅惑の悪役ルーム』…セクシーなポールダンスと歌のショーで貴方のハートを圧迫祭☆夜8時以降はディナーとともに!”」
「許可しないィー! キャストの9割、男だろ絶対ー!」
「ディナー美味いよ? ほら衣装もナターレ限定verだしっていうかオレ出るし」
「み、見たくない……」
「衣装っつーかほとんど紐じゃあねーか!どこがナターレ!?」
「これに電飾が付くんだ、ベリッシモ華やかだろ」
「うるせーなお前ら…屋台の修理手伝えよ。ジェラートここ溶接」
「了解ソルベ。リゾット火花飛ぶからどいて。ギアッチョ、次壊したら1人で直せよ」
「……………わりィ。…なァ、看板変えねェ?『ジェラート&ギアッチョの激冷★スイーツ』って、
 ダサすぎねえかコレ。デザインもソープの看板みてーだしよォー…」
「ちょ、誰もオレの勇姿を見に来ないのか?」
「「「屋台なおすのが先」」」
「……リゾットー」
「………精一杯、稼いでこい。ここで見守っている」
「……うん頑張る」
ホテルの部屋で、大工作業は夜を徹して続けられた。


 * * *


「もしもしボス、ドッピオです。夜中にすみません、あのー、緊張しちゃって眠れなくて。指示の通り、ちゃんとプロフィール読みました。
 でもこのキラって人、何なんです……滅茶苦茶やばい人じゃないですか、ギャングよりタチ悪いですよ、連続殺人鬼なんて……僕どうしたらいいんですか。
 ちゃんとできるかなあ……それにこの女の子達……気合い入ってるにも程がありません? こっちの子なんて腕にタトゥー入ってますよ?
 バチカンの修道女も、面構えからして主役補正がバリバリ感じられるんですけど……ボス、ああもう僕どうしていいか、」
「早く寝なさい」
ぷつん ツー ツー ツー ……
「ああッ! ボスー!?」
嗚呼ドッピオ、そんなこと、私にだって分からないんだ!
ディアボロはどうにかして試合を回避したい。が、策が思いつかない。
ホテルの部屋で、彼らの苦悶は夜を徹して続けられた。

 * * *

スクティツはダブルのお部屋ですでに寝ている。
サレズケは飲みに行った。ついでに1部タウンの飾り窓をひやかしている。
ポルポは昼からずっとホテルのレストランに居座っている。もう一生ここに居たい。
チョコセッコは大人の荒木ランド、『チョコ先生のスプラッター・ハウス大人ver』ではしゃいでいる。

荒木ランドの夜は更けていく。

277プリン終了 8/8:2009/12/24(木) 23:22:45 ID:o5LxcFKo
お粗末様でした。
改行ミスった……読みにくくてすみません。長くてすみません。
うん、好きなんだ、プリン…あと5部…
ぶぉんなたーれ!荒木ランドは永遠!ノシ

278一巡後名無しさん:2009/12/25(金) 00:05:49 ID:XVWSobT2
GJ! ついニヤニヤしながら読んでしまった

279一巡後名無しさん:2009/12/25(金) 01:36:02 ID:ckO3qL6.
ベネなクリスマスプレゼントをどうもありがとう!
ホテル備え付けのガイドブック見たいよ欲しいよ

第8試合前のひとコマだったのかw
ボスのアドバイス的確なようなそうでもないような
ロンリークリスマスがほっこりあったかくなりました。グラッツェ!

280First・Experience 1/5:2010/08/11(水) 11:10:06 ID:PDqyIn8Y
ジョルディア
GER解除パラレル
ピュア15歳とダーティー33歳のハートフル同棲物語



西日の射すこの部屋は夕焼けを見るのに最適だな。
窓際に椅子を寄せぼんやりと外を眺めながら遅い昼食をとる。
重たい鐘の音が鳴ったかと思えば下の広場には学生たちが溢れてきた。放課直後は特に人の往来が激しい。
人の波が落ち着いた頃、両手に本を抱えた少年が遠く校舎の方から歩いてくるのが目に入る。
夕日を受けて一際目立つ金の髪。この部屋の主だ。


俺がここに来てから半年ほどになる。
当初は錯乱していたため記憶が少しばかり定かではないが…。少なくとも自分の名と境遇について、を思い出してから半年だ。

レクイエムを受け無数の死を味わっていた俺はある日偶然この町へ戻ってきた。

薄汚い路地裏で次の終わりを待っていた俺を見つけたのが、ジョルノ・ジョバーナ ―この町の住人兼学生、兼パッショーネボス― だった。
心身ともにボロ布のようになった俺を見かねてか、奴はレクイエムを解除しここ、学生寮に住まわせるようにした。
(後日、曖昧な状態で聞いた会話―恐らく幹部のミスタとのもの―によると路地裏でうずくまる俺の姿が「誰か」を思わせるものだったらしい)

ボスとなった後も学生を続けていたことには勿論、何よりここで俺と生活を供にすると知った時(正確にはしてきた、と気づいた時)には驚いた。
俺の監視には便利だったと言うがこの狭い部屋で男2人は慣れるまで大変だったんじゃあないか。

まあ、なんだかんだで奴には感謝しているな。落ち着いた今となっては人並みの生活を幸せだと感じられるまでになった。
以前の俺だったら些細なものとしか思わなかったろう。
この部屋からの眺めもバゲットも…。

281First・Experience 2/5:2010/08/11(水) 11:11:25 ID:PDqyIn8Y
「それ僕の夕食です」
いつの間にか家主が帰ってきていた。
こちらを一瞥すると、両手に抱えた本を机に置く。

「大量に借りてきたな」
積まれた本の中に今朝自分が注文した題を幾つか見つける。
「課題が出たんで必要になったんです。一度に借りた方が持って来るのが楽なので」
楽なのか?運搬が?なかなかに重量感があると思うんだが…まあ軽々と運んでいた奴が言うのだからそうなのだろう。
夕食に手をつけた詫びとしてココアを入れると(こいつは意外にも甘党だ)ジョルノが机の上を整頓し始める。
本を選別し、窓際に俺用の本を置いてくれる。自分のものは本棚の空きスペースへ。見たところやはりジョルノ自身の本より俺用の方が冊数が多いな。ありがたいことだ。

作業を終えるとジョルノは俺の注文したうちの一冊の文庫本を眺めるように開く。
そして思い出したように口を開く。
「そういえば先日、組織の本部に女性が尋ねてきたんです」
本部に直接…とすると要人か。女性はいたかな。俺の知る人か?
「――…さん、知ってますよね。もうずいぶんと呼ばれていないから挨拶に来たと言ってました」
聞き覚えのあるその名前に俺は苦笑いをするしかなかった。
「あ、そう…。それで?」
ココアを片付いた机に置くとジョルノが会釈をする。律儀な奴だ。
「それでも何も。ボスが代わって必要は無くなったことを伝え、帰ってもらいました」
「ほう」
懐かしいな。彼女は俺がかつてギャングのボスとして、いや男として「必要」としていた言わばプロの人だ。因みになかなかにグラマラスな美人だ。

何か言及されるかと待ち構えていると黙ったきり何も言ってこない。
ジョルノはブルーベリーのソースからココアへとバゲットの味を代えたようだ。
沈黙が流れる。
「…ジョルノは必要じゃなかったか、はは」かつての自分のプライベートを覗かれたような気まずさを振り払おうと軽口を叩いてみる。

282First・Experience 3/5:2010/08/11(水) 11:13:04 ID:PDqyIn8Y
沈黙は続く。
ちらりと対話相手を窺うとやたら細かくバゲットをちぎっている。そんな小ささではココアに浸した時持つ部分が無くなるんじゃあないか?
考えて、ふと気づく。
ほんのりと耳が赤い。
これは…今の会話でか?
「…僕はそういうのはいいんです」心なしかぼかした言葉で返答がくる。
ああ、さては。

「ジョルノもしかすると「そういうの」はまだか」あべこべにプライベートを覗いてやった小気味良さを味方につけ思い当たった核心をついてみる。
「いえ。人並みに、ありますよ」不自然なほど素早い返答だ。
つい笑ってしまう。分かりやすい奴だな。珍しく動揺を見せるということは「そういうの」に対して余程ウブなんだろう。
「いいじゃあないか。腹を割って話せよ。男同士だろう」
「ありますってば」少し語気が強まる。純情なわりに強情だな。

「いやーそうかそうか、ジョルノは童貞かー」直接的な表現を使うと奴の夕食はさらに小さくなった。
微笑ましい。もう少しからかいを続けてみることにしよう。しかし本当にそうか。
意外なような、そうでないような。
真似をして自分の昼食をちぎりながら相手に目を向けてみる。

と、奴はいつの間にか俺の側に立っていた。
穏やかながら毅然とした動作でバゲットを取り上げると手首を強く掴み俺の体を椅子から引っ張りあげた。
ああ、やり過ぎた、怒らせてしまったようだ。
ジョルノの次なる動作に内心少し怯えてしまう。
見た目に反して奴は腕っ節が強いのだ。
もう一方の手をどう持ってくるかに気を配っていると思いもよらない方向から脇腹辺りをつかまれる。
体が宙に浮いたかと思えば次の瞬間にはもう机に隣接した簡易ベッドに横たわっていた。

283First・Experience 4/5:2010/08/11(水) 11:14:36 ID:PDqyIn8Y
反射的に受け身を取ろうとした腕は見えない何かによってシーツへ縫い止められ
ている。
俺に遅れて奴がベッドへと歩み寄る。

自身のを失ってしまったため視認することは出来ないがどうやら今の一連の働きは奴のスタンドによるものらしい。

見えない圧力が無くなると同時に奴が俺に覆いかぶさってきた。
しまった、マウントを取られた。
さては念入りに殴るつもりか。
失言を後悔する一方、そんなに怒るようなことだったろうかと理不尽を感じる。
ナイーブな奴め。
乱暴に運ばれたためベッド縁で打った内股が痛む。

「…経験ぐらい……ありますよ」
頭上からは先ほどの会話の続きが聞こえてきた。
なんだ、まだ見栄を張るつもりなのか。
反論を許さない状況で議論をしようだなんて卑怯な奴め。だが俺は屈しないぞ。だいたいこんな行動をとった時点で僕は動揺していますと言っているようなも、

・・・・・・え、
驚愕で事態の把握が遅れたが頭上にあった奴の顔との距離は0になっていた。
おい、何やってんだこいつ。
固まる俺の眼前には金に縁取られた蒼い瞳があり、そこに呆けた表情の男が映っていた。
「どうしたんです、キスぐらいで情けない顔しちゃって…アンタこそ初めてだったとか?」
言ってやったぞ、みたいな顔をしているけれど…何言ってんだこいつ。
これはどういうことなんだ。
先程までの議論と今のこいつの言動はどう繋がるんだ?
疑問に対して明解な答えを与えてくれたのは出題者の奴自身だった。

俺の衣服が少したどたどしい様子でまくりあげられていく。
胸板に落とされる口づけは先程議題にしていた行為の始まりを予感させるに十分なほど色のあるものだった。
ああ間違いない…こいつは俺との『実戦』で経験の豊かさを示そうとしているんだ。
だがしかしこれはちょっと…いや、だいぶまずいやり方じゃあないか…他でもない俺にとって…。

284First・Experience 5/5:2010/08/11(水) 11:17:21 ID:PDqyIn8Y
ごめんこうむるとばかりに抵抗するも腕は動いてくれない。
見ればまくりあげられた衣服は手首の辺りでツタ植物に変わりベッド縁と仲良く結び付いていた。
便利なスタンドだと感心する気持ち半分、一張羅を失った悲しみ半分。
どちらも、首筋に這う舌の感触で即座に焦りへと変換された。

「待て、ジョルノ!お前は大きな思い違いをしている!」たまらず大声をあげてみる。
失言以降しばらく話していなかったため声はなんとも情けない調子になってしまった。
「…! 手順が違うとでも言うんですか。マニュアルに従ってやるだなんて馬鹿らしいと思いますよ」
馬鹿はお前だ!手順どうこうではなく相手からして間違えているんだよ。長い髪をしちゃあいるが俺は男で綺麗な面構えしたお前も男で…。
いや、そもそも童貞で無いことを示すため行為に及ぶって…結果オーライ思考じゃあないかそれ。
ああしかし、男同士はカウントに入るのか?

奴に言ってやりたいことはいくつも頭の中に浮かんでくるがその中の一つだって口にすることは出来なかった。
ビギナーズラックと言うべきか、奴は実に俺のツボを見つけるのが上手く…。
意図しない声を抑えるのに俺は必死で口をつぐむしかなかった。
まあそれも無駄なあがきだったわけだがな。

結果を言うと俺はこの年にして『初体験』をしたことになる。

――――――――――――――――――――――――――――

ああ、少年よ。名実ともに経験豊かな大人から一つだけアドバイスをあげよう。

気を配るべきは最中の相手のポイント探しでもなければ、事後のシーツの処理でもない。
何より先に確認しなければならないのは壁の厚みだ。ここが何処であるかだ。

おめでとう。

隣室にいた学友たちによって、明日からお前はプレイボーイの称号を手に入れる。

おめでとう、ざまあみろ。


おわり
突如として新ボス×旧ボスに萌えたぎった勢いで書いた
親子ほどの年齢差いやっほう!

285一巡後名無しさん:2010/08/11(水) 21:51:54 ID:yhNNmW2Y
最後のオチでお茶吹いた
案外いい勝負じゃないか新旧ボスw

286一巡後名無しさん:2010/08/25(水) 13:04:08 ID:uxbiw71M
「誰か」っていうのが過去のジョルノ自身なのか昔助けた憧れのギャングなのか、
はたまた他の誰かを指すのか考えると夢がひろがりんぐ

ボス、焦ってるならもっと本気出して抵抗しろよw

287一巡後名無しさん:2010/10/22(金) 00:38:53 ID:wJnMk6NQ
なんだこれ!なんだボス可愛いじゃあないか好きだ

288混部専用スレより 仗助+ジョルノ妄想 1/1:2010/12/02(木) 23:54:00 ID:wKXIcIOU
混部専用スレで出た、仗助+ジョルノの治療班コンビネタに萌えたあげく
妄想が暴走して書き散らかしたらこんなモノが出来ました
勢いで書いたので誤字脱字はご容赦下さい

直接投下するには勇気がなかったので
ワンクッションの意味を込めうpロダにあげる形を取っています
この形式に問題があるようでしたら申し訳ありません

ttp://www1.axfc.net/uploader/File/so/55064
パス:jojo

仗助+ジョルノのつもりでしたが、どう見ても×です
過去捏造、スタンドの独自解釈がありますので、苦手な方はご注意下さい
この二人は本当に萌え和む

289一巡後名無しさん:2010/12/03(金) 11:07:01 ID:tPQ8OEAM
>>288ぐっじょおおおおおおぶうううううううう!!!
こんな治療班コンビを待っていた…!
マッパ自重しないギャングスター様さすがです
そしてミスタ乙www

290一巡後名無しさん:2010/12/05(日) 15:16:35 ID:Q2GNBNE2
>>288
GJすぎる
これは素晴らしい

291一巡後名無しさん:2010/12/06(月) 22:31:26 ID:WXmSUqyo
>>288
あああああめっちゃ萌えた!
疲れもふっとんだよありがとう!GJ!!
ミスタは本当に乙ww

292一巡後名無しさん:2011/05/06(金) 01:14:36 ID:PG113jHg
燃えスレの過去ログを読んで辛抱できずにやらかしました
先にこの場をお借りしてお詫び申し上げます

tp://www1.axfc.net/uploader/File/so/62564.txt
パス:jojo

直接投下しなかったのは意外と長くなったからです…
内容は燃えスレ1のゲブ神&ハンドVSパープルヘイズ&サン戦です
カップリング要素は無い…はずです
初めて書いた散文なのでどうかご容赦ください
偉大なる先達である皆さまに多謝!

293一巡後名無しさん:2011/05/07(土) 09:21:38 ID:DOBZWHo.
>>292
GJ&乙です。
このカードを再び見れる日が来るとは。
凸凹で好きなタッグだったので非常に楽しかったです。
発想が戦局を左右するスタンド戦闘も良かった。
どっちのタッグもお疲れ様、と労いたくなりますね。

294一巡後名無しさん:2011/05/07(土) 22:45:18 ID:tZBKs/lc
クオリティ高いなあ
カプなしと注意書きして、棚投下でも良かった気がする

295一巡後名無しさん:2011/05/08(日) 07:59:29 ID:3sAVZpdk
初めて書いたと思えないいい戦いでした
やっぱりスタンドバトルは面白いなぁ

296ジョセフとブチャラティの誕生日を祝う名無しさん:2012/09/27(木) 22:29:08 ID:BG/Tudqc

    ┗衝撃┓
      ┏┗  三  ┗衝撃┓
               ┏┗  三

297ジョセフとブチャラティの誕生日を祝う名無しさん:2012/09/27(木) 22:30:22 ID:BG/Tudqc
ごめんなさい、誤爆しましたorz

298一巡後名無しさん:2013/01/07(月) 00:34:58 ID:San.om7s
誰か変態な承太郎×DIO様の話し書いてくれる人知らない?

299一巡後名無しさん:2013/01/07(月) 12:33:52 ID:EH2XTFq2
自分で書くか同人で探せ

300一巡後名無しさん:2013/01/07(月) 22:14:35 ID:v.puLD52
行き過ぎた妄想スレ辺りで熱くシチュエーションを語れば触発される人も出てくる   か も

301一巡後名無しさん:2013/01/08(火) 21:01:43 ID:SM2Cuh8.
ソレダ!
がんばれ>>298

302一巡後名無しさん:2013/04/15(月) 20:50:45 ID:HcM3bprk
ずいぶん前の話になるけどやっぱりプロシュート&ティッツァーノvs花京院&オインゴは熱かったよなぁ
続きはもう投稿されないのかな……

303一巡後名無しさん:2013/04/19(金) 11:59:11 ID:3ZHG.YqM
>>302
自分もその話は好きだったから続きを書いてくれたら読みたいわ

304一巡後名無しさん:2013/05/13(月) 21:02:57 ID:sIViwrqM
>>302,303
おまおれ。自分も未だに続きを諦めきれず、毎度期待しながらココ覗いてる
あの緊張感と疾走感、そして間に挟むギャグのクオリティときたらもう…


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