したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

自衛隊

83NAME:2014/04/14(月) 21:18:02
高度なミサイルシステム

 この困難な迎撃を可能にしたのが、ラファエル社が開発したミサイルシステム「アイアン・ドーム」だ。 高性能なレーダーと迎撃ミサイルの組み合わせで、2011年に実戦配備された。砂嵐や雨天などの悪天候でも迎撃可能とされ、迎撃範囲は半径約7キロ。動画投稿サイト「YouTube」では、イスラエル国内のパーティー会場近くの夜空で、襲来する十数発のロケット弾をアイアン・ドームのミサイルが次々と迎撃、爆破していく様子が公開され話題を呼んだ。 このアイアン・ドームに続き、さらに防御能力を高めようと開発したのがアイアン・ビームだ。

 アイアン・ビームは、イスラエルと米国が共同開発していたTHEL(Tactical High−Energy Laser)の発展型とみられる。THELはフッ化水素化学レーザーを利用した兵器で、実験では上空を飛ぶロケット弾を数秒で“焼いて”撃墜するほどの威力を見せた。 レーザー砲のメリットはその速さと直進性。砲弾やミサイルに比べレーザーは文字通り「光速」。さらに直進性が高く、ミサイルのように誘導したり、あるいは砲弾のように複雑な弾道計算をする必要がない。 また安さも大きな利点。システムは高額だが、1発あたりのコストは迎撃ミサイルと比較すれば無料同然ともされている。そもそもゲリラが打ち込むロケット弾は“手作り”に近く、極めて安価なのに比べ、レーダー誘導の迎撃ミサイルは1発あたり数百万円以上と高額。こうした迎撃は経済的には極めて大きな負担だった。また迎撃ミサイルの弾切れも不安要素だったが、ラファエル社の担当者は「レーザー砲なら、弾数はアンリミテッド(無限)だ」と明言する。

4段構えの迎撃システム

 イスラエルは「ダビデ・スリング」「アロー」という迎撃ミサイルも保有しており、イスラエル・ビジネス・ニュース(電子版)などによると、同国の防空システムは極短距離のロケット弾などはアイアン・ビームで、短・中距離ロケット類はアイアン・ドームで、中・長距離のミサイルはダビデ・スリングで迎撃。そして長距離弾道ミサイルを大気圏外で迎撃する「アロー」の4段構えのシステムになるという。 一方、イスラエルの開発とは別に米海軍でもレーザー兵器を研究中で、試作と実験を終えてほぼ完成品に近いレーザー兵器を今年中に艦船に搭載する予定だ。

 米海軍では、これまでに艦船に設置したレーザー砲で約3キロ先を時速約500キロで飛行する標的の無人飛行機を撃墜する実験に成功。現在はアーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦「デューイ」に積んだ試作品による試験を行っている。今年後半に行う最終試験では、ドック型輸送揚陸艦「ポンセ」に30キロワット級レーザー砲を搭載。将来は戦闘機に搭載し、敵の対空ミサイルを迎撃できる性能を目指す。 また米陸軍は昨年12月、ボーイング社などが開発したトラック搭載のレーザー兵器「HEL−MD」(the High Energy Laser Mobile Demonstrator=移動式高エネルギーレーザーデモンストレーター)の実験を実施。ニューメキシコ州ホワイトサンズ・ミサイル実験場で、90発以上の迫撃砲弾と数機の小型無人機の迎撃に成功した。実用化は2022年以降とされている。

無敵のレーザーも「直進」しかだめ

 ただしレーザー砲は万能ではなく、実際は「使い道」が限られる。まず直進性が良いということは「直進しかしない」ということ。重力の影響もほとんど受けないとあって、ミサイルのように水平線下の敵艦船などを攻撃することは不可能だ。 山など障害物の向こう側に位置する敵を攻撃することも不可能で、山なりの弾道を描く迫撃砲の代わりにはならない。SFの世界ではこうした問題を「反射衛星砲」で解決していたが、現実の世界ではいまのところ、飛来するミサイルや砲弾の迎撃に使うしかない状況だ。 一方、日本では防衛省技術本部などが2010〜14(平成22〜26)年度に高出力レーザーシステムの試作品を開発、実用化への研究を行っているが、むしろ日本のレーザーといえば平和利用が有名。兵庫県佐用町の大型放射光施設「スプリング8」では「X線自由電子レーザー」を用いて、金属ナノ粒子の粒度分布と内部組織の分析に役立てるなど、産業分野での有効利用を進めている。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板