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改憲問題スレ2

91。・゜*ヽ(´ー`)/。・゜*:2017/05/11(木) 17:11:40 ID:G1mvpOyo
2014年5月、OECD閣僚理事会で講演する安倍首相 photo by gettyimages

続いて同年10月、文部科学省の有識者会議メンバーの一人が、「グローバル経済圏」に対応する「きわめて高度なプロフェッショナル人材」を養成できるごく一部の大学・学部のみを残し、それ以外は「ローカル経済圏」に対応する“職業訓練校”に改変すべき、と提言した。
多くの大学のカリキュラムから、学術専門領域の教育研究だけでなく、教養教育をも駆逐し、特に文系学部に関しては全廃すべきというのである。
翌15年3月、文科省は地方国立大学の教育関連学部に設置されていた、教員免許取得以外の人文社会科学系コースを全廃する方針を正式決定。さらに同年6月、下村博文文科大臣(当時)が、全国の国立大学の文系と教員養成系の学部・大学院について、「組織の廃止や社会的要請の高い領域への転換」を検討するよう正式に通知した。
経費をポケットマネーで埋め合わせ
マスコミや世論の批判もあって、文科省は同年9月、「人文社会科学系などの特定の学問分野を軽視したり、すぐに役立つ実学のみを重視していたりはしない」というコメントを出した。
しかし、時すでに遅し。大学運営に直結する交付金の削減に怯えた、国立大学の大多数は、すでに文系の縮小方針を決定してしまっていた。
政府・財務省・文科省は、2004年の国立大学法人化以降、大学への通常の交付金を年1%ずつカットし、各大学が作成する応募書類を審査して支給/不支給が決定される、競争的な補助金にふり替える政策を進めてきた。
その結果、国立大学ではこの10年間、教職員の非正規雇用化が劇的に進んだ。また、任期の定めのない専任教員も、補助金を獲得するための書類作成や会議、補助金プロジェクトのマネジメントなどに膨大な時間と労力を費やすよう求められ、教育・研究そのものにあてるべき時間を奪われてきた。

その影響は、明らかな数字となって表れてきた。この10年間、先進国のなかで日本だけ、研究論文の総数がはっきりと減少したのである。
いまや国立大学の文系や基礎科学系の学部では、退職した教員の補充ができないばかりか、図書・雑誌購入費や教員研究費、そしてゼミや実習のための最低限の教育経費さえ、削減を余儀なくされている。
学生を校外実習に引率するための出張費や、ゼミで学生に読ませるための論文のコピー代を、指導教員がポケットマネーで補填するといった、信じがたい事態があちこちで起こっているのだ。

私立大学にも火の手が
2017年に入ると、政府は私立大学のリストラにも本格的に動き出した。
政府の経済財政諮問会議は4月、安倍首相の指示を受け、少子化のあおりで経営状態が悪化した小規模な私立大学を、国立大学などの傘下に吸収合併させるか、大学経営から撤退させるためのスキームを整備するよう提言した。
さらに、同会議の財界出身メンバーは、私学助成補助金の支給について、教職員数や学生数に応じたこれまでの算出基準を改め、就職率が高い学校を優先するなど「大胆な傾斜配分」へと転換すべきだと主張した。
これまで研究者ら専門家による定期的な審査にゆだねてきた私立大学の教育・研究内容の評価について、政府・財界主導の関与・介入を強める方針を打ち出したわけだ。
いま大学は、政官財界から激しい“改革”圧力を受けている。
政府は21世紀に入ると、財界の強い要請を受けて知的財産基本法を制定し、大学における研究活動・教育活動を、特許の取得など収益性の高い「付加価値の創出」にふり向けること、あるいは政財界の意に沿う「人材育成」にふり向けることを、国家戦略として明示している。
ここまで述べてきたような大学をめぐる昨今の激しい動きは、政官財界がそうした国家戦略に沿った「改革」を、各大学に迫ってきた結果なのである。


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