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熱心党の最後の砦

16鳥山投稿@管理移動:2004/10/22(金) 11:24
13さん、392さん>
 おっしゃるとおりで、オタク的なものに置き換えるのであれば、同人誌即売会、アニメの制作、同人誌の制作なんかも、本来は計画が必要なものです。たとえば、同人誌の作成で考えるなら、
1:同人誌の内容、参加メンバー、冊数、販売価格などを決定。
2:イベントの期日と予算から逆算して、印刷所への入稿日を決定。
3:入稿日と予算から逆算して、ページ数や参加者への割り振りを決定。
4:ここで自動的に制作期間が決まるので、細かい制作進行表を作成。
となるはずなんですが、どういうわけか同人誌業界では、こうしたスケジュールを文書化する作業を億劫がる傾向があります。これは、恐らく責任回避が目的で、出版社で「同人上がりの作家は要注意」と言われる根拠になってしまっています。もちろん、これは同人誌に限った話ではありません。
 そして、これがドイツ流の教育制度を日本が輸入したことに、原因の一端があることは間違い無いと思います。ずっと前に語っていたことですが、19〜20世紀にかけてのドイツ学術界は未来予測が可能という誤った前提に立って展開されたもので、自然科学の領域での功績は大でしたが、社会学や心理学では負の遺産しか残していません。つまり、人間の未来も予測可能だと思っていたんです。この辺の事情は、岩波現代文庫から出ている『神話と科学 ヨーロッパ知識社会世紀末〜20世紀』によく書かれています。
http://www.esbooks.co.jp/books/detail?accd=30891721
 その代表格がフロイドやマルクスで、「幼少時代の育成状況によって未来が決定する」(フロイド)、「プロレタリアートが社会を支配する」(マルクス)など、電波人間のオンパレードでした。そして、未来が分かっているのであれば、計画表なんか必要ないわけです。未来が決まっているわけですから!
 だから、ドイツ流だと計画表を作ってしまったら、その通りに進まなければ一発アウトになるか、そもそも計画表は必要ないという結論に到達せざるを得ません。予測不可能な事態に備えて計画を立案する、という発想が皆無になってしまうんですね。同時に、こうした発想が、無責任社会とノーミスクリアを重んじる社会のバックボーンになってしまうんです。
 そして、これらの価値観はワイマール共和国からヒトラーを輩出する遠因になりました。運命論が許容されれば人種差別論は許容される(人種によって未来が決まっているわけです)し、未来予測は科学的に証明することは不可能ですから、嘘のつき放題になる、ということです。
 でも、社会学者というのは、「俺も預言者になりたい」と思ってる奴らが相当数含まれているので、こういう点を絶対に指摘しないんですね。だから、社会学の本を読んでも利口になるどころか、どんどん頭の調子が悪くなっていったりするんです。哲学、経済学も似たり寄ったりで、まったくもって困ったものです。


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