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【44衆】近畿

154片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/03/28(水) 22:48:54
’07統一選の現場から:/3 府議選 加速する自公協力 /大阪
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/osaka/news/20070328ddlk27010327000c.html

 「少子化対策、何をしたのか。民主は答えられないでしょう」

 今月11日、和泉市の泉北高速鉄道和泉中央駅前。府議選候補の応援に訪れた公明党の太田昭宏代表は、約30分間の街頭演説で民主批判を繰り返した。同市(定数2)は、自民と公明の現職に民主新人が挑む。公明が最重点区と位置づける激戦区だ。

 約1カ月前の2月10日にも、太田氏は大阪市淀川区のJR新大阪駅前で街頭演説を行った。しかし、この時は民主には一言も触れず、一貫して共産批判を展開。同区(定数2)は自民現職と公明、共産の2新人の争いで、民主は擁立していない。演説内容には「民公協力」への配慮があった。「中央の枠組みがそのまま大阪でもというわけにいかない。昔からのつながりがある」。支持母体の創価学会幹部も水面下の協力関係を認める。

 昨年10月の衆院大阪9区補選は、公明・創価学会が自民新人を全面支援して民主元職らに勝利した。これを境に府内では、自公シフトが進みつつある。今年に入って連合大阪幹部は創価学会側に、統一地方選では組織的な選挙協力をしない方針を伝えた。「中央の自公関係が地方に波及する中、大阪で民公が手を結ぶことが通用するのか。民主は独力で頑張らないといけない」と、幹部は説明する。

 自公か、民公か。淀川区のように、かつての社公民路線が残る地域は揺れている。松下電器産業(本社・門真市)の下請け企業が多い府北部の選挙区もその一つだ。松下労組を中心とした民主の支持基盤が厚い土地柄で、現在の府議選立候補予定は民主推薦の現職だけ。これまで公明票は民主に流れたとみられ、自民は長年議席を取れなかった。

 今回、公明側は「自民が候補を擁立するなら協力する」と約束した。しかし、自民の地元市議らは「府連レベルで決めても民公の関係は切れない」と懐疑的だった。「故松下幸之助氏と池田大作名誉会長の利害を超えた関係が双方に浸透している」(自民関係者)との見方は今も根強い。参院選に向けて自公シフトが加速する中、府議選は一つの試金石となる。

毎日新聞 2007年3月28日

155片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/03/28(水) 22:49:20
泉佐野市議会:新年度予算案を否決 福祉切り捨てに反発、賛成9反対10 /大阪
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/osaka/news/20070328ddlk27010328000c.html

 泉佐野市議会は27日の本会議で、一般会計約404億円の07年度予算案を否決した。景気回復で市税収入の増加が見込まれるが、福祉支出を低水準に据え置く一方、同和対策関連で新規事業を始めようとしたことに与党の公明党市議団(4人)が「福祉切り捨てだ」と反発。採決の結果、賛成9、反対10となった。当初予算案の否決を受け、市は修正案の編成を準備している。

 同市は05年度まで7年連続の赤字決算で、財政再建団体転落の危機に直面。市立の体育館や図書館を週5日制とし、家庭ごみ収集を1袋50円に有料化するなど、住民サービスを切り下げて赤字を減らしてきた。しかし、新田谷修司市長は「市民の理解と協力で、非常事態のトンネルを抜けた」として07年度は前年度比で実質5・3%増の積極予算に転換しようとした。

 旧同和地区では、共同浴場建て替えに約1億円を計上し、うち8240万円は市債を発行して用地を買収する計画を立てた。半面、乳幼児通院医療費補助は周辺自治体のほとんどが対象を「4歳未満」に引き上げる中、「3歳未満」のままとしていた。

 これに対し、公明、共産や革新無所属の議員らが「市民に負担を押しつける予算だ」と反対した。市は各会派と調整したうえで予算案を組み直し、議会に再提出する方針。【奥村隆】

毎日新聞 2007年3月28日

156片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/03/29(木) 08:28:37
17選挙区に78人準備 県議選あす告示 讀賣滋賀

 統一地方選前半戦の県議選(定数47)が30日告示される。17選挙区に78人が立候補を予定している。前回は6選挙区で無投票だったが、今回は野洲市のみ前回に続き無投票となる公算が大きい。嘉田知事を支援する政治団体「対話でつなごう滋賀の会」が擁立する公認9人、推薦10人の動向が注目されそうだ。

 28日までに立候補を表明しているのは、現職33人、新人43人、元職2人で、女性は14人。党派別では▽自民24人(現職19人、新人5人)▽民主14人(現職8人、新人6人)▽公明2人(現職1人、新人1人)▽共産7人(現職1人、新人6人)▽対話の会9人(現職2人、新人6人、元議員1人)▽無所属22人(現職2人、新人19人、元議員1人)。

 自民は8人が引退。6人を推薦したが、うち2人は現時点で対話の会の推薦と重複しており、改選後の会派への取り込みをもくろむ。栗東市の新幹線新駅問題に触れる立候補予定者は少なく、争点化を避けたい意向。

 民主は2人が引退、1人が参院選に出馬する。伊香郡や愛知郡など郡部にも手を広げ、会派で現有12議席以上を目指す。彦根市など5選挙区の計6人が対話の会の推薦を受ける。

 36年間1議席を確保していた公明は、今回初めて2議席獲得を目指し、前回トップ当選を果たした大津市で2人を立てる。

 共産は、前回小差で1人が落選した大津市で2議席復活を狙うほか、各選挙区で組織固めを進める。

 対話の会は、新駅問題を最大の争点に位置づける。嘉田知事も公認、推薦計19人すべての選挙区に入り“後方支援”した。

 選挙区は、市町村合併で「長浜市東浅井郡選挙区」(長浜市と東浅井郡)を除いて市・郡ごとに設定され、前回より2選挙区減った。大津市(定数10)は15人、彦根市(4)は7人、長浜市東浅井郡(3)は6人、東近江市(4)は7人がそれぞれ立候補するとみられ、激戦が予想される。少数激戦となる犬上、伊香両郡では「自民」対「民主・対話」の一騎打ちとなりそうだ。

(2007年3月29日 読売新聞)

157片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/03/29(木) 08:29:29
2007統一選 府議選出馬予定97人 あす告示 京都市議選は91人 讀賣京都

 統一地方選の前半戦の府議選と京都市議選が30日、告示される。府議選では定数62に対して97人が、京都市議選では定数69に対し91人が、それぞれ立候補を予定している。都市部と農村部との経済格差、若者の雇用確保、自治体の財政健全化、道路を含む基盤整備強化など府内では様々な課題が山積。4月8日の投開票に向け、各立候補予定者には、各地域の課題解消のための政策、主張や政治姿勢などをわかりやすく有権者に訴えることが求められている。

 府 議 選

 定数は前回と同じ62だが、昨年の9月議会で、京田辺市・綴喜郡が定数1から2に増え、京丹後市が同2から1に減った。前回(94人)より3人多い97人が25選挙区で立つ見通し。

 北、南区(定数各3)では今のところ、定数以上の立候補の動きがなく、無投票になる可能性もある。内訳は現職49、新人48人。党派別では、自民27、共産28、民主14、公明6、社民1、新政会3、無所属18人。

 現議席数25で第1党の自民は推薦2人を含め全選挙区に候補者を擁立、全選挙区に公認候補を立てる共産との議席争いを展開する。統一会派を組む府民連合を含めた現議席14の民主は勢力拡大を狙う。公明は前回と同じ6人が立つが、うち3人が新人で世代交代の戦い。社民は1995年以来の公認候補の当選者を出すのが目標。新政会は新人1人を含む3人全員の当選を目指す。

 京都市議選


 計11選挙区で前回より2人多い91人が立つ。内訳は党派別では自民25、共産23、公明12、民主19、社民と国民新党が各1、無所属・諸派10人。新旧別では、現職56、新人32、元議員3人。

 民主が擁立者数を大幅に拡大し、現議席23の自民と、3議席差で追う共産の第1党争いへの食い込みを狙う。公明も東山区を除く10選挙区で前回と同数の候補者を擁立。社民は新人を立て、国民新党は初の議席確保を目指す。

 左京区では定数9に対して15人が準備を進め、混戦が予想される。逆に下京区(定数4)は定数以上の立候補予定者が現段階でいないため、無投票の可能性もある。

(2007年3月29日 読売新聞)

158片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/03/29(木) 08:30:10
府議選190人出馬準備
あす告示 大阪市議130人 讀賣大阪

 統一地方選前半戦の府議選と大阪市議選、堺市議選は30日告示される。府議選(定数112)には約190人が出馬の準備を進め、大阪市議選(同89)では約130人が立候補を予定。政令市移行後初の選挙となる堺市議選(同52)には75人前後が立つ見込みだ。府、両市ともに厳しい財政状況が続く中、地域の活性化や福祉、教育など山積する課題に議会としてどう取り組むかなどが争点になるとみられ、4月8日の投開票に向け激しい舌戦が予想される。

 府議選

 全市1区だった堺市が6分割される一方、富田林市と南河内郡の両選挙区が統合され、前回より4区多い62選挙区で争われる。

 28日現在で準備を進めているのは現職89人のほか、新人と元議員が計100人前後で、前回(183人)を上回りそうだ。

 党派別では自民が50人、民主が26人、公明が23人、共産が45人、社民が1人を公認。無所属は44人前後が動きを見せている。

 大阪市西区や吹田市など12選挙区(定数計15)は現段階の立候補予定者が定数と同じで、前回は2選挙区(同8)のみだった無投票が大幅に増える可能性もある。

 大阪市議選

 これまでに現職75人、元議員3人、新人五十数人が準備。此花区は初めて無投票になる見通しで、残る23選挙区で選挙戦が繰り広げられそうだ。

 自民は空席の大正区を含む全区での議席獲得を狙って36人、民主は前回より1人増の24人、公明は20人を公認。共産は生野区で複数候補を立てるなど25人を公認、議席増を狙う。国民新党も1人を擁立する。

 堺市議選

 現職50人、元議員2人、新人二十数人が出馬を予定している。政令市移行に伴い、選挙区がこれまでの全市1区から7区に変わったことで立候補者数は前回(64人)を大きく上回り、各区とも選挙戦になりそうだ。

 党派別では自民が15人、民主が11人を擁立。公明は現職13人の当選を目指し、共産からは10人が立候補する予定だ。1月に結成された無所属ウィンネットは5人を擁立、無所属は二十数人になりそうだ。

(2007年3月29日 読売新聞)

159片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/03/29(木) 08:30:43
無投票選挙区半減か
参院選にらみ新人増  市町合併で転身も 讀賣兵庫

 統一地方選で行われる県議選と神戸市議選が30日、告示される。定数が1減って92となる県議選には、44選挙区に計144人が立候補を予定。三木市選挙区で20年ぶり、飾磨郡選挙区で24年ぶりの選挙戦がそれぞれ見込まれるなど、前回は過去最高の18あった無投票選挙区が半分以下になるとみられる。一方、定数が戦後初めて減少し、3減の69となる市議選には、9選挙区に計95人が立候補を表明している。

 県議選に立候補の準備を進めているのは、現職79人、元議員7人、新人58人で、前回立候補者の134人より大幅に増える見通し。党派別では自民が27人、民主22人、公明12人、共産17人、社民1人、新社会1人をそれぞれ公認している。

 自民党は告示間近になって、1人区の現職3人が体調不良などで立候補取りやめを表明。現職90人(欠員3)のうち議会内会派で45議席を占める自民は、推薦を加えて49人が立つ見通しで、過半数維持が最大の焦点。1人区の23選挙区のうち、19選挙区を重点区に指定するなど、てこ入れに乗り出している。

 無投票は7選挙区にとどまる見込み。現職議員11人が引退を決める一方で、前回46人だった新人が58人に大幅に増えることなどが影響したと見られる。各党とも7月の参院選に向けて地方票の掘り起こしを狙う中で、特に民主党は空白区解消を目指して、前回の17人を大幅に上回る28人を公認、推薦した。

 市町合併で退いた元市町議や元町長が立候補の動きを見せるのも今回の特徴。5回連続無投票だった飾磨郡選挙区では、姫路市と合併した旧夢前町の町議3人が議席を争う形に。西脇市選挙区では、元黒田庄町長が出馬する予定。こうしたことから、無投票の選挙区が大幅に減少する見通しになっている。

 一方、神戸市議選は前市議らによる汚職事件を受け、議会の改革などが争点となる。党派別では、自民が21人、民主17人、公明13人、共産13人、新社会3人、神戸改革フォーラム8人などとなる見通し。

(2007年3月29日 読売新聞)

160片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/03/29(木) 08:31:28
あす告示 東牟婁郡激戦か 讀賣和歌山

 統一地方選の前半戦となる県議選が30日に告示され、14選挙区(定数46)で計57人が立候補を予定している。昨年12月の知事選で仁坂知事を推薦した自民、公明両党に対して、共産など野党勢力がどれだけ議席を伸ばすかが焦点。前知事が逮捕された談合事件を受け、県政刷新への取り組みにも有権者の関心が注がれる。投開票は4月8日。

 立候補予定者の内訳は、現職39人、元議員4人、新人14人。自民は25人、公明は4人が立候補を予定。知事選で対立候補を立てた共産は5人、巻き返しを図る民主は2人、社民は1人が準備している。無所属は20人。

 最大の激戦区は東牟婁郡(定数2)で、自民現職3人と、無所属の新人2人(うち1人は民主推薦)が立候補を予定。岩出市(定数2)も、民主現職に無所属の新人3人(うち2人は自民・公明推薦)が挑む。橋本市(定数2)、新宮市(同2)など8選挙区では、無投票の公算が大きい。

 4月22日投票の後半戦では和歌山市議選など、7月には参院選も予定されており、各党の勢力関係と有権者の動向が注目される。

(2007年3月29日 読売新聞)

161片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/03/29(木) 09:17:04
県議選30日告示 定数1増5減で激戦模様 産経奈良
http://www.sankei.co.jp/chiho/nara/070329/nar070329002.htm

 統一地方選の前半戦となる県議選(定数44)が30日、告示される。昭和26年以来、56年ぶりに知事選とのダブル選となる。これまでに現職、元職、新人合わせて63人が立候補を表明。今回は定数が1増5減となった影響で、各選挙区とも激戦模様となっている。

 立候補予定者の内訳は、現職39人▽元職2人▽新人22人。

 今回は、定数見直しで生駒市選挙区が1増の4議席となる一方、天理市と吉野郡の両選挙区が1減の2議席、御所市と五條市、宇陀郡・宇陀市の各選挙区が1減の1議席となった。

 党派別では、自民が公認25人、推薦5人の計30人(現職25、新人5)▽民主が公認8人、推薦2人の計10人(現職6、元職1、新人3)▽公明が公認3人(現職1、新人2)▽共産が公認7人(現職3、元職1、新人3)▽社民が公認1人、推薦2人、支持1人の計4人(現職2、新人2)。政党の公認や推薦を受けない無所属は9人(現職2、新人7)となっている。

 自民は、平成15年の前回選挙で公認と推薦を合わせた立候補者30人中、29人が当選し「独り勝ち」に。しかし今回は、定数削減の影響のほか、公認・推薦の新人候補が増える見通しで、一転して「守り」の戦いを強いられそうだ。

 民主は、山辺郡・奈良市選挙区で新人の擁立を見送り、候補者を現職の2人だけに絞る手堅い布陣。大和郡山市、香芝市、吉野郡の各選挙区で擁立した新人3人も、衆院選にくら替えしたり引退した現職の後継で、議席の死守を目指す。

 公明は前回、奈良市の選挙区で公認した1人がトップ当選を果たしたため、今回は、この現職に新人1人を加えて擁立。県南部の拠点となる高市郡・橿原市選挙区でも新人1人を立て、党勢の拡大をはかる。

 共産は、現職3人に加え、今回の定数見直しで1増の4議席に増えた生駒市選挙区に、当初は今年7月の参院選に出馬予定だった元職1人がくら替えで立候補する。生駒郡、大和郡山市、大和高田市の各選挙区でも新人を擁立した。

 社民は、前回議席を失った奈良市の選挙区で今回、市議選に過去3回の出馬経験がある無所属新人を支持する。生駒郡と御所市の各選挙区では、現職2人(うち1人は推薦)の議席を死守する構え。桜井市選挙区でも新人1人を推薦し、党勢拡大をはかる。

 一方、香芝市、葛城市、磯城郡の3選挙区では定数以上に立候補の動きはなく、無投票となる可能性が高まっている。

(2007/03/29 03:35)

162片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/03/29(木) 16:32:00
’07統一地方選:県議選/神戸市議選 あす告示 /兵庫
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/hyogo/news/20070329ddlk28010371000c.html

 ◇144人が立候補の構え

 統一地方選の第1ラウンドとして行われる県議選(定数92)と神戸市議選(同69)は30日告示される。投開票は4月8日。震災から丸12年が過ぎ、各自治体の復興事業が大幅に縮小されて「ポスト震災」の色合いが強まる中、所得格差の拡大や地域医療の崩壊など新たな課題にも直面している。各陣営は福祉の充実など生活に密着した政策を訴え、激しい前哨戦を繰り広げている。神戸市議選は市議汚職を生み出した市政のあり方を問いかける選挙にもなりそうだ。

 各政党は7月の参院選や、安倍内閣の支持率の低迷から年内を予想する見方もある総選挙を見据え、統一地方選を国政につながる重要なステップと位置づけている。

 県議選の定数は、人口の増減に伴い、川西市・川辺郡選挙区を2から3に増やし、尼崎市選挙区を8から7に、美方郡選挙区も2から1に減らす「1増2減」に是正された。28日現在、44選挙区で144人が立候補の構えを見せており、過去最少だった03年の前回選挙(134人)を上回る見通し。

 既に県選管で予備審査を受けた144人の党派別内訳は、▽自民27人▽民主22人▽公明12人▽共産17人▽社民1人▽新社会1人。無所属は64人。

 今回の選挙は、45議席を擁する最大会派の自民が過半数を確保できるかが最大の焦点。無所属には自民推薦の22人が含まれている。

 現職のベテラン11人が引退する一方、新人は前回(46人)を上回る58人が立候補すると見られ、新旧交代の傾向がうかがえる。女性候補は、前回(19人)を3人上回り戦後最多となる可能性が高い。【竹内良和】

 ◇神戸市議選も告示−−93人立候補か

 神戸市議選には、現職59人、元職1人、新人33人の計93人が立候補の意向を示している。立候補者総数は前回の106人を下回る見通しだが、今回の選挙から定数減となった5選挙区は激戦になりそうだ。

 政党別の立候補予定者は▽自民21人▽民主17人▽公明13人▽共産13人▽新社会3人▽神戸改革フォーラムなど諸派9人▽無所属17人。戦後の市議選で最低の立候補者数となる見通し。一方、引退議員は11人だった。

 定数は今回の選挙で72から69に減る。西区が2増となる一方、5選挙区で各1議席ずつ削減される。中央・兵庫・長田3区は6から5に削減され、須磨区は9から8に、垂水区は11から10に減る。長田・垂水両区は定数を上回る現職が立候補する予定で、現職のいずれかが落選するため、激戦となる見通しだ。

 元市議、村岡功被告(69)が汚職事件で実刑判決を受けた直後の選挙戦となり、有権者の判断が注目される。膨大な借金を抱える市財政の再建なども選挙戦の争点となりそうだ。【坂口雄亮】

〔神戸版〕

毎日新聞 2007年3月29日

163片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/03/29(木) 16:33:48
和歌山・ぶらくり丁:周辺地域「にぎわいがなくなってきた」−−世論調査 /和歌山
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/wakayama/news/20070329ddlk30040502000c.html

 ◇今年度和歌山市政世論調査で市民の3割弱

 ◇「商店街の育成」望む声167件

 和歌山市の中心市街地(ぶらくり丁周辺地域)について、市民の3割弱が、前年に比べて「にぎわいがなくなってきた」と感じていることが、今年度の市の市政世論調査で分かった。ぶらくり丁には大衆演劇専門の芝居小屋ができ、夏には旧丸正百貨店ビル跡に複合商業施設が一部オープンする予定。だが、シャッターが下りたままの店舗も少なくなく、調査結果はそうした現状を反映したとみられる。

 昨年10月、市在住の20歳以上の男女2000人を無作為に抽出し、中心市街地や市政への要望などをアンケート形式で聞いた。962人(48・1%)から回答を得た。

 中心市街地の現状について、前年に比べて「少しにぎわいがなくなってきた」と答えた人が12・8%、「かなりにぎわいがなくなってきた」が13・5%で、計26・3%の人がにぎわいがなくなっていると感じている。「にぎわってきた」と答えた人は9・0%だった。

 中心市街地に行く頻度は、「ほとんど行かない」と答えた人が38・4%に上った。月1〜2回が28・8%、月3〜5回が16・7%、「全く行かない」は7・2%。30、50代では「ほとんど行かない」と「全く行かない」を合わせると過半数を占めた。

 一方、市政への要望で最も多かったのは「高齢者福祉」で318件(33・1%)。次いで「下水道の完備」の309件(32・1%)、「健全な財政運営」の270件(28・1%)、「市街地の整備、再開発」の218件(22・7%)など。「商店街の育成」も167件(17・4%)あった。【久保聡】

毎日新聞 2007年3月29日

164片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/01(日) 09:53:16
2007年統一選おおさか決戦 「新住民」の心つかめ 讀賣大阪

 都心で続く高層マンションの建設ラッシュ。統一地方選前半戦の候補者たちは、急増中の〈新住民〉の支持を得ようと、あの手この手の作戦を展開している。

 「お子さんと一緒のお母さん、私も子育て中。安心して安全に子育てができる環境作りをさせてほしい」

 大阪市西淀川区の高層マンション。近くの公園で子どもを遊ばせている若い母親たちに、市議選の男性候補は直接、語りかけた。

 候補は新住民に狙いを定め、子育て支援策や教育環境の充実を訴える。「組織票の切り崩しは至難の業」だからだ。

 新住民を重視する戦いは府議選でも同じ。市内中心部は4年前の前回選に比べ、中央区で15%、北区で10%も有権者が増えた。北区の陣営は「家の中でも、意外に演説は聞いてくれている」と今後、マンション前でのスポット演説に力を入れる。別の陣営も週明けからマンションが立ち並ぶ駅前で、早朝、通勤客らに声を掛けるという。

 ただ、賃貸マンションは入居者の入れ替わりが激しいため、中央区の府議選候補者陣営は「友人や知人のつてを頼るのが一番」と、紹介された有権者に電話などで支持を呼びかける。

 政令市移行で全市1区から府議選は6区、市議選は7区に分かれ、地域密着の選挙運動が不可欠の堺市。

 地下鉄御堂筋線の駅周辺でマンション建設が続く北区では、4年前から世帯数が約4500も増えた。

 市議選のある陣営は「無党派の若い世帯が多く、掘り起こせる票は多い。狙い目」と語る。オートロック式のマンションでは、告示前から「どんな相談にものると住民に伝えて」と管理人に依頼。言葉通り、病院の紹介からごみ問題まで細かく応じてきた。

 別の陣営も昨夏からマンション住民らを狙ってチラシを配布。若い母親らから子どもの学校に対する相談などが寄せられ、「予想以上の反応。励みになった」という。

(2007年4月1日 読売新聞)

165片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/01(日) 23:42:14
小林氏立候補せず無投票に
今江・中谷両新人が当選
=県議選・近江八幡市選挙区= 滋賀報知
http://www.bcap.co.jp/s-hochi/n070401.html#4

 県議会議員選挙は先月三十日告示され、近江八幡市選挙区は、民主党公認で連合から推薦を受ける元市職員の今江政彦氏(52)と、自民党と嘉田由紀子知事の政治団体の「対話でつなごう滋賀の会」から推薦を受ける市議の中谷哲夫氏(64)の、新人二人以外に立候補がなく、同選挙区初の無投票当選が決まった。

 無所属で立候補の準備を進めていた市議の小林良一氏(62)は、告示当日にも選挙事務所を中小森町の自宅に開設するなど、立候補の構えを見せただけで、結局、立候補しなかった。その理由を、「諸般の事情」と言葉を濁し、真意を語らなかった。

 立候補受付締め切りの午後五時に選挙カーから降りた今江氏は、「小林氏立候補せず」の一報を聞いた瞬間、拍子抜けし、がっくりと肩を落とした。初めて経験する選挙に、強い決意と気合で臨んでいたからだ。しかし、候補者を待ち構えた支援者から、次々と「おめでとう」の言葉がかけられると、落胆は喜びへと変わっていった。

 岡田三正後援会長が支援に感謝を、民主党の奥村展三衆議院議員、総括責任者で夏の参院選に挑戦する徳永久志県議らが、祝福の言葉に今後の活躍への期待を込めた。

 今江氏は、「行政経験から市民の生活を良くするのは政治しかない。近江八幡市がいち早く行った小学校へのガードマン配置など数々の先進的な行政を県にも広げ、『子育て環境日本一』の県をめざしたい」と、福祉や子育て支援など、市民の声を県政に役立てる決意を述べた。

 中谷氏の選挙事務所では、自民党の岩永峯一衆議院議員が「嘉田さんを自民党あげて是は是、否は否で支援していこうと思っている。中谷さんには、嘉田県政を支え、チェック機能を果たす自民党県議として活躍してもらいたい」と、対話でつなごう滋賀の会の寺川庄蔵代表も「嘉田知事も力強い支えを得た」と、中谷氏の活躍に期待を寄せた。そのあと、嘉田知事も祝いに駆け付けた。知事選以来の自民党、長年良くなかった県、近江八幡市の、三者の関係改善に、その手腕が期待される。

 中谷氏は、「(無投票当選の)責任感を感じています。市民の期待に応えられるよう、きょうの日を忘れず、一所懸命やります」と決意を述べた。農業問題、親も含めた教育再生、「もったいない」の精神取り戻す生活改善などに、力を注ぐ。

166片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/02(月) 08:38:24
2007統一選おおさか決戦 党首クラス続々来援 新団体や「あえて無所属」組奮戦
政治不信に揺れる中… 讀賣大阪

 府内各地で激しい舌戦が繰り広げられている統一地方選前半戦。各政党は、今年最大の政治決戦とされる参院選もにらみ、党首クラスを激戦区の応援に投入するなど、議席の維持、拡大に躍起だ。一方、既成政党に対する有権者の支持が揺らぐ中、新たな政治団体から立ったり、あえて無所属で挑んだりする候補者も目立つ。

 自民は、夏に改選を迎える参院議員らが各陣営を回って保守票の掘り起こしを図り、府連幹部は「府議、大阪、堺両市議選とも、何とか議席増を」と期待。参院選に向けて弾みをつけたい民主は、府議選で前回より8人多い26人を公認。菅代表代行もテコ入れに訪れ、府連幹部は「無党派層を取り込みたい」とする。

 府内を「全国最激戦地」と位置づける公明は、太田代表が再三、岸和田、和泉両市などでマイクを握り、1日は「我々は政策を実現する」と熱弁。共産も告示日から志位委員長ら幹部が相次ぎ大阪入りし、「暮らしを守るため頑張る」などと強調した。

 大阪市議選で1人を公認、4人を推薦した国民新党は3月下旬から2回、亀井代表代行が来援した。参院選大阪選挙区でも新人を立てる予定で、「保守層の中にも格差を拡大させた与党への不満は大きい。市議選を機に基盤を築きたい」と党関係者。

 「政党の党利党略に左右されず、市民の声を反映した政策を実現したい」。女性市議らでつくる「無所属ウィンネット」から出馬した堺市議選の候補は、街頭演説で〈脱・既成政党〉を訴える。

 今年1月、「福祉、医療、教育など、生活者に本当に必要とされる政策を」と結成され、市議選で5人を擁立。幹部は、住民と国との懸け橋になることも地方議員の役割とし、「中央へもの申す議員を誕生させたい」と力を込める。

 一方、無所属での出馬を選んだ候補者もいる。ある現職府議は「医療費の自己負担増などで自民への風当たりは強く、民主への期待感も低い。幅広い支持を求めるうえで、政党の看板はプラスにならない」と語る。

(2007年4月2日 読売新聞)

167片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/02(月) 22:48:29
’07統一地方選:神戸市議選 影落とす汚職事件、自民「しんどい選挙」 /兵庫
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/hyogo/news/20070402ddlk28010312000c.html

 ◇議会野党は攻勢

 8日に投開票の神戸市議選(定数69)で、元自民市議、村岡功被告(69)の汚職事件が、自民候補に影を落としている。告示直前の27日に実刑判決が言い渡されたばかりで、県連幹部らは「判決のタイミングが悪い」「選挙への影響は避けられない」と懸念する。事件を巡る自民候補らの動きを追った。【坂口雄亮、藤田剛】

 定数が1減の5になり、現職6人のうち1人が必ず落選する激戦の長田区。「私は人に後ろ指をさされるようなことは一切ない」。1日夜の個人演説会で、自民候補は集まった支持者を前に、約15分間の演説の大半を使って事件とは無関係であることを強調した。この候補は事件後、支持者に手紙を配り、事態の収拾に奔走した。「(実刑判決は)昔の記憶を呼び起こすようなもの。本当にこたえる」とため息をつく。

 一方、村岡被告の出身選挙区の中央区(定数5)。現職3人と新人5人が立候補しており、現職のうち野党候補2人は、事件を調査する市議会特別委員会のメンバーだった。2人は街頭演説で必ず事件に触れ「誰が汚職事件を追及し、誰が追及しなかったか。前面に立ってきたのは私だ」「事件は未解明の部分が多いのに、与党は事件の幕引きを急いだ」と訴える。

 対する自民候補は、事件のイメージを払しょくしようと公募で選ばれた新人。県連幹部が「いつまで事件のことを言い続けるのか」と野党を批判するのに対し、この候補は「事件が一番の争点になるのは仕方がない」との考えだ。それでも「事件だけに縛られる選挙にはしたくない」として、街頭演説では医療改革などを中心に主張する。市議会与党の民主や公明の候補も、事件にはほとんど言及しない。

 「有権者は事件をどうみているのだろうか。こんなしんどい選挙は初めて」。現職の自民候補はそう本音を漏らす。

〔神戸版〕

毎日新聞 2007年4月2日

168片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/02(月) 23:41:49
春の選択 統一地方選 各党幹部次々と来援
2007年04月02日 朝日大阪
http://mytown.asahi.com/osaka/news.php?k_id=28000000704020003

 8日投票の府議選と大阪、堺両市議選は、夏の参院選の帰趨(きすう)を占う選挙でもある。府内には告示直後から各党幹部が次々と来援し、国政の「天王山」をにらんだ舌戦を繰り広げた。


 自民党府連会長の中山太郎衆院議員は31日、岸和田市で開かれた府議候補の演説会に出席。憲法改正の手続きを定める国民投票法案に触れて「国をやりかえる時代になった。改革を進めるには地方議員がしっかりしていなければ。新しい地域づくりのために支援をいただきたい」と訴えた。


 「小泉、安倍政権で格差が拡大した」。民主党の菅直人代表代行は30日、新顔の府議候補の応援のため岸和田市などで街頭演説した。「企業が収益を上げる一方、個人は所得が増えずに負担を押し付けられた。統一選と参院選は、間違った政治をただすチャンスだ」と呼びかけた。


 公明党の太田昭宏代表は1日、東住吉区や和泉市で街頭に立った。能登半島地震の被災地を視察したことに触れて「論評したり、批判したりするのが政治ではない。現場で悩みを聞いて一つ一つ解決するのが、地方政治だ。困っている人たちの味方になる政治を実現する」と訴えた。


 共産党の市田忠義書記局長は31日、大正区や西成区で府議候補らの応援演説に立った。「大企業には減税し、庶民に負担を強いる政治をつくったのは与党」と、政権批判を展開。政務調査費の使途をめぐり批判を浴びる地方議会のあり方には「特権的な無駄遣いを一掃しよう」と主張した。


 「二世三世ばかりの政治家は、庶民の暮らしがわかっていない。格差を作ったのは政治の問題だ」。社民党女性青年委員長の辻元清美衆院議員は30日、高槻市や大阪市で街頭に立った。改憲の動きに危機感を示して「平和の代表を地域から送り出してほしい」などと訴えた。


 国民新党の亀井静香代表代行は31日、東住吉区で擁立した市議候補の演説会に駆けつけた。「改革という名の破壊行為で日本はめちゃくちゃになった。好景気というが、大多数の人は苦しくなる一方だ。今回の選挙をきっかけに、夏の参院選で『平成の一揆』を起こそう」と声を張り上げた。

169片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/03(火) 11:50:37
狙うはニュータウン
20年ぶり選挙戦  県議三木市選挙区 讀賣兵庫

 8日の投開票に向け、各地で県議選と神戸市議選の舌戦が繰り広げられている。特に県議選は無投票当選が半減。市町合併の影響でエリアが大幅に広がった選挙区や、自治体が分断される選挙区もある。候補者が何を訴え、有権者がどう受け止めているのか。各候補がつばぜり合いを展開する激戦区や注目区をルポする。

 「この地域を代表する県議がいることすら知らなかった。じっくり候補者の訴えを聞いて選びたい」

 20年ぶりの選挙戦となった県議選の三木市選挙区(定数1)。同市の神戸電鉄志染駅前でポスター掲示板に見入っていた近くの無職男性(59)は、そうつぶやいた。

 同選挙区は今回も、告示2か月前まで無投票と見られていた。11期連続当選で、正副議長も務めた長老議員(81)が現職。三木総合防災公園、グリーンピア三木など市内の主要施設の誘致にも力を発揮したと見られ、最近は無投票当選を重ねてきた。

 当初は立候補の意向を示していたこの現職が、妻の体調不良などの理由で断念を表明したのが、2月。その後、10日間足らずで新人3人が名乗りを上げた。

 「実は三木市では昨年の市長選に表れたように、地殻変動が起きている」と陣営の関係者が漏らす。

 昨年1月の市長選。5期目を目指し、自民、社民の推薦を受けた当時の現職が、政党の支援を受けない元県課長に大差で敗れた。有権者の3分の1以上の約2万6000票とも言われる“ニュータウン票”の多くが新人に流れたという。1970年代に開発されたニュータウンの住民たちは、これまで選挙に関心が低かったが、地域に目を向け始めたというのだ。

 今回の選挙戦でも、3陣営いずれも熱心にニュータウンで訴えを響かせる。

 旧市街地を地盤とする前市議の米沢候補は1日午後、ニュータウン内で演説会を開いた。「即戦力は私だけ。県とのパイプを少しずつ太くし、市の発展に尽くす」と市議4期の実績を掲げ、支持を広げる作戦。

 元衆院議員秘書の仲田候補も同日朝、ニュータウンの一角に2か所目の事務所を開いた。「教育水準や医療福祉などを向上させる。移り住んだ人が住み続けたいと思う町にしたい」と新住民に支持を求める。

 元市議の東中候補も連日、ニュータウン近くの駅前で、出勤する会社員らに名前の浸透を図る。環境問題などに加え、「選挙がないのが当たり前という雰囲気の中で手を挙げ、選挙に持ち込んだ」と強調する。

 20年ぶりに住宅地に響く県議選の訴え。新人候補たちがどのような風を三木に吹き込ませるのか。市内の飲食店経営男性(58)は「この県議選は三木の将来を占う大切なもの」と、市民の関心が高まることを期待していた。

(2007年4月3日 読売新聞)

170片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/03(火) 22:00:41
’07統一地方選:県議選 対話の会、候補者「応援活動しない」−−知事明言 /滋賀
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/shiga/news/20070403ddlk25010596000c.html

 8日投開票の県議選について、嘉田由紀子知事は2日の定例会見で、知事を支持する政治団体「対話でつなごう滋賀の会」(対話の会)が公認・推薦した候補に対する直接的な応援活動を行わないと明言した。質問を受けて嘉田知事は「直接の演説応援のようなこと、メッセージ(を寄せること)も予定にない。現地にも行かない」と答えた。【服部正法】

 対話の会は県議選に公認9人・推薦10人の計19人の候補を擁立。嘉田知事は以前から、同会擁立の候補に対する告示後の応援活動を否定。一方で告示前に同会の各候補が開催した各地の「県政勉強会」には軒並み参加してアピールに努めてきた経緯がある。

 嘉田知事はこの日の会見でも「(既成)政党の中にもさまざまな考えがある」などと述べて持論の「超政党」の立場を強調。対話の会の推薦候補のうち2人が知事と対決図式の自民党の推薦も受けていることを巡り、この2人が当選後に嘉田知事のマニフェスト実行を支持すると思うか聞かれ、「それが(対話の会と結んだ)政策協定」と述べ、2人が従来の自民よりも嘉田知事に近い政策スタンスであるとの認識を示した。

 自民と対話の会が「相乗り推薦」した候補のうち1人は、既に無投票当選を決めている。

毎日新聞 2007年4月3日

171片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/03(火) 22:03:08
’07統一地方選:激戦区を行く 府議選/亀岡市 /京都
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/kyoto/news/20070403ddlk26010443000c.html

 ◇思惑交錯、制御不能に

 統一地方選第1ラウンドの府議選、京都市議選の投票日まで1週間を切った。激戦が繰り広げられている選挙区の状況、背景などを報告する。

 亀岡市・JR亀岡駅近くの一等地に事務所を構える桂川。陣営幹部は明言する。「今回ウチが落ちるようなら、田中(英夫)さんに『次』はないでしょう」。事務所内の最も目立つ位置には田中とともに、衆院京都4区(右京、西京区、亀岡、南丹市、京丹波町)の地盤を譲った元自民党幹事長、野中広務の檄(げき)文が張られている。

 05年の前回衆院選で、4区は「刺客」の中川泰宏(自民)が「郵政造反組」の田中(無所属)に競り勝って当選し、3位の北神圭朗(民主)は比例近畿ブロックで復活当選した。しかし、亀岡市内の票数は▽田中2万7573▽北神1万732▽中川8629▽成宮真理子(共産)4613。亀岡市の助役、府議、市長を務めた田中の人気は今も高い。地域の流動的な政治情勢は今回の選挙にも大きく影を落とし、今年1月の同市議選に立たず失職したばかりの元市議5人が、現職に挑む空前の乱戦を招いた。

 親族の宗教法人、華道関係者を支持基盤に、03年の市議選にトップで初当選した桂川は昨年末、「情報を公開し府議の仕事が市民の目に見えるように」と立候補を表明。陣営によると、今年2月に野中−田中ラインの支援も受けることが決まり、今週末の決起集会には野中が出席する。

 だが、定数「2」であるが故、今後の政局を意識して当事者たちが「二またをかける」のも可能なことが、事態を複雑にしている。

 唯一の現職、稲荷は新政会の後継者との立場もあり、事前のポスターは田中と抱き合わせ。「政治の安定、府議8年の実績」をアピールし、田中も演説会などに頻繁に顔を出す。だが、元は労組出身で役員も務めた地元バス会社が基盤。過去2回は1万前後の票を得たが、田中が一度は自民の衆院議員だった経緯もあり、陣営は「労組票の目減りは避けられない。(当選ラインとみられる)8000票を確保したい」と地道に地域を回る。

 市議選で公認市議が2人に増えた民主は、市議1期で山下を公認してくら替えさせ、悲願である北神の小選挙区当選に向け市内の固定票を増やそうと画策。事務所には稲荷と共通する単産の推薦文が目立つが「じわじわと連合票は流れてきている。後は候補の若さと行動力、市議の地域票で」と陣営は期待する。

 自民公認の堤は、引退する府会議長、酒井国夫から4年前に亀岡支部長の座を引き継ぎ「後継者」を盛んに売り込む。中川ら地元選出国会議員の激励文も事務所内に目立つが、応援する市議は中川系列などの4人のみで稲荷(6人)、桂川(5人)を下回る。「自民の選挙はこんなもの。そのうち支持組織を中心にまとまってくる」と陣営。しかし、酒井が決起集会などで他陣営にも顔を見せるなど、足元を固めきれず苦しんでいる。

 小塩の事務所の敷地内には、元市議の夫が以前から親しかったという中川のポスターが張られている。「唯一の女性候補として、子育て、介護などで声を届けたい」と出身地域や家業の建築業界などから支持の広がりを狙い、告示日には中川夫人も激励に訪れた。市議選で5人が当選し、計約6400票を得た共産は、市議を10期務めた山木が「暮らしを守る施策の実現」を訴え、基礎票からの上積みを目指す。

 次期衆院選に向けての思惑が錯綜(そう)する選挙は7月の参院選、今秋の市長選にも少なからず影響を与える。強力な調整役だった野中のコントロールが利かなくなった状況を有権者がどう判断するか。府内政界は息をひそめて結果を見守る。(敬称略)【矢倉健次】

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 ◆府議選・亀岡市◆(定数2)

山木潤治 65 共新

稲荷義晴 56 政現(2)

堤松男  59 自新

小塩早苗 47 無新

桂川孝裕 44 無新

山下雅史 37 民新

 ※届け出順

毎日新聞 2007年4月3日

172片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/03(火) 23:14:40
奈良市票 どうしても/07統一地方選
2007年04月03日 朝日奈良
http://mytown.asahi.com/nara/news.php?k_id=30000000704030002

  ◆旧山辺郡 合併・合区で選挙区拡大


   ◎郡部候補、血縁頼り参入


 「お願いね。たいへんやねん」。買い物客でにぎわう奈良市の近鉄大和西大寺駅前で1日、自民党の高市早苗・衆院議員が聴衆に握手を求めながら懇願した。同党現職の県議選候補の応援のためだ。そばでは、山添村の窪田剛久村長が「がんばれやー」と、繰り返し叫んでいた。


 この候補は、山添村と旧都祁村の旧「山辺郡」(定数1)選挙区の選出。高市氏選出の奈良2区に含まれる山添村唯一の県議だ。旧都祁村は05年、奈良市と合併。残った山添村は選挙区の再編で昨年7月、奈良市との合区が決まり、「山辺郡・奈良市」(定数11)選挙区となった。7期目のベテランだが、初の奈良市参入となる。


 山添村の有権者は約4千人、旧都祁村は約5千人。この候補は「旧山辺郡のすべての票を獲得しても、当選ラインにとどかない」と危機感を募らせる。約30万人の有権者を抱える奈良市の票を食うしか生き残る道はない。


 2区の高市氏を、1区の奈良市に「越境」応援させたのもそのためだ。奈良市の自民現職は「高市さんはルール違反や。応援は山添村だけでやってほしい」と憤りが収まらない。


   ■演説会で土下座も■


 新選挙区には今回、この候補を含む自民公認5人、同推薦2人、民主、公明、共産の公認各2人、社民支持1人の14人が立った。


 「(最下位当選の)11番目に入れますよう、お力添えをよろしくお願いします」。この候補は告示翌日の3月31日夜、奈良市で開いた個人演説会で土下座をしてみせた。


 約2千人を擁する個人参加の後援会に加え、旧都祁村と山添村の自治会、区長会による新しい応援組織を立ち上げた。その血縁を頼って奈良市内の集会所や個人宅で約50回のミニ集会をほぼ連日、開いてきた。広がった選挙区内を行き来しやすいように、旧都祁村にある名阪国道の針インターチェンジのすぐ横に拠点となる事務所も構えた。


 同候補が会長を務める推薦団体の男性会員(52)は「奈良市内の知人にお願いの電話をかけても、たいてい『うちはもう投票する候補を決めている』と断られる。『家族のうち1人だけでも』とお願いするしかない」と、厳しい現状を語る。


   ■食うか食われるか■


 一方、逆に奈良市から山添村や旧都祁村に攻め込む候補もいる。自民公認で同市東・南部を地盤とする現職の陣営は「食うか食われるかの戦いだ」と、旧山辺郡を選挙カーで走り回る。


 民主党公認の現職の陣営は「選挙区が広がったのはチャンス。縁を頼って票を取りにいきたい」と意気込む。共産党幹部は「旧山辺郡は保守支持層の多い土地柄だけに、共産の基礎票は少ない」とみるが、同党の山添村議が中心になって県議候補の演説会や小集会を開いた。


 山添村で農業を営む60代の男性は「都市部の議員では農林業のことがわからない。なんとしてもここから議員を出したい」と話す。ある茶農家の50代の男性は「(旧山辺郡選挙区は)直近の3回は無投票が続いた。やっと選びたい人に投票できるチャンスが来た」と喜んだ。
 (石田貴子)

173片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/04(水) 09:58:26
2007統一選 県議選激戦区を歩く<上>
正副議長に新人挑む 讀賣滋賀

 統一地方選前半の県議選(8日投開票)は、嘉田知事を支援する政治団体「対話でつなごう滋賀の会」(対話の会)が公認9人、推薦10人の候補者を擁立した影響で、“無風区”が一転して激戦になるなど、多くの選挙区で波紋が広がっている。そうした現場を3回にわたって紹介する。(敬称略)


米原市

 前回は無投票だったため、8年ぶりの選挙戦となった。赤堀、辻村が3期連続で分け合ってきた2議席に、西川が割って入ろうとする構図だ。

 3月21日に開かれた辻村の県政報告会。「今回は非常に厳しい戦い。何としても勝利を」。壇上に立った応援弁士は、口々に支援を訴えた。

 赤堀、辻村はともに1995年初当選の同期生。これまでは合併前の旧4町のうち、赤堀が旧米原、近江両町、辻村が旧山東、伊吹両町を地盤に“共存”してきた。現在、赤堀は議長、辻村は副議長を務める。

 しかし、「嘉田県政支持」を掲げ、民主、社民、対話の会が推薦する西川の参戦で図式は一変。「議長、副議長の一角を崩し、県議会で〈もったいない〉を訴える」と攻める西川陣営に対し、現職両陣営は「知事選で吹いた無党派の『風』が再び吹き荒れるかも」と警戒を強める。

 この余波で、赤堀、辻村の地盤割りも揺らいでいる。ある陣営は「合併して市に昇格した以上、いつまでも旧町を意識していてはいけない。全市に支持を広げるのは当然」と言うが、別の陣営は「これまでの枠を崩さない方がいいのだが、勝つためには相手の票を取らないと」と本音をのぞかせ、「選挙後に、しこりが残らなければいいが」とつぶやく。

 米原市選挙区(定数2)

 西川 敏輝 58 無新

 赤堀 義次 69 自現《3》

 辻村  克 66 自現《3》

(届け出順)


高島市

 清水克、石田の自民が独占する2議席に、対話の会の清水鉄が挑む。

 清水鉄は「嘉田知事に反発するより、知事与党になって県とのパイプ役を果たす。その方が、地域の発展につながる」と訴える。

 選挙戦では「知事から支援は受けていない」とするが、知事と一緒に写った後援会パンフレットの写真を見た有権者から「『知事を支持するから応援する』と言われることもたびたび」と、知名度アップに結びついていると打ち明ける。

 一方、自民現職の2候補は、昨年7月の知事選で約1万2000票近く取って国松前知事に肉薄した“嘉田票”の取り込みに腐心する。

 清水克の陣営は「新幹線新駅やダム問題は解決済み」とした上で、「自然環境の保護などに長年取り組んできた」と、環境問題での実績をアピール。石田陣営は若さとまじめな人柄を売り込み、「知事がダム凍結の公約を撤回したことで、支持層がどの程度離れるか注目したい」とする。

 高島市選挙区(定数2)

 清水 克実 57 自現《3》

 清水 鉄次 50 対新

 石田 祐介 42 自現《1》

(届け出順)

(2007年4月4日 読売新聞)

174片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/04(水) 10:02:37
2007統一選 おおさか決戦 府議選 激戦区
保守分裂 7人しのぎ 茨木市 定3候7 讀賣大阪

 8日の投開票に向け、候補者が懸命の訴えを続ける府議選。無投票だった12選挙区を除く50選挙区のうち、各党や無所属の候補者がつばぜり合いを繰り広げ注目される4選挙区の情勢を紹介する。(敬称略)

     ◇     ◇

 保守が分裂するなど過去最多の7人による混戦。

 現有2議席の民主は森みどり(現)に一本化。社民推薦を受け、労組票を固める。

 塚理(無新)は市議時代の仲間だった保守系議員の支援で若年層の取り込みに懸命。

 松本利明(自新)は市議時代の人脈をフル活用。国会議員も次々に来援。

 藤田裕(無新)は自転車や徒歩で回り、「組織のない手作り選挙」を実践。

 保守分裂のあおりを懸念する杉本武(公現)は電話作戦などで引き締めを図る。

 畑中孝雄(共新)は市議8期の実績を主張。初の議席獲得を狙う。

 自民衆院議員秘書を務めた奥下剛光(無新)は保守系無所属を旗印に駆け回る。

 ▼自公に挑む民、共新人 岸和田市 定2候4

 7回連続で自公が議席を獲得しているが、民主が初めて候補を立て、5回目の挑戦となる共産新人も加わり、接戦。

 再選を狙う永野孝男(自現)は実績をアピール。地元国会議員や府連幹部らが連日応援に駆けつける。

 4選の現職の後を継ぐ垣見大志朗(公新)は組織固めに懸命。太田党代表が2度、選挙区入りした。

 唯一の女性の田村洋子(共新)は府議会のオール与党体制批判や子育て支援の充実などで支持拡大を狙う。

 喜多誠(民新)は33歳の若さを強調、「議会に新風を」と訴えイベントなどで若者票の取り込みを図る。

 ▼自民3人保守票争奪 東大阪市 定7候8

 過去2回無投票で、補選を除けば12年ぶりの選挙。複数候補を立てる政党が多く、各陣営とも「票の出方が読めない」と支持固めと票の掘り起こしに励む。

 自民は、北川イッセイ参院議員に近い青野剛暁(新)のほか、塩川正十郎・元財務相の元秘書、宗清皇一(新)、西野陽・衆院議員の長男、西野弘一(現)を公認し、それぞれが保守票の争奪戦を展開。

 民主は「4人区以上は複数公認」との府連方針に反し、社民推薦の梯信勝(現)に一本化。

 公明は地元市議らがフル稼働。固い組織で、現職の野田昌洋、谷川孝の議席死守を目指す。

 共産は昨年、党員の長尾淳三市長を誕生させた勢いで現職の小林隆義、朽原亮の必勝を期す。

 ▼30歳代3人が火花 大阪市此花区 定1候3

 6選の社民現職の引退を受け、30歳代の3人が争う。

 尾田一郎(自元)は前回落選した吹田市から、自民空白区にくら替え。公明の支援も受け浸透を図る。

 民主、社民推薦で現職後継の藤田泰代(無新)は2人で街頭演説をこなすなど地盤の引き継ぎに懸命。

 28年ぶりの議席を目指す共産は辰巳孝太郎(新)を擁立。自転車で細かく回るなど知名度アップに励む。

(2007年4月4日 読売新聞)

175片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/04(水) 10:11:39
島と縁遠い候補者
特例で旧区割り継続 県議飾磨郡選挙区 讀賣兵庫

飾磨郡選挙区候補者

  (定1、届け出順)

東影  昭 53〈民〉無新

宗行 恭義 62 無新

振角 利允 67〈自〉無新

(年齢は投票日現在、〈自〉〈民〉は推薦政党名)

     ◇     ◇


 姫路市の約18キロ沖に浮かぶ家島本島。スーツ姿の候補者が、細い坂道を運動員とともに練り歩く。住宅街や商店前などで街頭演説が始まっても、候補者の政策に聞き入る住民は、ほとんどいない。

 「島内からの候補者がおらん。選挙前はお願いだけして、当選したら島に来なくなるはずや」。ベテラン県議の引退で、24年ぶりの選挙戦となった飾磨郡選挙区(定数1)。旧家島町の住民の思いは複雑だ。

 昨年3月に姫路市と合併した旧4町のうち、香寺、安富は同市選挙区(同8)に組み入れられた。しかし、飾磨郡選挙区は、「平成の大合併」に伴い、合併後初の県議選に限り適用できる特例として旧来の区割りを継続したため、市中心部を挟み、家島と夢前が分断される形のまま残った。

 1947年の統一地方選以来、島から県議を輩出したことはなく、今回の選挙も候補者3人は元夢前町議で、島となじみが薄い。

 夫婦で年金暮らしをする70歳代の女性は「縁遠い存在やねえ」。立ち止まったのもつかの間、演説する候補者の前を横切り、自転車を走らせた。

 姫路市と合併して1年。女性は「良かったのは水道料金が下がったことぐらい。県がフェリー会社を補助して運賃を安くしてもらうなど要望は山ほどあるけど、島の実情を知らん候補者に何を言うても実現できん」と、冷めた見方をする。

 夢前を地盤とする候補者にとっても島は遠い。姫路港まで車で約1時間余り、さらにフェリーで家島本島まで約25分、坊勢島に渡るには再び船に乗らなければならない。道幅が狭いため選挙カーを乗り入れることが出来ず、候補者は徒歩で島内を巡るしかない。

 運動員を二手に分けて別々の島を回る戦術を検討している陣営もあるが、「候補者が足を運ばなければ、逆効果になりかねない」と悩む。

 旧夢前町の有権者は約1万6000人。旧家島町は約6000人で、候補者にとって〈未知〉の票をいかに取り込むかが大きなカギを握るが、いずれの陣営も有権者の手応えをつかみにくいという。

 候補者の一人は、告示翌日の3月31日朝、フェリーで家島本島に到着。船を乗降する住民に、「漁業や観光施策を充実させ、合併による過疎化対策に尽力する」などと懸命に訴えた。

 2011年からは本来の市と郡単位の選挙区に再編され、飾磨郡選挙区は姫路市選挙区に編入される。

 元家島町議の一人は「24年ぶりの県議選で島民の関心は薄い。だが、このままだと合併と同じように姫路市にのみ込まれてしまう。切実な思いを伝えてくれる候補者を見極める必要がある」。政策に耳を傾けるよう住民に呼びかけている。

(2007年4月4日 読売新聞)

176片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/04(水) 10:13:25
現職レース過熱街二分
県議選激戦区は今 讀賣奈良

 8日の投票に向けて白熱した舌戦を繰り広げている県議選。今回は選挙区を18から16に再編、定数を48から1増5減の44に削減して初の選挙で、無投票当選の3選挙区5人を除く、13選挙区の58人(現職35、新人21、元議員2人)が残り39のいすを争っている。中でもかつてない激戦の様相を呈すのは五條市と生駒市、山辺郡・奈良市。3選挙区の情勢を探った。

 過去2回連続で無投票だったが、定数が2から1に減り、ともに6選を目指す前議長の秋本、現議長の飯田が市内を二分する激しい選挙戦を展開。一進一退の攻防を繰り広げている。

 当初は、榎信晴・前五條市長の突然の辞職に伴う市長選が急きょ、統一地方選に組み込まれたため、「どちらかが市長選にくら替えするのでは」とのうわさも飛んだが、2人は早々と「転出はありえない」と否定した。自民県連も対応に苦慮。定数1の状況で双方を公認するわけにいかず、いずれも推薦にとどめた。

 昨年11月から始動した秋本は、支持者の多い旧五條市と、2005年に編入された旧大塔、西吉野両村をくまなく歩いてきた。

 まとまった組織票がないのが課題だが、「普段より出だしが早かったため、市民一人ひとりに政策を訴えることができた」(陣営幹部)という。運動の中心は少人数のミニ集会。十津川村で寂しく一人暮らしをしていた亡き母親を思い出しながら、お年寄りが農作業やスポーツを楽しめる「老人学校」の設置や過疎化対策を訴え、支持を広げる。

 一方、飯田は告示前、議長の公務を抱え、出遅れたが、運送業界、漁協など10団体以上の支援を受け、組織票の上積みを図る。

 「追い上げムードで、やっと相手の背中が見えてきた」と陣営幹部。人口流出が目立つ市の活性化策として、訴えるのは自衛隊駐屯地の誘致だが、主婦層などに拒否反応があるのが悩みどころだという。自衛隊を地元の災害対策にも生かすことや、昨年4月に休止した県立五条病院の産科の早期再開などを強調し、女性票の獲得を目指す。

 前回対決は1995年。飯田が9530票を獲得、7435票の秋本に大差をつけたが、両陣営は「当時の差は関係ない」とみる。

 選挙中、2人は相手のことをほとんど語らない。「お互いの比較ではなく、自分の訴えを市民に届けるだけ」と声をそろえる2人に、有権者はどう審判を下すのか。地域経済の沈下、社会基盤整備の遅れに悩まされてきた同市での12年ぶりの戦い。最後まで予断を許さない雲行きだ。(敬称略)

(2007年4月4日 読売新聞)

177片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/04(水) 10:15:12
動き鈍い建設業界
県議選に官製談合の余波 讀賣和歌山

 昨年の官製談合事件の余波が、8日投開票の県議選にも及んでいる。昨年末の知事選同様に建設業界の動きが鈍く、危機感を抱く現職も。組織に頼らない草の根選挙で清新さをアピールする新人もいる。一方、県議会としてのチェック機能を果たせなかった点についても、追及を強めたりだんまりを決め込んだりと、手探りの選挙戦が続く。

 告示日の3月30日、ある現職の出陣式。「後援会の申込書の集まりが前回の3割減。原点に戻り、自分の足で補うしかない」。約600人を前に、候補の第一声が危機感をあおった。陣営によると、建設業界などは、議員とのつながりを持つことに意識過剰になっているようだという。

 談合事件を受けて、建設業者からも慎重な声が相次ぐ。県南部の業者は「県議から応援を頼まれた時、『イメージが悪いけど構わないのか』と尋ねた。『いい』というから応援しているが、やはり周囲の目が気になる」と明かす。

 県中部の業者も「政治家とは適切な距離を保っておきたい」。前知事の後援会に入っていたとして家宅捜索を受けた業者には「何のメリットもなかったのに……。政治にはもうかかわらない」と、一線を画す動きもあるという。

 事件の記憶が新しい有権者への対応にも、それぞれの思惑が交錯する。無所属新人は、3日の街頭演説で「現職の県議たちが役割を果たしてこなかったから起きた」と痛烈に批判した。

 これに対して、現職の一人は「あの事件は知事の資質の問題。選挙戦で話をする気はあまりない」といい、街頭演説でも事件にはふれない。別の現職も「談合問題より、地元の利益につながる話をした方が票になる」として、集まった支持者によって話す内容を変えている。

(2007年4月4日 読売新聞)

178片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/04(水) 19:26:09
’07統一地方選:激戦区を行く/2 京都市議選/中京区 /京都
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/kyoto/news/20070404ddlk26010388000c.html

 ◇まちづくり「声」はどこへ

 京都市中心部・四条烏丸の北にある御射山(みさやま)公園は、子どもからお年寄りまでが集う都心部の貴重なオアシスだ。半面、周辺道路に目を転じると、通勤客や百貨店への買い物客の自転車が歩道にずらりと並び、歩行者は車道を歩く。日なたぼっこの女性(75)がつぶやいた。「放置自転車に遠慮して通らなあかん」

 市はこの公園の地下を駐輪場にしようと、今年度から計画に着手する。工事中の3年間、公園は閉鎖される上、完成後には今ある大木は姿を消すことになりそうだ。周辺住民は駐輪場の必要性は認めながら「詳細な計画を聞いたのは3月に入ってから。あまりに突然」「一部のマナーの悪い人のせいでオアシスが奪われるのは納得できない」と今も不満を募らせる。

 桝本頼兼市長が入れ込む新景観政策への不安や不満の声も、まずここから上がった。河原町・堀川・五条・御池通に囲まれた地区での建築物の高さ規制強化が発表されたのは昨年4月。マンション住民には「財産価値が下がるのでは」との不安が広がった。

 それでも、新景観政策が審議、可決された2月定例市議会で、住民の切実な声はおざなりのまま議論が進んだ。新基準に不適格となる同区の11階建てマンションに住む男性は「自分たちの声を市議に訴えたが敬遠された。選挙前に目立ちたくなかったのでは」とこぼす。今回の市議選でも「既に決まったこと」と、新景観施策をあえて争点にした候補者はいない。「建て替え時に必要になる支援策の充実に向け、もっと声を聞いてほしい」というマンション住民の思いは行き場を失ったままだ。

 現職5人に20代の新人2人が挑む構図になった今回の市議選。7人は声をそろえて「住民の意見を反映させる」と主張する。“本物”は誰か。

 前回1位の加藤は元市立小教諭。PTAや府医師会の支援も堅く、陣営は「支持層が違う。若手にも頑張ってほしい」とエールを送る余裕も。堅い組織票を持つ木村は「新人への危機感は常にある」、10期務めた父の地盤を引き継ぎ前回初当選の津田も「無党派層の票がどこへ流れるかまったく読めない」と陣営は引き締めを図る。安孫子は連日、商店街を練り歩きアピールを予定。「地盤なんてないも同然。精いっぱい広く回るだけ」と危機感を募らせる。「医療費助成制度の拡充」などと持論を展開する倉林は共産独特の地区割りで担当する区西側を着実に回る。

 一方の新人。平井は昨年4月以降、約1600回の街頭演説や生活相談などを重ね「市民の声を吸収した」と強調。昨年12月から本格的に活動を始めた佐々木も「街頭に立った数なら誰にも負けない。『こここそ洛中』というプライドがある風土で新人が通れば市全体に新しい風が吹く」と意気込みを見せる。

 「はんなり」とした雰囲気の中で進む選挙戦だが、各候補者の主張から際立った違いは今一つ見えてこない。マンションの建設ラッシュで94年以降は人口増が続く中京区は元々、木屋町などの繁華街や京町家の並ぶ地区もあるモザイクのまち。単に「まちづくり」で一くくりにできない現実が横たわっている。「自分たちのためになる候補者」を見極める住民の目は、自然としたたかになっていく。(敬称略)【山田奈緒】

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 ◆京都市議選・中京区(定数5)

津田大三  37 自現(1)

佐々木隆吏 25 無新

安孫子和子 66 民現(2)

倉林明子  46 共現(3)

加藤盛司  55 自現(4)

平井良人  29 共新

木村力   49 公現(1)

 ※届け出順

毎日新聞 2007年4月4日

179片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/04(水) 19:27:52
注目区を歩く:’07県議選/上 論争なき激戦〜須磨区 /兵庫
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/hyogo/news/20070404ddlk28010007000c.html

 ◇とにかく名前と顔を

 「『政策なんてどうでもええでぇ』と言われまして。ほんとはいくらでも書けたんですが」

 神戸市須磨区の新人、大塚崇弘氏(民主)は選挙前、民主の現職に政党ビラの内容を相談したところ、そう教えられたという。結局、見開きのビラには特大の名前と全身写真をあしらい、政治家を目指す理由を書き込んだ。政策には触れなかった。

 告示後初の日曜(1日)の夕方、大塚氏はニュータウンの中心にある市営地下鉄・名谷駅前で、買い物客にひたすら握手を求め続けた。演説でも政策には触れないまま。応援に訪れた地元国会議員は「とにかく名前と顔だ。それ以外にない」と言い切った。

 須磨区では5期務めた新社会の現職が引退。その個人票を巡り、県政主要4党の候補者がしのぎを削る。今回の県議選で自、民、公3党の公認候補が争う選挙区は、無投票を除く37区のうち7区ある。だが3党はいずれも県議会の与党。県政の主要政策に関する主張に大差はなく、候補者同士の政策論争は聞こえてこない。

 同じく選挙サンデーの昼下がり。4期目を狙う松本義宏氏(公明)は、公園で200人近い支持者に「清潔、高潔、信頼できる政治を目指さないといけない」などと政治理念を中心に訴えた。松本氏も「政策と言うけど、違いなんか出しようがない。名前を知ってもらって票をもらわなければ」と話す。

 一方、現職の葛西利延氏(自民)は告示翌日の先月31日夜、区北部の住宅団地の集会所で個人演説会を開いた。葛西氏は神戸市議時代、この団地の下水道を市の本管までつなげることに尽力した。住民約30人を前にまずその実績を披露して「僕の票を守ってほしい」と訴えた。前回トップ当選した松本氏への対抗意識をあらわにしたが、政策の違いには触れなかった。

 須磨区で唯一の野党候補の森田多希子氏(共産)は前回、消費税の増税反対や小学校の30人学級実現などの政策を前面に訴えながら議席を失った。それでも、「浮動票をいかにつかむか。若い層に訴えるしかない」と、今回も30人学級実現などを前面に掲げる。一方で「(他の候補は)揚げ足をとるようなことばかり」と批判する。

 県議の約8割が与党という現状を背景に、激戦でありながら争点が見えない須磨区。県議選の前回投票率は過去最低の44・60%だった。論争なき戦いは、有権者の関心を集められるだろうか。【竹内良和、武内彩】

   ■   ■ 

 統一地方選第1ラウンドの県議選の投票まであと4日。県内注目区の現場をリポートする。

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 ◇神戸市須磨区(定数3−4)

森田多希子 51 共元(1)

松本義宏  59 公現(3)

葛西利延  66 自現(4)

大塚崇弘  40 民新

(カッコ内数字は当選回数)

〔神戸版〕

毎日新聞 2007年4月4日

180片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/04(水) 19:29:55
’07統一地方選:県議選 情勢/上 和歌山市 /和歌山
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/wakayama/news/20070404ddlk30010544000c.html

 ◇反応乏しい「談合事件」

 「うちが強いって? そう言われるのが一番困るんよ」

 16議席を争い、19人が立候補している県議選和歌山市選挙区。複数の陣営幹部がこう漏らす。元職3人のうち2人は前回(03年)得票数1、2位で当選。新人4人のうち3人は政党公認、残る1人も推薦を受ける。現職でもうかうかできない団子レース状態だからだ。「あの先生は大丈夫だから今回はうちに投票を」と呼びかける「札のひっくり返し」もあるといい、各陣営は引き締めに躍起になっている。

 元職候補の1人は、演説会ではまず「『もう応援できない』と何人かに言われた」と、厳しい戦いを強調する。ただ、陣営関係者は「昔からの支援者は離れない」と期待を寄せる。別の元職候補の陣営も「議会での発言力を強めるため、上位で当選させたい」と、当選後を見すえる。

 政党や団体も支援に精力を注ぐ。自民は県選出国会議員が県内各地を回る。民主最大の支持母体、連合和歌山は3人を推薦。今回初めて傘下の労働組合を候補者ごとに割り振り、総力を挙げて支援する態勢をとった。それでも「3人当選させられる票はない」と候補者に“自助努力”を促す。

 公明は現有勢力確保に懸命。候補者ごとに地区割りしている。精力的に街頭演説をこなす現職候補は、事務所に戻ったときは足元がふらつくほどだが「頑張る以外ない。頑張りますよ。頑張ります」と繰り返した。共産は引退する現職が新人候補にぴったりつき、支援を訴える。

 防戦に追われる現職候補。ある陣営は「後援会カードが返ってこない」と悩む。「個人情報保護法の影響もあるが、前は企業に1000枚単位でお願いすれば、関係企業や出入り業者の名簿を使って、数だけでもそろえてきたのに」。こうしたカードの記入者が実際に投票する割合は5〜6割とも言われる。この陣営も「今は頂いたカードの『歩留まり率』を上げるしかない」と、何度も電話するなどきめ細かなフォローを続ける。

 「地盤はない」と言い切る現職候補は、週明けの2日、県庁前で演説。昨年の官製談合事件に触れ、「しがらみから脱却し、公平公正な県政を」と訴えた。しかし、事件を取り上げる候補は少ない。ある新人候補は「あえて触れているが、あまり反応はない」と打ち明ける。別の現職候補の陣営幹部は「前知事の犯罪は議会と関係ない」と言い切った。

 争点がはっきりせず、選挙戦は盛り上がりを欠く。「必死なのはわしらだけ。有権者はしらーっとしとる」と話す現職候補もいる。引退する県議は「無投票区の多さに加え、昨年の官製談合事件の影響で建設業者が表立った動きを控えているのでは」とみる。また、ある政党関係者は「新鮮味のある候補がいない」と指摘する。【辻加奈子、栗原伸夫】

   ◇   ◇

 8日投開票の県議選は、6選挙区で選挙カーが巡り、40人が懸命に支持を訴える。候補者の戦いぶりを追った。

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 ◇和歌山市(定数16−19)

宇治田栄蔵 57 団体役員  無元

長坂隆司  50 会社員   無現

中拓哉   50 NPO役員 公新

尾崎太郎  41 会社役員  自現

井出益弘  60 行政書士  自現

前岡正男  50 NPO役員 無現

片桐章浩  45 関電社員  無新

永井佑治  67 会社役員  無元

藤本眞利子 53 党県副代表 民現

多田純一  53 党県役員  公新

角田秀樹  55 党県幹事長 公現

江上柳助  57 党県副代表 公現

藤井健太郎 52 党県委員  共現

小川武   73 団体役員  自現

山下直也  51 団体役員  自現

山下大輔  39 団体役員  無元

新島雄   55 会社役員  自現

浦口高典  52 拳法道場長 無現

奥村規子  55 党県役員  共新

毎日新聞 2007年4月4日

181片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/04(水) 20:51:24
県との「パイプ」訴え/伊香郡区
2007年04月04日 朝日滋賀
http://mytown.asahi.com/shiga/news.php?k_id=26000000704040003

【新顔同士ぼやける対立軸】


 北陸自動車道木之本ICを降りたところにある湖北総合病院(木之本町)は、4月から常勤医師が21人から18人に減った。当直体制が大幅に縮小され、救急車は20キロ近く離れた長浜市へも向かうようになった。伊香郡の拠点病院の医師不足は、住民にとって見過ごせない課題の一つだ。


 この病院近くのスーパー前で3月31日午後4時半、民主と嘉田由紀子知事の支援団体「対話でつなごう滋賀の会」(対話の会)の推薦を受ける石田節子氏がマイクを握った。「嘉田県政が医師不足対策につけた新年度予算を、ぜひ湖北総合病院に引っ張ってきたい。私は嘉田県政を応援する一人。だから可能です」


 その1時間後。自民推薦の新顔、野田藤雄氏も同じ場所に陣取って、有権者に訴えた。「42年間、県職員として働いた。行政経験は豊富」と経歴を説明。そのうえで、医療体制の充実や市町の合併推進をはかるためには県とのパイプが必要であり、その役回りを務めることができるのは自分だと強調した。


【広がる南北格差】


 高月、木之本、余呉、西浅井の4町で構成される伊香郡は、人口が増え続ける県南部に対して過疎化が進む。高齢化率は26.4%。余呉町では県内で唯一30%を超える。この南北格差は県の大きな課題だ。


 保守層の厚い地盤を反映し、5期連続で自民現職が当選してきた同郡区に1月、「思わぬ突風」が吹いた。高レベル放射性廃棄物の最終処分場の誘致が争点となった余呉町長選。反対派の新顔候補が、誘致を進めようとした現職が後継とした候補を破った。投票率82.05%。1351票対1272票。わずか79票差だった。


 新町長を推した対話の会は、嘉田知事への急先鋒(きゅうせんぽう)だった現職に対抗しようと、民主とともに石田氏を推薦した。ところが、自民の公認が決まっていた現職が立候補を断念。3月に入って、自民は野田氏に白羽の矢を立てた。


【組織の色出さず】


 新顔2氏の戦いは、放射性廃棄物処分場問題が消え、丹生ダム問題も状況が変わって、知事選や余呉町長選に比べて争点が見えにくくなった。ダム問題では、野田氏は「しっかりした治水ダムを早期に着工、完成させるべきだ。災害から命と財産を守らねばならない」。一方の石田氏は2月県議会で示した嘉田知事の意向に添い、「必要なら進める。凍結とは考えること」と明確な対立軸になっていない。石田氏の陣営は「現職相手の方が戦いやすかった」と話す。


 石田氏は、「もったいない」と書かれたビラをミニ集会で配り、「県議会は抵抗勢力の自民県議が多く、知事の政策が思うようにいかない」と訴える。知事とのつながりをアピールし、知事選や余呉町長選に見られた流れを変えたい有権者の思いをつなげたい考えだ。


 これに対し、野田氏の陣営は「反知事でも、自民現職の後継でもない。我々は郡民党」と、知事との対決姿勢は避けたい構えだ。合併推進や地域医療、農業など地域課題に焦点をあてた政策を訴え、4町議長や町長、区長、団体が中心となり組織固めを急ぐ。


 「昔のような組織を表に出した選挙では勝てないのは、知事選が証明している」(野田陣営)


 「知事選、余呉町長選で起きた風が、今回も吹くのか、吹かないのか」(石田陣営)


 両候補とも不安を抱えながら投票日を目指す。

182片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/04(水) 20:52:02
新駅3度目の争点
2007年04月03日 朝日滋賀
http://mytown.asahi.com/shiga/news.php?k_id=26000000704030003

【見えぬ結論市民に嫌気も】


 県議選の告示を1週間後に控えた3月23日夜、栗東市中央公民館ホール。栗東市区(定数2)に立候補するステージの4人を、ライトが照らし出した。


 栗東青年会議所が主催した公開討論会。4人は約1時間半にわたって、少子高齢化、環境対策などの政策を述べあい、最後に新幹線新駅の是非がテーマになった。


 「対話でつなごう滋賀の会」公認の川崎等氏は「県民世論が支持していない」と凍結を強調。民主の九里学氏も「教育や福祉こそ充実すべきだ」と訴えた。


 これに対し、無所属の北野加代子氏は「凍結で栗東の市益を損なうわけにはいかない」と駅実現への意欲をにじませ、自民の三浦治雄氏は「新駅は地域振興の起爆剤だ」と計画推進を唱えた。


【知事との「距離」】


 新幹線新駅の問題は、昨年7月の知事選で初当選した嘉田由紀子知事がマニフェストの根幹に据えた。新駅に対する各候補の主張は、「凍結」の姿勢を崩さない嘉田知事との「距離」を連想させるだけに、連携をアピールしたり、対立を打ち消したりと、県民に人気の高い嘉田知事へのスタンスもうかがわせる。


 川崎氏「知事と手をつないで新駅などの問題の解決に当たらないと栗東の明日はない」


 九里氏「知事とは20年近い付き合いだが、誰とのパイプではなく、新しい風を起こす」


 北野氏「新駅では知事と相いれないが、同年代で同じ感性。無所属ゆえに是々非々で臨む」


 三浦氏「新駅は必要だが、知事の抵抗勢力ではない。促進協議会の結論を尊重する」


【羅針盤なき航海】


 建設の是非について、新駅設置促進協議会の正副会長会議が半年以上、話し合いを続けている。打開策として期待された工事費の減額案は2月、JR東海に拒まれ、「推進」か「凍結・中止」かの地元の結論は10月まで先延ばしされた。


 中止した場合の駅前土地区画整理事業をどうするか。地権者、工事関係者らへ責任を誰が負うのか。こうした根本的な議論はほとんど進んでいない。議論の行方が定まらない状況に、「羅針盤を持たずに暗闇を航海しているようなものだ」とある市議は指摘する。


 公開討論会の前、主催した栗東青年会議所には「ぜひ4氏の主張を聴きたい」という多くの市民の声が寄せられ、関心の高さをうかがわせた。約200人が集まった当日も熱心にメモをとる人が目立ち、腕組みをしながら見つめる駅前予定地の地権者の姿もあった。


 ただ、新幹線新駅の建設の是非を問う選挙は、昨年7月の知事選、同10月の市長選に続いて3度目。また新幹線かと嫌気がさしている市民もいる。「訴えは新駅一点に絞る」という陣営がいる一方、別の候補はこう話す。


 「市民はもう新幹線の話題に疲れ切っている。いつまでも議論じゃないはずだ」


    ◇


 県議選には77人が立候補し、近江八幡市区と野洲市区の計4人が無投票当選した。残る43議席を争い、8日の投票日に向けて、73人の候補が走り回っている。嘉田県政の是非、新幹線新駅問題、地域の課題――。様々な訴えが聞こえる選挙区をウオッチした。

183片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/04(水) 20:54:26
現場ルポ 20代
2007年04月03日 朝日京都
http://mytown.asahi.com/kyoto/news.php?k_id=27000220704030001

 京都市議選の候補者91人のうち20代は8人。前回のちょうど2倍だ。府議選(候補者97人中5人)と比べても際立つ。引退議員の後継候補や市議会議長、5期20年のベテランら15人が立った激戦の左京区選挙区(定数9)=表=で、2期目を目指す現職、現役の学生ら20代の3人を追った。


 前回、最年少の25歳で当選した無所属の村山祥栄(しょうえい)(29)。再選をめざす今回は、自分より若い候補者が2人同じ選挙区に立った。


 前回は20代の候補者は同選挙区で他に共産新顔だけだった。無条件で若さが目立った。個人演説会もままならないほど知名度はなかったが、5004票を獲得した。それでも「前回集まったのは浮動票。それがどれだけ残るか。状況は厳しい」と危機感を募らせる。


 91年秋から会派ごとに質問時間を割り振る市議会本会議で去年11月、無所属で初めて一般質問に立った。「できない」と周囲に言われながらも議長に申し入れ続け、4年目に実現。これからだという思いがある。


 「(会派への)いろんな誘いもあったが、無所属で一人でやってきた。ここで落ちたら『やっぱり、ぱっと出だったな』で終わってしまう。絶対に落ちるわけにはいかない」。1日夜、個人演説会で訴えた。


     ■     ■


 民主新顔の島内研(25)は1日、同じ選挙区の他の民主市議候補2人と前原誠司・前党代表とともに大型スーパーの前に立った。「日本を変えていくための同志になってほしい」。去年夏に前原に言われた。大手企業に就職が内定していたが、「やらせてください」と即答した。


 同志社大大学院で地方財政を専攻する現役院生。反対する両親は前原が会って説得した。自民、共産が各3人候補を立て、民主も2議席からの議席増をねらう。


 前原の衆院選を2度、学生ボランティアとして手伝った。最初は文化祭のような感覚だったが、次第に政治に興味をもつようになった。前原の下で学生らが政治や行政について議論する「学誠塾」にも参加した。


 一度社会に出てからと思っていたが、「いま挑戦しなければ、4年後にできるかどうかわからない」。


     ■     ■


 京都大工学部4年の佐藤大(27)は社民の公認を受けて立候補した。「先に卒業したほうがいい」という声もあるし、両親も「まず働け」と反対した。でも、「4年間は待てない」。当選すれば大学生との二足のわらじをはくつもりだ。


 去年1月、無防備・平和都市条例案の制定を直接請求した市民の代表の一人として、市議会の委員会で発言した。声は届かず、立候補を決めた。


 反戦集会に出ても、若者の姿がない。無所属も考えたが、憲法9条へのこだわりを貫く社民から出ることで世代間をつなげていけると思った。「社民党から出ることは、もしかしたらマイナスの方が大きいかもしれないと思った。でも、あえて一歩踏み込んだ」


 2日、京大前で演説した。反応はほとんどなく、学生にとって議会は遠いと感じる。「エネルギーがある若い世代に自分たちで変えていこうと訴えたい」。自分が当選すれば、議会が身近になり学生の声が届けられると思う。=敬称略

184片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/04(水) 20:56:30
現場ルポ 分裂
2007年04月04日 朝日京都
http://mytown.asahi.com/kyoto/news.php?k_id=27000220704040001

 府議選の舞鶴市選挙区(定数3)は、75年から自民党として選管に届け出た候補者が2人だったが、今回は1人になった=表。2月の同市長選で自民系市議が分裂した余波が影を落とす。6人が立つ亀岡市選挙区(同2)=表=や南丹市・船井郡選挙区(同2)も、05年の衆院京都4区の選挙が尾を引く。


 「(舞鶴市選挙区は)自民党公認候補がただ1人となる」。2日、自民の千歳利三郎(71)の演説会。舞鶴市を含む衆院京都5区選出の谷垣禎一・前財務相のメッセージが読み上げられた。


 これまで党公認候補が2人は出ていた。ところが、市長選で、自民を離党した斎藤彰・元府議(52)が、党推薦の馬場俊一・前市助役(61)を破って初当選。3会派ある自民系市議19人のうち、斎藤支持は1会派3人、残り2会派は馬場を支持し、分裂の火種が残ったからだ。


     ■     ■


 市長選後、「馬場派」の市議は、「斎藤派」の市議の除名に動いた。3月20日、斎藤を支持した岡本忠蔵(36)が「党舞鶴支部に公認申請したが、回答がない」と無所属で府議選に名乗りを上げた。選挙用の冊子に斎藤市長との写真を載せるなど、市長選勝利の余勢も駆って議席をめざす。


 党舞鶴支部は、2人目の公認候補の擁立も模索したが、票が割れる不安はぬぐえなかった。ある市議は「(市長選敗北で)勢いがなく、千歳1人で精いっぱいだった」と胸の内を明かす。府議選では「(同じ保守系の)相手よりは上に行きたい」と、支持の浸透に力を注ぐ。


 共産の近藤一真(70)の選挙カーで市内を回る市議は「自民の内輪もめで、保守地盤の強い舞鶴でも支持離れが起きている。共産党の支持者拡大の好機だ」と話す。


 一方、無所属の中島則明(54)=民主推薦=陣営の幹部は「岡本氏は当選したら自民党会派に入るだろう。今回の選挙も実質、自民は2人だ」と冷静だ。


     ■     ■


 亀岡市選挙区は5期務めた自民の酒井国生(74)が引退する。


 「引退した議席に、なんとか当選させてほしい」。前衆院議員の田中英夫(63)は2日夜、無所属の桂川孝裕(44)の個人演説会で訴えた。この夜は、府議会保守系会派・新政会の稲荷義晴(56)=社民推薦=の応援にも回った。05年の衆院選で郵政民営化法案に反対して「刺客」の中川泰宏(55)に敗れた田中は、返り咲きを目指して府議、市長を務めた亀岡での応援に力を入れる。


 一方の中川は、自民の堤松男(59)と、無所属の小塩早苗(47)の応援に回る。3日夜、堤の個人演説会で、中川は「みんながよかったと言えるぐらい、松っちゃんと一緒に頑張る」。堤は「亀岡を国政で支えてくれるのは、(与党の)中川衆議院議員しかいない」と応じた。ある市議は「現職の国会議員という立場は強みだ」と票の行方に注目する。


 田中と中川は、ともに自民の推薦を受けた現職と新顔が争う南丹市・船井郡選挙区でも真っ向から対決。さらに、中川は京都市議選にも元秘書を立てた。国政選挙を視野に入れた有力者同士の争いは、選挙区全体を巻き込んで保守地盤に波紋を広げている。=敬称略

185片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/04(水) 20:57:44
(1)和歌山市選挙区
2007年04月03日 朝日和歌山
http://mytown.asahi.com/wakayama/news.php?k_id=31000230704030001

 「県都再生」声からし  5党 戦いの場は・・・


 (1)和歌山市選挙区


 「県都和歌山の再生が県全体の再生にも影響を与える。具体的な政策を実行できる議員を選んでほしい」。2日、和歌山市役所前で演説した候補はこう訴えた。


 和歌山市選挙区(定数16)に立候補したのは現職12人、元職3人、新顔4人の計19人。自民、民主、公明、共産、社民。主要5政党の公認・推薦候補が顔をそろえ、政党同士の戦いの場でもあるはずだが……。


 前回、同選挙区で5議席を獲得した自民。今回も現職5人を公認候補として抱える。


 和歌山市を選挙区とする衆院1区選出の谷本龍哉議員を含め同党国会議員は今のところ、街頭に立って応援演説をした候補はいないという。国会議員の1人は「応援するなら、どの候補も平等にしなければならない」。


 各陣営も自民党の看板に頼らない選挙運動を進めている。「地方選挙は党というより個人票の勝負」「談合事件の影響もあり、建設関係者は協力を自粛している」「自民党の公認に御利益はあまりない」


 民主は現職1人を公認し、現職1人と新顔1人を推薦した。昨年7月の県議補選で初めて公認候補を当選させた同党は、今回を「基盤拡大のための重要な選挙」(県連幹部)と位置づける。


 「民主党の議席を増やそうじゃありませんか」。2日、党前代表の前原誠司衆院議員がJR和歌山駅前で呼びかけた。しかし推薦を受けた陣営幹部は言う。「民主の公認より推薦の方が、幅広い支持が期待できる」


 1日、JR和歌山駅前。公明の公認候補4人が並んだ。同党の山本香苗参院議員(比例区)が応援演説。「夕張市が財政破綻(はたん)し、地方政治が問われる時代。公明党は、みなさんと同じ感覚でしっかり仕事をし、行政をチェックできるという観点から4人を選びました」


 前回、公認候補4人がそれぞれ約9千〜1万票を集め、同選挙区で全員当選した。今回は現職2人が引退し、代わりに前和歌山市議2人を擁立。「約3万5千票の組織票の配分に差はない」と同党県本部幹部。


 共産の市田忠義・党書記局長が3月31日、JR和歌山駅前で声を上げた。「共産党こそがオール与党県政の唯一の対抗軸だ」と支持者に訴えた。


 談合事件での出直し知事選で同党が擁立した候補が善戦したが、今回公認したのは現有議席と同じ2人。引退した女性県議にかわって、昨年の県議補選で落選した新顔の女性を公認した。これまで同選挙区では、87年の3議席が最多。「現有2議席を確保したい」と陣営幹部は話す。


 「国政も県政も似たことが起きています。和歌山の官製談合事件には驚きました」。2日、県庁前で社民の辻元清美衆院議員(比例近畿ブロック)の声が響いた。同党が推薦する無所属現職の応援に訪れ、「福祉を訴える候補は多いが、護憲や平和もセットで訴えているのは社民党だけ」と呼び掛けた。


 昨年7月の和歌山市長選に、県議を辞めて立候補した2人が、無所属で返り咲きを狙う。前回県議選では、この2人が1、2位を占めた。


               ◇


 県議選は8日の投開票日に向けて、6選挙区で計40人による選挙戦が続く。何を争点に、どう戦っているのか。それぞれの選挙区を歩いた。


 ■告示後2日間の期日前投票好調/前回上回る


 県選管は、8日投開票の県議選について、告示された3月30日の翌日から2日間に期日前投票をした有権者数を発表した。選挙戦になった6選挙区の投票者数は計4558人で、03年の前回選挙の3905人を上回っている。


 前回選挙より投票が増えた選挙区は紀の川市の815人(前回454人)、西牟婁郡の336人(同249人)、岩出市の264人(同233人)。減少したのは和歌山市で2505人(前回2969人)だった。


 前回無投票だった田辺市と東牟婁郡の投票者数は、それぞれ274人と364人だった。

186片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/04(水) 20:58:57
東が地盤を作れるかの選挙だ。

(2)岩出市選挙区
2007年04月04日 朝日和歌山
http://mytown.asahi.com/wakayama/news.php?k_id=31000230704040001

  市政巡る確執が深く  「新住民」の動向カギ


(2)岩出市選挙区


 旧岩出町が06年4月に単独で市に移行して初の県議選。定数2に、民主の現職1人と無所属新顔3人の計4人が立候補した。混戦となった背景には、中芝正幸岩出市長の政治姿勢をめぐる市長派と反市長派の確執がある。


 「県政の場でもガラス張りの行政を。岩出市は県のミニチュア版。強引な政治が行われている」。無所属新顔で前市議の山本重信氏は3日、街頭で訴えた。所属していた市議会の会派(4人)は、単独市制移行などを進めた中芝市長の手法に反発。「県議会も市議会も知事や市長のイエスマンばかりで、チェック機能を果たしていない」と同じ会派の市議は言う。


 無所属新顔で自民推薦の川口文章氏は今年1月末、県議選に立候補するため市助役を退職した。その際、中芝市長からオレンジ色のネクタイを贈られた。選挙期間中は、連日そのネクタイを身につけるという。イメージカラーもオレンジ。1日の小学校前の街頭演説で「今まで市長と一緒に市民の皆様のご意見、ご要望を聞いて参りました」と支持者に呼びかけた。


 無所属新顔で自民推薦の山本茂博氏は2日の個人演説会で訴えた。「これまでも道路整備など中芝市長とともに政策を進めてきました」。山本茂博氏は、岩出町議・市議3期目の途中で辞職しての立候補。当時は副議長だった。2月下旬、中芝市長の後援会の集いに招かれた。川口氏も一緒だった。「川口氏とは選挙運動の区域を分け合う」(陣営幹部)という。


 新顔3人の挑戦を受ける民主現職の東幸司氏は旧那賀町出身。父が町長を4期途中まで務めるなど主な地盤だった同町は、市町村合併で紀の川市の一部となり、紀の川市選挙区に。しかし拠点を岩出市に移して2期目に挑戦する。自転車で街を駆け回って若さをアピールするなど、「30〜40代の有権者の支持を集めたい」(選対幹部)という戦略だ。


 同市は大阪府に隣接するベッドタウンとして人口増が続く。65歳以上の高齢者世帯の割合は9.2%と県内で最も低く、いわゆる「新住民」が多い選挙区だ。この「新住民」の動向がカギを握るが、前回03年の県議選で同町の投票率は47.13%と、県内市町村で唯一5割を切って最低だった。住民の選挙への関心は高いとはいえない。

187片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/04(水) 23:14:00
中盤迎えた県議選
激戦の東近江市選挙区
=横一線 支持拡大に苦慮= 滋賀報知
http://www.bcap.co.jp/s-hochi/n070404.html#1
◆東近江・東近江市◆

 県議選の東近江市選挙区(定数四)は現職、元職、新人の七候補が立つ超激戦区となる。自民公認の上野幸夫候補(66)=五期=、小寺裕雄候補(46)=一期=、宇賀武候補(58)=一期=、民主公認で連合推薦の山田実候補(56)=一期=の四現職に、元職で無所属の中島敏候補(59)=三期=と、共産公認の谷本善弘候補(67)、嘉田新党公認の木沢成人候補(34)の二新人が挑む。合併とともに選挙区域が広がり、票が読めない状態が続き、支持拡大に頭を悩ます。文中届けで順不同で敬称略。

 合併後初の県議選だけに手探りの各陣営は、投票率を五〇〜五五%と見込み、当確ライン八千票を目標に、最低でも七千票は確保したいところ。自民、民主、共産、嘉田新党が公認候補を立てる中で、無所属の中島が政党アレルギーの風に期待をかけ、三人を公認した自民が苦戦を強いられている。

 ほとんどの候補が財政の健全化、地方自治の確立を打ち出す中で、民主の山田は「環境」、共産の谷本は「福祉教育」、嘉田新党の木沢は「嘉田県政推進」、自民の上野は「農業」、自民の宇賀は「末端行政経験」、無所属の中島は「東近江発展への貢献」、自民の小寺は「地域振興」を訴え独自色を強める。出身の地元固めを念頭に置きながら、他地域への浸透に頭を悩まし、縁者や業界を頼って支援を呼び掛ける。

 湖東・愛東を地盤にする上野は、永源寺、五個荘、蒲生の農業団体や旧さきがけ仲間を頼って精力的に動く。五期二十年の実績から知名度は高く、他地域への浸透も日増しに高まりをみせる。

 故大谷元太郎の地盤を受け継いだ能登川の宇賀は、旧大谷後援会を中心に地元固めに専念する。競合する共産の谷本よりも、民主の山田への警戒を深め、自民団結と地元一本化に力を入れる。

 八日市の小寺は、出身の永源寺を皮切りに蒲生、五個荘の商工団体、遺族会を中心に攻勢をかける。地元を固める他の公認二候補に対する配慮から、八日市の自民票の掘り起こしに余念がない。

 公認候補を一人に絞った民主の山田は、地元八日市、湖東、愛東を足掛かりに全市ヘの浸透を図る。現職八か月で知名度低いが、競合候補がいないことから、比較的楽な展開をうかがわせる。

 石榑トンネルの早期実現と嘉田知事誕生に大きく貢献した中島は、地元八日市の根強い後援会組織とファン票をバックに、他の公認候補を相手に無党派層への支持拡大を全市に展開する。

 谷本は、地元能登川の足固めを進める一方、共産市議六人とともに各地でミニ集会を開き、組織を固め上乗せ図る。教師経験から教え子も多く、信頼厚い人物評価を前面に全市的な攻めに出る。

 蒲生の木沢は、地元浸透に苦慮しながらも、全市に走らせる選挙カーとスポット演説で若さをアピール。地元支援と競合する山田ヘの食い込みを狙い、一手に集めたい浮動票に期待をかける。

188片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/05(木) 08:49:11
2007 統一選 県議選激戦区を歩く >中<
7市町合併群雄割拠 讀賣滋賀

◇東近江市

 2度の合併で7市町が一つになり、東近江市選挙区として初の県議選となる。「従来の支持基盤の維持だけでは当選は難しい」と、新たな票田を開拓する候補の一方で、地盤固めに重点を置く陣営も。さらに、嘉田知事を支持する政治団体「対話でつなごう滋賀の会」も候補を擁立し、7人が群雄割拠する県内でも有数の激戦区になっている。

 旧愛東、湖東両町を地盤に5期の実績を誇る上野の陣営は「合併で広がった地域では新人同様」と、旧永源寺町なども精力的に回る。旧能登川町長を務めた宇賀は、旧五個荘町で「移動事務所」を1日に開設。他の旧町にも後援会支部や地域代表を置き、票の取り込みを図る。小寺はくまなく支持を広げる作戦で、陣営は「選挙区が広く、選挙カーの運行計画を立てるのが難しい」とこぼす。

 一方、山田は選挙戦中盤まで全市を回り、終盤は出身地・旧八日市市を中心に票固め。陣営幹部は「旧町には各候補の地盤があり、地盤の切り崩しは難しい」と言う。谷本は、旧湖東町を除いた旧6市町に党選出の市議がおり、応援に奔走する。地盤の旧八日市市を中心に固める中島の陣営幹部は「県議3期の実績と経験を強調する」と話す。

 この激戦区で、他陣営が昨年7月の知事選で起こった〈風〉の再来を警戒するのが木沢だ。

 若さと嘉田知事の支持を前面に打ち出す木沢に対し、複数の陣営は「票が流れないか、危機感がある」「若い新人は有権者の期待を集めやすい」などと動向を注視。一方で、「県議選は地域代表を選ぶ選挙。ふさわしいかどうか、有権者が判断する」「特に対策はない。こちらは豊富な経験を訴えていく」とする陣営もある。


 東近江市選挙区(定数4)

 山田  実 56 民現《1》

 谷本 善弘 67 共新

 木沢 成人 34 対新

 上野 幸夫 66 自現《5》

 宇賀  武 58 自現《1》

 中島  敏 59 無元《3》

 小寺 裕雄 46 自現《1》

(届け出順)



対話、自民系が激突


◇伊香郡


 5期連続で議席を守ってきた自民のベテランが立候補を見送ったため、民主と対話の会が推薦する石田と、自民推薦の野田の一騎打ちとなった。

 強い保守基盤を誇る選挙区だったが、昨年7月の知事選では郡内4町のうち、木之本、高月両町で、嘉田知事の得票が国松前知事を上回った。嘉田知事が水を開けられた余呉町でも1月の町長選で、対話の会が支援する候補が、自民の推薦する候補を破った。

 「郡部でも流れが変わってきた。特に女性が、政治を変えるという意識を持つようになった」と力を込める石田に対し、野田は「余呉町長選の結果は、あくまでも(高レベル放射性廃棄物最終処分場問題など)町内の課題が反映した」と受け止める。

 栗東市の新幹線新駅は、両候補とも建設凍結を主張。選挙区内に抱える丹生ダム(余呉町)について、石田は「凍結して必要かどうか考える」、野田は「安全を守るため必要」とし、選挙戦では大きな争点になっていない。石田陣営は「政策の差があまりなく、現職の方が戦いやすかった」と漏らす。有権者からも違いが見えにくく、会社員男性(42)は「最終的には人柄で選ぶことになるだろう」と話した。

(敬称略)


 伊香郡選挙区(定数1)

 石田 節子 60 無新

 野田 藤雄 61 無新

(届け出順)

(2007年4月5日 読売新聞)

189片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/05(木) 08:55:08
県議選激戦区ルポ(上) 東牟婁郡
新区割り「票読めん」 讀賣和歌山

 6選挙区の29議席を巡って、計40人が争う県議選。市町村合併に伴う区割りの変更で、激戦になった選挙区もある。8日の投票日に向けて、スパートをかける候補者たちを追った。

候補者(届け出順)

    定2 候5

小原  泰 54 自現《2》

中村紘一郎 66 無新

前芝 雅嗣 58 自現《1》

谷  洋一 58 自現《3》

清水 和子 60 無新

 東牟婁郡は、合併の影響を最も受けた選挙区だ。これまでの7町村から旧本宮、旧熊野川の両町が外れ、西牟婁郡だった旧串本町が旧古座町との合併によって組み込まれた。定数2に対して、自民現職だけで3人が立候補。これに無所属の新人2人が加わり、戦いは厳しさを増した。

 3選を目指す小原泰氏にとって、取り巻く状況は一変した。元本宮町議。前々回は同町の票の約9割を得て初当選につなげたが、その大票田は田辺市に組み込まれた。それでも、今回も東牟婁郡から立つことにした。

 「旧田辺市には縁がない。東牟婁の発展のために働きたい」。知人の多い那智勝浦町を拠点にして、各地のイベントにもこまめに顔を出す。旧本宮町の票をカバーするために、票の掘り起こしが欠かせない。

 「今回の選挙は西牟婁ではなく東牟婁。前回とは様変わりしました。県内有数の激戦区です」。1日、地元の串本町のスーパー駐車場で、前芝雅嗣氏の口調が次第に熱を帯びていった。

 旧串本町以外でも、精力的に街頭演説をこなすが、どれだけ票につながるかは未知数。「にこっとしてくれるのは10人のうち1人か2人。名前を覚えてもらうことから始めんと」。だから、同町で他の候補に遅れを取るわけにはいかない。

 これまでに3期務めた谷洋一氏は、告示日の3月30日、那智勝浦町で出陣式をした。交通網整備への取り組みなどをアピールしたあと、「(自民)公認候補が3人立ち、難しい選挙です」と声を張り上げた。

 他の2人とは県議会議場での席も近く、「国会議員らを応援に呼ぶのは自粛して、正々堂々と戦おうと申し合わせた」と明かす。応援がない分、選挙カーを降りて一人でも多くの有権者と接し、握手を求める。

 一方、新人2人は、昨年の官製談合事件でチェック機能を果たせなかった現職への批判を展開する。

 中村紘一郎氏の地盤は那智勝浦町で、現職の2人と競合する。有権者からは県政刷新を求める切実な声が多く寄せられたといい、選挙カーから訴える時には「しがらみのなさ」という言葉を入れる。

 弟になる同町長からの応援は受けず、「政党や団体の支援や選挙資金の提供は受けない」と宣言する。

 清水和子氏のポスターには「女性の風を紀南から」の黄色い文字が踊る。東牟婁郡で唯一の女性候補であることを前面に出すとともに、選挙区を隅々まで回って「県議会は知事の暴走を見逃した」と語気を強める。

 昨年12月の出直し知事選で一度は立候補を決意していただけに、その言葉には実感がこもる。

 定数2となった1995年以降、「山」(旧本宮町、旧熊野川町)と「海」(那智勝浦町)で議席を分け合ってきた東牟婁郡。「これまで応援してきた候補と地元の候補が違う。どちらを支持すべきか」。そんな有権者の悩みをあちらこちらで聞いた。陣営幹部が異口同音に言う。「票が読めん。手探りの戦いや」

(岡田健彦)

(2007年4月5日 読売新聞)

190片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/05(木) 17:39:57
’07統一地方選:激戦区を行く/3 府議選/宮津市・与謝郡、京丹後市 /京都
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/kyoto/news/20070405ddlk26010545000c.html

 ◇「定数1」巡るし烈な争い

 「定数1」を巡る争い−−。府北部の激戦区の一つ、宮津市・与謝郡選挙区では、与謝野町の無所属新人の江原が名乗りを上げた。自民、共産両候補の一騎打ちだった前回の構図から一転、昨年4月に行われた与謝野町長選での自民現職の対応を巡る、しこりが後を引いた形だ。

 旧野田川、加悦、岩滝3町の合併に伴う与謝野町長選では、旧野田川町長だった太田貴美(現与謝野町長)と元野田川町議のともに無所属の2人が立った。多賀は町長選では異例の党推薦の記者会見まで開き、元町議候補を全面的にバックアップ。「革新陣営が見え隠れする」などと太田を攻撃した。これに対し、前回の府議選で多賀を応援した太田陣営は「なぜ、けんかを売られなければならないのか」などと反発、自民が分裂する選挙戦となった。

 与謝野町長選での行動について、多賀は具体的な理由を説明しなかったが、決裂した宮津市と与謝郡旧4町の合併問題を元に戻したいという思惑も働いたようだ。それは多賀自身を宮津市職員から府議へと押し上げる原動力となった徳田敏夫・前宮津市長が、宮津与謝の合併を悲願としていたためと指摘する関係者も多い。しかし、宮津市重視とも映るそんな多賀へのアレルギーが、与謝野町での対抗馬擁立に至るエネルギーになったことも事実だ。

 選挙戦で、共産新人の福井は国政とリンクさせて自民政治を批判、無党派層への浸透も図る。多賀は「厳しい戦い」と引き締め、系列の市議、町議らと連携しながら現職の実績を主張。江原は知名度不足ながら、若さと無党派をアピールし、現職批判票の掘り起こしに懸命だ。

   ◇   ◇

 6町の合併による新市発足から3年がたった京丹後市。定数1減となった府議選では、1議席を巡って3人の候補者がしのぎを削る。

 分裂保守に共産。巽が旧中郡・熊野郡選挙区の峰山町を、久保が旧竹野郡選挙区の網野町を地盤とする構図は、前回市長選と同じ旧町対決の様相を色濃くにじませる。

 久保は「それにこだわらず、地域の人の力を集めて市の発展を」と、市民参加型の選挙を目指す。運動員に20〜30代の若者を多く起用、「政治に関心を」と訴え、峰山町中心部でも“桃太郎”作戦を繰り広げた。地元では町長経験者や一部市議の後援会員から“勝手連”的な協力も得て、中高年層への働きかけを強める。

 「旧竹野郡では私も新人」と言う巽は、保守系市議のバックアップを受けている。高速道路整備や医師確保への貢献など4年間の実績と、府・国との太いパイプを強調。個人演説会も連日開き、網野町では同町出身の小石原範和・副知事の応援を仰ぐなど万全の構えを期す。

 荒田は連日30回以上の街頭でのスポット演説を積み上げ、市内の60支部を軸にミニ集会を開催。各町で個人演説会も開き、「高い税金の引き下げ」「医師確保と医療の充実」「地域産業の活性化」などを公約に格差是正、暮らし応援の府政実現を訴え、支持層の拡大に懸命だ。(敬称略)【瓜生貴一、富永浩三】

==============

 ◆府議選・宮津市・与謝郡(定数1)

福井康喜 61 共新

多賀久雄 56 自現(3)

江原東洋 42 無新

 ※届け出順

 ◆府議選・京丹後市(定数1)

巽昭   52 自現(1)

荒田保次 55 共新

久保幸司 48 無新

 ※届け出順

毎日新聞 2007年4月5日

191片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/05(木) 17:42:28
注目区を歩く:’07県議選/中 11人で7議席を争う大激戦〜尼崎市 /兵庫
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/hyogo/news/20070405ddlk28010027000c.html

 ◇支持拡大へ独自色強く

 「誰がトップ当選しても、落選してもおかしくない」。尼崎市選挙区から立候補している新人の陣営幹部は、ため息をついた。前回に続き今回もまた定数が1減となり、一定の知名度や支持基盤を持つ現職5人、元職1人、新人5人の計11人で7議席を争う大激戦だ。

 同市は工業都市として発展し、高度経済成長期の70年に人口はピークの約55万人に達した。県議選の定数は最大で10だったが、産業構造の変化などで人口は減少し、現在は約46万人。定数も7にまで減らされた。

 自民は前回、現職3人を公認し、当選1人にとどまった。今回は公認を絞り、2議席確保が至上命題だ。武田正昭氏は出陣式で「県知事と市民とのパイプ役を務められるのは私だけ」と強調した。黒川治氏は個人演説会で「子どもの学力向上や道徳心の育成などに力を尽くしたい」と、有権者の関心の高い教育問題に熱弁を振るった。

 民主は1議席死守の構えだ。吉本誠氏も教育改革を掲げるが、「所得格差で教育の機会の平等が失われてはならない」と格差是正を重視する姿勢をアピールする。

 公明は、前回当選者のうち1人が任期途中に死亡、1人が引退するため新人2人で戦う。谷井勲氏は高齢者福祉の充実や教育改革などを訴え、下地光次氏は「大衆の視線から政策を立案したい」と語りかけ、支持層に浸透を図っている。

 共産は現在、県議会で議案などを議員提出できるぎりぎりの8議席で、尼崎での2議席を守り抜きたい考えだ。宮田静則氏は「県から尼崎市に補助金を出させ、国民健康保険料を引き下げる」。引退する議員の後継の鈴木拓美氏も福祉の充実を訴え、支持拡大を狙っている。

 今西正行氏は県議選で唯一の社民公認候補。応援に駆けつけた土井たか子元党首らは「憲法9条を守り、日本が戦争をしない国にするため、絶対に負けられない」と語気を強めた。

 稲村和美氏は「4年間、議員特権の受け取りを拒否した。まず自分が税金の使い方を変えていく」と胸を張る。だが、スタッフは「大変厳しい」と危機感をあらわにする。市民オンブズ尼崎世話人の元市議で、政務調査費の全面公開などを主張している丸尾牧氏と支持層が一部重なるためだ。

 室井秀子氏は「教育再生や介護の支援に取り組みたい」などと訴え、夫で元衆院議員の邦彦氏の支持者を中心に食い込みを図っている。

 激戦とはいえ、尼崎市選挙区の前回の投票率は県全体(44・60%)を大きく下回る38・70%。県政への関心が決して高いとは言えない尼崎で、誰が有権者の心をつかむことができるのか。【樋口岳大】

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 ◇尼崎市(定数7−11)

武田正昭 59 自元(1)

吉本誠  37 民現(1)

谷井勲  42 公新

下地光次 52 公新

稲村和美 34 無現(1)

今西正行 68 社現(4)

宮田静則 64 共現(3)

丸尾牧  42 無新

室井秀子 51 無新

黒川治  47 自現(1)

鈴木拓美 42 共新

(届け出順。丸囲みの数字は当選回数)

〔神戸版〕

毎日新聞 2007年4月5日

192片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/05(木) 17:42:57
注目区を歩く:’07県議選/中 合併の影響〜美方郡、豊岡市 /兵庫
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/hyogo/news/20070405ddlk28010292000c.html

 ◇新選挙区、読めぬ票

 自治体合併により再編された美方郡選挙区。自民推薦の新人、上田良介氏(無所属)の陣営は、8期目を狙う民主推薦の現職、中村茂氏(同)を「あちらも新人のようなもの」と話す。

 中村氏が7回当選してきた旧城崎郡選挙区(定数1)は、城崎、竹野、香住の旧3町。しかし、城崎、竹野は今回から豊岡市選挙区に編入された。旧香住町出身の中村氏は美方郡選挙区を選び、地盤の3町のうち2町がなくなった格好だが、陣営は「新選挙区になってから、こつこつ回ってきた」。05年7月から同選挙区域で行った県政報告会は91回に上る。同会に参加した町民の意見や質問には計314通の手紙を出して応えた。陣営は「熱心な姿勢に新鮮味を感じてもらえている」と手応えを感じている。

 病気を理由に引退する自民現職の後継に指名された上田氏。組織がそのまま移行したといっても、上田陣営は「人脈が少なく、知名度不足はある」。それでも、足がかりのなかった旧浜坂町地域で後援会組織が発足。美方郡内の29カ所で「語る会」を実施。街頭演説で無党派層への浸透も図ってきた。陣営は「政策を理解してもらえたはず」と話す。

 無投票続きの旧香住町民には12年ぶり、旧美方郡(村岡、浜坂、美方、温泉)4町民にとっては24年ぶりの選挙になる。両陣営とも有権者の行動をはっきりとは読めていない。

   ◆   ◆

 美方郡選挙区の区割り変更を「好機」と見るのは、隣の豊岡市選挙区に立候補した新人の梅谷光太郎氏(民主)の陣営。中村氏が“失った”城崎、竹野の民主地盤が梅谷氏に移行する計算だ。知名度こそ、現職の小林喜文氏(自民)、元職の日村豊彦氏(無所属)に及ばない梅谷氏。陣営は、日村氏が当選後に自民党県議団の会派入りを表明している点を指摘し「無所属でも、日村氏も自民。うちが反自民の受け皿だ」とし、保守分裂に勝機を見いだす。

 自民を離党して挑んだ05年9月の衆院選では敗れたものの、豊岡市では1位の票を獲得した日村氏。小林氏陣営は「うちが現職だが、日村氏の方が知名度では上」と認める。一方、日村陣営は「今回は無所属。厳しい戦い」と話す。

 1市5町合併で新豊岡市誕生後、初めての県議選。3陣営とも「無党派層も含め、豊岡でどこまで票を取れるかがカギを握る」と話し、全有権者の半分を占める大票田の旧豊岡市域を強く意識し、支持拡大に躍起だ。【山口朋辰】

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 ◇豊岡市(定数2−3)

小林喜文  63 自現(2)

日村豊彦  54 無元(5)

梅谷光太郎 53 民新

 ◇美方郡(定数1−2)

上田良介  56 無新

中村茂   76 無現(7)

(丸囲みの数字は当選回数)

〔但馬版〕

毎日新聞 2007年4月5日

193片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/05(木) 17:45:42
’07統一地方選:県議選 情勢/中 紀の川市・岩出市 /和歌山
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/wakayama/news/20070405ddlk30010173000c.html

 ◇複雑な政治背景で波乱含み(紀の川)/市と市議会から3新人で混迷(岩出)

 先月30日の告示日。紀の川市選挙区に立候補した、元衆院議員の岸本健氏の出陣式は午前9時に始まった。約300メートル離れた元旧粉河町長、服部一氏の事務所での出陣式は同9時半から。30分の違いに、関係者の間では「2人の顔を立てたい人に『配慮』したのでは」とささやかれた。

 5町合併で紀の川市が誕生(05年11月)し、岩出市も市制施行(06年4月)。これに伴い、県議選那賀郡選挙区(定数3)は、紀の川市選挙区(定数3)と岩出市選挙区(定数2)に分かれた。

 紀の川市には複雑な政治背景がある。02年、自民党衆院議員だった岸本氏の父光造氏が急死。補選で地元は割れた。中村慎司・貴志川町長(当時、現紀の川市長)は自民公認候補を、無所属で父の後継を目指す岸本氏を服部氏らがそれぞれ支援。この構図は03、05年の衆院選でも続き、服部氏と中村市長が激しく争った05年12月の紀の川市長選では、岸本氏が服部氏を応援した。

 「協力関係」を破る両氏の立候補。「これまで一緒にやってきた者同士。地元の人は表立っては動けないのでは」と両陣営幹部は口をそろえる。

 現職の危機感も強い。山田正彦、飯田敬文両氏は自民公認。党国会議員らが応援に駆け付ける。しかし、05年衆院選で紀の川市域(旧5町)の得票は、自民公認候補より岸本氏の方が多い。ある現職候補の陣営幹部は明かす。

 「光造さんから続く『岸本』の名は強い。服部さんは市長選で自民推薦の中村市長に肉薄した。組織がバックにあっても、安心できない地域なんですよ。ここは」

    ◇

 「山本茂博さんと川口文章さん、ともに県会にあげなくてはいけない」。岩出市選挙区に立候補した山本茂氏の個人演説会。応援弁士に立った市議はこう言い切った。

 無所属新人の山本重信氏、山本茂氏はともに市議からの転出で、川口氏は助役を辞めて出馬した。市議会で山本茂氏は与党、山本重氏は野党。川口氏も含めて論戦を繰り広げ、本会議が深夜まで及ぶこともあった。選挙で、山本重氏の陣営には会派仲間の3市議がつき、共産を除く残りの市議は山本茂、川口両氏に分かれて支援する。

 川口氏は今年に入って立候補を表明。他陣営からは「目算が狂った」との声も聞かれる。「中芝正幸市長の反対勢力封じ込め策」ともささやかれるが、ある陣営幹部は「議会の混乱を避けるため、表立って動かないのでは」とみる。

 「どうか8日、投票所に足を運んでください」。民主現職の東幸司氏の選挙カーから、支持とともに投票も呼びかける声が響く。旧那賀町出身で、紀の川市から岩出市へ“国替え”。しかし、前回は岩出地区で支援を受けた市議は別の候補を応援する。他地域から移ってきた「新住民」の取り込みを図る。

 岩出市の昨年12月の知事選での投票率は、県内で2番目に低い28・03%。陣営幹部は「投票率がどこまで伸びるかが一つのポイント。市として初めての県議を、それなりの投票率で送り出してほしい」と話す。【水津聡子】

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 ◇紀の川市(定数3−4)

服部一  65 [元]旧町長  無新

山田正彦 65 党県役員    自現

岸本健  36 [元]衆院議員 無新

飯田敬文 54 団体役員    自現

 ◇岩出市(定数2−4)

山本重信 62 [元]市議   無新

東幸司  43 党県副代表   民現

川口文章 65 [元]市助役  無新

山本茂博 54 [元]市副議長 無新

毎日新聞 2007年4月5日

194片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/05(木) 23:37:22
自民過半数確保へ激戦 兵庫県議選
2007/04/05 兵庫神戸N
http://www.kobe-np.co.jp/kobenews/sg/0000291426.shtml

 八日に投開票される兵庫県議選(定数九二)で、神戸新聞社は四日、本社と支社総局の取材を総合し、各選挙区の情勢を探った。公認・推薦四十九人を立てた最大会派の自民は、無投票当選した七人を含めると、既に三十議席余りを確保しつつある。さらに定数一の一人区を中心に、十五近い選挙区で当落線上の戦いを展開。自民県連は無投票当選者や国会議員を激戦区に投入し、過半数四十七議席獲得に向けて引き締めを図っている。

 自民は、無投票当選者が前回の十六人から半減したことに加え、牙城の一人区に民主や無所属のライバル候補者が立ち、各地で厳しい戦いを強いられている。ほかに、当選圏内に届きそうな無所属候補が五人前後おり、動向が注目される。

 過去最多の二十二人を公認した民主は、一人が無投票当選。神戸市東灘区(定数三)、西区(同)で各二人を公認し、複数議席の確保に向けて、他党の候補者と競り合っている。十三人が当選圏内に入るほか、推薦候補らも含め、一人区で自民系候補らと互角の戦いをみせるなど、議席の上積みを狙っている。

 前回と同じ十二人を立てた公明は全員当選を目指す。国政レベルで連立を組む自民に対しては、一人区をはじめとする激戦区で選挙協力を進めている。

 十七人を擁立した共産は一人が無投票で当選したほか、四議席を固めつつある。改選前の八議席を維持できるかが焦点。

 社民と、諸派の21世紀をひらく兵庫県政連合、新社会は、公認した各一人が激戦を繰り広げている。

神戸市議選は60人が当選圏

立候補者は戦後最少 神戸市議選(六九)では、立候補した九十三人のうち、約六十人が当選圏に入りつつある。総定数が二増五減となったことなどから、立候補者は戦後最少で、残り約十議席をかけた攻防は激しさを増している。

195片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/06(金) 09:24:33
県議選激戦区を歩く
15人“生き残りレース” 讀賣滋賀

 大津市と志賀町の合併に伴い、定数が1増の10となった。夏の参院選や党勢拡大を見据え、自民、民主、公明、共産に加え、「対話でつなごう滋賀の会」がいずれも複数の公認候補を擁立。無所属2人も加わった計15人は同一政党・団体内でも支持層が重なるケースも多く、“サバイバルレース”の様相を呈している。

 浮動票が多いとみられる大津市。昨年7月の知事選では嘉田知事が過半数の約5万1000票を獲得し、当選の原動力となった。ただ、「知事選で吹いた〈風〉は、県議選ではあまり感じない」という陣営も。栗東市の新幹線新駅やダム問題は大きな争点になっておらず、子育て支援や渋滞解消など、身近な課題を訴える候補が目立つ。

 各陣営は市内全域で街頭演説や個人演説会などを行い、選挙カーでくまなく回って得票増を図る。有権者約25万9000人のうち、旧志賀町地域は約1万9000人。多くの候補者にとって旧町は“未踏の地”だけに、知名度アップで新規票の取り込みも狙う。

 礒田、世古、佐野、前川を擁立した自民は4議席確保に懸命で、民主は成田、柴田の新人2人が挑む。公明は梅村と粉川、前回選で1議席減らした共産は森と節木と、いずれも現新各1人を立て、複数議席確保を目標に掲げる。さらに、対話の会の野口、岡崎、沢田と、無所属の蔦田、砂川が絡む。

 2003年の前回選で、旧町は廃棄物処理施設の建設の是非が最大の争点になった。同施設の建設は現在凍結されているが、旧町が地盤で建設反対を唱える候補は「私が落ちると(凍結が)ご破算になる」と支持を訴える。一方、旧大津市が地元の同じ党派の候補も、計画の白紙撤回の必要性を強調する。

 政党・団体によっては、選挙活動が重複しないよう地域によって線引きしたり、支持団体ごとにすみ分けを図ったりしているが、「各陣営に任せる」という例も。ある陣営幹部は「同じ党同士で戦っているようなもの」と嘆く。


 大津市選挙区(定数10)

 森  茂樹 68 共現《3》

 野口  陽 65 対新

 岡崎 基子 65 対現《1》

 梅村  正 57 公現《4》

 成田 政隆 32 民新

 粉川 清美 53 公新

 柴田智恵美 50 民新

 沢田 享子 58 対現《4》

 礒田 武彦 46 自新

 世古  正 64 自現《4》

 節木三千代 48 共新

 蔦田 恵子 45 無現《1》

 佐野 高典 58 自現《2》

 前川 佳彦 62 自新

 砂川 次郎 53 無新

(届け出順)


対話、3候補を推薦


 国宝・彦根城築城400年祭をPRする赤い旗が翻る彦根市内は今、“戦国時代”だ。前回選は5人が立ち、自民と民主が2議席ずつを分け合ったが、今回は両党の各1人が引退し、対話の会が3候補を推薦するなど7人が立ち、従来の勢力図は崩れた。

 中村は4期の実績を支えに、治水用の芹谷ダムの建設推進など「市民、県民の視点」を強調。

 民主の江畑、中沢はいずれも対話の会の推薦を受ける。江畑を後継者にして引退する朝倉克己・党県連幹事長は「パンフレットなどに嘉田知事を登場させ、知名度を上げて浮動票の取り込みを」と期待。前回トップ当選した中沢は、女性候補がもう1人立ち、同じ地元から2新人が参戦したことなどから「彦根のために何でもしたい」と危機感を強める。

 山内は街頭演説で「大型ゴミ焼却場建設は中止。市立病院行きの路線バス復活」など、生活に密着した問題を採り上げる。

 自民の公認候補選びがこじれたため、推薦を受けられなかった谷口は「子育て世代の代表」と、市立病院産婦人科問題などを切り口に浸透を図る。一方、西村は自民、対話の会の両方から推薦を得て、「新幹線新駅よりも稲枝駅改修を」と、市南部の利便性向上を訴える。伊藤は無所属でしがらみのない点を強調し、市中心部などで支持拡大を狙う。(敬称略)


 彦根市選挙区(定数4)

 江畑弥八郎 52 民新

 伊藤 善規 58 無新

 山内 善男 53 共新

 中村善一郎 71 自現《4》

 中沢 啓子 48 民現《2》

 谷口 典隆 39 無新

 西村 久子 63 無新

(届け出順)

(2007年4月6日 読売新聞)

196片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/06(金) 09:26:24
定数減激戦区を追う 神戸市議選 讀賣兵庫

 8日投開票される神戸市議選(定数69)では、5選挙区でそれぞれ定数が1減り、従来以上にしれつな争いが続いている。前市議が汚職事件で実刑判決を受けた中央区選挙区(同5)と、阪神大震災の激震地で、12年後の今も人口が震災前の水準に戻らない長田区選挙区(同5)を歩いた。

■「議会改革」大合唱■

 「今は議会の正常化が最も望まれている。まず政治を改めなければならない」

 三宮センター街で新人候補が演説のボルテージを上げた。中央区選挙区では告示3日前に汚職事件で前自民党市議が実刑判決を受けたばかり。この前市議が辞職し、同じ与党会派の民主、公明両党の現職もそれぞれ引退。共産、新社会両党と無所属の現職3人に、自民、民主、公明各党と神戸改革フォーラム、諸派の新人5人が加わり、定数が6から5に減ったこともあって舌戦は熱を帯びる。

 辞職した前市議は長く自民党市議団長を務め、「陰の市長」とも言われた有力者だった。議場で質問することはほとんどなく、議会内での影響力を利用し、密室協議で市政をゆがめてきたことが裁判などで明らかにされた。

 それだけに今回の選挙では、全候補者とも「議会改革」の大合唱だ。

 現職3人は与党会派を批判したり、これまでの改革への取り組みを強調し、汚職事件をテーマに攻勢をかける。改革フォーラムと諸派の新人は「議会と市側のなれ合いを正す」と、これまでの議会運営に批判的な主張を繰り返す。

 自民、民主、公明の新人候補も「どの議員も襟を正す必要がある」などと必ず再発防止の決意を述べ、清新さをアピールする。

 ただ、有権者の目はまだまだ厳しい。街頭演説に立ち止まった飲食業の女性は「どの候補が本当に市民のために働く議員になるのか。今回こそ見極めたい」と訴えに聞き入った。

■現職も背水の陣■

 震災後、人口減に歯止めがかからない長田区も、定数が6から5に減った。有権者数は市議選の選挙区では最も少ない約8万4100人。現職6人のうち、少なくとも1人が落選する厳しい戦いに各陣営は緊迫感をみなぎらせる。

 「残された長田の議席にどうか私を……」

 JR新長田駅前で、現職候補が声を張り上げた。買い物客らに訴えを届けようと、入れ代わり立ち代わり候補者が現れ、わずか1時間半の間に5人が熱弁を振るった。

 何度も当選経験があるベテラン議員が「定数減がどう作用するのか。今回ばかりはふたを開けてみないとわからない」と弱気な本音を漏らす。見通しのつかないつばぜり合いの中で焦燥感を募らせ、下町の路地裏の隅々まで歩き、「初出馬の時以来」というきめ細かな選挙戦を繰り広げる。別の候補も選挙期間中、前回の2倍以上の個人演説会をこなす。それぞれにライバルより一歩でも前に出て訴えを有権者に響かせようと工夫を凝らす。

 同区のマッサージ師辻正さん(64)は「震災後、再開発でビルは建ったが、街のにぎわいは戻っていない。人口減で議席が減るのは仕方ないが、市民の要望をかなえる本当に実行力のある候補者が当選してほしい」と話した。

(2007年4月6日 読売新聞)

197片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/06(金) 09:27:08
県議選激戦区ルポ 紀の川市
旧町の看板背負う 讀賣和歌山

 紀の川市は、旧那賀郡6町のうち5町が合併し2005年11月に誕生。選挙区も那賀郡が紀の川市と岩出市(旧岩出町)に分かれた。有権者数約5万6000人となった新市で迎える初めての県議選。そこで各陣営が繰り広げるのは旧町の「看板」を背負った戦いだ。

 候補者の拠点は、旧粉河町が2人、旧貴志川町1人、旧打田町1人。那賀郡で戦った4年前は、最も人口が多く、候補もいなかった旧岩出町の票をいかに集めるかがカギを握った。今回はその票田がなく、それぞれの地盤を守ったうえで、相手の“陣地”を切り崩すしかない。

 旧粉河町では、新人2人の事務所が約400メートルに接近、しのぎを削る。

 告示日の3月30日、服部一氏はJR粉河駅近くの事務所で第一声を上げた。05年11月までの6年半、粉河町長を務めた。「地域の状況はよく分かっている。体験を生かして頑張りたい」と、その経歴を前面に打ち出す。農家を前にした演説では「私も農家。皆さんの大変さは分かります」と、地域の主産業の一つ、農業振興への取り組みぶりをアピールする。

 岸本健氏は、衆院議員だった父の地盤を引き継ぐ。2002年に父を亡くしたあと、衆院選に立候補し、03年11月に比例近畿ブロックで初当選して一期務めたが、県議選への立候補は初めてとなる。選挙戦では、36歳の若さを強調。はつらつとしたイメージを、と選んだオレンジのジャンパーを着て、「若い力で県政を変える。若い私だから長く働ける」と訴える。

 一方、旧貴志川町出身の現職、山田正彦氏は後援会を強化した。以前からあった貴志川、桃山に加え、粉河、打田、那賀にも、昨年末までに設立し、旧5町すべてに置いた。個人演説会では、「県議会は政党政治。知事与党の自民と公明が手を組んで政策が実現する」と自民党の公認候補であることを強調し、地域の発展に役立てると力をこめた。

 「私が負ければ打田町の恥。そうならないよう頑張ります」。旧打田町内のスーパー前では、同町出身の飯田敬文氏が支持を訴えた。4年前に落選し、その後の補選で無投票当選。「雪辱戦」となる今回の選挙は、あいさつの時にはこれまでより深く頭を下げ、家族と回る機会も増やした。「とにかく、親しみを持ってもらうことが大事」と陣営関係者はいう。

 出身候補のいない旧桃山町で、1日に開かれた「桃山まつり」には、ここぞとばかり、ほとんどの陣営が足を運んだ。入れ代わり立ち代わりの「お願い」を聞いていた男性(60)は「本当は、町から誰か出てほしかった」とぽつり。別の男性(65)は「昔からの義理が一番ものをいうかな」と声を潜めた。

(岡本久美子)

(2007年4月6日 読売新聞)

198片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/06(金) 15:25:17
’07統一地方選:県議選 激戦区を行く/中 /滋賀
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/shiga/news/20070406ddlk25010305000c.html

 ◆彦根市

 ◇強力候補不在で混戦 女性2候補の動向に注目

 定数4に7人が立候補。7人出馬は75年県議選以来だが、当時はゼロだった女性候補が今回は2人いる。これは47年の県議選以来、過去16回の一般選挙では初めて。

 公認を巡る自民党内の不協和音、嘉田由紀子知事を支持する政治団体「対話でつなごう滋賀の会」(対話の会)が民主公認の現職と新人の計2人と、自民推薦の新人1人を推薦する“ねじれ”もあり、構図が分かりにくい。飛び抜けて強い候補者がいないこともあり、「当落は紙一重」「落選の憂き目は見たくない」とどの陣営も危機感を強め、引き締めに躍起になっている。

 江畑氏は引退県議の労組票と地元票を固め、さらに市中心部への切り込みを図る。「不安は上滑り」と陣営。元市議の伊藤氏は地域活動をもとに地元を固め、街頭活動や個人演説会などで浸透を目指す。陣営は「課題は知名度」と言う。

 山内氏は稲枝地区を地盤に市全域で食い込みを図り、勢いが出てきた。「獲得票が市議選を占う」という市議予定候補も。唯一の自民公認・中村氏の陣営は、市議会議長経験者2人が保守系から出るなど危機感を募らせるが支持基盤は堅い。中沢氏は幅広い活動をてこに支持拡大を図る。地盤から複数候補が出て不安もあるが、「女性の声も県政に」と訴える。

 市議長の経験がある谷口氏は自民公認が得られなかったが、知名度は抜群。引退県議の支援を受け、若い層への支持も広げる。同じ市議長経験者の西村氏は稲枝を地盤に市全域へと浸透を図る。自民と対話の会の推薦を受け主婦、母親の視点での訴えにも力がこもる。

 立候補者数とともに注目されるのが、2人の女性候補の出現で選挙戦がどう変わるか。党首クラスや国会議員を投入して激しい選挙戦を展開した02年7月の補選をほうふつとさせる。当時の激戦を思い起こしたという女性有権者(45)は「あの時ほどの過熱ぶりはないが、複数の女性候補が出たことと、候補者の多さで選択肢が増えた。公約の視点の幅が広がりいい傾向」と話していた。【松井圀夫】

 ◇彦根市(定数4−7)

江畑弥八郎 52 民新=[対]

伊藤善規  58 無新

山内善男  53 共新

中村善一郎 71 自現

中沢啓子  48 民現=[対]

谷口典隆  39 無新

西村久子  63 無新=[自][対]

 ◆東近江市

 ◇キーワードは「合併」 広い市域にも戸惑い

 4議席を現職、元職、新人の計7人で争う東近江市選挙区のキーワードは「合併」。現在の同市は2段階の合併で誕生した。県内3番目の市域の広さに加え、合併前の1市6町は前回県議選では4選挙区にまたがり、現職陣営も運動の勝手の違いに戸惑う。一方で、合併後の行政サービスのあり方は旧町域を中心に、大きな関心事だ。

 唯一の民主候補・山田氏の陣営は「県議選は党派より地縁」と、旧八日市市の一部から票固め。終盤は浮動票の多い同市中心部やNPO活動で知名度のある旧愛東町での支持拡大を目指す。「県政発展のため、政策論争のある選挙戦が望ましい」と話す谷本氏の陣営で中心となるのは各地域の共産党支部。地域を絞らず、全市的に選挙戦を進める。個人演説会を行わないなど、独自の選挙戦を進める木沢氏は約40年ぶりの県議誕生を願う旧蒲生町を地盤に、浮動票の取り込みも狙う。「終盤は反応の良かった地域を中心に認知度を高めたい」

 自民候補のうち、上野氏の陣営は、愛知郡が二つの選挙区に割れたことに危機感を持つ。失った愛荘町の票を補完するため、終盤戦では隣接する旧神崎郡の票の取り込みを狙う。一方、小寺氏は旧八日市市、宇賀氏は旧能登川町を地盤にすみ分けを図る。「政策を語れる候補者の強みを生かし、正統派の選挙戦を」(小寺陣営)、「組織的に戦い、旧神崎郡内できめ細かに票を固めたい」(宇賀陣営)と狙いを絞った票固めに入る。

 元職・中島氏の陣営は「4年のブランクで過去の仕事が忘れられている」と危機感を抱き、旧八日市市を中心に、「足で稼ぐ『どぶ板選挙』」で追い上げを図る。

 合併後の一体化が課題の同市。「東近江のため」を訴える候補者の、地域を割った皮肉な戦いが続く。【高橋隆輔】

 ◇東近江市(定数4−7)

山田実  56 民現

谷本善弘 67 共新

木沢成人 34 対新

上野幸夫 66 自現

宇賀武  58 自現

中島敏  59 無元

小寺裕雄 46 自現

毎日新聞 2007年4月6日

199片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/06(金) 15:25:54
’07統一地方選:激戦区を行く/4止 府議選/城陽市 /京都
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/kyoto/news/20070406ddlk26010084000c.html

 ◇「山砂利」解決、最大の鍵

 城陽市の中心部・寺田地区で、市役所を中心とした半径約700メートルの範囲内に事務所を構える4陣営。互いの動向をにらみながらの選挙戦を展開している。自民、民主の現職と共産の新人の3人が早々と立候補の意向を示し、4年前と同じ顔ぶれで2議席を争う構図が予想されたが、保守系無所属の新人本城の立候補で、にわかに不透明かつ混戦模様となった。

 元自民党員でもある本城は、市議を7期24年務めた。05年9月の市長選では落選したが約1万2000票を集めた。他の3陣営とも「演説が巧みで選挙をよく知っている。票をどこから集めてくるのか読めない」と警戒を強める。個人演説会の回数を減らす代わりに、15日告示の統一選第2ラウンドの同市議選で党公認・推薦となった立候補予定者と市内をきめ細かく回ったり、電話作戦に力を入れるなど組織の引き締めに躍起だ。

 市民にとって最大の懸案は、市東部の山砂利採取跡地に搬入された産業廃棄物問題だ。飲料水の8割を地下水に依存している状況で、昨年9月から跡地の井戸水より環境基準を超える有害物質の水銀とヒ素が継続的に検出されており、懸念する声は高まる一方だ。

 「山砂利問題」は昨年5月、固化処理が不十分な建設汚泥約3万トンを「再生土」と称して、跡地への搬入を委託した大阪府枚方市の産業廃棄物処分会社を、府が廃棄物処理法違反容疑で告発してから急展開した。この土は高いアルカリ濃度値を示したが有害物質は検出されず、府は「生活環境保全上の支障はない」として、再生土を受け入れた採取業者に1メートル以上の覆土処理を指導した。

 ところが、埋設地点の特定もできていないことなどから、市議会は昨年6月、市民の声を受ける形で撤去を求める決議を全会一致で採択した。「たかがアルカリ」と市民感情を逆なでするような府幹部の発言もあり、府は今年2月、覆土処理の指導を凍結。府と市は3月から専門家らで構成する「再生土問題に関する検証委員会」を設け、夏までに処理の妥当性などの結論を出す。府はここでの意見を「最大限尊重する」としている。

 4陣営とも「山砂利問題の解決」を訴える点では一致する。検証委の結論が夏以降となる状況を受けてか、奥田と北尾は「検証委員会での協議結果を尊重したい」と主張。一方で、矢口は「疑わしきものは全量撤去すべきだ」、本城も「汚染物質を含んだ産廃は全量撤去すべきだ」と訴える。

 半面、その他の主な公約は▽授業時間の確保で学力低下を防ぐなど教育の再生(奥田)▽子育て支援の拡充や安心安全な地域社会の実現(北尾)▽子どもの医療費無料化の拡充など生活の質向上(矢口)▽毎日市役所に登庁する城陽のための府議に(本城)−−などと、争点になりにくい状況。ある陣営幹部がつぶやいたように「現職の取り組み姿勢を評価する“信任投票”になりそう」といった雰囲気になっている。(敬称略)【新宮達】=おわり

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 ◆府議選・城陽市◆

 (定数2)

奥田敏晴 61 自現(2)

北尾茂  45 民現(1)

矢口雅章 39 共新

本城隆志 52 無新

 ※届け出順

毎日新聞 2007年4月6日

200片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/06(金) 15:27:31
’07統一選の現場から:/7 貝塚市議選 オール与党の行方 /大阪
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/osaka/news/20070406ddlk27010373000c.html

 「政策で選挙はできませんよ。地縁・血縁が一番」

 貝塚市議選(定数20)に立候補する現職は強調する。公営掲示板のポスターには「福祉」や「安全・安心」の文字が並ぶ見込みだが、これらは「政策というよりイメージ表現に近い」と言い切る。

 市議選では市政を巡る争点がほとんどない。近隣自治体が財政危機に直面する中、同市は04年度以降、単年度黒字を維持。バブル崩壊後いち早く行政改革に取り組み、大阪湾の埋め立て地への企業誘致を次々に成功させた結果だ。今春には市立病院に「乳がん高度検診・治療センター」をオープンさせるなど、医療や福祉も充実させてきた。

 全国最長の10期を務める吉道勇市長(80)に対し、市議会はオール与党体制が続いている。他の選挙で「たしかな野党」を掲げる共産党も「貝塚では違いを出しにくい」(地元関係者)と歯切れが悪い。吉道市長は多選批判に、「ダーウィンの進化論と同じで、もし社会環境の変化を敏感に感じて適応してこなかったなら続いていない」と反論する。一方で、今期限りの引退を明言している。

 昨年1月の市長選では、市議全員が吉道氏を支持し、出陣式には各党の国会議員が顔をそろえた。これに対し、対立候補(57)は吉道市政よりも、オール与党の市議会に「無用論」を突きつけた。「どの議案にも全員が賛成するなら議員は22人もいらない。各会派1人の計5人で十分」と定数17減を公約。奇抜な訴えから泡沫候補扱いされたが、吉道氏の約半分にあたる5936票を集めた。地域でまちづくりに取り組む男性(58)は「長期政権に対する批判とともに、チェック機能が低下した議会への不信任票でもあったのでは」とみる。

 市長就任前の吉道氏が市議に初当選した59年、市議選の投票率は90・57%だったが、以後下がり続け、03年には57・86%まで落ち込んだ。ある市職員は「もともと市議選は町会長と同様に地域代表を選ぶ側面が強かったが、大部分の市民は選挙結果で市政が変わった経験を持たない。悪政でなければお任せしてしまおうと、市政への関心も下がっているのではないか」と心配する。

 地方自治は、市民自ら参加することで主権者の意味を学ぶ「民主主義の学校」と言われる。有権者離れが進んできた貝塚市議選。議会は追認機関からチェック機関への変革が求められている。【奥村隆】

毎日新聞 2007年4月6日

201片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/06(金) 15:28:04
注目区を歩く:’07県議選/下 合併特例が生んだ「ねじれ」〜西脇市 /兵庫
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/hyogo/news/20070406ddlk28010005000c.html

 ◇旧黒田庄町民の憤り

 田園風景が広がる西脇市黒田庄町。告示後初の日曜の1日、合併前の旧黒田庄町で生まれ育った会社員、藤原茂樹さん(56)は「まだ西脇市民になれないのかな。許されるなら、投票用紙を西脇市選挙区の投票所に紙ヒコーキで飛ばしたい」と冗談交じりに語った。

 旧多可郡4町のうち、同町は05年10月、隣接の西脇市と合併。残る八千代、中、加美の3町は翌月、多可町となった。このため、本来なら旧黒田庄町民も西脇市民として西脇市選挙区(定数1)に含まれるはずなのに、今回の県議選では合併前の選挙区割りが残り、旧黒田庄町民は多可郡選挙区(同)で投票しなければならない。合併の特例措置が生んだ「ねじれ」だ。

 「こんなもん受け取れない」「住民代表で来てるのに失礼やないか」

 合併直前の05年9月中旬、県議会の控え室で怒声が飛び交った。同町の無職、藤原洋一さん(69)らは「旧西脇市民と同じ選挙区での投票」を求める要望書と、3740人分の旧町民署名を持参。だが応対した県議は突き返した。

 黒田庄町と西脇市の合併によって、多可郡選挙区は人口が減少。隣接する選挙区と一つにされ、事実上の定数減になる可能性があった。このため、議席を失うことを恐れた現職県議の間で、合併特例を使い、次の県議選に限り旧選挙区で実施する条例案が浮上。一部住民は反対したが、「多くの住民の声を県政に反映する措置」として県議会で可決された。「西脇市民として代表を選べない。参政権は民主主義の原点じゃないのか」。藤原さんは傍聴席で手を握りしめた。

 西脇市選挙区から外された旧黒田庄町だが、同区の選挙戦は選挙区割りのねじれが影を落としている。

 新人の東野敏弘氏(無所属)は合併を決めた時の黒田庄町長。「自分に投票できないが、私も西脇市民。西脇を住み良い市にする責任がある」と、多可郡選挙区内に住みながら、あえて西脇市選挙区から立候補した。町長時代からの支援者らで作る陣営は、親類や知人らに支持を広げる草の根運動を続ける。

 対する現職の山本章氏(無所属)は1日夜、同市上比延町の公民館で開いた個人演説会に、旧黒田庄町選出の市議を応援に招いた。陣営幹部は「『新西脇市の代表』を強調することで、合併特例に賛成したことに対する批判をかわしたい」と明かす。旧黒田庄町民にも、山本氏を推薦するよう呼びかけている。

 県内には同様の合併特例区が6区あり、西脇、たつの、姫路の3市で選挙区が分断されている。有権者の混乱は結果にどう反映されるのか。8日の投票が迫る。【近藤大介】

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 ◇西脇市選挙区(定数1−2)

山本章  66 無現(1)

東野敏弘 52 無新

(届け出順。丸囲みの数字は当選回数)

〔神戸版〕

毎日新聞 2007年4月6日

202片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/06(金) 15:29:59
’07統一地方選:県議選 情勢/下 東牟婁郡・西牟婁郡・田辺市 /和歌山
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/wakayama/news/20070406ddlk30010475000c.html

 ◇一転、選挙戦でも関心いま一つ(田辺)

 ◇区割り変更、各候補票読めず(東牟婁)

 ◇定数半減、現職と元職がし烈(西牟婁)

 「平成の大合併」で区割りが大きく変わった東牟婁郡選挙区。旧本宮町と旧熊野川町が外れ、西牟婁郡だった串本町が加わった。定数2を、自民現職3人、無所属新人2人が争い、大票田の串本町と那智勝浦町を中心に大激戦。区割り変更の影響で、どこの陣営幹部も「やりにくい。票が読めない」と頭を抱える。

 「現職かい? 新人かい?」。串本町が地盤の自民、前芝雅嗣氏はこう聞かれることが少なくない。「串本以外は初めて回る。10人に声を掛け、1人でもニコっとしてくれたらいいほう」

 自民は定数オーバーを承知で現職3人を公認。「同僚議員の票を食い合うことになり、気苦労が多い」とこぼす。しかし元々、同町は東牟婁郡と同じ「新宮生活圏」。同郡との結び付きは深く、「ある意味、やりやすい面も」(陣営幹部)。

 同じ串本から立つ新人の清水和子氏は、旧串本町と合併した旧古座町が地盤。旧古座町は東牟婁郡だったため、「昔から知人も多く、人脈が生かせる」と、新しい区割りは追い風だ。

 自民の小原泰氏は、1月下旬に旧本宮町から那智勝浦町に転居。票の掘り起こしに懸命だ。先月24日夜、同町で開いた集会は、用意した350の椅子を大きく上回る450人で埋まった。陣営幹部は「がけっぷちの選挙だ。那智勝浦町で大きく稼ぎ、串本、太地でそれなりの票を出したい」と話す。

 新人の中村紘一郎氏は、那智勝浦町長の実兄。しがらみのない選挙を前面に打ち出す。観光業の経験を生かし、「紀南の停滞を観光振興で浮上させる」と訴える。

 4選を目指す自民の谷洋一氏は、地盤の那智勝浦町から現職と新人が出馬したことに危機感を強める。後援会を中心に票固めをする一方で、他地域での票の掘り起こしを図る。

     ◇

 3度の合併で様変わりし、定数も半減した西牟婁郡選挙区。築いてきた支持組織が欠け、「票が読めない」と言う現職陣営に、元職陣営が総力戦で挑んでいる。

 3日午後8時過ぎ。無所属現職の玉置公良氏の個人演説会場。112の椅子は数席を残して埋まり、拍手がわく。応援弁士が「自民と共産の板ばさみの中で戦っている。何としても当選ラインにもっていきたい」と言葉に熱を込めた。

 共産元職の高田由一氏は、街頭活動の道すがら日に25回前後、7〜8分間の演説をする。夕方、主婦の出入りの多いスーパー前。「談合をチェックできなかった議会の責任は重大」。陣営は「いつもの倍の反応がある」と意気込む。

 自民現職、町田亘氏の選挙事務所。深夜まで地元町議、国会議員秘書、若手運動員らが情報を交換する姿が目立つ。町田氏は「過去7回の選挙はほとんどトップ当選。今回は演説会場で背筋がゾクッとすることがある」と危機感を募らせる。

     ◇

 「回っていてもしらけていますね」。午後10時過ぎ、20人ほどの運動員と打ち合わせを済ませた候補者が、疲れをにじませた顔で有権者の関心の低さをこぼした。

 田辺市選挙区は無投票の予想から一転、選挙戦になった。自民現職の大沢広太郎氏、無所属新人で元旧日置川町議の和田庶吾氏、社民現職の野見山海氏、無所属現職の原日出夫氏、無所属新人で元旧本宮町長の泉正徳氏が争う。新人2氏が現職にどこまで迫れるかが注目される。【松田学、神門稔、吉野茂毅】

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 ◇東牟婁郡(定数2−5)

小原泰   54 会社役員   自現

中村紘一郎 66 ホテル社長  無新

前芝雅嗣  58 不動産管理  自現

谷洋一   58 団体役員   自現

清水和子  60[元]串本町議 無新

 ◇西牟婁郡(定数2−3)

玉置公良 52 団体役員  無現

高田由一 43 党県委員  共元

町田亘  70 党県副会長 自現

 ◇田辺市(定数4−5)

大沢広太郎 65 団体役員  自現

和田庶吾  54 建設業   無新

野見山海  63 党県代表  社現

原日出夫  66 団体役員  無現

泉正徳   55[元]旧町長 無新

毎日新聞 2007年4月6日

203片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/06(金) 21:07:36
争点単純化 候補も賛否
戸惑う「新駅劇場」 滋賀県議選・栗東選挙区 中日
http://www.chunichi.co.jp/ee/feature/chihosen07/070405T1128.html

 新幹線新駅問題を抱える滋賀県議選の栗東市選挙区(定数2)。新人2人と現職2人の動きをメディアが追う。「凍結か、推進か」。新駅問題だけにスポットが当たる選挙戦に陣営も戸惑う。ある候補は郵政民営化をめぐって「賛成か、反対か」で揺れた2005年の衆院選と重ね合わせ、争点が単純化される「新駅劇場」に不満を漏らす。

 「マスコミが(自分に)推進のレッテルをはろうとしている」。演説会で無所属現職の北野加代子さん(57)が不満をぶつけた。

 昨年7月に凍結を公約に掲げて嘉田由紀子知事が当選。その後、北野さんは凍結に転向した民主を離れた。「推進イコール反嘉田」との見方に反発する。

 「新駅は夢。でも凍結に向かう中、市益を損なわないようにしようというのが立場。推進じゃない。面白おかしく、役者を演じさせられている」

 推進派の自民現職、三浦治雄さん(64)は、今選挙戦を05年の衆院選になぞらえる。「何で(知事の)抵抗勢力のようにされなあかんのや」

 告示前、新駅問題は県や周辺市でつくる促進協議会が下す結論に従うとの党の方針もあり、「前面に出さない」つもりだった。だが、是非論争が注目を浴び、一転、舞台に上がった。演説会で愚痴も出る。「イエス、ノーだけを問う素地がつくられてしまっている」

 一方、知事を支援する団体公認の新人川崎等さん(58)にとって凍結は最大の武器だ。

 「新駅問題は、格好の材料。やるのか、やらないのか。市民にとっても対立軸が分かりやすい方がいいやん」と争点の単純化を歓迎する。

 だが、演説会では、新駅以外の話題にも時間を割く。「弁士も自分も新駅の話ばっかりじゃなぁ。身近な課題も必要や」

 労組を中心に組織戦を展開する凍結派の民主新人九里学さん(43)。陣営は新駅だけにこだわらない。「支持層にとって第一の問題ではなく、課題の1つ。振り回される必要はない」

 九里さんは言う。「もう有権者は疲れている。凍結か、推進かだけを議論する時期は終わった」

204片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/06(金) 22:50:08
複数推薦混戦に拍車/彦根市区
2007年04月06日 朝日滋賀
http://mytown.asahi.com/shiga/news.php?k_id=26000000704060003

 「皆さんにはわかりにくいかも知れません」


 2日夜、彦根市南部の町民会館。西村久子氏は集まった約40人に、嘉田由紀子知事と相対する自民と、県議会自民会派の半数割れを目指す「対話でつなごう滋賀の会」の両者から推薦を得た理由を語り始めた。


 「新幹線新駅やダムなどの問題が平行線では、県民のためにならない」「私の軸足は自民党。嘉田さんとのパイプ役として働きたい」。そう理解を求めた。


 彦根市区は、現職2人と新顔5人の計7人が四つのいすを目指してしのぎを削る。複数の政党から公認、推薦を得た候補が多く、政党の枠組みだけで測れないというわかりにくさが、混戦に拍車をかける。


 きっかけは引退する自民現職の後継問題だ。地盤が重なる西村氏は自民に公認を求めたが、引退議員は元市議の谷口典隆氏を擁立。自民は告示直前になって、対話の会が先に推薦していた西村氏の推薦を認めた。


 対話の会は、西村氏のほか、民主公認の江畑弥八郎氏と中沢啓子氏も推薦。両氏は、西村氏の推薦に関して「対話の会の判断だ」として意見を控えている。


 新顔の江畑氏は「嘉田知事を助けていきたい」と知事与党を強調。応援する民主の国会議員らは「県議会で不毛な議論を終わらせるため、民主党に数の力が必要だ」と支持を求める。


 現職の中沢氏は、市立病院の産婦人科医師が減って診療が制限された問題が訴えの主眼。「安心できる暮らし」を訴え、「女性の声を県政に届ける」と嘉田知事との連携も忘れない。


 自民が公認した中村善一郎氏は、芹谷ダムの必要性を説き、県議会で嘉田知事から建設容認を引き出したとアピール。支持する市議らは「県とのパイプ役は他にいない」と応援する。


【政党枠組みだけで測れず】


 自民の引退県議が応援する谷口氏は「無所属の方が発言しやすい」。新幹線新駅問題では「新駅より、もっと大事なことがある」と自民の推進姿勢と違いをみせ、子育て政策を訴える。


 共産の山内善男氏は、新幹線新駅の中止、暮らし優先を一貫して主張。陣営は「対話の会も自民も数集めに過ぎない」「民主は知事選まで新駅を推進してきた」と批判する。


 市議から県議を目指す伊藤善規氏は「地方自治の原点は無所属」と説く。新幹線新駅には反対で、「知事選で県民の審判が出ている。決着しないのは特定政党のせいだ」と訴える。


 新幹線新駅の問題では、6候補が否定的な立場。この問題に触れない中村氏を含め、争点にはなっていない。市立病院の産婦人科問題も、ほとんどの候補が重要課題に挙げるが、具体策の違いは見えてこない。


 龍谷大法学部の高橋進教授は「地方における政党の役割が問い直されている」と話す。「昨年の知事選で、世論と政党の考えにずれが生じ、議員はこれまでのように政党の公認、推薦を得れば当選できるとは言えなくなった。それぞれの議員が有権者の声を聞き、主張することが求められている」


 一方で有権者の責任も重くなったと説明する。「票を投じた議員が政策を実行しているか監視していく必要がある。『議員任せ』にしておくよりも大変だが、有権者はそうあるべきだ」


 (この連載は、東孝司、高木智子、秋山千佳、河合麻理が担当しました)

205片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/06(金) 22:50:43
合併で「票が読めない」各陣営/東近江市区
2007年04月05日 朝日滋賀
http://mytown.asahi.com/shiga/news.php?k_id=26000000704050003

【激戦区「燃え上がらず」】


 四つの議席を7候補が争う激戦区のはずなのに、各陣営とも「燃え上がらない選挙だ」と手応えのなさを気にしている。


 3日午前、旧愛東町域にある道の駅に選挙カーが乗り付けた。演説をするつもりの現職候補が降り立ったが、定休日で人影がない。候補は「知らなかった」と頭をかき、短い休憩を終えると町域を離れていった。


 候補が「地元」を把握できていないのは、市町村合併の影響だ。


 東近江市は05年2月と06年1月に合併を繰り返し、1市6町が一緒になった。4年前の県議選でみると、4選挙区にまたがる。旧八日市市区、旧神崎郡区(旧能登川、五個荘、永源寺の3町)、旧湖東、愛東2町の旧愛知郡区、旧蒲生町の旧蒲生郡区。選挙区が広がり、どの候補もこれまでの区域以外での活動に戸惑いをみせる。


 自民現職の3人は前回、別々の選挙区で当選した。今回は暗黙の住み分けをしつつ、候補のいない旧五個荘、永源寺町域などで票の上積みを狙う。


 旧能登川町長だった宇賀武氏は、昨年7月の県議補選(神崎郡区)で無投票当選した。「合併を推進した者として、地域を軌道に乗せる責任がある」。市内唯一のJR駅の能登川駅を「東近江の玄関口に」と唱えて地元の結束を図る。


 上野幸夫氏は前回、旧愛知郡区で当選した。合併で失った地盤を補おうと、地元の保守層を固める戦術の一方で、旧永源寺、五個荘両町を重点地域に据えた。「周辺地域の要望に耳を傾け、活性化を図れる候補は他にいない」と訴える。


 旧八日市市区で選ばれた小寺裕雄氏は、演説などで政策を説明する都市型選挙を続けたが、「初めて回る地域では、顔と名前を覚えてもらうのが精いっぱい」(陣営)と痛感した。終盤戦では、地縁血縁に頼る旧来の手法に戻した。


 有権者の多い旧八日市市区を地盤とする候補は、他に2人いる。


 民主が1人だけ公認した現職の山田実氏は、昨年7月の補選でここから当選。NPO活動などで旧町地域にも縁はあるが、陣営は「他町の票や連合などの組織票はあくまで上積み」と地元の票固めが当選の鍵とみている。


 過去3回、旧八日市市区から選ばれた中島敏氏は「新駅凍結」を訴え、嘉田由紀子県政に近い姿勢を示す。自民から公認を得た前回と違い、自由に動ける無所属の強みを生かす戦術だ。終盤は電話作戦などで地元票の獲得を目指す。


 「対話でつなごう滋賀の会」公認の木沢成人氏は、「34歳」という若さを強調する。政策よりフレッシュさに期待する有権者の反応を肌で感じたためだ。嘉田県政支持の姿勢を力説し、地元の旧蒲生町を基盤に市全体の無党派層を狙う。


 共産の谷本善弘氏は「新駅・ダム中止」を訴え、暮らしの課題の解決をアピールする。旧市町ごとに支部があり、6人の市議も動員。知事選などに立った知名度を生かし、党の固定層から支持を広げようとしている。


 「票が読めない」「有権者の動きが見えない」。合併で広がった選挙区を走る候補たちは、不安を抱えながら終盤戦を迎える。

206片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/06(金) 22:52:28
現場ルポ 増減
2007年04月05日 朝日京都
http://mytown.asahi.com/kyoto/news.php?k_id=27000220704050001

  漂う余裕 去る熱気



【京田辺市・綴喜郡】
〈定数2 候補者3〉
尾形  賢(26) 自新
上村  崇(34) 民現(1)
塩貝友規子(58) 共新
【府議・京丹後市】
〈定数1 候補者3〉
巽   昭(52) 自現(1)
荒田 保次(55) 共新
久保 幸司(48) 無新
※丸数字は当選回数



 去年10月に決まった府議選の定数是正で、京田辺市・綴喜郡選挙区は定数が1から2に増えた。一方で、京丹後市選挙区は2から1に減らされた=表。府議の「いす」が増減した現場を歩くと、選挙模様は4年前とは違っているようだ。


 「熱が全然足りん。4年前は同じ会場で200人。立ち見が出たくらいやで」


 1日、京田辺市内で開かれた自民新顔、尾形賢(26)の初めての演説会。集まった支持者は約120人。地元で自民支部長を務める市議はつぶやいた。


 3人で1議席を争った4年前は、164票差で自民が民主に敗れる激戦だった。その反省から、尾形は去年7月の公認決定から間もなく活動を始めた。ところが、定数増が決まると、楽観ムードが広がってしまった。「より危ない選挙と思ってもらわないと、票の広がりが少なくなってしまう」


     ■     ■    


 民主現職の上村崇(34)は定数増に「府議が1人の時よりも、広く人々の意見を吸い上げられる環境が整ったのでは」と余裕を見せる。2日の個人演説会では、応援弁士から「2議席で楽いうたらあきませんねんけど」との声も漏れた。


 両陣営は「勝敗よりも勝ち方が問題」と口をそろえ、共通するのは「トップ当選」にかける思いだ。


 「定数1の時はあきらめムードもあった。今回は燃えています」と、共産の山城地区委員長の浜田良之(51)は話す。地元の小学校で30年以上教員を務めた塩貝友規子(58)を立て、従来の党支持層以外の支持も期待する。「チャンスを得られたという喜びは我々が一番大きい」と意気込む。


     ■     ■


 一方の京丹後市。04年4月に旧丹後6町が合併した同市は、中郡・熊野郡(定数1)と竹野郡(同)の両選挙区が統合され、定数は2のはずだった。削減で情勢が一変した。


 2日夜、同市網野町で開かれた個人演説会。今回無投票当選した府議選北区選挙区の田坂幾太(55)が応援に駆けつけ、「合併した地域は集票能力のある議員数が激減して選挙は非常に低調」と報告した。地元市議は「そのうえ定数削減。選挙への関心が盛り上がらない」と嘆く。初代市長を決めた3年前の市長選で、激突した峰山町と網野町の地域間対立まで再発させたような情勢だ。


 中郡・熊野郡選出の巽昭(52)が唯一の自民公認候補になった。一方で自民現職が引退した竹野郡には「定数削減は竹野郡の切り捨て」と不満が残る。旧峰山町議だった巽の対抗に、竹野郡の旧網野町議の久保幸司(48)が無所属で挑戦。共産の丹後地区委員長荒田保次(55)も旧大宮町議で、旧町議3人の争いだ。


 候補は旧町議が主役でも、応援する旧町議の姿は激減した。旧丹後6町には計94人いた町議が京丹後市では市議30人。保守系町議は計60人以上いたのに自民党籍を持つ市議は23人、共産も町議21人が市議3人に減った。


 市議会は定数削減の再考を求める決議まで可決したが、府議選では争点になっていない。巽は「マイナスだ」と触れず、荒田は「たった1議席」と話す程度、久保は「府議2人分の仕事をする」と批判は控える。しかし、「これが投票率を落とす」と各陣営はみる。=敬称略

207片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/06(金) 22:53:46
現場ルポ 後継
2007年04月06日 朝日京都
http://mytown.asahi.com/kyoto/news.php?k_id=27000220704060001

  先代の地盤 未知数



 京都市議選の西京区選挙区(定数6)は候補者8人のうち6人が新顔だ。「辻立ちの多さなど、過去と比べものにならない」と、各陣営はしのぎを削る。ベテラン市議の後継候補が公募で選ばれたり、任期半ばで亡くなった市議の次男が立候補したり、「後継」の現場を歩いた。


 「地域発展のためには彼しかない。私の後継者は彼ただ一人」。4日夜、自民新顔の田中明秀(45)の演説会に集まった支持者約60人が沸いたのは、同選挙区で当選8回の自民現職(76)のこの言葉だった。


 現職は03年の市議選で全市で唯一得票数が1万を超えた。去年秋に引退を表明。直後に後継候補を公募で選ぶことに決めた。


 田中は約25年間、現職の後援会で活動してきた。「先生に何かあれば選挙に出るつもりだった」と論文や面接などの試験を受験し、6人から選ばれた。


 「後釜」の肩書が付いて回るが、必ずしも自分が後継者として認められていないとも感じる。告示前、現職のポスターが張られた家に「自分のポスターを」と頼んで断られたことがあった。「あの先生だから張るのを許していた」と断り文句は決まっていた。現職からの選対幹部も「今までと勝手が違う」と戸惑う。


 田中は言う。「後継者として落選は許されない」。重圧と闘う日々が続く。


     ■     ■


 「父が5回目の選挙に挑戦すると思っていただきたい」。民主新顔の天方浩之(37)は1日夜、地元小学校の体育館に集まった約150人の支持者を前に、こう呼びかけた。


 父は04年7月、市議4期目途中に亡くなった。やり残した仕事を次男の自分が継ぎたいと思った。「二世議員に何ができる」と一部に批判があるのは知っている。「二世だからこそ、先代の正しい政治の流れを継続できる」と前向きだ。


 父の支持層をどれだけ引き継げるかは未知数だ。知名度を上げようと、朝夕は駅立ちを繰り返す。演説会よりも、辻立ちや街宣活動など不特定多数の有権者に会える方法を重視する。「『天方の息子』としてだけでなく、一候補者として話を聞いてもらわないと」


     ■     ■ 


 候補者7人のうち新顔が2人だった前回とは、情勢が様変わりした。


 自民公募で選ばれ、推薦を受ける無所属新顔の森川央(31)は「多くの新顔候補と同じスタートラインに立てることはメリット」とみる。当選3回の公明現職の後を継ぐ平山賀一(41)は「周りを意識しすぎず、党の政策を前面に出して支持を訴える」と慎重だ。


 候補者が現職なのは共産だけ。4期目を目指す妹尾直樹(49)は、過去の選挙は安定した力のベテラン議員の存在もあり、各候補の票が比較的読みやすかったが、新顔の多い今回は先が読めず、厳しい戦いだと分析する。「現職として積み重ねてきた実績を訴えていく」 =敬称略

208片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/06(金) 22:55:09
(3)紀の川市選挙区
2007年04月05日 朝日和歌山
http://mytown.asahi.com/wakayama/news.php?k_id=31000230704050001

 旧町地盤 4氏しのぎ  現職と「大物新顔」激突


 05年11月、旧那賀郡の打田、粉河、那賀、貴志川、桃山の5町が合併して紀の川市が誕生した。市制施行後初の県議選の定数は3。自民の現職2人に、元衆院議員と元町長という「大物」新顔2人が挑戦する。それぞれの候補がゆかりの旧町を地盤に激しい選挙戦を展開。ほかの地域への食い込みが勝敗のカギとなりそうだ。


 「私以外の3人の候補は立派な経験と実績のある人ばかり。大変厳しい戦いです」。3選を目指す自民現職の山田正彦氏は4日、地元貴志川での街頭演説でこう訴えた。


 03年の前回は那賀郡選挙区(定数3)から立候補。9200票あまりで最下位当選だった。同じ貴志川を地盤とした現職候補(当時)が選挙の半年後に死去した。今回は地元票の上積みを狙い、同町で支持拡大に力を入れる。1日10回の街頭演説をこなすこともある。


 もう1人の自民現職、飯田敬文氏は5選を目指す。2日、地元の打田での個人演説会で、こう主張した。「紀の川市を発展させるためには、市の中心部にあたる打田を発展させないといけない」


 前回選では、やはり那賀郡選挙区から立候補し、8500票余りで次点に甘んじた。しかし、同選挙区の現職の死去に伴う04年7月の補欠選挙で無投票で返り咲いた。打田以外に、「地元候補」がいない桃山などでも支持を訴える。


 無所属新顔の岸本健氏は、03年11月から民主の衆院議員だった。05年9月の衆院選で落選し民主を離党。「父と同じように、県議として地域のことに取り組む政治家になりたい。原点に戻る」。転身の理由をこう語る。


 父光造氏(02年に死去)は県議を経て、衆院選に3回当選。地元で大きな影響力を持っていた。岸本氏は2日、地元粉河で「はいつくばってでも、県政の場へ送っていただきたい」と支持者に頭を下げた。


 無所属新顔の服部一氏は、その粉河で05年11月まで町長を務めた。翌月に挑んだ紀の川市長選で元貴志川町長に敗れた。「市長選を戦い、それぞれ旧町の課題は分かっています」。4日、貴志川での街頭演説で訴えた。


 「町議、町長としての実績もある。政治家を続けて欲しい」。後援会幹部の要請を受け立候補。岸本氏の衆院選では3回いずれも選対幹部として支援した。今回の選挙では、数百メートル離れて事務所を構え、火花を散らす。

209片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/06(金) 22:55:43
(4)田辺市選挙区
2007年04月06日 朝日和歌山
http://mytown.asahi.com/wakayama/news.php?k_id=31000230704060001

 広い地域 ニーズも多様  一転8年ぶり選挙戦


 総面積1026平方キロメートル。05年5月に田辺、中辺路、本宮、龍神、大塔の5市町村が合併した田辺市選挙区は、前回と比べると約7.5倍に拡大した。ポスター掲示場の数は約330カ所から642カ所とほぼ倍増。面積で比べたら、62選挙区(総定数112)を抱える大阪府(1894平方キロメートル)の半分以上だ。当初は無投票とみられていたが、一転して8年ぶりの選挙戦に突入。広大な選挙区を5人の候補者が駆け回っている。


 「すばらしい4町村が田辺市と一緒になってくれた。企業誘致をして、若者が定着できる街づくりを」。自民現職の大沢広太郎氏は4日、同市龍神村で開かれた個人演説会でこう訴えた。


 05年5月の新田辺市長選では、旧中辺路町長だった真砂充敏市長を応援。昨年3月以降、旧田辺市と合併した4町村すべてで後援会を立ち上げるなど、いち早く組織を築いた。


 同選挙区候補者の中では最多の5期目の当選を目指すのは、社民現職の野見山海氏だ。「選挙は人の声と足。広くなったのは大変だが、地域を把握して初めて地域の声が生かせる」。昨年10月から旧町村部をこまめに回ってきた。


 3日、旧市内で開かれた個人演説会では議員定数削減に触れ、「議員自ら襟を正して、痛みを感じることが大事。自民批判票を私に」と訴えた。


 前々回の選挙でトップ当選を果たした無所属現職の原日出夫氏。組織や団体からの推薦は受けず、梅農家などの支援を中心に選挙戦を戦う。


 市街地では官製談合事件などにも触れるが、山間部では農林業振興に取り組んできた実績を強調する。4日は同市本宮町で街頭演説した。「農林業を中心に地域経済の力をつけることが、観光振興にもつながる」と訴えた。


 旧町村部からの唯一の候補は、旧本宮町長を2期務めた泉正徳氏。旧市内への浸透が課題だ。自民の推薦を受け、旧市の元自民県議らの支援で旧市内でも精力的に運動を展開する。


 5日も旧市内で街頭演説した。県の行財政のチェックと地方分権に対応する能力が県議の課題とし、「(談合)事件から信頼を回復し(地方分権の)受け皿づくりに頑張らねばならない」。


 無所属新顔の和田庶吾氏は元日置川町議。旧日置川町は西牟婁郡選挙区だ。「無投票が続けば、だれも頑張らなくなる。現職には4年間の勤務評定を見せてほしい」。選挙区外から挑戦した理由をこう説明する。


 告示日から旧町村部と旧市内を交互に回る。4日は旧市内で街頭演説し、「沈滞ムード、閉塞(へいそく)感をともに打破し、青少年が夢を持てる地域、国を」と訴えた。


 有権者数は旧市内が5万6189人、旧4町村の合計は1万2510人。旧市内が圧倒的に多い。しかし、選挙区が広がり、ますます多様化した住民のニーズにいかに応えていくかが、勝敗のカギとなりそうだ。

210片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/07(土) 01:47:56
県議選 3人が抜け出す
あす投票 東近江市選挙区
=残る4人はいまだに横一線= 滋賀報知
http://www.bcap.co.jp/s-hochi/n070407.html

◆東近江・東近江市◆

 県議選は、残すところ一日となり、し烈な選挙戦に終止符を打つ。東近江市選挙区(定数四)には、山田実候補(56)=民主(連合推薦)一期=、谷本善弘候補(67)=共産新人=、木沢成人候補(34)=嘉田新党新人=、上野幸夫候補(66)=自民五期=、宇賀武候補(58)=自民一期=、中島敏候補(59)=無所属元三期=、小寺裕雄候補(46)=自民一期=が激戦を繰り広げてきた。最後の追い込みに勝負をかけ、大票田の八日市になだれ込むものとみられる。敬称略。

 これまでの選挙戦では、民主の厚き組織票と地元自治会の支援を受けた山田(八日市)が一万票に迫る勢いで一歩抜け出し、地域の代表となる上野(湖東・愛東)と宇賀(能登川)が七千票前後で追い上げる。

 残る四人は五千五百票からのだんご状態で、八日市で小寺と中島が保守票獲得へ激しく競り合い、木沢は地元蒲生の一本化と浮動票を狙う。政策論争展開の谷本は無党派層へ支持を仰ぎ組織票の上乗せ図る。

 ほとんどの候補が財政再建、地方自治の確立を打ち出し、山田は「環境」、谷本は「福祉教育」、木沢は「近江ブランドの確立」、上野は「農業」、宇賀は「産業振興」、中島は「東近江への貢献」、小寺は「地域発展」を訴える。

 投票は、八日午前七時から午後八時まで市内百二か所で行われ、午後九時十五分から湖東中学校体育館で即日開票される。投票率は五〇%前後になる見通し。

 有権者数は九万二百八十九人。旧市町別で八日市三万四千九百十二人、永源寺四千九百九十六人、五個荘九千百三十二人、能登川一万八千二百六十人、蒲生一万一千三百七十八人、愛東四千三百五十九人、湖東七千二百五十二人。

211片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/07(土) 01:50:27
蒲生郡選挙区
現職追う3新人
=自民・民主・嘉田派の戦い= 滋賀報知
http://www.bcap.co.jp/s-hochi/n070407.html

◆東近江・日野/竜王/安土◆

 選挙カーのボリュームとともに各陣営のボルテージも最高潮に達する県議選最終日。蒲生郡選挙区(定数二)では、危機感を募らせながらも安定した戦いぶりを見せる山田尚夫(60、日野)=自現1=を三新人が追う。嘉田旋風の再来にかける佐橋武司(58、竜王)=無新=を、郡内全域で組織票固めに奔走する辻川芳治(53、竜王)=民新=が追い詰め、安土一本化で当選圏内をうかがう片岡好夫(59、安土)=無新=は苦戦を強いられている。各陣営とも当確ラインを約六千票と予測し、最後のお願いに全精力を傾け、審判のときを待つ。有権者数は三万八千四百七十六人。(文中敬称略)

 準備不足を引きずる辻川だが、浦田元県議が日野の個人演説会で支援者約七十人に自らの後継者として支持を呼び掛け熱気を帯びた。中盤から民主・連合滋賀が覚醒、組織票をまとめる動きも。まじめに働く者が報われ誰もが平等に暮らせる社会実現に「今、政治を変えるとき」と強調、郡内全域を駆け回って情熱をアピール。浮動票の取り込みにも余念がなく、浦田元県議の日野での得票数約四千三百票に近付けるかが勝敗を左右する。

 新人の切り込みを警戒する山田は、大票田である地盤日野の票流出を食い止めるのに必死。告示日から毎日町内二カ所で個人演説会を開き、約二十〜八十人と参加者にばらつきはあるものの、県また国へのパイプを断ち切ってはいけないとの思いが商工農林業関係者を中心に浸透。保守系町議が次期町議選をにらんでフル回転して陣営を引き締め、前回の県議選のときに日野で獲得した約五千三百票を上回る七千票での再選を目指す。

 佐橋の個人演説会には嘉田県政誕生の立て役者・冨士谷近江八幡市長や対話の会・寺川代表が応援に駆け付け、後半から嘉田知事との協調姿勢を打ち出し他候補との差別化を図る。竜王町内の票割れを警戒し、自民系町議や同級生が確かな手腕と人脈の豊富さを強調して旧集落の票取りまとめに躍起だ。杼木前県議が同町内で獲得した約四千四百票の確実な確保と、嘉田支持者が多い女性や無党派層の掘り起こしで上昇気流に乗れるか。

 惜敗の悔しさを胸に再チャレンジした片岡は、前半から中盤にかけて県遺族会を頼りに日野や竜王に攻め込んだが、後半からは「安土町から県議を出そう」を合言葉に地元の票固めに焦点を絞る。駅舎の整備促進や新快速停車への働き掛けを公約に毎朝JR安土駅前で支持を訴え、地元での個人演説会(五日)には約百人が参集。高齢者にも支援の輪を広げるが、前回、安土で獲得した約三千三百票以上の結束が図れるかがカギ。

212片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/07(土) 19:10:18
’07統一地方選:県議選 激戦区を行く/下 /滋賀
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/shiga/news/20070407ddlk25010514000c.html

 ◆大津市

 ◇4議席死守狙う自民−−複数当選目指す民主、公明、共産、対話の会

 前回は大津市(定数9)と滋賀郡(定数1)に分かれていたエリアが、大津市と旧志賀町の合併で統合し、定数10に。世代交代の進行と、現有1議席の民主、公明、共産各党がいずれも1議席増を狙っているのが特徴。そこに嘉田由紀子知事を支持する「対話でつなごう滋賀の会」(対話の会)が公認候補3人を擁立し、しのぎを削る展開となった。

 自民は防災対策や地域の活性化、教育などを各候補が訴えている。現有は4議席。実績、支持基盤のある現職の世古、佐野両氏が広く浸透を図る。現職の残り2人が引退し、それぞれの地盤に近い市南部と北部から新人の礒田、前川両氏が出馬し、議席死守を狙う。

 民主は「子育て環境」の整備を前面に出す。東レ労組出身の現職が引退し、同労組が新人の柴田氏を支える構図。さらに若さをアピールする成田氏を各労組が支援する。

 公明は生活者の視点や「安全安心」の施策を訴える。トップ当選を続ける梅村氏に加え、市議からくら替えの粉川氏が議席獲得を目指す。

 前回1議席減らし、1議席のみとなった共産は現職の森氏に、市議から節木氏が加わり“失地回復”を狙う。新駅などを「税金ムダづかい」と批判し、暮らし優先の施策実現を訴える。

 対話の会は「もったいない」「嘉田県政を支える」を強調。知事選では嘉田知事の得票が多く、複数当選を目指す。現職の沢田氏は従来の労組支援を離れた「草の根選挙」。助産師で旧志賀町選出の岡崎氏は子育て施策の充実やごみ施設の白紙撤回などを重要視。新人の野口氏は環境保全を重点的に訴える。

 自民系会派に所属する無所属現職の蔦田氏は、県民の願い、声を届ける県政の実現を目指す。元旧志賀町議の無所属新人、砂川氏は嘉田知事のダム方針転換について「自民との妥協、談合」と、県政、県議会双方を批判している。【服部正法】

 ◇大津市(定数10−15)

森茂樹   68 共現

野口陽   65 対新

岡崎基子  65 対現=[社]

梅村正   57 公現

成田政隆  32 民新

粉川清美  53 公新

柴田智恵美 50 民新

沢田享子  58 対現=[社][新社]

礒田武彦  46 自新

世古正   64 自現

節木三千代 48 共新

蔦田恵子  45 無現

佐野高典  58 自現

前川佳彦  62 自新

砂川次郎  53 無新

毎日新聞 2007年4月7日

213片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/07(土) 19:12:38
’07統一地方選:県議選/神戸市議選 あす投開票 /兵庫
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/hyogo/news/20070407ddlk28010006000c.html

 統一地方選の第1ラウンドとなる県議選(定数92)と神戸市議選(同69)は8日投開票される。県議選は「平成の大合併」後、初めてであり、県内の地域間格差の是正や、少子高齢化社会に向けた医療・福祉の充実、議会改革などが焦点になっている。また各党は、7月に控えた参院選の前哨戦と位置づけ、せめぎ合いは激化している。県議選の投票は県内1814カ所で午前7時から午後8時まで(一部地域を除く)行われる。また期日前投票は7日午後8時まで受け付けられる。前回の投票率は過去最低の44・60%に落ち込んでおり、改善が課題になっている。

 ◇医療・福祉、格差で論戦−−県議選

 県議選では、無投票となった7選挙区(11人)を除く37選挙区の81議席を巡り、133人が舌戦を繰り広げている。最大会派の自民が公認・推薦候補で単独過半数(47議席以上)を確保し、議会の主導権を握り続けるかどうかが焦点だ。

 37選挙区の立候補者は▽現職68人▽元職7人▽新人58人。党派別では▽自民26人▽民主21人▽公明11人▽共産16人▽社民1人▽新社会1人。無所属は57人で、うち自民推薦が16人、民主推薦が7人となっている。

 自民は前回、前々回とも単独過半数に届かず、選挙後に無所属議員を取り込んできた。自民党会派の現有勢力は45人で、過半数には上積みが必要だ。このため、地方選で初の公募候補を神戸市東灘区、同市垂水区、加古郡に立て、浮動票の取り込みを狙っている。

 民主は、前回を6人上回る過去最多の公認候補を擁立している。当選者は前々回10人、前回14人と徐々に増えており、さらに勢力拡大を狙う。

 公明は現有勢力を1上回る公認12人を立てた。定数1増で当初、無投票が予想された川西市・川辺郡でも、急きょ無所属で新人を立候補させた。

 前回、ほぼ半減の8議席に転落した共産は、神戸市内の9選挙区などで前回より1少ない17人を立てている。【竹内良和】

 ◇自民の消長握る1人区

 県議会の最大会派である自民党の消長は、これまで牙城にしてきた1人区でどれだけ数を伸ばせるかがカギを握っている。自民は前回、27あった1人区で公認・推薦の20人を当選させ、うち14人が無投票当選だった。ところが、今回は1人区が24に減り、かつ自民系の無投票当選も5人にとどまった。残る19選挙区には前回を上回る44人が立候補しており、一転して激戦となった1人区の行方が注目される。

 現在、自民県議団は全県議(90人)の半数の45人。民主・社民議員で構成する「ひょうご・県民連合」(19人)、公明(11人)と共に議会与党を形成する。3会派で議席の8割強を占めるが、自民県連幹部は「自民単独で議案をつぶせる状態をつくることが当局への発言力につながる」と、単独過半数の重要性を強調する。

 このため、同党にとって農村部が主体の1人区が一層重要になっている。これまで自民が圧倒的に優位だったが、ベテラン議員の引退などで多くが一転して激戦区に変わった。選挙戦となった19区のうち、自民は三木市と篠山市を除く17区に公認・推薦候補を立てた。うち8区では民主の公認・推薦候補と争う構図になっている。【竹内良和】

 ◇政治倫理の確立が争点−−神戸市議選

 神戸市議選は戦後最少の93人が立候補している。告示直前の3月27日に、汚職に問われた元自民市議、村岡功被告(69)らに実刑判決が下り、市の財政問題とともに、政治倫理の確立が大きな争点になっている。

 93人の内訳は▽現職59人▽元職1人▽新人33人。政党別では▽自民21人▽民主17人▽公明13人▽共産13人▽諸派15人▽無所属14人。うち女性は16人だった。

 自民は、村岡親子の地盤だった中央、東灘両区で公募新人を公認。事件のイメージの払しょくを狙う。民主は前回、擁立した16人全員が当選しており、今回は1人増やした。公明は前回と同じ13人の当選を目指す。野党勢力は汚職事件に対する批判票の取り込みを狙う。共産は候補者を絞り、前回より2人減らした。諸派のうち、新社会、市民力は市議会で汚職事件を追及した実績を訴え、現有議席の維持を目指す。神戸改革フォーラムは今回から参入した。

 中央、兵庫、長田、須磨、垂水の5区は定数が各1減となり、長田、垂水両区は定数を上回る現職が争う。投票は市内363カ所で受け付けられる。【坂口雄亮】

214片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/07(土) 19:13:06
 ◆県議選の1人区◆

選挙区     候補者           改選前

佐用郡     無[自]、無[民]        無[自]

神崎郡     無[自]、無[民]        無[自]

宍粟市     無[自]、無、無         無[自]

加西市     無[自]、無           無[自]

小野市     無[自]、無           無[自]

西脇市     無[自]、無           無[自]

龍野市     無[自]、無           無[自]

相生市     無[自]、民、無         無[自]

淡路市     無[自]、無           無[自]

朝来市     無[自]、無           無[自]

丹波市     自、無                自

芦屋市     無[自]、無           無[自]

飾磨郡     無[自]、無[民]、無        自

加古郡     無[自]、無[民]、無      無[民]

多可郡     自、民                民

加東市     自、無[民]           無[民]

美方郡     無[自]、無[民]   無[自]、無[民]

洲本市     無[自]=無投票         無[自]

南あわじ市   無[自]=無投票         無[自]

赤穂市・赤穂郡 無[自]=無投票         無[自]

揖保郡     自=無投票              自

養父市     無[自]=無投票         無[自]

三木市     民、無、無              自

篠山市     無、無、無             欠員

 ※自=自民公認、民=民主公認、無=無所属、無[自]=自民推薦の無所属、無[民]=民主推薦の無所属。

〔神戸版〕

毎日新聞 2007年4月7日

215片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/07(土) 19:14:23
’07統一地方選:県議選 お願いコール、きょう限り−−あす投開票 /和歌山
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/wakayama/news/20070407ddlk30010598000c.html

 ◇6選挙区、候補者40人

 統一地方選の県議選(定数46)は、8日投開票される。57人が立候補を届け出て、うち8選挙区17人が無投票当選を決めた。選挙戦になった6選挙区(同計29)の40人は、7日まで懸命に支持を訴える。各政党は現有勢力確保または上積みをめざし、攻防を繰り広げている。

 6選挙区は、和歌山市(定数16)▽田辺市(同4)▽紀の川市(同3)▽岩出市(同2)▽西牟婁郡(同2)▽東牟婁郡(同2)。

 40人の内訳は、現職23人▽元職4人▽新人13人、政党別では自民12人▽民主2人▽公明4人▽共産3人▽社民1人▽無所属18人。一方、無投票当選した17人は現職16人と新人1人、政党別では自民13人▽共産2人▽無所属2人。推薦は全14選挙区で自民3人▽民主4人▽公明4人▽社民1人。

 自民は11人が当選すれば公認候補だけで単独過半数を維持できる。民主、公明は現有勢力確保に懸命。共産は現職、新人の当選とともに、元職の返り咲きを狙う。

 投票率は前回(03年)、61・92%と過去最低を記録した。前回も選挙戦になった4選挙区は、和歌山市54・43%▽岩出市(当時那賀郡選挙区・岩出町)47・13%▽西牟婁郡(当時7町村)73・86%。那賀郡選挙区の5町が合併した紀の川市は、旧5町の当日有権者数と投票総数で計算すると69・94%。

 投票率は1951年の87・00%をピークに低下傾向にある。無投票区が二つしかなかった99年は66・30%と前年より盛り返したが、今回、和歌山市の候補者の多くは「盛り上がっていない」と話す。期日前投票は3日現在1万1040人と、前回同時期の1・45倍に伸びたが、和歌山市だけが4709人で同0・93倍と前回を下回っている。

 投票は午前7時〜午後8時、県内432カ所で。178カ所は終了時間を繰り上げる。9日未明には当選者の顔ぶれが決まる見込み。【辻加奈子】

毎日新聞 2007年4月7日

216片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/09(月) 15:16:38
自民16人過半数割れ
民主13、共産3、公明2人 讀賣滋賀

 8日投開票された県議選(定数47)で、無投票の2選挙区を除く15選挙区で43人の新議員が出そろった。全選挙区の内訳は、現職26人、新人20人、元議員1人。新幹線新駅の建設凍結を目指す嘉田知事への支援を訴えた政治団体「対話でつなごう滋賀の会(対話の会)」の公認、推薦候補は計19人中、12人が当選し、議会に新風を吹き込んだ。一方、嘉田知事との対決姿勢を鮮明にしてきた自民は、公認候補の当選が16人にとどまり、過半数割れした。民主は13人が議席を獲得し、公明は1議席増の2議席を確保。共産は3議席と現有2議席を上回った。女性候補は、過去最高の14人が立候補し、8人が当選した。投票率は53・05%で、過去最低だった2003年(49・96%)を上回った。

 昨年7月の知事選、同年10月の市長選に続き、新幹線新駅建設問題が大きな争点となった栗東市選挙区(定数2)では、建設凍結派で民主の九里学さん(43)がトップで初当選し、新駅の“おひざ元”でも建設反対が根強いことを示した。県が今年度予算にJR東海に支払う工事費負担金を計上せず、現場の工事が中断するなど、実質的に「凍結」という状況で、九里さんは「新駅は凍結し、予算を子育てや教育、福祉に回す」と気勢を上げた。

 同市綣の事務所では、当選確実の一報が入ると、待ちかねた支持者ら全員から「やった」と大歓声。事務所に駆け付けた九里さんは、何度も万歳を繰り返し、喜びを爆発させた。支持者から花束を受け取った九里さんは「県政をガラス張りにし、温かい街づくりを目指す」と笑顔を見せた。

 新駅建設の是非の最終結論が10月末まで延びた影響もあり、前回が無投票という無風選挙区が一転、凍結を訴える九里さん、対話の会公認の川崎等さん(58)が立候補、激戦となった。

 九里さんは、知名度の低さが心配されたが、民主党や連合滋賀などの支援を受け、新駅については「財政的にも厳しい」と明確に凍結を主張した。

 一方、推進を掲げる三浦治雄さん(64)も5選を果たしたが、九里さんにトップを譲り、状況は厳しくなるばかり。三浦さんは「選挙結果を気にすることなく、新駅推進に努力していくだけ」と話した。

 同市では、凍結・中止を訴える会派が過半数を占めている市議選も、統一地方選の後半に控えており、県議選の結果は大きな影響を与えそうだ。

 定数4に7人の有力候補が挑む激戦区となった彦根市選挙区で初当選を果たした民主公認、対話の会推薦の新人、江畑弥八郎さん(52)。同市八坂町の事務所で支持者や陣営スタッフらと喜びを爆発させた。

 連合本部雇用法制対策局長を辞め、故郷に戻って臨んだ選挙戦。「彦根のまちをより良くする問題解決うけおい人」をキーワードに、県内の“南北格差”の是正や、小児科・産婦人科医の確保を中心とした医療体制の充実、子どもの安全対策など、有権者に身近な問題を公約に掲げた。

 正義感や清潔感を前面に打ち出した街頭演説や個人演説会を通じ、地元の八坂地域などに浸透を図った上、地元県議・朝倉克己さんの後継者として市街地でも支持を拡大。連合滋賀や労組の組織的な支援もあり、選挙区全域から得票を重ねた。

 さらに、チラシで嘉田知事とのパイプの太さを強調し、公約や演説でも「もったいない県政」の推進や、知事を支えていくことを強調。嘉田知事人気にあやかり、不安視されていた知名度の低さをカバーした。

 当選に沸く支持者に深々と頭を下げた江畑さんは「県政と彦根の発展に全力を尽くしたい」と笑顔を見せた。

 無所属新人の一騎打ちとなった犬上郡選挙区は、民主と対話の会が推薦した辻孝太郎さん(62)が、多賀町議時代に築いた人脈と民主のバックアップを生かして、知名度に勝る自民推薦の大野和三郎さん(51)を下した。辻さんは、同町の事務所で支持者と万歳で喜びを分かち合った。辻さんは、企業誘致と雇用対策を始め、農林業振興や高齢者の健康・生きがいづくりなどを公約に掲げ、同町を中心に着実に票を伸ばした。

 大野さんは「勇気、決断、実行」をキーワードに、山林保全、農業支援、道路整備、合併推進などの公約を掲げ、地盤の豊郷町以外への浸透を図ったが及ばなかった。

(2007年4月9日 読売新聞)

217片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/09(月) 15:20:18
新府議62人決まる 京都市議69人も 讀賣京都

 統一地方選前半戦の府議選と京都市議選は8日、投開票され、府議62人(無投票当選3人含む)、市議69人(同4人含む)の新しい議員が決まった。自民は府議選で24議席(前回25)、市議選で23議席(同24)を確保し、ともに議会第一党を守った。共産は府議選が前回と同じ11議席、市議選は1議席少なくなった。民主は府議選で前回から1多い11議席で党勢を広げた。大量19人を擁立して議席拡大を目指した市議選は12議席で、前回より2増やした。公明は堅実な戦いで府議選、市議選ともに前回議席を維持した。社民は府議選、市議選とも議席ゼロだった。新人は府議選で17人、市議選で16人が当選、新旧交代が進んだ。投票率は府議選が過去最低だった前回(45・59%)をやや上回る46・11%、市議選は44・49%(前回44・12%)だった。

(2007年4月9日 読売新聞)

父は前知事 東山・荒巻さん初当選
府議選 讀賣京都

 府議選の東山区選挙区(定数1)で初当選を決めた自民新人の荒巻隆三さん(34)は、東山区の事務所で前知事の父、禎一さん(75)と喜びを分かち合い、「伝統と文化を象徴する町のために力を尽くす」と笑顔を見せた。

 高校まで京都市内で育った。2002年に衆院福岡6区補選で自民公認で初当選したが、翌年の衆院選で落選。「故郷で社会の役に立ちたい」と政界復帰を決意し、昨年春、今期限りで引退する当選10回の高山寛さん(77)の後継として出馬が決まった。以来、地元の会合に出席するなど、知名度アップに努めてきた。

 禎一さんは応援演説はしなかったが、個人演説会に顔を出すなどして控えめにバックアップ。若さに加え、観光や伝統産業の振興、医療や福祉の充実などを軸に支持を訴え、共産新人との一騎打ちを制した。

(2007年4月9日 読売新聞)

最年少26歳尾形さんV 京田辺 讀賣京都

 前回より定数が1増えた京田辺市・綴喜郡選挙区(定数2)では、自民新人の尾形賢さん(26)が初当選し、府議会史上、最年少議員が誕生した。同選挙区での自民の議席獲得は4年ぶり。尾形さんは「住民のニーズに応え、地方分権の実現、格差是正に取り組む」と抱負を述べた。

(2007年4月9日 読売新聞)

「野中派」片山さん勝利 南丹 讀賣京都

 野中広務・元自民党幹事長と中川泰宏・同党衆院議員がそれぞれ後押しする候補者が党公認を巡って対立し、自民が分裂した南丹市・船井郡選挙区(定数2)は、野中元幹事長が推す無所属新人の片山誠治さん(47)が当選した。

 南丹市園部町の事務所で、支持者らと万歳した片山さんは「厳しい選挙戦だったが、選手交代し、ふるさとのため全力で頑張りたい」と満面の笑み。一方、中川衆院議員が推す無所属現職の高屋直志さん(74)は及ばず、「私自身の至らなさを自覚し、心からおわびします」と、落胆の表情で頭を下げた。

(2007年4月9日 読売新聞)

新人2女性笑顔
京都市議選 讀賣京都

 京都市議選の右京区選挙区(定数9)では、民主新人の青木芳香さん(27)と、自民新人の山元亜紀さん(32)の女性2人がそろって初当選した。

 引退を決めた民主市議の宇都宮壮一さん(65)の後継として出馬した青木さんは、宇都宮さんの助言で、自力で後援会を作り、社会経験を積むためのデイサービスセンター勤務など地道な準備を進めてきた。

 事務所で支援者らの拍手に包まれた青木さんは「皆さんと市と議会をつなぐ議員として姿の見える活動をしたい」と語った。

 中川衆院議員の秘書を辞めて市議選に挑んだ山元さんは選挙戦で、「政権与党の自民公認です」とアピール。「皆さんの声を必ず市政につなぎ、反映させます」と訴えた。

(2007年4月9日 読売新聞)

218片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/09(月) 15:21:31
府議選自民が勢力拡大
新議員112人誕生 讀賣大阪

 統一地方選前半の府議選(定数112)と大阪市議選(同89)、堺市議選(同52)は8日投開票が行われ、すでに無投票当選が決まっている議員を含め、新しい顔ぶれが決まった。府議選、堺市議選で自民、民主、公明が手堅い戦いぶりを見せた一方、大阪市議選では共産が躍進し、自民、民主が苦戦した。際立った争点がなく、投票率は府議選44・90%(前回43・50%)と低迷、大阪市議選は46・42%(同47・21%)と過去最低となった。堺市議選は49・48%(同41・26%)だった。

□府議選□

 自民は前回(40人)を上回る45人が当選した。特に区割りが細分化された堺市では、前回の2議席から4議席に躍進。大阪市此花区や茨木市でも新たに議席を獲得した。無所属の数人も自民会派に入る予定で、勢力は大幅に増す。

 党勢拡大を目指した民主は、自民、公明との激戦になった岸和田市で競り負けたものの、和泉市で議席を獲得。前回より1議席多い19議席。公明は太田党代表らが再三、大阪入りして組織をフル回転させ、現有の23議席を守り切った。

 共産は、堺市で現職2人、市長が党員の東大阪市で現職1人が落選したが、大阪市で2議席増やすなど前回を1議席上回る10議席。社民は公認した1人が当選、無所属は14人が議席を得た。

 新旧別では、現職81人、元議員3人、新人28人。女性は前回と同じ7人だった。

■宗清、青野さん雪辱東大阪自民2新人■

 補選を除けば12年ぶりの選挙となった府議選東大阪市選挙区では、昨年8月の補選で敗れた自民新人の宗清皇一さん(36)、青野剛暁さん(32)が雪辱を果たして初当選、自民は現職を含め3議席を獲得した。

 このうち、宗清さんは、当選確実の知らせが届くと支持者らとバンザイを繰り返し、「みなさんの期待に応えられるよう、しっかりと働かせていただきます」と決意を語った。

 塩川正十郎・元財務相の秘書を約10年務めた宗清さん。昨年の補選は西野陽・衆院議員の長男、弘一さん(38)、北川イッセイ・参院議員が推す青野さんらとの争いで、市内を地盤とする現・元自民国会議員の〈代理戦争〉となる中、苦杯をなめた。

 自民は今回もこの3人が出馬。激しい保守票の奪い合いとなったが、宗清さんはミニ集会などで市東部を中心に着実に支持を固め、青野さんも「若者をひきつける政治をつくる」などと訴え、票を伸ばした。

(2007年4月9日 読売新聞)

219片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/09(月) 15:23:00
大阪市議選民主は苦戦 讀賣大阪

■□大阪市議選□■

 無投票の此花区を含め、132人が89議席を目指した大阪市議選。自民はベテラン現職の落選があり、前回より1人減の30人が当選。一方、前の選挙より1人多く立てた公明は20人全員が当選。民主はベテラン議員引退後の議席を守れず、前回(18人)を1人下回った。また、共産は批判票を取り込み、前回(13)を上回る16議席。無所属は25人が立候補したが、当選者は6人となった。

 苦戦が続いた民主。しかし、大阪市旭区選挙区では同党新人の沓沢和夫さん(49)が初当選を果たした。

 事務所に姿を現した沓沢さんは、支持者の大きな拍手に迎えられ、「(24票差で負けた昨年10月の)補選では大変悔しい思いをしたが、皆さんに支えられて当選することができた」と喜びを語った。

 選挙戦では、7期28年で引退を表明した和田充弘市議(68)と一緒に街頭演説に立って後継者をアピールした。

 沓沢さんは市職員として30年間の行政経験があり、「財政局で長く仕事をし、お金の流れや使い道の問題は熟知している。区政改革では、区役所への権限移譲を進め、市民参加で開かれた市政を実現させたい」と力強く抱負を述べた。

■天野さん「初心で」■

 一方、住吉区では、2000年に市発注工事の入札を巡り、業者からわいろを受け取ったとしてあっせん収賄容疑など(01年に有罪確定)で逮捕され、市議を辞職した無所属元議員の天野一さん(59)が当選。1983〜99年まで自民党から出馬して連続当選し、議長にも就いたが、今回は無所属で立候補。「初心に戻って市政改革に励みたい」と述べ、繰り返し頭を下げた。

(2007年4月9日 読売新聞)

ウィンネット山口さん当選既成政党に一石 讀賣大阪

■□堺市議選□■

 政令市移行で、選挙区が従来の全市1区から7区に変更された。定数は合併した旧美原町(美原区)分の3も含み、前回と同じ52。序盤から激戦となった。

 当選者を党派別でみると、15人を擁立した自民は10人が当選。11人を立てた民主は9人が議席を獲得、健闘した。一方、公明は13人全員が当選。共産は8人、無所属ウィンネットは5人中1人が当選し、無所属は11人だった。

 新旧別では新人が10人と伸びず、女性は11人となった。

 堺区選挙区では、同市女性団体協議会を母体に「無所属ウィンネット」を結成し、他区の新人女性候補4人と出馬した現職の山口典子さん(47)が3選を果たした。4人は落選したものの、生活者の立場から政治を変えようとする女性集団が、既成政党に一石を投じた。

 北区の合同事務所では、当選確実の連絡が入ると支援者から歓声が沸き起こった。花束を受け取った山口さんは「生活体験をもとに、子育て、介護と仕事の両立、教育の充実に努めたい」と力強く語った。

 選挙戦では3人の子どもの母親として教育や医療水準の向上を訴える一方、ウィンネットから出馬した仲間の応援に多くの時間を割き、奮闘した。

 山口さんは「党利党略の既成政党より、生活者の視点を持つ私たちに有権者が共感してくれた」と話した。

(2007年4月9日 読売新聞)

220片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/09(月) 15:29:04
新県議46人決まる
自公、過半数を確保 讀賣和歌山

 統一地方選前半戦の県議選が8日、投開票され、6選挙区で29人が当選を決めた。無投票だった8選挙区17人と合わせ、新議員46人が決定した。最大会派の自民は紀の川市、東牟婁郡で現職が落選し、改選前の25議席から2議席減となったが、公明は4人全員が当選し、仁坂知事の与党の両党で過半数を確保。無所属の当選者のなかには、両党の推薦を受けた候補もおり、今後の動向次第では知事の支持基盤が強固になる。一方、民主は岩出市で議席を失ったものの、和歌山市の1議席は死守。共産は西牟婁郡で議席奪還はならなかったが改選前と同じ4議席、社民も議席を守った。投票率は53・93%で、過去最低だった前回(2003年)の61・92%を下回った。

(2007年4月9日 読売新聞)

■西牟婁郡 谷さん大激戦制す 讀賣和歌山

 自民現職3人と無所属の新人2人が2議席を争った激戦区で、自民現職の谷洋一さん(58)が早々と抜け出し、4選を果たした。谷さんは、那智勝浦町の事務所で「厳しい戦いでした。みなさんのお陰です。地域の発展に尽くします」と決意を表明。支持者らは安堵(あんど)の表情を浮かべ、バンザイを繰り返した。

 合併に伴う区割り変更の影響を最も受けた選挙区。谷さんの地盤の那智勝浦町には3人が拠点を設け、票の奪い合いとなった。それだけに、有権者とのふれあいを重視。選挙戦終盤には、長女や運動員とともに、古座川、串本、太地の3町も歩いてスキンシップを図り、有権者の心をつかんだ。

(2007年4月9日 読売新聞)

■和歌山市 県都の民主藤本さん守る 讀賣和歌山

「政治を変えるという気持ちで頑張ってきたのでうれしい。教育や子育て支援だけでなく、弱い人たちの立場に立って政治に取り組みたい」。再選を決めた民主現職の藤本真利子さん(53)は、和歌山市新中島の事務所で支持者らと喜びを爆発させた。

 和歌山市議からの転身で、昨年7月の補欠選挙で初当選。今回の選挙戦では、「前回は補選。この選挙が私の本番」と強調してきた。前原誠司・民主党前代表も応援に駆けつけるなど党のバックアップに加え、推薦を受けた連合和歌山など各団体の支援を得て票をまとめた。

 昨年12月の出直し知事選で候補者を擁立できなかった民主党だが、県都での議席を守り、党県連幹部も「この勢いを参院選にもつなげたい」とほっとした表情を見せた。

(2007年4月9日 読売新聞)

221片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/09(月) 18:08:51
’07統一地方選:県議選(その1) 「嘉田派」がっちり、笑顔の26人 /滋賀
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/shiga/news/20070409ddlk25010085000c.html

 ◇はじける笑顔の26人−−自民系と公明、過半数割れの21人

 統一地方選第1ラウンドの県議選(定数47)が8日投開票された。無投票となった近江八幡市、野洲市の2選挙区を除く15選挙区で計43人が当選を決め、47議席が確定した。県内の平均投票率は53・05%で、前回(03年)の49・96%を上回った。公認9人・推薦10人を擁立し「台風の目」となった、嘉田由紀子知事を支持する政治団体「対話でつなごう滋賀の会」(対話の会)は無投票と合わせ、公認4人・推薦8人が当選。嘉田知事と協調する方向性の民主、共産の当選者らと合わせた「親嘉田勢力」は計26人で、自民、公明などの「反嘉田勢力」を上回り、過半数を制した。新幹線新駅(栗東市)やダムなどの「凍結」「推進」の行方や県財政再建など、県政の喫緊の課題の解決に向け、県と県議会の新たな議論が始まる。

 投票は869カ所で、一部を除き午前7時〜午後8時に行われ、午後9時ごろから各市町で順次開票が進み、当選者が決まっていった。

 前回に比べ、選挙区数は2減だが定数は変わらず。「対話の会」の大量の候補擁立もあり、候補数は前回から11人増の77人。無投票選挙区を含めた候補者の党派別内訳は▽自民24▽民主14▽公明2▽共産7▽対話の会9▽無所属21。そのうち▽現職33▽元職2▽新人42となった。無投票当選は▽自民1▽民主2▽無所属1だった。

 最大会派「自民党・湖翔クラブ」(28人)をつくり、嘉田知事と新駅やダムなどで対決してきた自民は公認・推薦で計30人を擁立し、引き続き多数派の形成を目指したが、公認・推薦で計19人にとどまった。公明は1増の2議席となったものの、自民系と公明の当選者を合わせた「反嘉田勢力」は現有の31人から21人となり、過半数割れとなった。

 嘉田知事と協調してきた第2会派「民主党・県民ネットワーク」(12人)をつくる民主は公認・推薦で18人が出馬し、16人が当選。新駅やダムの「中止」を訴える共産は現有2議席から3議席に増えた。

 ◇沢田さん5選「もったいない活かす」−−大津

 大津市選挙区では、対話の会公認の沢田享子さん(58)が5選を決めた。

 社民党県連副代表の沢田さんは、昨年7月の知事選で嘉田知事を支持した3県議の1人で、少数与党の議会でも一貫して知事を支えてきた。今回は前回までの労組の支持がなく、支持者のつながりに頼る選挙戦で当選を危ぶむ声も出ていた。

 大津市鳥居川町の沢田さんの事務所は、「当選確実」の報が伝わると大きな拍手に包まれた。支持者らと握手を繰り返した沢田さんは「もったいないを活(い)かす県政のために頑張る」と意気込みを話した。

 ◇木沢さん初当選、地元から支えられ−−東近江市

 東近江市選挙区で当選を果たした新人の木沢成人さん(34)。対話の会の公認の若手候補として、「風」にも期待したが、選挙戦を支えたのは旧蒲生町という地盤だった。40年以上不在の地元の県議誕生を願う旧住民に加え、人口の半分近くを占める新興住宅地からも約10人の新住民が応援を買って出た。

 この日、木沢さんの事務所は地元支援者らであふれ返り、事務所に木沢さんが現れると、割れんばかりの拍手が鳴り響いた。【高橋隆輔】

 ◇蔦田さん再選−−大津市

 大津市選挙区(定数10)で2期目の当選を果たした無所属現職の蔦田恵子さん(45)。開票速報で当選確実が伝わると同市浜大津の事務所は、集まった支持者の盛大な拍手に包まれた。蔦田さんは「4年間の経験を踏まえ、皆さんの願いが伝わる県政を実現したい」と笑顔で話した。【高田房二郎】

 ◇自民・三浦さん、貫録の5選−−栗東市

 栗東市選挙区では、自民公認の三浦治雄さん(64)が抜群の知名度と現職の実績で貫録の5選。争点となった新幹線新駅問題でも「あきらめない」と唯一、堂々と推進を訴え、推進を願う市民の票を確実にまとめて安定した選挙戦を続けた。三浦さんは「市民の夢として新駅誘致を進めてきた。(新駅推進に)理解をいただいたと思う」と抱負を語った。【阿部雄介、豊田将志】

222片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/09(月) 18:09:36
 ◇大野さん落選−−犬上郡

 犬上郡選挙区(定数1)は、前豊郷町長の大野和三郎さん(51)が、民主と対話の会の推薦を受けた元多賀町議の辻孝太郎さん(62)に敗れ、支援者には落胆の表情が広がった。

 大野さんは81年に25歳で町議初当選。5期務め議長などを歴任し、99年に町長に就任した。ヴォーリズ設計の豊郷小校舎改築問題に端を発した解職請求(リコール)の住民投票で03年3月に失職したが、同4月の出直し選挙で返り咲いた。

 過去の選挙で負け知らずの大野さん。個人演説会で応援弁士が「強引と批判を受けるが、信念を持った素晴らしい政治家」と話す場面が見られたが、地元では「イメージが響いた」という見方が強いという。【松井圀夫】

 ◇民主の江畑さん、激戦制し初当選−−彦根市

 4議席を7人の候補が争う激戦となった彦根市選挙区で、民主公認と対話の会の推薦を受けた江畑弥八郎さん(52)が初当選を果たした。

 江畑さんは選挙戦で市民や企業が参加した街づくりや子育て環境の整備、中小企業の活性化などを掲げ、引退県議の労組票を受け継ぎ、地盤をガッチリと固めた。当選が決まると、事務所では労組関係者や地元支持者らが江畑さんを囲んで万歳の大合唱。握手を求める一人一人に笑顔で応じた。【松井圀夫】

 ◇投票率、低調の53・05%−−過去最低の前回、わずか3ポイント増に

 今回の投票率53・05%は、50%を切り過去最低となった前回を上回ったが、低落傾向に歯止めをかけるまでには至らない数字。対話の会が候補者を大量擁立した話題性や、前回に比べ候補者が11人増加し、無投票の選挙区が6選挙区から2選挙区に減ったことなどを考慮すると、3ポイント程度の上昇は決して大きな上げ幅とは言えない。

 選挙区別では、前回は無投票で、今回は新幹線新駅が争点となって激しい議席争いとなった栗東市で52・76%。同じく新駅を争点とした昨年10月の市長選の投票率は63・93%で、やや低調な数字となった。最も有権者数が多く、定数10に対し15人が立候補した大津市では前回より約2ポイント上昇。一方、定数4に7人が出た東近江市と、定数3に6人が出た長浜市・東浅井郡でそれぞれ2ポイント以上、前回を下回るなど激戦区でも、投票率自体は上がらなかった。

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 ■視点

 ◇「対話」躍進、イメージ戦略奏功−−「反嘉田勢力」対決鮮明に

 嘉田由紀子知事を支持し、県議会内に「嘉田派」形成を狙った「対話でつなごう滋賀の会」(対話の会)の躍進は、“嘉田人気”を背景に自民などを「抵抗勢力」と位置づけ、新幹線新駅やダムを争点化したイメージ戦略がある程度奏功したことだけでなく、旧来型の地縁血縁重視の地域選挙のニーズに適合したことも大きい。

 高島市で当選した対話の会公認の清水鉄次氏は、父親が県議経験があり地盤を持つ元市議。旧来型の地域での世代交代という側面も持ち合わせたといえる。他の選挙区でも、対話の会公認の当選にはおのおのの地域事情が背景にあった。

 選挙戦略で成功した対話の会は今後、議会の場で実際に嘉田知事のサポートに動くことになる。マニフェスト実現を“綱領”とする異例の地域政党の船出となるが、嘉田知事自身がマニフェストの一部を「修正」してきた部分もある。同会が知事や政策にどのようなアプローチを取っていくのか、他会派とどのような綱引きを見せるのか、不明な点も多い。評価を下すまでには時間がかかる“実験”ともいえそうだ。【服部正法】

毎日新聞 2007年4月9日

223片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/09(月) 18:11:48
’07統一地方選:府議選/京都市議選 自民揺るがず第1党堅持(その1) /京都
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/kyoto/news/20070409ddlk26010246000c.html

 統一地方選第1ラウンドの府議選(定数62)と京都市議選(定数69)は8日、投開票が行われた。府政界の土台部分を担う府議、市議の顔ぶれが決まり、伝統の自民、共産の対決に民主が割って入り「3極構造」となった前回(03年)から大きな変化はなかった。府議選は自民の第1党は揺るがず、無所属の推薦を含めて前回第2党に躍進した民主はその座を堅持。共産は第3党から浮上できなかった。市議選は民主が大幅に候補を増やしたが、手堅く戦った自民の第1党、共産の第2党は変わらず。投票率は府議選が過去3番目に低い46・11%(前回45・59%)、市議選も3番目に低い44・49%(同44・12%)だった。

 ◆京都市議選

 ◇自民、手堅く23議席−−共産19議席、民主・公明12

 現職9人が引退する中、20歳代の候補者が8人立つなど、構図の変化で新風が吹きこむかにも注目が集まった京都市議選は、25人を立てた自民が23議席を獲得し、手堅い選挙戦で第1党の座を守った。

 一方、躍進を期して自民に近い23人を擁立した野党第1党の共産は19議席で20台の大台には届かなかった。唯一の空白区、東山区の議席奪取はならなかったが、複数擁立区では地区割りをしてうまくすみ分けた。

 民主は、前回当選から2議席増の12議席。前回から候補者を大幅に増やして19人もの公認を出したが票割りがうまくいかず党支持者の票が分散。“乱立”が裏目に出た。また、02年以来の議席復活をかけて挑んだ社民と、府内初の議席獲得を目指した国民新党の各公認候補1人は涙をのんだ。公明は組織票を有効に生かし、前回同様12人の候補者が全員当選した。

 政党の推薦も受けない無所属6人は、現職1人を含む2人が当選。下京区(定数4)は無投票だった。【山田奈緒】

 ◇平山さん初当選

 ○…京都市西京区(定数6)の平山賀一さん(公明)は初当選。党を支持する強固な組織票に支えられ、引退議員の地盤をしっかりと引き継いで会社員から転身を遂げた。“未来を拓(ひら)く青年リーダー”像を打ち出し、「公営交通の充実」などをアピールした。同区の候補者は平山さんも含め8人中6人が新人。「右も左も分からない選挙活動で支援者の皆様の温かい声が支えだった」という。当選が決まると安堵(あんど)の笑みを浮かべて万歳。「人に優しいまちづくりに全力で取り組む」と意気込んだ。

 ◇千葉さん届かず

 ○…3度目の挑戦だった京都市上京区(定数5)の千葉祐嗣さん(無所属)は現職の壁と、組織票に阻まれ、悲願達成はならなかった。「360度どの方向からも自分を見てもらいたい。有権者と近い距離にいたい」との思いでほぼ毎日、自転車に乗って選挙活動を展開。「和装産業の活性化。LRT建設計画の一時凍結」などを掲げて遊説を続けた。家族ら支援者に労をねぎらわれると「現状を改善しようと発言する勇気、行動する力をこれからも持ち続けたい」とあいさつした。

毎日新聞 2007年4月9日

224片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/09(月) 18:13:16
’07統一地方選:府議選/京都市議選 自民揺るがず第1党堅持(その2止) /京都
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/kyoto/news/20070409ddlk26010289000c.html

 ◆府議選

 ◇民主14議席、第2党確保 共産、伸び悩み11議席−−自民24議席

 府議選は京田辺市・綴喜郡選挙区で1増、京丹後市選挙区で1減の定数是正が行われ、無投票となった北区(定数3)を除く24選挙区で残る59議席を争った。

 前回と同じ27人の公認候補を擁立した自民は地盤の府北部などで手堅い戦いを繰り広げ24議席を確保した。無所属の推薦候補を含めて前回14議席に躍進した民主は公認14人、推薦4人で今回の選挙に臨み府南部などで着実に議席を伸ばして公認11人、推薦3人が当選。府議会第2党の座を確保した。28人を公認した共産は、京都市外で伸び悩み11議席で引き続き第3党に甘んじることになった。公明は手堅い組織選挙で前回と同じ6人全員が当選。新政会は2議席、8年ぶりに1人を擁立した社民の議席獲得はならなかった。無所属で当選した8人は多くが推薦を受けたり、従来所属していた会派に所属する見込み。【矢倉健次】

 ◇桂川さん若さで

 ○…定数2に有力候補6人がひしめく大激戦となった府議選亀岡市選挙区で無所属新人、桂川孝裕さん(44)が初当選した。親族に岐阜県の地方政界の政治家を持ち市職員、市議1期を経て、若さと行動力を武器にトントン拍子に府政界の担い手の1人に登り詰めた。JR亀岡駅近くに構えた事務所では当選が決まると華道関係者らの支持者が喜びを爆発させた。桂川さんは「府議として市民の目に見える仕事をしたい」と抱負を話し、華やかな雰囲気の中で万歳を繰り返した。

 ◇岡本さん初当選

 ○…府議選舞鶴市選挙区(定数3)で、無所属新人の岡本忠蔵さん(36)が初当選を果たした。舞鶴市議選で2期連続トップ当選の実績を背景に選挙戦に臨んだ。4人が立候補した同選挙区は保守分裂の乱戦となった2月の舞鶴市長選時の各陣営と支持基盤が同じ。市長選では府議から転じた斎藤彰市長(52)を支え、「府と市のパイプを維持することが責務」と今回、その地盤を継いだ岡本さん。市長選の余波で自民の公認を得られない逆境を克服しての当選に喜びをかみしめた。

 ◇投票率、共に前回上回る−−府議選46.11%、京都市議選44.49%

 投票率は府議選が46・11%(男性46・01%、女性46・19%)。京都市議選が44・49%(男性44・03%、女性44・90%)。前回は過去最低だった府議選、ワースト2位だった市議選ともやや持ち直した。府議選が47年の71・72%、市議選が51年の67・5%がピークで長期低落傾向が続いていた。

 府議選は京都市以北を中心に保守系候補の乱立、市議選は民主の擁立候補大幅増による激戦が増えたことや、政府による「三位一体」の改革で権限、税源が委譲され地方自治体の責任が増大したことなどでわずかながら有権者の関心が戻ったとみられる。また、今回から手続きがさらに簡略化された期日前投票が「周知されてきた」(府選管)ことで一般化し有権者の約5%が利用するようになったことも寄与したとみられる。

 選挙区別でみると、最高は府議選南丹市・船井郡の68・74%で綾部市の64・03%がこれに続き、最低は市議選が無投票となった府議選下京区の35・07%。【矢倉健次】

毎日新聞 2007年4月9日

225片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/09(月) 18:15:36
’07統一地方選:府議選/大阪市議選/堺市議選(その1) 府議で自民躍進 /大阪
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/osaka/news/20070409ddlk27010394000c.html

 ◇府議選で自民、45議席を獲得 大阪市議選では共産

 ◇府議112人、大阪市議89人、堺市議52人決まる

 統一地方選前半の府議選、大阪市議選、堺市議選の投票が8日、行われた。即日開票の結果、府議選は112議席(無投票15議席)、大阪市議選は89議席(同3議席)、堺市議選は52議席が決まった。府議選では自民が、大阪市議選では共産が躍進した。新人は、府議選で28人、大阪市議選で21人、堺市議選で10人が当選し、世代交代が進んだ。また、女性議員は、府議選で7人、大阪市議選で12人、堺市議選で11人が誕生した。

 ◆府議選

 ◇公明全員当選

 12選挙区の無投票当選(計15人)を含めると、最大会派の自民は、50人を擁立し、前回より5人多い45人が当選。現職33人のうち31人、新人・元職17人のうち14人が接戦を制し、勢力拡大を果たした。

 民主は、前回より8人多い26人が立候補したが、当選は19人にとどまり、推薦を含めると23人の勢力となった。公明は、擁立した23人が全員当選し、支持基盤の強固さを見せ付けた。前回より9人少ない45人を擁立した共産は10人、社民は現職1人が当選した。【堀川剛護】

 ◇三つどもえ初当選、民主の森和臣さん−−府議選和泉市

 府議選で、事実上自民、民主、公明による三つどもえの激戦となった和泉市選挙区(定数2)は、民主新人、森和臣さん(41)が、7選を目指した自民現職、杉本光伸さん(63)らを破り、初当選を果たした。

 同市府中町にある森さんの事務所は、集まった支持者らの大歓声に包まれた。満面の笑顔でバンザイをした森さんは「私利私欲ではなく、クリーンで透明な政治を目指したい」と語った。

 森さんは大学卒業後、家業の手芸品卸売業を継ぎ、90年から和泉青年会議所メンバーとして活動。03年には理事長に就任した。中川治・前民主党衆院議員に勧められ、昨年6月に出馬表明。以後、駅頭や座談会などで、医療費などの負担増や格差是正を訴え、自公連立政権に対する不満の受け皿になった。【坂口佳代】

 ◇自民・宮本さん、初挑戦で当選−−府議選門真市

 2議席を4人で争った府議選門真市選挙区では、自民新人の宮本一孝さん(36)が初挑戦で当選を果たした。同市寿町の事務所でバンザイした宮本さんは「市長としっかりタッグを組んで、父がやり残した仕事をやり遂げたい」と語った。

 門真市議、府議を務め、96年に55歳の若さで急逝した父駒一さんの地盤を引き継いで99年、28歳で市議に初当選。府議選では、医療や福祉の充実などを訴え、幅広い支持を集めた。【久田宏】

 ◇自民・尾田さん、くら替え当選−−府議選此花区

 府議選此花区選挙区(定数1)では、自民元職、尾田一郎さん(38)が共産の辰巳孝太郎さん(30)と無所属の藤田泰代さん(32)=民主、社民推薦=に競り勝ち、返り咲きを果たした。

 尾田さんは前々回(99年)、吹田市選挙区で初当選したが、前回(03年)は落選し、くら替えした。事務所で支持者らとバンザイした後、「本当に勝てるか不安になった時もあった。感謝の気持ちでいっぱい」と喜びを語った。【堀川剛護】

226片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/09(月) 18:16:53
 ◆大阪市議選

 ◇共産3議席増

 無投票だった此花区(定数3)を除く23区(計86議席)で129人が選挙戦を展開。無投票当選者を合わせた政党別では、最大勢力の自民が公認候補者36人中30人が当選し、前回より1議席減。民主は24人中17人が当選し、1議席減った。

 公明は阿倍野区で新たに立候補した1人が初当選し、20人全員が当選。全区に候補者を立てた共産は25人中16人が当選し、3議席増えた。一方、新人の当選者数は前回の20人から1人増え、女性の数は11人から12人になった。【井上直樹】

 ◇有罪判決から復活、無所属の天野一さん−−大阪市議選住吉区

 「長い間、力強い支援をいただいた結果。住吉区の活性化と発展のために頑張りたい」。大阪市議選住吉区選挙区(定数6)では、無所属元職の天野一さん(59)が返り咲いた。天野さんは、市議会議長だった00年に市発注工事を巡る競売入札妨害事件に絡んで逮捕され、有罪判決を受けたが、復活を果たした。

 祖父、父と市議を務め、自身も議長まで上り詰めた末の転落劇だった。有罪確定後は、謝罪の意味から個人で市政相談事務所を開き、住民らの生活相談にのってきた。「6年かけて反省点を見てもらったからこそ、今がある」と振り返る。今回は「クリーンな選挙」を強調したが、演説会などで直接、事件に触れる場面はほとんどなかった。【井上直樹】

 ◆堺市議選

 ◇民主3議席増

 昨年4月に政令指定都市に移行してから初の市議選(総定数52、7選挙区)が行われ、前回より12人多い76人が立候補した。総定数は前回と同じだが、05年2月に美原町と合併したのに伴って候補者が増え、激戦となった。

 政党別では、公明が前回と同じ13人で単独トップ。自民が前回より1人多い10人で2位をキープした。前回は4位だった民主が9議席(前回6議席)で3位に上がり、共産は8議席(前回9議席)だった。組織力で地域に深く浸透した候補らが票を伸ばした。【岩崎日出雄、内田幸一】

 ◇女性政策団体で1人、山口典子さん3選−−堺市議選、5人立候補

 堺市議選の堺区選挙区(定数9)では、山口典子さん(47)が3選を果たした。今年1月、委員長を務める女性団体を母体に政策団体「無所属ウィンネット」を結成し、女性5人が立候補したが、当選は山口さんだけにとどまった。全市1区から行政区別の7選挙区となり、各候補が地域密着型の選挙戦を展開。組織力の差が従来より大きく影響した。

 選挙戦では、山口さんの前回の支持者らが「今回は自治会が保守候補を強く推しているので」と協力を断るケースも相次いだ。同市北区の5候補合同事務所では、集まった支持者らに山口さんは「(5人全員では)従来より総得票を伸ばしたが、厳しい結果だった。厳粛に受け止め、今後頑張りたい」と話した。【岩崎日出雄、久木田照子】

毎日新聞 2007年4月9日


’07統一地方選:府議選/大阪市議選/堺市議選(その2止) 投票率 /大阪
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/osaka/news/20070409ddlk27010408000c.html

 ◇堺市議選は49.48%、府議選44.90%と共に伸ばす 大阪市議選は低調46.42%

 投票率は、府議選は44・90%で、前回(43・50%)を1・40ポイント上回った。大阪市議選は46・42%で、前回(47・21%)より0・79ポイント下がった。政令市に移行して初めて行われた堺市議選は49・48%で、前回(41・26%)を8・22ポイント上回った。

 横山ノック前知事の任期途中の辞職に伴い、前回から知事選が統一地方選の期日から分かれたため、投票率は前回、大幅に低下した。

 今回は、各党が参院選の前哨戦と位置づけ、激戦区に幹部を投入して、票の掘り起こしを図った。堺市議選は全市1区から7選挙区となり、有権者の関心が高まったとみられる。

227片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/09(月) 18:18:10
’07統一地方選:神戸市議選 与党会派は現状維持 汚職事件の余波小さく /兵庫
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/hyogo/news/20070409ddlk28010356000c.html

 ◇民主全勝、自民は新人含む18議席

 8日投開票の神戸市議選(定数69)で、自民は新人3人を含む18人が議席を得た。民主は公認17人、公明も同13人が全員当選し、それぞれ1議席増やした。この結果、与党会派は選挙前とほぼ同じ勢力を維持する見通しとなった。元自民市議らによる汚職事件がどう影響するかに注目が集まったが、元市議の地盤だった中央区で自民新人が当選。長田区などでも検察の聴取を受けた自民現職が議席を守った。野党は共産、新社会が現状維持、市民力は1議席減らした。今回から参入した神戸改革フォーラムは3議席を獲得した。【坂口雄亮】

 党派別当選者数は▽自民18人(候補者数21人)▽民主17人(同17人)▽公明13人(同13人)▽共産10人(同13人)▽諸派7人(同15人)▽無所属4人(同14人)だった。

 与党が現状維持の一方で、汚職事件追及を訴えた野党各党は伸び悩んだ。共産は候補者を絞り勢力増を狙ったが、選挙前と同じ10議席にとどまった。汚職事件で注目を集めた中央区では、当選9回のベテランで議長経験者の長谷川忠義さん(79)=無所属=が落選する場面もあった。

 女性の当選者は12人で前回より4人増えた。新人は15人が当選し、民主や公明などで新旧交代が進んだ。当選者の最年少は27歳(中央区の自民新人ら)、最高齢は69歳(長田区の諸派現職ら)。

 当日有権者数は121万8058人(男57万1073人、女64万6985人)だった。

 ◇村岡元市議の中央区、自民新人が当選

 告示直前、村岡功・元市議(69)に実刑判決が下り、自民は厳しい選挙戦を強いられた。しかし村岡元市議の出身選挙区の中央区で、公募新人が初当選。検察の事情聴取を受けた長田、垂水、須磨の現職3人も議席を守った。

 中央区の新人、橋本健さん(27)は選挙戦では医療改革などを積極的に訴えた。橋本さんは「自民への批判より期待が大きかった。責任を感じて頑張りたい」と喜んだ。

 長田区の現職、浜崎為司さん(59)は野党候補の批判に対し「(自分に対する)中傷ではなく、政策を聞いてほしい」と反論してきた。「つらい立場だったが、得票は予想より多かった。市民が理解してくれた」と笑顔を見せた。

〔神戸版〕

毎日新聞 2007年4月9日

228片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/09(月) 18:20:11
’07統一地方選:県議選 24の1人区で自民系15勝9敗 /兵庫
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/hyogo/news/20070409ddlk28010359000c.html

 県議選で自民の勝敗のカギを握るとみられてきたのは、農村部を中心にした24の1人区だった。無投票を除く19の1人区のうち、自民は17選挙区に公認・推薦候補を立てたが、うち5区で現職を落とすなど、全体に振るわなかった。1人区全体での自民系の成績は、無投票当選と不戦敗を含めて15勝9敗だった。

 自民系は前回27あった1人区で20人が当選(うち14人は無投票当選)した。今回は1人区が24に減るとともに、ベテランの引退などで多くが激戦区となり、自民系の無投票当選は5人に減った。

 今回1人区で目立ったのは自民系現職の落選。宍粟市では4期務めた現職議長の長田執さんが、旧山崎町長の新人、高嶋利憲さんに敗れた。

 また合併後の自治体と選挙区割りが異なる「ねじれ」選挙区として注目を集めた西脇市選挙区では、旧黒田庄町長の東野敏弘さんが、自民系現職の山本章さんを3000票以上の大差で破った。旧黒田庄町民は西脇市民でありながら多可郡選挙区にすえ置かれ、西脇市選挙区で投票できない状態になっていた。

 自民現職の引退で24年ぶりの選挙になった飾磨郡は、旧町議の3新人が争った結果、無所属の宗行恭義さんが、自民推薦の新人を振り切って初当選した。同じく自民の最古参現職だった鷲尾弘志さんの引退で20年ぶりの選挙戦になった三木市では、井上喜一衆院議員(自民・兵庫4区)の秘書を務めていた無所属の仲田一彦さんが3新人の対決を制した。

 一方、1人区での民主系の当選者は、神崎郡の推薦候補、上野英一さん(旧大河内町長)だけにとどまった。

 ◇8年ぶりの選挙、現職2人が当選−−三田市区

 前回無投票で8年ぶりの選挙になった県議選三田市選挙区では、労組などの支援を受けた民主の芝野照久さんが4選、自民推薦で無所属の野間洋志さんが再選を果たした。告示直前になって「2期連続の無投票を阻止する」として立候補を表明した無所属新人の本多康房さんは、ニュータウンの住民を中心に支持を訴えたが、現職の壁は厚かった。【田畑知之】

229片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/09(月) 18:20:58
’07統一地方選:神戸市議選 投票率、過去最低の44.98% /兵庫
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/hyogo/news/20070409ddlk28010361000c.html

 ◇県議選、前回上回る45.67%

 神戸市議選の投票率は44・98%(前回比1・85ポイント減)で、阪神大震災があった95年(45・23%)を0・25ポイント下回り、過去最低を記録した。

 特に、村岡功元市議の出身選挙区である中央区は、候補の競争率が1・6倍と市内9選挙区中最高だったにもかかわらず、投票率は38・48%(前回比3・73ポイント減)の市内最低だった。最高は長田区の50・09%(同5・60ポイント減)だった。

 県議選の投票率は45・67%で、過去最低だった前回の44・60%をわずかに上回った。県議選の投票率の50%割れは、95年以来4回連続となる。選挙区別の最高は美方郡の71・81%、最低は三田市の33・69%だった。

〔神戸版〕

毎日新聞 2007年4月9日

230片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/09(月) 18:22:41
’07統一地方選:県議選 尼崎に2人目の「市民派」 阪神間で新人台頭 /兵庫
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/hyogo/news/20070409ddlk28010374000c.html

 阪神間の7選挙区では、現職22人中3人が星を落とし、元職2人は返り咲きを果たせなかった。代わって新人が台頭し、尼崎市選挙区では議会改革などを訴えた無所属新人の丸尾牧さんが当選。議員特権の受け取り拒否を掲げ再選された稲村和美さんに続き、2人目の「市民派」議員が誕生し、変革を求める有権者の声が高まっていることを印象づけた。

 芦屋市選挙区でも、政党の支援を受けなかった新人の山田美智子さんが自民推薦の無所属現職を破り、宝塚市選挙区では民主新人の伊藤順一さんがトップ当選した。

 ◇丸尾さん、変革望む声受け 「住民本位の県政を」−−尼崎市選挙区

 「改革を望む市民の力が勝たせてくれた」。7議席を11人で争う激戦となった尼崎市選挙区で初当選を決めた丸尾さん。同市三反田町の事務所で、支持者と喜びのバンザイを繰り返した。

 93年、市議のカラ出張問題に対する市民の反発を受けて解散した市議会の出直し選に立候補、白井文市長らとともに初当選した。「市民オンブズ尼崎」世話人として、住民監査請求や訴訟で公費の無駄遣いを追及してきた。年4回、活動を報告する「ほうれん草通信」を通じて支持者を広げ、市議選4回のうち3回はトップ当選だった。

 県議の政務調査費の不正流用問題を明らかにした経験から「閉鎖的な県議会は14年前の尼崎市議会と同じ。次は県政の改革を」と県議選への立候補を決めた。勝手連的に支持者が集まり、白井市長の支援も受けた。街頭演説では県財政の再建と住民本位の県政、県議会改革の3点を訴えた。

 丸尾さんは「閉鎖的な県政を変えてほしいという市民の願いを感じた。尼崎市に続き県政でも新たな改革の幕を開けたい」と抱負を語った。【田倉直彦】

 ◇伊藤さんV、民主初議席 20代2人、共に及ばず−−宝塚市選挙区

 定数3に対し、現職2人、元職1人、新人3人の計6人が立候補し、激戦になった宝塚市選挙区では、新人の伊藤さんがトップ当選を果たし、同選挙区で初の民主公認県議が誕生した。

 伊藤さんは会社経営者として「一生懸命働いても報われない今の社会、政治はおかしい。中小企業の声を県政に届ける」と格差社会是正を重点公約に掲げ、支持を広げた。

 当選を決めた伊藤さんは、同市伊孑志の事務所で支持者に「初心を忘れず、現場の痛みと真正面から向き合う。宝塚ブランドの再生を果たす」と抱負を語った。

 一方、20代対決として注目された阪上真次さん(26)、江見健太郎さん(29)は、ともに及ばなかった。2人は「今後も政治にかかわる」とけん土重来を期している。【田畑知之】

 ◇山田さん、現職の壁破る 無党派層中心に支持−−芦屋市選挙区

 「県政でも議会改革に突撃します」。芦屋市選挙区で現職の門信雄さんを867票差で破り、初当選を果たした山田さんは、支持者を前に声を張り上げた。

 環境団体代表で、市議2期目で県議選に挑戦した山田さんは「政務調査費の公開、議員特権の廃止」を訴え、無党派層を中心に支持を広げた。

 当選を決めた山田さんは、同市大桝町の事務所で支持者とともにバンザイして喜びを分かち合った後、「皆さんのおかげです。尼崎市選挙区で当選した丸尾さんや稲村さんとも連携して改革を進めます。芦屋川河口に人工干潟を作るなど環境行政を推進したい」と決意を語った。【西浦久雄】

231片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/09(月) 18:24:52
’07統一地方選:県議選 姫路市、民主・竹内さん初当選 /兵庫
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/hyogo/news/20070409ddlk28010392000c.html

 ◇民主・竹内さん初当選 10選めざした清元さん、涙のむ−−姫路市

 現職7人、新人2人の計9人が8議席を争った姫路市は、民主新人の竹内英明さんが幅広く支持を得て初当選を果たした。

 市長や市議の出張費が首相並みに高額なことを独自に突き止めるなど市議会や指定管理者制度などの改革に取り組んだ市議1期の実績が評価され、連合兵庫も全面支援。事務所で支持者と万歳した竹内さんは、「県政改革にも全力で取り組みたい」と抱負を語った。

 「これまでの集大成」と10選を目指した清元功章さんが保守票を取り込めず落選したが、自民3、民主1、公明2、共産1の現有議席に保守系無所属新人の北野実さんが加わり、勢力構図は変わらないとみられる。

 ◇共産・星原さん初議席 釜谷、宮本、岸本さんも当選−−加古川市

 現職3人、新人2人が4議席を争った加古川市は、2回目の挑戦となった星原幸代さんが悲願の共産初議席を得た。女性県議誕生も同市で初めて。4期の実績と固い保守地盤に支えられた釜谷研造さん、初めて民主公認で立候補、出身労組を軸に連合の全面支持を得た宮本博美さんも死守。引退した現職から固い支持基盤を引き継いだ公明の岸本一尚さんも着実に票を伸ばして初当選した。「市民派」を掲げて2選し、今回自民推薦となった井上英之さんは無党派層に浸透できなかった。

 ◇日村さん返り咲く 小林さん3選−−豊岡市

 豊岡市(定数2)は、自民現職の小林喜文さんが3選、無所属元職の日村豊彦さんが6度目の当選を果たした。

 小林さんは、04年の台風23号からの復旧実績を挙げ、「但馬の思いと実情を県政に反映させたい」との訴えが、有権者に届いた。衆院議員、市長らが連日、応援に駆け付け「県と市のパイプ役」を強調した結果、保守層を中心に票を集めた。

 日村さんは元職ながら、5期18年務めた知名度を生かして、幅広い年代から支持を得た。県議を辞して挑んだ05年9月の衆院選で落選後、勉強会「志高塾」を設立。少人数から集会を重ねて訴えた「ふるさと再生」が、無党派層にも浸透した。

 ◇東野さん初当選 旧黒田庄町長が現職破る−−西脇市

 西脇市(定数1)では、新人で旧黒田庄町長の東野敏弘さんが現職の山本章さんを破って初当選。同町は西脇市と合併後も多可郡選挙区のままだが、東野さんは町長時代からの支持者らとともに支持を呼びかけた。山本さんは実績をアピールしたが、及ばなかった。

 ◇谷口さん再選 保守票まとめ−−相生市

 三つどもえの激戦となった相生市(定数1)は、無所属現職の谷口隆司さんが再選を果たした。自民推薦の谷口さんは「中心市街地の活性化」や「地産品のブランド化」などを選挙戦で訴え、保守票をまとめた。

 民主新人の宮崎一一さんは「高齢者の医療負担の軽減」、無所属新人の中山英治さんは「行財政改革の推進」を公約に挑んだが、及ばなかった。

 ◇藤本さん再選−−朝来市

 朝来市(定数1)は、無所属現職の藤本正昭さんが、無所属新人の清水隆夫さんを破り、再選を果たした。自民党推薦の藤本さんは、現職の強みを生かして選挙戦を終始リード。清水さんは風力発電による地域活性化などを訴えたが、選挙準備の遅れなどが響いた。事務所近くの公会堂で万歳した藤本さんは、企業誘致などによる元気な朝来市づくりを約束した。

 ◇原さん初当選−−淡路市

 淡路市(定数1)では、無所属新人の原哲明さんが自民推薦の現職北浦義久さんを破り、初当選を果たした。

 原さんの当選が決まると、淡路市富島の事務所には支援者らが駆けつけ、万歳をして祝福した。原さんは「民間で培った智恵と行動力、人脈を発揮し、元気な淡路を取り戻す」と抱負を述べた。

232片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/09(月) 18:26:32
 ◇小西さん初当選 期待票をまとめ−−篠山市

 無所属新人3人の争いとなった篠山市(定数1)は、「若さと力強いふるさとづくり」を訴えた41歳の小西隆紀さんが期待票をまとめ、初当選した。「経験豊富」という田中悦造さんと、「3度目の正直」を売り込んだ梶川瓔一さんは及ばなかった。小西さんは「誰よりも篠山を愛す」とアピールしたのが功を奏した。

 ◇実績をアピール 石川さんが3選−−丹波市

 現職と新人の一騎打ちとなった丹波市(定数1)は、自民現職の石川憲幸さんが無難に票をまとめて3選を果たした。「流れを変えよう」と訴えた無所属新人の芦田徳幸さんは及ばなかった。石川さんは「安全・安心な地域づくり」を掲げ、2期の実績と合わせてアピールし、芦田さんを寄せ付けなかった。

 ◇上田さん初当選 無党派層に浸透−−美方郡

 美方郡(定数1)は、自民党の推薦を受けた無所属新人の上田良介さんが、民主党の推薦を受けた無所属現職の中村茂さんとの一騎打ちを制し、初当選を果たした。上田さんは、保守層をはじめ無党派層にも広く浸透。「誇れる地域づくり」や教育施策のほか、若さをアピール。幅広い年代から支持を得た。

 ◇実績をアピール 藤原さんが4選−−小野市

 小野市(定数1)では、現職の藤原昭一さんが新人で歯科医師の藤本勝利さんを破り4選。自民の推薦を受けた藤原さんは3期の実績をアピールして保守票の取りまとめに尽力。藤本さんは同級生らと選挙戦を展開したが、及ばなかった。

 ◇安定した戦いで、山口さんが5選−−龍野市

 一騎打ちになった龍野市(定数1)は、無所属現職の山口信行さんが終始安定した戦いを展開し、5回目の当選を果たした。告示2日前に立候補を表明した無所属新人の金治法昭さんは、財政健全化などを訴えたが及ばなかった。

 ◇旧山崎町長の高嶋さん初当選−−宍粟市

 3回連続無投票が続き16年ぶりの選挙戦となった宍粟市(定数1)は、県とのパイプ役になって合併後の諸問題に取り組むと訴えた旧山崎町長の新人、高嶋利憲さんが初当選。4期16年の実績を背に戦った現職の長田執さん、「変革」を呼びかけた新人の春名哲夫さんを退けた。

 ◇小田さんが3選 現職の強さ発揮−−加西市

 前回統一選と同じ2人による再戦となった加西市(定数1)。現職で固い支持基盤を持つ小田毅さんが新人で元市議の大西啓之さんを振り切って議席を死守し、3選を果たした。大西さんは長い行政経験をアピールしたが、及ばなかった。

 ◇藤本さん初当選 保守層支持集め−−加東市

 加東市(定数1)では、自民公認で新人の藤本百男さんが無所属現職の小林護さんを破って初当選。藤本さんは「自民議席の奪還」を掲げて保守層の支持を集めた。民主の推薦を受けた小林さんは労組票の獲得に尽力したが、及ばなかった。

 ◇知名度を生かし、宗行さんが当選−−飾磨郡

 3新人による激戦となった飾磨郡(定数1)は、政党の推薦を受けなかった宗行恭義さんが、元県議の父を持つ知名度を生かして24年ぶりの選挙戦を制した。民主推薦の東影昭さんは若さをアピールしたが、無党派層に浸透しきれなかった。自民推薦の振角利允さんは現職の後継指名を受けたが出遅れが響いた。

 ◇旧大河内町長の上野さん初当選−−神崎郡

 現職と新人の一騎打ちとなった神崎郡(定数1)は、旧大河内町長で民主、社民、新社の推薦を得た上野英一さんが初当選。出身母体の自治労を中心に活動を展開し、大票田の福崎町で浮動票も取り込んだ。自民推薦の前川清寿さんは12年の実績を訴えたが、保守票をまとめきれなかった。

 ◇実績と強い支持 永富さんが当選−−加古郡

 三つどもえの激戦となった加古郡(定数1)は、民主推薦の現職永富正彦さんが2期の実績と労組の支持基盤に加え、無党派層へ食い込み死守。新人で加古川市議から転身した自民推薦の大矢卓志さん、稲美町議を辞めた中嶋修市さんは、いずれも知名度が低く支持を広げられなかった。

 ◇石堂さんが3選 保守票を手堅く−−佐用郡

 一騎打ちとなった佐用郡(定数1)は、無所属現職の石堂則本さんが3選を果たした。自民推薦の石堂さんは旧上月町長や県議2期などの豊富な行政経験をアピールし、保守票を手堅くまとめた。無所属新人の広利一志さんは及ばなかった。

 ◇内藤さん初当選 “父を引き継ぐ”−−多可郡

 民主公認の現職に自民公認の新人が挑んだ多可郡(定数1)は、現職県議で昨年死去した父の支持者らの票を引き継いだ新人の内藤兵衛さんが初当選。昨年の補欠選で初当選した藤本國明さんは、保守層に支持を広げられず苦杯をなめた。

233片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/09(月) 18:27:57
’07統一地方選:県議選 自民系が大幅後退、民主系は2増 /兵庫
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/hyogo/news/20070409ddlk28010399000c.html

 ◇自民系、ベテラン相次ぎ落選/公明全勝/共産は神戸で全敗、社民消える

 統一地方選の第1ラウンドとなる県議選(定数92)が8日、投開票され、無投票だった7選挙区11人を含む44選挙区92人の新議員が決まった。最大会派の自民は単独過半数(47)の獲得が目標だったが、牙城としてきた農村部の1人区などで苦戦を強いられ、公認・推薦を合わせた自民系は選挙前より7議席少ない38議席と大幅に後退した。民主系は同じ会派を組むと見られる推薦候補を含め、選挙前を2議席上回る20議席を獲得した。公明は公認12人が全員当選。共産は神戸市内で全敗し、社民は尼崎市に持っていた唯一の議席を失い、ゼロとなった。【竹内良和】

 無投票の11人を含む政党別当選者数は、自民25人(候補者数28人)▽民主18人(同22人)▽公明12人(同12人)▽共産5人(同17人)▽社民0人(同1人)▽新社会0人(同1人)。無所属は32人(同63人)だった。

 自民系は、公認28人、推薦21人と選挙前(45人)を上回る49人を擁立したが、長田執議長(宍粟市)を含む現職7人が落選。さらに議席の上積みを図るため空白区に立てた新人2人も敗れるなど、選挙前より7議席減らした。

 民主系は、過去最多の公認22人と、同じ会派での活動が見込まれる推薦3人が立候補した。神戸市内では公募の新人1人を含む9人全員が当選するなど都市部で支持を広げ、選挙前の18議席を2議席上回った。

 現有勢力より1人多い12人を公認した公明は、激戦区の神戸市兵庫、長田両区で議席を守るなど堅調な戦いで全勝した。定数1増の川西市・川辺郡でも事実上公明系の新人が当選し、実質13議席を確保した。

 前回、ほぼ半減の8議席に後退した共産は、今回さらに5議席に減った。神戸市では2新人が現職の議席を守れず、党の退潮傾向が加速した。

 尼崎市では県議の政務調査費の使途を追及していた市民オンブズマン出身の新人が当選した。

 新人は前回(20人)を4人上回る24人が当選。当選者の最年少は33歳、最高齢は75歳だった。

 当日有権者数は393万2673人(男186万2588人、女207万85人)だった。

毎日新聞 2007年4月9日

234片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/09(月) 18:31:16
’07統一地方選:知事選/県議選(その1) 新知事に荒井さん /奈良
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/nara/news/20070409ddlk29010101000c.html

 ◇マニフェストやダブル選メリット、最大限活用し圧勝

 柿本善也知事の引退に伴う知事選と、任期満了に伴う県議選(定数44)は8日投開票された。両選挙のダブル選は、1951年以来56年ぶり。知事選は、柿本知事の後継指名を受けた元自民党参院議員の荒井正吾氏(62)=自民、公明推薦=が、元共産党生駒市議の西ふみ子氏(71)=共産推薦=を大差で破り初当選を果たした。民主の“不戦敗”で事実上の自共対決となったが、投票率は51・47%と、衆院選と同日選の前回選(61・96%)を10ポイント以上も下回った。一方の県議選は、無投票当選が決まった5人(3選挙区)を含む16選挙区の44人が当選を決めた。投票率は53・17%で、前回選(49・26%)を4ポイント近く上回った。【松本博子】

 ◇新県議44人決まる−−自民過半数届かず、民・共2増

 県議選は、無投票当選の5人に加え、39人が新県議の座を得た。44人のうち、現職は34人▽元職2人▽新人8人。党派別では、自民は20人が当選した。民主は7人、公明3人で、共産は前回の3人から2議席増の5人。社民は1人だった。無所属は8人が当選した。

 大票田の奈良市・山辺郡選挙区(定数11)は、自民新人の小林茂樹さん(42)が初当選を果たしたほか、民主現職の田尻匠さん(49)も4選を成し遂げた。

 定数が1増えた生駒市選挙区(同4)は、共産元職の中野明美さん(59)がわずか2票差で滑り込んだ。

 一方、今回から定数1となった五條市、御所市の2選挙区は、現職同士の一騎打ちとなった。五條市選挙区は、自民推薦の無所属現職同士の対決。五條市長選(15日告示)への影響もからんで、選挙期間中は互角の戦いを繰り広げたが、最後は秋本登志嗣さん(58)が飯田正さん(59)を振り切り、6選を果たした。

 御所市選挙区では、無所属現職の川口正志さん(73)が8選。自民現職の上村庄三郎さん(62)を退けた。【松本博子】

 ◇父の遺志を継ぎ、小林さん初当選−−奈良市・山辺郡選挙区

 奈良市・山辺郡選挙区では、自民公認の小林茂樹さん(42)が、初挑戦で議席を獲得した。

 小林さんは、県議会議長を務めた元自民党県連副会長、故小林喬さんの長男。銀行員を経て、家業の住宅開発会社を継いだが、昨年11月に喬さんが7期目の途中で病死し、急きょ後を継いだ。父親を応援してきた支持者が中心になり後援会を組織。小林さんも、奈良青年会議所理事長などを務めた交友関係を生かし、幅広い支持を集めた。

 同市押熊町の事務所には多数の支持者が詰めかけ、小林さんは「厳しい選挙を乗り越えられたのも、皆さんのお陰です」と感謝の言葉を述べた。【黒岩揺光】

235片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/09(月) 18:33:54
’07統一地方選:知事選/県議選(その2止) 明日の県政、手腕に期待 /奈良
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/nara/news/20070409ddlk29010193000c.html

 ◇戦後最多V10−−北葛城郡選挙区76歳・服部さん

 〇…北葛城郡選挙区(定数3)では、服部恵竜さん(76)が戦後最多となる連続10回目の当選を果たした。71年に初当選。地元・王寺町を中心に支持を集めた服部さんは、「選挙になると気力が充実してくる。これまでの実績を生かし、奈良の活性化を図りたい」と笑顔を見せた。

 ◇花見前に清き一票

 ○…ポカポカ陽気となった8日、奈良市法蓮町の市立佐保川小の第85投票所では、カメラ持参で花見も兼ねた有権者が目立った。近くの佐保川沿いの桜は今が満開で、陸橋から桜並木をスケッチしていた同市大宮町4、植田健夫さん(73)は「朝一番に投票しました。自然環境を大事にしてくれる人に知事や県議になってほしいです」。

 ■解説

 ◇知事選投票率ダウン、民主“不戦敗”影響か−−知事選51・47%、県議選53・17%

 昨年12月、柿本知事の5選不出馬表明で動き出した知事選は、事実上の自共一騎打ちとなった。15年ぶりに知事が交代し、県議選との同日投票となったが、投票率は51・47%にとどまり、現職と新人2人の対決となった前回選を大きく下回った。民主の“不戦敗”や、県民の評価を二分する大きな争点がなかったことも影響した。

 柿本知事の後継指名を受けた荒井さんは、30人の公認・推薦候補を立てた自民の県議選戦略に乗り、個人演説会でも無理な動員はかけなかった。そのせいか、演説会では空席が目立ち、危機感の薄い選挙戦を展開したのは否めない。民主が候補者を擁立していたなら、状況は一変していたはずだ。

 元共産党生駒市議の西さんは健闘した。過去の県内選挙で、同党は98年の参院選奈良選挙区で14万8400票が最多だったが、今回はそれを上回った。元教員らしいソフトな語り口で、柿本県政からの転換を強調。平城遷都1300年記念事業の白紙撤回を明言し、生活実感に根ざした政策を訴え、無党派層に食い込んだ。

 今夏の参院選奈良選挙区(改選数1)には、既に自民、民主、共産3党が、それぞれ立候補予定者を決めている。今回の知事選結果が参院選にどんな影響を与えるか、各党の前哨戦は既に始まっている。【松本博子】

毎日新聞 2007年4月9日

236片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/09(月) 18:34:51
’07統一地方選:県議選(その1) 自民、単独過半数維持へ /和歌山
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/wakayama/news/20070409ddlk30010232000c.html

 ◇自民、単独過半数維持へ/民主1減、公明現有を確保−−新県議46人顔ぶれ決まる

 統一地方選の県議選(定数46)は8日、選挙戦になった6選挙区で投開票され29人が当選、無投票当選者と合わせ新議員46人の顔ぶれが決まった。自民が公認、推薦を合わせて単独過半数を維持する見通し。民主は2議席を守れず1減となった。公明は現有と同じ4議席を確保。共産は党勢拡大できず現有と同じ4議席になった。女性県議は2人。6選挙区の投票率は53・93%で、過去最低だった前回(03年)の61・92%を下回った。当日有権者数は54万7950人(男25万6000人、女29万1950人)。

 全14選挙区に57人が立候補。選挙戦の6選挙区には40人が出馬し、現職18人、元職2人、新人9人が当選した。無投票区も含めた当選者は党派別で、自民23人▽民主1人▽公明4人▽共産4人▽社民1人▽無所属13人となった。

 自民は現職25人を公認、新人3人を推薦。公認は23人、推薦は3人が当選した。東牟婁郡は定数2を上回る現職3人を公認し、2人が当選。推薦3人は会派入りが確実で、単独過半数の公算大となった。

 民主は補選以外では初めて公認候補を擁立。現職2人で臨んだが、岩出市で議席を落とした。推薦4人は無投票当選を含め3人が当選した。

 公明は、和歌山市で現職2人と新人2人を公認。4人とも当選し、現有議席を維持した。候補者ごとに地区割りし、精力的に票を掘り起こした。

 共産は現職3人、元職1人、新人1人と5人に絞って擁立。現職のうち2人は無投票当選。和歌山市も2議席を守った。西牟婁郡に立てた元職は善戦も及ばなかった。

 社民は公認の現職が当選し、現有の1議席を守った。

 無投票区も合わせた無所属20人は、現職6人のうち4人、元職3人のうち2人、新人11人のうち7人が当選した。

 ◇「観光資源、活用」−−和歌山市・初当選の片桐さん

 19人が立候補した和歌山市選挙区(定数16)で、無所属新人の片桐章浩さんが初当選を果たした。和歌山市新中島の事務所に集まった支援者を前に、片桐さんは「初心を忘れず全力で尽くしていきたい」と力強く述べた。

 経済活性化や観光産業の発展などを目指し、昨年末から本格的な準備を進めてきた。出身母体の関電労組や連合和歌山から全面支援を受け、昼間は街頭演説のほか支援労組も回った。夜は、地元地域を中心に開かれた小規模な集会に繰り返し出席。「より身近な候補者」を印象づけた。

 政策では「健康サービス産業」の創出から観光資源の有効活用を主張。雇用問題では社会保障制度の確立を訴え、フリーターやニート対策の必要性なども強調した。また東南海・南海地震対策にも取り組むとした。

 ◇「まちづくりを」−−紀の川市・初当選の服部さん

 現職2人、新人2人が激戦を繰り広げた紀の川市選挙区(定数3)では、無所属新人の服部一さんが初当選を決めた。同市粉河の事務所に当選確実が伝えられると、集まった支援者は歓声を上げ、拍手がわき起こった。

 服部さんは旧粉河町長。05年12月に行われた旧5町合併後初の紀の川市長選に立候補して敗れ、県議選に挑んだ。自民現職2人に加え、地元が同じ粉河地区で、元衆院議員の無所属新人が出馬。苦戦を強いられたが、「市長選のぬくもりがまだ残っている」(陣営幹部)ことを生かし、広く浸透。農業振興や道路整備の必要性などを訴え、支持を広げた。

 服部さんは「紀の川市の議員として、まちづくりのために全力を尽くしたい」と笑顔で決意表明。何度も万歳を繰り返し、喜びをかみしめた。

237片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/09(月) 18:36:08
 ◇「県民の目線で」−−田辺市・初当選の泉さん

 田辺市選挙区(定数4)は無投票の予想が一転して、現職3人、新人2人による選挙戦になり、無所属新人で元旧本宮町長、泉正徳さんが初当選した。知らせが田辺市新庄町の事務所に届くと、待ち受けていた大勢の支持者から大きな歓声と拍手がわいた。

 泉さんは旧本宮町の町議を経て99〜05年、町長を務めた。この間、5市町村の合併にかかわった。県議選には、町長の経験を生かすなどして準備。現職の地盤の旧田辺市を包み込むように本宮、竜神などで組織固めし、その後、有権者が集中する市街地に食い込んだ。

 支持者らと万歳をした泉さんは「皆さんに約束した通り、県民の目線でわかりやすい政治を心がけます。また、地方分権時代に対応できる県政を目指して全力を注ぎます」と話した。

 ◇「紀南活性化を」 前芝さん再選−−東牟婁郡

 現職3人と新人2人が立候補し、激戦となった東牟婁郡選挙区(定数2)で、再選を決めた自民現職の前芝雅嗣さん。「当確」の一報が流れると、串本町串本の事務所は大歓声に包まれた。

 新人の前回、地盤の串本町は西牟婁郡選挙区だったが、2年前に旧古座町と合併したことで東牟婁郡となり、区割りも変わった。「地元の串本町以外は初めて回るところばかり」と苦戦を強いられた。しかし、持ち前のフットワークの良さで、広い郡内をくまなく回り、確実に支持を広げた。

 まだ春だが、紀南の強い日差しを受けての選挙戦。すっかり小麦色の肌になった前芝さんは「紀南地方の活性化のため、豊富な観光資源を生かした施策を」と2期目の抱負を語った。

 ◇そろって復活 宇治田、山下さん−−和歌山市

 昨夏の和歌山市長選で落選した無所属元職の宇治田栄蔵さん、山下大輔さんがそろって復活当選を果たした。

 宇治田さんは初当選からの支持者を固め、着実な選挙戦を展開。中心市街地の活性化などを訴えた。陣営は仁坂吉伸知事と桐蔭高の同級生だったこともアピール。県政への意欲を強調した。

 山下さんは、若手企業経営者ら従来の支援者が支持。また、無党派層の掘り起こしを狙って街頭演説を繰り返した。政策では環境、教育問題などで「和歌山の明るい未来を」と訴えた。

 ◇新人2人当選、民主現職敗れる−−岩出市

 現職1人、新人3人が立った岩出市選挙区(定数2)は、いずれも無所属新人で自民・公明推薦の山本茂博さんと川口文章さんが、市制施行後初の県議選を制した。

 山本さんは昨年から着々と組織固めを進めた。川口さんは出遅れが心配されたが、中芝正幸市長が支援し、助役まで務めた行政経験をアピールした。前回、旧那賀郡選挙区でトップ当選した民主現職の東幸司さんは、紀の川市から転居しての挑戦だったが、期待していた「新住民」にも浸透し切れず、涙をのんだ。

 ◇現職2人が当選、共産奪回ならず−−西牟婁郡

 西牟婁郡選挙区(定数2)は、後援会組織の引き締めと実績、知名度で票を集めた自民の町田亘さんが8選、草の根選挙で浸透を図った無所属の玉置公良さんが4選。4年ぶりの議席奪回を期した共産元職、高田由一さんの追い上げを阻んだ。

 町田さんは、合併で欠けた支持基盤を再構築して実力を発揮。玉置さんは有権者が最も多い地元の白浜町を中心に、これまでの議員活動の実績などを強調した。高田さんの陣営は「かつてない盛り上がり」としていたが、届かなかった。

毎日新聞 2007年4月9日

238片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/09(月) 18:38:05
’07統一地方選:県議選(その2止) 「地域活性化を」県民託す /和歌山
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/wakayama/news/20070409ddlk30010273000c.html

 ◇投票率53・93%、過去最低を更新−−無投票8区も影響

 選挙戦となった6選挙区の投票率は53・93%と、前回(03年)の61・92%を下回り、過去最低を更新した。「平成の大合併」後で初の県議選にもかかわらず、無投票区が過去最多だった91年と並ぶ8区に上ったことも、選挙ムードに水を差したとみられる。

 選挙区ごとの投票率(かっこ内は前回)は、和歌山市50・12%(54・43%)▽田辺市51・53%(無投票)▽紀の川市65・70%(旧5町で69・94%)▽岩出市45・68%(旧岩出町47・13%)▽西牟婁郡64・85%(73・86%)▽東牟婁郡69・46%(無投票)。有権者が最も多い和歌山市で4・31ポイント落ち込んだ。

 多くの陣営は期間中、「盛り上がらない」と口をそろえた。後援会カードに住所や電話番号を書く人が減ったという。ある現職の陣営幹部は「誰に電話しても『はいはい、分かりました』と言われる。今までなら『うちは決まっているから』と断る家もあったのに」と、手応えをつかみかねた。街頭での反応も鈍く、個人演説会も減ったという。

 争点も浮かび上がらなかった。選挙公報によると、最も多くの候補が取り上げたテーマは、少子高齢化対策や地域医療など保健福祉関係。雇用創出や観光振興、農林水産業支援、防災なども挙がったが踏み込んだ政策提言はほとんどなかった。

 今夏には参院選が控える。投票率は前回(04年)58・43%。市町村別では和歌山市が最低で51・36%だった。有権者の政治離れをいかに防ぐかが問われる。【辻加奈子】

 ◇まつりに場所譲る

 ○…田辺市の119カ所の投票所のうち、同市上秋津の久保田児童会館は今回、地元の伝統行事「行者さんまつり」に場所を譲った。「まつりは昔から8日」と、前区長の泉一夫さん(58)。約100年前、大峯山に33回登った人が役行者の石仏を祭ったことから始まり、はっきりとは分からないが、家内安全や無病息災を祈るという。このため、有権者は少し離れた上秋津農村環境改善センターで投票。当日は児童会館で、朝から地域の人たちの餅つきが行われた。

 ■視点

 ◇影薄かった官製談合事件−−チェック機能、課題に

 新しい県議46人の顔ぶれが決まった。しかし、無投票8選挙区で投票権を行使できなかった有権者は、全体の3分の1。さらに、選挙戦となった6選挙区でも具体的な政策論争は聞かれず、「お願い」コールが響いた。社会情勢が変化し、政治のあり方や行政へのニーズも多様化する中、候補者の見識や政策能力を問うにはほど遠かった。

 昨年の官製談合事件では、前知事の追及と事実解明に議会へ期待がかかった。だが、実際の動きは鈍く、地方自治法に基づく百条委の設置も見送った。多くの議員は「議会は捜査機関ではない。違法行為のチェックまでできない」と言うが、大阪地検特捜部が県庁を捜索後、もっと調査できたのではないかという思いはぬぐえない。

 選挙期間中、事件に触れ、議会のチェック機能強化などを掲げる候補もいる一方、取り上げない候補も多かった。選挙という格好の機会に何も語らないのでは、政治への不信感は増すばかりだ。議員定数削減や政務調査費の透明化など、議会改革を掲げた候補の少なさにも不満が残る。

 また、政党の存在感も薄く、どの党も現有勢力と同数程度しか公認しない守りの選挙。地盤に頼り、食い合う「旧態依然」も散見した。

 和歌山は景気低迷や過疎化などで、「活性化」が叫ばれて久しい。官製談合事件を「チェック機関」として反省するとともに、なれ合いや旧弊を排し、県民の注目を集める議論での活性化が、県議会にも望まれる。【辻加奈子】

毎日新聞 2007年4月9日

239片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/10(火) 01:17:41
風吹き変わる議会 世代交代へ 県議選自民大敗 兵庫神戸N
http://www.kobe-np.co.jp/kobenews/sg/0000295962.shtml

 「変える」。その言葉に有権者は一票を託した。現職が次々と敗れ、二十四人の新人が当選した八日の兵庫県議選。不適切な使途が発覚した政務調査費問題など、議員不信が高まる中、民意は「変革」を選んだ。三十歳代の当選者が九人。「平成の大合併」が一段落した後、初の統一選では世代交代が進んだ。一方、汚職事件に絡んで議会刷新が叫ばれた神戸市議選でも、新人の当選が相次いだ。「しがらみのない政治を」。春の風に乗った「改革派」たちは、あらためて約束を口にした。

 「春風が吹きました」-。当選確実の一報に、支持者らが集まった事務所が一瞬どよめき、割れるような拍手と大きな歓声がわき起こった。

 一人区の芦屋市で、初当選を決めた無所属の山田美智子さん(60)。自民推薦で、四期連続当選のベテラン現職、門信雄さん(57)=無所属=に八百六十七票差で競り勝ち、「しっかりと議会改革に取り組んでいきます」と抱負を語った。

 政党関係者から立候補の打診もあったというが、「市民派」を貫いた。門さんの政務調査費ずさん処理が発覚したことから議会改革の必要性を説き、「市民の良識が問われる」と訴え続けた。

 自身が会長を務める自然環境保護団体を中心に草の根の選挙運動を展開、無党派層の支持を広げていった。芦屋初の女性県議誕生。山田さんは「これからも市民の目線で県政をチェックしていく」と誓いを新たにした。

 同じ一人区で、十二年ぶりの選挙戦となった神崎郡では、旧大河内町長から県会に挑んだ上野英一さん(53)=民主、社民、新社会推薦=が初当選を飾った。

 四選を狙った現職前川清寿さん(65)=自民推薦=との一騎打ち。国や県の公共事業を地元に誘導すれば評価される「陳情型政治」への疑問を投げ掛け、「神崎郡から政治を変えたい」と訴えた。顔を紅潮させて事務所に現れた上野さん。「中央と地方の格差をなくし、庶民の政治を取り戻す」と握手攻めにあった。

 定数一減の七議席に対し、十一人が挑んだ尼崎市。市議から転身を図った無所属の丸尾牧さん(42)が初当選し、「県会を変えようという市民の力で当選できた。公費の使い道をはじめ、皆さんと一緒に改善に取り組む」と表情を引き締めた。

 一九九三年、カラ出張問題に伴う出直し市議選で初当選以来、四期十四年にわたり「市民派」を掲げ、議会改革などに力を注いできた。「市民オンブズ尼崎」の一員として、県議の政務調査費の不適切な使途を追及。全国的な制度見直しのきっかけにもなった。

 「完全無所属」がモットー。選挙戦では「政務調査費の領収書はすべて公開する」などと訴えてきた。「市民の役に立つ議会に変える」との思いが届き、「尼崎の改革は進んだ。次は県だ」と丸尾さん。短い言葉に決意がにじんだ。

240片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/10(火) 01:18:36
現職2人が落選 政調費問題書類送検組 兵庫神戸N
http://www.kobe-np.co.jp/kobenews/sg/0000295958.shtml

 政務調査費(政調費)の不適切な支出を指摘され、書類送検された県議で、今回立候補した三人のうち、ベテラン二人が落選した。いずれも、新人候補が政調費問題を争点の一つに掲げた選挙区で、有権者の厳しい審判が下った。

 「期待に応えられず、申し訳ありませんでした」。政調費の使途公開などを掲げる無所属新人との一騎打ちに敗れた、芦屋市の自民推薦、門信雄さん(57)=無所属=は支持者一人一人に頭を下げた。

 書類送検後、嫌疑不十分で不起訴処分に。四期十六年の実績をアピールしたが、及ばなかった。「政調費の問題については、けじめをつけたつもりだった。しかし、こういう結果が出たことを厳粛に受け止めたい」と肩を落とした。

 県議選立候補者の最高齢で、議長も務めた姫路市の自民、清元功章さん(78)は十選を逃した。

 「最後のご奉公」と挑んだ戦いだった。落選の報に言葉は少なく、支持者に「すまなかった」とわびた。政調費問題に加え、世代交代の流れも加速した。

 一方、豊岡市の自民、小林喜文さん(63)は三選を果たした。

241片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/10(火) 01:19:23
社民、新社会 議席失う 兵庫神戸N
http://www.kobe-np.co.jp/kobenews/sg/0000295961.shtml

 護憲の灯に逆風-。県議選では共産の落選が相次ぎ、社民、新社会は議席を失った。土井たか子名誉党首が一大勢力を築いた「兵庫の社民」は、最後の砦(とりで)だった現職が落選。神戸市内の議席がゼロとなった共産は議会活動に支障をきたすことになり、陣営は重苦しい空気に包まれた。

 「県会の議席を守れず、申し訳ありませんでした」。五選を目指した尼崎市の社民現職の今西正行さん(68)は、支持者に深々と頭を下げた。土井名誉党首と辻元清美衆院議員が応援に駆けつけ、党を挙げて議席の死守を目指した。「護憲」「格差是正」を訴えたが、党勢の衰えに加え、高齢を不安視する声もあり、有権者の心をつかめなかった。

 今西さんは「県会唯一の議席を失い、非常に責任を感じている」と肩を落とし、「平和や格差の問題は残っており、今後は一県民としてかかわっていく」と話した。

 共産は、一九七一年以来守ってきた神戸市内の議席が消滅。尼崎市でも八七年から維持してきた二議席を一気に失った。全体で五人にとどまり議案提案権だけでなく、六人以上で認められる交渉会派の資格さえ失った。

 神戸市東灘、垂水区では党派を超えて支持を集めたベテランが引退。新人と二人三脚で総力戦を展開したが、議席には届かなかった。東灘区の新人古谷敏郎さん(56)は、負担増の解消や憲法九条堅持を訴えたが、バトンタッチは失敗。「申し訳ない」と言葉を絞り出した。党県委員会幹部は「暮らしの問題など有権者の怒りは感じていた。なぜ、得票に結びつかなかったのか、分析したい」

 一方、灘区では新社会新人の井上力さん(57)が敗北。「議席は失ったが、護憲の活動は続けていきたい」と前を向いた。

242片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/10(火) 01:20:33
自民が歴史的大敗 兵庫県議選 兵庫神戸N
http://www.kobe-np.co.jp/kobenews/sg/0000295758.shtml

 兵庫県議選(定数九二)は八日、投開票され、最大会派の自民が、公認・推薦で三十八議席(無投票当選を含む)にとどまった。前回、前々回の四十三議席を下回る歴史的大敗となった。政務調査費の使途をめぐる問題から議会改革の進め方が最大の争点に浮上。改革推進への期待が新人二十四人を当選させる追い風となり、自民は現職議長や県連選対委員長など、中堅ベテラン勢が相次いで落選した。自民は、保守系無所属の当選者九人を会派に加えれば過半数の四十七議席になるため、今後、多数派工作に乗り出す。一方、同日投開票の計四十四道府県議選で、自民の議席占有率は50未満になった。

 兵庫県議選で、民主系が二十議席に伸ばす一方、共産は三減、一議席を維持していた社民、新社会がともに議席をなくし、二大政党への流れを印象づけた。

 県議選は前回より十人多い百四十四人が立候補。無投票を除く三十七選挙区で八十一議席を百三十三人が争った。

 同日投開票の神戸市議選(定数六九)は総定数が削減され、戦後最少の九十三人で争い、世代交代が進んだものの、各会派ともに現有議席をほぼ維持する結果となった。

 昨年の市議汚職事件に対する有権者の反応が注目された中、事件を受けて結成された政治団体「神戸改革フォーラム」の現職二人と、新人一人が当選した。

 党派別では自民、民主、公明が一増。共産が現有議席を維持した。

243片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/10(火) 01:22:15
汚職事件考慮7割 神戸市議選出口調査 兵庫神戸N
http://www.kobe-np.co.jp/kobenews/sg/0000296097.shtml

 神戸新聞社が八日、神戸市内の投票所で実施した出口調査で、神戸市議親子が実刑判決を受けた汚職事件について、有権者の約七割が投票の判断材料にしたことが分かった。特に、事件を「重視した」と答えた人では、二人が自民党市議だったことから、自民の候補者に投票した人は約一割にとどまった。しかし、若い世代や無党派層では関心が薄かった。

 調査は神戸市中央区と垂水区で実施、計六百四十七人から回答を得た。

 全体の35・6%が、市議親子による汚職事件を「重視した」と回答。「判断材料のひとつ」(31・7%)と合わせれば、67・3%が汚職事件を投票時に一定考慮したことになる。

 「重視した」と答えた人で自民候補に投票したのは11・0%。民主、公明を合わせた市会与党三会派は48・4%だった。

 一方、「あまりこだわらなかった」と答えた人のうち22・5%が自民候補に投票。与党三会派では60・6%に達した。

 また、汚職事件を重く見た有権者のうち最多の35・2%が「政策や公約」を「最も重視した」と回答。「あまりこだわらなかった」有権者は、「政党・党派」を重視して投票した人が26・9%と最も多く、「政策や公約」は18・6%と三番目だった。

 年代別では、五十-六十代で事件を「考慮した」人が七割を超えたのに対し、二十-三十代では三割以下にとどまった。四十代でも「あまりこだわらなかった」が三割を占めており、若い世代の関心の低さが目立った。

 約四割を占める無党派層の動向を見ると、民主とともに、新社会に投票した人が17・5%と最も多く、空港建設問題が争点となった一九九九年の前々回市議選に並ぶ支持を集めた。次いで神戸改革フォーラム、自民、共産、公明の順だった。しかし、事件を「重視した」のは25・2%。特定の政党を支持している人と比べて特に低かった。

244片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/10(火) 01:24:51
自民「1人区」取りこぼす 県議選各党派分析 兵庫神戸N
http://www.kobe-np.co.jp/kobenews/sg/0000296072.shtml

 八日に投開票された兵庫県議選は、定数九二に対し、自民が推薦を含めても三十八議席にとどまり、過半数の四十七議席を大きく割り込んだ。民主は公認を二議席伸ばし、民主系は二十議席となった。公明は現状を維持。共産は、三減の五議席となり退潮傾向を食い止められなかった。社民、21世紀をひらく兵庫県政連合、新社会は党、会派の存亡をかけ、それぞれ公認一人を擁立。21世紀が議席を守ったが、社民、新社会は失った。

【自民】

 過半数の四十七議席を目標に、候補者を公認二十八人、推薦二十一人にしぼったが、十一人が落選した。これまで自民の牙城だった「一人区」で、取りこぼしたためだ。

 二十四ある一人区は改選前、自民系が二十一を押さえていた。今回は十一期を務めた現職が引退し三つどもえの争いとなった三木市など、激戦となる選挙区が目立った。結局、七選挙区で公認、推薦の議席がなくなった。

 地方選初の候補者公募を実施。神戸市内の自民空白区、東灘、垂水の各選挙区に各一人をぶつけ、垂水の新原秀人さん(44)が当選した。

【民主】

 「参院選、次の衆院選の突破口」(辻泰弘県連代表)と位置づけ、改選前の十六議席に対し、公認二十二人、無所属推薦五人を擁立。公認十八議席、民主系無所属が二議席を獲得した。

 宝塚市の伊藤順一さん(44)が初当選したほか、定数三の神戸市東灘、西区で、自民や共産を抑え、現職二人が当選するなど、都市部で強さを発揮した。

 しかし、郡部では、神崎郡で民主、社民などの推薦を取りつけた無所属新人の上野英一さん(53)が当選を果たしたものの、(旧)多可郡、相生市、豊岡市などの公認候補が落選した。

【公明】

 前回と同様、公認を十二人にしぼり、全員当選を実現した。「市町合併や定数削減の中で、手堅い選挙に徹する」(赤松正雄県本部代表)戦いを展開。神戸市では、兵庫区の現職、松田一成さん(54)が八年前、僅(きん)差(さ)で敗北していることから重点候補と位置づけ、連続トップ当選を決めた。長田区では現職、渡部登志尋さん(58)が二議席を自民、共産と争った。民主の現職が引退し、当選ラインの上昇が懸念されたが、三選を果たした。

【共産】

 八年前に十四人の公認を当選させたが、前回は八人に退潮。「自民政治の暴走を食い止め、二大政党制を打ち破る」(岡正信県委員会委員長)と巻き返しを図った今回は、現職五、元職四、新人八の計十七人を擁立したが、前回からさらに三議席を減らした。加古川市で初の議席を獲得したが、ベテラン現職二人が引退した神戸市内で、全選挙区で議席を失ったのが響いた。

【社民】

 前回二人だった公認は、一人が無所属で立候補したため、尼崎市の現職、今西正行さん(68)だけだった。街頭で格差是正を中心に訴え、四期の実績を強調。一議席死守に全力を挙げたが、定数七に十一人が立つ激戦に及ばなかった。

【21世紀】

 前回、現職三人を擁立し全員当選を果たしたが、今回は加古郡の現職、永富正彦さん(69)だけが、民主の推薦も得て立候補。播磨町で自民推薦の新人に大差をつけられたが、地元の稲美町で逆転し議席を守った。

【新社会】

 神戸市須磨区の現職が引退し、灘区の新人、井上力さん(57)が唯一の公認だった。神戸市議四期の実績をもとに改革推進を訴えたが、自民、民主の現職の壁を破れず、県会の議席を失った。

245片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/10(火) 08:04:16
新知事に荒井氏初当選-【県議選】自民後退、22議席 奈良
http://www.nara-np.co.jp/n_all/070409/all070409a.shtml

 第16回統一地方選の前半戦となる知事選と県議選は8日投票、即日開票され、新知事には新人の荒井正吾氏(62)=無所属、自民・公明推薦=が、同じく新人の西ふみ子氏(71)=無所属、共産推薦=を抑えて、予想通り初当選を果たした。ただ、西氏は善戦し、知事選の共産党推薦、公認候補の中で過去最高の票数を得た。県議選は、無投票当選(3選挙区5人)を除く13選挙区で新県議39人が決まった。全44議席のうち、議席減でまともに影響を受けた自民党が厳しい戦いを強いられた。公認、推薦を合わせて22議席を獲得、目標の過半数をかろうじて確保したが、前回の29議席からは後退した。民主党は公認の7人が当選し、議席を伸ばした。共産党も現職3人と元職・新人の各1人が当選し、計2議席増。公明党は手堅く3議席を獲得した。社民党は現職1人のみという厳しい結果となった。新人は、全体で8人が当選した。県平均の投票率は、知事選が50%を超えて51.47%、県議選も知事選を上回り53.17%だった。当日有権者数は、知事選が114万7746人。県議選が選挙戦となった13選挙区で102万3535人。

246片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/10(火) 10:13:05
「対話の会」当選お礼辻立ち
自民 過半数割れで役員 讀賣滋賀

 嘉田知事を支援する政治団体「対話でつなごう滋賀の会」(対話の会)が定数47のうち4分の1を占める12議席を獲得し、自民党を過半数割れに追い込んだ県議選の投開票から一夜明けた9日、県内では対話の会の当選者がさっそくお礼の辻立ちをしたり、自民党が組織立て直しに向けた会合を開いたりと、様々な動きや思いが交錯した。


 ◇対話の会


 対話の会の寺川庄蔵代表は、同会が擁立した当選者へのあいさつ回りを始め、新会派結成に向けての意思確認などを行った。嘉田知事も、全47当選者への「祝福行脚」の中で、対話の会の当選者とも顔を合わせ、激励。街頭で有権者に支持を感謝する当選者もいた。

 彦根市選挙区(定数4)の中沢啓子さん(48)とは、彦根市で開かれた県立大の入学式で同席し、壇上でがっちり握手。式典終了後は中沢さんの事務所で「中沢さんは川や琵琶湖のことなど環境について考え、県に伝えてくれています。若い女性県議として期待しています」と話した。

 犬上郡選挙区(定数1)を制した辻孝太郎さん(62)の事務所では、辻さんの支持者約50人を前に「地道に選挙区内を歩いてきた辻さんだからこそ、住民の声を県政に届けられるはず」と激励。辻さんは「対話を大切にし、嘉田与党として頑張っていく」と話した。

 一方、大津市選挙区(定数10)で当選した沢田享子さん(58)は、JR唐崎駅前で通行人に頭を下げた。「おめでとう」と声をかけられ、「(当選という)結果を実感した。県民の声を県政に届けたい」と抱負を述べた。高島市選挙区(定数2)でトップ当選した清水鉄次さん(50)も精力的に支持者のあいさつ回りをこなした。


 ◇自民党県連


 公認24人のうち8人が落選した自民は同日午後、地元選出の国会議員らが大津市で緊急の役員会を開いた。無所属のうち自民党系の5人と、公明2人の協力を加えても過半数に届かない。このため会議では、無所属当選者らの取り込みが可能かどうかなどを話し合った。

 宇野治・県連会長は「今週中には会派に入ってもらえるかどうか、めどをつけたい」と話した。


 ◇無所属


 今回、無所属で当選したのは9人で、議会の勢力を決める会派構成のカギを握りそうだ。

 9人の中には、自民党系や民主党系のほか、対話の会の推薦を受けた人もいる。「対話の会の推薦をもらったが、当選前から民主系会派に入る前提だった」「会派には入らないが、対話の会の支部長になる予定」などとする人がいる一方、「嘉田知事と対立する今までの(自民系)会派では支持を得られない。第2会派を作ることもあり得る」「会派としての政策や考えをもう一度聞きたい」など、態度を決めかねている当選者もいる。


 ◇栗東市


 県議選の結果は、新幹線新駅の「おひざ元」である栗東市でも波紋を広げた。

 国松正一市長は「選挙結果イコール新駅設置の是非が問われるものではないと思っている。栗東市選挙区で当選した2人をはじめ、関係者が議論を重ね、新駅設置に向けて努力していく」とのコメントを出した。また、統一地方選後半で行われる市議選や、夏の参院選については、いずれも「影響はない」とした。

 新駅予定地周辺の区画整理事業対象地の地権者(63)は「既成政党への強い反発がこういう結果に結びついたようで残念。対話の会が対話を重視するなら、ぜひ話し合いたい」とした。

(2007年4月10日 読売新聞)

247片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/10(火) 10:14:43
府議・京都市議選 民主が存在感示す 自・公・共ほぼ横ばい 讀賣京都

 8日に投開票された統一地方選前半戦の府議選(定数62)と京都市議選(同69)は、民主が躍進、自民、公明、共産はいずれもほぼ横ばいの結果となった。市議会は若返りも進んだ。今夏には参院選、来年には京都市長選が控えており、統一地方選の結果がどう影響するか、注目される。(北島夏記、諏訪部敦)

      ■府議選

 公認14人を立てた民主が11議席を獲得。現職は全員当選し、山科区では初めて議席を奪った。改選前の府議会では、無所属議員と「民主党・府民連合」を構成し第2勢力だったが、今回の選挙で公認議員数だけを見ても共産の11人と並び第2党となった。

 自民は前回より1減だが、南丹市・船井郡で推薦した無所属新人が当選しており、ほぼ現状維持。公認の空白区だった向日市、京田辺市・綴喜郡でも議席を獲得した。しかし、政党別の得票率は30・5%で、前回より4・2ポイントダウン。

 共産は前回と同じ11議席を得たが、2議席あった右京区で1議席を失い、山科区でも敗北。得票率は24%で前回より0・9ポイント減った。

 候補者全員が議席を得た公明は左京、山科、右京区で新人が当選して新旧交代に成功した。

 新政会も現職2人が当選した。

      ■京都市議選

 民主が存在感を示し、公明と並ぶ第3党に躍進した。前回より7人多い19人を投じて2議席を増やし、保守層が強い東山区で圧勝、初の議席を獲得した。候補者の大幅増が影響し、得票率は前回の11・7%から倍近い22・9%に増えた。しかし、北区や左京区で複数の候補が落選するなど、不安定さも見せた。

 自民は、ベテランが引退した西京区の一般公募組2人のうち公認1人が当選。左京区で元議員が復帰を果たしたが、伏見区や、自民で独占していた東山区で現職が落選、1議席を失った。

 共産は、下位で苦しい戦いを強いられた人も多く、南区で現職が落選し、1議席減と元気がなかった。得票率も自民が28・7%で5・9ポイント減、共産が24・8%で1・4ポイント減となった。

 公明は前回と同じ12人で、上京、西京区の2人が新しい顔ぶれになった。

 市議会全体では新旧交代が進んだ。ベテラン市議が相次いで引退。20、30歳代が3人増えて13人になった。若返りの一方、市政に精通したベテランが減ったことで、チェック機能などの一時的な低下を心配する声も上がった。

      ■国政選挙

 選挙期間中は今夏の参院選候補者が街頭演説などに同行。また、2005年の衆院選で議席を争った現衆院議員や前衆院議員が、自身の選挙区で立つ府議、市議候補者を熱心に支援する動きが目立った。

 新川達郎・同志社大大学院教授(地方自治論)は「民主は候補者を多く擁立し、票を掘り起こして結果を出したが、現職を落としたところもあり、党の基盤固めは必要。自民は保守分裂の収拾、共産は基礎票に加え浮動票を取り込む必要性が浮き彫りとなった。これらの課題は、次の統一地方選だけでなく、今夏の参院選にも言える」と指摘している。

(2007年4月10日 読売新聞)

248片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/10(火) 10:15:50
激戦の跡
278票差3人競る 府議・東大阪 讀賣大阪

      □府議選・和泉市

 (定2、候4)

 自民、公明の各現職と民主の新人が激しく競り、議長経験もある自民の重鎮が苦杯をなめた。トップ当選の公明の池川康朗さんは前回より約1500票の上積み。太田党代表が告示前から投票日直前まで計3回も選挙区入りするなど「異例中の異例。国政選挙でも考えられない」(党府幹部)という党本部の支援を受け、組織を引き締めた。

 初当選を果たした民主の森和臣さんには、投票率が前回比で5・27ポイント上がったことや、共産が擁立を見送ったことなどが自公批判票を集める追い風になったとみられる。元議長で7選を目指した自民の杉本光伸さんは、告示前から駅前に立つなど「最近の選挙では記憶にない」(陣営幹部)ほどの危機感で臨んだが、保守層にも世代交代を求める声があり、前回から約5000票減らして落選した。

     □府議選・東大阪市

 (定7、候8)

 過去2回は、自民、公明、共産が各2、民主が1と議席を分け合い、無投票だったが、28年ぶりの3議席獲得を狙う自民が30歳代の3人を擁立。現職の西野弘一さんには衆院議員の父・陽さんが、新人の宗清皇一さんには宗清さんが秘書として仕えた塩川正十郎・元財務相が、街頭演説や個人演説会などに応援に駆けつけ、着実に浸透していった。

 公明や民主の現職は組織が固く、残る2議席を自民新人の青野剛暁さんと、共産党員である長尾淳三市長の支援を受ける同党の2現職が争う形に。278票差に3人がひしめく際どい勝負になったが、自公民がこぞって「共産市政批判」を展開した影響か、共産の1人が涙をのんだ。

    □大阪市議選・福島区

  (定2、候4)

 16年にわたり自民の議席独占が続いたが、批判票を集めた共産新人の清水忠史さんがトップ当選し、同区では20年ぶりに共産議席を獲得した。

 清水さんは選挙期間中、市議会での自民、民主、公明のオール与党体制が、第3セクターの破たんや同和行政を巡る不正を許したと主張。「市政に対する市民の怒りが勝利に結びついた。現状を変えてほしいという期待を強く感じた」と勝因を分析する。共産は市議選全体で前回から3議席伸ばし16議席に躍進。12月に任期満了を迎える関淳一市長への批判票ともいえ、市長選に影響を与えそうだ。

 自民現職の太田勝義さんは前回より735票減らしながらも議席を確保。一方、労組の支援を受けた民主新人の国本政雄さんは、市職員厚遇問題の逆風にさらされて全国的な民主躍進の流れに乗れず、81歳と市議選候補者の中で最高齢だった自民現職の玉木信夫さんとともに落選。

      □堺市議選・北区

  (定9、候12)

 無所属現職の長谷川俊英さんは1年前から団地で政策チラシの配布を続けるなどして地域に浸透、7000票を上回る高得票でトップ当選した。

 各党の戦いをみると、それぞれ新人2人を擁立した自民と民主は民主に軍配が上がった。

 民主の水谷一雄さんと池尻秀樹さんは組織票を分け合うとともに府議選・北区に立った関守さんと連携する作戦が奏功し、2議席を確保。自民は引退した現職の応援を受けた池田克史さんに票が偏り、高松慶暢さんは届かなかった。

 公明は徹底した票割りを行ったほか、陣営予想を大きく上回る個人票を集め、候補3人で計1万7820票を獲得し全員当選。2人を擁立した共産は元小学校教諭の新人石本京子さんが組織票に加え、個人票で抜け出し、議席を得た。無所属ウィンネットの新人三田真理子さんは準備期間が短く、期待した女性票が集まらなかった。

(2007年4月10日 読売新聞)

249片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/10(火) 10:16:12
前半戦分析 印象づけた「世代交代」
30歳代府議5人、大阪市議3人増 堺市議に29歳2人 讀賣大阪

 統一選の前半戦では、府議、大阪市議に30歳代が大幅に増えたうえ、堺市議でも前回はゼロだった20歳代が2人当選するなど、〈世代交代〉を印象づけた。

 府議では、30歳代が前回より5人増え、14人当選。一方で、50歳代は8人減の45人。最年少は32歳で、前回、1人誕生した20歳代は立候補がなかった。

 当選回数で見ると、5回以上が2人減って20人。最多は堺市西区・土師幸平さん(76)=民現=の10回。土師さんは最年長者でもある。新人は4人減の28人だったが、和泉、大阪狭山両市で30、40歳代の新人が60歳代の現職に競り勝ち、若返りが進んだ。女性は前回と同じ7人だった。

 当選者の最少得票は大阪狭山市・古川照人さん(35)=無新=の8213票。一方、落選者の最多得票は、1万9921票を得た和泉市・杉本光伸さん(63)=自現=で、“一票の格差”は前回の約2・7倍よりやや緩和したものの、約2・4倍あった。

 大阪市議選では、30歳代の議員が前回より3人増え、11人誕生。30歳代が2けたに乗ったのは28年ぶり。最年少は33歳(3人)、最年長は76歳。新人は21人と、前回(20人)とほぼ同じだった。

 政令市移行後、初めて行われた堺市議選では、29歳の議員が2人誕生。ただ、新人の当選は10人にとどまり、前回の16人から減少した。

(2007年4月10日 読売新聞)

250片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/10(火) 10:17:56
新しい風に期待
新人当選39人投票率は低迷 讀賣兵庫

 統一地方選前半戦の県議選(定数92)、神戸市議選(同69)では、新人がそれぞれ24人(前回20人)、15人(同13人)当選するなど“新しい風”への期待が高まっていることを示した。その反面、投票率は県議、市議選ともに50%を下回るなど有権者の関心は低く、政治離れがさらに加速していることも印象づけた。いかに改革を実行し、有権者の関心を引き寄せるか。新議員には重責が課せられている。(本田祐介、西山幸太郎)

        ■県議選

 開票結果の大勢が判明した8日深夜、自民党県連幹部のある県議は「予想外の大敗。ベテラン県議も相次いで落選した。議会への影響は計り知れない」と口調を硬くした。

 自民は公認・推薦を合わせ11人が落選し、過半数を大きく割り込む38議席(公認25人)にとどまった。現職議長や県連選挙対策委員長、9期務めたベテラン議員までが落選した。長年牙城(がじょう)だった保守地盤の1人区だけでみても、候補者22人のうち7人が敗北する惨敗だった。

 不正な使い道が発覚した政務調査費問題が議員不信を招き、影響したことは否めない。書類送検されながら立候補した自民現職3人のうち、2人が落選。有権者が明確に「ノー」を突きつけた格好だ。加えて地域に閉塞(へいそく)感が漂い、有権者の改革への期待が地方にまで広がっていることを示す結果ともなった。

 一方で民主は、都市部を中心に、公認候補が前回より4人多い18人当選し、参院選に弾みをつけた。

 自民は今後、無所属議員を会派に受け入れ、過半数確保を目指す。しかし、数合わせだけで議会運営を掌握しようとする発想は、議会を一層わかりにくくし、県民を遠ざけることになる。議会を、よりオープンな論戦の場に「改革」できるかも注目される。

      ■神戸市議選

 前自民党市議2人による汚職事件の影響が焦点になった神戸市議選は、自民、民主、公明の与党3会派が引き続き過半数を維持する結果になった。

 最も〈逆風〉を受けたはずの自民は、会派に所属しながら無所属で出た候補を含めて20議席を獲得し、改選前より1増。候補者全員が当選した民主、公明も改選前よりそれぞれ1議席伸ばした。特に民主は、得票率で22・43%(前回16・72%)と大幅増で、参院選に勢いをつけたともいえる。

 しかし、投票率は過去最低の44・98%に落ち込んだ。有権者の半数以上が棄権した現状を見れば、市議会が市民の信任を得たとは言い切れない。汚職事件で政治不信が増幅し、「投票しても何も変わらない」というあきらめが広がったのではないか。前市議2人の選挙区である中央区と東灘区の投票率がそれぞれ38・48%と42・07%で、ワースト1、2を占めたことがそれを象徴している。

 1兆円超の借金を抱える財政の立て直しや、需要予測を50万人下回った神戸空港の利用促進など、市の課題は山積している。有権者の目を再び市政に向けてもらうには、一人ひとりが襟を正し、正常なチェック機能を発揮するしかない。当選した議員は、失った市民の信頼回復という重い課題を引き継ぐことになった。


新議員に当選証書


 県議選(定数92)と神戸市議選(同69)の投開票から一夜明けた9日、無投票当選者を含め、新県議、新市議計161人に県選管、市選管からそれぞれ当選証書が交付された。

 神戸市中央区役所では午前10時半から、同区選挙区で当選した県議2人、市議5人の代理人に証書が手渡された。阪神大震災が起きた1995年の選挙が震災で2か月延期された影響で、当選者が正式に議員になるのは改選前議員が任期を終える6月11日となる。

(2007年4月10日 読売新聞)

251片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/10(火) 10:18:38
県議選分析 新勢力、無所属動向カギ
自民「信任得た」民主「次へ基盤」 讀賣和歌山

 8日投開票された県議選で、自民などの推薦を受けて当選した無所属の新人ら数人が、最大会派の自民党県議団に加わる見通しとなった。今回の選挙では、知事与党の自民、公明両党が過半数を確保するなど、各党の勢力に大きな変化はなかっただけに、無所属議員の動向が注目されており、近く県議会の新しい勢力分布が固まる。

 46人の新たな内訳は、自民23、公明4、共産4、民主1、社民1、無所属13。自民は改選前から2議席減となったが、党県連は「全体としては満足。信任を得たと考えている」と受け止める。一方、民主は岩出市で議席を失ったものの、和歌山市で女性現職がトップ当選。党県連では「推薦と合わせて4人が当選して、一歩前進。次の戦いへの基盤が築かれた」と評価する。

 現職は、立候補した39人のうち34人が当選(無投票含む)した。新人の当選者は、14人のうち10人(同)だった。このうち自民・公明の推薦が2人、自民推薦が1人で、民主推薦は1人。自民党県連によると、「元議員も含めて4人程度は自民の会派に入りそう」(県連幹部)という。

 一方、年齢別では、30歳代3人、40歳代6人、50歳代22人、60歳代11人、70歳代4人。4年前の当選時に1人いた20歳代はいなくなり、逆に70歳代が1人から大幅増。平均年齢は、53・9歳から55・7歳に上がった。当選回数は、5回以上が14人を数え、9回が最高となった。

 当選者には10日、県庁などで当選証書が渡される。任期は、30日から4年間。


堀内秀雄・和大教授に聞


 県議選の結果を受けて、和歌山大の堀内秀雄教授(自治体政策論)に、今後の県議会の課題や有権者のあり方を聞いた。

 選挙事務所でバンザイする当選者たちの映像を見ながら、これでいいのかと危機感を覚えずにはいられなかった。

 昨年の官製談合事件をはじめ、地域経済の停滞や、雇用、防災、福祉などセーフティネットの未整備、教育、文化の荒廃、人口流出など和歌山が抱える問題はあまりに多い。こんな和歌山にしたのは誰なのか。各候補者にもその責任はあったはずだ。なのに、この4年で何をしてきたのか、今後優先する政策は何か、が全く見えてこなかった。

 投票率は、53・93%と前回を7・99ポイントも下回り、戦後史の最低投票率を更新した。有権者のあきらめにも似た気分が、投票率の低下という形となって表れ、民主主義の危機を増幅させたのは間違いない。

 政策は実行してこそ価値が出る。談合を根絶するために議員が知恵を絞る、議員定数や政務調査費の問題にメスを入れる、中心市街地や町村の苦悩に再生プランを出す――など、なすべきことは多い。

 新議員には、口利きに力を注ぐような「政治屋」でなく、県民の立場で政策を考える「ほんまもんの政治家」であることを切に求めたい。

 そして、有権者はその行動の監視を通じて〈市民力〉を発揮しよう。希望の紀州を創るのは今日からだ。

(2007年4月10日 読売新聞)

252片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/11(水) 01:19:06
’07統一地方選:県議選終え「嘉田派」「反嘉田派」、多数派工作が過熱  /滋賀
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/shiga/news/20070410ddlk25010532000c.html

 嘉田由紀子知事のマニフェスト実現を目指す嘉田新党「対話でつなごう滋賀の会」(対話の会)の公認・推薦候補計12人が当選し、民主、共産なども含めた「親嘉田派」が定数47の過半数の26議席を占めた県議選から一夜明けた9日、対話の会の当選者はあいさつの辻立ちを行うなどして、新たなスタートを切った。一方、惨敗を喫した自民や、躍進した民主はそれぞれ県議らが会合を開催。早くも無所属当選者の取り込み工作などが始まった。【服部正法、森田真潮、高橋隆輔】

 ◇「無所属議員、こちらへ」

 東近江選挙区(定数4)でトップ当選した同会公認の新人、木沢成人氏(34)は支援者へのお礼に「朝立ち」。東近江市内の交差点で午前7時ごろから約2時間、「もったいない」の旗を手に、往来のドライバーに「ありがとうございました」と深々と頭を下げた。地元では既におなじみの姿。クラクションを鳴らしたり、手を振って祝福するドライバーもいた。嘉田知事はこの日、党派を問わず当選者へのあいさつ回りをした。同会の寺川庄蔵代表(63)も擁立した候補をねぎらうため、琵琶湖一周の行脚に向かった。

 今後の焦点は議会内の「与野党」の数。対話の会と民主、共産などを合わせた「親嘉田派」と自民などの「反嘉田派」の人数差は5人だが、対話の会の推薦当選者のうち2人は自民推薦も受ける。この2人は毎日新聞の取材に、それぞれ「思案しているところ」「今回の審判は『嘉田いじめ』で自民がしっぺ返しをくらった。(自民の)動きを見定めないといけない」などと答えている。

 自民は9日、大津市の県連事務所で役員会を開き、国会議員や県議らが集合。今後の県議会では、第1会派として出来る限り無所属議員の取り込みを目指す方針を確認した。県議選での予想外の敗北を受け、新幹線新駅問題について柔軟姿勢を打ち出すべきとの意見も出たが、結論は10日の会派会議に持ち越した。

 民主系会派は同日夜、草津市内で会合を開き、自民勢力の過半数割れを確定させるよう結束することを確認した。

 ◇トップ当選続々「知事選の風」残ってた−−対話の会

 予想を超えたともみえる「対話の会」の躍進の背景には何があったのか。

 「風は感じない」。告示後に各選挙区の多くの陣営の関係者がたびたび口にした言葉だ。対話の会は東海道新幹線新駅(栗東市)やダムなどの「凍結・見直し」を含む知事マニフェストの実現を目指す政党。議会で多数派を占める自民などを、選挙戦術の中で知事のマニフェスト実現を阻む「抵抗勢力」と位置づけ、昨年7月の知事選で吹いた「もったいない旋風」に似た追い風を起こそうとした。しかし、対話の会公認候補の陣営関係者すら「知事選は政策提案もあったが、県議選は地縁血縁や利害関係の中で動く選挙。風頼みでは勝てない」と話し、知事選と同じような図式を描くことの困難性を指摘する声は多かった。

 ある自民公認候補は選挙公報で「新駅ストップ」と明記し、県や栗東市、周辺市などでつくる設置促進協議会の議論を見守るという従来の党県連の方針から一歩踏み込んだ。「風」を気にしての行動だったようにも見えるが、陣営関係者は投票数日前に「そうしてはみたが、結果的には思ったより嘉田知事の『風』はなかった」と話し、風の影響を否定的に見ていた。

 しかし結果を見ると、大津市では前回労組の支援を受けて7位で当選した沢田享子さんが、今回は労組支援なしで対話の会公認で出馬しトップ当選。長浜市・東浅井郡では選挙中、当選を危ぶむ声も聞かれた角川誠さん(対話の会公認)もトップ当選するなど、「風」の影響がうかがえた。

 民主党県連の朝倉克己幹事長は「風が吹いたというより、知事選の風が残っていたように思う。方々で『抵抗勢力がせっかく誕生した知事の足を引っ張ってばかりいる』という県民の思いを感じた」と話した。【服部正法】

毎日新聞 2007年4月10日

253片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/11(水) 01:20:36
’07統一地方選:府議選/京都市議選 自・民・共、3極構造定着 /京都
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/kyoto/news/20070410ddlk26010484000c.html

 8日から9日未明にかけ、次々と当選者が決まった統一地方選第1ラウンドの府議選(定数62)と京都市議選(同69)。両選挙とも前回と比較して党派別の増減はほとんどなく、府政界における自民、民主、共産の「3極構造」は定着した印象だ。地域別には勢力図の変化は数多くみられ、7月の参院選にも微妙な影響を与えそうだ。選挙結果の注目点を探ってみた。【矢倉健次、山田奈緒】

 ◇公認当選微増、民主に存在感−−府議選

 自民は公認の当選が前回比1減の24議席だが、無所属の当選者に推薦1人と会派入りの可能性のある新人2人がいる。「指定席」だった1人区の綾部市や大激戦の亀岡市で新人が取りこぼしたが、1増の京田辺市・綴喜郡で確実に議席を取り戻し、右京区で2議席奪回に成功。全体としては前回並みの成績だった。

 民主は公認が1増の11人、推薦は1減の3人だが、会派入りの可能性がある無所属新人が1人当選。課題だった京都市内は山科区で新たに議席を得て、同市外で定数が複数の選挙区は二つを除いてすべてで公認か推薦の無所属候補が議席を得た。府議会第2会派の座を確保した意味も大きく府政界での存在感は増した。共産は前回と同じ公認11議席だが、前回は推薦の無所属1人が当選しており実質的に2回連続の議席減。上京区で議席を奪回したが山科、右京区で現職を落とし、牙城といえる京都市内の勢力にやや陰りが見えてきた。

 公明は組織票を固める伝統的な選挙で前回同様6人全員が当選。参院選でもキャスティングボードを握る存在になりそうだ。告示直前に木村繁雄代表(向日市)が引退した新政会は1減の2議席。従来会派に所属していた無所属現職1人も当選したが、基盤だった京都市外で民主が勢力を伸ばしてきた影響は大きく、今後、存在意義を問われるのは避けられない。

 ◇ベテラン議員落選で世代交代−−京都市議選

 自民は前回の当選数から1議席減の23議席だが、改選前の議席数は維持し、第1党を守った。だが、前回は無投票を除く9選挙区中6選挙区でトップ当選したのに比べると今回はゼロ。市内で党支持層が縮小しつつある印象は否めない。

 20議席の大台を維持できず19議席となった共産だが、現職が北区で1、2位当選し、上京区でもトップ。生活相談などで築いた市民との密な関係を反映させた。

 公認12人全員が当選した公明は、山科、南、右京区で現職が1位当選。西京区でも新人が2位当選するなど、市内の強固な組織は健在だった。

 前回を大幅に上回る19人を公認した民主は2増の12議席。一気の勢力拡大を目指すも複数擁立の北、左京区でそれぞれ2人が共倒れ。支持層は着実に広がっているが、票の分散で思うような結果は得られなかった。

 また、自共民それぞれでベテラン議員が落選。民主は市副議長や党市議団長も涙をのみ、結果として世代交代が進んだ。現役大学生ら8人が立った20代の候補者の当選は2人どまりだった。一方、政党推薦を受けない無所属候補は6人中2人が当選。現職の無所属が左京区で3000票近い差をつけてのトップ当選。有権者の政党離れも見て取れた。さらに、前回比1増の14人の女性議員が誕生。議席の約20%を占めた。


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