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文教・スポーツ

283片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/05(日) 08:22:15
教育改革:教育委制度が重要テーマに浮上 履修不足などで
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/gyousei/news/20061105k0000m010080000c.html

 高校の履修単位不足問題などを受け、教育委員会制度のあり方が教育改革の重要テーマに浮上してきた。履修実態を把握すべき都道府県教委が、その職務を果たしていなかったとの認識が広がっているためだ。ただ、国の関与強化を視野に入れる安倍晋三首相らに対し、地方分権に逆行しかねないとの懸念もある。強化すべきは教委自体の権限か、国の関与かが今後の焦点となりそうだ。

 教委には学校を設置・運営する権限が与えられいる。都道府では知事が5人の有識者らを委員に任命し、うち1人が教委から教育行政を統括する教育長(通常、一般職公務員)に任命される仕組みだ。従来から「教育委員は単なる名誉職になっている」など形がい化が指摘されてきたが、履修不足やいじめ問題で一気に見直し論に火がついた。

 首相は先月30日、教委について「どの機能を強化するのか。国との関係(の見直し)もある。それを含めて議論してもらいたい」と記者団に語り、政府の教育再生会議で制度改革の議論を始める考えを示した。提起したのは、国の関与をどう強化するかとの視点だ。

 ただし、教委制度は00年施行の地方分権一括法で、国による都道府県教育長の任命承認権や教委への是正要求権が撤廃された経緯がある。伊吹文明文部科学相は履修不足に関連し「権限と予算の統制がなければ、責任の所在が明確にならない」と不満を語ったが、承認権復活などを目指せば地方分権との整合性が問われることになる。

 そうした中、教育再生会議委員の門川大作京都市教育長らが主張するのは教委そのものの強化だ。文科相の諮問機関・中央教育審議会は昨年10月、教委の会議公開や首長との協議会設置を提言。教育長を教育委員から選ぶ現行制度の見直しも唱えており、これらが論点となるとみられる。【平元英治】

 ◇現場の風通しよく

 ▽教育評論家・尾木直樹氏の話 国の教育行政は万全でなく、住民の声を反映する仕組みが必要だ。校長や教員が教委をチェックする双方向の評価制度の導入など、教育現場の風通しをよくすることが本当の改革ではないか。

毎日新聞 2006年11月4日 21時09分 (最終更新時間 11月4日 23時55分)

284片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/05(日) 09:29:20
まだ倍くらいあるもんなきっと。

必修逃れ、後出し報告40校超…文科省の調査期限後に
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20061105i201.htm

 高校が必修科目を教えていなかった問題で、文部科学省が全国調査の集計を締め切った後に、必修逃れを名乗り出る高校が相次いでいる。

 学習指導要領を読み違え、未履修に気づかなかった学校もあれば、当初は「このままやり過ごせれば」と思い、口をつぐんでいた学校も。同省調査(1日現在)によると、未履修の学校数は540校だが、今後もしばらくは、該当校が増えることも予想される。文科省は、必修逃れの実態を把握するため、都道府県を通じ、先月31日を期限に各校に報告を求めていた。ところが、読売新聞社の調べでは、40校以上で、今月1日以降に必修逃れが判明している。

 1日になって6科目の必修逃れを認めた徳島県の私立徳島文理高は、先月行われた県の2回の調査に「未履修はない」と回答。県に対し、きちんと履修しているかのような時間割表を提出したほか、教諭に対しても、必要な単位は足りていると生徒に説明するよう指示していた。豊崎博司校長は、「明るみに出たらまずいと思い、報告できなかった」と必修逃れを隠した理由を説明。生徒にも謝罪した。

 群馬県の私立桐生第一高は先月26日の時点で、未履修科目があることがわかっていたのに、県への報告はやはり1日。推薦入試で内申書が虚偽であることが判明すれば、入学を認めない方針を示す大学が現れ始めたことを知り、報告を決めたという。学校側は「生徒への影響があまりに大きいと思い、このままやり過ごせればと考えていた。だが、黙っていれば、推薦入試などでより迷惑がかかると思った」と弁明した。

 学習指導要領の読み違いになかなか気づかなかった学校も。指導要領は、「公民」について、「現代社会」の1科目を履修するか、「倫理」「政治・経済」の計2科目を履修するよう求めているが、大阪市の私立英真学園高では、2003年度以降、「政治・経済」のみを履修させてきた。大阪府の問い合わせには当初「問題なし」と回答していたが、今月1日になって同じケースで履修漏れと報道された学校があることを知り、慌てて府に報告した。

 このほかにも、中高一貫校の北九州市の明治学園高は、高校教育課程の「情報」を中学3年で教えていたが、事前に必要な認可手続きをとっておらず、2日に福岡県から「履修漏れにあたる」と指摘された。

(2006年11月5日3時0分 読売新聞)

285片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/05(日) 09:35:15
必修漏れ高校、地方ほど高率 予備校少なく代役 道内、「受験対策校内で完結」  2006/11/05 06:54
http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20061105&j=0022&k=200611053802

 全国の高校で必修科目の履修漏れが相次いだ問題で、道内では全国最多の46校で発覚し、全高校に占める履修漏れの割合も14%と、全国平均の10%を上回った。塾などが少ない地方に行くほど、履修漏れ校の率が高くなる傾向に、高校が「予備校」の役割を求められる地方の実態が浮かびあがる。

 「予備校や塾も地元にはなく、参考書ひとつそろえるのにも苦労する。本校の場合、受験対策は学校の中で完結するしかなかった」。名寄高校の山根治彦教頭は、地方が抱える現実に触れ、必修漏れの背景にある地域間格差を指摘した。

 大手の予備校や塾がないため、高校が受験対策を一手に担う傾向は旭川市や函館市などの道内中核都市でもみられる。

 旭川市内では映像で講義を行う「サテライト」予備校はあるが、予備校本体はない。旭川東高の谷川信幸教頭は「学校が予備校の果たす役割をカバーし、生徒の進路希望をかなえるしかない」。函館市内の公立高校の教頭も「地域の期待も大きい。預かった生徒の進路を保証しなくてはならない」と訴えた。

 文部科学省のまとめによると、履修漏れが明らかになった高校は一日現在、全国で五百四十校。全国の一割の学校で履修漏れがあった。このうち、履修漏れ校の割合が各都道府県の全高校の一割以上に達したのは、北海道を含む二十道県で、福井県の46%を筆頭に東北、北関東、北陸、中国・四国、九州などの地方に偏った。

 対照的に首都圏や関西、中部圏の都市部の都府県の履修漏れ校の割合は、全国平均を下回った。神奈川、千葉、埼玉県はいずれも2−4%台。四百四十六校と全国最多の高校を抱える東京でも、履修漏れのあった高校はわずか十二校(2・6%)と低い数字にとどまっている。

 こうした傾向について、函館の公立高校の教頭は「履修漏れが首都圏や関西で比較的少ないのは、予備校も多く、学校と予備校のすみ分けができている、ということかもしれない」と語った。

 履修漏れが発覚した高校に共通する動機は、受験対策。

 二○○三年度開始の新学習指導要領がゆとり教育を掲げ、情報などの科目を必修とした一方で、受験科目は以前と変わらなかったことが最大の要因となった。

 お茶の水女子大の藤原正彦教授は「塾などが少ない地方では、学校が受験指導に大きな比重を占めている。都市部の子供たちと互角に戦えるよう学校側が指導しなくてはならなかった」と話す。ゆとり教育の理念と入試の現実がかけ離れている限り、抜本的な解決は難しそうだ。

286片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/05(日) 09:48:24
【ニュースアイ】 「必修逃れ」 全高校の4割
受験優先、現場に重圧 讀賣岩手

 高校で卒業に必要な必修科目が教えられていなかった問題で、県内では、私立を含む全高校の約4割にあたる36校(養護学校1校含む)で、必修科目の履修漏れが明らかになった。これだけ数字が突出した背景には、高校が受験対策の役割を一手に担わざるを得ない地域事情がある。(友部有也)


 必修逃れのため、補習を受けないと卒業できない3年生の数は、県内では約4200人に上る。これらの高校に理由を聞くと、「受験対策」というキーワードが浮かび上がってくる。「必修と知りながら、センター試験を重視して意識的にカリキュラムを変えた」(県立盛岡一高)、「生徒を志望大学に行かせてやりたいと思うあまり、受験に関係ない必修を削った」(私立岩手高)…。

 県教委によると、高校生の大学・短大への進学率は、全国ワースト2位の37・2%(2005年度)。県教委は「学力向上プロジェクト」として、「国公立大合格者80人」「難関大学合格者2ケタ」など数値目標を掲げる18校に計1350万円を支出し、大学教授による授業や先進校視察などの取り組みを支援。さらに今年度からは、11の進学校に一律300万円を助成する事業に乗り出すなど、対策に躍起になっている。

 皮肉にも、新規事業の対象となった11の進学校は、すべて必修逃れを行っていた。助成金で予備校講師に学習指導を依頼している高校の副校長は「最近は学校現場でも、数値目標を掲げるやり方が定着しつつある。うちは難関校の合格者数は伸びていないのが実情。県教委だけでなく、卒業生や保護者からも『何とかしろ』というプレッシャーを強く感じる」と明かす。

 県内の高校は、予備校の補完的な役割を期待されるという事情もある。四国並みの面積がある岩手では、都市部以外の生徒が、通学や下宿などで費用がかさむ進学校を選ばず、地元校に進むケースも少なくない。予備校や塾といった学習施設の数や充実度も、首都圏には遠く及ばず、頼みの綱は「学校」ということになる。

 県教委幹部は「学習指導要領の逸脱はあってはならないこと」とした上で、「学校以外に学習の場がないので、学校が頑張らないといけないと思い、行き過ぎてしまった面はある」と、現場に相当の重圧がかかっていることを認める。

 私立高校も事情は変わらない。世界史や情報など10単位の必修逃れが明らかになった私立盛岡中央高校(盛岡市)では、2007年度から、東大など難関校を目指す「特進スーパープレミアムコース」を新設する。予備校に行かなくても済むカリキュラムを組むのが特徴だ。中田義計教頭は「保護者からも『学校で全部面倒をみてほしい』という要望は強い」と話す。

 一方、2002年度から始まった完全週5日制に象徴される「ゆとり教育」で、授業時間は限られている。特に県立校は、体育祭や応援団の練習など各高校ごとに受け継がれている伝統行事に充てることも多く、やりくりは難しい。こうした難題を一気に解決する“裏技”が、必修逃れだったのではないか。

 地理歴史科目の必修逃れが発覚した県立進学校の副校長は、「学習指導要領に合っていないのは当然知っていた」とした上で、「悪いと言われれば確かにそうだが、(必修逃れをせざるを得ない)葛藤(かっとう)はある」と本音をもらす。受験制度が変わらない限り、この問題はまた起こりうるとの意見は根強い。

 「岩手の教育行政は過去一貫して学力向上を目指してきたが、目先の点数にこだわり過ぎた。今回の問題は象徴的な出来事だ」。岩手大教育学部の千葉昌弘教授(教育学)はこう分析し、「勉強の出来る子にばかり目を向ける『一極集中』の教育論を見直し、基礎的な学力の底上げを図るべき」と指摘している。

(2006年11月5日 読売新聞)

287片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/05(日) 09:52:25
必修逃れで県立68高校を再調査 県教委 讀賣栃木

 高校の必修逃れ問題で、県教委は4日、宇都宮市の県総合教育センターで、県立高68校(単位制の学悠館を除く)を対象とした再調査を始めた。県教委は10月27日、各高校の報告に基づき、県立13校で必修逃れがあったと発表し、文部科学省にもそう報告しているが、同様の実態があっても未報告の学校がある可能性があることから、再調査を行うことにした。4日は約35校を調べ、きょう5日に残りの約30校を調べる。

 再調査では、各校長が教育課程表や時間割、年間学習指導計画などを持参。県教委の指導主事ら約15人が午前9時から、カリキュラム編成の意図や必修10教科の履修状況について各校長らから聞き取りを行った。

 社会科や情報など、特に必修逃れが疑われる教科については、別室に移動したうえで、授業で使用したプリント類を用いてさらに詳細な説明を求めたという。

 1校目となった宇都宮高の国井久校長は、調査に対し、「生徒の自己実現のため、実態や特性に応じた(カリキュラム)編成を行っている」などと述べ、未履修はないことを強調した。調査終了後、報道陣の質問に応じた国井校長は、調査が約1時間半にわたったことについて、「地歴教科で、詳細な資料を持参したため、時間がかかった」と説明。「最終的には県教委が(必修逃れかどうか)判断するのだろうが、各学校は生徒の特性も異なる。限られた授業時間数の中で、ギリギリの状態でやっている」と、現場の実情に理解を求めていた。

(2006年11月5日 読売新聞)

288片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/05(日) 09:53:07
必修逃れ 私立3高で説明会
補習で軽減策 受験前に戸惑いも 讀賣埼玉

 必修科目の履修逃れをしていた県内私立9高校のうち、聖望学園(飯能市)、正智深谷(深谷市)、東京成徳大深谷(同)の3校で4日、生徒や保護者向けに説明会が開かれた。焦点の未履修分の補習については、文部科学省の指導により軽減策がとられることになったが、生徒らからは、大学受験の追い込み時期を目前に戸惑いの声も聞かれた。

 生徒や保護者への説明会はいずれも、報道陣をシャットアウトして行われた。

 出席者の話によると、聖望学園の説明会では、学校側が、世界史と日本史で未履修が発生したことを謝罪した後、〈1〉週末に1日10時間〈2〉平日の放課後に3時間――の補習授業を行うことで、卒業に必要な条件を満たす方針を説明した。

 3年生のある女子生徒は、「週末にまとめて授業をした方が、早く終わって良い」と安心した表情を見せた。ただ、3年生の男子生徒は、「この時期に暗記の多い科目が増えるのは負担だ。学校の言う通りに授業を受けてきたのに、何でこんなことになったのか」と、学校側への不信感を隠せなかった。

 また、保護者からは、「『私学が独自の授業をして何が悪い』と学校側が開き直っているとも取れる発言があった。学習指導要領に沿うのが大前提のはずだ」との疑問の声も聞かれた。

 ただ、一部からは「今の大学受験制度自体に問題がある」と、一定の理解を示す声もあったという。

(2006年11月5日 読売新聞)

289片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/05(日) 10:09:48
受験優先 意識マヒ 讀賣岡山

 県内の高校で必修科目の未履修が発覚して1週間余り。公私立14校で計3376人が、影響を受ける。最も多い生徒は50分授業350回分も足りない。県や県教委に提出したものとは違う“裏カリキュラム”を使った結果だ。文部科学省の救済策を適用すれば、3年生の補習は、本来の授業時間より少なくて済むが、学ぶ機会を奪われたまま、高校生活を終えることになる。「生徒のため」を口実に、進学実績を上げようと学習指導要領を無視した学校。見過ごした県、県教委。そのツケが入試シーズンを迎える生徒たちに降りかかる。

 「目的のために手段を選ばない姑息(こそく)なことをし、反省しています。おわび申し上げます」。10月30日夜、県立岡山城東(岡山市下)は体育館で緊急の保護者説明会を開き、大島吉則校長が約270人に深々と頭を下げた。予定を30分延長して1時間半。気温18度、館内の肌寒さも忘れ、保護者が大島校長らの説明に聞き入った。

 学校側の釈明に対し、様々な意見が出た。学校を励ます声、責める声。「シュンとするな」。「なぜ、こんなことに」。男性保護者(58)は「原因は受験。ルールに反したのは良くないけど、仕方ない」と、困った顔をした。

 城東は今春、東京大に2人、慶応大に3人、岡山大に67人を送った進学校。今回の未履修問題で、2、3年生616人が世界史、日本史、地理のいずれかを35回補習する必要がある。文科省の救済策の対象になる回数ではないが、3年生は放課後や土曜日に補習。入試前のこの時期に、突然負担が増えることに変わりない。

 同校が必修科目の一部を教えなくなったのは、学校週5日制が完全導入された2002年度。対象となった当時の2年生は、大学入試センター試験で5教科7科目が課された最初の学年。大島校長は「受験科目を重視しすぎた。『順法意識』がマヒしていた」と振り返る。

 未履修が露見した今回、補習が必要になった3年生の反応は様々だ。男子生徒(18)は「受験に生かせる補習もあるはず」と前向きにとらえ、女子生徒(18)は「学校が、受験対策にと考えたことで仕方ない。学校を責めるのはおかしい」と、かばう。一方、「この時期に受験と関係のない勉強はしたくない」。「学校のミスを生徒が尻ぬぐいするのはおかしい」と、怒る生徒もいる。

 未履修が判明した各校の教師からは、「学校週5日制で授業時間は減った。教科に総合学習、情報が加わった。授業のやりくりは、難しくなる一方だ」との不満が声があがっている。

 1日開かれた県教育委員会会議で、「学習指導要領に従わなかったのは問題」と、委員や事務局は一致した。ところが、委員が「あなたが教師なら、受験に関係ない授業を生徒に強いられますか」と、改めて問いかけると、事務局職員は答えに窮した。

 「何としても卒業させる」と、各校は救済策を待たずに補習計画を策定した。「時間がない。まず計画を立て、後は救済策や生徒、保護者からの要望で修正していく」という。週明けには、本格的に補習授業が始まる。受験勉強を考えれば、残された時間はわずか。正規のカリキュラムを崩した各校は、生徒を守ろうと、手探りのまま走り出した。

(2006年11月5日 読売新聞)

290片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/05(日) 10:10:45
校長の処分表明 県教育長「絶対許されない」 讀賣愛媛

 高校の必修逃れ問題で、県立学校の校長60人を集めた臨時校長会が4日、松山市道後姫塚のにぎたつ会館で開かれた。野本俊二・県教育長は各校で相次いで発覚した必修逃れについて、「絶対に許されないこと」と批判。校長の処分を考えていることを表明し、再発防止を求めた。これに対して全校長が起立して「申し訳ありませんでした」と頭を下げた。

 53の県立高校と7の養護学校の校長が出席。野本教育長は「私立より授業が少ない中、進路開拓に悩みはあると思うが、ルール違反は許されない。校長の皆さんを信頼していたが、私の認識が甘かった。猛省を促したい」と、強い口調で不快感を表明。

 「学習指導要領を逸脱し、虚偽の報告をしていたことを考えると、処分は当然。定例の教育委員会で協議したい」と述べ、「ルール違反であるということを共有し、是正措置を早急にしなければいけない」と呼びかけた。

 続いて県教委高校教育課の丹下敬治課長が、文部科学省からの通知を説明。履修不足の授業の補習をすることや、補習を含む授業時間を総授業数の3分の2程度として代わりにリポートの提出で履修を認めるなどの取り扱いや、卒業生については卒業を認めることなどを紹介した。

 校長からは「インターネットなどで、校内外から問題を指摘してもらうようにしたい」「地域の人などからの外部評価を検討したい」などの意見があり、県教委は「情報公開などの防止策を検討し、報告してほしい」と呼びかけた。

 県教委からの3度の問い合わせにも「問題なし」と回答した西条高校の秋田豊成校長は「生徒や保護者に迷惑をかけた責任を痛感している」と話した。

(2006年11月5日 読売新聞)

291片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/05(日) 10:39:13
歓迎戸惑い「基準見えぬ」必修漏れ救済措置
2006年11月05日
http://mytown.asahi.com/toyama/news.php?k_id=17000000611050004

 文科省の通知が、県教育委員会を通じて各校に届いたのは2日午後3時半過ぎ。各校は授業終了後に急ぎ職員会議などを開き、対応を協議した。


 高岡南高校では、補習スケジュールの作成を1日から中断して、文科省の方針が決まるのを待っていた。今回の通知を受けて、補習時間を70から50時間程度に減らす方針だ。


 篠田伸雅校長は「生徒の負担が軽減されるのは、率直にありがたい」と歓迎する。
 PTAによると、ある男子生徒は「自分たちとしてはありがたいが、ちゃんとやっている学校の生徒からは、不公平だと思われるかも」と話した。


 一方、通知の解釈をめぐり、戸惑いの声も聞かれた。


 履修漏れの生徒のうち、7人が情報と世界史合わせて105時間の補習が必要な呉羽高校は、夕方から職員会議を開き、対応を協議した。


 長谷川充校長は「一読するとかなり厳しい印象を受ける。授業時間を減らしていい基準がはっきりわからない」と話す。今後の補習日程については、週明けにも県教委と相談する方針だ。


 富山南高校では、世界史などの授業を15時間だけ行った後に、ほかの受験科目に振り替えたため、3年生193人全員が、残り55時間分の補習が必要だ。


 浅谷昌美校長は「補習時間が3分の2に短縮できれば、大変にありがたいが、うちの場合は適用できるのか」と話す。生徒には「正式なことは週明けに県教委と話し合わないとわからない」と説明したという。


 県教委学校教育課は「生徒にとって負担軽減となるのは確かだ」と話す一方、現場にはわかりにくい部分があることを認め「具体的な運用については、文科省に問い合わせており、改めて県教委としての見解を示したい」と話している。

292片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/06(月) 08:37:52
この人の言うことは没になりやすいが、今回のは割とまともだ。

下村官房副長官:小中教員の採用「市町村教委に」
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/seitou/news/20061106k0000m010091000c.html

 下村博文官房副長官は5日、静岡県熱海市で講演し、高校の履修単位不足問題に関連し「文部科学省、都道府県教委、市町村教委、学校の関係を整理する必要がある」とした上で「義務教育は教員採用を(都道府県教委から)市町村教委に任せてもいいのではないか」と述べ、市町村教委と都道府県教委との役割を見直すべきだとの認識を示した。この問題の責任については「各学校の校長や都道府県教委にある」と指摘した。

 また、政府提出の教育基本法改正案に関しては「100%素晴らしいとは思っていないが、ベストに近い。今国会で成立させて学校教育法などの下部法令を改め、(教育の)制度設計全般を考えていきたい」と述べた。

【平元英治】

毎日新聞 2006年11月5日 23時26分

293片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/07(火) 01:45:28
愛媛の高校長が自殺、「必修逃れ」ほのめかす遺書
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061106-00000004-yom-soci&kz=soci

 6日午前7時30分ごろ、愛媛県新居浜市の県立新居浜西高校の政岡博校長(60)が、同県松前町の自宅で首をつって死んでいるのを家族が見つけた。

 愛媛県警伊予署の調べでは、同県教委高校教育課長あてで、必修逃れをほのめかす内容の11月5日付の遺書が校長室に残されており、同署は自殺とみて調べている。県教委によると、校長室に残されていた遺書には「自分の認識不足や怠慢があった」と書かれていた。自宅にも、妻あての遺書があったという。

 同校から、県教委には必修逃れの報告はなかったが、政岡校長は、「地歴」の必修逃れについて県教委に2回、相談に出向いていたという。

 同校は愛媛県内で有数の進学校。
(読売新聞) - 11月6日14時13分更新

294片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/07(火) 01:50:35
中学でも履修不足 愛媛・香川「技術・家庭」虚偽報告
2006年11月06日23時24分
http://www.asahi.com/life/update/1106/010.html

 愛媛・香川両県の私立中学校で6日、必修科目の履修漏れが相次いで分かった。いずれも「技術・家庭」の授業時数を県に偽って報告し、実際には授業の一部を国語や数学などに充てていた。中学校は単位制ではないため卒業に直接は影響しないが、中学校でも学習指導要領が守られていない実態が判明した。

 中学校の学習指導要領では、「技術・家庭」は1、2年生で各70コマ、3年生で35コマの計175コマを「標準授業時数」と定めている。

 しかし、松山市の愛光中学校は、3年間で計47コマしか履修させていなかった。今後、補習をするという。

 高松市の香川誠陵中学は95年度から1、2年生はゼロ、3年生が43コマの授業しかしておらず、132コマ不足の状態。香川県丸亀市の香川県大手前中は98年度から1、2年生が各42コマの授業をしただけで、91コマが不足している。

295片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/07(火) 02:23:35
私立 生き残り競争背景 讀賣岡山

 「生徒に良かれと思って組んだ時間割のせいで、こんな時期に大きな負担をかける。本当に申し訳ない……」。県内の私立高でカリキュラム(教育課程)作成を担当する男性教諭(42)は、履修不足を改めて確認し、声を震わせた。

 県内の私立高で、必修科目の履修漏れは8校。該当生徒1935人の足りない授業はそれぞれ350〜35回分にも上る。大半が、大学進学に特化したコースで、学校が決めた〈履修逃れ〉。少子化で、生き残りをかけた学校間競争は、公立校以上に厳しく、進学実績や学校の特色作りのため、守るべき一線を越えた。補習させる生徒たちを前に、教師たちの苦悩は深い。

     ◇

 明誠学院は普通科の特進コースで、全学年158人が履修漏れ。3年男子1人は「理科総合」「日本史または地理」「保健」「家庭基礎」を履修しておらず、全国最多の350回分足りない。この生徒は今、推薦入試で志望大学に提出するリポートを作成中。担任の男性教諭(33)は、生徒と保護者に不手際をわびた。

 「大学と交渉してでも、未履修を理由に不合格にされないようにする。自分たちのせいで生徒も親も心配させている。情けない」。ただ、保護者からは「補習の件は学校に一任する。とにかく今は入試対策を」との声が大半という。

 3日、同校の文化祭。学校側は「生徒から、高校最後の思い出まで奪えない」と、補習を前にした生徒たちにも模擬店を出店させた。特進コース3年の女子(18)は「受験を忘れて楽しめた。補習は先生が考えてくれるので、心配していない」と話した。

 一方、別の3年女子の母親(45)は「学校を責める気はない。学習指導要領で決められた必修科目が多すぎる。特色ある授業と、進学のためにここに入れたのに、保健や情報を70時間ずつも、どうして教えないといけないの」と、現行の学習指導要領に疑問を示した。同校は6日から補習を始める。

     ◇

 岡山は今春、東京、京都大に4人ずつ、早稲田大と慶応大で20人、岡山大に15人合格させた。履修漏れは全生徒461人。3年生150人は「家庭基礎」、「芸術」がそれぞれ53回分足りない。

 同校は「家庭基礎」を2分の1単位分だけ履修させる前提で、非常勤講師1人いただけだったため、今回の問題発覚後、講師を捜し回った。2人を確保したが、補習日時は講師の都合も考慮せざるをえないという。冨田一広副校長は「生徒に申し訳ない。認識が甘かった」と反省しきりだ。

 岡山理大付は、普通科特別進学コースで「世界史」を「日本史」に、「情報」を「数学」に充て、他のコースでも世界史を日本史に振り替えるなどしたため、3年生では546人中279人が未履修。有吉一行教頭は「(特色を出すための)コース編成が複雑になり、こんなことになった」と釈明する。

     ◇

 公立に比べ、未履修の科目も時間も多い私立校。文部科学省の救済策でも、補習はなくならない。私立校3年の男子(18)は怒る。「将来に向けての勉強も、卒業で離れる級友との遊びも、したいことがたくさんある。補習のせいで予定が大きく狂う。なぜこんな目に遭わされるのか」

(2006年11月6日 読売新聞)

296片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/07(火) 11:05:24
必修漏れ、5456人に 県教委 朝日山形
2006年11月07日
http://mytown.asahi.com/yamagata/news.php?k_id=06000000611070005

 高校必修科目の履修漏れ問題で、県教委は6日、山形市内で校長会議を開き、発覚した23校の校長に文科省の救済策を説明した。履修漏れがあった生徒数は計5456人にのぼった。各校は補習などの対応を検討することになる。


 県教委によると、履修漏れの生徒数は1年生833人、2年生1954人、3年生2669人。71コマ(1コマ50分)以上不足している3年生は994人いた。


 文科省の救済策によると、不足時間数が70コマ以下の場合、3分の2以上の補習を行い、残りはリポート提出などで免除できる。71コマ以上の場合は、最低70コマの補習が必要となる。


 鶴岡中央高校は、内規で総授業時間数の半分以上の履修が単位認定に必要と定めていた。160人が70コマ不足しており、40コマの補習を決定。10月30日から、平日の放課後に毎日1コマずつ補習を始め、年内に終える予定だった。


 しかし、この日の会議で、県教委から「各校の内規ではなく、文科省の救済策に従うように」と指示された。この場合、補習は最低10コマほど増えるという。


 山岸文章校長は「事前に県教委から『内規に沿った補習計画でよい』と言われた。再び生徒や保護者に動揺を与える」と困惑していた。


■3年生の不足授業時間数■
100コマ以上  524人
75〜99コマ  447人
71〜74コマ   23人
50〜70コマ  897人
25〜49コマ  596人
24コマ以下   182人

297片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/07(火) 11:09:51
必修逃れ新たに東奥学園も県「調査を徹底し対応策を」
県「調査を徹底し対応策を」 讀賣青森

 高校の必修逃れ問題で、私立東奥学園高でも、1、2年生計28人に「理科総合A」の必修逃れがあることが新たに判明した。県は10月30日、県内私立高校の調査結果をまとめて公表したが、その後にも必修逃れが次々と判明するため、2日に全私立高校に再調査を指示。同校は6日になって問題を文書で県に報告していた。県の担当者は、「生徒のことを考え、きちんと調査してもらいたい」と学校側の調査姿勢に疑問を呈している。

東奥学園高では、普通科特進コースの1年生10人と2年生18人が、カリキュラム上は1年時に「理科総合A」を履修することになっていたが、現2年生は1年時に「生物1」を、現1年生は「地学1」を履修していた。

 同校は、10月30日集計の県の調査に対しては、「未履修なし」と回答したが、その後に1、2年生に未履修科目があることがわかったとして、6日に県に文書で報告した。

 阿保貴志教頭は、「卒業にかかわる分だけ回答すれば良いと思い、3年生しか調べなかった。その後、1、2年生の未履修問題が県内他校で取り上げられたため、改めて調査し、未履修があるとわかった」と説明。カリキュラムを変更し、来年度に「理科総合A」を履修させるという。

県は先月26日、県内の私立高校17校に対し、未履修の有無などについて調査を指示。30日の報告期限までに、青森山田高など私立4校が「未履修あり」と報告した。

 「未履修なし」と回答した13校に対し、県が1日に「報告漏れがないように」と文書で注意を促したところ、2日になって八戸聖ウルスラ学院高と弘前東高の2校で必修逃れが発覚した。

 このため、県は2日夕、私立全17校を対象に再調査を指示。その結果、今回の私立東奥学園高のケースが発覚した。

 再調査の報告期限はきょう7日で、結果は同日夜にもまとまる。県総務学事課は、「各校は調査を徹底して行い、問題を出し切った上で、対応策を講じてほしい」と話している。

(2006年11月7日 読売新聞)

298片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/07(火) 11:15:44
必修逃れ問題 公立小中も確認へ 県教委、市町村教委に依頼 讀賣山梨

 愛媛県内の私立中で必修教科の授業時間数が規定より大幅に少なかった問題の発覚を受け、県教委は6日、県内の各市町村教委に対し、管内の公立小中学校でも履修漏れなどの問題がないか確認するよう依頼した。市町村教委に提出した教育課程表と異なる授業を行っていた学校が見つかった段階での報告も求めている。

 県教委義務教育課によると、中学各校は4月、市町村教委に教育課程表を提出。県教委は9月、市町村教委からの報告を取りまとめる形で、各校の授業時間総数や選択教科などを文部科学省に報告している。その段階では数学や理科、社会などの必修教科を履修していない学校は確認していない。

 ただ、必修逃れ問題の発覚した県立高校4校は、教育課程表に記載した履修予定の必修科目とは異なる授業を行っていた。このため、県教委は「公立中学校にも同様のケースがあれば把握する必要がある」と判断、市町村教委の確認を促した。

 松山市では、私立愛光中が必修教科「技術・家庭」の授業を、学習指導要領で定められた時間数より大幅に減らして行っていたことが分かっている。

 県教委義務教育課は学習指導要領が定める授業時間を割り込んでいたとしても「中学生がただちに卒業できないというわけではない」としている。また、公立中は高校のように進学や就職などの進路志望ごとにコースが分かれているわけではないため、「特定の教科の授業を全く行わないことはない」と見ている。ただ、生徒が必修教科を全く履修していなかった場合、卒業できない可能性もあるという。

 小学校については「(履修漏れは)ないと思うが、念のため、市町村教委に対し、中学と合わせて確認するよう促した」(同課)という。

 一方、県内の私立中4校を所管する県私学文書課は「中学から履修漏れの報告はなく、今のところ調査する予定はない」としている。

(2006年11月7日 読売新聞)

299片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/07(火) 11:16:30
履修漏れ26校に
新たに私立3校判明 讀賣大阪

 全国の高校で卒業に必要な必修科目が教えられていない問題で、府は6日、同志社香里(寝屋川市)、大阪薫英女学院(摂津市)、飛翔館(岸和田市)の私立3校で新たに未履修があったと発表した。これで府内で履修漏れが判明した私立高校などは26校、3年生の総数は3726人になった。

 また、すでに「世界史」の未履修が判明している大阪産業大付属(大阪市城東区)で、ほかにも「家庭基礎」で履修漏れがあったことが判明した。

     ◇

 大阪薫英女学院を経営する学校法人「薫英学園」の小川道雄理事長は、摂津市教育委員会委員としての功績を評価され、同日に府教委から教育功労表彰を受ける予定だったが、辞退した。

(2006年11月7日 読売新聞)

300片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/07(火) 11:17:44
全国有数の隠蔽。

必修逃れ ウソ報告 県に謝罪 出雲北陵 新たに理科でも 讀賣島根

 必修逃れと県への虚偽報告が発覚した、出雲市西林木町の私立出雲北陵高(693人)の水谷厚志校長は6日、県庁を訪れ、加松正利・総務部長に「虚偽の報告をするという大失態をし、申し訳ない」と謝罪した。同校は新たに理科でも履修していない科目があることを公表。これで、同校の必修逃れは1〜3年生の全校生徒となり、授業の不足時間は最多で1人あたり280回に及んでいる。

 同校によると、新たに、1、2年生で履修する理科総合や理科基礎をせずに、化学や生物としていたことが判明。このため、これまで履修漏れはないとされていた1〜3年生の美術コース計38人が新たに加わった。同校によると、必修逃れは芸術で1992年度から、世界史では97年度から行われていたという。

 水谷校長はこの日、加松部長に経緯を説明し、「子どもたちに動揺を与えたくないという気持ちが強く、正直に言えなかった。人間として恥ずべき行為をした」と陳謝した。加松部長は「遺憾に思っている。私立高の信頼にもかかわることで残念」と述べて口頭で厳重注意したが、特別な措置などは考えていないという。

 必修逃れ問題についてご意見や情報をお寄せ下さい。〒690・0886 松江市母衣町95の1 読売新聞松江支局。ファクス(0852・23・1413)、メール(matsue@yomiuri.com)でも結構です。

(2006年11月7日 読売新聞)

301片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/07(火) 11:18:38
未履修 県教委の対応 終始後手
チェック体制機能せず 讀賣岡山

 「県立高校で必修科目を履修させていない学校が2校、明らかに不足している学校が1校ありました」。県庁で10月26日、県教委指導課の中井智子課長が、淡々と資料を読み上げた。県教委は、問題が全国的な広がりを見せた25日、学校への確認や調査をせず、読売新聞の取材にも「問題なし。調査予定もない」と答えていた。同夜、文部科学省から調査を求めるファクスを受け取り、26日朝になって慌ただしく各校に転送。県の教育行政の対応は終始後手に回っている。

 中井課長は調査の遅れについて、各校に毎年1月、翌年度の教育課程(カリキュラム)編成表を提出させ、確認していたから――と釈明。「編成表で単位不足がないか、きちんとチェックしていた」と述べた。

 今回の問題で、履修漏れがあった県立高校は、県教委に偽りの編成表を提出、学校現場では、それとは一部異なる「裏カリキュラム」で授業していた。そのうわさはあったというが、県教委は何も調べていなかった。

 26日の倉敷古城池、総社南、瀬戸に続き、27日にも、岡山城東、西大寺で未履修が発覚した。両校は授業時間が足りず、当初、「未履修(授業時間ゼロ)ではない」と判断したという。瀬戸の申告がなければ、両校での発覚は大きく遅れ、現3年生の受験、就職、卒業に大きく影響した恐れがあった。

 問題発覚後も、県教委は各校の自己申告だけを頼りにし、「問題なし」との回答に虚偽の報告がないかは確認していない。教育行政に詳しい元大阪教育大学長の中谷彪(かおる)・武庫川女子大教授は、厳しく指摘する。「責任を持って厳しくチェックするのが教委の役割。(岡山のように)主体性がなさ過ぎるのは問題。何の申し開きもできないはずだ」

 県教委は再発防止策も示さない。中井課長は会見で、「学習指導要領を守るよう、注意喚起する」と述べただけ。実際のカリキュラムと教育課程編成表の照合については、「すべてを事細かにチェックするのは難しい」と消極的だ。1日、県教育委員会会議で委員が「編成表通りの授業をしているか、どう確認するのか」と質問。事務局側から、具体的な答えはなかった。

 学校から時間割表を取り寄せるなどして、受け取ったカリキュラム通りの授業が行われているか確認している県教委は、少数ある。しかし、多くはそこまでせず、今回の問題で「都道府県教委の職務怠慢」を指摘する教育関係者は多い。

 中谷教授は「履修不足にした高校の責任は重いが、見逃してきた教委、国も同罪。今の教育委員会制度は大いに改革の余地がある」と言う。

 大学入試を前に現場は戸惑い、生徒たちは不安を感じている。各校は非を認めて校長が謝罪し、文科省の救済策を待たずに補習計画を立て始めた。

 しかし一方で、県の教育行政を担う県教育庁は、動きが鈍い。門野八洲雄教育長は、この問題について、「今は話す段階ではない」と読売新聞の取材を拒否。現在の県教委を象徴しているかのようだった。(竹上史朗、白樫友紀)

(2006年11月7日 読売新聞)

302片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/07(火) 11:20:14
県、私立を直接調査 讀賣高知

 県内の私立9高(定時制を含む)を所管する県私学・大学支援課は6日、これまでに履修漏れなどが報告されていない私立4高へ直接出向き、学習指導要領に沿った授業が行われているかどうかの調査を始めた。

 文書によるこれまでの調査で、高知、高知学芸、土佐女子、土佐塾で履修漏れなどが発覚。その後も新たに、土佐で単位不足が明らかになるなどしたため、同課は「学校へ出向いてでも、再調査せざるを得ない」との考えを示していた。

 この日は高知中央(高知市大津乙)と清和女子(南国市明見)の2校を、同課の職員が訪れて調査。実際の授業が学習指導要領に沿って行われているかどうかなどをチェックし、いずれも問題なかったという。残りの学校も「なるべく早く調査する」としている。

(2006年11月7日 読売新聞)

303片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/07(火) 16:11:21
教委権限:首長への移譲認めず 政府方針転換
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/feature/news/20061107k0000e010092000c.html

 政府は7日、市区町村教育委員会から市町村長への権限移譲について、構造改革特区での実施を認めた「学校施設の整備・管理に関する権限」以外は移譲を認めない方針を固めた。地方分権推進の流れから、教育行政に関する首長権限を広げる方向で検討していたが、いじめや高校の履修単位不足が社会問題化する中、自治体首長に権限を移譲すれば教委に対する国の関与が弱まると判断。小泉政権下で決めた方針を転換することにした。

 市区町村教委には(1)公立小中学校、幼稚園の設置・管理・廃止(2)学校の組織編成(3)教育課程の管理(4)教科書採択(5)学校施設の整備・管理−−などの権限がある。

 しかし、政府の規制改革・民間開放推進会議は、教育行政について「国の指導・助言による上意下達になりがちで、現場での創意工夫が見られない」と教委の現状を厳しく指摘。地方自治法で義務づけている地方自治体の教委設置を選択制に変更することも視野に権限移譲を検討してきた。来年度から可能となる特区での整備・管理権限の移譲はその先駆けとなるもので、10月末までに香川県善通寺市など5自治体が申請している。

 こうした中で起きたのがいじめや履修単位不足の問題。もともと政府・与党内には権限移譲への否定論もあったが、問題が深刻化したことで「教育は国が責任持つ体制をつくらなくてはいけない」(佐田玄一郎規制改革担当相)との声が勢いづき、地方分権優先の流れを見直すことになった。近く佐田氏が推進会議側に政府方針を伝える。【小林多美子】

毎日新聞 2006年11月7日 15時00分 (最終更新時間 11月7日 15時04分)

304片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/08(水) 22:48:54
あ、そうか、出向してるんだ。

履修不足:出向文科省職員の「事実黙認ない」 伊吹文科相
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/edu/news/20061109k0000m040101000c.html

 伊吹文明文部科学相は8日の衆院文部科学委員会で、高校の履修単位不足に関連し、履修漏れのあった学校と都道府県教委の責任問題について「一段落した段階で文科省としての考えを明らかにしなければならない」と述べ、処分に関する基準を示す考えを示した。

 また伊吹文科相は、都道府県教育委員会に出向した文科省職員が履修不足問題を把握していた可能性について「いろいろと失敗はあったが事実を黙認したことはない」と否定した。公明党の遠藤乙彦幹事長代理と共産党の吉井英勝国対副委員長の質問にそれぞれ答えた。【衛藤達生】

毎日新聞 2006年11月8日 21時33分 (最終更新時間 11月8日 22時25分)

305片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/08(水) 23:37:14
16%未履修、02年に報告 研究会が文科省に
http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=soci&NWID=2006110801000809

 高校での必修科目未履修問題に絡み、文部科学省の委託を受けた研究会が2002年春、全国の大学生を対象に調査を実施、回答した約3万3000人の16%が高校時代に必修科目の世界史を履修していなかったとの結果が出て、同省に報告していたことが8日分かった。
 未履修問題をめぐり同省は国会答弁などで「過去に発覚した未履修問題は、ごく一部の県の事例だったので全国調査しなかった」としており、4年以上前に報告を受けた全国的な未履修の実態を、見過ごしていたことになる。
 調査は高等教育学力調査研究会(代表柳井晴夫・聖路加看護大教授)が大学生の学習意欲を調べる目的で01年11月−02年2月に実施。全国の国公私立大から抽出した408大学600学部を通じて回答を得た。
 それによると、世界史を履修していなかったのは全体の16%に当たる約5400人で、歯学部(31%)医学部(26%)など理系学生の未履修率が特に高かった。国立大の未履修率は23%、私大は13%だった。
 柳井教授によると、調査結果は冊子にまとめられ、文科省に30冊前後送ったという。
 高校で世界史は1994年度から必修化されたが、世界史などの未履修は99−02年に熊本、兵庫、広島県などでも問題化した。さらに今年10月、富山、岩手などで相次いで発覚したのを契機に文科省が全国調査をしたところ、全高校の10%に当たる540校で同様の問題が発覚した。

306片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/08(水) 23:39:02
必修逃れ新たに未履修科目私立3校
青森山田5単位不足に 讀賣青森
 全国の高校で卒業に必要な必修科目を教えていなかった問題で、必修逃れをしていた県内の私立3校(青森山田、五所川原第一、青森明の星)で、新たに未履修科目があったことが7日、県の調査でわかった。青森山田高では、生徒107人に新たに3科目3単位分の必修逃れがあったことがわかり、これまで発表した単位不足分を足すと最大で4科目5単位分を履修させていなかった。

 青森山田高では、普通科東大コースなどに所属している3年生107人に情報、家庭基礎、音楽の計3科目(いずれも2単位)の各1単位分を履修させていなかった。このうち、61人はこれまで、日本史(2単位)も未履修であることが判明しており、合わせて4科目5単位が履修漏れになった。

 同校は県に対し、「履修漏れがあった3科目はいずれも、1単位が履修済みで、学内で未履修にあたるかどうか検討していて報告が遅れた」と説明したという。同校広報部は「校長や教頭が不在のため、コメントできない」としている。

 一方、五所川原第一高は、3年生普通科の特別進学コースと進学コースの38人で、日本史か地理(いずれも4単位)のうち2単位が不足していた。この38人は、世界史の2単位も履修しておらず、計2科目4単位が未履修になった。

 同校の江良昭源教頭は、「必修の世界史の履修漏ればかりに目がいってしまい、気付くのが遅れた」としている。

 青森明の星高は、3年生普通科の特別進学コースと進学コースの24人で、情報(2単位)の1単位が不足していた。この24人は、日本史の2単位も未履修であることが判明しており、合計で2科目3単位が不足した。同校は、情報の1単位を数学などに振り替えることができると勘違いしていたという。同校の鈴木牧男教頭は、「学習指導要領の解説書を詳しく見ていなかった」と説明している。

(2006年11月8日 読売新聞)

307片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/08(水) 23:44:40
必修逃れ増える可能性 県教委再調査 讀賣栃木

 高校の必修逃れ問題で、県教委の平間幸男教育長は7日、県立高校68校を対象に4、5の両日に行った再調査の結果について、「(増える)可能性がないとは言えない」と述べ、該当校がさらに増加する可能性を示唆した。定例記者会見で明らかにしたもので、再調査結果は、遅くとも17日までに公表する方針だ。必修逃れ問題については、学校と県教委の双方に責任があることも認め、自身を含めた関係者の処分を視野に、対応を検討する考えを示した。

 平間教育長は会見で、再調査の途中経過は明らかにしなかった。しかし、時間割表などでは履修を確認できず、教員の講義用ノートや授業で使った学習プリントなどについて詳細な調査を行った学校が「相当数ある」としたうえ、「結果的に(履修漏れが判明している)13校以上になるかと言われれば、その可能性はないとは言えない」と述べた。

 詳細調査の対象は、地理と世界史の“融合授業”などを実施していた高校が中心とみられ、未履修と認定されれば、これから補習授業をしなければならず、受験を目前に控えた生徒の負担が大きくなりそうだ。

 県内で3000人を超える生徒が補習を受ける事態を招いた責任については、「教育課程の編成権を持つ学校、管理執行する県教委が実態を把握できなかったことは、それぞれに責任がある」と認めた。一方、大阪府などで見つかった中学校の必修逃れについて平間教育長は「県内の状況については、まだ私どもの所には(情報は)来ていない」とし、文部科学省の指示を待って対応する考えを示した。

 県内で必修逃れ問題が発覚した10月25日以降、初めて会見に臨んだ平間教育長は冒頭、「この事態を深刻に受け止める」などと陳謝。これまで教育次長らに任せて会見しなかった理由を問われると、「役割分担でやった」などと釈明した。

 【「宇短大付高は必修逃れ当たらず」県】

 高校の必修逃れ問題で、「音楽1」(2単位)の履修漏れが生じる教育課程表を県に提出していた宇都宮短大付高について、県文書学事課は7日、必修逃れには当たらないと判断した。

 同校普通科の教育課程表には、「音楽1」(2単位)を1年で1単位分履修するとしか記載がなかった。同校は、音楽科生徒による定期演奏会の鑑賞や、授業時間外に行った合唱コンクールの練習が「(不足分の)1単位に相当する」と説明したが、文書学事課は詳細な報告を要求。文部科学省に照会した結果、「3年間で2単位の授業を実施している」と結論付けた。

 同校に対しては、教育課程表を修正するよう指導した。

 文科省教育課程課は「(演奏会鑑賞などが)年間指導計画に位置付けられていて、自由参加でなく、生徒全員が参加していれば、授業と認められることはあり得る」としている。

 また、文書学事課は7日、作新学院高総合進学部特進選抜コースの3年生98人全員について、「保健」(2単位)の1単位分の未履修が新たに判明したと発表した。

 98人は「音楽1」も履修しておらず、うち70人は「日本史A」(2単位)も未履修なため、70人は5単位、28人は3単位の不足となる。

 【指定校推薦入試 出願「門前払い」なし】

 大学などが一般入試に先立って行う「指定校推薦入試」で、高校の必修逃れを理由に出願が門前払いされるなど、受験生が不利益を被ったケースは、県内では確認されていないことが、必修逃れが判明した県内18高校(県立13校、私立5校)に対するアンケートで分かった。問題の広がりを受けて、大学などが冷静な対応をしているとみられ、関係者は胸をなで下ろしている。

 指定校推薦は、大学、短大などが、指定した高校から推薦された生徒に対して試験を行い、合否を判定する制度で、原則として併願はできない。すでに出願締め切りを終えた大学なども多く、必修逃れがあった高校では、出願のための書類に、未履修の科目を空欄にするなどした調査書を添付したケースもあった。

 読売新聞宇都宮支局が6日から7日にかけて18校を対象に行ったアンケートによると、必修科目の未履修が判明した生徒のうち、指定校推薦で大学や短大、専門・専修学校に出願したか、これから出願する生徒は計304人に上った。しかし、出願を認められなかったり、取り消されたりした例は、18校とも「なかった」と回答した。

 必修逃れ問題を受けての対応としては、大学などから、「未履修科目を明記し、現時点での正確な調査書を再提出してほしい」「評定の欄を空欄にし、未履修であることを明記してほしい」などの指示を受けたケースが多かった。

(2006年11月8日 読売新聞)

308片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/08(水) 23:46:16
中学で「毛筆」逃れ
大和 昨年度、書写全部「硬筆」に 讀賣神奈川
 大和市立南林間中(箱崎香代子校長、732人)が昨年度、学習指導要領で履修が義務づけられている国語の「書写」のうちの「毛筆」の授業を全く行っていなかったことが7日、わかった。中学校でも発覚している必修逃れ問題だが、県内の中学では初めて。同校では今年度から毛筆を復活させ、履修しなかった2、3年生については、古典を毛筆で写すなどして、遅れを取り戻している。

 中学生の国語の授業には、現代文、古典、書写などがあり、書写では、毛筆と硬筆を習うことになっている。また、学習指導要領は、書写を国語の授業のうち、1年生で10分の2程度(28回)、2、3年生で10分の1程度(10回)と明記し、毛筆については「各学年で行う」としている。

 同中学によると、昨年度の始業前、国語教諭陣から「漢字を正しく書けない生徒が多い」という意見が上がり、毛筆をやめて、書写をすべて硬筆にする方針が決められた。このため、全学年が年初に行っている書き初めも行われなかった。

 硬筆は、年に3回、1時限を使って字画や書き順が教えられたほか、国語の授業の最初に毎回10分程度の漢字テストを行い、教諭が書き順などをチェックすることで、硬筆の授業としていたという。

 昨年度の授業の終了後、国語教諭から今度は、「やはり硬筆の基本は毛筆」という声が上がり、結局、今年度は毛筆を復活させることになったという。

 箱崎校長は「子どもたちの漢字の乱れは大きな問題。現実的な対応だったと思うが、指導要領に反することは事実で、反省したい」と話している。

(2006年11月8日 読売新聞)

309片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/08(水) 23:47:51
私立高校で「家庭基礎」履修逃れ
英語1の授業行う 讀賣新潟
 新潟市の私立新潟第一高校(五十嵐駿介校長)で7日、3年生321人に「家庭基礎」の授業1単位分(35時間)の履修漏れがあったことがわかった。これで県内で未履修が判明した高校は県立3校、私立3校。

 同校は2単位が必修の家庭基礎を、1年時に1単位しか履修させず、残りの1単位分に「英語1」の授業を行っていた。同校は、県に提出した教育課程表では家庭基礎2単位を履修するとしていたが、今月から始まった県の調査に備え、同校で教育課程表と実際の時間割を突き合わせたところ未履修が判明した。不足分の授業は来年2〜3月に補習を行う。

(2006年11月8日 読売新聞)

補習で負担軽減方針…必修逃れで県教委 讀賣富山

 高校の必修逃れ問題で、県教委は7日、未履修科目の補習時間数について、不足分が50分授業で70回以下の場合は、不足回数の3分の2以上、70回を超える場合は70回の補習を実施した上で、リポート提出などにより履修を認める負担軽減の方針を決め、各校へ通知した。

 今後、各校はこの方針に基づいて、補習期間や補習担当者などをまとめた計画を13日までに県教委に提出する。

 県教委は、2日に文部科学省が出した通知を受け、各学校で通知の解釈に差が出ないよう、統一見解をまとめていた。

 方針では、不足回数が70回以下の場合は、単位取得を認めるための出席要件を定めた各学校の教務内規にかかわらず、不足回数の3分の2以上、授業を行うよう求めた。県立桜井や県立滑川など、35回分が不足している場合は25回以上、県立富山南、県立氷見など55回分が不足の場合は40回以上となる。

 また、3年生の一部の生徒が2科目で計105回不足している県立呉羽については、最低70回の授業を実施し、リポートの提出などで履修を認めるとしている。2科目を70回のうちでどう振り分けるかは、科目の特性を十分考えるよう求めている。

 一方、県立富山や県立富山中部など10校が、「日本史A」と「日本史B」といった類似の2科目を一緒に教えるなど、文科省に問い合わせていた“グレーゾーン”の事例については、文科省から「学習指導要領に違反するとは言えず、各県で判断してほしい」との回答があったと明らかにした。

 このため県教委は、「両科目の内容に配慮した授業内容であれば、AまたはBを履修したと認めてもよい」と、学校長に判断を委ねる考えを示した。しかし、科目の内容が不十分な場合は、補習やリポート提出が必要とした。

あす臨時委員会 県議会教育警務委

 県議会の教育警務常任委員会(中川忠昭委員長)は7日、高校の必修逃れ問題を受けて、あす9日午前、臨時の委員会を開催することを決めた。同問題の原因についての県教委としての見解、今後の対応策などが質疑されることになる。

(2006年11月8日 読売新聞)

310片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/08(水) 23:50:40
県教委必修逃れ再発防止策  高校校長会「出来るだけ授業参観を」 讀賣山梨

 県教委は7日、高校校長会を開き、必修科目の履修逃れが県立4高校で発覚した問題に触れ、校長が授業参観をするなど、再発防止に向けた態勢作りを求めた。

 県教委が示した再発防止策は、〈1〉教諭らが県教委に持参してきた次年度の教育課程表を、次回から校長が県教委に持参し説明をする〈2〉校長は出来るだけ授業参観をし、教育課程表通りの授業が実施されているか確認する〈3〉県教委高校教育課の職員が高校を訪れた際には、教育課程表と実際の時間表を照らしあわせ、授業見学をする――の3点。

 三枝康治・県教委高校教育課長は、4県立校で3年生計571人の履修逃れが見つかった経緯を説明、「教育課程表の編成権、卒業の認定権などは現場の校長が持つもの。機会あるごとに校長から話を聞き信じていただけに、非常に残念で遺憾」と話した。

 また、生徒の保護者で作る高校PTAの連合会から県教委に対し、生徒、保護者の不安、不信の解消と、3年生全員が卒業出来るよう最善の配慮をするよう求める要望書が提出されたことを明らかにし、「一番の被害者は生徒。該当生徒が補習を終えられる支援体制をお願いしたい。県教委も、文科省の基準に照らして支援していく」と、生徒の卒業に最善を尽くしていくことを確認した。

(2006年11月8日 読売新聞)

補習は放課後利用、時間割変更で対応
必修漏れ 讀賣長野
 高校の必修逃れ問題で、県教委は7日、未履修があった県立28校を対象に行った補習計画の聞き取り調査の結果をまとめた。放課後に授業したり、時間割を変更して不足した科目に充てたりする学校が多かった。

 各校が県教委に示した補習授業の形態(複数回答)では、放課後に授業を増やす学校が23校、「日本史」を「世界史」に切り替えるなど時間割を変更する学校が20校あった。一方で、冬休みや春休みに集中するのは7校、土日に集中授業を実施するのは6校だった。

 実施時期については、7日以前に始めた学校が4校、8日以降が11校、13校はまだ調整中という。

(2006年11月8日 読売新聞)

311片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/09(木) 00:00:49
へえ、そんなんいいんだ。

必修逃れ 「情報」を「数学B」で代替
臨時校長会県教委が独自救済策 讀賣島根

 高校の必修逃れ問題で、県教委は7日、問題があった公立19校の校長らを集めた臨時校長会を松江市内で開き、文部科学省の救済策に基づく補習授業などに関する県教委の方針を示した。県独自の救済策は、10校で未履修があった必修教科「情報」は1単位(35回)を限度に「数学B」の履修で振り替えるなど。各校はこの方針を基に早急に補習計画を策定する。

 臨時校長会で、藤原義光・県教育長が「教育への信頼が揺らいでいる時に、未履修問題でさらに助長したのは遺憾。生徒の不安、負担を軽くするよう努力してほしい」と呼び掛けた。

 県教委の救済策は「情報」の振り替えのほか、既に一部を履修している「地理歴史」と「家庭」の4単位科目(世界史Bなど、家庭総合、140回)をそれぞれの2単位科目(世界史Aなど、家庭基礎、70回)を履修したとみなすなど。

 補習が70回以下の場合、国の方針通り、未履修科目の必要授業回数の3分の2の範囲で減らし、さらに既に行った授業回数分を差し引いて行い、リポート提出と合わせて履修を認める。

 70回を超す場合、国の方針で上限を70回とし、残りの授業回数分はリポート提出での履修を容認する。70回以下のケースと均衡を図るため、105回以上は70回に、71〜104回は3分の2に減らす方向で学校側と協議する。

 大学などに提出する調査書は、備考欄に未履修の科目名を記入し、補習終了後に調査書を再提出することなどを記した校長の文書と、生徒の不利益にならないよう求める教育長の文書を添付して提出する。

 伊藤賢・高校教育課長は、「県内の公立校は、一部だけ授業を行っていた授業時間不足がほとんど。県教委として、学習指導要領に反しない範囲で独自の判断をした」としている。

 35〜100回の授業時間不足がある松江北の佐藤健治校長は「寛大な考え方が示され、ありがたい」としたが、情報の振り替えについては、「やるべきことをきちんとやりたいとの思いもある」と慎重な姿勢を示した。

(2006年11月8日 読売新聞)

312片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/09(木) 00:02:55
益田東も47人 讀賣島根

 益田市染羽町の私立益田東高(阿知波武雄校長、423人)は7日、3年特別進学コースの生徒47人について、1年時に必修科目の保健(2単位)の授業時間が35回分不足していたと県総務課に報告した。これまで「履修漏れはない」としていたが、同高は「調査が不十分だった。隠ぺいしたわけではない」と説明している。

 同高によると、3年生5クラスのうち、大学進学を目指す特進コースの2クラスで、1年生だった2004年度、保健の35時間を受験対策として、数学に切り替えていた。

 10月下旬の県の調査には、改ざんされた指導要録と生徒の成績一覧表を確認しただけで問題なしと報告したが、再度の調査で全教員の勤務記録を調べ、必修逃れが分かったとした。

 阿知波校長が赴任した02年度から、未履修がないよう教育課程を改めたとしているが、実際は04年度まで必修逃れが続いていた。

 阿知波校長は「最初から未履修がないものと思い違いをし、申し訳ない」と陳謝した。

(2006年11月8日 読売新聞)

徳島文理中必修逃れ
3分の2音楽、美術、技術家庭 讀賣徳島
 徳島市の私立徳島文理中で、必修教科の音楽、美術、技術家庭の3科目で、学習指導要領に定められた標準時間数の約3分の2しか授業をしていなかったことが県への報告でわかった。英語、数学、書道などの授業に充てていたという。県は同校から、さらに詳しい報告を求めている。

 県や同校によると、3年間で音楽、美術は各115回、技術家庭は175回が標準だが、音楽、美術は各37回、技術家庭は58回不足。道徳(105回)の授業も全く行っていなかった。県の問い合わせには「問題ない」と回答していた。

 時間不足は1994年ごろから続いていたが、県に提出する教育課程表は、所定の科目をすべて履修させていると記載していた。

 豊崎博司校長は「赴任時に、この時間数で大丈夫、との説明を受けており、時間不足との認識はなかった」としている。

(2006年11月8日 読売新聞)

313片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/09(木) 00:04:17
新居浜西高 認識甘さ表情硬く 教頭「理科にも未履修」 讀賣愛媛

 「校長が自殺したことを真摯(しんし)に受け止めます。未履修といわれれば未履修になるといわざるを得ない。申し訳ありません」。政岡博校長(60)の自殺を受け、一転未履修のおそれがあったことを明らかにした県立新居浜西高。檜垣美博教頭は「私たちの認識が甘かった」と表情を硬くした。学校側は、生徒たちには8日、保護者には9日にそれぞれ説明する予定だが、受験を控えた生徒たちに動揺が広がった。

 永井英一教頭は「昨日(6日)の会見で、思いこみもあり、一部訂正します。申し訳ありませんでした」と述べ、地理歴史の授業の中で、前期に大学受験科目を、後期に必修の別の科目を集中的に行う“まとめ取り”方式を行ってきたとした説明を翻した。

 同校では地理歴史の世界史、日本史、地理の1科目について3年では、1単位を残すだけとなっている。しかし、大学の受験科目を重点的に行い、この中で別の科目についても関連づけて教えているので、「未履修」には当たらないと考え、「政岡校長もそういう認識だった」とした。

 しかし、実際に授業を行っていない科目の評価は虚偽の可能性があるうえ、一部の大学からは調査書などの書き直しを求められるなどし、政岡校長が「大丈夫か」と不安を漏らすようになったという。

 午後4時からあった職員会議後に再度会見した永井教頭は「履修しているとする自信に基づき、県教委にも未履修はないとした。だが、校長の死を受け止め、生徒にはつらいことだが、再出発しようと誓った。生徒には申し訳ないし、校長にはおわびの言葉もない」と述べ、理科の未履修についても認めた。

■「負担かけぬよう精いっぱい対応」

全校集会■ 同校では緊急の全校集会を体育館で開き、檜垣教頭が「校長が亡くなり、残念でくやしい気持ちでいっぱい。みなさんは平常に戻って勉強をしないといけない。今後、みなさんに負担がかからないよう精いっぱい対応するので乗り越えていこう」と呼びかけた。

 3年の男子生徒(18)は「履修漏れはあるんじゃないかと思っていた。校長が死ぬほど深刻なものだったのかと心配になった」と話した。3年の女子生徒(18)は「私たちのことを考えてのことなんだろうが、今さら未履修と言われても。とにかくきちんと対策を示してほしい」と驚いていた。

(2006年11月8日 読売新聞)

314片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/09(木) 08:57:44
慎ちゃんほっかむり。早稲田実業どうなんの。

電話だけで「問題なし」と判断 必修漏れ調査で都私学部
2006年11月09日07時15分
http://www.asahi.com/life/update/1109/003.html

 必修科目の履修漏れ問題で、東京都が都内の私立高校を再調査し、27校を「疑いがある」とリストアップしながら、電話で問い合わせただけで25校を「問題なし」と処理したことが分かった。残る2校は自主的に認めたため、7日に公表した。25校の中には教師や生徒が認めている学校もあるが、都は「学校の説明を信じる」と、これ以上の調査はしない考えだ。

 都私学部は、先月末の緊急調査で11校の履修漏れが分かったことから、改めて都内の私立全236校が提出した教育課程表を1週間かけて再点検。必修の世界史が選択科目の一つになっているなど漏れの疑いのある学校が27校見つかった。

 今月6日に担当者が27校に電話で問い合わせ、「適切にやっている」などと回答した25校を問題なしと判断。一方、本郷と拓殖大第一は履修漏れを認め、この際の記者会見では都私学部も「教育課程表をきちんとチェックしていればもっと早く気づくことができた」と謝罪した。

 ある私立では、複数の生徒や教員が朝日新聞の取材に「履修漏れはある。生徒はみんな知っている」「(漏れの有無は)知っているが、『知らない』としか答えられない」などと証言。同校の責任者は「都に『ない』と報告した。これ以上話すことはない」と説明している。

 都私学部は「基本的に、学校の言い分を信用するしかない」という。

315片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/10(金) 01:23:41
教員の「時間割」虚偽記載
県教委、チェックせず 讀賣青森

 全国の高校で必修の科目が教えられなかった問題で、県立高校4校(五所川原、三本木、野辺地、八戸東)が、県教委に「教員の時間割」を提出する際、必修逃れを県教委に気付かれないようにするため、学習指導要領の要件を満たしているかのように虚偽の記載をしていたことがわかった。4校は必修逃れの開始当時から、こうした細工を施していたという。

 県教委によると、教員の時間割は、教員の担当科目や曜日などの日程を記したもの。制度上、提出が義務づけられている書類ではないが、休職した教員の代わりに臨時講師を派遣する場合などの資料とするため、県教委が県立高校に対し、毎年4月に提出するよう要請している。今春も県立高校全校が提出した。

 五所川原高では、必修逃れを始めた1999年度から、教員の時間割表に虚偽の記載をしていた。阿保民博教頭は「教員の時間割表では世界史を教えたことになっている教員が、(その授業時間に)日本史や地理を教えたケースがあった」と説明する。

 地理を世界史に振り替えて授業を行うなどしていた八戸東高の戸川善一校長は「実際には1週間で1時間しか地理を教えない教員の書類に、2時間教えると書いて県教委に報告していた」と明かす。その上で、戸川校長は「履修漏れはあったが、別のクラスでは受験対策のために地理を3単位から4単位に増やして授業を行うなどしており、地理の先生が受け持つ授業時間数に変化はない。先生がさぼるためではなかった」と弁明する。

 また、三本木高は「(実態を反映していない)教育課程表に合わせた教員の時間割表をつくっていた」(米田省三校長)と説明しており、野辺地高も県教委に虚偽報告をしていたことを認めている。

 各校とも、教員時間割表の虚偽記載を始めたのは、必修逃れを始めた年度とほぼ一致する。

 こうした虚偽記載をしていた理由について、複数の学校関係者は「必修逃れをしていることを教育委員会に気付かれないようにすることが目的だった」と説明している。

 一方、県教委もこれまで、教員の時間割表の内容をチェックしてこなかった。県教委県立学校課は、「教員の時間割表の記載内容が正しくないことは、想定していなかった。実態と異なっているとすれば、正しい書類を提出するよう学校側に今後求めていく」としている。

(2006年11月9日 読売新聞)

316片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/10(金) 01:24:35
「必修」授業時間不足 一関一高 3年文系139人も補習へ 讀賣岩手

 高校の必修逃れ問題に絡み、県立一関一高(一関市磐井町、平野清八校長)で一部の必修科目が単位取得に必要な授業時間数を満たしていないことが8日、わかった。同校では理系生徒の地歴科目の未履修が明らかになっているが、授業時間不足の科目についても、「履修完了とみなされない恐れがある」として、3年生の補習を行う。

 同校によると、時間数が不足しているのは、普通科の文系生徒が学ぶ地歴2科目のうち1科目(4単位、50分授業で140回分)と、理数科の生徒が学ぶ保健(2単位、同70回分)。

 同校では、2〜3年生で地歴科目を2科目学ぶが、実際には、文系生徒は2年生の後半から受験時に使う1科目に絞って勉強していた。このため、残り1科目は未履修ではないが授業数が約60回にとどまっていた。理数科の生徒は保健を1〜2年生で学ぶが、2年生で理数系の科目に振り替えていたため、単位取得に必要な時間数に達しなかった。

 時間数不足が判明したことで、同校では新たに、これまで「履修漏れはない」としていた3年生の文系生徒139人も、地歴科目1単位の補習が必要になる。千葉和夫・副校長は「認識の甘さがあった。生徒や保護者の方たちに申し訳ない。これを機に、不透明なカリキュラムを一掃したい」と話している。

 県教委学校教育室は、今回のケースが、一度集計し文部科学省に報告した履修漏れの対象者に該当するかどうか検討を進めている。

(2006年11月9日 読売新聞)

317片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/10(金) 01:29:27
必修逃れ 卒業式遅らせる高校も
補習計画 入試影響回避に苦心 讀賣埼玉

 高校の必修科目の履修逃れ問題で県学事課は8日、該当する県内の9私立高から、補習計画の報告を受けた。すべての高校が、文部科学省の救済策を利用し、未履修が3単位(105時間)以上だった高校では70時間の補習授業とリポートの提出、2単位(70時間)だった高校は50時間の補習授業を行う。

 各校の補習計画は、入試直前の1、2月は補習を見合わせたり、入試後に補習を集中させるため卒業式を遅らせたりするなど、入試への影響を最小限にしようという苦心の跡が見られるが、計画案がまだ固まらない学校もある。

 学事課によると、世界史で70時間の補習が必要な西武文理は、11月の放課後に1〜2時間、さらに入試後の3月に毎日6時間の授業を6日間、集中的に行う。この影響で、3月1日に予定していた卒業式は、3月23日に変更することとなった。

 栄東も、11月下旬から1か月間、放課後に補習を行い、私大入試や国公立大前期入試が一段落する2月末から3月初旬に集中的に補習を実施する。

 正智深谷の特進コース(23人)でも、3月に1日6時間の補習を13日間集中的に実施する。

 川越東や本庄第一などは、放課後や冬休みに補習を行い、入試前には補習を終える予定だ。

 一方、聖望学園は、11月から週末に1日10時間の補習を行う計画案を提出した。これに対し、学事課は「あまりに集中的で日曜日にも補習授業を行うのは、生徒の健康上支障がある」と指摘し、計画案の再提出を求めた。

(2006年11月9日 読売新聞)

318片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/10(金) 01:31:01
2科目一体化指針作り 必修逃れ
県教委、年度内に臨時高校長会議 讀賣群馬

 必修逃れやいじめの問題を受けて、県教委は8日、伊勢崎市の県総合教育センターで、臨時の公立高校長会議を開いた。2科目を一体化した「セット履修」について、必修逃れの疑いを招くとして、年度内に県教委としての指針を策定する方針を説明した。

 セット履修は、高崎や高崎女子などで判明。2科目のうち、受験に有利な科目に重点を置いた授業をしており、必修逃れととられかねない内容だった疑いが持たれている。県教委は、全公立高を対象に6日から始めた聞き取り調査の結果を踏まえ、明確な基準づくりに取り組むという。

 このほか、会議では、必修逃れ問題で、各校に提出を求めている教育課程表に加え、今後は時間割表の提出も求め、整合性の確認を行うことなどが説明された。いじめ問題では、正確な実態把握や、発生した場合の被害生徒の早急な保護などを指示した。

(2006年11月9日 読売新聞)

授業時間、標準の6割 高崎高3年の情報C 讀賣群馬

 県立高崎高校(高崎市八千代町)で、3年生の情報C(1単位)の授業が、65分授業で15回程度しか設定されていないことが8日、わかった。学習指導要領による標準授業時間の6割弱しかないが、同校は「2年生の時に標準以上に履修している」としている。

 同校によると、2、3年次に情報Cを1単位ずつ、計2単位履修することになっている。2年次には65分授業を35回前後履修して、内容はほぼ終えているというが、3年次は、12月の三者面談や、1月下旬のセンター試験後などの時期に集中して15回程度を設定しているだけという。

 学習指導要領では、1単位の標準授業時間は50分授業で35回。50分授業に換算すると、同校の3年生の授業は約20回となり、一般的に最低基準とされる3分の2にも達していないことになる。同校は「2、3年次を合計すると標準時間をほぼ満たす」としているが、同校の履修表では、単位は年度ごとに修得することになっている。

 文部科学省教育課程課の担当者は、「標準授業時間の解釈には幅があり、一概にダメとは言えない。大事なのは、授業内容がしっかりあるか、きちんと評価しているかという中身。ただ、一般論だが、(標準授業時間の)半分だと、それで中身のある授業が可能か、という話になるだろう」と話している。

(2006年11月9日 読売新聞)

319片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/10(金) 01:32:14
必修逃れ身延高でも81人判明 校長隠ぺい 県教委に虚偽報告
「試験控え動揺避けたかった」 讀賣山梨

 高校の必修逃れ問題で、新たに県立身延高校(萩原彰校長)で3年生81人が卒業に必要な科目1〜3単位を履修していなかったことが8日、明らかになった。萩原校長は「定期試験が終わるまで生徒に動揺を与えたくない」として、県教委の2度の調査に対し虚偽の報告を行い、問題を隠ぺいしていた。校長の自己申告に依存する県教委の調査の限界を露呈した格好だ。県内の必修逃れは、県立5校、計652人になった。

 県教委高校教育課と萩原校長の説明によると、3年生のうち43人が「情報B」で1単位不足。18人が「日本史」(2単位、70回)を履修していなかった。20人は「情報B」と「日本史」の両方を履修せず、卒業に3単位(計105回)不足していた。

 同校が県教委に提出した教育課程表では、「情報B」を1、2年生で1単位ずつ履修したことになっていたが、1年生の際に実際に学んだのは英語だった。「日本史」は2年生で履修していることになっていたが、代わりに世界史の授業を受けていた。県教委高校教育課に7日、県教委に提出されたのとは異なる授業内容を記した教育課程表が匿名でファクスされてきたため、同課があらためて事情を聴いたところ、萩原校長が必修逃れを認めた。

 同校は、県教委が先月26日に行った電話調査に対し、「必修逃れはない」と報告。同30日の再調査に対しても「問題ない」と答えていた。履修漏れがないか不安になった生徒が担任などに相談した際にも「大丈夫」などと応じていたという。

 萩原校長は8日、校内で緊急会見を開き、「生徒に迷惑をかけて申し訳ない」と謝罪。必修逃れについては赴任した2004年度から「情報の代わりに英語を教えていたのは知っていた。日本史をやらずに卒業生が出る可能性も認識していた」と述べた。また、教育課程表は、虚偽の内容を記した県教委への「提出用」と、実際に生徒に教える同校の「実施用」を作成して“二重帳簿”的に取り扱っていたことを明らかにし、「全教員が(虚偽内容の提出を)知っていたと思う」と話した。

 県教委の調査に虚偽報告を繰り返したのは「生徒が定期試験(今月6〜9日)を控えていたので動揺を避けたいと思った。試験が終わる9日には報告しようと思った」と釈明。問題の隠ぺいは「教頭と教務主任の3人で決めた」と話した。

 同校は文部科学省の救済策に基づき、未履修の生徒について補習を70回以下に抑える方針。また、推薦入試などのために虚偽の評定で作成した47人分の調査書については、大学などにわび状を送り、正規の調査書を送り直す予定。

 三枝康治・県教委高校教育課長は8日、県庁で会見し、2度の調査の後に新たに問題が発覚したことに対し、「結果として指導が及ばず、責任を感じている」と謝罪した。

 同校の生徒からは不信や怒りの声が相次ぎ、「日本史」を履修していなかった3年生の女子生徒(17)は「担任が大丈夫と言っていたのに、だまされていて悔しい」と話した。

(2006年11月9日 読売新聞)

320片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/10(金) 01:34:09
あと何人か校長が自殺する可能性がある。

「履修状況、生徒に説明を」県教委が校長らを緊急招集 讀賣山梨

 県教委は8日、身延高校で新たに必修逃れが発覚したことを受け、全公立高校34校の校長らを緊急に招集し、各校が生徒に履修状況を個別に説明するよう要請した。

 県教委の三枝康治・高校教育課長は各校長に対し、「大学受験など大事な時期を迎える生徒が、未履修かどうかわからないのは大きな問題だ」と指摘。各校は責任を持って、生徒に対し未履修の有無も含め、履修状況を正確に伝えるよう求めた。県教委は前日の7日、高校校長会を開催、再発防止策などを提示したばかり。三枝課長は「教育課程表の編成権は校長にあるが、何をしてもいいということではない」と述べ、必修逃れを強く批判。学習指導要領に逸脱しない範囲で、各校が特色を出すよう指導した。

 また、県教委は、身延高校の萩原校長も処分する方針を固めた。県教委は必修逃れを確認済みの甲府一、甲府東、吉田、桂の4校長らを処分する方針だが、萩原校長は2度の調査に対して虚偽の報告を繰り返した点を「他校より悪質」(県教委幹部)としている。処分内容は他県のケースなども参考にして決める予定だが、身延高については他校と比較して重い処分となる可能性もある。

(2006年11月9日 読売新聞)

321片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/10(金) 01:35:54
必修逃れ 別科目で学習履修に換算
県教委 独自の補習時間軽減策 讀賣静岡

 高校の必修逃れ問題で、県教委は8日、過去の部分的な履修時間を差し引いて、3年の卒業に必要な補習回数(1回50分)を算定する指針を発表した。振り替えていた別の科目の中で、学習内容が重複した部分も履修時間に換算して認めることにしており、生徒、学校の負担をできるだけ軽減する方策となっている。また、県教委は新たに掛川西、沼津西の県立2校の履修漏れを追加発表した。公・私立計46校となった。

 文部科学省が補習回数を上限70回または50回とする救済策を出したのを受け、県教委が独自の運用策をまとめた。救済策では、都道府県教委に「弾力的に対処できる」としており、県教委も「文科省は容認した」と説明している。

 指針によると、例えば、情報科目の一部を数学に充てていた場合、実際に情報を教えていた時間を一部履修済みとする。世界史Aの授業で世界史Bを教えていた場合でも、内容が重複した部分を時間に置き換えて履修時間に算入する。

 加えて、履修漏れで本来必要な補習が70回(2単位分)以下のケースについて、50回程度とリポート提出で済ませる文科省の救済策を元に、すべての履修漏れの科目の補習回数を、さらに減らす。

 ただ、履修漏れ科目の一部を別の科目で取り込んだことを認めるとはいえ、どう時間数に置き換えるのか基準があいまい。さらに、指針に沿えば、1科目の部分的な履修漏れが3回の補習とリポート提出で済まされるケースもあり、「学習指導要領を守ったと言えるのか」との声も出ている。

 安倍徹・高校教育課長は「学習効果が高いとは言えないかもしれないが、短時間でも授業の中で努力するしかない」と説明した。

 また、履修漏れを隠すために、生徒の成績原簿となる「指導要録」を虚偽記載していたケースが、公立33校、私立11校に上ったことも、県教委と県などの調査でわかった。

■臨時校長会で県教育長が謝罪■ 履修逃れの見つかった県内の全公立高校35校の校長を集めた臨時校長会が8日、静岡市内で開かれた。遠藤亮平教育長は冒頭で「未履修が大きな問題となった要因の一つは、教育委員会が十分な機能を果たさなかったことにある」と、県教委の指導不足を認めて謝罪した。また、各校長には、生徒や保護者の不安払しょくのため、適切な説明や、早期の補習計画作成を呼びかけた。

(2006年11月9日 読売新聞)

322片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/10(金) 01:37:26
近大新宮高も必修逃れ 讀賣和歌山
 高校の必修逃れ問題で、新宮市新宮の私立近大付新宮高(橋本昭彦校長)は8日、3年70人全員に5単位の履修漏れがあったと発表した。県内で未履修が判明した高校は、公立1、私立4の計5校となった。

 同校によると、不足していたのは、「情報A」で1単位、「家庭基礎」で1単位、「理科」で1単位、「日本史A」または「世界史A」で2単位の計5単位。

 情報Aと家庭基礎は、半分の時間で全学習内容を消化して残る時間を数学や地歴にし、理科では化学分野の時間を物理Iにしたり、地学分野の時間を生物Iに充てたりしていた。

 また、近代史が中心の日本史Aと世界史Aについては、高校1年で履修した現代社会と、3年で学ぶ日本史B、世界史Bが標準より1単位多く設定されていることから、その時間分を充当して、単位を取得したことにしていた。

 同高はこれまで、県の調査に対して「問題なし」と回答しており、亀井俊英教頭補佐は「履修の解釈に誤りがあった」と釈明。この日午前、橋本校長が生徒に謝罪した。

 今月中旬から放課後や土曜日を活用して補講を行うことにしており、今週中に3年の保護者会を開いて説明するという。

(2006年11月9日 読売新聞)

323片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/10(金) 01:38:26
「実情国に」知事意向 虚偽報告出雲北陵 保護者に陳謝 必修逃れ 讀賣島根

 高校の必修逃れ問題について、澄田知事は8日の定例記者会見で、「該当する県立高があること、私立高でも履修漏れが判明したことは誠に遺憾」とした上で、大学入試のあり方について、国に高校の実情などを訴えていく意向を明らかにした。また、必修逃れの報告が遅れた私立益田東高(益田市)がこの日、県に謝罪。虚偽報告をしていた私立出雲北陵高(出雲市)も保護者説明会を開き、陳謝した。

 澄田知事は「可能な限り、生徒の負担を軽減し、無事卒業できるよう対応すべき」として、今後の補習計画で各校に生徒へ配慮するよう求めた。また、「大学入試のあり方とも深く関連がある。文部科学省や大学で議論が深まるよう期待する」とし、「県教委が高校の意見を収集して、国に言うべきことがあれば申したい」と述べた。

 県教委の責任については、「生徒の不安解消が最優先だが、その後に課題について調査し、反省してもらって、対応策をとってもらう」とした。

 3年生47人が保健で35回分の授業を履修していなかったことが判明した私立益田東高(阿知波武雄校長)の岩原敬郎教頭がこの日、県庁で、升田優総務課長に謝罪。岩原教頭は「調べ方が不十分だったことを、おわびしたい」と謝り、全校集会で生徒に事情を説明し、校長が保護者に電話で説明したことを報告した。

 升田課長は「虚偽報告でないのはわかったが、結果的に遅くなった事実は受け止めてほしい。私立校全体の信頼性にかかわることで、二度とこのようなことがないように」と述べた。

 一方、出雲北陵高の保護者説明会には90人が出席。水谷厚志校長が「生徒に良かれと思ってしたことだが、とても恥ずかしいことをしました。申し訳ありません」と謝罪。補習計画の説明が行われ、学校が保護者からの質問に応じた。

(2006年11月9日 読売新聞)

324片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/10(金) 01:38:59
新たに2私立高で発覚 讀賣岡山

 岡山白陵(山本隆文校長)など私立2高の履修漏れが新たにわかり、県総務学事課が8日発表した。これで未履修の生徒は、8校の1935人から、10校2178人に増加。公立と合計すると16校3619人になった。明誠学院はこれまで不足授業時間が最大350時間分で全国最多だったが、最大でも245時間分と修正。これに替わり、岡山白陵3年生25人の、8単位280時間分が県内最多になった。

 山本校長によると、現3年生は1年時の世界史、2年時の現代社会を日本史や地理に振り替えたため、133人が未履修。2年生118人も、1年時の現代社会2単位が足りず、それぞれ該当生徒は学年の約3分の2にもなった。当時は県に出した教育課程(カリキュラム)編成表とは違う授業をしており、今年度は提出した通りの編成表を使っているという。

 県が10月26日に求めた調査では、主に現3年生の今年度のカリキュラムを調べたためわからず、今月2日の私立学校校長会で、過去にさかのぼった調査を求められ、判明したという。

 同校は今春、東京大に23人、慶応大に25人、国立大医学部に36人を送り出した進学校。山本校長は「社会は得意科目を集中的に選択させてしまった。報告が遅れ、申し訳ない」と言い、生徒には6日の放課後に説明したという。今月下旬から放課後や冬休みに補習、年内に終わらせる予定。

 また、今まで「問題なし」としていた興譲館も3年生1人の日本史2単位が不足していたことが判明。すでに履修漏れを公表していたうちの5校が、未履修の生徒数や科目、単位数を修正した。

 県総務学事課は「未履修の時間数や該当生徒数が多い学校には直接出向き、カリキュラムや補習計画を確認することを検討する」としている。

(2006年11月9日 読売新聞)

325片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/10(金) 01:40:16
県立安古市高で必修逃れ
3年41人が2年時の地理 讀賣広島

 高校の必修逃れ問題で、県教委は8日、広島市安佐南区毘沙門台の県立安古市高(壹岐芳雅校長)文系コースの3年生41人が、2年生時に「地理」を履修しておらず、地理歴史教科の卒業単位が不足していると発表した。昨年度の卒業生164人も同様の授業を受けており、必修逃れにあたる。県教委には今月2日、同高から「履修漏れがあった」と報告があったが、「さらに精査せよ」と指示しただけで、この日まで生徒にも公表していなかった。

 県教委によると、昨年度に「世界史」と「地理」をセットで選択した41人に対し、世界史担当の教員と地理担当の教員の双方ともが世界史を教えていた。定期考査は世界史の問題のみを出題し、成績表は地理の欄に、地理担当の教員が指導した分野の、世界史の成績を書き入れていた。

 壹岐校長は同日、緊急の全校集会を開き、必修逃れの経緯を説明。「学校に対する信頼を損ね、申し訳ない」と謝罪した。

 県教委は2日から県立高全92校の立ち入り調査を始め、8日までに43校の調査を終えた。

(2006年11月9日 読売新聞)

326片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/10(金) 09:13:12
私の学校も県から冷遇されていて校舎がぼろくてやや惨めでした。

学力テストで予算に差 反対意見70件超す 朝日東京
2006年11月07日
http://mytown.asahi.com/tokyo/news.php?k_id=13000000611070001

 学力テストの成績に応じて来年度、小中学校の一部の予算枠に差をつける方針を決めた足立区教育委員会。報道を受けて6日までに、反対意見が区民から70件以上相次いだ。「学力の格差を広げる」「義務教育なのに差をつけるのはおかしい」など批判がほとんどだった。これに対し、区教育委員会は「誤解もある」として、今週中にも区の公式ホームページなどを通じ、区民に理解を求めることにしている。


■区教委
「画一的な経営脱す」


 区によると同日午後3時現在までで、電話やファクスが27件、メールが46件寄せられた。


 大半は「ランク付けが学校格差を生む」「むしろ学力の低い学校に予算を配当するべきだ」という意見だった。なかには「ランクの低い学校に通学する子どもが可哀想」「行政による学校へのいじめではないか」という意見もあった。直接、区教委の窓口を訪れ、「やめてほしい」と訴える区民もいた。


 今回の方針は、学校の基本的な運営にかかわる教材・教具、図書購入費などからなる「学校配付予算」とは別の、「特色ある学校づくり予算」が対象だ。この「特色予算」は、英語の外国人講師や部活動の指導者の派遣、パソコンの教材ソフトの購入などに使われる。


 今年度の「学校配布予算」は小学校1校当たり平均726万円で、これとは別に「特色予算」が210万円支給された。中学校へは「学校配付予算」が平均890万円、「特色予算」は300万円だった。


 区教委によると、「学校配布予算」は昨年度の決算で小中合計3500万円余っていることから、さらに精査し、「特色予算」を増額することにした。これまで教材の購入に充てていた「学校配付予算」の一部の1億5千万円を「特色予算」に加え、来年度は計4億1千万円を計上する見込み。成績に応じて小学校で200万〜400万円、中学校で250万〜500万円支給する考えという。


 このため区教委は「最低ランクの学校でも、昨年度の平均レベルに達する」と説明。区が学校に講師を派遣し、少人数授業を行う「ステップアップ事業」も、学力テストの成績にかかわらず続けるという。


 根本優・区教育政策課長は「これまでは学習指導要領のもとで画一的な学校経営だった。区として基礎学力の定着を目指し、学校独自の経営改革による教育目標の達成につながれば」と話す。


 また、学力の格差拡大を心配する声に対しては「成果のあらわれないところには別途学力向上予算で支援する」としている。


■親・教職員
「成果に疑問・子らに圧力」


 区内の小学校に2人の子供を通わせ、PTA会長も務めた渡辺広一(ひろ・かず)さん(44)は「学力テスト一辺倒で格差をつけることには疑問を感じる」と語る。


 渡辺さんは「競争社会なので、校長や中核となる先生が学力向上策を打ち出し、若い先生も奮起するなら、とても良いこと」と賛同する。「しかし、先生たちは数年で異動する。『この学校で頑張ろう』という先生が多ければいいが、現状でそこまでやる先生が果たしてどれだけいるのだろうか。それを考えれば、そんなに成果が上がらないのではないか」と疑問も呈する。


 渡辺さんは「学校は学力以外に、人間性も養う場。子供の個性や独創性を伸ばそうとする先生が減り、学力だけで子供をみようとする先生が多くならないか心配だ」と語る。


 都教職員組合足立支部の橋本敏明書記長は「あまりにひどい。教育の機会均等を破壊し、子どもと教員に異常なプレッシャーをかける」と話す。


 「平均点より低い子どもが肩身の狭い思いをするし、教員もやる気をなくし、足立から出て行きたいという傾向を生む」


 同支部は今週中にも、区教委に撤回を求める文書を提出する予定だ。

327片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/10(金) 09:20:06
受験目前重い代償/高校必修漏れ
2006年11月09日 朝日滋賀
http://mytown.asahi.com/shiga/news.php?k_id=26000000611090003

【3年生、想定外の補修】


 高校卒業に必要な科目の履修漏れが、県内でも相次いで発覚している。これまでに県立7校、私立2校の計9校で判明。補習などの措置が必要になった生徒は4600人を超える。ある県立高校の校長は「大学進学のための工夫で、許される範囲だと思っていた」と漏らしたが、受験を目の前に控えた3年生は想定外の補習を受けざるを得ず、授業を受験に特化させたことの代償が高くついた格好だ。(河合麻理)


 草津東が6月に実施した3年生の「世界史A」のテストは、すべて日本史の問題だった。表題は世界史だが、浮世絵など江戸時代の文化や、徳川幕府の変遷についての問題が並ぶ。「授業偽装」ともいえる内容だ。発覚後の会見で東芳生校長は「理解を深めるため世界史と日本史を関連させて授業をしていることは知っていたが、認識不足だった」と釈明した。


 膳所はコンピューターの活用法などを学ぶ「情報B」の時間に、生物1を実施。通知表の情報Bの評価は、全く関係のない生物のリポートなどをもとにしていた。


 大津は理科基礎、理科総合Bの時間に、生物1や物理1を実施。基礎、総合Bの教科書は購入もしていなかった。


 こうした実態に県教委は全く気づかなかった。全国で発覚が相次ぐ中、各校からのファクスでの報告をもとに10月26日に「滋賀で履修漏れはない」と発表。担当者も「(他県で)なぜ履修漏れが起こるのか、わからない」と首をかしげていた。だが同日夜の匿名電話から膳所と彦根東でまず発覚。30日から職員を学校へ直接派遣して調べたところ、履修漏れが次々明らかになった。


 県教委は毎年、各学年でどの科目を履修させるかを記した教育課程表を提出させ、学習指導要領に沿っているかを確認。教科書の購入予定数も調べていたが、実際の購入数まで確認せず、授業の中身を変更する「偽装」に気づかなかった。


【「現実」前に苦肉の策】


 履修漏れが県立7校に広がっていたと発表した今月2日、担当者は「(発覚が)遅れるほど生徒の負担が大きくなる。もっと早く学校へ足を運ぶべきだった」と話し、対応の遅れを認めた。


 ある高校の3年生の男子生徒(17)は「文系なので、必要のない教科(理科)を今からやるのは面倒。補習は負担だが、仕方がない」とあきらめ顔だった。


 履修漏れの背景に、「基礎的・基本的な内容の確実な定着を図り、個性を生かす教育の充実」を掲げる新学習指導要領の目指す理想と、受験という現実とのズレがある。


 履修漏れは、03年度の新学習指導要領の実施を契機に広がった。それに先立つ02年度には週5日制の導入で授業時間が削減され、国公立で受験科目が増える一方、私立では科目数が減るなど受験が多様化した。


 現行の学習指導要領では、理科は全分野を学ぶ「理科基礎」▽化学、物理の「理科総合A」▽生物、地学の「理科総合B」の3科目の中から少なくとも1科目が必修。いずれも各分野を広く網羅しているが、基礎的な学習にとどまる。地理歴史は近現代を学ぶ「世界史A」▽通史の「世界史B」のうち1科目と、日本史A、B、地理A、Bの中から1科目が必修。しかし複数の社会科分野が受験科目になっている大学は少ない。


 県内のある高校教諭は「理科基礎や理科総合は簡単すぎて受験で通用しない」。ある卒業生は、日本史や地理の授業はなく、すべて世界史の授業に振り替えられたと明かした。担当教諭は「(1教科に特化した方が)受験に有利」と説明したという。


 基礎的な科目より、受験に役立つ科目を――。履修漏れは教育現場の苦肉の策だった。問題が発覚したある県立高校の校長は「限られた時間で、学習指導要領と受験対策を両立するのは厳しい」と打ち明けた。


【膳所卒業式2週間延期】


理科総合Bと情報Bの履修漏れがあった膳所高校(大崎悦男校長)で、3年生の補習のため、来春の卒業式が当初予定した3月1日から約2週間延期せざるを得ない見通しになった。


 同校によると、10日から通常6コマの授業を7コマに増やして補習を実施するが、大学入試センター試験や各大学の入試が集中する1〜2月上旬を避けて日程を組むと調整がつかず、補習が3月までずれこむという。


 同校では、3年生438人のうち、398人が理科総合Bと情報B、40人が情報Bを未履修で、2科目とも未履修の生徒は102コマ分が不足している。文部科学省の負担軽減策に基づき、70コマの補習とリポートなどで対応するという。

328片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/10(金) 09:43:03
履修科目削減 国に要望 単位不足問題で県教委
2006年11月10日 北日本・富山
http://www.kitanippon.co.jp/contents/knpnews/20061110/1296.html

 高校の必修科目単位不足問題で、県教委は地理歴史科目などの履修要件緩和や学習指導要領の弾力的な運用を文科省に要望する。九日の県議会教育警務常任委員会で明らかにした。高校、県教委関係者の処分については、単位不足の生徒がいる高校長、教育長が主な対象になるとの見通しを示した。

 地理歴史科目は世界史、日本史、地理の三科目のうち二科目の履修が義務付けられている。三科目はいずれも単位数が二(授業時間数七十時間)のAと単位数四(同百四十時間)のBがある。

 県内では、桜井、富山南の二校がA科目の授業を年度途中で打ち切り、B科目に切り替えていたほか、高岡南が三科目のうち一科目のみ履修させていた。

 県教委は「B科目は分量が多く、所定の時間数でセンター試験まで教科書内容をすべて教えることは困難」とみて、文科省に履修科目数、一部科目の単位数の削減を求めていく。

 早ければ来年一月に要望書を提出。全国教育長協議会にも文科省へ要望書を出すよう働き掛けていく。

 東野県教育長は県議会教育警務常任委員会で「現場の裁量が生かされない形で、必修科目の履修要件が定められ、教員の手足を縛った」と述べた。

 関係者の処分については「一義的にはカリキュラム編成権を持つ校長に責任がある」とし、単位不足の生徒がいる高校長が主な対象になるとの見通しを示した。

 教育長自身の責任に関しては「教育行政を統括する者として責任を負わなければならない」と述べ、自らを処分対象にする考えを明らかにした。

 決定時期は「他県の処分内容とのバランスを見極めたい」として、明言を避けた。

329片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/14(火) 10:58:05
#必修逃れ発覚未発覚の差がつくのが一番不公平

身延校長発言赴任3校の調査開始 県教委“裏課程表”の確認急ぐ 讀賣山梨

 必修逃れが判明した県立身延高校の萩原彰校長が10年ほど前の赴任校でも県教委提出分と異なる“裏”の教育課程表を見たと発言した問題で、県教委は13日、萩原校長が赴任したことのある県立3高校の調査を開始した。

 対象となったのは萩原校長が1977〜84年度に赴任した峡西地域の高校、85〜88年度と2000〜01年度の計2回在籍した峡北地域の高校、1989〜96年度に赴任した甲府市内の高校。県教委は3校の校長に対し、萩原校長在籍時の教育課程表や授業内容などが書かれた学校要覧、生徒の成績などが記された生徒指導要録などの資料を探し出すよう指示。県教委に提出した内容と異なる“裏課程表”が存在しなかったか、裏課程表に基づいて授業が行われた事実がなかったかを早急に確認し、報告するよう求めた。

 県教委高校教育課によると、教育課程表は生徒卒業後の保管義務がないため、古い課程表は破棄された可能性もあるが、一般的に多くの高校が保管している学校要覧が残っていれば、教育課程表の内容も確認できるという。

 一方、3校の現在の必修逃れの可能性について、同課の三枝康治課長は「既に行った再調査で、ないとの結論が出ている」とし、3度目の調査はしない考えだ。

(2006年11月14日 読売新聞)

330片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/14(火) 11:02:07
#土曜日授業復活は可能なのだろうか

「週5日制が原因」 県議会委で三浦教育監委員、教育の本質問う 必修逃れ 讀賣島根

 高校の必修逃れ問題で、県教委の三浦正樹教育監は13日の県議会文教厚生委員会で、「(2002年度から完全実施された)学校週5日制が最大の原因」とし、大学受験に向けた授業が不足したため、必修科目を受験に必要な授業に振り替えたとの考えを示した。これに対して、委員からは、「(受験対策の)方法論ばかりで、何のための教育かという本質が忘れ去られている」と批判する意見が出た。

 藤原義光・県教育長が「ルールに反した取り組みを行ったのは事実。早急に改め、教育への信頼回復に努める」と謝罪。公立校19校、私立4校で必修科目の履修時間の不足が起きたことや、補習授業を受けなければならない生徒への救済措置などを説明した。

 委員から、「いつから始まったのか」「原因をきっちりさせる必要がある」などの質問が出たが、県教委は「始まった時期の特定は困難」「02年度からの完全週5日制と03年度からの新学習指導要領の実施が契機。大学入試のあり方とも深く関係する」とした。

 三浦教育監は「公立の生徒と、土曜日も授業を行う私立の生徒が(受験という)同じ土俵で競う。本当に公平なのか」として、現行制度に疑問を呈した。

 委員は「何のための教育かが忘れ去られている」「補習時間を短縮するのが本当に生徒のためになるのか」と批判したが、藤原教育長は「学校現場は教育の理想も追求しないといけないが、受験に向け学力をつける必要性にも迫られ、ジレンマがある」と訴えた。

 県教委は同日、県立の松江東、出雲、浜田、益田の各校で、生徒の集計に誤りがあったとし、履修不足の延べ生徒数を、県立全学年で6204人に、3年生で3622人に訂正した。

 必修逃れ問題についてご意見や情報をお寄せ下さい。〒690・0886 松江市母衣町95の1 読売新聞松江支局。ファクス(0852・23・1413)、メール(matsue@yomiuri.com)でも結構です。

(2006年11月14日 読売新聞)

331片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/14(火) 11:04:16
#7回確認って

必修逃れ影響4574人に
計28校 県立20校補習計画 調査書「履修済み」2校 讀賣愛媛

 県内の高校の必修逃れ問題が先月25日に県立今治東高校で発覚して以来、14日で3週間となる。必修逃れがあったのは計28校にのぼり、ほとんどの学校から補習計画が提出されるなど、問題は沈静化しつつあるが、県立新居浜東、松山南で調査書への記入ミスが発覚するなど新たな問題も出ており、県教委の担当者は、各高校に注意を呼びかけている。

 県教委高校教育課や私学文書課によると、必修逃れがあったのは、県立高校が21校、私立高校が7校。現役生徒への影響は県立が3793人、私立が781人の計4574人にのぼるという。

 県立21校のうち20校が、7日までに補習計画を県教委に提出。一部の学校では補習授業を始めており、県教委が計画によって、未履修が解消できるかどうか、精査を進めている。

 県内の必修逃れでは、今月4日、県立学校の校長を集めて開かれた校長会で、野本俊二・県教育長が「多い所では7回確認し、『該当なし』という返事が来たにもかかわらず、ぼろぼろと追加で判明する。なぜこんなことになったのか。残念でならない」としっ責。

 全校長が頭を下げたが、4日後の8日には、校長が必修逃れを悩んで自殺した新居浜西高校でも発覚。その後も新居浜東、松山南で、履修していない科目の成績を調査書に記入するミスが判明するなどしている。

高校教育課は「県教委としても、こうした問題が二度と起きないように対策を検討したい」としている。

(2006年11月14日 読売新聞)

332片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/15(水) 20:38:47
過去の必修漏れも調査指示 文科省
2006年11月15日13時35分
http://www.asahi.com/life/update/1115/003.html

 高校の必修科目の履修漏れ問題で、卒業生も含めた過去の分の調査について、文部科学省は15日、今月末までに回答するよう都道府県・政令指定市の教育委員会などに通知した、と発表した。履修漏れが生じた最も古い年度を調べ、原因究明と再発防止をするのが目的としている。

 調査項目では、履修漏れのあった必修科目名や単位数、実際に履修した科目、文系・理系などコース別についても記載を求めている。

 調査対象は、教委などを通じて履修漏れの事実を文科省に報告した公立校と私立校。同省が2日に発表した分では計540校だが、朝日新聞の集計では11日までに628校にのぼっており、さらに増える可能性がある。

333片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/15(水) 20:41:02
教育基本法:委員会審議で論点深まらず いじめ自殺などで
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/edu/news/20061116k0000m010087000c.html

 教育基本法改正案を審議した衆院教育基本法特別委員会は、履修単位不足問題やいじめ自殺、教育改革タウンミーティングの「やらせ質問」という「3点セット」の集中審議の場と化した。「愛国心」表記や国の関与など、改正案の論点が十分に深まったとは言えず、一連の問題への文部科学省の責任も不明確なまま。参院も波乱の審議が続きそうだ。

 「小泉改革だけでは経済の話にとどまる。小泉内閣と安倍内閣を合わせて、人間と経済の改革が完成する」

 伊吹文明文科相は13日の日本記者クラブでの会見で、安倍晋三首相が最重要課題に掲げた基本法改正と教育改革の意義をこう強調した。自民党文教族にも基本法改正は長年の悲願で、学校教育法など関連法の改正作業が加速しそうだ。

 ただ、約106時間の審議は文教行政の制度疲労も露呈した。履修不足では、学ぶべき内容を定めた学習指導要領が約1割の高校で骨抜きになっている実態が発覚。与党は補習を上限70コマに限る文科省の救済策の緩和に動いたが、私立高を中心に問題は拡大している。伊吹文科相は大学入試センター試験の全教科の受験義務付けなどで履修不足を防ぐ方針を示したが、野党は「構造的な問題」(松本剛明民主党政調会長)として、徹底追及する構えだ。

 この問題で、政府・与党は「一義的には学校の責任が一番大きい」(塩崎恭久官房長官)という立場である。北海道滝川市でのいじめを苦にした女児の自殺で、同市教育委員会がいじめ認定を避けた問題をきっかけに教委制度の改革論が浮上。首相は国の関与を強化する意向を示し、伊吹文科相も同調した。これに対し、民主党は自治体の首長の権限を強めることを提唱しているが、与党は「政治的中立性から疑問がある」と応酬し、議論は深まらなかった。

 文科省は「やらせ質問」の作成と履修不足について実態調査を続けており、参院審議でもこの問題で対応を迫られる。

【竹島一登】

毎日新聞 2006年11月15日 20時28分

334片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/15(水) 22:31:36
必修逃れ さらに数校か きょう最終確認発表 讀賣埼玉

 県内の私立高で必修科目の履修漏れが相次いでいる問題で、県学事課は、さらに数校で履修漏れがある可能性があり、確認作業を行っていることを明らかにした。同課は、15日に学校側に最終的な確認を行い、詳細を発表する。今後、必修逃れの事実が確認された場合、補習に充てる時間の確保が、一層困難になる事態も想定される。

 県内私立高校では、10月30日までに9校で必修逃れが発覚した。同課は「これ以上増えない」としていたが、さらに調査・確認作業を進めたところ、一部の私立高で「化学」の扱いを独自解釈するなどして、未履修になっていた疑いが強まったという。同課は、履修実態を国の基準に照らし合わせて最終的な判定を行う方針だ。

 県は、必修逃れが明らかになった私立高に対し、「悪質性」の程度によっては、補助金削減などの処分を行う方針を示している。

 上田知事は「当面、履修科目を県が確認する必要が生じた」と、私立高校に対する監視を強化する考えを明らかにする一方、履修漏れがないとされる県立高校については「教育局を信頼するしかない」とし、詳細な再調査を求める考えがないことを示した。

(2006年11月15日 読売新聞)

335片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/16(木) 08:14:13
中学校で書写の授業 未履修に
http://www3.nhk.or.jp/news/2006/11/16/k20061115000197.html

各地の高校で必修科目が教えられていなかったことが明らかになっていますが、神奈川県では、公立の中学校の40%に当たる167校で、昨年度、毛筆と硬筆を学ぶ「書写」の授業を学習指導要領で定められたとおりに行っていなかったことが明らかになりました。
これは、神奈川県教育委員会が、県内の各市町村の教育委員会を通じて調査してわかったものです。学習指導要領では、中学校の1年から3年までのすべての学年で、国語の授業の中で毛筆と硬筆の両方を学ぶ「書写」を行うよう定めています。ところが、神奈川県教育委員会によりますと、神奈川県内の公立中学校では、昨年度、全体のおよそ40%に当たる167校で「書写」の授業を学習指導要領で定められたとおりに行っていませんでした。このうち、7校では一部の学年で書写の授業をまったく行わず、160校では学年によって毛筆か硬筆のいずれかの授業を行っていなかったということです。これらの中学校では、「書写」を教えなかった分、読解力や漢字の授業に力を入れたと説明していますが、今年度はいずれも定められたとおり「書写」の授業を行っているということです。神奈川県教育委員会では「書写はあくまで国語の教科の一部で、単位の取得には支障はないと考えているが、授業が適切に行われなかったことは問題で、各市町村の教育委員会に通知を出した」と話しています。

336片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/16(木) 09:06:41
必修逃れ さらに4校 私立計13校、対象3080人に 讀賣埼玉

 高校の必修逃れ問題で、県学事課は15日、県内私立高の武南(蕨市)、浦和ルーテル(さいたま市)、城西大川越(川越市)、東和大昌平(杉戸町)の4校(計905人)で、新たに必修科目の未履修があったと発表した。県内の履修漏れは、いずれも私立の13校、対象生徒は3080人に拡大した。

 4校は、10月26日に県内で初めて必修逃れが発覚した当初、「履修漏れはない」と県側に報告していた。しかし、文部科学省が履修漏れ生徒の具体的な救済策を発表した11月2日以降、県学事課に相次いで「履修漏れの可能性がある」と相談を持ちかけたという。

 県学事課は4校に対し、未履修科目の授業を補うための新たな履修計画の提出を求めた。今後、私立学校振興助成法に基づき、定期的に学校を訪ねて調査を行い、県に提出された教育課程表に従った授業が行われているかどうか、確認する考え。補助金返還などの処分検討も進めている。

 新たな履修漏れの発覚で、学校側調査の粗雑さと、カリキュラムに対する勝手な運用が次々と露呈した。

 同課の調べによると、武南は、10月の調査時点で、担当教諭から履修漏れは報告されなかったが、校内調査を終えた11月に入り、理科担当の教諭が職員会議で「『理科総合B』(1単位)で履修漏れとなる可能性がある」と報告し、発覚した。

 東和大昌平では「倫理」(2または3単位)の履修漏れがあった。授業実態が現場教諭から校長ら管理職に報告されず、「履修漏れなし」と回答していた。同校は「気づかなかった」としており、発覚後は「大学受験のための時間数確保を優先した結果」などと説明しているという。

 浦和ルーテルでは、1〜2年時の授業で、「理科総合B」(1または2単位)を「化学1」や「物理」に振り替えていた。

 城西大川越は、冬休みの6日間に「情報」(2単位)の授業70時間を計画。同課から「時間的に到底実施できる内容ではない」と指摘され“事実上の”履修漏れと判断された。昨年度の同科目の出席簿も管理されていない点も指摘され、学校側は十分な授業が実施されていなかった点を認めている。

(2006年11月16日 読売新聞)

337片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/16(木) 09:14:21
中2男子自殺 担任には「大丈夫」 同級生「けられていたことも」
「なぜ学校は放っておいたのか」保護者ら 讀賣新潟

 神林村立平林中学校(勝間修二校長、生徒数121人)の2年生の男子生徒(14)が14日夜、自宅の農作業場で首をつって自殺した。学校で同級生にズボンを下ろされ、帰宅途中、友人に「死にたい」ともらしていたが、遺書などは見つかっていない。同村教委などは、男子生徒へのいじめがなかったか慎重に調べている。

 15日午後、同校で開かれた記者会見。勝間校長は「いじめがあったかも含めて慎重に調べたい」と何度も繰り返した。

 学校の説明によると、男子生徒は14日昼の清掃時間中、同級生にズボンを下ろされた。その直後の給食時間に涙を浮かべていたため、担任の男性教諭(36)が「元気がないな」と声を掛けると、生徒は「魚が釣れないんです」とだけ答えた。担任はこの生徒と一緒によく釣りに行ったという。

 午後の授業中、担任が改めて生徒たちに事情を聞いたところ、同級生にズボンを下ろされていたことが判明。担任が気遣うと、生徒は「大丈夫です」と答えたが、その夜、自ら命を絶った。

 生徒は吹奏楽部に所属。勝間校長は「普段から明るくまじめ。学校が大好きで、トランペットを楽しそうに演奏していた姿が思い浮かぶ」と無念そうに語った。

 今年5月と11月に学校が実施した悩みに関するアンケートにも、いじめを苦にするような記述はなく、家族も「思い当たることはない」と話しているという。

 しかし、同級生の男子生徒(14)は「(自殺した生徒は)たまに体をけられたりしていた。止める人がいたので、いじめにはならなかった」と話し、別の同級生の父親も「同級生から言葉の暴力を受けていたようだ」と話した。

 同級生によると、亡くなった生徒は自分から積極的に話し掛けるタイプではなかったが、穏やかな性格で男女問わず友人がいた。釣りが好きで、今年夏に近くの川で釣りをした時は、器用な手先で楽しそうに仕掛けを作っていたという。音楽も好きで、吹奏楽部の女子生徒の母親は「一生懸命にトランペットを吹く姿が忘れられない。何でこんなことに…」と言葉を詰まらせた。

 小学校時代の教頭(45)は「人懐こい笑顔が印象的な優しい子だった」と沈痛な表情を浮かべた。生徒の幼なじみの父親は「家にもよく遊びに来て、野球やテレビゲームで楽しそうに遊んでいた。おとなしいが、よく笑う素直な子で、本当にかわいかった」と声を絞り出すように話した。

                       ◆

 平林中では15日朝、緊急の全校集会を開き、生徒が自殺したことを説明した。集会ではむせび泣きがもれ、涙をぬぐう生徒もいた。同校は県から2人のスクールカウンセラーを招き、生徒たちの心のケアに努める。

 夜、学校の体育館で開かれた保護者説明会では、自殺した男子生徒が過去に、ほかの生徒からちょっかいを出されたり、からかわれたりしていたことが明らかにされた。竹之内佳子教頭によると、この日朝、生徒全員に書かせた作文で判明したという。保護者からは「なぜ学校は放っておいたのか」と怒りの声もあがった。

 自殺した男子生徒の自宅には15日午後、同級生らが次々と弔問に訪れた。突然の訃報(ふほう)に同級生らは一様にうつむき、すすり泣いた。夕方には自宅でしめやかに通夜が行われ、親類や近所の住民らが参列した。

 孫とともに弔問した女性によると、母親は亡くなった息子に寄り添いながら、「首をつっているのを発見したが、間に合わなかった」と真っ青な顔で繰り返し話していたという。

 父親は「今は何も話すことはありません。すみません」と、ぼう然とした表情。祖父は「畑仕事を手伝ってくれるいい子だった。まさか自殺するなんて」とうなだれていた。
(2006年11月16日 読売新聞)

338片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/18(土) 02:15:37
県立高校 時間割再編「特編」自粛へ 必修逃れ問題で「誤解招く」 讀賣山梨

 複数の県立高校で例年、受験対策のために時間割表を作り直す「特別編成(特編(トクヘン))」が行われていたことが、16日明らかになった。12月以降に受験科目を優先し時間割を組み直して授業を行うもので、複数の高校が昨年度まで行っていた。ただ、県立5校で必修逃れが発覚したため、「時間割の組み替えが必修逃れと誤解されかねない」として、今年度から特編を自粛する高校も相次いでいる。必修逃れの問題がほかの高校の受験への取り組みにも影響を与えた格好となった。

 複数の校長によると、多くの進学高では12月以降、受験科目を2時間連続して行えるようにするなどの時間割表の組み直しを行ってきたという。高校関係者の間で、こうした行為は特編と呼ばれ、生徒の効率的な受験勉強のために行っていた。ただ、特編は決まったやり方があるわけではなく、各校が独自に判断して実施しているという。

 例えば、甲府市内のある県立高は、時間割表の中で受験科目とそうでない科目を入れ替えて、「英語」などの受験科目を2時限連続して行えるようにした。また、受験科目のある6時限目の後、本来は存在しない7時限目を作って受験科目を教えるなどしていた。同校はこうした行為について「授業を入れ替えているだけで単位取得には問題ない」(教頭)との認識だ。

 峡東地域のある高校は、複数のクラスの時間割表で、受験科目が同じ時限になるよう組み直した上で、各クラスの生徒が混ざって志望校や習熟度別に受験科目を学べるようにしていた。同校の校長は「問題かどうかは分からないが、受験生にとっては有益」と話している。

 一方、この2校を含め、昨年度まで特編をしていた高校は今年度から特編を自粛する方針を相次いで決めた。「必修逃れが問題となっている状況で、(特編をやって)余計な誤解を招きたくない」(甲府市内の県立高教頭)。峡東地域の県立高の校長も「時間割をいじることが必修逃れと批判されかねない」と懸念を示している。

 一方で、特編は複雑で、現場の教諭には大きな負担になっていたといい、各校で見直す傾向にあった。ある県立高の校長は「履修漏れ問題が特編を中止する、きっかけの一つになった」と話している。

(2006年11月17日 読売新聞)

339片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/18(土) 02:56:05
なかったことに。

身延高校長歴任校、3校「必修漏れない」 朝日山梨
2006年11月17日
http://mytown.asahi.com/yamanashi/news.php?k_id=20000000611170006

 必修科目の履修漏れが発覚した身延高校の校長が、以前赴任した高校でも2種類の教育課程表(カリキュラム)があったと指摘した問題で、県教委は16日、調査を指示した3校から「履修漏れは見つからなかった」と回答があったと発表した。


 履修漏れがなかったと回答したのは、甲府、北杜、南アルプス市にある3校。3校の校長が校内に残る書類を調べた結果、県教委提出用と校内用の2種類の教育課程表や、履修漏れをうかがわせる書類は見つからなかったという。


 この調査は、身延高の萩原彰校長が、「2種類の課程表を見たのは、(身延が)初めてではなかった。10年位前に赴任した学校でもあった」と証言し、他校での履修漏れを示唆したことを受け、県教委が13日に3校に指示したもの。


 甲府市内の高校は14日にいったん「なし」と回答したが、その後再調査し、16日に改めて報告した。


 県教委高校教育課は「書類上の調査では限界があるとの指摘はあるが、各校の校長を信頼したい」と話している。

340片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/18(土) 15:30:02
必修逃れ 新たに宇女高など5校でも 讀賣栃木
 高校の必修逃れ問題で、県教委は17日、再調査を行った結果、新たに宇都宮女子など県立高校5校で履修不足が見つかったと発表した。これで必修逃れは、県立18校、私立5校の計23校に拡大した。また、県教委は、補習授業の方法について、2単位(50分授業で70コマ)が不足している場合、3分の2に当たる47コマで「履修」と認める方針を示した。各校は今後、この方針に従って補習を行うことになる。

 新たに判明した5校は、いずれも地理・歴史の“融合授業”を行っており、そのうち烏山女子、黒磯、矢板東は、世界史の授業をすべき時間に地理を行うなど、県教委に提出した教育課程表と実態にずれがあった。宇都宮女子と小山西は、実施すべき時間数を満たしていなかった。しかし、5校はいずれも「単位認定に必要な最低限の時間数は確保できている」として、補習は不要と判断された。

 県教委は10月末、各校の校長の申告に基づき、必修逃れは13校と発表した。しかし、信頼性を疑問視する声が出たため、県教委は11月4、5の両日、全県立高校の校長らを呼び出し、計3300枚もの授業プリントや講義ノートなどを調べる詳細な再調査を行った。

 今回の5校は、10月の調査では、未履修は「ない」と回答していたが、この結果に対し、矢板東の酒見広志校長は「我々の認識に甘いところがあった」と話し、黒磯の古家正夫教頭は「世界史と日本史は重なる部分があるから大丈夫と考えていた」と判断の甘さを認めた。一方で、宇都宮女子の河又利博校長は「県教委の判断結果は厳正に受け止める」としたが、「今でも履修漏れではないと考えている」と話した。

 再調査では、18校で“融合授業”が行われていたことが分かり、「問題なし」とされた高校もあった。

 既に必修逃れが判明していた13校についても、一部の履修が確認できた学校や、教育課程の変更で対応できる学校は、補習が軽減されることになった。

 県教委は17日の会見で、責任問題について、「関係者を処分する方向で検討する」としたが、処分時期は「当面は生徒への対応が最優先」と、明言を避けた。

(2006年11月18日 読売新聞)

341片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/18(土) 15:30:42
未履修問題県教委が70校調査 上毛・群馬

 高校の必修科目未履修問題で、全日制県立学校全七十校の実態調査を行った県教委は十七日、十四校の十六科目で履修漏れの疑いが生じる恐れがあるとして、来年度からのカリキュラム改善を指導したと発表した。指導を受けた各校は、複数の科目を組み合わせた「セット履修」や、特定の科目を複数年で履修する「継続履修」を、独自の判断で実施していた。補習が必要な「未履修」にはあたらないが、受験対策を優先した高校教育の現状があらためて浮き彫りとなり、県教委は年度内に教育課程に関する指針を作成、チェック態勢を強化する。

◎「疑義」14校に改善指導

 県教委は六日から十六日にかけて、指導主事が各校を訪問して授業の実態を聴取。単位の認定条件(三分の二の出席が必要)を踏まえ、授業やテストで三分の二の学習の実態があることを履修の判断基準とした。

 改善の指導を受けた十四校のうち、セット履修(十三校)は地理歴史教科で世界史Aと日本史Bなどを、理科で理科総合Bと生物Ⅰなどをそれぞれ組み合わせていた。授業で一方の科目に重点を置いたり、時間割表記が片方の科目だったことが問題となった。

 継続履修(三校=セット履修と二校重複)は、情報の科目を一−二年などに分割して履修した合計が、学習指導要領で標準授業時間とする七十時間を満たしていなかった。七十時間は「あくまで目安」(県教委)だが、時間割に科目の表記がない例もあり、指導対象となった。

 県教委は対象の高校名を公表していない。上毛新聞社のこれまでの取材では、セット履修が前橋、高崎などの進学校で行われていることが明らかになっている。

 “グレーゾーン”とも言える一連のカリキュラム編成をめぐっては、受験対策とあわせ、学習指導要領が各科目を関連づけた発展的学習を推奨し、学習内容の幅を持たせようとしている点も影響したとみられる。未履修の疑いを指摘された高校長は「校長の裁量で特色や関連に工夫を、と旗印の下で実施してきたのに」と困惑している。

 各校は県教委の指導を踏まえ、来年度からの改善とともに、本年度の授業内容についても修正を図る見通し。県教委は「来年度から関連学習への取り組みは激減するだろう」とみている。

 今回の調査で未履修は、すでに明らかになっている三校(中央、伊勢崎清明、沼田)以外には確認されなかった。

342片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/18(土) 15:38:50
必修逃れ救済 飯南の140回を12回に 県教委 生徒負担、大幅に軽減 讀賣島根

 県教育委員会議が17日、県庁分庁舎であり、高校の必修逃れ問題について、文部科学省と県教委独自の救済策をふまえ、未履修のあった県立18校が決定した補習授業の回数が報告された。県立では最多の140回分の授業が不足している飯南では12回、大田でも70回の補習授業で済ませるなど、生徒の負担は大幅に軽減されることになった。

 補習時間が最も多いのは、世界史・日本史と情報の140回を救済策で半分にした大田(普通科理系・理数科)の70回。県独自の救済策で情報の35回を受験に必要な数学Bに振り替える松江南(同)の68回と松江北(同)の67回が続いた。

 一方、140回不足の飯南の普通科2型理系では、世界史・日本史を4単位のB科目から2単位のA科目に変更し、情報を既に行われた数学Bに振り替えたため、現代社会の12回のみに削減した。こうした振り替えにより、105回不足している同校の普通科2型文系、70〜35回の不足があった平田、矢上(普通科1類型・2類型文系)は補習授業ゼロになった。

 また、20、21両日、三浦正樹教育監らが島根大や県立大など、県内の大学や短大、専門学校など9校を訪問し、受験生が不利益を受けることがないよう配慮を要請する。


 必修逃れ問題についてご意見や情報をお寄せ下さい。〒690・0886 松江市母衣町95の1 読売新聞松江支局。ファクス(0852・23・1413)、メール(matsue@yomiuri.com)でも結構です。

(2006年11月18日 読売新聞)

343片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/20(月) 22:35:17
探る/必修漏れ 「一線」なぜ越えた
2006年11月20日 朝日大分
http://mytown.asahi.com/oita/news.php?k_id=45000000611200001

 全国600校以上の高校で次々に判明した必修科目の履修漏れは、県内でも公立5校、私立6校で発覚した。11日までの朝日新聞調べでは校数では47都道府県で22番、九州では4番目だった。教員らが大学入試対策に足場を置く一方、国が定めた学習指導要領に沿って履修したように内申書などを偽装するなど、学校現場で軽々と「一線」を越えるのが常態化していた実態は関係者にも少なからぬ衝撃を与えた。しかし、その代償は重く、入試を目前に控えたこの時期、罪のない生徒たちに、最大で70時間もの補習を課す結果を招いた。(篠島真哉)


 「あと65日」。黒板の脇に、センター試験までの日数が書き出されていた。履修漏れが発覚した公立校の1校で17日、3年生の補習を廊下の窓越しに見学した。


 他の科目の教材をこっそり広げていたり、机に伏せていたりする生徒もいたが、表向きはふだんの授業と変わらない光景だった。


 補習の対象は3年生を中心に11校で計3342人。すでに全校で始まっており、多くはセンター試験までに終える予定だ。


 「こんな時期にやるぐらいなら、2年生までに済ませてくれた方が余程よかった」。別の公立高で進学希望の3年男子はそう話した。保護者の一人は「生徒や保護者は教育現場では弱い立場。怒りはあっても口には出せない」と胸中を明かす。


   ■   ■


 必修科目を定めている「学習指導要領」は、国が学校教育法に基づいて告示しており、法的拘束力がある。だが、履修漏れが発覚した各校は、必修科目の一部を、ひそかに生徒の進路希望に沿う科目に置き換えていた。


 必修科目に履修漏れがあれば卒業できない。各校は内申書などにうそを書き、必修の全科目を履修させたよう装わねばならないが、そのことは生徒や保護者にあらかじめ説明していなかった。


 学校教育法に違反し、文書偽造の罪にも問われるうえ、県立高の教員であれば地方公務員法上の信用失墜行為に当たるとして、処分の対象にもなりかねない。それでも一部の学校はその「一線」を越えた。
   ■   ■

344片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/20(月) 22:36:16
 「学校が週5日制になり、授業時間が十分に確保できなくなったのが大きかった」。ある私立高の校長は打ち明けた。


 生徒と保護者、学校が「少しでもいい進学先に」と共通の目標を抱く中、教員たちが「入試に不要な科目を削れば」と考えるのは自然な流れだったという。


 この校長は自ら教員の手配をする過程で、履修漏れの問題には当初から気づいていたが、黙認した。公立高と違って頻繁な人事異動もなく、履修漏れは人知れず常態化していったという。


 公立高5校では、未履修は「地理歴史」の中で地理・日本史・世界史を融通し合ったものに限られ、他の科目を削っていた例はない。各校長は、教育課程の編成権者としての責任を認めながらも、「知らなかった」「解釈の違いだ」と釈明する。


 各校とも補習への対応に手いっぱいで、関係者への事情聴取や過去の経緯の調査は済んでいない。公立高の校長の一人は「最前線の教員が生徒に近づき過ぎ、バランスを失った結果」と分析してみせるが、校長や県教委の関与の有無を含め、真相解明はこれからになる。


   ■   ■


 公立高も私立高も、新入生が3年間で学ぶ内容を、前年度のうちに「教育課程」として編成する。学習指導要領に適合するよう県教委が目を配り、それをもとに時間割りがつくられる。


 だが、時間割りが教育課程の通りに実行されているかまでは、チェックが及んでいなかった。県教委は、県立高に立ち入り調査し、授業の実施状況や、成績が偽造でないかを確かめる再発防止案を検討中だ=図。


 私立高の場合は、学校法人の認可権者である県の担当課が、報告書を提出させる方法などが考えられるという。


◇学習機会奪うな
 山崎清男・大分大学教授(教育行政学)の話
 履修漏れ問題は、学校がどうしても受験に耐えうる教育を求められ、生徒のために受験に重点を置いた結果と考えられる。しかし、公教育は国の重要な施策として行われるものであり、それゆえ私学にも税が投じられているのだから、法にのっとった教育が行われないのは問題だ。関係者は履修漏れが生徒の「学習する機会」を奪うことに十分注意すべきだ。また、関与したあらゆる人に事情を聴いて検証を尽くさないと何の教訓も得られず、補習で苦労させられた生徒たちも浮かばれない。



◆履修漏れ問題
 一部の高校で、生徒がきちんと授業を受けてきたのに、卒業に必要な科目を学んでいないとして補習を課されている問題。これらの高校は、対外的には学習指導要領に沿った授業体系を示しておきながら、実際には時間割りを進路対策偏重の不適切なものに組み替え、そのために省いた必修科目も履修したように装って通知表なども偽造。生徒や保護者らにはそれを事前に知らせていなかった。

345片言丸:2006/11/21(火) 16:30:22
#これは当然の発想だ。隠したほうが「得」な状態が続いているし、それはあとあと問題になるに違いない。

必修逃れ「県教委調査は不公平」
水戸の教諭 再調査求め質問書 讀賣茨城

  必修科目の履修漏れがあった水戸市内の県立高校の男性教諭(49)が、必修逃れの有無を各高校に尋ねた県教委の調査方法について、「公平性を欠き、各学校の報告内容にも疑問がある」と批判し、県教委に再調査を要望する質問書を送った。11月23日までに再調査をするかどうか回答を求めている。

 教諭は必修逃れがあった「情報」の担当者で、2単位分の授業のうち1単位分を数学にあてていた。県教委の調査には「履修漏れ」と報告した。だが、同様の方法をとりながら「履修漏れ」と報告していない高校があることを報道で知ったという。

 納得のいかない教諭は個人の立場で県教委に質問書を提出。この中で「なぜうちの高校だけが履修漏れになるのか。違いを明確にしてほしい」と要求した。

 さらに、県教委が改めて必修逃れの明確な基準を示したうえで、各高校に必修科目の授業実施時間を報告させるなど、実態把握に乗り出すよう迫っている。県教委高校教育課は「質問書の内容を検討中」としている。

(2006年11月20日 読売新聞)

346片言丸:2006/11/21(火) 16:32:11
#急いだほうがいい。

必修逃れ、きょうから立ち入り調査…県立全48高校対象 讀賣富山

 高校の必修逃れ問題で、県教委はきょう21日から、県立高校48校すべてを対象とした立ち入り調査を始める。各高校が教育課程に基づき、適切に必修科目の授業を行っているかどうかを確認することが目的。

 調査は県教委の学校教育課指導主事など教員2人と、客観的な視点で見ることが必要として事務職員1人の3人1チームで行われる。調査内容は、教育課程表(カリキュラム)、生徒・教員用の時間割、定期試験の時間割などの関係書類の確認と、必要に応じての授業実態のチェック。また、学校側との意見交換を通して現場と県教委とのパイプ強化を図る。調査にかかる時間は1校当たり1時間半〜2時間。

 21日は呉羽と富山西、22日は高岡工芸、伏木が予定されている。残りの高校については今後日程を調整していく。

 県教委は12月中に半分、今年度中には全校の調査を終わらせたいとしている。来年度以降の調査については検討中という。

(2006年11月21日 読売新聞)

347片言丸:2006/11/22(水) 15:00:45
「必修逃れ」また発覚
私立2校「最終」調査公表後に 讀賣埼玉

 高校の必修逃れ問題で、県学事課は21日、新たに淑徳与野(さいたま市中央区)と城西大川越(川越市)の私立2校で未履修科目が確認されたと発表した。保護者や生徒から寄せられた情報提供に基づいて同課が調査し、明らかになった。同課は“最終”と位置付けた調査の公表(15日)後に発覚したことを「大変遺憾」とし、補助金カットなどの処分の要素として、今回の事態を重視する考え。

 県学事課によると、淑徳与野は、1〜3年時で履修する「情報A」(2単位、70時間)を1単位しか履修していないか、まったく履修していない生徒が219人いた。また、別の304人が受けた「情報A」の授業は、免許のない男性音楽教諭が担当していた。同課は「このままでは履修したことにはならない」と25〜50時間の再履修を求めた。

 同校では履修逃れが社会問題化した後も、職員会議で「問題がない」と判断していた。今回の事態を生徒に説明したところ、一部から「同じ授業を2回受けるのか」と不満の声も上がったという。

 一方、城西大川越は、15日に次いで、2度目の未履修発覚となった。「家庭基礎」「芸術」(ともに2単位)のそれぞれ1単位、「体育」(8〜9単位)の2単位の未履修が明らかになり、未履修単位は計6単位となった。3泊4日で行ったスキー教室を「体育」に、歌舞伎鑑賞会を「芸術」の単位に換算していた。

 斉藤栄校長補佐は「認識が甘かった。生徒からも疑問の声が上がり、疑わしいものはすべて出してしまおうと判断した」と説明している。

 新たな未履修の発覚で、県内の未履修は、いずれも私立の14校で、対象生徒は計3299人となった。

(2006年11月22日 読売新聞)

348片言丸:2006/11/22(水) 15:05:12
#この手の授業は遊びにしかならんわね。

必修逃れ、大半は「情報」
県内34校中25校 「必要ない」の声も 讀賣長野

 全国的に広がった高校の必修逃れ問題。県内で発覚した34校のうち25校で履修不足が判明したのが「情報」だった。卒業までに補習などが必要となった生徒は約5100人。全県の高校3年生の約4人に1人にあたる。必修科目でありながら、なぜ軽視されたのか、現場と背景を探ってみた。(山下寛人)

 ■専門の教員が不足

 高校の教育課程で「情報」が必修となったのは2003年度入学者から。コンピューターや情報通信ネットワークの特性や活用方法を学ぶ科目として、総合学習の時間と同時に導入された。情報A、B、Cのいずれか2単位(70コマ)の履修が必要となっている。

 年間の時間割に組み込むと、授業は2週間で3時間のペース。担当教諭も1校に1〜2人いれば足りるが、免許を持つ教諭の大半は数学、理科などの担当だ。

 未履修が判明した県立21校では、有資格の教員は計39人いたが、飯山北、諏訪二葉では1人もいないなど、現場の指導体制も十分ではなかった。県教委高校教育課は「必修科目が増えても、教員の総枠は増えず、むしろ減らされた。情報の専任教師を採用することなどできず、(多くの場合は)非免許申請で対応せざるを得ない」と説明する。

 ■履修内容に疑問

 履修内容も、コンピューターの仕組み、情報処理、情報技術の進展が社会に及ぼす影響――といったもので、歴史や数学のように系統化されておらず、主要科目とは一線を画す風潮が教育現場にある。「数学や公民の内容に絡めても教えられる」(松本深志)などとして、時間割を組まない学校が目立った。

 「情報は、産業界が学校にたくさんのパソコンを買わせるためにやっている科目。生徒にとって必要はない」と漏らす進学校の校長もいる。

 松本大学で教職課程の学生に情報科指導法を教える室谷心教授(45)は「問題解決の総合的なツールとしてコンピューターの活用などを学ぶ意義はある。ただワープロ、表計算、インターネットを教えることで終わるのは良くない」と話す。「情報教育のトレーニングを受けた新卒教師の採用を増やしたり、現職教師を再教育するシステムが必要。体制が整わなければ、充実した情報教育はできない」と指摘している。

 ■難なくパソコン操作

 では、履修を義務付けらている生徒は――。

 「右ぞろえで太字にしてください」「シフトを押しながらクリックすると、簡単に範囲を選択できます」。松本深志(松本市)で今月始まった、コンピューター室での補習。表計算ソフトを使い、ファイルの保存や文字の装飾、連続値の入力などを教えていた。

 だが、多くの生徒は、手元のキーボードを見ないで文字を入力し、ソフトの扱いも手慣れたものだ。指示されたことは、ほぼ迷いなくこなしていく。肩ひじの張らない実習といった雰囲気で笑顔も多く見られた。

 ある男子生徒(18)は、「大体知っている内容だけど、ほかの学校でもやってるから仕方ない。息抜きと思っています」。

 3年生全員(319人)の未履修が発覚した同校では、50時間の補習が必要になった。11月中は2週間で11時間分をこなし、期末試験後の12月上旬、大学入試センター試験後の1月下旬などに集中的に補習を行い、3月2日の卒業式までには終える計画だ。

 同校で情報の免許を持つ教員は2人。集中的に補習をこなそうと、3年生の正副担任計20人分の非免許申請を行った。コンピューターの仕組みや情報処理は理系の、情報社会とモラルといった分野は文系の教師が分担するという。

 来年度は、時間割に情報を組み込むため、指導体制の整備が急務となる。坂巻道弘校長は「やるからには、中身のある授業にしたい」と話している。


■新年度前に対策を■ 「情報」の履修不足が明らかとなる中、現場の教員から聞こえてきたのは、必修科目としての価値を疑問視する声だった。主に進学校からの「他の科目で教えてきた」との反論は、受験科目を優先させた結果への言い訳だ。だが、専門の異なる教員が授業を受け持ってこなせてしまう程度の内容では、教師も生徒も、意欲を持って臨むのは難しいのではないか。来年度のスタートまで4か月余り。「補習をやれば解決」ではなく、充実した科目にするための議論も必要だろう。

(2006年11月22日 読売新聞)

349片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/23(木) 10:37:28
必修逃れ 文科省調査県立5校含まず 讀賣栃木

 高校の必修逃れ問題で、文部科学省は22日、今月20日現在の調査結果を公表した。県教委が新たに発表した県立5校は含まれず、県内で未履修があった高校は、私立を含めて計18校と判断された。

 県教委は17日、新たに県立5校で授業時間数が不十分などの「不適切な事例」が見つかったと発表し、文科省に報告した。しかし、5校は単位認定に必要最低限な授業時間数を確保していたことなどから、「広い意味では不適切と言えるが、調査対象とした未履修校には入らない」(文科省)と判断された。

(2006年11月23日 読売新聞)

350片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/23(木) 10:41:49
28高校の「情報」などの振り替え「未履修にあたらない」と県教委
9校は無免許授業 新潟

 県立高校が「情報」などの授業で事実上、数学など別の科目に振り替えていた問題で、県教委は22日、各高校への聞き取り調査の結果、「いずれも他科目の内容と関連させたもので未履修にはあたらない」と結論付けた。しかし、9校では「情報」の免許のない教員が授業を行っていたことも判明。県教委は「基本的に緩みがあった」として校長らの処分も検討する。

 県教委は、これまでに判明した26校のほか、長岡大手と新発田でも「情報」と「理科総合」の授業で他科目を教えていたことを明らかにした。

 無免許で「情報」の授業を行っていたのは、村上や長岡大手など9校の計36人。本来、免許を持たない科目を担当するには、「免許外教科担任許可」などを申請し許可を受ける必要があるが、申請を怠っていた。

 また、情報の授業で数学や理科などの内容を指導していた新潟や国際情報など19校について、県教委は「本来の科目と他科目との関連が生徒たちに明確にわかるように指導するべき」として改善を指導。授業の時間割で「理科総合」の時間を「化学」と表記するなどしていた三条や三条東など6校にも是正を指導した。

 県教委高校教育課の木村宗文課長は「生徒や保護者に心配をおかけしたのは申し訳ない。校長が授業内容を把握をしていくのが第一だが、県教委としても各校の実情をきちんと見ていきたい」と陳謝した。

(2006年11月23日 読売新聞)

351片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/23(木) 23:29:08
処分対象 主に校長 高校の単位不足問題で県教委
2006年11月23日 富山・北日本
http://www.kitanippon.co.jp/contents/knpnews/20061123/1522.html

 高校の必修科目単位不足問題で、県教委は県立高校、県教委関係者らの処分に向け、来週にも校長らからの聞き取り調査を開始する。単位不足の生徒がいる九校と、過去に単位不足のまま生徒を卒業させた三校の計十二校の校長を主な処分対象とする方向で検討する。カリキュラム編成に直接携わった教務主任らの処分については「教育現場を委縮させてはならない」(県教委幹部)との考えで、慎重に対応する方向だ。

 十二校のうち富山南は平成九年度から十八年度までの十カ年、泊は十三年度以降の六カ年、呉羽は十四年度以降の五カ年、その他の九校は十五年度以降の一−四カ年、地理歴史、情報などの必修科目を別の科目に振り替えていた。

 この間校長を務めたのは十二校合わせて二十三人。退職者五人については処分できず、残る十八人の現職と前・元職について処分を検討する。

 カリキュラムの最終決定権は校長が持つものの、実際の編成作業は各教員の意見を調整して原案を作る教務主任が主導するケースが多い。しかし、県教委には「教務主任を処分した場合、教員たちが委縮し、現場の裁量を狭めることになりかねない」との思いがある。

 県内では、教員が独自に作成した教材で地理と世界史を融合した授業を行ったり、地理歴史A、B科目を選択した生徒をひとまとめにして授業を実施したケースがあった。県教委が十月末に単位認定が可能か文科省に問い合わせ、同省が「履修したと認めても差し支えない」と回答。教育現場で学習指導要領をある程度、弾力運用する裁量が認められた形となっている。

 東野教育長は「現場へのしわ寄せを避けるため、高校としての責任は校長が代表して負うのが望ましい」としている。県教委側の処分については、教育長ら幹部数人を対象とする方向だ。

352片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/25(土) 11:17:45
日教組、教基法改正阻止に3億円投入
http://www.sankei.co.jp/news/061125/sei003.htm

 日本教職員組合(日教組)の反教育基本法改正運動への支出が約3億円に上ることが24日、分かった。教師が平日も国会前でのデモに参加していることに対し、自民党幹部からは「高い給料をもらいながら政治活動していいのか」(中川昭一政調会長)と批判が出ているが、日教組は「授業代行を他の教師に頼み、年休を取って活動している」(組織局)と組合費支出や運動の正当性を強調している。

 関係者によると今年4〜10月、教育基本法改正反対運動のため日教組が主催した国会前デモ行進や都内での集会などは7回行われ、組合員延べ約1万5000人が動員された。ほとんどが現役の教職員で、交通費や宿泊費、食費は日教組が負担した。さらに、25日には東京都千代田区の日比谷公会堂で3000人規模、12月8日には1万人規模の反対集会を予定。ビラ作成や新聞への意見広告掲載費も組合費から支出しており、反対運動への支出は約3億円に達する見込みだ。

 日教組は10月26日、同法改正に反対し31年ぶりに「非常事態」を宣言しており、「近年にない取り組み」(連合関係者)という。




 ≪教職員組合 政府の思惑 教基法「不当な支配」で攻防≫

 参院教育基本法特別委員会は24日、一般質疑に移った。教職員組合を支持組織に持つ民主、社民の野党側と伊吹文明文部科学相は、焦点の一つである教育基本法改正案16条の「不当な支配」の主体をめぐり、厳しいやりとりを交わした。背景には、この文言を運動に利用してきた教職員組合の事情と、改正によって法に基づく教育行政を目指す政府との思惑の違いがある。

 「不当な支配の主体には、行政府や政治権力も含まれるのか」

 民主党の福山哲郎氏はこの日、繰り返しこうただした。民主党は22日の総括質疑でも、所属議員が同様の質問を執拗(しつよう)に展開した。

 現行の教育基本法10条には、「教育は、不当な支配に服することなく」との規定がある。教職員組合などはこの「不当な支配」を根拠に、教育委員会の指導を拒否したり、国旗国歌反対運動に利用したりしてきた。国旗掲揚時の起立や国歌斉唱を求める東京都教委通達を「不当な支配」と認めた9月の東京地裁判決のような例もある。

 しかし、改正案16条では、新たに「(教育は)この法律及び他の法律の定めるところにより行われるべきもの」との文言が加えられた。政府は、これにより「法に基づいて行われる教育委員会の命令や指導は『不当な支配』ではない」(田中壮一郎文科省生涯学習政策局長)ことが担保されたとしている。

 また、伊吹氏は「不当な支配」の定義について、「特定のイズム(主義)や考えを持ち、国会で決められた意思とは違うことを画策することだ」と指摘。政党や宗教団体、特定の思想的背景を持つ組織が教育に介入することを防ぐための規定だと説明する。これは暗に、教職員組合による教育現場の「不当な支配」は許されないことを述べたものだ。

 伊吹文科相は24日、社民党の近藤正道氏の質問に対し、「何が不当か、何が介入にあたるのかは見解の相違だ。(見解の相違があれば最終的に)司法の判断を仰ぐことになるが、司法も法律をもとに判断するだろう」と指摘した。基本法改正が実現すれば、9月の東京地裁のような判断は、下されにくくなるとの見方を示したといえそうだ。(佐々木美恵)

(11/25 10:25)

353片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/27(月) 23:29:20
補習で卒業式延期続々
必修逃れ発覚1か月 讀賣山形

 高校で世界史などの必修科目が教えられていなかった問題は、発覚から1か月が経過する。大学受験対策の講習との兼ね合いや教員のやりくりなどに頭を悩ませつつ、多くの学校では3年生の補習が始まっている。目立った問題は起きていないが、大学受験終了後に補習を予定している学校では、卒業式を延期するなど影響も出てきた。

 山形南では11月1日、3年生全員の地理歴史科目の履修漏れが発覚。すぐに放課後の補習を開始した。受験対策用の放課後講習を、週2回ほど必修科目の補習に振り替えたほか、2007年1月20、21日の大学入試センター試験終了後も補習をする。一部の生徒は、土曜日や冬休みも補習を受けるという。神保俊教頭は「生徒から『なるべく早く』という声と『受験が終わってから』という声があったので、なるべく分散させることにした」と説明。“消化”状況を見ながら、計画を練り直すこともあるという。

 山形西は、該当する3年生全員の補習をセンター試験終了後に始める予定だったが、不足時数が多い文系の生徒は補習時間が足らなくなるとして、12月から実施する方針。同校は「ほぼ全員がセンター試験を受験するので、12月の負担は最小限度にしたい」としている。

 また、米沢東は、卒業式を当初予定より4日遅らせたうえで、センター試験終了後から3月上旬まで、補習を実施することを決めた。同校は「受験勉強の時間を確保しなくてはならず、担当教員が1、2年生の授業も受け持っていることを考えると、1日にたくさんの時数をこなせない。日にちをかけるしかない」としている。

 山形東も、「受験の山場は、2月25日から始まる国公立大2次試験前期日程」(同校)として、センター試験終了後から前期日程終了までは補習は行わない。その分、3月下旬に補習を組むため、卒業式は大幅に遅らせるという。

 教員が頭を悩ませている一方、生徒は冷静に補習への対応を進めている。必修の「世界史A」にかえて「地理B」を受けていた山形南3年の男子生徒(18)は「受験に関係ない科目を勉強するのは面倒だが、予想していたほど負担ではない」と話す。別の3年の男子生徒(18)も、「補習は順調に進んでいるようだから、安心して受験勉強にも取り組んでいる」と落ち着いた様子で話していた。

(2006年11月27日 読売新聞)

354片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/27(月) 23:49:17
熱走2006:全国高校駅伝・女子/上 花巻東 3年目の挑戦 /岩手
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/iwate/news/20061127ddlk03050014000c.html
 ◇不安や熱意を胸に

 全国大会を1カ月後に控えた11月下旬、橋本智英主将(3年)が不安を漏らした。「一人でいると、ふと左足がまた故障するんじゃないかと思ってしまうんです」

 昨年11月、大会1カ月前の合宿を終え、調整段階に入っていた。都大路の2週間前だった。左ひざを痛め、出場を断念。畑中美紗選手(当時3年)にアンカー(5区)を譲った。

 1年生のとき、5区を任されたが、たすきを受け取った途端に転倒した苦い思いがある。雪辱を胸に自主練習に励んだゆえの故障。大会本番は、5区の中継所で畑中選手を「頑張って下さい」と送り出すのが精いっぱいだった。

 高校生活3年目の今年、2年ぶりにレースに臨む都大路では再びアンカーを務める。夏まで故障の影響で十分な練習ができなかったが、11月になり、本来の粘り強い走りが戻ってきた。「レースは、最初から全力で押してゆきたい」と誓う。

 3年続けて2区を走る鈴木佑未選手(3年)は、腰痛を抱える。全部員が似内利正監督と交換する練習日誌。今年1月ごろ、鈴木選手は「マネジャーに転向したい」と幾度もつづった。似内監督は「チームに必要だ」「私にとって、大事な選手なんだ」と返信を続けて説得。現在は、都大路を前にして調整に余念がない。

 花の1区を任される予定の吉田美希選手(3年)も悩みを抱える。昨年の都大路で初めて走った1区6キロ。2キロ付近以降、徐々に集団から離され45位で2区にたすきをつないだ。

 9日の東北大会でも1区を務めたが、故障明けで自信がないまま出走。区間16位に終わった。「1区を走ったときに成功したことがない」

 だが、3年生で故障の恐れがないのは吉田選手1人。チームのため不安を押し殺す。「高校生活最後。悔いを残さず走りたい」と力強く語る。

 1年生のときから、各種大会で自己記録を更新し続け、「3本柱」として期待されてきた3年生の橋本、鈴木、吉田の3選手。時に助け合い、時に競い合ってレベルを上げてきた。3人それぞれが、不安や熱意を胸に最後の都大路に挑む。

   ◇   ◇

 女子第18回全国高校駅伝競走大会(毎日新聞社など主催)は12月24日、京都市の西京極陸上競技場を発着点に開かれる。4年連続12回目の出場となる県代表の花巻東は昨年45位。雪辱に燃える、それぞれの思いを紹介する。【山口圭一】

毎日新聞 2006年11月27日

355片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/29(水) 00:38:34
教育再生会議:非公開のまま1カ月 議論は不透明 「英米偏重」内部批判も
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/gyousei/news/20061128dde041010069000c.html

 いじめ自殺や高校の履修単位不足など教育問題に国民の注目が集まる中、安倍晋三首相肝いりの「教育再生会議」の初会合から1カ月が過ぎた。これまでに総会2回と第1分科会(学校再生)、第2分科会(規範意識・家族・地域教育再生)が各1回開催され、27日は第3分科会(教育再生)も東京都内でようやく開かれた。議論にスピード感があるとはいえず、非公開のまま進められる会議のあり方に「不透明」との批判が高まっている。【高山純二、平元英治、佐藤敬一】

 ■正式発表なく…

 教育再生会議は、運営委員会で議題などを確認した上、分科会で具体的な議論を進めるが、非公開が原則で、運営委は開催日時・場所さえ非公表だ。分科会、総会の内容は最低1週間以内に議事要旨、1カ月以内に議事録が公開される。

 運営委は中間報告(来年1月予定)に反映させる7項目の「基本的な考え方」を決定したが、公式発表はしていない。27日の第3分科会終了後の会見でも、川勝平太委員(国際日本文化研究センター教授)の試案が「完成稿でない」と公表されず、「議論の内容が分からない」など記者団から批判を浴びた。

 ■結論ありき?

 同日の分科会では「主要国の教育改革の動向」として、米英の教育改革に関する資料が配布された。しかし、当の委員から「なぜ英国や米国流ばかり参考にするのか」「これから話し合う資料が全く提示されていない。どう考えているのか」と異論が続出した。

 安倍首相や山谷えり子首相補佐官がサッチャー元英首相の教育改革を模範としているのは知られている。一方、高水準の学力を維持している北欧諸国の例は示されず、議論の方向性に「結論ありき」の雰囲気がにじむ。委員は「高い教育水準を持つ日本が英国をまねる必要はない」と内部批判をした。

 ■記者懇で説明?

 山谷補佐官は27日の会見で、「(記者団が)丁寧な説明をしてほしいと思っていると感じた。記者懇(談会)など、もう少しよい形で理解を深めるような形も検討させていただきたい」と述べ、記者団に議論の過程などを公表することに含みを持たせた。しかし、一般市民や教職員への公開には触れなかった。

 ◇きちんと公開を−−NPO法人「情報公開クリアリングハウス」の三木由希子室長の話

 会議後の記者会見は伝えたいことだけを伝え、聞かれたことに答えるだけのもので、それで足りるというのはおかしい。また、会議後の議事録ではリアルタイムで議論の過程が分からない。途中経過が伝えられると混乱するというのは国民の理解力に疑問を呈しているのと同じことだ。教育は私たちの生活にかかわる問題であり、きちんと公開すべきだ。

毎日新聞 2006年11月28日 東京夕刊

356片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/29(水) 02:23:10
未履修で県教委が7校長ら22人処分 全国初  佐賀新聞
http://www.saga-s.co.jp/view.php?pageId=1036&classId=0&blockId=268845&newsMode=article

 高校の世界史など必修科目の未履修問題で、県教育委員会は27日、教育長を減給10%(1カ月)の懲戒処分、未履修を知りながら隠すなどして報告が遅れた学校長7人を戒告の懲戒処分にするなど、計22人の処分を発表した。全国で相次ぎ発覚した未履修問題で、都道府県教委による処分が出たのは初めて。

 学校長の処分は、懲戒戒告が7人、文書訓告が10人。県教委には指導・管理監督責任を問い、学校教育課長を懲戒戒告、副教育長ら3人を文書訓告とした。前教育長と、元校長で教育委員の2人は自主的に給料・報酬の一部を返上する。

 未履修が判明した学校長の処分は文書訓告としたが、不適切な履修状況を認識していながら報告しなかった校長と、学校教育課長を経験した校長は「不適切な判断をした」と判断。さらに重い戒告の懲戒処分とした。

 先月末から背景や原因、改善策を調査してきた県教委は、詳細な報告書を作成。同日開かれた臨時教育委員会で報告した。

 吉野教育長は、授業時間数の確保に苦心する現場を知る職員が県教委に多数いるにもかかわらず、「今回のような事態が起きていることを指摘する声があがらないことにこそ問題がある」と指摘。学校現場と県教委の間に存在する“壁”を取り払い、「信頼を得られる教育委員会にしていく」と強調した。

357片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/29(水) 16:29:23
卒業生合計1197人「必修逃れ」断定
秋田南、秋田経法大付 讀賣秋田

 県立秋田南高と秋田経法大付属高で1999年度以降、少なくとも計1197人が世界史Aなどを未履修のまま卒業していたことが28日、県議会教育公安委員会で報告された。県教育庁は、両校とも「必修逃れ」だったと断定した。

 秋田南高では、2年時に世界史Aか日本史Aを履修するカリキュラムになっているが、少なくとも完全週5日制が始まった02年度から、世界史Aの時間に日本史Bか地理B、日本史Aの時間に世界史Bが行われていた。未履修の卒業生は計987人に上る。01年度以前について教育庁は「世界史A、日本史Aの定期考査が行われており、必修逃れはない」としているが、議員は再調査を求めた。

 秋田経法大付高では1999年度から、世界史Bを受験する生徒からの要望を受け、世界史のみの履修を認め、日本史などで必修逃れがあった。該当する卒業生は計210人という。

(2006年11月29日 読売新聞)

358片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/30(木) 08:12:46
教育再生会議「心の成長」策提唱 「30人31脚」など
2006年11月30日06時15分
http://www.asahi.com/politics/update/1130/001.html

 安倍首相直属の教育再生会議の「規範意識・家族・地域教育再生分科会」(第2分科会)は29日、来年1月に打ち出す第1次報告の素案をまとめた。「子どもの『心の成長』のために」と題し、「家族の日」を創設し、家族一緒に夕食を取ることや、協力・助け合いの重要性を実感してもらうため体育の時間に「30人31脚」を行うことなどを提唱している。

 家庭の日常生活や地域、学校での取り組みに、どこまで踏み込むことが許されるか、今後の焦点になりそうだ。

 素案は8項目。郷土の歴史や伝統を学ぶ「ふるさとの時間」を授業に採り入れることや、学校で朝10分間の「読書の時間」を必ず設けることを提案。「家族の日」には「両親が子どもに読み聞かせをしたり、子守歌を歌ったりする」ことなども勧める。地域清掃などのボランティア活動も必ず行う、としている。

 また、二人三脚を30人で行う「30人31脚」のほか、全国の小中学生が最高レベルの芸術を鑑賞する機会を与えること、いじめなどを題材とした演劇の鑑賞や演技を通じて「お互いの心の闇や過ち」を理解させることを提唱している。一方で、子どもに悪影響を与える番組を通報する窓口組織の新設も求めている。

 生徒が学校の規律を乱した場合に、学校や教員が「ぶれない対応」をするため、全国共通の「ガイドライン」を設けることも提唱。「児童に授業を受けさせないという処置は、懲戒の方法として許されない」とした1948年の法務庁長官の見解についても、「実態を踏まえた見直し」を検討例として挙げている。いじめをした側の生徒に対する「出席停止」処分の積極適用に道を開くことを視野に入れたものだ。ただ、29日に開いた教育再生会議の総会では賛否が割れ、いじめ問題の緊急提言には盛り込まれなかった経緯がある。

359片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/30(木) 09:53:41
いじめ対策提言、「懲罰重視」に県内学校現場は困惑
「根本的解決にならず」、原因究明求める声も 山梨日日
http://www.sannichi.co.jp/DAILY/news/2006/11/30/1.html

 「根本的な解決につながるか疑問」「新たないじめを生む可能性がある」。政府の教育再生会議が二十九日に発表したいじめ対策の緊急提言。「社会奉仕」「別教室での教育」など懲罰にウエートを置いた内容に、山梨県内の学校現場からは困惑の声が相次いだ。「子どもの性格や状況で対処は異なる。現場が分かっていない」と強く反発する教師も。保護者からは「いじめた側に厳しい対応は必要」と支持する声の一方、「家庭環境など、いじめる子の背景を探る努力が必要だ」との“提言”も寄せられた。
 「社会奉仕や別教室での教育は生徒への『処分』。(いじめた子への)新たないじめを生む危険性がある」。北杜市内の小学校の男性教諭(46)は、いじめた子への「措置」に強い懸念を示した。
 南都留郡内の五十代の男性教諭も「罰を与えるだけでは根本的な解決にはならない」と主張。いじめた側の理由や背景を解明することが次のいじめをなくすことにつながるとして、「カウンセラーなどの専門家を交えた対応が必要だ」と強調した。
 甲府市内の中学校長(58)は、生徒の性格やいじめの形態が個々に異なり、対処も変わることを踏まえて「実際の現場で(別教室での指導などが)どこまでできるのか」と疑問視。「いじめの芽を摘むために、普段から子どもと教師がじっくり話し合える環境づくりが急務」と訴えた。
 保護者の間では賛否の声が上がった。中学一、三年生の子どもがいる大月市内の主婦(43)は「いじめた生徒には厳しい対応があってもいい」と提言内容を評価。甲州市内の中学生の母親(40)も「重大事態と判断した場合は出席停止措置も必要だ」と支持した。
 これに対し、子どものころにいじめに遭った経験があるという甲府市内の中学三年生の母親(38)は「提言は単なる『呼び掛け』で終わる」と冷ややか。「解決には受験競争などのストレスや家庭環境などいじめた子の背景を探ることが必要。いじめた、またはいじめられた経験を持つ人が体験談を子どもたちに語る機会があってもいい」と指摘した。
 緊急アピールなどでいじめ根絶に取り組む山教組の宮下敏幸書記長は「緊急提言には今でもできる内容がある。対症療法的で、いじめの根本原因を考え、いじめがなぜいけないのか、子どもに理解させるための手だてが示されていないのは残念だ」と感想を話した。

360片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/12/01(金) 22:45:03
必修漏れ 新たに7私立校で発覚
2006年12月01日 朝日神奈川
http://mytown.asahi.com/kanagawa/news.php?k_id=15000000612010004

  高校の必修科目の履修漏れ問題で、県は30日、問題なしと回答していた私立高7校で新たに履修漏れが見つかったと発表した。すでに発覚した5校と合わせて私立校の履修漏れは12校になった。座禅やボランティア、防災訓練といった活動で単位を認める学校もあったが、県は「教科内容に合っていない」「履修時間が少なすぎる」と判断し、学校側も履修漏れを認めた。


(佐藤善一)


  履修漏れが新たに明らかになったのは、鎌倉学園高(鎌倉市、未履修単位がある3年生の生徒数240人)▽公文国際学園高(横浜市戸塚区、125人)▽湘南学園高(藤沢市、163人)▽聖光学院高(横浜市中区、219人)▽桐光学園高(川崎市麻生区、621人)▽山手学院高(横浜市栄区、122人)▽横浜雙葉高(同市中区、170人)。


  影響を受ける3年生は前回5校の1307人を含め、計2967人に上る。


  県内の私立高校79校に対し、県が10月に実施した自己申告による調査では、5校が履修漏れがあると回答。今回、発覚した7校はいずれも問題なしと答えていた。


  その後、県に生徒や保護者、市民から履修漏れ情報が相次いだため、県学事振興課は情報が寄せられた18校について、校長らから確認した。ほかに2校が現在確認中という。


  鎌倉学園は家庭基礎2単位として座禅と僧侶による家庭基礎にまつわる講話、小論文指導を実施。座禅については「教科とは認めにくい」として半分の1単位だけを認めた。公文国際学園は02年度に提出した教育課程表の地理Bについて、認定に3単位が必要にもかかわらず、2単位と記載して提出。県も間違いを見逃し、そのまま受理していた。


  湘南学園は情報Bを数学B、現代社会を世界史Bに振りかえていた。聖光学院は3泊4日の実習キャンプとリポート、講義で家庭基礎のカリキュラムを組んでいたが、時間不足とされた。


  桐光学園は清掃やボランティア、防災訓練などで家庭基礎としていたが「内容が合っていない。時間も不足」と認めず、歌舞伎とリポートで1単位を認めていた音楽1、美術1についても「時間不足」と判断した。


  山手学院は情報Bを数学B、横浜雙葉は理科総合Aを生物1に振りかえていた。


  桐谷次郎・学事振興課長は「各校は前回調査で報告しなかったことについて、私学の自主性、校長の裁量権の範囲と考えていたようだ」と話した。

361片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/12/02(土) 13:30:00
教育監校長時に必修逃れ 浜田高で03・04年度 「気付かなかった」 県教委調査 讀賣島根

 高校の必修逃れ問題で、県教委は1日、文部科学省に報告した実態調査の結果を発表、県立浜田高では三浦正樹・県教委教育監(59)の校長在任中、必修科目の履修漏れがあったことがわかった。三浦教育監は問題発覚当初の記者会見で、「在任中は無かった」と話しており、「在任当時は気付かなかった。管理職として大きな落ち度で、申し訳ない」と釈明している。

 調査で、必修逃れは99年度に松江北、松江南、横田、飯南、平田、雲南、大田、浜田、隠岐島前の各校で始まったことが判明した。

 三浦教育監は03年4月から2年間、浜田高校長を務めた。調査結果によると、同校では99年度以降の毎年度、理数科で日本史A(必要授業数年間70回)を46回しか履修させず、途中で世界史Bに切り替えたり、03年度からは普通科理系で情報A(同70回)を52回しか履修させず途中から化学2を履修させたりするなどしていた。

 県教委によると、各校は前年度6月末までに、学習指導要領に基づいて次年度のカリキュラムを教務主任が作成。校長が決済して県教育長あてに提出する。

 教育監は不登校や高校再編などに対応するため04年に創設され、教育長に次ぐナンバー2。三浦教育監は県内で問題が発覚した10月26日の記者会見で、「(浜田高では)在任中は無かった」と説明していた。

 三浦教育監は読売新聞の取材に対し、「県教委に提出したカリキュラムと実際の時間割を照らして確認することもないので、気付かなかった」と話している。

(2006年12月2日 読売新聞)

362片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/12/04(月) 10:08:11
県立高未履修、処分対象者の絞り込み苦慮
校長や教科担当ら、県教委の責任問う声も
http://www.sannichi.co.jp/DAILY/news/2006/12/04/1.html

 山梨県立高校五校で必修科目の未履修が発覚した問題を受け、県教委が処分対象者の絞り込みに苦慮している。現職の校長や教科担当者のほか、未履修が始まった時期の関係者らの責任をどこまで問うかが問題となっている上、県庁内からも「県教委も十分反省すべきだ」(山本栄彦知事)などと相応の処分検討を迫られているためだ。一線教師が教育委員会の行政職に移る人事異動があり、“身内意識”が強いとされる県教委と学校現場。処分の行方が注視されるが、県教委高校教育課は「他県の状況や文部科学省の見解も踏まえて判断したい」と説明するにとどめている。
 県教委によると、文科省の要請で未履修があった甲府一、甲府東、吉田、桂、身延の五校で「開始期」の特定を進めているが、これまでのところ、完全学校週五日制が始まった二○○二年度か、「情報」「総合的な学習の時間」が加わった新学習指導要領導入期の○三年度以降の可能性が高いとみられている。
 この時期以降の五校の歴代校長は多くが退職しているが、別の高校長に異動した現職もいる。学校の不祥事では校長は最高責任者として処分対象となるが、「一般的に退職者の処分は難しい」(県教委幹部)という。
 各未履修科目の担当教諭には、直接関与した疑いが持たれている。未履修の追加発表をした吉田高は「担当教諭が受験対策として教える科目を変更していた」として、校長に報告していなかった。
 身延高は県教委に提出した履修表とは別に「裏履修表」を作成。県教委調査には「表」の表を基にうその報告をしていたことが判明、「学校ぐるみの隠ぺいではないか」などと生徒や保護者から厳しい批判を受けた。
 こうした不祥事を受け、県教委内でも「信頼回復へ関係者の厳しい処分は必要」との声が強い。その一方で、複数の関係者は「責任者の校長、カリキュラムを編成した教科担当、未履修と知りながら他科目を教えていた教師、それを黙認していた教職員など、どこまでを対象に、どの程度の処分とすべきか線引きが難しい」と漏らす。
 さらに今回は指導的立場にある県教委側の責任論も浮上。身延高の虚偽報告をうのみにした点が問題視され、知事サイドからも「チェックの甘さが発覚を遅らせた」との声が上がっている。
 二○○一年度に県立十四校で未履修が発覚した広島県教委は、現職と前任の校長計十八人を文書訓告などとした。「教育課程編成にかかわった場合は文書訓告、前任者から引き継いだ場合は厳重注意」と関与の度合いで処分を決めた。
 今回の問題で全国初の処分を発表した佐賀県教委は、発覚した十四校の校長(元校長含む)十人を文書訓告、報告遅れや調査が不十分だった七人を戒告とした。県教委側も教育長を減給、担当課長ら四人も戒告や文書訓告とした。
 両県とも処分者の中に退職者はいないという。
 文科省は「処分は任命権を持つ都道府県教委の判断が基本となるが、全国的な問題でもあるため各県の形態などの情報を集め、何らかの方向性を示す検討をしている」(初等中等教育企画課)としている。

363片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/12/04(月) 22:35:26
日本社会は出席停止に耐えられぬ。

いじめ対策:加害側の出席停止、43都道府県で適用ゼロ
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/gyousei/news/20061204k0000m040117000c.html

 文部科学省が小中学生のいじめ対策に、いじめた子の「出席停止」を掲げていた96〜05年度の10年間、47都道府県のうち少なくとも43都道府県で一度も適用されていなかったことが、毎日新聞の全国調査で分かった。いじめを主な理由に出席停止となったのは10年間で公立小中学生延べ24人で、沖縄県など一部の県に集中していた。「出席停止は実効性がない」との声が根強く、先月29日の政府の教育再生会議の緊急提言でも激論の末、文言掲載が見送られた。文科省のいじめ対策が、現場実態と乖離(かいり)していたことが浮き彫りとなった。【まとめ・竹中拓実、高山純二】

 出席停止は学校教育法で規定され、他の子どもの学習権を保障するため市町村教委が適用する。

 全国の公立小中学校の出席停止適用人数について、▽対生徒暴力▽器物損壊▽いじめ−−など主な理由別にして文科省が毎年公表している。いじめを理由とした人数は10年間で述べ24人。96〜99、01、03〜04年度はゼロだった。同省は都道府県別人数の公表を拒んでいるが、毎日新聞が47都道府県教委に問い合わせたところ、沖縄県が19人で最も多かったことが判明。埼玉県でも3人が出席停止になっていた。「過去の資料不足で確認出来ない」との回答もあり、都道府県が判明しなかったのは2人だけだった。

 出席停止を巡っては、94年11月に愛知県西尾市で発生した大河内清輝君いじめ自殺事件を受け、旧文部省のいじめ対策緊急会議が翌95年にいじめた子への適用を提言。国会の教育論議で政府は「そういう措置の発動も従来よりは適正に行う」(同年、与謝野馨文相)、「出席停止措置など毅然(きぜん)とした対応をとるよう指導してきた」(01年、岸田文雄副文科相)などと答弁。手続きを明確にして適用しやすくする同法改正(02年)も行い、都道府県教委などへの通知も度々行われてきた。

 しかし、出席停止処分そのものが、教育効果や停止中の指導をどうするかなどの観点から、「適用は問題」との指摘が多い。さらに、他の理由による人数に比べると、いじめが理由の適用はほとんど実施されていなかったことになる。

毎日新聞 2006年12月4日 3時00分

364片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/12/04(月) 22:36:09
いじめ対策:「抜けない宝刀」 出席停止に疑問の声
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/gyousei/news/20061204k0000m040120000c.html

 文部科学省がいじめ対策に掲げていた「いじめた小中生の出席停止処分」は、沖縄と埼玉県以外でほぼ空文化していた。「抜けない伝家の宝刀」の指摘を裏付け、各地の教育委員会の担当者から「適用を求められても現場は戸惑うだけ」などと疑問と批判の声が続出した。【まとめ・竹中拓実】

 適用しない理由に「そこまでのいじめがなかった」と公式見解を述べる一方、匿名で「効果」への疑問を語る担当者が多かった。

 大分県教委幹部は「やってみないと分からない面もあるが、学校から追い払うことが本当に有効か」。栃木県教委幹部も「大きな声では言えないが保護者に問題がある場合が多く(自宅謹慎は)教育面で問題がある」と心配な点を語った。

 「義務教育である以上おいそれと取れる措置ではない。現実的でない部分がある」(和歌山同)とする声もあった。

 適用にあたっての困難さは多くが指摘した。

 いじめは被害・加害者だけでなく、はやし立てる子、傍観者がいる。「この4層構造の中でどこまで対象にするか認定は困難」(山形同)▽「立場がころころ入れ替わるのが日常茶飯事で加害者特定は非常に難しい。無視の場合、クラス全員を出席停止にするわけにはいかない」(山口同)などと語り、国に詳細な基準設定を求める意見が続出した。

 親を納得させる難しさもある。「保護者に『なぜ』と言われた時、相当の理由がないと説明がつかない」(富山同)

 政府の教育再生会議は先月29日、出席停止の文言掲載を見送り、代わりに「毅然(きぜん)とした対応」を掲げ、社会奉仕や別教室授業を例示した。「否定できる内容ではないが、白黒はっきりしないいじめの場合、適用基準を明確にするのがなかなか難しいのでは」(名古屋市教委幹部)との声が出た。

 こうした実態や声について文科省児童生徒課の木岡保雅課長は「実効性がないことを言ってきたつもりはない。確かに義務教育で『(学校に)来ないで』と言うのは先生もつらいところがあるんでしょうが、周りのお子さんが困るのであれば、(出席停止処分を)使わなければならない」と話した。

毎日新聞 2006年12月4日 3時00分

365片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/12/07(木) 23:40:14
教育再生:山谷首相補佐官に集中砲火 与党、改革案けん制
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/gyousei/news/20061208k0000m010123000c.html

 教育改革に関する与党検討会(座長・大島理森元文相)が7日、国会内で開かれ、政府の教育再生会議を担当する山谷えり子首相補佐官が集中砲火を浴びた。

 与党を置き去りに改革案を打ち上げる再生会議への反発が背景にあり、再生会議が示した「児童や保護者による教員評価」などの改革案に「学校現場が混乱する」との批判が噴出した。

 教員免許の更新制度で、再生会議は有効期限10年とする中教審答申をさらに短縮する方針だが、与党側は「再び中教審で議論すれば否定される」とけん制した。【竹島一登】

毎日新聞 2006年12月7日 23時00分

366片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/12/08(金) 09:24:46
与党 政府のいじめ対策に批判
http://www3.nhk.or.jp/news/2006/12/08/k20061208000012.html

7日開かれた与党の教育再生に関する検討会で、先に政府の教育再生会議がまとめた、いじめ対策の緊急提言について「対策が学校中心となっており、家庭での取り組みの重要性への言及が不十分だ」などといった批判が相次ぎました。
検討会には、政府側から山谷総理大臣補佐官が出席し、いじめを苦にした子どもの自殺が相次いでいることを受けて、先に政府の教育再生会議がまとめた、いじめ対策の緊急提言の内容について説明しました。これについて、出席者からは「いじめ対策が学校中心となっており、家庭での取り組みの重要性への言及が不十分だ」という批判や「再生会議で緊急提言を取りまとめるより、安倍総理大臣が発言する方が効果があるのではないか」などという指摘が相次ぎました。また、政府の教育再生会議の論議の進め方についても「与党側とも十分、意見を調整すべきだ」、「教育を再生したいという思いはわかるが、思いつきの対策では問題は解決できない」などといった批判が出され、検討会として、政府に対し、再生会議の取り扱うテーマなどを整理して報告するよう求めました。

367片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/12/09(土) 09:31:26
#全国でありそうだが。

青森北高も必修逃れ 2年生の保健など
勘違いし報告せず 讀賣青森
 高校の必修逃れ問題で、県教委は8日、県立青森北高の1、2年生432人に未履修科目があったと発表した。県内の高校の必修逃れは計13校に拡大した。県教委は10月下旬、すべての県立高に全学年の未履修科目を報告するよう求めたが、同校は「1、2年生の未履修科目は、報告する必要がない」と勘違いし、報告しなかった。県教委のチェック体制の甘さも問われそうだ。

 県教委によると、県立青森北高では、普通科2年生全員(234人)に体育、世界史、保健の計3科目の各1単位分を履修させていなかった。普通科1年生全員(198人)も保健、体育の計2科目の各1単位分が不足していた。この時間は、受験に必要な数学や英語などの科目に充てていたという。

 同校は当初、未履修科目を2007年度のカリキュラムで補充する予定をたて、保健の科目を3年の時に履修するなどとした教育課程表を県教委に提出した。しかし、保健の科目を3年の時に履修するとした点が不自然だったため、県教委が同校に問い合わせ、必修逃れが発覚した。

 同校の笹木正信校長は「卒業を控えた3年生の分だけ、未履修科目を報告するという先入観があった。意図的に隠したわけではないが、認識が甘かった」と説明している。同校は、未履修科目について、2年生は06年度中の補習授業で、1年生は07年度のカリキュラムで充当する考えだ。

 一方、この日開かれた県議会文教公安委員会で、県教委の三上純一・県立学校課長は「学校が勘違いすることは想定していなかった。調査の仕方が甘かった点について反省している」と述べた。

 今回の問題を受け、県教委は全県立高を対象に、生徒に配布した時間割表の提出を求め、その時間割表と教育課程表を照らし合わせて授業実態を確認するという異例の調査を開始した。

(2006年12月9日 読売新聞)

368片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/12/09(土) 13:17:11
教育再生会議:「あくまで前提に」「書き直せばいい」 閣議決定をめぐり紛糾
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/gyousei/news/20061209ddm005010003000c.html
 ◇背景に競争原理の是非

 政府の教育再生会議(野依良治座長)の先月29日の全体会議で、3月に閣議決定された「規制改革・民間開放推進3カ年計画」の位置づけをめぐりメンバー間の意見が激しく割れ、約20分にわたり紛糾していたことが分かった。安倍晋三首相の仲裁もあいまいな形で終わったという。論争の背景には教員・学校評価など教育への競争原理の導入のあり方をめぐる根深い意見対立があるとみられる。8日行った集中討議でも教員・学校評価は議論の的となっており、来月の中間報告とりまとめは難航しそうだ。(2面参照)

 3カ年計画は、学校・教員評価や不適格教員の排除など、競争原理の導入を文部科学省に義務づける内容。29日の会議では、議論の「百家争鳴」ぶりを懸念した渡辺美樹委員(ワタミ社長)が「閣議決定があるならそれをもとに話し合ってはどうか」と提案したが、3カ年計画に距離を置く伊吹文明文科相が「法律だって必要があれば改正される。閣議決定も議論の結果なら書き直せばいい」と述べ、拘束されないとの考えを示した。これに対し、競争原理導入派の山谷えり子首相補佐官が「閣議決定があくまで前提になる」と割って入り、伊吹文科相と激しいやり取りが繰り返された。

 このため安倍首相が「閣議決定には拘束されないが、意識してほしい」と述べ論争を引き取ったが、メンバーの一人はこの発言を「規制改革の閣議決定にはこだわらない」趣旨の発言と受け止め歓迎。「教育論より規制改革を優先するなら、しっぽが犬を振るようなもの」と、競争原理派への反感をあらわにする。一方で、規制改革論者で規制改革・民間開放推進会議委員を兼務する白石真澄第1分科会主査は「再生会議は、中央教育審議会(文科相の諮問機関、中教審)の議論も前提ではないというスタンス」と述べ文科省をけん制しており、首相の指示は、双方から都合良く解釈されて、火に油を注ぐ形となっている。

 ◇集中討議でも疑問の声続々

 再生会議が8日、東京都内のホテルで開いた集中討議でも素案が力点を置く「不適格教員の排除」に、委員から「教員個人の資質の問題より、教員数を増やしてきめ細かい指導をすべきだ」と疑念が示された。

 東大の小宮山宏学長は「再生会議の提案は、骨太の方針を示すものであるべきだ」との文書を提出し、学校教育の具体論に踏み込む会議のあり方に疑問をにじませた。【渡辺創】

毎日新聞 2006年12月9日 東京朝刊

369片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/12/09(土) 13:28:43
教育再生会議、「徳目」「規範意識」必要で一致
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061209-00000104-yom-pol

 安倍首相直属の教育再生会議(野依良治座長)は9日午前、前日に引き続いて都内で審議を行い、学校教育を通じて「奉仕の精神」や「友情」「親孝行」といった徳目を身につけたり、奉仕活動などを通じて忍耐や働く大切さなどの「規範意識」を身につけたりする必要があるとの考えで一致した。

 1月にまとめる第1次報告に盛り込む考えだ。

 徳目を身につける具体策として、地域に伝わる伝説や童謡、言い伝えなどを学校で教え、国や地域の伝統を尊重する心を養うとしている。また、郷土の偉人について学ぶ機会を増やし、子供の郷土への関心を高めることが重要だ、とした。

 家族への感謝の気持ちを確認する機会とするため、「家族の日」の創設を提案する方針だ。多くの委員からは「国民運動として家庭教育の再生に取り組むべきだ」などの声が出たという。
(読売新聞) - 12月9日13時14分更新

370片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/12/09(土) 18:24:58
「出席停止」再び議論に 教育再生会議で検討  2006/12/09 16:28
http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&j=0030

 政府の教育再生会議(野依良治座長)は九日、東京都内のホテルで合宿討議を続行した。「規範意識・家族・地域教育」分科会では、いじめなどの問題行動を繰り返す児童・生徒に対し「出席停止を含め、厳しい対応をとる」と明記した一次報告の「たたき台」が提示され、検討を続けることになった。

 たたき台では、問題行動をとる子供に対し「排斥せず十分話し合う」とした一方、「指導・懲戒の基準を明確にし、子供にも提示し理解させる」「社会奉仕、個別指導や別室での教育などを行う」と規定し、他の子供の教育環境を守ることができない場合、出席停止などの対応をとることを明記。学校内の懲戒基準などを制限している一九四八年の法務庁(現在の法務省)通知も見直しを検討する。

 八日夜の同分科会では出席停止について「法的にも認められている」「教育を受ける権利を阻害する」など、賛否が分かれた。九日の記者会見で、同分科会の池田守男主査は、出席停止が一次報告に盛り込まれる可能性について「出席停止という言葉は誤解を招くので、検討を続けたい」とした上で「ケースバイケースになるが、何らかの指針を示したい」と述べた。

 いじめる側への出席停止処分については、同会議が十一月二十九日に出した、いじめに関する緊急提言でも異論が出たため、明記が見送られた経緯がある。

 このほか同分科会は、清掃などボランティア活動充実による規範意識の醸成や年四回の「家族の日」の新設、学校や家庭のパソコンからインターネットの有害情報にアクセスすることができないよう設定をすることなどを一次報告に盛り込む方向で一致した。

371片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/12/09(土) 19:05:10
高校39%「必修減らして」 裁量拡大を、進学校の66%
http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=soci&NWID=2006120901000379

 高校での必修科目の未履修が発覚する前の7月、全国普通科高等学校長会(東京)が全国の公立188高校を対象に実施した調査で、39%が「学力向上のため学習指導要領の必修科目を減らし、学校の裁量を大きくしてほしい」と回答したことが9日、分かった。
 大学進学率の高い高校では「何を必修科目とするかを学校裁量とする」との回答も含めると66%が裁量拡大を要望。週休2日で授業時間確保が難しい中、必修科目設定に対する現場の不満が未履修問題の背景にあることをうかがわせている。
 調査は各都道府県の公立高校から進学校と、就職など卒業生の進路が多様な高校をそれぞれ2校ずつ抽出し、実施した。
 このうち進学校では必修科目を減らしてほしいが47%に上り、学習指導要領の改定について「現行の考え方を踏襲してほしい」との回答は5%だけだった。
 未履修が多かった「情報」については全体の58%が指導教員の不足を問題点に挙げ、55%が「学校裁量で実施させてほしい」と選択科目化を希望。「総合的な学習の時間」についても全体の70%が教員の負担が大きいと指摘し、40%が選択科目化を求めている。

372片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/12/10(日) 11:20:41
《サンデーリポート》必修逃れ 責任の所在 先送り
生徒負担に不公平感 県のチェックに限界 讀賣埼玉

 県内の私立高校でも、卒業に必要な必修科目が教えられていない「必修逃れ」の発覚が相次ぎ、当初の4校から14校に拡大した。大学入試が迫る中、補習授業を強いられる現役生に対し、未履修のまま卒業した浪人生は「不問」とされるなど、「公平さ」のバランスは崩れている。責任の所在や根本的な問題の解明についても、依然として先送りされたままだ。(栗原守、丸房代)

 「現代社会の授業で、世界史の知識を交えて教えたので、世界史の単位になると思っていた。全く教えていない訳ではなく、完全に他教科にしていた訳でもない。履修漏れかどうかは、解釈次第だ」

 履修漏れを県学事課から指摘された県内のある私立高校の管理職は、こう強弁した。今回の問題で目立ったのが、こうした現場の“独自解釈”だ。

 別の私立高では、「授業成績が優秀な生徒に必修科目の授業を免除し、その時間を別教室での自習に充てている」と認めるものの、「履修漏れ」とは考えておらず、「発覚した14校」には含まれていない。

 行政や教育現場は、次々と明らかになる問題に対し、混乱回避に重点を置いた処理に終始した。「生徒に罪はない」と、問題高校の生徒への“恩赦”とも受け取れる方針が文部科学省から示されたのも、その一つ。

 その中で、学校側の経営責任は置き去りにされたままだ。管理職は自校の生徒に謝罪はしたが、不公平な競争を画策した“罪”についての言及はほとんどない。「学の独立」に配慮する余り、行政側のチェック機能が働いていなかったことへの反省も聞かれない。

 上田知事の発言も迷走気味だ。「基本的に(入試や必修科目の)制度上の欠陥があるかも」「現場の校長が一番悪い」「県も(責任を)少し判断しなくちゃいけない」とぶれが目立った。

 文科省が各都道府県教委に通知した救済策の骨子は「補習の上限は2単位で70時間。それ以上はリポート提出で単位取得を認める」。これに従えば、3単位でも6単位でも、同じ「70時間の授業とリポート提出」となり、履修漏れの該当校間にも不公平感を残す。

 また「過去を問わない」とする文科省方針は、現役生に受験直前の負担を増やし、「不問」にされた浪人生が優位になる構図となる。県内などで展開する大学受験予備校では「今後の補習で冬季講習が受けられない事態も出てくる恐れがある」と懸念する。

 県は履修漏れ校への補助金減額を検討する方針だ。しかし、過去の履修漏れ行為の有無、報告の遅れなど、一様ではない実態に、どこで「悪質度」を測るのか、決めかねている。様々な立場で生じる不公平感を抱えたまま、大学入試は直前期に突入している。

 県内の私立高校でも、卒業に必要な必修科目が教えられていない「必修逃れ」の発覚が相次ぎ、当初の4校から14校に拡大した。大学入試が迫る中、補習授業を強いられる現役生に対し、未履修のまま卒業した浪人生は「不問」とされるなど、「公平さ」のバランスは崩れている。責任の所在や根本的な問題の解明についても、依然として先送りされたままだ。(栗原守、丸房代)
(2006年12月10日 読売新聞)

373片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/12/12(火) 08:48:19
都教委“必修逃れ”容認、「理科総合」で補習求めず
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20061212it01.htm?from=top

 高校の必修逃れ問題を巡り、東京都教育委員会が、一部の都立高で必修科目の「理科総合」について、教科書を使用していなかったり、ごく短時間しか授業をしていなかったりした実態を把握しながら、「学習指導要領で求められる内容になっている」と結論付けていたことがわかった。

 都教委は「指導要領を拡大解釈し過ぎている学校が10校前後あった」としながらもこれを容認、補習は求めない方針だ。

 文部科学省では、理科総合の時間に別の科目の教科書で1年間授業した場合は未履修としている。同科目の未履修を補習対象としている道府県もあり、都教委の対応は議論を呼びそうだ。

 都立高では10月に八王子東高(八王子市)で「倫理」の未履修が発覚したことを受け、都教委では、207校全校を職員が訪問し、時間割や出席簿、年間授業計画を提出させ、履修漏れを調査した。

 問題となったのは、年間70回(1回50分、2単位分)の授業が必要な「理科総合」。学習指導要領では、物理と化学、生物と地学のそれぞれの分野から基礎的なことを学ぶAとB、さらに基本的な「理科基礎」の3科目から、1科目以上を必修にしている。

 しかし、読売新聞が学校や在校生に取材したところ、国立高(国立市)では2年の理科総合Aの時間に、生徒が実際に受ける授業は選択科目の「物理1」と「化学1」。「理科総合」の教科書は使用していなかった。

 また富士高(中野区)では、理科総合の授業時間は同じく「化学1」や「生物1」に充て、理科総合を習うのは1年生3学期の1か月間だけだった。成績表の理科総合の欄は、1、2学期は「化学1」などと同じ評価だったという。

 担当教員が授業内容を具体的に書く「週ごとの指導計画」を都教委が見れば、理科総合の授業をしていないことは明らかで、複数の都立高では調査に、こうした実態を説明した。

 しかし、都教委は履修漏れにはあたらないと結論。逆に「時間割上、物理1などと表記しており、理科総合を実施していないと誤解される」などと、学校側の拡大解釈に“お墨付き”を与えるような指導をする方針だ。

 文科省のまとめでは、国公私立の全高校の12%強の663校で履修漏れが判明。理科総合でも、滋賀県などでは教科書を使用していなかったケースは補習対象としている。

 都教委高等学校教育指導課は「学習指導要領では教育内容の一部省略や発展的内容の追加を認めており、履修漏れとまでは言えないと判断した」としている。

(2006年12月12日3時1分 読売新聞)

374片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/12/12(火) 09:41:54
教基法改正 県教育長が否定的答弁 高知新聞
http://www.kochinews.co.jp/0612/061212headline01.htm

 参院で審議中の教育基本法改正案に関し、大崎博澄県教育長は11日の県議会12月定例会で「改正により、直面している教育課題の解決に展望は開けない」と、法改正に否定的な答弁を行った。大崎教育長が公の場で同法についての考えを表明したのは初めて。吉良富彦氏(共産・緑心)の質問に答えた。

 教育長は現行の教基法について「高い理想を掲げる立派な法律であり、その理念の実現こそが私たちに求められる」と、あくまでも現行法のままで教育行政を行う大切さを力説した。

 取材に対し教育長は、国会などの改正論議について「完全なイデオロギー論争。(そんな面から)私は賛成、反対と言うのは好きではない」と政治的な発言でないことを強調。その上で「政治的立場でなく、子どもの視点に立って(いじめ、不登校などの)問題を解決すべきだ」と、現状の改正論議を批判した。

 改正案は15日にも参院本会議で可決成立する見通しとなっているが、教育長は「現行教基法の理念は引き継いでほしい」と述べた。

 中学少人数化 費用面で困難

 また同教育長は、中学校の少人数学級化について「ただちに少人数学級編成を導入することは難しい」と述べた。

 中学で30人編成をすると200人ほどの教員が新たに必要で、人件費などで年間15億円ほどが必要になるため。

375片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/12/12(火) 09:44:19
まぁ無意味だろう。

未履修発覚の県立高、冬休み直前 集中補習
4校はほぼ半分こなす、受験への影響懸念も
http://www.sannichi.co.jp/DAILY/news/2006/12/12/2.html

 山梨県内の県立高五校で三年生の必修科目の未履修が発覚して一カ月余り。対象校では補習授業が進み、国の救済策を活用し四校は必修時間のほぼ半分を終えた。各校はカリキュラムの中で既に必要な学習時間を超えた「既習」科目のコマや放課後、土曜日などを補習に充当。受験前の生徒の負担を減らそうと、追加授業を冬休み前に集中させている。生徒からは「受験勉強の妨げ」「試験科目ではないのでリラックスして受けている」とさまざまな反応が出ている。
 公民の「政治経済」「倫理」両方を履修すべきところを片方しか履修させていなかった甲府一高。補習は週三時間の通常授業に加え、「既習」の別科目のコマを充て、多い生徒は週五時間の授業を受けている。
 履修に必要な七十時間を国の救済策で五十時間に短縮し、ほぼ半分の時間を消化。対象百六十三人のうち既に九十人以上が推薦入試などで合格しているが、私大受験や大学入試センター試験に挑む生徒の希望を受け、「冬休み中は補習は行わない」(同校)という。
 四十二人が倫理を未履修だった甲府東高も「既習」科目の時間などを活用。必要な五十時間のうち三十時間以上を終えた。北原行雄校長は「生徒は受験前で不安を抱えていると思うが、落ち着いて授業を受けてくれている」と話す。
 「政治経済」や「現代社会」などで百五十五人の未履修があった吉田高も、受験直前の冬休みは原則補習は実施しない方針。放課後に「七校時」を設定して対応し、二科目で計七十時間の補習対象者には土曜日も授業を行っている。
 全三年生二百十一人が未履修だった桂高も土曜日を使い、「日本史」か「世界史」が未履修だった普通科百九十人は週四−六回、「情報」も未履修だった文理科二十一人は週九回をこなす。同校は「冬休みは受験対策に充ててもらう」と年内の終了を目指している。
 生徒側の反応はさまざま。「センター試験一本で受験に臨んでいる人にとって大きな負担」(桂の男子)と訴える声が強い一方、「気分転換するくらいの気持ちで受けている」(吉田の女子)との反応や、推薦合格組からは「進路が決まっているので苦にはならない」などの声が上がっている。
 虚偽報告を繰り返し、発覚が遅れた身延高は八十一人が対象だが、未履修が「日本史のみ」「日本史と情報」「情報」の三ケースあり、進ちょく具合は「全体で三分の一程度」(同校)。他校に比べやや遅れ気味だが、二月初旬には終了する見通しという。萩原彰校長は「冬休みの補習も考えているが、生徒の要望があれば個別対応も検討する」と話している。
 補習実施校に娘が通う甲府市内の公務員男性(55)は「本来一年間で履修する内容を短期間で学習して本当に『学んだ』と言えるのか。詰め込みがストレスになったり、今後の受験に影響しなければいいが」と話している。

376片言丸:2006/12/13(水) 10:40:08
都立高「必修逃れ」140校以上で出席簿も不正確
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20061213i401.htm

 東京都教育委員会が都立高の必修科目の履修漏れを容認していた問題で、都教委の調査の際、全日制と定時制を合わせて延べ140校以上の都立高で、出席簿に不適正な記載が見つかっていたことがわかった。

 目立つのは、生徒が複数の教室に分かれて授業を受ける「選択科目」や、必修科目の「総合的な学習の時間」での不備。都教委では出席簿を基に履修漏れにあたるかどうかを判断しているが、「総合学習」の出席状況などについては不透明な部分も残されている。

 出席簿は、学校教育法などで正確な記入が義務付けられている。選択科目の授業では、それぞれの担当教員が手持ちの補助簿などに生徒の出欠を控え、授業後すみやかに学級ごとの出席簿に転記することになっている。学校側は、生徒が所定の出席日数を満たしているかどうかを、出席簿で確認する。

 都立207校全校に対する都教委の調査では、全日制(191課程)の100校以上、定時・通信制(100課程)の約40校で、補助簿と出席簿とで、出欠が違っていたケースなどが見つかった。

 特に、テーマ別の授業や校外学習が多く、1学級に5人以上の教員がかかわることもある「総合学習」では、出欠の実態がわかりにくくなっていたという。

 目黒区のある高校では昨年度、3年次の総合学習の時間を最終の6時限目に設定。夏から秋にかけての約2か月間は大学のオープンキャンパスの見学にあてたが、生徒が参加したかどうかを確認しないまま、リポート提出で出席扱いにしていたという。「総合学習の時間に下校させている学校もあったと聞いた」と話す校長もいる。

 「総合的な学習の時間」については、進学校を中心に20校前後が、英語の「長文読解」や「ヒアリング」など、受験対策色が濃い授業が組まれるなどしていたことが判明している。

 文部科学省の調査でも、総合学習で履修漏れとされた事例はなく、都教委は改善指導にとどめる方針だが、出席簿が不適正なことは履修漏れ隠しにもつながりかねないと判断。各校長に対し、11日付で出席簿の適切な記入を定期的に点検することなどを求める通知を出した。

(2006年12月13日3時8分 読売新聞)

377片言丸:2006/12/13(水) 11:04:52
教育基本法改正 強行採決に否定的見解
高知市長「十分な議論尽くされず」 讀賣高知

 高知市の岡崎誠也市長は12日、市議会の個人質問で教育基本法改正を問われ、衆院で与党が強行採決に踏み切ったことに否定的な見解を示した。岡崎市長は、改正や「愛国心」を盛り込む理由について、「十分な議論が尽くされたとは言えない」と指摘。そのうえで、「今後の教育のあり方を決める重大な問題。広く国民の声を聞き、慎重に議論を重ねることが必要」と述べた。

 このほか、10月の有効求人倍率が全国最下位の0・44倍となるなど県内の雇用情勢が悪化していることに対しては、「関係機関が一体となって、県内企業へ働きかけるなど正規雇用対策に取り組まなければならない」と危機感を募らせ、正規雇用の拡大や若者の県外流出防止に取り組む意向を明らかにした。

(2006年12月13日 読売新聞)

378片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/12/14(木) 21:02:54
都立高の必修漏れ容認、「理科総合」で別授業は8校
12月14日13時51分配信 読売新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061214-00000303-yom-soci

 東京都教育委員会が都立高の必修科目の履修漏れを容認していた問題で、都教委は14日の定例会で都立高全207校を対象にした実態調査の結果を公表、「理科総合」の時間に別の理系科目を教えていた学校は8校だったことを明らかにした。

 「総合的な学習の時間」を受験対策色が濃い授業にあてていたのは16校。都教委は「学習指導要領の運用の範囲内で、履修漏れにはあたらないと考えている」としたが、来年1月末までに生徒からの聞き取りを含めた再調査を実施する。

 「理科総合」の問題点を指摘された8校について、都教委では「一部に授業内容の省略がみられた」としながらも、生徒に理科総合の教科書を購入させていたことなどを根拠に、履修を認定。本来は時間割に「理科総合」と書くべきところを「物理1」「化学1」などと表記して、履修していなかったような誤解を招いたとし、「表記上の問題」と説明した。

379片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/12/14(木) 21:19:11
履修不足:74校の「国語総合」でも疑い 都教委調査
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/edu/news/20061214k0000e040041000c.html

 東京都教育委員会は14日、都立高校207校の必修科目の履修状況に関する調査結果を明らかにした。受験対策に振り替えるなどの問題があった「総合的学習」や「理科総合」のほか「国語総合」でも時間割に現代文や古典と記すなど、未履修を疑われる高校が74校(うち進学指導重点校が6校)あった。しかし、都教委は「課題はあるが履修漏れではない」と結論付け、補習は行わない。

 学習指導要領で国語は「国語表現1」と「国語総合」のうち1科目が必修。問題があった74校について都教委は「すべての学校で教科書を使用し『国語総合』の内容になっている」と判断した。

 また「総合的学習」の内容が不適切だったのが16校、「理科総合」を時間割に物理1、化学1などとしていたのは8校。延べ147校で各科目の出席簿の一部に記載漏れがあった。

 都教委は改善策として保護者ら外部の人材を交えた「教育課程調査チーム」(仮称)を新設し、全校を定期的に調査する。【木村健二、夫彰子】

毎日新聞 2006年12月14日 11時26分 (最終更新時間 12月14日 13時19分)

380片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/12/15(金) 09:13:28
履修漏れ容認“結論ありき”と苦言
都教育委員「補習せず」の教委見解に 讀賣東京

 都立高の「理科総合」などの履修漏れが容認されていた問題で、都教委は14日の定例会で「新たな履修漏れはなかった」との見解を繰り返しながらも、「改善はさせるが、補習をさせずに卒業させたい」と本音も漏らした。一方、教育委員からは、はじめに結論ありきとも見える姿勢に、「報告が上がらなければ、教育委員会は機能しない」と批判が上がった。(中村剛、高田育昌)

 都教委は、都立高207校のうち、「理科総合」の履修に問題があった8校や、「総合的な学習の時間」に受験対策色の濃い授業を行うなどしていた16校を中心に、来年1月までに生徒からの聞き取りを含めた再調査をする。また、来年度から生徒の保護者らも加えた「教育課程調査チーム」(仮称)を発足させ、各校の履修状況を定期的にチェックすることも明らかにした。

 しかし、「現時点では、新たな履修漏れはない」とする結論には、出席した委員から「未履修なのか、拡大解釈の範囲なのかの線引きがあいまいだ」「昔から『ならぬものはならぬ』と言う。ルールは守らなければ」といった声が相次いだ。首相直属の「教育再生会議」などでは、教育委員会改革も議論されているが、この日は、教育委員側から「履修漏れかどうかの判断に関与できないのでは、教育委員会がお飾りと言われても仕方がない」といった痛烈な批判も飛び出した。情報をすみやかに上げるよう求める委員が多かった。

 その一方、問題の背景には、理科総合や総合学習の内容が、学習指導要領などで明確に示されていないことがあると指摘する委員も。受験対策は必要なのに、初歩的な科目を一律に必修とする現在の教育課程にも無理があるして、「国に対し、都教委としての見解をアピールすべきだ」という意見も出た。

(2006年12月15日 読売新聞)

381片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/12/17(日) 09:04:20
公立高必修逃れ、文科省が関与の歴代校長ら処分の方針
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20061217it01.htm?from=top

 文部科学省は、必修科目を教えていなかった公立高校の校長らに対する処分について、必修逃れを始めた時期にまでさかのぼって実施するよう、都道府県教育委員会に求める方針を固めた。

 大半の高校で必修逃れが数年前から始まっているためで、文科省は週明けにも通知を出して徹底をはかる。本来、都道府県教委が独自に行う教員の処分について、同省が統一見解を示すのは極めて異例。

 必修逃れ問題の処分については、前例がないだけにほとんどの教委が対応を決めかね、文科省が統一見解を出すかどうかが注目されていた。文科省の調査で、必修逃れのあった371の公立高のうち、今年度から始めた高校は4校、昨年度からは13校しかなく、残りの95%以上の高校は2004年度以前から必修逃れを始めていたことが判明。文科省は過去にさかのぼった処分が不可欠と判断した。

 今回の通知は、処分に対する基本的な考え方を示すもの。必修逃れが始まった時期を特定した上で、この期間中、必修逃れにかかわった関係者について、責任の大きさに応じた厳正な処分をするよう求める。ただ、地方公務員法が公立高の教員の処分は都道府県教委が行うと定めているため、処分の細かな基準までは通知で示さず、各教委に委ねる方針だ。

 必修逃れの高校の中には1994年度から行っていたところもあり、当時の校長らで退職した人も少なくないとみられるが、同法で処分できるのは現職に限られるため、退職者は対象外になる。また、必修逃れのあった計292の私立高については、自治体に教職員の処分権限がない。北海道や佐賀、愛媛県の教委が、教育長や校長らを、減給や戒告の懲戒処分などにしている。

(2006年12月17日3時5分 読売新聞)

382片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/12/17(日) 09:25:15
学力向上・いじめ対策を重視 教育再生会議第1次原案
2006年12月17日07時57分
http://www.asahi.com/politics/update/1217/002.html

 安倍首相直属の「教育再生会議」(野依良治座長)が来年1月にまとめる第1次報告の原案が16日、明らかになった。「社会総がかりで教育再生を」と強調する一方で、「学力向上」「いじめ対策」を緊急課題と重視。国語教育の充実や教育内容についての学校の裁量の拡大を求めるとともに、問題のある子に「出席停止」処分をする際にはサポート体制を整備することなどを提言している。

 原案では「教育再生会議では、教育基本法の改正を踏まえ、教育再生の在り方の検討を重ねたい」としており、再生会議はさっそく今週中に総会を開き、原案を議論。了承を得れば、1月下旬の総会で第1次報告を正式決定する。安倍政権は来年以降、教育改革の具体策を相次いで打ち出す考えで、再生会議の第1次報告は第1弾となる。

 しかし、実現にあたっては、文部科学省や与党との調整も必要になるため、「実現可能性」を重視した面もあり、従来の政策から大きく踏み出すものは少ない。当初検討課題に挙がった教育バウチャー制や大学の9月入学の記述はなく、国会で再三議論になった教育委員会をめぐる国や首長との責任や権限の分担なども「今後の検討課題」として先送りされた。

 原案の学力向上策には、これまでの素案にあった「ゆとり教育の見直し」との文言はなくなったが、教育内容の充実や授業時間の増加は盛り込まれた。小学校高学年の理科、算数などの専科教員の導入などを提言。さらに「子供たちの能力に応じた習熟度別指導の推進」を掲げている。

 いじめ問題をめぐっては、再生会議内で「出席停止」をどう表記するか意見が対立していたが、「関係機関が協力してサポート体制をとるなど適切に対応する」ことなどを条件に、現場での安易な適用に歯止めをかけた。一方で、社会奉仕や別室での教育なども行うとするとともに、「児童に授業を受けさせないという処置は、懲戒の方法として許されない」とした1948年の法務庁の見解などについては「教員が毅然(きぜん)とした指導ができるよう」という観点から見直すことにした。

 教員免許更新制については、10年ごとに30時間の講習を受講すれば済む制度の導入を文科省がめざしているが、原案はそれだけでは不十分と判断。指導力向上のための研修を優先し、改善が見られない教員は、「免許状を取り上げる」ことなどを提案している。

     ◇

 〈教育再生会議〉 安倍首相が掲げる教育改革を議論、提言するため、10月に閣議決定された。首相や文部科学相のほか、有識者17人で構成。来年1月に第1次報告を出し、5月と12月により具体的な報告を出す。ただ「報告」の拘束力は明確でなく、どの程度実現するかは首相次第の面もある。


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