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【ミ】『ヨハネスブルグの明星』 その2

35ウィル『ヴェノム&ファイア』:2016/10/22(土) 21:10:21
>>34

─────ラッパの音が止んでいる。エイノーがやってくれたのだろうか?

「『ヒトマル』・・・既に向かっているわ!」

だが、それよりも優先すべきは『ヒトマル』か。
先に『スウィート・バイト』を無力化してから抵抗する菊川を助けに向かおうかと思ったが、
菊川の防御力を持ってしても長くは持たなさそうだ。
舌の根も乾かぬうちにで『ナツメグ』には申し訳ないが、自分がこの場を離れて向かうべきか。
もしこれ以上『ルンクス』の体液を浴びせられたなら、何が起きるか分からない。

しかし、『花嫁同士は互いに傷付けてはならない』というルールがある。
並苗に針弾を撃てたように、直接傷付けない程度の攻撃なら可能なようだが、
あの『ヒトマル』とやらはルンクスの言葉からして、さぞ力自慢なのだろう。
果たして自分を傷付けずに戦えるか?

「ごめんなさい『ナツメグ』」
「わたしが行くわ」「ミスター・キクカワはわたしが守りに行く」
「二人には難しいお願いをするかもしれないけれど・・・」

特に反対意見もなければ、そのまま『ヒトマル』の後を追って向かいたい。

36エイノー『フィストフル・オブ・クォーターズ』:2016/10/23(日) 06:22:03
>>33-34
・『聖母像』の『能力』は『愛には愛もて悪には悪もて返す』
『慈愛』に基づく『反射』である。
・『返り血』はエイノーの足を侵食した『赤』である。
(この場合『天使像』に由来する筈だが独立するか
 最後の力を振り絞っているのだろう)

以上の考察が外れていれば即死かほぼ絶体絶命と規定して
以下の行動に入る。

『エイノーの両手を『F・O・Q』のカートリッジに被せ
『聖母像』に全力で『熱風』を照射し続ける』。

それは以下の行程を狙っての事だ。
まず『熱風』は『聖母像』に到達する。
それを『反射』した場合面白い状況が起こる。
『反射』である以上継続している『F・O・Q』の『熱風』
と拮抗して『熱』は前進できない、つまり『聖母像』の
体表正面の面積に圧縮された物理現象として『高熱源』が発生する。
それの継続する『熱風』に呑まれ『反射』の『送風』が終れば
再び『熱風』として『反射』対象になるが状況は変わらない、
いや、次はより大きい(『F・O・Q』が加えた分)『高熱源』となるのだ。
元よりこの灼熱の中で『赤』の行動する余地はない。
30秒間の灼熱のラリーを傍観する他はない。
エイノーと『聖母像』もまた無事にはすまない。
パワーAの熱量蓄積である、必ずどこかの時点で「独立した害意ない
『高熱源』が互いの物理、あるいは周囲の空間に致命的影響を及ぼす。
地下深くや密閉された金属容器の中でもない限り『自然』は必ず
『大気爆発』などの暴力的手段をもってでも『熱の均斉化』を図るからだ。
カートリッジを覆った理由は『一秒でも長く熱から保護する』ためだ。
この6mの距離と『熱風』以外にもはやエイノー本体のガードはない
(リソースは全て『発熱』『送風』に振った)。

37高遠 嶺『クレモンティーヌ』:2016/10/23(日) 23:50:10
>>33
「……ぐっ」

一瞬で脂汗が浮かびだす。

何もない……勘が外れた。

つまり、敵は菊川を補足していて、
テレポートが出来るやつであり、
その菊川の側へ移動しており、『時間が無い』。

「いえ、私が行く。護衛しなければ不味い。

 同じスタンド使い同士なら、こちらに有利な要素は
 近距離の戦闘を阻害しない、『貴方』よ」

移動速度を加味しても。何より自分のミスだ。
捨て鉢になるわけではないが、自分なりに勝つ道を探って考える。考える。諦めるな。

「……余裕がある時でいい。奴が移動したら教えて」

ウィルにそう告げ、扉を開ける動きをとり菊川の潜伏している『司祭室』へ向かう。

「菊川さん! 側にいる!」

肉声を上げながら、敵を探しつつ飛ぶ。

38井上正『ハッピー・オルガン』:2016/10/24(月) 11:23:34
>>34
井上は力なくベッドに横たわっている。
スンスンと鼻を鳴らして嗚咽を漏らし(糞も)、人生の最低期を満喫しているようだ。

「もういい…帰ろう、帰ろうよ…どうでもいいだろこんなやつら…そもそもスタンドってなんだよ…俺はなにもしてないよ、
全部あいつのせいだ、死ねばいい、全部死んでしまえばいい、死ね、死ね、死ね、世界中死ね、死ね、死ね、死んでしまえ」

【死ね】「死ね」【死ね】「死ね」【死ね】「死ね」【死ね】【死ね】「死ね」【死ね】「死ね」【死ね】「死ね」【死ね】

【「死んでしまえ」】

絶望が憎悪にすり替わり、『スタンド』と『本体』は今初めて、これ以上なく『同調』した。

ビュバッ  ガシィッ

井上はベッドから飛び降り、ベルトを緩めた。
『ハッピー・オルガン』はベッドを掴んで持ち上げる。
投擲はダメだ、あっけなく逸らされる、ならば直接殴打しかない。
このベッドは能力によって生成されたものだ、解除はできるだろうが、触れずにできるか、できないかそれだけでも知っとく価値はある。
下手に道具を出すと逆利用されるってことを学ぶだろうしな。

『ハッピー・オルガン』はベッドを掴んだまま、ルンクスに近づく、歩いて、ゆっくりだ。
井上は距離を取りつつベッドの能力の女を見ている。背後からの攻撃はマズいが、こうして前方と後方同時に気を払うことができる。

39高遠 嶺『クレモンティーヌ』:2016/10/25(火) 09:29:20
>>37
訂正と追記

ヒトマルがそういう技能を持つ以上、菊川を隔離だけさせておく訳にはいかない
しかし、かといって数を割いたら敵への勝ち目は薄くなる。
こちらの近くに来てもらうしかないか。

「今から、やります!」

扉を開け(てもらうか自力で開けるかし)たあと、敵を探すのではなく菊川に壁越しに警告し、一端の解除と退避を促してから
扉を開けた後の目の前の壁を高遠の脚を使いフルパワーで蹴破らせる、破ス精ABB

40『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/11/04(金) 18:03:30
>>36(エイノー)

         ヒュ   ゴォオオオオ────── ッ

迫りくる『マリア像』に対して、
スタンドの両腕に生えた『噴射口』を向け、
『熱風』を放射する。
エイノー自身はスタンドの『カートリッジ』を手で覆い、
ダメージ覚悟で保護する態勢だ。

『マリア像』の『能力』が『反射』であるとすれば、
体表に受けた熱は攻守の両者に発生し、
その上昇は留まることを知らない。

──それがエイノーの予測だが、
果たして、現実はどのような作用を引き起こしたのか。


 ド   ド ド
 
             ド  ド  ド  ド


人すら吹き飛ばさん勢いの『熱風』に呑まれる『聖母』。
その美貌はただれ、髪は燃え上がり、
大きく姿勢を崩した後、爪先が床から離れた。

   ボ!

同時に、エイノーの前半身を襲う灼熱。
顔が灼け、思わず目が塞がる。髪の焦げる臭いは自前のものだ。
だが、風に押される感覚はない──姿勢の崩れもない。
『フィストフル』も同様。両腕は揺るぎなく、
『マリア像』に向けられたまま、熱風の放射を続けている。
もっとも、エイノーに敵の姿を見る余裕はすでにないが──

       ゴ ト ン !

故に、前方で響いた重い音の正体は確認できない。
同時に、顔の皮膚を焼く前方からの『熱』が消えた。
熱風の放射は継続しているにも関わらず──だ。

 ゴ!
     ヒュゴ   ォ オオオオオオオオ──────ッ !!

>>35>>36(ウィル)

消滅と同時に教会奥へと移動した『ヒトマル』。
菊川の命の危機は、ルンクスの開放に直結する。

一行の中で、もっとも早く危機を察知した責任を感じ、
ウィルは自ら、菊川の救出に向かうことを提案するが、
高遠はそれを押しとどめ、目前にある扉を抜けて行った。
確かに、1秒を争う状況であれば、
より近い位置の高遠が向かう方が助かる確率が高い・・・・
『花嫁』同士の条件は『スイート・バイト』も同様だが、
一対一で戦うよりは、こちらの方が自分を生かせるかもしれない。

     バ ッ
          ズギュ!

突如、『スイート・バイト』が跳躍した。
同時にそのスタンドが、その着地点に『ソファベッド』を発現。

              ──バウンッ

『トランポリン』の要領で、一気に宙を移動する!
その先はこちらではない──教会入口側(地図下)、
椅子の並んだ通路の方向だ。

「『本物』のご指名とあっちゃ、しょうがないねえ」

そんな台詞を吐く『深淵』の双眸は、
宙返りのさ中ですら、肉食獣のようにウィルと浜岡を捉えている。
髪一筋の油断もない──空気がささくれるほどの集中力だ。

着地予測地点までは、ここから『5m』ばかり。
空中の『深淵』との距離もほぼ同じ。

41『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/11/04(金) 18:05:45
>>38(井上)
呪詛を吐きながら、起き上がった井上が、ベルトを緩める。
パンツは汚物で茶色に染まり、ひどい臭いを放っているが、
咎める者は誰もいない。
唯一、『スイート・バイト』だけは、
それを嫌うかのように、椅子の並んだ方向(地図右下)へ、
『ソファ』を利用した跳躍で一気に移動し、距離を取った。

ルンクスを的に絞った二人は、この行動には反応しない。
井上は女の行動を警戒し続けるが、距離にして『8m』は離れた。
角度的にも、背後からの不意打ちは在り得ない。
お互い、背中の死角を失くし、戦場を別ったというところか。

      ガゴッ

『ハッピー・オルガン』は残された巨大ベッドを持ち上げ、構える。
傷付いた今の右腕だけでは、持ち上げきれない重量だ。
左手を用いて、肩越しに振り上げると、大股に一歩、踏み出した。

   ザッ

『ナツメグ』:
「・・・・ああ、それでいい。
 極力、奴には触れさせるなよぉ。
 『近距離パワー型』には『接触発動』が多い。
 『体液』以上に危険な可能性があるからなぁ〜〜ッ」

忠告する『ナツメグ』は、『ハピオル』の行動に合わせ、
ベッドの攻撃範囲から外れた距離まで退く。
前衛を任せ、後衛に移る考えのようだ。

           ザッ

同時に、ルンクスも壇上から『ハピオル』の前に進み出る。
スタンドの手には、無造作に長椅子の端が握られている。
長さを見るに、『大型ベッド』と大差ない。
先を引き摺ってさえいないのは、圧倒的な膂力の片鱗に過ぎない。
本来であればパワーは互角と見るが・・・・『今のハピオル』は手負いだ。

ルンクス:
「オレが『逃げ』を打つのは、それが『最善』だからサ。
 どんなに強い男でも、戦えば負ける可能性がある。
 正面から戦うってのは、お互いが土俵に載ることダ。
 翻って、『逃げ』では状況を選ぶのはこっちだ。
 さらに敵は『倒す』だけじゃなく、『追う』ことも要求される。

 追い詰められての『逃げ』じゃあない、
 余裕をもった上での『逃げ』は、最上の戦術なのサ。
 そして、常に『逃げ切れた』からこそ、オレはここにいる」

                           ザッ

互いの距離が迫る──『5m』。

「だがま、たまにはこういうのモいい」
                                    ザシャッ

──『3m』。

「たとえ戦っても、オレは誰にも負けないからナ」

緊張を嘲笑うかのように、
あっさりと踏み込んだ──互いの得物の届く間合いだ。

>>37>>39(高遠)
ウィルの提案を受けるも、
『ヒトマル』を追う役目を、自ら請け負う高遠。

     ガチャ!

教会奥に通じる扉を開け、通路に踏み込むと、
壁に耳をそばだて、菊川に警告を試みる・・・・退避と能力の解除。
──返答はない。だが、待ってもいられない。

      ──♪
             ギャンッ

その場で『クレモンティーヌ』が旋回し、
ありったけの力で、前方の壁を蹴りつけた!
 
    ボゴォン!!

歴史的な建物である『アルメニアン教会』が、
単身の力で、『至高の足遣い』に抗うすべはない。
人一人通れる大穴が、高遠の目前に開く。
『ジ・ユーズド』は効果を発揮していない・・・・
──その瞬間だった。

                       ド ゴ ォ ォォォ!   

鼓膜を直接殴るような『砲撃音』。
教会全体がビリビリと揺れ、視界が白煙に包まれる。
だが、その寸前、高遠は確かに見た。

高遠から見て右側に続く司祭室の壁。
さらにその右、通路を挟み平行に伸びていた教会の外壁。
『クレモンティーヌ』の一蹴りで入口を開けた、壁の続きが。


               ──ォオ オオ  オ オ  オア

──司祭室からの一撃で、区画ごと『消し飛ぶ』のを。

    シュ ォ オ オ オ オ  ・・ ・・

『武器』ではなく──『兵器』。
『武力』ではなく──『戦力』。
その違いを、刹那にして見せつけられる──!

                ガラン ガランガラン

42『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/11/04(金) 18:11:38
>ALL

   ド ゴ ォ ォォォ!   
                 ──ォオ オオ  オ オ  オア

教会右奥の方向から、
爆発音が轟き、教会が激しく振動するのを感じた。


現在の状況:

■■■■■■■■■■扉扉■■■■■■■■■■
■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□■
■□■■扉■■■■■扉■■■■■■扉■■□■
■□■□□□■□■□□□□■■□□□□×□×
■□■□□□■□■□□□□■■□□□□×□×
■□■□□□扉□■■■■■■■□□□□×□×
■□■□□□■■□□□□□□■□□□□×□×
■□□■■■■■□□祭壇□□■■■■■高□■
■■扉■■■■□□ル□□□□□■■■■扉■■
■□□□□□□□□□□水□□□□ウ□□□□■
■□□□□ナ□ハ井□□□□□□浜□女□□□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓ス〓□〓〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓着〓〓〓□■
扉□〓〓〓□〓〓〓〓□□□□〓〓□〓〓〓□扉
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□■
■■■■■■■■■■扉扉■■■■■■■■■■

□:約1m×1m ■:壁 〓:椅子
祭壇:倒れている
ナ:ナツメグ、井上、ハピオル
ス:スイート・バイト 女:花嫁(行動不能)
着:スイート・バイト着地予想地点
×:破壊された壁

43エイノー『フィストフル・オブ・クォーターズ』:2016/11/05(土) 04:34:39
>>40-42
まず『見る』、聖母像』と『音の発生源』を。
そして再度『屋根への反射風』とおぼつかない足で
後退を試みる。
『何が起こったか?』『あの音は何か?』
少し距離をとって確かめたい。

44ウィル『ヴェノム&ファイア』:2016/11/05(土) 21:26:24
>>40

「Thanks,ミス・タカトオ」

高遠に礼を述べ、『スイーツ・バイト』へと向き直る。
自分に危害を加えられないこの状況で、相手が取る行動としては、やはり『体液』だろう。
浜岡は嫁ではない以上、深淵とは互いに全力を振るえるが、彼女にも体液が危険なことに代わりはない。
最大限警戒すべきだ。

「ミス・ハマオカ」「あなたと『深淵』のスペックに 何か違いはあると思う?」

身体のコンディションはともかく、年齢を重ねる事で『スタンド』が容易く衰えるとは思えない。
久方振りに動かすのであれば勝手は違うかもしれないが、浜岡は現役の『護り屋』だ。
それでも、二対一にも関わらず彼女がここまで警戒するのは、『深淵』に優れた点があるからではないのか。

ひとまず着地点、その着地前を狙い引き金を引く。針弾の中身は『体液アレルゲン』だ。
着地してからでは遅い、そのジャンプ力であっという間に距離を詰められるだろう。
故に、狙うのは空中。『エンジェルズ・ラダー』のように神業で回避するか、あるいは毛布などをとっさに発現して防ぐか。
行動パターンを把握する。

45高遠 嶺『クレモンティーヌ』:2016/11/06(日) 23:09:42
>>41
質問
>                ガラン ガランガラン
1:これは音として聞こえたモノか?
2:音であればどこから聞こえたか当たりは付くか?
3:穴を開けた直後の司祭室に人がいるか等は少しでも見られたか。

46『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/11/07(月) 10:33:10
>>45(高遠)

>1:これは音として聞こえたモノか?
その通り。

>2:音であればどこから聞こえたか当たりは付くか?
音は前方の左方向から、
右方向へと移動していくように感じた。
細かな距離までは不明。そう離れてはいない。

>3:穴を開けた直後の司祭室に人がいるか等は少しでも見られたか。
白煙が広がり、認識できない。
ただし、爆風の動きがあるため、遠からず煙は晴れそうだ。

47高遠 嶺『クレモンティーヌ』:2016/11/07(月) 23:45:54
>>46
感謝。

>>41
「……やりよった、あのタンク女郎」

大穴が空いた。これはつまり外からも敵が侵入できるようになってしまった事。
……赤い絨毯が来たら、おそらくこちらも命はない。

菊川へのコンタクトを最優先した結果だが……その菊川、そして『敵』はどうなった。

>                ガラン ガランガラン

音に予想をつける。
薬莢かなにかか、それとも発射後爆発する物でも打ったか。
当たりをつけてから行動にうつらなければならない。……より危険なのと外れた時に困るのは後者。

音の聞こえた右方向からは離れながら、回転数……テンポを上げながら
足元に手頃な壁材等が残っていれば、音が最初に聞こえた左側へ蹴り込んで見る。

そうでない場合、扉近くのまま状況を見る他ない。

「菊川さん、何処だ!」

48井上正『ハッピー・オルガン』:2016/11/09(水) 01:56:05
>>41
【うるせえ死ね】

横薙ぎにベッドをルンクスへ叩きつける、パス精AAA。
さっきも実感したが、このベッド壊れないんじゃないか? 武器にしては結構有能だろう。
右腕の動作が不安だが、相手も片腕でいなせる得物ではあるまい。
むしろ、長椅子の方がパワーに耐えかねてブッ壊れてくれりゃあいいんだがな。

井上はとりあえずすぐ襲われる危険が無くなったので、さっきゲロを吐く予定だった『水溜り』を探す。
そんなに離れていないはずだけどな。

49『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/11/12(土) 12:18:41
>>43(エイノー)

   ヴ ヴァァァ ア

物理学的に当然の帰結だが、
風の反射は入射角に対して発生するものだ。
エイノー自身に返すには真下の屋根に当てねばならず、
さらに突き上げる形になる為、起き上がりの補助程度の役目しか果たさない。
(反射であれ、
 自身のスタンドから本体のみを狙う、といった利用法はNG)

それでも、風圧によって傷付いた足を支える杖の代わりにはなった。
エイノーは数歩退きながら目を開き、周囲の状況を確認する。

前方『6m』で停止しているのは、石化した『マリア像』だ。
いや、これが元の姿だから、石化という表現は正しくない。
ゴトンという重い音は、これが宙から落ちた音だとわかる。

その表面は血で真っ赤に染まっているが、
熱風を浴びたそれは、完全に凝固しているのがわかる。
ラッパが破壊された今、独自の動きを見せる気配もない。

そして、足元を揺るがした音の源は──
                                     ド    ド ド ド

エイノーから北西(地図右上)、
塔の北側にあたる教会の外壁のようだ。
屋根の縁が崩れ落ち、石の柱が数本、倒壊しているのが
視界の端に映った。
一階の構造から考えて、『司祭室』の北側に当たる箇所だ・・・・!


  ズ ズズ・・・・

風が止んだのを知ってか、マリア像の姿が変化する。
再び表面が肌の色を纏い、真っ赤な化粧を全身に施したまま、
エイノーを睨み付ける──その『慈悲深い』まなざしで。


         ド   ド   ド   ド


現在の状況:
               ■■■■■■
               ■■■■■■
   ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
   ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
   ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
   ■■■■■■■■■. 塔塔塔 .■■■■■■■■×
   ■■■■■■■■■. 塔塔塔 .■■■■■■■■×
   ■■■■■■■■■. 塔塔塔 .■■■■■■■■×
   ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■×
   ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
   ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
   ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
   ■■■■■■■■■■■エ■■■■■■■■■■
   ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
   ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
   ■■■■■■■■■■■■天■■■■■■■■■
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
■■■■■■■■■■■■■マ■■■■■■■■■■■■
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
   ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
   ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
   ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
   ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
   ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
   ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
               ■■■■■■
               ■■■■■■

エ:エイノー 天:天使像 マ:マリア像
×:崩壊部分

50『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/11/12(土) 13:03:16
>>44(ウィル)

浜岡に問いを投げかけながら、
ウィルの銃口は空に曲線を描き、放物線を描く『スイート・バイト』の軌道を追う。
──狙いは落下寸前。
着地点に長椅子はないが、少しでも注意が逸れるタイミングを狙った。

               チャキッ

だが──銃口を向けただけで、肌に突き刺さる戦慄。
一見、アクロバティックな宙返りは、
身を捻ることで戦場全体を視界に収める為の技術。
高所から柔軟に着地する猫のように、床など見ていない──

   バシュ!バシュ!
                        ズギュン!

引き金を引く前から予想がついていた。
放たれた『針弾』が半ばまで進んだ辺りで、
突如空中に広がった『毛布』が立ちはだかる──包み取られる。
スピードはあれど、パワーに欠ける『針弾』に貫通は望めない。
『毛布』は直後に消え、『針弾』は力なく真下に落下した。


                    ザッ

華麗に着地した『深淵』が、長い髪をかき上げ、唇の端を上げた。

「あたしが答えてあげようか、『花嫁候補』。
 あたしはそいつの『影』。明かされた『秘密』、暴かれた『嘘』だ。
 そいつのことなら、何でも知ってる・・・・本人が目を背けてることまで」

浜岡は反論しない。
ウィルを護るべく、ただ一歩、進み出るのみ。

「あたしとそいつの違いは、ただ一つ。
 あたしは『殺せる』が、そいつは『殺せない』。
 『殺さない』じゃあなく、『不可能』なのさ」
 
「殺しが嫌で『護り屋』になったなんて言ってるが、それも嘘。
 ナツエを産んだ影響で、精神が死を拒むようになった。
 本心は『殺し屋』を続けたかったのさ・・・・
 その秘められた願望が、あたしを産んだ。
 永遠の美貌と暗殺能力、息をするように人を殺す『スイート・バイト』をね」

「言っちまえば、あたしはそいつの『理想』そのもの。
 理想に勝てる人間がいると思うかい?
 だからこいつは、二十年もの間あたしと戦おうとしなかった。
 愛する息子を取られてなお・・・・だんまりを続けてたってわけさ」

浜岡:
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

彼我の距離『5m』を挟み、
浜岡とその『深淵』が対峙する──

>>48(井上)
                 ─── ガ オォ  ン ッ !!

間合いに入った瞬間を狙い、
躊躇うことなく、両手で『巨大ベッド』を繰り出す。
左に構えたそれは、左からの横薙ぎとなって風を巻いた。

       ギャンッ!

反応して、ルンクスも長椅子を振り回す。
こちらも左手、左から──即ち、左と左の殴り合いだ。

     ォ  オ オ  ン 

──パワー、スピード、ともに『互角』。
得物の長さは同じだが、重量と威力では明らかに『ベッド』に利がある。
その分、スピードはわずかに『ハッピー・オルガン』が劣るが、
先手を取ったことで、その差は十分に埋められた。
加速は互角──いや、『ハッピー・オルガン』が先に当てられる──

                          フ シュ!

その手の重みが、突如消失したのは、命中する直前だ。
『巨大ベッド』が雲散霧消したのだ。
解除の予想はしていたが──『このタイミング』とは!

            ゴ  ア ッ !

バランスを崩した『ハッピー・オルガン』に向かって、
あらんかぎりの遠心力を乗せた長椅子が迫ってくる。
いや──違う。
長椅子の軌道の先にあるもの。
『ハッピー・オルガン』より前に立っているのは──

    ゴ    ゴ

無防備に立ち尽くす、井上の姿だ。
あろうことか、余所見をしている──
(水たまりは『3m』ほど右にあった)

殺到する長椅子──もはや避けられる間合いではない!

51『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/11/12(土) 14:39:53
>>47(高遠)
音は金属的だが、重い感じだ。
薬莢が転がるような軽いものではない。

白煙に満たされた空間の中、
開かれた『逃げ道』に心中で舌打ちしながら、
高遠は音の方向から一歩、距離を取ろうとする──が、
背後には扉があり、左方向は視界が効かない。
足元が見えないという状況は『踊り』には危険だ。
後退を選ぶことは出来ず、その場で踊りながら、
転がって来た手ごろな瓦礫を、左の白煙へと蹴り飛ばす──

          ドッ ゴ!

猛烈な加速で飛び出す瓦礫だが、煙を吹き飛ばすほどではない。
そして当然、狙いはつかず──幸運にも恵まれなかったようだ。

「菊川さん、何処だ!」
                   「・・・・ここ・・・・だよ」

高遠が張り上げた声に応じたのは、右方向、例の音の付近だった。
開け放たれた外壁の向うは、外気により、素早く白煙が飛ばされる。
四散した建材、破壊された家具、それらを仕切るように倒れた数本の石柱は、
どれも敵の一撃の凄まじさを物語るものだが、
その中にで唯一、原型を留めている木箱が、高遠の目を引いた。
金属板で補強されたチェスト(長持ち)のようだが、
内外の壁をまるごと吹っ飛ばす攻撃に耐えうる代物とは思えない。
ちょうど人一人入るほどのサイズのそれから、菊川の声は聞こえていた。

「──『ジ・ユーズド』は建物を『破壊不能』にする。
 このチェストもギリギリ、『建物』扱い出来たみたいだ。
 強度とかタイミング的にも・・・・ギリギリね」

狼狽こそ感じられないが、その声にいつもの余裕はない。

「──教会を護れなくてごめんよ。
 でも、ぼくが死んでも結果は同じだしさ。
 ──今ならまだ、そいつを止めれば、穴はここだけで済む」

「──やれるかい?」
                     ジャコッ

次の刹那、左の白煙の中から、火花が散った。

              バラタタタタ!! バラタタタタタ!!!

庭に放り出されたチェストを、無数の銃弾が叩く。
レーザーポインタでなぞるような、『精確無比』な掃射だ。
『ジ・ユーズド』の能力下にある木箱は傷一つつかないが、
その迫力は本物の機銃そのままだった。

                       バァ ア ァァアア

掃射と外気に押されるように、左手の視界が開けていく──

いた。
金属鎧を身に纏った乙女の姿だ。
南(地図左)側の壁の前で、無造作に左手を木箱に向けている。
司祭室の北半分は壊滅し、残りは元のままという状況。
無表情に立ち尽くす『ヒトマル』の姿には、
高遠の主観を除けば、ジオラマのような美が存在した。

互いの距離──『6m』。
『ヒトマル』の視線は木箱のみに注がれ、踊る高遠を眼中に入れていない。

52エイノー『フィストフル・オブ・クォーターズ』:2016/11/13(日) 11:00:46
>>49-51
「ああ『継続』で良かったか」

自嘲めいて独白。
思わぬ効果で状況確認できたのは助かったが
『石像化』自体は怖ろしくない、『熱風』でいずれ
『砕ける』か『吹き飛ぶ』、この際『破壊』までは望まない。
『聖母像』に戻るならそれも良い、今度こそ『死がふたりを分かつまで』
『熱風』を投射し続ける。
前述の通りエイノーの無事はありえないが分が悪いのは至近に
反射し得ない『熱源』に面する」『聖母像』だ。

中の様子も気になるが最早『A'MEN(あるがままなり)』だろう。
信教者ではないが現状堂考えてもエイノーの最善はこの『聖母像』
=『絶対の盾』の無力化だろう。
いや『赤』の独自連動がない事が判明しただけでも心底有難い。

53ウィル『ヴェノム&ファイア』:2016/11/14(月) 21:19:42
>>50

「『殺さない』ではなく『殺せない』?」「それはとても素晴らしいわね」
「大切な我が子を産んだことで ミス・ハマオカはこれ以上その子を抱く手を汚さないようになったのよ」

やはり針弾は、『毛布』などの厚い布は相性が悪い。
特に『視認発動』ならば、迎撃に動作は必要なく、針弾の神速もアドバンテージとはならない。
浜岡との連携が鍵となるか。

「命を懸けて勝つよりも 絶対に生き残ると決めて勝つ方が難しいわ」
「同じように 敵を殺して勝つよりも 敵を生かして勝つ方がね」
「息子の為に より困難な道を選ぶ・・・わたしはそんな彼女を誇り高く思うわ」

『深淵』の言う通り、『殺し屋』を続けたいのが本心であるならば、ならば多少躊躇したとしても、殺人は可能なはずだ。
だがその精神がどうあっても殺人を拒んでいるのならば、それこそが偽らざる浜岡の本心だろう。

「ミス・ハマオカ」「『視認』の射程距離はどの位かしら?」

手数だけはこちらが上だ。椅子側に少しズレて射線を確保しながら、訊ねる。
同時に『嫁』アレルゲンを解除、『鏡』アレルゲンを確保し針弾に装填しておく。
浜岡とのやり合いで『寝具』を二つ出し、そこをファイアで狙えば
視認発動で避けたとしても、隙ができる。いざとなれば、自分が防具に使っている『毛布』も解除してもらおう。
幸い水源たる体液は遠い、もっとも隠し持っている可能性もあるが。

54高遠 嶺『クレモンティーヌ』:2016/11/15(火) 20:26:17
>>51
質問
現在の敵との直線距離上、敵の周囲、周囲。
それらの場所に瓦礫など、踊りの邪魔になりそうな床の障害物はどれほどある?

55『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/11/15(火) 23:05:03
>>54(高遠・回答)

>現在の敵との直線距離上、敵の周囲、周囲。
>それらの場所に瓦礫など、踊りの邪魔になりそうな床の障害物はどれほどある?

部屋の南側半分(地図右側)には、瓦礫が散乱している。
足の踏み場がないというほどではないが、『踊り』には不向きだ。
壁が吹っ飛んだ元廊下、中庭にも瓦礫が散見される。

一方、敵の周囲『2〜3m』に障害物はない。
高遠の周囲にも瓦礫はない。
故に、直線距離上に於いては、半ばまでは障害物がある。

なお、無事だった北半分(地図左方向)の壁際には、
本で埋められた本棚が残されているのみ。

56高遠 嶺『クレモンティーヌ』:2016/11/16(水) 00:46:01
>>55
感謝

>>51
「私が負けても、ここで戻っても、
 奴が(『ジ・ユーズド』の弱点に)気づいたらミッションは『失敗』。
 やるしかない……待ってて。アイツを……倒す。」

敵の考えられる武器は、今チェストに向けている左手は『機銃』になるんだろう
それと壁をふっ飛ばした『何か』、そして空間転移…。

敵の周囲には障害物はないということは、
『機銃』っぽいもので薬莢が出ることはない、はず。

転移がどれほどのものかだが、金属鎧がある以上
瓦礫などの間接攻撃はダメージを与えにくいか。

テンポを高めにしたまま接近を開始。直に叩きに行く。
最初は直進。

こちらを感知して手や何処かの部位を向けたら銃撃・砲撃を警戒して
足元の障害物を避ける様にステップを左右に取りながら進むようにする。

57井上正『ハッピー・オルガン』:2016/11/24(木) 01:31:22
>>50
【ク・ソがァ〜〜〜〜〜〜!】

井上の痛覚を切る。これでひとまず痛みによるショック死はない。
どうやらもうルンクスのスタンド能力にハマっているようだが、操作できないのは行動だけだろう、機能の遮断はまだ効くはずだ。

さよなら井上、愚鈍にして低能な我が生みの親よ、こんな形でお別れするのはちょっぴり悲しいが、3日もすれば忘れると思うから心配するな。
『ハッピー・オルガン』最大の『特性』 それは『完全自立』 本来弱点であるはずの『本体』は存在しない。
井上が全然全部なくなって、散り散りになったって、別に問題はない、フルスイングした後のその脇腹目がけて、足のつま先をネジ込んでやる。パス精AAA

【おいデブ、この機を逃がすなよォ〜〜】

言わないと働かないだろうからなこいつらは。

58『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/11/25(金) 18:04:19
>>52(エイノー)

   ドヒュゴォ!
            ォオ オ オ オ

再び人間然に変化する『聖母』に対し、
冷然と『熱風』の放射を再開するエイノー。

『聖母』の受けた熱がエイノーに伝播し、
全身とそのスタンドが燃えるように温度を高めていく。

それが即座に断熱される展開も同様。
『マリア像』が『石化』を始めたのだ。
エイノーの読み通りであれば、
この『先日手』を続けた先に、『マリア像』の勝利はないはず──

      ボ !!

──いや、違う。
エイノーと『フィストフル』、双方の『右腕』。
この二か所だけは熱が沈下せず、火傷を広げていく。

そう──『右腕』だ。
井上の一撃でへし折られた『マリア像』の腕一本。
それが今回、生身の状態で残されている・・・・
いや、あえて残したに違いない。
熱風に晒されたその表面もまた、惨い火傷となっている。
さながら、『石焼釜に入れたピザ』の如しだ。
(一瞬、『ぐらり』と来たが、影響はない)

               ボ! ボシュ!

『カートリッジ』と『スロット』が異音を発した。
熱の影響を考え、自らの手でカバーしていたエイノーだが、
『聖母』から伝わる熱が防がれる気配はなく、
自らの手のひらを焼くだけのようだ。
このまま過熱を続ければ、『石像』が壊れるより先に、
『カートリッジ』機構に異常が生じる──!


>>56(高遠)

今の『ヒトマル』の左手には、一見では変化は見られない。
足元に『薬莢』なども落ちていない・・・・確認した通りだ。

    ルル……

テンポを上げ、前進を開始した高遠と『クレモンティーヌ』。
『装甲少女』は今気付いたように、幼さの残る頤(おとがい)を
高遠ら『ペア』に向けた。
無表情だが、顔の造りは完全に『生身』のそれだ。

「──『接敵』を確認。『C4Iシステム』起動。
 本部データ照会を開始」
                       ピ
「──高遠 嶺『クレモンティーヌ』と合致。
 ──データDL開始。
 50%……80%……DL完了」

けん制も反撃もなく、謎の独言をつぶやく『ヒトマル』。
その間にも高遠は間合いを詰め、
いとも容易く、攻撃圏内に到達した。
(一瞬、『ぐらり』と来たが、影響はない)

少女の背後は本棚の置かれた壁。退路はない。
床に障害物はなく、誰に気兼ねすることなく、
高めたテンポを『破壊力』に変換できる──!

   
         ♪────!!

59『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/11/25(金) 18:05:15
>>53(ウィル)

『スイート・バイト』:
「アッハハ!
 『ヒューマン・ドラマ』には格好の題材だろうねえ。
 けど、あたしらが立ってるのは、そんな生ぬるい世界じゃない。
 生きるか死ぬか、殺すか殺されるかの『戦場』だ」

「そこじゃあ『優しさ』は『甘さ』『弱さ』さ。
 高邁な理想は、銃弾に歯が立たない。
 戦力が拮抗していればなおのこと、だ。
 これから始まる戦いのように・・・・ねぇ」

          ザッ

『深淵』が、椅子の間に設けられた通路に一歩を踏み出す。
スタンドは本体の正面。揃って突き出された両の掌は、
攻撃より防御に向いた構えと見て取れる。

       ジャッ

それに応じた浜岡の構えは、まさに鏡写し。
本体の年齢を除けば、寸分狂わぬスタンドの挙動を取る。

「──『5m』だよ。
 それ以上近づかないほうがいい。
 『寝具』を『落として』くる可能性がある」

背後に護るウィルに応えた後、浜岡は笑みを浮かべた。
ウィルは一歩横に動き射線を確保。敵までの距離は『7m』だ。

「・・・・あいつの言ってることは、確かに正論さ。
 あいつとサシでやりあったら、まず勝てないだろう。
 だがね、今は違う・・・・ウィル、あんたがいる」

    ──シキュン!

ウィルは『鏡アレルゲン』を『ファイア』に込める。
同時に、自身に与えたアレルギーが、周囲の鏡の位置を伝える──

                        ピク ン
──感じた。
『スイート・バイト』の左手──
ボディラインに沿う黒衣の腰に当てがったその手には、
いつのまにか同色の『スマートフォン』が握られている!
これが彼女の『鏡』となっているに違いない。

「ここからは『護衛』の役目は『なし』だ。
 あんたを【護り屋】の一人──『相棒』と見做すよ。
 でなけりゃ、共倒れになっちまう・・・・いいかい?」

『スイート・バイト』:
「さあーて、こっちも始めようか!」
                            ダッ!

突如、床を蹴った『深淵』が、一瞬で距離を詰めた。
だが、浜岡も後れは取っていない。
動きを抑えるように踏み込み、スタンドの掌を繰り出す──


     ズギュ!  ギュバァ!!

一瞬の『地震』にも動じることなく、
双方の掌から発現する、二台の『巨大ベッド』。
互いにいがみ合う巨獣の顎の如く、正面衝突する──!

(『深淵』の姿は、『ベッド』に隠された)

60『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/11/25(金) 18:07:24
>>57(井上)
           バツン

井上がルンクスに操作されている節はない。
水たまりを見ていたのは、『ハッピー・オルガン』の操作によるものだ。
『寝具』の解除については可能性を感じていたが、
よもや、距離を置いた『スイート・バイト』が攻撃を空ぶらせ、
ルンクスが井上を標的に攻撃してくるとは。

かろうじて『痛覚』は切るも、対応はそれが精いっぱいだ。

「ここで『揺らす』・・・・よな?」

空を薙ぐ長椅子が井上を襲う寸前、
厭らしい笑いとともに、そうつぶやいたのはルンクスだった。
その言葉は、『予言』として的中する──

              ゴ! ゴゴゴゴゴゴ!

着弾を狙いすますかのような、『ナツメグ』の地震。
だが、長椅子の軌道はブレない。
宙に浮かぶスタンド自身は『揺れていない』・・・・だからだ。

「来るとわかってりゃあ、何てことはない」
                               「・・・・この・・・・クソ野郎がぁッ!」

                    ──── ゾンッ !!

渾身で振り抜かれる、木製の斬撃。
その瞬間を、『ハッピー・オルガン』は井上の視覚で一瞥した。

圧倒的パワーに耐えられず、半ばから砕け折れる長椅子と、四散する木っ端を。
圧倒的パワーに耐えられず、腰部から切断される下半身と、千切れ飛ぶ上半身を。
胴体を真っ二つにされた井上の、声にならない断末魔を。

    ──シュバ!

そんな井上の犠牲を最大限利用するべく、
『ハッピー・オルガン』は右足のつま先を、『馬面』の脇腹へ繰り出す。
ベッドによる一撃に被せた長椅子の一撃、さらにそこに攻撃を被せる──が、

             ガキィン!

最短距離を選んだ足蹴りは、
『エンジェルス・ラダー』の腰の一振りで食い止められた。
止めたのは腕でも足でもない、『第三の足』──詳細は必要あるまい。
猛獣すら蹂躙する『ハッピー・オルガン』の一撃すら、
食い止めるほどのパワー、強度を備えている!

「・・・・これで、『能無し』。
 本体のない、ただの『パワー型』ダ」

胸糞が悪くなる笑みが、『ハッピー・オルガン』に注がれた。
互いに得物を失うも、完全に格闘の間合い内。
長椅子の残りを捨てた『馬面』のスタンドが、両拳を固める──

「マラァッッ!!」

           ド シュババババ!!

剛腕、そして剛拳!
無差別の弾幕が、『ハッピー・オルガン』を襲う。
──無双の『ラッシュ』だ!!(パスAA)

確認する余裕はないが、果たして『ナツメグ』は動くのか──?

61エイノー『フィストフル・オブ・クォーターズ』:2016/11/25(金) 21:17:57
>>58-60
「ッ!器用な事を。だがもう『充分』だ」

即座に『発熱』カートリッジを解除、まずエイノー本体が
背中から真後ろに倒れこみ『F・O・Q』やや遅れて連動、
倒れきると同時に『送風』カートリッジも解除する。

元よりそろそろカートリッジもタイムリミットだ、
そして性質上『熱』は上方に移動する。
『熱風』の『報い』相手に全く無傷とはいかないまでも
即座に炭化まではしない可能性に賭ける。
そして『聖母像』も『蓄熱』は浴び続けてきたのだ、
それが一気に逃げて『通常の気温』にさらされて
ただで済むものでもないだろうと思う。

62高遠 嶺『クレモンティーヌ』:2016/11/28(月) 01:14:31
>>58
データ照会……げ、こっちの特徴を把握済みか。

「ホント、やなやつね…」

ということはそれをダウンロードしたか、
更に対策手段も仕入れたかのどっちか。対してこちらは相手の能力がつかめていない。
何にせよこちらの弱みを相手は握ったと見ていい。『圧倒的不利』は否めない。

生まれが『ルンクスのスタンド』によるものだ。おそらくはスタンドを攻撃できるだろう。
故に直接叩くチャンスではあるが、本体を当てる攻撃中にスタンドに撃たれる危険を考え

高遠自身を軸に、しっかりと本体の手を掴んだ『クレモンティーヌ』で
最大限の回転を乗せての回転蹴りを腰部から臀部当たりを狙い横から叩き込む。 パス精ABB
 出現直後、ルンクスに飛びついてやっていたことを考えるに、唇は『汚染』済み。
 …股間はたしかあの時しまっていたはずだが、飛びついていた事から付いていないとも限らない
 接近の間に相手の状況はつかめたはずだ。念のため汚染していない箇所を狙う。

と同時に回転の外側に当たる手を伸ばし、『ヒトマル』の腕を掴みにかかる。パートナーの変更は今は考えない。

63高遠 嶺『クレモンティーヌ』:2016/11/28(月) 19:27:19
>>58
質問。
1、これまでの接近の間に見る機会はあったと思うが、
『ヒトマル』の体表に、ルンクスの体液による濡れはあるか。
2、ヒトマルをルンクスが呼び出したときに飛び付いていたが、そのときルンクスは汗をかいていたか思い出したい。
3、そのときルンクスはヒトマルの背に手を回していたか。

64『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/11/29(火) 02:28:19
>>63(高遠・回答)

>1、これまでの接近の間に見る機会はあったと思うが、
>『ヒトマル』の体表に、ルンクスの体液による濡れはあるか。
目視する限り、濡れた様子はない。

>2、ヒトマルをルンクスが呼び出したときに飛び付いていたが、そのときルンクスは汗をかいていたか思い出したい。
傍目に見えるほどの汗はかいていないように思われる。

>3、そのときルンクスはヒトマルの背に手を回していたか。
回していない。

65エイノー『フィストフル・オブ・クォーターズ』:2016/11/29(火) 16:22:40
>>61訂正
>>58-60
「ッ!どうやら『誤認』があったか、ならば」

『聖母像』の『反射』はあくまで「受けた被害を返すだけ」らしい。
『送風』でエイノーが吹き飛ばされていないのがその証明だ。
あと『5秒』保てばいい、少しずつ『発熱』と『送風』を弱めて
その5秒で『聖母像』に近づき最後まで守りたいであろう『美貌』の
石造状態の頭部にゼロ距離からタイムリミットも近かった『発熱』『送風』
カートリッジを解除、『F・O・Q』全力のクロスチョップ(パス精ABC)。
右手は保たないかもしれないし『聖母像』の知覚と反応は鋭いかもしれない、
だがこの相手を打倒するにはこの『守備状態』を突くしかない、賭けよう。

66高遠 嶺『クレモンティーヌ』:2016/11/29(火) 22:04:22
>>64
回答感謝。

>>62
微訂正。攻撃する箇所を下半身、脚部へ。掴みかかる場所に変更はない
ただ、顔には接近しない様にしておきたい。

67ウィル『ヴェノム&ファイア』:2016/11/30(水) 01:02:08
>>59

「貴方が立っているのは でしょう?」
「もうミス・ハマオカがそこへと戻ることはないわ」
「そして貴方という存在もここで終わらせる」

『護衛』はできないという浜岡の言葉に、笑顔で頷く。
実力が上の相手に、誰かを守りながら戦うなど不可能であることは、自分にも分かる。
だから、ここは守りを捨て浜岡には全力で戦ってもらう。こちらも望むところだ。

「彼女の右手・・・持っているわ 『鏡』」

浜岡に伝えつつ、更に右へと、倒した女性から離れようとする。
なるべくなら無駄な被害は出したくない、巻き添えにならないように。
同時に射線を確保。少しでも意識を逸らさせることで、多少は『スイート・バイト』の拳が鈍ってくれるように。

68井上正『ハッピー・オルガン』:2016/12/03(土) 01:18:12
>>60
【まァそもそもだなァ〜 井上自体がオマケみてェなもんだしィ〜】

ボッ!

軽く跳躍し、両足でラッシュを放つ。パスAA
腕じゃあ押し負けるが、脚は健在だ、相殺程度は可能だろう。

69『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/12/12(月) 01:37:44
>>65(エイノー)
──エイノーの推理は正しい。
かつて高遠がこのマリア像を投げ飛ばした際、
高遠自身は投げられはしなかった──
今もまた、エイノー自身は風圧を感じていない。


        ドコ  ドン!
                       ザッ 
                              ザッ ザッ
『送風』と『発熱』を絞りながら、
不動の『マリア像』へと歩を進める。
だが、エイノーの足は無茶な『殺虫』が祟った状態だ。
駆け寄るのが最善だが、それは出来ない。
一歩ずつ、ゆっくりと床を踏み、進むしかない。

『発熱』を絞ったことで『、カートリッジ』の受ける熱は
明らかに低下していたが──それでも。

        ボ ボシュウ!

マリア像にあと一歩というところで、
『発熱』の『カートリッジ』が小爆発を起こした。
右肩のスロットが焦げ付き、破壊される──
『スロット』としての機能は死んだも同然だ。
右腕そのものの能力も、大きく低下するのを感じた。(パスAB→BC)

無論、聖女の右腕はそれ以上の惨状だ。
骨折に重度の火傷が加わったそれは、
『オーブンから出したばかりのローストチキン』と大差ない。
聖女に痛覚があるならば耐え難い状況のはずだが、
石像に戻った美貌の口元は、万人の知る涼やかな微笑を湛えたままだ。
腕を『石』に戻す気配もない。ともに劣らぬ『満身創痍』だ。
                ──ザッ

最後の一歩を踏み込み、エイノーは『マリア像』を射程内に捉えた。
『石』と化したその表面は、『フィストフル』の加熱によって
『焼き石』の状態だ。表面に細かなヒビは走っているが、
かろうじて崩壊はしていない・・・・もはや、それを狙うすべもない。

      グ  ン 

『クロスチョップ』のつもりだったが、もはや右腕は上がらなかった。
高々と突き上げた左の手刀に、残された力をすべて注ぎ込む。


            ガ ォオオオ──z________ ン !!


必殺の手刀が像の頭頂に殺到したその瞬間、
聖母の瞳が、最後の輝きを放った。


      ォ  オ オ

こちらも最後の力を振り絞っての、『人間化』──!
『送風』が薄れたことで、自重を維持する必要はもはやない。
そして『マリア像』の目的は、最初からただ一つ。
敵の攻撃による『因果応報』。自己犠牲前提の『相討ち』だ・・・・

                   ──────ッ 

だが、エイノーはこの一撃に『賭けた』。
故に、途中で止めることは『不可能』。
避けられぬ『反射』の帳尻を、己が身で清算するのみ──


        ボ ウ ン!!


そんな未来を『ご破算』にしたのは、
聖母の全身を包んだ、激しい炎だ。

        「────────ッッ!!!」

さしもの『聖マリア』も苦悶の声をあげ、
松明のように炎上するその身を捩り、転倒する。
『左チョップ』という名のギロチンの刃は、
すんでのところで空を切り、エイノーを延命させた。

床で身悶えする『マリア』のダメージは、
人間であれば絶命確実の炎症だった。
一方のエイノーに、火傷は『反射』していない・・・・

70『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/12/12(月) 01:39:10
>>62>>66(高遠)

       ────z__________♪!!


テンポは十分に上がっている。
敵の言う『DL』を警戒しながら、
高遠はまずは『踊り手』の最大の攻撃──
『踊り』の遠心力を乗せた回し蹴りを、『装甲少女』の足に発射した。

『ヒトマル』の位置は、ほぼ部屋の隅。
空を裂いて迫る『踊り子』の爪先を前に、完全に追い詰められた形だ。
跳躍する様子もない──『当たる』。

そう高遠が確信した、その時だった。

     キュルル!

──女の足が、奇妙な音を発したのは。
床に接地した両足に変化はない。変化はないが──

           キュルルルル!

そのまま、滑るように『後退』した。
だが、後方は前述通り、司祭室の壁だ。
壁際のささやかな後退に何ほどの意味もない・・・・通常ならば。


        ゴ バァァアァン!

高遠は、我知らず瞠目した。
目前に突如出現した、人一人が通るサイズの『壁の穴』に。
今、間違いなく『ヒトマル』はこの穴を通過した。

──特殊な能力など、一切ない。
移動方法こそ謎だが、『装甲女』の行動は単純そのもの。
『壁を無視して後退した』──それだけだ。
ゼロ距離からの移動で、無造作に石壁をブチ抜く『破壊力』。

      バラ バラバラバラ・・・・・

床に崩れ転がる、無数の瓦礫片。
回し蹴りは空転し、当然、伸ばした手も届きはしない・・・・

71『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/12/12(月) 01:39:54
>>67(ウィル)
長椅子の間に設けられた通路を、
力づくで拡張しながら激突する、二つの『巨大ベッド』。
中折れしたそれは、互いに連結するように噛み合うと、
その弾力故か、ほぼ無音で停止した。
『2m』はあろうオブジェに隠れ、『スイート・バイト』の姿は、
西(地図上)方向からは把握できない。
ベッドの正面で立ち尽くす、浜岡からはなおさらだろう。

「ああ、了解さ」

『深淵』の鏡について、浜岡の背中が応じた、その時。


                          ─── バ サァ !

突如、浜岡の頭上に広がる、純白の生地。
シーツ──あるいはそれに近い『寝具』が、
浜岡に被さらんとはためき、舞い降りて来た。

すでにウィルは右方向へ走り出している。
(前方には激戦を繰り広げる
 ルンクスと『ハッピー・オルガン』が見える)

「上から、かい?」

ウィルが警告するより、浜岡の反応は早かった。
スタンドに構えを上げさせながら、大きく後退。
シーツの落下範囲から自身とスタンドを退避させる。
その視線はシーツの向う、ベッドの上部を
透かし見るように角度を上げた。
シーツに姿を隠しての奇襲・・・・浜岡の警戒が上を向いた、
そのタイミングを狙いすますように。

      ドッゴォ !!
                  「!!?」

再度、組み合った『ベッド』が向かって来た!
『シーツ』は警戒を分散させる為の囮。
『スイート・バイト』自身は動いておらず、
渾身の力で、二つの『ベッド』を押してきたのだ!

      ガッシィィ!
               ズゾゾ! ギギギギ!

突進してくる『ベッド』を食い止める浜岡だが、
後手に回った分、パワー押しを余儀なくされた。
元の位置から『数m』も退けられ、靴底が悲鳴を上げる。

同時に、その突進は教会の環境をも乱す。
突進に巻き込まれた長椅子が猛パワーで押しのけられ、
ドミノ倒しのように前列を押し出し、広がってくる。
まるで『椅子の津波』だ──その余波は、離れたウィルにまでも及ぶ!

            ──ガガガ! ガガガガガガガガ!!

その幅、実に『4m』!
高さこそ長椅子のまま(『1m』ほど)だが、
塊となって押し寄せる『椅子津波』を前に、対処を余儀なくされる・・・・!(スピード:C)

72『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/12/12(月) 01:40:49
>>68(井上)

ボッ!

跳躍し、滞空しながら蹴りのラッシュを繰り出す!

   ドシュバババババババ!!!

「マラマラマラマラ、マララ──z__________ッ!!!」


ルンクスの拳の弾幕と蹴り足の壁の激突。
重厚な打撃音が大気を割り、旋風までも生まれた。

傷付いた『ハッピー・オルガン』だが、
無傷の足による反撃ならば、完全に『互角』。
無双と呼ぶに相応しい『エンジェルス・ラダー』のラッシュを
正面から受け止め、相殺してのける!
時間にして『1秒』に至らぬ攻防は、互いに決め手を模索する流れとなる──


               ガ シィ!

ルンクスが視線を外し、足元を見下ろす。
両者の均衡を破る存在──己が足を掴む感触の正体を。

「ブハッ・・・・
 このタイミングを待ってたぜェ」

ルンクスの足元に、蛙のように這いつくばった『肥満体』。
降り注ぐルンクスの視線の中、『ナツメグ』が哄笑する。
伸ばした腕の先に続くスタンドの大ぶりな手は、
ルンクス本体の右足首を、しっかりと掴んでいた。

「ラッシュしながらでもオレを警戒してたよなぁ?
 だが、オレみてぇなデブが近づけると思わなかったか?
 せいぜい何かをブン投げて来るのを警戒してた、てトコかぁ?」

「あいにくだがよぉ、今のオレはただのデブじゃねえ。
 この体の脂肪は全部、『ライオン』の筋肉に置き替えたからな。
 ──『フランキー・アヴァロン』!
 『200キロ』の獣を『時速80km』まで加速する、極上の『肉』だ!」

ルンクス:
「・・・・なん・・・・だと・・・・ッ!?」


                        「終わらせる・・・・・ぜぇ」

                  メキィ!

73『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/12/12(月) 01:41:44
現在の状況:

■■■■■■■■■■扉扉■■■■■■■■■■
■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□■
■□■■扉■■■■■扉■■■■■■扉■■□■
■□■□□□■□■□□□□□×□□□□×□×
■□■□□□■□■□□□□□■高□□□×□×
■□■□□□扉□■■■■■■■□□□□×□×
■□■□□□■■□□□□□□■□□□□×□×
■□□■■■■■□□祭壇□□■■■■■□□■
■■扉■■■■□□□□□□□□■■■■扉■■
■□□□□□ナル□□□水□□ウ□□□□□□■
■□□□□□□ハ□□□□□□〓〓□女□□□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓浜〓〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓.ベッド..〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓.ベッド..〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓ス〓〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
扉□〓〓〓□〓〓〓〓□□□□〓〓□〓〓〓□扉
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□■
■■■■■■■■■■扉扉■■■■■■■■■■

□:約1m×1m ■:壁 〓:椅子
祭壇:倒れている
ナ:ナツメグ ル:ルンクス ハ:ハピオル
ス:スイート・バイト 女:花嫁(行動不能)
×:破壊された壁

74エイノー『フィストフル・オブ・クォーターズ』:2016/12/13(火) 04:57:27
>>69-73
「最後の予想も外したか。しかしそれでこれなら
『運』は私にあったな」

独白し『聖母像』の最後の襲撃を警戒しつつじわじわ
屋根の中央、鐘楼から7〜8mよりまで後退(ここがそうなら
教会左方向にそのくらい『聖母像』から距離をとる)。
その間に痛みをこらえて右腕の火傷と動作確認をしつつ
『USBライター』と『ソーラー電卓』から『発熱』『光発電』カートリッジ
作成。

安否までは知る術もないが当然ドライヤーの『発熱』『送風』
カートリッジに先行して作成したロンパリ用の『硬度』カートリッジも
限界時間だ、作成キャパシティは最大値まで回復している。
こちらも安否はわからないが先の破砕音を考えるに
菊川の『ジ・ユーズド』も教会から解除されてしまったのだろう。
次の行動で直接聖堂に戻ろうと思うが今は『準備』が必要だ。

75井上正『ハッピー・オルガン』:2016/12/14(水) 13:28:39
>>72
【お前にもあるだろォ〜? お気に入りってやつがさァ〜
昔に買って未だに捨てられないエロ本とかァ〜 マズいのに何度も買っちまうチューインガムとかよォ〜〜〜
そいつを他人に否定されるとさァ〜 なんかムカつくよなァ〜? そんな感じで死ね】

ルンクスが状況を打開するには、二人の敵にほぼ同時に有効打を放たなければならない。
それはラッシュを続けていては不可能なことだ、均衡しとるわけだからな。
取るべき選択は多くない、『一撃』でラッシュを弾き飛ばし、速やかに足元のデブを踏み潰す。

その予想から導き出される俺の行動は、狙いすました一撃を避け、ガラ空きの頭部に蹴りをブチ込むことだ。パス精AAA
ラッシュは一瞬止む、タイミングを計ることは難しくない。そしてこれは重要なことだが、脚は腕より長い。

76ウィル『ヴェノム&ファイア』:2016/12/14(水) 22:33:19
>>71

「ちぃっ!」
「『ラヴ・ランゲージ』といい 『パワー型』の繰り出すスケールの違う行動には驚かされるわね」

いざという時は遮蔽物として利用するつもりだった『長椅子』だが、
その目論見を潰しつつ、攻撃として利用してくるとは。流石は名うての殺し屋か。

迫り来る長椅子から下がるように移動することで、少しでも長椅子への相対的な速度を下げる。
そして地面を蹴り跳躍、長椅子が壁にぶつかり止まったところに、上へ乗るように。
視線は『スイート・バイト』へ向けておく。


(『スイート・バイト』は・・・恐らくわたしから仕留めに来るはず)

というのも、自分は『視線発動』や『毛布』と比較的相性が悪く、仕留めやすいというのもあるが、
何より、遠くから撃つことで戦いを援護できる自分がいる状況で、浜岡を仕留められるとは思えない。
それを意に介さないのなら、最初から一対二でも問題はないだろう。
故に、倒すなら隙を見て浜岡をいなし、自分からだ。

むしろ、その方が良い。なるべく『浜岡』から離れずに、しかし『スイート・バイト』の付け入る隙を作るのが策だ。

77高遠 嶺『クレモンティーヌ』:2016/12/15(木) 21:13:38
>>70
「んな!」

またも読み違えた、と臍を噛む。

思えば後ろ半分の壁が破壊されている時点で
【『ジ・ユーズド』の効果は『教会』ではなくあのチェストだけになっている】
であろうことを、気がついてしかるべきだった。

背後は破壊不能なら回避させずに当てられると思ったのはとんでもないミスだ。


……次考えるべきは、相手はどうしてくるか。
 ルンクスたちも派手にやっているだろう。こちらの介入を食らって「ヒトマル」がどう判断をとるかだ。
 もしかしたらいなくなった先から礼拝堂側へ合流をかけるかもしれない、だとすると、こちらから追撃をかけたほうがいい
 しかしわざわざ『データDL』なるものをしておいて引くかというと……。

引かないならば下がった先から遠距離攻撃をしてくるだろう。
近距離パワータイプスタンド『クレモンティーヌ』にとって、
見えない所から遠隔攻撃が一方的に飛んでくることほど手に負えない事はそうそうない。

しかし翻弄されっぱなしで焦りが増す一方だ。単純な戦闘力としてはルンクスより手に負えないんじゃないかこいつ。
こんなものが他の仲間と接敵したらとは思いつつも、単独では如何ともしがたい。
となると出来るだけ場に留めるようにして、戦線が変わるまで持ちこたえるしかないか。

決めた。
おそらく攻撃が来るだろうことを承知のうえで、真横の壁に高遠のボディを叩きつけて壁を完全に突き破る。出来れば破片を奥へ飛ばせる様。
と同時に『クレモンティーヌ』には壁から一歩引いた場に足をつけ、壁に叩きつけた高遠をくるくると回転させる動きへ。
壁奥から攻撃が来た際に本体側で弾ける様に試みる。

78『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/12/21(水) 21:06:04
>>74(エイノー)

──ピキ!
        パキパキ!

炎上するマリアは、再度、『石像』に戻る。
だが、その表面は、『石化』してなお、火傷の状態を残したままだ。
『石像』であれば、痛みは感じないだろう。
だが、動くためには『人間』にならねばならず、
『人間』に変われば、致死レベルの火傷の害を被る。ジレンマの構図だ。

エイノーの現在位置は鐘楼から東(地図下)に『5m』。
痛みと熱を発し始めた足を引き摺るように動かし、
さらに北(左)へと『7m』、距離を取った。

『石像』が再稼働するに十分な時間があったが、
『マリア像』『天使像』ともに、動く様子はない。
生死までは確かめようがないが、これ以上の稼働は『ない』──
そう判断してよさそうだ。

エイノーの右腕はスタンド同様、小爆発による火傷と裂傷を負っている。
両者ともに右腕が水平以上に上がらず、動かすごとに走る激痛が、
本来のスペックを著しく低下させてしまった(パスAB→BC)。

さらに、緊張が解けた為だろう。
両足の火傷が熱を帯び、痛みを発し始めた。
手当をしないことには、走行はおろか歩行さえ苦痛を伴う。
(本体の負傷のため、スタンドへの影響はほぼない)

朝のシンガポールを吹き抜ける風が、
四肢を削るような痛みとなって感じられる。
教会に突入して何分が経過しただろうか・・・・
少なくとも事前に作成した『カートリッジ』は焼き付いている。

被害状況を確かめた後、
新たな『武器』を生み出そうとした、その時だった。


   ボッ
         ゴォ オ オオオオ──── オン ! !

階下から伝わる破壊音。
北(地図右)方向からだ──先刻の壁破壊といい、
一階における戦闘は継続中らしい。

79『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/12/21(水) 21:07:07
>>76(ウィル)

                ガガガガ ガガガガガガガ!!


高波のように押し寄せる椅子群に対して、
ウィルは一端は後退──相対的に波の速度を減じた上で、


    ガ ダァァ アアン!!
                  バッ

壁に打ち付けられた長椅子の上に、
タイミングよく飛び乗り、危機を回避することが出来た。
しばしは態勢を保つので精いっぱいだが、
幸い、椅子の動きは床の上にとどまっている。
飛び上がり、ウィルに襲いかかるほどのパワーはない。

──待つこと数秒。
祭壇前の床を満たして、椅子の揺れが止まった。
ウィルはようやく二人の戦いに目を転じ、
一瞬だが、我が目を疑った。

上下、左右から噛み合った二台の『巨大ベッド』が、
衛星のように回転しながら、宙に浮かんでいたからだ。
その真下で対峙する二人と、『鏡写し』のスタンド二体。
 
    ガガ!バシ!バシバシ!!

激しい攻防を繰り広げるさなか、
超重量であろう『ベッド塊』が、二人の頭上に落ちてくる。
ギリギリの間合いで、互いのスタンドの手が閃く──


                       ビシ! ガシィ!!
双方向から超パワーで弾かれ、
『ベッド塊』は歪な回転を見せながら、再度、真上に上がった。
両者の目的は一目瞭然だ。
『ベッド』を相手に向けて落とせば、確実な『一手』が稼げる。
だが、その目的、スペック、読み合いに至るまで、
完全に拮抗しているがゆえに、『塊』は真上に上がり続ける。
どちらかが『ベッド』を解除すれば崩れるであろう均衡だが、
その狙いすら互角で、天秤を傾けられずにいる──!

ウィルと浜岡までの距離は『6m』。
『スイート・バイト』までは『8m』程だ。

80『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/12/21(水) 21:07:47
>>77(高遠)
敵の能力。推測。彼我の戦力差。
自分の置かれた状況。教会全体の戦力図。
ぶち抜かれた壁。教会外に置かれた菊本。

『クレモンティーヌ』が一回転する間に、
高遠の脳裏で、逡巡が決断へと切り替わる。

             ──♪♪!

さらに『半回転』──

   ボッ
         ゴォ オ オオオオ──── オン ! !


『踊り子』の回し蹴りが『歴史的建造物』の石壁に突き刺さり、
本棚ごと、容赦なく『蹴り壊す』──
ヒトマルが開けた穴と合わせて、幅『2m』の入口が目前に開いた。
同質量の瓦礫の少なからぬ部分が、
隣室内にいるだろう敵に叩きこまれた計算になる。

高遠自身は踏み込まず、同軸状で『再回転』。
その目は油断なく、穴の向うを観察する。
本棚が倒れた為か、今度は塵埃はさして立たず、
視界はすぐにも確保できた。果たして──

        ゴ ゴ    ゴ ゴ


──『ヒトマル』は、狭い部屋の中央に立ち尽くしていた。
背後には床に据え置かれた青銅の鐘。
その位置、そして瓦礫の散乱ぶりから察して、
間違いなく瓦礫嵐のただなかにいただろう。

だが、その姿は嵐に耐える灯台のように思われた。
寸毫たりとも動じていない。
あどけないが人間味のないその眼差しも、
無造作に前方に突き出された、華奢な『右腕』も・・・・


       ──ピ! カシャ!

突如、右腕が展開し、長大な『砲門』が出現した。
長さにして『1m』。物理的に収納は不可能なサイズだ。
その砲口は、高遠らのわずか『2m』前に突き出され、
二人に照準を合わせてくる・・・・

                 ククク   ──ピタァ


       ゴ  ゴ        ゴ ゴ 
                  
               ゴ ゴ       ゴ   ゴ


高遠の読みは『正解』だった。
だが・・・・この状況における対処が可能かどうか。
それは『別の問題』だ──!

81『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/12/21(水) 21:08:17
>>75(井上)

       ──ドガガガ ガガガガ!!!

罵声を浴びせながら、蹴りのラッシュを継続する。
一方、『ハッピー・オルガン』はこの次の展開も予測する。

この状況──スタンドならではの、敵より上の位置。
さらに脚と腕の長さを勘案するに、
このラッシュ合戦で有利なのは、明らかに『自分』だ。
何らかの手段でラッシュを止めない限り、
敵の拳は決して自分には届かない。一方自分の蹴りは届かせ得るのだから。
加えて、『ナツメグ』を攻撃するには、
上空の自分に対応してきた『エンジェルス・ラダー』は、
高度にして『50cm』ほど射程が足りない──
蹴りを床に届かせるには、スタンドを引き下ろす必要がある。
要は、そのタイミングを突けばよい──

幾多の戦いを繰り広げてきた『ハッピー・オルガン』の予測は、
戦いのセオリーとして当然の帰結であり、まっとうな読みだ。
その読みは、眼下の『ナツメグ』も同じだった。
その証拠に、見上げる肥満漢の視線は、
宙に浮いた『エンジェルス・ラダー』の爪先、その一点に注がれている。
わずかでも動きを見せたなら、即座に対応する腹積もりに違いない。
 
             ズギュ!ズギュ!

スタンドの握ったルンクスの右足首に、
不気味な瘤が現れ、見る見る膨らんでいく・・・・!

しかし──
共闘する二人にはただ一つ、『誤算』があった。

           「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

本体同様、ちらりと『ナツメグ』を一瞥する『馬面』。
鉄壁のようなラッシュを継続しながら、

         バ シュウ !

その唇から、超速度の『弾』が放たれ、
『ナツメグ』の左目に突き刺さった。


           「──『エンジェル・スピット』(天使の唾)」

「〜〜〜〜〜〜ッッ!」

声にならない苦悶の表情。
遅れて『ナツメグ』の手が離れ、床を転がる──!

82エイノー『フィストフル・オブ・クォーターズ』:2016/12/23(金) 16:19:16
>>78-81
「仕方ない、『タイムロス』だが『リタイア』より良いだろう。

スーツの上着とシャツを脱ぎシャツを『F・O・Q』で裂いて
右腕は傷を広げない為ややしっかりと、両足火傷には
それほどきつくなく巻く。
まだ壊死が問題になる時間経過ではないし骨も筋肉も
概ね無事で血流も大幅に不足してはいるがある、
であれば脚の不調は『激痛』が理由なので傷を保護する
事で多少緩和されるだろう。
薬か救急キットがあれば別だが現時点で『出血していない』
のはそれなり有難いので火傷自体はこれ以上処置しない。
処置が済んだらスーツの上着を羽織ってネクタイとネクタイピンは
ポケットに押し込む。
脱ぎたい所だが『F・O・Q』の場合エイノーのポケットは『弾薬庫』だ、
まだ手放さない。

余裕があれば屋根に屈んで菊川に問う。

「菊川氏、返答できるか?」

返答があれば聖堂に戻る為正面玄関か
先の轟音の地点まで何とか行かなくてはならない。
そうでないならこの教会自体に『F・O・Q』を作用させて
当面問題ないと判断する。

83高遠 嶺『クレモンティーヌ』:2016/12/25(日) 21:31:47
>>80
質問

・砲門の口径、つまり太さは?
・照準はどこを狙っている。頭部? 本体とスタンド両方の中心? 足元?
・現在、照準を合わせた直後?

84ウィル『ヴェノム&ファイア』:2016/12/26(月) 22:45:21
>>79

戦いの進化の歴史とは、即ち射程の進化だ。
ただの尖った石から、木の棒に鏃を付けた槍へ。槍から、遠く離れた敵を倒す銃へ。
そして銃は、遥か大陸を越えて攻撃を加えるミサイルへ。
射程距離の長さとは、圧倒的なアドバンテージに他ならない。

「・・・ッ!」

だが、そんな常識を覆すのが『スタンド』だ。
この常識を超えたパワーの前に、小細工など意味を成さない。
かなりの重量を誇るベッドを、まるでお手玉のように扱う両者を見て、思う。
しかしそれでもできる事はある。『均衡を崩す』キッカケなら、力は要らない。

椅子の上を、バランスを取って南へ移動しながら『スイート・バイト』へ狙いを付ける。
その際、自身の『鏡アレルギー』は解除しておく。

「崩すわッ!」

浜岡からズレ、射線を確保しながら『鏡アレルギー弾』を撃つ。

85『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/12/26(月) 23:24:26
>>83(高遠・回答)

>・砲門の口径、つまり太さは?
直径で『12cm』。

>・照準はどこを狙っている。頭部? 本体とスタンド両方の中心? 足元?
精確には把握できないが、およそ『胴部』。
対象は踊りの中心となる『クレモンティーヌ』。

>・現在、照準を合わせた直後?
その認識でよい。

86:2016/12/27(火) 16:34:56
>>81
【あァ〜… お前はもういいから地面揺らしてろデブ もしくは水溜り潰しといてくれ、あったろォ?】

余所見してる間に一撃でも加えられないかと思ったがムリそうだな、本体のないスタンドにスタミナの概念はない、いつまででも続けられるが、何か工夫しないと打開はできないだろう。

他のヤツらはまんまと分断されちまって期待できない、じゃあ…まあ…井上生きてっかな〜。

井上は完全に死んだか? 心臓が止まっても、脳がまだ生きてたら動かせるはずだ、ギロチン刑に処されたヤツが首のない自分の死体を見たって聞いたことある。今の攻防もごく僅かな時間で行われている、3分と経っていない。まだギリ生きてるだろう。
というか、死んでたら動かせないのか? 能力は本体の操作であって、本体の生死は関係ないんじゃないか?
頑張れ井上、お前がナンバーワンだ。

行動としては、デブに指示を出し、ラッシュは継続し、井上を操作してこちらに向かわせる、可能であればだがな。

87高遠 嶺『クレモンティーヌ』:2016/12/29(木) 01:01:15
>>80
伸るか反るか……伸るならここしかない。

バルカンではなく(おそらくは主)砲門のそれに!

敵が自分ならば。……敵本体は無敵になっている。
だから無敵になっていない『スタンド』に対して避けようがない攻撃を見舞う。

「……多分ね」

こちらのやる行動はシンプル。速やかに前進し、靴、そのつま先を敵の砲門へ突っ込む。 破ス精ABB
現在この瞬間から最速の裏打ちあるいはリズムのタイミングで、
『クレモンティーヌ』の手を繋いだまま高遠の体、足を相手の向きへ直線で飛ばす。

砲門とクレモンティーヌの間に高遠の体を配し
『完全不滅』のボディと衣服で塞ぐことによる『クレモンティーヌ』への射線の遮断
そしてエネルギーだろうと砲弾だろうと、砲門に突っ込まれた『無敵』化した足は突き破れないはず。
敵の圧倒的火力を逆手に取り『暴発』させる……!

高遠の身長は176cm。成人女性の足を12cmの穴に突っ込むのに10センチ以上必要としても
本体自身の手、そして『クレモンティーヌ』の手、踏み込みを使い『2m』の距離を埋める。

背後の青銅鐘を、そして移動しながら撃てるとしても、いま照準したその瞬間は止まっている事を期待して。

88高遠 嶺『クレモンティーヌ』:2016/12/29(木) 06:25:24
>>87
尚踏み込みに際し、蹴倒した本棚が邪魔になるのであれば
『クレモンティーヌ』足で更に蹴り押すか、
一番はやいタイミングで力が乗らないのであればフチに足をかける。

スタンドに重量はないが、踏み抜いてバランスを崩してしまわぬよう軸足は接置した側に。

89『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2017/01/01(日) 00:00:07
>>82(エイノー)
                 
                      ビビ────ッ

脱いだシャツを裂き、包帯を作り始める。
作業には多少、時間を取られる。
だが、満身創痍のままで戦場に降りるよりは、
手当を先に済ませるべきとエイノーは判断した。『急がば回れ』だ。

作業の時間を惜しみ、エイノーは屋根に額を擦るようにつけ、
菊川に話しかける。
一向に戻らぬ返答に不安を覚え始めた頃、

(──やあ、エイノー。お互いひどい目にあったね。
 何とか生き延びてる点も同じだね・・・・
 ともあれ、『ジ・ユーズド』再開だよ)

とぼけた口調の声が、屋根につけた耳に、そう囁く。

       『ドゴォォォオオオン!!!』

その時、爆発音とともに、天井が揺れた。
音は階下──方向は鐘楼の下辺りからだ。

90『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2017/01/01(日) 00:00:53
>>84(ウィル)
互いに鏡写しの二人だが、
両者の認識が正しいのであれば、分が悪いのは浜岡の方だろう。
それを覆し得るとすれば、それはウィルの存在だ。
高速の針弾、アレルギー付与を能力とする『ヴェノム&ファイア』ならば、
まさに『蜂の一刺し』の如く、戦局を変えられる。

      ダダッ バッ

不安定な椅子の上を最大限に急ぎながら、
ウィルは南(地図右)へと動き、射程と射線を確保する。

「崩すわッ!」

その声は『スイート・バイト』にも聞こえただろう。
それを承知で叫んだのは、浜岡への期待──
敵の動きを上回る、【護り屋】の策への信頼からだ。

果たして──
ウィルの声と同時に、浜岡は頭上の『ベッド』を解除した。
噛み合った『ベッド』の片割れが消えたことで、
『くの字』に固定されたまま、大型ベッドが落下する。
『スイート・バイト』が怪訝な表情を浮かべたのは、
『ベッド』の落下先が、浜岡とそのスタンドの頭上ということだ──
この事態にだけは陥らぬ為の、『丁々発止』だったというのに。

攻め入るには絶好の好機だが、罠の気配もある。
【殺し屋】によぎる一瞬の逡巡──        パシ!

それを見切った『ウィンター・ブランケット』の右手が、
『スイート・バイト』のスタンドの左手首を取った。

「────!」

同時に、落下する『巨大ベッド』。
鉄製の脚が唸りをあげ、浜岡の頭頂に殺到する。
受けるべく左手を上げる浜岡側。
間髪入れず、『スイート・バイト』側の右手が、
手刀を形作り、左胸に突きこまれる──


       『ドゴォォォオオオン!!!』

背後からくぐもった爆発音。
教会がビリビリと震えるが、この機会は逃せない。
『ヴェノム&ファイア』の照準が、『スイート・バイト』のスタンドを捉える──

91『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2017/01/01(日) 00:01:29
>>86(井上)

ナツメグ:
「や・・・・かましいんだよ・・・・この間抜け。
 てめーの道具を、むざむざぶっ壊されやがって・・・・!」

転がり、ルンクスから距離を取ったナツメグが毒づく。
肥満体が最初にした行動は、地震でも水たまり潰しでもない。

      ググ ……ブジュォ!

ルンクスの『唾』で潰された右目、その眼球を抉り出すことだった!

「くそったれが・・・・
 だがてめーの右足首も、もうオレのもんだぜ〜〜〜ッ!」


   グゥン!
          ガガ! ガガッ ガガガガガガ!

言葉と同時に、ルンクスの右足が『起動』する。
床の上で『のたくる』ような右足首の『暴走』に、
ルンクスは大きく姿勢を崩し、スタンドもそれに釣られる。

ラッシュの均衡が崩れる──ほどではないが、
状況は『ハッピー・オルガン』に有利な状況だ。
少なくとも、ルンクス本体において余裕はないはず・・・・

「ハッハァ!
 こりゃあァ、ご機嫌な『タップ』じゃねぇか」

・・・・いや、この状況さえ楽しんでいるのだろうか?

 ドガガガ!!
        ガガガガガガガガガガガガ

ラッシュを打ち鳴らしながら、『ハッピー・オルガン』は
一度は捨てた井上の『再利用』を試みる。

         ──パチ

井上が目を開ける。意識はまだない。
生きている。体は胴体部分で切断され、大量に血を失っているが、
あれからまだ、一分と経過していない。
両手で這うように動かせば、こちらに来させることも可能そうだ。
だが、かろうじて命がある状況だ・・・・処置しなければ死ぬし、
無理をさせれば、死期は確実に早まるだろう。

そして、井上が真に死んでしまえば、その遺体はもう動かせない。
死体を弄る趣味は『ハッピー・オルガン』には『ない』・・・・そういうことだろう。


       『ドゴォォォオオオン!!!』

爆発音とともに、床が揺れた。

92『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2017/01/01(日) 00:02:05
>>87-88(高遠)

距離にしてわずか『2m』──
そこに口を開いた、『機甲少女』の右腕の『主砲』。

今しも照準を自身に定められた高遠に、多くの選択肢は与えられていない。

  ♪
                             !!
     ──ヒュ!             ォ !
            グルン!     バオ 


錐揉むようなその場の回転から、一転。
『踊り子』を振り回すようにして投げ出すなり、
華麗に伸ばした爪先を、目前で停止した『砲口』に突き出す──!
床の残骸は邪魔だが、この一歩だけなら無問題だ。

『リズム』を踏まざる得ない『クレモンティーヌ』は、
とっさの対応を不得手とするが、敵もまた停止した状態だ。
『不滅の踊り手』という究極の盾を前方に回したことで、
『クレモンティーヌ』の輪郭はほぼ隠され、照準は調整を強いられる。
砲口を突き付けられた『踊り手』のにとって、、
そのわずかな時間だけが付け入る隙であり、その狙いは『正解』に思われた──

            キュル! キュラララ!

右腕を突き出した姿勢のまま、
ノーモーションで後退する『ヒノマル』を見るまでは。
その足元から響くは、またしても奇妙な動作音。
TVや映画でしか聞いたことがない──『キャタピラ』の音だ。

映像では無骨かつ鈍重に思われた『それ』が、
眼前の少女をこれほどまでに滑らかに移動させるとは。
背後に置かれた金属の鐘を、振り返りもせず蛇行することで『回避』。
床に散らばった残骸や破片は、土塊のように均され、揺れ一つない。

──華麗に伸びきった『踊り子』の爪先。
そのさらに『2m』先で、後退・蛇行を展開しながらなお、
『ヒトマル』の『主砲』は、改めて『照準』を定め──



       『ドゴォォォオオオン!!!』


その『圧倒的火力』を、至近距離で打ち込んだ。

高遠は見た──拳大の『砲弾』が、自身の右腕に着弾するのを。
それは奇妙にスローモーションに炸裂し、瞬時に炎と衝撃と爆音に変わる。
『踊り子』は──高遠は微動だにしない。
熱も爆風も音も、何者も『踊り』は止められない。
それが『クレモンティーヌ』の能力。『不滅の踊り子』・・・・


           ボ


爆心地に立ち尽くす高遠の肌が、突如、熱を感じた。
たたらを踏んだ。回転が止まった。
もはや『踊り子』ではない自分に気が付いた。


                 ゴ ゴ


自身の左手が握る『クレモンティーヌ』の『右手』──

その手首の先には、あるはずの『リーダー』の姿はなかった。
・・・・・・
千切れ飛んでいた・・・・高遠の『右手』もろとも。



    ゴ ゴ     ゴ  ゴ
                       ゴ   ゴ

93高遠 嶺『クレモンティーヌ』:2017/01/04(水) 00:53:40
>>92
質問。

・感じた『熱』の熱さと、周囲の現在の爆発は人間に耐えられそうか
・敵の照準は動いていないか(敵が爆発の中心から確認できるか)
・現在の自分と敵との距離、地図南側の遮蔽物になる壁との距離、扉との距離は。
・破壊された部位は右手手首から先?
・自分の現在の姿勢は、足をつけているか。

94エイノー『フィストフル・オブ・クォーターズ』:2017/01/04(水) 03:51:24
>>89-92
『応急処置』が完了していないならそちらを済ませ
その上で余裕があれば今度こそソーラー電卓から
『光発電』、USBライターから『発熱』カートリッジを作成、
菊川と会話を続ける。

「とりあえず息災でお互い良かった。中の様子は
 これから戻って確認するが最短ルートの指定は
 あるだろうか?なければ正面玄関で降りてまた
『開錠』を頼もうと思う」

『配置先』の指定がなければ本来の『出入り口』から
戻るのが一番無難だろう。
ショートカットできなくなったのは痛いがルンクス逃亡の
可能性がまたなくなったのと菊川の生存は喜ぶべきだ。

95<ガオンッ>:<ガオンッ>
<ガオンッ>

96ウィル『ヴェノム&ファイア』:2017/01/04(水) 21:10:15
>>90

自分と同時に浜岡も動く。
態勢を整えて『スイート・バイト』のスタンドへと狙いを付けている間に、状況は変わっていく。
自ら均衡を崩した浜岡の頭上に、敵が作り出したベッドが落ちていったのだ。
そこに生じる一瞬の逡巡、浜岡が常人ならば隙足り得ないほどの間。
しかし浜岡はその気を逃さず、『スイート・バイト』のスタンドを拘束する。

「ミス・ハマオカッ!防御を!」

『スイート・バイト』のスタンドが、その右手を浜岡に突き出す。ならばスタンド目掛けて、即座に引き金を引く。
浜岡にも片手がある、そう容易くやられるとは思わないが、ベッドが直撃すればタダでは済むまい。
もう防ぐための、自分が片手に掴んでいる毛布は要らない。浜岡には防御を優先してもらう。

97『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2017/01/06(金) 00:28:29
>>93(高遠)

>・感じた『熱』の熱さと、周囲の現在の爆発は人間に耐えられそうか
直撃時の爆発と高熱は、
『不滅』によって無効化されている。
現時点で感じる高熱は余熱であり、
『蒸し風呂』のように熱いが、危機的な温度ではない。

>・敵の照準は動いていないか(敵が爆発の中心から確認できるか)
周囲を確認するには、
状況(爆発による塵埃)、精神的ショックから『数秒』が必要。

>・現在の自分と敵との距離、地図南側の遮蔽物になる壁との距離、扉との距離は。
敵位置は不明。
地図南方向に残された壁までは『1〜2m』ばかり。
前進したため、やや後退する必要がある。

>・破壊された部位は右手手首から先?
右手手首と、その先

>・自分の現在の姿勢は、足をつけているか。
足はついている。

98高遠 嶺『クレモンティーヌ』:2017/01/07(土) 20:16:49
>>97
感謝

>>92


ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1311712763/760

(あ……)

>『クレモンティーヌ』の根幹は『踊り』である。

     (これは)

>曲の終わりの表現などで『停止』のポーズをとると『自動解除』。

         (……『死ぬ』)

>外的要因で『中断』させられると『強制解除』されてしまう。

                    (か……な)

>強制解除の場合再発現には『5分』を要する。


この日、おそらく人生で初めて高遠は『死』を覚悟した。
黄金町から遠く離れたこの地で命を落とし、朽ちる……その覚悟を。

……いや、ダメだ。

まだ十分戦ったなんて言えない。まだ動かせる体がある、まだ出来ることはあるはずだ。

今、考えるべきは体だ。
しばらく『踊り』続けていた体が、行動に耐えられるか……いや耐えられなくても動けるかがカギだ。


敵がどのような状況かを確認している暇はない。余裕もない。
 敵の取りうる行動……主砲二発目、機銃、キャタピラでの接近、転移……
 攻撃手段であればどれも死に至らしめ得る。
 この爆炎が晴れ、敵がこちらの存在を探知するまでの間にどれだけ出来るかが勝負か。

『クレモンティーヌ』が発現できるか、出来ないか感じ取れるだろうか。
それを考えながら、今の砲撃=敵の射線から逃れる様に足を運びつつ南の遮蔽物の影へ飛び込む事を目指す。

飛び込めたなら、キャタピラ音、機銃などの音(先程転移した時に聞こえたならば転移の音にも)等に注意しつつ起き上がりたい。
こちらの状況を菊川は把握しているか、コンタクトはあるかだけ少し気にする。

99井上正『ハッピー・オルガン』:2017/01/08(日) 03:16:57
>>91
【いいぞデブゥ〜! やれば出来る子!
でもそのまま足首握り潰してればもっとよかったけどな! ちょっと井上そっちにやるんでヨロシクゥ〜!】

さて井上だが、胴から真っ二つになってんだぞ? なにをどうしようが死ぬわ。
どうせ死ぬなら役に立って死ね、倒れるなら前のめりだろ?

井上を『ナツメグに近付ける』

こいつの『肉』は地面に詰め込むことで地震を起こした、すなわち無機物にも使用できるってことだな、まだギリギリ生きているが…
死んだとしても、ナツメグの『肉』は健在、俺は操作できないが、ナツメグに使わせればいい。むしろ断面に肉を詰めて出血を止められるんじゃないか?

「ゴボボ…肉ゥ…俺にィ…肉をォ…ゴボッ」

声帯の操作がうまく行かないが、井上の最後のメッセージだ、届いてくれ。

ハピオルは一生懸命ラッシュを続けている、ラッシュを継続する限り、ルンクスは決定打を打てない、が、仲間を呼ばれると厄介だ。
逆に、誰か一人でも加勢が来れば確実に勝てる、ルンクス一人消せば終わりだ、頑張れみんな。

100『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2017/01/13(金) 02:17:00
>>94(エイノー)
応急処置を続けながら、
エイノーは『床下』の菊川とのやりとりを続ける。

(──正直、戦況は押されてる)
(チャペルでは、『スイート・バイト』と浜岡さんの激突に、
 ウィルが加勢してる。ここはまだまし)

(──壇に近い場所では、『ハピオル』『ナツメグ』対ルンクス。
 井上は胴体真っ二つで『半死半生』、『ナツメグ』は片目を潰された。
 ルンクスの右足に『肉』を詰められたみたいだけど、
 これで押し切れる相手とは思えない。決め手が欲しいところ)

(──最悪なのは、鐘楼室の高遠だ。
 ぼくを狙いに来た『ヒトマル』と対峙して、
 右手を吹っ飛ばされたとこだ・・・・かなりヤバい)

教会を司る菊川に聞かされた階下の情報は、
自陣にとって芳しくないものだった。
エイノー自身、二体の石像を下したとはいえ、満身創痍だ。
加勢についたところで、どの程度戦力になるかわからない。

(──誰を助けに行くかで最短ルートは変わるけど、
 『ヒトマル』が開けた大穴は気にしておいて。
 ルンクスに逃げられたら、この作戦は失敗だから)

(──それと、ぼくの『ジ・ユーズド』は、部分的に解除もできる。
 もし教会を壊す必要があるなら、先に合図さえくれれば、
 その周囲だけ『壊せる』ようにするよ)

(──もっとも、これ以上外壁に入口は作りたくないけどね)

応急手当が、完了した。
これで少しはましに、跳んだり走ったりできそうだ。


>>96(ウィル)
『スイート・バイト』と浜岡頼子、
鏡合わせとなった二体の『ウィンター・ブランケット』。

『深淵』側の左手を掴んだ浜岡側だが、
落下する『巨大ベッド』を防御しようと動いた左手の隙を抜いて、
『深淵』の右手が手刀の『突き』を繰り出す。

「ミス・ハマオカッ!防御を!」

                ──ドズゥウ !!

果たして、声は間に合ったのか。
肉に突き刺さる手指の手応え。床に散る血の色。その香り。
『深淵』の頬を緩めたそれらは、次の刹那、硬直した。

──手刀が突き刺さったのは、浜岡の胸ではない。
スタンドの左前腕だ・・・・そして貫かれてはいない。

「・・・・ま、そう動くさねぇ。
 『あたし』なら、逃す機会じゃないからねぇ」

うそぶく浜岡が浮かべるは、苦笑。
頭を庇う動きはフェイク──
『深淵』の一撃を誘う、偽の隙だったのだ。

                           ──バスゥ!!

放たれた『針弾』がチャペルの大気を穿ち、
光線のようにまっすぐ、『深淵』のスタンドを目指す。

「──見え透いてンだよッッ」

連携の声掛けが災いし、
『スイート・バイト』にウィルの存在は気付かれている。
その瞳がウィルを捕捉し、『針弾』を、その射線を視界に収め──

           バシュ!

布製の『アイマスク』が『深淵』の目を閉ざしたのは、その寸前だ。
『認知発動』をいち早く封じる、浜岡の『認知発動』。
この勝負──読み勝ったのは、浜岡だった。

両腕を封じられた『深淵のスタンドに逃げ場はなく、


           タスゥ!

その左肩に、『ヴェノム&ファイア』の針が突き立った!!


      ゴ
        ガァン!!

直後、響き渡る『割れ鐘』の音色。
回転する『巨大ベッド』、その金属製の脚が、浜岡のスタンドの頭部を直撃する。

101『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2017/01/13(金) 02:19:04
>>99(井上)
『ナツメグ』:
「・・・・言ってくれんぜ。
 あんな汚ねぇ『返し技』がなけりゃあ、
 『御自慢のイチモツ』まで『肉詰め』できたんだよ」

 ドガガガガガガガ!!!
   ガガガガガガガガガガガガ!!
     ガガガガガガガガガガガガガガ!!

ラッシュ勝負を継続しながら、
井上を操作し、『ナツメグ』へと近づける。
壁際まで飛ばされた井上からは『5m』ばかり。
異常な操作を施すまでもなく、腕のみで移動する程度は造作もない。
上半身のみという状況も、自重が半分という意味では幸運だ。

ルンクス:
「・・・・・・・・・・・・・」

  ガキィン!
    ガガガガガガガガガガ!!!
      ドガドガドガピチャドガドガ!!
        ガガガガガガガガガガガガガガ!!

真っ赤に染まった床から起き上がり、
両生類のように這い出した井上だが、

「そこを動くんじゃねぇよ、ボンクラぁ〜〜っ」

むしろ『ナツメグ』の方から転がって来た。
『ハッピー・オルガン』に頼まれるまでもない、という動きだ。

「オレのスタンドなら、上と下を『繋ぎ直せる』。
 もう『5秒』粘りやがれぇ、悪魔野郎!
 汚ねぇ『唾』には気をつけてなぁ」

井上の血に汚れるのも構わず、
巨漢は滑り込むように井上の傍に回ると、
スタンドで下半身に手を伸ばすと、無造作に両者を取り上げた。

暴れまわる足首の妨害のおかげだろう。、
上下に分かれて続くラッシュ勝負は、『ハピオル』優勢な状態のまま、
拮抗している──ルンクスの顔で色褪せぬ、不敵な表情を除いてだが。

  ドガガガガガガガ!!!
    ガガガガガガガガガガガガ!!
      ガガガガガガガガガガガガガガ────ッ!!

102『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2017/01/13(金) 02:19:24
>>98(高遠)
               ゴゴ  ゴゴ
                            ゴ ゴゴ

『踊り』を根幹とする『クレモンティーヌ』にとって、
その強制的な停止は、単なる解除ならぬ『疑似的な死』をもたらす。
再発現までは『5分』が必要となる──
今の高遠にとって、黄泉路を越えるに十分すぎる時間だ。

恐怖を振り切れたのは、あの日の浜岡の教えか。
それとも、曲がりなりにも潜り抜けた修羅場のおかげか。

とっさに左手後方に残された、壁の向うへと跳んだ──
引き下がった『イチマル』から遮蔽される位置だ。
全身の筋肉が強張り、鉛のように重いが、気にする余裕はない。

      バッッ!  ゴロロロ────ッ

転がり込むように身を投げ、壁に背をつけて息を吐くと、
その重みが一気にのしかかって来た。
「もう絶対に動けない」・・・・そんな弱音が出るつらさだ。
平凡な日常を生きていたなら、その言葉とともに投げ出しているだろう。

スタンドの発現・・・・
それを試そうとして、高遠は違和感に気付く。
左手に握られたスタンドの右手が、残されたままだ。
自身の右手は置いて来てしまったが、
強制解除されたなら、この右手も消えているはず──

                ──キュルルルルルルル!!

部屋を覆う煙幕を突き破り、
高遠に向かって回転する物質が向かってくる。
『クレモンティーヌ』だ・・・・
それは、ダンスの途中で手を放した際に見せる動き。
片腕を千切られるという衝撃的な『手放し』だったが、
『クレモンティーヌ』にとっては、『まだ終わっていない』らしい。

        フシュ ウ

高遠に触れた『クレモンティーヌ』は、
本体の傷付いた顔を覗き込むようにしながら、その姿を消した。
これは『強制解除』ではない。
呼び出せばすぐにもスタンドを発現できる。
失ったのが腕だったのが、不幸中の幸いというところか──

                  …キチ カチカチ ルル

息を潜め、耳を澄ませると、背後からかすかな駆動音が聞こえる。
位置が把握できる大きさではないが、確実にそこにいる・・・・
爆発は相手にとっても至近距離だったはずだが、
果たして、影響はあるのかどうか。

(──まだ生きてる?)

壁に寄せた耳に、唐突に囁く声があった。

(──ぼくと『ジ・ユーズド』は復活したよ。
 教会の外壁に張り付いてる。
 ヤドカリみたいにチェストを被ってね)

(──この壁は決して『壊れない』。
 敵が動いたら教えるから、しばらく休んでいい。
 その傷を放置すると、遠からず死ねるし)

右手首の断面が、スプリンクラーのように
鮮血を振りまいていることに、言われて高遠は気が付いた。

103井上正『ハッピー・オルガン』:2017/01/14(土) 04:24:13
>>101
井上が血泡にまみれた口を開く。

「ゴボッ! 5秒?5秒って言ったのか?
俺が、シャワー浴びてる間に朝食を準備して、新聞まで取りに行ってくれって頼んだのか? 脳にまで脂肪が回ったんじゃあないだろうなァ〜ッ!? ゴボボッ!」

バ ッ シ ィ ン ッ ! !

井上の両腕を酷使し、床に打ち付け跳躍する、
飛び上がれば、ルンクスと井上を隔てるものは何もない、『射線が通る』

ベギリ

井上は自身の歯を噛み砕く、それは脆弱な弾丸だ。
人間の限界を超えた肺活量で吹き出したとしても、カスリ傷一つつけることも叶わない。
だが、それをルンクスは知らない、感知できるのは、高速で何かが近づいてくるということだけ。
他でもないルンクスならば、死角からの狙撃にも、凄みで反応できる、『してしまう』
ホンの少しの、飛来する何かを意識する間は、俺へのもう一手が打てない。

【5秒何もしなきゃあ5度死ねるぜェ〜
チョイと元気良すぎたみたいだがァ〜…まァ、お前もプロだろォ〜? なんとかしてくれやァ〜】

行動としては、
井上は腕を使って真上に跳躍、歯を噛み砕いてルンクス目掛けて吹き出す。
勿論、腕も肺も極限まで酷使するぜ。
ハピオルはラッシュを続けている。
両腕は自由だから、何かしらの攻撃があっても反応できるはずだ。

104ウィル『ヴェノム&ファイア』:2017/01/14(土) 22:08:30
>>100

>「──見え透いてンだよッッ」

「ちぃっ!」

舌打ち。亜音速となる拳銃弾、それよりも更に早い『ファイア』の針弾。
それですら、『視認発動』の前には間に合わないということか。
仮定に意味はなく、また戦士としての浜岡に一切の不満はないが、
ここにいるのがアウレア・グラウコーピデだったなら声かけの必要もなかったろう。
防がれるのを覚悟で、二発目、三発目を撃とうとした時。

「─────『アイマスク』ッ!」

なるほど、それも『寝具』だ。そして針弾は命中(Bullseye)。
『割れ鐘』の音。この場にいないエイノーは無事か?被弾する浜岡。傷はどの程度だ?
だが、幾つもの思考の中で、何よりも優先すべきは『スイート・バイト』の排除。
左肩から心臓に徐々に移動するように少し狙いをずらしつつ、二発目、三発目、更に四発目も撃ち込む。
『アイマスク』で視界が防がれている今がチャンスだ。

「仕留めさせてもらうッ!」

105エイノー『フィストフル・オブ・クォーターズ』:2017/01/15(日) 07:11:25
>>100-102
ソーラー電卓から
『光発電』、USBライターから『発熱』カートリッジを作成しつつ
菊川に依頼する。

「ではすまないが今私のいる屋根(聖堂内壇から告解室寄り上方)
 の2立方メートルの解除をお願いする。1分(2レス後)で下に戻るよ」

そして胸の『D・S(ディスク・システム)』に『書き込み』を試みる。
『F・O・Q(フィストフル・オブ・クォーターズ)』のデータをだ。

106高遠 嶺『クレモンティーヌ』:2017/01/15(日) 20:02:51
>>102
不滅のダンサーは帰ってきた……。
『クレモンティーヌ』の覗き込む顔に、一瞬だけ、泣きたくなった。

「りょう、……かい……ッ」

息つく間もなく菊川の指摘に、反射的に返答し
腕の断面を、己の着ている社交ダンス用服を破いた端切れで縛りにかかる。

……縛りながら高遠の記憶は、昔に遡る。

 同じように壁に身を寄せ座り込んでいた事があった。

 子供の頃は……そう、踊りをしたかった。

 見てもらえることは、恥ずかしいけど嬉しかった、そう思っていた気がする。


攻撃の気配、移動の気配、菊川の声に意識を向けながら
ボディにムチを打って応急処置を行う。 

踊る準備はしておきたい、出来るところまで無理するが、動けるところまで。

(……確認して良い?
 今のその状況ではチェストが動かされたら教会を影響下に置けなくなる?)

菊川の入ったチェストが外に叩き出された後、
『ジ・ユーズド』の影響が及んでいるかと読み違えたそれに付いて、確認しておきたい。
大穴が空いたあの時、教会に効果が及んでおらずチェストが無事だったのは、何故か。

能力を……なんと言えばいいか、張り巡らせる操作も瞬時ではないということだろうか。

107『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2017/01/20(金) 01:14:29
>>103(井上)

       バ ッ シ ィ ン ッ ! !

『ナツメグ』:
「!!! このバカ・・・・!」

ナツメグの静止をものともせず、
井上は両腕を床に打ち付け、バッタの如く真上に跳躍する。
本来の身長ほどに到達したところで、
さらに顎と肺を『酷使』──

ベギリ
       パウッ!!

自ら噛み砕いた歯を、呼気とともに吹き放った!
目標はスタンドではなく、ルンクス。
黒人は半ば座した状態で『ハッピー・オルガン』の猛攻を凌いでいる。
距離にして『5m』、真上に跳んだことで射線はより通りやすく、
慣れない『吹き矢』とはいえ、何とか狙える位置取りだった。
歯の弾丸では殺傷力に欠けるが、
無視するわけにもいかないはず、というのが『ハピオル』の読みだ。

果たして──『エンジェルス・ラダー』が反応した。
先刻同様、馬の首を回すと、

       『ブヒュゥウウウウウウウ────ッ』

口をすぼめ、猛烈な勢いで『吐息』を放出した!
突風の如きその威力に、歯の弾丸は軌道を反らされ、
ルンクスに到達することなく、床に転がる。
『口撃』に対しては、『口撃』で十分というところか。


    ドガガガ!! ガガガガ!!
       ガガガガガガガガガガガガ!!

ラッシュは激しい演奏を続けている。
この攻防の軍配はルンクスに上がったが、
アドバンテージは『ハッピー・オルガン』が握っている。

ルンクス:
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 ニヤン!
           
その──はずだ。


『ナツメグ』:
「無茶しやがって・・・・『繋ぐ』より先に殺す気かぁ!?」

【殺し屋】のスタンドの手が、
落下する井上の上半身を、乱暴に引き戻す。
すでに確保した下半身とともに床に並べると、
上着を脱ぎ、二つの断面を繋ぐように巻き付け始めた。


>>104(ウィル)
『巨大ベッド』が【護り屋】の背後に落下する。
その向こうで、浜岡の額から鮮血が噴き出すのが見えた。
顔も首も朱に染まり、表情は虚ろだ。
だが──倒れない。
傷は軽くは見えず、たたらも踏んだが、
スタンドも浜岡も不動のまま、掴んだ敵の手を離さない・・・・!

「・・・・やり・・・・な・・・・ウィル」

今度は、言葉にする必要はなかった。

      パス! パスパスゥ!

引き金を引く間も惜しむほどの連射弾。
狙いは同じ左肩、そこから心臓へと的をずらす。
『スイート・バイト』の手は、与えた『鏡アレルギー』によって
『火傷』に似た症状を感じているはずだ。
握ったスマホが突然、『焼け火箸』に変わって驚かない人間はいない。
加えて、片手と両目を封じられた状態──達人であれ、避けるすべはない。

    トッ!

咄嗟に身を捻ったのは流石の『深淵』だが、
それでも逃げられず、追撃の『針弾』が同じ左肩に命中!
さらに二発目も当たり、三発目は外れるも、
『深淵』とそのスタンドは、木目の床に自ら倒れ伏し──

「・・・・ちくしょう!」

              ヴンッッ!

乱れた水面の像のように、その姿が大きく揺れ、かき消えた。
後には虚ろな音を響かせる置き土産。
『スイート・バイト』の持っていたスマホが、床で踊っている・・・・

108『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2017/01/20(金) 01:14:56
>>105(エイノー)

         カシュ! カシュ!

ソーラー電卓から『光発電』、
USBライターから『発熱』カートリッジを作成した。

(──いつでもOKだよ。
 付近に『ヒトマル』がいるから気をつけて。
 相手の現在位置は把握してるから、知りたければ聞いてね)

『D・S』を使い、自身のスタンドの『書き込み』をしようと試みたが、
これちらは『不可能』だった・・・・
『セルフコピー』そのものが出来ない仕様らしい。


>>106(高遠)
自分を見つめる『クレモンティーヌ』の顔、
その顔に奇妙な『情』を感じる高遠。
いや、それも当然の感情であろう。
『彼』は己が『分身』にして、永久不変の『パートナー』なのだから。

突如湧き出した涙に感化されたのか、
ふと、今の状況に遠い過去を思い出す。
状況はそれどころではないが、
束の間、高遠の心は幼い自分を眺めていた。
『踊り』を捨てる前──まだ髪の黒かった『高遠 嶺』を。

服の一部を千切り、右手の切断面に巻き始める。
出血は目に見えて収まるが、片手では骨の折れる作業だ。
完全に巻き終えるまで、果たして『ヒトマル』は待ってくれるか。

目、耳、肌。
感覚を総動員して、高遠は襲撃に備える。
すでに塵の煙幕は収まった。壁越しに覗けば互いを発見できる。

(──『ジ・ユーズド』の対象は『1つ』だけ。
 さっき攻撃された時は、チェストを対象に切り替えて凌いだのさ。
 
(──今は教会が対象で、チェストはただの隠れ蓑。
 切り替えはすぐに出来るけど、瞬時ってほどじゃない。
 『瞬間移動』はヤバいね。あれは死んだと思ったよ)

(──『ヒトマル』は今、君から『8m』先で立ち上がった。
 至近距離で撃ったダメージが、自分にもあったみたいだ。
 もっとも体はピンピンしてて、主砲に狂いが出た程度だけど)

(──彼女は、君の位置をもうわかってる。
 ぼくの時もそうだった。そういう能力があるんだ。
 今、主砲の照準を、君の背中の壁に合わせた)

(──これでもう少し時間が稼げるかな。
 そこから動いちゃ、ダメだよ)


              ゴ ゴ ゴ     ゴ ゴ ゴ

109エイノー『フィストフル・オブ・クォーターズ』:2017/01/21(土) 02:54:04
>>107-108
「感謝する菊川氏」

菊川に返答して左肩に『光発電』カートリッジ接続、
シンガポールの日照で蓄電開始と同時に自分の今いる屋根の位置と
USBライターのそれぞれの『強度』カートリッジを作成する。

今の地点で聖堂広間やや西側かと思っていたがまあそこはいい、
高遠が次の手を打つ隙を作れるのも悪くは無い。
『D・S』も諦めよう、上手くいけば誰かにインストールと思ったが
出来ないものは仕方ない。

110ウィル『ヴェノム&ファイア』:2017/01/21(土) 21:56:03
>>107

「はぁっ はぁっ・・・」「やった・・・のかしら?」

姿がかき消えた『スイート・バイト』。
念のため、彼女が落としたスマートフォンにも針弾を撃ち込んで破壊しておく。
そしてすぐさま浜岡に駆け寄ろう。

「やったわ ミス・ハマオカ」
「貴女のおかげよ・・・そして早速で悪いのだけれど布を出してもらえるかしら」
「貴女の止血をしなければ」

浜岡が寝具を出せそうならばお願いするが、負傷で難しいようなら
ベストを脱いで、片側の袖に裾を通して傷口を縛るようにする。

同時に床に顔を寄せ、菊川と連絡を取り状況を確認したい。
浜岡はもう動けないかもしれないが、自分は援護に向かう事ができる。

「ミスター・キクカワ」「ミスター・ニョルズとミス・タカトオの様子はどうかしら?」

距離的には今すぐナツメグや井上の加勢に向かいたいが、菊川が万が一やられてしまったら、
ルンクスを逃してしまうかもしれない。高遠の状況次第では、そちらへの援護の方が重要度が高い。

111高遠 嶺『クレモンティーヌ』:2017/01/22(日) 22:26:59
>>108
先程放っておいた瓦礫(>>98)はもうとっくに音を立てて居ることだろう。デコイにはなりそうにないか。

(見ても居ない周りの状況を捉えて、射程を外しつつ
 更に引き撃ちなんて、とんだ格闘殺しだわね…
 自爆もためらわない辺り機械人形っぽさが見え隠れする。突くとしたらそこか)

止血を続行しながら忠告通りじっとして……いや待て。

(ルンクスの奴の話と兄のやってたゲームとかの情報から総合するに
 『戦車』……らしいんだけどさ、アレ)

(対人兵装って、戦車は備えてるもん?
 ナパームとか焼夷弾みたいな人を焼くためのものとか)

『ジ・ユーズド』の能力を感知していないのなら無駄打ちとして考えられるが
そうでないときがちょっと怖い。

手を離してもなんとか止血が解けずにすむ様にできた場合、
砲撃の瞬間を教えてもらいその時だけ身を捩り壁の影に『クレモンティーヌ』を呼び出し
座り込んだ今の姿勢から直立まで持っていきたい。

現在の踊りの感覚を見るのも兼ねてだ。

間に合わない場合、生命線になる足を壁側に向け腕で頭部をかばいつつ続行する。

112井上正『ハッピー・オルガン』:2017/01/23(月) 13:53:50
>>107
ラッシュを続けながら、ハピオルは奇妙な既視感を覚えていた。
それは、この状況を打破する希望ともなり得るが、同時に敗北のメタファーでもある。
やれば確実に状況は動く、良いか悪いかはわからん。
しかし他に頼るものはない、死にかけの本体とマザコンデブに何の希望を見いだす?

人間なぞは信用できん、だが、遺したものには価値がある。そこには不変の意志があるからだ。それが俺の『人間賛歌』だ。
次にくり出す一撃は『覚悟』と『尊敬』を込める。
『スタンド』とは『精神力』の発露、俺が情熱的じゃないワケがあるか。

フワリ…

蹴り足が力尽きたように勢いを無くす。
ヤツは喜び勇んで俺の足をもぎ取ろうと手を伸ばすだろう。
それが狙いだ、油断したヤツの両腕を両脚で圧し広げガードを開く。突き出された腕は横からの衝撃に弱い、直進にパワーを使っているから、横方向の過重に耐えることは困難だ。

ガシン!

そして! ガラ空きの頭に両手を交差させた手刀を食らわせる! もうわかるだろう!
これが! あの!

『稲妻十字空裂刃(サンダークロススプリットアタック)』だッ!!!!!

113『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2017/01/29(日) 02:32:27
>>109(エイノー)
エイノーの現在位置は、
鐘楼から東(地図下)に『5m』。北(左)に『7m』。
地図上では、一階聖堂の『左上辺り』のはずだ。

 シャコッ 
        ル ルルルルル・・・・

『光発電』カートリッジが『フィストフル』の左腕表面に、
『発電パネル』を展開する。
だが、蓄電の速度は遅い・・・・
シンガポールとはいえ、現時刻は『早朝』だ。
陽が昇り切れば話は別だが、実用に十分な蓄電までは、
あまりに遠いように思われる・・・・

その間に、『USBライター』と『天井部分』(白石)の
『強度』カートリッジを抜き取った。

(『D・S』は『フィストフル』自身に他スタンドの能力を
 コピーする能力であり、他者にインストールすることは出来ない、
 と判断する)


>>110(ウィル)

──パス!パスゥ!
              パリィン!

『深淵』の置き土産はひび割れ、鏡の役目を失った。

乱雑に詰められた長椅子の海上を跳ぶようにして、
ウィルは浜岡に駆け寄る。

「効いち・・・・まったねぇ・・・・
 咄嗟に『頭突き』で・・・・弾いたつもりだったけど」


すでに『巨大ベッド』の影はなく、
【護り屋】は崩れ落ちるように、膝を屈していた。
だが、意識はあるようだ──
スタンドの手に『タオルケット』が発現し、
ゆっくりとだが、自身の傷口にあてがう。

「・・・・ありがとうよ、ウィル」

「けど、まだだ・・・・
 『スイート・バイト』を倒せちゃいない。
 『鏡の世界』に追い返しただけだ・・・・
 『入口』があれば・・・・いつだって・・・・戻ってくる」

浜岡の息は荒く、まだ視線は定まらない。
致命傷ではなさそうだが、今敵が現れれば抵抗は不可能だろう。

そして、浜岡の様子を見ながら、
ウィルは床に頬を寄せ、菊川と交信を試みる。

(──お疲れだね、ウィル。
 『スイート・バイト』の排除、おめでとう)

(──屋根上ではエイノーが二体の『石像』を撃破。
 満身創痍だけど、手当が終わり次第、一階に戻る予定だよ)

(──高遠は、ぼくを狙う『ヒトマル』と交戦。
 至近距離の砲撃で、右手を失った)

(──これまでの情報から察するに、相手は擬人化された『戦車』だ。
 本物と同程度のパワーと速度、装備と装甲を持ってる。
 ヤバい相手だ・・・・君にとって『天敵』かもしれない)

(──でも、高遠はまだ、あきらめていないよ)

114『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2017/01/29(日) 02:37:53
>>111(高遠)

(──ゲームのキャラ、だって?
 それなら、調べれば出てくるかもね)

(──もう少しだけ待ってくれるかい?)

押し黙った菊川をよそに、
高遠は予告された砲撃を危惧する。
菊川は自信があるようだが、万一読みが外れていれば、
壁ごと粉砕されるのは高遠自身だ。

手首の包帯は、まだ半ばまでしか巻けていない。
手を離せば今にも出血しそうだ。
仕方なく、高遠は足のみ壁側に寄せ、頭を庇う防御態勢を取った。
──その直後。

    
          『ズ ガァァァァアアアン !!!』

『アルメニアン教会』を掴み上げ、
『地上50m』から叩き落したような衝撃が、建物を揺るがした。
震源地もかくやという横揺れの振動は、
確実に教会が爆破されていただろう威力を物語っていた。
『ジ・ユーズド』の能力下でなければ、
シンガポールの観光名所が一つ、地図から消えたに違いない。

(──砲弾っていうのは、閉所で使う武器じゃない。
 まして、絶対壊れない『密室』で使えば、
 その威力は『数倍』にもなって、『密室』の中で荒れ狂う。
 ──『ガソリンエンジン』が、その力を利用するように。
 室内に人間がいたなら、ひとたまりもないよ)

(──ま、相手は人じゃないし、君に被害が及ばぬよう、
 廊下側の窓を一つ開けて威力は逃がしたけどね)

(──とはいえ、これで少しは時間は稼げるはず)

ビリビリと震え続ける壁の向うで囁く声には、
わずかにだが高揚が混じっているように思われた。

(──おっと、検索検索。
 『ヒトマル』『ゲーム』『戦車』・・・・)

115『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2017/01/29(日) 02:40:23
>>112(井上)

膠着するラッシュ勝負──
終わりの見えない拳の暴風雨に幕を降ろすべく、
『ハッピー・オルガン』は一計を案じる。

フワリ…

その蹴り足が突如、力を失い、ゆっくりした動きで
『エンジェルス・ラダー』へと差し出される。

ルンクスの反応は早い──
まさに食いつくように、その踝へと両手を伸ばす。
だがそれは、まさに『ハピオル』の思惑通りの動きだ。

ガシン!

同時に、素早くその両腕を両脚で圧し広げる。
同時に前屈することで、堅牢なガードを突破、
交差した手刀を、敵の首筋に叩き込む──


        ガ シ ィ

──はずだった『ハピオル』の計画は、
両脚を半ばまで開いた時点で『中断』を余儀なくされた。
両足首をしっかりと掴まれたのは誤算だが、
それでもなお、互角のパワーを持って脚を開き切れば、
ガードの突破は可能のはず。
だが、それが・・・・『出来ない』。
寸前まで、五分の勝負を続けてきた敵のパワーが、
いつのまにか、こちらを凌駕している・・・・
・・・・いや、自分の脚力が『衰えている』!

「ハッハァ・・・・
 やあっと効いてきたカ」

床に座り込み、『ハピオル』を見上げるルンクスが、
分厚い舌で上唇を舐めた。

「オレの能力──体液による『嫁化』は、
 スタンド使いの『心』を奪うには時間がかかる。
 だが、体だけでいいなら、『数秒』で十分。
 おまえみたいな『化け物』の体でも、だ──」

言われて、気が付く。
捉えられた両脚は、見慣れた悪魔のそれではない。
天上の美女もかくやという、優美な輪郭に変化している──
おそらくは、脚より上の部分までも!

「『唾をつけられた』のに、最後まで気付けなかったか?
 つまらん『時間稼ぎ』も、もう終わりだ。
 ここからは・・・・『お楽しみ』の時間だゼ」


   グィイ───z________ ン!!


猛々しい膂力に蹂躙され、
『ハッピー・オルガン』の脚が、無理やり押し開かれる。
彼我のパワー差は歴然だ。抵抗の余地はない。
加えてルンクスが主導するそれは、当然ながら
ルンクスに有利に働く・・・・技を合わせる余裕はない。


            ク パ ァ

引き下ろされ、圧し広げられた下腹部に繰り出される、
『エンジェルス・ラダー』最大の『凶器』。
下腹部から聳え立つそれは、無防備な『ハッピー・オルガン』の股間に
無慈悲な銃口のようにあてがわれ──


「オレの『嫁』になりナ、『ハッピー・オルガン』」


     ドズゥ ウ!!


──寸毫の容赦もなく、貫いた

116『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2017/01/29(日) 02:59:12
>全員

         『ズ ガァァァァアアアン !!!』

大きな爆発音と同時に、
教会が激しく揺れ動くのを感じた。
地震ではなく、建物全体が揺らされたような感覚だった。

117井上正『ハッピー・オルガン』:2017/01/30(月) 02:12:19
>>115
【うッグおッ!?】

スタンドに痛覚はない、が性感はあるのか?
恐らく改造…いや『開発』されるのかもしれんが、言ってる場合じゃないな。
コイツに有利なことしか出来ない?
ならやってやろうじゃないか、女の戦いをな。

挿入されたモノを激しく、精密に締め付ける! パス性AAA

雄が最も無防備になる瞬間、それが『射精』だ、近パ型の締め付けはキツかろう。

下半身だけが攻撃ではない、まだ完全に支配されていないはずだ、ラッシュする時間はない、渾身の左拳を『エンジェルズ・ラダー』のアへ顔目掛けて叩き込んでやる。パス精AAA

まだ終わらないぞ、井上はもう動けるか?
ナイフはまだ持っているか?
本体を操作する能力はまだ生きてるか?
これを確認する。

118エイノー『フィストフル・オブ・クォーターズ』:2017/01/31(火) 13:11:49
>>113-116
>>105で言った帰還を果たそう。
エイノー本体で実用が難しそうな左肩
『光発電』カートリッジを『発熱』カートリッジに交換、
『硬度』カートリッジごとUSBライターを回収し
天井『硬度』カートリッジを蹴り外す。
『F・O・Q』は即座にエイノーの下に回ってスタンドガード、
『(まだある場合の)天井の残り構造材』の破壊と『落下』の
衝撃相殺に努める。

「すまない遅くなった!」

119ウィル『ヴェノム&ファイア』:2017/02/01(水) 22:19:08
>>113

「・・・やはり倒せてはいないのね」「まさか 負ったダメージも回復して出てくるの?」

聞く限りでは、『スイート・バイト』は呪いのような存在だ。
この場に現れた個体を倒した程度では打ち破れないということか。
まだ『鏡』───『体液』も勿論だが───には注意しなければならない。
そして菊川から得た情報を吟味する。

「まだ完璧には『排除』できていないわ」「『鏡』には気をつけてね」

「ミス・タカトオが右手を・・・ッ?!」「元が戦車・・・対生物用の能力である『ヴェノム&ファイア』とは相性が悪い」
「それで諦めるつもりはないけれど・・・・・」

しかし、高遠はまだ勝ちの目を諦めてはいないようだ。ならば、仲間を信じよう。
高遠が敵を抑えている間に『ルンクス』を倒す。それが最も効率的に自分を使える手段だろう。

「Thank(ありがとう) ミスター・キクカワ」「・・・もしそちらが危なくなったら教えて」

通信を終了。
まずは自分に再度、『鏡』アレルギーを起こす。そして『鏡』の位置を、把握しておく。
動かせる鏡でなければ遠くまで行けないとはいえ、『ルンクス』戦を邪魔されては叶わない。

「行ってくるわ ミス・ハマオカ」

そして浜岡に声をかけ、井上やナツメグのところへと向かう。あちらの状況はどうなっている?

120高遠 嶺『クレモンティーヌ』:2017/02/04(土) 00:02:16
>>114
流石にルンクスには危害は及ばないようにしてるのか?

「しかし、マシンにしたってひどすぎるでしょこんなの……」

この爆発の中でも多分ピンピンしてるだろうが、
時間が稼げるならいいのだが、敵はどうなっているんだろうか。聞いておきたい。

こちらはこちらで応急処置を続行続けさせてもらう。
時間は無いが、かと言って疎かにしたら自分の仕事が出来ない。


(……もしかして、こう卓上で敵を翻弄するのかなりお好きなタイプ?)

だとしたら『ジ・ユーズド』の使い手としては実に『向いている』。
意外な一面だ。言っている場合ではないが。


確実なことは、腕を失うような状況に至ってまで
救助しようとしたのは無駄ではなかったということだ。


 たんく
(戦車娘コレクション……とかなんとかいう名前の奴だったはず。
 壁が破壊不能になったのを貴方の能力と察知したらまた索敵し始めるかも……気をつけて)

121『ハッピー・オルガン』は狂騒する:2017/02/15(水) 01:16:42

これまでの人生を一言で表すと──『失意』。



井上 正(31)は、貧乏な家庭に生まれた。
暴力を振るう父親、浪費家の母親。
生来の大人しい性格が災いし、両親からは苛立ちを、
学校では嘲笑と侮蔑を受けて育った彼は、
自尊心というものをすっかり失ってしまった。

人並みに恋もしたが、それは自分のような人間が
享受するものではないと思い知らされただけだった。
境遇を覆し、幸せを掴むすべは何処にもなく、、
何もしないことこそが『幸福』という境地に、井上は若くして達していた。

とはいえ、井上が愛に無縁だったわけではない。
愛情の対象とは──ペット。
ハムスターやスナネズミといった小動物。      チュウ
                            チュー

若くして働きに出た稼ぎは、殆ど動物たちのために使われた。
彼らは飼い主の世話なくして生きてはいけず、
曇りのない眼差しで、主人を見上げてくれる。
彼は充実していた。愛を注ぐ対象を見つけたからだ。
それはささやかかもしれないが、井上の人生という
垂れ込めた暗雲から差し込んだ、『一筋の光』だった。

だが、その幸せのサイクルは、
ある日を境に、軋みの音を帯び始める。

122『ハッピー・オルガン』は狂騒する:2017/02/15(水) 01:17:51

直接の原因は、ネズミの『共食い』だった。
ペットがエサに貪りつく姿を喜ぶ井上は、
懐事情もあり、エサの料を減らしがちだった。

                       チュー
その晩、帰宅した井上は、
二匹のハムスターを入れたケージの中に、
半ば骨と化した死骸と、何食わぬ顔の一匹を発見した。

──井上は、戦慄した。
手のひらサイズのペットすら、野生の牙を持っている。
自分は、どうだ・・・・?
自分を見上げるつぶらな瞳から、井上は目を反らした。
食事を与えられることなく、そのハムスターは餓死した。


サイクルに生じた亀裂は──広がっていく。
井上は次第に、ペットの愛情を疑うようになった。
可愛い仕草の陰で、自分を馬鹿にしているのではないか?
エサをくれる存在として、都合よく利用されてはいないか?
一度疑ってしまったネズミは、もう愛せない。
エサをやらず餓死させ、新たなペットを購入する。
幸せのサイクルは死臭を放ち、
小さな死骸を量産して回り続けたが、
かつての充足を取り戻すことは、もう叶わなかった。

直接の原因は『共食い』だったかもしれない。
だが、根本的な原因は、自分の中にあるのだろう。
井上は変わることを欲した。閉塞感の打破を望んだ。

そして噂を聞きつけた。
とある町の『廃屋』に住まう謎の男は、
訪れた者から、ある種の『才能』を引き出してくれる。
ただし、素質がなければ『死ぬ』・・・・そんな噂。

井上は躊躇わなかった。
勇気ではない。
死を恐れる程、人生に希望を抱えてはいなかったのだ。
そして──井上は『才能』に目覚めた。


                           ゴ ゴ    ゴ ゴ

123『ハッピー・オルガン』は狂騒する:2017/02/15(水) 01:19:40

「スタンドの名は、『ハッピー・オルガン』。
 『本体』を操作する『完全自立型スタンド』・・・・・・・・。
 今、この時を持って・・・・お前の『全て』は『ハッピー・オルガン』の支配下だ」


    「『食事』や『睡眠』、『排泄』等といった日常的な行為は勿論、
     骨格の構成、筋肉の動き、心臓の鼓動、に至るまで『全て』が、
     『ハッピー・オルガン』の意思一つで思う儘となる・・・・・・・・」


「また、『ハッピー・オルガン』の性格は、『残虐』にして『冷徹』。
 本体の事など、ただの『道具』としか思っていないようだな・・・・・・」


    「・・・・・・・・まさに『不運』としか言い様のない『能力』だが、
     たった一つだけ・・・・『ハッピー・オルガン』にも『支配』出来ないものもある。
     それは・・・・・・『心』。お前の『心』だけはどんな状況でも『保たれる』らしい。
     これを『幸運』と捕らえるか『不運』と捕らえるか・・・・・・難しい所だな・・・・・・・」


          ド ド ド
                     ド  ド   ド   ド





今の人生を一言で表すと──『絶望』。

矮小であろうとも、愛のあった彼が産み落とした『最悪』。
何故、『最悪』が生まれたのか。
何故、『ハッピー・オルガン』が生まれなければならなかったのか。


井上の問いに答える者はない。
この世の何処にもいないのだろう・・・・『唯一人』を除いては。

124『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2017/02/15(水) 01:23:51
>>117(『ハッピー・オルガン』)


  ド ド  ド

         【うッグおッ!?】
                        ド  ド  ド  ド  


『エンジェルス・ラダー』の『シンボル』は、
間違いなく、自身の下腹部を貫通している。
ルンクスの言葉がハッタリでなければ、これは『致命的』だ。

だが──まだ、意識はある。

      ギュルルル!!ギュバ!

下半身の筋肉で『シンボル』を締め上げると同時に、
全力で左拳を飛ばす──
『馬面』は無表情のままだが、そのド真ん中に、だ。

                                     バ オッ 
閃光と化したナックルが、空を切る。
『馬面』は動いていない・・・・動けるはずもない。
外したのは自分。他ならぬ『ハッピー・オルガン』自身。
『馬面』の横で停止した拳が開手し、長い首に絡みつく。
細くしなやかに変わり果てた、その腕と指──

意識の奥底から湧き出す異質な『何か』。
そこから逃れるように、『ハッピー・オルガン』は井上に意識を飛ばす。

井上の手にナイフはない。両断された際に落としたのだろう。

胴体はナツメグのシャツで巻き縛られ、上下を繋ぎ合わせられている。
中がどうなっているかはわからず、
見た目は血で真っ赤だが、生きている。痛みも感じていない。

そして、『操作可能』かどうかは・・・・
                         ク!   ク!


『ハッピー・オルガン』の意識は、そこで強引に引き戻される。
見たくもない『馬面』に、陶然となる眼差し。
いや。見たくもないというのは『ごまかし』だ。
すでにまぎれもない『本心』から、『愛して』いる──
『暗黒大陸』からやって来た、ルンクスという名の一匹の『雄』を。




      ゴ ゴ      ゴ ゴ 
                        ゴ  ゴ   ご



『ハッピー・オルガン』 ⇒ 『嫁化』

125『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2017/02/15(水) 01:24:54
>>117(井上)

                        ガッシィ !

井上が意識を取り戻したのは、
地獄さながらの『血の池』の中だった。

だが、すぐにそこが『アルメニアン教会』のチャペルだと気付く。
祭壇は倒れ、長椅子が散乱し、床は血で真っ赤だが、
ここは『天国や地獄』の類ではない・・・・現実のままだ。

「『接触発動』を疑ってたが、あながちハズレちゃいなかったなあ。
 文字通り『オンナにする』とは、 予想の斜め上だったがよぉお〜〜〜っ」

野太い声には聞き覚えがある。
自分に生ゴミを見る目を向けるデブの【殺し屋】だ。
名は確か、『ナツメグ』。
そのデブ男が、何故か自分の傍に座り、
血まみれの床に倒れ伏した自分の体を、強烈な力で押さえつけている。

「・・・・下手な動きすンじゃねぇぞ、てめぇ。
 つっても、おまえは『操作』されるだけか。
 苦労して繋いだ胴体だがよ、 ルンクスの『駒』を生かしとくつもりはねぇ。
 即座に解除すんぜ・・・・てめぇが勝手に動いてもなぁ」

『ナツメグ』の台詞の意味は、
祭壇横に立ち尽くす『馬面』のスタンドを見て、初めて理解できた。
逞しいその胸に抱き着き、腰を振っているのは、、
他ならぬ『ハッピー・オルガン』ではないか・・・・!

その腹には『馬面』の長大な『一物』が貫通しているが、
ダメージを受けた様子はない。
だが、何よりも違和感を覚えたのは、その姿だ。
『魔王』然とした凶悪さはそのままだが、
筋骨隆々だった四肢は、鞭のように細くしなやかに。
腰や首、胸のラインは女性的な輪郭を帯び、
『悪魔』から『夢魔』に近い変貌を遂げていた。


だが・・・・
井上が感じる最大の違和感は、それらではなかった。
心臓を握られたような、魂の呪縛・・・・
『ハッピー・オルガン』の生まれた日から消えたことのない、
奴隷の『くびき』・・・・それがどこにも、感じられない。


                   バッゴォォォン!!

──天井を突き破って、
すぐそばに白人の男が降って来た。

                             「すまない遅くなった!」

126『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2017/02/15(水) 01:25:49
>>118(エイノー)
               ガシャコ!
左肩の『カートリッジ』を、
『光発電カートリッジ』から『発熱』に交換する。

そして、天井に設置しておいた『硬度』カートリッジを、
爪先で『蹴り外す』──
  
               ガゴ ォン!

エイノーの自重を支えきれなくなった天井に穴が開き、
『フィストフル』を先頭に、教会内へと飲み込んだ。
当然、天井内部の資材の強度はそのままだが、

      バッゴォォォン!!

『フィストフル』が文字通り一蹴──微塵も問題はない。
次の瞬間、エイノーは白い壁に囲まれた広い空間に飛び出した。
『5m』下から、急速で接近する板間の床に、
『フィストフル』が二の足を繰り出し、衝撃を相殺する。

                                   バ ン !!

両足に走る痛みに思わず顔をしかめる。
エイノーの目に最初に飛び込んだのは、祭壇そばで立ち尽くす二体のスタンドだった。
『エンジェルス・ラダー』と『ハッピー・オルガン』。
しかし、この神聖な場所におよそ相応しくない、
両者の状況はどういうことか・・・・明らかに『交わって』見える!

「使い捨ての『石像』二つに、手間取ったか?。
 一手遅れたナ・・・・『エイノー・ニョルズ』」

『馬面』の足元に座り込んだ黒人の姿を、
エイノーはようやく発見した。
表情は不敵だが、その右足首は不自然に膨れ、蠢いている。
そのせいで立ち上がれないらしい・・・・
絶好の好機のはずだが、『ハッピー・オルガン』に攻撃の気配はない。
                         ・・・・・・・
むしろその逆だ──伸ばした腕を『馬首』に絡め、自ら腰を使っている!

>>119(ウィル)
浜岡:
「それはないね・・・・だが・・・・
 受けた『アレルギー』は・・・・消せるかもしれない」

浜岡は、まだ立ち直れていない。
ここで敵が現れれば、一転、ピンチになる。

(──ぼくの調べた限り、この教会に大きな『鏡』はもうないよ。
 チャペルの窓は、全て『すりガラス』か『ステンドグラス』。
 廊下側の普通の窓には、さっきぼくがヒビを入れておいた)

(──残った可能性は、水たまりの表面くらい。
 そっちの処理はぼくには出来ないから、お任せするよ)

(──助けを呼びたいののは山々だけど、
 そうもいかない状況だよね、これって。

(ともかく、お互いに──『Good Luck』)

菊川の苦笑を最後に、床越しの通信を終えると、
ウィルは自身に『鏡アレルギー』を付与する。

                      チク チクン
大小さまざまな『鏡面』が、
ウィルの鼻腔を刺激し、その位置を教える・・・・
破片や金属パーツ、眼球、アクセサリー。
鏡面は無数に存在するが、中でも大きいものは──『2つ』。

一つは『深淵』が姿を現した、祭壇前の『体液』の水たまり。
もう一つは、その南(地図左)側の壁際に広がった血の池だ。
そこには倒れ伏した井上と、座った『ナツメグ』が
半ば重なるようにして、待機している。

祭壇方向に目を転じたウィルは、思わず声を失った。

祭壇の左方向に座り込んだルンクスと、
その上に立ち尽くす『エンジェルス・ラダー』。
その『馬面』の胸に抱きついているのは、
『ハッピー・オルガン』の巨躯ではないか・・・・!

その腹部は『馬面』のシンボルに貫かれ、
恍惚たる表情を含め、身に覚えのある『変化』が、
『ハピオル』に現れていることをウィルは悟った──

      バッゴォォォン!!

そこに、天井を破って降って来る男の影。
井上らの傍に着地したエイノーに対し、
ルンクスが挑発めいた言葉を投げる・・・・!
黒人の右足首が、異常に膨らんでいることに気が付いた。

127『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2017/02/15(水) 01:26:27
>>120(高遠)

(──シミュレーションゲームとか好きだよ?
 例に漏れず、ぼくはオタクだからね)

どこか空疎な返答を聞きながら、高遠は自身の応急処置を急ぐ。

(──戦車娘コレクション・・・・
 ・・・・あった。
 10式戦車(ひとまるしきせんしゃ)、通称は『ヒトマル』)

(──2010年に日本で配備された、国産最新鋭の戦車。
 その特徴は、圧倒的な『軽量化』と『情報共有』。
 それでいて火力、防御性能は高く、前代の90式を凌駕する。
 対テロ、機甲戦闘、都市部戦闘を想定した『第4世代』の戦車)

(──小型・軽量化したことで、機動性は向上し、被弾率は低減。
 小型でありながら、主砲は『44口径120mm滑腔砲』を維持し、
 主砲同軸に『74式車載7.62mm機関銃』、
 砲塔上面には『12.7mm重機関銃M2』を備える)

(──防御力は、
 炭素繊維・セラミックスを使用した『複合装甲』で、軽量かつ堅牢。
 さらに取り外しのきく『モジュール型装甲』を追加し、
 作戦用途に合わせた防御性能を選択可能)

(──走行中も主砲の照準を目標に指向し続ける『自動追尾機能』。
 レーザーセンサー、赤外線、ミリ波レーダーによる『自動索敵機能』あり)

(──『広範囲ネットワーク情報共有化システム、『C4I機能』を備える。
 他の車両と情報を共有し、指揮統制することで、
 連隊を一体化させ、作戦効率を劇的に向上させることが可能。
 自衛隊では『走るコンピューター』の異名をとる)

(──ゲーム中では、
 『速い、硬い、エグい』の三拍子が揃った『Sレア』。
 清楚で寡黙だが、隠れドエス。勝利ポーズは『ワインで乾杯』)

(──情報は、こんなところかな。
 んー・・・・あの『瞬間移動』は何なんだ?)


──ひとまず、右手の手当てが終わった。

128井上正『ハッピー・オルガン』:2017/02/15(水) 02:52:40
>>125
「い…ギ…痛い…生きてる…なんでだ…」

目の前の惨状は、魂の解放を意味していた。
失った人間性も、これから取り戻せばいい。逃げないと、ここから逃げ出して、俺は人間にならないと。

「『あいつ』は、もういないよ…俺の中のどこにもいなくなってしまった、あんたらの邪魔はしないし、できないよ、もう家に帰してくれ、ハムスターを飼うんだ、今度は餌もケチらないし、テキトーな名前もつけない、手に乗せて、背中をなぜてやるんだ、そうすると喜ぶんだよ、知ってる?」

「なんだってするから助けてくれ…ケツを舐めろってんならそうするし、鼻からスパゲッティーだって食べて見せる、お願いだ…後生だよ…」

129『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2017/02/15(水) 07:37:22
現在の状況:


■■■■■■■■×■扉扉■■■■■■■■■■
■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□■
■□■■扉■■■■■扉■■■■■■扉■■□■
■□■□□□■□■□□□□□×□□□□×□×
■□■□□□■□■□□□□□■高□□□×□×
■□■□□□扉□■■■■■■■□□□□×□×
■□■□□□■■□□□□〓□■□□□□×□×
■□□■■■■■□□祭壇□〓■■■■■□□■
■■扉■■■■□ル□□□□〓〓■■■■扉■■
■ナ□□□□□□□□□水□〓〓〓□□□□□■
■井□□エ□□□□□□□□□〓〓□女□□□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓〓□□□□ウ□〓〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□〓□□□□浜□〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□〓□□□□□□〓〓〓■ ⇒ 北
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓□□〓〓〓〓■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
扉□〓〓〓□〓〓〓〓□□□□〓〓□〓〓〓□扉
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□■
■■■■■■■■■■扉扉■■■■■■■■■■

□:約1m×1m ■:壁 〓:椅子 ×:破壊された壁
祭壇:倒れている
ナ:ナツメグ ハ:ハピオル エ:エイノー 高:高遠
ウ:ウィル 浜:浜岡
ル:ルンクス ス:スイート・バイト 女:花嫁(行動不能)

130ウィル『ヴェノム&ファイア』:2017/02/19(日) 00:03:36
>>126

一瞬だが、思わず目を瞑り、頭に手を当てる。なんとも頭の痛い話だ。

「『アレルギー』が解除されてしまうかもしれないの・・・まいったわね」
「先ほど本来なら『再起不能』まで追い込んだはずだけれど」
「わたしの『ヴェノム&ファイア』は脳や心臓に影響を及ぼす『再起不能』・・・
 それらが存在しない生き物ならば効果は薄いかもされないわ」

再出現までどの程度クールタイムがあるのかは分からないが、なるべく長くかかる事を祈るしかない。
一番問題となりそうなのはやはり祭壇の『水たまり』、そしてもう一つ─────?

「ミスター・イノウエ!『ナツメグ』ッ!」

あの血の量、果たして二人は大丈夫なのか?
ナツメグはともかくとして、特に井上はスタンドがスタンドだ。
『ハッピー・オルガン』、彼に道具として扱われているのだから。
────いや、違う。あれは。あの姿は。

「No」

「Not He・・・He is already・・・」「Lady」

接近しつつ、新たに天井から降りて来た姿に目を向けながら、血だまりの中にいる二人に声をかける。

「そこから離れて 二人とも!」
「『鏡』の近くにいてはダメよ!『スイート・バイト』がやってくるわ!」

131高遠 嶺『クレモンティーヌ』:2017/02/20(月) 02:34:29
>>127
(多分、『ルンクス』のヤツの能力だわ。『モナ・リザ』の時と同じように……)

>ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1433430833/787
>「ルンクスのスタンド 『エンジェルズ・ラダー』は『本体の体液に触れた生物を僕にする能力』」
>「『僕(しもべ)』となった生物には 特長的な『才能』や『スタンド』に目覚めることがある」

ウィルさんも、確かそんなようなことを言っていた。


攻撃面はカッコウ砲……主砲と機関銃二機。
防御面は用途に合わせて付け替えが効くとかいう憎たらしい頑強素材で、
先程みたいに走りながら自動照準したり、菊川さんを探し当てたみたいに優秀なレーダーもちと、至れり尽くせりだ。

……で、ベースが既に凶悪な戦闘力だから補助的な能力でも脅威そのものだ。


自分の回復に手間を掛けた以上、自爆に巻き込まれた『ヒトマル』も既に活動を再開できてる可能性はある。

壁に接しながら速やかに立ち上がる。
余裕があれば一時的に耳を離すことになるにしろ周囲180度を見ながら
菊川に『ヒトマル』の位置を聞きたい。

ただ、菊川さんを追おうとした奴が瞬間移動したあの時、耳に聞こえるような『音』はしていただろうか。
していなかった場合単純移動だけでなく瞬間移動も警戒し、
菊川に聞かずに『クレモンティーヌ』を発現しながら離れ臨戦態勢を取る。テンポを中程度に。

132ウィル『ヴェノム&ファイア』:2017/02/20(月) 18:51:45
>>130

水たまりの近くには寄らないようにする。
なので、ルンクスへは若干回り込むようにしたい。
>>96で離した毛布が近くにあれば、それを水たまりへと被せておこう。
光を浴びなければ、水たまりも『鏡』とはならないはずだ。

133エイノー『フィストフル・オブ・クォーターズ』:2017/02/25(土) 12:13:06
>>125-127 >>129
「言葉もない。しかし花婿としては愛のない言葉だ」

ルンクスの言葉に足の激痛もあって思い切り
渋り顔で返答、『F・O・Q』左手を本体が危険な
レベルまで『加熱』させながらまたカートリッジに
手を添え庇い射程のない『ハッピー・オルガン』の
強襲やる『エンジェル・ラダー』の投擲に万一の
ルンクス本人の射撃に用心しながらルンクスの
スタンド射程(仮定2m)手前までかなうべく足早に
祭壇中央まで近づく。
確率は高くないが超高速(スピードA)であれ
方向がわかっていれば相手の攻撃を避ける事も
不可能ではないだろう。
近づけたならウィル達に話す。

「悪いが援護はいらない。かわりに1分(次レス終了まで)
『時間をくれ』。人間の『花嫁』をつれてこの聖堂を出るか
 無理なら長椅子を盾に伏せてくれ」

134『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2017/03/02(木) 22:01:17
>>133(エイノー)

ルンクス:
「オレの『愛』に言葉は不要だからナ」

                     ブルンッ
                           ビク! ビクン

そのスタンドがこれ見よがしに腰を動かし、
変わり果てた『ハッピー・オルガン』を達させる。

【Aaaaa〜〜〜〜〜!
 ………………『最高』よォ、あんた。
 控えめに言っても『グレート』って感じ。
 『チンコ野郎』なんて言って悪かったワ……
 ウウン、今なら『敬意』を込めて、同じ呼び名を使えるカモ】

「ハッハ──ッ!
 『嫁』は満足させる』『敵も殺す』。
 『両方』やらなくっちゃあならないってのガ『旦那』の辛いところだなァ。
 覚悟はいいか?オレはできてる」


                      ザッ ザッ 
奇襲、強襲、飛び道具。
敵の反応、その兆しに目を配りながら、
エイノーは二人の立つ祭壇側へと歩を進める。
スタンドの左腕が静かに熱を高め、
エイノーの肌をチリチリと焼きながら、陽炎を登らせている。


【それを支えるのが『妻』の役目、ねェェ〜〜〜ッ】


      バ ボン!

『ハッピー・オルガン』が人差し指を立てる。
突如──ルンクスの足が『爆ぜた』。             「うおっ」

驚いたのはエイノーもだ。
足を止め、状況を見守る。

『小爆発』を起こしたのは、ルンクスの左足首だ。
血と肉が飛び散り、シュウシュウと音を立てている。
体液の類はエイノーには至らなかったが、
床に尻をつき、投げ出されたその脚は、さらなる異常に見舞われる。


 メギ! グジュグジュ
             ブジュルルルル……!

破れた表皮、紐の如く千切れた肉が蠢き、
まるで生き物のように元の位置に戻っていくではないか。
さながら映像を逆再生するように、
肉は隆起し、血管は繋がり、皮膚は張り合わされ、数瞬で傷を閉じた。

【──アッハ! 驚いたァ?
 でも痛覚遮断したから、痛くなかったでショ?】

「ああ・・・・『最高』だぜ、オマエもナ」

        ザッ

なおも前に出るエイノー。

両者の距離が『3m』に近づいた時、
二体のスタンドは、どちらからともなく離れた。
そして、ルンクスもまた立ち上がる。
『悪魔』と『馬面』、エイノーを射る二条の視線。


                          ゴ       ゴ ゴ 

突き付けられた刃の鋭さを覚えながら、
エイノーは右後方のウィルに声をかける。


               「・・・・・・・・・・」【………………】

顔を見合わせるルンクスと『ハッピー・オルガン』。
同時に訪れる・・・・『失笑』。


   ゴ ゴ ゴ   ゴ ゴ ゴ


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