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【ミ】『ヨハネスブルグの明星』 その2

1ようこそ、名無しの世界へ…:2016/09/01(木) 19:42:13
『ヨハネスブルグの虹』専用スレッド。

前スレ:
【ミ】『ヨハネスブルグの明星』 その1
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2『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/09/01(木) 19:43:55
>>988(エイノー)

小部屋に鎮座する鐘楼にスロットを設け、
ティッシュから得た『可塑性』を与える。

──が、鐘にさしたる変化はない。
『可塑性』とは、
力を加えられた物質が変化し、そのままの状態となる性質のことだ。
鐘の材質である青銅でも、ティッシュのパルプでも、
その点において、極端な違いはない・・・・
『強度』が変わるわけでもないので、落下もしない。

(──鐘を落として塞いでくれれば、それで十分だよ)

柱に耳をつけると、菊川の声が届いた。

同時に、石像の『天使』の姿が目に入る。
ラッパを手にしたそれは、すでに石像とは思えない
生々しい姿を得ている──両翼は本物の羽毛のようだ。

             バサッ バサッ

体に比べ、物理的には明らかに小さなその羽を羽ばたかせながら、
宙空で制止している──エイノーと同高度。距離は『8m』。
こちらに気付いているのは明らかだが、
現時点で、動く様子はない・・・・ラッパを奏でるのみだ。

(──下もね。結構厄介なことになってきたよ。
 一番は、ぼくについてなんだけどね)


>>989(ウィル)

浜岡:
「スタンドってのは、道具に宿るものもあるのさ。
 中世貴族ってのは、厄介な連中が多かったらしいねえ」

軽口を叩く浜岡だが、鏡映しの『深淵』から、
一時たりとも目を離さないでいる。

「あの水たまりは危険だし、排除すべきだけどね。
 出てきちまった『深淵』は、鏡を壊しても消えたりしない。
 それより、『深淵』の持ってる『鏡』を奪うことさね。
 傍に鏡があるか、『鏡』を身に帯びてないと、
 連中は『こちら』には居続けられないのさ・・・・
 よく観察おし、ウィル。鏡ならおまえさんの『銃』で壊せる」

「ブランケットかい・・・・交換条件になるがいいかい?
 実は、あたしの『寝具』は『3つ』までしか出せない。
 両手に『1つづつ』と、視界『5m』内に『1つ』──こっちは『奥の手』さ。
 上の女に一枚使ってるから、それをあんたに貸そう。
 代わりに──」

                フシュ!

シャンデリアに引っかかった毛布が消え、半裸の女が姿を現した。

「その女を、動けないようにしといておくれ」

高さ『4m』ばかりから、
女は力なく腕をぶら下げ、ずるりと落下してくる──

3『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/09/01(木) 19:44:39
>>990(井上)

『ナツメグ』:
「・・・・・・ク・・・・・・・ソ、が・・・・ッ」

『ハッピー・オルガン』の悪態にすら応じられぬまま、
ナツメグの巨体は、その場を動かぬ彫像と化した。
育ての母と戦うか、それとも『裏切る』か──
即座に決められないことは、
一行にとって幸運か、それとも悪夢なのか。

ただ一つ、間違いなく言えるのは、
ルンクス側は労せずして、戦士一人分の戦力を、
一行から削ることに成功した、ということだ。
『ナツメグ』が悩み、動きが取れぬ間にも、
当然の如く『ハッピー・オルガン』は動き、戦いを仕向ける。


        ────ビュ バッ!

猛然と『深淵』に距離を詰めながら、
武器の様に持った井上を水たまり傍に投げ落とす。
四つん這いになった井上が、犬のように大口を開けると同時に、
『ハッピー・オルガン』は深淵を護るスタンド、『熊頭の戦士』に向かって、
中段蹴りを繰り出す──
直撃すれば、背中を突き破った背骨が、天井に激突するような代物だった。

    ク  クン

如才なく女のスタンドが両掌を広げ、防御の構えを取る。
遅い──スピードは人間程度だが、構えに入るのが早い。
蹴りを繰り出すと同時に、狙った箇所に手が移動している。
予知じみた『予測』が、スピード差を埋めているのがわかった。

だが──

               ズギュ! バウゥン

蹴りが命中するよりなお早く、
広げた掌に出現した、真っ黒な『壁』は『予想外』だった。

高さは『2m』。左右にも長いその『壁』は、
『ハッピー・オルガン』の視界から女とスタンドを完全に隠し、

            ドッ ゴォォオオ!!

天も貫けとばかりに叩き込まれた蹴りを受け止め、
同時にひしゃげて折れ曲がりながら、
その勢いをもって、左右から『押し寄せて』きた!(パスA)

                     グ ォ  ォォ オオン !!

四つん這いだった井上もその範疇だ。
態勢的にも逃げようなく、迫る壁に引っかけられる。
『壁』の幅は確実に『2m』以上ある──

予想外の『カウンター』を避けるすべは、さしもの『ハッピー・オルガン』とてない。
それが予想外かつ、自身の攻撃の力を転化して行われれば、なおのことだ。


        バッ チィィィ ────ィン!!!

井上と『ハッピー・オルガン』。
主従を逆とする本体とスタンドは、折れ曲がった『壁』の中で、
仲良く『サンドイッチ』と化した。

『深淵』:
「・・・・『スイート・バイト』!
 あたしの仇名の由来になった技さね」

4『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/09/01(木) 19:45:50
>>991(高遠)
衝撃的な展開に頭が追い付かない。
だが、直感はある──今の自分の理解で、おそらく正解だ。

とはいえ、今まさに、戦いは火ぶたを切って落とされたところだ。
深く考えている余裕はない──
血に飢えた『ハッピー・オルガン』が味方ならば、なおのことだ。


        ── ♪
                 グ ルン
                                 バッ キャア!!


目星をつけていた長椅子の横腹に、回転を乗せた蹴りを叩き込む!
爪先に引っかけるようにして狙いをつけたそれは、
凄まじいスピードで回転しながら、まっしぐらにルンクスへと放たれた!
蹴りによる狙いは『クレモンティーヌ』の職能ではないが、
今回はうまくいった──弾道は足から腹部にかけて。狙い通りだ。


          ギャン ギャンギャンギャンギャン──!

「次の贈り物は、こっちカ?」

だが──、やはり。
本体の呑気な台詞とともに、『エンジェルズ・ラダー』が応じて来る。


  ギャンギャンギャン──z_____________
                                         ガッ! キィィイ

サッカーでパスを受けるように無造作に、
馬頭のスタンドは片足で荒れ狂う長椅子を止めて見せた。
それも、弾くより防ぐより困難な応対──床と足の間に挟んで、『キャッチ』した!
高度な精密性もさることながら、
『クレモンティーヌ』に匹敵するパワーがなければ、こんな対処は『不可能』だろう。

見れば、突っ込んだ『ハッピー・オルガン』は、
いつのまにか出現した大型の黒い『パイプベッド』に、井上もろとも挟まれている。
中央で折り曲げ、収納できるタイプのものだろう。
『破壊不可能』な物質で捕縛される──その危険を、高遠は身をもって知っている。

 
          ゴ    ゴ             ゴ ゴ ゴ

                  ゴ   ゴ

「ところで、『スイート・バイト』。
 さっきの『ネズミ』の話がジョークでないなら、
 放置しておくのはオレの流儀じゃアないな」

「あら、そうだったのかい?」

「こいつらはここで潰しておくにしても、万が一がある。
 逃げ道をあえて塞いでおく必要はない。
 『ネズミ』は潰しておくとしよう。おまえ、やれるか?」

「無理さね。あの部屋に大きな鏡はなかったよ」

「なら・・・・『新婚』のあいつに来てもらうしかねェな。
 おまえは気に入らないだろうが・・・・な」 
 

                                 ゴ  ゴ    ゴ ゴ       ゴ ゴ

5エイノー『フィストフル・オブ・クォーターズ』:2016/09/03(土) 13:16:19
>>2->>4
「了解した、やりすごせるよう願っているよ」

菊川に返答して『F・O・Q』を上方に向かわせ鐘の吊るし部分をもぎ切る
(パA)。
砕けられてもまずいので『可塑性』は落ちるのを待って解除。
『天使像』に一手遅れるが菊川も危ない状態ならそちらの依頼を
優先しよう。

6ようこそ、名無しの世界へ…:2016/09/04(日) 13:05:46
>>4
「……返品だのお礼だのは受け付けないんだからね」

やはり、苦し紛れではどうにもならないか。
手数を増やすなりしなければ……。

ナツメグ、ハッピーオルガン双方がかような状態である以上
やるならハピオルの解放。

が単純に壊してどうにかなるでもないし、開けるにしても
その時間を『深淵』が許すかどうか……。


……ならば

蹴り飛ばした椅子があった箇所。
今椅子が蹴られて空いたそこから、『深淵』ではなく
井上・ハッピーオルガンを挟んだ『ベッド』に向け足元を取られぬよう、接地したまま接近。
(深淵とベッドを挟むなど、ある程度距離を取れる位置で)

挙動には警戒しつつも、ベッドを、ナツメグに向けて蹴る、あるいは押すなりし飛ばす。威力は加減する。

飛ばせたのであれば即座に『深淵』より距離を取り、ウィルらの元に行くつもりで。


この動きの間『ルンクス』がキャッチした椅子を飛ばしてくるか、
『深淵』がベッドの移動を阻止するかすれば頓挫だ。そちらへの動きを余儀なくされるだろう。
単独で動くことで危険に晒されるのは間違いない

がしかし、深淵に行動が出れば、身に着けているという『鏡』が垣間見えることもあるかも知れない。

ルンクスらの話が固まってしまう前に事を起こす。

「『開けろ』ナツメグ!!」

如何に逡巡し硬直していようとも、
目の前にベッドが飛んでくれば反射的にスタンドを出すなり動かすはずだ

そうでなければ日常的にスタンドを戦闘に使って来た者としては三流。

7高遠 嶺『クレモンティーヌ』:2016/09/04(日) 13:06:09
>>6
私デス。

8ウィル『ヴェノム&ファイア』:2016/09/05(月) 21:38:28
>>2->>4

「・・・『鏡』ですって?」
「『鏡』ならなんでも良いのかしら?」

浜岡の言葉に従い、『スイート・バイト』を注視する。
手鏡などの小さなサイズのものまで含めれば、幾らでも身につけようはある。
なるべく目に付きにくい位置に、仕込んであると思われるが。
こちらへと駆け付けてくれたミス・タカトオと共に、反撃の手段を探ろう。

「了解したわ」
「あちらも 少なくともミスター・イノウエを拘束している間は あと二つしか使えないということね」
「ちなみに寝具の解除条件は やはり本体の意志以外には 本体に意識を失ってもらう他ないのかしら?」

頷き、女性が落ちてくる前に頭に『三発』、アレルゲン弾を撃ち込む。
その後、地面にぶつかる前に受け止め横たえておく。
もし落ちてくるのが先であれば、順序は逆になるだろう。どちらにしろ、命までは奪わない。
愛する者の為に戦うという点で自分と彼女は『対等』ではあるが。

9井上正『ハッピー・オルガン』:2016/09/06(火) 02:11:19
>>3
【「マジかよこのデブ」】

壁の中で俺はまだ生きてるのか? ダメージを伴わない拘束か?
『ハッピー・オルガン』は壁を押してみる。パA

10『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/09/11(日) 09:49:05
>>5(エイノー)

    ズギュ!
                 ──バギィン!

指を引っかけ、上方の金具を引き千切ると、
鐘はあっさりと落下し、螺旋階段に激突した。

 グワッシャ!!
             ガランガラン! ビキ 

        ビキ ブチ
                       ガララララ────ンッ!

手摺がねじ曲がり、一瞬で千切れ飛ぶ。
その超重量を受け取るべくもなく、
鐘はひしゃげた階段もろとも、壮絶な破壊音を響かせて、
一階鐘楼室の床に突き刺さり、停止した。

耳を聾する痺れは、ラッパの音さえ遮るほどだったが、

(──階段ごとイッたね。
 ──とりあえず、登るのは困難になったし、いいと思う)

壁越しに伝わる菊川の声は、かろうじて聞こえる。

(──でも、気をつけて。
 君の相手は一人じゃなくなったみたいだ)

エイノーの視界には、宙空に静止する天使の姿しか見えない。
その距離も縮まった様子はないが──
              ・ ・
(屋根の向うから──来るよ)
                       ゴ                ゴ
                              ゴ     

>>6-7(高遠)
遠距離からの投擲で勝てる相手ではない。
あの『ハッピー・オルガン』すら一蹴してのける相手だが、
危険を承知の上で飛び込まなければ、窮地に陥る局面だ。

             ──♪

一瞬でそう判断した高遠は、果断にも『深淵』へと向かった。
独楽のように回転しながら、少しでも二人の間合いに入らぬよう、
並んだ椅子側から『折り畳みベッド』に接近し、火のような回し蹴りを繰り出す!

          ビュ

                   「──ふうん?」

だが・・・・当然、それを指を咥えて見ている相手ではない。
高遠が接近する軌道からその行動を予測し、対応する。
若かりし浜岡でさえ、恐るべき洞察力を有していた。

             ガ ッ シ!

『ウィンター・ブランケット』の剛腕が、ベッドの一端を掴む。
見せつけたパワーならば、巨大ベッドを持ち上げることさえ容易だろう。
ベッドを蹴り、ナツメグに送という高遠の思惑は、事前に潰さ──

 グワッシャ!!
             ガランガラン! ビキ 

        ビキ ブチ
                       ガララララ────ンッ!

北方向から沸き起こった轟音が、その窮地を吹き飛ばした。
誰より早く音に反応した『深淵』は、予期せぬ奇襲に備え、
『ウィンター・ブランケット』の注意を北の壁に向けたのだ。

     ?   ──ビュ オ!

                     バ ゴォォォオオ────ン !!

ベッドに叩き込まれた蹴り足が、
『深淵』のスタンドの手からベッドをもぎ取る!
狙い通り、ナツメグへと吹っ飛ぶベッドを追うように、
挑発交じりの命令を飛ばした。

           ガ ッシ !

果たして、ナツメグも腑抜けではなかった。
僅かな距離でありながら、飛来したベッドを
スタンドの巨腕が見事挟みこみ、受け止めてのける。
これがサッカーであれば、絶好の『ゴールチャンス』だったが──

「およしよ、ナツエ」

高遠の言葉に被せるように、『深淵』が声を発した。

「小さい頃から教えたはずだよ。
 あたしの仕事を邪魔するような真似はするなって」

「『スイート・バイト』で捉えたそいつは、この場で一番厄介な相手だ。
 あたしを舐めてる内に仕留められたのは『超ラッキー』って奴さ。
 その『ラッキー』をおまえが潰すって言うのなら、
 それはあたしへの重大な『裏切り』と見做すよ。
 なんせ、開放したそいつは、
 間違いなくあたしを殺しにかかるだろうからねえ」

「・・・・・・・・・・・・・・・・く」

ナツメグは──ベッドを前に、動かない。
両者の関係が一般の親子以上に濃密であろうことは想像がつくが、
この場に及んで、それはより強固にナツメグを縛る『鎖』と化している・・・・!

11『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/09/11(日) 09:49:18
>>8(ウィル)

浜岡:
「コンパクトくらいのサイズは要るって聞いてるよ。
 材質なんかは、何かが映れば十分ってことだね」

水面を『鏡』としているのだから、個体である必要もないのだろう。

『深淵』こと『スイトート・バイト』を一瞥するが、
ボディラインが浮き出た服装はシンプルで、飾り気はない。
耳や首元にアクセサリはあるが、鏡としては小さすぎる。
他に、鏡と見れる装飾品の類は身に帯びていないようだ。

「『鏡』は外から見えるように持つ必要があるらしい。
 今は水面って『鏡』が傍にあるから、どっかに隠し持ってるんだろうが、
 水面を消すか引き離すかすれば、必ず取り出すって寸法さ。
 だが・・・・参ったねえ、この状況は」

浜岡が言うのは、決死の高遠の突撃で、
ベッドをパスされてなお、動こうとしない『ナツメグ』のことだろう。

   パス!パスパス!

この距離、落下程度の移動速度であれば、
頭部に命中させることは容易だ。
三本の『針弾』を浴び、ぐったりと力を失った女の体を、
真下に走り受け止めるウィルだが、
                           ビ キッ

肘に激痛が走り、取り落としそうになる。
自分の体が、すでに『女性化』していることを失念していた──
肉体的には、大幅に筋力が低下しているようだ。

「──おっと」
                  フシュ  バフン

浜岡がこちらを一瞥した瞬間、
ウィルの肘の真下に『ソファーベッド』が出現。
その柔らかな背もたれがクッションとなり、衝撃を和らげてくれた。
彼女の説明にあった『認知発動』とは、このことに違いない。
ウィルは、アレルギーで動けなくなった女を、床の上に横たえる・・・・


>>9(井上)
生きてはいるが──身動きは取れない。

その巨体が幸いし、かろうじて鼻から上だけは
挟まれた壁から出ている。故に上記の状況は把握できた。
自身を挟んだ凶器が何かも、視界は一部ながら想像がつく。
ベッド──『中折れ式』の大型ベッドだ。

無論、通常の品であれば、この状態からでもぶち破り、
脱出できる程度の代物だが、『破壊不能』の触れ込みは本当らしい──
傷一つつけぬ柔らかさでありながら、
その奥に潜む硬い板面が、これ以上なく囚われの二人を押さえている。
その圧に抵抗の余地はない。『万力』以上の圧倒的な挟撃だ。
試みに身動き出来ないながら押してみるが、
態勢的に初動を殺され、ろくに力が加わらない・・・・絶妙の弾力。
単純なパワーで脱出は『不可能』だ。

井上も状況は同じ、いやより悪い。
低い態勢で捉えられた為、全身をベッドに挟まれた哀れな男は、
ベッドのクッションに顔を塞がれてしまっていた。
顔の横に開いたわずかな隙間から、必死に呼吸しているが、
このまま放置すれば、手をかけることなく『窒息死』する──


     ?   ──ビュ オ!

                     バ ゴォォォオオ────ン !!

           ガ ッシ !

高遠主演の救出劇は幸運に助けられ成功したが、
『主演男優』の腑抜けぶりが、それを帳消しにしそうな勢いだ。



>ALL
ルンクスはおもむろに『スマホ』を構え、
何やら指で操作している──

12エイノー『フィストフル・オブ・クォーターズ』:2016/09/13(火) 17:38:08
>>10
質問です。
・鐘楼から礼拝堂もしくは教会のどこかの天井は今
確認可能だろうか?
・現在と(あるとして)他の天井からのエイノーー
『天使像』の間におおまかにどれくらいの『距離』が
あると想定できるか?

13ウィル『ヴェノム&ファイア』:2016/09/14(水) 18:36:46
>>11

>                           ビ キッ


「ぐ ううぅぅっ!」「やはり これは…!」

男の身体であれば、ここまでダメージは食らわなかったろうに。
やはり女性の身体に不自由さを覚える一方、それでいながら戦うアウレアや高遠らの凄さを実感した。
とにかく、彼女はこれで動けない。ひとまずは巻き添えを食らい辛い床に置いておく。
仮にこの女性を人質とする手段を用いても、意味を成さないだろう。何故なら、『ルンクス』は『ゲス野郎』だからだ。

「ひとまずは『水面』から引き剥がすわ」

片手で『ブランケット』を拾いつつ、『ルンクス』及び『スイート・バイト』に対して回り込むように動き、
スマホの操作に集中している『ルンクス』に針弾を撃ち込む。新たな仲間に指示を出そうとしているのかもしれない。
スイート・バイトが防御に動くだろうが、そうしてルンクスへの射線を塞ぐ軌道に移動させることで、
『水面』から距離を置かせる。そうして『鏡』を出させた所で、『水面』『鏡』どちらも消せば良い。



「・・・・・ナツメグ」「わたしは自分のため そして何よりも『アウレア』のために戦っているの」

「あなたが『スイート・バイト』を正しいと思うなら あなたはわたしたちに敵対すべきだわ」
「大切な人が正しいことを教えているのならそれに従うべきよ」

「でもわたしは もし『アウレア』の言葉が間違っていると思うったら・・・その時は全力でぶつかるわ」
「わたしは彼女と一生を添い遂げるつもりだから」「それがいずれ互いの為になると信じているもの」

立ち尽くす『ナツメグ』に、私見を述べる。最終的に決めるのは彼自身だ。

14井上正『ハッピー・オルガン』:2016/09/15(木) 03:11:08
>>11
【ふゥ〜〜〜…】

冷静になろう、人間のように激昂することはない。とりあえず、井上の呼吸器を酷使する。脳に酸素が行ってればそうそう死なないだろう。

次にベッドだ、どうやら破壊は不可能、首の上だけでどうにかしなくてはならない。
使えそうなクソ人間どもは3人、うち一人はクソ以下、この状況を打破しなくてはならない。
クソデブの精神状態と、それが引き起こす硬直は、井上の扱い方で大体理解している。
動かないということは、拮抗しているということだ、やりたいが、できない。過去のトラウマに縛り付けられているわけだな。
こうなるともう、意思の力では打開できない。様子を見ていると、デブは話しかけられて動けなくなっている。
ではそれを取り払ってやる、デブも一応プロを名乗るなら、一瞬の隙で十分だよな?

ブピッ…

井上は『漏らした』 覚悟ある人間には有り得ない、人として最低に最悪でみっともない行為、ベッドに挟まれたまま、情けなく糞尿を垂れ流す…。
無論井上の意思ではない、だが粛々と排便は続けられる。辺りにはひどい便臭が立ち込める…。
ちなみに、スタンドに嗅覚はないから『ハッピー・オルガン』は平気だ。

『ベッド』のスタンド使いもこちらを見るだろう、自分のスタンド能力が糞にまみれて全く平気なヤツはいない、チラッとでも、一瞬でも、ナツメグから視線を切った瞬間。

【GYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!】

『ハッピー・オルガン』渾身の『大絶叫』が炸裂する。パワーAの大声量は、クソデブの聴覚を麻痺させ、叫び声以外のなにも聞こえなくなるはずだ。
『ベッド』のスタンド使いの声も届くまい、その僅かな隙でなんとかしてくれ。

15高遠 嶺『クレモンティーヌ』:2016/09/16(金) 23:53:43
>>10
やはりというか、容赦のない殺し屋というだけあってこちらの動きを驚異的な洞察力で『読んで』いる。
……唯一と言っていいリードは、こいつは恐らく浜岡さんと違い、こちらの能力をそこまで知らないだろう事。

しかし一歩間違ってたらこちらは強制解除させられて機能不全待ったなしだったろう。
そういう意味では行幸とすら言っていい。

しかし……後一押し欲しい。

無論ナツメグが吹っ切れず敵側に回る可能性もあるだろうが、
しかし動かさせないというだけでこちらの戦力低下は深刻だ。

ルンクスは恐らく菊川を始末するための何かを呼んでいるはず。

ここで因縁を断ち切るには……
せめて『スイート・バイト』と戦うという覚悟をナツメグが選ばないことには……。

「『ターゲット』の護衛に懐柔されかけてんじゃないよ、
 『最強の【殺し屋】』が! そんなことで!」

>ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1314476761/518
>「だが、そんな面倒な立場はゴメンだぜ。
> オレは最強の【殺し屋】・・・・それ以上でもそれ以下でもねぇ」

自分の積み上げてきたものと、それへの自負は、
自分の根幹を作り上げたであろう存在へ歯向かう支えになりうるか否か。
……高遠にはわからない。明確な答えのでない問題だ。

ただ……他に拮抗を変えられそうなキーは見つけられなかった。是非もない。

テンポを落としつつ『深淵』に対し浜岡・ウィルらの方に向けて下がる形で一度距離をとる。(5mよりは離れ、射線を邪魔しない様に)
訓練中にやられ、あるいはやられかけたように、
足元をすくわれたり、超質量マットで踊りの手を寸断させられないとも限らない。

「……浜岡さんから言うことは?」

戻りながら、問うておく。

16『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/09/19(月) 00:23:13
>>12(エイノー・回答)

>・鐘楼から礼拝堂もしくは教会のどこかの天井は今
> 確認可能だろうか?
下図参照。
教会の屋根は平たく、周囲には柵が巡らされているなど、
屋上に近いもの。
鐘楼の(エイノーのいる)高さが『12m』であるのに対し、
これらの屋根は『8m』の高さ。
屋根が『二階』だとすれば、鐘楼は『3階』に等しい。

>・現在と(あるとして)他の天井からのエイノーー
  『天使像』の間におおまかにどれくらいの『距離』が
  あると想定できるか?
下図参照。
『天使』は屋根上にいるが、高度はエイノーと同じであり、
屋根上からは『5m』ほど高い。


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                   ↑突入した入口
   
※突き出した部分は出入り口の庇。屋根と同じ構造。
※屋根はほぼ平面。
※屋根の周囲は高さ『1m』の柵で囲われている。

17エイノー『フィストフル・オブ・クォーターズ』:2016/09/19(月) 17:16:14
>>14
回答感謝。

>>10-11
「忠告有難う。まあ『ただ待っていてくれる』
 とは思っていなかったが」

こちらに来るのはまず『聖母像』だろう、
しかしもう『天使像』を放置する余裕もない。、
『天使像』に最寄の側面に移動、『F・O・Q』
の『発熱』『送風』のカートリッジ能力に全力を注ぎ
『天使像』に『熱風』を叩きつける。

ラッパの吹奏を額面通りに捉えられるものかは
ともかく『音』という『空気の振動』に対し
『熱』という『分子振動』と『風』という『空気の高速移動』を
叩きつけるのはそれなり有効だと判断した。
他に即効性は期待していないがルンクスの体液が
染みる余地があったのなら熱膨張で亀裂を広げる事も
可能だろう。
あと『聖母像』の位置も真下であれば確認できるし
今見えないならこの位置が『避難経路』だ。
『真下にいて『F・O・Q』の『熱風』の前に垂直常勝」
されたら致命的だがその状況ならまだその事態を
確認して『F・O・Q』の『熱風』を止める事もできる。

18『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/09/24(土) 01:06:43
>>13(ウィル)

女性の体の非力を痛感しつつ、
ウィルは毛布を探す──が、見当たらない。

そういえば、女が落下した際、毛布は解除されていたと
思い出すと同時に、伸ばした手の上の空間に毛布が出現し、
ウィルに手渡すように、被せられた。
振り向けば、片目を閉じて見せる浜岡の姿。

    バ ッ

毛布を掴みながら、ウィルは左方向から周り込む軌道で、
『スイート・バイト』とルンクスに近づく。
呼応するように浜岡も動く。
盾の状態を維持しながら、射線を塞がない絶妙の位置取りだ。

  ──パシュウ!

『ファイヤ』が火を噴き、『針弾』をルンクスに放つ。
だが、『スイート・バイト』は動かない・・・・
その注意は、食い入るようにベッドに向けられ、
ルンクスを護ろうとする気配すらない──!

対するルンクスはといえば、両の手でスマホを操作している。
男の注意もまた、完全にスマホに向いているとしか思われなかったが、
その前に立つスタンドは違ったらしい。

     ピタァ ア
             「──おっと。いたいた、こいつだ」

新速の針弾を、今度は二本の指で挟み、止めて見せた。
とてつもない速度と精密動作性を兼ね備えなければ、
こんな芸当は出来ないだろう──それを『余所見』しながら
成功させるとは。
背筋に浮かぶ冷たい汗を、ウィルは感じずにはいられなかった。

攻撃が不首尾に終わるも、ウィルはナツメグを動かすべく、
自身の成り行きと考え方を述べる。
愛する者の為に戦う・・・・それがウィルの原点だ。
だが、ナツメグは動かない。
『ハピオル』を封じたベッドを前に、動けない。

「・・・・それは違うさね、ウィル」

代わりに応じたのは、浜岡だった。

「確かにあいつにとっての『スイート・バイト』は
 あんたにとってのアウレアみたいなもんだろうよ。
                ・
 だが、あんたは──いや、あんたも忘れてるね」

「あたしらの目の前でふんぞり返ってるあれは、
 確かに本物、正真正銘の『スイート・バイト』だがね。
 同時にルンクスの『嫁』でもある・・・・
 いわば、洗脳された状態って奴さ」

「洗脳されてる相手の言うことを真に受けてたら、
 洗脳を解くことなんて出来るわけないのさ」

同じく、ナツメグに声をかけていた高遠も、
お手上げとなかりに戻って来た。浜岡と並び立つ。

>>14(井上)
まずは空気の確保──これはそう難しくはなかった。
肺機能を上げ、僅かな隙間と体内に残った空気をかき集めれば、
もうしばらくの間は酸素は持つだろう。
もっとも、激しく動かせばその限りではないが。
そして──

  ブピッ… ビチッ
          ブリブリブリ!

             ブリブリブリブリ……ビチチッ!

『ハッピー・オルガン』に良識などない。
まして井上絡みとなれば、なおさらだ。
ベッドの中で漏れ出た大便は、隙間なく閉じたマットレスに阻まれ、
床に落ちることこそなかったが、ひどい悪臭を生むことに成功した。
予想通り、『スイート・バイト』の注意はナツメグから離れ、
ベッドの中の自分たちに向けられる。

   【GYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!】

同時に、『ハッピー・オルガン』があらんかぎりの大絶叫を放つ。
その音でナツメグの耳を塞ぎ、母親の影響を脱させようとの考えだったが、
すぐにも、それは失敗であると気付かされた。
一つ、『ハッピー・オルガン』の顔は鼻から下がベッドの中だ。
音は十分伝わるとはいえ、絶叫の半分以上はマットレスに防がれ、迫力不足となる。
そして二つ──耳を塞いだところで、
『ナツメグ』の受ける呪縛が消えるわけではないこと。
【殺し屋】を縛っているのは声による能力ではない。人間性なのだ──

他の連中も助けに来る気配がない。最悪だ。

19『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/09/24(土) 01:22:07
>>15(高遠)
高遠もまた、ナツメグを叱咤する。

そのあばた面が、一瞬だが大きく歪むのを高遠は見た。
最強の【殺し屋】──その単語は確実に、ナツメグに刺さった。
男の中で、その誇りと自負は極めて大きなものに間違いない。
しかし・・・・おそらくは高遠の想像通りなのだろう。
浜岡の説明から察しても、『ナツメグ』の生い立ちは特殊だ。
母親に過剰な思い入れをしている可能性は高い・・・・
所詮は他人、仲間になって間もない高遠らの言葉がどれだけ役に立つか。
とはいえ、他にかける言葉もない。

『スイート・バイト』がベッドに注意を向ける隙をついて、
高遠は大きく後退。浜岡に並び立つように戻った。

「あたしからかい?
 この世の真理を説いたって、
 あたしが言う限り、アレの神経を逆なでするだけさ。
 あんたたちが説得した方が、まだマシってもんだよ」

水を向けられた浜岡は、大きく息を吐くと、
わずかにウィルと高遠の顔を見比べた。

「・・・・『ヒント』をあげようかい。
 あの馬鹿が動けないのは、『スイート・バイト』を殺せないからさ。
 だが、あたしらの目的は『そっち』じゃない。
 ルンクス打倒の邪魔をさせず、けれど殺さずに済ませる──
 【殺し屋】には出来ないやり方で、あたしら『引き受ける』しかない。
 つまりは──【護り屋】の出番ってことさ」


>教会内の全員
         ザ ザザッ
               ──ヴュンッ


まったくの、唐突に──
スマホを構えたルンクスの傍らに現れた、
一人の『少女』の姿を、全員が捉えた。

──それは、実に奇妙な『存在』だった。
人間ではない。生物ではない。
スタンドでもない。物質かどうかさえ、定かでない。

一見すれば、明らかに『二次元』のイラストでありながら、
『腕利きのモデラー』の造形のように、
それは完全なまでの『三次元』を獲得し、完成している。

角ばったフォルムの甲冑は、一面に『迷彩』が施され、
近代的かつ軍事的な印象を、見るものに与える。
武器の類は持っていないが、ヘルメットには小さな付属物が複数、
アクセサリのように飾られている。
少女の顔から伺える年齢は10代──背は低く、見るからに『華奢』だ。

「よく来てくれたなァ──『ヒトマル』」

『ヒトマル』──そう呼ばれた謎の少女は、
おもむろにルンクスに飛びつき、爪先を宙にぶらさげたまま、
黒い首に腕を伸ばして、熱烈な口づけを交わした。

               ゴ  ゴ

「さっそくだが、ネズミを一匹狩ってもらいたい。
 おまえの『設備』なら、造作ないだろ?」

              「・・・・了解、です」

少女の声は、鈴を振るように美しい。


                                   ゴ   ゴ   ゴ

20『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/09/24(土) 01:49:55
>>17(エイノー)

鐘楼の東側から身を乗り出し、
『フィストフル・オブ・クォーターズ』は、その腕に宿した『機能』を
『8m』先に浮遊する『天使』へと突き出す。
真下を確認するが、おそらくは『聖女』であろう敵影はない。

ジャキン! ヴヴヴヴ
                    ビ ュボォオオオオオ ────ッ!


──『闘乾熱風(マーシャル・ドライアー)』。
かつてスヴァルトの発現した『カバ』を燃やしてのけた荒業が、
今、大気を灼いて走り、『天使』へと向かう。
浮遊する『天使』に回避の兆しさえなかったのは、
無警戒だったからか、それとも『熱風』が見えなかったからか。

            ド ジュゥウウウッッ!!

ともあれ──熱風は、まともに『天使』を捉え、
その羽もろとも、炎上させた。
ラッパの音は目論見通り乱れ、
炎をまとった『天使』は、『ラッパ』を口から離して空を掻く──

         ──シュ オ!

直後、『天使』の体表が、
生物的なそれから、『石』のそれに変化した。

熱風が吹き荒れる中、『天使』の石像は
まさに石の如く、真下へと落下していく──
その身を焦がす炎を、上空に置き去りにしながら。

今しも、ラッパの音は消え、他に敵影はない。
だが、『闘乾熱風』の射程は、『8m』でギリギリだ。
このまま屋根に落ちれば、そこまでは届きそうにない──

21エイノー『フィストフル・オブ・クォーターズ』:2016/09/27(火) 21:28:49
>>18-20
「『下降』の自信はあったが『射出』はどうなるか。
『やってみる』以外の選択もないが」

『F・O・Q』右腕の『発熱』を抑えつつ先行し
下0.5m前1mほどに移動させる。
直後屈んで麻痺しつつある足のバネを全身で補い
とにかく『F・O・Q』より遠く飛ぶ。
しかる後ただちに『F・O・Q』の左上の『送風』を
一瞬全力で鐘楼の壁に叩きつける。
『自分の襟を掴んで自分の体を浮かせる事はできない』
これは真理だ、しかし
『鋼鉄を力いっぱい殴って弾かれる』事は出来るのだ。
『鐘楼の壁』に弾かれた返りの風は既に『自然現象』だ、
『F・O・・Q』の『送風』本来の2〜3割あれば良いだろうが
全身でそれに乗れるかやってみる。
可能なら『F・O・Q』を前方回らせ右腕の今はパワーAに満たない
ガード寄りのエルボーを入れつつエイノー自身でしがみつきたいが
予想以上の効果だった『炎上』も消えた、また復活してかわされるか
『聖母像』の『飛び蹴り』などの奇襲も十分あるし限られた時間で
出来る行動にも限りはある、『今』は『出来てここまで』だ。

22エイノー『フィストフル・オブ・クォーターズ』:2016/09/29(木) 16:59:42
>>20
一部訂正、『飛び降りる先』は『F・O・Q』の背後、
『送風』の腕は後ろに回しエイノーの脇か肩越しに
『鐘楼の反射風』が弱まる都度『送風』を斜め下
礼拝堂の屋根に送る事を繰り返す。

反射風を利用する以上『送風』は一瞬でかつ
小刻みに行う必要がある、そうしないと
『送風』自体で反射風がかき消えるからだ。

23ウィル『ヴェノム&ファイア』:2016/09/29(木) 21:39:14
>>19

「───────────────」

分かってはいたことだが。
己がスタンド、『ヴェノム&ファイア』。その最優たる点である、神速の針弾。
それですら、この男の前では『周囲を飛ぶ蚊を追い払う』以下のものでしかない。
同じ人間でありながら、厄介な人間に厄介な『スタンド』を与えたものだ。

「『洗脳』・・・?」
「無生物にも効果は浸透するのなら 作られた存在である『スイート・バイト』にも攻撃は効くのね」

「そして新手・・・・・?奇妙な装いね」「プログラムでも『嫁』にしたのかしら?」

時間がない。新手の『嫁』が来た以上、菊川が危険だ。彼の命も勿論だが、同時に彼のスタンドが
効果を失えば、『ルンクス』をまた逃す危険性が出てくる。
早急に『スイート・バイト』及び『ゼロマル』と呼ばれた少女を無力化せねばならない。
そしてそれには、最低でも『ハッピー・オルガン』の力は不可欠だ。

「力を貸して『ナツメグ』」
「彼女が正気でないのならば・・・絶対に元通りに戻すべきよ」
「わたしたちなら彼女を殺さずに無力化できる」「それが私たちのやり方だもの」
「・・・今動かなければ あなたは絶対に後悔するわ!」

24井上正『ハッピー・オルガン』:2016/09/30(金) 02:56:59
>18
「コロシテ…コロシテ…」

井上は声なき声で咽び泣いた。

『ハッピー・オルガン』は沈黙している。
首は回せるか?

25高遠 嶺『クレモンティーヌ』:2016/09/30(金) 22:53:51
>>19
単純に殺す事は不可能、となれば

「『鏡』の破壊による、撃退……」

あの汚い物体を排除した上で出されるであろう鏡を壊し、追い払うしかないって事ね。
それが出来るまでナツメグ、『ハッピーオルガン』は動けないと見たほうが良いのか?
……自分の手で解除しにいけるだろうか。ちょっと考える。『深淵』が許す可能性は低い。


電話から更に呼び出すのを見てまたも眉根が歪む。

迷彩のフォルム、そして名前と双方のやり取り、その物言い。
軍事ブツ……屋内という状況的に多分、『戦車』の擬人化イラストかなにかだろうか。
うちのそういう趣味がある兄さんがよく収集していた覚えがある。
私はなんでわざわざ無機物を人、しかも女にするのか不思議に思っていたものだ。

ルンクスのやつには格好のネタというわけだ。

 これは片っ端から始末していくというよりは
 致命打を持つ敵を倒しながらルンクスを殺るという戦いになるだろうか。
 だがいちばんは菊川とウィルの死守だ。
 そして、その菊川をどうこうしようとしている以上目下最大の敵は『ヒトマル』なる名の何か。

菊川の隠れている『司祭室』に通じる、
教会内右側の扉と『ヒトマル』間の導線を遮る様に動く。

浜岡さんがそこを受けてくれる、もしくはヒトマルが左側の扉を狙い動くようであれば、
ナツメグ側に『深淵』から回り込んで行きたいところだ。


  ※再掲希望:現状の位置関係を地図で示すとどうなっている。

26『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/10/08(土) 05:44:09
>>21-22(エイノー)

   バ   
       バ バッ

斜め後方に『送風』の右腕を構える『フィストフル』。
もはや痛みすら消え、感覚の麻痺した足を踏み込み、
エイノーは全身のバネを駆使して、鐘楼の下、
眼下『5m』の屋根部分へと跳躍した。
刹那──
                    ──ゴ ォオオン!!

鐘楼の壁を打った豪風が反射し、エイノーの背中を押す。
騒動通り威力は半減するも、空中の物質が対象なら、なお十分。
『8m』の距離、足の負傷の『マイナス』を、
『5m』の高度差と『追い風』の『プラス』が上回った!

            グ ゥウウン

斜め下に迫る屋根上には、先行して落下する『天使』の姿。
見るからに『石像』だったそれは、着地の寸前で『生物』に変化し、

   バッサ!!

その羽を強く羽ばたかせて、落下の勢いを相殺する。
その隙に──エイノー渾身のエルボーが叩き込まれた。

               ──パッキィィン!!

石の感触はない。むしろ鳥に近い脆さ。
肘を叩き込まれた右の羽根が根元から千切れ飛ぶ。
床に転がったそれは、乾いた石の音を立て、砕け散った。
捨て身の一撃だったが──これで機動力は奪ったはずだ。

態勢を崩し、もろともに伏せた『天使』を見据えるエイノーは、
その視線の先に現れた、もう一つの影を見逃さなかった。
世界で知らぬ者とてない、『聖母』の横顔──
その全身に、何故かおびただしい『返り血』を浴びたまま、
『マリア像』は屋根周囲の柵を軽やかに乗り越え、屋根上に到達した。
両者の距離──『12m』。遮蔽物の類は『なし』。

現在の状況:
               ■■■■■■
               ■■■■■■
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   ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
   ■■■■■■■■■. 塔塔塔 .■■■■■■■■■
   ■■■■■■■■■. 塔塔塔 .■■■■■■■■■
   ■■■■■■■■■. 塔塔塔 .■■■■■■■■■
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   ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
   ■■■■■■■■■■■■エ■■■■■■■■■
   ■■■■■■■■■■■■天■■■■■■■■■
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■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
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   ■■■■■■■■■■■■■■マ■■■■■■■
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               ■■■■■■

27『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/10/08(土) 05:44:42
>>23(ウィル)
ピッチャーの投球に対する、キャッチャーの捕球。
攻撃を重ねて感じ取れたものは、圧倒的な『安定感』だった。
この距離、この状況で撃つ限り、
『エンジェルズ・ラダー』の防御を抜ける可能性は、
限りなく『ゼロ』──その事実を痛感する。
まさに悪魔のような『精密さ』は、『神速』すら凌駕する。

「生物・無生物問わず。
 無節操な能力みたいだからねぇ」

浜岡が言葉を受け、ルンクスと『ヒトマル』を一瞥する。
だが、正面に構えるのは、あくまで『スイート・バイト』だ。
『深淵』もまた、本体である浜岡を視界から外せない。
視線とプレッシャーで、互いの動きを封じているようだ──

『スイート・バイト』:
「──ハッ。
 『新参』だけに、いい顔させるわけにゃいかないねえ」

長い黒髪を梳き上げ、意を決したように顔を向けた先は、
『大型ベッド』に囚われた『ハッピー・オルガン』と、
それを受け止めた『ナツメグ』だ。

                    ザッ  
「・・・・お待ちよ」「待たないねぇ」

浜岡の静止を振り切り、大股に『ナツメグ』へと歩を進める美女。
スタンドにすら構えを取らせぬ大胆な足取りは、
『ナツメグ』に対する絶対的な『自信』の表れだろう。

『5m』・・・・『4m』・・・・

ウィルの言葉を聞いたはずの『ナツメグ』は、なお動かない。

「そうだ・・・・いいコだよ。
 全部、母さんに任せときな。
 そいつの『始末』も・・・・こいつらの『片付け』も」

      ザッ    ザッ

「・・・・ははは、はっははははははは!」

                       ガシィ!

突如、『ナツメグ』が笑い出した。
そのスタンドが腕を繰り出し、ベッドの隙間から突き出た
『ハッピー・オルガン』の頭を鷲掴みにする──!

>>24(井上)
「・・・・ははは、はっははははははは!」

                       ガシィ!

──もはや首が動くも動かないもない。
ウィルの説得を受けていた『ナツメグ』は、
突然笑い出し、『ハピオル』の頭を鷲掴みにしたのだ。

「おおくせェ!
 ・・・・おまえ、無茶苦茶だなぁ」

切れ込みのような『ナツメグ』の細い目が、
奇妙な親しみを伴い、自分を見つめていることに
『ハッピー・オルガン』は気付いた。

「『人間じゃない』から出来る無茶苦茶・・・・・か。
 確かに見習うべきもんがあるかもなぁ。
 【殺し屋】ってーのは『死神』みてぇなもんだ。
 『死神』が親を相手にブルっちまうってのは、
 幾らなんでも情けねぇ話だったぜ」

「越えられない一線はある・・・・が、
 ルンクスを倒すのと、親を相手にするのは別の話だ。
 ウィル、高遠・・・・それにババァ。
 母さんの相手は、おまえらに任せる。
 『絶対に殺さない』──約束は必ず守ってもらうぜ」

「おまえもだ、『ハッピー・オルガン』。
 おまえはオレと組んで、ルンクスの相手をしろ。
 オレの親は『狙うな』──でなけりゃ今、おまえを殺す。
 代わりにルンクスなら、思う存分遊んでいいからよ」


   「・・・・・・・・・・!」  ザッ ザッ

『スイート・バイト』が明らかに血相を変えた。
その歩みが自然と早まる──残り数歩。もはや猶予はない。

28『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/10/08(土) 05:45:39
>>25(高遠)
──『深淵』は、鏡なしでは存在できない。
浜岡の話が本当であれば、鏡像そのものを倒せずとも、
所持する、或いは周囲の鏡を壊せば、封じられるはずだ。

一方、新たに出現した奇妙な『嫁』の姿に、
高遠は『見覚え』があった。

兄が遊んでいたスマートフォンのゲームで、
まったく同じ外見のキャラクターを見たことがある。
詳細はまったく聞かなかったが、
            タ ン ク
ゲームの名前は確か──『戦車娘コレクション』。
擬人化、いや美少女化した『戦車』のゲームで間違いない。

「ほう・・・・知っていたのカ、高遠」

高遠の顔色を読み取ってか、
ルンクスは悦に入った表情を浮かべる。

「──ルンクス・ミーツ・ジャパン!
 オレがこの国に導かれたのは『運命』だった。
 『二次元』の女をこれほどまでに追及する国民性に、
 このルンクス、敬意を表する・・・・ッッ!」

「この『ヒトマル』は最初の一人だが、
 世界を掌握するための、偉大な『一人目』だ。
 日本に帰国次第、あらゆるゲームから『嫁』を集める!
 無生物の『嫁』は知能が低く、実戦に脆いケースが多い。
 モデルが『戦闘用』ではない以上、それは最大の弱点だったが・・・
 この『クールジャパン』は一味違う!
 元より知力と戦力を兼ね備えている・・・・
 そして言うまでもなく、この上ない『美しさ』も」

「その『敬意』をもって、
 『メイド・イン・ジャパン』から最初の『嫁』から選んだ。
 屋内戦、そして隠密戦に於いては、悪魔すらブルっちまうほどの『猛者』だ。
 どこかに隠れている『ネズミ』も・・・・すぐに見つけ出す」

     カシュ!   カチ カチッ
    
『ヒトマル』の側頭部から、
ちっぽけな『広角アンテナ』が生え、動き始めた。

              ピピ ピ ピピ……ピ

「ターゲット、発見しました。これより排除に向かいます」

      ザッ!

だが、すでに高遠は奥に向かう扉の前だ。
『司祭室』の菊川を死守すべく、『護り』を固めてある。
『音楽』を伴う迎撃態勢で、『ヒトマル』を待ち構えるが──


『ヒトマル』:
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

      ヴ ゥゥ ウン

突如──『ヒトマル』の姿が、色褪せる。
走査線のような横ストライプのノイズが全身に走り、
次の刹那には、大気に吸い込まれるように掻き消えた。

               ──バシュウ!

「──行ったか。
 ははは、はっはははは!」

一人残されたルンクスの高笑いが、チャペルの中にこだまする──


現在の状況:

■■■■■■■■■■扉扉■■■■■■■■■■
■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□■
■□■■扉■■■■■扉■■■■■■扉■■□■
■□■□□□■□■□□□□■■□□□□■□■
■□■□□□■□■□□□□■■□□□□■□■
■□■□□□扉□■■■■■■■□□□□■□■
■□■□□□■■□□□□□□■□□□□■□■
■□□■■■■■□□祭壇□□■■■■■□□■
■■扉■■■■□□□□ル□□□■■■■扉■■
■□□□□ナ□□.ス□□水□□□□ウ□□高□■
■□□□□□□□□□□□□□□浜□女□□□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
扉□〓〓〓□〓〓〓〓□□□□〓〓□〓〓〓□扉
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□■
■■■■■■■■■■扉扉■■■■■■■■■■

□:約1m×1m ■:壁 〓:椅子
祭壇:倒れている
ナ:ナツメグ、井上、ハピオル
ス:スイート・バイト 女:花嫁(行動不能)

29エイノー『フィストフル・オブ・クォーターズ』:2016/10/09(日) 12:53:15
>>26-28
予想以上に良い結果が出たが『敵の増援』も来てしまった。
とりあえず当初の目的を果たそう。
エイノー本隊は立ち上がりつつ『F・O・Q』『送風』パワーを
最小限に抑え倒れた『天使像』の『ラッパ』『頭部』を狙って
ワンツーフック(パワーA未満ス精密BC)。
『ラッパ』が見えていないなら『頭部』と胸部』だ、
それで吹奏はしにくくなるだろう。
完全破壊を狙う余裕はない、三撃目直前『送風』『発熱』に
パワーを戻しまず『天使像』に5割ほどの『送風』を一瞬叩きつけ
その反射風を後退の追い風にしつつこちらに迫るであろう
『聖母像』に反射がいく角度で『天使像』を撃墜したよりは
威力半減の『熱風』放出。

あの『聖母像』の『赤』はおそらく教会に入る前に見た赤か
先に焼き潰したエイノー自身の『赤』と同種の恐れがある。
『聖母像』が『ハッピー・オルガン』と井上に見せた『反射』を
考えると直接攻撃は危険なので『天使像』のとどめ狙いを
『反射』させてもらう。
引力や重力まで反射させていたら地球上にはいられないので
相応のオンオフはあるのだろう、そして反射元の『天使像』相手に
『熱風』を返してくれると充填時間不測分の『熱風』の威力を
補ってもらえて大変助かる。

30ウィル『ヴェノム&ファイア』:2016/10/10(月) 22:06:09
>>27

「─────」

『ピクリ』

ナツメグが『ハッピー・オルガン』の頭を掴んだ瞬間、思わず銃を握る手に力がこもる。
彼と出会って間もない自分には、その本心を見抜く力がない。
だが最悪、ここで井上が始末されてしまうくらいなら、ナツメグを敵に回してでも立ち向かわねばなるまい。

だが、それは杞憂に終わったようだ。


>「越えられない一線はある・・・・が、
> ルンクスを倒すのと、親を相手にするのは別の話だ。
> ウィル、高遠・・・・それにババァ。
> 母さんの相手は、おまえらに任せる。
> 『絶対に殺さない』──約束は必ず守ってもらうぜ」

「命に懸けても」

微笑み、『ナツメグ』の言葉に頷く。
元よりこの『ヴェノム&ファイア』、殺すことより無力化する方が本領だ。
まずはその場で、毛布を肩にかけながらスマホを取り出す。
スマートフォンには本体を『鏡』にする機能がある、それを起動して『ヴェノム』を携帯に触れさせる。
記録から『嫁』アレルゲンを消去、代わりに『鏡』アレルゲンを入手。
そして『ファイア』に針弾として装填する。こちらから見えない箇所に隠しているのなら、
炙り出させてもらうとしよう。もっとも、まずは水溜りから離さなければならないが。

31井上正『ハッピー・オルガン』:2016/10/12(水) 01:31:47
>>27
【散々ブルッといてよォ〜? 今更なんだァ〜?
その脂クセェ手を離せよクソデブゥ〜〜〜〜………ケッ、あのチンコ野郎をブッ殺したら次はお前だ】

ナツメグの申し出を『快諾』する。
ベッドをこじ開けるように全身に力を込める、すぐに動き出せるようにだ。

32高遠 嶺『クレモンティーヌ』:2016/10/13(木) 19:48:55
>>28
高遠からすれば間違いなく頭がおかしいタイプの人間だが
その『スタンド能力』がイカレ野郎を最大の危険人物にしている。

               ダンユウ
「……頼んだわよ『主演殺し屋』」

ナツメグに言い過ぎたことを詫びるつもりで声がけし、
『ヒトマル』の消えた空間を睨む。

戦車だったら……索敵の他に……『迷彩』?

ルンクスの口ぶりはフェイクで、今この瞬間はまだ此処に居るという可能性を考える。
だとすれば、こちらを抜けるより奥のナツメグ側に向かう可能性がある。

もちろん、壁を抜けられるような、テレポーテーションみたいな奇天烈な能力がある可能性もある。
だが、高遠の勘は迷彩ではないかと告げている。


「浜岡さん、目の前広くに飛ばせるものってありますか
 今の奴、もしかしたら『まだ居て見えないだけ』かもしれない」

一応ドアをすぐにでも開けられる姿勢、
そしてすぐ飛び出せるようにしつつ。

テンポは中程度。 そろそろ体が悲鳴をあげるかもしれないが
休む暇はなさそうだ。

33『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/10/18(火) 02:33:31
>>29(エイノー)

      グ ググッ

同時に立ち上がろうと試みるエイノーと『天使』。
『天使』の体から石の色が消え、生気が蘇るのがわかる。
火傷を負った両足はもたつき、エイノーが遅れを取るが──

     ドン! ドン!

──敵はスタンドの射程範囲内。
態勢半ばで仕掛けた『フィストフル』の剛腕が唸り、            
ラッパと頭部、その両方に拳を繰り出した!

         カキ キ

拳が命中する直前、ラッパと頭部は『石化』するも、

       バキィン! バギャアッ!!
                     ピシ!
手加減してなお有り余る、その破壊力。
石のラッパは右手ごと粉々に四散し、
幼い表情を刻んだその頭部には、大きな亀裂が走った。

     ボッ !!

最後に強風を叩き付け、その反動を利用してエイノーは立ち上がる。
『天使』は再び倒れ伏しており、それ以上動くことはない。
また、この状況では、『マリア像』に反射で風を向けるのは無理だ──

               ダ ダ ダ ダ

ここまでのやりとりの間にも、『マリア』像が迫る。
互いの距離は『6m』。
『返り血』を浴びたその横顔は、全力疾走にそぐわぬ
涼やかな佇まいのまま──まっしぐらに、エイノーへと向かってくる!

>>32(高遠)
浜岡:
「ふぅん。
 ま、やってみようかね」
                ズギュン!
高遠の言葉を受け、
『ウィンター・ブランケット』の手に『羽根枕』が出現する。
顔の前に上げたそれを、キャンディーの袋を開けるように、
無造作に破り開けると──
                  ブゥゥウウウウ────ッ

口を尖らせたスタンドの口から噴き出す突風。
枕の中身は瞬時に吹き散らされ、
前方の空間を雪景色さながらの景色に変貌させた。
風は一瞬で止まり、羽毛は逃げ場なくゆるゆると落下する──が、
視界で確認する限り、不自然に留まる様子や気配はない。

『踊り』の体への反動はまだ感じられない。
ここまで、椅子を蹴る程度で、激しいダンスを踊っていないからだ。
とはいえ、『ウォーミングアップ』はここまでだろう。

                            ゴ   ゴ ゴ
『ハッピー・オルガン』の解放を合図に、
二人の敵が、初めて自ら動き出す。

              ゴ   ゴ

ルンクスが、『ナツメグ』と『ハッピー・オルガン』に。
そして『スィート・バイト』が、こちらに振り返る・・・・!

 ゴ    ゴ

34『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/10/18(火) 02:34:19
>>30(ウィル)

「命に懸けても」

微笑み、『ナツメグ』に誓うウィル。
その笑みを消したのは、自身に込めていた『アレルギー』だった。

意識の外であった為、わずかに気付くのが遅れたが、

突如出現した『ヒトマル』に出ていた『嫁アレルギー』は、
その姿が掻き消えた瞬間、閃光の如きスピードで遠ざかり、
北西(地図右上)方向、『6m』ほど先に出現したのだ。

高遠の要望を受け、浜岡が確かめた行動を待つまでもなく、
ウィルは理解する──菊川の生命が風前の灯火であることを。

ポケットからスマホを取り出すウィル。
鏡モードにするまでもなく、タッチ前の暗い画面は、
戦場と化した教会の風景を映し出している。『鏡』ならこれで十分だろう・・・・だが。
(まだ『アレルギー』は切り替えていない)



>>31(井上)
『ナツメグ』:
「てめぇくらい単純に生きられたら、
 人生さぞかし楽しいだろォ〜よ。
 長生きはしねェだろぉがな〜〜〜ッ」

憎まれ口ととともに、スタンドの手が頭を離れる。
太い指先が向かう先は、『巨大ベッド』の側面に生えたレバーだ。

                      「──およし、ナツメ!」
「・・・・その名でオレを呼ぶんじゃねェよ。
 何度も言わせんな。オレは『ナツメグ』・・・・
 『タイトロープ』の【殺し屋】、『ナツメグ』だ」

        ガチャリ
               バシュゥン!

レバーを引くと同時にベッドは伸長し、
『ハッピー・オルガン』と井上を解き放つ。

「おう、あの『人間性器』を始末した後なら、 デビル
 いつでも勝負してやる・・・・暴れて来い、『悪魔』」


   ド ド ド  
               ド ド    ド ド ド

ルンクス:
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
                     ザッ

無言でこちらを見つめる『黒人』が、
今、初めて自ら、戦場への一歩を踏み出す。


>ALL
いつの間にか、
ラッパの音が止んでいることに気が付いた。

35ウィル『ヴェノム&ファイア』:2016/10/22(土) 21:10:21
>>34

─────ラッパの音が止んでいる。エイノーがやってくれたのだろうか?

「『ヒトマル』・・・既に向かっているわ!」

だが、それよりも優先すべきは『ヒトマル』か。
先に『スウィート・バイト』を無力化してから抵抗する菊川を助けに向かおうかと思ったが、
菊川の防御力を持ってしても長くは持たなさそうだ。
舌の根も乾かぬうちにで『ナツメグ』には申し訳ないが、自分がこの場を離れて向かうべきか。
もしこれ以上『ルンクス』の体液を浴びせられたなら、何が起きるか分からない。

しかし、『花嫁同士は互いに傷付けてはならない』というルールがある。
並苗に針弾を撃てたように、直接傷付けない程度の攻撃なら可能なようだが、
あの『ヒトマル』とやらはルンクスの言葉からして、さぞ力自慢なのだろう。
果たして自分を傷付けずに戦えるか?

「ごめんなさい『ナツメグ』」
「わたしが行くわ」「ミスター・キクカワはわたしが守りに行く」
「二人には難しいお願いをするかもしれないけれど・・・」

特に反対意見もなければ、そのまま『ヒトマル』の後を追って向かいたい。

36エイノー『フィストフル・オブ・クォーターズ』:2016/10/23(日) 06:22:03
>>33-34
・『聖母像』の『能力』は『愛には愛もて悪には悪もて返す』
『慈愛』に基づく『反射』である。
・『返り血』はエイノーの足を侵食した『赤』である。
(この場合『天使像』に由来する筈だが独立するか
 最後の力を振り絞っているのだろう)

以上の考察が外れていれば即死かほぼ絶体絶命と規定して
以下の行動に入る。

『エイノーの両手を『F・O・Q』のカートリッジに被せ
『聖母像』に全力で『熱風』を照射し続ける』。

それは以下の行程を狙っての事だ。
まず『熱風』は『聖母像』に到達する。
それを『反射』した場合面白い状況が起こる。
『反射』である以上継続している『F・O・Q』の『熱風』
と拮抗して『熱』は前進できない、つまり『聖母像』の
体表正面の面積に圧縮された物理現象として『高熱源』が発生する。
それの継続する『熱風』に呑まれ『反射』の『送風』が終れば
再び『熱風』として『反射』対象になるが状況は変わらない、
いや、次はより大きい(『F・O・Q』が加えた分)『高熱源』となるのだ。
元よりこの灼熱の中で『赤』の行動する余地はない。
30秒間の灼熱のラリーを傍観する他はない。
エイノーと『聖母像』もまた無事にはすまない。
パワーAの熱量蓄積である、必ずどこかの時点で「独立した害意ない
『高熱源』が互いの物理、あるいは周囲の空間に致命的影響を及ぼす。
地下深くや密閉された金属容器の中でもない限り『自然』は必ず
『大気爆発』などの暴力的手段をもってでも『熱の均斉化』を図るからだ。
カートリッジを覆った理由は『一秒でも長く熱から保護する』ためだ。
この6mの距離と『熱風』以外にもはやエイノー本体のガードはない
(リソースは全て『発熱』『送風』に振った)。

37高遠 嶺『クレモンティーヌ』:2016/10/23(日) 23:50:10
>>33
「……ぐっ」

一瞬で脂汗が浮かびだす。

何もない……勘が外れた。

つまり、敵は菊川を補足していて、
テレポートが出来るやつであり、
その菊川の側へ移動しており、『時間が無い』。

「いえ、私が行く。護衛しなければ不味い。

 同じスタンド使い同士なら、こちらに有利な要素は
 近距離の戦闘を阻害しない、『貴方』よ」

移動速度を加味しても。何より自分のミスだ。
捨て鉢になるわけではないが、自分なりに勝つ道を探って考える。考える。諦めるな。

「……余裕がある時でいい。奴が移動したら教えて」

ウィルにそう告げ、扉を開ける動きをとり菊川の潜伏している『司祭室』へ向かう。

「菊川さん! 側にいる!」

肉声を上げながら、敵を探しつつ飛ぶ。

38井上正『ハッピー・オルガン』:2016/10/24(月) 11:23:34
>>34
井上は力なくベッドに横たわっている。
スンスンと鼻を鳴らして嗚咽を漏らし(糞も)、人生の最低期を満喫しているようだ。

「もういい…帰ろう、帰ろうよ…どうでもいいだろこんなやつら…そもそもスタンドってなんだよ…俺はなにもしてないよ、
全部あいつのせいだ、死ねばいい、全部死んでしまえばいい、死ね、死ね、死ね、世界中死ね、死ね、死ね、死んでしまえ」

【死ね】「死ね」【死ね】「死ね」【死ね】「死ね」【死ね】【死ね】「死ね」【死ね】「死ね」【死ね】「死ね」【死ね】

【「死んでしまえ」】

絶望が憎悪にすり替わり、『スタンド』と『本体』は今初めて、これ以上なく『同調』した。

ビュバッ  ガシィッ

井上はベッドから飛び降り、ベルトを緩めた。
『ハッピー・オルガン』はベッドを掴んで持ち上げる。
投擲はダメだ、あっけなく逸らされる、ならば直接殴打しかない。
このベッドは能力によって生成されたものだ、解除はできるだろうが、触れずにできるか、できないかそれだけでも知っとく価値はある。
下手に道具を出すと逆利用されるってことを学ぶだろうしな。

『ハッピー・オルガン』はベッドを掴んだまま、ルンクスに近づく、歩いて、ゆっくりだ。
井上は距離を取りつつベッドの能力の女を見ている。背後からの攻撃はマズいが、こうして前方と後方同時に気を払うことができる。

39高遠 嶺『クレモンティーヌ』:2016/10/25(火) 09:29:20
>>37
訂正と追記

ヒトマルがそういう技能を持つ以上、菊川を隔離だけさせておく訳にはいかない
しかし、かといって数を割いたら敵への勝ち目は薄くなる。
こちらの近くに来てもらうしかないか。

「今から、やります!」

扉を開け(てもらうか自力で開けるかし)たあと、敵を探すのではなく菊川に壁越しに警告し、一端の解除と退避を促してから
扉を開けた後の目の前の壁を高遠の脚を使いフルパワーで蹴破らせる、破ス精ABB

40『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/11/04(金) 18:03:30
>>36(エイノー)

         ヒュ   ゴォオオオオ────── ッ

迫りくる『マリア像』に対して、
スタンドの両腕に生えた『噴射口』を向け、
『熱風』を放射する。
エイノー自身はスタンドの『カートリッジ』を手で覆い、
ダメージ覚悟で保護する態勢だ。

『マリア像』の『能力』が『反射』であるとすれば、
体表に受けた熱は攻守の両者に発生し、
その上昇は留まることを知らない。

──それがエイノーの予測だが、
果たして、現実はどのような作用を引き起こしたのか。


 ド   ド ド
 
             ド  ド  ド  ド


人すら吹き飛ばさん勢いの『熱風』に呑まれる『聖母』。
その美貌はただれ、髪は燃え上がり、
大きく姿勢を崩した後、爪先が床から離れた。

   ボ!

同時に、エイノーの前半身を襲う灼熱。
顔が灼け、思わず目が塞がる。髪の焦げる臭いは自前のものだ。
だが、風に押される感覚はない──姿勢の崩れもない。
『フィストフル』も同様。両腕は揺るぎなく、
『マリア像』に向けられたまま、熱風の放射を続けている。
もっとも、エイノーに敵の姿を見る余裕はすでにないが──

       ゴ ト ン !

故に、前方で響いた重い音の正体は確認できない。
同時に、顔の皮膚を焼く前方からの『熱』が消えた。
熱風の放射は継続しているにも関わらず──だ。

 ゴ!
     ヒュゴ   ォ オオオオオオオオ──────ッ !!

>>35>>36(ウィル)

消滅と同時に教会奥へと移動した『ヒトマル』。
菊川の命の危機は、ルンクスの開放に直結する。

一行の中で、もっとも早く危機を察知した責任を感じ、
ウィルは自ら、菊川の救出に向かうことを提案するが、
高遠はそれを押しとどめ、目前にある扉を抜けて行った。
確かに、1秒を争う状況であれば、
より近い位置の高遠が向かう方が助かる確率が高い・・・・
『花嫁』同士の条件は『スイート・バイト』も同様だが、
一対一で戦うよりは、こちらの方が自分を生かせるかもしれない。

     バ ッ
          ズギュ!

突如、『スイート・バイト』が跳躍した。
同時にそのスタンドが、その着地点に『ソファベッド』を発現。

              ──バウンッ

『トランポリン』の要領で、一気に宙を移動する!
その先はこちらではない──教会入口側(地図下)、
椅子の並んだ通路の方向だ。

「『本物』のご指名とあっちゃ、しょうがないねえ」

そんな台詞を吐く『深淵』の双眸は、
宙返りのさ中ですら、肉食獣のようにウィルと浜岡を捉えている。
髪一筋の油断もない──空気がささくれるほどの集中力だ。

着地予測地点までは、ここから『5m』ばかり。
空中の『深淵』との距離もほぼ同じ。

41『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/11/04(金) 18:05:45
>>38(井上)
呪詛を吐きながら、起き上がった井上が、ベルトを緩める。
パンツは汚物で茶色に染まり、ひどい臭いを放っているが、
咎める者は誰もいない。
唯一、『スイート・バイト』だけは、
それを嫌うかのように、椅子の並んだ方向(地図右下)へ、
『ソファ』を利用した跳躍で一気に移動し、距離を取った。

ルンクスを的に絞った二人は、この行動には反応しない。
井上は女の行動を警戒し続けるが、距離にして『8m』は離れた。
角度的にも、背後からの不意打ちは在り得ない。
お互い、背中の死角を失くし、戦場を別ったというところか。

      ガゴッ

『ハッピー・オルガン』は残された巨大ベッドを持ち上げ、構える。
傷付いた今の右腕だけでは、持ち上げきれない重量だ。
左手を用いて、肩越しに振り上げると、大股に一歩、踏み出した。

   ザッ

『ナツメグ』:
「・・・・ああ、それでいい。
 極力、奴には触れさせるなよぉ。
 『近距離パワー型』には『接触発動』が多い。
 『体液』以上に危険な可能性があるからなぁ〜〜ッ」

忠告する『ナツメグ』は、『ハピオル』の行動に合わせ、
ベッドの攻撃範囲から外れた距離まで退く。
前衛を任せ、後衛に移る考えのようだ。

           ザッ

同時に、ルンクスも壇上から『ハピオル』の前に進み出る。
スタンドの手には、無造作に長椅子の端が握られている。
長さを見るに、『大型ベッド』と大差ない。
先を引き摺ってさえいないのは、圧倒的な膂力の片鱗に過ぎない。
本来であればパワーは互角と見るが・・・・『今のハピオル』は手負いだ。

ルンクス:
「オレが『逃げ』を打つのは、それが『最善』だからサ。
 どんなに強い男でも、戦えば負ける可能性がある。
 正面から戦うってのは、お互いが土俵に載ることダ。
 翻って、『逃げ』では状況を選ぶのはこっちだ。
 さらに敵は『倒す』だけじゃなく、『追う』ことも要求される。

 追い詰められての『逃げ』じゃあない、
 余裕をもった上での『逃げ』は、最上の戦術なのサ。
 そして、常に『逃げ切れた』からこそ、オレはここにいる」

                           ザッ

互いの距離が迫る──『5m』。

「だがま、たまにはこういうのモいい」
                                    ザシャッ

──『3m』。

「たとえ戦っても、オレは誰にも負けないからナ」

緊張を嘲笑うかのように、
あっさりと踏み込んだ──互いの得物の届く間合いだ。

>>37>>39(高遠)
ウィルの提案を受けるも、
『ヒトマル』を追う役目を、自ら請け負う高遠。

     ガチャ!

教会奥に通じる扉を開け、通路に踏み込むと、
壁に耳をそばだて、菊川に警告を試みる・・・・退避と能力の解除。
──返答はない。だが、待ってもいられない。

      ──♪
             ギャンッ

その場で『クレモンティーヌ』が旋回し、
ありったけの力で、前方の壁を蹴りつけた!
 
    ボゴォン!!

歴史的な建物である『アルメニアン教会』が、
単身の力で、『至高の足遣い』に抗うすべはない。
人一人通れる大穴が、高遠の目前に開く。
『ジ・ユーズド』は効果を発揮していない・・・・
──その瞬間だった。

                       ド ゴ ォ ォォォ!   

鼓膜を直接殴るような『砲撃音』。
教会全体がビリビリと揺れ、視界が白煙に包まれる。
だが、その寸前、高遠は確かに見た。

高遠から見て右側に続く司祭室の壁。
さらにその右、通路を挟み平行に伸びていた教会の外壁。
『クレモンティーヌ』の一蹴りで入口を開けた、壁の続きが。


               ──ォオ オオ  オ オ  オア

──司祭室からの一撃で、区画ごと『消し飛ぶ』のを。

    シュ ォ オ オ オ オ  ・・ ・・

『武器』ではなく──『兵器』。
『武力』ではなく──『戦力』。
その違いを、刹那にして見せつけられる──!

                ガラン ガランガラン

42『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/11/04(金) 18:11:38
>ALL

   ド ゴ ォ ォォォ!   
                 ──ォオ オオ  オ オ  オア

教会右奥の方向から、
爆発音が轟き、教会が激しく振動するのを感じた。


現在の状況:

■■■■■■■■■■扉扉■■■■■■■■■■
■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□■
■□■■扉■■■■■扉■■■■■■扉■■□■
■□■□□□■□■□□□□■■□□□□×□×
■□■□□□■□■□□□□■■□□□□×□×
■□■□□□扉□■■■■■■■□□□□×□×
■□■□□□■■□□□□□□■□□□□×□×
■□□■■■■■□□祭壇□□■■■■■高□■
■■扉■■■■□□ル□□□□□■■■■扉■■
■□□□□□□□□□□水□□□□ウ□□□□■
■□□□□ナ□ハ井□□□□□□浜□女□□□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓ス〓□〓〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓着〓〓〓□■
扉□〓〓〓□〓〓〓〓□□□□〓〓□〓〓〓□扉
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□■
■■■■■■■■■■扉扉■■■■■■■■■■

□:約1m×1m ■:壁 〓:椅子
祭壇:倒れている
ナ:ナツメグ、井上、ハピオル
ス:スイート・バイト 女:花嫁(行動不能)
着:スイート・バイト着地予想地点
×:破壊された壁

43エイノー『フィストフル・オブ・クォーターズ』:2016/11/05(土) 04:34:39
>>40-42
まず『見る』、聖母像』と『音の発生源』を。
そして再度『屋根への反射風』とおぼつかない足で
後退を試みる。
『何が起こったか?』『あの音は何か?』
少し距離をとって確かめたい。

44ウィル『ヴェノム&ファイア』:2016/11/05(土) 21:26:24
>>40

「Thanks,ミス・タカトオ」

高遠に礼を述べ、『スイーツ・バイト』へと向き直る。
自分に危害を加えられないこの状況で、相手が取る行動としては、やはり『体液』だろう。
浜岡は嫁ではない以上、深淵とは互いに全力を振るえるが、彼女にも体液が危険なことに代わりはない。
最大限警戒すべきだ。

「ミス・ハマオカ」「あなたと『深淵』のスペックに 何か違いはあると思う?」

身体のコンディションはともかく、年齢を重ねる事で『スタンド』が容易く衰えるとは思えない。
久方振りに動かすのであれば勝手は違うかもしれないが、浜岡は現役の『護り屋』だ。
それでも、二対一にも関わらず彼女がここまで警戒するのは、『深淵』に優れた点があるからではないのか。

ひとまず着地点、その着地前を狙い引き金を引く。針弾の中身は『体液アレルゲン』だ。
着地してからでは遅い、そのジャンプ力であっという間に距離を詰められるだろう。
故に、狙うのは空中。『エンジェルズ・ラダー』のように神業で回避するか、あるいは毛布などをとっさに発現して防ぐか。
行動パターンを把握する。

45高遠 嶺『クレモンティーヌ』:2016/11/06(日) 23:09:42
>>41
質問
>                ガラン ガランガラン
1:これは音として聞こえたモノか?
2:音であればどこから聞こえたか当たりは付くか?
3:穴を開けた直後の司祭室に人がいるか等は少しでも見られたか。

46『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/11/07(月) 10:33:10
>>45(高遠)

>1:これは音として聞こえたモノか?
その通り。

>2:音であればどこから聞こえたか当たりは付くか?
音は前方の左方向から、
右方向へと移動していくように感じた。
細かな距離までは不明。そう離れてはいない。

>3:穴を開けた直後の司祭室に人がいるか等は少しでも見られたか。
白煙が広がり、認識できない。
ただし、爆風の動きがあるため、遠からず煙は晴れそうだ。

47高遠 嶺『クレモンティーヌ』:2016/11/07(月) 23:45:54
>>46
感謝。

>>41
「……やりよった、あのタンク女郎」

大穴が空いた。これはつまり外からも敵が侵入できるようになってしまった事。
……赤い絨毯が来たら、おそらくこちらも命はない。

菊川へのコンタクトを最優先した結果だが……その菊川、そして『敵』はどうなった。

>                ガラン ガランガラン

音に予想をつける。
薬莢かなにかか、それとも発射後爆発する物でも打ったか。
当たりをつけてから行動にうつらなければならない。……より危険なのと外れた時に困るのは後者。

音の聞こえた右方向からは離れながら、回転数……テンポを上げながら
足元に手頃な壁材等が残っていれば、音が最初に聞こえた左側へ蹴り込んで見る。

そうでない場合、扉近くのまま状況を見る他ない。

「菊川さん、何処だ!」

48井上正『ハッピー・オルガン』:2016/11/09(水) 01:56:05
>>41
【うるせえ死ね】

横薙ぎにベッドをルンクスへ叩きつける、パス精AAA。
さっきも実感したが、このベッド壊れないんじゃないか? 武器にしては結構有能だろう。
右腕の動作が不安だが、相手も片腕でいなせる得物ではあるまい。
むしろ、長椅子の方がパワーに耐えかねてブッ壊れてくれりゃあいいんだがな。

井上はとりあえずすぐ襲われる危険が無くなったので、さっきゲロを吐く予定だった『水溜り』を探す。
そんなに離れていないはずだけどな。

49『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/11/12(土) 12:18:41
>>43(エイノー)

   ヴ ヴァァァ ア

物理学的に当然の帰結だが、
風の反射は入射角に対して発生するものだ。
エイノー自身に返すには真下の屋根に当てねばならず、
さらに突き上げる形になる為、起き上がりの補助程度の役目しか果たさない。
(反射であれ、
 自身のスタンドから本体のみを狙う、といった利用法はNG)

それでも、風圧によって傷付いた足を支える杖の代わりにはなった。
エイノーは数歩退きながら目を開き、周囲の状況を確認する。

前方『6m』で停止しているのは、石化した『マリア像』だ。
いや、これが元の姿だから、石化という表現は正しくない。
ゴトンという重い音は、これが宙から落ちた音だとわかる。

その表面は血で真っ赤に染まっているが、
熱風を浴びたそれは、完全に凝固しているのがわかる。
ラッパが破壊された今、独自の動きを見せる気配もない。

そして、足元を揺るがした音の源は──
                                     ド    ド ド ド

エイノーから北西(地図右上)、
塔の北側にあたる教会の外壁のようだ。
屋根の縁が崩れ落ち、石の柱が数本、倒壊しているのが
視界の端に映った。
一階の構造から考えて、『司祭室』の北側に当たる箇所だ・・・・!


  ズ ズズ・・・・

風が止んだのを知ってか、マリア像の姿が変化する。
再び表面が肌の色を纏い、真っ赤な化粧を全身に施したまま、
エイノーを睨み付ける──その『慈悲深い』まなざしで。


         ド   ド   ド   ド


現在の状況:
               ■■■■■■
               ■■■■■■
   ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
   ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
   ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
   ■■■■■■■■■. 塔塔塔 .■■■■■■■■×
   ■■■■■■■■■. 塔塔塔 .■■■■■■■■×
   ■■■■■■■■■. 塔塔塔 .■■■■■■■■×
   ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■×
   ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
   ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
   ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
   ■■■■■■■■■■■エ■■■■■■■■■■
   ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
   ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
   ■■■■■■■■■■■■天■■■■■■■■■
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
■■■■■■■■■■■■■マ■■■■■■■■■■■■
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
   ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
   ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
   ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
   ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
   ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
   ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
               ■■■■■■
               ■■■■■■

エ:エイノー 天:天使像 マ:マリア像
×:崩壊部分

50『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/11/12(土) 13:03:16
>>44(ウィル)

浜岡に問いを投げかけながら、
ウィルの銃口は空に曲線を描き、放物線を描く『スイート・バイト』の軌道を追う。
──狙いは落下寸前。
着地点に長椅子はないが、少しでも注意が逸れるタイミングを狙った。

               チャキッ

だが──銃口を向けただけで、肌に突き刺さる戦慄。
一見、アクロバティックな宙返りは、
身を捻ることで戦場全体を視界に収める為の技術。
高所から柔軟に着地する猫のように、床など見ていない──

   バシュ!バシュ!
                        ズギュン!

引き金を引く前から予想がついていた。
放たれた『針弾』が半ばまで進んだ辺りで、
突如空中に広がった『毛布』が立ちはだかる──包み取られる。
スピードはあれど、パワーに欠ける『針弾』に貫通は望めない。
『毛布』は直後に消え、『針弾』は力なく真下に落下した。


                    ザッ

華麗に着地した『深淵』が、長い髪をかき上げ、唇の端を上げた。

「あたしが答えてあげようか、『花嫁候補』。
 あたしはそいつの『影』。明かされた『秘密』、暴かれた『嘘』だ。
 そいつのことなら、何でも知ってる・・・・本人が目を背けてることまで」

浜岡は反論しない。
ウィルを護るべく、ただ一歩、進み出るのみ。

「あたしとそいつの違いは、ただ一つ。
 あたしは『殺せる』が、そいつは『殺せない』。
 『殺さない』じゃあなく、『不可能』なのさ」
 
「殺しが嫌で『護り屋』になったなんて言ってるが、それも嘘。
 ナツエを産んだ影響で、精神が死を拒むようになった。
 本心は『殺し屋』を続けたかったのさ・・・・
 その秘められた願望が、あたしを産んだ。
 永遠の美貌と暗殺能力、息をするように人を殺す『スイート・バイト』をね」

「言っちまえば、あたしはそいつの『理想』そのもの。
 理想に勝てる人間がいると思うかい?
 だからこいつは、二十年もの間あたしと戦おうとしなかった。
 愛する息子を取られてなお・・・・だんまりを続けてたってわけさ」

浜岡:
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

彼我の距離『5m』を挟み、
浜岡とその『深淵』が対峙する──

>>48(井上)
                 ─── ガ オォ  ン ッ !!

間合いに入った瞬間を狙い、
躊躇うことなく、両手で『巨大ベッド』を繰り出す。
左に構えたそれは、左からの横薙ぎとなって風を巻いた。

       ギャンッ!

反応して、ルンクスも長椅子を振り回す。
こちらも左手、左から──即ち、左と左の殴り合いだ。

     ォ  オ オ  ン 

──パワー、スピード、ともに『互角』。
得物の長さは同じだが、重量と威力では明らかに『ベッド』に利がある。
その分、スピードはわずかに『ハッピー・オルガン』が劣るが、
先手を取ったことで、その差は十分に埋められた。
加速は互角──いや、『ハッピー・オルガン』が先に当てられる──

                          フ シュ!

その手の重みが、突如消失したのは、命中する直前だ。
『巨大ベッド』が雲散霧消したのだ。
解除の予想はしていたが──『このタイミング』とは!

            ゴ  ア ッ !

バランスを崩した『ハッピー・オルガン』に向かって、
あらんかぎりの遠心力を乗せた長椅子が迫ってくる。
いや──違う。
長椅子の軌道の先にあるもの。
『ハッピー・オルガン』より前に立っているのは──

    ゴ    ゴ

無防備に立ち尽くす、井上の姿だ。
あろうことか、余所見をしている──
(水たまりは『3m』ほど右にあった)

殺到する長椅子──もはや避けられる間合いではない!

51『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/11/12(土) 14:39:53
>>47(高遠)
音は金属的だが、重い感じだ。
薬莢が転がるような軽いものではない。

白煙に満たされた空間の中、
開かれた『逃げ道』に心中で舌打ちしながら、
高遠は音の方向から一歩、距離を取ろうとする──が、
背後には扉があり、左方向は視界が効かない。
足元が見えないという状況は『踊り』には危険だ。
後退を選ぶことは出来ず、その場で踊りながら、
転がって来た手ごろな瓦礫を、左の白煙へと蹴り飛ばす──

          ドッ ゴ!

猛烈な加速で飛び出す瓦礫だが、煙を吹き飛ばすほどではない。
そして当然、狙いはつかず──幸運にも恵まれなかったようだ。

「菊川さん、何処だ!」
                   「・・・・ここ・・・・だよ」

高遠が張り上げた声に応じたのは、右方向、例の音の付近だった。
開け放たれた外壁の向うは、外気により、素早く白煙が飛ばされる。
四散した建材、破壊された家具、それらを仕切るように倒れた数本の石柱は、
どれも敵の一撃の凄まじさを物語るものだが、
その中にで唯一、原型を留めている木箱が、高遠の目を引いた。
金属板で補強されたチェスト(長持ち)のようだが、
内外の壁をまるごと吹っ飛ばす攻撃に耐えうる代物とは思えない。
ちょうど人一人入るほどのサイズのそれから、菊川の声は聞こえていた。

「──『ジ・ユーズド』は建物を『破壊不能』にする。
 このチェストもギリギリ、『建物』扱い出来たみたいだ。
 強度とかタイミング的にも・・・・ギリギリね」

狼狽こそ感じられないが、その声にいつもの余裕はない。

「──教会を護れなくてごめんよ。
 でも、ぼくが死んでも結果は同じだしさ。
 ──今ならまだ、そいつを止めれば、穴はここだけで済む」

「──やれるかい?」
                     ジャコッ

次の刹那、左の白煙の中から、火花が散った。

              バラタタタタ!! バラタタタタタ!!!

庭に放り出されたチェストを、無数の銃弾が叩く。
レーザーポインタでなぞるような、『精確無比』な掃射だ。
『ジ・ユーズド』の能力下にある木箱は傷一つつかないが、
その迫力は本物の機銃そのままだった。

                       バァ ア ァァアア

掃射と外気に押されるように、左手の視界が開けていく──

いた。
金属鎧を身に纏った乙女の姿だ。
南(地図左)側の壁の前で、無造作に左手を木箱に向けている。
司祭室の北半分は壊滅し、残りは元のままという状況。
無表情に立ち尽くす『ヒトマル』の姿には、
高遠の主観を除けば、ジオラマのような美が存在した。

互いの距離──『6m』。
『ヒトマル』の視線は木箱のみに注がれ、踊る高遠を眼中に入れていない。

52エイノー『フィストフル・オブ・クォーターズ』:2016/11/13(日) 11:00:46
>>49-51
「ああ『継続』で良かったか」

自嘲めいて独白。
思わぬ効果で状況確認できたのは助かったが
『石像化』自体は怖ろしくない、『熱風』でいずれ
『砕ける』か『吹き飛ぶ』、この際『破壊』までは望まない。
『聖母像』に戻るならそれも良い、今度こそ『死がふたりを分かつまで』
『熱風』を投射し続ける。
前述の通りエイノーの無事はありえないが分が悪いのは至近に
反射し得ない『熱源』に面する」『聖母像』だ。

中の様子も気になるが最早『A'MEN(あるがままなり)』だろう。
信教者ではないが現状堂考えてもエイノーの最善はこの『聖母像』
=『絶対の盾』の無力化だろう。
いや『赤』の独自連動がない事が判明しただけでも心底有難い。

53ウィル『ヴェノム&ファイア』:2016/11/14(月) 21:19:42
>>50

「『殺さない』ではなく『殺せない』?」「それはとても素晴らしいわね」
「大切な我が子を産んだことで ミス・ハマオカはこれ以上その子を抱く手を汚さないようになったのよ」

やはり針弾は、『毛布』などの厚い布は相性が悪い。
特に『視認発動』ならば、迎撃に動作は必要なく、針弾の神速もアドバンテージとはならない。
浜岡との連携が鍵となるか。

「命を懸けて勝つよりも 絶対に生き残ると決めて勝つ方が難しいわ」
「同じように 敵を殺して勝つよりも 敵を生かして勝つ方がね」
「息子の為に より困難な道を選ぶ・・・わたしはそんな彼女を誇り高く思うわ」

『深淵』の言う通り、『殺し屋』を続けたいのが本心であるならば、ならば多少躊躇したとしても、殺人は可能なはずだ。
だがその精神がどうあっても殺人を拒んでいるのならば、それこそが偽らざる浜岡の本心だろう。

「ミス・ハマオカ」「『視認』の射程距離はどの位かしら?」

手数だけはこちらが上だ。椅子側に少しズレて射線を確保しながら、訊ねる。
同時に『嫁』アレルゲンを解除、『鏡』アレルゲンを確保し針弾に装填しておく。
浜岡とのやり合いで『寝具』を二つ出し、そこをファイアで狙えば
視認発動で避けたとしても、隙ができる。いざとなれば、自分が防具に使っている『毛布』も解除してもらおう。
幸い水源たる体液は遠い、もっとも隠し持っている可能性もあるが。

54高遠 嶺『クレモンティーヌ』:2016/11/15(火) 20:26:17
>>51
質問
現在の敵との直線距離上、敵の周囲、周囲。
それらの場所に瓦礫など、踊りの邪魔になりそうな床の障害物はどれほどある?

55『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/11/15(火) 23:05:03
>>54(高遠・回答)

>現在の敵との直線距離上、敵の周囲、周囲。
>それらの場所に瓦礫など、踊りの邪魔になりそうな床の障害物はどれほどある?

部屋の南側半分(地図右側)には、瓦礫が散乱している。
足の踏み場がないというほどではないが、『踊り』には不向きだ。
壁が吹っ飛んだ元廊下、中庭にも瓦礫が散見される。

一方、敵の周囲『2〜3m』に障害物はない。
高遠の周囲にも瓦礫はない。
故に、直線距離上に於いては、半ばまでは障害物がある。

なお、無事だった北半分(地図左方向)の壁際には、
本で埋められた本棚が残されているのみ。

56高遠 嶺『クレモンティーヌ』:2016/11/16(水) 00:46:01
>>55
感謝

>>51
「私が負けても、ここで戻っても、
 奴が(『ジ・ユーズド』の弱点に)気づいたらミッションは『失敗』。
 やるしかない……待ってて。アイツを……倒す。」

敵の考えられる武器は、今チェストに向けている左手は『機銃』になるんだろう
それと壁をふっ飛ばした『何か』、そして空間転移…。

敵の周囲には障害物はないということは、
『機銃』っぽいもので薬莢が出ることはない、はず。

転移がどれほどのものかだが、金属鎧がある以上
瓦礫などの間接攻撃はダメージを与えにくいか。

テンポを高めにしたまま接近を開始。直に叩きに行く。
最初は直進。

こちらを感知して手や何処かの部位を向けたら銃撃・砲撃を警戒して
足元の障害物を避ける様にステップを左右に取りながら進むようにする。

57井上正『ハッピー・オルガン』:2016/11/24(木) 01:31:22
>>50
【ク・ソがァ〜〜〜〜〜〜!】

井上の痛覚を切る。これでひとまず痛みによるショック死はない。
どうやらもうルンクスのスタンド能力にハマっているようだが、操作できないのは行動だけだろう、機能の遮断はまだ効くはずだ。

さよなら井上、愚鈍にして低能な我が生みの親よ、こんな形でお別れするのはちょっぴり悲しいが、3日もすれば忘れると思うから心配するな。
『ハッピー・オルガン』最大の『特性』 それは『完全自立』 本来弱点であるはずの『本体』は存在しない。
井上が全然全部なくなって、散り散りになったって、別に問題はない、フルスイングした後のその脇腹目がけて、足のつま先をネジ込んでやる。パス精AAA

【おいデブ、この機を逃がすなよォ〜〜】

言わないと働かないだろうからなこいつらは。

58『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/11/25(金) 18:04:19
>>52(エイノー)

   ドヒュゴォ!
            ォオ オ オ オ

再び人間然に変化する『聖母』に対し、
冷然と『熱風』の放射を再開するエイノー。

『聖母』の受けた熱がエイノーに伝播し、
全身とそのスタンドが燃えるように温度を高めていく。

それが即座に断熱される展開も同様。
『マリア像』が『石化』を始めたのだ。
エイノーの読み通りであれば、
この『先日手』を続けた先に、『マリア像』の勝利はないはず──

      ボ !!

──いや、違う。
エイノーと『フィストフル』、双方の『右腕』。
この二か所だけは熱が沈下せず、火傷を広げていく。

そう──『右腕』だ。
井上の一撃でへし折られた『マリア像』の腕一本。
それが今回、生身の状態で残されている・・・・
いや、あえて残したに違いない。
熱風に晒されたその表面もまた、惨い火傷となっている。
さながら、『石焼釜に入れたピザ』の如しだ。
(一瞬、『ぐらり』と来たが、影響はない)

               ボ! ボシュ!

『カートリッジ』と『スロット』が異音を発した。
熱の影響を考え、自らの手でカバーしていたエイノーだが、
『聖母』から伝わる熱が防がれる気配はなく、
自らの手のひらを焼くだけのようだ。
このまま過熱を続ければ、『石像』が壊れるより先に、
『カートリッジ』機構に異常が生じる──!


>>56(高遠)

今の『ヒトマル』の左手には、一見では変化は見られない。
足元に『薬莢』なども落ちていない・・・・確認した通りだ。

    ルル……

テンポを上げ、前進を開始した高遠と『クレモンティーヌ』。
『装甲少女』は今気付いたように、幼さの残る頤(おとがい)を
高遠ら『ペア』に向けた。
無表情だが、顔の造りは完全に『生身』のそれだ。

「──『接敵』を確認。『C4Iシステム』起動。
 本部データ照会を開始」
                       ピ
「──高遠 嶺『クレモンティーヌ』と合致。
 ──データDL開始。
 50%……80%……DL完了」

けん制も反撃もなく、謎の独言をつぶやく『ヒトマル』。
その間にも高遠は間合いを詰め、
いとも容易く、攻撃圏内に到達した。
(一瞬、『ぐらり』と来たが、影響はない)

少女の背後は本棚の置かれた壁。退路はない。
床に障害物はなく、誰に気兼ねすることなく、
高めたテンポを『破壊力』に変換できる──!

   
         ♪────!!

59『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/11/25(金) 18:05:15
>>53(ウィル)

『スイート・バイト』:
「アッハハ!
 『ヒューマン・ドラマ』には格好の題材だろうねえ。
 けど、あたしらが立ってるのは、そんな生ぬるい世界じゃない。
 生きるか死ぬか、殺すか殺されるかの『戦場』だ」

「そこじゃあ『優しさ』は『甘さ』『弱さ』さ。
 高邁な理想は、銃弾に歯が立たない。
 戦力が拮抗していればなおのこと、だ。
 これから始まる戦いのように・・・・ねぇ」

          ザッ

『深淵』が、椅子の間に設けられた通路に一歩を踏み出す。
スタンドは本体の正面。揃って突き出された両の掌は、
攻撃より防御に向いた構えと見て取れる。

       ジャッ

それに応じた浜岡の構えは、まさに鏡写し。
本体の年齢を除けば、寸分狂わぬスタンドの挙動を取る。

「──『5m』だよ。
 それ以上近づかないほうがいい。
 『寝具』を『落として』くる可能性がある」

背後に護るウィルに応えた後、浜岡は笑みを浮かべた。
ウィルは一歩横に動き射線を確保。敵までの距離は『7m』だ。

「・・・・あいつの言ってることは、確かに正論さ。
 あいつとサシでやりあったら、まず勝てないだろう。
 だがね、今は違う・・・・ウィル、あんたがいる」

    ──シキュン!

ウィルは『鏡アレルゲン』を『ファイア』に込める。
同時に、自身に与えたアレルギーが、周囲の鏡の位置を伝える──

                        ピク ン
──感じた。
『スイート・バイト』の左手──
ボディラインに沿う黒衣の腰に当てがったその手には、
いつのまにか同色の『スマートフォン』が握られている!
これが彼女の『鏡』となっているに違いない。

「ここからは『護衛』の役目は『なし』だ。
 あんたを【護り屋】の一人──『相棒』と見做すよ。
 でなけりゃ、共倒れになっちまう・・・・いいかい?」

『スイート・バイト』:
「さあーて、こっちも始めようか!」
                            ダッ!

突如、床を蹴った『深淵』が、一瞬で距離を詰めた。
だが、浜岡も後れは取っていない。
動きを抑えるように踏み込み、スタンドの掌を繰り出す──


     ズギュ!  ギュバァ!!

一瞬の『地震』にも動じることなく、
双方の掌から発現する、二台の『巨大ベッド』。
互いにいがみ合う巨獣の顎の如く、正面衝突する──!

(『深淵』の姿は、『ベッド』に隠された)

60『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/11/25(金) 18:07:24
>>57(井上)
           バツン

井上がルンクスに操作されている節はない。
水たまりを見ていたのは、『ハッピー・オルガン』の操作によるものだ。
『寝具』の解除については可能性を感じていたが、
よもや、距離を置いた『スイート・バイト』が攻撃を空ぶらせ、
ルンクスが井上を標的に攻撃してくるとは。

かろうじて『痛覚』は切るも、対応はそれが精いっぱいだ。

「ここで『揺らす』・・・・よな?」

空を薙ぐ長椅子が井上を襲う寸前、
厭らしい笑いとともに、そうつぶやいたのはルンクスだった。
その言葉は、『予言』として的中する──

              ゴ! ゴゴゴゴゴゴ!

着弾を狙いすますかのような、『ナツメグ』の地震。
だが、長椅子の軌道はブレない。
宙に浮かぶスタンド自身は『揺れていない』・・・・だからだ。

「来るとわかってりゃあ、何てことはない」
                               「・・・・この・・・・クソ野郎がぁッ!」

                    ──── ゾンッ !!

渾身で振り抜かれる、木製の斬撃。
その瞬間を、『ハッピー・オルガン』は井上の視覚で一瞥した。

圧倒的パワーに耐えられず、半ばから砕け折れる長椅子と、四散する木っ端を。
圧倒的パワーに耐えられず、腰部から切断される下半身と、千切れ飛ぶ上半身を。
胴体を真っ二つにされた井上の、声にならない断末魔を。

    ──シュバ!

そんな井上の犠牲を最大限利用するべく、
『ハッピー・オルガン』は右足のつま先を、『馬面』の脇腹へ繰り出す。
ベッドによる一撃に被せた長椅子の一撃、さらにそこに攻撃を被せる──が、

             ガキィン!

最短距離を選んだ足蹴りは、
『エンジェルス・ラダー』の腰の一振りで食い止められた。
止めたのは腕でも足でもない、『第三の足』──詳細は必要あるまい。
猛獣すら蹂躙する『ハッピー・オルガン』の一撃すら、
食い止めるほどのパワー、強度を備えている!

「・・・・これで、『能無し』。
 本体のない、ただの『パワー型』ダ」

胸糞が悪くなる笑みが、『ハッピー・オルガン』に注がれた。
互いに得物を失うも、完全に格闘の間合い内。
長椅子の残りを捨てた『馬面』のスタンドが、両拳を固める──

「マラァッッ!!」

           ド シュババババ!!

剛腕、そして剛拳!
無差別の弾幕が、『ハッピー・オルガン』を襲う。
──無双の『ラッシュ』だ!!(パスAA)

確認する余裕はないが、果たして『ナツメグ』は動くのか──?

61エイノー『フィストフル・オブ・クォーターズ』:2016/11/25(金) 21:17:57
>>58-60
「ッ!器用な事を。だがもう『充分』だ」

即座に『発熱』カートリッジを解除、まずエイノー本体が
背中から真後ろに倒れこみ『F・O・Q』やや遅れて連動、
倒れきると同時に『送風』カートリッジも解除する。

元よりそろそろカートリッジもタイムリミットだ、
そして性質上『熱』は上方に移動する。
『熱風』の『報い』相手に全く無傷とはいかないまでも
即座に炭化まではしない可能性に賭ける。
そして『聖母像』も『蓄熱』は浴び続けてきたのだ、
それが一気に逃げて『通常の気温』にさらされて
ただで済むものでもないだろうと思う。

62高遠 嶺『クレモンティーヌ』:2016/11/28(月) 01:14:31
>>58
データ照会……げ、こっちの特徴を把握済みか。

「ホント、やなやつね…」

ということはそれをダウンロードしたか、
更に対策手段も仕入れたかのどっちか。対してこちらは相手の能力がつかめていない。
何にせよこちらの弱みを相手は握ったと見ていい。『圧倒的不利』は否めない。

生まれが『ルンクスのスタンド』によるものだ。おそらくはスタンドを攻撃できるだろう。
故に直接叩くチャンスではあるが、本体を当てる攻撃中にスタンドに撃たれる危険を考え

高遠自身を軸に、しっかりと本体の手を掴んだ『クレモンティーヌ』で
最大限の回転を乗せての回転蹴りを腰部から臀部当たりを狙い横から叩き込む。 パス精ABB
 出現直後、ルンクスに飛びついてやっていたことを考えるに、唇は『汚染』済み。
 …股間はたしかあの時しまっていたはずだが、飛びついていた事から付いていないとも限らない
 接近の間に相手の状況はつかめたはずだ。念のため汚染していない箇所を狙う。

と同時に回転の外側に当たる手を伸ばし、『ヒトマル』の腕を掴みにかかる。パートナーの変更は今は考えない。

63高遠 嶺『クレモンティーヌ』:2016/11/28(月) 19:27:19
>>58
質問。
1、これまでの接近の間に見る機会はあったと思うが、
『ヒトマル』の体表に、ルンクスの体液による濡れはあるか。
2、ヒトマルをルンクスが呼び出したときに飛び付いていたが、そのときルンクスは汗をかいていたか思い出したい。
3、そのときルンクスはヒトマルの背に手を回していたか。

64『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/11/29(火) 02:28:19
>>63(高遠・回答)

>1、これまでの接近の間に見る機会はあったと思うが、
>『ヒトマル』の体表に、ルンクスの体液による濡れはあるか。
目視する限り、濡れた様子はない。

>2、ヒトマルをルンクスが呼び出したときに飛び付いていたが、そのときルンクスは汗をかいていたか思い出したい。
傍目に見えるほどの汗はかいていないように思われる。

>3、そのときルンクスはヒトマルの背に手を回していたか。
回していない。

65エイノー『フィストフル・オブ・クォーターズ』:2016/11/29(火) 16:22:40
>>61訂正
>>58-60
「ッ!どうやら『誤認』があったか、ならば」

『聖母像』の『反射』はあくまで「受けた被害を返すだけ」らしい。
『送風』でエイノーが吹き飛ばされていないのがその証明だ。
あと『5秒』保てばいい、少しずつ『発熱』と『送風』を弱めて
その5秒で『聖母像』に近づき最後まで守りたいであろう『美貌』の
石造状態の頭部にゼロ距離からタイムリミットも近かった『発熱』『送風』
カートリッジを解除、『F・O・Q』全力のクロスチョップ(パス精ABC)。
右手は保たないかもしれないし『聖母像』の知覚と反応は鋭いかもしれない、
だがこの相手を打倒するにはこの『守備状態』を突くしかない、賭けよう。

66高遠 嶺『クレモンティーヌ』:2016/11/29(火) 22:04:22
>>64
回答感謝。

>>62
微訂正。攻撃する箇所を下半身、脚部へ。掴みかかる場所に変更はない
ただ、顔には接近しない様にしておきたい。

67ウィル『ヴェノム&ファイア』:2016/11/30(水) 01:02:08
>>59

「貴方が立っているのは でしょう?」
「もうミス・ハマオカがそこへと戻ることはないわ」
「そして貴方という存在もここで終わらせる」

『護衛』はできないという浜岡の言葉に、笑顔で頷く。
実力が上の相手に、誰かを守りながら戦うなど不可能であることは、自分にも分かる。
だから、ここは守りを捨て浜岡には全力で戦ってもらう。こちらも望むところだ。

「彼女の右手・・・持っているわ 『鏡』」

浜岡に伝えつつ、更に右へと、倒した女性から離れようとする。
なるべくなら無駄な被害は出したくない、巻き添えにならないように。
同時に射線を確保。少しでも意識を逸らさせることで、多少は『スイート・バイト』の拳が鈍ってくれるように。

68井上正『ハッピー・オルガン』:2016/12/03(土) 01:18:12
>>60
【まァそもそもだなァ〜 井上自体がオマケみてェなもんだしィ〜】

ボッ!

軽く跳躍し、両足でラッシュを放つ。パスAA
腕じゃあ押し負けるが、脚は健在だ、相殺程度は可能だろう。

69『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/12/12(月) 01:37:44
>>65(エイノー)
──エイノーの推理は正しい。
かつて高遠がこのマリア像を投げ飛ばした際、
高遠自身は投げられはしなかった──
今もまた、エイノー自身は風圧を感じていない。


        ドコ  ドン!
                       ザッ 
                              ザッ ザッ
『送風』と『発熱』を絞りながら、
不動の『マリア像』へと歩を進める。
だが、エイノーの足は無茶な『殺虫』が祟った状態だ。
駆け寄るのが最善だが、それは出来ない。
一歩ずつ、ゆっくりと床を踏み、進むしかない。

『発熱』を絞ったことで『、カートリッジ』の受ける熱は
明らかに低下していたが──それでも。

        ボ ボシュウ!

マリア像にあと一歩というところで、
『発熱』の『カートリッジ』が小爆発を起こした。
右肩のスロットが焦げ付き、破壊される──
『スロット』としての機能は死んだも同然だ。
右腕そのものの能力も、大きく低下するのを感じた。(パスAB→BC)

無論、聖女の右腕はそれ以上の惨状だ。
骨折に重度の火傷が加わったそれは、
『オーブンから出したばかりのローストチキン』と大差ない。
聖女に痛覚があるならば耐え難い状況のはずだが、
石像に戻った美貌の口元は、万人の知る涼やかな微笑を湛えたままだ。
腕を『石』に戻す気配もない。ともに劣らぬ『満身創痍』だ。
                ──ザッ

最後の一歩を踏み込み、エイノーは『マリア像』を射程内に捉えた。
『石』と化したその表面は、『フィストフル』の加熱によって
『焼き石』の状態だ。表面に細かなヒビは走っているが、
かろうじて崩壊はしていない・・・・もはや、それを狙うすべもない。

      グ  ン 

『クロスチョップ』のつもりだったが、もはや右腕は上がらなかった。
高々と突き上げた左の手刀に、残された力をすべて注ぎ込む。


            ガ ォオオオ──z________ ン !!


必殺の手刀が像の頭頂に殺到したその瞬間、
聖母の瞳が、最後の輝きを放った。


      ォ  オ オ

こちらも最後の力を振り絞っての、『人間化』──!
『送風』が薄れたことで、自重を維持する必要はもはやない。
そして『マリア像』の目的は、最初からただ一つ。
敵の攻撃による『因果応報』。自己犠牲前提の『相討ち』だ・・・・

                   ──────ッ 

だが、エイノーはこの一撃に『賭けた』。
故に、途中で止めることは『不可能』。
避けられぬ『反射』の帳尻を、己が身で清算するのみ──


        ボ ウ ン!!


そんな未来を『ご破算』にしたのは、
聖母の全身を包んだ、激しい炎だ。

        「────────ッッ!!!」

さしもの『聖マリア』も苦悶の声をあげ、
松明のように炎上するその身を捩り、転倒する。
『左チョップ』という名のギロチンの刃は、
すんでのところで空を切り、エイノーを延命させた。

床で身悶えする『マリア』のダメージは、
人間であれば絶命確実の炎症だった。
一方のエイノーに、火傷は『反射』していない・・・・

70『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/12/12(月) 01:39:10
>>62>>66(高遠)

       ────z__________♪!!


テンポは十分に上がっている。
敵の言う『DL』を警戒しながら、
高遠はまずは『踊り手』の最大の攻撃──
『踊り』の遠心力を乗せた回し蹴りを、『装甲少女』の足に発射した。

『ヒトマル』の位置は、ほぼ部屋の隅。
空を裂いて迫る『踊り子』の爪先を前に、完全に追い詰められた形だ。
跳躍する様子もない──『当たる』。

そう高遠が確信した、その時だった。

     キュルル!

──女の足が、奇妙な音を発したのは。
床に接地した両足に変化はない。変化はないが──

           キュルルルル!

そのまま、滑るように『後退』した。
だが、後方は前述通り、司祭室の壁だ。
壁際のささやかな後退に何ほどの意味もない・・・・通常ならば。


        ゴ バァァアァン!

高遠は、我知らず瞠目した。
目前に突如出現した、人一人が通るサイズの『壁の穴』に。
今、間違いなく『ヒトマル』はこの穴を通過した。

──特殊な能力など、一切ない。
移動方法こそ謎だが、『装甲女』の行動は単純そのもの。
『壁を無視して後退した』──それだけだ。
ゼロ距離からの移動で、無造作に石壁をブチ抜く『破壊力』。

      バラ バラバラバラ・・・・・

床に崩れ転がる、無数の瓦礫片。
回し蹴りは空転し、当然、伸ばした手も届きはしない・・・・

71『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/12/12(月) 01:39:54
>>67(ウィル)
長椅子の間に設けられた通路を、
力づくで拡張しながら激突する、二つの『巨大ベッド』。
中折れしたそれは、互いに連結するように噛み合うと、
その弾力故か、ほぼ無音で停止した。
『2m』はあろうオブジェに隠れ、『スイート・バイト』の姿は、
西(地図上)方向からは把握できない。
ベッドの正面で立ち尽くす、浜岡からはなおさらだろう。

「ああ、了解さ」

『深淵』の鏡について、浜岡の背中が応じた、その時。


                          ─── バ サァ !

突如、浜岡の頭上に広がる、純白の生地。
シーツ──あるいはそれに近い『寝具』が、
浜岡に被さらんとはためき、舞い降りて来た。

すでにウィルは右方向へ走り出している。
(前方には激戦を繰り広げる
 ルンクスと『ハッピー・オルガン』が見える)

「上から、かい?」

ウィルが警告するより、浜岡の反応は早かった。
スタンドに構えを上げさせながら、大きく後退。
シーツの落下範囲から自身とスタンドを退避させる。
その視線はシーツの向う、ベッドの上部を
透かし見るように角度を上げた。
シーツに姿を隠しての奇襲・・・・浜岡の警戒が上を向いた、
そのタイミングを狙いすますように。

      ドッゴォ !!
                  「!!?」

再度、組み合った『ベッド』が向かって来た!
『シーツ』は警戒を分散させる為の囮。
『スイート・バイト』自身は動いておらず、
渾身の力で、二つの『ベッド』を押してきたのだ!

      ガッシィィ!
               ズゾゾ! ギギギギ!

突進してくる『ベッド』を食い止める浜岡だが、
後手に回った分、パワー押しを余儀なくされた。
元の位置から『数m』も退けられ、靴底が悲鳴を上げる。

同時に、その突進は教会の環境をも乱す。
突進に巻き込まれた長椅子が猛パワーで押しのけられ、
ドミノ倒しのように前列を押し出し、広がってくる。
まるで『椅子の津波』だ──その余波は、離れたウィルにまでも及ぶ!

            ──ガガガ! ガガガガガガガガ!!

その幅、実に『4m』!
高さこそ長椅子のまま(『1m』ほど)だが、
塊となって押し寄せる『椅子津波』を前に、対処を余儀なくされる・・・・!(スピード:C)

72『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/12/12(月) 01:40:49
>>68(井上)

ボッ!

跳躍し、滞空しながら蹴りのラッシュを繰り出す!

   ドシュバババババババ!!!

「マラマラマラマラ、マララ──z__________ッ!!!」


ルンクスの拳の弾幕と蹴り足の壁の激突。
重厚な打撃音が大気を割り、旋風までも生まれた。

傷付いた『ハッピー・オルガン』だが、
無傷の足による反撃ならば、完全に『互角』。
無双と呼ぶに相応しい『エンジェルス・ラダー』のラッシュを
正面から受け止め、相殺してのける!
時間にして『1秒』に至らぬ攻防は、互いに決め手を模索する流れとなる──


               ガ シィ!

ルンクスが視線を外し、足元を見下ろす。
両者の均衡を破る存在──己が足を掴む感触の正体を。

「ブハッ・・・・
 このタイミングを待ってたぜェ」

ルンクスの足元に、蛙のように這いつくばった『肥満体』。
降り注ぐルンクスの視線の中、『ナツメグ』が哄笑する。
伸ばした腕の先に続くスタンドの大ぶりな手は、
ルンクス本体の右足首を、しっかりと掴んでいた。

「ラッシュしながらでもオレを警戒してたよなぁ?
 だが、オレみてぇなデブが近づけると思わなかったか?
 せいぜい何かをブン投げて来るのを警戒してた、てトコかぁ?」

「あいにくだがよぉ、今のオレはただのデブじゃねえ。
 この体の脂肪は全部、『ライオン』の筋肉に置き替えたからな。
 ──『フランキー・アヴァロン』!
 『200キロ』の獣を『時速80km』まで加速する、極上の『肉』だ!」

ルンクス:
「・・・・なん・・・・だと・・・・ッ!?」


                        「終わらせる・・・・・ぜぇ」

                  メキィ!

73『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/12/12(月) 01:41:44
現在の状況:

■■■■■■■■■■扉扉■■■■■■■■■■
■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□■
■□■■扉■■■■■扉■■■■■■扉■■□■
■□■□□□■□■□□□□□×□□□□×□×
■□■□□□■□■□□□□□■高□□□×□×
■□■□□□扉□■■■■■■■□□□□×□×
■□■□□□■■□□□□□□■□□□□×□×
■□□■■■■■□□祭壇□□■■■■■□□■
■■扉■■■■□□□□□□□□■■■■扉■■
■□□□□□ナル□□□水□□ウ□□□□□□■
■□□□□□□ハ□□□□□□〓〓□女□□□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓浜〓〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓.ベッド..〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓.ベッド..〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓ス〓〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
扉□〓〓〓□〓〓〓〓□□□□〓〓□〓〓〓□扉
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
■□〓〓〓□〓〓〓〓□□〓〓〓〓□〓〓〓□■
■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□■
■■■■■■■■■■扉扉■■■■■■■■■■

□:約1m×1m ■:壁 〓:椅子
祭壇:倒れている
ナ:ナツメグ ル:ルンクス ハ:ハピオル
ス:スイート・バイト 女:花嫁(行動不能)
×:破壊された壁

74エイノー『フィストフル・オブ・クォーターズ』:2016/12/13(火) 04:57:27
>>69-73
「最後の予想も外したか。しかしそれでこれなら
『運』は私にあったな」

独白し『聖母像』の最後の襲撃を警戒しつつじわじわ
屋根の中央、鐘楼から7〜8mよりまで後退(ここがそうなら
教会左方向にそのくらい『聖母像』から距離をとる)。
その間に痛みをこらえて右腕の火傷と動作確認をしつつ
『USBライター』と『ソーラー電卓』から『発熱』『光発電』カートリッジ
作成。

安否までは知る術もないが当然ドライヤーの『発熱』『送風』
カートリッジに先行して作成したロンパリ用の『硬度』カートリッジも
限界時間だ、作成キャパシティは最大値まで回復している。
こちらも安否はわからないが先の破砕音を考えるに
菊川の『ジ・ユーズド』も教会から解除されてしまったのだろう。
次の行動で直接聖堂に戻ろうと思うが今は『準備』が必要だ。

75井上正『ハッピー・オルガン』:2016/12/14(水) 13:28:39
>>72
【お前にもあるだろォ〜? お気に入りってやつがさァ〜
昔に買って未だに捨てられないエロ本とかァ〜 マズいのに何度も買っちまうチューインガムとかよォ〜〜〜
そいつを他人に否定されるとさァ〜 なんかムカつくよなァ〜? そんな感じで死ね】

ルンクスが状況を打開するには、二人の敵にほぼ同時に有効打を放たなければならない。
それはラッシュを続けていては不可能なことだ、均衡しとるわけだからな。
取るべき選択は多くない、『一撃』でラッシュを弾き飛ばし、速やかに足元のデブを踏み潰す。

その予想から導き出される俺の行動は、狙いすました一撃を避け、ガラ空きの頭部に蹴りをブチ込むことだ。パス精AAA
ラッシュは一瞬止む、タイミングを計ることは難しくない。そしてこれは重要なことだが、脚は腕より長い。

76ウィル『ヴェノム&ファイア』:2016/12/14(水) 22:33:19
>>71

「ちぃっ!」
「『ラヴ・ランゲージ』といい 『パワー型』の繰り出すスケールの違う行動には驚かされるわね」

いざという時は遮蔽物として利用するつもりだった『長椅子』だが、
その目論見を潰しつつ、攻撃として利用してくるとは。流石は名うての殺し屋か。

迫り来る長椅子から下がるように移動することで、少しでも長椅子への相対的な速度を下げる。
そして地面を蹴り跳躍、長椅子が壁にぶつかり止まったところに、上へ乗るように。
視線は『スイート・バイト』へ向けておく。


(『スイート・バイト』は・・・恐らくわたしから仕留めに来るはず)

というのも、自分は『視線発動』や『毛布』と比較的相性が悪く、仕留めやすいというのもあるが、
何より、遠くから撃つことで戦いを援護できる自分がいる状況で、浜岡を仕留められるとは思えない。
それを意に介さないのなら、最初から一対二でも問題はないだろう。
故に、倒すなら隙を見て浜岡をいなし、自分からだ。

むしろ、その方が良い。なるべく『浜岡』から離れずに、しかし『スイート・バイト』の付け入る隙を作るのが策だ。

77高遠 嶺『クレモンティーヌ』:2016/12/15(木) 21:13:38
>>70
「んな!」

またも読み違えた、と臍を噛む。

思えば後ろ半分の壁が破壊されている時点で
【『ジ・ユーズド』の効果は『教会』ではなくあのチェストだけになっている】
であろうことを、気がついてしかるべきだった。

背後は破壊不能なら回避させずに当てられると思ったのはとんでもないミスだ。


……次考えるべきは、相手はどうしてくるか。
 ルンクスたちも派手にやっているだろう。こちらの介入を食らって「ヒトマル」がどう判断をとるかだ。
 もしかしたらいなくなった先から礼拝堂側へ合流をかけるかもしれない、だとすると、こちらから追撃をかけたほうがいい
 しかしわざわざ『データDL』なるものをしておいて引くかというと……。

引かないならば下がった先から遠距離攻撃をしてくるだろう。
近距離パワータイプスタンド『クレモンティーヌ』にとって、
見えない所から遠隔攻撃が一方的に飛んでくることほど手に負えない事はそうそうない。

しかし翻弄されっぱなしで焦りが増す一方だ。単純な戦闘力としてはルンクスより手に負えないんじゃないかこいつ。
こんなものが他の仲間と接敵したらとは思いつつも、単独では如何ともしがたい。
となると出来るだけ場に留めるようにして、戦線が変わるまで持ちこたえるしかないか。

決めた。
おそらく攻撃が来るだろうことを承知のうえで、真横の壁に高遠のボディを叩きつけて壁を完全に突き破る。出来れば破片を奥へ飛ばせる様。
と同時に『クレモンティーヌ』には壁から一歩引いた場に足をつけ、壁に叩きつけた高遠をくるくると回転させる動きへ。
壁奥から攻撃が来た際に本体側で弾ける様に試みる。

78『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/12/21(水) 21:06:04
>>74(エイノー)

──ピキ!
        パキパキ!

炎上するマリアは、再度、『石像』に戻る。
だが、その表面は、『石化』してなお、火傷の状態を残したままだ。
『石像』であれば、痛みは感じないだろう。
だが、動くためには『人間』にならねばならず、
『人間』に変われば、致死レベルの火傷の害を被る。ジレンマの構図だ。

エイノーの現在位置は鐘楼から東(地図下)に『5m』。
痛みと熱を発し始めた足を引き摺るように動かし、
さらに北(左)へと『7m』、距離を取った。

『石像』が再稼働するに十分な時間があったが、
『マリア像』『天使像』ともに、動く様子はない。
生死までは確かめようがないが、これ以上の稼働は『ない』──
そう判断してよさそうだ。

エイノーの右腕はスタンド同様、小爆発による火傷と裂傷を負っている。
両者ともに右腕が水平以上に上がらず、動かすごとに走る激痛が、
本来のスペックを著しく低下させてしまった(パスAB→BC)。

さらに、緊張が解けた為だろう。
両足の火傷が熱を帯び、痛みを発し始めた。
手当をしないことには、走行はおろか歩行さえ苦痛を伴う。
(本体の負傷のため、スタンドへの影響はほぼない)

朝のシンガポールを吹き抜ける風が、
四肢を削るような痛みとなって感じられる。
教会に突入して何分が経過しただろうか・・・・
少なくとも事前に作成した『カートリッジ』は焼き付いている。

被害状況を確かめた後、
新たな『武器』を生み出そうとした、その時だった。


   ボッ
         ゴォ オ オオオオ──── オン ! !

階下から伝わる破壊音。
北(地図右)方向からだ──先刻の壁破壊といい、
一階における戦闘は継続中らしい。

79『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/12/21(水) 21:07:07
>>76(ウィル)

                ガガガガ ガガガガガガガ!!


高波のように押し寄せる椅子群に対して、
ウィルは一端は後退──相対的に波の速度を減じた上で、


    ガ ダァァ アアン!!
                  バッ

壁に打ち付けられた長椅子の上に、
タイミングよく飛び乗り、危機を回避することが出来た。
しばしは態勢を保つので精いっぱいだが、
幸い、椅子の動きは床の上にとどまっている。
飛び上がり、ウィルに襲いかかるほどのパワーはない。

──待つこと数秒。
祭壇前の床を満たして、椅子の揺れが止まった。
ウィルはようやく二人の戦いに目を転じ、
一瞬だが、我が目を疑った。

上下、左右から噛み合った二台の『巨大ベッド』が、
衛星のように回転しながら、宙に浮かんでいたからだ。
その真下で対峙する二人と、『鏡写し』のスタンド二体。
 
    ガガ!バシ!バシバシ!!

激しい攻防を繰り広げるさなか、
超重量であろう『ベッド塊』が、二人の頭上に落ちてくる。
ギリギリの間合いで、互いのスタンドの手が閃く──


                       ビシ! ガシィ!!
双方向から超パワーで弾かれ、
『ベッド塊』は歪な回転を見せながら、再度、真上に上がった。
両者の目的は一目瞭然だ。
『ベッド』を相手に向けて落とせば、確実な『一手』が稼げる。
だが、その目的、スペック、読み合いに至るまで、
完全に拮抗しているがゆえに、『塊』は真上に上がり続ける。
どちらかが『ベッド』を解除すれば崩れるであろう均衡だが、
その狙いすら互角で、天秤を傾けられずにいる──!

ウィルと浜岡までの距離は『6m』。
『スイート・バイト』までは『8m』程だ。

80『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/12/21(水) 21:07:47
>>77(高遠)
敵の能力。推測。彼我の戦力差。
自分の置かれた状況。教会全体の戦力図。
ぶち抜かれた壁。教会外に置かれた菊本。

『クレモンティーヌ』が一回転する間に、
高遠の脳裏で、逡巡が決断へと切り替わる。

             ──♪♪!

さらに『半回転』──

   ボッ
         ゴォ オ オオオオ──── オン ! !


『踊り子』の回し蹴りが『歴史的建造物』の石壁に突き刺さり、
本棚ごと、容赦なく『蹴り壊す』──
ヒトマルが開けた穴と合わせて、幅『2m』の入口が目前に開いた。
同質量の瓦礫の少なからぬ部分が、
隣室内にいるだろう敵に叩きこまれた計算になる。

高遠自身は踏み込まず、同軸状で『再回転』。
その目は油断なく、穴の向うを観察する。
本棚が倒れた為か、今度は塵埃はさして立たず、
視界はすぐにも確保できた。果たして──

        ゴ ゴ    ゴ ゴ


──『ヒトマル』は、狭い部屋の中央に立ち尽くしていた。
背後には床に据え置かれた青銅の鐘。
その位置、そして瓦礫の散乱ぶりから察して、
間違いなく瓦礫嵐のただなかにいただろう。

だが、その姿は嵐に耐える灯台のように思われた。
寸毫たりとも動じていない。
あどけないが人間味のないその眼差しも、
無造作に前方に突き出された、華奢な『右腕』も・・・・


       ──ピ! カシャ!

突如、右腕が展開し、長大な『砲門』が出現した。
長さにして『1m』。物理的に収納は不可能なサイズだ。
その砲口は、高遠らのわずか『2m』前に突き出され、
二人に照準を合わせてくる・・・・

                 ククク   ──ピタァ


       ゴ  ゴ        ゴ ゴ 
                  
               ゴ ゴ       ゴ   ゴ


高遠の読みは『正解』だった。
だが・・・・この状況における対処が可能かどうか。
それは『別の問題』だ──!

81『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/12/21(水) 21:08:17
>>75(井上)

       ──ドガガガ ガガガガ!!!

罵声を浴びせながら、蹴りのラッシュを継続する。
一方、『ハッピー・オルガン』はこの次の展開も予測する。

この状況──スタンドならではの、敵より上の位置。
さらに脚と腕の長さを勘案するに、
このラッシュ合戦で有利なのは、明らかに『自分』だ。
何らかの手段でラッシュを止めない限り、
敵の拳は決して自分には届かない。一方自分の蹴りは届かせ得るのだから。
加えて、『ナツメグ』を攻撃するには、
上空の自分に対応してきた『エンジェルス・ラダー』は、
高度にして『50cm』ほど射程が足りない──
蹴りを床に届かせるには、スタンドを引き下ろす必要がある。
要は、そのタイミングを突けばよい──

幾多の戦いを繰り広げてきた『ハッピー・オルガン』の予測は、
戦いのセオリーとして当然の帰結であり、まっとうな読みだ。
その読みは、眼下の『ナツメグ』も同じだった。
その証拠に、見上げる肥満漢の視線は、
宙に浮いた『エンジェルス・ラダー』の爪先、その一点に注がれている。
わずかでも動きを見せたなら、即座に対応する腹積もりに違いない。
 
             ズギュ!ズギュ!

スタンドの握ったルンクスの右足首に、
不気味な瘤が現れ、見る見る膨らんでいく・・・・!

しかし──
共闘する二人にはただ一つ、『誤算』があった。

           「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

本体同様、ちらりと『ナツメグ』を一瞥する『馬面』。
鉄壁のようなラッシュを継続しながら、

         バ シュウ !

その唇から、超速度の『弾』が放たれ、
『ナツメグ』の左目に突き刺さった。


           「──『エンジェル・スピット』(天使の唾)」

「〜〜〜〜〜〜ッッ!」

声にならない苦悶の表情。
遅れて『ナツメグ』の手が離れ、床を転がる──!

82エイノー『フィストフル・オブ・クォーターズ』:2016/12/23(金) 16:19:16
>>78-81
「仕方ない、『タイムロス』だが『リタイア』より良いだろう。

スーツの上着とシャツを脱ぎシャツを『F・O・Q』で裂いて
右腕は傷を広げない為ややしっかりと、両足火傷には
それほどきつくなく巻く。
まだ壊死が問題になる時間経過ではないし骨も筋肉も
概ね無事で血流も大幅に不足してはいるがある、
であれば脚の不調は『激痛』が理由なので傷を保護する
事で多少緩和されるだろう。
薬か救急キットがあれば別だが現時点で『出血していない』
のはそれなり有難いので火傷自体はこれ以上処置しない。
処置が済んだらスーツの上着を羽織ってネクタイとネクタイピンは
ポケットに押し込む。
脱ぎたい所だが『F・O・Q』の場合エイノーのポケットは『弾薬庫』だ、
まだ手放さない。

余裕があれば屋根に屈んで菊川に問う。

「菊川氏、返答できるか?」

返答があれば聖堂に戻る為正面玄関か
先の轟音の地点まで何とか行かなくてはならない。
そうでないならこの教会自体に『F・O・Q』を作用させて
当面問題ないと判断する。

83高遠 嶺『クレモンティーヌ』:2016/12/25(日) 21:31:47
>>80
質問

・砲門の口径、つまり太さは?
・照準はどこを狙っている。頭部? 本体とスタンド両方の中心? 足元?
・現在、照準を合わせた直後?

84ウィル『ヴェノム&ファイア』:2016/12/26(月) 22:45:21
>>79

戦いの進化の歴史とは、即ち射程の進化だ。
ただの尖った石から、木の棒に鏃を付けた槍へ。槍から、遠く離れた敵を倒す銃へ。
そして銃は、遥か大陸を越えて攻撃を加えるミサイルへ。
射程距離の長さとは、圧倒的なアドバンテージに他ならない。

「・・・ッ!」

だが、そんな常識を覆すのが『スタンド』だ。
この常識を超えたパワーの前に、小細工など意味を成さない。
かなりの重量を誇るベッドを、まるでお手玉のように扱う両者を見て、思う。
しかしそれでもできる事はある。『均衡を崩す』キッカケなら、力は要らない。

椅子の上を、バランスを取って南へ移動しながら『スイート・バイト』へ狙いを付ける。
その際、自身の『鏡アレルギー』は解除しておく。

「崩すわッ!」

浜岡からズレ、射線を確保しながら『鏡アレルギー弾』を撃つ。

85『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2016/12/26(月) 23:24:26
>>83(高遠・回答)

>・砲門の口径、つまり太さは?
直径で『12cm』。

>・照準はどこを狙っている。頭部? 本体とスタンド両方の中心? 足元?
精確には把握できないが、およそ『胴部』。
対象は踊りの中心となる『クレモンティーヌ』。

>・現在、照準を合わせた直後?
その認識でよい。

86:2016/12/27(火) 16:34:56
>>81
【あァ〜… お前はもういいから地面揺らしてろデブ もしくは水溜り潰しといてくれ、あったろォ?】

余所見してる間に一撃でも加えられないかと思ったがムリそうだな、本体のないスタンドにスタミナの概念はない、いつまででも続けられるが、何か工夫しないと打開はできないだろう。

他のヤツらはまんまと分断されちまって期待できない、じゃあ…まあ…井上生きてっかな〜。

井上は完全に死んだか? 心臓が止まっても、脳がまだ生きてたら動かせるはずだ、ギロチン刑に処されたヤツが首のない自分の死体を見たって聞いたことある。今の攻防もごく僅かな時間で行われている、3分と経っていない。まだギリ生きてるだろう。
というか、死んでたら動かせないのか? 能力は本体の操作であって、本体の生死は関係ないんじゃないか?
頑張れ井上、お前がナンバーワンだ。

行動としては、デブに指示を出し、ラッシュは継続し、井上を操作してこちらに向かわせる、可能であればだがな。

87高遠 嶺『クレモンティーヌ』:2016/12/29(木) 01:01:15
>>80
伸るか反るか……伸るならここしかない。

バルカンではなく(おそらくは主)砲門のそれに!

敵が自分ならば。……敵本体は無敵になっている。
だから無敵になっていない『スタンド』に対して避けようがない攻撃を見舞う。

「……多分ね」

こちらのやる行動はシンプル。速やかに前進し、靴、そのつま先を敵の砲門へ突っ込む。 破ス精ABB
現在この瞬間から最速の裏打ちあるいはリズムのタイミングで、
『クレモンティーヌ』の手を繋いだまま高遠の体、足を相手の向きへ直線で飛ばす。

砲門とクレモンティーヌの間に高遠の体を配し
『完全不滅』のボディと衣服で塞ぐことによる『クレモンティーヌ』への射線の遮断
そしてエネルギーだろうと砲弾だろうと、砲門に突っ込まれた『無敵』化した足は突き破れないはず。
敵の圧倒的火力を逆手に取り『暴発』させる……!

高遠の身長は176cm。成人女性の足を12cmの穴に突っ込むのに10センチ以上必要としても
本体自身の手、そして『クレモンティーヌ』の手、踏み込みを使い『2m』の距離を埋める。

背後の青銅鐘を、そして移動しながら撃てるとしても、いま照準したその瞬間は止まっている事を期待して。

88高遠 嶺『クレモンティーヌ』:2016/12/29(木) 06:25:24
>>87
尚踏み込みに際し、蹴倒した本棚が邪魔になるのであれば
『クレモンティーヌ』足で更に蹴り押すか、
一番はやいタイミングで力が乗らないのであればフチに足をかける。

スタンドに重量はないが、踏み抜いてバランスを崩してしまわぬよう軸足は接置した側に。

89『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2017/01/01(日) 00:00:07
>>82(エイノー)
                 
                      ビビ────ッ

脱いだシャツを裂き、包帯を作り始める。
作業には多少、時間を取られる。
だが、満身創痍のままで戦場に降りるよりは、
手当を先に済ませるべきとエイノーは判断した。『急がば回れ』だ。

作業の時間を惜しみ、エイノーは屋根に額を擦るようにつけ、
菊川に話しかける。
一向に戻らぬ返答に不安を覚え始めた頃、

(──やあ、エイノー。お互いひどい目にあったね。
 何とか生き延びてる点も同じだね・・・・
 ともあれ、『ジ・ユーズド』再開だよ)

とぼけた口調の声が、屋根につけた耳に、そう囁く。

       『ドゴォォォオオオン!!!』

その時、爆発音とともに、天井が揺れた。
音は階下──方向は鐘楼の下辺りからだ。

90『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2017/01/01(日) 00:00:53
>>84(ウィル)
互いに鏡写しの二人だが、
両者の認識が正しいのであれば、分が悪いのは浜岡の方だろう。
それを覆し得るとすれば、それはウィルの存在だ。
高速の針弾、アレルギー付与を能力とする『ヴェノム&ファイア』ならば、
まさに『蜂の一刺し』の如く、戦局を変えられる。

      ダダッ バッ

不安定な椅子の上を最大限に急ぎながら、
ウィルは南(地図右)へと動き、射程と射線を確保する。

「崩すわッ!」

その声は『スイート・バイト』にも聞こえただろう。
それを承知で叫んだのは、浜岡への期待──
敵の動きを上回る、【護り屋】の策への信頼からだ。

果たして──
ウィルの声と同時に、浜岡は頭上の『ベッド』を解除した。
噛み合った『ベッド』の片割れが消えたことで、
『くの字』に固定されたまま、大型ベッドが落下する。
『スイート・バイト』が怪訝な表情を浮かべたのは、
『ベッド』の落下先が、浜岡とそのスタンドの頭上ということだ──
この事態にだけは陥らぬ為の、『丁々発止』だったというのに。

攻め入るには絶好の好機だが、罠の気配もある。
【殺し屋】によぎる一瞬の逡巡──        パシ!

それを見切った『ウィンター・ブランケット』の右手が、
『スイート・バイト』のスタンドの左手首を取った。

「────!」

同時に、落下する『巨大ベッド』。
鉄製の脚が唸りをあげ、浜岡の頭頂に殺到する。
受けるべく左手を上げる浜岡側。
間髪入れず、『スイート・バイト』側の右手が、
手刀を形作り、左胸に突きこまれる──


       『ドゴォォォオオオン!!!』

背後からくぐもった爆発音。
教会がビリビリと震えるが、この機会は逃せない。
『ヴェノム&ファイア』の照準が、『スイート・バイト』のスタンドを捉える──

91『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2017/01/01(日) 00:01:29
>>86(井上)

ナツメグ:
「や・・・・かましいんだよ・・・・この間抜け。
 てめーの道具を、むざむざぶっ壊されやがって・・・・!」

転がり、ルンクスから距離を取ったナツメグが毒づく。
肥満体が最初にした行動は、地震でも水たまり潰しでもない。

      ググ ……ブジュォ!

ルンクスの『唾』で潰された右目、その眼球を抉り出すことだった!

「くそったれが・・・・
 だがてめーの右足首も、もうオレのもんだぜ〜〜〜ッ!」


   グゥン!
          ガガ! ガガッ ガガガガガガ!

言葉と同時に、ルンクスの右足が『起動』する。
床の上で『のたくる』ような右足首の『暴走』に、
ルンクスは大きく姿勢を崩し、スタンドもそれに釣られる。

ラッシュの均衡が崩れる──ほどではないが、
状況は『ハッピー・オルガン』に有利な状況だ。
少なくとも、ルンクス本体において余裕はないはず・・・・

「ハッハァ!
 こりゃあァ、ご機嫌な『タップ』じゃねぇか」

・・・・いや、この状況さえ楽しんでいるのだろうか?

 ドガガガ!!
        ガガガガガガガガガガガガ

ラッシュを打ち鳴らしながら、『ハッピー・オルガン』は
一度は捨てた井上の『再利用』を試みる。

         ──パチ

井上が目を開ける。意識はまだない。
生きている。体は胴体部分で切断され、大量に血を失っているが、
あれからまだ、一分と経過していない。
両手で這うように動かせば、こちらに来させることも可能そうだ。
だが、かろうじて命がある状況だ・・・・処置しなければ死ぬし、
無理をさせれば、死期は確実に早まるだろう。

そして、井上が真に死んでしまえば、その遺体はもう動かせない。
死体を弄る趣味は『ハッピー・オルガン』には『ない』・・・・そういうことだろう。


       『ドゴォォォオオオン!!!』

爆発音とともに、床が揺れた。

92『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2017/01/01(日) 00:02:05
>>87-88(高遠)

距離にしてわずか『2m』──
そこに口を開いた、『機甲少女』の右腕の『主砲』。

今しも照準を自身に定められた高遠に、多くの選択肢は与えられていない。

  ♪
                             !!
     ──ヒュ!             ォ !
            グルン!     バオ 


錐揉むようなその場の回転から、一転。
『踊り子』を振り回すようにして投げ出すなり、
華麗に伸ばした爪先を、目前で停止した『砲口』に突き出す──!
床の残骸は邪魔だが、この一歩だけなら無問題だ。

『リズム』を踏まざる得ない『クレモンティーヌ』は、
とっさの対応を不得手とするが、敵もまた停止した状態だ。
『不滅の踊り手』という究極の盾を前方に回したことで、
『クレモンティーヌ』の輪郭はほぼ隠され、照準は調整を強いられる。
砲口を突き付けられた『踊り手』のにとって、、
そのわずかな時間だけが付け入る隙であり、その狙いは『正解』に思われた──

            キュル! キュラララ!

右腕を突き出した姿勢のまま、
ノーモーションで後退する『ヒノマル』を見るまでは。
その足元から響くは、またしても奇妙な動作音。
TVや映画でしか聞いたことがない──『キャタピラ』の音だ。

映像では無骨かつ鈍重に思われた『それ』が、
眼前の少女をこれほどまでに滑らかに移動させるとは。
背後に置かれた金属の鐘を、振り返りもせず蛇行することで『回避』。
床に散らばった残骸や破片は、土塊のように均され、揺れ一つない。

──華麗に伸びきった『踊り子』の爪先。
そのさらに『2m』先で、後退・蛇行を展開しながらなお、
『ヒトマル』の『主砲』は、改めて『照準』を定め──



       『ドゴォォォオオオン!!!』


その『圧倒的火力』を、至近距離で打ち込んだ。

高遠は見た──拳大の『砲弾』が、自身の右腕に着弾するのを。
それは奇妙にスローモーションに炸裂し、瞬時に炎と衝撃と爆音に変わる。
『踊り子』は──高遠は微動だにしない。
熱も爆風も音も、何者も『踊り』は止められない。
それが『クレモンティーヌ』の能力。『不滅の踊り子』・・・・


           ボ


爆心地に立ち尽くす高遠の肌が、突如、熱を感じた。
たたらを踏んだ。回転が止まった。
もはや『踊り子』ではない自分に気が付いた。


                 ゴ ゴ


自身の左手が握る『クレモンティーヌ』の『右手』──

その手首の先には、あるはずの『リーダー』の姿はなかった。
・・・・・・
千切れ飛んでいた・・・・高遠の『右手』もろとも。



    ゴ ゴ     ゴ  ゴ
                       ゴ   ゴ

93高遠 嶺『クレモンティーヌ』:2017/01/04(水) 00:53:40
>>92
質問。

・感じた『熱』の熱さと、周囲の現在の爆発は人間に耐えられそうか
・敵の照準は動いていないか(敵が爆発の中心から確認できるか)
・現在の自分と敵との距離、地図南側の遮蔽物になる壁との距離、扉との距離は。
・破壊された部位は右手手首から先?
・自分の現在の姿勢は、足をつけているか。

94エイノー『フィストフル・オブ・クォーターズ』:2017/01/04(水) 03:51:24
>>89-92
『応急処置』が完了していないならそちらを済ませ
その上で余裕があれば今度こそソーラー電卓から
『光発電』、USBライターから『発熱』カートリッジを作成、
菊川と会話を続ける。

「とりあえず息災でお互い良かった。中の様子は
 これから戻って確認するが最短ルートの指定は
 あるだろうか?なければ正面玄関で降りてまた
『開錠』を頼もうと思う」

『配置先』の指定がなければ本来の『出入り口』から
戻るのが一番無難だろう。
ショートカットできなくなったのは痛いがルンクス逃亡の
可能性がまたなくなったのと菊川の生存は喜ぶべきだ。

95<ガオンッ>:<ガオンッ>
<ガオンッ>

96ウィル『ヴェノム&ファイア』:2017/01/04(水) 21:10:15
>>90

自分と同時に浜岡も動く。
態勢を整えて『スイート・バイト』のスタンドへと狙いを付けている間に、状況は変わっていく。
自ら均衡を崩した浜岡の頭上に、敵が作り出したベッドが落ちていったのだ。
そこに生じる一瞬の逡巡、浜岡が常人ならば隙足り得ないほどの間。
しかし浜岡はその気を逃さず、『スイート・バイト』のスタンドを拘束する。

「ミス・ハマオカッ!防御を!」

『スイート・バイト』のスタンドが、その右手を浜岡に突き出す。ならばスタンド目掛けて、即座に引き金を引く。
浜岡にも片手がある、そう容易くやられるとは思わないが、ベッドが直撃すればタダでは済むまい。
もう防ぐための、自分が片手に掴んでいる毛布は要らない。浜岡には防御を優先してもらう。

97『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2017/01/06(金) 00:28:29
>>93(高遠)

>・感じた『熱』の熱さと、周囲の現在の爆発は人間に耐えられそうか
直撃時の爆発と高熱は、
『不滅』によって無効化されている。
現時点で感じる高熱は余熱であり、
『蒸し風呂』のように熱いが、危機的な温度ではない。

>・敵の照準は動いていないか(敵が爆発の中心から確認できるか)
周囲を確認するには、
状況(爆発による塵埃)、精神的ショックから『数秒』が必要。

>・現在の自分と敵との距離、地図南側の遮蔽物になる壁との距離、扉との距離は。
敵位置は不明。
地図南方向に残された壁までは『1〜2m』ばかり。
前進したため、やや後退する必要がある。

>・破壊された部位は右手手首から先?
右手手首と、その先

>・自分の現在の姿勢は、足をつけているか。
足はついている。

98高遠 嶺『クレモンティーヌ』:2017/01/07(土) 20:16:49
>>97
感謝

>>92


ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1311712763/760

(あ……)

>『クレモンティーヌ』の根幹は『踊り』である。

     (これは)

>曲の終わりの表現などで『停止』のポーズをとると『自動解除』。

         (……『死ぬ』)

>外的要因で『中断』させられると『強制解除』されてしまう。

                    (か……な)

>強制解除の場合再発現には『5分』を要する。


この日、おそらく人生で初めて高遠は『死』を覚悟した。
黄金町から遠く離れたこの地で命を落とし、朽ちる……その覚悟を。

……いや、ダメだ。

まだ十分戦ったなんて言えない。まだ動かせる体がある、まだ出来ることはあるはずだ。

今、考えるべきは体だ。
しばらく『踊り』続けていた体が、行動に耐えられるか……いや耐えられなくても動けるかがカギだ。


敵がどのような状況かを確認している暇はない。余裕もない。
 敵の取りうる行動……主砲二発目、機銃、キャタピラでの接近、転移……
 攻撃手段であればどれも死に至らしめ得る。
 この爆炎が晴れ、敵がこちらの存在を探知するまでの間にどれだけ出来るかが勝負か。

『クレモンティーヌ』が発現できるか、出来ないか感じ取れるだろうか。
それを考えながら、今の砲撃=敵の射線から逃れる様に足を運びつつ南の遮蔽物の影へ飛び込む事を目指す。

飛び込めたなら、キャタピラ音、機銃などの音(先程転移した時に聞こえたならば転移の音にも)等に注意しつつ起き上がりたい。
こちらの状況を菊川は把握しているか、コンタクトはあるかだけ少し気にする。

99井上正『ハッピー・オルガン』:2017/01/08(日) 03:16:57
>>91
【いいぞデブゥ〜! やれば出来る子!
でもそのまま足首握り潰してればもっとよかったけどな! ちょっと井上そっちにやるんでヨロシクゥ〜!】

さて井上だが、胴から真っ二つになってんだぞ? なにをどうしようが死ぬわ。
どうせ死ぬなら役に立って死ね、倒れるなら前のめりだろ?

井上を『ナツメグに近付ける』

こいつの『肉』は地面に詰め込むことで地震を起こした、すなわち無機物にも使用できるってことだな、まだギリギリ生きているが…
死んだとしても、ナツメグの『肉』は健在、俺は操作できないが、ナツメグに使わせればいい。むしろ断面に肉を詰めて出血を止められるんじゃないか?

「ゴボボ…肉ゥ…俺にィ…肉をォ…ゴボッ」

声帯の操作がうまく行かないが、井上の最後のメッセージだ、届いてくれ。

ハピオルは一生懸命ラッシュを続けている、ラッシュを継続する限り、ルンクスは決定打を打てない、が、仲間を呼ばれると厄介だ。
逆に、誰か一人でも加勢が来れば確実に勝てる、ルンクス一人消せば終わりだ、頑張れみんな。

100『ヴァージンロード・クルセイダーズ』:2017/01/13(金) 02:17:00
>>94(エイノー)
応急処置を続けながら、
エイノーは『床下』の菊川とのやりとりを続ける。

(──正直、戦況は押されてる)
(チャペルでは、『スイート・バイト』と浜岡さんの激突に、
 ウィルが加勢してる。ここはまだまし)

(──壇に近い場所では、『ハピオル』『ナツメグ』対ルンクス。
 井上は胴体真っ二つで『半死半生』、『ナツメグ』は片目を潰された。
 ルンクスの右足に『肉』を詰められたみたいだけど、
 これで押し切れる相手とは思えない。決め手が欲しいところ)

(──最悪なのは、鐘楼室の高遠だ。
 ぼくを狙いに来た『ヒトマル』と対峙して、
 右手を吹っ飛ばされたとこだ・・・・かなりヤバい)

教会を司る菊川に聞かされた階下の情報は、
自陣にとって芳しくないものだった。
エイノー自身、二体の石像を下したとはいえ、満身創痍だ。
加勢についたところで、どの程度戦力になるかわからない。

(──誰を助けに行くかで最短ルートは変わるけど、
 『ヒトマル』が開けた大穴は気にしておいて。
 ルンクスに逃げられたら、この作戦は失敗だから)

(──それと、ぼくの『ジ・ユーズド』は、部分的に解除もできる。
 もし教会を壊す必要があるなら、先に合図さえくれれば、
 その周囲だけ『壊せる』ようにするよ)

(──もっとも、これ以上外壁に入口は作りたくないけどね)

応急手当が、完了した。
これで少しはましに、跳んだり走ったりできそうだ。


>>96(ウィル)
『スイート・バイト』と浜岡頼子、
鏡合わせとなった二体の『ウィンター・ブランケット』。

『深淵』側の左手を掴んだ浜岡側だが、
落下する『巨大ベッド』を防御しようと動いた左手の隙を抜いて、
『深淵』の右手が手刀の『突き』を繰り出す。

「ミス・ハマオカッ!防御を!」

                ──ドズゥウ !!

果たして、声は間に合ったのか。
肉に突き刺さる手指の手応え。床に散る血の色。その香り。
『深淵』の頬を緩めたそれらは、次の刹那、硬直した。

──手刀が突き刺さったのは、浜岡の胸ではない。
スタンドの左前腕だ・・・・そして貫かれてはいない。

「・・・・ま、そう動くさねぇ。
 『あたし』なら、逃す機会じゃないからねぇ」

うそぶく浜岡が浮かべるは、苦笑。
頭を庇う動きはフェイク──
『深淵』の一撃を誘う、偽の隙だったのだ。

                           ──バスゥ!!

放たれた『針弾』がチャペルの大気を穿ち、
光線のようにまっすぐ、『深淵』のスタンドを目指す。

「──見え透いてンだよッッ」

連携の声掛けが災いし、
『スイート・バイト』にウィルの存在は気付かれている。
その瞳がウィルを捕捉し、『針弾』を、その射線を視界に収め──

           バシュ!

布製の『アイマスク』が『深淵』の目を閉ざしたのは、その寸前だ。
『認知発動』をいち早く封じる、浜岡の『認知発動』。
この勝負──読み勝ったのは、浜岡だった。

両腕を封じられた『深淵のスタンドに逃げ場はなく、


           タスゥ!

その左肩に、『ヴェノム&ファイア』の針が突き立った!!


      ゴ
        ガァン!!

直後、響き渡る『割れ鐘』の音色。
回転する『巨大ベッド』、その金属製の脚が、浜岡のスタンドの頭部を直撃する。


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