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【ミ】『ヨハネスブルグの明星』 その1

656『小角 宝梦は火種となる』:2015/11/16(月) 23:47:56
>>649(エイノー)
エイノーは、小角に調査の再開を要請する。

確かに、スヴァルトにとっての小角の能力は、
『確実に欲しい』というものではないらしい。
だが敵には与えたくはない。故に殺害の選択肢が大きい。

何らかの『実績』を見せれば、
或いはその天秤に変化が出るかもしれない。

「我々に確認できる方法であれば、
 ルンクスの『調査』を続けるのは構わない」

>>650(青田)
青田は一声かけて、扉を開ける。
続いてアーントも入室した。

『ヨハネス』の二人は、当然のように新たな参加者を受け流す。
レコーダーの声から、この展開は予想していたようだ。

「やはり話は進んでいないのね。フライス」

灰色の男に声をかけるアーントの口調は、
心なしか、姉のように強く優しいものに思われた。

「私の考えを先ず言っておくわ。
 私はあなたが、小角を始末する、というなら反対する」

「『ジニ』があっても、相手は子供よ。『戦士』ではないわ。
 人間として当然の感情を持たない人間に、
 未来のアフリカを委ねるつもりにはなれない」

「非情な選択が必要な時は必ずある。それはわかる。
 でも、それが今であるとは思えないの。
 問題は小角側なく、『ヤング・ダイヤモンド』の側にある。
 そこを解決せずに小角を始末しても、同じ問題はいずれ現れる。
 私は、そう考えるわ」

>>651(高遠)
フライス:
「・・・・・・・・・・・ほう」

高遠のつぶやきに、フライスが興味を示す。

「面白い発想だが、
 『スイス』を例に出すまでもなく、中立には『武力』が必要だ。
 それを、どうする・・・・?」

>>652(小角)
小角は迷い悩む。

>>653(紫)
スヴァルト:
「先進諸国は、何故手を取り合って、
 世界の発展に努めることが出来ないのか?
 その方が確実に効率的なのに・・・・という話だろ?」

フライス:
「そうだな。統治する手段があるなら、それが一番だ。
 だが、実際には『互いに手を結ばない』という不問律で、
 『ヤング・ダイヤモンド』は成立している。
 『核』を抱えた大国が、互いを警戒し、『少数派』にならぬように」

スヴァルト:
「おまえとアーントは別だがな」

アーント:
「私は彼を支持するけれど、
 妄信はしていないし、部下でも妻でもないわ」

スヴァルト:
「そうでなけりゃ、まずおまえらから潰されるからな。
 女って連中は、裏で何をするかわからねェ。
 『ブチハイエナ』の方が、よほど純粋だ」

アーント:
「・・・・・・・・少し黙っていて。
 この狭い部屋で、
 貴方の体臭を我慢するのも限度があるから」

 ゴ  ゴ
              ゴ ゴ      ゴ ゴ ゴ    ゴ ゴ

フライス:
「私から、その問いに答えよう、紫。
 確かに我々は組織として『未熟』だ・・・・成立すらしていない」 

「だからこそ、この町に来るよう命じられた。
 ──私の考えは、そうだ。

 本国の言う『制圧』とは、町のことを意味しない。
 『ヤング・ダイヤモンド』に結束力を与え、
 真の『ダイヤモンド』を持ち帰ること・・・・それが答えだと考える」

スヴァルト:
「磨きをかけて来いって意味だろ?
 汚れや余計な部分は『カット』してな」













>>651(高遠)


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