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【ミ】『ヨハネスブルグの明星』 その1

643小角 宝梦『イル・ソン・パティ』:2015/11/13(金) 23:59:33
>>641(GM)

「……わ、わかった。
 それまでに……何とか、お、思い付こう。」

     ス

――盤面をなでる。

(……どうあれ、きみとわたしが協力できるのは、今日までか。)

自分の身を守るためには、手段はどうあれ『全能』とはお別れだ。

「わ……」

ホームズに声を漏らしたのは小角もだ。
とはいえ今はそんな場合ではない。引き締める。

     ・・・・思考を続ける。
         命が、『探偵』という未来がかかっている。

(考えろ……イルソン君が弱くなるか……
 あるいは、フライスが欲しくないような状態になる方法は……!?)

(時間を稼ぐ……ほ、ホームズは一体何を言ってるのだろう?
 時間……い、いまはもう、10分もしないうちに救急車が来ちゃうのに……)

自分の能力は強大だ。

「あ……ひ、一つ思いついた。
 イルソン君がずっと使えなければ、それでいいのなら。」

しかし重大な、枷がある。それこそが『テーマ』だ。
テーマのみが質問を縛る。恒久的に弱体化する手段でもあれば別だが――

「い……一週間ごとに、『テーマ』を『全部』にする。それから、即座に解除する。」

           「……誰が確認するかの、問題はあるが。
            しかしこれならイルソン君はないも同然だ。」

穴だらけの稚拙な案だ。完全な自由でもない。
しかし、小角が思いついたのは今、これくらいだ。

穴を埋めることは出来るかもしれない。ここには人がいる。
あるいは、別の解決策を思いつくこともあり得る。


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