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【ミ】『ヨハネスブルグの明星』 その1
638
:
紫 斜六『アームチェア・トラベラーズ』
:2015/11/12(木) 01:09:50
>>632-633
「――――やはり。他に手段が無い訳では無いにせよ、殺すには惜しいと考えているわけですか」
後者については、『出来れば欲しい』ぐらいに認識しておくが。
相性云々を考えるには、こいつらは『強すぎる』。
それでも『ハメ技』のようなスタンドもある以上、情報を手にする手段は手元に置いておくに越したことはないということだろう。
「ともあれ、そう。
貴方たちは『イル・ソン・パティ』を使いたい。手元に置きたい。
だが、有用であるがゆえに騒動の種になる。放っておくことはできない。
かといって殺してしまうのももったいない。使用者の意志が重要な能力でもある」
「……ちょっと失敬。『助言者』を呼びますので」
ぶつぶつと、独り言を続けるように。
そうして思考を整理しながら、一言断ってから『憑依』を解除。
改めて『アームチェア・トラベラーズ』を発現し、『探偵降臨』―――――『シャーロック・ホームズ』を、安楽椅子に降ろす。
彼については、説明するまでもないだろう。
世界で一番有名な名探偵。頭脳明晰なるシャーロック・ホームズ。
「――――『白い糸巻き』の量は膨大だ。
ここから一本の『緋色の糸』を見つけるのは、中々骨が折れそうですが。
『ホームズ』。かつて私の全てであった人。貴方の意見をお聞きしたい」
彼に『助言』を請う。
『我々がこの状況を切り抜けるためのカード』は何か。鬼手たる提案はどこにあるのか。
道筋を示せとは言わない。ただ、一筋の灯りが欲しい。この暗闇で、手に持つべき松明が欲しい。
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