したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |
レス数が900を超えています。1000を超えると投稿できなくなるよ。

【ミ】『ヨハネスブルグの明星』 その1

586『小角 宝梦は火種となる』:2015/11/07(土) 23:41:31
>>583(紫)
「・・・・上手いことを言うな。
 『探偵』を辞めても、『詩人』になれそうだ」

フライスは顔を上げ、紫を見上げる。
耳元の声が、男のものであることは間違いないようだ。


「・・・・『保留』。
 ・・・・・・・・・・・・・フ、確かに」

「『正解』を求める余り、手を止めてしまうのは悪い癖だ。
 アーントにもいつも言われる。
 料理が下手なのは、そのせいだと」

「ひとまず、スヴァルトを止める。
 『火種』をどうするかは、その後で考える。
 今の正解は『それ』だ・・・・『そうするとしよう』」

男が屋上を歩き始めた。
方向は紫が来た側、穴の開いた壁の、その上へと。

そして紫は目撃する──

          ド ド ド  ド ド ド   ド ド ド ド 

『鉄格子』で編まれたような、屈強な人型のヴィジョン。
空洞でありながら、圧倒的な力強さを感じさせる。
フライスの傍らに発現する、そのスタンドを。

「礼代わりに教えておこう。
 下にいるルンクスの『嫁』なら、大丈夫だ。
 この場所には、もう一人向かっている。
 ・・・・『あいつ』は、ルンクスを心底から嫌っている」

>>584(青田)
             シキュ!

青田は咄嗟に『モナ・リザ』送信の視覚情報をカットする。
閃きに似た推理だ。
正解かどうかはわからないが、持てるチップを注ぎ込む。

「……!?しまった、硝子に映ってッ!」

声に出しながら、右手で床に絵を描き始める。
転がった瓦礫をタイルに突き立て、原始人のように、だ。

「やはり、『見て』いましたね」

                 キキ キキキキキ

『モナ・リザ』が嫣然とつぶやき、接近してくる。
ポールが床を引っ掻く不愉快な音。アンテナの位置情報。
両方から確実にわかる・・・・床を見る青田の正面に、立ちはだかった。


         ゴ ゴ ゴ   ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ


「『羽虫』の一匹であれ、私と御主人様の邪魔は許しません。
 その絵は、『地獄』で完成させなさい」
                             キンッ

ポールの先端が、床を離れる・・・・


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板