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【場】『H“E”Il 2 YOU』 その2【ミ】

119志染さなぎ『クリサリス』:2015/06/21(日) 17:06:54
>>118
「うふふ、ありがとうございます〜〜」
笑顔で答える。

「あなたのスタンドも『強そう』だと思いますよぉ。
私、『スタンド』を見るのは私のとあなたのが初めてですけど〜〜〜
『武器を持ってる』って、結構なアドヴァンテージだと思うんですよぉ」

120朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2015/06/21(日) 18:25:54
>>119
「…ふむ、ありがとうございます。」
彼女の涙音のスタンドを吠える言葉、それを聞いて嬉しそうな表情へと変わっていく

「確かにその通りです。他にも色々と『能力』があったりもするんですが…
 まぁそれはもっと仲良くなってから教え合いましょう。」
ちょっと冗談めかした口調で返す。

「いずれにしても…能力を使う時がいずれ来るかもしれませんね。
 お互いに…」

121志染さなぎ『クリサリス』:2015/06/21(日) 19:40:10
>>120
「うふふ、そうですね〜〜〜。初心者の私ですけど、そうやすやすと喋っていいものじゃあないってことくらいは分かりますしぃ〜〜〜〜〜」
「『私の「クリサリス」が生み出す「蝶」はアレルギー性の「鱗粉」をばら撒くッ!』とか、漫画じゃあるまいし軽々しく内にしちゃあだめですよね」
こちらも冗談めかした様子で言う。
あ、勿論アレルギー云々は冗談ですよぉ、と付け加えるのも忘れない。

「そうですねぇ……いつか使わなきゃならない時が来るんですかね〜〜〜〜……」
出来れば使いたくない能力だけど、と心の中でつぶやく。

122朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2015/06/21(日) 19:52:40
>>121
「スタンド使いにとって能力は重要な情報ですからね…」
「えっ…ああ、冗談ですか…」
彼女の言葉を聞いて一瞬信じそうになった。
少し驚いた顔をしていたが…とりあえずホット一息付いている。

「まぁ、使わないに越したことはありませんよ。
 一番大事なのは、平和な生き方をできること、ですからね。」
そう言って軽く笑う。

「…と言っても、この町には悪いスタンド使いも少なからずいますから、
 その辺は気をつけないといけませんね。」
そう行って涙音は自分のスマホ(開運キーホルダーまみれ)を取り出した。

「これも何かの縁ですし…連絡先でも交換しませんか?
 メアドでも、電話番号でもいいですよ。」

123志染さなぎ『クリサリス』:2015/06/21(日) 20:20:27
>>122
「うんうん、平和が一番ですぅ」
こちらもはにかんで応える。

「えっ、そうなのですか!? あ〜〜〜でも。それもそうですよね……ただでさえ普通の人から見えない武器を手に入れたようなものなのに、
その上不思議な能力まであるんですもの。悪い人が悪いことに使おうとするっていうのも無理からぬ話ですわね〜〜〜……」
一瞬驚いたような反応をするが、どうやら納得した様子。

「わっ、いっぱいついてます! 涙音ちゃんも『イマドキ』の『JC』ってやつなんですね〜〜〜〜〜」
キーホルダー塗れのスマホにそうリアクションしつつ、

「いいですね! やりましょ〜〜〜『赤外線』!」
と、蝶々や蛾のシールでデコられ、幼虫、サナギのストラップがついたスマートフォンを取り出す。

124朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2015/06/21(日) 20:24:37
>>123
「本当に…スタンドを手に入れた人が
 平和主義者ばっかりだったらいいんですけど…
 まぁしょうがないですよね。力を手にしたら…だいたい悪いことに使う人ばかりでしょうし」
ちょっと残念そうな表情で答える。

「ま、まぁそうですね…『JC』…女子中学生…かな?」
彼女のリアクションにちょっと押され気味になりながらも

「じゃあこれでっと…」
適当にボタンを操作して、メールアドレスを見せあい、アドレスと電話番号を送信していく

125ようこそ、名無しの世界へ…:2015/06/21(日) 20:37:41
>>124
「ですねぇ……たとえば『洗脳』みたいな能力を手に入れちゃったら……悪いことには絶対に使わない、とは言い切れませんものね」
でも、逆に良いことに使おうとする殊勝なかたもいらっしゃるのかしら? と付け加えつつ

「うん、できました、登録!」
こちらも番号とアドレスを送信し、電話帳に受信したアドレスを登録する。
「『涙音ちゃん』……っと。よ〜し、完了ですっ」

126志染さなぎ『クリサリス』:2015/06/21(日) 20:38:09
>>125

127朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2015/06/21(日) 20:42:56
>>125
「うーむ…確かに、そんな能力があったら
 他人に犯罪行為の押し付けも…
 最悪死なせてしまうことも可能なわけですよね…
 恐ろしい話です。有効に使うには…犯罪者を自首させるとか…でしょうかね?」
ちょっと疑問有りげに首を傾げる。
(…本当に、有用な使い方なんてあるんでしょうかね…)
と、心の中で考えながらスマホを操作していき

「こっちも登録出来ましたよ。『さなぎさん』と…よし」
大きく頷いて答える。そして…

「おっと、結構時間がたちましたね。
 …一応この辺りの人ですか?
 それだったら…心配ないんですが…」
そろそろ帰るつもりのようだ。

128ようこそ、名無しの世界へ…:2015/06/21(日) 20:52:55
>>127
「うーん、そうですねぇ……災害の時とかに、パニックになってる人を鎮めたりするのにも使えそう……かな?」
と答える。

「あら、本当。随分と話し込んでしまいましたわ〜〜〜。
ええ、大丈夫ですよぉ。今はこの町に住んでますぅ」
このあたりの人かどうか、という質問にそう答え

「うふふ、また会えるといいですね。同じ学校ですし、会う機会は多そうですわ」
帰るつもりであることを察し、笑顔でそう言う。

129志染さなぎ『クリサリス』:2015/06/21(日) 20:53:27
>>128

130朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2015/06/21(日) 20:59:39
>>128-129
「最適…ともいえませんが、
 それが一番いい使い方なのかもしれませんね…」
少し其の表情は複雑そうだ

「まぁ、私の能力はそういうのではないので
 考える必要はないんですが」
そう行ってからスマホをポケットに戻すと

「そうですか。ならばだいじょうぶ、ですよね。」
安心した表情で彼女を見つめる。

「それじゃあまた会いましょう。
 学校で出会った時は…そうですね。
 部活の話でもしてみましょうかね?」
そう言って軽く微笑むと

「ではまた!」
大きく手を振ってその場から立ち去っていった

131志染さなぎ『クリサリス』:2015/06/21(日) 21:02:56
>>130
「ええ、そうですね〜〜〜〜部活の時にでも!」
と言っても、私はまだ絶賛部活探し中だけど〜〜〜〜と心の中で付け加え、

「さよなら〜〜〜〜〜〜」
こちらも手を振りかえして見送った

132イザベル『アーキペラゴ』:2015/06/26(金) 22:12:04

海である。
黄金港の、湖畔の入口にほど近い砂浜である。
黄金港の砂浜といえば、『ミステリースポット』として少々名の知れた場所だ。
海開きも近いこの時期、少し気の早い納涼としてこの場所を訪れる者は、それなりに多い。
かつ、その手の目的を持つ者は、大抵の場合夜に訪れる。
そして人目のない夜は、人のモラルを低下させる時間帯である。
つまり、何が言いたいのかというと――――


「ったく、どいつもこいつも……ゴミぐらいテメーで持って帰れっての」


――――この時期の砂浜は、ゴミが多い。
まぁもう少しすれば海水浴目的の人間で賑わい、これどころではない量のゴミが散乱することになるのだが。
それでも冬などに比べれば随分ゴミは多く、砂浜を汚している。

「げっ、このペットボトル中身入ったままじゃねーか。
 せめて飲んでから捨てろよな……」

そのゴミをトングで拾い、ゴミ袋に入れて歩く少女がいた。
髪はパーマの入った紺色のショートカット。
服装は短めのセーラー服にショートパンツ。
ただでさえ短いセーラー服が大きなバストで押し上げられ、健康的なへそが惜しげもなく晒されている。
背丈は140を僅かに超える程度だが、その割には相当グラマラスでセクシーな体つきの少女だ。

133イザベル『アーキペラゴ』:2015/06/26(金) 23:35:59

「ん、こいつは……げげっ、『ゴム』かよ! 正気じゃねーぜ、こんなとこでよォ〜〜〜……」

ゴミ拾いを続けている。

134火島 辰也(ドラゴン・ガイ)『ドラゴンランド』:2015/06/27(土) 00:26:46
>>132-133(イザベル)
のっしのっしのっし……カチャカチャポン

ゴミをトングで拾い、ゴミ袋に入れて歩く青年がいた。
髪は金まじりの黒の短髪。
服装はピチピチのTシャツにズボン。
ただでさえ短いTシャツが豊満な大胸筋で押し上げられ、健康的な腹筋が惜しげもなく晒されている。
背丈は200を僅かに超える程度だが、うっすら脂肪のついた筋肉質でセクシーな体つきの青年だ。(201cm 135kg)

「ドラゴン美化活動!」
小さなことからコツコツと。ドラゴンヒーローはゴミ拾いもかかさないのだ。

「さすがにミスコンとかのイベントがあると汚れているなー」

「あっ、このスイカの食べ残し、かぶとむしがついてる」
イザベルに気付いているのか、気付いてないのか……ゴミを拾いながら、のっしのっしと近付いてくる。

135イザベル『アーキペラゴ』:2015/06/27(土) 00:42:59
>>134

おや、どうやら自分以外にも清掃活動に精を出している者の気配を感じるぞ。
感心感心、海に敬意を払うことはいいことだ。
どぉれその感心な奴の顔でも拝んでやるかと視線を向ければ。

「でかっ」

――――ドラゴンだった。
その男の首は太く……腕も太く……腰回りも太く……足も太く……
あらゆる部分が太く、そして大きくたくましい。
筋肉という単語が筋肉の鎧を着て闊歩している。そのようなマッチョであった。

「でかっ!」

思わず率直な感想を二度も口にしてしまった。
イザベルとの身長差はおよそ70cm近い。なんだ70cmって。体重も90kg以上違う。

「なんだテメェーッ! 何食ったらそんなデカくなるんだこのヤロォーッ!」

そしてイザベルはその体格差に怯むことなく、妙に嬉しそうな顔でマッチョに駆け寄るのであった。

136火島 辰也(ドラゴン・ガイ)『ドラゴンランド』:2015/06/27(土) 00:59:28
>>135(イザベル)
「はわわわわ!?」(野太い声で)
突然、笑顔で近寄ってきたイザベルに大いに驚く。巨体の割に気が小さい男なのだ。

「え、えーと、お野菜とか?お米とか?」
ドラゴン正直に答える。

137イザベル『アーキペラゴ』:2015/06/27(土) 01:08:49
>>136

「おう、なァにビビってんだよ! デケェ割に肝はちいせぇなぁ!」

 オラ! ブエノス ディアス アミーゴ!
「  『よう! 御機嫌ようお友達!』 」

「しかも『ベジタリアン』かよッ! もっと魚とか食えよ魚をよォ〜〜!」

すごい勢いで絡んでくる(初対面なのに)。
肘でうりうりとついてくるが、身長差がすごいので火島の太ももに肘が当たる。
なんだろうかこのテンション。素なのだろうか。

138火島 辰也(ドラゴン・ガイ)『ドラゴンランド』:2015/06/27(土) 01:24:57
>>137(イザベル)
「おらおら? ぶえのす でぃあす あみーご?」

「ええと、確かルチャ・リブレで有名なメキシコの公用語のスペイン語のあいさつだった気がする!」
回りくどい説明セリフだ!

「ルチャ・リブレ! トペ・スイシーダ! ウラカン・ラナ!」(プロレス語)
プロレス語で挨拶を返す。

「……って日本語喋ってる!」
意味がない!

「あっ、あっ……かぶとむしあげるので太もも突っつかないでください……」
かぶとむし(>>134で手に入れた)を差し出す。弱気だ。

139イザベル『アーキペラゴ』:2015/06/27(土) 01:39:10
>>138

「あ? 何言ってんだテメー。
 ……ああ、メヒコ(メキシコ)か!? メヒコの心意気なのか!?
 ウハハハハハ! アタシはスペイン人だっつーの!」

なんとなく意志は通じたらしい。
が、それはそれとして普通に日本語を喋っているので火島の努力は無意味だったようだ。
ところで仮に彼女がメキシコ人だった場合でも明らかに対話は不可能だったのではないだろうか。プロレス語とはいったい。

「ン〜? 『カブトムシ』ィ〜〜〜〜〜〜?」

差し出されたカブトムシをマジマジと見る。
見ることに集中しいるため、肘で太ももをつつくのはやめたようだが……

「…………いやそれは別にいらねーや。なんだお前、カブトムシ探しに来たのか?
 それと同時に清掃活動とはえらく殊勝じゃねーか、ええっ!」

……いらなかったらしい。
またうりうりを再開してきたぞ……!

140火島 辰也(ドラゴン・ガイ)『ドラゴンランド』:2015/06/27(土) 01:53:31
>>139(イザベル)
「ど、ドラゴンかぶとむしワイロが効かない!かくなる上は!」
かぶとむしを逃がす。

「ドラゴン・マッソー!」  ムキムキムキッ!
太ももの筋肉をパンプアップ!
筋肉が膨らむ勢いで肘うりうり攻撃を弾き返す!

「あ、この清掃活動ですか。
 これはですね。この前、この砂浜でミスコンがあったでしょう。
 僕はそこで果物を売っていたんですよ。
 だから、売ったものの責任として清掃は当然なのです。」
ドラゴン後片付け!

141イザベル『アーキペラゴ』:2015/06/27(土) 18:04:52
>>140

>「ドラゴン・マッソー!」  ムキムキムキッ!

「うおっ」
      バイーン

ドラゴン・マッスルのパンプアップにより、イザベルの肘が弾かれる!凄ェ!

「凄ェ! どういう筋肉してんだこれ!
 米と野菜だけでこんなんできんのか!?」

……逆に興味を惹いてしまったようだ。
うりうり攻撃はやめたが、今度は火島の太ももをベタベタ触ってくるぞ。

「おっ、なるほどそういやこないだそんな感じのイベントやってたなぁ。
 『立つ鳥跡を濁さず』ってやつだな! わかってんじゃねぇか、偉いぞこの野郎!
 気に入ったぜ! てめぇ名前はなんつーんだ? アタシは『イザベル』ってんだ!」

バシバシ太ももを叩いてくる。

「硬ェ!」

筋肉は硬かった。

142火島 辰也(ドラゴン・ガイ)『ドラゴンランド』:2015/06/27(土) 20:08:53
>>141(イザベル)
「肉や魚もきちんと食べているぞ!
 好き嫌いなく何でも食べるのが秘訣さ!」

「私の名前はドラゴ……じゃなくて、
 僕の名前は火島 辰也(かとう たつや)です、はい。」
何かを言いかけて途中でやめた。

「あっ、だから、触るのやめてやめて……」
ヘルプヘルプ。

143イザベル『アーキペラゴ』:2015/06/27(土) 22:02:26
>>142

「なんだ米と野菜以外も食ってんじゃねぇか!
 好き嫌いがねぇのはいいことだな!」

「『ドラゴ』……『エル・ドラゴ』か!? リングネームかなんかか!?
 おうおうおうおういい趣味してんじゃねーかタツヤよう!」

バシバシ叩いてくる!

「ほんと硬ェなお前の脚! あと太ェ!
 でもその割には肝が小せぇなぁ! んな小せぇこと気にしてっとタフな男になれねぇぞ!
 まぁガタイはもうずいぶんタフガイだけどな! ワハハハハハ!」

やたら嬉しそうに二カッと笑うと、その口にはサメのように鋭い歯が並んでいた。
でも一応バシバシ叩くのはやめてくれたようだ。

144火島 辰也(ドラゴン・ガイ)『ドラゴンランド』:2015/06/27(土) 22:11:26
>>143(イザベル)
「リングネーム……っと秘密です!秘密です!」
秘密だ。

「イザベルさんは豪快ですねぇ〜」
イザベルに話を移す。

「それにしても、イザベルさんはどうして海岸の清掃を?」

145イザベル『アーキペラゴ』:2015/06/27(土) 22:28:44
>>144

「秘密か! さてはマスクマンだなテメー!
 いいぜ、このイザベル様がちゃんと黙っといてやるよ!」

黙っていてくれるらしい。二人だけの秘密だヨ!

「おう! なんてったってアタシはイザベル様だからなァ〜」

「アタシはほら、海が好きだからサ。
 なんつーか、海が汚れてっと我慢できねーのよ。
 『母なる海』を敬うってのは、当たり前のことだよなァ」

146火島 辰也(ドラゴン・ガイ)『ドラゴンランド』:2015/06/27(土) 22:50:08
>>145(イザベル)
「ま、マスクマン!秘密です!秘密!」

「なるほど海が好きなのですかー。僕はプロレスとドラゴンが好きです!」
ドラゴン!

147イザベル『アーキペラゴ』:2015/06/27(土) 23:07:33
>>146

「ドラゴンか! ドラゴンはいいな!」

カッコいいしね、ドラゴン!

「しっかしプロレスラーかー。
 だからこんなゴッツイんだなァ。
 海に優しいのはいいな! すごくいいぞ!」
 試合あったら教えろよ! 応援しにいってやるから!」

「つーか果物売ってたって言ってたけど、フルーツ屋でも兼業してんのか?
 それともあれか、プロレスラーとフルーツ屋のコラボ! とかそういうのか?」

148火島 辰也(ドラゴン・ガイ)『ドラゴンランド』:2015/06/27(土) 23:15:11
>>147(イザベル)
「かとう青果店をよろしく!」
ポケットから名刺を差し出す。

  ┌――――――――――――――――――――――――――――┐
  |有限会社 かとう青果店                           |
  │                                          |
  │  店員                                     |
  │   かとう たつや                               |
  │    火島 辰也                               |
  │                                          |
  │    〒XXX-XXXX S県S市黄金町 X丁目 X番 X号       .|
  │          (メインストリートの商店街のあたりだ)         |
  │    TEL:XXX-XXXX-XXXX                        |
  │    FAX:XXX-XXXX-XXXX                       .|
  │    E-mail:tatuya_katou@xxxxxxxxxxx               .|
  └────────────────────────────┘

149イザベル『アーキペラゴ』:2015/06/27(土) 23:31:22
>>148

「なるほど八百屋じゃねーの」

八百屋かテメェ!なるほどな!
名刺を受け取り、イザベルはとても納得した。

「ちなみにアタシは名刺とかは特にない! 学生だからな!
 まぁ野菜買うときは贔屓にしといてやるよ!」

特に威張る事でもないが、(大きな)胸を張った。
揺れた。なにがとは言わないが。

「さて……んじゃ、アタシは向こうのゴミ拾ってくるよ。
 アンタはどうする? 一緒にやるかい?」

150火島 辰也(ドラゴン・ガイ)『ドラゴンランド』:2015/06/27(土) 23:34:27
>>149(イザベル)
「一緒にやりましょう!」

大胸筋を張った。   ムキン
雄っぱいが揺れた。

151イザベル『アーキペラゴ』:2015/06/27(土) 23:37:43
>>150

「しょうがねぇなぁ!
 よっしゃ行くぞタツヤぁ!」

おっぱいと雄っぱいは、遠く果てしないゴミ拾いの旅に出るのであった……



                                      『完』

152古田 火温『エフェッティ・ディ・ルーチェ』:2015/06/28(日) 23:30:01
公園。
高校生くらいの娘が、昼間からベンチで横になっている。
その目は虚ろに開いており、目を開けたまま眠っているとも、
茫然自失に起きているともとれる状況であった。
初夏の強い日差し、夏のはじまりを思わせる平年より高い気温のなか
娘はピクリとも動かない。
その身につけた高価なブランド物と見て取れる衣服は、
何日も洗濯していないのか薄汚れ、ところどころ破れていた。


「どうしてこうなってしまったのかしら……」

153朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2015/06/28(日) 23:41:24
>>152
「あっつい…あっついなぁもぉ…」
ハンカチで顔を吹きながら、公園を通りすがろうとしている人がいる…
平年よりも高い温度は、少し厚着になりがちな制服にはキツイものがある。

「……」
と、ここで、ベンチに座っているその彼女と目が合う。

(…ね、熱中症?)
この熱さで、しかもところどころボロボロのその格好…
熱中症を疑うには十分だ。

「あ、あの…大丈夫です…か?」
恐る恐る、まずは意識の有無を確認しようと近寄っていく。

154古田 火温『エフェッティ・ディ・ルーチェ』:2015/06/28(日) 23:51:36
>>153
「……わたくしに近づかないほうが宜しいですわ。
『スタンド』という言葉をご存知なら」

ゆっくりと身を起こす。

「一説によれば『スタンド使いは惹かれあう』とか。
わたくしに話しかけて、面倒事に巻き込まれる羽目になりかねませんわよ。
お父様も、お母様も、みんなも……わたくしから離れていきましたわ」

155朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2015/06/28(日) 23:54:03
>>154
「…スタンド…?」
相手の方からその言葉が出たのを聞いて、涙音も少したじろぐ

「…まぁたしかにごぞんじですが…
 面倒事…になりそうだとしてもちょっと、ほっとけないですね。」
そう言って改めて相手の顔色を確認する。

「その格好だとまるで行き倒れの病人です…。
 病院を呼んだほうが、良さそうに見えますが…」
そう言って軽くスマホを取り出す。何か操作をしているわけではない。

156古田 火温『エフェッティ・ディ・ルーチェ』:2015/06/29(月) 00:03:10
>>155
「おやさしい方ですのね……でも、病院はけっこうですわ。
見ての通り持ち合わせがありませんし、家を追い出された身で……頼るところもありませんの。
それに病気ではありませんわ。
ただちょっと、何日かそこの水道水しか口にしていないだけです」

公園の水のみ場を指差して言う。
ぐうぅ〜〜〜、と腹の虫がなる音がした。
どうやら不足しているのは、水分よりも、炭水化物、たんぱく質、ビタミン、ミネラルなどのようだ。

157朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2015/06/29(月) 00:09:19
>>156
「…家がないのは大変…ですね。
 …それに、水だけずっと飲んでると、すぐに即身仏になるかもしれません。」
ひどく腹の虫がなっているのを確認すると、近くに何か店がないかと見渡す。

「…何はなくとも、必要なのはご飯ですね。
 …何日も食べてないなら…よし!」
そう行って涙音は公園から、近くにあるコンビニへと走りだした。

………数分後。

涙音がコンビニ袋を腕に下げて戻ってきた。
「す、すいません!お待たせしました!」
そしてまた彼女、古田の前に立ってから袋の中を探る。

「とりあえず、まずはこれを。
 少しずつゆっくり食べるといいですよ。」
彼女が取り出したのは、袋からすって飲むタイプのゼリー飲料(ウ◯ダーインゼリーみたいなの)だった。
何種類か味が異なるものを持ってきている。

158古田 火温『エフェッティ・ディ・ルーチェ』:2015/06/29(月) 00:23:27
>>157
戻ってきたあなたを、びっくりした表情で見る。

「……どうして、わたくしにそこまでして下さるの……?
なにか裏があるか……無一文だし、身代金目的の人質としての価値ももはやない。
同性だし、そちらの気があるようにも見えませんし……まさか本当に、純粋に親切?
そんな、そんなことが……」

健康な状態なら素直に感謝した状況だっただろう。
だが今のわたくしが背負っているものは違っていた。猜疑の色が瞳に映る……

「あるわけない……あるわけがありませんわっっ!!


木でできた、四本足の戦車のようなスタンド……『エフェッティ・ディ・ルーチェ』がそこに現れた!
何かを発射しようというのか、その砲頭に光が集まっていく……

159朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2015/06/29(月) 00:31:09
>>158
「う…いや、何か意図があるだなんて…
 ウラも何も私は、普通に心配で…!?」
自分に対して向けられる疑いの言葉。
それに戸惑いながらもどうにか何の意図もないことを伝えようとするのだが…

「なっ…いきなりスタンドなんて…!」
突然現れた四本足の戦車のようなスタンド!
驚いた涙音は…

「『フォートレス』!防御をっ…!」
ライフルを背負った女性軍人の如きスタンド『フォートレス・アンダー・シージ』を発現させ、
その攻撃を止めようと前に立って守りを固める!

「おちついてください!私は『本当』に、何の目的もありませんっ!!」

160古田 火温『エフェッティ・ディ・ルーチェ』:2015/06/29(月) 00:45:19
>>159
「なっ……それは、『スタンド』!?」

現れた『フォートレス・アンダー・シージ』を見て、砲頭の光を中断した。
しばし硬直する。流れる沈黙。

「そう……そういう事だったの。
とうとうわたくしも引かれあってしまったのですわね。
それならあなたが『スタンド』ときいても忌避感が少なかったのも、納得ができますわ」

スタンドを解除し、ベンチに身体を預ける。

「ならばこれも、ただの親切として考えて良いのですわね……ああ、なんてこと。
本当に初めから、何もかも間違えていたのですわね」

ゼリー飲料のひとつを手に取り、じっと見る。

「疑ったりして、本当に申し訳ありませんでした……
本当にわたくしは、なんて馬鹿なのでしょう……うっ、うう〜〜〜」

疑った罪を悔いてなのか、他に理由があるのか、泣き出してしまった。

161朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2015/06/29(月) 00:54:57
>>160
「ふう…そのとおりです。
 あなたが『スタンド』の名前を出した時点で
 なんとなくわかってましたが…」
そう行ってから、涙音も少し沈黙する。

「…確かに、なにか引き寄せられる運命…なんてものがあるのかもしれませんね。
 まぁ、私の場合は純粋に心配だったから、引き寄せられたのですが…ね」
そこまで言ってから、スタンドを解除する。

「気にしないでくださいよ。
 誤解が溶けたのならそれで十分です。
 …とりあえず、食べましょう?そしたら元気になりますよ。」
ちょっと先ほど以上に気を使いながら答える。
大丈夫なのかと、涙音も内心不安でいっぱいだ

162古田 火温『エフェッティ・ディ・ルーチェ』:2015/06/29(月) 01:09:32
>>161
「そう、ですわね。いただきます……」

涙を拭き、手に取ったゼリー飲料のひとつを開けて飲みだした。

ンギュ、ゴッキュ、ゴッキュ、ズチュウゥゥゥ〜〜〜〜

「わたくしは……まだ一般人だった頃、スタンド使いの噂を度々耳にする機会がありました。
実物を見たことがなかったわたくしは、彼らは危険で恐ろしい集団だと思っていたのですわ。
だから身を守るために自分もその力を身につけようと、ある店を訪れ、力を得ました。
その選択が何もかも、どちらも間違いだったのです……」

語りだす。
語りながら、合間合間にゼリー飲料を飲み干していった。

「ひとつ目の間違いは、この街ではスタンド使いに関わらないようにするのが
正しい一般人の立ち回りだった、ということを知らなかったことでしたわ。
立ち向かうこと……自分もスタンド使いになるという選択は、異端だった。
それで家を追い出され、友人もすべて失ってしまいました。
そして……二つ目は、そもそもスタンド使いにもいい人はいる。あなたのように。
ならばわたくしのあの、命がけの志願はいったい、なんだったのでしょう……」

163朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2015/06/29(月) 01:17:53
>>162
彼女がゼリー飲料をごくごくと飲み始めるのを見て、
ほっと一息ついた涙音は
「まぁ、ある程度固形物もいただけるようなら、
 おにぎりでも食べてください。」
今度はおにぎりを取り出して差し出す。
鮭やツナマヨ、中には肉巻きなんてものもあったりする。

「その噂…2月くらいに起こったテロ事件とか…
 或いはヨハネス…何とかみたいな人たちのことでしょうか?」
ふと、スタンド使いの噂と聞いて思いついたことを聞いてみる。

「…なるほど、あなたも私と同じく…『刺青師』さんにその力をもらったのですね。
 そして…力を得た代償に…失ったものが。」
少し彼女の言葉に悲しげな表情を浮かべる。

「でも、いい人もいる。それがわかったことは大きな収穫だったと思いますよ。
 それはつまり、助けあうことが出来る、ということですからね。」
表情を柔らかくして、ちょっと優しい口調で答えた。
慰め、というわけではない。彼女が思ったそのままのことだ。

164古田 火温『エフェッティ・ディ・ルーチェ』:2015/06/29(月) 01:34:14
>>163
「いえ、具体名までは……でも、そんな話もあったような、なかったような。
一つ二つではありませんわ。この町を生きていれば、色々耳に入ります」

噂というものは尾ひれがつくものだ。はっきりとは思い出せない。
ただひとつ確かなのは、具体的なひとつの事件、ひとつの噂が動機ではない、ということだ。

「おにぎり、おいひいですわ。
『刺青師』……いえ、わたくしが力をもらったのはココさんという方でしたわ。
あの方以外にも、そういう方がいらっしゃるんですのね。
それでスタンド使いが増えているのかしら……」

おにぎりもありがたく頂いた。

「ええ、助け合いなら、助けられてばかりでもいけませんわね。
このお返しはいつか……今のわたくしには何の力もありませんわ……
せめて住むところと、収入のあてがあればいいのですけれど」

165朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2015/06/29(月) 01:41:45
>>164
「…まぁ、犯罪率の増加はそう言う
 『悪いスタンド使い』が原因だろうと思いますよ。
 噂の中にも、極めて真実に近いものがあるかもしれません。」
それに関しては同意している。

「ココさん…?
 ふーむ、個人名は知らないですが…
 やはり刺青師さんだけではないのですね。力を与えてくれる人は」
そう言って頷いた。
「多分そうだと思います。
 …まぁ、生まれつき持ってる人、なんてのもひょっとしたら居るかもですけど。」

「うーむ、住む場所ですか…
 一応、アテはなくもないですが…
 手続きをちゃんと踏めば、住める…かも知れません。」
住む場所、と言われてまず思いついた場所が一つあった。
自分が今住んでいる場所である。

166古田 火温『エフェッティ・ディ・ルーチェ』:2015/06/29(月) 01:48:41
>>165
「生まれつき……なんてこともありますのね。
そのような方はきっと、大変な人生を送ることでしょうね……」

話を聞いている。

「ええっ!?
無一文ですし、敷金礼金も用意できませんし
親がアレなので連帯保証人も用意できませんわよ!?
一体どんな……!?」

こんな状況の自分に住める場所があるかもしれない……
とてつもない耳寄り情報に食いつかないはずもない。
それはもうガッツリ食いついていった。

167朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2015/06/29(月) 21:06:34
>>166
「まぁ、恐らく…
 私も『貰った』人間なので、
 そういう人のことはよくわからないですが…」
どうやらあまり関わったことがないらしい。

「え、あー…そうですねぇ…
 多分スタンド使いだったらだいじょうぶなんじゃないでしょうか…?
 『白亜荘』はそういう人が多いですし…」
ちょっと自信なさげに答える。

(えーっと…どうだったっけ?)
急に心配になってきた。

168古田 火温『エフェッティ・ディ・ルーチェ』:2015/06/29(月) 22:57:23
>>167
「白亜荘……
スタンド使いだったら大丈夫、とはずいぶん奇特な運営方針ですわね」

そんなところならば、管理人も曲者かもしれない。
覚悟を決めておこう。
※ちなみに当方『ココ』=『財産目録』氏のスタンドなので無条件に住んでよい条件を満たしているみたいです。

「してそのアパート?は一体どこですの?
この古田火温、人から施しを受けるような卑しい行いはするなと教育されてまいりましたが……
背に腹は変えられませんわ!藁をも掴む思いでお伺いします!どうか教えてくださいまし!」

169朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2015/06/29(月) 23:04:55
>>168
「私が来た時には、管理人さんは顔も出さずにいきなり
 書類一式でしたね…結構油断ならない相手かもしれませんよ。」
初めて白亜荘に来た時のことを思い出しながら大きく頷いた。

(※PL的には忘れてた。申し訳ない!)

「いえいえ、助け合いは人の常です。おそらく。
 …場所ならよく知ってますよ。学校からも近い場所です。」
そう言って白亜荘の方向を指差す。
「あー、っと、色々食べ終わってから行きます?
 それとも、もうこのままいっちゃいます?」
見ると、スーパーの袋の中にはまだ色々と入っている。

170古田 火温『エフェッティ・ディ・ルーチェ』:2015/06/29(月) 23:17:31
>>169
「それは……ずいぶんぶっきらぼうな方ですのね……」

(管理人として、入居者の顔を見て人となりを確認しておくのは当然のことですわ。
それをしないとは……『しなくてもいい力がある』ということ、なのでしょうか……)

自分は今、底知れない『スタンド』の世界に、足を踏み入れようとしている。
そう感じていた。

「もうお腹いっぱいですわ。食は元々細い方でしたけれど……
空腹だったから、急にいっぱいは入らない、ということもあるかもしれませんわ。
ですから……参りましょう!いざ!」

ベンチから立ち上がる。

171朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2015/06/29(月) 23:23:42
>>170
「はい、メイドさんは時たま、見るんですけどねぇー。
 管理人さんとは未だ出会えていない気がするんです」
もしかしたら出会えているかもしれないが、少し考えている。

「そうですか、お腹いっぱいなら後は問題なしです。
 とりあえず…」
そう行って涙音は背を向けて前方を指さす。

「まいりましょうか!ちなみに…
 復活したてだと思いますので…そちらに歩幅は合わせますよ。」
と言って白亜荘の方角へと歩き出す。

172古田 火温『エフェッティ・ディ・ルーチェ』:2015/06/29(月) 23:36:52
>>171
「はい!」
一緒に歩き出す。
時折まだフラついていたが、先ほどまでの生気を失った感じはもう無かった。

「まだ名乗っておりませんでしたわね。
わたくしは火温。古田 火温(ふるた かのん)と申します。
この度は無礼を働いたにも拘らず良くして頂いて、なんと感謝したらよいか……
宜しければ、あなたのお名前も聞かせてくださいまし」

感謝し、名乗った。そして名前を訊いた。

「でも、今この時間、管理人さんはいらっしゃるのかしら……」

また、管理人の不在を心配した。
そしてまた、無条件に住んでよいというルールのようだとはいえ、
『白亜荘』のGMさんが不在なのに無断言い切りで住み始めるのはよくないのではないか、とPLも思った。

173朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2015/06/29(月) 23:54:13
>>172
「まぁ、危ない時は私のスタンドが支えますので、安心してください!」
そう行って先へ進み始めた。

(…さっき、感極まって名乗ってたような気がするけど・・・
 まあいっか)
とりあえず心の中で思ったことは口に出さないようにして…

「分かりました、カノンさん。
 まぁ、さっきのは気にしてませんよ。
 弱り切っていたら、ついそう思ってしまうものですし。」
そう言って軽く励ましてみる。

「いいですよ。私の名前は朱鷺宮涙音(ときのみや るね)といいます。
 秋映学園の中等部二年生ですよ。こちらこそ、よろしくお願いします。」
振り向いて軽く挨拶を返した。

「…わかりませんねー。
 管理人さんは結構…気まぐれなんじゃないでしょうかね。」
少し気になると思いながら、歩き続ける。

(※そうですね。一応、白亜荘の方で話を進めるとして、
 ここのレスは一旦〆ましょうか?)

174古田 火温『エフェッティ・ディ・ルーチェ』:2015/06/30(火) 00:14:38
>>173
「すみません、ありがとうございますですわ……」

苦笑い。

「ああ、あの大きな学校ですのね。
わたくしは……あそこの生徒ではありませんの。遠くの高校へ通っておりました。
でも、今頃は退学扱いになっているかもしれませんけれど」

『白亜荘』が『秋映学園』の学生寮なら、転入の手続きも必要になるが……それはまた別の話。

(※GMさんがいらっしゃらなさそうな気がするので、もしそうなら
白亜荘まで行ってその位置を確認して、管理人不在なので出直す、で〆たいです)

175朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2015/06/30(火) 00:32:39
>>174
「ふむ、元気そうですね。
 それならば安心…でしょうね。」
そう言って軽く笑いかける。

「うーむ…そうですか…。
 …転入とかの手続きって何が必要なんでしょうね…」
転校とかをしたことのない涙音にはこのへんがよくわからないものであった。

「あっ…そろそろ付きますね。」
そう言って、だんだん見えてきた白亜荘の景色を指さした。
その名の通りの白い外見だ。

「…今は静かみたいですね…」
ちょっと外から様子を確認してみる。

(※了解です。)

176朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2015/06/30(火) 00:35:08
追加
(一応、GMさんの登場が確認されたので
 以降そのまま行くかどうかはお任せします。)

177古田 火温『エフェッティ・ディ・ルーチェ』:2015/06/30(火) 00:43:13
>>175
「そうですわね……でも、あそこの学園は家庭に問題のある児童を積極的に支援している、
なんて話も聞いたことがありますから、きっといい感じになにかこう、大丈夫……だと信じたいですわ」

白亜荘に到着したようだ。

「これが……白亜荘」

もっといわくつき感のある建物かもと思ったが、思ったよりは普通でほっとした。
朱鷺宮の後ろで様子を見ている。

178古田 火温『エフェッティ・ディ・ルーチェ』:2015/06/30(火) 00:46:13
>>176
(すみません、リロードしてませんでした。
わざわざ来ていただいたのですね、それなら申し訳ないですからぜひこのまま行きたいです。
朱鷺宮さんが時間的にきついようであればフェードアウトして下さっても構いませんが……)

179朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2015/06/30(火) 00:49:19
>>177
「まぁ、いろんな人が居ますからね。
 それくらいなんとかなる、と思います。」
なんとなく、な感じで答える。

「いいところだと思いません?
 結構広いし、過ごしやすい場所ですよ。」
建物を指さして答える。

「じゃあ、早速行きますか…」
静かなのが気になったが、とりあえず踏み込めばわかる。
涙音はいつもどおり、と言った感じで白亜荘の中へ進んでいく。

続きはこちら!↓
【個】学生寮『白亜荘』 その3
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1408367127/

180ようこそ、名無しの世界へ…:2015/07/12(日) 17:58:05
公園。
めそめそと泣いている幼女が一人。

「ぐすっ……ひぐ……うえーん……」
どうやら転んでひざをすりむいてしまったらしい。

「あら……?」
そんな幼女の様子に気づき、近寄っていくシスター風の少女。
「どうしたの? 大丈夫?」
優しく声をかけた。

「ぐすっ……足……足……ころん……ぐすん」
「まぁ……怪我をしているのね……少しお待ちになって?」
そう言うと、シスター風の少女は鞄を漁りはじめた。
「うーん……しまりましたわ……消毒液がありませんわね……ねぇ、あなた、立てる?」
「……」
首を横に振る幼女。

「動けないの……それじゃあ、私につかまって?」
「うん……」
シスター風の少女にしがみつく幼女。

「よいしょ……っと」
そして、水道のある場所まで連れて行った。

「痛いけど我慢してね?」
「できない……」
「大丈夫。楽しいことを考えて、痛かったら私の身体をぎゅって握って?」
「うん……」

シスター風の少女が幼女の傷口を迅速に洗い……

「ほら、すぐに終わったでしょ?」
「がまんできた……」
「すごいわぁ!」
「ありがと……お姉ちゃん……」
と、ここで。

「あとは消毒ね……でも消毒液がないからね、仕方ないですわ」
と、幼女の傷口に口を近づけ……
「……?」
「レロレロレロレロレロレロレロ」
「きゃ」
突如傷口を舐めはじめるシスター風の少女!

「きゃあああああああああああああああッ!」
幼女は恐怖しているッ! 優しかったお姉さんの突然の行動に混乱する一方だッ
「レロレロレロ レロ……ふふ……大丈夫怖くありませんわ……」
「いやぁあああああああああああああああ!!」
その台詞が更に幼女に恐怖を与えるッ! 幼女はたまらずその体躯に似合わぬ力でシスター風の少女を突き飛ばし――――

「たすけて、たすけて、たすけて!」
怪我のことも忘れて一目散に駆け出した!

「あ、ちょ、ちょっと待って!」
自分の傷口をレロレロ舐める人に待ってと言われて待つ人間がいるだろうか!? 否、居るわけがないッ!(反語)
シスター必死の制止も空しく幼女は逃げ出したッ!

「あー……あ。まだ絆創膏も貼ってないのに……。また逃げられてしまいましたわ……」
誤解されやすい人間だから落ち込んでいるのだろうか?
「まったく、あんなに叫んで走って行っちゃうなんて……照れていますのね、ふふっ……かわいい……」
違った! 変態だった!
「恥ずかしがることなんてありませんのに……今からでも追いかけようかしら? いや、見失ってしまいましたね……」
幼女が逃げ出し、そこには。
シスター服を着た変態が笑顔で立っていた……

181浜梨真理亜『ボンゾ・ドッグ・ドゥー・ダー・バンド』:2015/07/12(日) 17:58:38
>>180

182エリー『ラフカディオ』:2015/07/12(日) 18:25:23
>>180
「わーはっはー!」

と、そんな浜梨のもとに一人の少女が現れた。
どうやら、友人とかくれんぼをしている最中らしい。

ぱっと見た限りでは、まるで西洋人形に
悪戯好きの妖精が乗り移ったかのような容姿。
銀色の髪は背中まで美しく伸び、
アーモンドのような緑眼はエメラルドのように輝いている。
年のころは……小学校高学年程度だろうか……?

後ろの友人の様子を伺いながらの全力疾走なので、
このままだと浜梨に正面衝突してしまうだろう……。

183浜梨真理亜『ボンゾ・ドッグ・ドゥー・ダー・バンド』:2015/07/12(日) 19:14:52
>>182
「……!」
自分に向かって突進してくる少女の存在に気付いた真理亜。

「まぁ……!」
今まではとことん人に避けられてきたのに。ああ、何という事でしょう!
この少女は私に近づいてきてくれてる! 私を抱きつこうとしてくれてる!
―――――私を、素直に愛そうとしてくれてる! 受け止めなきゃ!

……と、ひどい勘違いをし、その場で構える。
ちなみに金髪碧眼、背丈は160ほどで、修道服から覗く足は引き締まって見える。
笑顔で優しそうではあるが、どこか近寄りがたい雰囲気がある……。

そして、自分にぶつかってきた少女―――エリーを抱き留め、後ろに上手く倒れこみ。

「私も大好きですわぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!」
と、エリーを捕まえて(本人としては抱き止めて)、抱きしめながら転がる真理亜。

「うふ、うふふふ、ふふふふふふふふ! ほほほ! かーわーいーーーーですわーーーッ!」
と、エリーを撫でまわす真理亜の姿はまさに変態にしか見えない。

184エリー『ラフカディオ』:2015/07/12(日) 19:57:07
>>183
「ふぎゃっ!? ごめんなさっ……、
 あっ、あ〜〜れ〜〜!?!?」

抱き付き、倒れ込み、転がって木陰まで直進。
此処までで約二秒……まさしくプロの手並みだった。

「にゃ、にゃに!? なにごと!? 誰!?」

エリーは目を白黒させながらも、
何とかギリギリ浜梨の存在に気付いて
拘束(抱き付き)から逃れようとしている。
名乗りくらいしてもバチは当たらないだろう。
神様は全てをご覧になっておいでです……。

185ようこそ、名無しの世界へ…:2015/07/12(日) 20:24:22
>>184
「あっ……」
誰!? という声に反応し、一旦エリーを放す真理亜。

「ごめんなさい、申し遅れましたわ」
と、聖女のように姿勢を直し、(先ほどの変態性からすると聖女も何もあったもんじゃあないが)

「私、浜梨真理亜と申します。気軽にマリアお姉ちゃんって呼んでくださいねっ!」
と、優雅に(優雅も何も以下省略)自己紹介した。

「私の親愛なる銀髪の少女さん、あなたのお名前は?」
と、エリーに対しても名前を尋ねる。
会ったそばから親愛なる。すこし過激なお姉さんである。

186浜梨真理亜『ボンゾ・ドッグ・ドゥー・ダー・バンド』:2015/07/12(日) 20:24:56
>>185

187エリー『ラフカディオ』:2015/07/12(日) 23:03:01
>>185
「う、うん……」

地の文レベルで欺瞞があるように思われたが、
純粋少女であるところのエリーは空気を読んだ。

「わたしはエリーだぞ。よろしくな、マリアおねーさん」

自己紹介。やっとコミュニケーションの最初の最初の地点に立った気がする。

「それで、おねーさんはいったい此処で何してたんだ?
 わたしは、友達とかくれんぼしてたんだけど」

都合よく木陰にいるので、此処に隠れることにしたのだろう。
エリーは身をかがめながら浜梨に問いかける。

188浜梨真理亜『ボンゾ・ドッグ・ドゥー・ダー・バンド』:2015/07/12(日) 23:26:49
>>187
「よろしくお願いしますわ、エリーちゃん」
優雅にお辞儀をする真理亜。この部分だけ切り取って見れば物腰の柔らかい聖女にしか見えない。
しかしそんなことは勿論不可能で、さっきの変態的行動は決してなかったことにはできない。

「私は……怪我をして泣いている子供を助けていましたの」
もしも先ほどの逃げる幼女を見たのならば、「何言ってんだこのおねーさん。大丈夫か?」と思うかもしれない。
だが、真理亜にとっては本当にそうなのだ。
根底にあるのは万人への愛。全ての人を愛し、手を差し伸べる。
……ただ、ただ、その愛情がいくらか重過ぎて大きすぎるというだけで――――
「でも、消毒液がなかったから……しかたなく舐めて応急処置することにしましたの。幸いにも私の口は清潔でしたから」
と、説明する。なるほど、消毒液がないのならしかない……のだろうか? 男だったら通報ものだが……。
「でも、あの子絆創膏も貼らずに逃げちゃって……。安心させてあげようと『怖くない』って言ってあげたのに」
「あんなに大声出して逃げるなんて……」
「私の顔も見られないくらい照れていたんですねっ! 可愛いですわよね! エリーちゃんもそう思うでしょう?」
何言ってんだこいつ大丈夫か。
だが、だが根底にあるのはあくまで慈愛の心である。間違っても色欲ではない。
……はずである。

「でもエリーちゃんは初めて私に近づいてきてくれましたわ……。恥ずかしがらずに、素直に私への好意を表してくれましたわ。
私とっても嬉しかった……。嬉しくて、天にも昇る気持ちだった。神様は本当に要るんだって思いましたわ。
だから――――これはもう運命ですわ、そうでしょう? ふふ、ね? エリーちゃん……」
折角コミュニケーションのスタートラインに立ったのに、逆走してゴールテープを切ったような言動をする真理亜。
どうやら少しコミュニケーションが下手なおねーさんのようである。

189エリー『ラフカディオ』:2015/07/13(月) 00:15:53
>>188
「……好意?」

全体的に何言ってんのこの人??? って感じのリアクションであった。
さしもの天然少女エリーも、この気持ち悪さっぷりには若干引き気味だ。

   ザリ・・・

「おねーさんの言ってること、わたしにはちょっと良く分かんないぞ……」

後退りする。
浜梨アイで見れば押しの強さに照れちゃったように見える『かも』ね。

190浜梨真理亜『ボンゾ・ドッグ・ドゥー・ダー・バンド』:2015/07/15(水) 23:04:24
>>189
「うふ」
「うふふふふふふふふふふふふふふふふふ……」
と、聖女のように笑う。……聖女?
「まったく、エリーちゃんったらぁ」
「照れ」「ちゃってぇ」「もう」

「可愛いですわぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
聖女のような笑顔(極めて好意的に見た表現)を浮かべながら、エリーににじり寄る。

「大丈夫。大丈夫。大丈夫。私とエリーちゃんは愛し合っているんだから。運命の赤い糸で結ばれているんだから」
「怖がらなくても、恥ずかしがらなくても。私は逃げたりしませんわ。あなたを裏切ったりしませんわ……」

「だから、ね? そんな風に恥ずかしがらないで……? 私も貴女の全てを受け入れるから」
「貴女も私の愛を」
「受け止めて」

「ね?」
恍惚した表情で、聖女と言えなくもなくなくないような笑顔で、重過ぎる台詞を吐く真理亜。
いや、表情や口調は聖女なのだが、『それ』が逆に、むしろエリーに恐怖を与えるかもしれない。

191エリー『ラフカディオ』:2015/07/15(水) 23:20:29
>>190
「ひっ」

あまりに話がかみ合わない浜梨に、さしものエリーも身の危険を感じる。
なんというかこう……こいつ、洒落になるタイプの変態では……『ない』!
行き着くところまで行ってしまうタイプの変態! 直感で分かる!

「で、でもわたしはまだ小さいから、
 一度に大きな愛は受け取れないなー」

……が! エリーはこういう状況に慣れていた!
実はかなりのプレイガールで、同性から迫られる経験がある
……というわけでは、もちろんない。

だが、『妖怪譚』というのは得てしてこんなものだ。
『どうしようもない相手』に対して、
会話を以てゴキゲンを伺い、そして危機を乗り越える……。
『妖怪』との交流においては、王道の対応なのだ。
(つまり浜梨は妖怪だった……)

今回の場合、『小さいから一度に大きな愛は受け取れない』、
つまり『もうちょっと軽めのスキンシップをお願い』という意味だが……。

192浜梨真理亜『ボンゾ・ドッグ・ドゥー・ダー・バンド』:2015/07/15(水) 23:59:22
>>191
「あっ……」
浜梨真理亜は一見変態だが、いや何度見ても変態だが、
愛が重過ぎるというだけで基本的には聖女なのだ。ヤンデレではない。
ゆえに、そういう言葉はしっかりと耳に入るし、受け入れる。
「そうでしたわね、ごめんなさい……。私ったらつい、嬉しくて……」

またやってしまった。
いつもそうだ。私への愛を素直に表現してくれそうな人に出会っても、嬉しさからついつい……加減を忘れてしまう。
加減を忘れて、大き過ぎる愛をぶつけて結局逃がしてしまう。

「またやってしまいましたわ、また……」
ああ、でも……。
私の大き過ぎる愛を受けた人は恥ずかしさのあまり――――みんなみんな逃げてしまったのに。
なのにこの子はどうだ?
「小さいから一度に大きな愛は受け取れない」――――つまり、「小分けにすれば全部受け止めてあげる」、と。
逃げ出さずに、投げ出さずに、私の愛と向き合ってくれた……!

「ああ、やっぱり―――――『運命』なのですね……」
と、恍惚の表情を浮かべ……

「それじゃあ……エリーちゃん。まずは……」

「――――――手、握ってもいいですか……?」
と、恋する乙女のように真理亜は尋ねた。
だがもちろん真理亜は『恋する乙女』ではなく『愛する聖女』である。(聖女という言葉の株が現在ストップ安だが)
全人類を愛していても、『恋』をしたことはない。
しかし、初めての『私への愛を素直に表現してくれる人』『私の愛を逃げずに受け止めてくれる人』に出会い、
期待と不安の入り混じった不思議な気持ちになっている。……これは、恋、なのだろうか?

193エリー『ラフカディオ』:2015/07/16(木) 00:36:53
>>192
エリーの対妖怪スキンシップは功を奏したらしかった。
彼女の中では既に浜梨は雪女とかそのへんの
ヤンデレ妖怪みたいな扱いなのだが…・…それは言わぬが花だ。

「手を握るくらいなら、全然大丈夫だぞ!」

ともあれそう言って、エリーは右手を差し出す。
小さな――それでいてほっそりとした指先だ。
ひとまず危険地帯を通り抜けたと思っている為、実に無防備である。

ちなみに『妖怪譚』では油断して約束を破って死ぬパターンが
かなり多いのだが、流石に小五にそこまでの周到さは不可能だった。

194浜梨真理亜『ボンゾ・ドッグ・ドゥー・ダー・バンド』:2015/07/19(日) 16:46:16
>>193
「うふふ……ありがとう、私も愛してますわ……」
そう言って真理亜はエリーの手を取り。
ごくごく自然に……指を絡めてきた。

つまり恋人繋ぎの形になるな。

「うふふ……エリーちゃんの手。小さくて……可愛くて……あったかいですわ……」
そして、これまた自然に身を寄せる。

「ふふっ……エリーちゃん、私の愛しのエリーちゃん……つかまえた」
しかも腕をからめてきた。変態聖女は体も柔らかかった。
約束通り軽いスキンシップだ。腕も『手』の内だから……約束は破っていない。
でも、何故だろう。手を繋いで、腕を組むなんて、健全も健全なのに……。
こんなに如何わしく見えるのは。

195エリー『ラフカディオ』:2015/07/19(日) 21:41:05
>>194
「う、うんん……?」

手を繋ぐ。そこは良い。
だが、指を絡めるのは……ダメじゃあないか?
さらに腕を絡めるのもちょっと……、
                           、 、 、
「な、なんかよく分からないけど……これってヤバいんじゃあないか……?」

身体ごと、浜梨から離れようとする。

「す、ストップ……! おねーさん、順番。順番を考えて!」

エリーはそう言って、もう片方の手で浜梨を制止する。

「指を絡めたりするのは……ダメだ。
 腕を組むのも、そういうのは恋人がやることだぞ」

エリーも小学五年生なので、そういうことは分かる。
健全だが、そういうのは駄目なのだ。
ものには順序というものがあるのだ。
……いや、『順序』と言っても、エリーとでは『それ』を進めることなんかできないが……。

196ようこそ、名無しの世界へ…:2015/07/19(日) 22:04:58
>>195
「……?」
真理亜は小首を傾げる。

「じゅん、ばん……? 何を言っていますのエリーちゃん」

「順番は……これで合っているじゃあないですか」
順番を考えて、というエリーの言葉に、真理亜はこう答えた。
どういうことだろう……その疑問は次の台詞で明らかになる。
「まず手を繋ぐ。初めてだから手を繋ぐだけでドキドキしちゃう」
「次に指を絡める。本当はもっと近づきたいけど、気恥ずかしさがあって。だから、せめて指先だけでも、がっちりと」
「そして腕を組む。だんだんと恥ずかしさにもなれてきて、相手の温もりが恋しくなって。身を寄せ合う―――――」

「ほら……ね? どこも間違っていませんわ……順番通り。少しずつ―――――軽いスキンシップですわ」
「だから順番通りに行くなら、この次は……そうですねぇ、アイスを買って食べさせ合いましょうか」
浜梨真理亜は愛の重過ぎる女。これくらいは……羽根のように軽いスキンシップなのだ。

「うふふ、問題ありませんわ。恋人同士でやること……ふふ、だって」

「私とエリーちゃんは、愛し合っているんですもの」

「私はエリーちゃんを愛しているし……」

「エリーちゃんも私の愛を少しずつ受け取ってくれるのでしょう?」

「ほら、愛し合ってる……。愛し合ってるなら……」

「恋人同士がやることをやっても、何ら不自然じゃあないですわ、そうでしょう?
ふふっ……さ、アイスかクレープを……違う味を買いに行きましょう? お金がないならもちろん私が払いますわ。
そして食べさせ合いますの……『ひと口ちょうだい』『あーん』って……ふふ、ふふふふふ!」
聖女のように笑い、真理亜は言う。
エリーの言うところの『妖怪』だろうか……。
しかし、しかし。たしかに順序は間違っていないのだ……ダイジェストでお送りしてるという点を除けば。

197浜梨真理亜『ボンゾ・ドッグ・ドゥー・ダー・バンド』:2015/07/19(日) 22:24:16
>>196

198エリー『ラフカディオ』:2015/07/20(月) 23:20:29
>>196
「あわ、あわわ、あわわわ…………」

浜梨の異次元言語に、さしものエリーも動揺を隠せない。
というか最初っから動揺しっぱなしだった気がしないでもない。
ともあれ、エリーが最適解から外れたことに違いはない。
『浜梨真理亜をうまく宥めろ(難易度:A)』ミッション失敗……だ。

では、ここでエリーはどうすればいいか? 考えなさい。

   1. プリティーな妖怪少女エルヴィラちゃん(本名)は
      パーッと逆転のアイデアを思いついて状況を打破する。

   2. 友達がやってきて助けてくれる。

   3. このまま行くところまで行く。現実は卑猥である。

(わ、わたしが〇をつけたいのは2.だけど、正直期待できない……!
 ここは1.だ! がんばれわたし、1.を思いつくんだ…………!)

そんなことを考えながら、あたりを見渡す。
周囲の環境を把握して、状況を打開する為の策を思いつこうとしているのだ。
そして…………見つけた!!


クレープ屋の屋台を。

           (答え――3. ――3. ――3.…………)

エリーの頭に、その数字がフラッシュバックする…………。
というわけで腕組みの恋人姿勢のまま、浜梨のなすがまま……、

(……恋人?)

――エリーの目に、光が宿る。
(とんだ茶番だ)

「……待ってくれ、真理亜おねーさん! 、 、
 ひとつ問題があるぞ……わたしたちはまだ恋人じゃない!!」

        ビシイッ!

人差し指を突きつけ、エリーは言う。

「何故ならわたし達はまだメアドも交換してないし、連絡がとりあえない。
 お互いに連絡を取り合えない者同士を恋人とはわたしは言わないと思う!」

          ドオオオーン

やった……! って感じの顔だ。

199浜梨真理亜『ボンゾ・ドッグ・ドゥー・ダー・バンド』:2015/07/21(火) 17:48:39
>>198
余談だが、その選択肢。2番に丸を付けていたらまずかった。
真理亜は博愛主義者――――全てを愛する重過ぎる愛情の持ち主。
『友達』もまとめて『愛されてしまう』。
だから、土壇場で1に丸を付けることができたエリーは『持っている』と言えよう……。

「………? どういうこと、ですの?」
まだ恋人じゃないという台詞に対し、首をかしげる。

「メアド……メールアドレス! 仲良くなるためにはそれが必要でしたのね……!
なるほど、だから皆さん私から離れて行ったのね……メアドも交換していないから……。
教えてくださってありがとうございますわ、エリーちゃん」
盛大な勘違いをしている。どうやら浜梨の中では『仲良くなる』と『恋人』は同列らしい……

「それなら早速『メアド』……『連絡先交換』しましょう!」
そう言いつつ、真理亜は鞄を漁る……そしてこの時、組んでいた腕が離れる。
一見『逃げるチャンス』にも思える……エリーはどうする?

「メアド交換メアド交換………。………」

「…………。…………」
しばらくスマホを操作していたかと思うと、操作をやめて顔を上げ……。

「えーと、ごめんなさいエリーちゃん。『メアド交換』って……『どうやりますの』?」
真理亜は性格上「連絡先交換」ができたことがない。
ゆえに、「メアド交換のやり方」を知らないのだ……。当然、電話帳に登録されている件数も『0件』である。

『携帯の操作』によってさらに隙が生まれる……。つまり、エリーには選択肢が与えられた。
ひとつ。この隙に全速力で真理亜から逃げる。
――――――追いつかれるとより面倒なことになりそうだ。
ただ、エリーは逃げる幼女を追いかけなかった真理亜を目撃しているかもしれない。していないかもしれない。
見ていたとして、その前例が適用できるかもわからないが。

ひとつ。この調子で上手いこと騙して切り抜ける。
―――――――ここまでの会話で、真理亜は頭がおかしいものの、純粋で人を疑うことを知らない性格であることが窺える。
騙すのは簡単なのだろうか? ただ、真理亜の『異常なポジティブシンキング』……
『自分が相手を愛しているのだから、相手も自分も愛しているはずだ』という、わけのわからない思考回路が気がかりだ……。
この思考回路は察せなかったとしても、前後の会話から『頭おかしいポジティブシンキング』は読み取れるはずである。

ひとつ。真理亜の愛を受け入れる。
―――――これができるならこれが一番確実だ。そして、出来るのならば答え③……の件はやらなかったはずである。
これを選ぶという事は『諦めた』か『覚悟を決めた』か。
しかし、『諦めて』これを選ぶのと『覚悟して』これを選ぶのでは天と地ほどの差があるかもしれない。ないかもしれない。

機転を利かせた発言と、思わぬ真理亜の無知により、猶予を与えられたエリーは、この「妖怪」にどのように対処するだろう?
………まぁ、実際には人間なのだが。

200エリー『ラフカディオ』:2015/07/21(火) 22:24:45
>>199
(う、うう……)

別に仲良くしたくないわけじゃないのだ。
だが、浜梨を相手にすると、かりにメアドを教えたとしても
『一〇分おきにメールと電話』とかそんな恐ろしい事態が目に見える。
そういうのは、エリーとしてもあまりよろしくない……。

逃げるチャンス。
そう考える向きは確かにあるだろう。だが……逃げてどうなる?
同じ町に住んでいるのだ。会う可能性などいくらでもあるし、
逃げたら今度は『追いかけっこが愛情表現』といった感じに
勘違いされて、追いかけ回され続ける日常が生まれてしまうかもしれない。

ゆえに……此処でなんとかしないといけないのだ!
この変態聖女は、ここできっちりと決着をつけねば!!

「ちなみに、連絡先を交換しただけではまだ本当に仲良くなったとは言えない!!」

   ビシイ!

エリーは指を突きつけてさらに続ける。
連絡先の交換については一旦棚上げするのだ。

「本当に仲の良い友達というのは、『人には言えない秘密』を共有するものだ!
 だからといって友達じゃないわけじゃないけど、そういう友達は腕を組んだり、
 恋人がやるみたいなことはしないんだぞ!! それがフツーってヤツなんだぞ!!」

そう……エリーは本能で直感していた。
この少女……人を騙したり疑ったりすることはできない性質だ。
つまり、『人には言えない秘密』なんて持っているはずがない!
こういえば、『恋人がやるような愛が重い行為』は諦めてくれるはずだ!

この論法、もし仮に浜梨に人には言えない秘密があったら
一気に自分の首を絞めることになっちゃうのだが、エリーは馬鹿なのでそんなこと考えてなかったのだった。

201浜梨真理亜『ボンゾ・ドッグ・ドゥー・ダー・バンド』:2015/07/22(水) 18:07:52
>>200
「な、なんですって!?」
突然の新事実に度肝を抜く真理亜。

「連絡先だけじゃダメ……? それならそれなら、エリーちゃんはどうしたら私と本当に仲良くなってくれるんですの?」
真理亜の中では既に“愛し合うくらいの仲良し”なのだが、エリーなりの“ルール”が存在するならそれに合わせることもできる。
頭はおかしいが、物分りは悪くないらしい。

「人に、言えない、秘密……」
考え込む真理亜。自分の過去に、人に言えないような秘密はないか。
中学生の頃に書いた、痛々しい設定の羅列されたノートとかはなかったか。
深夜のテンションで書いた、恥ずかしいポエムを隠したこととかはなかったか。
パソコンのHDに、他人に魅せられないような画像が入っていなかったか。
おねしょはいつまでしていた? 先生を間違えてお母さんと呼んだことは?
ついつい仮病で休んでしまったことはなかったか? 恥ずかしい間違いをしていたことは?
考える。考える考える考える考える考える。
果たして、純真な真理亜に『人に言えない秘密』などあるのか―――――?

ある。浜梨真理亜には、人には言えない秘密があった。そこそこあった。
そもそも、『人を騙すようなことはしない』と『隠し事がある』は決して矛盾しない。
むしろ正直だからって全部あけすけなわけがなかった。

「そう、ですわね……。実は私、昔……とんでもないことをしてしまいましたの」
「今でも後悔していますわ……。忘れ去りたい。けれど、忘れてはならない。私の罪……」
秘密はそこそこあったが、重い方がいいだろうと解釈。真理亜の中で、最も秘密にしておきたかったことを話すことにした。
この秘密は本当に墓場まで持っていきたい……と、真理亜本人は思っていたが。
愛の為ならば、苦痛もいとわない。私の愛する私が、愛するエリーちゃんの愛を手に入れるため。多少の痛みはこらえましょう。

「募金……って、あるじゃないですか。募金箱を持って、街中、たとえば駅前なんかで募集してるやつ……ですわ」
「……一回だけ。本当に、一回だけなんですけれど……」

「私、あれを『素通り』してしまいましたの。1円たりとも募金せず、目の前をするりと通り抜けてしまいましたの……」
「なぜ募金しなかったのかと言われれば、あの時の私の全財産が……。『私の愛する人の誕生日プレゼントを買える額だったから』。
『クマの縫いぐるみが欲しい』と、言っておりましたの……」
たぶん、相手側は真理亜のことをあまり愛していなかっただろう。
『クマの縫いぐるみが欲しい』も、真理亜の盗み聞きかもしれない。
「ええ、そうですわ。私は……愛する人へのプレゼントをとった。見知らぬ愛する人への募金をとることができなかった」
「差別してしまった……。私、全ての人を愛してるのに……。あの時だけは、順番を付けてしまった……」

「許されないことをしてしまいましたわ。この罪は一生かけて償うつもりですの……」
と、聖女が幼女に対して懺悔をするという、おかしな構図になったのだが……。

「これで……私と、腕を組んだり……仲良くして、くれますか?」
苦しそうな表情。どうやら、本当に『懺悔』らしい。
理解の及ぶ罪悪感じゃあないが……罪悪感に苛まれていることは、理解できるかもしれない。

202エリー『ラフカディオ』:2015/07/22(水) 22:40:32
>>201
「う、うおおおお……!
 わたしは、別に悪いことじゃないと思うけど……!」

予想外! まさか、浜梨に『人には言えない秘密』があるとは……。
というか、それ自体は別に大したことじゃないんだけれども、
なまじ善人なだけに『人には言えない』ハードルがかなり低かったのだろう。

「う…………」

同時に……エリーの中に、罪悪感が湧き上がって来る。
この少女はここまで真剣に、真摯にエリーにぶつかってきてくれているのに、
当のエリーはと言えば、どうにかこうにかなだめすかして騙すことしか考えない。
それは……とても不誠実なことではないだろうか……?
(その前にとんでもないドン引きポイントがあったことは気にしてはいけない)

     「う、うう」

       ガクッ

エリーは、思わず膝を突く。
罪悪感に、耐えきれなくなったためだ……。

「わ、わたしが悪かったんだよ……。
 ほんとは、友達になるのに、仲良くするのに条件なんかいらないんだ……。
 でも、いきなり腕を組んだり、恋人みたいなことするって言ったから、
 真理亜おねーさんと仲良くなるのが怖かったんだ……。
 わたしは手を繋ぐくらいまでが受け止められる限界なんだ…………」

エリーもまた、懺悔するかのように真理亜に言う。

203浜梨真理亜『ボンゾ・ドッグ・ドゥー・ダー・バンド』:2015/07/23(木) 20:14:06
>>202
「…………!」
パァアアアアアっと、真理亜の表情が明るくなる!
喩えるなら水を得た魚! どら焼きを食べたドラえもん!

「やっと……素直になってくれたんですわね……!」
真理亜は言う。また最初に戻るのか、無限ループって怖いなー、と、思いきや

「いえ……違いますわね。エリーちゃんは最初から素直に私の愛を受け止めようとしてくれましたわ」
反省するような声色で、真理亜は言う。

「……私が、やり過ぎちゃっただけで……」

「うふふ……。あーあ、駄目ですわねぇ、私……。
エリーちゃんが少しずつでも私の愛を受け止めてくれるのが嬉しくて……すっごく嬉しくて……」

「つい……はしゃいじゃって……。私、いつもこうなんですの……。なんていうか……人との距離感が上手くつかめなくて。
愛し合ってるからって、いつもべたべたしてるわけじゃないとか……。いきなり過激な接触したらびっくりするとか……」

「頭じゃ分かってるのに……ね」
真理亜は誰よりも人を愛している。犬のように人懐っこく、誰にでも愛情を求めて向かっていく。
けれど、その愛情表現は、他人を怖がらせてしまうもので。たとえるなら、吠えたてる狂犬。

「ええ、だから……エリーちゃんは悪くありませんわ。
よく考えたら、手しか繋がなかったからって……愛が薄いなんてことにはなりませんもの。
私の方こそ、怖がらせちゃって……申し訳ありませんわ」


「私の手に、ありったけの愛を込めて……」
そう言いながら、エリーの手を取る。

「こうやって繋げば……ほら……」

「ああ、やっぱり温かいですわ……エリーちゃんの『手』……」

その時の真理亜の表情は、まさに聖女のものだった――――――

―――――――かもしれないし、やっぱり変態だったかもしれない。
だがそんなことはどちらでもいいのだ。重要なことじゃない。とにかく……。

おめでとう! エリーは真理亜の攻略に成功した!
妖怪譚でも、相手を人間として、心から気持ちを伝えることでハッピーエンドになる……みたいなのはよくある気がしないでもない。
エリーも最後の最後で真理亜に正直な気持ちを伝えたことが……功を奏したのかもしれない。

「あ、そうですわ……。それで、メアド交換ってどうやりますの?」
携帯電話で誰かと連絡を取り合うのが楽しみなようだ。

204エリー『ラフカディオ』:2015/07/23(木) 23:08:08
>>203
「真理亜おねーさん……!」

気持ちが通じ合った。
エリーはじーんとしながら、ケータイを取り出す。

「ちょっと待ってなー。
 わたしが今入力してあげるから」

そう言いながら、浜梨からケータイを借り受けて
自分の連絡先を浜梨のケータイに入れておきたい。

「あ、メールは一日一〇通までだぞ」

そう言いながら、ケータイを返す。

205浜梨真理亜『ボンゾ・ドッグ・ドゥー・ダー・バンド』:2015/07/24(金) 19:27:37
>>204

「わぁ……! ありがとうございます、初めてのアドレスですわ……!」
とても嬉しそうだ。

「ええ、分かりましたわ……送りすぎるとパケ代とかかかってしまいますものね。毎日10通までにしますわ」
1日10通という制限に素直に応じる真理亜。
どうやら、先ほどのエリーの心配は杞憂に終わりそうだ。

「こうやって、少しずつ……愛を確かめ合っていけば良いんですのね。……私、焦っていたのかもしれませんわね……」
口では愛し合っているとか言いながら、お恥ずかしいですわ……と漏らす。

206エリー『ラフカディオ』:2015/07/24(金) 22:52:30
>>205
「ああ……でも、今の真理亜おねーさんならきっと大丈夫。
 たくさん友達ができるはずだぞ!」

ひと段落ついたので、完全に安心しきって言う。
パケット代とか気にしてくれるなら電話地獄とかもないだろう。
意外と良識ある人のようだ。
多分、愛情表現がちょっと過激なだけ……なのだろう。
……近づいて来た幼女をハグしてゴロゴロして木陰に連れ込むくらいは、『ちょっと』の範疇である。

「そうだ、わたしの友達にいいやつがいて、
 そいつならきっと真理亜おねーさんとも仲良くなれ、」

と、エリーが言いかけたその時。

                                「あーっ! エリー見ーっけ!」

無自覚に友達を売ろうとしたエリーに、友人の声がかかる。
そういえば、かくれんぼをしている真っ最中だったのだ。
『あー見つかっちゃったかー』、とエリーは呟きながら、友人の方へ近寄って行く。

「それじゃあおねーさん、またね!」

エリーは手を振りながら、友人の方へ向かっていく。
……とはいえ、別に此処で別れる必要もない。
浜梨がその気になれば、『愛の確かめ方』を学んだ浜梨ならエリーの友達とも一緒に遊べるかもしれない……。
あわよくば少年少女のアドレスを一気に取得することができるかもしれない……。
全ては浜梨の選択次第、だ。

207浜梨真理亜『ボンゾ・ドッグ・ドゥー・ダー・バンド』:2015/07/25(土) 02:53:17
>>205

「ありがとうございますわ……ええ、エリーちゃんのお蔭です」

「これからはもっともっと頑張って……私の愛をみんなに受け止めてもらえるようになりますわ」
手加減……いや、『愛加減』を覚えた真理亜。これできっと、真理亜が恐れられることもそうそうなくなる……かもしれない。
……まぁ、やっぱり人を寄せ付けないオーラは残っているのだが、まぁ。

「エリーちゃんのお友達…… !」
噂をすれば影。件のお友達がやってきた。……かくれんぼの最中でしたのね。少し悪いことをしてしまいましたわね。
……ああ、そうですわ。エリーちゃんに距離感を教えてもらった今の私なら、あの子とも仲良くなれるかもしれません。

「ごきげんよう、初めまして親愛なるエリーちゃんのお友達。私は浜梨真理亜と申します」

「愛してますわ!」

「あなたのお名前はなんて言いますの? 私はエリーちゃんの、愛……こほん」

「―――――――親愛なる隣人……お友達ですわ」

「もしよかったら、あなたも、私と愛……お友達になってくれませんか?」
ところどころで本性は漏れてるし、たった一回のコミュニケーションで全てが改善されるわけもない。
全ての人を愛する心……重過ぎる愛情はもちろん見え隠れする。

……だが、『見え隠れ』くらいにまでなら抑えられるようになった。
もちろん、これでもそのお友達には刺激が強すぎるかもしれない。恐怖を与えてしまうかもしれない。

それでも、これから少しずつ……『愛加減』を覚えていけば、きっとみんなと仲良くなれるはずだ。
真理亜の重過ぎる愛を一気に受け止められる人間は真理亜自身だけだし、少しずつでも受け止めてくれると言ってくれたのはエリーだけだったけど。
こんな風にしていけば、いつかは、きっと―――――――――。

パーフェクトコミュニケーション! 真理亜に初めての友達ができました!

208小鍛治 明『ショットガン・レボルーション』:2015/08/12(水) 00:30:55
               ザァー
ザァー
      ザァー            
                     ザァー

雨だった。
夏の快晴が続いていたが、雨が降っている。
その勢いは激しくしとしとという表現では抑えられない。
雨の中に一人の女性が立っている。
傘も差さずに、街の中で一人佇んでいる。

「あの男は信用できないわね。
 まぁ、当然ともいえるのだけど。」

長く伸びた黒髪はずっしりと重たく感じる。
服も肌に張り付き、彼女のボディーラインを否応なしに際立たせる。
しかし彼女は雨宿りをしようとも傘を求めようともしない。
ただ空を見上げてそこにいるだけだ。

209紫 斜六『アームチェア・トラベラーズ』:2015/08/12(水) 00:44:56
>>208

  「お嬢さん」

雨の中、傘もささずに佇む女。
そんな女に、声をかける人物がいた。そいつも女だった。
茶色の長髪を一つ結びにし、耐水のトレンチコートを着た女だ。
女は被っているハンチング帽を手で抑え、黒い傘をさしたまま声をかけた。

    「風邪、ひきますよ。
     そりゃあ季節は夏ですがね。かえって体調は崩しやすい時期です」

無表情に。静かに。
しかし雨音にかき消されない、よく通る声で。

 「傘が無いなら、貸しますが」

210小鍛治 明『ショットガン・レボルーション』:2015/08/12(水) 00:54:34
>>209

「いえ、いいわ。構わないの。」

腕を伸ばして紫を制止する。
女は長い袖の服を着ていた。
白い手と細い指が見えるだろう。

「雨に濡れるのもいいものよ。」

「私はそう教わったの。」

そう言って微笑む女の顔は整っていた。
化粧は落ちていない。というよりもしていないのかもしれない。
しかし、長い髪が顔に少し張り付いている。
その毛を制止に使った手で後頭部の方へと動かした。

「あなた親切ね。お名前、聞いてもよろしくて?」

女もまた、雨に消えぬ声で聞いた。

211紫 斜六『アームチェア・トラベラーズ』:2015/08/12(水) 01:14:09
>>210

  「おや、そうですか」

一瞬、片眉を上げてさぞ意外そうな顔をした。
それだけだ。それ以上勧めるでもなく、怪訝そうな顔をするでもなく。
むしろ女は薄く微笑んですらいた。相手の微笑みに釣られるように。

 「確かに、そういうこともあるでしょう。
  傘をさすばかりが人ってわけじゃあないのですし」

とはいえ、美人が雨に降られるがまま、というのはあまり良い状況ではないだろう。
悪い虫が寄ってくるには十二分に魅力的な餌だ。生憎か幸いか、声をかけたのは女だったが。
もしかしたら、無理にでも雨避けを勧めるのが善人のやることなのかもしれない。
しかし女はそれをしようとしなかった。ただ傘をさし、濡れるがままの女と共に立っていた。

     「親切? ハハハ、そう親切ってわけでもありませんけどね」

今度は声を出して笑った。
苦笑しているのか、それとも愉快だから笑っているのか、あるいはそのない交ぜなのか。

   「――――私は紫斜六(むらさき・はすむ)。
    しがない『名探偵』をやっています」  「……お嬢さんは?」

212小鍛治 明『ショットガン・レボルーション』:2015/08/12(水) 01:25:55
>>211

「えぇそうよ。」

女はそれ以上語ろうとしない。
親戚についても雨に打たれていることについても。
それは必要が無いからだ。

「あら、よくわかっているじゃない。
 雨だから傘を差すってだけが雨を楽しむことじゃないの。」

微笑み続けているが、だからと言って女が雨を楽しんでいると断じれるかは微妙だ。
しかし、女がそういうならそうなのかもしれない。

「そう、紫さんね。」

「名探偵を自称するのね、あなた。」

笑っている。
貼り付けているのかと思うほど。

「私は小鍛治 明(こかじ あきら)。
 小さい鍛冶屋は明るい、で小鍛治明よ。」

213紫 斜六『アームチェア・トラベラーズ』:2015/08/12(水) 01:48:54
>>212

  「ええ、ええ。
   傘をさすもささないも自由。
   ここは自由の国じゃありませんが、自由に生きてはいけない法もない」

そう、楽しそうに笑った。
面白い冗談でも言ったつもりなのだろうか。
少なくとも、本人は面白がっているらしい。

    「ハッキリ言って、『名探偵』ですから。
     だからまぁ、自称しますよ。それが不都合でない時以外はね」

それは冗談か、あるいは本気か。
笑っているからか、判断するのは難しい。冗談めかした物言いではあった。
しかし、そもそも冗談めかした物言いの女だ。それが常態なのかもしれない。

  「小鍛冶明さん。なるほど、なるほど」

      「それで、そのミス・コカジは、しばらくそうしている御予定で?
       傘をささないのは人の自由ですが、その自由のツケはそれなりに高そうですよ」

214小鍛治 明『ショットガン・レボルーション』:2015/08/12(水) 02:00:28
>>213

「じゃあ今度お世話になるかもしれないわ。
 名探偵さんのお世話に。今のところ予定は無いけれど。」

小鍛治は静かにそう語った。
紫と鏡写しのように笑う。
愉快なのかどうかは不明である。

「予定。そうね、あるにはあったのだけど。
 なくなってしまったのよ。」

「父が会いに来てくれるはずだったのだけれど、急用ですって。
 昔からそういう男だったから別にいいのだけれど。」

父に対してあの男と言う。
そういう表現を使う女だった。

「そうね。いつまでも雨を楽しんでいるのもつまらないわ。」

「あなた、事務所とか持ってるのかしら?
 初対面だし不躾は承知で言うのだけれど、雨宿りさせてもらえないかしら?」

小鍛治は紫にそう言った。
その表情は先ほどのようなはりつけた笑顔ではなく
どこか妖しさを感じさせる笑みであった。

215紫 斜六『アームチェア・トラベラーズ』:2015/08/12(水) 02:22:34
>>214

  「いつでもどうぞ。来る者は拒まない主義です」

『名探偵』が必要とされる状況は、自然と向こうからやってくる。
それがどんなに些細なことでも、『名探偵』を訪ねてくる限りは『名探偵』の領分だ。
彼女はそういう信念、あるいは信条を持っている女だった。信仰、と言い換えてもいいかもしれないが。

   「なるほど、そういう事情ですか」

流石に、事情を聞いて笑ったりはしなかった。
代わりに肩を竦めた。傘の端から水滴が垂れ、雨粒と共に女の足元ではじけた。

 「ま、巡りあわせですね。
  代わりにもなりませんが、代わりに私と貴女が出会った、と」

それでも、物言いは冗談めかしていたが。

   「ええ、事務所なら駅前に。すぐ近いですよ。
    そして私は、来る者は拒まない主義です」

そう言って、女はウィンクした。
そのまま足を前に出して、歩き始めた。革靴が水たまりを踏み、水が跳ねる。
どうやらついて来いと言っているようだった。

216小鍛治 明『ショットガン・レボルーション』:2015/08/12(水) 02:50:49
>>215

「えぇ。そういう事情よ。」

「家同士の付き合いも大変みたいね。
 でも、四ヶ月も前からしていた約束を破るのは評価できないわね。」

つまらなさそうに呟いて、また髪をなでる。
黒い髪は鉛のように重々しく感じる。
髪の間に指が通り、髪から指へ、指から手の甲へと雨粒が伝う。
いずれ肌を伝って肘まで達しそうだが小鍛治は気にも留めない。

(隙だらけな背中ね。悪魔に付け入られそうなほど。
 あの男もこんな背中はしなかった。いえ、人間なんてそういうモノなのかしら。)

紫の背中を見つめてそんなことを思いながら言葉を発する。

「あなたと会わなかったら雨宿りなんてするつもりは無かったわ。
 これはそういう出会いだったのよ。」

紫の横、少し後ろをついていく。
傘には入らない。水溜りに足を入れることも嫌がらずに歩く。

「今度、お礼するわ。和菓子か洋菓子でいいかしら。」

217紫 斜六『アームチェア・トラベラーズ』:2015/08/12(水) 17:51:42
>>216

  「四ヵ月。それはまた」

それはまた、なにとは言わない。
声はよく通ったが、振り返りもしなかった。
歩くたびに結ばれた長髪がゆらゆらと左右に揺れる。
背は高く、しかし体の線は細い。必然背中も広くはない。
『卑しい街を往く孤高の騎士』と言うには少し頼りない、女の背中だった。
もしも小鍛冶がナイフか銃でも持っていて、それを突き付けようとするのなら、それは簡単だろう。
無防備な背中だ。なんの警戒もしていない背中だ。
その無防備な背中が、小鍛冶の少し前を往く。バシャバシャと水たまりを踏みながら。

    「別に、礼なんて結構ですよ。
     礼が欲しくて声をかけたわけじゃありませんしね。
     じゃあなんのために声をかけたのかと聞かれても困りますが」

肩越しに視線を向け、そう言って笑った。

   「ま、なんです……『そういう出会い』ってことでしょう。
    最初に私が声をかけたところから、ね」

悪戯っぽい表情だった。
嘘つきの顔ではないが、正直者の顔でもない。
あるいはその無防備に見える背中さえ、真実かどうか怪しいところだ。


……そんな話をしながらしばらく歩くと、紫ははたと足を止めた。
半歩下がり、半身を後ろに向ける。

        「ここです」

見れば、ありふれたコンビニエンスストア……の隣に階段がある。
建物自体が二階建てで、コンビニエンスストアの真上に彼女の事務所があるらしい。
『二階 紫名探偵事務所』と書かれた看板もあった。ふざけた名前だ。

    「あまり立派な事務所ではないので、そこは恥ずかしいところですが……」

そんなことを言いながら、紫は傘を閉じて階段を上っていく。

218小鍛治 明『ショットガン・レボルーション』:2015/08/12(水) 18:59:52
>>217

「あら。何か言いたいことでも?」

背中に投げかける。
やはり無防備に感じてしまう。
小鍛治は『ナイフ』も『銃』もその心の中にしまってあった。
だが抜きはしなかった、それは意味が無いし必要も無かったからだ。

「裏の無い好意だったのだけど、あなたがいいなら良いわ。」

「もっとも、私はいいお店を知っているだけで
       甘いものはあまり食べないのだけど。」

礼を断られてそう返す。
悪戯っぽい紫の表情と違い無表情だった。
ほんの少し微笑んでいるようにも見えるが真偽のほどは不明である。

「紫名探偵事務所。そうよね。自称するなら看板もそうするわ。」

そう言いつつ階段を上る。
一段一段上るたびに重くなった服や髪から水滴がぼたぼたと落ちていく。
まるで彼女自身が水を吸った雑巾にでもなったかのように。

「紫さんは身辺調査とかで人のこと調べたりするのかしら。」

先を行く紫に投げかける。
その顔は涼しげでやはり微笑んでいるようでもあった。
先ほどまで大雨に打たれて濡れていたことを感じさせぬ顔だ。


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