[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
301-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
【場】『H“E”Il 2 YOU』 その2【ミ】
1
:
『黄金町へようこそ!』
:2015/05/29(金) 18:34:17
さあさあ、何事にも初めての一歩というモノはあるものです。
勇気を出して踏み出してみましょう。恐れることはございません。
Hail to You
ようこそ、『黄金の日々』へ。あなたに幸有らんことを!
※本スレッドは『スタンド供与直後のPC』の稼働用スレッドです。
初回稼働に限り、本スレッドを使用しても構いません。
スタンドをもらったばかりのPCで親交を深めるもよいですし、
稼働していれば、イベントが起きるかもしれません!
270
:
荒咬『ザップ』
:2015/10/19(月) 23:58:59
>>269
「露出狂? そうかもネ〜 ウフフ」
荒咬子はニコニコしている。
声と服を無視して顔だけ見れば美女なのだが……
「アタシ、『ザップ』。生身の名前は荒咬左武郎。
また黄金町で会うこともあるかもしれないわね〜」
「んじゃ、アデュー! 次は男の姿で会いましょう!」
スタンドの『ダイヤルを回す』。
※詳細を読んで荒咬が『どこに移動するか』をレスの秒数下一桁で決め、URLを指定してください。
『ザップ』能力詳細
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1311712763/564
271
:
鹿沼 紅太『ドレッドノート』
:2015/10/20(火) 00:25:17
>>270
「男の時に会っても、気付くかは分かんねーけど」
「まあ、うん。ヨロシク」
『ダイヤル』の示す移動先は―――
移動先⇒【ミ】『エヴリナイト・ミッション』 その2
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/netgame/9003/1422716133/
272
:
荒咬『ザップ』
:2015/10/20(火) 00:28:58
>>271
ジジ…… ザザ……
『 Z A P 』 !
→ ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1422716133/540
273
:
荒咬子『ザップ』
:2015/10/24(土) 00:48:59
→【ミ】『エヴリナイト・ミッション』 その2より移動
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1422716133/553
『 Z A P 』 !
異なる時空より、男の服装をした美女が出現した。
「……ってアララ、元の場所に戻ってきちゃったじゃなーい!」
「あの男、やっぱり『ヨハネスブルグ』よね〜? なんでレースなんてしてたのかしら〜」
「……さて、『変身』の時間はまだ10分以上残ってるわね。どんどんいくわよ!」
スタンドを発現、『ダイヤルを回す』。
※次にレスする人は、詳細を読んで荒咬が『どこに移動するか』をレスの秒数下一桁で決め、URLを指定してください。
1レスのみで構いません。お気軽にどうぞ。
『ザップ』能力詳細
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1311712763/564
274
:
ようこそ、名無しの世界へ…
:2015/10/24(土) 00:58:54
>>273
『ダイヤル』の示す移動先は―――
移動先⇒【戦】『座木 十番勝負』
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1407520052/
275
:
荒咬子『ザップ』
:2015/10/24(土) 01:03:11
>>274
『 Z A P 』 !
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1407520052/175
276
:
加賀『プライベート・ライン』
:2015/10/31(土) 00:31:39
人間には休息が必要なんだよ。
僕だって人間だからさ、休みたくなるんだよなァ。
ま、常に休んでるけど。
「あ、すいませェん。」
「ケーキセット、一つ。」
いやァにしても、この喫茶店混んでるねェ。
空いてる席無いんじゃないのォ?
こういう時ってさァ、相席になったりするんだよなァ。
ぐるっと目で周りを見てみる。
やっぱり店の中はほぼ満席みたいだ。
「誰か相席になるのかなァ……」
僕の前には誰が座ってくれるのかなァ?
277
:
音無ピエール『ジュリエット・アンド・ザ・リックス』
:2015/10/31(土) 23:45:57
>>276
「どれ、一つ相席をよろしいかな?」
アイボリーカラーのジャケットにダークグレーのシャツ、
カッチリした格好とケツアゴの目立つ青年が『加賀』の前に現れた。
「中々、人気の店みたいだね?
ケーキセットがその秘密かね、じゃあ私もそれを」
278
:
加賀『プライベート・ライン』
:2015/11/01(日) 00:01:59
>>277
「どうぞ。」
「僕は全然気にしないよォ?」
おっと男性か。
いやいや、別にガッカリしてないよォ?
確立は50%だからね。こういうのも十分ありえるさ。
「えェ?あぁ、そうなんじゃない?」
ちょっと相手を見てみる。
日本人っぽくないなァ。
対する僕は白いシャツに灰のジャケット、後は群青のネクタイだけど
どれもよれてる。アイロンが家にないからねェ。
あってもアイロンかけないだろうけど。
「あぁ、結構評判だってさ。」
「今日はハロウィンのかぼちゃモンブランらしいよ。」
「ところでおたくは甘いのとか好きなクチ?」
僕はそう言って相手に質問を投げた。
初対面だけど、向こうから世間話してきたし、まぁいいかな。
279
:
音無ピエール『ジュリエット・アンド・ザ・リックス』
:2015/11/01(日) 00:12:48
>>278
「ハッハッハッ、失敬失敬。
どれどれ、おおっ!これは美味しそうだね。
勿論、甘いモノには目がなくってねぇ〜〜〜っっ
故郷の『マドレーヌ』をミルクティーに浸して食べるのが好きだったとも」
全体的な骨格はアングロ・サクソン系に見えるだろう。
しかしながら、モデルのような美貌というよりも、
『ハーフ芸人』のような親しみやすさを覚える顔立ちだ。
「カフェー、もう長く帰っていない故郷を思い出すよ。
……と、来たね。ちょっと失礼」
ウェイトレスが二人分のコーヒーとケーキセットを持ってきた。
ピエールのは『ブレンドコーヒー』だ。話に聞いていたモンブランも付いている。
280
:
加賀『プライベート・ライン』
:2015/11/01(日) 00:37:21
>>279
「マドレーヌゥ?」
「あぁ、焼き菓子だっけェ?あんまり馴染みがないんだよねェ。」
僕は別に甘党じゃない。
甘いとか辛いとかどうでもいいもん。
……僕からすればね。
「おたくってさぁ。どこの出身?」
「帰ってないって事は日本じゃないと思うけどね。」
僕は日本出身だよ?
「ん?来たみたいだねェ。」
僕と彼の前にケーキセットが置かれる。
僕のコーヒーってなんだっけ、適当に指差しちゃったからなァ。
ブレンドだっけ?まぁ、腹に入れば同じだよね。
「……お先にどうぞ。」
さて、彼の反応を見て味の具合を見てみようかなァ。
甘党なら、こういうのよく食べてるだろうしねェ。
……そんなに味、気にしてないけど。
281
:
音無ピエール『ジュリエット・アンド・ザ・リックス』
:2015/11/01(日) 00:49:24
>>280
「なんといっても焼きたての香りが絶品だよ。
『マドレーヌ効果』、なんて言ってね。
失われた記憶を『嗅覚』や『味覚』の刺激で想起する現象のことだが、
その名を付けられるほどだ、よっぽど『鮮烈』だと思ってよいだろうね」
ズズ・・・
『ブレンドコーヒー』を一口啜る。
あくまでも眼前に有る『モンブラン』を味わう為、
口内を温める為の儀式としての一口だ。
「勿論、私が『フランス』の出身だから、
郷土贔屓、の意見と思ってくれて構わないよ。
君は地元の人かな?
程良い都会と田舎の交じり合い、広大な自然。
良い町じゃあないか。故郷だなんだと言っているがね、
私はこの町も好きになってきたところなんだ。……おっ、美味い」
フォークでモンブランを削り、その欠片を口内に放り込む。
深い黒色の瞳を緩め、微かな笑みを浮かべた。
282
:
加賀『プライベート・ライン』
:2015/11/01(日) 01:17:07
>>281
「『失われた時を求めて』?だっけ。そんな話あったような。」
なかったような。
少なくとも僕にマドレーヌ効果みたいな経験はないなァ。
思い出すような記憶もない。
「へぇフランスねぇ。つまり君は、パリジャン?」
それともジャンバルジャン?
なんでもいいじゃん、僕からすれば。
「そうそう。ここが地元。
……多分ね。」
そうこうしてるうちに彼はモンブランを口に運んだ。
お、いい反応だねェ。食べても間違いなさそうだよ。
やっぱりさァ、ある程度分かってるほうが覚悟決められるし
丁度いいよね。
「じゃあ僕も。」
モンブランを口に入れるとかぼちゃの持つ独特の甘みが口に広がった。
なるほど。たしかに美味しいねェ。
「そういえばオタク、名前は?」
「僕は加賀。スクールカウンセラー。」
283
:
音無ピエール『ジュリエット・アンド・ザ・リックス』
:2015/11/01(日) 01:34:04
>>282
「ああ、だがそんなに気取ったもんじゃあないさ。
君らが思うほどに『花の都』ってほどでもないしね。
ああ、私は『音無ピエール』。
どうだい? 名前くらいはパリジャンっぽいだろう?」
茶目っ気めいた口調で告げる様子は言葉通りだろう。
口角を軽く吊り上げて笑みを向ければ、相手の職業に嘆息を零した。
「ほう、それは随分と大変な、そして立派な仕事じゃあないか。
ああいや、知ったような口を利くようだがね。
とりわけ『教育』というのは何かを『心』を砕く仕事だろう?
そして、重要な立場でもある。この多様化した社会じゃあ、
昔のように『十把一絡げ』の均一化で教えるわけにもいかないからね。
『九』に対して『一』が出るどころか、『一』が『十』並ぶほどに、だ。
それでいてカウンセラーは『一人一人』に向き合う姿勢になる、
長々と語らせてもらったが、ご苦労をなさっているだろうね……」
アンニュイな声色、相手を真摯に憂いているようだ。
284
:
加賀『プライベート・ライン』
:2015/11/01(日) 01:54:43
>>283
パリジャンっぽい名前ってなんだろうねェ?
ま、ピエールってのはパリジャンっぽい『かも』
「……」
僕はただ音無くんの話を静かに聴いていた。
さてと、どうしたもんかなァ。
「あっはは。」
なんでか笑いが出た。
「僕はさァ。そんな高尚な思いで仕事やってないよ。」
「僕は僕のやりたいようにこの仕事をしてるんだよねェ。」
「のんびりやってるの。だからか『給料泥棒』ってあだ名をつけられたけどね。」
音無くんには申し訳ないけど僕はそういうやり方しか知らない。
これでも生徒から文句をつけられたことはあんまりないよ?
それに、僕が働かないときは生徒の心が平和ってことだろうしねェ。
まぁ、誰が何を悩もうが、僕には関係ないけど。
「ところで、音無くんはなんの仕事をしてるのかなァ?」
285
:
音無ピエール『ジュリエット・アンド・ザ・リックス』
:2015/11/01(日) 23:16:06
>>284
「ほう、そうだったか。
……否、君を責めるのは酷と言うものか。
新しい職業には『指針』が存在しない。
人々は『血統』によって『役割』を繋ぎ、それが『生業』となった。
そうだな。インドにおける『システムエンジニア』のように、
カーストから外れることが有益になる場合もあるが、
――――大抵は、『先駆者』というのは困難の中を歩むことになる」
滔々と語り続ける様、常に真剣な態度。
難しいものだ、とケーキを食べる手を止めて頭を振った。
「無論、私とて先人の作った道だけを歩む気はないが。
……ああ、私は『柔道整復師』をしている。
ご老人の身体の歪み、スポーツ少年の捻挫、
そーいうのを『治す』、……というほどではないが、
手を施して、少しでも良くなってくれると、やはり嬉しいよ」
286
:
加賀『プライベート・ライン』
:2015/11/01(日) 23:27:22
>>285
「あっはは。」
いやァ。なんていうか。
熱血系?熱いねェ。あっついあつい。
暖房にはちょうどいい『かも』
あっはは。ホント、合わなさそうだなァ。
「ふぅん。『ほねつぎ』ってやつ?」
「いいんじゃない?よく知らないけど。」
「オタクは他人の体に触れて、僕は他人の心に触れて食ってるわけだ。」
オタクがその仕事についてどう思ってるか知らないけどねェ。
少なくとも僕とは違う感じはするけェど。
「あっはは。君は『治す』んだねェ。」
「僕はせいぜい『与える』くらいだよ。」
「あっはは。」
287
:
音無ピエール『ジュリエット・アンド・ザ・リックス』
:2015/11/01(日) 23:40:36
>>286
「ああ、『骨』や『筋肉』を見る仕事だ。
人を見なければならない。そして、
私は、その仕事も『治す』ものだと思っている。
弱った心には『再起』の機会が必要だから、ね」
ズズズ・・・
モグモグ
成る程。『水』と『油』、確かに合わないかも知れない。
しかし、そうした機会もあって良いだろう。珈琲を口にし、ケーキを食べる。
288
:
加賀『プライベート・ライン』
:2015/11/01(日) 23:53:37
>>287
弱った心の再起、ねェ。
身につまされるよーでェ、つまされない。
僕は彼じゃないもん。
「あっはは。立派立派。」
「凄いんじゃない?」
なにが凄いのかは知らないけど。
真面目ってのは凄いんじゃない?
世の中、真面目じゃなくても生きていけるのにさ。
「ま、いつかお世話になるかもしれないしィ?」
「そん時はよろしくね。」
出会えたら、だけど。
289
:
音無ピエール『ジュリエット・アンド・ザ・リックス』
:2015/11/02(月) 00:04:43
>>288
「ああ、腰痛なら是非ともね。
残念ながら、『スクールカウンセラー』のお世話には、
――――ああいや、身につまされることもあってね」
酒に逃げる癖がある『ピエール』にとっては、
心理的なダメージの話はリアリティがあって嫌な話だ。
引きつった笑みを浮かべて、対応する。
「では、これで失礼。
今日は少し、新鮮だったよ」
ハラリと片手を上げ、喫茶店から去っていった。
290
:
加賀『プライベート・ライン』
:2015/11/02(月) 00:12:44
>>289
僕は相談に来る相手を差別しないよ?
だって皆おんなじだもん。
一つのパックに入ってる卵同士を差別するゥ?僕はしない。
「へぇ、身につまされるねェ。」
「そういうのは飲み屋でいいかなァ。」
あっはは。なにかヤなことあるんだろうねェ。
そういう顔で、笑うってことはさ。
あっはははははは。
僕には全然関係なァい。
微塵も毛ほども、ね?
「はァい。ばいばい。」
「また今度。」
お互いに明日があれば、だけど。
291
:
流星 越『バングルス』
:2016/01/04(月) 01:49:23
「……ふむ」
コートにスカーフ、赤ブチ眼鏡。
茶色いおさげを尻尾のようにふりふり揺らし、ひとけの少ない路地を歩く小柄なジョシコーセー。
どうしてこんなところで少女がひとりで歩いているかと言えば。
「弱りましたね。道がわかりません」
「まさかちょっとテンション上がったせいで生来の冒険好きがスパークするとはこの私の目をもってしても。
というより生まれ育った町で道に迷うとはもはや恥を忍んで腹を切るしかない案件ですね」
「いえ、本当にここは黄金町……?
よもや私はいまだ知らぬ新天地にたどり着いてしまったのでは? ……興奮してきました」
……表情一つ崩さず、道に迷って困っていた。
292
:
鹿沼 紅太『ドレッドノート』
:2016/01/04(月) 03:02:45
>>291
「……げっ」
人気の少ない路地に迷い込んでしまったのが運の尽きだったのかもしれない。
というのも、いかにも『初めて染めました』と言わんばかりの痛々しい赤毛を、
ワックスでツンツンに立たせたこれでもかというくらいの不良少年が、
道端にしゃがみ込んで、ちょうど小さな箱を拾い上げたところだったのだ。
箱は白と赤のツートーン。
ポケットにすっぽりと入りそうなサイズのそれは、この国では十八歳未満の購入が禁止されているものだ。
ちょっとした案件である。
「……あー、信じてもらえないかもしれねーんだけど」
「俺のじゃあないんだ……マジで」
不良は『マズった』という顔で、ホールドアップが如く両手を挙げる。
「あ、アンタ、秋映学園の人? そうじゃないなら、助かるんだけど……」
293
:
流星 越『バングルス』
:2016/01/04(月) 03:18:33
>>292
「………………」
ホールドアップした少年を、ぴくりとも表情を動かさずに少女は見る。
そしてゆっくりと口を開き。
「………………きゃーへんたいよー」
……無表情のまま、棒読み極まるセリフを吐き出した。
「……とは言いませんとも」
「ええ、わかっています。
私が声をあげた瞬間貴方はその獣性を解き放ち、問答無用で私を組み伏せてしまうのでしょう?
そのままウフンアハンオゥイエスオゥイエスで私はお嫁に行けない身体になってしまうのです。
あ、今の『からだ』は『しんたい』って書きますからね。肉体の方がいいかもしれませんが」
「……おほん。ともあれ」
「なんて卑劣なっ」
身を掻き抱いて半歩下がり、顔色一つ変えずに罵倒までした。
294
:
鹿沼 紅太『ドレッドノート』
:2016/01/04(月) 12:38:33
>>293
(…………ヤッベェ……!)
思っていた方向とはまったく別のベクトルでピンチだ。
「ええっとな」
箱をその辺りのくずかごに放り込み、少女の近くへ。
出来るだけ視線を合わせないように、少女が歩いてきた方向とは別の道を指し示す。
「この道をまっすぐ行って、国道に出たらひたすら右に、ずっとずっとまっすぐ行くんだ」
「途中でコンビニがあって、その3ブロック先に大きな白い建物がある」
少女の窮状を察してか、道案内を始める……
「そこに入って、受付の人に『頭がおかしいんですが、診てもらえますか?』って言うんだ」
「デッケェー病院だし、たぶんエムアールアイ? とかやってくれるから……な?」
神妙な面持ちで、しかし一度も目を合わせずにアドバイスした。
295
:
流星 越『バングルス』
:2016/01/04(月) 17:08:02
>>294
ピシッと、時が止まったかのように動きが止まった。
眉だけが僅かにピクリと上がる。
「……ジーザス、まさかノータイムで頭のおかしい人と思われるとは」
ハァ…
ため息一つ、額に手を当てて大仰に天を仰ぐ。
それも明らかに『フリ』で、相変わらずの無表情だったが。
「いえ、しかし私も反省しましょう。
実は私、道に迷ってしまいまして。
寂しいやら情けないやら、人恋しさのあまり少々饒舌になってしまいました」
ぺこぉーっ
「申し訳ありません、Mr.TE○GA」
そして折り目正しく、頭を下げた。
呼称はあまり折り目正しくなかったが。
296
:
鹿沼 紅太『ドレッドノート』
:2016/01/04(月) 22:28:11
>>295
「……つまり、冗談だったってことか?」
要約要約ゥ!
「けどよー……真顔でスラスラとああいうこと言ってるのスゲー不気味だったぜ」
「道? アンタ旅行客か何か? なに、どっちに行きたいの?」
どうやら案内を買って出るつもりのようだ。
「……TE○GA? テ○ガってなんだ?」
そして逆襲だ。
297
:
流星 越『バングルス』
:2016/01/04(月) 22:47:19
>>296
「ええ、年頃の女の子なので冗談がお好きなのです。
箸が転がるだけで七転八倒いたしますとも」
そういうことらしい。
どういうことだろう。
「おかげさまでお友達が少ないのが悩みでして。
小粋なジョークと嫉妬深さがチャームポイントの寂しがりやな16歳」
「秋映学園高等部三年の流星 越(ながれぼし・えつ)と申します。
どうぞお見知りおきを」
ぺこぉーっ
つらつらと淡々と自己紹介を述べ、再び一礼した。
「生まれも育ちも黄金町なのですが、遅めの初詣の帰りでしてね。
とても素敵な初夢を見たもので、童心がむくむくと鎌首をもたげてついつい知らない道を選択。
するとどうしたことでしょう、帰り道がわからなくなってしまったではありませんか」
「……という次第なのです。
が、実は先ほどの病院への道筋でおおよそ現在地は分かりました。
エッちゃん感激です。お礼に今見たものは忘れておいてあげましょう」
「なおTE○GAとは『若さ』なのではないかとする説が学会では有力だそうですよ?」
かくん、と小首を傾げる。
小柄さも相まって小動物的と言えるかもしれない。が、無表情なのでむしろ機械的だ。
298
:
鹿沼 紅太『ドレッドノート』
:2016/01/04(月) 23:31:20
>>297
「あー……なんか、大変だったな、そいつは」
独特のテンポに、ゆるく相槌を打ちつつ。
いわゆる『天然』とか『不思議ちゃん』と呼ばれるタイプだろうか。
「しかし知らない道って……そりゃあ気を付けるべきだったぜ。
迷うにしても、この町結構ヤベー場所とか多いからな。
学校とかで耳タコってくらい注意されてるとは思うっけどよ……」
「って、先輩かよ……ますますマズったぜ……」
学年を聞いてから、明らかに態度が変わる。
尖った外見とは裏腹に、気弱そうな草食動物のような目だ。
「ち、違うンスよ? マジで、落ちてたの拾ったってだけで」
「あ、俺、鹿沼ッス。鹿沼 紅太(かぬま こうた)、中三」
299
:
流星 越『バングルス』
:2016/01/04(月) 23:45:34
>>298
おっと『高三』と言ったがスマンありゃあ嘘だった。
『高一』が正しいな……大人は嘘をつく生き物ではないのです。ただ間違いをするだけなのです。
「『行けよブラザー、知らない世界が広がってるぜ』」
「そう私の心の中で囁くタフな黒人男性の誘惑に勝てなかったのです。不覚」
少し俯いてしゅんとした。
……しゅんとしているのだろうか。
…………しゅんとしたっぽい動きをした。
そして当然の如く次の瞬間にはケロッと顔を上げた。
「ともあれ、ご心配には重ねて感謝を。
見た目の割に『優しい人オーラ』満載で、お姉さんがたのハートを鷲掴みするタイプですね、コータ君は」
「そーいう事ができる人にも見えないので疑いはしませんが……
……でも、たまたま落ちてた大人のおもちゃに興味津々だったんでしょう? んん?」
「…………不潔っ」
300
:
鹿沼 紅太『ドレッドノート』
:2016/01/05(火) 00:28:33
>>299
コイツ…己の心の中にタフな黒人男性を買っているのか……
「俺、タバコをそういう表現する人初めて見たぜ」
いや、確かに臭いとかキツイし、不潔か……?
「はー……しかしあの学園、高校の先輩は怖い人ばっかだと思ってたけど。
流星さんってなんか雰囲気違げーな。いや、変な人ではあるけどさぁ」
301
:
流星 越『バングルス』
:2016/01/05(火) 00:42:31
>>300
「コータ君、そういうコト言っても怒らないかなって……」
軽く握った手を口元に当て、上目遣いで紅太を見る。
上目遣いだ。しかし無表情なのでちょっと不気味だ。
「おや、変な人とは心外な」
「しかしご心配もごもっとも、高等部は魔窟です。
前世が魔王だと言い張る女子、気合を入れるとシャツがはち切れる胸に七つの傷がある男子。
そのような怪物どもが日夜自らのナワバリを広げようと血で血を洗っているのです」
身を掻き抱いてガタガタ震え始める。
顔面も蒼白に……いやそもそも色白なので変わってない。
「まぁ嘘ですが」
ケロッと胸を張った。
「皆さん優しくていい人ですよ。私とお友達にはなってくれませんけど。
でも体育の時間で二人組にはなってくれる程度にはいい人です、うん」
「あ、私のことはエッちゃんで結構ですよ?
誰にでもフレンドリーに振る舞える私です。ぶい」 ダブルピィース
302
:
鹿沼 紅太『ドレッドノート』
:2016/01/05(火) 00:54:49
>>301
> 「しかしご心配もごもっとも、高等部は魔窟です。
> 前世が魔王だと言い張る女子、気合を入れるとシャツがはち切れる胸に七つの傷がある男子。
> そのような怪物どもが日夜自らのナワバリを広げようと血で血を洗っているのです」
「うっへェ……」
ありえない、と言い切れないのがあの学園の怖いところだろうか。
つい最近じゃあ、不良のメッカとも名高い別の高校に殴り込みにいったって話もあるくらいだ。
「やっぱりやべェな高等部……最近になって急に『増えた』しよ……」
> 「まぁ嘘ですが」
> 「あ、私のことはエッちゃんで結構ですよ?
> 誰にでもフレンドリーに振る舞える私です。ぶい」 ダブルピィース
「…………」
べちっ
「……、あゴメン」
思いっきりでこピンした。
気づいたら、体が、勝手に……!
303
:
流星 越『バングルス』
:2016/01/05(火) 01:11:49
>>302
べちっ
「ぁ痛っ」
叩かれた額を抑える。
流石に無表情とは行かず、ちょっと涙目だ。
それでも表情の変化は微々たるものだが。
しかし一応、茫然としてるような表情ではあった。
「………………」
「…………………………………」
「…………………初対面の男の子に暴力を振るわれてしまいました。ショックを隠し切れません」
アッ、結構傷付いている。
「……謝罪、はされたので賠償を請求します。
しかし賠償と言っても何を要求すればいいんでしょうか」
「善良な女子高生なのでいい案が思い浮かびません。弱りました。
魔女狩りの如き公平な裁判によって処罰を決めたいところなのですが……」
……いや、あんまり傷付いていないかもしれない。
「ところで『増えた』ってなんでしょう。ワカメ?
そういえばクラスの草川さんが最近パーマをかけてクラスメイトにイジられてましたね」
304
:
鹿沼 紅太『ドレッドノート』
:2016/01/05(火) 22:18:16
>>303
「ウッ……ご、ごめん」
「なんというか……ツッコまなきゃあいけない気がして……」
女子の涙には弱い。
世の中の多くの男子中学生よろしく、上手いかわし方を知らないためだ。
「えぇーっ……俺、金は持ってないしな……」
「お年玉は全部かあちゃんに預かられてるし」
そしていつの間にか家計として消費されるのだ。
> 「ところで『増えた』ってなんでしょう。ワカメ?
「あ、こっちの話だぜ。まあ、ヤバいやつの中でも特にヤバいやつが増えてるからさー」
305
:
流星 越『バングルス』
:2016/01/05(火) 22:58:01
>>304
「断じて許しません」
「……いえ、お母さん銀行システムの犠牲者には同情する主義ですが、それはそれです」
見えない箱を横に動かす『置いといて』のジェスチャー。
その後、ぷくーっと頬を膨らませた。怒ってますよアピールだ。
「ええ、やはりそうした悪しき風習が現代社会の闇を生み出すのかな、と思ったりもしますが。
それとも私はてっきり『超能力者』でも増えているのかと。
キミと私でボーイミーツガールでも始めてみます? なんて。うふふ」
今度は口元に手を当ててクスクス笑う。が、目は笑ってなかった。
表情(?)がコロコロ変わる少女だ。全て演技というか、ポーズなので当然だが。
いやそもそも表情自体は常に無表情なのだが。
「まぁそれはさておきですね」
再び『置いといて』のジェスチャー。
「では恵まれないコータ君でも支払える賠償を提案しましょう」
「そのですね」
「……………」
「おほん」
「そのですね」
…………言葉に詰まっている。
心なしか俯いて、もじもじしている……気もする。
「……そのですね」
「その……おはなし……いえ、その……」
「えっと……や、やっぱり道がわからないので駅前辺りまで案内してくれませんか?」
どことなく不安げに、上目遣いでそう訊ねた。
306
:
鹿沼 紅太『ドレッドノート』
:2016/01/06(水) 00:05:21
>>305
「超能力者ネェー……まあ、そんなもんが増えたらフツー嫌だよな」
「とにかく、そういうわけで払えるモンはないんだけど……」
言葉に詰まる流星を、じっと待っている。
せわしなく変わる仕草から一転、大人しくなった年上(のはず)の少女を。
「……………」
「…………」
「……、ボーイミーツガールは平気なのに、おはなしは恥ずかしいのか……」
そして、感想一言。
あきれたような、おかしいような、まるで年下の子どもの無邪気さに向ける視線。
「まー、いいけど。駅まで歩きながらダベるってことだろ? 行こーぜ」
「仏頂面だと思ってたけど、カワイイとこあんだなー」
どうせ暇を持て余していたところだ。
相手の暇を潰す手伝いで、でこピンをチャラにしてくれるのなら安いもの。
307
:
流星 越『バングルス』
:2016/01/06(水) 00:37:03
>>306
ぱ ぁ ぁ ぁ ぁ
「……エッちゃんは恥ずかしがりやさんなのです。うふふ」
顔を上げる。
少しだけ……本当に少しだけだが、にこりと口角を上げて微笑んでいた。
「ささっ、では行きましょうコータ君。
可及的すみやかに、かつゆっくり焦らず行きましょう」
「いざゆかんカワイイの向こう側、なのです」
そうして僅かに微笑みながら、喜びに体を揺らして鹿沼を急かす。
彼女なりに、とても喜んでいるのだ。
308
:
鹿沼 紅太『ドレッドノート』
:2016/01/06(水) 00:46:35
>>307
「ど、どっちだよ……まあ、急がなくてもダベってるウチに着くと思うけど」
微笑に面食らいながらも、促されるままに駅へと向かう。
喜び動く彼女の足元を、転ばないように見守りながら。
正月だ。道も滑りやすい。
初詣の帰りに転ぶ、なんて縁起の悪いことは、よくない。
「つっても、ここに住んでるんだろ?
駅なんて、何しに行くんだ? 誰かと待ち合わせてるとか……」
「……まあ、用事なんていくらでもあるか。 あの辺、何でもあるからなぁ〜〜〜」
309
:
流星 越『バングルス』
:2016/01/06(水) 01:07:55
>>308
「実は彼氏と待ち合わせているのです」
「なんて言えたら素敵だったのですが。ははは」
今度は完全に冷めた表情だった。
無表情と言うか、表情が死んでいた。
「何を隠そう、単に私のおうちが駅の近くなのです。
調子に乗って隣町から歩いて帰ろうとしていたのですが、失敗でしたね」
とはいえすぐにまたケロッとする。
……これが平常運転なのだろう。それでも幾ばくか、心持ち嬉しそうではあったが。
「しかし黄金町には辿り着いている辺り、私の方向感覚も捨てたものではないのでは?
いやですね、サインは一人一枚までですよコータ君ふふーん」
……いや、実は結構テンションが上がっている。
元々こういった言動の人間ではあるが、普段よりそれが加速している。結構嬉しいのだ。
「……ところで、コータ君は黄金町から出たことはありますか?
隣町程度ではなく、県外とか、国外とかで」
310
:
鹿沼 紅太『ドレッドノート』
:2016/01/06(水) 01:16:39
>>309
> 「実は彼氏と待ち合わせているのです」
> 「なんて言えたら素敵だったのですが。ははは」
「あっ……」 スッ
再び指がでこピンの形を作っていたが、顔色を見て察したので手を下ろした。
「あー、なるほどね。駅の近くってこたぁ、なんかのお店とか?」
さもなくば、賃貸マンション辺りになるのだろう。
一軒家、というのは駅近くでは珍しい。
「……いや、まともな方向感覚なら、迷わないと思う……
つっても、俺も町から出たことあんまないから、偉そうなことは言えねーけど……」
「親戚の家に行くとか、学校の行事で出ることはあるけどさ……
自分で町の外に出よう、と思って出たことはねーかも……でも、なんで?」
何で、そんなことを尋ねたのか、という意味だ。
311
:
流星 越『バングルス』
:2016/01/06(水) 01:36:29
>>310
「いえ、マンションです。
毎朝会社に出かける父と母を見送っては家で待つ、気ままな鍵っ子生活ですよ。
現代社会的に言えば、ごく普通のご家庭ですとも」
案の定と言うか、賃貸マンション住まいのようだ。
彼女の言う通り、現代社会ではさして珍しくも無い家庭と言えるだろう。
「彼氏の袖を引いて『今日はウチに誰もいないの』と言うのが密かな夢なのですけどね。
彼氏どころか友達にも言えませんはははだって友達がいないんだもんははは」
「ははは」
顔が死んでいる。
「ふむ。まぁそんなものですよね」
さておき、急にちょっとだけ、少女は真面目な顔をした。
「いえ、私……『海外』に行ってみたいのです。
どこに行きたいか、というのはまだどこも魅力的過ぎて決まっていないのですが」
「例えばアメリカや、あるいはブラジルや、それともスペインとか、インドもいいかもしれません」
「どこか遠くの国で、『旅』がしてみたいのです」
一切の冗談っ気なしに、そう零す。
「それで、コータ君に旅行経験があるのならお話を聞いてみたいな、と。
もちろん、あわよくばという程度でしたけれど」
312
:
鹿沼 紅太『ドレッドノート』
:2016/01/06(水) 21:50:35
>>310
「は、はははっ!!」
「…………」 「……」
頑張って笑う……いたたまれなさを声量で誤魔化す策だ。
「『海外』ネェー。そりゃあ大変だろうな」
「だって、英語喋れなきゃあいけないだろ。
言葉だけじゃなくて、食いモンも、天気も、ルールも、考え方も違う」
「そんな場所に行くために頑張って稼いで、勉強して、結局戻ってくる。
俺にはワカンネェなぁ……。なんだって、海外なんかに行きたいって思ったんだ?」
流星の話に、多少否定的ではあるが、それでも真面目な顔で乗っかる。
疑問を投げかける。自分と違う考え方に触れ合う機会というのは貴重なものだ。
「俺は旅をするなら『国内』だなぁ〜〜っ。『海外』よりずっと楽だ」
313
:
流星 越『バングルス』
:2016/01/06(水) 22:20:14
>>312
「……ふむ。なんで、ですか」
問われて、一拍。
口元に手を当てて少し考えてから、また口を開く。
「……コータ君。
勉強してる時とか、あるいはテレビを見ている時や、マンガやアニメを見ている時でも構いません。
そういう時に、自分の知らなかったことを知って『面白い』と思ったことは?」
「あるいはスポーツで、今までできなかったテクニックができるようになって楽しかったことは?
初めて自転車に乗れるようになった時、嬉しいとは思いませんでしたか?」
小首を傾げながら、問うというよりは説くように。
「自分の知らないこと、できないこと。
そういった『自分が持っていない物』にこそ、大きな価値があると私は思うのです」
「なので私は、自分の知らない世界を旅してみたいのですよ。
言葉も、文化も、なにもかもがまったく異なる別の世界を」
314
:
鹿沼 紅太『ドレッドノート』
:2016/01/06(水) 23:36:24
>>313
「う〜〜〜ん……勉強はさっぱり苦手だからなぁ。
だけど、漫画やスポーツなら分かるぜ。
がんばった達成感だったり、好奇心っていうことか?」
流星の言葉を自分なりに咀嚼し、けれどもまた首を捻る。
喉の奥、何か引っかかる感じがするのだ。
「ただ、けれど、それってどうしても『海外』で、『旅行』じゃあないとダメなのか?ってことなんだよ」
「アンタが今言ったみたいに、漫画やアニメじゃあダメなのか?」
「英国本場のスコーンを午後のティータイムに味わうのに、
どうしてもイギリスまで旅行しなくっちゃあいけないか?
ネットで調べりゃあ、作り方も、食える店も探せるんだぜ」
「見れるかどうか分からないオーロラを寒空の下で待つよりも、
その辺の科学博物館なんて行きゃあ、写真や、オーロラを作る機械がある」
「……って、別にアンタの楽しみを否定したいワケじゃあなくってさ。
アンタの言う『自分が持ってないもの』は、もっと楽に手に入れられる」
「わざわざその場所まで行かなくても」
「苦労して『知らない世界』に跳び込まなくても、だ」
つまり、結果に共感はすれど、そのための手段を問うている。
知らないもの、知らなかったものを経る喜びは分かる。
しかし、自ら足を運ばなくとも、未知のものを得る手段は、今の世では幾らもあるのだ。
「日本にだって、まだ俺たちの知らねースゲエもん、いっぱいあると思うぜ」
315
:
流星 越『バングルス』
:2016/01/07(木) 00:07:15
>>314
「もちろん、それがダメなことだとは思いませんし。
この国にも、私の知らない物がたくさんあるとも、思います」
「ですがやはり、自分の目と耳と体で確かめたいとも思いますし……」
胸に手を当てる。
そして、自分の胸を見下ろすように見てから、また紅太の顔を覗きこむ。
「あるいは、そうですね」
「私は自分の価値を試してみたいのかも、しれません。
たくさん苦労して、それを乗り越えることができたら、私はとってもタフな女、ということでしょう?」
「いえ、試したいというより、価値を得たい?
自分でも少し言語化しにくいですね。というか、率直に言うと少し気恥ずかしいです。いやん」
316
:
鹿沼 紅太『ドレッドノート』
:2016/01/07(木) 00:23:04
>>315
「おお……マラソンランナーとか登山家みてーなこと言うね」
素直に感心した。
楽な道を示されて、それでも躊躇なしに苦労する道を選べる人は、尊敬する。
「いやん、て」
「でもちょっと意外だぜ。イメージと違う? つーかさー。
不思議な人だと思ってたけど、そういうカッコたる信念?みたいな」
「俺そういうのないから。尊敬する」
317
:
流星 越『バングルス』
:2016/01/07(木) 00:55:19
>>316
「…………」
「ふふーん。エッちゃんはコータ君より少し大人のお姉さんですから。
タフでミステリアスなエツおねーちゃんを存分に尊敬するといいでしょう。えへん」
ちょっと誇らしげに胸を張る。
無表情だが、雰囲気は明るい。
「でも、コータ君は見るからにいい子ですから
私のようにわざわざ試すまでもなく、そのままのコータ君でいればいいのではないでしょうか。
むしろ私があなたを尊敬するべきところですとも」
「普通であることは立派なことで、尊いことです。
髪型とか、ちょっと普通から脱却しようとしているところも含めてね。
変な子ぶりに定評のあるこの私が言うのですから間違いありません」
「あ、ここ笑うところですよ」
少女は別に笑っていなかった。
「…………あ」
ところで急に声を漏らす。
視線は前に。路地を抜けた先に、人通りが見えた。
視線を下に。しゅんとする。
「……ああ、そろそろ駅についてしまいますね。
残念です。とても残念です。ぐぎぎ」
318
:
鹿沼 紅太『ドレッドノート』
:2016/01/07(木) 01:17:53
>>317
「……うん」
普通ってのはありふれていて、それでも大切なことだ。
旅行というのも結局そこで、最後に日常に戻って来られる安心があるから、外側の非日常に踏み出せる。
「ま、同じ町に住んでりゃあ、いつでも会えるし」
「ましてや一個上だぜ? 学園で嫌ってほど見かけるだろ」
「この町は広いけど、狭いからなぁ」
尊敬しあえる友人というのは得がたいものだ。
それだけに、望めばきっと会えるだろう。
「ぐぎぎ、て」
「まあ、また、な」
なので、そっけなく別れる。
319
:
流星 越『バングルス』
:2016/01/07(木) 01:32:38
>>318
ぱ ぁ ぁ ぁ あ
「……ふふふ、仕方ありませんね。
寂しがりやなコータ君に免じて、またお会いしましょう」
明るいオーラを振りまいて。
ぺこりとお辞儀して、小さく手を振って、鹿沼と別れる。
鹿沼の言葉はそっけなかったが。
……そっけなかったことが、とても嬉しい。
「『またな』、ですか」
「………………ふふっ」
帰路につく。
今日は本当に、とても素敵な日だった。
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板