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【場】DIONモール その3
173
:
伊織『クロックワーク・クルー』
:2015/07/29(水) 00:12:37
>>171
またの機会に、是非。
>>172
「……ふむ、成程な」
「『終わってみれば楽しい』というのは、良いな」
「それならば、愛し続けられるというもの」
うむうむ、と頷きながら振り向くスタンドと男に顔を向ける。
「たこ焼きは、大好物というわけではないのだが、フードコートに来ると何故か食べてしまう」
「季節に関わらず、な。子供の頃のすりこみなのか、まあ上手く説明はできないが」
伊織の服装は赤のシャツとジーンズ。ラフな格好だ。
「『GOA』は、まあ、な」
「『ゲーム』はプレイしていないが、『オフ会』には行った」
「それだけだが、多少下調べして行ったので、若干の知識はある」
「それぐらい、かな」
174
:
穂村公康『フー・シュニッケンズ』
:2015/07/29(水) 00:29:29
>>173
「子供の頃の刷り込みねェ。
俺もパチンコ屋で捨てられたから、
大人になった今でもしょっちゅうパチンコ屋行っちゃうわ。
なんつーの、あの『ピロリーン』って音が恋しいっつーの」
『ソレハ老師ガギャンブル依存症ナダケデハ・・?』 「あー」
「そういえばパチ屋で、おばちゃんと仲良くなったわ。
「ほむほむ!今日勝ってるからこれあげるわ!」って缶コーヒーくれたし」
ぽいッ
『わッ!?』
タブレットを投げ捨て、シュニッケンズにキャッチさせる。
そういえば此処は喫煙席だっけか。タバコが吸いたいんだが。
「え?マジ?
ゲームしてないのにオフ会行ったの?すげーなオイ。
俺もよぉ。行く予定あったんだけど寝過ごして、
ブッチする形になっちゃってよ。参ったわマジで。
俺オフ会って行った事ないんだけど、どーなの?
やっぱりゲームの話とかするわけ?メガネばっかなの?」
175
:
伊織『クロックワーク・クルー』
:2015/07/29(水) 01:10:26
>>174
「……ふむ、まあな」
「結局は己の意思なのだろうが──『ほむほむ』?」
男とスタンドの会話の中に現れた、『聞き覚えのある単語』。
そして、続く言葉。
『行く予定あったんだけど寝過して』
そう言えばここは喫煙席だった。
いや、今はそんなことは、どうでも良い。
「……ああ、すまない」
「答えたくなければ答えないで良いのだが……」
「貴方はひょっとして、『カルマ団』にも参加していた『ほむ☆ほむ』──なのか?」
176
:
穂村公康『フー・シュニッケンズ』
:2015/07/29(水) 01:45:56
>>175
ジュポッ
タバコを取り出し咥えて火を点ける。
銘柄はパーラメントだ。
「ぷぅッハァァ〜〜ッ」
『タバコハヤメテクダサイッ!
百害アッテ一利ナシ!武ノ妨ゲデス!!』
「るっせーな、どっか行け。しっし」『モウ!』
紫煙をくゆらせながら、
スタンドを追い払う仕草を見せる。
「え?そうよ俺が『カルマ団』のエースこと『ほむ★ほむ』だけどよ。
まどか☆マギカ全く知らねーのに、
チャットで連中がまどマギネタ振って来てうぜーのなんの。
本名捩っただけだっつーのにな。
え?何?オタクが参加したオフ会って、
もしかして『カルマ団』の奴?エ?マジ?世間狭すぎじゃね?
この間行ってみた『一人カラオケ専門店』の方がよっぽど広いゼ。
――てかマジで?」
177
:
穂村公康『フー・シュニッケンズ』
:2015/07/29(水) 01:46:57
>>176
タバコを取り出し咥えて火を点ける。
銘柄はパーラメントだ。
⇒タバコを取り出し咥えて火を点ける。
銘柄は『中南海』だ。
178
:
伊織『クロックワーク・クルー』
:2015/07/29(水) 23:46:26
>>176
(……『中南海』、か)
(中国産だった、かな。匂いも独特、だな)
煙草を吸い始めた男と、それを諌めるスタンドのやり取りを
微かに笑みを浮かべて、ぼんやりと眺める。
「ふむ、世界は狭い。同感だ」
「そして、成程、な」
「確かに、『ログ』を読ませてもらった限りでは」
「まさしく『エース』の活躍をしていたな。人望もあった様だ」
「ただ、しかし、な」
「オフ会に来なかったのは、正解だったかも、しれないな」
ククッ
口元を隠しながら、静かに笑い始める伊織。
「『ほむ☆ほむ』は『女性』だと、おそらくは全員が思っていた様だ」
「特に『madoka』は、『ほむ☆ほむ』が『女性』である事を強く望んでいたし」
「『ほむ☆ほむ』の為に、コスプレの衣装まで作ってきていた」
「もし貴方が普通に参加していたら、少し可笑しな展開になっていたかも、しれないな」
179
:
穂村公康『フー・シュニッケンズ』
:2015/07/30(木) 00:10:23
>>178
「うッひェェ〜。
マジ、何がどーなってそーいう流れになったのよ。
俺、別に女だなんて一言も言ってねえんだけど。
オラ、驚いたぞ。なぁベジータ」 『ベ、ベジータ…?』
プッハァァ
静かに笑う『伊織』を、
死んだ魚のような目で眺める。
「マジ?そんな事になってたの?
俺が行ったら絶対周りが気まずくなる奴じゃねえか。
それに俺『エース』より『不死鳥マルコ』の方が好きだし…」
「あ」
「そーいえば、『りんご』がなんか言ってたわ。
イオリさんがーイオリさんがーって。
もしかしてその『イオリサンガー』?」
180
:
伊織『クロックワーク・クルー』
:2015/07/30(木) 00:23:39
>>179
「……理由は解らないが、何故だか『女性』ということになっていた」
「まあ、不可解な事というのは、よくある事だ、な」
小さな声で一通り笑い終えれば、
口元を隠していた手を外して、真顔で『ほむ☆ほむ』へ向き直る。
「……『りんご』さん、か」
「私がその『オフ会』で一番、話した相手だな」
「『りんご』さんの『事情』もあって、また近いうちに遭いたいとは思っていたが……」
「ともかく……私が、『イオリ』で相違ない」
「彼女がどんな事を言っているのか、少し気になるな」
181
:
穂村公康『フー・シュニッケンズ』
:2015/07/30(木) 00:38:17
>>180
「うおッ、
急に真顔になったな」
フィルターまで吸いきったタバコを
灰皿に突っ込み火を消す。
「なんだっけかな。
イオリさんにすげー感謝してるみてーな事言ってたな。
リベやら他の連中も「激しく同意」みてーな事言ってたけど、
なんの事だかさっぱりだわ」 『老師老師』
ツンツン
『シュニッケンズ』が穂村の肩を叩く。
「そーいえば、最近『怪現象』に悩まされてるみてーな事言ってたな。
それに何だか視線を感じる、とか何とか。
何のこっちゃって感じで聞き流したがヨ」
182
:
伊織『クロックワーク・クルー』
:2015/07/30(木) 01:01:49
>>181
「……ふむ」
「『感謝してる』と言われるのは、とても嬉しい」
「そして、そうか。まだ『カルマ団』は続いているのだな」
「……良かった、よ」
少しの間だけ目を伏せて、あの日の事を思い出した。
──そう、悪くない日だった。
「しかし、『怪現象』」
「そして、『視線』、か」
「私の力を、『彼女の為』に使う時が、来た──」
伊織の背後に、『スケルトンボディのマネキン』のヴィジョンが現れ
「──のかも、しれん、な」
消えた。
183
:
穂村公康『フー・シュニッケンズ』
:2015/07/30(木) 01:12:25
>>182
「そりゃあ平和(ピンフ)よ平和(ピンフ)。
あいつら毎晩毎晩、
飽きもせずキャッキャとゲームに励んでるわ」
『老師ナンテ寝落チシタラ、
我ニ操作ヲサセマスカラネ……』
一瞬だけ姿を現した『マネキン』を見る。
「なんだそりゃあカッコイーじゃん。
この『バカ』と交換してほしいわ」
『馬鹿デハアリマセンッ! 「るっせーな。
我ハ”フー・シュニッケンズ”デス!!』 どっか行けよ」
ズギュンッ
『シュニッケンズ』のヴィジョンを消し、
タブレットをキャッチ。
「ああ、そうだ。
りんごの方には俺から言っておくからよ、
もし気が向いたら相手してやれよ。コレ」
ピッ
名刺入れの中から和紙制の名刺を取り出し差し出す。
金字で『秀英会直系林組内穂村組 組長 穂村公康』と書かれている。
184
:
伊織『クロックワーク・クルー』
:2015/07/31(金) 23:12:04
>>183
「……飽きもせず、か」
「そうか……ならば、いい」
『スタンド』もゲームをしているという驚きの事実に気が付くも、
特に反応する事も無く、静かに頷いて言葉を受け取る。
「……『フ―・シュニッケンズ』、か」
「なかなか、彼もいいじゃないか。何というか、『カワイイ』感じがする」
そう言いながら、たこ焼きの最後に一つを一気に飲み込むと
伊織も名刺入れを取り出して、その中から一枚を差し出す。
『探偵』
『赤銅 伊織』
『(メールアドレス)』
以上の内容のみが書かれた、簡素な名刺だ。
男から名刺を受取って収納すれば、ごみを持って席を立つ。
「了解、した。連絡を取ってみるとするよ」
「それでは、またいずれ、な。『穂村さん』」
185
:
穂村公康『フー・シュニッケンズ』
:2015/08/01(土) 22:42:31
>>184
「カワイイ?あの馬鹿が?
その冗談マジうけるぜ。
それじゃあよ。連絡をアレコレするわ。
じゃあな『伊織さん』」
伊織から名刺を受け取ると名刺入れに仕舞い、
此方も席を立って、去っていった。
186
:
灰羽『アクエリアス』
:2015/08/01(土) 23:11:21
少女は試験の相棒を探していた。
彼女が考えた方法は、人通りの多い場所で『スタンド』を発現して反応する人に声をかけてみるという
非常に大雑把なものであったが……
「……だって外暑ィし」
『がぁう……』
野外は暑すぎて、DIONモールに避難してきたのであった。
誰に言っているつもりのなのか、言い訳染みた言葉が口をついて出る。
「後藤さんの顔のアレみたいに、『スタンド使い』しか見えない文字が書けたら楽なんだけどなァァー……」
187
:
後藤『ザ・パラダイム・シフト』
:2015/08/01(土) 23:32:05
>>186
「呼んだ?」
―ドン
唐突に君の背後から声が掛かってきた。
うん? 僕がモールに居る理由かい? 『ダーツ』用に
スリングショットでも買ったら便利かなぁと、探しにきただけだよ。
188
:
灰羽『アクエリアス』
:2015/08/01(土) 23:38:37
>>187
「うわあびょっくりした」
カメを彷彿とさせるどことなくのんびりした動きで言う。
あんまり驚いているように見えないが、
びっくりをうまく言えてないあたり、やっぱり少しは驚いたのかもしれない。
「……いやぁ、あの、別に悪口言ってたとかじゃあないんですよォ〜。なぁ?」
『るるる』
顔にラクガキされてたら、普通、嫌だろう。
そのことについて言ってたとなれば、悪口だと誤解されると思ったのか、弁明してきた。
自分のスタンドに相槌を打たせている。
189
:
後藤『ザ・パラダイム・シフト』
:2015/08/01(土) 23:51:59
>>188
「はは、別に灰羽さんが僕の悪口を言うと疑ってないよ」
『うらぎりもの』と書かれた顔で笑顔を浮かべて返答する。
もう最近ではこの顔に書かれた文字もデフォルトになってきた事だろう。
「けど、僕の話題をのぼらせて歩いてたのは気になるね」
「何か、困った事か何か起きたのかい?
僕で出来る事なら手伝うけど……」
そう、後藤は口元に笑みを象りながら灰羽の返事を待つ。
(※ミッションに参加する意志はPLにはある。だがそちらが
他に参加したい人間の優先があったりすれば、こちらはそちらを
尊重するので断って頂いて構わない)
190
:
灰羽『アクエリアス』
:2015/08/02(日) 00:00:20
>>189
「そぉぉですか?」
灰羽は安心した様子だ。
『アクエリアス』は近くの店の窓ガラスのひんやりした感触を楽しんでいる。
「……そォいえば、後藤さんには『吸血鬼』の話しましたよね。
あれの試験のひとつを今度やることになりまして。
なんか呪殺屋っていうのと戦う感じなんですけどお。
まあ、それで、ひとり味方をつけていいってことらしくて。
『スタンド使い』にしか見えないペンがあったら募集に便利だよなァーって」
(※ありがとうございます。
今のところ灰羽は、とりあえず声をかけたり、紹介してもらうように頼んだ中から、
後で選ぶというつもりでいます)
191
:
後藤『ザ・パラダイム・シフト』
:2015/08/02(日) 00:09:26
>>190
>『吸血鬼』の話しましたよね。
>あれの試験のひとつを今度やることになりまして。
>なんか呪殺屋っていうのと戦う感じなんですけどお。
「……成程、本格的に『吸血鬼』に灰羽さんはなろうとしてるんだね」
そう、真顔に転じて顎を軽く指でおさえ頷く。
「『呪殺』かぁ……言葉のイントネーションだけだと『遠隔操作』もとい
『自動操縦』に近いスタンド使いの感じもするけど。それも『呪殺』と言う
言葉からスタンド使いなら連想させるミスリードなのかもねぇ……。
しかし、随分物騒なテストを君の依頼主はするんだね。まるでマフィアのようだ」
そう、呟きつつ片手で『ザ・パラダイム・シフト』を一本発現する。
「以前、僕のスタンドは告げたよね? 僕のスタンドは自立したものでない
限りは、そのスタンドの本体も感知する。もし自動操縦タイプであれば、その
操縦型のスタンドであればダーツを刺せる機会さえあれば本体を対象と誤認させて
返り討ちにする事も可能だよ。まぁ、命中出来れば、と注釈もつくけどね」
それとなくアピールもしておく。
192
:
灰羽『アクエリアス』
:2015/08/02(日) 00:20:41
>>191
「ンまぁ、マフィア……みたいなこともやってるのかな。
色々手広くやってるっぽいけど、具体的にどういう組織なのかはよく知んないんですよねェ。
呪殺屋っていうのはヤクザの下請けみたいなことやってるサイコな人ってことらしいですけど」
灰羽は後藤の説明に、そうだっけ? みたいな顔をした。
あんまり詳しく覚えてなかったのかもしれない。
「それって、間違ってたらすいませんですけど、もしかして……手伝ってくれるってことですか?
でも後藤さん、人型は無いですよね。ってことは防御力も……
呪殺っていうくらいだから、死ぬかもなんですけどォ。
あ、でもかわりに200万円くらい報酬出るらしいです」
193
:
後藤『ザ・パラダイム・シフト』
:2015/08/02(日) 00:37:08
>>192
>でも後藤さん、人型は無いですよね。ってことは防御力も……
>呪殺っていうくらいだから、死ぬかもなんですけどォ。
>あ、でもかわりに200万円くらい報酬出るらしいです
「……灰羽さん、一つだけいいかい?」
ザワ・・・
少しだけ、後藤の微笑んでる空気が変わった。
周囲が無機質に、硬化するように その微笑みがマネキンめいた造りに至るような……。
「確かに僕のスタンドは弱い。指一つにつきダーツ一本。
精度こそあれど射程距離は微妙、パワーは人並みとは言っても所詮ダーツ。
殴り合いやスタンド防御など夢のまた夢だね。はははは」
そう笑いつつ、後藤は続ける。
「この世には様々な『スタンド』がある。君の人型しかり物体型しかり
群体型あれば様々だ。その中でも人型の、パワー型が優秀でスペックや
バランスも安定しており対人戦では強い事は重々承知してるよ……けどね」
「それとこれと ――『人を死なせる』 その行いに至る事は全く別だよ、灰羽さん。
人を一人殺す。それはね、スタンドもあれば簡単かも知れないけど、そこまで至る
『心の在り方』はね、普通の芸当じゃあ行えない。
憎しみ・怒り・憤怒・正義感・復讐・嫉妬・怨念・使命・利益追求・嗜好・病理
人間が人間を殺すには様々な理由がある。だがその人を殺すまで至り行動するまでの
感情のパワーとは、並みのものではない。莫大な意思と燃え上がるような感情が必要になる。
したがって仮に、その『心の在り方』を操作し、且つ
破滅まで至らす事が出来るとすれば……『ザ・パラダイム・シフト(世界の変革)』
僕の『スタンド(力)』以外、他ならない。僕のスタンドはね、灰羽さん」
―『殺す』事は無理でも……『破滅』させるなんて造作ないんだよ。
「……あとね、僕はその報酬とか正直殆ど興味ないんだ。
貰えるなら貰えるけど、その程度の価値しかない。」
「あるとすればね、灰羽さん。僕が欲しいのは『感情』だよ。人を『殺す』
その理由がどうあれ、人間が人間を、同種を殺害しようとする。それは
普通に生活してれば滅多に遭遇しないんだよ。無理にけしかけない限りね」
「もしも僕が協力する機会をくれるならば……。『一本』でいいんだ。
君に『ザ・パラダイム・シフト』を刺させてくれ。
知りたいんだ。君が『吸血鬼』になろうとする『情熱』を。そしてその
傾ける熱意が『殺意』に至るまでの『知覚』がね」
そう、後藤は微笑んだ。
194
:
灰羽『アクエリアス』
:2015/08/02(日) 00:48:11
>>193
「……そ、そォですか?
あんまり期待されても困りますけど……」
後藤の様子に少し身を縮めて答える少女。
いつのまにか窓ガラスにへばりついていた『アクエリアス』が後藤をじっと見ている。
「う、うーん、悪いんですけど、まだ少し考えさせてもらっていいですか?
私も人生がかかっているのでェ」
195
:
後藤『ザ・パラダイム・シフト』
:2015/08/02(日) 00:58:58
>>194
「…… うん 勿論だよ」
パッ と後藤の空気が軟化する。
「無駄に怖がらせてすまないね、灰羽さん。まぁ僕はこの通り
非弱さ。普通の喧嘩じゃまず勝てないしタッグを組めばほぼ後衛に
回らなくちゃいけない。よくよく考えてよ、例え断られても気にしないし
何か簡単な頼みがあれば快く引き受けるからさ。それじゃあね、僕も
買い物をそろそろ済ませてくるよ」
そう、別れつつ後藤の頭の中では様々な数式と論証が組み合わされていく。
( 灰羽あと 『呪殺屋』
『吸血鬼』 『殺人組織』
『石仮面』
『ヨハネスブルグ』 『スタンド』
n ≥ 0 について成り立つことを、数学的帰納法により証明
{ exp(iθ) }w の値の取り方について、w が有理数であれば
w = ab (a, b は互いに素)と表すと、2nwπ = 2π×nab であるからして
n = 0, 1, …, b - 1 で循環し、b 個の値を取る……)
「……『呪殺屋』か ……公式を更に展開しないと」
「灰羽さん、君には期待してるよ。君の『成長』が『知覚』が。
僕の望む『知覚情報』に足りうるか、どうか……ね」
後藤 成明は定理の証明を続けていく。
その意志と、望む結末は彼にしかわかり得ない。
196
:
灰羽『アクエリアス』
:2015/08/02(日) 01:11:59
>>195
「は、はぁ……」
灰羽は曖昧な返事を返した。
さきほども言った通り、あんまり期待されても困ると思ったのかもしれない。
灰羽も一般常識は持っている。
だからこそ、『殺し』に誘うという世間一般からしたら異常なことを難しいと悩んでいた。
一方で本人は殺しに対する拒否感は無い。
いや、面倒だなとかうまくやれるか不安だとかそういう気持ちはあったが。
その理由としてはこの少女は自己中心的であることが挙げられる。
そして自己中心的である程度の自覚があったが、一方で自分を普通だと思っていた。
なぜなら、人間にとって自分が特別な存在であることは当然だからである。
なにか期待している後藤に、自分が案外普通だと知られたら困ったことになるかなぁと不安があった。
「えーっとぉ、知り合いで、良さそうな人がいたら紹介も頼んでいいですか?
後藤さんにもォ、お礼はしますので」
197
:
灰羽『アクエリアス』
:2015/08/03(月) 01:38:25
>>196
追記
「それじゃあおねがいしますーねー」
そう言って、少女はふらふらと去っていった。
198
:
小鍛治 明『ショットガン・レボルーション』
:2015/08/21(金) 00:39:13
ショッピングモール、食品売り場内に小鍛治はいた。
カートを押して買い物の最中である。
カートの上のカゴの中には同じ商品がいくつも入っている。
「微妙ね、どれもこれも。」
退屈そうに飲料のコーナーを歩き続ける。
199
:
トミー『ラム・オブ・ゴッド』
:2015/08/21(金) 01:26:39
>>198
ガシャガシャガシャ
2m近い痩躯の男がお茶(2Lペットボトル)を爆買い中だ。
明らかにカートの容量を超えて積み上げられているが、崩れていない。
もちろん『ラム・オブ・ゴッド』が支えているからだ。
自我無き筈のそのヴィジョン、その横顔が何となくやるせないように見えるのは当然気のせいだ。『独立』も何もしていないから。
200
:
小鍛治 明『ショットガン・レボルーション』
:2015/08/21(金) 01:34:59
>>199
(観光客かしら。でも電化製品じゃないわ。)
(これから砂漠にでも行く用があるのかしら。)
ふと、側に何かがいるのを見つける。
人間とは思えないもので、小鍛治はそれの正体を知っている。
スタンドだ。
「ねぇ、そこのあなた。」
「そこのお茶を1ついただきたいのだけど、いいかしら。」
カートを押して長身の男に聞く。
スタンドのことは見ていない。
201
:
トミー『ラム・オブ・ゴッド』
:2015/08/21(金) 01:41:18
>>200
「や、これは失礼!」
流暢な日本語だ。顔立ちも外人顔ではない。ただ背は高い。かなり高い。
「お茶ですか? スミマセンねェ。んっふふふ」「なにぶん燃費が悪くて。飲んでも飲んでも喉が渇いて仕方ないので、三日分ほど買いだめしようかと」
怪しげな笑みとともに、ペットボトルを差し出してくる。
202
:
小鍛治 明『ショットガン・レボルーション』
:2015/08/21(金) 01:56:02
>>201
「あら、どうもありがとう。」
片手でペットボトルを受け取る。
余った手でかごの中を軽く整理してペットボトルを置いた。
カゴの中に入っていたのはミントガムだ。
ボトルタイプのものが五個も六個も入っている。
「そう、まだ暑いものね。」
「あなたよっぽど代謝がいいのかしら。」
203
:
トミー『ラム・オブ・ゴッド』
:2015/08/25(火) 19:36:16
>>202
(ごめんなさい!!)
「汗もあまりかかないんですがねェ」「んふ」
カートにうずたかく積み上ったペットボトル。
そのカートの下の段には、これでもかとばかりに肉が満載だ。見る限り、肉とお茶しかカートには入っていない。量が問題だ。
「どうも残暑は続きそうですしねェ。いや、夏バテ気味でして」
204
:
小鍛治 明『ショットガン・レボルーション』
:2015/08/26(水) 00:40:08
>>203
「あら、出るべきものが出ないのも問題ね。」
「お医者様にかかったらいかがかしら?」
ちらりと視線を落とす。
男のカゴの中身を確認したが特に驚いた様子もない。
小鍛治自身もガムとペットボトルしか入っていない。
男ほど大量に買い込んではいないが、ガムの量は多めだ。
「あなたは食生活が問題かもしれないわ。」
「たんぱく質だけじゃなくて、ビタミンもとれば健康になれるかもしれないわね。」
「冷たいものの飲みすぎも駄目よ。夏バテの原因だから。」
205
:
トミー『ラム・オブ・ゴッド』
:2015/08/26(水) 01:14:26
>>204
「レタスとか食べてるし・・・体にいいものを食べてるよ」
肥満の子みたいなことを言い出した。
もちろん阿南トミーは肥満でもなければ病気でもなく食生活も健全で実は夏バテでもなんでもなくただ空腹なだけなのだが
本人的には暑くてしんどいから夏バテかもしれないと疑っており、ごく真面目に小鍛冶のいうことに素直に頷くのだった。
「しかし生の肉にはビタミン類も含まれるといいますし」
生でいく気のようだ。本人は真面目だ。
206
:
小鍛治 明『ショットガン・レボルーション』
:2015/08/26(水) 01:52:50
>>205
(根菜の方がいいのだけど、まぁ別にいいわ。)
(そこまでおせっかいを焼く必要も無いのよ。)
男の体調など小鍛治には分からない。
今日はじめて会った相手でたまたま立ち話をしているだけの関係だ。
食事のことをあれやこれやと言うつもりに小鍛治はなれなかった。
(生。痛んだら大変そうだけど、この人にとってはそれがいいのね。)
この時期に肉を生でいただくのは問題だ。
しかしそれも時と場合である。自己責任で全て処理するだろう。
見たところ男は大人だろうし、それぐらいできるはずだ。
ただ、一つ気になることがあるとすれば。
「……生食が好みなの?あなた。」
207
:
トミー『ラム・オブ・ゴッド』
:2015/08/27(木) 01:05:00
>>206
「何でも好きですよ」
あっけらかんとしている。
肉という括りで完結しており、焼こうが煮ようが揚げようがなんだろうが、生だろうが、特にそこに好みは存在しないのだ。
何でも好き、とはそういうことだ。
たまたま、夏バテっぽい、ビタミンを摂ればよい、肉も食べたい、生肉にはビタミンが含まれる、という思考の帰結に過ぎない。
「んっふふ」
もちろん自己責任であるし、小鍛冶の与り知らぬことだが、阿南トミーは生まれてこのかた腹痛を経験したことが無いのだ。
208
:
小鍛治 明『ショットガン・レボルーション』
:2015/08/27(木) 01:48:26
>>207
「そう、なんでも。好き嫌いがないのはいいことね。」
なんでもの中に生肉を入れる感覚は理解できなかった。
というか、どういう考え方の人間なのか分からない。
そういう料理ならまだしも、だが。
「ねぇ、あなたのお名前とお仕事、聞いてもよろしくて?」
「別に嫌ならいいのだけど。」
209
:
トミー『ラム・オブ・ゴッド』
:2015/08/29(土) 10:10:35
>>208
ピシ!
襟を正す。
「んっふふふふ」「実はぼく こういうものでして」
シュバ!!
『名刺』!!
抜く手も見せずに差し出された長方形の紙片には、
『探偵事務所ラム・オブ・ゴッド』
『私立探偵阿南トミー』
とある。裏面にはアドレス。
「失せ物失せ猫尋ね人、各種調査に特殊対策。軍艦制圧、奴隷解放、およそなんでも適正価格で承ります」
「ごひいきに」
にこにこしている。あやしい。
名刺をとるかどうかは小鍛冶の自由だ。
210
:
小鍛治 明『ショットガン・レボルーション』
:2015/08/29(土) 18:54:51
>>209
「阿南さん。あなた、探偵なのね。」
(この町には探偵が多いみたいね。)
先日あった探偵を思い出す。
いや、正式に言えば彼女は『名探偵』であったか。
「まぁ、なにかあれば声をかけるかもしれないわ。」
そう呟くと名刺を受け取る。
「なにせ奴隷解放までしてくれるんでしょう?」
「その文句、信用していいのよね?」
211
:
トミー『ラム・オブ・ゴッド』
:2015/08/31(月) 00:51:56
>>210
「んっふっふっふふ」
「勿論ですとも」「地味な仕事も派手な事件も分け隔てなくお気軽に」
「なにせこのぼく、敵わないのは在日米軍くらいなもので」
探偵は嘯く。
大言というにはあまりにも自然に、天気の話のように壮語を吐く。
まるで当たり前の、今日は晴れで明日が曇りだと言うのと同じように、不自然なまでに自然に、探偵は嘯く。
「いつでもお待ちしてますよ。営業時間のくくりもありませんしね」
そう言うと、にこやかに探偵は去る。
お茶と肉を満載したカートを、スタンドで支えながら。
212
:
小鍛治 明『ショットガン・レボルーション』
:2015/08/31(月) 01:09:26
>>211
「あら、それは素晴らしいわね。」
「さようなら。」
去り行く探偵の後姿を見送る。
「どこか胡散臭いわね。」
「私、信用できない人は嫌いなの。」
その手に『銃剣』を掴み、その背に向ける。
狙いは頭―――
が、すぐに『銃剣』を消した。
「まだ、そうと決まったわけではないわ。」
「それにこういった繋がりは必要ね。」
「うふふ。さぁ、次はどんな探偵さんに会えるのかしら。」
笑みを浮かべつつ、ショッピングモール内を進んでいく。
黒い髪が揺れていた。
213
:
パレルモ『バックスキン・スタリオン』
:2015/09/04(金) 00:13:33
雨、雨が降っている。豪雨に分類されるような雨だ。
その為、軒下で雨宿りをしながら、雨の止むのを待っている。
214
:
稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』
:2015/09/04(金) 00:29:04
>>213
ザ
ザ
ア
ア
ア ア
ア
・・・・土砂降りだ。
「…………」
タタタ
バスから降りた恋姫は、駆ける。
……傘は、持ってきていない。
出るときは降ってなかったし。
「最っ悪……」
ビチャ
ビチャ〜ッ
濡れだるまになりつつ、パレルモがいる軒下へ。
イラ イラ
ゼー
ハー
急に走ったので、ばてた。
膝に手を当てて、深呼吸。
215
:
パレルモ『バックスキン・スタリオン』
:2015/09/04(金) 00:39:35
>>214
「どうぞ、ミス」
濡れた少女が軒下に入ってきたようだ。
取り敢えず、所持していたが濡れていないハンカチを渡そう。
しかしふむ、美少女。
216
:
稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』
:2015/09/04(金) 00:51:41
>>215
ハー
ハー
…フゥ
(……ジェントルマンってやつ?
えひ、リアルでエンカすんのか……レアだなこりゃ……)
ス
「……おう。」
ハンカチを受け取る。
ベチャ
ベチャ
とりあえず顔だけでも拭いておく。
(汗目当てとかじゃないよな……
紳士は紳士でも変態紳士……)
「……えひ。」
陰気な笑みを浮かべる。
そして。
「……雨宿りしてんの?
えひ……傘買えばいいじゃん……常識的に考えて……」
ハンカチを畳みつつ、言う。
217
:
パレルモ『バックスキン・スタリオン』
:2015/09/04(金) 01:04:16
>>216
「傘か、それは勿論考えたんだが」
自嘲気味の笑みを浮かべ、
「売ってる場所が解らなかったし、暇でもあったから、
雨が弱まるまで待ってもいいかと思ったんだ」
と言う。
218
:
稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』
:2015/09/04(金) 01:09:52
>>217
「……えひっ。
いまどき、昔のゲームじゃあるまいし……
人に聞けば教えてくれるだろ……常識的に……」
パタ
ペチャ
「……まあ、いいならいいけど。
それにしても、中で待てばよくね……?」
「ゲーセンとか……」
ポタ
ポタ
水が滴るようになったハンカチ。
「……ありがとな。」
礼を言い、返す。
長い黒髪を、手櫛で整えつつ。(余談だがミントっぽい匂いがする。)
「僕の汗は水で流れてるだろうし……
えひ、そういう期待はハズレってことで……」
余計な憎まれ口。
素直なだけではいられない。
219
:
パレルモ『バックスキン・スタリオン』
:2015/09/04(金) 01:17:26
>>218
「どういたしまして」
そう言いながらハンカチを受け取り、先ほど同様にポケットに入れよう。
「雨を見ながらでも考えたい事もあったし、
買いもしないのに店に入り浸るのも良くないかなと思ってね。」
220
:
稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』
:2015/09/04(金) 01:35:48
>>219
(スルーとか……RTAでもしてんのか……?
それか、マジでジェントルマンってやつか……?)
まあ憎まれ口だ。
スルーが自然なのかもしれない。
・・・・ともかく。
「……そんなもんか。
僕ならゲーセン入り浸るし……」
ジャラッ
「えひ……なんなら今からもそうするとこだけどな。」
コインケースの重みを鞄に感じる。
ザ
ア
ア
雨がやむ気配は、依然ない。
「ゲーセンじゃなくても、時間潰せるとこはあるとは思うけど……」
これだけの豪雨。
そう簡単には、終わらないだろう。
「……まあ……制限時間(閉店のこと)はまだまだあるし……
えひ、気が済むまで『待ち紳士』やってるのもアリなんじゃね……?」
「んじゃ……」
ウィーン
一応、声は掛けてから、自動ドアをくぐって店内へ。
4Fのゲーセンでしばらく遊ぶだろう。
・・・・終わって出てきた時に、まだパレルモが待っているかは分からない。
221
:
パレルモ『バックスキン・スタリオン』
:2015/09/04(金) 23:07:34
>>220
恋姫が終わって出てきたときには男性は居なくなっていた。
短時間の晴れ間に去ったか、考え事を終わらせて何処かの店に入ったか、そこまでは解らないが。
222
:
稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』
:2015/09/04(金) 23:21:35
>>221
2,3時間が経ったころ――
ウィーーン
「……」
キョロ
(流石にあいつはいないな……
えひ、いたらとんだ待ちキャラだわな……)
ザ ザ
ア ア
ア ア
ア ア
(あと……5分か。)
「……」
バスが来るまで、空を眺めて待つ。
(新学期……だな……)
雨を見ながら考えるというのも、なるほど、悪くはない。
223
:
鈴元 涼『ザ・ギャザリング』
:2015/09/08(火) 23:17:30
DIONモール内の本屋。
店内に一人の少年がいた。
和服でその身を包み、黒い癖毛を肩まで伸ばしている。
「……」
(んー。)
その手には和傘と紙袋。
「や、うん?」
難しい顔をして
本棚とにらめっこをしている。
224
:
関東 也哉子/ヤーコ『一般人』
:2015/09/09(水) 01:19:42
>>223
(ありゃ)
本屋で和服の少年を見かけて、自然と視線がそちらに向く。
(珍しい。和服だわさ。
えらい似合うとるけど……あれ、あの人、どっかで見たような)
はて、どこで見かけたのだったか。
和服で出歩く人なんてそう多くは無いのだし、記憶を辿ればすぐに出てくると思うのだが……
(えーっと……)
ガッ
「わひゃっ!?」
バサバサバサバサァ!
……とかなんとか考え事をしていたら、本棚にぶつかって盛大に本を落としてしまった。
床に本が大量に落ちてしまう。
「わっ、わわっ、す、すみません! すみません!」
店員やら他の客やらに謝りつつ、急いで本をかき集める。
顔は真っ赤だ。ちょっとどころでなく恥ずかしい。
225
:
鈴元 涼『ザ・ギャザリング』
:2015/09/09(水) 01:42:44
>>224
(こう、似たような本ばっかりやとどれ選んだらエエか分からんねぇ。)
(まぁ、どれも似たような内容って事なんやろか。)
にらめっこはまだ続く。
もう両方買ってしまおうかとも思い始めると
>バサバサバサバサァ!
突然の音。
その方向を見てみると、大量の本と女性を見つける。
本を落としたのだろうか。
「いや、大丈夫ぅ?」
女性の側に歩み寄って本を手に取る。
彼女の本だろうか。
とりあえず、本を差し出そう。
思い出せるなら思い出せるだろう。
この少年がミスコンの審査員だったころを。
226
:
関東 也哉子/ヤーコ『一般人』
:2015/09/09(水) 01:57:23
>>225
「あっ、す、すみません。ありがとうございます……」
委縮したように頭を下げ、本を受け取る。
とはいっても、どうも彼女の本ではないらしい。
膝の高さに平積みされている本にぶつかって、盛大に落としてしまったようだ。
(うぅ、恥ずかしゅうてかんわ……なにやっとるがねあたしは)
穴があったら入りたいぐらいだ。
茹蛸のように顔を真っ赤にしながら、本をかき集めて元の場所に戻していく。
幸い、大量と言っても範囲はそう広くない。
慌てて平積みしていけば、元に戻すのにそう時間はかからないだろう。
「…………あ」
と、ここで思い出す。
和服を着ていて、黒髪の癖毛で、京言葉を使っていた人。
「――――ミスコンで、審査員をしていた……鈴元さん、でしたっけ?」
227
:
鈴元 涼『ザ・ギャザリング』
:2015/09/09(水) 02:11:46
>>226
「あぁ、こっちやね。」
平積みを手伝う。
割とテキパキと進み、見事修復に成功した。
本の痛み等による苦情は受け付けない。
「ん?そやで?」
見ず知らずの女性が自分のことを知っているとは意外だった。
学園や家庭、店でも問題行動など起こさない男だ。
話題に上がることはあるにはあるが、それが広まることはない。
基本的には、だが。
オ
「僕らどっかで会うたやろか?」
228
:
関東 也哉子/ヤーコ『一般人』
:2015/09/09(水) 02:26:27
>>227
ちょっと表紙が汚れてしまったかもしれない。
いや実際はそんなことはないのかもしれないが、そんな気がしてしまう。
……ちょっと、後ろめたい。
でもきっと平気よ、と自分に言い聞かせつつ。
「オホン。改めて、ありがとうございました」
ペコリと、改めて頭を下げた。
長い黒髪がはらりと首から垂れる。頭を上げて、髪を後ろに払って。
「いえ、別に直接会ったことは無いんですが……
この間のミスコンに、あたしの友達が出てまして、それで」
見たところ、中学生ぐらいだろう。
白いブラウスと青のロングスカートを着用し、姿勢よく立つ姿は、いかにも清楚な優等生というところか。
「『金言部』……でしたっけ。すごいイベントでしたねぇ」
229
:
鈴元 涼『ザ・ギャザリング』
:2015/09/09(水) 02:41:26
>>228
どうせ多くの人が手に取った本だ。
よしんばここで汚れても問題はない。
いや、問題はあるがそれが大変な問題に発展はしないかもしれない。
「あぁ、別にエエよぉ。」
「……あ、お友達が参加してはったんやね。」
たくさんいたので誰の友人かまでは分からない。
もし分かったとして何かが起きるわけではないが。
「そやねぇ。エラい繁盛してよかったわぁ。」
「そういえば、あんさんは出えへんかったんやねぇ。
他の参加者さんと並んでも全然見劣りせかった思うよ?」
「あ、なんか本買いにきはったんよね?
僕買いモンの邪魔してもうたやろか?」
230
:
関東 也哉子/ヤーコ『一般人』
:2015/09/09(水) 03:02:23
>>229
「はい。と言っても、片方は涙音ちゃんなんで、『金言部』側なんですけど……」
涙音ちゃん……金言部部員の『朱鷺宮涙音』のことだろう。
ミスコンの舞台で鳩尾にイイのを入れてしまった彼女だ。
片方と言うことは、友人はもう一人いるのだろうけれど。
「え、あたしですか……?」
きょとんとした顔で、小首を傾げ。
他の参加者と並んでも見劣りしない……その言葉の意味をゆっくりと咀嚼して、理解して。
……また、ぼんっ、と音を立てて顔を赤くした。
「そ、そそそ、そんなことあらすか!
あ、あたしゃあそんな、あんなキラッキラしとりゃあせんがね!」
いやんいやんと頬を手で覆って顔を振る。
困惑のあまり、ちょっと地の方言が出てるぐらいだ。
「あ、す、すみません! あたし、鈴元先輩の邪魔になってますよね!
あたしはその、邪魔というより助けて頂いた立場なのでっ!」
231
:
鈴元 涼『ザ・ギャザリング』
:2015/09/09(水) 23:54:28
>>230
「はぁ、朱鷺宮さんのお友達の方やったん。」
もう片方についての言及はしない。
わざわざ聞くことではない。相手のプライベートな部分だからだ。
「そうそうあんさん。」
けらけら笑ってそんなことを言っている。
ぼんっと赤くなった目の前の女性に対して言葉を続ける。
「そないなことあらへんよぉ。」
「あんさんは、その……」
言おうとして恥ずかしくなったのか少し赤くなった。
「かいらしいから。」
恥ずかしいのなら言わなければいいのだが、それをしない男である。
赤い顔の二人がいる。
「別にエエよぉ。迷惑とかかかってへんし。
あ、そうや。ちょっと相談乗って欲しいんやけどエエ?」
そういうと先ほどにらめっこしていた本棚から二冊の本を取り出した。
「これとこれ、どっちがエエ思う?」
片方は『簡単!編み物入門』もう片方は『編み物のススメ』
とりあえず編み物の教本である。見た目的にどちらも同じ内容が書かれているように見える。
232
:
関東 也哉子/ヤーコ『一般人』
:2015/09/10(木) 00:20:53
>>231
「か、かいらしい!?」
「そ、そんなたーけたこと言ったら……い、いかんがね、もう……」
からかっているのか……とも思ったが。
……向こうも顔を赤くしているあたり、そういうわけでも無いらしい。
…………すごく恥ずかしい。
思わず俯いてもじもじしている。
「あ、は、はい!
相談、ですか。あたしにできることなら!」
その恥ずかしさを振り払うように顔を上げて、ちょっと無理にやる気を見せるポーズ。
まだちょっと、どころでなく顔は赤いが。
「えっと、『編み物の本』……ですね。
鈴元先輩、編み物を始めるんですか?」
本の表紙に視線を向けつつ、鈴元に問う。
……どっちを買っても同じな気がする。
確かにこれはちょっと、悩ましいかもしれない。
233
:
鈴元 涼『ザ・ギャザリング』
:2015/09/10(木) 00:36:33
>>232
「うん。編みモンでなんか作ってみたなってねぇ。」
持っていた紙袋の中身を見せる。
中には毛糸玉がいくつか入っていた。
それと編み物に使う針なども入っている。
「これから寒なるし、襟巻きとか編めたらエエなぁって思うて。」
「そやから、編みモンの本を探しに来たんやけど
どっち選んだらエエか分からんなってねぇ。」
「どっちがエエやろ?」
小首を傾げて聞いてみる。
どちらも同じではなかろうか。
234
:
関東 也哉子/ヤーコ『一般人』
:2015/09/10(木) 00:50:48
>>233
「へぇー……」
紙袋の中をのぞき込む。
如何にも、『今日から編み物を始めます』って人の買い物だ。
「そうですねぇ。今年はちょっと寒いですし。
あっ、それだったら……」
なにか思いついたのか、パタパタと急ぎ足で編み物の本棚の方へ移動する。
しばらく棚の本を右から順に指でなぞる様に視線を送り……
「あったあった」
目当ての本を見つけたのか、一冊抜き取って持ってくる。
「買うんだったらこれがいいですよ、先輩!」
持ってきたのは、『編み物のある生活』という本だ。
鈴元が提示した二つの本より、少しぶ厚めだが。
「ちょっと値は張るんですが……
あたしが編み物を始める時、これを買ったんです。
基礎の基礎から応用まで載ってるので、長く使えるんですよ」
235
:
鈴元 涼『ザ・ギャザリング』
:2015/09/10(木) 01:12:51
>>234
「冬に備えて防寒具買うんもエエけど、作るんもエエやろ?」
「上手く出来たら贈りモンとかに出来そうやし。」
とは言うものの作り方がわからなければ贈り物になど出来るはずもない。
そして本もなかなかこれだと思うものがない。
作りたいという意思があっても、方法が分からないのだ。
「ん?これ?」
「いや、エエねぇ。これ。ちゅうかあんさん、編みモンしはるんやねぇ。」
本を手にとってパラパラとめくる。
割と気に入った様子である。
「うん、これにするわ。おおきに。」
「えっと、あんさんのお名前聞いてへんかったねぇ。」
「あんさん、なんてお名前?」
236
:
関東 也哉子/ヤーコ『一般人』
:2015/09/10(木) 01:30:51
>>235
「いいですね、人に贈るのも。
あたしはまぁ、友達か親ぐらいしか贈る人はいませんけど」
でも、親はともかく友達の方は喜んでくれるかな、なんて考えつつ。
後ろで手を組んで、パラパラと本に目を通す鈴元を待って。
「はい、あたしは嗜む程度ですけど。
小学生の頃に授業でちょっとやって、それ以来好きになっちゃって」
現代っ子としては、珍しい趣味だろうか?
しかし、女子としてはありふれた趣味とも言えるかもしれない。
「先輩も、編み物頑張ってくださいね。
曲がりなりにも編み物の先輩として、応援してます……なんて、ちょっと偉そうですね。ふふ」
「……っと、そういえば、名前言ってませんでした。すみません」
ぺこりと、丁寧にお辞儀をしながら名を名乗る。
「秋映学園中等部二年、関東也哉子です。
友達は大抵、あたしのことは『ヤーコ』って呼びますけど」
237
:
鈴元 涼『ザ・ギャザリング』
:2015/09/11(金) 00:07:27
>>236
「小学生の時からねぇ。」
「珍しいね。今時編みモンするって。」
今時の若い人にしてはという意味だろう。
この男も十分過ぎるほど若いはずである。
「うふふ。先輩、お手柔らかに頼んますわぁ。」
けらけらと笑っている。
「関東さん、やね。これからもご縁があったらよろしゅうお願いします。」
「あ、そうや。関東也哉子さん。これから時間ある?
本選んでくれたお礼にどっかご飯食べにいこ?」
「編みモンについて聞きたいこともあるし。」
ぺこりと頭を下げた後、軽く誘ってみる。
相手をいきなりあだ名で呼ぶ文化はこの男にはないようだ。
238
:
関東 也哉子/ヤーコ『一般人』
:2015/09/11(金) 00:35:31
>>237
「女の子なら、編み物する子はたまにいますよ?
いまどき編み物なんか流行らないって言うのは、ほんとですけどね」
まぁ、少数派なのは間違いなかろう。
いまどき手芸部すら中々見かけないぐらいだ。
「ふふ、あたしの指導は厳しいぞ、弟子よ!
……なんて言える程、あたしも編み物が上手なわけじゃありませんけど」
こちらもくすくすと口に手を当てて上品に笑う。
育ちがいいのだろう、と感じさせる仕草だ。
「はい、よろしくお願いします」
「……時間、ですか? ええ、ありますけど……ごはん?」
なんと、お食事に誘われてしまった。
さてどうしたものかと、少し思案する。
初対面の男の人といきなりご飯だなんて、はしたないかしら?
でも、きっと鈴元先輩は純粋に誘ってくれているのだろうし……なんて考えて。
「……そうですね。
お礼されるほど大したことはしてませんが、ご一緒します!」
結局、同年代の人と編み物の話ができるということに釣られて、ニコリと笑って承諾するのであった。
239
:
鈴元 涼『ザ・ギャザリング』
:2015/09/11(金) 00:44:00
>>238
「へぇ。世の中いろんな人がいはるんやねぇ。」
正直編み物をする若い女性が想像できなかったらしい。
決して編み物が年寄り臭いものだと思ってのことではない
しかし、上手く想像が出来なかった。
「じゃあ決まりやね。」
「とりあえず、この本買うてからいこね。」
優しく微笑んで言う。いつも通りの笑顔だ。
下心などない、純粋な感謝の意である。
「なんか出来たら、関東さんにもあげるわな。」
とりあえずはこの先輩に色々聞いてみよう。
いや後輩だが、先輩だ。
もうすぐ二人はどこかへ向かうだろう。
そろそろ秋が近づいてくる、ある日のことの出来事であった。
240
:
荒咬『ザップ』
:2015/09/11(金) 02:42:32
「行ってみよう」
『ダイヤルを回す』。
※次にレスする人は、詳細を読んで荒咬が『どこに移動するか』をレスの秒数下一桁で決め、URLを指定してください。
1レスのみで構いません。お気軽にどうぞ。
『ザップ』能力詳細
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1311712763/564
241
:
ようこそ、名無しの世界へ…
:2015/09/12(土) 15:44:47
>>240
ギュルンッ!
荒咬が行く先は
→ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1438274625/
242
:
稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』
:2015/09/13(日) 00:48:08
チャリ
「……」
ガチャ
ガチャ
4F、ゲームコーナー近く。
コロン
「……」
座ってガチャガチャを回す恋姫。
(またこいつかよ……
封入率おかしいだろ……)
チラ
財布を開き、中身を確認する。
……引き下がるべきか、否か。
243
:
百井千夜子『バレット・フォー・マイ・ヴァレンタイン』
:2015/09/13(日) 01:00:14
>>242
ガァンガァンガァン!
HELL NO screw you
「ありえねえッ! ふざけんなッ!」
銃声と罵声が響いた。
気にせずガチャを回そう。
244
:
稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』
:2015/09/13(日) 01:19:18
>>243
ガァンガァンガァン!
「えひっ……!?」
キョロ キョロ
(なんっだ……今の音……!?
ガンシュ―にしてはリアルすぎだろ……常識的に考えて……)
周囲を思わず見渡す恋姫。
……まさか実銃ってことはないだろうが。
(……まさか『テロ』とかじゃないよな……?
撃退してやんよ……なんてのは妄想の話だからな……)
245
:
百井千夜子『バレット・フォー・マイ・ヴァレンタイン』
:2015/09/13(日) 01:26:38
>>244
あたりを見渡す――と。
『青灰色を帯びた白髪』の後ろ姿が見える。
丈の合わない七分袖のTシャツにクロップドパンツ。
見えている地肌は褐色だ。
かくてー
「やべえすな。 確 定で出ると思うたんにー」
ガチャの機械に向かって立ち、見下ろしているようだ。
246
:
稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』
:2015/09/13(日) 01:41:27
>>245
(…………なんだあいつ。
確定ガチャとか……ソシャゲじゃないんだぞ……)
・・・・目に、耳に留まった。
だが、銃声――
あれはどうなったのだ?
(……気のせいか?
ゲームやり過ぎたか……えひ、ゲーム耳?)
さっきまでゲーセンにいたのだ。
そのせいでガン・シュ―ティングのSEが耳に刻み込まれたのか――
・・・・ガチャに向き直る。
チャリン
ガチャ
ガチャ
「……」
コロン
「……おっ……キタコレ……!?」
カプセルから垣間見える中身。
思わず、声を上げる恋姫。
247
:
百井千夜子『バレット・フォー・マイ・ヴァレンタイン』
:2015/09/13(日) 02:00:48
>>246
(稗田)
先程の音は聞き間違えだったのだろう。
そう、ここはサウスブロンクスではないのだ。
日本の黄金町だ。銃声なんか聴こえるわけがないさ。
歓声を上げる。稗田は狙ったモノを手に入れ
ガ ゴシャアッ!
What the hell
「ざけんじゃねえぞ」
おっと、あっちは出なかったようだ。
何か硬いモノを叩きつけたような音が響く。
ガシャッ ガンガンッ
248
:
稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』
:2015/09/13(日) 02:14:07
>>247
グググ
…ガパッ
「うおっ……
色違い版……」
キラキラ
「……いらねぇ〜〜……」
原作を顧みず高級感を出そうとしたキラキラカラー!
本来の購入層である女児はこ―いうのが嬉しいのかもだが……
(……なんでこんな時にだけ色違いでんだよ……
『ポケ○ン』だと三日粘っても出ないくせに……イラつく……)
イライラ
――だが。
ガ ゴシャアッ!
「えひっ……!」
ガシャッ ガンガンッ
(が、ガチャで台パンとか……!
クソDQN乙…………何で叩いてんだこれ?)
手か? ……足?
そういう音ではないが――
・・・・チラ
そちらを横目で見る。
249
:
百井千夜子『バレット・フォー・マイ・ヴァレンタイン』
:2015/09/13(日) 02:22:38
>>248
(稗田)
「出ねえわけがねえすよなぁ?
スロットマシーン
『片腕の強盗』じゃあないんだからあ〜〜〜〜?」
ゴッ! ゴッゴ!
片腕で何かを叩きつけているのが見える。
『赤銅色の銃身』――『拳銃』だ。
それをハンマーのように振るっている。
ゴガ! ガン!
観るところ、稗田のやっているガチャと同じものらしい。
叩きつけた勢いでカプセルタンクの透明なカバーが白化し、ヒビまで入ってきた。
それに奇妙な『褐色の汚れ』がべったりとこびりついてるの見える。
「まじの弾ぶち込むかぁ?」
ジキッ
銃を片手に構えたまま、パンツのポケットに手をやっている……
250
:
稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』
:2015/09/13(日) 02:39:12
>>249
「ヒエッ……」
(ま、マジモンのキチだろあれ……
なんだよあの銃……さっきの音あれか……!?)
……危険すぎる!
恋姫もだいぶ苛立ちやすいが……あれほどではない。
ヒキー
(財布の実弾切れたんならあきらめろよ……
常識的に考えて……往生際悪すぎぃ……)
スタンド使いにせよ。
そうでないにせよ。
(まさに『こわちか』ってやつだな……
『テロリスト』より……リアルにやばいやつ……)
・・・・そそくさと、ガチャから離れる。
ああいう手合いに絡まれると厄介だ。
見た目が不良とかじゃなく、『DQN行為』そのものだし。
251
:
百井千夜子『バレット・フォー・マイ・ヴァレンタイン』
:2015/09/14(月) 23:34:00
>>250
(稗田)
アンモ
「弾あどこやったす? 見っかんね」
ゴソ ゴソゴソ
パンツのポケットに手をやると、中のモノを取り出そうとしている。
はち切れんばかりに膨れ上がっているのだが――
コロン
コン コンコロロロ
転がり出たカプセルが一個――中は未開封。
そして、内封されたビニール袋越しに見えるのは……
ゴ ゴゴゴ
『稗田の狙いの品』だ。ちゃんとした通常版でもある。
「衣装の参考にしてぇーのにィー」 「こっちのポケットじゃねえ?」
252
:
稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』
:2015/09/14(月) 23:49:17
>>251
コロン
コン コンコロロロ
「……」
チラ
(うおっ……)
――今期の『二人はマニキュア』の変身アイテム。
特に好きなキャラのものだ。
正直かなり羨ましい、が。
(人のモン盗ったら……泥棒だからな。
常識的に考えて……えひ、RPGじゃないんだし……)
落ちてるものを自分のものにはできない。
……そして、明確な危険人物に話しかける必要があるのもゲームだけだ。
(あいつと関わっても……死亡フラグくらいしかたちそうにないわな。えひひ。)
ソソクサー
そういうわけで、この場からそそくさと遠ざかる。
妙な因縁をつけられないよう、願うばかりだ。
253
:
百井千夜子『バレット・フォー・マイ・ヴァレンタイン』
:2015/09/15(火) 00:10:43
>>252
(稗田)
ゴソゴソとポケットを探り続けていたが、その手を止めた。
ポーハ
「くそったれ」 「さっきチョコチョコつまんだのマズかったぁ?」
「チョコだけに」
メギャアンッ
片手に携えていた『拳銃』が手の中に溶けるようにして消えた。
ブツブツ言いながらポケットに手をやり、落ちたカプセルを見る。
「立体物のサンプルねーと作れねーすな。
作画資料もまだ出てねェーし……んー……ン?!」
ガァ z ン
周囲に誰も居ないと思い込んでいたので、振り返りざまに稗田の姿に気づいた。
「やべえすな、今の見た? 通報しないでほしいす」
254
:
稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』
:2015/09/15(火) 00:26:39
>>253
「えひっ……」
(やっべえ……目え合った…………)
バレた。
……実によくない。
「あー……いや、通報とかは……しないから。
えひ……んじゃ、僕はこれで……」
通報するメリットもない。
DQNの、趣味の世界での横暴は極めて不快だが――
イライラ
(つーか開口一番『通報すんな』かよ……
やばいな……マジで関わったらやばいやつ……)
「…………えひ……」
ソソクサ
苛立ちは止まらないが、今度こそ去ろう。
あとで通報とかもしない。
……こ―いうマジで危険な相手との妙な因縁はごめんだ。
(あるいはもう……フラグ立っちゃってるか?
えひっ、予測不可能回避不能……人生ってマゾゲ―だわ……)
255
:
百井千夜子『バレット・フォー・マイ・ヴァレンタイン』
:2015/09/16(水) 00:37:12
>>254
「お、帰る感じぃ?」
無視してくれる方が幸いだ。
スマホで撮影とかしてないかだけはチェック。
クルリ
こんだ
「そいじゃ今 度こっちすな。
涼しくなってきたし、『硬度』が使えるす」
去るなら無視だ。チョコを取り出して装填していこう。
シュコ コッ
ガアアンッ ガアンッ
去り際に銃声が聞こえただろう……
256
:
稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』
:2015/09/16(水) 00:47:06
>>255
撮影とかはしていない。
面倒ごとに巻き込まれて困るのは自分だけじゃあない。
ガアアンッ ガアンッ
「怖いわーDQN怖いわー……」
(……あいつ、この辺によく来るのか……?
もしそうなら、ここのゲーセンは僕的にオワコンだ……えひ……)
(…………笑えないだろ。
デスエンカもいいとこぉ……)
とにかく一刻も早く離れよう。
首を突っ込むのも後ろ髪を掴まれるのもごめんだ。
257
:
小鍛治 明『ショットガン・レボルーション』
:2015/09/29(火) 01:32:03
ある日のフードコート内。
一人の女性がいた。
「あなた、いつになったら約束を守ってくれるのかしら。」
「……いえ、いいわ。それでいいわ。」
「それじゃあね。」
ガラケーで通話中であったが、今しがた通話を終えた。
机の上には買い物袋とトレー。そのトレーの上にはカップが乗っていた。
「……今日も暇ね。」
フードコート内は人であふれている。
もしかしたら相席になるかもしれない。
258
:
小鍛治 明『ショットガン・レボルーション』
:2015/10/03(土) 00:22:11
>>257
「暇は平和の象徴ね。」
帰った。
259
:
高天原 咲哉『ウィーピング・ウィロウ』
:2015/10/04(日) 11:58:16
ドドドドド
ドドドドド
「本日っ……『生鮮食品コーナー』……」
「豚バラ肉スライス、グラム50円ッ!」
「卵10コ入りパック、66円ッッ!」
「カップヌードル6コ入りパック、300円ッッッ!!!」
貧乏学生が来た。
手には特売のチラシを掲げ、その瞳には炎を宿している。
260
:
鈴元 涼『ザ・ギャザリング』
:2015/10/04(日) 13:27:30
「えっとぉ……」
「じゃあ、円山さん手分けしていこか。」
餅は餅屋が信条の鈴元である。
普段は商店街での買い物を好む。
しかし安売りがあれば優先的にここに来る。
仕方がない、彼を含めて八人共同生活。
エンゲル係数は低くありたい。
同居人の円山と別れ、チラシを見ながら歩いている。
非常に危ない。すぐにでも君にぶつかりそうだ。
261
:
鈴元 涼『ザ・ギャザリング』
:2015/10/04(日) 13:46:03
>>260
>>259
262
:
高天原 咲哉『ウィーピング・ウィロウ』
:2015/10/04(日) 18:06:08
>>260-261
…トッ
トッ
『 ト ッ 』
「おっと」
―――ピ タァ!
鈴元の歩みが意図せぬ変化をする。
具体的には『一歩』、不自然に足を止めたような。
そして、するりとその脇を抜ける、仄かな梅の香り。
(おそらく男物の香水だ。)
「気ぃ付けなよ。人多いんだから、前見て歩かねーと」
男の声は、責めるような口ぶりではない。
苦笑しつつ、柔らかく注意を促すものだ。そのまま横を通り抜けようとする。
青年は、若木を思わせる渋茶のインナーの上に、秋物の白いカーディガンを羽織っている。
腕時計、アクセサリ、和柄のヘッドフォン。小物が多い。
派手ではないが、垢抜けた印象を与えるコーディネートだ。
……しかし、
「グヘヘ……、カップめん一律60円とは、まるで夢のようだぜ……
いつもはチキンヌードルで甘んじているこの俺だがッ…! 今日は別ッ…!
普段はちょっと高くて躊躇う『スパ凰』とか『Gooota』とか買い占めてやらァ……!」
そんな気を利かせた奴が特売のチラシを握りしめつつ、
所帯じみた闘志を燃やしている絵は、多少なりとも滑稽かもしれない。
263
:
鈴元 涼『ザ・ギャザリング』
:2015/10/04(日) 20:09:28
>>262
(ん?)
止まる一歩。
不自然で奇妙だが、似た感覚を知っている。
『目を奪う』
自分の能力だ。
かつて似たような事を友人にした気がする。
「あ……すんません。」
(ハイカラなお人さんやねぇ。)
頭を下げて謝罪した。
肩まで伸びた黒い癖毛が揺れる。
鈴元は墨色の着物を身にまとっており銀杏の柄が印象的である。
「あ、えっとぉ……」
すこしの間、じっと男を見つめていたが
やがて申し訳なさそうな顔をして口を開いた。
「いらんお節介や思うけど……」
「あんまり、そういうんばっかり食べるんは、お体に良うないよぉ?」
264
:
高天原 咲哉『ウィーピング・ウィロウ』
:2015/10/04(日) 21:16:12
>>263
「おー……」
思わず『目を奪われる』、とまではいかずとも熟視する。
墨色の生地と銀杏の柄、異なる組み合わせだ。
しかしけっして突飛ではない。
(古風、っつーのか、こーゆーの。)
>「いらんお節介や思うけど……」
>「あんまり、そういうんばっかり食べるんは、お体に良うないよぉ?」
「あー、分かってんスけどね…
深夜だったり、忙しい時に手軽に食えるモン、貴重なんだよ」
やや苦い表情を見せる。
「見たとこ… 中・高校生辺り? けど、しっかりしてんなァ」
265
:
鈴元 涼『ザ・ギャザリング』
:2015/10/04(日) 22:14:53
>>264
鈴元はは肌の色こそ白いが
その髪や瞳は黒く、墨色の着物と合わさって全体的な色合い暗めであった。
だからか柔らかい黄の色の銀杏が目をひくのだ。
それはともかくとして。
「あぁ。中三ですわぁ。」
「しっかりしてるやなんてそんな……
僕は親の言うたこと守ってるだけで。」
にこにこと笑って言う。
親の言いなりというわけではない。
「そういえばあんさん、一人暮らし?」
「や、普段高いんはこうてはらんみたいやし、そうかなって……」
「あ、自己紹介してへんかったね。
僕、鈴元涼いいますぅ。よろしゅうにぃ。」
ぺこりと頭を下げた。
ほのかに甘い香りがする少年である。
266
:
高天原 咲哉『ウィーピング・ウィロウ』
:2015/10/04(日) 22:41:35
>>265
「あー……」
理性ではなく本能で理解する。『育ちがイイ』タイプだと。
複雑そうな表情を噛みつぶし、
「ン? んー、ちょっと前までは実家だったんだけど。
最近は『白亜荘』ってトコでお世話ンなってんスよね」
「ただ、大学の研究室泊まったりするからサー…
泊まらなくても深夜帰ってきて、食堂いくのも悪いじゃん?」
「お、こっちこそ挨拶遅れたッス。高天原咲哉」
「よろしくゥー」
礼儀正しい鈴元に対し、返す挨拶は軽い。
「てか、色々ツッコみ所あるんスけど…
何で着物? そんで、何でそれで買い物来てるの?」
267
:
鈴元 涼『ザ・ギャザリング』
:2015/10/04(日) 23:23:48
>>266
「?」
「僕、なんかしてもうたかな?」
なにやら微妙な、複雑な顔をされ
すこし気になったようだ。
この男、外面を繕うことと顔色を伺うことが日常である。
「白亜荘?あぁ寮やんね。部長がいうてはったわ。」
たしかS湖の近くとか言っていただろうか。
「はぁ。大学生さんは大変なんやねぇ。夜に料理するんはシンドいし。」
眠いのにご飯を作るのは大変だ。
調味料とか火加減とか。多分。
「はい。高天原さんやね。よろしゅうにぃ。」
「ん?なんでて、僕和服が私服やから。」
「このカッコで買いモン行くんは普通やろ?」
そういうことらしい。
268
:
高天原 咲哉『ウィーピング・ウィロウ』
:2015/10/04(日) 23:41:21
>>267
「あ、いやいやこっちの都合っつーか」
「ま、まぁ、君も特売目当てでしょ? とりあえずいこうぜ」
鈴元の視線をかわすように、ひょい、とカゴを二人分取り、手渡す。
袖振り合うも多少の縁、というと誤字になってしまうが。
どうも、鈴元と共に買い物をしたい、するつもりのようだ。
「まー、そゆことだよ。共同生活っつってもマナーは守るべしだな」
「そういう意味じゃ、独り暮らしの方が気楽かも?」
「ところで」
「和服が私服、って……料亭の一人息子とか、そーゆーやつ?」
「ま、この町じゃあけっして珍しいとは言えねーケド。実際似合ってっしなー」
「……ウーン」
「洋服、はねーの? 学校もそれで行ってんの?」
ぺらぺらと口舌が止まらない。疑問は尽きないようだ。
「ちょっと面白い子を見つけたぞ」、くらいには思われているかもしれない。
269
:
鈴元 涼『ザ・ギャザリング』
:2015/10/05(月) 00:08:24
>>268
「やったら、エエんやけど。」
「あ、そうや。はようれしいせんと売れてまうね。」
カゴを受け取り、特に何の疑問も持たず高天原と歩く。
平和に買い物ができるのはいいことだ。
「そやねぇ。家族だけやったら気楽っちゅう訳やないけど
色々気ぃ遣わんとアカンもんねぇ。」
「僕もお弟子さんらと住んどるから、そういうの分からんでもないわ。」
お弟子さんは家族同然だが、時折距離を感じる時はある。
「ん?うふふ。ちゃうよぉ。僕は和菓子屋の次男坊。『鈴眼』っちゅうトコのねぇ。」
「 和服が私服なんは僕と母と祖父母ぐらいやで。」
「え……似合ってる?ホンマ?おおきにぃ。」
似合っていると言われ顔を赤くして照れている。
どこか女の子っぽい反応である。
「洋服は持ってへんよ。学校は制服で行っとるし。」
本当は和服で行きたいくらいなのだが、学校は制服で行くものだと思っている。
洋服は好きでない。
「なんや、エラい僕のこと聞きはるねぇ。」
270
:
高天原 咲哉『ウィーピング・ウィロウ』
:2015/10/05(月) 07:29:35
>>269
「『鈴眼』!」
食いついた。
「老舗じゃねーか。ウチの教授が好きでさぁ。
よく羊羹とか生菓子買ってくるよ。ウメーんだよなぁ」
どうやら、贔屓にさせてもらっているらしい。
「はー、あの店の息子さんか。なんとなく納得だわ。
あ、いや、変な意味じゃなくてさ。『服が人を作る』っつーの?
あの『はんなり』とした店の雰囲気って、そういうところから出てんだなー」
掴みどころのない、見様によっては適当なことを言いながら、
高天原はセールス品をひょいひょいカゴに入れていく。
>「なんや、エラい僕のこと聞きはるねぇ。」
「ン? あー、ごめ、嫌だった?」
「付き合わせてンのに、あんま自分のことばっか話すのも変かな、と思ってさ」
「しかし、そっかー… 洋服持ってない、ってのは、ちょっとなかなか。
中3って言ったら、外で遊びたい盛りじゃない? 一着あると便利ッスよ?」
洋服の件がよほど気になったのか、まだ何かをつぶやいている。
鈴元は話題を逸らすことも、このままその話題に合わせていくこともできるだろう。
271
:
鈴元 涼『ザ・ギャザリング』
:2015/10/05(月) 21:46:59
>>270
「あ、ウチの店知ってはんの?」
「おおきにぃ。これからもご贔屓にぃ。」
店にいなくてもこの男は店員なのだ。
店が、家が世話になった相手に礼は欠かさない。
それが鈴元家の一員としての仕事だった。
「服が人をねぇ……」
(僕はなに着てようと僕やけど。)
なにか勘違いをしていそうだ。
しかし相変わらずにこにこ笑っている。
実に自然な表情であった。
そして安売りの商品を次々とカゴに放りこんでいく。
「や、別に嫌やないけど。」
言っても平気な範囲の答えしかしていない。
「洋服は別に……
作務衣とかで代用できるし、袴履いてもエエしねぇ。」
「あ、でも最近洋モンをもろたわ。」
272
:
高天原 咲哉『ウィーピング・ウィロウ』
:2015/10/05(月) 22:34:22
>>271
「こちらこそ、これからもお世話ンなります」
口ぶりは軽いが、挨拶を返す。
「この辺じゃあ甘味処は『鈴眼』さん一強だぜ、実際。
DION地下のケーキ店も捨てたもんじゃねーけどさ。
餡子のしっとりした甘さは、洋菓子にはどうしても出せねーからなー」
やや興奮したように語る。
軽そうな見かけに反して、品の良い甘さの和菓子は好物だ。
分かったような口を利けるほどには、回数を食べている。
……通っぽい自分に酔っている節もあるが。あるが。
「あー、作務衣な。確かに、ちょっと動くならそれで足りるのか」
洋服と同様、和の服も用途に応じて様々な種類と機能がある。
「あんまり洋服は興味ない感じ?
和っぽい柄とかデザインも結構あるんだぜー……」
>「あ、でも最近洋モンをもろたわ。」
「お、そうなん?」
取りとめのない会話をしつつ、カゴに食材を突っ込んでいく。
特売品はほぼ網羅した。そろそろ、会計が近い。
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