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【個】『金のなる木の木陰にて』【ミ】

263嵐ノ宮 暁利『トワイライト・オペラ』:2015/06/09(火) 22:53:31
>>262

金言部部長の合図に合わせて、手を振りながらゆっくりと入場してくる女性。

「こんにちは〜〜!どうも、初めまして。
 エントリーナンバー4、『嵐ノ宮 暁利』です」

ステージ上の中心に立ち、優雅に一礼する。
白と黒の調和の取れたドレスを着て、胸も盛って、化粧もきらびやかに施されて。
普段はフレンドリーさでクラスを盛り上げている彼女も、ステージ上では美しさを競い合う女性の一人。
朗らかな笑顔と凛とした仕草は、大勢の注目の前でも動じない気丈さをありありと表現している。
身近にいた意中の相手、離れ離れとなった彼と結ばれるために、これまでの日々を切磋琢磨してきた。
これはそんな人生の『抜き打ちテスト』みたいなものだ。全力で、自らの魅力をアピールする。

「まず、このミスコンに参加させていただいたことに感謝します。
 えっと、私普段演劇部で裏方やってるんですけど、こういうことが好きそうな子……『千夜子』ちゃんっていうんですけどね、
 その子がすごい風邪引いちゃいまして。もう熱は快復したんですが、まだ咳が長引いちゃってて。もう二週間近く経つんですけどね。
 部の中から代打出そうってことでわたしが出ることになったわけなんですが、でも、優勝は狙います。演劇部代表として!」

おー!と片手を挙げて意気込みを示し、いよいよパフォーマンスだ。
ミスコンとはいえ、変人ばっかりの黄金町。ただのアピールじゃ通用しない。
だから彼女はこれを選択した。ミスコンが何をする場所か徹夜で調べて、こういう方向に着地した。
自信はある。度胸もある。勇気もある。チャンスはここにある。

     「それでは行きます。
      演劇部、今年の新演目。『ロミオとジュリエット』をハッピーエンドにアレンジして、
      みんなが幸せになる、笑顔になる舞台を作り上げました。
      今日はその中でも、中盤の重要な場面を演じさせていただきます」


           「『第二幕第二場・バルコニーにて』


そして世界は暗転する。


審査項目:『可愛さ』
指定したシチュエーション→『オペラ劇場』

264嵐ノ宮 暁利『トワイライト・オペラ』:2015/06/09(火) 22:54:00
真っ暗の壇上に灯った一筋のスポットライトが、ひとりきりの少女を照らす。
その子は黒と白の入り混じったドレスを着て、茶色で真っ直ぐな髪を後ろへ下ろしていた。
彼女の他には誰も見えず、それは観客席にも同じ。
彼女は手を弱く頭上へ伸ばし、訥々と語り始める。


    「ロミオ、ロミオ。ねぇ、ロミオ。あなたはどうしてロミオなの?
     届くはずの、遠いあなたへ。
     近いからこそ届かない、愛しのあなたへ。

     あなたのお父様と縁を切り、家名をお捨てになって。
     それが嫌でしたら、わたしを愛すると誓って。
     そうすれば、わたしは喜んでキャピュレットの名を捨てましょう」


月へと想いを伝え続けるジュリエット。
きっと伝わることはないと思いながらも、想いを口走らずには居られない。
真に迫った演技だ。本当にそう思っているんじゃないかと誤解してしまいそうなほど。


    「わたくしにとって敵なのは、あなたの名前だけなの。
     モンタギュー……そんなものはどうだっていいわ。
     手でもなければ足でもない。腕でも顔でもどんな部分でもないわ。
     例えバラという花にどんな名前をつけたって、バラの香りは変わらない。
     ロミオだって同じよ、モンタギューでなくたってあなたは凛々しくてカッコいいあなたのままですもの。

     ああ、この場にあなたがいてくれたら!
     わたしはあなたに抱きつきます。一生離れないほどに抱きつきます。
     きっとこの世は思ったほどいいものじゃなくて、
     だってこの世は簡単に私達の間を引き裂くの。

     夜空に星はたくさんあるけれど、太陽と月はずっと離れ離れ。
     あなたが太陽の元で戦っていても、わたしは月の下であなたを待つばかり。
     だってそれが運命の定めた非情な道標。きっとこれは叶わぬ夢。

     ――でもね、それでも」


スポットライトが二つ三つと徐々に増えていき、橙色が演壇を染め上げていく。
それは夜明け。空に太陽と月と星とが相まみえる、僅かな時間。

明るくなって見えてくるものども。彼女の背後で一つのバンドグループがそれぞれの楽器を奏で始めた。
不安定さを持ちながらも一本の芯が通った、ギター主体のイントロメロディ。恋の始まり。感情の自覚。

――この曲自体は彼らのもの。インディーズのピアノ・ロック系バンドで、曲傾向としてはラブソングが多い。
彼らは確かな実力を持ちながらも発表の機会が少なくマイナーのために、残念ながらファンの数は少ない。
演劇部において台本を書く役目の人物がそのバンドに打診して、音源を使用することに正式な許諾を得た。
それだけではない、驚くべきことに今日はそのバンドが駆けつけてきてくれたのだ。そして、音は全て生演奏。
参加メンバーは5人。ギター、ベース、ドラム、ピアノ(楽器は銀杏葉が用意した)。ボーカルは今日はお休みであり、代打は『ジュリエット』。
彼らは暁利の味方だ。きっと無理して来てくれているのだろう。でも、演奏する彼らの表情は一致して笑顔を見せる。

暁利の足元に突然渦巻きが発生し、そこから飛び出てきたマイクスタンドを彼女は掴む。
『スタンド使い』なら、『白と黒の水鳥』が円を描き、渦巻きを発生させたのが見えたはずだ。
数週間前の彼女とは比べ物にならないほどに、今の彼女は活き活きと輝いている。
『一人じゃない』。その確信が、彼女を笑顔にさせた。瞳に光を取り戻させた。
テンポを刻むベースとドラム。感情を暴走させそうなギター。冷静ながらも高揚していくピアノ。
曲はイントロが終わり、Aメロへと移る。恋に悩む少女の、少しだけ辛くとも世界が輝いて見えるような、アップテンポなロックミュージック。
スッと呼吸を挟んで、覚悟を決める。この歌よ、彼に届け。そしてどうか、誰かの励みとなれ。

265嵐ノ宮 暁利『トワイライト・オペラ』:2015/06/09(火) 22:54:20

    ♪
      「 他の誰にも譲りたくない あなたの隣
        想えば想うほど この胸張り裂けそう 」

      「 すれ違えば息を止めて
        手を伸ばせばすり抜けて 」

      「 でもねそれでも あなたを想うよ
        ここから始めなくちゃ ずっと弱虫のまま
        また置き去りにされるから そんなのはいやなの! 」
                                          ♪

それはけして上手とは言えないかもしれない。カラオケで平均点が取れるって程度の、人並みの歌唱力。
だからと言って、歌に心が篭もらないわけではない。『心は力』だ。
ひたすらに燃え上がる曲のボルテージはとうとう最高潮に達し、
数瞬の溜めのあと、笑ってしまうほどに真っ直ぐすぎるサビが訪れる。
恋に恋した少女の歌。恋を愛にしたい少女の叫び。
その感情は、女性をもっとも輝かせるもの。ほとんどの人々に宿ってしまう、生まれついての呪い。
彼女の胸の奥に秘め続けていたものを、これ以上ない歌声にして解き放つ。

                      ♪
      「 伝われ この想い
        あなたが好きです

        誇らしく 優しいあなたに
        わたしは恋した 」


      「 さよなら今までのわたし
        あなたを振り向かせる

        もしこの恋が実らないとしても
        立ち向かわなきゃダメなんだ 」
   ♪


彼女がそう歌い切り、曲は『アウトロ』へ向かっていく。
少しずつ楽器たちが静かになっていき……残されたのはピアノのみ。
そうして再度、彼女は語り始める。


    「夜のろうそくはとうとう燃え尽きて、嬉しげにはしゃぐ暁光がもやのかかった山頂で背筋を伸ばし始めた。
     もう、月は見えなくなった。わたしは選択肢を突きつけられる。
     『行って死ぬか』? それとも、『留まって生き延びるか』?」


彼女はマイクを一度離し、天を仰ぐ。
柔らかで可愛らしい、少女の微笑み。立ち向かう意志を思い出した、決意の瞳。
それまで儚げな音色だったピアノが、突如として凛々しく力強く音を響かせ始める。
本来の楽曲に存在しない、生演奏だからこその『アドリブ』。


    「いいえ、『行って生き延びる』の!
     空にいる太陽が牙を剥いたって、わたしの恋心は止められない!
     ずっとあなたのことが大好きだった。一目見た時からずーっと!
     ねぇ、待っていてロミオ!必ずあなたはわたしと結ばれるからねー!」


決心した彼女が力強く言い切ると同時に、バイオリンも美しく曲を結ぶ。
壇上のライトは全て灯っており、彼女の周囲は昼よりも明るい。今この瞬間は、彼女が太陽なのだ。
『嵐ノ宮暁利』のやり切った『笑顔』は、本当に気持ちよさそうだった。

266嵐ノ宮 暁利『トワイライト・オペラ』:2015/06/09(火) 22:54:46
再度の暗転のあと、一瞬で片付けられたセットとバンドグループ。明転。
暁利は観客席に近づき、片手を振って歓声を一身に受ける。

「ありがとー!ありがとうございます!
 えと、ヘルプお願いしたら入ってくれたバンド、『オクシモロン』ってグループ名です!曲を作ったのも『オクシモロン』さんです!
 『オクシモロン』ですよ!覚えて帰ってください!『オクシモロン』!」

――『ミス・コンテスト』は、アピールタイムまでに自らが持てる能力……『容姿』『技術』『人脈』『性格』、その他諸々を最大限美味にブレンドして発表するもの。
彼女は平均的な顔立ちでありがらも、演技とは思えないほどの屈託のない笑顔を見せた。
彼女はアイドルや歌手ほど歌は上手くないにも関わらず、その音に心を込めて歌い上げた。
彼女は元々出る予定だった女の子の代打であったが、インディーズバンドのメンバーを招いて生演奏にこぎつけることができた。
そうして、彼女は大多数の観客の中であるにも関わらず、ミス一つなく演じ切った。
点数が何点だっていい。優勝できなくてもいい。この日この場所は、きっと彼女の大切な思い出となる。

「追加で宣伝します!
 今年の七月後半、夏休み入る直前なんですけど!
 中等部演劇部で公演しますので、この続きが気になる人はよかったら是非!
 たぶん私また裏方ですけど、優勝したら初めてのメインかもなので!」

「それでは、ありがとうございました!!」

『永遠のように感じられた一瞬』。暁利に設定されたアピールタイムが終了する。
暁利は最後に深々と一礼し、急いで舞台裏へと駆けていった。

267『黄金小町決定戦』 目元千両、口万両:2015/06/09(火) 23:12:03
>>263-264(嵐ノ宮)
銀杏羽:
『はいっ! 嵐ノ宮さんアピールありがとうございました!』

  足早に立ち去った嵐ノ宮に、銀杏羽が声をかける。
  誰もいなくなったステージ上は、既に跡形もなく片付いていた。

『演技もさることながら、このミスコンを『宣伝の舞台』として使うしたたかさ。
 アピールとは関係ないですが、わたくしそういうところが気に入りましたわ』

  どこかずれた観点で評価を下す金ピカバニー。

>審査陣
『では、審査員の皆さん、審査お願いしますわ!』

268板踏甲賀『ウィズイン・サイレンス』:2015/06/09(火) 23:31:34
>>263-266

――――板踏は静かに目を瞑り、腕を組んで黙りこくっていた。
一瞬ではない。随分長く。『嵐ノ宮暁利』のアピールが終わってから、数分はそうしていた。
沈黙。
沈黙。
先ほどまで比較的饒舌に審査していた男が、微動だにせず沈黙を守っている。

       フゥー…

しばらくしてから、ひとつため息。
長く、長く、腹の底にたまっていた物を全て吐き出すようなため息だ。
目はいまだ瞑られたままで。
腕もずっと組まれたままで。
……やがてその表情は、どんどん苦々しく変わっていく。
ギリギリという歯ぎしりすら聞こえてきそうだ。
怒りと失望を感じさせる表情で――――

            ス
             ッ
 
――――マイクを取った。

目を開く。
口を開く。

                ・. ・. ・ ・ ・. ・
               「ふざけるなよ……」

板踏甲賀は――――心の底から憤りを込めて、腹の底から唸るような声で言った。


        「『言葉にできない』……
         俺はこの『感動』を、言葉にできる技術が無い……ッ!」

   「ふざけやがって……クソッ、ダメだ、俺にはこの気持ちを言い表せないッ!」

               「『感動』したッ!
                言えるのはそれだけだ、畜生ッ! 畜生ッ!!」

      「『怒りで溢れた喜び』ッ!」

                              「『満ち足りたがらんどう』ッ!」

                 「『心無い恋心』ッ!」

           「……俺ができるのは、せめて『オクシモロン』で返すことだけだ。
            お前の『音楽』は、響いた。人を感動させる力があった。
            …………だが、すまない。この感動に返すべき『音楽』を、俺はまだ表現できない」

       「だから今は、ただ点数で返そう。最高だったよ」


『総合評価』 ⇒ 『10点』

269鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/06/09(火) 23:42:53
>>263-266

「うっ……ひぐっ……ふぅぅ……」

泣いていた。なぜ涙が流れるのか鈴元には理解できなかった。
ただ流れる涙を拭うことしか出来なかった。
手拭いを濡らし、嗚咽をもらしている。

「エエ。ホンマにエエですぅ…うっ……」

「僕これを審査すんのぉ……?失礼な事言わん…?」

深呼吸して、いつもの笑顔を作り直す。
若干顔が赤らんでおり、目も赤くなっている。

「審査、よな。」

「『ロミオとジュリエット』は歴史もある演目、今まで何十ではきかん数の演出家や演者
 
                      その他音響さんやら照明さんなんかが挑んできたモンやね。」

「有名な演目を改変して世に出すっちゅうことも少なくはないわ。」

     「悲劇を喜劇に変えるんも、掃いて捨てるほどあるんかもしれん。」

「でも、僕が『泣いてた』っちゅうことは、『そういうこと』なんちゃうかな。」

「なんやろ。『言葉は不要』ただあんさんに、賞賛の意と点を送るわ。」


鈴元 涼 評価『9点』

「限りなく10に近い9やけど…すんません端数切捨てで。あんさんの人生に幸多からん事を…」

270瀬良野 徹『アメイジング・クラウン』:2015/06/10(水) 00:14:18
>>267
「可愛いとは違う…未知との遭遇だ…」

予期していた方面と違う、新たな角度からの恐ろしく力強いアプローチに戸惑っているのだ。
ただ、ただ、圧倒されてしまってどうしょうもない。

「自分の個性を理解しているようですね。誰か、ここに居られない想い人への執着が嵐ノ宮さんの演技から伝わる気がします」

「その先には不幸しか待っていないとして恋を諦めるぐらいなら構うものかって」

手元のフリップボードに迷いなく、審査結果を書き込む。

「僕の審査結果は『6点』です」

がこっ、とフリップボードを立てる。

「これ以上の点数が付けられない。審査基準の『恋人にしたい』に届いてしまいます。あまりに恐れ多くて点数が付けられない」

「いや、しかし、嵐ノ宮さんの演技は7点に匹敵するものでした。綺麗とか、可愛いとは違う。強い想いに反応して恐ろしさが先に出てしまう」

「おっかない。でも綺麗でした」

顔の冷汗を拭きながら演技を褒め称える。

271門倉『ソウル・ダンジョン』:2015/06/10(水) 00:41:17
>>263-266

「―――なるほど」

 エントリーNO4は『嵐ノ宮 暁利』。

「自己紹介はいいね。簡単にだが人となりがわかる。
 『演劇部』だからか、堂々としたものだ。
 演目は『ロミオとジュリエット』。
   自分の得意分野を用いて精一杯アピールするというのも健気だし、
    演目自体がアピールに向いている。

   ただ、それだけに演出は、留まらない。
     途中から入るのは歌―――
       一途な恋心と葛藤、そしてそれを乗り越えて貴方に会いに行くわロミオ、か。

     一貫して『一途な恋心』をアピールし、自らの好きなものでそれを表現する。
       最後に『バンド』や『演劇』の宣伝をするのもご愛嬌。
        正面対決、全身全霊のド直球だけど、だからこそ、それは、『力強い』。

       『アピール』としてはこれまでで最高級の出来だったんじゃあないかな」

(………とはいえ、今回の審査基準は『アピール』への評価ではなく、
  あくまで『恋人にしたい可愛さかどうか』のみ。

 彼女はすばらしい女の娘だとは思うが、今回は彼女の『光』しか見えず、
   話していて、掘り下げる深みがあるかどうかは確認出来なかった。
    つまるところ、俺には少し、キレイすぎるように感じたな。

  もし、もう少し彼女の『闇』のようなものまでしっかり見せてくれるなら、
   それへの興味から、点数はもっと上げられるんだが。
   さすがにそれは避けたのか、そんなものはないのか、
              はたまたすでに、『克服』出来ているのか)

                            『門倉』が、彼女につけた点数は―――『7』

272門倉『ソウル・ダンジョン』:2015/06/10(水) 00:45:38
妄想シリーズ エントリーNO4.もし『嵐ノ宮 暁利』がスタンドだったら?
――――――――――――――――――――――

何かしらの『光』が灯った瞬間に出現する、完全自立型の巨人のスタンド。

『光源』と共に現われ、『嵐』を纏うのが能力。

スタンドの身体を一回り囲むように『嵐』が常時、発生している。
(球状などではなく、頭、手、足、それぞれに
 巨大なスーツを纏うような要領で『嵐』は起こっている)。

『嵐』のパワーやスピードは超スゴく、触れたものを実に容易に吹っ飛ばす。
 また、『嵐』の内に物品が巻き込まれ、循環し続ける事もあり、
 それが『凶器』となって、近付いたものを深く傷つける事もある。

スタンドに視聴覚自体はあるのだが、
自らを纏う『嵐』のせいで、ろくに目は見えないし、耳も聞こえない。
本体の思いは『テレパシー』のように届く為、
本体がスタンドに指令を出して、誘導する事も出来るのだが、
『精密な指令』ほど近づかないと行う事が出来ない。
スタンドに近付きすぎると、本体ですら『嵐』に巻き込まれてしまう為、
上手く制御するには、リスクと戦う必要がある。

『光源』が消えてしまうと、『巨人』も消える。
後に残るは、夢から醒めたような『本体』だけ。
それでもなお、戦えるかは、『本体次第』。

『デイブレイカー・イン・ストーム』
破壊力:A スピード:C 射程距離:B
持続力:光源次第 精密動作性:D 成長性:A

・閃きのような『初恋』の明かりに照らされて産まれたのは、
 ざわめき立つように纏わりつく『嵐』。
 『初恋の人』の存在が大きくなっていくほど、
 『嵐』は激しさを増していき、その身を苛む。
 だが、彼女は、それでも、前に進まなくてはならないのだ。

273<ガオンッ>:<ガオンッ>
<ガオンッ>

274『黄金小町決定戦』 目元千両、口万両:2015/06/10(水) 01:00:45
>>268-272(審査陣)
銀杏羽:
『嵐ノ宮さんの審査員評価は――――』

  と、銀杏羽がそう言いかけた瞬間、
  彼女の背後にある巨大パネルに数字が出る。

『10』
     『9』
 『6』
        『7』

『これに加え、観客の投票ポイント合計を
 独自の計算式にかけて加点した結果!』

『嵐ノ宮さんの総合得点は……』

 『…………』

    ダラララララララララ・・・

  どこからかドラムロールが聞こえて来る。

  デ デ ドン!(四回目)


『『35点』です!!』

       ワー  ワー
              ワー

275『黄金小町決定戦』 目元千両、口万両:2015/06/10(水) 22:36:26
銀杏羽:
『――――さて!』

『No.4の審査員評価は40点中32点。一気に群を抜きましたわね……。
 これを超える点数を獲得する猛者は現れるのか! 期待に胸が膨らみますわね』

  既に豊かな胸をこれでもかというくらいに張りながら言う金ピカバニー。
  それはさておき、さらに続けて言う。

『さてさて、それでは続いていきますわよ』

『次はエントリーNo.5!
 灰羽あとさん、お願いします!』

276灰羽『アクエリアス』:2015/06/10(水) 22:49:55
舞台は青空。寄せては返す波に、砂浜。

そこに一人の少女がいた。
中学生か、下手をすると小学生かもしれないと思うくらいの女の子である。
彼女は水着であった。
一応はビキニに属するような水着だが、深い青色のそれはなんとなく地味なうえに、
背丈に相応な、あまり女性らしいとはいえない身体つきが水着とミスマッチを起こしていた。
太陽の光を受けて輝く若々しく艶のある黒髪は、どういうセットをしたものか、羽のように広がっている。
他には首につけたチョーカーだけが、その身を飾るものだった。
そこまでは努力の形跡を見て取ることが出来たのだが、問題は足元だ。
黒い靴下とローファーである。
サンダルを用意するのを忘れたのか、それとも家に忘れたのか、持ってきたが履くのを忘れたのか。
なんにせようっかり忘れてしまったのだろう。
だったら裸足の方がマシだろうと思うかもしれないが、彼女にそういった状況判断の応用性はなかった。


    うろ
             うろ…


そして少女は、接客研修中のアルバイトのような曖昧でぎこちない笑みを浮かべ、砂浜を行ったり来たりしはじめた。
ひたすら無言で砂浜をうろつく少女。
一体何をしているのか?
観客、審査員の中に原作スタンド使い並みの洞察力をお持ちの方がいればわかるかもしれない。
そう、彼女はファッションショーとミスコンを混同していた。

他の参加者の演技を見ていなかったのか? 見ていたが、今更何も思いつかず引き返せなかったのか?
砂浜と水着というあまりにもありきたりな題材を選んだゆえに他の参加者と被り、
ファッションもミスり、演技もシュチュエーションも無く、ただひたすら砂浜を歩く。
それでも豊満な女性であればエロスティックな魅力を見出せたかもしれないが、彼女の胸は平坦であった。
そこには同情票を狙えるかもしれないレベルの哀れさがあった。
出場部門が『クール』だったが、記載ミスではないだろうか。

だが、これでもマシなのだ。
観客が知る由もないことだが、敏腕スカウトマンが説得しなければ、
彼女はボサボサな髪のまま普段着で見事な静止芸を披露していただろう。

277『アクエリアス』:2015/06/10(水) 22:54:41
そんなんだったらもう出場するなよ、と言いたいところだが、
そもそもエントリーしたのは彼女ではない。



    『ルルルルッルルルルルルォォォォォォオオオオォオオァァァァ!!!!!』


                                              ギャ――――――ン!


おお、見える人には見えるであろう!
少女のそばに浮かぶ大柄な人外の女性のヴィジョンが!


  『あくえ』 『り』 『あすです』


『アクエリアスデス』……! いや、『アクエリアス』!
この『アクエリアス』こそが、真のミスコン出場者。
そばにいる少女など、射程距離の問題で舞台上に立っているだけのおまけ!
パセリ、ブロッコリー、バラン、格ゲーの背景で一定の動きを繰り返すモブキャラのような添え物的存在に過ぎない!



  『ぐおおおぉごごごごごごご!!!!!』


                ズギャ ―――z______
                                     ン !!


力ある像である『アクエリアス』は、衣装の変更は出来ない。
また恋人を設定しての演技だとか、シュチュエーションの設定だとか、そういった文化も智恵も無いッ!
ただひたすら叫びながらポージングを決めるのみである!
これはこれでミスコンではなく、ボディビル大会と勘違いしているようであるが、本人(本スタンド)は非常に満足気だ!

興が乗ってきたのか、両手に朱色の『盃』を出現させる『アクエリアス』。
何故かそのまま一つを砂浜に捨てると、もう片方を海へ遠投する!
それを見て慌てた様子の少女は、『盃』を拾い上げて挙動不審な動きでフラフラ右往左往する。
『盃』は実体化しており、一般観客には少女がうろついていたらいきなり空から『盃』が現れたように見えただろう。
その上、少女の動きがおかしくなったのだから、意味不明だ。

そうこうしているうちに制限時間が来る。
一般観客は首を傾げるだろうし、『アクエリアス』が見える者も別の意味で首を傾げるかもしれない。
少女自身もどういうシュチュエーションなのか説明はできないし、『アクエリアス』は行動に理由など無いのだろう。
だがそれでも『アクエリアス』は楽しそうだった。
舞台上でポージングしてるだけの何がそんなに楽しいのか不明だが、
楽しんだもの勝ちというのであれば、勝手に勝利宣言をはじめそうなくらいだった。


      『グルァァァァアアア――――!!』

『あ、終わりだって』

        『うう゛?』


幕が降りはじめたのを見て、観客に聞こえない声で、『アクエリアス』に話しかける少女。
『アクエリアス』は最後に大きく別れの手を振って、終了した。

278灰羽『アクエリアス』:2015/06/10(水) 22:56:17
ttp://illust-2.webclap.com/type_a/20150610/3659_r1433944527_4131.png

279『黄金小町決定戦』 目元千両、口万両:2015/06/10(水) 23:06:04
>>276-278(灰羽)
銀杏羽:
『はいっ! 灰羽さんアピールありがとうございました!』

  銀杏羽の言葉のあとで、灰羽と『アクエリアス』は退場する。
  暗幕に隠された砂浜は、ものの数秒で元のステージに戻った。
                       Cool
『腹の底に響くような『咆哮』。まさしくカッコよさに相応しい演技……、
 ……あ、観客ポカンとしてますわね。スタンドとか分からないですし……』

  思いっきり自身がスタンド使いだとバラしている金ピカバニー。
  多分一般人には何が何やらだ。でもネタ時空だし大丈夫でしょ。

>審査陣
『では、審査員の皆さん、審査お願いしますわ!』

280鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/06/10(水) 23:22:05
>>276-278

鈴元は気まずそうな顔をしていた。
なんというか『とんでもないことをしてしまった』そういう顔だ。

「『すんません』……今度ホンマに服屋さん行く?」

(なんや説明不足やったかなぁ……)

思えば彼女をスカウトしていたような気もする。
いや、しているはずだ。

「……」
        「……」

(ちゅうか部長、スタンド知ってんのやね。)

なんだか変なところで衝撃の事実を知ってしまった気もする。
しかし、今集中するべきは審査だ。

   (どないしよ。)
                 (……まぁ、かいらしかったけど。)


「審査、や、やんね。」

「……『あんさんらしい』ってそういうことなんやろね。」
   
                   「でもホンマ、うん。今度エエ櫛渡しとこかな。」

「まぁ、おもろかったし。かいらしいって感じもした、かなぁ。」

鈴元 涼 評価『5点』

「原石も磨かんかったらただの石。」
                            「今度ちゃんと磨こね。」

281門倉『ソウル・ダンジョン』:2015/06/10(水) 23:31:46
>>276-278
「次は―――」

顔を上げた『門倉』の言葉が止まる。
彼の視線は、すでに彼女―――『灰羽あと』を見ていなかった。

「………ええと、なんだっけ。そう、そう――審査。審査をするんだったね。
 彼女はとてもパワフルだ。プリミティブな魅力を感じる。
 『杯(さかずき)』を拾わせるさまは、まるで犬を調教する『名ブリーダー』のようじゃあないか?
 シンプルな動作が彼女の魅力を120%表現しているといっても過言ではないだろうね。
                           エクセレント。すばらしいというほかはない」

 『一般人』にはどうにも意味不明な『門倉』の審査。
  もしかするとその『栗色のモヒカン』で
  何かしらの『電波』を受信してしまったのかもしれない。

 (何か……何かわからないが『血』が騒ぐ。
           なんだろう、この思いは。

                 ―――ね、『姉ちゃん』? 『お姉ちゃん』なのか?)

                      『門倉』が、彼女につけた点数は―――『10』

282門倉『ソウル・ダンジョン』:2015/06/10(水) 23:33:08
妄想シリーズ エントリーNO5.もし『灰羽 あと』がスタンドだったら?
――――――――――――――――――――――
1mほどの血のような『赤い球』に羽根が生えたようなヴィジョン。
単眼であり、『巨大な口』と『2本の牙』を備えている。飛行可能。

このスタンドに噛み付かれたものは、
スタンドの単眼から放たれる『日光』のごとき『光』を浴びると、『灰』となる性質を得る。

『灰』となっても対象の『形状』は失われない。
(対象の形を留める『体形保持のパワー(C)』が働いているという事)。
対象が、自律行動出来るものであれば『行動』も自由に可能。
反面、基礎的な『行動機能』や『対象の維持に必要な機能(生命維持機能など)』以外の
『特殊な性質』については、『灰になっても問題なく機能する』もの以外、消失する。

また、『灰』となってしまっている為、
『暴風』や『他物質との接触』などに弱い、という特性を持つ。
これは『防御面』はもちろん『攻撃面』にも影響を与える。
仮に破滅的なまでの『パワー』を持っているスタンドでも、
『他物質』を殴った途端に『体形保持のパワー(C)』を超えてしまい、
その衝撃で四散するのは『灰の腕』。逆に『他物質』にはほとんどダメージを与えられない。

生物やそれに準じるスタンドの場合は噛み付いた各部位ごとに『灰』となる。
具体的な区分けは、人間ならば、『頭&首』『胸部』『腹・腰部』『左・右腕』『左・右足』。
胸部や腹部などを『灰』化されても、『体形保持のパワー(C)』が働く為、
身体の繋がりがすぐに解けるわけではない。
腕や足はその『灰付近』に接着されており、使用可能。

対象は生物・無生物・スタンドを問わないが、個体に限る。

『牙』は外す事が出来、『短剣』として用いる事が可能。

スタンドの能力施行時の『噛み付き』は、
どんな『硬度』のものでも噛み付く事が可能。
ただし、能力施行の際は『噛み付き』の物理的ダメージは残らない。

『灰』が仮に飛び散っても、かき集め、『対象』に近づければ、
『体形保持のパワー(C)』の影響で、元通りに戻る。

『灰化』は通常、10秒ほどで自動解除されるが、
『単眼の光』を浴び続ける限り、その能力は継続する。

本体に関しては噛まずとも身体部位ごとに自由に『灰化』可能。

『アッシュダウン・スティグマータ』
破壊力:D スピード:B 射程距離:B
持続力:D 精密動作性:B 成長性:B

283瀬良野 徹『アメイジング・クラウン』:2015/06/10(水) 23:43:06
>>279
「どうしょう。言及する点が無い…」

ゴンッ、と目の前に何の変哲もない岩を置かれて感想を求められているに等しい状況だ。
僕は骨董品にまつわる物語を評価するわけだが予想だにしない物体の買い取りを頼まれるときがある。
今が、まさにその時だった。

「骨董屋的に物語性のないものに値段はつけられないのですが、これは本当にどうしましょう。道端の石を渡されても…」

特に迷いなく、さらさらとフリップボードに審査結果を書く。
がこっ、とフリップボードを立てる。

「0点は無理ですからスタンドでアピールした勇気を評価して『1点』です」

284板踏甲賀『ウィズイン・サイレンス』:2015/06/10(水) 23:45:13
>>276-278

     「……一周回って『クールさ』を感じた」

   「それどころか『クレイジー』ですらある。すごいなお前」

板踏は呆れ顔で、しかしいっそ感心すらしていた。

  (『スタンド』については……まぁコメントできないな。当たり前だが。
    ……随分楽しそうだったし、そういう意味では好感は持てたんだがな……)

 「なんというか、『自由』だ。そのくせ『アドリブ』の風情もない。
  『アンプリアメンテ』……広々とした大らかさを感じる。俺はそんな嫌いじゃないぞ」

   「ただまぁ……うーん……」

       「……自由すぎてコメントに困るなこれ」

      「強弱とか高低とかバランスとかハーモニーとか……
       そういう概念はいっそ無礼ですらあるように思う。これを評するにこれらの要素は必要ないだろう」

                 「だからまぁ……」

  「俺は割と好きだ。うん、それでいこう」


『総合評価』 ⇒ 『6点』

285『黄金小町決定戦』 目元千両、口万両:2015/06/11(木) 01:49:06
銀杏羽:
『灰羽さんの審査員評価は――――』

  と、銀杏羽がそう言いかけた瞬間、
  彼女の背後にある巨大パネルに数字が出る。

『5』
     『10』
 『1』
        『6』

『これに加え、観客の投票ポイント合計を
 独自の計算式にかけて加点した結果!』

『灰羽さんの総合得点は……』

 『…………』

    ダラララララララララ・・・

  どこからかドラムロールが聞こえて来る。

  デ デ ドン!(五回目)


『『23点』です!!』

       ワー  ワー
              ワー

286『黄金小町決定戦』 目元千両、口万両:2015/06/11(木) 22:54:21
銀杏羽:
『――――さて!』

『No.5の審査員評価は40点中22点。こちらは僅差になりましたわね。さて、そろそろ後半戦に
 差し掛かって来ました。観客による時間差投票もアリなので、まだ勝負は分かりませんわよ!』

  金ピカバニーはそう言ってパンパンと手を鳴らす。
  観客を煽っているつもりらしい。

『さてさて、それでは続いていきますわよ』

『次はエントリーNo.6!
 水溜ココロさん、お願いします!』

287ココロ『RLP』:2015/06/11(木) 22:57:34

          ――三日月の夜。

巨大な鏡のように、月を映す湖。
そこにぽつりと浮かぶ白いピアノ。
そこに、月明かりのような、スポットライトが当たる。
……現実味を廃した、幻想的な光景。

秘められた、特別な仕掛けは何もない。
ただ幻想の中で、ピアノを弾くためだけの……そんな、セット。

        コツ   コツ

そして――ココロが、まるで水面を歩くようにして、スポットライトの下に……ピアノの側に、歩み寄る。

(不思議な気分だわ……まあ、と、透明なパネルがあるんだけれど。
 ふ、ふ、踏み外したりしたら……い、いいえ、駄目。クールに……振舞わなきゃ。)

アピールのジャンルは、『クール』。

「水溜 ……ココロ、です。  
 よ よ……よろしく、お願いします。」
                         ペコ ・・・

(お、おお、おっ……落ち着くのよ……
      大丈夫、大丈夫……気をしっかり持つのよ……
          こ、ここにいる人たちは、私たちを見に来ただけで、あ、悪人とかじゃあないわ……)

            (むしろ、堂々としない方がよっぽど失礼だわ……観客にも、他の参加者のみんなにも。)

観客と、審査員に一礼。美貌を飾るのは、演奏会用の黒いドレス。

茶色の髪は、いつも通り、ハーフアップに。
緑の光を灯す吊り気味の双眸は、震えながらも、真っ直ぐに前を向いて。

「今から……演奏するのは。
             ……ベートーヴェンの、ピアノソナタ……第14番、『月光』。」

「私の、一番……得意な、曲。」

(私の――とても、大切な曲。)

                            「……聞いて頂戴。」

                    あの日、あのお屋敷で、響かせたように。
                    自分の『これまで』の、きっととびきりの演奏をいまここに、もう一度。

【参考:ttps://www.youtube.com/watch?v=-uVmGm9yiGg】


          _,.、.-―-.、., ♪
       、-''´       `'-.、,_
―--:‐''^ ´   ♪
                             ♪                 _,.、.-―-.、.,
                                            、-''´       `'-.、,_
                                       ―--:‐''^ ´

――白く、長い指が鍵盤の上を踊る。
一音一音に、精一杯の技術を込めて、静寂の水面を揺らす。

       月光。

           その呼び名に相応しい、物哀しくも美しい音を。
           ココロは奏でる。楽譜のままに。狂いなく、滑らかに。

288ココロ『RLP』:2015/06/11(木) 22:58:15

そして―― 第一楽章を弾き終えて。

                          ス……

立ち上がった。再び、観客たちと、審査員に一礼する。
その所作は、とても……滑らかだった。波ひとつ立たない、水面のように。

      「すぅ――……」

                          「はぁ――……」

改めて――呼吸を整える。そうだ、あの日教わったように。
さあ改めて、晴れ舞台だ。審査員席には、鈴元がいた。彼との約束は果たした。

                       (最後の最後まで……私の。出来ることを……全力で。それが、ミスコン……!)


「わ、私は――   ・ ・ ・私は。
     ……私は、ピアノを弾くくらいしか、胸を張って出来ることが、ないから……」

「今日、ここでも……それを、やらせていただくことにしたわ。
 退屈だったなら、ごめんなさい……けっ、け、けれどっ……聞いてくれて、ありがとう。」


あの日、参加を決めてから。ココロは、この日に向けて考えた。

自分の魅力って、なんだろう? 
何度も何度も考えた。人が自分を褒めてくれるのって、どんな時?


               ……それは、とても簡単なことで。


「…………今までに、私の演奏で……喜んでくれた人が、いた。
 『ピアノを弾く私』――それがきっと、私の中で、一番……綺麗で、すてきな私なんだと、思う。」

             
「……だから、次は。ここにいる皆さんに。
 もっと、もっと聴いて欲しい。喜んで欲しい。だから、水溜ココロの……」

一呼吸。

「――今の、私の全部。そんな演奏を……ここで。
      それが私の出来る、みんなに、喜んでもらえる……」

再び息を吸い込み、吐き出す。

           「最高の……『アピール』だと、思うから。」

高らかに宣言して、一礼。
再び、ピアノに向かう。

「…………だから。
 最後まで、私に付き合ってちょうだい。」

これから弾くのは――名もない音。完全即興演奏。『今』まさに、ここで作り出す自分だけの音。 

一音一音、すべてが……『今』。

    緊張感。
    恐怖心。
    高揚感。

自分だけの心を五線譜に。渦巻く感情を音符にして。ココロは奏でる。

ただ、ひたすら、心のままに。狂おしく。

失敗するかもしれない。
どんな曲になるかもわからない。

それでも。

              ――この心から、指先へ。ピアノへ。音へ。鼓膜へ。
                           ・ ・ ・ そして誰かの心へと、届けたい。

289『黄金小町決定戦』 目元千両、口万両:2015/06/11(木) 23:17:49
>>287-288(ココロ)
銀杏羽:
『はいっ! 水溜さんアピールありがとうございました!』

  ピアノの音色が鳴り終えた後で、銀杏羽が言う。
  ココロは退場し、ステージから一切の仕掛けがなくなる。

『わたくし音楽については詳しくないのですが、それでも素晴らしい音色でしたわ。
 ……でも、十分可愛らしいのですしそこも自信に思って良いと思うんですけれどねえ?』

  銀杏羽はそんな風に小首を傾げつつ、審査員の方に向き直る。

>審査陣
『では、審査員の皆さん、審査お願いしますわ!』

290門倉『ソウル・ダンジョン』:2015/06/11(木) 23:55:45
>>287-288
「6番目の彼女は―――」

『門倉』は水溜ココロの演奏に聞き入る。

「シンプルなアピールだね。『ピアノ』が好きだから『ピアノ』を弾く。
 しかしそれが彼女にとって最高のアピールになる、というわけか。

弾いた曲は『月光』。この名は―――  ポチポチ
詩人の『ルードヴィヒ・レルシュターブ』がこの曲に寄せた『コメント』から名付けられている。
すなわち『ルツェルン湖の月光の波に揺らぐ小舟のよう』というフレーズ。

『湖畔に浮かぶ小舟』というのは、儚い雰囲気の彼女、
ココロちゃんを見事に表現しているようにも思えるね。

そして何よりベートーヴェンの恋人である『ジュリエッタ』に捧げられた曲というのが
この『ミスコン』でのアピールに適した曲であると考えられる。

こうした名曲に自分の思いを重ねながらの、最後の『即興』。
これは言葉ではうまく表現出来ないが、
音楽ならば自分を曝け出せるという彼女だからこその『アピール』か。

本来、話が苦手なタイプとは少しだけ相性が悪いんだけど、
彼女の場合、『ピアノ』が実に雄弁なので、それが面白い。
俺の話に『ピアノ』だけで対応してくれる、なんていうのも悪くないのかもしれないな」

こっそりスマホで検索した薀蓄を重ねつつ、

                      『門倉』が、彼女につけた点数は―――『8』

291門倉『ソウル・ダンジョン』:2015/06/11(木) 23:57:14
妄想エントリーNO6.もし『水溜 ココロ』がスタンドだったら?
――――――――――――――――――――――

『プードルの体毛』に良く似た『モヤモヤ』したもののヴィジョン。
本体が『不安』を感じる事により、『冷や汗』のように身体から発生する。

『不安』を『水たまり』にし、『音楽記号水棲生物』の『たまり場』にする能力。

本体が『不安』を感じ続けると、『モヤモヤ』が身体から抜け落ちる。
それが地面に触れると、その部分が液状化し、次第に『水たまり』になっていく。

『水たまり』には『♯のアメンボ』『♪のオタマジャクシ』といった
『音楽記号』を模した『水棲生物』が住んでいる。
彼等は記号に基づく特性を持っており、皆、『不安』を抱えている。
基本的には不安になりながら『どうしよう』『どうしよう』と唄うように泳ぐだけだが、
もし本体の『不安の元凶』が水たまりに入ってくれば、
『不安』を『解消』すべく、徒党を組んで行動する。

不安を感じる限り、『モヤモヤ』は無限に発生する。
不安が延々と続けば、『水溜り』はどんどん広がっていき、

      最後には、『湖畔』が出来る。

『ウェットハーツ・プードル』
破壊力:なし スピード:なし 射程距離:A
持続力:A 精密動作性:なし 成長性:A

・もはや不安しかない…この場所に『湖畔』を建てよう。

292板踏甲賀『ウィズイン・サイレンス』:2015/06/12(金) 00:04:55
>>287-288

            パチ            パチ
      パチ           パチ       パチ    パチ
           パチ                              パチ
 パチ                   パチ
            パチ                     パチ      パチ
       パチ         パチ         パチ
   パチ                  パチ               パチ


静かに……厳粛に、拍手を送る。
…………その厳粛さとは裏腹に、あまりにも獰猛な笑みを浮かべていたが、拍手自体は、厳粛に。

       「――――――――流石だよ、水溜ココロ。最高だ」

マイクを手に持ち、獰猛なサメのような表情を隠そうともしない。
余談だが、板踏は水溜ココロのことを一方的にとはいえ知っている。同学年の優れたピアノ奏者だし。
地元のコンクールや発表会の類はできるだけチェックしているのだ。

ともあれ。

    「『月光』は楽譜自体が絵画かなにかのような緻密さを持つ、難しい曲だ。
     特に『第一楽章』は、静かで美しい湖面のようなパート……その分、下手な誤魔化しは一切効かない。
     単純な技術的には鋭く切り込むような『第三楽章』の方が難しいが、表現力という面ではこの『第一楽章』の方が遥かに困難と言える」

            「だが、お前はそれを見事に表現してのけやがった……静かにお前を見つめる『ベートーヴェン』が見えたぜ。
             エクセレントだ、ブラボーだ、ファンタスティックだ。
             ――――いいや、そんな言葉すら失礼だ。ククク、すげぇよ、お前」

  「そして続くのは――――あれ、『即興』だな?
   聞いたこともない曲で、しかも構成も何もメチャクチャだ。
   明らかにプロが作った曲じゃないし、事前に作られた曲じゃない……」
 
       「……ク、ククク……」  「ハァーッハッハッハッハッ!」


          「本当に大した奴だよ、お前は!!」


                  「この! この舞台で! 『即興曲』だと!?」

               「クク……どういう神経してんだお前……イカれてるよ。最高だ」

            「お前を伝えようって心が、どうしようもないぐらい伝わってきた。
             ここまでやられちゃ、俺も白旗を振るしかないな」


             「重ねて言おう。最高だよ、水溜ココロ!」


『総合評価』 ⇒ 『10点』

293鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/06/12(金) 00:08:35
>>287-288

   「…それでエエ。ちゅうか、それがエエ。」

                    「指きりして良かったわぁ。」

砂浜での約束は果たされた。
針を千本飲ませる必要は無い。

「演奏会、ここでするとは思わへんかったわぁ。」

どことなく楽しそうである。

「審査、よな。」
                 
        「そろそろ折り返しやし気合入れなおさんとねぇ。」

   「ピアノソナタ第14番 、『月光』の第一楽章、でエエんよね?」

「人づてに聞いた話やから正しいか分からんねんけど
 たしかベートーヴェンさんが弟子で恋人やった女性にあげた曲やったやろか。」

「物悲しさも感じそうな曲調やし、『叶わん恋』やったんやろか。
                    
              それをああいう状況、雰囲気しかもこの会場で弾くんは想像を掻き立てられるわぁ。」

「まぁ、でも一番重要なんは『あんさんが弾く』ってことやろか。」

「あんさんが演奏に誇りを持ってるからこその行動って、受け取るわ。」

    「エエ演奏聞かしてもろたわぁ。言葉でなく音楽で伝えるっていうんも、今までとは違う路線かなぁって思たりして……」

鈴元 涼 評価『9点』

「かっこエエ『凛々しいあんさん』が見れたね。今度、また聞かしてなぁ?」

294瀬良野 徹『アメイジング・クラウン』:2015/06/12(金) 00:15:52
>>289
「良い演奏をありがとうございました、水溜ココロさん」

あの臆病な彼女が人の集まる場所に来れるとは驚いた。
動揺より演奏への集中力が優っていた感じだ。

「嵐ノ宮さんが『動』だとしたら水溜ココロさんは『静』の分類ですね。彼女は非常に臆病ですが演奏への熱意と集中力がそれに優った。演奏する姿から音楽に対する強い想いが感じ取れましたよ」

「女性ピアニストって大袈裟にピアノを弾く人が多くて好きではなかったのですが、今回の演奏はそれ等と別物でした」

「弾いた曲は月光、平穏を愛する彼女に似合うものですね。自己表現を苦手とする彼女は曲で自分の全てを伝えようとした」

フリップボードを取り出して審査結果を書き込む。
ことっ、とフリップボードを立てる。

「最後の即興演奏が決め手となりました、審査結果は『9点』です。現時点で最高のアピールだと思いますよ」

演奏を終えた水溜さんに拍手を送る。

「あ、そうだ。彼女は繊細な方なので『世界遺産』を扱うように優しくしてあげてください」

295『黄金小町決定戦』 目元千両、口万両:2015/06/12(金) 01:08:18
>>290-294(審査陣)
銀杏羽:
『水溜さんの審査員評価は――――』

  と、銀杏羽がそう言いかけた瞬間、
  彼女の背後にある巨大パネルに数字が出る。

『8』
     『10』
 『9』
        『9』

『これに加え、観客の投票ポイント合計を
 独自の計算式にかけて加点した結果!』

『水溜さんの総合得点は……』

 『…………』

    ダラララララララララ・・・

  どこからかドラムロールが聞こえて来る。

  デ デ ドン!(6回目)


『『37点』です!!』

       ワー  ワー    ワー
              ワー   ワー

296『黄金小町決定戦』 目元千両、口万両:2015/06/12(金) 22:54:13
銀杏羽:
『――――さて!』

『No.6の審査員評価は40点中36点。今回も高得点が出てきましたわね……。
 後続の参加者はどこまで行くのか。逆転はあるのか。最後まで目が離せませんわ』

  金ピカバニーの銀杏羽が興味深そうに頷きながら言う。
  いよいよ、ミスコンも終盤戦。これからどうなっていくのか。

『さて、それでは続いていきますわよ』

『次はエントリーNo.7!
 東郷日向さん、お願いします!』

297東郷 日向『エイジ・オブ・インパクト』:2015/06/12(金) 23:13:12
ジャンル:『クール』


ステージの巨大スクリーンには夜の街が映し出されている。

濃紺の夜空に散りばめられた星と建物の黒い影にちらほら見える人工の明かり。

空はじわじわと明るんでいき、日が昇り始めたところでポップな印象の曲が流れ始める。


                                                                 『ハロー/THE STARGAZER』♪
                                                                 作詞:POL-ALICE
                                                                 作曲:POL-ALICE
                                                                 編曲:GET-TO


イントロが始まるとともにスクリーンの背景が右から左へと流れ始める。

イントロが盛り上がり始めたところで背景が部屋の中に変わり、

右からベッドや、タンス、テーブルなどのセットが流れて来る。

実はステージの床はベルトコンベアーのようになっており、セットはそれに乗って流れて来たのだ!!


ドラムのフィルインと共に布団を蹴飛ばしネックスプリングでベッドから飛び降りて登場した彼女こそ、

水色の星柄パジャマを着たこの少女こそ、今この瞬間このステージの主役である『東郷 日向』だ!


                                                                  ♪伸びをすれば聞こえるかな♪
天まで響くような透き通った印象の女性ボーカルによるAメロが始まり、日向も動き出す。
                                                                  ♪背中のあたりで ハロー♪
慌ただしい一日の始まりのパントマイム。伸びとあくびをして食パンをトースターに押し込み、洗顔をする。
                                                                  ♪顔を洗えば聞こえるでしょ♪
トースターから飛び出した食パンを口でキャッチしそこねて手でキャッチ。一通り熱がってから咥える。
                                                                  ♪ひんやり冷たいハロー ハロー♪

そして間奏に入る。

298東郷 日向『エイジ・オブ・インパクト』:2015/06/12(金) 23:17:58
背景とセットが流れ始めるが、室内のセットがハケ切るまで少しだけ時間がかかる。

次のセットの一番最初に現れる大道具は『民家の外壁と扉』だ。

セットが流れる間に、テンパった時のドラえもんのごとくタンスから服をやたらめたらに取り出し、

そのうちのいくつか(これが今回の衣装だ)を『民家の外壁と扉』の後ろに投げ込んだ。

最後にベッドのそばに置いてあった肩掛け鞄を投げ込み、テーブルをキングコングヴォルトで飛び越える。

そのまま自分も『民家の外壁と扉』の裏に隠れて、『エイジ・オブ・インパクト』で早着替えだ!

上は薄手のパーカー下はショートパンツ。くるぶしの見えるソックスにくたびれたトレーニングシューズだ。

見せブラと見せスパッツを着用し、パーカーはヘソ下までオープン!Sexy!そしてCool!!



間奏の終わり際のフィルインと同時に『民家の外壁と扉』の扉を開けて軽くポーズをとってキメる。

流れて来たセットはデフォルメされた『ありふれた街並み』。

デフォルメされた民家や信号、コンビニなどが背景とセットに分かれて流れて来る。
                                                                  ♪街を歩けば聞こえるかな♪
小学生や会社員などの流れていくエキストラを元気溌溂追い抜きながら曲に合わせて手を振る。『ハロー』
                                                                  ♪足元で誰かがハロー♪
くるりくるり手を振りながら目の前に現れた柵や手すりなんかを多彩な技で華麗に飛び越えていく。
                                                                  ♪信号待ちのとき聞こえたよ♪
パルクールを趣味でやってはいるがあくまで普通の女子高生。『AoI』を部分発現してサポートしている。
                                                                  ♪向こう側でひらひらハロー ハロー♪
信号が変わり立ち止まる。そして観客席に向けて手を振った。『ハロー ハロー』

299東郷 日向『エイジ・オブ・インパクト』:2015/06/12(金) 23:28:05
曲がBメロに入り、先ほどのと打って変わり大人しい雰囲気になる。

セットの流れもしだいに減速し、花壇が真ん中に来たあたりで止まる。
                                                                  ♪ブロック塀の上であくびした猫も♪
日向の演技も、のんびり歌を口ずさみながら散歩をするという落ち着いた動きに変化。もちろん口パクだ。
                                                                  ♪公園で一人風に揺れてるブランコも♪
花壇に腰かけ、アンニュイな雰囲気を醸し出す。今度は控えめに客席に手を振ったりも。
                                                                  ♪消えかけた道路標示も誰かの忘れてった傘も♪
曲が上がっていくのに合わせて立ち上がりゆっくりと歩き出す。
                                                                  ♪Uh Ahah♪
そしてだんだんと速度をあげて


サビに入ると同時に走り出す。ベルトと背景の動きもスピードアップ!陸上女子はやはり走ってこそだ!
                                                                  ♪ハロー Woo Yeah♪
ステージ右側から手すり、駐輪されたバイク、倒れた自販機、など様々な障害物が流れて来る。
                                                                  ♪両足をダッと踏みしめて♪
明らかに『ありふれた街並み』には無いようなものも流れて来るがノリと勢いで乗り越えていく。
                                                                  ♪ハロー Woo LaLaLa…♪
技もだんだんエスカレート。明らかに効率的ではないがハンドスプリングなんかもしちゃう。Cool!!
                                                                  ♪両手をギュッと握りしめて♪
明らかに高難度な技も『AoI』のサポートとこれまで詰んできた練習で内心ビビりながらもクリアしていく。
                                                                  ♪ハロー Woo Yeah♪
そして、最後の謎の鉄屑の山をアンダーバーヴォルトで潜り抜けると、
                                                                  ♪身体の中心から ハローハローハロー♪
『民家の外壁と扉と窓』のセットが流れて来る。
                                                                  ♪Lu Lulu  Lu Lulu Ah Woo Yeah Ah♪

曲が後奏に移り、日向もゆっくりと自然な動きに戻って『扉』の中に入る。

そして『窓』をあけ、客席に手を振りながら曲がフェイドアウトするのを待った。

曲が完全に止まったのを確認すると息を大きく吸い込み、

「エントリー#6番 東郷日向でした!ありがとうございました!」

一礼して窓を閉め、それを合図に舞台は暗転する。

アピール終了!

300『黄金小町決定戦』 目元千両、口万両:2015/06/12(金) 23:35:12
>>297-299(東郷)
銀杏羽:
『はいっ! 東郷さんアピールありがとうございました!』

  銀杏羽がそう言った後で、東郷が退場していく。
  暗転した舞台が元の明かりを取り戻した頃には、全てがなくなっていた。

『とてもアクロバティックな演技でしたわね。運動部でもやっているのかしら?
 非常に軽快で、実に『クール』な場面も多々あったと思いますわ。』

  銀杏羽は頷きつつ、審査員の方に向き直る。

>審査陣
『では、審査員の皆さん、審査お願いしますわ!』

301鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/06/13(土) 00:02:53
>>297-299

     「むう。」

  「や、こう審査員やってて思うんやけどぉ……」

                         「ミスコンってなんなんやろぉ…」

腕組みをして首をかしげる。
珍しく困ったような笑い顔だ。

「…んー。うふふ、すんません。なんや『おもろかった』からちょっとね。」

「うん。審査しよね。」

「なんや意外…や、ある種『あんさんらしい』かな?」

「音楽は、さっき嵐ノ宮さんや水溜さんがやってはったね。
         まぁ、そのお二人さんとの住み分けも出来てはって、被るんは避けれたね。」

    
   「なんちゅうか、ぴーぶい?とかそういうん思い出すねぇ。」

どちらかと言えばMVのような気もするが、本人は気付いていない。

「おもろい発想やね、爽やかやったし東郷さんらしい思いますぅ。」
                         オ
               「まぁ、一回しか会うたことないけど。」

「曲の雰囲気にも合ってた思うし、画ぇにもなる。
                       エエ見せ方やったね。」

「得点得点…」

鈴元 涼 評価『6点』

「大体言いたいことは言うたかなぁ?」

302板踏甲賀『ウィズイン・サイレンス』:2015/06/13(土) 00:07:26
>>297-299

  「いいんじゃないか。
   というか、かなりいい感じだ」

上機嫌に、まずは一言。
この男、東郷のアピール中に鼻歌とか歌っていた。ノリノリだ。
今回は特に獰猛な笑みというわけでもなく、ごく普通に上機嫌そうに笑っている。

    「『ヴィヴィッシモ』……軽快で生き生きとしたアピールだった。
     Bメロの『デクレッシェンド』もキッチリやれてるし……
     いかにも楽しそうで、見ているこっちまで楽しくなってくる」

           「だた、『クール』かというと、少し微妙なラインだったが。
            ま、確かに最後の方はクールだったがね。どっちかというと『ポップ』な印象だ」

  「体育会系の部活にでも入ってるのか? いい肺活量してそうだな。
   できれば口パクじゃなく、お前自身の声を聞いてみたかったところだ」

                「とはいえ、テンポ良し、演技良し、強弱良しの構成良し。
                 生き生きと音楽の世界を駆け抜けた表現力は、十二分に評価したい」

     「機会があれば、是非『サックス』あたりに挑戦してもらいたいね。
      作音楽器に向いてると思うぞ、お前。体もしっかりできてるしな」


『総合評価』 ⇒ 『7点』

303門倉『ソウル・ダンジョン』:2015/06/13(土) 00:19:29
>>297-299
「さてと―――」

『門倉』は7番目の少女、『東郷 日向』を見やる。

「次の少女はいかにも元気そうなタイプだね。
 音楽に合わせて『起きてからの日常』を表現しているのかな。
 慌てて準備するさま、急ぐ様子、彼女の魅力がよく表れている。

そして外出してからの楽しげな『散歩』からの『疾走』。
障害物レースのように数々の障害を潜り抜け、それでも軽やかに駆け抜ける彼女。
軽快な音楽がそれを見事に補強している。そこはとても素晴らしいね。

ただ―――残念なところは『最後』かな。
ここまで走って、ただ『自宅』に戻って終わり、というのは実に味気ない。
君の魅力は、朝起きて歩いて走っただけで伝わるものなのか?

何のためにあれだけの障害を乗り越えてまで『走る』のか。
君は何の為なら、あそこまで走れるのか、
その肝心なところが表現されていないというのは非常に残念だ。

また、『ミュージックビデオ』のような造りではあるが、
MVの目的は『音楽』を際立たせる為に『映像』を付随させるものだろう。
今回、際出せたかったのは『音楽』だったのか―――

そこのところをもう少し考えて魅せてくれると、
もっと、もっと、君の魅力がアピール出来たように思うよ」

                      『門倉』が、彼女につけた点数は―――『5』

304門倉『ソウル・ダンジョン』:2015/06/13(土) 00:20:15
妄想エントリーNO7.もし『東郷 日向』がスタンドだったら?
――――――――――――――――――――――
胸部に『昇る太陽』のマークがある人型スタンド。

『上昇攻撃』を無敵の『太陽』に変える能力。

『アッパー』や『蹴り上げ』、『上方向への投擲』など
『下から上に昇る攻撃』において能力は発動する。
能力発動時には『攻撃』に使用した部位、
『アッパー』なら『腕』、『蹴り上げ』なら『足』が、
燃え盛る『太陽』のごとき陽炎を纏う『灼熱』の存在となる。

『太陽化』された部位は、他からの一切の『物理的ダメージ』を負わず、
当たった対象に『打撃』と『熱』によるダメージを与える
『無敵の存在』となる(ガードする事などは可能)。

この能力における『攻撃』とは、『何かに身体や物品を強く当てようとする行動』。
この能力の発動期間は、『下から上に上がる』『勢いを保っている間』のみ。
これらの条件から外れたとき、ほどなく『太陽化』は解除される。

『熱』に関しては『炎』程度。押し付けるようにして、より深刻な『火傷』を起こさせる事も可能。
『太陽化』によって発生した『熱』により、本体やこのスタンド自身が損害を受ける事はない。

『サンライズ・トゥー・ゴー』
破壊力:B スピード:B 射程距離:D
持続力:E 精密動作性:B 成長性:B

305瀬良野 徹『アメイジング・クラウン』:2015/06/13(土) 00:33:49
>>300
「これは演技系なのかな。パルクールって名前の遊びみたいで楽しそうです」

事前に練習などをして怪我の対策はされているのかもしれない。

「東郷さんは運動が得意なようですね。爽やかな感じがしました。学生さん特有の若くて元気な明るい輝きがある」

「アピールは東郷さんの楽しい日常を表しているようで彼女の性質が伝わってきました」

フリップボードに審査結果を書き込んで、がこっ、と立てる。

「僕の審査結果は『4点』です。全体的に自己表現がよく出来ていました。ただ、陽気な感じで走っているだけなので味気が無い」

「何処を目指すのか、それを掘り下げて欲しかったかな。例えば、誰かに会いに行くとかね」

「東郷さんはクールというよりはフレッシュな雰囲気だ。搾りたてのオレンジジュース。悪い点は無いです。動きで楽しませようって気持ちが伝わってきたのが一番良かった点かな」

ところで、これはミスコンなのだろうか。
この企画は何処を目指しているのか分からなくなってきたような…

306 『黄金小町決定戦』 目元千両、口万両:2015/06/13(土) 21:37:46
>>301-305
銀杏羽:
『東郷さんの審査員評価は――――』

  と、銀杏羽がそう言いかけた瞬間、
  彼女の背後にある巨大パネルに数字が出る。

『6』
     『7』
 『5』
        『4』

『これに加え、観客の投票ポイント合計を
 独自の計算式にかけて加点した結果!』

『東郷さんの総合得点は……』

 『…………』

    ダラララララララララ・・・

  どこからかドラムロールが聞こえて来る。

  デ デ ドン!(七回目)


『『24点』です!!』

       ワー  ワー
              ワー

307『黄金小町決定戦』 目元千両、口万両:2015/06/13(土) 22:55:13
銀杏羽:
『――――さて!』

『No.7の審査員評価は40点中22点。オーソドックスな点数になりましたわね。
 ……ところでわたくしどうして審査員評価なんていちいち出しているんでしょう……?』

  金ピカバニーの銀杏羽は自分の事の癖に不思議そうに首を傾げる。

『さて、それでは続いていきますわよ』

『次はエントリーNo.8!
 石動玲緒さん、お願いします!』

308石動 玲緒『チア・アクシデント』【中二】:2015/06/13(土) 22:57:53
☆テーマ:『クールさ』(カッコよさ)
☆シチュエーション:炎天下の砂浜
☆外観:くせっ毛ショートの白銀髪に黒目の145cm。
    『Leo』と名前の書かれた白いカンフー道着。裸足。
☆一言アピール:あなたと共にあるために『私』らしく。

〜〜〜〜〜〜舞台裏〜〜〜〜〜〜

玲緒(みんなすごいなぁ……。でもおかげで分かった事がある。)

玲緒(みんな、みんななりの『ミスコン』があるんだ。
   ……それなら、私は私なりの『ミスコン』を目指そう。)

玲緒(『可愛さが足りない』とか、『女らしさが足りない』とか、そんなのは私の甘えだ。
    精一杯、私らしくあろう。 それが私の『ミスコン』だ。)

パァン……! 自らに気合を入れる。

玲緒「石動 玲緒!行きますッ!」

玲緒は舞台へと足を踏み出す。


〜〜〜〜〜〜舞台〜〜〜〜〜〜

スタスタスタスタッ……落ち着いた足取りで、舞台の中央に立つ。

玲緒「石動 玲緒です! よろしくお願いします!」   ペコォーッ
観客や審査員たちに、大きな声で元気よく、挨拶する。

玲緒「 テーマは……あなたと共にあるために『私』らしく。 」

玲緒「ありのままの『私』を知ってください!」

玲緒「 行きます! 」

玲緒「  は  あ  ッ  !!!  」
そして、気合の声を発し、構える。

玲緒「『チア・アクシデント』×10!」

      『C・A』《 ガンバレ☆ ガンバレ☆ レオ〜☆
                『アピールがんばれ』〜☆ 》         ピッピッピッピッ

『チア・アクシデント』×10体を発現。玲緒本体の破壊力・スピードを一段階向上させる。

┌─────────────────────────
│☆応援成功時のステータス
│   『石動 玲緒』(応援成功時)
│   破壊力:B スピード:B 射程距離:-
│   持続力:C 精密動作性:C 成長性:-
└─────────────────────────

┌────────────────────────────────────────────
│そして、このミスコンに際して、玲緒が選んだのは武と曲の融合……
│        『ミュージック空手』だった。
└────────────────────────────────────────────

   動きのイメージ:ミュージック空手とは(ミュージック空手というジャンルについての説明動画および関連動画)
   ttps://www.youtube.com/watch?v=EXnLuM09pq8

そして、BGMが流れ始める。少し前に話題になった例の曲だ。
   BGM:『レット・イット・ゴー 〜ありのままで〜』(著作権の関係上、歌詞は省く)
      ttps://www.youtube.com/watch?v=cvj3-MZO9Tw

まずは序盤のBGMの静かな曲調に合わせ、舞うようにゆったりとした演武を始める……

   ∧ ∧ ∧ ∧ ∧ ∧ ∧ ・・・
  ( (-( -( - ( -д( -д)
  (つ(つ/つ//  二つ
ハァ─) .| /( ヽノ  ノヽっ ─・・・
   ∪∪とノ(/ ̄ ∪

静かな演武……
                ∧
 ((  (\_ ∧ ∧ ∧ ∧ Д)っ
   ⊂`ヽ( -д-) _)д-) )  ノノ
  ヽ ⊂\  ⊂ )  _つ
スゥ──(/( /∪∪ヽ)ヽ) ノ ──
      ∪ ̄(/ ̄\)

そしてBGMの曲調が上がっていく……!

     (\  ∧ ∧   玲緒「レオ行きますッ!」
      < `( ・Д・)
       \ y⊂ )
       /    \
       ∪ ̄ ̄ ̄\)

309石動 玲緒『チア・アクシデント』【中二】:2015/06/13(土) 23:00:16
玲緒(可愛いとか女らしいとか!)

BGMの曲調が上がるにつれ玲緒の演武の動きが加速していく!

そして、ステージギミックで、スイカが玲緒目掛けて飛び出してくる!

玲緒「すいか割り!」
貫手すいか割り:ttps://www.youtube.com/watch?v=GLHEQztGrGo#t=8m00s

玲緒「はあああああああああああああああああッ!!!」

            ,,...r―'''''''''ー-:、_
           ,,r''",;::''".,;::".;;;, .;;;゙''::;...゙ヽ、
        ,r".,;;''"..;;;";" .;;;;;;... ゙;;;.. ゙゙;;.. ゙ヽ.
       r".,::'' ..::'' ,;'  .,;;;;;;  '':;;;;,.. '':;;;.. ヽ.
      ,i'..;:''  .,;;' .,;;;;   :;;;;;;;   '';;;;,  '':;;, ゙i,
     ...! ;;  ,;;;; ,;;;;   ;;;;;     ';;;;   ';;;, !,
     .l .::  ,;;;: :;;;;:   ;;;;;     :;;;;   ::;; ゙l,
     |   ,;;   ,;;;:   ,;;;;:;;,,.   ,,;:':;;;,,:'  ':;;: |
     .l  .;;;'  ';;'    :;;;;,;:''`   :;::;;;;"   .:;; |
     ..l  ':;;,  :;;;,,   '::;;;;;'     ,,;;;;:    ';;;',! 
      i, ;;;  .,;;;;:"   ,,;;;;;''    .;;:;;;;   _,,,,...!
      ゙i, ;;,   :;;    ,,;;;;;,,    .;.;.;.   ;.;.;.!
       ゙t;,  ;;;;   :.;.;.;.;.;    .;.;.;.;   .;.;.!
        ゙ヽ. '';;   ,,.;.;.;.    ;.;.;.;  .;.;.;!
          ゙''ー、;;   .;.;.;.;   .;.;.;.  ;.;.!
            └-_____―┘

玲緒「せいやあああああああああああああああッ!!!」

            ,,...r―'''''''''ー-:、_
           ,,r''",;::''".,;::".;;;, .;;;゙''::;...゙ヽ、
        ,r".,;;''"..;;;";" .;;;;;;... ゙;;;.. ゙゙;;.. ゙ヽ.        ゴシャアッ!!!
       r".,::'' ..::'' ,;'  .,;;;;;;  '':;;;;,.. '':;;;.. ヽ.
      ,i'..;:''  .,;;' .,;;;;   :;;;;;;;   '';;;;,  '':;;, ゙i,
     ...! ;;  ,;;;; ,;;;;   ;;;;;     ';;;;   ';;;, !,
     .l .::  ,;;;: :;;;;:   ;;;;;         ノ ̄ ̄`ヽ、―ニ 二
     |   ,;;   ,;;;:   ,;;;;:;;,,.   ,,;:':;;;,,:'/ ´`ヽ _  三,:三ー二ー二
     .l  .;;;'  ';;'    :;;;;,;:''`   :;::;;;;ノヽ--/ ̄ ,
     ..l  ':;;,  :;;;,,   '::;;;;;'     ,,;;;;:}  ...|  /!
      i, ;;;  .,;;;;:"   ,,;;;;;''    .;;:;;;;}`ー‐し'ゝL _
      ゙i, ;;,   :;;    ,,;;;;;,,    .;.;.;:ヘr--‐‐'´}    ;ー----------
       ゙t;,  ;;;;   :.;.;.;.;.;    .;.;.;.; `ヾ:::-‐'ーr‐'"==-
        ゙ヽ. '';;   ,,.;.;.;.    ;.;.;.;  .;.;.;!
          ゙''ー、;;   .;.;.;.;   .;.;.;.  ;.;.!
            └-_____―┘


 玲緒「ハイッ!」

元気な気合とともに拳の一撃で、飛び出したスイカを叩き割り、寸断する。(破ス精BBC)

310石動 玲緒『チア・アクシデント』【中二】:2015/06/13(土) 23:00:52
玲緒(そういうのじゃなくて!)

BGMの曲の調子に合わせて、クルリと一回転しながら玲緒は体勢を立て直す!

ステージギミックで、複数のラムネ瓶が玲緒の眼前に滑り込んでくる!

玲緒「ラムネ瓶切り!」
ビール瓶切り:ttps://www.youtube.com/watch?v=TvpHNv8ZITI

玲緒「はあああああああああああああああああッ!!!」
                 ⊆⊇
                 i´  `i
                   |___.|
                 〉   〈
         .         |(::) (::)|
    ∧_∧       ヽ.   /
    ( ・ω・)         〕 ..::〔
    (|⊂⌒)       / o  \
    /    )        i.  o 。 .:::i
    ( / ̄∪        | 。゚ ゚ ...:.::|
                 | ゚  .:.::.::|
                  |ー---‐‐''|
                  |.一 ./..ヽ .|
                  |.フ.ム 不 |
                  |ー---‐‐''|
                  `ー‐--‐''´

玲緒「たあああああああああああああああああッ!!!」
                 ⊆⊇
                 i´  `i
                   |___.|
                 〉   〈
         .         |(::) (::)|
    ∧_∧       ヽ.   /
    ( ・Д・)ニつ 三三==--
   ⊂⌒  ノ ゜     / o  \
    /    )        i.  o 。 .:::i
    ( / ̄∪        | 。゚ ゚ ...:.::|
                 | ゚  .:.::.::|
                  |ー---‐‐''|
                  |.一 ./..ヽ .|
                  |.フ.ム 不 |
                  |ー---‐‐''|
                  `ー‐--‐''´

玲緒「ハイッ!」
               \のの/
                |||の||||
                 ||||||
    ∧_∧         ||||
    ( ・ω・)         〕 ..::〔
    (|⊂⌒)       / o  \
    /    )        i.  o 。 .:::i
    ( / ̄∪        | 。゚ ゚ ...:.::|
                 | ゚  .:.::.::|           ←噴き出すラムネ
                  |ー---‐‐''|
                  |.一 ./..ヽ .|
                  |.フ.ム 不 |
                  |ー---‐‐''|
                  `ー‐--‐''´

豪快な気合とともに手刀で、並んだラムネ瓶を叩き切る。(破ス精BBC)

311石動 玲緒『チア・アクシデント』【中二】:2015/06/13(土) 23:01:35
玲緒(ただひたすらに!)

ありのままであろうとする、そのBGMの曲のクライマックスとともに!

ステージギミックで、障害のように巨大な氷柱が玲緒の前にそそり出てくる!

玲緒「氷柱割り!」
氷柱割り:ttps://www.youtube.com/watch?v=4SUQt-X6U0I

玲緒「でやああああああああああああああああッ!!!」

          カキーン+______ *
            / //     /|
           | ̄/ ̄ ̄ ̄ ̄|//| +
           |/|       /|/ |
           |  |      / | | +
           |/|       /|/ |
           |  |      / | | +
  「必殺!」 .  |/|       /|/ |
(\  ∧ ∧   ...|  |      / | | +
 < `( ・Д・)   |/|       /|/ |
  \ y⊂ )  . |  |      / | | +
  /    \ . |/|       /|/ |
  ∪ ̄ ̄ ̄\) .|  |      / | | +
           |/|       /|/ |
           |  |      / | | +
           |/|       /|/ |
           |  |_ ./ .__|_| +
           |//      .|/
          *  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

玲緒「いやああああああああああああああああッ!!!」

          カキーン+______ *
            / //     /|
           | ̄/ ̄ ̄ ̄ ̄|//| +
           |/|       /|/ |
           |  |      / | | +
           |/|       /|/ |
           |  |      / | | +
「レオキック!」 .|/|       /|/ |
       ...|∧ ∧  |      / | | +
  ─二三 ( ・Д・)っ\人_/ . | |
─二三   ι、   _,二^)   > ..| | +
  ─二三   `ー' ´⌒Y^\ .  | |
           |  |      / | | +
           |/|       /|/ |
           |  |      / | | +
           |/|       /|/ |
           |  |_ ./ .__|_| +
           |//      .|/
          *  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

          ∧,,∧     玲緒「ハイッ!」
      ,,,.  (・ω・; )
     ,;'"'゙';,/ と   )           ←かちわり氷
 .   ̄ヽ、 ノ ̄ ̄ ̄ ̄
      ┴

裂帛の気合とともに飛び蹴りで、そそり立つ氷柱を叩き砕く。(破ス精BBC)

312石動 玲緒『チア・アクシデント』【中二】:2015/06/13(土) 23:02:28
玲緒(私らしく!)

     (\  ∧ ∧
      < `( ・Д・)   玲緒「ひゅぅ……ッ!」
       \ y⊂ )
       /    \
       ∪ ̄ ̄ ̄\)

曲の終わりとともに、全てを粉砕した後、構え直して、呼吸を整える。

玲緒「……」

玲緒「これがありのままの『私』です。」

玲緒「がむしゃらに強くありたくて、ひたすらにまっすぐでありたい『私』です。」

玲緒「上手くは言えないけど……
    『愛』って多分『分かりあう』ことだから。
    『私じゃない私』を見せても、それは『愛』じゃない、と思いました。
    だから、『私らしい私』を表現してみました。」

玲緒は、言葉でもなく、愛の歌でもなく、ピアノでもなく、武でもって自己を表現することを選んだ。

玲緒(恋姫ちゃんがどこまで行っても『アイドル少女』であるように、
    暁利ちゃんがどこまで行っても『愛を追う少女』であるように、
    自分はどこまで行っても『格闘少女』なのだ。)

玲緒( 自分は自分らしくあってよいのだ。 )

このミスコンの趣旨はそういうことなのだと、玲緒は『理解』した。

玲緒「……以上です! ありがとうございました!」

やりきった顔つきで『アピール』を終え、玲緒は舞台裏へと下がっていく。



〜〜〜〜〜〜おまけ〜〜〜〜〜〜

……その裏で舞台スタッフが、寸断されたすいか、切断されたラムネ、粉砕された氷を集めて、綺麗な器に整えていく。

スタッフ「お召し上がりください」   コトン

自らの体でシンプルに全てを粉砕するという『クールさ』(カッコよさ)を目指し、
ついでに豪快かつ涼感漂うクールな料理?にしてみた。

ちょっとしたオマケ 兼 資源の再利用だ。クールな料理?で審査員たちに一服してもらおう。

313『黄金小町決定戦』 目元千両、口万両:2015/06/13(土) 23:38:52
銀杏羽:
『はいっ! 石動さんアピールありがとうございました!』

  銀杏羽がそう言った後で、石動が退場していく。
  終わった後には、炎天下の砂浜には嬉しい涼しげな料理が並べられた。

『しゃくしゃく……それにしてもパワフルな演技でしたわね。
 もしゃ……むぐ、ごくん。しかもこのような準備まで。気が利く子は好きですわよ』

  ちゃっかり一緒になって涼をとりつつ、むしゃむしゃする金ピカバニー。

>審査陣
『では、審査員の皆さん、審査お願いしますわ!』

314鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/06/13(土) 23:44:29
>>308-312

「…エエね。力強くて、まっすぐで、ホンマにエエね。」

(ただ、ただね……あんさんが悪いわけやないねんけどね……)


              (ミスコンってホンマになんなんやろ…)

(『自己表現の場』っちゅうんやったらそのとおりやね。うん…)

「えっと、これ、食べてかまんのぉ?」

すいかなどを指差し、一応確認を取る。
そこまで気にする必要はないかもしれないが……

    シャク    
              シャク

食べてもよさそうなので食べよう。

「おいし。」

           「『かとう青果店』のすいかやろか?」

「……なんや忘れとる気ぃすんねぇ。」

「あ、審査せんと……」

「目新しいモンの連続でちょっと混乱してるわ…でも、エエね。『かっこエエ』」

「空手の演舞の力強さ、ほんで最後の言葉、ホンマ『かっこエエ』。
               僕が女の子やったら惚れてまいそうやったわぁ。」
       ナロ    
「僕も空手習うたら、強うなれるやろか……」

鈴元 涼 評価『6点』

「あんさんのまっすぐさ、受け止めましたぁ。」

315板踏甲賀『ウィズイン・サイレンス』:2015/06/14(日) 01:25:06
>>308-312

   「はっはっはっはっはっは!」

ゲラゲラと腹を抱えて笑い転げている。

             「『良い』ッ!」

  「いいぞ、勢いがあっていい感じだ。
   『コン・ブリオ』で『アパッショナート』。パワーに溢れていて、とても良いッ!」

       「ダイレクトに『お前』を伝えようって意志が伝わってくる。俺は大好きだぞ、こういうの」

     「とりあえず身体はできてるし、声もしっかり腹から出てた。
      呼吸も堂に入ってたし、『武道家』ってのは大したもんだな。
      『ボーカル』向いてるんじゃないか、お前。じゃなきゃ『トランペット』がオススメだぜ。というか『トランペット』がオススメだ」

           「だが……『曲』が少し合わないな。
            もう少しお前の性質に合った曲があったんじゃないかと思う」

  「『ありのまま』……っていうメッセージはまぁわからんでもないんだが、じゃあお前の『ありのまま』はその曲でいいのか?
   長年の抑圧から解放された『雪の女王』の歌……というのは、お前から感じるイメージとは剥離してるように思うんだがな」

          「基礎がしっかりできていた分、その辺がもったいなかった。
           もっと『ありのまま自分』を生かせるパフォーマンスを見つけてほしい。
           もし見つかったら、その時は改めて『ありのままのお前』を見せてほしいところだ」

       シャクシャク 
                     シャクシャク

      「……こういう地味な心尽くしも、好感が持てるんだがなぁ」


『総合評価』 ⇒ 『6点』

316瀬良野 徹『アメイジング・クラウン』:2015/06/14(日) 01:54:39
>>313
「あ、食べてもいいと? では、いただきます」

スタンドを発現して細かい種を取らせ、フォークを使って食べる。
今年は不作だったな、と過去に思いを馳せつつ完食した。

「ごちそうさまでした、石動さん。恐ろしいほど人柄が伝わってきましたよ」

「これ以上なく石動さんに適したアピールでしたね。武道一筋を物理的に伝えてくる真っ直ぐな気持ち。流行りのダンスと柔道を組み合わせて女性らしさも演出している…?」

そこまでの意図があるのか判断に困るが気にしないことにしましょう。
フリップボードが足りなくなったので普通に審査結果を発表する。

「僕の審査結果は『4点』です。確かに演舞は凄いし、爽快なものでした」

「曲とアピール内容が喧嘩しています。石動さんには激しい曲が似合うと思うのです。この曲はスケート向けだと思うのですが…」

「あと、破壊だけではない技みたいなパフォーマンスが足りないかな。武術方面により過ぎな感じです。もう少し、石動さんの学んだ技術的な動きが見たかった」

「武術も大切ですが武術以外の角度からの内面を見たかったと思うのです。そこを踏まえると深みが出るかもしれません」

317門倉『ソウル・ダンジョン』:2015/06/14(日) 02:19:12
>>308-313
「よし、次は………」

 『門倉』は、NO8の少女、『石動 玲緒』のチェックに入る。

「奇しくもNO7の彼女と少し傾向が似ているね。
 『音楽』にあわせて身体を使う表現。
 そして、彼女のアピール方法は、『演舞』か。
 やっているこれは『中国拳法』か何かなのかな。

 『演舞』の後は、『スイカ割り』と『ラムネ瓶切り』と『氷割り』。
『演舞』と『炎天下の砂浜という舞台』の組み合わせに
違和感を感じていたんだが、この二つに雰囲気をあわせているんだろうな。

さて、彼女は一見、『ありのまま』に自らのカンフーを披露しただけに見えるが
―――実際のところ、そう単純なものではないだろう。
     これは彼女の『おもてなし』の表現だと、この『門倉』は思うね。

『審査員』を『貴賓』と見立てて、まずは『演舞』で俺たちをもてなす。
そして次に彼女が行った『スイカ割り』と『ラムネ瓶切り』『氷割り』は、『狩り』だ。
自らが狩った『獲物』を『審査員への供物』として捧げる。
それが自らの力で最大限に『審査員』をもてなす事となる、と知っているのだ。

彼女が選んだ曲は、『雪の女王』である曲の主人公が、
『ありのまま』に世界を氷で閉ざすような圧倒的な力を開放するシーンで使われている。
この曲を選ぶという事は『玲緒ちゃん』が、
自らの力に絶対の自信を持っているという事の表れなんだろう。

『武術』しか知らないが、『貴賓』をもてなす作法は分かっている。
気品ある野生の獅子のような彼女のスタイルには、感銘を受けざるを得ないね」

妙な理屈を捏ねくりまわして一人悦に浸っている

                          『門倉』が、彼女につけた点数は―――『8』

318門倉『ソウル・ダンジョン』:2015/06/14(日) 02:20:29
妄想エントリーNO8.もし『石動 玲緒』がスタンドだったら?
―――――――――――――――――――――――――――

タテガミのような金色の『ポンポン』を両手に持った人型スタンド。

任意のタイミングで『ポンポン』を、
『ライオンの頭』に変化させる事が出来るのが能力。
(以下、説明において『獅子頭(ししとう)』と呼称)。

『獅子頭』は表情を変えたり、噛み付いたり、吼えたり、ご飯を食べたりする事が可能。
また、頑張って転がる事で、ゆっくりとだが移動も可能。
『獅子頭』は『石』並みの硬さ(石頭)。
『獅子頭』は『拳』にダメージフィードバックする。
『獅子頭』と本体は視聴覚を共有している。

『ポンポン』を手放す事が出来る為、投擲も可能。
上手くすればヴィジョンの高精密を生かした挟撃なども出来るし、
(意味があるのかは分からないが)お手玉なども出来る。
手放した状態ならスタンドの手を使った行動も普通に可能。

『アクション!ストーン・ライオンズ』
破壊力:C スピード:B 射程距離:D
持続力:B 精密動作性:A 成長性:C

『獅子頭』
破壊力:B スピード:B(転がりはD) 射程距離:C
持続力:B 精密動作性:C(転がりはD) 成長性:C

・カンフー(中国拳法)の象形拳の一種なのかもしれない。

319『黄金小町決定戦』 目元千両、口万両:2015/06/14(日) 02:35:09
>>314-318(審査陣)
銀杏羽:
『石動さんの審査員評価は――――』

  と、銀杏羽がそう言いかけた瞬間、
  彼女の背後にある巨大パネルに数字が出る。

『6』
     『6』
 『4』
        『8』

『これに加え、観客の投票ポイント合計を
 独自の計算式にかけて加点した結果!』

『石動さんの総合得点は……』

 『…………』

    ダラララララララララ・・・

  どこからかドラムロールが聞こえて来る。

  デ デ ドン!(八回目)


『『26点』です!!』

       ワー  ワー
              ワー

320『黄金小町決定戦』 目元千両、口万両:2015/06/14(日) 23:05:52
銀杏羽:
『――――さて!』

『No.8の審査員評価は40点中24点。細かな心配りが審査員の心を掴んだ形ですわね。
 かくいうわたくしも楽しませていただきましたわ。頭がちょっとキーンとなりましたが』

  銀杏羽のどうでも良い報告はさておき。

『さて、それでは続いていきますわよ』

『次はエントリーNo.9!
 紫斜六さん、お願いします!』

321紫 斜六『アームチェア・トラベラーズ』:2015/06/14(日) 23:16:08
こつ、こつ、こつ。
革靴を鳴らし、スレンダーな女性が壇上に上がる。

「やーどーもどーも」

いつも通りのYシャツにハンチング帽、サスペンダーで吊ったパンツルック。
赤みの強い茶色の長髪は、一本結びで括られて。
せっかくの舞台と言うことで、ちょっと暑いがトレンチコートを羽織り、悠々と会場に手を振っている。

「エントリー№9、紫斜六(むらさき・はすむ)。
 職業『名探偵』の24歳です。どーぞよろしくお願いします」

そのまま、淀みなくにこやかに自己紹介。
大舞台を気負うでもなく、両手を広げて、『レディース&ジェントルメン』と呼びかけるように。

      「さて」

「この炎天下の中、ご来場の皆さんも大分疲れてきたころかと思います。
 ですので、折角ですし……娯楽のつもりで、私の舞台をかるーく楽しんでいただければと。
 ポップコーンはお持ちでしょうか? なに? 会場で売ってない? それは残念。
 ならばお好きな菓子と飲み物でも手に取り、どうぞ楽になさってくださいな。
 少しでも楽しんでいただけたのなら幸いで、それほど嬉しいことはございません」

恭しく一礼し、クルリと反転。
パチンと指を鳴らして、悪戯っぽく微笑んで。


      「――――それでは、始めましょう」


踵を返し、一時退場。同時に暗転。
ステージが音を立てて動き、そのシルエットが変わっていく。


選択テーマは――――『面白さ』。
選んだシチュエーションは――――『夜の林道』。

322紫 斜六『アームチェア・トラベラーズ』:2015/06/14(日) 23:19:08

      ホー

                      ホー


夜の林道で、フクロウの鳴き声がこだまする。
灯りと言えば、満月の月明かりぐらいか。しかしそれがやけに眩しく、林道を明るく照らしている。
そこに紫の姿は、無い。
いるのは……黒尽くめの『ニンジャ』が、三人! いや『三忍』だ!
ちなみにニンジャの皆さんは忍者村からお越しいただきました! アクションのプロである!

     【ニンジャA】「この林道の先か、『服部半蔵』の『秘伝書』があるのは……」

           【ニンジャB】「ああ、美術館から盗み出してきた『掛け軸』……まさかこれが地図になっているとはな」

 【ニンジャC】「ククク……これで俺たちは一生遊んで暮らせると言うわけよ」

     【ニンジャA】「館長もバカな奴だ……無駄な抵抗をしなければ死なずに済んだものを」

おお、なんという邪悪な連中だろう……彼らにニンジャとしての誇りは無いのだ!
彼らは服部半蔵の『秘伝書』を、事もあろうに裏市場に流すことで巨万の富を得ようとしているのである!
その過程である美術館から一枚の『掛け軸』を盗むことなど、彼らにとっては造作もない事であった!
当然、美術館を守る館長を殺めることに関して良心の呵責とかは……無い!

      【ニンジャA】「フフフ、さぁあと少しだ。俺たちの金が待っていr「いいえ、ここまでです」なにぃ!?」
  【ニンジャB】「何者だッ!」      【ニンジャC】「刺客かッ!」

その時! 林道の先から、満月を背負って現れる人影一つ!
妙に剣客っぽいBGM! 風のSE! あと三味線!

         ザ
  ベベン♪
          ッ
                ヒュオォォォォォォォ……

   【???】「――――悪を成すなら謎一つ」

                        ベン♪

       【???】「――――謎を隠せば謎二つ」

                           ベン♪

            【???】「隠すに隠せぬ手がかり手繰り、やってきました『名探偵』」

                                               べベベン♪

   【紫】「紫斜六――――ハッキリ言って、参上です」


   カァァァ―――――ン!(1カメ)

          バァァァァ―――――ン!(1カメズーム)

                 ジャァァァァァ―――――ン!(1カメさらにズーム)


口上と共に現れた『名探偵』!
服装などは先ほど壇上に上がった時と同じで……否、『刀』だ! 『刀』を持ってるぞこいつ!
当たり前ですが模造刀なので色々とご安心です!

323紫 斜六『アームチェア・トラベラーズ』:2015/06/14(日) 23:22:10

     【ニンジャA】「『名探偵』だとぉぉぉ〜〜〜……?」
 【ニンジャB】「なぜこの場所が!? 証拠はほぼ消したはず!」
         【ニンジャC】「よもや内通者でもいるのでは!?」

うろたえるニンジャ達!

 【紫】「ええ、『氷』と『猫』を使ったトリック……とても面白かったのですが、残念。足跡がクッキリ残っていましたよ。
     次があれば空を飛ぶ忍術でも覚えておくことをオススメします。
     あとはまぁ貴方達が盗んだ『掛け軸』を見て、地図を読み解けば済む話ですから。『初歩』ですよ、これぐらいは」

  【ニンジャA】「ヌゥーッ!」
     【ニンジャB】「こうなったら生かしてはおけん!」
   【ニンジャC】「ウオォーッ! 死ねェーッ!」

    ヒュン               ヒュン
            ヒュン 

ニンジャたちが手裏剣を投擲!
あなや! 如何に名探偵と言えど、ニンジャ三人の相手は無謀なのでは!? 誰もがそう思った次の瞬間!

   チャキッ   カキィン!
      カキィン!   カキィン!  
                チィン

     【ニンジャA】「なにぃ!?」

【紫】「『初歩』ですよ、これもね」

なんということだろう! 紫が刀の柄に手をかけたかと思うと、鍔鳴りの音と共に抜刀ッ!
見事居合切りで飛来する手裏剣を叩き落としたではないか! すごい達人ぶりだ!
(実は抜刀術の達人『顎十郎』を憑依させていたりする。タイミングとかわかってれば、まぁ野球とかと同じ要領だ。相手も手加減して投げてるし)

           【ニンジャB】「ヌ、ヌゥーッ!!」
      【ニンジャC】「こうなれば仕方ない。者ども、出会え出会えーッ!」

    【ニンジャズ】「「「「イヤーッ!」」」」

なんということだろう! ニンジャが……たくさん出て来た! これは明らかにとても強いし、ピンチだ!
だが紫はやはり慌てず騒がず、クールに微笑を携えながら刀に手をかける!


    【ニンジャA】「イヤーッ!」
【紫】「せいッ!」
    【ニンジャA】「グワーッ!」

襲い掛かってきたニンジャAが居合切りの餌食に!

    【ニンジャB】「イヤーッ!」
【紫】「せいッ!」
    【ニンジャB】「グワーッ!」

襲い掛かってきたニンジャBが居合切りの餌食に!

    【ニンジャC】「イヤーッ!」
【紫】「せいッ!」
    【ニンジャC】「グワーッ!」

襲い掛かってきたニンジャCが居合切りの餌食に!

    【ニンジャズ】「「「「イヤーッ!」」」」
【紫】「せいッ!」
    【ニンジャズ】「「「「グワーッ!」」」」

襲い掛かってきたニンジャズが居合切りの餌食に!


【紫】「ですから――――『初歩』だって言ったでしょうに」

        バァァァァァ――――――ン!

なんということだろう! この『名探偵』は、あれだけのニンジャを一人で倒してしまったのだ!
クール! イッツアクールジャパン! これが名探偵の本気なのだ! やったぜ!
――――と、その時!(BGM一時停止)


    パチパチパチパチパチパチ……


  【???】「お見事……やはり雑魚では相手になりませんか」

拍手と共に新たな人影! 一体何者か!?
現れたのは、仕立てのいいスーツを着こんだ長身の男性! 彼の正体は――――

324紫 斜六『アームチェア・トラベラーズ』:2015/06/14(日) 23:24:49

【紫】「やはり現れましたか、『館長』――――いえ、『当代服部半蔵』ッ!」


殺されたはずの『美術館館長』!
否、その正体は当代の『服部半蔵』なのだ!
彼は家宝を自らの美術館に置き、待っていたのだ……『掛け軸』の謎を解き、『服部半蔵の財宝』へ導いてくれる者の登場をッ!
そして今! 死んだふりをした彼は復活し、まんまと先導役となったニンジャと紫を追ってきたのである!

  【当代半蔵】「おや、バレていましたか? 我ながらうまく『死んだふり』ができたと思ったんですが……」

【紫】「『仮死状態』になる薬の調合は見事でしたがね。ちゃんと『材料』は隠しておくべきでした」

  【当代半蔵】「なるほど、それは『次回』の反省としておきましょう……」

にこやかに会話しながら、当代半蔵が……スーツを脱いだ。
その下に着ているのは―――当然、ニンジャ装束ッ!
懐からメンポと頭巾を取り出す! 瞬間的に装着!

  【当代半蔵】「案内ご苦労、『名探偵』さん。
         今度は私がご案内しましょう――――『あの世』へのご案内をねッ!」

【紫】「来ますか、『服部半蔵』ッ!」

  【当代半蔵】「我が先祖の財宝は誰にも渡しませんッ! 貴女を殺して、正当な所有者であるこの私が頂いていくッ! イヤーッ!」

            ヒ ュ オ ッ
    キィン!
                      キィン!
           キィン!

交差する名探偵とニンジャ!
半蔵はニンジャソードを抜き放ち、紫と剣戟を交わすッ!
ちなみに当然この半蔵さんも忍者村からお越しいただきました! やったぜ!
再びかかるなんか時代劇っぽいBGM! いい感じに盛り上がってくるなんか!

          ヒュンッ                キィン!
               キィンッ!    
 キィンッ!                   ヒュンッ   スパッ

【紫】「――――ッ!」

トレンチコートの裾が斬られる!
続く斬撃! 受ける紫!

   キィンッ!
       グ グ グ グ …

鍔迫り合いで……徐々に押されて……体格で負けている分、紫は不利だ!
当然その隙を見逃す服部半蔵では……ないッ!

  【当代半蔵】「貰ったァーッ!」

まずい! グイと押し込まれ、紫が倒されて――――

325紫 斜六『アームチェア・トラベラーズ』:2015/06/14(日) 23:26:54

【紫】「っ、ぉぉぉおお――――ッ!」

    ガシッ
      【当代半蔵】「!?」
                グイッ
――――掴んだ!
刀を手放し、紫が半蔵の装束をがっしと掴む!
鍔迫り合いを急にキャンセルされ、虚を突かれた半蔵は反応できない!
そして!
そのままッ!

【紫】「そぉいッ!」

     ブ ォ ォ ン ッ
                 バ ギ ャ ア ッ

     【当代半蔵】「グワーッ!?」

投げたァァァーーーッ!
巴投げだッ! 半蔵は真っ直ぐ大木に飛び込み、直撃! たまらずダウン!

   【当代半蔵】「な、なんだ、その技は……」

【紫】「……ハッキリ言って――――」

巴投げの体勢から立ち上がった紫が、パンパンと手を叩いて埃を払い、帽子に手をかけてウィンク。


【紫】「――――『バリツ』ですよ、館長さん」


      バァァァァァ――――――ン!!


   【当代半蔵】「ぐぅ……む、無念…………ガクッ」

半蔵、気絶!
勝負は紙一重であった……咄嗟にバリツを叩き込むことができなければ、負けていたのは紫だっただろう……
後に残るのは倒れ伏すニンジャたちと、名探偵。そしてそれを見守る満月のみ――――


 【紫】「…………さて、これにて一件落着」


         【紫】「それではまた、次の事件でお会いしましょう」


                        カァァァァーーーーーン!!


こうして『名探偵』紫斜六は林道を立ち去り、次の事件へと向かう……この世に事件がある限り、『名探偵』の戦いはなんか続くのだ――――――!

326『黄金小町決定戦』 目元千両、口万両:2015/06/14(日) 23:41:28
>>321-325(紫)
銀杏羽:
『はいっ! 紫さんアピールありがとうございました!』

  林道を立ち去った(舞台から退場した)紫に、銀杏羽が言う。
  何もかも終わった後、そこは既に元の会場だった。

『とても面白い演技でしたわ。ミスコンっぽくはなかったですが。
 魅力についても、よく表現されていたのではないかしら。ミスコンじゃないですが』

  ミスコンであることを逐一強調しつつも、絶賛する金ピカバニー。

>審査陣
『では、審査員の皆さん、審査お願いしますわ!』

327門倉『ソウル・ダンジョン』:2015/06/14(日) 23:41:32
>>321-325
「―――――やれやれ」

『紫 斜六』のアピールを見終えた『門倉』は肩をすくめながら首を振る
エセ外人みたいなジェスチャーをした。口元は笑顔………いや、失笑か?

                『門倉』が、彼女につけた点数は―――『3』

328門倉『ソウル・ダンジョン』:2015/06/14(日) 23:42:09
妄想エントリーNO9.もし『紫 斜六』がスタンドだったら?
―――――――――――――――――――――――――――
本体の指に絡むようにして伸びる『蔓』のスタンド。
『ダメージフィードバック』は各指に対し、起こる。

能力は『殺人犯』の『探知』と『捕縛』。

本体が『死体』を視認した後に、能力は発動可能となる。
発動するとそれを死に至らしめた『犯人』を『蔦』が自動的に『探知』し、
届く範囲に居るならば、それを絡めとり、『捕縛』する。
もし『捕縛』出来る距離に居なくとも
『探知射程(50m)内』ならばそれが居る方向を『指し示す』。

『捕縛方法』については本体の任意であり、
『捕縛部位』や『縛り方』を自由に選ぶ事が可能。
『手錠』のように手にくくりつけたり、
ペットの『リード』のように首に縛り付けたりする事が出来る。
一度、方法を『選択』してしまえばあとは自動的に行われる為、
本体が『操作』に気をとられる事もなくなる。

この能力における『死体』は生物に限らない。『破壊された無生物』などにも施行可能。
ただし、捕縛の『パワー』は『死体』の種類や数、機構によって変動し、
『無生物』より『生物』、『生物』でも『人間』がもっともパワーを発揮できる。
この能力における『犯人』は生物に限らない。『殺害に使った武器』などでも探知可能。

『能力』を発動させる『蔦』は一本一本、個別に選択可能。
また、『能力』を発動させない状態でも、鞭のように使ったり、
何かを絡めとるといった『通常操作』も可能である。
ただし、一本一本それぞれを別個に操作するとなると、
『群体型』を操作するかのような困難さを伴う。

『指』とは手足の指、欠損なければ計20本を指し、
指一本につき、一本の『蔦』が絡んでいる。
『蔦』は『衣服』の上からでもすり抜けるように発現可能
(手袋や靴をわざわざ脱ぐ必要はない)。
足指の場合、根のように這わせ、いつのまにか相手を
『捕縛』しているなどといった使い方も可能。

『犯人』が複数犯の場合は、複数の『蔦』が分かれるようにそれぞれを探知する。
『蔦』の数が足りない場合は、最寄りの対象を優先して反応する。

『蔦』は太く強靭で簡単に切れないが
『斧』などの頑強な刃物にはさすがに弱い。

『シャーロック・パープル(賢者の紫)』
破壊力:D(捕縛はB〜E) スピード:C 射程距離:D(探知射程:50m)
持続力:A 精密動作性:D 成長性:E

329鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/06/14(日) 23:53:04
>>321-325

「ミスコンってなに?」

引きつった笑顔で鈴元はそういった。
もはや舞台である。アピールとは何なのか。

「ミスコンの認識について確認を行いたいんでぇ
                  部長は後でお話しよかぁ。」

「参加者の方は論文の形での提出をお願いしますぅ。」

怒っているわけではない。
言葉にもとげとげしい雰囲気はない。
しかし、疑問にまみれた言葉である。

(いったん家帰ってお布団で寝て、全部夢やって思いたい……)

しかしそれは許されない現実は非情である。

「し、審査。審査やんね……」

一呼吸

「えっと、『おもろかった』です。殺陣もかっこエエし。」

「なんちゅうか……紫さんきれぇやしサマんなっとった思います。」

一言一言考えながら出していく。

「ふ、普段からこういう人なんやろか…や、んなわけあれへんよね…」

なんども首をかしげながら採点結果を発表する。

鈴元 涼 評価『4点』

「今度ゆっくりお話しよねぇ。ホンマ。」

330『黄金小町決定戦』 目元千両、口万両:2015/06/15(月) 00:01:04
>>321-325(紫)
『さて、此処で『秋映学園吹奏楽部』さんは一旦離席していらっしゃるので、
 今回も主宰であるわたくしが代わりに審査を行いますわよ』

  そう言って、金ピカバニーの銀杏羽が審査を開始する。

『で――肝心の審査ですが』
        『わたくし、この手の『面白い』アピールは好きでしてよ』

 『そして『面白さ』というテーマとも合致している。
  敵のコミカルなキャラ付けともぴったり一致していますし、
  個人的にはかなり好みの演技、と褒めさせていただきますわ』

  そもそもあのサンプルを『良い』と思っている時点で、
  彼女の琴線がかなりとんでもない次元にあることは分かるだろう。

『ただし――少しばかりフィクション性が強すぎますわね。
 これでは『物語として』の面白さはありますが、
 貴方自身が面白いかどうかは判別できません。
 まあ、『こんなものを作れる人格』はよく伝わってきましたけどね』

そこまで言って、銀杏羽は簡潔に紫の審査を総括する。

            『面白さはありましたが、次があるなら
             『貴方自身の面白さ』を見たかったですわ! 5点!』

331瀬良野 徹『アメイジング・クラウン』:2015/06/15(月) 00:27:19
>>326
「銀杏羽さん? これは時代劇では…」

乱れた精神のピントが絞り込まれ冷たい一面が剥き出しになりかけた気がした。

「紫さんは探偵らしいですね? あの、探偵って浮気調査や依頼された人物の所在調査が仕事のはずですが、剣術を習得しているのは護身のためでしょうか」

補充したフリップボードに審査結果を書き込む。
がこっ、とフリップボードを立てる。

「紫さんの審査結果は『4点』です。面白いかと言われると演技が見れたので、それなりに楽しめました。真実を明らかにする無慈悲な知性、真実を突きつける探偵特有の恐ろしさが見たかった」

「個人的にあなたの人格が気になるので『4点』にしました。ばらばらに解体して理解したいですよ…」

332『黄金小町決定戦』 目元千両、口万両:2015/06/15(月) 00:42:32
>>327-331(審査陣)
銀杏羽:
『紫さんの審査員評価は――――』

  と、銀杏羽がそう言いかけた瞬間、
  彼女の背後にある巨大パネルに数字が出る。

『3』
     『4』
 『5』
        『4』

『これに加え、観客の投票ポイント合計を
 独自の計算式にかけて加点した結果!』

『紫さんの総合得点は……』

 『…………』

    ダラララララララララ・・・

  どこからかドラムロールが聞こえて来る。

  デ デ ドン!(九回目)


『『16点』です!!』

       ワー  ワー
              ワー

333『黄金小町決定戦』 目元千両、口万両:2015/06/15(月) 22:17:26
銀杏羽:
『――――さて!』

『No.9の審査員評価は40点中16点。思ったよりも伸びませんでしたわね。
 まあ、恋人にしたいかどうかで言えば微妙だったかもしれませんわね……』

  銀杏羽自身が女なので、そこのあたりの判定は微妙にズレているのかもしれない。

『さて、それでは続いていきますわよ』

『次は大トリ、エントリーNo.10!
 須賀山女さん、お願いします!』

334須賀山女『クイーンズ・ネスト』:2015/06/15(月) 22:21:58
アピールテーマは『クール』 シチュエーションは『クルーザー』


大型クルーザーにはバーカウンターがあるものが少なくない。
『須賀山女』はバーチェアに腰掛け、琥珀色の液体を舐めながら焦燥と格闘していた。
灰皿には細いメンソールの紙巻きが数本転がっており、短くない時間の経過を教えている。
もともと、煙草はやらなかった。仕事のせいかもしれないし、男のせいかもしれない、大事なことだったはずなのに、
いつの間にか日常に希釈されて、当たり前のルーチンとなっていた。

このまま、彼が来なければわたしの勝ち、彼が来ればわたしの負け。
得意な筈の蜘蛛の巣は、結局同種には効かない。
わたしはずっと主導権を握っていなければいけなかった、優位に立ち、相手をコントロールしなければならなかった。
わたしは上、あなたは下、それが理想的だった。同じ目線に立った途端、わたしの虚勢が見ぬかれそうで、それが怖かった。

勝ち負けの定義なんて、本当はどうでもいい、彼が来ても来なくても、結局は終わってしまうことだけは変わらない。
どちらが終わらせるか、その違い、最後までわたしたちは、相手を思いやる事ができなかったらしい。

コツ

「…嘘」

コツ コツ コツ コツ

彼は踵を鳴らして歩く、耳障りで、聞き逃せない。

コツ コツ コツ     ガチャッ

バーの扉は迷いなく、軽薄に開いた。そこには見慣れた顔がある。
わたしはなんて愚かなんだろう、あれほど悩んでおきながら、顔を見た途端に雷に打たれたように立ち上がり、彼へと駆け寄った。
首に腕を巻き付け、熱い抱擁を交わす。彼からは、わたしと同じ匂いがした。

「なんで来たの、ばか」

『         』

「…ごめん、逃げてたの、終わらせたくなかった」

『         』

「うん…うん、そうよね、わたし、あなたのそういうところ、けっこう好きだったわ」

二人は抱き合ったまま、唇を重ねる。失ったものを取り戻すように、何もかも棄て去るように。
全てが嘘であるようにと、祈りを込めて。


トス


「『クイーンズ・ネスト』……今日はあなたのために泣いてあげる」



幕が落ちる。静寂の中で、微かな嗚咽が聞こえた気がした。




『END』

335『黄金小町決定戦』 目元千両、口万両:2015/06/15(月) 22:42:15
>>334(須賀)
銀杏羽:
『はいっ! 須賀さんアピールありがとうございました!』

  銀杏羽がそう言った後で、石動が退場していく。
  しっとりとした大型クルーザーは、元のステージへと早変わりする。

『これまでの演技とは毛色が違った、大人っぽい演技でしたわね……。
 なんかこう、わたくし魅入ってしまいましたわ……』

  ぼんやりと呟く銀杏羽。これが大人の魅力というヤツなのか。

>審査陣
『では、審査員の皆さん、審査お願いしますわ!』

336『黄金小町決定戦』 目元千両、口万両:2015/06/15(月) 22:42:34
>>334(須賀)
銀杏羽:
『はいっ! 須賀さんアピールありがとうございました!』

  銀杏羽がそう言った後で、須賀が退場していく。
  しっとりとした大型クルーザーは、元のステージへと早変わりする。

『これまでの演技とは毛色が違った、大人っぽい演技でしたわね……。
 なんかこう、わたくし魅入ってしまいましたわ……』

  ぼんやりと呟く銀杏羽。これが大人の魅力というヤツなのか。

>審査陣
『では、審査員の皆さん、審査お願いしますわ!』

337板踏甲賀『ウィズイン・サイレンス』:2015/06/15(月) 23:38:28
>>334


静かに、腕を組んでアピールを鑑賞する。
眉をピクリとも動かさず、アピールが終わるまでジッと静かに。
そして須賀のアピールが終われば、これまた静かに腕を開いてマイクを手に取った。

    「いいな、こういうのは」

「ああ、大トリに相応しい、心地よい『静けさ』だった。
 雨音のように静かで、しかし確かに存在を感じさせる音。
 文句なしの『アダージオ』……しっとりと、落ち着いて、ゆっくりと」

          「『ピアノ』の音色と、『サックス』の音が聞こえてくる。
           別にBGMがかかってるって訳でもないのにな……大したもんだ。
           あんたが最後で良かった。心からそう思う」

      「……あんまりグダグダ語るのも良くないな。余韻が台無しになる」

  「『良かったよ』――――ああ、これで十分だ」


『総合評価』 ⇒ 『8』

338鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/06/15(月) 23:48:36
>>334

「……映画みたいやねぇ。」

とりあえずはそれが言いたかったらしい。

(こんな公衆の面前ではしたない……ちゅうんは野暮ったいわなぁ…)

なんだかアピールの内容が気になるようだが審査の結果に影響はないだろう。

「審査、やんね。」

              「これで最後やったっけぇ?」

一呼吸おいて。

「年上のお姉さん、やね。なんちゅうか、『大人』な感じ。」

「このミスコン(?)は色んなお人さんがおって、色んな演技をしてもろたけど…」

                    「あんさんのは、毛色が違う。」

「映画みたいな洒落た雰囲気
          オ
 それがよう似合うとる。不思議やけど、気取ってるって僕は感じへんかったかなぁ。」

「大人の審査員の方に大人な感想はしてもらえるやろし。
           ボク
          子供は見たまんまのことしか言えへんけどねぇ。」

「なんや最後の最後で正統派、みたいな感じかなぁ。」

(正統派、なんやろかぁ?ミスコンってようわからん。)

「あ、一途ってこういうんをいうんやろか?」

鈴元 涼 評価『6点』

(ただ僕には早かった…んかなぁ?)

339瀬良野 徹『アメイジング・クラウン』:2015/06/15(月) 23:50:03
>>336
「最後の最後で、なんて理想的な…」

そもそもの目的が人の集まる会場で黄金町に潜むスタンド使いの姿が見れたら良いなと、ついでに面白い人物を見つけようと思い審査員に立候補したのだ。

「綺麗だし物語として『完成』に近い女性だ。今までの女性達は物語として発展途上の状態にあって、肉体的にも未完成な原石みたいなもの。自分の信じる未来を目指す彼女達の真摯な生き方は魅力こそあれど、妹を見ているような気分だった」

「物語的に完成していて綺麗だ。女性としての完成度も高い」

「骨董品は積み重ねられた物語にこそ価値がある。須賀さんは頑張り続けた女性であり、生きた年月の分だけの魅力があるのです」

「僕の審査結果は『10点』。貢いで彼女の物語の完成度を上げたいな…」

340門倉『ソウル・ダンジョン』:2015/06/15(月) 23:51:13
>>334

「これで、最後か」

 『門倉』は最後の女性、『須賀 山女』のアピールをじっと注視する。

「参加者の中で『大人の女性』は彼女だけ、というわけだね。
 中高生が中心となって行っているミスコンのようだから、
 当然といえば当然なのかもしれないが―――

いや、悪く言っているつもりはないんだ。むしろ、逆で―――
この『須賀さん』が最後の演技者というのは主催者の計らいなのだろうか?
他の参加者とは趣の違う、最後に飾るに相応しい素晴らしいアピールだったと思うよ。

俺の方で要約するのも野暮な話ではあるが、

 女にとって自分が優位に立ち、振り回していたはずの男が
 いつのまにか対等の存在になってしまい、自分の虚勢が見抜かれそうになって怖くなった。
 すれ違いが続き、このままじゃあ駄目だと、ふんぎりをつける為に女は賭けに出る。
  この場所に男が来れば自分の勝ち、来なければ、自分の負け。
   結果、男はやってきたわけだけど――― 女は結局、自ら、負ける事を望んだわけだ。

 『蜘蛛の巣』や『クイーンズ・ネスト』というのは、彼女の心の防壁を暗示した『比喩』なんだろうな。
  今まではそれらが自らの心を守っていたけれど、
   同じ種類の存在である男には最終的に意味をなさなくなり、
         彼女の心は男に委ねられる事になったのだろう。

酒とタバコという『大人』を表現するのにいささか『ベタ』な演出も、
 ことこのミスコンにおいては、他の参加者との対比で、有効な『小道具』となりえていた。
 また、男の姿や台詞を最後までぼかすのも良い演出だったと思うよ。
   あくまで主役は『須賀さん』であって、その魅力をアピールする場だからね。

もし、このバーで『須賀さん』を迎えるのが俺だったら―――
たとえ力不足だったとしても、彼女の『蜘蛛の巣』を取り払うのに全力を尽くしたいところだね」


                          『門倉』が、彼女につけた点数は―――『9』

341門倉『ソウル・ダンジョン』:2015/06/15(月) 23:52:41
妄想エントリーNO10.もし『須賀 山女』がラフカディオったら?
――――――――――――――――――――――――――――
山女(やまおんな)は、山奥に住む女性の姿の妖怪である。
その伝承は、ほぼ全国各地に伝わっており、
山女の名は民俗資料、怪談集、随筆などに記述がある。

今回紹介する『山女(YAMAME)』はこの妖怪の一種であり、
その伝承はS県K町に伝わっている。

江戸時代半ば頃まで、K町には、ハレの日に男女が一同に集い、
結婚相手を合同で見つけるという風習(『合婚会』と呼ばれるもの)があったとされている。
『山女』はその集会にたびたび現れては、人間の男をさらっていった
(説話集ではこれを『おもちかへり』と表現している)という。

さらったあとは住処に連れていき、手厚くもてなすが、
そこで男が『山女(YAMAME)』に靡かなければ、世にも恐ろしい目に遭わせるという。
(岩手県遠野市に伝わる『山女』の伝承に、近いものがある)

また、『女郎蜘蛛』と混同され、『蜘蛛の変化(へんげ)』と看做される事もある。
『山女(YAMAME)』の肌の内部には『蜘蛛』が潜んでおり、
『蜘蛛の巣』で絡めとった男をさらっていく、と伝える説話も数多く見られる。

『起源』としては『恋も知らずに死んでいった年増の未通娘の怨念』とされている。
本来は『純真な魂』を持つ女性であったが、
『妖怪』として伝えられるうちに歪められ、
『恐ろしい存在』へと変貌していったのだと考えられる。

『山女(YAMAME)』は極めて夜行性で、基本的には深夜にしか現れない。

『山女(YAMAME)』
破壊力:A スピード:C 射程距離:なし
持続力:A 精密動作性:C 成長性:完成

342『黄金小町決定戦』 目元千両、口万両:2015/06/16(火) 00:39:20
>>337-341
銀杏羽:
『須賀さんの審査員評価は――――』

  と、銀杏羽がそう言いかけた瞬間、
  彼女の背後にある巨大パネルに数字が出る。

『8』
     『6』
 『10』
        『9』

『これに加え、観客の投票ポイント合計を
 独自の計算式にかけて加点した結果!』

『須賀さんの総合得点は……』

 『…………』

    ダラララララララララ・・・

  どこからかドラムロールが聞こえて来る。

  デ デ ドン!(一〇回目)


『『33点』です!!』

       ワー  ワー
              ワー

343『黄金小町決定戦』 目元千両、口万両:2015/06/16(火) 00:47:31
>>342
銀杏羽:
『しかしっっ!!』

  そこで、銀杏羽がイレギュラーな言動を取る。

『まだ此処で終わりではありませんわ!
 最後に大逆転チャンスとして、
 観客からの投票の時間を設けます!
 気に入った参加者がいれば何人でも投票して良いですわよ!
 ただし、参加者一人に何票も投票する、ということはできませんが』

  金ピカバニーは最後の仕事とばかりに、声を張り、

『さあさあさあ!
 本当のミスコンはこれから、ですわよ!』

  そう宣言した。
  ……流石に誇大表現かもしれない。

(*最後に、観客からの投票をするタイミングを設けますわ。
   参加者一人につき一票ずつ投票することが可能です。
   つまり、やろうと思えば全参加者に一票ずつ、ということも可能。
   ただし、一人の参加者に10票、ということはできません。
   また、票数のカウントはPCではなくPL基準ですのでお気をつけて。
   重複投票は一票にしかカウントしませんわよ)

344『黄金小町決定戦』 目元千両、口万両:2015/06/16(火) 23:06:45
銀杏羽:
『――――さて!
 『最終投票』を加味した、総合順位の発表です!!』

  銀杏羽の声が砂浜中に響いた瞬間、
  背後の巨大モニターに10の名前が表示される。

     吹野 優衣。
     稗田 恋姫。
     朱鷺宮 涙音。
     嵐ノ宮 暁利。
     灰羽あと。
     水溜ココロ。
     東郷 日向。
     石動 玲緒。
     紫 斜六。
     須賀山女。

  横並びに表示された彼女達の名前の上で、
  不規則に伸び縮みされる棒グラフが表示される。

『気になる総合順位の結果は――――』

            ダララララララララ・・・

  最後となるドラムロールの音がゆっくりと大きくなっていく。

『10位! 紫斜六さん!』

                    ダララララララララ・・・

『9位! 朱鷺宮涙音!』

             ダララララララララ・・・

『同率7位! 東郷日向さん、灰羽あとさん!』

       ダララララララララ・・・

『6位! 吹野優衣さん!』

            ダララララララララ・・・

『5位! 石動玲緒さん!』

                     ダララララララララ・・・

『4位! 稗田恋姫さん!』

                    ダララララララララ・・・

『3位!!
 須賀山女さん!!』

            ダララララララララ・・・

『2位!!
 嵐ノ宮暁利さん!!』

      ダララララララララ・・・


             『そして栄えある第1位は――――』


      デ デ ド ン !

 『水溜ココロさんで――――――――す!!!!』

           ワアアアアァァァァ
                          ァァァアアアアアア  !!

         『優勝したココロさんには賞金として50万円と、協賛団体からの賞品を贈呈いたします!』

そう言って、金ピカバニーの銀杏羽が自ら賞品の乗ったワゴンを持って来る。

『ヨハネスブルグ』より、『ンデベレ衣装』。
『鈴眼』より、『一万円分の商品券』。
『秋映学園吹奏楽部』より、『吹奏楽コンサートのペアチケット』。
『御蔵神社』より、『モドリエイジカの味噌漬け』。
『骨董店ろいど&えんぺらー』より、『琥珀のネックレスと鉱物のガラスドーム』。
『白兎の幸運屋』より、『白兎のぬいぐるみ(大)』。
『門倉不動産』より、『門倉と語り明かせる券』。
『かつ青果店』より、『夏野菜ひと夏分』。
『ぶどうプロダクション』より、『テレビ番組ゲスト招待券』と『グッズ各種』。
『Straits』より、『年間フリーパス』。

            『ミスコン終了後、これらをご自宅に郵送いたしますわ!』

何だかそれはそれで大変そうだ。

345『黄金小町決定戦』 目元千両、口万両:2015/06/16(火) 23:12:18
銀杏羽:
『そして最後に――――』

  そう言って、銀杏羽はパチンと指を鳴らしてモニターを消すと、
  その手を審査員席の方に向ける。
  すると同時に、

        バジン

  低い音を立て、モニターに『審査員のコメント』というお題目が表示される。
  何と言うか、分かりやすい展開だ。

           『このミスコンを盛り上げてくれた
            審査員の方々から、全体的なコメントを頂きますわ!』

346門倉『ソウル・ダンジョン』:2015/06/16(火) 23:30:06
>>345
『銀杏羽』のフリに応じ、『門倉』がマイク片手に話し始める。

「今回、審査員を務めさせて頂いた『門倉』です。

 まずは―――『参加者』の方々にお疲れ様を言わせてもらうよ。
  多種多様なアピールがあって、大変面白かった。
 様々な着眼点があって、『点』をつけるのに難儀したけど、
 それでも審査員を引き受けてよかったと思っている」

  席上で『門倉』が言葉を紡いでいく。最初は『参加者』への言葉。

「見る限り、『一般会場』も盛況だったように思えるし、
 同じ立場の審査員も、それぞれの視線からの
 評価が聞けるのは興味深かった」

  次は『一般観客』と『他の審査員』への言及。

「そして、水溜さん―――優勝、おめでとう。
心のこもった『月光』、 ココロのこもった『即興』。実に素晴らしかった。
 そして、俺が提供した『賞品』は、この『門倉』と気が済むまで語り明かせる権利。

                     ―――後で、ゆっくり、じっくり話し合おうね」

  続いて優勝者の『ココロ』に対するネットリとした賞賛。
  (しかし、有名人とかならまだしも、
   どこの馬の骨とも知れぬ不動産屋と語り合う券。
   どう考えても優勝者の為というより『門倉』自身の為の賞品であり、
   きっぱりと断ったほうがココロの身の為なのかもしれない)

「最後に、主催の『銀杏羽さん』。
 『部活』のレベルでこんな大掛かりな大会を開くというのは、並大抵の事じゃあない。
 その『実行力』に敬意を表するよ。
 『部活のメンバー』だろう、スタッフたちも本当によく動いていた」

  最後に主催者の『銀杏羽』と『金言部』のメンバーを労わる。

「そんな、様々な人たちの思いが上手く噛みあったからこそ、
 このミスコン、『黄金小町』は大いに盛り上がり、つつがなく終了出来たんだろう。
 今後も、この『金言部』が主催するイベントにはぜひ、関わっていきたいね。

   さて、こんなところで、俺からのコメントは締めさせてもらいたい。

                               ―――ご清聴ありがとう」

347板踏甲賀『ウィズイン・サイレンス』:2015/06/16(火) 23:32:22

「……正直に言ってしまえば、始めは部の連中にいつの間にか申請されて仕方なくやった審査員だったが。
 だが……審査員をやれて良かった。楽しい一日だったよ」

率直に、晴れやかに微笑を携えつつ。
……結局最後までなんか色々致命的に間違えてた気がするが、でも後半は結構音楽方面でのアピールが多かったし、間違ってないのかもしれない。
でもなんかやっぱり色々間違ってた気がする。音楽性ってなんだろう。

「色々言ったが、やはり『自分の魅力を伝えよう』という参加者の意志は、それだけで見ていて楽しいものがある。
 都合10人……まぁ俺は途中で一回抜けてしまったから、俺が見たのは9人だったが、それだけの人数の『ソロ』を存分に楽しめた。
 どいつもこいつも自分の『音色』で、自分なりの全力を出していたと思う。
 表現ってのは、なんと言ってもこういうのが楽しい。自由で、本気で、まったくもって最高だ」

    「『水溜ココロ』。お前の演奏は本当に良かった。
     次にお前が出るコンクールなり演奏会なりを楽しみにしておく。優勝おめでとう」

 「他の参加者も、『表現者』として敬意を表する。
  参加してくれてありがとう。お前たちの舞台を見れて良かったと心から思う」

    「それと、主催者の『銀杏羽』だったか。この大会を開催してくれてありがとう。
     今日はいい日だ。最高の日だ。また同じことをやるのかどうかは知らんが、やるのなら楽しみにしておくよ」


  「…………短いようだが、ここまでにしておこう。
   あまり長々と話すのは蛇足もいいところだからな」


       「重ねて、参加者には『感謝』と『敬意』を。お疲れ様」

348門倉『ソウル・ダンジョン』:2015/06/16(火) 23:32:57
妄想エントリーNO0.もし『銀杏羽 明日乃』がスタンドだったら?
――――――――――――――――――――――――――――
ゴージャスな格好のグラマラスな女性を連想させる、銀を基調とした人型スタンド。
完全自立型であり、基本的には本体に友好的だが、
機嫌を損ねるとその意思に背く事もある。気分屋で自信家。
このスタンドに『貴金属』をプレゼントすると、好んで身に着けてくれる。

『貴金属』をネイルに宿し、『明日の世界』を切り開く『剣』に変える能力。

スタンドが身に着けた『貴金属』に触れ、意識する事で、
『貴金属』は『粉々』になり、その『粉末』は触れた手の『爪』を
ネイルアートのように華麗に彩っていく。
『デコレーションされた爪』は『貴金属』の持つパワーを養分として、
グングンと伸びていき、最終的に、全ての爪が『融合』し、『剣の形』をとる事となる。

この『爪で出来た剣』(以下、『ネイルブレード』)は、
普通の『剣』のように何かを切り裂く事にも使えるが、
本来の用途は、能力である『明日の世界を切り開く』事である。

『ネイルブレード』で意識的に『空間』に切り付ける事で、
『空間』が裂け、『明日の世界』に繋がる『裂け目』が出来る。
この『裂け目』にスタンドが手を伸ばし、『引っ張り出す』事で、
『未来の道具』や『将来の誰か』、『誰かの子孫』など、
明日以降に存在するであろう、あらゆる物品や人間を
『今日の世界』に連れ出す事が出来る。

スタンドは、『どんなものを引っ張り出す』かを自由に『選択』出来るが、
それを取り出す『精度』は能力に用いた『貴金属の価値(平均的な相場)』に準じる。
高価なものならばある程度狙ったものが出せるが、安価なものだと
微妙に異なる惜しいもの、場合によっては全然違うものを引っ張り出す事となる。
また、引き出す対象が『複雑な機構』だったり『大きかったり』するほど、
必要な『精度』が増す。『選択』が、あまりにも『今日の世界(現実)』と
かけ離れていた場合や、遠い遠い『明日の世界』だった場合、
規格外に大きすぎる場合などは、いくら高価な『貴金属』を用いても、
目当てのものが引っ張り出せない事もある。

『裂け目』は一方通行であり、基本的には
『今日の世界』から『明日の世界』に行く事は出来ない。

『明日の世界』から何か『一つ』を引き出した時点で、『裂け目』は閉じてしまう。
また、その際に使用した『ネイルブレード』も役目を終え、解除される。

『ネイルブレード』の色や光沢は『元の貴金属の素材』に準じる。
硬度は『元の貴金属の価値(平均的な相場)』に準じる。

『シルバーウィング・アン・トゥモロー』(Silverwing and Tomorrow)
破壊力:C(引き出すパワーは∞) スピード:B 射程距離:A
持続力:A 精密動作性:A 成長性:A

・『貴金属』は『使いきり』であり、自分で用意する必要がある。
 また、定期的に金の糸目をつけずに 『面白そうな事』を
 提供してあげないと、拗ねて言うことをきかなくなる。
 以上の特徴から、いわゆる『金スタ』に近い性質を有している。

・『明日の世界』の諸々は、あくまでこの能力で作り出された
 『不確定な未来』で、けして絶対的なものではない。
 黄金町の真の『明日』を確定させ、切り開いていくのは、
 『今日の世界』を懸命に生きる『住人たち』にしか出来ない事である。

349鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/06/16(火) 23:33:23
>>345

「…?」

完全に気を抜いていた。
言わないと進まないだろう。最後の一仕事だ。

「あ、はい。鈴元 涼ですぅ。金言部部員で、協賛の『鈴眼』の店員ですわ。」

「ぜ、全体?えっと、きれぇなお人さん、かいらしいお人さん、大人なお人さん。
                     いろんなお人さんが思い思いの演技をしてくれはりましたぁ。」

「十人十色でホンマにエエなぁ。楽しい時間をおおきに。」

相変わらずにこにこと笑っている。
この結果に参加者がどう思っているかは分からないが、少なくとも彼は楽しんでいた。

「ただミスコンの定義についてはホンマに部長のほうから見解を聞きたいんでぇ……」

そこは本当に重要らしい。

「参加者の勧誘とか準備段階からお手伝いさせてもろたから、ミスコンが盛り上がったみたいでよかったわぁ。」

あまり話しすぎてもなんなので、そろそろ締めとしよう。

「参加者の方エエ人ばっかりやから
 きっとここにおる人はみなさんのこと魅力的って感じたはずやわ。なんかあったら仲ようしよね?」

「じゃあ僕からはこれで終わりますぅ。」

礼をした。彼の話はこれで終了だ。

350瀬良野 徹『アメイジング・クラウン』:2015/06/16(火) 23:41:23
>>345
「参加者の皆様、お疲れ様でした。裏で支えてくださったスタッフの皆様もお疲れ様です」

「全体的にアピールの完成度が高く、なかなかに個性的な方が多くて楽しめたと思います。参加者の多くが学生だったので方向性を模索中なのか荒削りでした。次は成人女性も参加してみてくださいね」

「ちなみにミスコンは独身しか参加出来ないそうです。誰か、我こそはという男性は須賀さんにアピールしてあげてください」

351『黄金小町決定戦』 目元千両、口万両:2015/06/17(水) 00:32:25
銀杏羽:
『審査員の方々、今日はありがとうございました!
 いえ……審査員に限らず、ミスコンに協賛してくれた団体の方々、
 陰に日向にわたくしを支えてくれた『金言部』のメンバーやスタッフの方々、
 そして何よりも今日この場にやって来てくださった観客の皆さん、全てにお礼を言いますわ!』

  そう言って、金ピカバニーの銀杏羽は大きな動作でお辞儀をする。
  真面目な時くらい金ピカバニーはどうなんだと思わなくもないかもしれないが、
  そういうのを気にするような雰囲気のミスコンでもなかっただろうし、これで良いのだ。

  何はともあれ。

  これで、長いようで短かった『黄金小町決定戦』も、終わりを告げる。

         『『目元千両、口元万両』。
          目元は千両の値打ちがあるほど美しく、口元は万両の値打ちがあるほど愛らしいという意味でしてよ。
          しかし、この黄金町の女性たちの美貌は、万両では足りないほどの値打ちがありました。
          此処にいる皆さんの全員が、それを感じることが出来たと思いますわ』

  金ピカバニーの銀杏羽は腕を組みながら、もっともらしいことを言うみたいな雰囲気で言い始める。
  が、此処は『お金では言い表せないほどの素晴らしさでした』とでも言っておくべきシーンだろう。
  微妙に称賛のピントがズレているのは、彼女の個性と言ったところか。

    『ですが、しかし!!』
                   カッ!!

  と、銀杏羽は急に眼を見開く。

        『まだまだこの街に住まう『黄金小町候補』はたくさんいます!!
         そう、我々は黄金町のポテンシャルを半分も知り尽くせていないのです!!』

            ドオオ――ン

   『この『黄金小町決定戦』は、これからも開催していく予定ですわ。
    今度はさらに面白く、楽しみやすいイベントに仕立て上げてみせましょう。
    そう! ミスコンも、黄金町も、どんどんと進化していくということですの!
    皆の衆、楽しみにするが良いですわ! お――――っほほほほほ!!』

  銀杏羽の殊勝な高笑いをBGMに、ステージに幕が下ろされていく。
  何と言うか、最後までどこかふざけた金ピカバニーだったが……、

  ともあれ、黄金町で開催された初めてのミスコンテストは、そんな感じで幕を下ろしたのであった――。

352『黄金小町決定戦』 目元千両、口万両:2015/06/17(水) 00:54:55
            ココロ『RLP』  ⇒ 賞金『50万』
                         協賛賞品10種GET!
                         ・『ヨハネスブルグ』より、『ンデベレ衣装』。
                          (ttp://www.littleworld.jp/clothes/south-africa.html)
                         ・『鈴眼』より、『一万円分の商品券』。
                         ・『秋映学園吹奏楽部』より、『吹奏楽コンサートのペアチケット』。
                         ・『御蔵神社』より、『モドリエイジカの味噌漬け』。
                          (ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1395590726/656)
                         ・『骨董店ろいど&えんぺらー』より、『琥珀のネックレスと鉱物のガラスドーム』。
                         ・『白兎の幸運屋』より、『白兎のぬいぐるみ(大)』。
                         ・『門倉不動産』より、『門倉と語り明かせる券』。
                         ・『かつ青果店』より、『夏野菜ひと夏分』。
                         ・『ぶどうプロダクション』より、『テレビ番組ゲスト招待券』と『グッズ各種』。
                         ・『Straits』より、『年間フリーパス』。

                         『黄金小町』就任!

353鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/06/17(水) 02:07:12

……
       ……
             ……

ミスコンも終わり、ほんの少したったある日。
金言部の伝言板に、書き込みがあった。

ミスコンお疲れ様です。
梅雨の湿度やこれから来る夏の暑さへの対策をとってお体を気遣ってください。

本題:色々ありまして(下記url)
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1432892057/70-87

荊木レイさんを勧誘。入部されたことを連絡します。

鈴元

354荊木レイ『スティル・ライフ』:2015/06/17(水) 22:09:26

「あァッ」

  カ           カタ
   タ    ガタッ
    …
「またパンクしてやんの…
 今日自転車屋さん
 やっていたっけ」

畳んだオンボロの折りたたみ自転車を持ち、
学校内を歩いている少女。
ふと顔を向けた先には『金言部』の部室。

「せっかくだし
 挨拶していきましょうかね」

      コ
       ン コンッ

「こんにちはぁ」

355『金言部』:2015/06/17(水) 22:11:34
>>354(荊木)

???:
「どうぞ」

  ノックののち、少女の落ち着き払った声が聞こえて来た。

356荊木レイ『スティル・ライフ』:2015/06/17(水) 22:17:01
>>355

    ギィィ

「んしょッ。
 失礼しまっすっ」

扉を開け、失礼します。
誰が、いるのかな。

「こんにちはぁ。
 この度、『金言部』のお世話になる事になりました。
 高1の『荊木レイ(バラキレー)』っす。
 貴女は…?」

357『金言部』:2015/06/17(水) 23:00:57
>>356(荊木)
銀杏羽:
「ようこそ、『金言部』へ。話は聞いておりますわよ」

  その少女は、部室中央に備え付けられた大テーブルの奥の席に
  腰掛けていた。荊木を認めると立ち上がり、そちらの方へ向かってくる。

  茶色い、ゆるくカールした長髪。
  勝気な光を宿した吊り眼気味の灰眼。
  制服はブレザーをワンピースくらいの丈に改造しているが、
  デザインの大枠は中等部のものと大幅に乖離しているわけではない。

「よろしく、レイ。
 中等部三年、『金言部』部長の銀杏羽明日乃ですわ。
 気軽に部長と呼んでくださって構いませんわ」

  いきなり名前呼びだった。
  全体的にコミュニケーションが三段飛ばしかもしれない。

358荊木レイ『スティル・ライフ』:2015/06/17(水) 23:13:57
>>357

  「あッ、 
  どうもっす」

こちらの容貌は中肉中背の眼鏡女子。
纏っている制服は例によって改造を施したもので、
高等部のブレザーの各所に虫の意匠が散らしている。
靴下は濃紺のニーソ。

「『レイ』、すか。
 ハハ・・・
 中学生の女の子にタメ語使われたのは初めてです。
 よろしくお願いします『銀杏羽部長』。」

「そういえば、
『金言部』って何する部活なんです?
 私、『鈴元サン』に勧誘されて、
『面白い』部活ッてことしか聞いてないんすけど・・・」

359『金言部』:2015/06/17(水) 23:26:56
>>358(荊木)
銀杏羽:
「貴方も敬語を使わなくたって構いませんのよ?
 宝梦もわたくしより下ですが全員にタメ口ですわ」

  年功序列とかはあんまり関係ないところなのかもしれない。

「また涼もまたうすぼんやりとした説明をしましたわね……。
 まあ、それも仕方ないですわね。この部活、まだ出来たばかりですし。
 ……一応、部活の理念として『お金の大切さを学ぶ』というものがありますわ。
 『金言』、とわたくしは定義しておりますが――
 お金にまつわる格言やことわざ。これらを学ぶのが『金言部』の目的ですの」

  ここだけ聞くと、非常に高尚なものに聞こえるかもしれない。ただし。

「ただ、難しいことはいたしません。
 サバゲーとかミスコンの企画とか、あと旅行とか、
 わたくしのお金を使って『楽しそうな事』をやる部活ですの。
 別に小難しく考えずともお金の有難味は学べる、というわけですわ」
                 「あんまりわたくしの私財を使いすぎるとアレなので、
                  一応形だけ部費はいただくことになっていますが……」

360荊木レイ『スティル・ライフ』:2015/06/17(水) 23:40:46
>>359
「い、いやいやッ」

  ブン  ブン

眼前で両手を振り、

  「そんな訳にはいかねーですよ!
   『銀杏羽さん』は部長でッ。
   私はペーペーのモブ部員ッ。
   そこはきっちり線引しねーと!」

どうやらちょっと頭が固い・・・
というか融通の効かない性格のようだ。

「ひえェ〜、
 サバゲーに旅行・・・
 どれもこれも
 お金がかかりそうなイベントばっかッスねェ〜・・・」
 
         「あのォ〜」

「凄い失礼な質問ってのは
 わかってるんすけど・・・
 銀杏羽さんって、もしかして・・・
 『お嬢様』なんですか?
 語尾が「ですわ」ですし・・・」

361『金言部』:2015/06/18(木) 00:01:08
>>360(荊木)
銀杏羽:
「まあ、富豪ですわね」

  さらりと答えた。自分が金持ちという自覚は旺盛に持ち合わせているのだ。
  敬語とかそのへんに関してはあんまり気にしていないらしく、
  真面目に拒否する荊木に対してそれ以上拘泥することはなかった。

「語尾とか考えたことありませんでしたけど……
 『ですわ』だとお嬢様なんですの?? わたくしよく分かりませんわ」

  これは……答えが用意されていないパターンの奴だ。
  多分触れてはいけない類の話題だ。メタ的に。

「あ、そうだ。
 これは新しく部員になる人には今のところ全員聞いているのですが」

  銀杏羽は話題を切り替えるように言って、

              「『大体望むことは何でもできる』として、
               貴方は具体的に何がしたい、といった要望はありますの?」

 「基本的に企画するのはわたくしですが、企画段階で
  部員のアイデアも聞くことにしているのですわ。その方が面白いですし」

362荊木レイ『スティル・ライフ』:2015/06/18(木) 00:18:51
>>361
「ハ、ハハ・・・」

乾いた笑いを浮かべる。
どうやらマジで大金持ちらしい。

「『望む事は何でもできる』」

   ポリ  ポリッ

人差し指の背で頬をかき、
考える仕草を見せる。

     「うぅん」

「私、『そーゆー』事が、
 できる人種じゃないですからねェ。
 なんていうか、『持ってる』代わりに『持っていない』というか。
 なんか『ゼンモントー』みたいすね・・・ニヘヘ」

     「そーだ」

「『キャンプ』とかどうすかね?
 全員、お金も食料も持たずに
 必要最低限の荷物だけ持って山に入って、
 血も涙もない情け無用のサバイバル合宿ッ!

 これッて凄い『お金』の有り難みわからないっすかッ!
 『金』を一切使わずに『金』を知るッ!
 『銀杏羽サン』的にはちょッと不満かもしれねーっすけど、
 これ以上ない程にシンプルッ!単純明快っすッ!」


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