したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |
レス数が900を超えています。1000を超えると投稿できなくなるよ。

【場】メインストリート その4

191ようこそ、名無しの世界へ…:2015/04/28(火) 00:05:31
>>190


192我堂 蘭『マーチャンダイス』:2015/04/29(水) 21:13:52

――4月某日、午後。

一人の少女がメインストリートの外れにある公園内を
キャリーバッグを引きながらうろうろと歩きまわっている。
年の頃は10歳ほどだろうか。
頭に三角巾を被り、何故か左の頬に大きな絆創膏を貼り付けている。


「…あの『目がイッちゃってる人』いるかしらね」
「あれからもうだいぶたつけど」
「まだ生きてるかしら」

193ロンパリ? 『落伍人』:2015/04/29(水) 22:04:45
>>192


-ザァ・・・


 「ィ ノレ ゾ」

 大樹の上から、そう声が降られた。

 君が見上げると、木の枝に腰かけながら気怠そうに見下ろす
黒い袈裟のようなものに身を包まれ、顔中に汚れた包帯、そして
それを何やら蛍光色の塗料で覆われた酷い恰好の者が居た。

  ヒュゥン    ザッ

 大樹から崩れるように地面へ降り立ち、着地する際に屈んだ体を
億劫そうに起こした男は、変わりない『斜視』を君『我堂』に向けて告げる。

 
 「言っタろ   ―おㇾノ\   ・・・誓ィは守るからナ」

「―デ?   どーョ そッちはよォ……」

 ゴギ  ゴキと首を左右に曲げながら尋ねる。

194我堂 蘭『マーチャンダイス』:2015/04/29(水) 22:32:46
>>193
「あ」

樹上から掛けられた声に反応し、そちらに目を向ける。

「ひさしぶりね」
「わたしのことおぼえていてくれたようでうれしいわ」

小学生の女の子が見たら泣き出してもおかしくないような異様な風体のロンパリに対し、
眉一つ動かさずに淡々と言葉を続けて行く。

「あなた前に会ったとき『スタンドのどうぐ』がほしいと言ってたわよね」
「あれ まだ『購入意思』はあるかしら?」

195ロンパリ? 『落伍人』:2015/04/29(水) 22:51:25
>>194

 >「あなた前に会ったとき『スタンドのどうぐ』がほしいと言ってたわよね」
>「あれ まだ『購入意思』はあるかしら?」

   GuuuuЛuuuu・・・

 「然リ」

 呻(うなり)が男から振るい響きながら有無なき肯定の返答が応じられる。

 「あァ…力゛ 『視る』玩具は『フープル』って処で買っちまッ夕……
他にアンのか? この才レが 気に入りそう ナ 物ノ\」
 
 そう、少女『我堂』と間合いを保つように距離を置いて尋ね返す。
その男の手には、指先に掛けられるように染料で汚れたゴーグルがクルクルと回ってる。

196我堂 蘭『マーチャンダイス』:2015/04/29(水) 22:57:09
>>195
「そうね」
「たとえば『スタンドをこうげきできるぶき』なんてどうかしら?」

197ロンパリ? 『落伍人』:2015/04/29(水) 23:13:53
>>196

「……」

 その言葉に顔の目とスタンド染料で汚れた口元以外を覆った
ロンパリ男はゴーグルを腰にあるポーチに入れると腕を組んで暫し沈黙した。

 「…いま、金は『40万』ある」

 そう、暫ししてから金額が提示される。

 「言っ卜くが…ちゃんとした金だ。厄介はかけねェ  『誓う』」

  そう、斜視の焦点が我堂の目へ向けられる。

 「『商売』お願いすノレぜ  『店主』・・・ glrruuu」

 そう唸り声と共に告げられる。

198我堂 蘭『マーチャンダイス』:2015/04/29(水) 23:28:35
>>197
「ありがとう」
「『40万円』ね……それだけもらえるならじゅうぶんだわ」

そう言いながら、我堂はキャリーバッグの中から
ノートと鉛筆を取り出した。

「もうちょっとくわしくせつめいするわね」
「わたしのスタンドは『看板』を作ることができるの」
「『看板』は『実体化スタンドぶっしつ』だから」
「あなたの手で持ってつかえるしスタンドもこうげきできるというわけよ」
「これをちゃんとした『売買契約』であなたが購入すれば『所有権』がうつるから」
「わたしとどれだけ遠くにはなれても消えたりはしないわ」


話しながらノートに何かを描き込む我堂。

「たとえばそうね」
「こういうデザインで『きんぞく』でできた『看板』なら」
「じゅうぶん『ぶき』になると思わない?」

そうロンパリに告げて、ノートを見せる。
ノートには矢印を模したようなデザインの『立て看板』が描かれている。
(ttp://japanese.alibaba.com/p-detail/double-side-stainless-steel-hotel-display-sign-stands-titanium-hazard-warning-signs-hotel-lobby-metal-direction-1474820844.html)


「他には そうね」
「『タペストリー看板』っていうせんたくしもあるわね」
「『ぬの』だからあなたの体とかにまきつけてつかえるし」
「あとは『のぼり看板』なんかは『ぼう』と『ぬの』だからつかいやすいかもしれないわね」
「それ以外でも『看板』ならどんなしゅるいのものでも作れるわ」

ノートに色々な種類の看板の図柄を描き込みながら説明を続けていく。
(ttp://www.couwasign.jp/cwp/wp-content/themes/couwa_twentytwelve/img/the_kind_of_signboard/sign_all.jpg)


「大きさやデザイン・ざいしつはじゆうにきめられるから」
「ぐたいてきな希望があればそれにあわせるわよ」
「でも数は『1つ』だけだから」
「よく考えてきめてちょうだい」

199ロンパリ? 『落伍人』:2015/04/30(木) 00:09:34
>>198(ちょっと考えたいのと眠いんで今日はここでtobeで)

「アーッ…ちょィと2、3質問するワ」

 ロンパリ男は少し思案してから『店主』である君に質問をしてくる

1:『看板』は破損したら『看板』としての意義を失いスタンドが解除されるのでは?

2:『看板』は解体して別々の用途として使用出来るのか?

3:『一つ』だけ、と言うのは『看板』の売買は一人につき一人のみ、と言う事か?
日にちを改めて再度自分が新たに『看板』を購入する事は出来ないのか?

 と、そんな事をロンパリ男は君に聞くだろう。え? 暦供与スタで聞け?
んなもん供与されてないPCが不躾に聞くのも何だが失礼だろうが(PL談)

 「…あとよ、おメぇーノ『スタンド』って看板だケ・・・か?」

 「どうも前に聞いた感じだと、別の色んな品も有った気がすノレが・・・」

 そう、目を細めるようにしてロンパリ? は君に聞くだろう。

200我堂 蘭『マーチャンダイス』:2015/05/01(金) 00:12:48
>>199
「えーとね」
「『看板』はかんぜんにこわされちゃった場合は『解除』されちゃうわね」
「部品ごとにバラバラにして使うことはできないわね」
「『一つ』というのは『一人の人間から作れる看板は一つ』ということよ」
「わたしのスタンドは一定の条件を満たすことで」
「その相手を『商標』に『看板』を作れるの」
「今回はお兄さんを相手に『看板』を作るわけだけど」
「お兄さん個人を題材にした『看板』は一つしか作れないということよ」
「だから たとえば誰か協力してくれるベツの人をつれてきてくれれば」
「その人の『看板』を作ってお兄さんに売ることはできるわね」
「あと 作った『看板』を『解除』して新しくデザインを変えて作り直すことはできるわ」

ロンパリの質問によどみなく回答する。

「ああ もちろん『看板』のほかにも商品はあるわよ」
「今あつかってるのは『携帯型プロペラヘッド』と」
「『使い捨てエルドラド』と『ロンリー・ギャザリング』というのがあるわね」

そう告げて、ノートに図を描きながら、3つの商品の詳細を説明する(『原価』は伏せる)。
(ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1316795608/443-447
 ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1316795608/465
 ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1316795608/529-535)


「この3つも欲しければもちろん売るわよ」
「ぜんぶ一つ『7万円』よ」
「まあ どれも『ぶき』としてはあまりむいてないとは思うけど」
「『携帯型プロペラヘッド』と『使い捨てエルドラド』は今のきせつは『機能』が使えないし」

「あと『看板』の値段だけど」
「最初の作成に『15万円』」
「こわれて解除されちゃったりデザインを変えたくなったときは」
「一回『5万円』で作り直す という条件でいいわよ」

201ロンパリ? 『落伍人』:2015/05/01(金) 17:02:42
>>200

 ガシガシと頭部を煩わしそうに掻きつつ数秒ロンパリ男はノートを
じっと見つめ、少女『我堂』の言葉に耳を傾けた。

 「…イや」

 そして、口火を切ると君のノートに手を伸ばし。

 「こゥ スる」
こんな→ttp://www.signmall.jp/item/13260012747.html
絵を荒っぽくも新たに描き加えて、斜視の一つの眼を向ける。

 「…出来る力? 本当ナら棒を軸台から抜けりゃァ結構だが、それが無理なら
土台と看板部分は出来るだけ頑丈にできりゃァ言う事ねェ…あァ、それと」

 そう告げ、ニヤ ァと汚い歯茎を向け嘲笑うような目元に変えて告げる。

 「『全部』買う。そノ三つの玩具
(ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1316795608/443-447
 ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1316795608/465
 ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1316795608/529-535)
それと『看板』、全部含めて『40』万で買っテやノレ」

 guruuと唸りつつ、拳を開き 握り。

 「まタ生きて 買い物する時にメボしィもん欲しい時、安くしてりゃァそレで良い」

 そう、過分の支払いに関してはそう締めくくった。

202我堂 蘭『マーチャンダイス』:2015/05/01(金) 22:28:48
>>201
「あら ほんと?」
「『看板』と商品3つなら代金は『36万円』だけど」
「『40万円』くれるとは気前がいいわね」
「じゃあもし先々『看板』の『作り直し』をやるときは一回は無料にしといてあげるわ」

受け答えをしつつ、我堂はノートにロンパリが描き込んだ
『看板』のデザインイラストを覗きこむ。

「『看板』のデザインはこれならもんだいなく作れるわ」
「『ぼう』を『台』から外れるようにするのも多分だいじょうぶだと思う」
「がんじょうにしたいなら ざいしつは『スチール』にしたほうがいいかしらね」
「この形と大きさを『スチール』で作ると重さは『5kg』くらいになると思うわ」
「ちょっと重いかもしれなけど お兄さんだいじょうぶ?」
「『アルミ』で作れば『2kg』くらいまで軽くできるけど」
「でもそれだと強度は弱くなっちゃうわね」
「どっちがいいかしら?」

203ロンパリ? 『落伍人』:2015/05/01(金) 23:34:01
>>202

>「じゃあもし先々『看板』の『作り直し』をやるときは一回は無料にしといてあげるわ」

 gulululuu…

「助かノレ …ふゥんン……」

 説明を聞いたものの、ロンパリ男…… マンティコアが考えるに
『ぼう』と『台』を外れるようにするのは『解体』に多分含まれるだろうから
店主の彼女『我堂』の言葉に了承の意は胸に秘めない。まぁ、最も別々の用途で使う気も最初から薄い。
 スタンド、ソレを使う輩が大なり小なり馬鹿正直に看板を鈍器のように振るのを
受けようとする奴はほぼ居ないだろう。居たとして、所詮は脆弱な人間の肉体で扱う鈍器の威力を
容易く受け止めるパワーを持っているか、避ける敏捷性を持っているにきまってるのだから。

 だから、こう答える。

 「『アルミ』 夕゛な。看板部分の先端…枠組み、ッて言ゥノか? その部分だゲ
スチールなり何なり、当たればそこそこ肉を抉るか穿つ威力が持てりゃァ文句言わねェよ」

 マンティコアは振るう『素早さ』に主点を置く事に決めた。
全体的に重みがあれば壊れる危険も低くはなる。だが、死闘に身を投げれば遅かれ早かれ壊れる。
 ならば少しでも身軽なほうが良い。

 そう『店主』に注文付ける。

204我堂 蘭『マーチャンダイス』:2015/05/01(金) 23:54:00
>>203
「なるほど 『面板』がスチールで ほかのぶぶんはアルミということね」
「わかったわ では作成に入りましょう」

我堂はそう言うと、背後に置かれていた半開きのキャリーバッグの中から
『腕時計』を一つ取り出してロンパリの前に置いた。
四角い文字盤の、高級そうな雰囲気のある逸品だ。



「『マーチャンダイス』」
「『オープン』」


少女がそう呟くと、どこからともなくピアノクラシックの調べが聞こえてきた。
(店内BGM:ttps://www.youtube.com/watch?v=6p8NSd0Ykrk)
 

そして、地面に置かれた腕時計に小さな『値札』が出現した。
そこに記載されている額は――――『540,100円』。
(ttp://aoyamatokei.com/detail/aoth0000563.html)


「その腕時計をお兄さんの腕にはめてちょうだい」
「それで『看板』の作成条件が満たされるわ」

205ロンパリ? 『落伍人』:2015/05/02(土) 00:04:34
>>204

 大掛かりなピアノの旋律、そして腕時計と『値札』

感嘆の吐息でも漏らして反応した方が受ケも良ィんだ口ゥが・・・

 生憎 こちとらスタンドゴーグルは『白亜壮』でちょいと色々あって
汚れて使えねェのと、体がスタンド使いデもねェしナ。 
 だから馬鹿見たィに腕時計をリストカットの古傷がされた腕に嵌めるだけヨ。
まったく以て醜くて見るに耐えねェ身体だ。あァ 苛イラすノレ

 「こレでイぃノ力」

 腕時計を嵌めた手首を掲げつつ呟く。また低い唸り声が響いた。

206我堂 蘭『マーチャンダイス』:2015/05/02(土) 00:15:23
>>205
ロンパリは提示された腕時計を手首に装着した。


『バアァァァ――――z_____ン』


ではここで、我堂のスタンド能力がどのように機能したのか順を追って説明しよう。
我堂のスタンド、『マーチャンダイス』は一定の範囲に『店』を展開する能力である。
『店』の能力が展開された空間では、『店内BGM』が流れるとともに物品には全て『値札』が付き、
『値札』の付いた『商品』に対し、未精算での使用や破壊、店外持ち出しといった
『禁止事項』を行った相手には『罰金』を課し、『魂の借金』を負わせることが出来る。
そして『100万円』を超える『魂の借金』を背負わされた相手から、
『マーチャンダイス』は『看板』を作り『商標』を得ることが出来るのだ。
そしてロンパリが腕時計を装着したことで、禁止事項である『商品の未精算での使用』が成立した。
未精算での使用に対する『罰金』の規定額は、使用した商品の価格の二倍。
つまり『540,100円』の倍額の『1,080,200円』だ。
これによってロンパリは一瞬にして『100万円』を超える『魂の借金』を背負わされ、
「借金を課された!」「返済しないとマズイことになりそう!」といった感覚が生じることすらなく、
瞬く内に『看板』の作成段階へ達したのだった。


「……できたわ」

少女が呟くと、いつの間にか少女の傍らに
一台の『プリントメディアスタンド看板』が出現していた。
先ほどロンパリが提示した図のものと同じデザインだ。
(ttp://www.signmall.jp/item/13260012747.html)

そして、その『面板』にはデフォルメ化された『ロンパリ』の似姿が描かれていた。


「これでどうかしら?」
「だいたいイメージ通りに出来たと思うけど」
「手に持って使い心地をためしてみるといいわ」

207ロンパリ? 『落伍人』:2015/05/02(土) 00:33:51
>>206

 >バアァァァ――――z_____ン

 「   ―ほォ ・・・」

 突如、マンティコアの視界に出現する想像図の通りの看板。
マンティコアは本来、あまり素直に喜怒哀楽を示さず感心も稀だが
我堂、店主の類稀なる力と一連の流れには心から感心の一旦の呟きを示した。

 >「手に持って使い心地をためしてみるといいわ」

 その言葉に無言で歩み寄り グィ…と柄となる部分を片手で握る。
片手だと少し重みが未だ二の腕に伸し掛かる、更に片手を添えて両手で。

  ブン…ッ

 「……    ―マァマァ   うン…上等」

 上段に構え、軽く振るった手応えに縦に頷く。
正直な話、マンティコアからして『ロンパリの似図』と言うのは
どうも鼻につく そんな感覚も魂の一片には有ったが……。

 「中々、夕゛。まタ 頼むワ」


「あ卜 ヨ…何か商売以外で面白レぇ厄介事が有れば  乗ノレぜ」
 

               「―そンじャな」


 (    ――待っテろ      『刺青師』     )


    (必ず   ―マンティコアはてメぇの前に再度現れノレ
  そノ時こソ     其の時コそ……)


  少女『我堂』と一時のやり取りを終えた獣心は煉獄の憎悪の中に再び精神を戻す。
一つの『ロンパリ(戻ること亡き過去)』 ソの肖像の看板を携えながら。

208我堂 蘭『マーチャンダイス』:2015/05/02(土) 00:41:59
>>207
「ああ ちょっとちょっと」
「腕時計はちゃんと返してちょうだい」
「あと代金をまだもらってないわよ」

209ロンパリ? 『落伍人』:2015/05/02(土) 10:53:55
>>208(と、すみません)

 「ッ卜ト! そうダったな」

 我堂に言われると踵を返し、腕時計を外して渡す。


 「ンで…ほィ」

 そしてPCマネー『40万』を懐から出して、少女の手へと渡した。

210我堂 蘭『マーチャンダイス』:2015/05/02(土) 12:27:51
>>209
ロンパリから腕時計と『40万円』を受け取ると、
我堂はキャリーバッグの中から『小型プロペラ』と『扇子』と『小枝』を取り出し、ロンパリに手渡した。


「どうもありがとう」
「こんごともごひいきにね」


ロンパリ?『落伍人』⇨
『プリントメディアスタンド看板』×1
『携帯型プロペラヘッド』×1
『使い捨てエルドラド』×1
『ロンリー・ギャザリング』×1

以上を正規契約にて『購入』。所有権移転を完了。



我堂 蘭『マーチャンダイス』⇨商品売却により『40万円』獲得。

211錏葉九郎『ザ・シグマ』:2015/05/02(土) 23:30:48
ウロついている。

「(なんかまた銃とかぶっ放してくるやつウロついてねーのかな)」

とか考えながら、ウロついている。
まさに浮浪者だ。

212錏葉九郎『ザ・シグマ』:2015/05/06(水) 16:42:49
うろつくのを止めた。

213ウィルマ『メキシカン・スタンド・オフ』:2015/05/07(木) 23:44:12
「ああ……素晴らしいです。
 あの手つき、それにアキタ美人のような真っ白なお肌…
 ああァ…グレイト!ビューティホー!エクセレント!」

パンクな格好をしたメガネの外人の姉ちゃんが、
ショーウィンドウに飾られたトランペットを眺める黒人の少年のように、
うどん屋のガラス越しに行われている『うどん』の手打ち実演を眺めている。

214鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/05/08(金) 00:31:55
>>213

和服を身にまとった少年が町を歩いている。
特に目的もなくうろついているようだ。

(あ、出汁のええ匂い。今日はここですまそか。)

うどん屋の匂いに誘われ近付いていくと、そこに一人の女性の姿を見た。

(この町、異人さんが多いんやろか。ちゅうか、何をあんなに見つめて・・・・・・)

何を見ている確認するため、ちょっと近くまで行ってみよう。

215ウィルマ『メキシカン・スタンド・オフ』:2015/05/08(金) 00:37:35
>>214
『ガイジンさん』に近づく『鈴元』。

         「ハァハァ……」

『ガイジンさん』はクリーム色の髪の毛と灰色の瞳の白人さんで、
ダメージデニムにタンクトップ、赤ブチのメガネをかけ頭にサングラスを乗せている。
左肩から腕にかけて掘られた『白い拳銃』の『タトゥー』が中々にロックだ。

「た、たまらないです…」

頬を紅潮させおあずけされた犬みたいに
ガラス越しのうどんを食い入るようにみてるね。

216鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/05/08(金) 00:52:24
>>215

(あ、うどん捏ねてはるわ。こういうん結構ウケるんやねぇ。マグロの解体ではしゃぐ人やろか。)

実のところ鈴元はうどんの手打ちを生で見るのは初めてだ。
職人の手際のよさに惚れ惚れする。

(こんなに肌露出して・・・・・・日差し気にしてへんのやろか。)

(にしても、何をそんな興奮することがあるんやろ?)

「楽しいですか?」

声をかけてみる。笑顔を浮かべているが少しぎこちない。

鈴元は肩ほどまでの黒い癖毛で黒い瞳。
深い青の和服を着て和傘を差している。

217ウィルマ『メキシカン・スタンド・オフ』:2015/05/08(金) 00:59:17
>>216

         クルリッ

「は"い"ィ」

ヨダレをダラダラと垂らしながら、
鈴元へ振り返る外人のおねーちゃん。

「私、別に親日家でもなんでもないですけどォ〜、
 うどんだけは別ですねッ。
 休みの日は可愛いお洋服買いがてらウドン屋に行きますし、
 平日はもっぱら素うどんですよォ〜〜ジュルリ……」

「うどん職人ッてレッド・ツェッペリンやニルヴァーナよりも、
 ずっとずっと『ロック』してると思いませんかァ〜?
 その和装も『ロック』ですけど、うどん職人さんには叶いませんねぇ」

218鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/05/08(金) 01:06:20
>>217

(きれいな顔が台無しやわぁ。)

笑顔が引きつる。ヒいているというよりはビビっている。
少なくとも彼はうどんの手打ちでそんな状態にはなれない。

「はぁ、うどん、好きなんですねぇ。」

(なんやろ、最近テレビでやってるナントカ女子って奴やろか。にしては熱狂的。)

彼の思うナントカ女子は一過性の流行を好む女性を指す。
目の前の女性の情熱は一過性のそれとは考えにくい。
彼女の発言を聞いていてロックという言葉に引っ掛かりを覚える。

「ろっく?うどん職人がロックですか?」

219ウィルマ『メキシカン・スタンド・オフ』:2015/05/08(金) 01:15:05
>>218
「そうですよォ〜ッ」

ヨダレをダラダラと垂らしたまま話を続ける。
どうでもいいが偉い流暢な日本語だ。

「だッて身も蓋もない言い方をしますけど、
 ウドンって粉と水をこねただけの物じゃないですかァ〜。
 たかが粉に人生賭けちゃうんですよォ〜!
 でも、そんなたかが粉が、お汁と絡んで味のピラミット!
 それってなんていうか!凄いロックンロールじゃないですか!?

 最近はラーメンブームですけど、
 ラーメンなんて江戸時代から存在するうどんにとっては雑魚同然ですね!!!」

220鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/05/08(金) 01:27:52
>>219

(うわキツ。)

(ホンマに身も蓋もないわぁ。でも、職人ってそういうモンやんなぁ)

彼の実家は和菓子屋だ。彼の父も祖父もそのまた祖父も和菓子職人で兄も叔母や姉と手を組んで店を開いている。
彼女の言葉のすべてが理解できるわけではない。
しかしどこか納得、理解できる部分も彼にはある。

「あ、歴史があるモンのがエエっていうんは、分かります。」

鈴元は歴史と伝統を重んじる。もちろん時と場合にもよるが、基本的には歴史があるものを評価する。

「ちゅうか、それやったら店に入ったらどないです?そのうどん食べれるかもしれませんよ?」

221ウィルマ『メキシカン・スタンド・オフ』:2015/05/08(金) 01:33:21
>>220
「行きましょうッ!」

即答した。

「ここ三ヶ月毎食うどんを食べてるので、
 女子なのに痛風予備軍ッてどうしましょう…
 それにスタイル崩れたら…と思って
 せめて手打ちうどん眺めてお醤油の匂い嗅ぐだけ…なんて愚考でした!」

『鈴元』の手を取る。

「ありがとうございますッ!ここで会ったも何かの縁!!
 一緒に『禁断の果実』を食べましょう!!
 私は『ウィルマ・ワイズスター』!貴方のお名前は何ですか!?」

222鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/05/08(金) 01:42:17
>>221

「・・・・・・!」

急に手をとられ叫びそうになるのをこらえる。

「『鈴元』です。よろしゅうおねがいします。」

そうして二人はうどん屋の中に消えていった。

223太田垣良『ザ・サードマン』:2015/05/08(金) 23:55:28
「(人類の豊穣とは、どこから生まれるか)」
「(まず山、海。自然は僕らに恵みを与えてくれる。原初、人間はこれに『頼って』いた)」

「(だが…豊穣を生んだのは……文明だ。)」
「(豊かな水。その麓に穀物を作る。)」
「(社会が生まれる。技術が生まれる。流通が発生する)」
「(エジプト文明を見てみろ。山も海もねーのに、『ナイル川』の力を借りて『ピラミッド』を作りやがった)」

「(そして、幸は集まる)」

「(海、山、穀物。これを全制覇した幸。食の正三角形、いやピラミッドとは何だ)」




  「うどんだぁぁぁぁぁぁぁぁァァァァァァァァっ!!!!!!」


ウドン屋……いや、饂飩屋だ。
……こんな所に手打ち饂飩を売る店があるたぁ思わなんだ……

…入るしかないッスよね。自動ドアを通……通り……


 …引き戸じゃん…

224土川嵐『スロー・バーン』:2015/05/09(土) 00:08:09
>>223
メインストリートを横に逸れた細道をパトロール中…

今日は炭水化物の気分だ。
こう…ドカッとなにか食らいたい。

「おッ」
うどん屋あるじゃないか…うどん屋…
こんなところにうどん屋あったのか…
うん。ボロイ。なんか看板が色褪せている。
近所の人と『通』だけが入ってそうな感じの店だ。
うん。よし決めた。
今日の昼飯はここにしよ。





…なんかドアで引っかかっているショウネンがいるな…こういうの興が削がれるぞ…
イイ雰囲気が台無しだ…

「『ッチ』」

いいか少年、『通の』食事というものはな、入店する瞬間から始まっているのだよ…
少年の横を露骨に舌打ちしながら入店。
この少年に男の食べっぷりというものを見せてやろうとも…

225太田垣良『ザ・サードマン』:2015/05/09(土) 00:21:11
>>224
「…?」

 なんかおっさんが舌打ちしながら店に入って行ったぞ……
…若いやつがこーいう店に入るんじゃねェってことか…?

 まあいいや、こういう店で他人の事を気にしてメシを食うのは『オツではない』…。
舌打ちなんてもっての他だ。その点では、自分は既にオッサンに『勝利』している……



「あっハイ…おひとり様です…ハイ。」
「エっ……何」「席……開いて無いんスか?」

「『相席』?」
「ハイ…分かりました…」

…参ったな。……器のちっちゃいオッサンと相席になってしまったぞ。



おやおや…お冷が二人分運ばれてきた…
…さあオッサン、『どうする』?お冷をどう飲む?

「(ちなみに自分は『飲まない』ッス。腹が冷えてしまう。愚策だ……)」

226土川嵐『スロー・バーン』:2015/05/09(土) 00:39:36
>>225

「あッ、はい相席?イヤー全然構わんです!」
小さな店内だが…満席だ。これはアタリを引いたな…
そして少年と相席か…まあいい、俺はアタリを引いて機嫌がいい。座れよ。

おばちゃん――ココの主人の奥様だろうな――がお冷を運んできてくれた…
注文はあとで聞きにくるそうだ…


どうした…小僧、お冷あるぞ。飲まないのか。
飲まないのか…フン…小僧にしてはやるな…

だが…『甘い』。観察力が足りていない中級者にありがちなミスだ。

横にある『お茶』と『急須』と『保温ポット』を取って…
急須に茶を入れて…


テーブルに張られた『メニュー』を確認。
おお…『コレ』があるのか…


お茶を『お冷のグラスに』注ぐ。ぬるーい飲み物の完成だ。
食事前に水分を取らないと最初の一口目のインパクトが大きすぎて…
『饂飩に啜られるぞ』。

そろそろ奥さん呼ぼうかね。

227太田垣良『ザ・サードマン』:2015/05/09(土) 00:54:11
>>227

な…何…だと……

こ、こいつ、『飲みやがった』……どこまで先を見据えている?いったい何を食うつもりだ…!?

…いかん、取り乱した。俺は『食事』をしに来た…『勝負』はついでだ。


…落ち着こう。オッサンは何を食べようとしている?
水分を取ったという事は…おそらく汁気の少ないメニューだ。
そしておそらく『ガッツリ系』。身体の出来たオッサンだからな。


ならば、それを『潰す』。その選択肢を、相手のプライドごと。


「カレーうどん…悪くないなァ…『ガッツリ食べたい気分だしね』」
「おっ…ほうとうも有るのか…」



先制攻撃を仕掛けたので…そろそろ注文に入ろう

「スイマセェーン…」

店員さんを呼ぶ。

228土川嵐『スロー・バーン』:2015/05/09(土) 01:30:18
>>227

なッ、なにぃッーー!
 
   ほ、『ほうとう』!?ほうとうの名をしれっと口にしやがったぞ!


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『うどん』…『生地の喉越し』『コシ』『ツユ』の相性をいかに良くするか…
『職人の世界』、本来うどん作りとはそういうものだ…


ほうとうは違う、そこに『生地の旨み』と『汁と具材』といった!
『料理の世界』が入り込んでくる…

故に『うどんとしての複雑さ』が指数関数的に上昇する…
当然料理するのも難しいが…それ以上に『味わうのが難しい』。
相当に舌が冴えていなければ『複雑さ』を理解することができず…
初心者には『ボンヤリ』とした料理という感想を抱かれてしまう不遇なうどんだ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

  だからか…こいつ、だから『お茶』に手をださなかったのか…
  さっき俺は『一口目のインパクトに啜られる』といったが…

  『ほうとう』を食する際は!
  むしろその『一口目のインパクト』が店主の客に向けている意図を探る際の重要な手がかり!
  『お茶』を飲んでしまえば、『一口目』が薄れてしまい、
  最終的には『ほうとう』全体に対しての印象が薄れ…
  『なんかよくワカンナいなー…』という感想を喉に引っかかったまま完食し!
  その残念な気持ちのまま店をトボトボと後にする事となる…


この『ほうとう発言』は目の前の俺に対するジャブ!

『水なんか飲んで一口目を薄れさせる受け身な奴にゃ…』
    『うどんの本当の旨みなんぞ理解できるわけがねーぜ…』

そう言っているに違いないィ…



この坊主・・・『凄腕』だ。
舐めてかかっていればこちらが啜られる。


>「スイマセェーン…」

呼ばれたか…



「あッ、注文きまりました!」
「ぶっかけ二玉で!」

229太田垣良『ザ・サードマン』:2015/05/09(土) 01:48:48
>>228

このオッサン、…『ぶっかけ』だとな!?
クソっ、自分の当てが外れていた…!



「(『ぶっかけうどん』は『かけうどん』に比べ、ダシが少なく、そのぶん濃度が濃い…)」

「(だが、カレーうどん、ほうとうに比べ、『カロリーは少ない』!)」

「(最初から『流す』予定だったんだ…!観察不足だった…!)」

「(このオッサンは、腹を満たしに来たのではない……)」
「(うどんを『啜る』…!ただそのためだけにここにいるッ!!)」


なんて男だ。……このままでは負けは必至。なにか『策』を打たねば……!


「ざるそば……『一玉』」
                 「そして、  か き 揚 げ 丼 」


苦し紛れの一手……ッ!

230太田垣良『ザ・サードマン』:2015/05/09(土) 01:50:51
229 :太田垣良『ザ・サードマン』 :2015/05/09(土) 01:48:48
>>228

このオッサン、…『ぶっかけ』だとな!?
クソっ、自分の当てが外れていた…!



「(『ぶっかけうどん』は『かけうどん』に比べ、ダシが少なく、そのぶん濃度が濃い…)」

「(だが、カレーうどん、ほうとうに比べ、『カロリーは少ない』!)」

「(最初から『流す』予定だったんだ…!観察不足だった…!)」

「(このオッサンは、腹を満たしに来たのではない……)」
「(うどんを『啜る』…!ただそのためだけにここにいるッ!!)」


なんて男だ。……このままでは負けは必至。なにか『策』を打たねば……!


「ざるうどん……『一玉』」
                 「そして、  か き 揚 げ 丼 」


苦し紛れの一手……ッ!

231土川嵐『スロー・バーン』:2015/05/09(土) 02:16:24
>>230
ざ…ざる…!
それにかき揚げ丼!?


ざるまでならばまだ理解の余地はある…
ざるならば繊細な『麺単体の出来』と『麺とツユの相性』を、事細かに味わうことができる…上に、
気が利いた店ならば『ざる専用に調整されたツユ』を味わうこともできる…

提供の仕方が雑だと味が落ちてしまうため、店としても気を遣うメニュー…

(店主のメニューへの心配りを直に味わうことができるということで、コレしか食べないうどん通もいるそうだ…!)


俺はこの食い方、麺が冷えてしまうからあまり好きではないがな…


しかし…『かき揚げ丼』!?
何故だ…?油の多いこのメニューは、特に『一口目のインパクト』が大きい。
本来ならばお茶などで口を『コーティング&ウォーミング』してから食すもののはず…基本技術だ。
しかしこの小僧はソレを行っていない。

何を考えている…?


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

と考えている間にだいぶ時間が経った。

232太田垣良『ザ・サードマン』:2015/05/09(土) 21:48:46
>>231
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「オマチドーサマデース」

「ザルウドン ノカタドーゾ」
「ブッカケウドン ノカタドーゾ」

ディーラー    カード 
お店の人がご注文の品を配る。


太田垣は…太田垣は。

           ヒット
「……すいません……追加で」
                「『モツ煮』」「……お願いします」


そして、悠々とかき揚げ丼を齧り始める……


「(思いついた………起死回生の…策!)」
「(ふたつのバランスがとれていないのなら……もう一個『点』を置けばいい…!)」

「(三つだ……三角食べ……食の三権分立……黄金ピラミッド…!)」

「(『モツ煮』は…作り置き料理…頼めばスグくる)」
「(それまでに油で舌をコーティングし…腹を満たす!)」
「(『モツ煮』の渋味を抑え、ガッつくのも抑えるために……)」

233土川嵐『スロー・バーン』:2015/05/10(日) 00:51:33
>>232

>「ブッカケウドン ノカタドーゾ」

「ハイ!どーもデス!頂きます!」

きたきたぶっかけだ、ぶっかけうどんだ…



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ぶっかけうどんは…ツユや食べ方の性質的には、小僧が頼んだ『ざるうどん』に近しいものがあるが…
ある点において決定的な違いがある、『麺の処理』だ!


  『ざる』は提供の方法上、麺がゆるくなる事を防ぐために『いったん冷水に麺を通し』、
   麺に清らかな『喉越し』と『力強いコシ』をあたえる…与えるのだが…


 この『冷水に通す』というのがマズイ。『通』的には実にマズイ。
 この処理によって生まれる麺…一見スバらしい性質だ。
 しかし…コレ、逆に『単調』かつ『無個性的』なのだ。
 どういうことかって?いやつまり、『どの店で食っても同じような感じ』なのだ。
 
 極端な事を言うようだが、ぶっちゃけ素人が初めて打った麺でも、
 清らかな四国の小川の冷水にザパッとやっちゃえば、『コシと喉越し』なんて味わえてしまうのだ…



その点ぶっかけうどんは!『釜から上げたら』『そのまま丼にドボン』!
ありのままの麺の『生地の感触と香りと味』を味わえるのだよ!
生地の出来に関しては、素人の手打ちと職人のそれは素人でもわかるほど決定的に違うからな…

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

ククク…なにやら妙な注文を取っているようだが…
この勝負、残念ながら勝負は決まったな…私の勝ちだッ!

いただきまーす!

『パッキ』←割りばしを割る音

『ズルズルーーーー!ズルズルズルーーーーーーー!』

『…』



あれ?この麺冷やされてね…?
…え待って!?もしかしてこの店『ぶっかけも冷やしちゃう系の店』なのッ!?

ま…不味い!俺の優勢が一気に崩された!まさかこの小僧!ここまで計算にッ!?


な、ならば俺は…最終手段だ!
つ、次に奥さんが『もつ煮』を持ってきたときに…『アレを頼むしかない』!!

234ようこそ、名無しの世界へ…:2015/05/20(水) 23:55:40
>>232-233

――その後、この勝負がどうなったのかは二人のみぞ知る。

235稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』:2015/05/20(水) 23:58:13

               ――メインストリート   


 (まじだるい……けど……しゃーないよな……
            ……おばあちゃんの言うことだし……)

お使いなのだ。
いつも通り、青メガネ。長い黒髪はツインテールに。瞳は桜色。人形の様な少女。

                           ……服装が、明らかな寝間着でなければもっとよかったのだが。


(……まあ、僕も得するし……な。)


金は四千円渡された。お釣りがそのまま恋姫の小遣いになる……
目的の品は、いくつかあるが……まずは何からにしようか。とりあえず歩く。

236鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/05/21(木) 00:32:48
>>235

「買い過ぎたかも知らん。」

和服を着た小柄な少年が呟く。
片手に買い物袋、もう片方の手に和傘を握っている。
袋はもう入らないだろうというくらいの大きさになっている。

「お菓子買うにしても限度があるで。」

袋の中の商品は買ってこいと頼まれたものが主だ。
一応、彼個人で食べるために買った物もあるが
基本は家族や同居人に出すためのもので、彼の好みでないものもある。

「いや、寝間着?まぁ、若い人は何でも似合いはるし……」

目の前に一人の少女がいることに気づいた。
別に服装についてあれこれと口出すつもりはない。

「え?あの人、もしかして……」

彼女のことを知っているような気がする。
確認のために彼女から目を離さず歩こう。

237稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』:2015/05/21(木) 00:48:52
>>236


「ん……!?」


      (なんだあいつ……和服? なんかのコスか……? 刀とか……?
                   なんかイベあんのか…… えひ、僕が情弱か・・・?)


――と、目線がその手の菓子に向いた。
買い物リストの一つは『せんべい』だ。……恋姫と、祖母の好物。和装と合わせ、それを連想する。

             ――次に、視線に気づいた。

     「……」

              「……ん……」

(じろじろじろじろ……
      ……めっちゃガン見してやんの……僕に夢中かよ……)

陰気な笑みを浮かべる。
……鈴元が恋姫を知っていても、何ら違和感はない。『本来は』同級生のはずの学年で――

      
    「……ステージ上がったつもりは、ないんだがな……」
 
                「えひ」      「……なんか用?」

                     ――なおかつ、彼女はアイドルだから。

238鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/05/21(木) 01:01:51
>>237

(あ、笑うてはる。笑い返そ。)

にこりと優しい笑顔を浮かべる。
思考と行動がほぼ同時であった。
少なくとも陰気、とは思っていないようだ。

>「……なんか用?」

「あ!あんさん、その」

少し声が大きくなっていたことに気づき、慌ててボリュームを落とす。
内緒話でもするかのような小さな声で尋ねた。

「『アイドル』の方よねぇ?その、ファンやねん。その兄が……」

鈴元は狐につままれた顔をしていることだろう。
アイドルと会うとは思っていないだろうし、よしんば会ってもそんな格好をしているなど考えないからだ。

239稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』:2015/05/21(木) 01:21:18
>>238

          (……愛想笑い……? 
            ……まじのファンじゃないっぽいな……雰囲気的に考えて……)

恋姫のファンは愛想が悪いか極端にいいのが多い。
鈴元の様な反応は珍しい……いるにはいるが。

        ――ともかく。


「まあ……そう、ジョブはアイドル……今日はオフだから遊び人だけど……」

              「……えひひ。
               お前の兄ちゃんに『いつも応援ありがとな』って伝えといて……?」

オフとはいえ、ファンをちらつかせられると痛い。
もっとも、基本、無断でサインとかはしない……不公平になりかねないから。


「……んで、あれだ……なぜに和服なの……?
       ……えひ。どうでもいいことではあるけども……コス? 『刀のやつ』とか……?」

              (……っても帯刀とかしてないしな……趣味か……?)

回答のついでに、気になることは聞いてみた。
そちらは今質問して、答えてもらったばかりの身。答えざるを得まい……

240鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/05/21(木) 01:33:39
>>239

>「まあ……そう、ジョブはアイドル……今日はオフだから遊び人だけど……」

「あぁ、そうなんですかぁ。」
(この事、お兄ちゃんには言わんとこ。)

兄を傷つけたくない鈴元である。
さすがに休み(それが貴重かどうかは鈴元は知らないが)のアイドルにサインをねだったりはしない。
写真やサインは公式の場のみでなんとかするべきだ、と兄に言われている。
もしサインでも貰おうものなら殴り飛ばされるだろう。

>「……んで、あれだ……なぜに和服なの……?
       ……えひ。どうでもいいことではあるけども……コス? 『刀のやつ』とか……?」

「え、あぁ。私服ですわ。『刀のやつ』はあんまり知らへんけど。」

「昔似合うって言うてもろてねぇ、それから学校のとき以外ずっと着てるんです。」

嬉しそうに話す鈴元。
先ほどのような愛想笑いではなく本心からの笑みを浮かべている。

「やっぱり珍しいですか?皆洋服着てはりますもんねぇ。」

別に和服だから洋服だからという論争がしたいわけではないが
そういう風に聞かれると少し気になってしまうのだろう。

241稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』:2015/05/21(木) 01:48:32
>>240

「……えひ。
伝言、頼んだからな……よろしく……」 

            「……私服? ……えひ、まじ……
                  ……まあ、僕も人のことは言えんが……」

オフとかアイドル話はともかく――私服発言にやや驚く恋姫。
いくら恋姫でもいつもこんな寝間着みたいな服ではない。


「……まあ、かなりレアだわな……常識的に考えて。
               …………コスだと思ったくらいだし……えひ。」

               「……まあいんじゃね? 似合うなら……」

――と、その時恋姫は思い出した。
雑談に花を咲かすのもまあいいのだが、今日の恋姫はお使いなのだ。

「それで……そのお菓子さぁ……どこで売ってたの……?
               ……安売りだから買い占めたとか……?」

とりあえずターゲットはせんべえはじめ、お菓子。
ケーキとかマカロンとか、そーいうスイーツではなく……だ。

242鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/05/21(木) 02:01:24
>>241

「あぁ、伝えときますぅ。」

ここで嫌だ、というような人間ではない。

「じょ、常識的?」

(えっと、ネット界隈の用語かなぁ?非常識っちゅう分けではないやんなぁ。)

一瞬面食らうが、気を取り直す。
ネットスラングに明るくはないが、わざわざ意味を聞いて話の腰を折るのは嫌なのだろう。

「え、これですかぁ?そこの、なんちゅうたらエエんやろ。スーパーと駄菓子屋の中間みたいなトコですわ。
 ……安売り、ではないですけど、品揃えエエし安いしでよく利用させてもらってますぅ。」

(まぁ、うちのお菓子のほうが美味しいっていう自負はあるけどねぇ。)

袋を持ち上げて説明する。
若干腕が震えている気がするのはきっと気のせいである。

243稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』:2015/05/21(木) 02:18:51
>>242

「……世間一般様で、和服は珍しいよな……ってこと。
                言わせんなよ恥ずかしい……」

      「……」

      「ホントに恥ずいんじゃなくてな……?」


お察しの通りネットスラング、というかテンプレートか。
知らない方が健全かもだし、恋姫もこれくらいで、腰を折られるつもりは……ない。

「まあそれはいいや……えひ。」

       「ふぅん……安いのは、いいな……
        んじゃ、煎餅……あと柏餅は……そこで買うことにしよ。…………情報ありがとな、えひ。」

ともかく、買い物が目的なのだ。
最終的にはスーパーで買うつもりではあったが、これは――思わぬ収穫だ。

「……んじゃ、ばい。」

このまま止められないなら……………去るだろう、ふつうに。

244鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/05/21(木) 02:30:19
>>243

「やったらええですけどぉ。」

苦笑いを浮かべる。
無知を晒したようで気恥ずかしい。

>煎餅……あと柏餅

(今、なんて言うた?)  (今『和菓子』の話したん?)

彼の目の色が変わる。
彼女が和菓子屋ではなくスーパーと駄菓子屋の間に存在しているような
中途半端な店でそれらを買うことを防がねばならぬ。
そう思ったのだ。

>「……んじゃ、ばい。」

「ちょい待ちぃ!」

反射的に去ろうとする彼女の腕に触れた。
持っていた和傘が地面に落ち、くるくると転がった。

「和菓子やったらもっとエエとこあんねよ。ちょっとついて来て貰えるやろかぁ?」

嫌がるようならそのまま好きにしてもらう。
ただ興味があるのなら実家の和菓子屋へと連れて行く。

245稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』:2015/05/21(木) 10:24:42
>>243

「……まあ、うん……あんま気にすんなし……」

本格的に、去ろうとした。

                  ……ピタ。

       「ん……!!」

               バッ!

……ところで、手に触れられ、止められた。 
突然の接触に、すぐさま振り向く……が、警戒は必要なさそうだ、と気づく。

「……えひ。なんだよ急に……おさわりNGなんだけど……このご時世危ないし……
                        …………でも、まあ、そうだな……おまえ和菓子詳しそうだし……」

                「……んじゃ……誘われてみるか。
                 ……えひ、変なとこ連れ込もうとしたら……ピチュらせるから。」

――ということで、恋姫は着いていくことにしたのだ。

「スキャンダルは困るからな……アイドル的に考えて。」

         ……仮に妙なところに連れ込まれそうになっても、対抗策はある。
         恋姫はアイドルでゲーマーで……『もうひとつ』あるから。

246鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/05/21(木) 23:02:12
>>245

「あ、えらいすんません。」

頭を下げて平謝りする鈴元。
その顔に先ほどのような強さはなく、少し頼りない雰囲気があるだけだ。

「詳しいっちゅうかウチが和菓子屋なんですけどねぇ。」

空いている手で和傘を拾って彼女と向きなおす。
相手の目を見て話す。

「怪しないですよぉ。ちゃんとした店ですぅ。」

家に連れ込む、という表現だと怪しい。
が、そのことは今問題ではない。

「はいはい。スキャンダル厳禁。気安く触りもしませんわぁ。」

「じゃ、行きますしょか。」

けらけらと愉快そうに笑い、歩みを進める。
ついてきてくれ、ということだろう。
幸い今いる場所と彼の実家はそこまで遠くない。
しばらく歩けば『鈴眼』と看板がかかった和菓子屋に着くだろう。

247稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』:2015/05/21(木) 23:32:40
>>246

「……えひ、別にいいよ。
       それこそオフだし…………」

                  「ま、アイドル抜きでも僕にはノータッチがいい……のはわかってんのな。
                                 ……えひひ、んじゃ、そういうわけで…………」

恋姫の容姿は、背の低さも合わさってまさしく『犯罪的』だ。

     「……行くか……えひ。」

陰気に笑いつつ、鈴元の後に続く。
……しばらく歩くと、看板が見えてきた。


「……すずめ? えひ、いいネーミング……てか、まじで和菓子屋なのな。
                ……ちょい疑ってた。ごめんな……」

などと、後ろから鈴元に声をかける。

「……ここ、ふつうのせんべいもある……?
             ……甘いせんべいとかは勘弁なんだけど……」

砂糖がびっしりの奴とか。

248鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/05/21(木) 23:52:47
>>247

「すず、め?あ。いや。その、言いにくいんですやけどぉ『すずまなこ』っていうんやわ。」

『鈴眼』は丸くて大きな目だ。
彼もこの店の子供でなければ読めなかっただろう。
馴染みのある言葉とはいえない。

「ちゅうか、疑っとったんですか。まぁ、初対面やし、しゃあないですけど。」

特に不快感を示すわけでもなく、まぁそうだよね、といった感じだ。
今の自分が相手にとってそのぐらいの存在なのだと確かめているだけである。

「あぁ、ウチは大抵の和菓子があると思うてもろて、エエよ。」

饅頭があるけどおかきもあるよ。

「さぁ、いらっしゃいませ。」

傘を閉じ、引き戸を開けて中に入るように促す。
白を基調とした清潔感のある内装だ。
お目当てのものの場所へ鈴元が案内してくれるだろう。

249稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』:2015/05/22(金) 00:07:24
>>248

                    「……あそ……」

ちょっと落胆した。
……意味がある言葉だと思っていないからだ。

「……まあ、タイミング良すぎだし……トラップかもなってな……
                            ……んじゃ、お邪魔します……」

恋姫も騙されてひどい目にあったことは人並みにある。
……上手い話には、たいてい、裏ってものがあるのだ。

(今回はなかったけどな……疑わない方がやばいだろ、常識的に考えて……)

                とりあえず店内に入り、見渡す――

「……かしわ餅が欲しいんだけど……」

                 「……それか、なんか季節のおすすめとか……ある?」

いろいろあって目移りするので、聞いてみることにした。

250鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/05/22(金) 00:23:59
>>249

(僕もおんなじ状況やったら警戒するわぁ。)

なんだかんだいって物騒な世の中だ。
警戒するにこしたことはない。

「柏餅はレジ周りの場所に。季節のモンですかぁ。」

ぽりぽりと頭を掻いて考える。

「水羊羹とかワラビ餅はどないでっしゃろ。これから暑ぅなりますから。ひんやりしたんはオススメです。」

季節のものは季節のものでひとまとめにしてあるので、その場所へ案内する。
他にはパック詰めされたワラビ餅や葛饅頭などが綺麗に置かれている。

「どないしはります?どれも味と質を保証しますけど。」

251稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』:2015/05/22(金) 00:41:28
>>250

   「……ん……
    じゃあ、わらびもちだな……」

                 「ドロ甘くないし……僕でも食べやすいから……えひ。」

というわけで、お買い上げだ。
まあ一応、かしわ餅も買っておくことにする。妹みたいなのもいるし。

「……」

「んで、本題……なんだけど……」 

            辺りを一回見まわし、そのあと耳打ちするように顔を寄せて――

「……例のブツ……あるぅ……?」

妖しく、甘い声で、そうささやいた。
                           「……」

                           「……えひ、『七味せんべい』のことなんだけど……」

252鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/05/22(金) 01:08:26
>>251

「あぁ、甘いん苦手ですか。」

彼は胸焼けを起こしそうなモノすら平然と食べてしまう男だ。
その部分は相容れないだろう。
相容れる必要も別にないのだが。

「本題て……」

(和菓子買う以外になんかあるんかな?)

和菓子屋で和菓子を買う以外になにがあるのだろうか。
顔は笑っているが皆目見当もつかない顔を腹の中でしている。

>「……例のブツ……あるぅ……?」

ゾクッ

背筋に何かが走った。それが何かはわからないが、鈴元は一瞬にして外面を剥がされたのは事実だ。
腰砕けになり、思わず後ろの棚に手をついていた。
店員がしていい姿勢ではない。

「七味?あぁ、あります……けど。」

(これが……『アイドル』?)

何とか持ち直し、お目当ての商品の場所まで誘導する。
しばらく考えた後、恐る恐る切り出した。

「あの、関係ないんですけど。」

「……ミスコンとか興味あります?」

253稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』:2015/05/22(金) 01:21:40
>>252

「無理っつーか……嫌い。普通に……」
 
           「マカロンとか」

                    「スイーツ(笑)みたいなの……うげぇってなるな。」

反発心もあるが――純粋に好みでもある。
甘さを信仰する趣味は恋姫にはない……


      「……えひ。」

「ちょっと、からかった……ごめんな。
        ……とりあえず、七味……二袋くらい行くか……」 

陰気な微笑みには、先ほどの様な――妖しさはなかった。
ただの引きこもり少女の陰気な笑みだった。

「……」

         「……ミスコン? 
          ……初耳だな……えひ。僕情弱おつ……」

「……どこで誰がやんの……?」

食いついた。興味はあるのだ。

254鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/05/22(金) 01:38:27
>>253

「あぁ、さいですか。」

まぁ、それも個性だろうなと心の中でつぶやく。
別に反社会的な思想でもないのだ、そのぐらい平然と受け入れられる。

「は、ははは。」

(なんやろ、独特の雰囲気があんなぁ。)

彼の身内にはいないタイプだ。
どうも相手のペースに載せられている気がしてならない。

「これですわぁ。」

懐から一枚のチラシを取り出した。
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1395590726/581-582

彼は金言部の部長からミスコンの参加者を誘うように言われている。
どちらかといえば使命感よりも出場しているところが見たいから言っているが。

「自分の宣伝にもなるし、エエとこいける思うねんけど、どうやろぉ?」

「一応ウチの店も協賛してて、優勝したら商品券も出るんやわぁ。」

つらつらと流れるように説明する。
店員として培った技術だ。

255稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』:2015/05/22(金) 01:51:22
>>254

「まあ、和菓子は……ましかな。ドロ甘っての少ないし……」

と、そこにチラシが渡され、受け取って一通り見る。
                        「……ん。サンクス……
                                       ……『金言部』?」

                        「……部活? サークル? 
                                   ……リア充っぽいな、えひひ。」

「んで……なあこれ、会場……どこ?」

恋姫としては――学園に足を踏み入れたくない。
秋映学生だらけのイベントなら、それもごめんだ。


               (……まあ、仕事ってことになるかもだが……それでも……)


「……出る分には出るかもだが……
      ……まああれだ、アイドルなら勝って当然みたいな空気はやだな……えひ。」


とりあえず、反対ではない。
アイドルとしてのアピールチャンスとしては、この上なかろう……

256鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/05/22(金) 02:16:03
>>255

>『金言部』?

「僕、そこの部員なんですわ。なんちゅうか部長が変な人でねぇ。」

思いつきでこんなイベントを行うのだから変人で間違いない。
でなければ典型的な金持ち像の持ち主だと言える。
彼には無い発想力と行動力だ。だからこそ、同じ部に入ったのだ。

>「んで……なあこれ、会場……どこ?」

「多分季節とか部長の性格とかから考えて……砂浜に特設ステージとか作るんやと思いますわ。」

金に物を言わせるならとにかく派手にやるだろう。

>アイドルなら勝って当然みたいな空気はやだな

(案外自信家?や、自分がそういう立場って理解してんのやね。)

苦笑いだ。さすがに負けるとは言わないし、言う勇気も無い。
プロフェッショナル相手に失礼だからだ。

「結構かいらしい人もおるみたいやし。
 案外素人さんが優勝したりっていうんもありえる話ですけど。」

「正直な話、あんさんが出てるとこ見たいんです。
        肩書きや無くて実力で勝つあんさんが見たいんや。」

「出てもらえんかなぁ?」

頭を下げてお願いする。
無理強いなど出来るはずも無い。
相手の返答を待つことしかしない。

257稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』:2015/05/22(金) 10:55:25
>>256

「ふぅん……部活なのか……部活でステージっておま……」

            (……行動力半端ないな……つか予算どんだけだよ……まじか……?
             ……お手製ステージみたいなのかな……えひ、なんか青春っぽいな……)

疑問は沸いて出る。
沸いて出るが……ウソって空気でもない。

                     ――それに、世の中にはもっとありえないことだってある。

(……まぁ、学園じゃないなら……ありだな。学生だらけにはならんだろ……
                事務所も……僕のことアピれるわけだから、OK出る……はず……)

とりあえず、参加してみよう。恋姫はそうすることに決めた。
悪いことには……多分ならないだろう、という確信があった。

「……しょうがないな……いいよ。
          ……出てやんよ。ミスコン……えひひ、そこまで言われちゃな……」

そう言いつつ、予定通り、七味せんべいを二袋取る。

「……んじゃ、そろそろお会計を一つ……」

                        (ちなみに恋姫が言いたかったのは……
                         『アイドルという肩書があれば当然勝てるのでは?』ということではない。
                         『アイドルは勝って当然、素人に負けたら恥みたいな空気は嫌だぞ』――だ。)

258鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/05/22(金) 23:19:58
>>257

「部長がお金持ちで……」

いくら財力があるといっても彼女個人の金ではないと思うのだが
部長本人にその件について聞くつもりは無い。

今重要なのは、彼女が出てくれるかどうか、それだけなのだ。

>……出てやんよ。ミスコン

「ホンマに?おおきに。」

「本番楽しみにしてますわぁ。」

愛想笑いではない、本心からの笑顔を見せた。
それだけ彼女の出場が嬉しいのだろう。
もしかしたら先の感覚をまた味わえるのかとも考えているのかもしれない。

「あ、お会計こちらになります。」

レジまで案内してくれるだろう。
後は会計を済ませればここでの買い物は終了だ。

259稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』:2015/05/22(金) 23:41:23
>>258

「……えひ……ま、がっかりはさせない……
               ……僕はみんなのお姫さま、こいひめだからな。」

陰気に笑み、代金を払った。
……そして、商品(わらび餅、かしわ餅、七味せんべい)を受け取り……

              「んじゃ……また。
               ……スカウト、がんば……えひ。」

もう一度、アイドルっぽく笑い、鈴元に背を向け、店を去った。
この後も買い物をして、あまったお金は、趣味に――ゲーセンにお布施するのだ。

260鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/05/22(金) 23:47:36
>>259

「はぁい。また会場でぇ。」

深々と礼をし、彼女を見送る。

(かいらしいっちゅうか、なんやろ。エエ顔してはったな。)

なんとなく、兄が彼女に熱を挙げる理由が分かった気がする。

(まぁ、僕にはまだ早い趣味やねぇ。)

けらけらと一人笑い、店の中へと消えていった。

261朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2015/05/24(日) 15:21:31
「治った」
誰に対して言うわけでもなく、涙音はつぶやく。
とりあえず十分な睡眠を取った。

「ふー、今日から改めて頑張るぞ!色々と!」
と、意気込んだ所で

 シ
    ュ
       ッ !

ドゴォ!
「ぶぐふっ!!」
野球ボールがまるで吸い込まれるように鳩尾へと突き刺さってきた

「ぬううううう…歓迎されすぎじゃないですかこのクソがっ…!」

262朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2015/05/25(月) 00:01:06
「…病院行くわ、もう…」
お腹を押さえながら病院へUターンし、その場を去った。

263鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/05/26(火) 01:34:53
和服を着た一人の少年が店の前に立っている。
店には『鈴眼』と看板がかけてある。
彼の叔母達が経営しており、彼自身ここで店員として働いている。
今日は店番はしなくてもいいのだが店の前の掃除を頼まれたのだ。

それともう一つ、頼まれたことがある。
ミスコンのチラシ(ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1395590726/581-582)張りだ。
協賛となったこともあり、宣伝しておこうとなったのだ。
店の雰囲気が壊れると鈴元は姉達に言ったが断られてしまった。

(僕に張らせるちゅうんが意地悪いよなぁ。)

適当に張ってもいいのだが、店の入り口が美しくないのは好かない。
まじめにチラシを張っていく。

突然風が吹いた。
とても強い風で彼の持っているチラシは飛ばされてしまった。

「もう、嫌んなるわ。」

取りに行くのが億劫だ。

264東郷 日向『エイジ・オブ・インパクト』:2015/05/27(水) 00:16:59
突然風が吹いた。

    ペラ  ラ
       ラ  ララ

すると何か紙のようなものが何枚かこちらに向かって飛んで来た。

そちらの方に視線をやると、和服を着た少年が憂いを帯びた瞳でその『紙』を追っている。


(アレは彼の―――スタンドは―――私なら――見え―もう!)


    ス    
      パ   
        パ
          シッ


得たばかりのスタンド『エイジ・オブ・インパクト』で頭上を通り越そうとした『紙』たちを素早く捕まえた。


(彼は見ただろうか?いや、それよりも視えただろうか・・・・・・?
 まあ、どうであれきっと大丈夫だ。私はこれをさっさと彼に渡して立ち去ればいい。
 少なくとも迷惑では無いはず・・・・・・)


「これ、君の?」


集めた『紙』を、今どき祭や式典でもないのに和服を着ている華奢で上品な印象の少年に手渡す。


(ミスコン・・・・・・?)

265鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/05/27(水) 00:33:25
>>264

正直チラシを拾わなくても怒られはしないだろう。
自然現象で起きたことだ。誰が彼を責めるだろうか。
さすがに拾いに行く動きだけでもした方がいいかもしれない。
それに、スカウトを頑張っている男が
イベントのチラシを雑に扱うというのも好かないことだ。

> ス    
      パ   
        パ
          シッ

(ん?今なんか『見えた』?)

宙を舞う紙を全て捕らえた。
只者ではない。というか『一般人』ではない。
スタンド使い、鈴元の頭にそんな言葉が浮かんだ。

(ちょっと試してみよかなぁ。)

背後に自身のスタンド、『ザ・ギャザリング』を発現させる。
本当にスタンド使いなら視認できるはずだ。

>「これ、君の?」

「うん。ありがとぉ。」

礼をして紙を受け取る。
スタンドは出したままだ。

「僕のっちゅうか皆の?あ、お礼さしてもろてエエやろかぁ?」

266東郷 日向『エイジ・オブ・インパクト』:2015/05/27(水) 00:50:07
>>265
(『スタンド』!!

 まさかよりによって彼が『スタンド使い』だとは・・・・・・!)


「いやいいよお礼だなんて、そんな、ねえ」


(意図はよくわからないけど、このタイミングで『スタンド』を出したということは、『視られた』ということだろう。

 誤魔化しは効かない、か・・・・・・)


「それにしても君もスタンド使いとは驚いた。私が取らなくても良かったかな?」

267鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/05/27(水) 01:01:51
>>266

「別に怪しいことせんよぉ。和菓子でもご馳走しよかなぁて思ただけやからぁ。」

「まぁ、あんさんがエエっちゅうんやったらエエけどねぇ。」

甘いものが嫌いとかそういう場合もある。
食べれば虜に出来る、とは思っているが無理強いする必要も無い。
それに彼が作っているわけではないので
大きな口を利くのもなんとなく憚られる。

「ん?あぁ、やっぱり『見える』んやねぇ。」

スタンドを消す。確認は取れた。役目は終わった。
別に確認する必要も無いが、気になったから出しただけだ。

「え?いや、取ってもろて正解やったよぉ。」

「ほとんど人間と同じやからねぇ。」

射程距離や能力といった特徴はあるが、基本的な能力は人間と同じだと
鈴元は考えている。
自分で行ってもスタンドが行っても同じなら自分で行く。
それはスタンドを見ることが出来ない一般人への配慮でもあった。
宙に浮くチラシが和服の少年の手元に戻ってくるという状況は
なかなかにシュールだから。

「まぁ、やからといって不満ちゅうわけでもないけど。」

チラシが折れ曲がっていないか確認しよう。
曲がったものを張っては美しくないからね。

268東郷 日向『エイジ・オブ・インパクト』:2015/05/27(水) 01:18:28
>>267
「和菓子・・・・・・?あっ」



今まで気づかなかったが、ここは和菓子屋の目の前だった。
      ・ ・ ・
『鈴眼』、すずめだろうか。

ということはこの現代日本にはおよそ不似合いな和服少年は――


「もしかして君はここの?」

269鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/05/27(水) 01:26:59
>>268

「ん?あぁ、そうか。えっと、鈴元 涼いいますぅ。ここ『鈴眼(すずまなこ)』で働いてるんですわぁ。」

チラシに折り目は入っていない。張っても問題はない。
ただ張るのは後だ。
作業しながら話すのは目の前の女性に失礼だろう。

「味、質、両方保証しますぅ。」

「よろしければご贔屓にぃ。」

にっこり笑う。
柔らかい。優しげな微笑だ。
肩まで伸びた癖毛が風によって揺れている。
ただチラシは飛ばない。しっかりと握っているからだ。

「あ、もしかして来たことあったりしはります?」

270東郷 日向『エイジ・オブ・インパクト』:2015/05/27(水) 01:50:31
>>269
「『すずまなこ』って読むのかあ。あ、私は東郷 日向。よろしく、でいいのかな?」


日向は自然と名乗り返していた。

彼の柔らかい微笑みにすこしはにかんでしまう。

身にまとう和服も浮いている感じはなく、全体的に、そう、『涼しげ』な少年だった。


「ここはよく通るけど、来たことはないかな。和菓子とか食べたことないし・・・

 ・・・あ、たい焼きは和菓子に入るのかな?」

271鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/05/27(水) 02:01:03
>>270

「あぁ、みぃんな最初はすずめとか読んでまうみたいやねぇ。」

けらけらと笑って言う。
店員として働いているとき何度か間違えられている。
嫌味を言うほどのことでもないし、怒ることでもない。

「東郷さんね。よろしゅうおねがいしますぅ。」

「たい焼きぃ?入るぅ思うよぉ。今あったかなぁ。」

たい焼きは回転焼きなどと共に提供する時間を決めている商品である。
時間によってはそもそも商品が無く、売り切れてる可能性も十二分にある。

「見てみますぅ?あったらご馳走しますよぉ?」

柔らかい笑みのまま誘う。
断られたらはいそうですか、と引き下がる。

「エエんやったらエエけどぉ。チラシの事もあるし。」

恩はキチンと返す。それが彼にとっての礼儀だ。
真心には真心で答える、そういう男だ。

272東郷 日向『エイジ・オブ・インパクト』:2015/05/27(水) 02:08:19
>>271
「じゃあ、あったらご馳走になろうかな」



彼への警戒心はもはや消えていた。

恩返しを受けるのも一つの礼儀、彼の申し出を受け入れた。

あとたい焼き食べたい。

思春期の胃袋は奈落に繋がっているのだ。

273鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/05/27(水) 02:17:14
>>272

「はぁい。じゃあどうぞぉ。」

引き戸を開け、彼女を店内に招き入れる。
白を基調とした清潔感のある空間だ。

「あ、あっちで飲食出来るからそこで待ってて貰えますぅ?」

指差した方向にはテーブルと椅子がいくつか置いてあった。
いずれ改装する予定の飲食スペースだ。

「お姉ちゃん。たい焼きある?」
                                「あるけど。また女の人連れこんだん?」

「言い方悪いわぁ。
 ある分はカスタードと、あんこと白餡?」
                                「一個ずつでエエ?」

「うん。後お茶もお願い。」
                                「自分でいれ。あと、御代は涼のお小遣いから引いとくから。」


たい焼きを持ってくるまで少し時間がかかるだろう。
店内を歩くのもいいし。飲食スペースで待っているのもいいだろう。
気になった商品があるなら追加注文も……

274東郷 日向『エイジ・オブ・インパクト』:2015/05/27(水) 02:33:54
>>273
言われた通り、飲食スペースの適当な席に座って涼を待つ。

間食といえばマックやコンビニな日向には少し居心地が悪く、キョロキョロしてしまう。

手持無沙汰になってスマートフォンを確認するも、メールもメッセージも届いていない。

仕方なく入口の方を見てぼうっとしていた。

275鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/05/27(水) 02:40:27
>>274

「はい。おまちどうさん。」

持ってきた。器にはたい焼きが三つ。
それと入れたばかりの緑茶だ。
たい焼きの中身はあんこ、白餡、カスタードだが見た目は一緒。
望みのものをひけるといいが……

「あんま、こういうとこ慣れへん?」

相手の様子を見ればそのくらいのことは分かる。
それが店員として培ってきた目だ。

「あ、東郷さんて学生さん?普段なんかしてはんの?」

なにか話題はないかと思い聞く。
普段の生活からなら話も広げやすいだろう。
別にまじめに取り合わなくても問題はない。
どんな反応、対応でも鈴元は笑顔を崩さない。
そして柔らかに接客するのだ。

276東郷 日向『エイジ・オブ・インパクト』:2015/05/27(水) 15:22:18
>>275
>慣れへん?
「まあね。私にはもっとこう、ラフでチープな感じが似合ってる」


涼の持ってきた器にはたい焼きが三つ。


「それじゃ、いただきます」


そのうち一番右側のものを取って頭から食べ始める。

中身はあんこ。

最もたい焼きたい焼きしたたい焼きだ。


>学生なん?
「ああ、高校生。二年生だよ。ていうか、これうまァい!」モグモグ

「涼くんは?」

277鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/05/27(水) 22:42:10
>>276

>ラフでチープ

「うっとこかてそんなそこまでやで?」

(本家に比べればねぇ。)

畏まられてもなんのでフォローする。
まぁ、コンビニなどと同じと思われるのは癪だが。

「あぁ、お口合いました?よかったですぅ。」

にこにこと笑う。
やはり自分のことのように嬉しい。
それだけこの店が自分にとって大きい存在なのだろう。

「……涼くん?」

急に名前で呼ばれ、面食らった。
あまり慣れていないのだ。
しかし訂正するのは失礼だと思い、スルーする。

「僕は中三。普段は店の手伝いとかしてるんよぉ。」

金言部という部活に入っているが、別にそこまで明かす必要は今はない。
今は、だが。

「最近はミスコン参加者の勧誘とかもやっててねぇ。
 東郷さんがひろてくれたんは、それのチラシなんよぉ。」

一応、チラシを見せる。
もしかしたら取った時に見たかもしれないが、関係はない。

278東郷 日向『エイジ・オブ・インパクト』:2015/05/30(土) 11:21:47
>>277
「みふほん・・・?ゴクン ミスコン?」


そういえば先ほど拾ってあげたチラシにそんなことが書いてあったような気がする。


「へぇ、勧誘の調子は、

             モグモグ

                  どう?」

279鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/05/30(土) 13:38:08
>>278

「急がんでもエエよぉ。食べながら喋って喉に詰まらせたらアカンからねぇ。」

たい焼きが喉に詰まりかけて死ぬというのは
あまりいい死に方ではない気がする。
親御さんになんと説明していいのか分かりかねる。

>勧誘の調子

「せやねぇ。順調…って言いたいんやけどねぇ。ちょっと人が足りてへんくて。」

鈴元の記憶が正しければ現在の出場者は3人であったはずだ。
コンテストというイベントの性質上出場者は多いほうがよく
3人は少ないほうだと鈴元は思っている。
多すぎては運営に支障が出かねないが少なすぎては盛り上がりに欠ける。
過ぎたるは及ばざるが如し。

「あ、興味とかありますぅ?」

とりあえず聞いてみる。
無理に参加しろというつもりはないが、興味があるなら参加して損はないだろう。
あくまで興味があればの話だが。

280東郷 日向『エイジ・オブ・インパクト』:2015/05/30(土) 15:31:12
>>279
>喉に詰まらせたら
「そんなお母さんみたいなことを」モグモグ


>興味とか
興味、興味だと!?

この東郷日向に「Hey,Girl!ミスコンに出る気はないかい?HAHAHA!」と言っているのかこの和服少年は!

そりゃあ私だって年頃の女!

「ひょっとして、私ってカワイイんじゃあ・・・・・・」とか思うことはある。

都会に出るときは化粧だってするし、ファッションだって帽子から靴下までこだわりのコーディネートだ。

髪の毛だって短いなりに手入れは欠かさないし、下着だっていつ誰に見られても恥ずかしくないカワイイやつだ。

だからといってだ。だからといってだぜ?

この私が公衆の面前でビキニなんかを着て「うっふん」とウィンクをするなんて(偏見)ことがあっていいはずが――


「ちっとも興味がないということはない、かも?」


何を言っているんだ私はァーー!?

281鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/05/30(土) 18:14:57
>>280

(僕のが年下なんやけどなぁ。)

しかも男性である。
確かに母親っぽい発言だったことは否定できない。

(まぁ、エエけど。)

>「ちっとも興味がないということはない、かも?」
「ホンマ?」

「東郷さんエエとこまでいく思うでぇ?」

にっこりと笑うと鈴元はそう言った。
お世辞などではない。心からそう思って告げている。

「うっとこの店も協賛しとってねぇ。商品券を景品で出してんのよぉ。」

「水着審査とかない思うし、どないやろぉ?」

282東郷 日向『エイジ・オブ・インパクト』:2015/05/30(土) 19:02:41
>>281
>エエとこまでいく
「そ、そうかな・・・?って涼くん誘う子皆に同じこと言ってないだろうね?」


そんな爽やかな笑顔でそこまで言われて、出ないなんて選択肢があるだろうか。


「よし、エントリーしよう。私も女だ。輝き方なら教わらずとも知っている!」

283鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/05/30(土) 21:38:47
>>282

「僕はエエと思ったからそう言うとるだけやでぇ?」

これは事実だ。しかし、誰にでも言っていることもまた事実だ。
全員いいと思っているから声をかけた。
……ミスコンの話題を出せた場合に限るが。

「冗談言うても嘘はつかんよ。」

笑顔を保ち、そう告げた。

>「よし、エントリーしよう。私も女だ。輝き方なら教わらずとも知っている!」

「ホンマ?ありがとうございます。なんや、えらい嬉しいわぁ。」

座ったままだが何度か礼をする。

「東郷さん、頑張ってなぁ。応援しとるわぁ。」

284東郷 日向『エイジ・オブ・インパクト』:2015/05/30(土) 22:25:57
>>283
>エエと思ったからそう言うとるだけ
「え、否定しないの?」

「まあ、君はそういうヤツなのかな。爽やかな」


>頑張って
「出るからには全力だ。楽しみにしてるといいよ」


「ところでたい焼きまだ余ってる?3個ほど買って帰ろうと思うんだけど」

285鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/05/30(土) 22:49:02
>>284

「ん?うふふ。」

「なんのことやろ。」

意味ありげに口元を隠して笑った。
事実は事実だ。包み隠す必要は無い。
彼にとってスカウトの際にかけた言葉は
『問題に発展する発言』や『自分の見られ方に関わる発言』ではないと思っているのだから。

「あぁ、たい焼き?売れてへんねやったらまだ残っとる思うわ。」

レジのほうを見ると鈴元は三本指を立てて振った。
するとレジで会計の客を待っていた長い髪を一つにまとめた女性が指で輪を作った。
それを見てうなずくと、また東郷の方に向きなおした。

「あるって。はよ買ってきはったほうがエエよ。よう売れるからねぇ。」

またいつものように微笑んだ。
懐から名刺サイズの紙を取り出して渡す。
この店について書かれた紙だ。

「うっとこの場所と連絡先。なんかあったらまたどうぞ。」

286東郷 日向『エイジ・オブ・インパクト』:2015/05/30(土) 23:12:37
>>285
「やれやれだね・・・」


何がうふふだ。

いつもこんな調子ならこの子が将来刺されないかが心配になってくる。


「ほい、たぶん定期的にたい焼き買いに来るぜ。おねえさーん、たい焼きあんこの3つー。足りなかったら適当でいいや」

287鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2015/05/30(土) 23:18:07
>>286

たい焼きを買う東郷を見届ける。
スカウト成功、そういっていいだろう。
奇妙な縁だがこれも大事にするべき縁だろう。

                                「涼」

「何?」

                                「ミスコン、頑張りや。」

「僕でぇへんよぉ?」

時は進み続ける。ミスコンの開催ももうすぐだ。
自分はちゃんと力になれているだろうか。
そんなことを考えながら、食器を片付ける。

288朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2015/05/31(日) 23:26:28
「ぬぐぐぐ…」
少し困った顔をしながら町を歩いていた

(…思いのほか進まないな…
 ミスコンの勧誘…やはりいきなり誘おうとするのがマズイのか!?)
以前あった石動さんは、どうやら参加を決めてくれたようだ。
それは涙音にとっても喜ばしいことではあったが…

(そうなんどもうまくは行かない…か)
しばらくその場に立ち止まったあとで、涙音はまた歩き出す。

(…ここに貼ったりしてもいいのかな。)
そう思いながら、街角の連絡板にミスコン開催のチラシを貼っつけてみている。

289紫 斜六『アームチェア・トラベラーズ』:2015/05/31(日) 23:54:46
>>288

「おや」

買い物帰り(本屋で色々本を買ってきた。ミステリの新刊とか)にビニール袋を提げて歩いていれば、見知った顔が。
服装はいつも通り、ハンチングにワイシャツ、サスペンダー付きのパンツルック。最近は暑いのでコートは着ていない。
洒落ていると言えば洒落ているが、ビニール袋なんて提げているせいで妙に生活感がある。

そんなあんまり『名探偵』っぽくない格好で、紫は朱鷺宮へと近づいていって声をかけた。

「やぁ、涙音ちゃん。また会いましたね」
「なにか困りごとがある、という顔をしてますが……」

それは特に深い理由があるわけでもなく、『もし人探しとかだったら私の出番だな』ぐらいのものであった。
……あんまり善良な理由でもなかった。悪性でもないが。

290朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』:2015/05/31(日) 23:59:32
>>289
「…うーん…」
もう声に出るくらいに困った声をあげていたところに…

「あ、久しぶり…でいいんでしょうか?
 こんにちは、紫さん。」
ふと、呼び止められた方へ顔を向け、
斜六の姿を確認すると、頭を下げて挨拶した。

「困り事…まぁ確かに困り事ですね。
 さすがに探偵に依頼するようなものではないんですけどね…」
そう言って軽く自分が貼り付けたチラシを見る。

金言部の、ミスコン開催を知らせる内容のものだった。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板