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【ミ】『エヴリナイト・ミッション』 その2

320【29】樋田舞奈『ストックホルム・シクロ』:2015/04/15(水) 20:33:24
>>315
「聞いてナイし……。
…まーそんなもん。ケドそれほど使い勝手の良いモンじゃないヨ?
今の『シッ君』は最大で『直撃するとヤバい程度の炎』が一発分、『粘土』の形に変換にされてるだけ。
それを何回かに小出しするか、一発でぱーっと使い切っちゃうかってトコ。

どっちかってーとコレ、武器ってゆうより相手が使ってきた銃とか爆弾の爆発を『粘土』に変換して防ぐ『安全装置』みたいな?」

そう、基本的にと言うか『ストックホルム・シクロ』は『受け身』『受動』のスタンド。
相手が武装しているほど強くなる。しかしこういう場面では、できることは限られている……。

「『シリア』とかに独りで渡航しても生きて帰ってくる自信あるヨ?
ついでにIS壊滅させてこよっか?でもこういうフツーの街じゃあ無理。大体単純な物理ったらこれほど単純な物理もなくない?

そりゃま、その『隠し技』に乗っからせて貰えるならそれはそれでありがたいケド」

321【5】根立『ブルックリン・ドリームズ』:2015/04/15(水) 20:55:57
>>314
「はぁ?
 『罠』だってェ?」

それはまた、面倒そうな……。
あの【1】は独走することに長けた能力か。『バナナ』でも置かれたか?

「ああちくしょうテメー【2】番!後でなんかメシ奢れ!それで許す!」

今は悩んだり怒ったりしている暇はない。
【2】に指さしてメシ奢らせる約束を取り付けつつ、アクセルを強く踏み直す。
【7】を抜き返して、後続にもリードしてやる。

『ブルックリン・ドリームズ』は発現したままだ。
今はとりあえずスピードを回復させることが重要だが、その後に【7】を抜く必要がある。
つまり『徹底的に妨害』だ。

322日向ナツ『ニンジャマン』【7】:2015/04/15(水) 21:46:13
>>314
(―――!)

これはレース…『罠』があるからといって前進をやめるわけにはいかない。
『罠』なら、張った犯人は『前に居る誰か』だ。
むろん、それが【2】自身である可能性も捨てない。

ぶつかった【2】と【5】の間にピアノ線か何かがないか目をこらしつつ、
上半身をやや低くしてその間を抜けたい。

抜けられたら、あらためて前方および周囲に注意を払い、
ギアが落ちた原因を探る。
『日照』が原因なら、自分が明るいところにいれば、暗いところにいる『犯人』の動きが見えづらい。

323【10】薬師丸 幸『レディ・リン』:2015/04/16(木) 10:00:46
>>319(訂正)
×水鉄砲は持たせたまま。

○水鉄砲は右手に。

【現在の鈴】
【『レディ・リン』の左掌:金3】

324【13】出『ダブル・インデミニティ』:2015/04/16(木) 12:29:55
>>315

 「っと、追い抜かれたか」

 まぁ砂でジリ貧な行動を取られてたから仕方がない事だが。
今の二台のカートは何番と何番か確認しつつHIGHギアにチェンジを
行いながら二台のカートの後を続くように走らせる。
 後尾のメリットは、地ならしをして走りやすくなった場所を進めると言う
利点があるからな。そこまで遅れをとって進む事はない筈だ

 「瀬良野…奴は大丈夫だろうか?」

 『手形』で位置を把握してるから、まだ順調に走行してるのは把握できるものの
万が一の事故に関わる可能性は最後尾のほうを走る私より彼のほうがきっと高い。 
 叶わなくも出来れば何事も起きず彼にはゴールして貰いたい。

 「さて…と」

 『ダブル・インデミニティ』に『九秒後、近くのカートのパネルへ撃つ』と
言う手形を張り付けつつ水鉄砲を持たせてカートの上に乗せつつ走り続ける。

 まだまだ挽回の目は大いにある。 最後まで気をぬかず自分の出来る事をしようじゃないか。

325『灼熱ロード -Solar Kart Run 2-』:2015/04/19(日) 00:21:36
>>322(【7】日向)
【5】を抜き、暫定二位に立つナツ。
『罠』という言葉から道路を睨みつけるが、
ワイヤーの類は張られていない・・・・
少なくとも、現時点ではそうだ。

スピードが落ちた原因は、単純に日照の問題だろう。
その証拠に、今抜いた【5】のスピードも
ナツと大差がなかった。LOWのギアだ。
それ故、両者の差はさして離れていないはず。

前方の道は沼の横を進み、
その先に三つめの『ピットイン』が右手に見えて来た。
もうしばらく走れば、到達できるはずだ。
問題は先頭の【1】──現時点で、背中さえ見えていない。
緩やかなカーブになっているとはいえ、
果たしてどのくらい先にいるのか? ──追いつけるのか?

      ルルル  ルルルルル!

軽快なエンジン音が、背後から迫った。
追走者がいる──それも予想外に近い距離だ。

>>321(【5】根立)

「何でも奢ってやるよ畜生!
 だからテメェ、あいつにだけは負けてくれんなYO!」

【2】に奢りの約束を取り付けつつ、
根立はカートのアクセルを踏み込む。

前方を行く【7】との差は『4m』。
お互いギアがLOWなのが幸いしている。
これなら、いくらでも取り戻せる差だ──が。


      ルルル  ルルルルル!

後方から続けざまに抜かれた。
【12】【10】の二台だ。
【7】の真後ろ、道路中央を駆け抜けていく。
失速した【5】はもちろん、LOWギアの【7】より
遥かに速い──この二人、HIGHギアのままだ!

真横を抜ける【10】の運転手の女性が、
人型のヴィジョンを発現しているのが見えた。
両者の間に盾になる位置、水鉄砲を構え、警戒している。
二台の車間距離は『2m』だが、前後差は見る見る開いていく。


>>319>>323(【10】薬師丸)
乾に倣って中央にカートを寄せ、
薬師丸は、左の【2】、右の【5】の間を抜ける。
体勢を立て直した【5】が発進するが、
加速を維持するこちらの方が断然早い。
とはいえ──何故か、薬師丸らのカートは
二台とも失速し始める。乾の謎の『策』の関係なのか?

   ドドド  ドドドドド

【5】の根立は人型のスタンドを仁王立ちさせている。

     ルルル  ルルルルル!

車間距離『2m』で睨みあう、二人のスタンド使い。

乾:
「薬師丸様!お気を付け・・・・」

乾の忠告が、風に千切れて飛んだ。
【12】の前方すぐには【7】。前も右も接敵中だ。

326『灼熱ロード -Solar Kart Run 2-』:2015/04/19(日) 00:22:11
>>318(【4】春原)

      ル ルルル

すぐに右端にコースを戻すと、
落ち始めたスピードが戻ってきた。
同時に、春原は気付く。

コースの位置によって『日照度』が違う・・・・!
何故かは不明だが、コース右端だけ、
明らかに太陽の光が強い。
沼の横を走る今の位置では、それがよくわかる。
木陰に邪魔されることがないからだ。

だが、それ以上に驚いたことには、

      ズギュ!

突如、【14】の真後ろに出現した新たなカート。
番号は【22】。運転手は──

「ちょっとアンタ!スタンド使いね?
 偶然とはいえこのアタシにブツけるなんて、
 お尻にブチ込まれても仕方ない蛮行じゃな〜〜い?」

熊のような体躯の、白人だ。
カートが一回り小さく見える巨体。
追いついてきたのではない。明らかにその場に『現れた』。

「アタシが『匂い』に気付けないなーんて、
 ちょっとシャクな能力みたいねェ〜〜。
 早めに潰しちゃう?」

衝突したのがよほどショックだったか、
相手には『存在感』が強まっているらしい。
突如現れた二台のカートに、【14】も気付く。

「あはっ。次の相手はおじさんたち?」

固まった三台だが、加速は明らかに【4】が上だ。
HIGHギアを維持したまま、グングンと二台に並ぶ。
アクセルを踏み続ければ、容易に追い抜けるが──

「・・・・まっ、生意気!」「へぇ!」

三台のカートは、沼越えのピットインを横目に、
見えざる火花を散らす。

>>316(【16】サツキ)
タイヤの選択ミス、そして己の心の弱さを悔やみつつ、
サツキはピットにカートを滑り込ませた。

「いらっしゃーい!!」

陽気な作業員が迎え出てくれる。
ジャッキでカートが持ち上がり、見る見るタイヤが外された。
濡れたカートの表面も、スタッフが拭き取ってくれる。

「水鉄砲の補充ですか? これでいいですか?」

ワンタッチで付け替えられる、
ペットボトルを手渡された。これで準備は万全だ。

「ドリンクと軽食もありますが、どうします?」

ふと見れば、隣のピットには瀬良野の【15】も院している。
ライバル同士が隣で休憩する。なんとも不思議な構図だ。

>>317(【15】瀬良野、)

「はい、こっちこっち!」

陽気な作業員に出迎えられ、カートごとジャッキで持ち上げられた・

「こりゃーバッチリ壊されたね!
 だがまー、全とっかえすれば問題なしだ。
 ちょい時間かかるが、メシでも食ってな」

フロントのパネルが外され、電気系統とともに
手早く換装されていく。
その間に別のものが、基本的な機体のチェックも行う。

「サンドイッチと、好きなドリンクが選べますよ」

女性スタッフが軽食とドリンクメニューを運んできた。
まさにドライブインといった感じだ。

「今日は降水率0%だったがねえ。
 いや・・・・見なよ。晴れて来た。
 ここから勝負を巻き直せって、神様が言ってるんだよ」

窓から見た空から、俄かに雲が晴れていく。


>>299(【13】出)
瀬良野を心配しつつ、追い抜いて行った二台を目指す出。
その番号は【3】と【11】だ。
オフコースは、想像以上にもたついているらしい。

轍を踏めば加速するのは間違いないが、
まずは『20m』離れた相手の後ろにつかなければならない。

 ルルル ルルルル・・・・

エンジンは軽快に唸り、砂を噛んで突き進む。
4WDの醍醐味であるパワフルさだ。

ハンドルを左に切り続け、
丘の手前で、ようやく轍に到達した。
(仕込んだ『約束手形』は無駄になった)
二人の背中は丘の向こうだが、
ここからはさらに加速できるはずだ。

>>320(【29】樋田)

スクレイパー:
「なるほど。十分に使い道がありそうだ」

樋田の説明を聞きながら、
スクレイパーはカートの前後を繋ぎ合わせる。
フロントとバックに隠された『連結器』があり、
それで物理的に二台を繋いだ格好だ。

「乗れ。
 話は追いつきながらすル」

前のカートに乗り込むスクレイパー。

「──」直線の間に、可能な限り追いつくゾ」


  ドドド
        ドドド  ドドドドドド

327【15】瀬良野 徹『アメイジング・クラウン』:2015/04/19(日) 01:08:38
>>326
陽気な整備士と会話をしている間に空模様が良くなってきたようだ。
後方に居た自分がこれなのだから、前方は水弾の飛び交う戦場となっているだろう。

「ありがとうございます、ポカリスエットをください。水鉄砲の中身の補充もお願いします」
女性スタッフから食事を受け取り休憩しよう。

(そういえば、黒樹君は何処まで行っているのやら。もう追い抜かれているかもなあ)

チャプチャプの対策も考えねばならないが、水鉄砲を撃った瞬間にワープする相手を倒せるだろうか。
次はボンネットにでも撃ち込んでみようか。

328【4】春原仁『キラー・エリート』:2015/04/19(日) 02:04:40
>>326
(やる気になってみてもいいかもしれないな、金は欲しい)

アクセルを思い切り踏みつける。

「俺はゲイじゃない、他を当たるんだな。
そうだ、子供の方が締まりもいいだろ」

『キラー・エリート』は発現したままにする。
サンドイッチに打ち込んだ『毒』は順調に進行しているだろう、まだ『初期』か?

329【10】薬師丸 幸『レディ・リン』:2015/04/19(日) 11:41:04
>>325

(どんな能力かなんて見当もつかない。
 もっとも……それは向こうも同じだろうけど。)

思えば、『一人で戦う』のは初めてか。
やらねばならぬことは何だ? どう防ぎ、どう返す?


「……さて、どーする? 
         スタンド使い。」

この位置から【5】のフロントパネルは狙えるだろうか?
可能なら、水鉄砲で攻撃だ。

(……どうせこのレース、やらなくたって、やられるんだ。)

(無暗に攻撃するつもりはない……けど。
 『こいつは攻撃しない』なんてナめられるのは、やだね。)

薬師丸自身、気づいていないが……けっこう、燃えてきた!

【現在の鈴】
【『レディ・リン』の左掌:金3】

330【13】出『ダブル・インデミニティ』:2015/04/19(日) 22:08:45
>>326

(追いつけそう…だが、油断は禁物)

約束手形の仕込みが失敗に試みたのなら、再発現して貼り付ける事は
可能だろう。なら、新たに『カートへ攻撃してくる物に射撃する』と
水鉄砲に自動迎撃の内容を記入したのをダブル・インデミニティで
貼り付けつつアクセルを強めに踏んで前方のカートに近づくように加速する。
 もっとも、今の段階で追い抜いても余計な妨害を受けそうだしな……。
追い抜こうとするのは考えず、前方のカートの動きに気を配っておこう。
少なくとも轍を踏んで入れば走行に問題はないはずだ。

331【29】樋田舞奈『ストックホルム・シクロ』:2015/04/19(日) 23:03:09
>>326
「……オニーサン、女によくフラれるでしょ。
ちっと強引すぎんだってソレ。ったく…………」

ため息混じりにぼやく。
『ストックホルム・シクロ』はあらかた回収できた?できたならレッカー移動よろしく引きずられていく。

「てかさ、ウチとオニーサンだけでやんの?さすがに無茶じゃね?」

332【5】根立『ブルックリン・ドリームズ』:2015/04/19(日) 23:37:17
>>325
「クソッ!」

警戒のために『ブルックリン・ドリームズ』は出したままにしておくが、スピードの開きに対してはどうしようもない。
空はまだ悪い状態か?とりあえずLOWギアで速度が回復するまではそのままアクセルをキープする。

「焼き肉か寿司だな!たけえの奢らせてやる……!」

333【16】サツキ・シャーリーテンプル『エイメン』:2015/04/20(月) 22:31:31
>>326
「いえ、食料品は既に持っていますので」

 言葉少なに答えつつ、マシンを走らせる。
 食料の投擲が禁止されていない以上、ボンネットに投げつけたり、またはカイトに投
げて揺さぶることで速度を落とすなどといった方策を取ることも十分に可能ではあるの
だが、ただの素人であるサツキがそれをやるくらいなら、ドライビングテクニックで攻
めた方が優秀な成績を得られるはずだ。

「行きます!」

 ともあれ、早く先頭集団に追いつかないことには始まらない。マシンを走らせながら
も空を見上げ、日の高さをチェックする。もしかしたら雲に隠れて見えないかもしれな
いが……その時は、影でも見て確認しよう。陰の長さで、大体昼にどれくらい近いか分
かるはずだ。

334『灼熱ロード -Solar Kart Run 2-』:2015/04/21(火) 01:06:50
>(【7】日向)
無心でカートを急がせるナツ。
右側から一気にカートに抜かれたが、反応すらしなかった。

雲は急速にその色を失い、
突如として、盛夏の日差しが甦り始めた。

 
    ルルル ルルル ヴヴヴ・・・

スピードが上昇すると同時に、
エンジンがグズり始める。

>>321>>329(【5】根立、【10】薬師丸)

追い抜きにかかる【10】。
スピード差は歴然で、根立は警戒しつつも、
妨害をあきらめていたが──

「……さて、どーする? 
         スタンド使い。」

       ビシュ!

【10】薬師丸のスタンドが、抜きざまに
その手の水鉄砲を構え、発射する!
狙いはカートのフロント。当然ソーラーパネルだ。

距離は『2m』と至近だが、
スタンドを構え警戒していた根立ならば──

それと同時に、
追い抜いた薬師丸には、【7】のバックが急速に迫る!
すでに前方に乾の姿はない。
攻撃している間に、抜き去ったようだが・・・・
どっちから抜いたか、確認する余裕がない!

          グゥ オオン !

>>328(【4】春原)

ホモヴィッチ:
「ノンケでもNO関係!
 一度経験したら、誰でも『扉』は開かれるものヨ。
 キッズはピチピチしてて最高だけど、
 『使い捨て』になっちゃうからのが、悩みどころよね〜〜ッ」

ゴツい外見に反して、『ホモ』はペラペラとよくしゃべる。

        グ グン

              ルルル ルルル──

それを尻目に、春原はアクセルを踏み込む。

       「まっ」

『キラー・エリート』を発現したまま、二台を追い抜き、前へ。
まだ三分経過しておらず、サンドイッチは『第一段階』のままだ。

と──追い抜くかと思われた、その時だった。


     ガコ ガコン
                ル ルルル !!

急速に晴れて来た空に対応し、
滑るようにカートを加速させるチャプチャプ。
半ば抜きかけた【4】に追い縋り、
【14】の右フロントが、【4】の左バックに迫る──
明らかに、当てに来ている動きだ!

【22】はギアチェンジが遅れたか、対応しきれていない。
車線は右寄り。これ以上右へ寄れば、沼に突っ込みかねない。

>>333(【16】サツキ)

「すまねェが、、もーちょい待ってくんな!」

  ガコ ガコガコン!

リズミカルにタイヤ交換がされていくが、
さすがにそうすぐは、作業は終わらない。

隣りでは瀬良野も同様にジャッキで持ち上げられたまま、
ドリンクを受け取っている。

          ガチャ ガチャ ガチャ

見る限り、作業はサツキの方が早く終わりそうだ。
体感にして『20秒』というところか。

「──作業終了、行けます!」

ジャッキが外され、サツキと【16】は再び
アスファルトの戦場へと視線を戻される──

335『灼熱ロード -Solar Kart Run 2-』:2015/04/21(火) 01:07:31
>>327(【15】瀬良野)

「はいどーぞ!
 まだ巻き返せますよガンバって!」

ウェイトレスからスポーツドリンクを受け取り、
水鉄砲のタンクであるペットボトルも交換してもらった。

  ガチャガチャ カチカチチ

新しいソーラーパネルが運ばれ、フロントに設置される。
配線を繋ぎ、ネジ止めに入る──もう少しだ。

隣りではタイヤを交換したサツキが、
先にピット作業を終え、ジャッキを外された。
先を越されてしまいそうだ。

>>330(【13】出)
『約束手形』を水鉄砲に貼り直し、
轍の上を丁寧に踏みながら、丘を登っていく。

おりしも、空はにわかに晴れ始めた。
物理的にあり得ない速度で遠ざかっていく雲は、
明らかに『自然』ではない──

だが、そのおかげで、カートは一段と加速する。
パワフルに砂を飛ばしながら、みるみる丘を駆け上っていく。
頂上まで、あと少しだ──
そこからなら、砂浜を一望できるだろう。

>>331(【29】樋田)

ぼやきながらも、カートに乗り込み樋田。
『シクロ』はあらかた回収し終え、膝上に鎮座している。

「・・・・いいゾ。天は我々の味方のようダ。
 誰かの能力だろうが──これなら『追いつける』」

スクレイパーの呟き通り、空は急激に晴れ始めた。
曇天が嘘のように、真夏の蒼穹が甦る。

「アクセルを全力で踏み込め。
 ハンドルは使えないが、曲がる時は『体重移動』しろ。
 バイクや『スケルトン』みたいな感じダ」

 ガコ ガコ

          ルル ル ルルルル────ッ

アクセルを踏むと同時に、
ただならぬ加速が二台のカートを鷲掴みにした。
車線減少ゾーンを突っ切り、矢のようにコースを疾走する。


        ルル ルルルル── ヴ ヴ ヴ


そして、すぐさま震え出すエンジン音。
高速運転に音を上げるかのような音だ。

                 「──合わせロ!」

336【16】サツキ・シャーリーテンプル『エイメン』:2015/04/21(火) 01:28:49
>>334
 空を見上げることはできたでしょうか?

337『灼熱ロード -Solar Kart Run 2-』:2015/04/21(火) 01:35:20
>>336(サツキ)
まだ屋内の為、空は見られないが、
窓から空の変化は確認できた。

338【15】瀬良野 徹『アメイジング・クラウン』:2015/04/21(火) 02:36:53
>>335
熟練の手つきで交換と点検をこなす整備士の方々には頭が下がる思いがした。
水分補給しながら金貨時計で時刻を確認する。

(ピットインした者が何人か、絶対にいるはずだ。ここで『過去遡行』を使おうかな)

ちらっと横を見て隣り合わせの【16】に気づき、タイヤ交換を終える彼女に細工をしようかと考える。

(レンチが入らないほどナットの穴が小さい場合はソケットが必要だ。スタンドの指先で緩めるのは不可能。タイヤに釘でも突き刺そうか)

タイヤの溝面に釘が垂直に刺さっている状態だと、運転手も気づかない内に空気が徐々に漏れ出ていくはず。
釘でなくても鋭い物体が近くに置いてないか探そう。

339【10】薬師丸 幸『レディ・リン』:2015/04/21(火) 10:15:23
>>334

左は砂浜。右は沼、それに、木で影が出来てしまう。
乾と離れた今、彼や『お嬢様』の恩恵に預かれるかはビミョーだ。

そうなると、ここは……

「っとお……!!」

急いで左にハンドルを切る。
多少の衝突なら問題あるまいが、可能な限り『避け』たい。

スタンドの警戒は前方に。

(忍具だっけ? 手裏剣とか?)

何か投げて来たりしたら、水鉄砲を振ってぶつけ、打ち落とす。

手で打ち落とすのは、かなり危険そうな気がするからだ。

340【5】根立『ブルックリン・ドリームズ』:2015/04/21(火) 18:08:19
>>334
「クソ、仕掛けてきたか!」

つま先を舗装された道路に突き立て、『ブロック』を排出。それを即座に握って、
『水鉄砲』の射線を『ブロック』で遮りたい。
スピードも精密性も足りているし、『水鉄砲』をガードするには十分なはずだ。

「だが『反撃』はすべきじゃねえな……アレはほとんど『威嚇』だろう。
 攻撃を返せば、それはもう『戦争(Battle)』だ」

なのでここはまだ様子見だ。
アクセルは踏んだまま。『速度』を戻したい。『ブルックリン・ドリームズ』も『ブロック』を握ったまま、警戒状態で待機する。
早く空模様が好転してくれるといいのだが……。

341【29】樋田舞奈『ストックホルム・シクロ』:2015/04/21(火) 20:25:16
>>335
「えっ誰かって天気までどうこうできる奴いるの!?
マジでー………ヘコむわー……ウチのよっか遥かに便利じゃん」
『……………』

ベコン

心境を代弁するみたいに、頭が凹んだ『ストックホルム・シクロ』を膝に、アクセル全開。

「オッケー、カートよりバイクのほうがウチ得意だしネ。
って速い速い速い!!YEEEEEEEEAHAAAAAAAA!!」

エンジン音が変わった瞬間にギアチェンジする。

342【16】サツキ・シャーリーテンプル『エイメン』:2015/04/21(火) 23:11:16
>>337
 回答感謝。

>>334
「……通り雨?」

 少し違和感をおぼえるものがあったが、あまり材料がない。警戒するのも大事だが、
あまりしすぎてしまえば被害妄想になる。『警戒』にもセンスと引き際が重要なのだ。

「ありがとうございました。……では改めて行きます」

 そう言って、マシンを走らせる。
 先程の雨で路面は濡れているだろう。『オンタイヤ』のハンドリングがどれほどのも
のかまだ分からないので、最初のうちはハンドルに意識を集中させつつ走る。

343【13】出『ダブル・インデミニティ』:2015/04/21(火) 23:16:59
>>335

 晴れてきた…然し、天候の悪化と快方が極端すぎる。

「スタンド…」

 (能力を解除した、と言ったところか。自分にもレースに支障が
出ると考えて牽制の為に発動したのを止めたのか、それとも…)

 一体誰のスタンド能力で、解除した理由など少し思案してみるも
現状それが打開策には繋がらないだろうし後回しで構わない。

 「とりあえず、着いたな…」

 丘の頂上まで着いたなら現在地点の周囲のカートの位置
他に不自然な点が無いか観察してみる。

344【4】春原仁『キラー・エリート』:2015/04/23(木) 00:27:20
>>334
「使い捨てで問題があるか? とにかく俺に関わるな」

出来れば使いたくなかったが、やると決めたのだ、全力を出そう。

「『キラー・エリート』 ガキの相手をしてやれ」

『キラー・エリート』を後方に飛ばし、【14】のカートのバンパーを殴りつける、時間はない、左右の拳で一発づつだ。パス精CBB

345『灼熱ロード -Solar Kart Run 2-』:2015/04/25(土) 23:30:11
>(【7】日向)

ヴヴヴ ヴヴヴ

急速に低下するカート。
エンジンの不協和音は、限界に達し始める。

またしても左手から新たなカートに抜かれた。
このまま放置すれば、エンジンが止まるのは必至だ。

>>339(【10】薬師丸)

     ──キュキュキュキュ!

タイヤを軋ませながら、左にハンドルを切る。
思いがけない失速を見せている【7】をかわし、
【10】は左サイドから一気に前に出た。
抵抗や動きはなし・・・・『トラブル』だろうか?

前方、コース右寄りの位置に【12】の姿を発見。
距離は『8m』。
木陰の影響だろうか、ややこちらの方が速く感じられる。

やや左に曲がるコース、
その前方左すぐにピットイン、右向こうには次の沼が見えてくる。
これを計算して、右に寄ったのかもしれない。

空は──先刻の雲が嘘のように晴れ渡った。

>>340(【5】根立)

ガッ!

爪先をアスファルトに触れさせ、
(突き立てるパワーも余裕もなかった)
手中に排出した『ブロック』で防御を試みる根立。

余計なワンアクションによって、
タイミングは明らかに遅れたが──

         バチュ!

『水鉄砲』の発射速度が知れていたこともあり、
かろうじて防御し、飛沫を弾き飛ばした。

だが、その間に【10】の後塵を拝してしまう。
その距離差は『15m』──やや出遅れた格好だ。

      ・・・・ヴヴヴ ヴヴヴ

いつしか晴れ渡った空の為だろう。
エンジンが不満そうに唸りをあげている。
まだまだ『走れる』──そう訴えているかのようだ。

同時に、前方から急接近する【7】。
コースが異なる(根立から見て左)ので衝突はしないが、
アクシデントだろうか?明らかに失速している。

>>344(【4】春原)

チャプチャプ:
「──へぇ。
 カートまで色がなくなってるや。
 ホモの人と同じタイプ?」
               「あら、同類?」

接近するチャプチャプが、
何故か感心したように漏らすのが聞こえた。

同時に、春原はスタンドを放つ。
拳を振り上げた『キラー・エリート』が、
迫る【14】のバンパー目がけて、左右のパンチを見舞う──

      ──フ!
            ブン! ブォン!

確実に間合いに捉えた相手は、
そのカートごと、一瞬で姿を消した。
両のパンチは空振りに終わり、春原はしばし声を失う。

空はすっかり晴れ渡り、
コース右端に木々の陰をくっきりと落とし始める。
黒々と輝くアスファルトも、温度を増しているはずだ。

──前方『20m』にカートが見えていた。
先頭集団に準ずるグループのようだ。

346『灼熱ロード -Solar Kart Run 2-』:2015/04/25(土) 23:30:26
>>342(【16】サツキ)

「まだ逆転のチャンスあるぜ。がんばりな!」

  ルルン! ルル ルル

軽快にピットを飛び出す【16】。
側道を走る間に、早くもエンジンが唸りを上げ始めた。
オフタイヤとはレベルの違う加速──これがオンタイヤだ。

空はすっかり晴れ渡り、狐に摘ままれたようだ。
舗装を観察するが、かろうじて雨は降らなかったらしい。
濡れた様子もなく、コースの状況はオールグリーンだ。

>>338(【15】瀬良野)
時刻を確かめる瀬良野。
まだ開始から『7分』ばかりだ。
レースに集中していると、時間の感覚が狂う気がする。

【16】の妨害を企む瀬良野だが、
手の届く範囲に釘などの道具は見当たらない。
あっても整備士の管理下で盗むのは、
スタンドを使っても難しいと思われた。

そうこうする間に、【16】はエンジンをかけ、ピットを出ていった。
そして遅れること『10秒』。

「よっしゃ完成! 降ろすぜ!」

威勢のいい整備士の台詞と同時に、
複数の手がジャッキのレバーを引き、【15】を地上に降ろした。
いよいよレース再開だ!

>>343(【13】出)

  ドドド ドドド ドドドド

水牛のごとく力強く、カートは砂の斜面を昇り、
ついに丘を制覇した──眼下に広大な砂浜の景色が一望される。

目前にまず見えるのは、波のように隆起した第二の丘だ。
轍の主である前方を行く二台は今、その丘の頂上に差し掛かっている。
争い合っているようには見えず、『横並び』だ。

右手には広大な森と、その左縁をなぞるように続くオンコース。
まず目に付くのは、あちこちで停車したカートが多いことだ。
故障なのかリタイヤなのか、もはや動こうとしないカートが複数ある。
運転手の姿が近くにないのは、ピットまで向かっているのか、
それともまだ運転席にいるのだろうか。

動いているカートは、目視出来る限り数台だが、
最初のピット付近にもまだ数台が発見できる。
やはりというか、進み具合には差があるようだ。

そして、一際目についたのが、
最後尾から目覚ましい速度でコースを進む二台。
物理的に繋げたように前後に並んだそれは、
猛烈な追い上げを見せている──まるで魔法のようだ。

>>331(【29】樋田)
「便利かどうかは使い方次第ダ。
 持っている能力をまず生かセ」

スクレイパーの言葉が、教師めいた響きを持つ。

 ドドド ドドドド

       ガコ

ギアチェンジをした、その春化。

   ドギュゥゥウウウウ──── ン !!

エンジンが──吠えた。
ソーラーカートにあるまじき加速と伸び。
周囲の風景の流れが、倍は違って見える。
自分たちだけ『高速』に乗った気分だ。

「YEEEEEEEEAHAAAAAAAA!!」

樋田の歓声が風に千切れ、背後に吹っ飛んでいく。

直線をまっしぐらに突き進むその向こうに、
最初のピットが見えて来た。
この調子なら、すぐにも到達しそうだ。

347【5】根立『ブルックリン・ドリームズ』:2015/04/25(土) 23:38:41
>>345
「よし来たァ!」

ギアを『HIGH』に変え、【10】の背中を追う。
ここから妨害に入ってもいいが……【1】の『罠』のこともある。
出来る限り【7】と【10】の二人に生贄になってもらって、情報を吐き出してもらいたいところだ。
最悪4着でもいいかもしれない。

「【1】の独走……こいつらはどうするんだ?」

348【4】春原仁『キラー・エリート』:2015/04/26(日) 00:33:25
>>345
「舌戦はニガテでな…こいつを食らって大人しくしてるんだなッ! 『キラー・エリート』ッ!!」

      ──フ!
            ブン! ブォン!

「!?」

いや、慌てる必要はない。姿を消すことが能力なんだろうが、速度が増す訳ではない。
見えないだけでどこかにいる、そしてそれは、日光の当たる場所に限られる。
今はレースに集中しよう、瞬間移動なんて反則が使えるのなら、今こうして争う必要もない。

今はコース右端を走っていたはずだ、木陰を避けて中央にハンドルを切り、日光を充分に受けて走る。
ホモは放っておく、移動できる能力ならその時にブン殴ってやればいい。

349【15】瀬良野 徹『アメイジング・クラウン』:2015/04/26(日) 01:50:30
>>346
彼らはプロの整備士であって部品や工具の把握は当然。
自衛隊が銃弾1つに死に物狂いになるように、工具の紛失はすぐにでも発覚してしまうだろう。

(善良な整備士の仕事を悪意で汚すことをしてはならない。彼らは競争相手じゃないんだ。踏み躙っていいような道理は無い)

「ありがとうございます、行ってきます!」

整備士の方々に礼をする。
ピットから出る瞬間に後方の状況を確認。
なるべく日の光を気にして木陰を避けて走る。

(自分より後方の者達に追いつかれてしまうな)

例のエンジン音が聞こえたらギアを『HI』に変えよう。

350【13】出『ダブル・インデミニティ』:2015/04/26(日) 17:46:30
>>346(前方の二台、そして最後尾から追い上げているカートとの現在位置での
大体の距離を教えてくださると嬉しいです)

 「さて、どうしようかな・・・」

風景の一覧を展望出来たお蔭で現状のカートの位置、そして有利、不利な部分はある程度把握出来た。

第二の丘の二台のカート。  『横並び』と言う点で『協同』してるのだろう

右手の広大な森と、その左縁をなぞるように続くオンコース。

動く様子のないカートがあると言う事はオンコース側では予想通り既に妨害や
攻撃が行われてるんだろう。意図してオフロードを選択したのは正しかった
 『瀬良野』は手形で動いてるのあ把握出来る…妨害の被害にはあってないなら良い。

「……オンロードも心配だが、今はそれより私自身の心配をするか」

 このまま阿呆のように傍観する為にレースに参戦した訳でない。私は『勝つ』ために来たのだ

 「さて、と…」

 此処はオフロードで砂地、手ごろな『石』には不足がないと思う 
『ダブル・インデミニティ』に今のスピードで余裕があれば(余裕なければスピード落とし)
 車上から手形を張り付けた手で投擲が出来る程度で手形を張り付ける余裕のある
石を一個取らせながら走る。

 走る先は第二の丘を目指す『二台』だ。轍のある部分に連なって走れば
スピードが万が一にも減速する事はないだろう。

351【10】薬師丸 幸『レディ・リン』:2015/04/26(日) 20:53:51
>>346

「……あん?」

         (どうかしたのかな? いや、まあいいか。
                    これはレースだし……)

そのまま抜き去ろう。後方からできる妨害は限られる。
忍具でワイヤーやタイヤを狙われる可能性はある。

「お先。」

         (手を貸してもらって喜ぶやつでもないでしょ。)

……それにしても、対処は距離を離すのが最適だろう。
さて、乾は前方、右側か。

「待っちゃくれないだろうけど……」

コース真ん中を走る。
右に寄るならもう少し近づいてからでもいい。

(……晴れてきた。)

スタンドは後方、ナツの動きを警戒させておく。

352【16】サツキ・シャーリーテンプル『エイメン』:2015/04/26(日) 21:19:07
>>346
「言われずとも!」

 右手を挙げて整備士の人に挨拶しつつ、走り出す。
 すっかり止んでしまった『天気雨』には、これがスタンド能力アリアリのレースとい
うこともあって『スタンド能力』の可能性も疑ったが、正確な証拠がないのに考えすぎ
ても仕方がない。こういったものは度が過ぎるとただの被害妄想になってしまう。『落
とし穴』があるかどうかの確認作業にも、センスとさじ加減が問われるわけだ。

「ええーと……今度は忘れませんよ。エンジン音が変わり次第ギアをチェンジ……」

 そう呟きつつ、ギアの様子を確認。
 ……そういえば激闘のあまり、ギアの現在の状態を忘れてしまっていた。テスト走行
のときにハイにしたままのような気もするし、何だかんだで戻していたような気もする。
ピットインしたときに元に戻していたような気もする。
 とりあえず確認を終えたなら、最速を出せるよう操作する。
 雨はない。ハンドル操作をミスる要因は何一つない。今はただ、最高速でスッ飛ばす
だけだ。

353『灼熱ロード -Solar Kart Run 2-』:2015/04/28(火) 17:05:55
>>351(【10】薬師丸)
左のピットは無視し、速度を上げた。
減速する【7】を訝りながら、抜き去る薬師丸。
声をかけるも返答は『なし』だ。『体調不良』かもしれない。

      ルルル ルルルル──ッ

前方右手には乾のカート【12】が見える。
左から中央へと車線変更し、その背中まで詰めていくが、
【12】が中央に寄る気配はない。
右手の沼まではまだ距離があるようだが、
明らかに意図して木陰の右端から出ないようだ。

「・・・・薬師丸様、大変申し訳ありませんが、
 『共闘』はここまでとさせて下さいませ」

風に運ばれた、乾の声が届く。

「『悪天候』が終わったにも関わらず、
 四季お嬢様が、追いつかれておりません。
 仮に『トラブル』だとすれば、
 私だけが先にゴールに向かうわけには参りません故。
 私はここで減速し、お嬢様を待ちたいと思います。
 どうぞ、先をお急ぎください」

──先を譲るつもりらしい。


>(【7】日向)

   ヴヴヴ ヴヴ! ガスンッ

激しい振動とともに、エンジンが停止した。
後続のカートが、次々と抜き去っていく。


>>340(【5】根立)

 ガコ コン

    ルル! ルルルルルル────ッ

ギアチェンジとともに、カートは
ぐいぐいとスピードを上げていく。

【7】の横を追い抜き、【10】の背中をおう展開だ。
前方、【10】は『17m』先を左端から中央に移動。
距離が開いていくのはギアチェンジの為だけではない。
根立の右手から沼が消え、再び森林になったからだ。
左手にはピットがあるが、もう入るには間に合わない。

だが──【10】の前を行く【12】も、
何故か右端から動こうとしない。
そして【12】もまた、みるみる【10】に追いつかれていく。
その先、【1】の背中は、まだ影すら見えていない。

今のペースを保てば、【10】に先行させるのは、
容易だが・・・・


>>344(【4】春原)
(失礼、コース右隣はまだ『沼』だった。
 コース変更は任意で構わない)

    ──フシュ!

その目前、コース中央に突如として出現する【14】。
距離にして『10m』先──『射程距離外』だ。

「苦手な相手は、ブッちぎるに限るよね」

チャプチャプの声がコースに置かれ、
後続の春原に届いた──どうやら戦う気はないらしい。
その目前に急接近する【7】。コース上で停止しているようだ。

同時に・・・・春原は異なる『異常』に気が付く。
背後にいた【22】までもが、姿を消している。
姿はおろか、音も何もかも・・・・だ!
最後に見た時には、『5m』は引き離していたが──

 ゴ  ゴ ゴ  
            ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

354『灼熱ロード -Solar Kart Run 2-』:2015/04/28(火) 17:06:09
>>352(【16】サツキ)
ピットイン時、エンジンを切るよう
指示されたことをサツキは思い出す。
ギアはLOW──ここからはHIGHの領域だ。

 ガコ ガコン
          ルルルル ルルルル───ッ

滑るように加速するカート。
ハンドルを握り、コースに復帰した緊張を
取り戻すサツキだが、

  ギュルルルルル  オオオオオォオオオ────ン!!

現状把握より先に、背後から襲い掛かる
咆哮のようなエンジン音に驚かされた。

同じカートとは思われない迫力だ・・・
それが後方から、恐るべき速度で接近してくるのが肌で感じられる!

>>343(【13】出)
前方の二台までの距離は、起伏抜きで『20m』。
最後尾から突き進む二台のカート(【29】【30】)までは、
横の距離で『30m』。前後差は『なし』。

『手形』から察知するに、瀬良野はピットインしたようだ。
何らかのトラブルに巻き込まれたと見てよいだろう。

砂地を見回すが、砂浜だけに石は見つからない。
あるのは砂ばかりだ。

景色を見ている間に、オフの先を行く二台のカートは
丘の向こうに姿を消した。
出もアクセルを踏み込み、斜面を一気に下りにかかる──
轍を踏んでいれば、遠からず追いつく目算だ。

>>349(【15】瀬良野)
整備員に礼を言い、ピットを飛び出す瀬良野。

  ヴヴヴ ヴヴヴ ガコン

側道で加速中に、すみやかにギアチェンジし、
カートを一段階上の速度域に押し上げる。

ピットから先は、当分の間湿地帯が続くようだ。
右手の木陰を心配する必要はなさそうだが──

  ギュルルルルル  オオオオオォオオオ────ン!!

側道から出た瞬間、コース中央を猛烈な勢いで疾走する
二台のカートに追い抜かれた。
『弾丸』を思わせる、とんでもない加速だ。
二台が前後に繋がれば、あれほどのスピードが出るものか?

二台のナンバーは【29】と【30】。
『15m』先を行く【16】の背後に、はや追いつこうとしている──!

>>331(【29】樋田)

  ギュルルルルル  オオオオオォオオオ────ン!!

「他のカートの妨害に気をつけロ。
 この状態では、細かな回避は出来ん。
 ぶつけられでもしたら、派手に吹っ飛ブ」

ピットもろとも、【15】を追い抜きながら、
スクレイパーが言う。

前方右手には見る見る【16】が接近してくる。
その前『5m』左には【17】。
連結したカートは、その二台の間を通過する形になるが──

355『灼熱ロード -Solar Kart Run 2-』:2015/04/28(火) 17:12:40
現在の状況:
1stステージ、オンロード

  ↑↑↑
  1 □□
  〜〜〜?m
  □□□P
  〜〜〜15m
  □□12森森森
  □10□森森森
  〜〜〜17m
 P□□.5森森森
  □□□沼沼
  □7□沼沼沼
  □14□沼沼沼
  〜〜〜20m
2 □□.4沼沼沼
  〜〜〜10m
  □20□沼沼沼
  〜〜〜20m
  □□21沼沼沼P
  □□27沼沼沼
  〜〜〜15m
  17□□沼沼
  〜〜〜5m
  □□16
  □30□
  □29□
  〜〜〜15m
  □□15P(ピットイン)

356『灼熱ロード -Solar Kart Run 2-』:2015/04/28(火) 17:13:33
コース全体図、およびオフロード:

     休憩所 森森森森森森森森
〜〜〜砂G□□森森森森森森森森森
〜〜〜砂砂砂砂□□P森森森森森森森森
〜〜〜〜砂砂砂砂砂□□森森森森森森森森
〜〜〜〜〜〜砂砂砂砂砂□P森森森森森森
〜〜〜〜〜〜〜砂砂砂砂砂□沼森森森森森
〜〜〜〜〜〜〜 砂砂砂砂砂□沼森森森森
〜〜〜〜〜〜〜〜砂砂砂砂砂□森森森森森
〜〜〜〜〜〜〜〜〜 砂丘丘 砂□森森森森森
〜〜〜〜〜〜〜〜〜 砂丘丘砂P□森森森森
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜砂砂砂砂砂□沼森森
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜砂砂砂砂砂□沼森森
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜丘丘丘砂砂□沼P森
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜砂砂砂砂砂□沼森森
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜砂丘13丘砂□P森森
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜砂砂砂砂砂□森森森
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜砂砂砂砂砂□森森森
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜砂砂砂砂砂.S森森森

357【15】瀬良野 徹『アメイジング・クラウン』:2015/04/28(火) 20:35:50
>>354
獣の咆哮じみたエンジン音を鳴らす連結した二台のカート。
連結してマシンスペックが跳ね上がるはずがない。

「ば、化物か!? 違うな、あれはスクレイパーか!」

どこから連結器を取り出したのか知らないが、連結された【29】は同盟者なのだろうか。
スタンド能力での加速としか思えない異様な速度だ。

(姿を見せないと思ったら、後方で下位の参加者を言い包めていたのか)

普通に考えて追いつける速度ではない。
しかし、あれだけの速度では小回りが利かず、前方車両に激突してまうのではないだろうか。
それに無理矢理な加速で車体に負担が掛かるはず。
アクセル踏みながら【29】&【30】ペアの様子を見る。

358【10】薬師丸 幸『レディ・リン』:2015/04/28(火) 21:16:19
>>353

「オッケー、乾さん。
     縁があったら、また後でね。」


当初の『完走狙い』『ちょっと上位狙い』なら一緒に待った方が万全かもしれない。

だが……薬師丸は今、自分でも気づかないうち『熱く』なっている。

莫大な優勝賞金。
貰ってしまえるもんなら……貰いに行こうじゃあないか!


(……問題はこの先。【1】のやつは多分相当妨害してくる。)

(それに、最低でも【5】【7】が後ろについてくる。ますます気が抜けない。)

とりあえず、今はまだ中央車線を走り続けよう。

前方にカートは見えるだろうか?
まだ見えて来ないようなら、『レディ・リン』は解除しておく。
水鉄砲は膝の上にでも置いておく。

359【5】根立『ブルックリン・ドリームズ』:2015/04/28(火) 21:39:24
>>353
「おおっと、なるほどな」

木陰で日射量が減って、速度が出づらくなってるのか。
こんなに距離があったらやりづらいので、レーンを変更しよう。
【12】は速度調整か……?関わりたくねえな、『コースの左端』に移動しよう。
狙ってるのは『一位』であって、『戦争(Battle)』じゃあねェー。

「追い抜いてやるぜ……ウサギ女」

360【4】春原仁『キラー・エリート』:2015/04/29(水) 08:05:53
>>353
「『スタンド使いは惹かれ合う』と言うが…似たタイプのスタンドも惹かれ合うのか?
揃いも揃ってコソコソしやがって…俺もだがな」

10mはさすがに遠い、問題はどうやってその距離を離したか? だ。
日光は同じだけ得ている、スピードに大差はないのなら、スタンドでの移動ということになる。
一瞬で10m移動できる能力ならば、そもそもレースの体に拘る必要もない、アッサリ抜き去って悠々ゴールインだ。
ではなぜそれをしないか、能力か性格か、これを見極める必要がありそうだが…カウンセリングなんてしてるヒマはないな。

コース右側が沼なら木陰の心配はない、そのまま直進する。
そして『サンドイッチ』を真後ろに投擲する。パス精CBB
『サンドイッチ』には『毒』が注入されており、やや視認しづらくなっているはずだ。
あのホモが俺のカマ掘ろうってんなら後ろについてくるはずだ、『サンドイッチ』の行方がどうなるかで能力が推測できる。

361【29】樋田舞奈『ストックホルム・シクロ』:2015/04/29(水) 13:13:21
>>354
「そりゃ困る」

『ストックホルム・シクロ』から、ゴルフボールくらいの『粘土球』を二つ作成。
近づいてくるそぶりがあれば、フロントガラスに投げて解除。驚かして隙を作り、その間に抜ける。

362【16】サツキ・シャーリーテンプル『エイメン』:2015/04/29(水) 13:58:36
>>354
「…………っ! また訳の分からない能力を……!」

 ここで安全に道を譲るのは簡単だ。
 だが、それは『敗北』だ。立ち向かった結果の『前のめりな敗北』は許される。だが
恐怖し怖気づいた末の『敗北』は、駄目だ。それはもう『立ち向かう者としての純度』
を落とすようにしか作用しない。
 現実問題、リスクとリターンが吊り合うかとか、そんなことは関係ない。

「そう簡単に、抜かすのを許す訳がないでしょう」

 道は譲る――ただし、攻撃はする。相応のダメージは被ってもらう。
 水鉄砲を持つ手を、強く握りしめる。簡単に採り落とさないように。
 その上で、水平に掲げる。
 つまり――水鉄砲が相手の車体の『上』へ伸びる、『カイト』のワイヤーに引っかか
るように。
 それだけでダメージを被ることはそうあるまい。だが、ワイヤーが引っ張られること
によって『カイト』も揺さぶられる。凧上げの時、糸が揺れたりするとそれだけで墜落
してしまうように、相手の『カイト』にもこれでダメージが入るはず。
 ……尚、『サツキ』は無自覚だが、相手のカートは『二連結』。
 『ワイヤーが揺らぐ』ことによって、二台のカイトがもつれ合うといった危険性も出
て来る。

 いかにモンスターマシンといえど、カイトが死ねば速度も落ちる。その間に『サツキ』
は先に進ませてもらおう。

363【13】出『ダブル・インデミニティ』:2015/04/29(水) 20:47:36
>>354

 ・・・ヴゥゥンンンンッ

アクセルを強く踏みしめる、丘を駆け下るにあたって其の斜面はカートの
スピードを相乗するに適している。
 
 このまま轍を踏みしめ、先駆者によって慣らされたロードを進めば、ほぼ安全牌で
ゴールまで向かう事は出来る。

 出来る・・・が。

 「―馬鹿馬鹿しい    そんな道先に何も意志は無い」

 私は、このレースに掲げた『目的』がある。『唯一悪』としての

 そして、私は『瀬良野』と約束していた。  


     『このレースの間は結託する』     そうするのだ  と。


      グゥン

 ハンドルを右側に回す、 そう『右』に  轍を外れオフロードよりオンロードの
ある道路側の方向へ向かってタイヤの向きを変える。

 「―悪いが、ちょっと『目障り』だ」

 オンロード 【29】と【30】のカートとの横距離は『30m』、並走して且つ丘の斜面を下る
スピードを併せればオンロードとオフロードの差を埋めて、横距離を少しでも埋めれる!!

 無論、そのまま勢いでオンロードへ乗り上げて危険なアタックを試みるつもりは無い。
それは百害あって一利ない行動だし、私も選手の命を危険に晒す気は相手に無い限りは薄いんだ。

ダブル・インデミニティは『水鉄砲を所持している』
>>330の手形に記入した『カートへの迎撃』の内容は既に失効してる(してなければ持続消失まで待つ)

 ならば再記入はこうだ。

 『水鉄砲で私以外のカート、並走しているカートの『ソーラーパネル』へ射撃を一回ずつ行い
終了後、自身のスタンドへ渡す』

 そう記入して九秒、その長くも短い秒数が経過する・・・そのタイミングを見計らい。

 『――テ  ヤァ!!』

 ・・・『水鉄砲を投げる』! 【29】と【30】のカート向けて!!

 『瀬良野』の位置、そして二台の位置関係。こいつ等が
『妨害』を働いた可能性を私は一番臭い、と判断した。

約束手形を貼った水鉄砲は空中で手を発現し、『並走』する二台だけを
集中してカートの弱点となる部分を撃つ筈だ。無論、水の残量も懸念して
一発ずつと綿密に記入した上で水鉄砲の回収も忘れずにな。

 これで水鉄砲を破壊されるような能力が【29】と【30】で行われても
それはそれで相手の能力の露呈に繋がる。それでも良い 私の行動が布石となり
仲間『瀬良野』の勝利に結びつくならな。

 

  「さぁ   ―どう出る・・・」

あと、本体である私も前方には気を付けるぞ。轍を外れた途端に凸凹道で
カートのスピードが急激に落ちるなんて事が無いように前方の注意も忘れない。

364<ガオンッ>:<ガオンッ>
<ガオンッ>

365<ガオンッ>:<ガオンッ>
<ガオンッ>

366『灼熱ロード -Solar Kart Run 2-』:2015/09/08(火) 23:32:40



   ド     ド ド ド




                 ド ド ド     ド ド ド    
                                       




                             ド     ド   ド






          『ゴォオ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ル────ッッ!』

367『灼熱ロード -Solar Kart Run 2-』:2015/09/08(火) 23:46:17


「灼熱の日差しの中、スタートした『ソーラー・カート・ラン』!
 太陽電池を使用した水陸両用カートによるレースは、今! 
 最後のカートがゴールを切り、
 1stステージ、通称『モーニング・ロード』を走り終えました」

「H湖を左手に眺めながら、なだらかなカーヴを走る
 シンプルと言ってよいコースでしたが、トラブルが続出!
 参加者30名のうち、完走は23名、
 じつにリタイヤ7名と、思いがけぬ激しい結果となりました!」

「スタンド使い参加のレース、
 またカートへの攻撃許可というルールが、
 果たして、適切なものであったのか?
 運営側の責任が求められるかもしれません」

「SKR運営は、この事態を鑑みて、
 レース後、一時間の休憩を設けた上で、
 参加者への対応を協議し、謝罪とともに、
 継続参加の意思を確かめるとのこと。
 また、一部レギュレーションに変更が出る可能性もあるとのことです」

「詳しい情報が入り次第、
 これらの変更や参加者の動向については、
 改めてお伝えさせていただきます」

「──それでは、『モーニング・ロード』の模様を、
 トップレーサーから順に振り返りましょう」

368『灼熱ロード -Solar Kart Run 2-』:2015/09/09(水) 00:05:03


「──まずは一位!
 『ヨハネスブルグ』からやってきた褐色の閃光!
 若干14歳の【14】チャプチャプ選手がゴールイン」

「開始時、14位から1位まで追い上げた彼ですが、
 卓越したドライヴィングテクニックを見せつけました。
 スタンド能力も端々で見せつけましたが、
 『消えて加速』という情報以外、一切不明の状況です」

「特に2位、唐雛ミオ選手との終盤の一騎打ちでは、
 何人もの選手をリタイヤに追い込んだ、
 唐雛選手の驚異の『ワイヤー戦術』を潜り抜け、
 一気に先頭に躍り出、フィニッシュを飾りました」

「そして、2位の【1】唐雛ミオ選手。
 ゼッケン1番、配置先頭の利を生かして、
 後続を次々と『ワイヤー』で追い落としての逃げ切り勝利。
 テクニックも一流ながら、シンプルで危険な能力の持ち主です。
 チャプチャプ選手の驚異的な追い上げがなければ、
 単身トップは間違いなかったでしょう。
 レース全体で見ても、いまだ注目株となります。
 27歳男性、好きなアイドルは『稗田 恋姫』」

「3番についたのは、【10】薬師丸幸選手。
 まだうら若い、少女と呼んでよい年齢ですが、
 途中、乾選手との連携によって追い上げ、
 終盤でも的確に罠を潜り抜けて、3位につけました。
 スタンド使いなのは確実ですが、彼女の能力も目下不明。
 その『強運』と、関係があるものでしょうか?」

「4番手は【5】根立 稔士朗。
 状況を的確に読んで、この順位。
 勝負所であえて無理をしなかったことが、
 『ワイヤートラップ』を避ける上で効を奏しました。
 スタンドは『煉瓦』を作り出す『ブルックリン・ドリームズ』。
 レースの端々で、投擲や防御に使用していました。
 まだ全力を出していない、先の怖い選手と言えるでしょう」

「5位は【4】春原選手。
 中盤からその姿がカメラに映らなくなり、
 動向が心配されていた選手です。
 他にも長時間姿を消した選手は複数存在し、
 我々に見えざる戦いがあったのかもしれません。
 その能力はやはり謎。そして危険性は薄れておりません──」

369『灼熱ロード -Solar Kart Run 2-』:2015/09/09(水) 00:27:52

「6位、【2】ホビー・クランプ選手。
 アメリカ出身、ラリー畑出身とのこと。
 荒っぽいレースにも慣れた様子で、
 唐雛選手に追走、中盤まで2位につけていましたが、
 『ワイヤートラップ』をまともに受け、ピットイン。
 順位は下げたものの、ここまで追い上げたのは立派でしょう。
 スタンド使いなのは明らかですが、その能力はいまだ謎です。
 故郷はネバダ。好物は『バーガーキング』」

「7位、【3】土牛 千吉(どぎゅう せんきち)選手。
 レース前半で砂浜に向かったオフロード組では、
 唯一人、ランキング内に食い込みました。
 オフロード組は楽しそうに競ってはいましたが、
 SKR全体から見ると、勝敗に絡めなかった印象。
 彼が生き残れたのは、終盤、その能力で、
 砂地を硬質に変化させたからこそです。
 ──なぜ、序盤からこれをしなかったのか?まだ様子見なのか?
 土牛選手は東北出身。酪農を営んでおられます」

「8位は【20】黛 四季選手。
 今年、秋映学園大学部で学ぶ女子大生。
 実家はあの『黛』の一族で、黄金町に引っ越すまでは豪邸暮らし。
 現在は大学寮で自由を謳歌しているとのこと。
 レースでは特に目立った活躍はありませんでしたが、
 彼女の武器は【22】乾選手との連携でしょう。
 乾選手は黛選手の元執事であり、
 『お嬢様』を支えるべく、その身を犠牲にして順位を押し上げました。
 『バディ』はレースにて強力なので、次のレースでも要注目です」

「9番手は、【6】サツキ・シャーリーテンプル。
 前半でオフタイヤを選んでしまった分、出遅れたものの、
 乱戦の隙に乗じ、ここまで持ち直しました。
 スタンドを使用する場面は見られませんでしたが、
 『見えて』おり、確実にスタンド使いである模様。
 彼女もまた、次のレースから本気を出すタイプかもしれません。
 年齢、経歴は一切不明。謎の女性です」

「10番目に滑り込んだのは、【15】瀬良野 徹選手。
 近距離パワー型を駆使し、水鉄砲での狙撃シーンが目立ちましたが、
 チャプチャプ選手に反撃されたのが最大の敗因。
 ピットインを余儀なくされたものの、
 ホモヴィッチ選手と乾選手の乱戦を上手に掻い潜り、10位まで浮上しました。
 『コイン』を作り出すという噂もある彼のスタンドの全貌は、
 チャンネルGサイドでも把握しきれず。視聴者の情報をお待ちしております」

370『灼熱ロード -Solar Kart Run 2-』:2015/09/09(水) 00:51:21

「11位は【12】乾 巌(いぬい いわお)。
 今大会最年長のご老人。
 日本人ですが、現在はイギリスにお住まいとのこと。
 黛選手の元執事として、参戦されたそうです。
 レース前半は、薬師丸選手とバディを組んで上位をキープしましたが、
 後半は黛選手と合流する為に順位を落とし、
 ホモヴィッチ選手と激戦を繰り広げた結果、11位となりました。
 スタンドは人型の『ワーウィー・ゾーウィー』。
 姿を消したホモヴィッチ選手を、
 何度か銀色に染め『停止』させる様子が確認されました。
 次レースでこそ真価を発揮するものと思われる、注目株です」

「12位には今大会の台風の目、【22】ホモヴィッチ・ガチムシスキー選手。
 ロシアより参戦。体重、身長、胸囲、どれも大会一。
 何をしてくるかわからない、何を考えてるかわからない、
 非所言うに迷惑なハリケーンです。目といっても安全ではありません!
 
 序盤はその能力を生かして数名のリタイヤを生み出し、
 中盤、春原選手とチャプチャプ選手に絡んだものの、
 こちらは迎撃され、やむなく後方へ。
 終盤、黛選手を襲ったところで、迎えに来た乾選手と対決。
 謎の『銀色化』の能力で停止され、この順位となりましたが、
 台風は次レースでも必ず吹き荒れるでしょう。
 参加者の皆さん、『お尻』にご注意を!」

「13位は【29】樋田選手。
 最下位に近い開始順からスクレイパー選手とバディし、
 激しい追い上げを見せたものの、
 自称『悪魔使い』こと安倍野選手の妨害を突破できず、
 ピットインした上で、この順位。
 その後、安倍野選手を追い抜いたものの、
 結果的には13位となりました」

「14位は【30】スクレイパー選手。
 ご覧の通りの黒人選手、『ヨハネスブルグ』との関連は不明。
 最後列から樋田選手とバディし、驚異的な追い上げを見せたものの、
 安倍野選手の『光るマキビシ』を受け、ピットイン。
 その後、スタンドを使用して安倍野選手を抜き去るも、
 最終的に上位陣には追いつきませんでした。
 列順は初回は運、次よりは高位ほど後ろになるので、
 後塵を拝した屈辱を次ノレースで晴らしてもらいたいところ。
 スタンドは使用されていましたが、地面を撫でていただけで、
 目下のところ、詳細は掴めておりません。異形のスタンドでした。」

「15位・・・・参加最年少の【27】阿倍野鐘太選手。
 クラスメイトにはベル太と呼ばれているそうです。
 ホモヴィッチ選手が今大会の『台風の目』なら、
 彼は『カマイタチ』とでもいうところ。
 とにかく後列をリタイヤさせることだけに執着したスタイルで、
 彼のスタンドでピットインさせられたカートは数知れません。
 ただし能力は後ろにしか働かず、
 自分の順位はあまり上がらなかった辺り、
 次のレースではどう考えてくるのか? 皆さん、引き続き、前方にも警戒を」


「解説は以上──
 それでは、リザルトをお伝えします」

1位:20pt 14 チャプチャプ
2位:15pt 1  唐雛 ミオ
3位:14pt 10 薬師丸 幸
4位:13pt 5  根立 稔士朗
5位:12pt 4  春原 仁
6位:11pt 2  ホビー・クランプ
7位:10pt 3  土牛 千吉(どぎゅう せんきち)
8位:10pt 20 黛 四季(まゆずみ しき)
9位:10pt 16 サツキ・シャーリーテンプル
10位:9pt 15 瀬良野 徹
11位:8pt 12 乾 巌(いぬい いわお)
12位:7pt 22 ホモヴィッチ・ガチムシスキー
13位:6pt 29 樋田 舞奈 
14位:5pt 30 スクレイパー
15位:4pt 27 阿倍野 鐘太

16位 19 木馬チゼル
17位 9  スターM
18位 11 丹波 偽助(にわ ぎすけ)
19位 13 黒樹 出
20位 25 蠅谷 煙鳴(はえたに けむなり)
21位 17 玉熊 輪
22位 28 ボルトザウルス
23位 23 鳩目 頂男(はとめ とっぷまん)

リタイヤ:
6  星蜂 尊(ほしばち みこと)
7  日向ナツ 
8  ボアビット・ホールソー
18 角較 ナチ(かどくら ナチ)
21 ミゼット・カッター
24 姉楠 涼
26 ヘックス・レンチ

371『灼熱ロード -Solar Kart Run 2-』:2015/09/09(水) 01:03:10



        ド ド ド




                   ド ド ド      ド ド ド  ド



『モーニング・ロード』を完走したドライバー達は、
水分補給とわずかな休憩の後、一室へと呼び出された。

レース開始前にレクチャーを受けた、
会議室に近い、殺風景な部屋だ。
複数の椅子に座り、一同が壇を見つめているのも同じだが、
異なるのは出席率──空席が複数、生じている。


壇上に責任者である『黄金沢晴彦』と、
チャンネルGプロデューサー『梨本ジョージ』が姿を現し、一礼した。

372薬師丸 幸『レディ・リン』【10】:2015/09/09(水) 01:09:36
>>371

「……ふう。」

     (……ちょっと熱くなりすぎたかな。)

席に座る。
特に選ばない。

    キョロ
             キョロ

「……なんか、減ったわね。」

リタイヤした7人とやらだろうか。
やはり、それなりに危険なレースらしい。

373春原仁『キラー・エリート』:2015/09/09(水) 01:14:24
>>371
「スタンド使いを集めて並べてよーいドン、普通に考えれば、こういうレースになるのは分かるだろ?
勿論続行するんだよな、俺は金を持って帰らなけりゃいけない」

けだるげだが、確かな闘志がみなぎっている。
最初は完走さえすればいいと思っていたが、妙な感じに火をつけられてしまった。

「危険なレースになる、賞金の上乗せくらいは当然あるだろうな、問題ないだろ、リタイアした奴らに完走賞金は支払われない。
その分を俺に回してくれりゃあいい」

374『灼熱ロード -Solar Kart Run 2-』:2015/09/09(水) 01:41:44
>>372(薬師丸)
席につく薬師丸。

周囲を見回すと、やはり数が減っている。
リタイヤは『7名』と発表されていたが、
減り方はそれ以上だ・・・・ほぼ半数になっている。

>>373(春原)
春原の発言が聞こえたのだろう。
晴彦と梨本が顔を見合わせ苦笑し、その後、揃って頭を下げた。

「リタイヤ7名、重軽傷者多数。
 このような事態を招いたことは、
 我々の見通しの甘さによるものです。

 ──謹んでお詫びさせていただきます」

「すでにレース続行を断られた方は、
 この場に足を運んでおられません。
 現在の継続希望者は『15名』。
 我々も全力を尽くしますが、
 何分、スタンドという超常現象を管理する方法に、
 限界があることを、本日、思い知らされたばかり。
 医療設備はございますが、『安全』は保証しかねます──」

「納得いかない方は、改めて席をお立ちください」

375薬師丸 幸『レディ・リン』【10】:2015/09/09(水) 01:48:55
>>374(GM)

(ひふ、みの……
 うわ、半分くらいしかいないじゃん。)

想像以上だ。
……厄介そうな連中は残っているようだが。

      ストン

腰は席に落としたまま。

「質問、いい?」

手を挙げる。
もう『目立たない』とかそういう場合でもない。

376瀬良野 徹『アメイジング・クラウン』:2015/09/09(水) 02:23:05
>>371
(やはり自動車専門と豪語するだけの技術を持っているのか、チャプチャプくんは。
黒樹くんと情報交換したり、協力的な人を捕まえないと勝ち目が無さそうだ)

賞金の出るレースにスタンド使いばかりを集めては壮絶な争いが勃発すると分かっていたはずで、逆にスタンド使いを一箇所に集める手段としては悪くないと思う。

「そんなに謝らなくても大丈夫そうじゃないですか!
リタイアしちゃった人は可哀想ですがレースは楽しかったですよ。
この会場に15人残るほど楽しかったって事ですよ!」

「安全管理が不完全なことの理由にはなりませんが」

それより『コイン』の発現を知られたことの方が重要だ。
お金を終盤まで残さないと肝心の『遡行』が出来なくなる。

「変更点が有るそうですね?
どのような変更があるのでしょうか」

元気そうに梨本氏へと質問をぶつける。
危機感の足りないスタンド使い、という印象を周囲に振りまこう。

377『灼熱ロード -Solar Kart Run 2-』:2015/09/09(水) 02:33:33
>>375(薬師丸)
数える限り、15名。
その中には見知った顔の他、
ロシア系と思われる、筋骨隆々の白人の姿もある。
レース中もレクチャー時も姿を見ていないが、
おそらくこれが『ホモヴィッチ』だろう。
壇上の二人に、異常なまでに熱い視線を向けている。

「──どうぞ」

薬師丸に気付いた晴彦が応じる。

>>376(瀬良野)
周囲を見回すが──黒樹の姿はない。
レース継続を望まなかったのかもしれない。

「どもッス。
 変更点については、もうちょい後で。
 参加の意思ってー奴を確認してからにさせてくださいッス」

相変わらず、適当な口調だ。

378薬師丸 幸『レディ・リン』【10】:2015/09/09(水) 02:43:50
>>377(GM)

「ああ、ええと……」

タイミングを間違えたか。
悪目立ちはしたくなかったが――

「変更、聞いてからにする。
 話題切ってごめんね。」

手を下ろす。

379瀬良野 徹『アメイジング・クラウン』:2015/09/09(水) 03:00:19
>>377
「じゃ、僕は継続して参加させていただきます」

壇上の二人に向けてお辞儀をしたあとに座る。
内心では黒樹くんの姿を確認できなかったことに驚愕しているが梨本氏の話を待とう。

(黒樹くん!? リタイアしちゃったのかな?
彼は砂浜の方を走ってそうだったから状況を知ってると思ったのに)

滅多に『遡行』はしないつもりでも一人は厳しい。

(ロシア人は気性が荒らそうで怖いな…)

扇子を持ったスタンドを発現していた黒髪の女子大学生とスクレイパーを探してみる。
爆走していたスクレイパーは無傷か、協力者と思われる者の姿も確認しよう。

380【16】サツキ・シャーリーテンプル『エイメン』:2015/09/09(水) 19:34:18
>>377
「…………」

 小さく、口の中だけで舌打ちした。『サツキ』としては、もう少し順位を上げたかった
のだが流石に手持ちの装備が水鉄砲だけではそうもいかなかったという形だ。もっとも、
あの曲面から順位を上げることができただけでも僥倖だが――――。

「謝罪は当然です。スタンドという超常現象の手綱を握るのは確かに難しいでしょうが、
それを含めたイベントとして提供する以上、一定の安全性を確保しておく義務が生じます。
その点で運営側の見通しの甘さは、非難されて然るべきでしょう」

 丁寧な口調だが、しかし辛辣な物言い。『サツキ』という少女は、大体にして歯に衣着
せぬ物言いをする。ただ、彼女は辛辣な物言いとは裏腹に用意された席に深々と腰を掛け
ていた。
 これといったスタンド能力を持たない『サツキ』にとって、危険性があるという状況は
それなり以上に歓迎できない状態なのだが、そのことを気にする様子もない。

「非難されて然るべきですが……私にそのつもりはありません。ましてレース参加を辞退
する理由にもなりません」

 自分でも不思議な気分ですが――――とだけ言って、『サツキ』は口を噤んだ。ひとま
ず求められた『意思表示』をする為に口を開いたわけだ。あまり目立ちたくない、という
想いは、何故だかもう既にない。人数が減ったからとかではなく……彼女自身が、自分が
『目立つ』という状況を忌避しない精神性を形成しつつある。

(――『何か』が掴めそうな気がする。此処で、この『SKR』で『多くの人間の支持を
得る』ことが、私にとって大事な『何か』のヒントになる気がする……)

 彼女が決断した理由には勿論『意地』もあったが、しかしそれとは別に、彼女自身もよ
く分かっていないそんな理由も秘められていた。

381【5】根立『ブルックリン・ドリームズ』:2015/09/09(水) 23:27:27
>>377
「……まぁ、俺としてはライバルが減るなら……って感じではあるんだけど」

まあ、うん……ヤバそうな感じしてたし、うっかり怪我させたら酷いことになると気づいた時には、
『ブルックリン・ドリームズ』での防御が基本になってしまっていた。
自前の精密性で車体を狙って妨害とかはしたけど、本当にヤバそうなときはやらなかった。
そのせいで、もっと上を狙えただろうにこの順位だ。
いや、切り替えていこう。四位。かなり美味しい立ち位置だ。俺はポジティブの男。

「あー、俺も継続参加しまッス。
 やりますやります」

片手をひらひら上げて、アピールする。
正直なところ、家族や友人に心配されることを考えるとリタイアした方がいいんじゃないかなーってなるけど。
男稔士朗、一度優勝を誓ったんだ。だからってやめるわけにいくか!

382『灼熱ロード -Solar Kart Run 2-』:2015/09/09(水) 23:50:42
>>379(薬師丸)

「それでは、後ほど改めて」

薬師丸は挙げた手を降ろし、着席する。

>>379(瀬良野)

「ありがとうございます」

晴彦が深々と頭を下げる。

黒樹の姿はここにはない・・・・
『リタイヤ』ではなかったはずなので、
『継続拒否』ということなのだろう。
バディを失った衝撃に、失意を感じる。

扇子を持った少女は(茶髪のショートボブだが)、
白髪の老人、元執事とともに着席している。

スクレイパー──黒人の男の姿もある。
最後列で、壇上を睨むような表情だ。
彼の協力者であった『樋田 舞奈』の姿もない。
黒樹同様、レースを降りたに違いない。

>>380(サツキ)
──思い返すに、終盤は戦場さながらだった。

乾老人とホモヴィッチの激突。
姿を消して襲い掛かる『チェシャ猫』の巨漢と、
触れたものを『完全停止』させるらしい乾のスタンドは、
カートという枠を超えた戦いとなり、
熱くなりすぎたホモヴィッチは、
カートから落車し、あわや大惨事という状況だった。
恐るべきバルク(筋肉量)と体術がなければ、
もう一人、『リタイヤ勢』が増えていたはずだ。

サツキ、そして瀬良野らは、
両者の戦いを横目にすり抜け、結果的に漁夫の利を得たのだった。
見えざる戦果はもう一つある──
二人のスタンドとその能力を、目の当たりに出来たことだ。

「お詫びの言葉もございません。
 そして継続に感謝いたします」

晴彦が改めて頭を下げた。
他のメンバーを見回すが、部屋から出ていく者はいないようだ。

サツキ自身は、レースに残る意思を決めた自分に半ば驚いている。
だが、高揚する『何か』があることも事実だ。
──参加者は『半分』になった。
つまり自分は、『選ばれた』とも言える・・・・!

>>381(根立)
ホビー・クランプ──
根立の前方でクラッシュした金髪男の助言がなければ、
根立の順位は、さらに下がっていただろう。
『罠』への警戒がなければ、避けようがない相手だったのだ。

そのホビーも、唐雛も、同じ室内にいる。
ともに笑顔を浮かべているが、明らかに質が異なる・・・・
『冒険家』と『ヤクザ』ほどにも違う笑みだ。

「ありがとうございます。
 今後もよろしくお願いします」

晴彦が改めて挨拶し、モニターのスイッチを入れた。

「それでは、
 ルールの変更点について説明させていただきます。
 納得がいかない方は、説明後に退席いただいて構いません」

383【16】サツキ・シャーリーテンプル『エイメン』:2015/09/10(木) 00:13:01
>>382
『選ばれた』ことへの実感……それが自分の中に渦巻いていることを、『サツキ』は自覚
していた。しかし、それが何を意味するのかは、いまいち良く分かっていない……見極め
なければいけない。その為には、この『レース』を続けて行かなくてはならない。

「――――」

 ルールの変更点の話が始まったのもあり、無言でモニターを見つめる。

384瀬良野 徹『アメイジング・クラウン』:2015/09/10(木) 00:39:25
>>382
(何気なく自分が10位以内に滑り込んでるのが驚きだ。
チャプチャプくん、ホモ、乾氏、スクレイパーの四人は凶悪だから注意しなきゃいけない。
あとは、阿部って男の子の後続殺しが怖いな)

残ったスタンド使いは殺気を振り撒く血気盛んな人達が多そうで協力関係を結ぶのは難しいかもしれない。
黒樹くんも気難しい感じだけど協力関係は結べていたのだ。
利害の一致するスタンド使いがいることを祈るしかない。

(さすがにホモらしきロシア人は嫌だ…)

壇上の梨本氏と晴彦氏が始める変更点の説明を黙って聞く。

(あの二人も、人の上に立つ者で指導者とも言える。
視野が広く全てを見通すものでなければ、過去の支配者のような人より先を歩む支配者に足りえない。
そうでない者は間違った選択を選んで脱落していく)

(現在の状況を見通せなかったばかりに二人は間違ってしまい、こんな状況になってしまった。
元々は二人のセンスを参考にしようと来たのだから、最後まで二人を観察しないと…)

385薬師丸 幸『レディ・リン』【10】:2015/09/10(木) 01:29:21
>>382

「ん。」

さて、説明を待とう。
手持無沙汰だが、特にやることもあるまい。

      キョロ

(……乾さんはいるかな。)

辺りの参加者たちでも見ておこう。

386『灼熱ロード -Solar Kart Run 2-』:2015/09/10(木) 01:34:19

             バ ン !


モニターに新たな文字が表示される。

『ルール改善点』

1.参加者の安全性確保

・参加者が一人でも重傷を負った場合、全員の賞金を『半額』とする。
 関係性は問わない。『連帯責任』。
・死者、または重傷者が複数出た時点で
 SKRレースを中断・中止する。
 全員、賞金はなし。すべて『治療費』に充てられる。

2.オンタイヤの仕様変更

・オンタイヤが有利すぎた為、仕様を変更。
 濡れた路面に対するグリップ力を大幅に下げ、
 スリップを誘発しやすくした。
・スピードについての変更はなし。


3.ヘルメット無線の内臓

・参加者及び運営に直結する無線レシーバーを、
 ヘルメット内に内臓する。
・違法行為の通報、互いの連絡のやり取りが自由に行える。


「我々のSKRは、『デスレース』ではなく、地域の振興事業です。
 熱くなるのは構いませんが、
 怪我人が出る事態は絶対に避けたいと考えます」

「我々に感知できない能力をお持ちの方の不法行為は、
 全体の不利益に、ひいては犯人の不利益に繋がります」

「レーサーである以上、ギリギリの駆け引きは当然です。
 その駆け引きの範囲で、怪我人を出さぬよう、お願いします」

「そして当然ですが、
 引き続き、ペナルティや警告は発し続けます」

「──質問のある方は、挙手の上でどうぞ」


────GMからPLへの、その他連絡──────────────────────

・ステージは、妨害がなければ、
 『30日=30レス』で完走できるよう設定。
・コースマップの□=1レスで走破できるものとする。
・多少のスピード差、距離の変化はご容赦を。
・理屈より説得力、熱さ優先。

・PC全員がゴールした時点でレースは終了。リザルトに入る。
・あまりに後続との距離が開きすぎた場合、
 一方的にレース終了し、今回のように『リザルト』に移る場合あり。
・『90日』前後でミッション終了するよう、努力したい。

387薬師丸 幸『レディ・リン』【10】:2015/09/10(木) 02:00:06
>>386

「んじゃ、質問。」

立ち上がり、挙手。

「二つあるんだけどさ。
 まず一つ目。なんだっけ、『灼熱ロード』は、そのままにするの?」

「あれ、デスレースそのものじゃない? 
 聞いた限り……ってだけだけど。」

ここまで安全を強調するなら、ノーペナエリアはマズいのではないか?
もっとも、レースに刺激を与える効果はあるだろうし、追加ルールは抑止力になりえるが。

「んで、二つ目。」

「後ろの方、相当やり合ってたみたいだけど……
 『攻撃』じゃないなら、ドライバーに『何か』してもいいの?
 つまり、怪我させるような事じゃないなら……ってこと。」

「あと、カートに何かして、それにドライバーが巻き込まれちゃうのは?
 もちろん、怪我はさせないっていう、前提の上での話ね。」

銀色にして停止――だったか。
カートに仕掛けたのかもだが、結果的にドライバーも巻き込まれているように聞こえた。

             ・・・・それは、ありなのか?

388『灼熱ロード -Solar Kart Run 2-』:2015/09/10(木) 02:14:10
>>385>>387(薬師丸)

周囲を見回すと──いた。
見覚えのある白髪白鬚の老人だ。
隣には二十歳前後と思われる、
物静かな雰囲気の女性が座っている。
彼女が黛 四季──老人のかつての『主人』なのだろう。

薬師丸の質問に対し、晴彦がマイクを握る。

「3rdステージ『灼熱ロード』については、
 『ノーペナルティ』エリアは、廃止します。
 それ以外の変更は予定しておりません。
 『ライバルカート』の攻撃は、
 あくまでカートを狙うもので、危険性はありません」

「二つ目の質問ですが、我々が問うのは『結果』です。
 ドライバーに干渉しても、重傷を負わなければ構いませんし、
 逆にカートに干渉しても、結果的に重傷を負えば、
 全員へのペナルティとなります──
 危険行為への警告はしますが、
 新たなルールは、『結果』だけで判断します」

389瀬良野 徹『アメイジング・クラウン』:2015/09/10(木) 03:14:50
>>386
(僕のような感知不可能なスタンド対策に連帯責任にしたのか。
前半戦でも激しい戦闘が頻発していたから助かるね)

頑丈な車体に守られていると言えど、加減を間違えた攻撃で重傷者が出る可能性は絶対にある。
ペナルティ無しのエリアについては、先に質問してくれた人がいるようだ。

「違法行為の通報について、どのような手段を使っても運営側が分からない類の能力で重傷者が出て、その近くにいる犯人らしき人物を参加者が確たる証拠もなく、犯人は彼ですって通報したら犯人らしき人物の扱いはどうなるのでしょうか?」

「まだ、本格的に能力を見せてない僕とか疑われそうですが」

何せ、『アメイジング・クラウン』の驚くほど奇妙で、不思議としか言いようのない『過去遡行』でアクシデントを起こしていたら、重傷者の出た事故の元凶扱いされて運営に睨まれたりするのは困るかもしれない。

「いやいや、重傷者を出すなんてミスをする人がいるはずないですよね。
ここまで完走した方々は強者ですからね」

参加者の様子をざっくり見る。
ホモビッチの様子や殺気を出してない参加者を探す。
チャプチャプくんは楽しそうにはしゃいでそうだから特に見ない。
上位者のミオ氏、薬師丸氏、根立氏、春原氏、ホビー氏、土牛氏の外見的特徴を覚えておく。

390春原仁『キラー・エリート』:2015/09/10(木) 03:37:55
>>386
「特にない、早く始めてくれ」

落ち着きを保っているようで、その実心中は穏やかではなかった。
具体的な確信はないが、キナ臭さは常に感じている、さっき言った通りだ。
箱の中に火薬をありったけ詰め込んでいるようなもので、まさしく一触即発、何もないワケがない。
上位に食い込み、尚且つ他の被害も防がなければならない、考えただけで頭痛がするが、賞金が目減りするのはそれ以上にマズい。
スタンド扱いしか能のない俺が、自分以外を養う術はそう多くはない。

説明が終わったのならタバコを吸いに行く、憂鬱さで死にそうだ。

391薬師丸 幸『レディ・リン』【10】:2015/09/10(木) 04:51:32
>>388(GM)

(いた。銀色にして停止の乾さん。
 一方的に知っちゃった。まあ、いいか。)

視線を壇上に戻す。

「……なるほど、ありがと。
 他の質問とかはないよ。」

着席。

    (怪我させなきゃなんでもありってわけ。
      ……やだな。よけいに難しいじゃないの。)

怪我させずとも大きな結果を出せる能力者はいるはず。
……まさに、自分がそうなのだが。

(……気になるのはあいつね。
 賞金なんかより怪我をさせたい……って顔してる。)

【30】の危険さ丸出し男、『スクレイパー』。
底知らない『チャプチャプ』との因縁は知らないが、大人しくするタマではあるまい。

          (……勘弁してよね。
           こっちはお金が要るんだ。)

ヨハネスブルグだか何だか知らないが……ここで暴れられるのは困る。
妹が、そして何より自分が生きるためには、なんとしても金を持ち帰らねば。

392【5】根立『ブルックリン・ドリームズ』:2015/09/10(木) 23:44:42
>>386
「ふむふむ」

かなり安全に配慮した内容になってんな。
『連帯責任』とか言われちゃあ手を出す気にならないし。

「了解ーッス」

参加意思はそのまま。
特に質問とかはなく、他の奴の質疑応答を聞いてよう。

393『灼熱ロード -Solar Kart Run 2-』:2015/09/10(木) 23:47:59
>>389(瀬良野)

「警告はあくまで警告でしかありません。
 ペナルティを与えるには確たる証拠が必要ですし、
 そこに限界があるからこその『連帯責任』です」

すなわち、『証拠がなければ無罪』。

「──ただし、改めて申し上げておきますが、
 我々運営側にもスタンド使いの協力者が存在します。
 どのような能力かはお教え出来ませんが、
 ルールの『抜け穴』を潜るつもりの方は、そのリスクをお忘れなく」

返答を聞きながら、瀬良野はざっと周囲を見回す。

唐雛ミオ──
『ワイヤートラップ』を使うという男性。
『27歳』ということだが、見かけはより若く、20代前半のようだ。
紫に染めた髪に、ロードレースのヘルメットに似た、
無数の穴の開いた帽子を被っている。
その目尻は鋭く尖り、まるで猛禽のようだ。

ホビー・クランプは金髪の白人男性。
肌は浅黒く焼け、健康的な肉体美を誇る。
元軍人と言われても信じてしまいそうだ。
壇上の説明を思慮深く、そして興味深く聞き入っている。

薬師丸、根立、春原については見た通りのもの。

土牛 千吉は背の低い中年男ながら、
がっしりと横にいかつい体格の持ち主。
閉じたような細い目は、眠っているのでなければ、
物静かに状況を見ているように思われた。

>>391(薬師丸)


>>390(春原)
言葉短く、説明の打ち切りを求める。

「質問がなければ、退席していただいて構いません。
 次のコースマップは、スターティング前に公開されます」

「喫煙室なら、そこの角曲がって左スよ」

梨本が気を利かしてくれた。

>391(薬師丸)
着席する薬師丸。


                ガタッ


出席者の一人──
【11】丹波 偽助が無言で席を立ち、部屋を出て行った。

「──これで『14名』です。
 他に継続拒否される方は、おられますか?」

394薬師丸 幸『レディ・リン』【10】:2015/09/11(金) 00:02:33
>>393(GM)

丹波。隣にいた男。
地味なやつだったが――

      (残ってたってことは、まあまあやるのかな。)

まあ、残ってた――だ。過去形。
つまり、今後のレースには無関係。

「……」

(証拠か……私の能力ってどうなるんだろ?)

まあ、重傷を負わせる(=鈴三つの不幸を使う)つもりもない。
能力を割られないためにも、むだな質問は控えよう。

395瀬良野 徹『アメイジング・クラウン』:2015/09/11(金) 00:22:29
>>393
(上位者達は雰囲気が違うって感じだ。
視線だけで刺殺されそうで近寄り難い人種ばっかりで息苦しい)

徳の高いお坊さんのように物静かで思慮深そうな土牛氏はスタンドの強い弱い関係なく、手を組みたいと思わせる不思議な感じがする。
『ワイヤートラップ』で猛威を振るったミオ氏は全方面に敵意がありそうで、他者を必要としない自立心の強そうな人だから駄目そうだ。
逞しい肉体をお持ちのホビー氏は内面の露出が低くて突っつき難いな。

「疑わしくは罰せずで安心しました。
一応、ここは中世じゃなくて先進国ですからね?
回答ありがとうございます」

座って声をかける相手を消去法で考えていく。
その前に声をかける時間があるのだろうか。

(根立氏、黛氏&乾氏、土牛氏を狙って協力関係を築きたいな。
僕に声をかける人がいると思えない)

一応ではあるが、遠くまで『コイン』を届かせる方法とチャプチャプの瞬間移動への対策は考えてある。
最悪の場合、一人で走るしかないのかもしれない。

396『灼熱ロード -Solar Kart Run 2-』:2015/09/11(金) 00:54:42
>>392(根立)
特に異論も質問もなく、場の流れに聞き入ることにした。

>>395(瀬良野)
次のバディ相手を考える瀬良野。
だが、今回の会議は特別に時間を設けたものだ。
外の会場では、客が痺れを切らしているだろう。
ゆっくりと交渉する時間があるとは思えない。

>>394(薬師丸)
能力が下手にバレるとかえって不味い。
薬師丸はそう考え、質問を手控える。

他も同じ考えなのか、質問は出てこない。
晴彦が時計を一瞥し、片手を上げようとした時──


       「あ、ちょっといい?」

クラスメイトに話すような気安さで、
席からチャプチャプが立ち上がり、壇上に向かっていく。

「オレからも、一言言わせて。
 あ、心配しなくて大丈夫。
 オレもこのレース、成功させたいから、さ」

声を失う晴彦と梨本をよそに、
壇上に上がると、全参加者を見下ろし、にぱっと笑った。


「──この中に、
 オレを狙ってるひと、いるよねー?
 それとも、オレのこと調べてる人?」


──会議場の空気が、ざわりと揺れる。

397薬師丸 幸『レディ・リン』【10】:2015/09/11(金) 01:00:09
>>396

「……」

       (なんのつもりだろ、あいつ。
        ……そりゃ、いるだろうけどさ。)

約一名は確定だし。
ともかく、チャプチャプの演説を聴こう。

薬師丸は調べても狙ってもない。
よって、ここは平静を保っていられる。

398【5】根立『ブルックリン・ドリームズ』:2015/09/11(金) 01:08:04
>>396
立ち上がって壇上に登るチャプチャプを見て、目を丸くする。

「(めっちゃ目立ちたがり屋なんかな……)」

そう、この根立、実はあの記者会見を知らない。見てない。
ローカルのチャンネル見るより『富士』とか『旭』とかの番組見るタイプだし。

そういうわけで、この街は外人さんもそれなりにいるから、別に不思議に思っちゃいなかった。

「(最初の『殺す』とかなんとか聞いてた人と縁があるのかな)」

399瀬良野 徹『アメイジング・クラウン』:2015/09/11(金) 01:30:00
>>396
「確か、えっと、『ヨハネスブルク』の幹部『ダイヤモンド・ヤング』の一人だったよね?
君達の仲間のルンクスに関わっただけだけど、『供与者』に匹敵するスタンドで『花嫁』を増やしたりしてたよ。
彼の対象を問答無用で『花嫁化』する能力の正確な条件は分からなかったが『飛沫感染』するって事だけは知っている」

「で、君達は刺青師を捕まえに来たついでに彼の『作品』を壊すとか、『採掘』するって言ってたかな?」

立ち上がってペラペラと知っている事を話し始める。
この中に『刺青師』の『作品』が混じっていれば、反応が見れるのと話のきっかけになる。

「僕は、別にチャプチャプくんを殺すってつもりはないかな。
倒したいって気持ちはあるけどね?」

「梨本さんと晴彦さんも『ヨハネスブルク』と手を組んでたりするんでしょうか?
こんなにスタンド使いばっかり集めたのも『採掘』のお手伝いをするためです?
別に刺青師の『作品』じゃなくても『ヨハネスブルク』は狩るって方針なんでしょうか?」

壇上のチャプチャプに歩いて行ってペラペラと話を続ける。

「他の『ダイヤモンド・ヤング』の送り込んだ刺客とか参加者に混じってそうですよね。
例えば、スクレイパーって人は黒人で『ヨハネスブルク』関係者だと思うけど、どうなんでしょうか?」

400春原仁『キラー・エリート』:2015/09/11(金) 01:35:44
>>393
「…どうも」

喫煙室でタバコを楽しみながら、考えをまとめておく。

スタンド能力が割れているヤツは結構いる、だが、それは外していい。
さっきのレースが抑止力になって大胆な行動に出るヤツは減るだろう。
問題は、レース自体が『手段』となっているヤツだ。そいつを抑えつつ上位でゴールイン…無理だな。
もう一人、二人は必要か…………いたな、おあつらえ向きのがいる。
レース以外に、目的を持って行動してるのが明確な男…。

喫煙室を出て、説明会が行われている部屋に戻り『乾巌』の姿を探す。至急だ。

401『灼熱ロード -Solar Kart Run 2-』:2015/09/11(金) 02:15:35
>>397(薬師丸)
いたって呑気そうな黒人少年を見上げながら、
その演説を聞くことにする。

>>398(根立)
『ヨハネスブルグ』については、
一時、ニュースに出たことがあったが、
たいした広がりはなく、知らなくても不思議はない。
(当然、全国ネットではなかった)

ちょうど、別の席の瀬良野が立ち上がり、
『ヨハネスブルグ』と『ダイヤモンド・ナイン』について、
説明口調でまくしたてている。

説明が事実だとすれば、ちょっとした『犯罪集団』のようだ。

>>399(瀬良野)
突如、進み出て、
『ヨハネスブルグ』と主催の二人を糾弾する瀬良野。


チャプチャプ:
「あいつ、ちょー迷惑だよねー?
 同じ『ヨハネス』だけど、別に仲間じゃないし、
 目的も同じじゃないよ」

「もち、このレースの人たちとも無関係。
 レースが楽しそうーってだけで参加したから。
 他に何か目的があるわけじゃないし。
 まー、信じてもらえないなら別にいーけどね」

「オレ、誰にも殺される気ーないし、
 誰が刺客とかどーでもいいから、好きにしていーよ。
 それより、レースが最後まで出来ない方が困る」

「だから、宣言しとくことにする。
 もし、オレがこのレースで優勝出来なかったら、
 その日のうちに、『ヨハネスブルグ』に帰ることにする。
 もち、当分の間は日本には絶対来ない。
 これなら、真面目にレースするだろ?」

「くっだらない『暗殺』とか『調査』とかさー。
 脇に置いといて、レースしたいんだよ、オレ」

>>400(春原)
喫煙室から急ぎ戻ったところで、
チャプチャプの宣言を聞くことが出来た。

白髪の乾の背中を、室内に発見する。

402薬師丸 幸『レディ・リン』【10】:2015/09/11(金) 02:37:17
>>399 >>401(GM/瀬良野)

(なるほど、あいつも因縁ありってとこね。
 ルンクス? ああ、あの……あいつ、そんなに強いのか、やだな。)

戦いは始まっている――か。
ともかく瀬良野と、チャプチャプのやり取りを聞く。

犯罪集団ヨハネスブルグ。
ヤング・ダイヤモンド。
……一枚岩ではないらしい。

         ・・・・ともかく。

(……これで、『チャプチャプ狙い』のやつらも優勝狙いに切り替えるわけだ。)

もっとも、スクレイパーは知らない。
が、瀬良野のような『対ヨハネスブルグ』の者には願ってもない話だろう。

             (……こりゃ厳しいかな。)

あの自信。
1stレースの実力は、まだ片鱗……なのか?

403瀬良野 徹『アメイジング・クラウン』:2015/09/11(金) 02:51:08
>>401
「あ、うん、同じ組織の一員でもルンクスは仲間って呼びたくないんだ…
ルンクスの目的って気に入った者を『花嫁化』して黄金町でハーレムを作りたいだけなんじゃ…」

「もし、優勝出来なかったら帰るって『ヨハネスブルク』のリーダー格の人は許してくれるのかな?
あまり、君には死んで欲しくないからね」

あの醜悪で男性の悪い部分を煮詰めて熟成させたようなルンクスと違って、チャプチャプくんは変な目的を持っていないし、真っ直ぐで好きかもしれない。
レースにも真面目だったので『ヨハネスブルク』全員がルンクスみたいなのばっかりじゃなくて安心した。

「じゃ、普通にレースしようか?
君に勝てるように頑張るよ!」

「あ、そういえば、黄金町は『ヨハネスブルク』に支配されたも同然らしいので気をつけてください。
ついでに、レースで協力関係になってくれる人を募集中です!」

「梨本さんに晴彦さん、説明を遮ってすいませんでした」

頭を下げて席に走って戻る。
これでヘイトは二人に向くはずで、特にスクレイパーはレース中に危険な爆走をしたから風当たりは厳しくなるはずだ。
目立った自分も蛸殴りにされそうだが。

404春原仁『キラー・エリート』:2015/09/12(土) 00:23:22
>>401
何が本心かなどと、知れたことではない。
ヨハネスブルグがなんだか知らないが、口約束なぞなんの当てにもならん。
あの小僧が真面目にレースをやったとしても、ただの被害者になるだけかもしれんしな。
話半分に聞いておこう。

「乾巌、だな、お隣のお嬢さんもとてもいい走りだった。
俺の名前は春原という、今後のレースについて、少し話せないか? あんたを見込んで頼みがある、
勿論、そちらにもメリットはある、とくにそちらのお嬢さんにとってな、できればサシで話したいが、どうだ」

405『灼熱ロード -Solar Kart Run 2-』:2015/09/14(月) 00:35:44
>>402(薬師丸)
壇上のチャプチャプの表情に、興奮や気負いは読み取れない。
至って当たり前のように、
自分がトップを取れなかった場合のペナルティをつけてきた。

よほど自信があるのか、
それとも日本に対する執着がないのか・・・・どちらかだろう。

いずれにせよ言えるのは、
その底知れない能力──『レース』における実力だ。

>>403(瀬良野)

「この町に行けとは言われたけど、
 この町から帰るなとは言われてないからね」

面白い生き物を見る視線を向けながら、
チャプチャプが応じてくる。

「うん、がんばってねー。
 オレが言いたいのは、それだけ」

ひらひらと手を振ると、
チャプチャプも一方的に壇上から降りた。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

すっかり場の流れを奪われた晴彦だが、
改めて壇上に戻ると、周囲を見回し、口を開く。

「他に質問のある方、リタイヤの方もおられないようです。
 それでは、各自、レース再開の準備をお急ぎください。
 客席の大観衆が、首を長くしておられますので」


             ザッ!!!

いっせいに椅子が音をたて、参加者は会議室を後にした。

>>404(春原)
乾:
「春原さま・・・・ですね。初めまして」

振り向いた老人は、丁寧にお辞儀し、挨拶を返してくる。

「ご相談お聞きしたいところですが、
 どうやらその時間はないようです。
 申し訳ありませんが、レース開始後に改めてお聞かせ願えますか?
 それでは、お先に失礼」

そう言い残すと、乾は色白の少女とともに、
外に出る行列の一人となった。

他の参加者がいるこの場所では内密な話はしづらい。
無線が搭載されるとも言っていた。
レース開始後に話す機会は、必ずあるだろう・・・・

406薬師丸 幸『レディ・リン』【10】:2015/09/14(月) 01:13:44
>>405(GM)

(……がんばらなくちゃね。)

欲をかいては破滅する。
せめて完走、願わくば多額の賞金。

          ・・・・初志を思い出す。

「……」

さて、レースに戻ろう。
水分補給とか、もろもろの準備はしておく。

407瀬良野 徹『アメイジング・クラウン』:2015/09/14(月) 01:45:28
>>405
(別に、僕が君に勝つ方法は一つじゃない。
新人の僕程度が勝てる相手じゃないからね)

チャプチャプくんが会場の主導権を握った隙を見て、彼の影響力に乗っかってしまう事を思いついたので、壇上にまで歩いて好き勝手に演説を始めてしまった。
本当はチャプチャプを倒す口実とメリットを参加者に与え、強そうなスタンド使いの戦意がチャプチャプに向けば良かった。
友達募集の成果は当てにせず、自分は望むままに走れればいい。

(でも、あの演説の下手さは自分でも悲しくなる。
結果的に優勝を阻めば帰国してくれるらしいが『ヨハネスブルク』は真っ黒な職場のイメージだったので、そんな組織の命令を屁理屈で拒否するチャプチャプくんの権力は高いのかもしれない。
単純に倒す方法が無いだけなら、本当にどうしょうもない)

外で待たされる観客に石を投げられる前にレースに戻ろう。
だが、チャプチャプくんにさえ未確認生物を見るような目で見られるとは…。

408『灼熱ロード -Solar Kart Run 2-』:2015/09/14(月) 03:42:25
>>406-407(薬師丸、瀬良野)



  ド ド   ド ド


                 ド  ド ド        ド  ド ド


それぞれの思惑を胸に、
参加者は手早い準備を終え、スターティンググリッドに駆け寄った。
すでに路上に並べられた『15台』のソーラーカートは、
眩しい陽光を照り返すボディの上で、
誇りある車体ナンバーを誇示し、主人の搭乗を待っている。

乗り込んだ車内には、1stステージ同様、
水の入ったペットボトル1本、水鉄砲一丁、雑巾が用意されていた。


出発前に提示された2ndステージのマップを見た上で、
参加者にはタイヤを選ぶ時間が与えられている。
オンとオフ、いずれかの選択に従い、タイヤはすでに換装済みだ。
オンタイヤであれば、タイヤの溝が減り、滑りやすくなったことに気付くだろう。

スタート前、左右の道端には、
すでに多数の観客が押し寄せ、幾重にも層を成している。
その傍ら、電光掲示板に映し出されるは、
スターティンググリッドのポジションと、2ndステージのマップだ。

『スプラッシュ・ゾーン』──
そう名付けられた2ndステージは、
多彩な水の仕掛けと、水上に浮かぶフロートコースで構成されている。
だが、その仕掛けについて、参加者は多くを教えらてていない。
レースにおいて学び取り、他のライバルに差をつける・・・・
運転の技量、スタンド能力以上に、対応力もまた試されるのだ。

「大変お待たせしました。
 それでは、『ソーラー・カート・ラン』──2ndステージの始まりです」

アナウンスが場内とヘルメット内の無線に流れる。
無線のシステムについては、走りながら試すことになるだろう。

蒼穹に輝くは、真夏の太陽。
参加者を前へと進ませる、永遠のエネルギーの源だ。

観衆の声が誰ともなく収束し、シグナルに注目が集まる。
緊張が最大限に高まる一瞬が、目前に迫る──

409『灼熱ロード -Solar Kart Run 2-』:2015/09/14(月) 04:07:44
2ndステージ:『スプラッシュ・ゾーン』


                 砂浜
                                          R
                       〜〜〜   P   □□     □
                      〜     〜 □□S=□□ □ □ □□□□[S]
                     〜       □〜  □□   □   .□
                   〜        □   〜     R
                  〜          □    〜〜〜〜〜〜〜湖岸線〜〜〜
                  〜□□□       □
                G□□S =S□       □
                  〜□□□ □     □     湖面
                  〜    .    □ □
                  〜          J P

[S]:スタート地点
R:ロッカー。詳細説明なし  =:仕切り
S:シャワー           P:ピットイン
J:ジャンプ台          G:ゴール


『スターティング・グリッド』

【27】阿倍野 鐘太(15位)
【30】スクレイパー(14位)
【22】ホモヴィッチ・ガチムシスキー(12位)
【12】乾 巌(いぬい いわお)(11位)
【15】瀬良野 徹(10位)
【16】サツキ・シャーリーテンプル(9位)
【20】黛 四季(まゆずみ しき)(8位)
【3】土牛 千吉(どぎゅう せんきち)(7位)
【2】ホビー・クランプ(6位)
【4】春原 仁(5位)
【5】根立 稔士朗(4位)
【10】薬師丸 幸(3位)
【1】唐雛 ミオ(2位)
【14】チャプチャプ(1位)


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    START
◆□□□□□□□◆
◆□□27□30□□◆  
◆□□□□□□□◆
◆□22□12□15□◆  
◆□□□□□□□◆
◆□16□20□.3.□◆  
◆□□□□□□□◆
◆□ 2□.4.□.5.□◆  
◆□□□□□□□◆
◆□10□.1.□14□◆  
◆□□□□□□□◆









【19】木馬チゼル     【30】スクレイパー

410瀬良野 徹『アメイジング・クラウン』:2015/09/14(月) 18:37:19
>>408
「卓越した技術が無いから仕掛けに慣れるまでオフにしておくかな」

係員にオフタイヤを選ぶ意思を伝えて準備が整い次第、自分のカートに乗り込んで開始を待とう。
そして、またもや恐ろしい面子に囲まれている。

(先頭に後続殺しのベル太くんがいるって不味いのでは?
隣に乾氏、前にスクレイパー、後ろに土牛氏、と凶悪な者達が揃っているのが恐ろしい)

(何とかしてデスゾーンから逃げ出さねば…)

自分の唯一頼れる水鉄砲を握りしめる。
ヘルメット内部には無線が内蔵されているらしいが使いこなせるか不安だ。

411【10】薬師丸 幸『レディ・リン』:2015/09/14(月) 18:54:55
>>408-409(GM)

「…………」

(このコース、明らかに狭いじゃん。
 それに……カーブも多い。テクニックの勝負ってとこ?)

            (……ま、タイヤ選びは正解かな。)


このステージにおいて、薬師丸が選んだのは『オフタイヤ』だ。

水浸しが予告されたこのステージ。さらにこのコース構成。
ここは、オフタイヤで適応する。

・・・・消極的かもしれないが、欲をかけば自滅する。

(問題は、スピードかな。まあ、どうせ全速力出せる場面は、あんまりなさそうだけど。)

           フリフリ

(……投げキッスでもしたほうがウケる?)

緊張を解すためにも、時間的な余裕があれば、控えめにだが観客に手を振る(【5】のマネだ。)

そしてギアを確認。最初はロー。
あとは、ハンドルを握りしめ、スタートの瞬間を待つ。

412【5】根立『ブルックリン・ドリームズ』:2015/09/14(月) 21:42:15
>>408-409

「さぁー―――て」

選択したタイヤは、もちろん『オンタイヤ』だ。
要所要所で『ブルックリン・ドリームズ』での精密なハンドリングができるのだから、
この根立に限っては『スリップ』の可能性よりも『スピード』を選ぶことが出来る。

「おっと、アピールもしておかなきゃな」

歓声に応えて笑顔を浮かべながら手を振りつつ、
マシンに乗り込もう。
次こそはてっぺんを取るぜ。

413春原仁『キラー・エリート』:2015/09/14(月) 22:16:57
>>408
(しくじったな…)

レースが始まる前に、仕込みは済ませておかなければならなかった。
プランの一つは使えない、残るのは一つだけ、独力で勝つ。それのみだ。

オフタイヤを選択する。

414【16】サツキ・シャーリーテンプル『エイメン』:2015/09/14(月) 22:36:13
>>408-409
「…………このコース、周りはオフタイヤが多そうですが」

『サツキ』が選択したのは――――『オンタイヤ』だ。特にスタンド能力を持たない彼女
にとって、ただでさえ脆弱性が強化された『オンタイヤ』は、水に濡れた路面が多くなる
このコースでは一見すると自殺行為……だが。
 それを見越して『オフタイヤ』を選ぶ中で、あえての逆張り。それ自体が集団の中で『突
出』できる要素になる。そして、今の『サツキ』にとってはそれこそが最重要ポイントだ。

(それに……あの子供にいつまでも前を走られるのは、少しばかり面倒ですしね)

 観客――というより自らを映すカメラに対して彼女にしては珍しく微笑みを見せながら、
ハンドルを握りしめる。利き手である右手に水鉄砲を持ちつつの構えだ。

415『灼熱ロード -Solar Kart Run 2-』:2015/09/15(火) 01:23:34
──以後、名前の前には【】ナンバーをつけること。


>>410(【15】瀬良野)
指示したとおり、瀬良野の【15】カートはオフタイヤに換装されている。
狭いカートに乗り込み、ヘルメットを被る。
通信システムが新設されたようだが、
ヘルメットとカートを繋ぐ有線の類はない。

しかし、運転席には『通信装置』が追加されており、
カート内に設備があるのは間違いないようだ。
操作はTVリモコンに近く、
見ただけでほぼ操作がわかる、簡単な仕組みだ。
要するに、

・指定した相手(複数可)と通話
・オープンで会話
・対象を指定し、通話拒否

の三つしか行えない。
指定先には参加者の他、運営も加わっている。

周囲を囲む手ごわい参加者を見て、
思わず、水鉄砲を握る手に力が籠った。

>>411(【10】薬師丸)
薬師丸が選んだのは、オフタイヤ。

コースは1stステージに比べて明らかに狭く、短い。
その分変化に富み、短時間ながら激しいバトルになりそうだ。
ちなみにこの道路幅は『7m』。カート7台が並べる程度だ。

開始を待つ間、軽く手を振ると、
若い男が固まった区間から、黄色い歓声があがった。
すでに固定ファンが生まれつつあるようだ。

ギアはすでにロー。エンジンは始動している。
後は、シグナルが『GO』のサインを出すのを待つだけだ。

      ド ド      ド ド ド ド

>>412(【5】根立)
オンタイヤを選択する根立。
こころなしか溝が減り、グリップ力が弱まったように思われる。

観客席に手を振ると、盛大な歓声。
上位に食い込んだことで、人気は確たるものになりつつある──のかもしれない。
気分よくマシンに乗り込んだ。

あとは、開始の合図を待つだけだ。

>>413(【4】春原)
乾と話をつけられなかったことで、計画の変更を余儀なくされた。

タイヤはオフ。
すでに換装は済んでいた。
シグナルが『GO』に変わるまで、もう時間がない。

>>414(【16】サツキ)
サツキの選択は──オンタイヤ。
リスクを犯してでも、前に出る可能性に賭けた。

観客の前に陣取るカメラを発見し、微笑んで見せる。
生中継もされているだろう。これで『信者』が増えるかもしれない。

          ギュッ

ハンドルを握り、右手には水鉄砲。
臨戦状態で、シグナルが灯るのを待つ──

>ALL
誰ともなく、開始寸前には歓声は静まった。


      ピン!

           ピン!

シグナルに、緑の光が灯り、

                   ピーン

『赤』のライトが瞬く──爆発する歓声。
スターテインググリッドから、
14台のカートが、新たな戦場へと飛び出していく。

416<ガオンッ>:<ガオンッ>
<ガオンッ>

417【15】瀬良野 徹『アメイジング・クラウン』:2015/09/15(火) 02:06:57
>>415
(即席で追加した割に使い勝手は悪くなさそうだ。
走行しながらの会話で風に声がかき消される心配も無くなっていい感じだ)

本日、二度目の赤ライトを合図に走り出して異音が聞こえ始めたら『high』にギアチェンジ。
『アメイジング』に水鉄砲を渡し、空いた片手に『コイン』を一枚だけ発現しておく。

(目立ったからと袋叩きに来るほど次元の低い者が残ったはずがないが、小手調べにと仕掛けてくる者ぐらいは現れるかな?
今度は片手でなく、両手で迎え撃つから簡単に倒されはしない)

先頭のベル太くんがスタンドで何かする素振りを見せないか監視しつつ、隣の乾氏の動向を探る。
ロシア人は好戦的な人物らしいので戦いを始めるだろうと予想している。

(直接的に仕掛けて来るなら乾氏か、スクレイパーだと思う。
スクレイパーのスタンド能力が分からない以上は仕掛けたくはない)

乾氏に水鉄砲を撃たれたとして撃ち落とした水が被らない距離を保ったまま走行しよう。

418【10】薬師丸 幸『レディ・リン』:2015/09/15(火) 02:19:53
>>415

思ったより3倍ほど道幅が広かった。
……まあいいか。迂闊なミスをなくせる、という意味では。

「――よし。」

ギアはロー。
スタートだ。

        ・・・・そして。

「……いくよ、『レディ・リン』。」

スタンドを発現。水鉄砲はその右手に持たせる。
空いた左手では、本体の胸の辺りにビー玉ほどの鈴を三つ設置。
108回鳴って解除されることもあり得るだろうが、まあそれはそれでいい。
今はスタンドを休ませていいタイミングではあるまい。

そしてまずは真っ直ぐ、直進だ。
横も前も侮れないが――横は特に、警戒する。

              ・・・・またエンジン音は聞いておく。

419【4】春原仁『キラー・エリート』:2015/09/15(火) 12:59:14
>>415
ギアはLOWに、アクセルを踏みつけて発進する。

運転席から手を伸ばし、車体に『キラー・エリート』で毒を打ち込み、存在感を希釈する。
毒の進行度は初期、スタンド使いには目立つかもしれないが、それは俺に注目していれば、の話だ。
夕暮れ時の人影のように、そこにいるのは分かるが、それが誰だかわからない。そんな効果を期待しよう。


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