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【ファンキル】SSスレPart3

599名無しさん:2020/12/29(火) 02:26:49
エンディングテーマはD'AMOのEnjoy the Party

600名探偵イシューリエル:2020/12/31(木) 00:20:43
久しぶりです!
名探偵イシューリエル年末年始スペシャルです!

解答編はお正月に公開予定!

601名探偵イシューリエル:2020/12/31(木) 00:21:39
名探偵イシューリエル
「ロッカールームの密室」

イシュ「久しぶりに事件が私を呼んでいますわ!これぞトゥルース!」

アルマス「絶うるさい!殺人現場に勢いよく入らないでよ!」

イシュ「ここが事件現場ですわね。アルマスさん、ご説明をお願いします」

アルマス「じゃあ、端的に説明するわ」

イシュ「いえ詳しくお願いします」

アルマス「・・・。コホン。」

アルマス「死体が発見された現場はここ、私立ファンキル学園のロッカールームよ」

イシュ「ロッカールームというのは、更衣室ではないのですね」

アルマス「そういうこと。あくまで荷物をロッカーに入れて保管しておく部屋ね」

アルマス「中はこんな感じ。こっちは女性用ね」

イシュ「いっぱいロッカーが並んでいますわね。部屋の奥行きは6メートルぐらいでしょうか」

アルマス「そうね。男性側はこのロッカーの向こう側にあって、ロッカーが仕切りになっているのよ」

イシュ「なんか銭湯みたいですわね」

アルマス「セントウ?」

602名探偵イシューリエル:2020/12/31(木) 00:22:21
イシュ「壁の仕切りがあるわけでもなく、一つの大きな部屋をロッカーで区切っているだけ、というわけですわね」

アルマス「そういうこと。だから更衣室じゃなくロッカールーム、荷物置き場って体なのね」

アルマス「男性側の出入り口は、女性側の出入り口の対角線上にあって・・・」

アルマス「上から見た図で表すと、こんな感じね」

ーーーーーーーーーーーー■■■ー
|       |      |
|       |      |
|       |      |
|       |      |
|女性側    |  男性側 |
|       |      |
|       |      |
|       |      |
|       |      |
ー■■■ーーーーーーーーーーーー

※■が出入り口を表す。
※中心の仕切りはロッカーで作っているため、上部には人が通れる程度の空間が空いている。
※崩れてたらごめんなさい

イシュ「なるほどですわ。それで、遺体は男性側にあったと」

アルマス「それと、今回の事件は絶特殊な条件があるんだけど・・・」

イシュ「特殊な条件?」

アルマス「それはカリス警部から説明してもらうわ」

カリス「ヤッホイ!カリスちゃんだよ!」

イシュ「うわっびっくりしましたわ!」

603名探偵イシューリエル:2020/12/31(木) 00:23:05
カリス「この事件の担当をやってるよ!」

イシュ「なんか頼りなさそうですわね」

アルマス「意外とそうでもないみたいよ」

カリス「うんうん、実はもう犯人は捕まえているからね!」

イシュ「え?ということは事件は解決しているのでは?」

カリス「ただ、要約すると「密室トリックを暴けたら犯行を認める」と言ってるんだよ!」

イシュ「なるほど。別の証拠で捕まえたものの、密室は解けていないんですのね」

カリス「そういうこと!だから今回、探偵イシューリエルに依頼したんだよ」

アルマス「・・・ってわけだから、今回は犯人を突き止める必要はなくて」

イシュ「トリックさえ暴ければ解決ですわね」

カリス「よろしく!👍」



イシュ「それでは、密室だったという死体発見時の状況を教えてもらえます?」

アルマス「わかったわ。まず、この更衣室の鍵は南京錠を使っているの」

アルマス「基本的には鍵が職員室に保管されていて、そこから持ち出して利用する形ね」

イシュ「今時南京錠は、ずいぶん安上がりな感じがしますわね」

アルマス「学校ならこんなもんでしょ。で、男女とも出入り口の掛け金に南京錠が掛けてあるんだけど」

アルマス「死体を発見した時には、【男性側は内側から突っ張り棒で開かないように細工されていたの】」

イシュ「密室らしくなってきましたわね!」

アルマス「この突っ張り棒のおかげで外からは全く開かなくなっていたそうよ」

アルマス「逆に、女性側の出入り口は【外から南京錠が掛かっていた】というわけ」

イシュ「・・・ふむ?」

イシュ「普通に考えれば、例えばですけど以下のような手順でできますわよね」

①男性側で殺害する。
②男性側の出入り口を突っ張り棒で塞ぐ。
③ロッカーの上部を通って女性側に移動し、外に出て南京錠を掛ける。

アルマス「そうなんだけど、そうは問屋が下ろさないのよ」

カリス「鍵が問題なんだよね!」

イシュ「鍵・・・職員室にあるという、南京錠の鍵ですか?」

カリス「そうそう。調べたんだけど、どうも合鍵を作られた形跡はないみたいで」

カリス「鍵庫で他の鍵と一緒に厳重に保管されてるから、こっそり持ち出すこともできないみたいだよ!」

カリス「鍵はもちろん【一本しかない】よ!」

イシュ「では、鍵を最後に持ち出した人物が怪しいですわよね」

カリス「でもその人は犯人じゃないんだよね」

イシュ「ああ、そういえば犯人はすでに捕まっているんでしたわね・・・」

604名探偵イシューリエル:2020/12/31(木) 00:23:58
アルマス「最後に鍵を持ち出した人に聞き込みをしてみたんだけど、こういう感じだったらしいわ」

【女性側のロッカールームの鍵を最後に持ち出した人の証言】
・1人で使用した。
・通常通り職員室で鍵を借り、南京錠を解錠。南京錠は入り口に引っ掛けて、ロッカールームに入る。
・なぜか入り口の近くのロッカーに使用不可の張り紙が貼られていたので、奥の方のロッカーを利用。
・荷物を出し入れして、退室。南京錠を外から掛ける。
・鍵を職員室に返却。

イシュ「・・・ごく普通ですわね。変なところがひとつもない」

カリス「おかしいところは何もないし、この人は嘘をつく理由がないから、本当のことを言ってるはずだよ!」

イシュ「ちなみに男性側の鍵は?」

アルマス「遺体のポケットに入っていたらしいわ。貸し出しの記録を見たけど、被害者が最後に持ち出していたわ」

アルマス「被害者が鍵を持ち出したのは、さっき話した【女性側の最後の持ち出し人の前】よ」

アルマス「死亡推定時刻からしても、【殺人があったのは女性側の人が鍵を返却する前】なのよ」

アルマス「色々考えたけど、絶不可能犯罪よ!」

カリス「警察でもお手上げだよー」

イシュ「ふーーーーーむ・・・」

アルマス「どう?わかりそう?」

イシュ「多分、大体わかりましたわ」

アルマス「ええ!?」

カリス「ホント!?」

イシュ「ええ・・・実際にやってみましょうか」

イシュ「アルマスさん、実践しますので南京錠を持ってきてください」

アルマス「絶わかったわ!!」

まとめ
※ロッカールームの図面は上記の図を参照
【被害者は男性側で亡くなっていた】
【死体発見時、男性側の出入り口は内側から突っ張り棒で開かないようにされており、女性側は外から南京錠が掛かっていた】
【鍵は一本しかなく、合鍵は存在しない。勝手に持ち出すことも不可能だった】
【男性側の鍵は被害者の衣服のポケットに入っており、被害者が最後に持ち出した履歴がある】
【女性側の鍵については上記の証言を参照】
【女性側の鍵が貸し出される前に、男性側の鍵を被害者が持ち出している】


解答編へ続く

605名探偵イシューリエル:2020/12/31(木) 00:27:53
※補足
【突っ張り棒を外から仕掛ける方法は存在しない】
【ロッカールームの利用者はさほど多くはない】
【部屋に窓はない】

606名無しさん:2020/12/31(木) 11:30:40
女子の使用不能にしていたロッカーの中に犯人が隠れてたんかな?
男性殺害→突っ張り棒で男性側封鎖→ロッカー上部から移動し使用不能ロッカーに隠れる
もしくはロッカー自体に細工がしてあり中が繋がってるとか?

南京錠だから後で鍵かけることは可能だから
先に女子の鍵を開けておき、鍵を返す→男性使用中に殺害→突っ張り棒で男子側を止めて女子側から出て南京錠を施錠し出ていく。
職員室との距離感がわからんけどこれくらいなら出来そう。

607名無しさん:2020/12/31(木) 11:43:58
これは面白い
カリス警部かわいい

608名無しさん:2020/12/31(木) 15:14:23
パズルみたいだなさっぱりわからんけど

609名無しさん:2021/01/01(金) 15:17:09
答えはまだか!気になって夜考えすぎたせいで今まで寝てたんだぞ!

610名無しさん:2021/01/01(金) 16:09:09
犯人は女子ロッカーの南京錠と同形の南京錠を用意していた
最後に女子ロッカーを使った生徒がロッカールームに入っている隙にドアに引っかかっていた南京錠と自分の南京錠を入れ替えた
※元々の南京錠は開いたまま犯人が保管
南京錠は施錠する際には鍵が不要なので女子生徒は鍵が入れ替わっていることに気づかず施錠した
だが女子ロッカールームの南京錠は犯人が用意したものになっているので当然犯人は自分で鍵を持っており開錠できる
犯行を終えて退出する際に元の南京錠で施錠した

じゃないの

611名無しさん:2021/01/01(金) 16:10:57
4行目
鍵が入れ替わっている→錠が入れ替わっている
でした

612名無しさん:2021/01/01(金) 16:23:41
>>610
すげえ

613名無しさん:2021/01/01(金) 16:47:21
古い、日頃から使われてないから、同型の南京錠の線すり替えの線は考えたけどそんなに単純か?

614名無しさん:2021/01/01(金) 17:20:44
まあ無理があるとすれば錠を入れ替えるのを見られないかって点だけどそこは貼り紙で女子生徒を奥に誘導したという点でフォローしてるし、
・突っ張り棒は外から設置できないという前提から女子生徒側の扉をどうにかするしかない
・別の証拠があるため犯人を突き止める必要はない、裏を返せば証拠が残らないトリックを用いた
っていう条件にも適合している答えではあるよ

そもそもの情報量が少ないからあまり複雑なこともできないしね

615名無しさん:2021/01/01(金) 17:59:28
>>610を参考に自前の南京錠を使わないの考えてみた。

被害者を男子ロッカー室で殺害。
男子の南京錠と鍵は自分が持っておく。
※鍵は一旦かけるや死体を一時的にロッカーに隠すなどで見つからないようにしていた?

最後の生徒が女子ロッカー室入ったところで女子の南京錠と男子の南京錠とすり替え。
生徒は男子の南京錠で女子ロッカー室に鍵をかけて鍵を返却。

犯人は最後の生徒が出たのを確認して男子の南京錠の鍵を使って女子ロッカー室の扉を解錠。
上を通って男子ロッカー室に移動。
被害者のポケットに男子の南京錠の鍵を入れて突っ張り棒を設置。
上を通って女子ロッカー室に移動。
女子ロッカー室の扉に南京錠をしてその場を去る。

利用者が多くないので男女の南京錠の差異に気づかないだろうと犯行の過程が見つからない前提

616名無しさん:2021/01/01(金) 18:14:31
なるほどなあ
利用者が少ないって前提だから男子側の南京錠を使う方がスマートかもなあ
トリックの脆さを鑑みると衝動的な犯行を隠すための咄嗟の策と考えた方が座りも良い

617名無しさん:2021/01/01(金) 18:56:22
前回のもわりかしガバガバトリックだったからそもそも真面目に考えても意味ないと思う

618名探偵イシューリエル:2021/01/02(土) 15:03:45
アルマス「・・・ってなんで南京錠を持ってくるの?現場に来てるんだからここにあるじゃない」

イシュ「そうでなく、新品の南京錠が必要なのですわ」

アルマス「???」

イシュ「いいから買ってきてください!」

アルマス「わ、わかったわよ・・・」

10分後

アルマス「買ってきたわよ。現場にあったのと同じ南京錠」

イシュ「ありがとうございます」

イシュ「それと、カリスさんに一つ確認がありますわ」

カリス「何かな?」

イシュ「女性側の鍵の利用者の名簿に犯人の名前はありましたか?」

カリス「なかったよ!貸し出される時はちゃんと本人確認がされるから偽名とかもない!」

イシュ「ですわよね。仮に過去に履歴があれば、簡単に解ける謎のはずですから、カリスさんが頭を悩ませる理由がない」

イシュ「そんな重大な証拠を残して、密室トリックを行うわけがありませんものね」

アルマス「まあ、そうよね。鍵を借りて、南京錠を開けて返却すればできちゃうし」

【鍵の貸し出し履歴に犯人の名前はない】

イシュ「以上を踏まえて、これから私が、犯人が行った密室トリックを再現いたしますわ!」

カリス「ワクワク」

619名探偵イシューリエル:2021/01/02(土) 15:05:32
イシュ「アルマスさん、先ほど言っていた、最後に鍵を持ち出した女性の役をやって頂けませんか?」

アルマス「それは別にいいけど、役って・・・何をしたら?」

イシュ「最初からですわ。職員室で鍵を持ち出してきてみて下さい。その間に準備をしておきますわ」

アルマス「絶りょーかい」

ー職員室ー

アルマス「女性側のロッカールームの鍵を借りるのよね。って現場検証してたんだから持ってるじゃない」

アルマス「まぁ、形だけでいいか。戻るわよ」

ーロッカールームー

アルマス「あれ、イシューとカリスがいない・・・」

アルマス「再現しろって言われたし、入ればいいのよね?」

アルマス「鍵で女性側の南京錠を開けて、ロッカールームに入って・・・」

アルマス「えーと証言だと」

アルマス「南京錠を入り口に引っ掛けて、入り口付近のロッカーは使用禁止になってて使えなかったから奥のロッカーを使うのよね」

アルマス「で、荷物の出し入れ。ロッカーを適当にガチャガチャっと」

アルマス「よし、これでロッカールームを出て、南京錠で施錠して」

アルマス「後は職員室に鍵を返却したらいいのかしら」

ー職員室ー

アルマス「はい、返却っと。ロッカールームに戻るわよ」

ーロッカールームー

アルマス「戻ってきたけど、相変わらずイシューもカリスもいないわね」

アルマス「おーーーい、イシュー、カリスー!」

イシュ「ここですわ!」ガラッ

620名探偵イシューリエル:2021/01/02(土) 15:08:32
アルマス「うわっ、なんでロッカールームの中に!?」

アルマス「さっき南京錠で絶しっかり施錠したのに!」

カリス「いやー、こういうことだったんだね、さすが名探偵!」

アルマス「カリスも中にいたのね・・・一体どうやって中に入ったの?」

アルマス「最初から中に入ってたとかじゃないわよね」

イシュ「それだと、アルマスさんに外から南京錠を掛けられたら閉じ込められてしまいますわ」

アルマス「うーん・・・」

イシュ「答えはこれ。さっきアルマスさんが買ってきてくれた南京錠ですわ」

アルマス「?どういうこと?」

イシュ「先ほどアルマスさんが施錠したのは、用意した別の南京錠だったのですわ」

アルマス「・・・え!?」

イシュ「アルマスさんは私がすり替えた南京錠で施錠したのですわ。ですから、こちらが持っている鍵で開くことができるのです」

カリス「盲点だったね、南京錠の方がすり替わってても気づけないもん」

アルマス「すり替えるなんていつ・・・あ!」

アルマス「私が中に入って、奥のロッカーを利用している時!」

イシュ「その通り!証言によると解錠した南京錠は入り口に掛けていたそうですから」

イシュ「中でロッカーを使用している隙に、その南京錠をすり替えたのですわ!」

アルマス「なるほど、確かに奥のロッカーを使ってたら気づかないわね・・・」

アルマス「あ、入り口近くのロッカーが使用不可だったのって、奥のを使わせるためだったのね!」

イシュ「そういうこと、犯人の誘導だったのですわ」

イシュ「これをすり替えるだけなら数秒の話ですからね」

621名探偵イシューリエル:2021/01/02(土) 15:10:16
イシュ「というわけで、今回の事件の真相はこういうことですわ!これぞトゥルース!!」

①男性側のロッカールームで被害者を殺害。鍵はポケットに入れておく。
②ロッカーの上部を移動して女性側へ。入り口近くのロッカーに使用不可の張り紙を貼る。
③再び男性側へ移動し、男性側の出入り口から退室。
④女性側の最後の利用者がロッカールームを利用する時に、南京錠をすり替える。
⑤すり替えた南京錠を利用者が施錠。持っていた鍵でその南京錠を解錠し、入室。
⑥ロッカーの上部を通って男性側へ移動し、突っ張り棒で出入り口を塞ぐ。
⑦ロッカーの上部を通って女性側へ移動し、すり替えた南京錠を元に戻し、施錠する。

アルマス「すごく手が掛かってるけど、完璧な密室トリックね・・・」

イシュ「トリックの肝は南京錠のすり替えですから、そこさえ気づければ後は簡単ですわ」

イシュ「この真相を犯人に伝えれば、観念すると思いますわ」

カリス「ありがとう!!これでちゃんと事件解決できるよ!」

イシュ「いえいえ・・・これにて事件解決ですわ!」

警察「警部、ちょっとお話が」

カリス「どうしたの?」

警察「実は・・・」

カリス「ふんふん」

アルマス「やっぱり密室の事件は探偵の華よね」

イシュ「今回もバッチリでしたわね」

カリス「名探偵イシューリエル!ちょっといいかな?」

イシュ「どうしましたの?」

カリス「実はまた事件があったみたいで、これから現場に向かうから同行して欲しいんだ!」


次回 名探偵イシューリエル「異次元の狙撃手」

622名探偵イシューリエル:2021/01/02(土) 15:11:43
読んでいただいてありがとうございました。
真相なこんな感じでしたが、>>615さんの男子側の南京錠を使うのもスマートだと思います!

それではまた次回

623名無しさん:2021/01/02(土) 15:46:07
明けましておめでとうございます
ハッピーニューイヤー&ハック前オルフェウス実装おめでとうをかねてのファンアートです
誕生日ファンアートは1週するまでは継続するので、今年もよろしくお願いします

https://i.imgur.com/lQx2SMZ.png
https://i.imgur.com/sebmxns.png

624名無しさん:2021/01/02(土) 15:47:18
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625名無しさん:2021/01/02(土) 15:48:50
明けましておめでとうございます
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626名無しさん:2021/01/02(土) 15:49:35
明けましておめでとうございます
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627名無しさん:2021/01/02(土) 15:50:19
謎に3連してる?
申し訳ないです

628名無しさん:2021/01/02(土) 18:05:08
>>622
新しい鍵準備するパターンだったのね
あとこの密室トリックは利用者が少なくて目撃されにくいから成り立つんだけど、利用者が少ない中で来るかわからない女子側の利用者を待たないといけないことが一番の問題かなと思った

629荒ぶる異族:2021/01/02(土) 19:07:18
明けましておめでとうございます!
マスター×誓約カシウスの全年齢版です。
手に入れたばかりの誓約カシウスが可愛い過ぎたので、勢いで書きました。
誓約カシウスをお迎え出来ている方は、脳が蕩けるので是非とも彼女のボイスを聞いてあげてください。

630荒ぶる異族:2021/01/02(土) 19:09:06

カシウス・誓約・ウロボロス。

ティファレトは救済を、フェイルノートは覚悟を、私はウロボロスに「普遍的な平和の実現」を目指して思考を続けることを誓い、新たな力を得た。

世界が平和になり、マスターの隊に入って数カ月が経つ。

取り戻した平和を普遍のものにするのが今の私の役目。

その足掛かりに、「幸せ」とは何かを考えることにした。

自分の記憶の中にある幸せを探す。

地上で親しくなった村人と暮らしていた頃を思い返した。

「……彼女は結婚という契りを結んでいたわ。とても、幸せそうだった」

そして、何故だか羨ましいとも思った。

「…………?どうして、御館様の顔が浮かぶの……?」

分からない。

分からないけれど、御館様との子を抱く自分の姿を想像して胸がポカポカと暖かくなってきた。

「これが、幸せ…、なの…?」

思考は巡る。

ぐるぐる、ぐるぐる。

考えても、答えは出なかった。

631荒ぶる異族:2021/01/02(土) 19:09:44

「御館様、話がしたいの。少し時間を貰ってもいい?」

「ん、いいよ」

皆と昼食を食べ終えた後で御館様に声を掛けた。

「御館様、私と久遠の契りを結んでみない?」

「…………えぇっと?」

御館様には、私の言ってることの意味が伝わらなかったみたいだ。

言葉を変えて、同じ想いをぶつけることにした。

「大切なことだから、もう一度伝えるね。私と結婚してみない?」

「ぶふっ!」

私の言った事をキチンと理解できていないのか、何故か御館様が吹き出した。

「私の言葉、ちゃんと伝わってる?御館様、結婚って言葉は理解できる?」

「それは僕の台詞だよ……。カシウス、何で急にそんなことを…?」

「幸せを理解したいの。御館様となら幸せになれる気がする…。だから、お願い。私と結婚して」

「あ、はは……」

御館様は苦笑いし、私の頭を優しく撫でた。

「形だけの結婚じゃ幸せになれないと思うよ。カシウスに結婚の事を教えてくれた人も、お互いを好き合って結婚してたんじゃないかな?」

「私は……」

御館様が好き、と続けることは出来なかった。

御館様の私に対する気持ちを、私は知り得なかったから。

知りたい。

どう思われているのか。どう思ってくれているのか。

「カシウス?」

「…………なんでもない」

聞けなかった。

聞いてしまったら、御館様が今みたいに頭を撫でてくれることがなくなってしまう気がしたから。

632荒ぶる異族:2021/01/02(土) 19:10:23

部屋に戻り、枕を抱いてベッドに転がる。

思考の海に溺れていく。

さっきは、御館様の私への気持ちを聞きたいのに聞けなかった。

度し難い程に矛盾している。

いや、もしかしたら違うのかもしれない。

知りたいのに、聞けなかった。

分からない。

思考は巡る。

巡り続ける。

「…………そっか」

御館様の気持ちは分からないけど、一つだけ納得した。

「私、御館様に好かれたいのね……」

ずっと御館様の事が気になっている自分に気づいた。

彼のことを考え出すと頭が回らないのに、思考はぐるぐると巡り続ける。

御館様の手は大きくて暖かい。

御館様の声を聞いてると安心する自分が居る。

御館様の隣は居心地がいい。

「……?」

ふと、胸が締め付けられた様に息苦しくなった。

もし御館様の「好き」が、他の姫に向けられていたら。

それを知ってしまって、今までの距離を保てなくなったら。

考えれば考える程に、胸が痛くなっていく。

「……どうしたら、御館様に好きになって貰えるのかしら?」

コンコン、とノックの音が思考を遮った。

「どうぞ」

「カシウス、お邪魔してもいい?」

耳に届く彼の声に、さっきまで息苦しさは嘘の様に無くなった。

代わりに、トクトクと心臓が主張をし始める。

身体を起こして、枕を抱いたまま「どうぞ」と言って彼を部屋の中に通した。

633荒ぶる異族:2021/01/02(土) 19:13:26

「今、大丈夫だった?」

「ん…、構わないわ。少し、考え事をしてたの。御館様のことを考えてた」

「そっか」

御館様は照れた様に頬を指でポリポリと掻いた。

「少し、さっきのことが話したくて」

「うん。私も聞きたいことがたくさんあるわ。御館様、座って」

ベッドに座ったまま、手で隣をポンと叩く。

「えっと…」

「………座らないの?」

「ううん、座るよ」

御館様は少しよそよそしい様子で私の隣に腰を下ろし、ポツポツと話し始めた。

「結婚の話をした時に、カシウスは最後に何を言いかけたのか気になったから教えて欲しいんだ。カシウスが良ければだけど……」

「……今は、言えない」

「ん、そっか」

「御館様には、好きな人はいるの?」

「……気になっているコがいるよ」

聞いてしまった。

知ってしまった。

(もう、こうして御館様と居られるのも難しくなるのかな……)

胸の内を不安に巣食われ、気が付けば彼の服の裾をキュッと摘んだ。

「告白はするの?」

「今からしようと思ってる」

「……少しだけ待って」

「……うん」

御館様の表情が暗くなった。

もしかすると、御館様は私の気持ちに気づいていて、今からそれを打ち明ける事に後ろめたさを感じているのかもしれない。

その考えに至った途端、また胸がギュッと締め付けられた。

634荒ぶる異族:2021/01/02(土) 19:15:04

今ここで彼への想いを口にしないまま失恋すれば、きっと後悔する。

「御館様、私の話を先に聞いてくれる?」

「うん」

「私は……、……」

震える唇をキュッと結ぶ。

告白がこんなにも勇気のいる事だとは知らなかった。

たった2文字。「好き」の一言を伝えることがままならない。

「カシウス……、無理に言わなくてもいいよ。僕にもなんとなく分かってるから……」

「……うん。でも」

言葉じゃなくても気持ちは伝わると思うから。

御館様の頬にソッと口付けをした。

「…………え?」

「私の気持ち、伝わった?」

ドキドキと動悸が激しくなる。

優しく触れ合っただけなのに、唇がすごく熱く感じた。

そんな私を、御館様が酷く驚いた表情で見つめていた。

「少しだけ待って、っていうのは……?」

「告白には勇気がいるの。私の言葉は、上手く伝わらないから…」

「あっ、そういう意味だったんだ……」

御館様は安堵の息を吐き、頬を綻ばせた。

「……どうして御館様は嬉しそうなの?」

「え!?」

「御館様には気になるコがいて、これから告白するのよね?」

「あ、うん。先に告白されちゃったけどね」

驚いたり、納得したり、御館様の表情がコロコロと変わっていくことが不思議でならない。

635名無しさん:2021/01/02(土) 19:15:25
あえて厳しく指摘します
鍵が女子側は保管庫、男子側は遺体のポケットにある時点で>>621の③で退室する時に男子側の南京錠を施錠したらすでに密室状態なのよね
③の後に④まで隠れる暇があったら逃げればいいし
男子を殺害するのに南京錠、つっかえ棒、張り紙を抱えてロッカールームまで行くのも目立たない?
トリックありきで行動理念が破綻してるように感じる

636荒ぶる異族:2021/01/02(土) 19:16:25

「…………ぁ」

決定的に何かが噛み合っていなかったけど、どういう展開になっているのか思い当たり、その期待に声が漏れてしまう。

「告白、やっぱり今聞いてもいい……?」

「カシウス、好きだよ」

ギュッと枕を抱き締め、隣にいる御館様から視線を逸らした。

嬉しさで心臓がバクバクと暴れ出していた。

顔が熱くて堪らない。

きっと今の私は耳まで真っ赤になっている。

「結婚を頼んだ時、どうして頷かなかったの?」

「あはは…、カシウスが本当に僕を好きで言ってくれてるのか、自信がなかったから…」

「……御館様も、そうだったのね」

あの時、私も御館様に好きだと言うことが出来なかった。

「誤解して、すれ違って、何だかもどかしいね」

「うん。言葉で想いを伝えるのはやっぱり難しい。私と御館様がそうだった様に…」

相手に言葉を受け止めて貰うまでに、意味の劣化が著しくて上手く伝わらないから。

何度でも言葉を変えて、伝わるまで相手に想いを投げかけないといけない。

「御館様、好き」

「うん」

「……お慕いしてます」

「僕もだよ」

「……大切なことだから、もう一度伝えるね。ンっ…」

彼の首に手を回し、今度は彼の唇に口付けをした。

唇が触れ合う感触に、身体中が熱くなって、胸が苦しくなる。

その熱さと苦しさが、今は何よりも愛おしく感じた。

「ちゃんと伝わった?」

「……まだ分からないかもしれない」

「それなら、伝わるまで何度でもするから。御館様、私を受け止めて…」

言葉は上手く伝わらない。

想いを伝えたいのなら尚更。

だから、伝わるまで相手に想いを投げかけないといけない。

私が今感じてる幸せを、御館様も感じているといいな。

言葉の代わりに肌を重ねて、お互いの好きを何度も伝えあった。

637荒ぶる異族:2021/01/02(土) 19:18:25

御館様と付き合い始めて、半年が過ぎた。

たくさん話をして、お互いの事を知って、愛し合った。

今はこうして御館様と隣り合ってベッドに座り、幸せについて話している。

「幸せって結局何なのかな?カシウスは答えを見つけられた?」

「……うん。私なりの答えを聞いてくれる?」

御館様は私の手を握り、首を縦に振ってくれた。

かつての私は「結婚」という形に囚われ過ぎていて、幸せとは何かを理解できていなかった。

でも、今なら分かる気がする。

「多分、明確な答えは無いと思うの」

きっとソレに、全てに共通する様な普遍的な答えはない。

「幸せは人それぞれ。ありきたりかもしれないけれど、これが私の答え」

「じゃあ、カシウスにとっての幸せは?」

他の人からすれば、「分かりきったことを…」なんて言われてしまいそうだけど。

私と御館様は言葉を重ねると決めているから、少し恥ずかしいけれど彼の肩に頭を預けて正直に答えた。

「……御館様の傍に居ることが私の幸せ。それに勝るものはないわ」

「そっか。僕も今が幸せだけど、一番幸せを感じる様になるのはもう少し先かな」

そう言って、御館様は懐から四角い小箱を出した。

「ーーー御館様、それ…」

御館様は私の左手を取り、小箱から取り出したものを薬指に通した。

言葉が詰まって、何も言えなかった。

薬指に通された銀色のソレは、久遠の契りを結ぶ為のモノだったから。

「あれから半年も経って今更かもしれないけど…、僕と結婚してくれませんか?」

溢れてくる想いを伝えようとしても、唇は震えるばかりで言の葉を紡ぐことが出来なかった。

自然と瞳に涙が溢れるのをよそに、コクリと頷いた。

嬉しくて流す涙もあるのだと始めて知った。

「ん…」

御館様に指で涙を拭われ、唇を奪われた。

幸せは人それぞれ、言葉は上手く伝わらない。

想いを伝えたいのなら尚更。

でも、今だけはきっと、御館様と同じ幸せを感じていると思えた。

「…御館様、私と久遠の契りを結んでくれる?」

「勿論」

幸せに、全てに共通する様な普遍的な答えはない。

それが恋であったり、愛であったり、人によって違うのかもしれないけど。

この胸の内を満たす暖かさこそがきっと幸せなのだと、そう信じて。

この暖かさを、御館様と共に育んだ。

fin

638荒ぶる異族:2021/01/02(土) 19:26:01
誓約カシウスの王姫か匠姫が欲しくて手に入れるまでに2500個も石を溶かしましたが、その甲斐がある可愛さでした。
個人的にはイラスト、キャラクエ絵、ボイスが過去最高に好みなので、これからお迎えする皆様の元に彼女が訪れるのを祈ってます!
このSSを通して少しでもカシウスの可愛さ・魅力を感じて頂けたら嬉しいです!

最後まで読んで頂き、ありがとうございました!
※R18は需要があったら書きます。

639名無しさん:2021/01/02(土) 19:52:33
>>635
普通に南京錠を施錠するだけだと逆に密室になっていないと簡単に見抜かれるんだよ
つっかえ棒をすることで女子生徒側からしか開けられない状況になるから女子生徒(の中でも鍵を借りた生徒)に疑いを逸らせることが重要なんだ

640名無しさん:2021/01/02(土) 21:59:47
名探偵イシューに触発されたのと、ゲームでカシウス引いて惹かれたのとでミステリ調のもの一本書いてみた。
推論の域を脱せないしファンキルの知識もある程度ないと解けないので、あまり真剣に考察せずに適度な緩さで読んでください。


ある雷槍使いの事件録


カシウスが自室で物思いに耽っていると、買い出しから戻ったムラマサが顔を覗かせた。
「カシウス、今日はドーナツを買ってきたから後で一緒に食べよう」
「ドーナツ…円環の菓子…」
カシウスは口元を緩ませた。ムラマサにしか分からないほどのわずかな表情の変化である。
「拙者は稽古をしてくるから、終わるまで待っていてね」
「ええ。頑張って」
ムラマサが去るとカシウスはまた黙り込んだ。

数時間後、稽古が終わる頃合いを見計らってカシウスが部屋を出ると、扉が開きっぱなしになっているムラマサの部屋から物音が聞こえてきた。
「どうしたの、ムラマサ?」
カシウスが尋ねるとムラマサは机の上の皿を指さしながら答えた。
「無い!私がここに置いておいたドーナツがどこにも無いの!」
「…!」
カシウスの目がわずかに見開いた。
「部屋には鍵をかけておいたのに。どうして…」
「施錠していたの?普段はしていないでしょう」
「それは…ドーナツなんて買ってきたのをお姉ちゃんに見つかったら怒られるかと思って」
ムラマサは恥ずかしげに打ち明けたが、カシウスはその機微を解さないかのように小首を傾げて扉の方に目を戻した。
「あそこは閉めなかったの?」
彼女の視線の先には扉の上、欄間程度の小窓が開放されていた。
「そこは換気のために開けてあるけど、人間が通れる大きさじゃないよ」
だが、その言葉にカシウスは承服しかねるようだった。
「でも、わたしやムラマサには不可能でももっと小さければ…」
彼女はおもむろに部屋を出ていった。

「…でぇ?私がドーナツを盗み食いしたとでも言いたいわけ?」
事情を聞かされたグリモワールは明らかに不機嫌そうな顔をしていた。
「い、いえ、そういうわけではないのですが、カシウスが気になるようで…」
「私がそんな子供みたいな事するわけないじゃない」
「では今日の午後はどこで何をしていたか教えていただきたい」
「ずっと部屋で魔術書を読んでいたわ。と言っても証人はいないけど」
会話を重ねるにつれてグリモワールの機嫌は明らかに悪くなっていったが、それでもムラマサは恐る恐る会話を続けた。
「あの、一応小窓を通れるか試してみてもらうことは…」
「はぁ?するわけないじゃない。通れたら私が侵入できると自分で証明することになるし、通れなかったら私が太っているみたいじゃない」
そう話すグリモワールはカシウスの視線が自分の腰回りに向いていることに気がつくと咄嗟に声を荒げた。
「ちょっと、じろじろ見ないでよ!」
彼女はお気に入りのぬいぐるみで自分の体を隠すような素振りを見せた。

641名無しさん:2021/01/02(土) 22:00:29
グリモワールに追い返された2人の下に、興味津々な様子のカドケウスが現れた。
「ねえねえ、さっき何の話してたの?」
「実は拙者が買ってきたドーナツが…」
ムラマサは彼女に事の経緯を話した。グリモワールとの会話も含めて。
「ふーん。なら私が通れるか試してあげようか?」
不可思議な出来事を聞かされたからか、彼女は目を輝かせながら申し出た。
「しかし、良いのですか?」
「勿論。だって面白そうだからね」
かくしてカドケウスが小窓からの侵入を試みることとなったが、腕を通して頭を通したところで彼女の動きが止まった。
「ダメだね、肩が通らない。一番細い私が通れないんだから誰も通れないよ」
一番細いかどうかはともかく、彼女の様子を見るにグリモワールも通れそうになかった。
挑戦を諦め戻ってきたカドケウスにムラマサが尋ねた。
「ちなみにカドケウスは今日の午後は何を?」
「隣の隊に遊びにいってたよ。ケラウノスとかセファーとか、あの隊は頭の良い子が多いから話していて楽しいんだよね」
「ケラウノスとセファー…」
カシウスが呟いた。カドケウスが話す隊とはかねてから親交が深く、彼女が頻繁に足を運んでいるのも事実である。カシウスもまた頭の切れるタイプであるからか、その隊とはよく親しげにしている。隊に尋ねればカドケウスの発言の裏を取ることも容易であろう。

2人は隊の他の姫に話を聞いて回ることにした。
「クレスはずっと外で遊んでたよー」
「それを証明できる者は?」
カシウスが尋ねるとダモクレスは即答した。
「ワズラも一緒に遊んだよ。駆けっことかキャッチボールとか…あっ!」
今日の出来事を思い出して楽しげに話していたダモクレスは唐突に素っ頓狂な声を上げた。
「缶蹴りで使った空き缶、蹴り飛ばして終わったままだった!回収してこないと!」
カシウスが何か言おうとしたのも聞かずにダモクレスは外に出ていった。

ダモクレスを見失ったカシウスとムラマサはワズラを探すことにしたが、部屋を尋ねても彼女の姿はなかった。どこへ行ったのかと2人が話していると隣の部屋からマサムネが顔を出した。
「ムラマサ、それにカシウス殿も、何かあったか?」
「拙者達はワズラに用があるのですが…どこに行ったか知っていたら教えていただきたい」
「ワズラなら先ほどどこかに出かけていったな」
「そうですか…ワズラとダモクレスが一緒に外で遊んでいたことを確認したかったのですが…」
「それならば拙者は部屋で刀の手入れをしていたが、外から幾人かの戯れる声が聞こえてきた。あれがワズラとダモクレスだったのだろうな」
彼女の言葉を聞いてムラマサは大きく頷いた。
「ではダモクレスの言っていたことは真実でしたか。恩に着ます、姉上」

これでダモクレスの証言に一通りの整合性がとれたことになる。
「話を聞いていないのはワズラだけだけど…」
考え込むムラマサの服の裾をカシウスが引っ張った。
「これ以上の真理の追究は無意味よ」
「えっ?どうして?」
「悪気があって食べたわけではないのよ。残念だけど、今回は諦めるしかないわ」
「もしかして、誰がドーナツを食べたか分かったの?」
ムラマサの問いかけにカシウスは頷いた。
「ムラマサの部屋に戻りましょう。そこで説明するわ」

To Be Continued…

642名無しさん:2021/01/03(日) 13:19:53
ダモがワズラと遊んでてワロタ
こっちの探偵はカシウスか!

643名無しさん:2021/01/03(日) 16:50:27
解答編



思いがけぬ来客をダモクレスが笑顔で出迎えた。
「わーい!ミネルヴァだ!忘れ物でもしたの?」
だがミネルヴァは左手で肩にとまる愛鳥の頭を撫で、右手で小袋を差し出した。
「実は隊に戻ってニケに餌をあげようとしたら食べようとしなくて。ダモクレスやワズラと遊んでいる間にこちらの隊の食料を食べてしまったようなんです」

ムラマサの部屋に戻った2人はカドケウスが通れなかった例の小窓を見ながら話していた。
「それじゃあ、カシウスが見たかったのは黒ピヨだったの?」
カシウスは頷いて話を続けた。
「人間が通れないことは最初から分かっていたわ。だからグリモワールのぬいぐるみくらいの大きさなら通れるのではないかと考えたの」
「だけどそれだけでニケと断定するのは無理があると思うけど…」
「それだけではないわ。カドケウスからミネルヴァの名前が出なかった時に今日は隣の隊にミネルヴァがいなかったことは推測できたし、ダモクレスが3人以上で遊んでいたことも分かったから彼女と仲の良いミネルヴァが来ていたのは間違いないと考えた」
「ちょっと待って。ダモクレスはワズラしか名前を出さなかったよ?」
「缶蹴りは2人ではできない」
「なるほど…!」
「すぐにどこかへ行ってしまったから聞くことができなかったけど、状況からすると他に考えようがないわ」
と、その時カドケウスが2人の下に顔を見せた。
「これ、ミネルヴァが持ってきたよ。ニケが何かを食べたお詫びってことだけど、さっき話してたドーナツのことじゃないの?」
彼女から受け取った包みを開けたムラマサは目を輝かせた。
「わぁ、羊羹だ…!」
偶然であろうが彼女の好物である。その様子を見ていたカシウスも目を細めた。
「一緒に、食べよう」
「うん!」

帰途についていたミネルヴァは頭を掻いてニケに話しかけた。
「今日はとんだ迷惑をかけてしまったなぁ。いつもはダモクレスに人様に迷惑をかけないようにって注意している側なのに、まさか私の方がちょっとした事件を起こしてしまったなんて」
困り顔のミネルヴァに撫でられたニケは満足そうな顔をしていた。

ある雷槍使いの事件録 おわり


ということで、ミネルヴァなんか出てこなかったじゃねえか!という指摘はあるかと思いますが、隣の隊を匂わせたからあらゆるキャラクターの中から状況に合致するのが誰かも含めて推理してね、ということで。
その他キラーズを多めに出そうと思っていたのに結局カドケウスしか出てきてねえ!

644名無しさん:2021/01/03(日) 22:45:05
ゆるめの内容でほっこりするね

645名無しさん:2021/01/04(月) 23:45:30
今日はバルムンク、グラムの誕生日!おめでとうございます!

二人は姉妹で、海上ではアスカロンと共にドラゴンスレイヤー姉妹として活躍しましたね!
ロスラグでは絆が強くなりすぎて凄いキャラ変して出たときは驚いたものです
グラムは快活なキャラで、バルムンクは逆に目立ちたくないという正反対な姉妹ですがとてもな仲がいい
そんな二人を描きたかったので振袖衣装で仲がよさそうなシーンを描いてみました

646名無しさん:2021/01/04(月) 23:46:15
今日はグラム、バルムンクの誕生日!グラムとバルムンクの誕生日のお祝いに振袖を着れる機会をプレゼントしたマスター。二人は慣れないながらも着たことのなかった和風の衣装に大喜び!そのまま行けなかった新年の三社参りへ行くことに。新年の願いとおみくじを引いてあれやこれやという二人にマスターはもう一つ、お守りをプレゼント。互いにデザインの違うお守りを見せ合いながらいつまでも平和な日々いて来年もマスターとこれるようにと、互いに約束をかわすのでした。

https://i.imgur.com/qb0QWqf.png
https://i.imgur.com/CrJ5rEm.png

647名無しさん:2021/01/08(金) 02:36:14
賀正ガボー
通常、息有り、影強め
ガジャルグ姉様と一緒に季節実装されてほしいな〜(叶わぬ願い)

『姉様に着付けをしてもらいました・・・似合ってますか?マスター』

https://i.imgur.com/a3LfhXb.png
https://i.imgur.com/2R6HrCk.png
https://i.imgur.com/4en3fQr.png

648名無しさん:2021/01/08(金) 20:09:16

以前あげたカシウス(誓約)とマスター結ばれる純愛SSのR18版です。
欲求が抑えられず、結局書いてしまいました。

カシウスに惹かれた紳士なマスターは良ければ読んでやってください。
二次小説投稿サイトハーメルン カシウス・誓約・ウロボロス R18 SS
https://syosetu.org/novel/226862/

※もし入れなかったら、ハーメルンにて「荒ぶる異族」で検索をかけて貰うと見つかると思います。

649名無しさん:2021/01/08(金) 20:30:41
グラムとバルムンクの時にレシェフは?って思ったけど誕生日ひと月あとだったのね
公式だとだいたいセットになってるから一緒だと勘違いしてた

ボーもかわいい

650名無しさん:2021/01/08(金) 21:36:31
>>648
あぁ〜カシウスかわええんじゃ〜

651名無しさん:2021/01/10(日) 07:24:24
【let's ファンキル学園!】※日曜日更新

『日常その七 初詣に行こう』

元旦。年の明けたばかりの深夜。
晴れ着に身を包んだマサムネとムラマサ、幼なじみの八咫鏡は近所にある神社へと足を運んでいた。
拝殿に並んだ三人は、各々の願いを込めて手を合わせる。

「お二人はどのようなお願いをされましたか?」

「ムラマサ…願い事は人に話すと叶わぬと言うではないか。すみません、八咫鏡殿」

「よいよい。そもそも、わらわのお願いなど聞いてもつまらぬよ。それより、ひとつどうじゃ?」

八咫鏡が指差す方向。そこには神社の参拝には欠かせない定番の物が売られている。

「おみくじですね!」

「ふふ、何が出るか楽しみじゃ♪」

「行きましょう、姉上!」

「こら、ムラマサ!あまりはしゃぐ…」

「まぁまぁ。今日くらい硬いことは言いっこなしじゃよ。な?」

「ううっ…八咫鏡殿がそうおっしゃるなら…」

三人が向かうと、見知った人物が顔を見せた。
城学のグリダヴォルだ。
普段とは違い、珍しい巫女さん衣装…和装である。

「お、明けましておめでとう!」

「明けましておめでとうじゃな。グリダヴォル…お主も相変わらず忙しく働くのぉ」

「人手が足りないって話しだったからね。困ってる人は放っておけなからさ!」

「関心だな。では早速、三人分頼みたいのだが」

「はいはい、それじゃあ一回ずつどうぞ!」

それぞれが引いた番号のくじを受け取り、同時に運勢を確認する。

「あ、大吉だ!大吉だよ、お姉ちゃん!」

「わらわは中吉じゃな。悪くはないの」

「……ムラマサ、八咫鏡殿。運勢とは己で切り開くもの。このような紙切れで測ろうなど…」

「えい」

「あ、八咫鏡殿!」

八咫鏡が取り上げたマサムネのくじ。
そこには大きく『大凶』の文字が…

「おお、本当に入っておるもんじゃな」

「あ、姉上!木に結んでしまえば大丈夫ですよ!」

「分かっている!気遣いは無用だ!」

そうは言うものの、くじを結びに向かうマサムネの足取りはあきらかに重い…

「おもいっきり気にしておるな…後でそれとなく慰めるとするかの」

「ですね…」

その後、まったりと時間を潰す三人。
露店を見て回ったり、偶然出会った知人と話し込んだり。
そして時間を見計らい、街を一望出来る高台へと移動する。
もちろん目当てはあれである。

「そろそろじゃな」

「眠くはないか、ムラマサ?」

「ふわぁ…まだ大丈夫です、姉上…!」

三人と視線の先。ゆっくりと、ゆっくりと日が昇ってくる。

「おお!絶景じゃ!」

「ええ、見に来た甲斐がありました」

「綺麗ですね…姉上、八咫鏡さん」

「では、改めて…」

「「「明けましておめでとう!」」」

「なのじゃ♪」

街を照らす初日の出。それにも負けない笑顔が輝くのであった。

おわり(次話へつづく)

652名無しさん:2021/01/10(日) 07:38:43
かわいいのじゃ〜

653名無しさん:2021/01/12(火) 07:44:51
今日はイチイバルさんの誕生日!おめでとうございます!
イチイバルさんは新コマンドキラーズでクールビューティーで感情の起伏が低いキャラですが、海上では実は嫉妬深いことがわかり、そこがとても可愛くて気に入っています
ロジェとのコンビ感もあり、ロジェの王子様のようなポジションもいい感じですね
イチイバルさん本人は全然そこら辺の好意に気づいてないっぽいのがまた良く尊いです

654名無しさん:2021/01/12(火) 07:45:30
今日はイチイバルの誕生日!ロジェとマスターは誕生日にスキーのセットをイチイバルさんにプレゼント!さっそく三人でスキー場へ。ロジェもイチイバルもスキーは初めてでマスターに手取り足取り教えてもらい、すぐに滑りかたを覚えてスキーを満喫。銀世界を滑るイチイバルはスキーにはまり、素敵なプレゼントをくれた二人に感謝するのでした。

https://i.imgur.com/T2WuFop.png

655名無しさん:2021/01/12(火) 10:09:37
ゲームじゃ見られない衣装だなー

656名無しさん:2021/01/16(土) 22:00:17
今日はメギドの誕生日!おめでとうございます!

メギドといえば、通常のキャラクエでマスターを唯一キレさせたことのあるキル姫ですね
そこから海上ではロンギの側近、学園でも活躍しましたね
絵柄もキャラも少々変わったことでみなさんには認知されるようになったのならそれはとてもいいことだと思います

657名無しさん:2021/01/16(土) 22:01:01
今日はメギドの誕生日!メギドは朝からマスターに呼び出され、簪のプレゼントを受けとります。さっそくつけて町へデートに繰り出すメギドは終始無言のままで、機嫌を悪くさせてしまったかと思うマスター。その実、メギドは内心マスターのプレゼントを嬉しく思い、頬を赤らめ繋いだ手をずっと握り続けるのでした。

https://i.imgur.com/h3nvkmc.png
https://i.imgur.com/H9TtCxc.png

658名無しさん:2021/01/17(日) 07:15:46
【let's ファンキル学園!】※日曜日更新

『日常その八 外れと当たり』

ここは弓道場。
今は部活動の真っ最中。矢が的を射抜く音が心地よく響いている。
弓道部員の一人、与一が放った矢も、しっかりと的へと吸い込まれて行く。

(よしっ…!)

今日はそこそこ調子が良い方だと自覚はある。
ある目標に向かって頑張っている与一にとっては、手応えを感じるのは嬉しいことなのだが…
そんな日に限って手放しでは喜べない理由があった。

隣りで練習をするのは梓弓。
与一の先輩であり、彼女が目標とする人物でもある。
しかしそんな梓弓の放つ矢は普段とは違い、的を逸れてばかりだ。

「ふぅ…」

「先輩、大丈夫ですか?」

「与一…大丈夫ですよ!、とは言えませんね…」

梓弓は力無く笑う。
与一を安心させようと、咄嗟に作った笑顔もやはりぎこちない。

「もともと今日は朝から少し調子が悪くて…」

「そうだったんですか…」

「ふふ、心配しないでくださいね。気分的なものであって、何か体に異常があるわけではないのですから。それに…」

梓弓が不調にもかかわらず、学校や部活動に出たのには理由があった。

(試しに自分を占ってみたら、きっと良いことがある…と、出ていたので…)

けれど、ここに至るまで何事もおきてはいない。
どちらかと言うと、弓道よりもそちらの方が梓弓には地味に堪えていた。

(弓も、占いも…今日は駄目みたいですね…)

そんな肩を落とす梓弓を見かね、与一が何かを決意したように頷いた。

「あ、あの!梓弓先輩!」

「はい?」

「今日はもう、練習を切り上げませんか?」

「そうですね…これ以上無理に続けても…」

「それで、この後…もしよかったら与一とお出掛けしてもらえないでしょうか!」

「お出掛け…?」

予想外の申し出にキョトンとする梓弓。
与一はワタワタと顔の前で手を振った。

「す、すみません!な、何か出来ることをと…先輩の息抜きになればと…出過ぎたことを…!」

その仕草に、思わず吹き出す梓弓。
次は与一がキョトンとする番だ。

「ありがとうございます、与一。では、お願いしてもいいですか?」

「は、はい!喜んで!与一、この前新しい甘味処を見付けたんです。梓弓先輩にも是非!」

「いいですね、楽しみです」

他の部員に事情を話し、弓道場を後にする二人。

「今日は少々情けない姿を見せてしまいましたね」

「そんなことないです!えっと、誰にでも不調の時はあると思います。それに与一は知ってますから」

「?」

「普段の先輩が格好いいことを、与一は知ってます!これからもずっと、梓弓先輩は与一の憧れであり、目標です!」

「与一…」

梓弓はふと今朝の占いを思い出す。

(あぁ…ちゃんと良いこと、あったみたいです)

「ふふ、的中♪」

その後、甘味を心行くまで堪能した二人。
翌日にはすっかり調子を取り戻した梓弓が、幾度となく的中を決める姿が見られたと言う。

おわり(次話へつづく)

659名無しさん:2021/01/17(日) 20:49:12
よいかわ
あずかわ

メギドは最初はキャラクエの件もあってアレな感じだったけど可愛くなったよね

660名無しさん:2021/01/18(月) 15:55:42
フェイルノート誕生日おめでとう!
大遅刻してすみませんでした!!

今日はフェイルノートの誕生日!フェイルノートはマスターお手製の着物をプレゼントされ、大喜びで着替えます。どう?お前様、似合ってるかしら?とやや不安気に訪ねたフェイルノートに、似合っているよというマスターの返事を聞いて彼女は微笑みます。それから二人は記念にもう一度、今年がよりよい年になるようお参りにいくのでした。

https://i.imgur.com/lTxFjFL.png

661名無しさん:2021/01/19(火) 21:44:48
うぃ(。・∀・。)ノ
ファン学の作者からお知らせです
毎週日曜日にお届けしているlet's ファンキル学園!ですが、残り6話で終了となります
以前少し触れたように、ちょうど2月いっぱいになりますね
あと一月半、頑張りますよ〜(^-^)

662名無しさん:2021/01/19(火) 22:06:40
1stシーズンが終わるんだよね

663名無しさん:2021/01/20(水) 23:39:36
ダモもヒロイン役で出してほしいダモ

664let's ファンキル学園! 2/28日まで:2021/01/24(日) 07:19:05
【let's ファンキル学園!】※日曜日更新

『日常その九 最高のコンビネーション』

「はぁ…!」

「やぁ!」

放課後。
テニス部のアイムールとヤグルシは練習試合を前に、最後の調整を行うべくコートで汗を流していた。
本来はダブルスを組んでいるのだが、時間が遅いこともあり、練習相手が居ないため二人で互いの動きを確認している。

「ふぅ…ヤグルシ、そろそろ…疲れが残っては良いプレーは出来ません」

「うん、そうだね。今日はゆっくり休んで、明日の試合がんばらなきゃ!」

辺りはすでに薄暗く、夕日もだいぶ傾いている。
二人が急いで帰宅の準備を始めたときだった。

「あんた達、まだいたの?」

声をかけてきたのは学園の理事長、デュリンだ。
ひらひらと二人のもとへやって来る。

「そっか、明日は試合だったわね。いい?練習試合とは言え、負けるんじゃないわよ!しっかり学園のアピールになるよう、頑張ってよね!」

「大丈夫だよ、理事長!お姉ちゃんと一緒だもん。絶対負けないよ!」

「必ず、勝利を学園に持ち帰ります」

「うん、期待してるわ。もう時間も遅いし、気を付けて帰るのよ」

「はーい!」

ヤグルシの元気一杯な返事とアイムールの会釈を見届け、デュリンはその場を飛び立つ。

「さ〜て、生徒もほとんど帰ったし、部屋でゆっくりこのチョコでも…」

デュリンが懐からチョコを取り出した瞬間だった。
突然現れた黒い物体がデュリンをガシリと捉えたのだ。

「ぎゃぁぁ!だ、誰かぁ〜!!」

その声にアイムールとヤグルシも反応する。

「え?あ…お姉ちゃん、あれ!」

「いけない!」

デュリンを捉えたのは黒い羽が特徴的な烏だった。
チョコを狙ったのか、デュリンを狙ったのかは不明であるが、とにかく獲物を捉えた烏はぐんぐんと遠ざかって行く。

「わぁ〜理事長!理事長の方こそ気を付けなきゃだよ〜!」

「ヤグルシ!」

アイムールの掛け声と視線を受け、ヤグルシは咄嗟に駆け出す。
アイムール自身もすかさずラケットとボールを構えた。

「目標を補足…逃がしはしない…!はぁ!」

渾身の一球が放たれる。
鋭い打球は適確に烏の進行方向を捉え、一直線に突き進んで行く。
そして、ボールはみごとに烏の胴体へと命中し、烏は堪らずデュリンを放し一目散に逃げて行った。
デュリンはと言うと、ヤグルシがナイスタイミングで落下地点に駆けつけ、しっかりとその腕に受け止める。
目を回してはいるが、怪我も無く無事なようだ。

「はぁ〜よかったぁ…理事長、大丈夫?」

「一応、保健室に連れて行きましょう」

「う〜ん…あ、ありがと…もう、だ、駄目かと思った…わ…」

どうにか受け答えが出来るデュリンに、アイムールとヤグルシは安堵する。

「ふぅ…それにしても、飛んでる鳥を狙うなんてやるじゃない。普通じゃ考えらんないわよ」

「えへへ♪そうでしょ!アイムールは凄いんだよ!ね、お姉ちゃん♪」

「いえ…ヤグルシこそ。ちゃんと走り出してくれたおかげで鳥を撃ち落とすことに専念できました。あなたが少しでも遅れていたら、理事長を助けても落下には間に合わない…かと言ってそれで撃ち落とすのを躊躇っていたら鳥が打球の射程外に出てしまう…良いタイミングでしたよ」

「ヤグは何もしてなよ。お姉ちゃんの合図のおかげだもん!」

「ま、二人のおかげってことね。良いコンビネーションじゃない。これなら明日の試合も心配なさそうね」

デュリンの言葉に顔を見合わせる二人。
二人も確かな手応えを感じていた。


翌日の練習試合。
アイムールとヤグルシのペアは期待通りに、息の合ったプレーで対戦相手を圧倒した。
危なげなく、見事に勝利を収めた二人。

「やったね、お姉ちゃん!」

「ええ…!」

二人のハイタッチを交わす音が響きわたるのだった。

おわり(次話へつづく)

665let's ファンキル学園! 2/28日まで:2021/01/24(日) 07:23:10
>>662
現段階で続編の約束はできないです(ノД`)
ネタが降りてくればあるいは、とだけ(。・∀・。)ノ

666名無しさん:2021/01/24(日) 12:54:16
今日はヴァジュラの誕生日!今日のためにマスターは東から取り寄せた珍しいお酒をプレゼント!飲んだことのない味わいにヴァジュラは気に入ったようで、マスターと一緒に晩酌を交わします。こういうのも乙で良いもんだね〜と気持ち良く酔ったヴァジュラは楽しい時間を過ごすのでした。

https://i.imgur.com/icdKsgw.png

667名無しさん:2021/01/24(日) 13:08:04
ヤグムールすき

668荒ぶる異族:2021/01/30(土) 20:30:46

レーヴァ(獣刻)、カシウス(誓約)、黒ティルがマスターとエッチするR18 SSの前半です。

前半ではレーヴァとカシウスがメインになり、後半(ティルメイン&4p)は2月中旬に投稿予定です。

紳士なマスターは良ければ読んでやってください。
二次小説投稿サイトハーメルン マスター×レーヴァ×カシウス×黒ティル R18 SS
https://syosetu.org/novel/226862/

※もし入れなかったら、ハーメルンにて「荒ぶる異族」で検索をかけて貰うと見つかると思います

669let's ファンキル学園! 2/28日まで:2021/01/31(日) 07:25:49
【let's ファンキル学園!】※日曜日更新

『日常その十 城学事変』

ここは城学。
いつものように登校したロンギヌスがフォルカス、メギドと別れ、一人歩いているときだった。

「ちょっと待ちな」

「ふぇっ?」

ロンギヌスに声をかけたのは城学の生徒会長、ブラフマーストラである。
ブラフマーストラは早速本題をぶつけてきた。

「オティヌスに聞いたよ。アンタ、あのケラウノスをぶっ倒したんだって?」

「ええぇぇ!?ど、どうしてそんなことに…」

「ケラウノスの身内であるトライデントが証言者らしい。アタシは嬉しいよ。まさかアンタみたいに気弱そうな生徒の中にも、まだ骨のありそうな奴が居たとはね!アンタの力、アタシに見せてみな!」

ブラフマーストラの動きを聞きつけ、どんどんとギャラリーが集まってくる。
この時点でロンギヌスの退路はすでに絶たれていた…

「あ、あの…会長…違うんです…」

「なんだい?いいから早くかかってきな!」

「ケラウノスさんを撃退したのは私と一緒にいた友人なんです…私、暴力なんて…」

「なに?まさか、嘘でやり過ごそうって魂胆じゃ…」

ロンギヌスを見ると、ブラフマーストラの誤解とギャラリーに注目されている状況のダブルパンチでプチパニック状態なのが伺える。
涙目の彼女が嘘をついていつようには見えなかった。

(どうなってんだ…)

と、ちょうどその時。ブラフマーストラはギャラリー内にケラウノスの姿を捉えた。すぐに引き寄せ、事情を聞く。

「おい、ケラウノス。この前アンタをぶっ倒した奴ってのはロンギヌスで間違い無いかい?」

「え?違うよ〜」

「なっ…!けど、トライデントがそう言ってたって…」

「あぁ、たぶん姉の勘違いかな。『ロンギヌスをナンパしてたら吹っ飛ばされた』って部分しか聞いてなかったんだよ」

ブラフマーストラはギャラリーに紛れているオティヌスに視線を向ける。
オティヌス程の情報通がしくじるとは考えづらい。

「(ゝω・) 」

(オティヌスぅぅぅ!!分かっててアタシをけしかけやがったな!)

「ど、どうします…会長…」

「くっ…ロンギヌス、悪かった…」

このままロンギヌスを負かすのは簡単だ。しかし、完全に弱い者を一方的に攻めることになってしまう。
それはブラフマーストラも望むことでは無い。
ただ、集まったギャラリーのボルテージも上がっている。このまま何もしなければ熱を発散するべく、城学の各所で暴動がおきかねなかった。
ブラフマーストラは腹をくくった。
ロンギヌスを巻き込んでおいて、虫のいいことは言わない。

(ロンギヌス、アンタを倒して幕を引く!)

例え、弱い者いじめの汚名を着ようとも…

「ロンギヌス!!いくよ!」

「ひゃぁ…!」

その瞬間。二人の頭上から大量の水が降り注いだ。

「はわわ!バケツひっくり返しちゃった〜!申し訳〜!」

何故か水を運んでいたトライデントが盛大に転んでいた。
みごとにびしょぬれのブラフマーストラとロンギヌス。

「…ふっ。ロンギヌス、止めだ。早く着替えてきな。風邪引くよ」

颯爽とその場を去るブラフマーストラに、ギャラリーは湧いた。

『さすが会長!カッコいい』

『喧嘩だけじゃなく思いやりもあるなんて!』

(はぁ…トライデント、今回は助かったぜ…つうか、オティヌス、あとでぶっ飛ばす!)

「あ、ケラウノスだ!どう言う状況?」

「う〜ん…いつも通りお姉ちゃんが騒動の引き金になって、勝手に自分で解決しただけだよ。て、お姉ちゃんの方こそ回りからすればどう言う状況?何だけど」

キョトンとするトライデント……とロンギヌス。

「うう…本当に何だったの…へくちっ…!早く着替えよ…」

結局、ただただ巻き込まれただけのロンギヌスが一番の被害者なのであった…

おわり(次話へつづく)

670名無しさん:2021/01/31(日) 07:38:11
着替えシーンもお願いします
何とぞ

671名無しさん:2021/01/31(日) 07:39:01
ずぶ濡れの二人…何も起きないはずがなく…

672名無しさん:2021/01/31(日) 11:28:14
貝合わせからの下の口で極太ポッキーゲーム
お待ちしております

673名無しさん:2021/01/31(日) 19:27:59
今日はフォルカスの誕生日!フォルカスはマスターと朝からデートに誘われ、胸をどきどきさせながら二人っきりのデートを楽しみます。その胸の高鳴りがそうさせたのか、はたまた今日が自分の誕生日だからか、フォルカスは大胆に腕を絡めて、もう少しこのままでいいですかと自分に素直になって甘えるのでした。

https://i.imgur.com/NjM5zCB.png
https://i.imgur.com/hjweJ8J.png

674名無しさん:2021/01/31(日) 21:19:58
フォルカスといえば縦セタ

675名無しさん:2021/02/03(水) 23:07:02
今日はナーゲルリングの誕生日!ナーゲルリングは朝起きたら、いきなりクラッカーの音で目覚めます。今日は自分の誕生日であることに気づき誕生日会へ。マスターからお手製のねずみのぬいぐるみをもらい、ぶつぶつと色々いいながらとても嬉しそうに抱き締めます。プレゼントもそうですが、暖かい自分のいていい場所をあらためて感じられたのが一番嬉しいと思うナーゲルリングなのでした。

https://i.imgur.com/NljcTdz.png

676名無しさん:2021/02/04(木) 16:01:17
今日はガボー、ガジャルグ、レシェフの誕生日!三人とマスターは去年と同じようにみんなで誕生日のお祝いパーティーの準備を始めます。仲良く食事をし、仲良くケーキを食べ、みんなで笑いながら遊び、最後にマスターはプレゼントとして購入した写真で記念撮影をしようと言います。みんな三人は笑って撮影を行いそれぞれ写真に書き込みをして、笑顔で今年いっぱい思い出を作って写真におさめようと誓うのでした。

https://i.imgur.com/OyoN9QB.png
https://i.imgur.com/EgQhpkA.png

677名無しさん:2021/02/06(土) 13:14:11
>>675
>>676
誕生日ラッシュに毎度ご苦労様です…!

678名無しさん:2021/02/06(土) 23:57:03
>>677
そういっていただけて嬉しい!
励みになります!

679let's ファンキル学園! 2/28日まで:2021/02/07(日) 07:20:29
【let's ファンキル学園!】※日曜日更新

『日常その十一 我ら聖ユグ風紀委員』

その日、デュランダルが早めに風紀委員に向かったのは偶然であった。
お気に入りのマカロンが手に入ったので、風紀委員のみんなに振る舞おうと自然と足取りが軽くなった結果だ。

「ふふん♪きっとお姉様や先輩方もお気に召してくださいますわ♪」

意気揚々と部屋に入ったデュランダル。が、彼女はすぐに室内の異変に気付いた。

「失礼しますわ…って、お姉様!?」

部屋の一角で風紀委員長であるシェキナーが蹲っているのが目に入る。

「お姉様、大丈夫ですの?どこかお体の具合でも…」

デュランダルが急いで駆け寄ると、何事か…シェキナーの胸元がみごとに露わになっていた。よく見ると床にもボタンが散っている。

「デュランダル!あの…こ、これは…ちょっと思い切って背伸びしたら、その…」

「ええ…察しましたわ…」

シェキナーが背伸びをした瞬間に、はじけてしまったのだろう。

「どうしよう…このままじゃ風紀委員の仕事にも支障が出るし、帰ることも出来ないわ…最悪学園中に学園の風紀を守るはずの風紀委員長が、こんなはしたない格好をしていたと言う噂が…!」

「むしろお姉様の神々しい”お姉様”を拝むことが出来るなんて、ご褒美ですわ。いえ、忘れてくださいまし。そうですわね、確かにこのままではいけませんわ。縫うことは容易いですが、あいにく今日はソーイングセットを持ち合わせていませんの。ひとまず下着だけは事務用の安全ピンで応急処置をして、制服の方は手芸部に修繕を頼んでまいりますわ」

「あ、ありがとう、デュランダル」

「お姉様の”お姉様”はわたくしがお守りいたしますわ」

「え、私の私?…って何?」

「お気になさらず。では、制服をお預かりしますわ。わたくしが戻るまで代わりの服をお召しになってお待ちくださいまし」

制服を手に部屋を後にするデュランダル。
シェキナーは人が来る前に何とかしようと、部屋を眺める。

「代わりの服って、今日は体育もなかったから体操着も持って来ていないし、あれしか…」


そんなわけで、手芸部に向かったデュランダルであったが…

「な、なんてことですの…」

手芸部の部室には鍵がかかっており、部員らしき生徒も見当たらず、どう考えても運悪く活動が休みの日らしかった。
途方に暮れるデュランダルであったが、背後からの声に我に返る。

「どうしたのじゃ?困っておるなら話してみるがよい」

「八咫鏡先輩…!よ、よろしいんですの?」

「ふふ、可愛い後輩を放ってはおけぬよ♪」

デュランダルから事情を聞いた八咫鏡はしばし頭を捻り…

「ふむ、ラグ女ではあるがその手が得意な生徒を知っておるぞ。わらわの幼なじみでな、器用な子じゃよ。お主も生徒会経由で知っておろう。名をムラマサと言う」

「ああ、なるほどですわ!」

八咫鏡に礼を言い、急ぎラグ女へ向かう。
ムラマサは道場で稽古中ではあったものの、姉のマサムネから「人助けならば」と了承を得て作業に入ってくれた。

「急なことで申し訳ありませんわ」

「ふふ、構いませんよ。事情が事情ゆえ。すぐ直しますので、お待ちくだされ」

ソーイングセットを手に、慣れた手つきで縫っていく。
その手際の良さにデュランダルはただただ感心する。
彼女の見ている横で、あっという間に制服は綺麗に修繕されたのであった。

「できました。これでよろしいですか?」

「ええ、とても素晴らしいですわ!今度、お礼にマカロンをお持ちしますわね。本当に助かりましたの♪」

「拙者も聖ユグの制服なんて触る機会が無いので、良い経験になりました。こんな若輩者でよければいつでも助力いたす所存♪」

二人はしっかりと握手を交わした。
修繕された制服のように、見えない糸がしっかりと二人の絆を縫いつけていく。


一方、聖ユグでは。

「ふぅ、今日は思いのほか規律違反を犯す生徒は少なかったね」

「ボクたちの活動が実を結んでいる証拠だよ」

リットゥとパラシュが取り締まりを終え風紀委員室へ戻っていた。
二人が扉を開くと…

「お帰りなさいませ♪じゃなかった!ご苦労さま…」

「「・・・」」

苦肉の策で文化祭のときに使ったメイド服を着たシェキナーに、二人の時は止まった…
もちろん、この後二人による指導が行われたことは言うまでもない。

おわり(次話へつづく)

680名無しさん:2021/02/07(日) 23:50:27
今日はシェキナーの誕生日!誕生日会でシェキナーはマスターからルビーのペンダントをプレゼントされて喜びしますが、顔や手などに傷をおったマスターに驚きます。マスターはプレゼントを手に入れるために、山を越え谷を越えの大冒険をしてきたとリットゥとイシューに語られ、そこまでして自分にプレゼントをしてくれたマスターの想いに感動。一生の宝物を貰ったシェキナーはいつまでもそのペンダントを大切にするのでした。

https://i.imgur.com/R5iyoJf.png

681名無しさん:2021/02/09(火) 17:44:08
1日遅れですが、蜻蛉切ちゃん誕生日おめでとう!

https://i.imgur.com/3BsPnA1.png
https://i.imgur.com/SpC3VIe.png

682荒ぶる異族:2021/02/13(土) 20:21:24

レーヴァ(獣刻)、カシウス(誓約)、黒ティルがマスターとエッチするR18 SSの後半です。

前半ではレーヴァとカシウスが、後半ではティル及び4pがメインになっています。

紳士なマスターは良ければ読んでやってください。
二次小説投稿サイトハーメルン マスター×レーヴァ×カシウス×黒ティル R18 SS
https://syosetu.org/novel/226862/

※もし入れなかったら、ハーメルンにて「荒ぶる異族」で検索をかけて貰うと見つかると思います

683let's ファンキル学園! 2/28日まで:2021/02/14(日) 07:16:58
【let's ファンキル学園!】※日曜日更新

『日常その十二 笑顔の花』前編

ここは温室。
主にイナンナシスターズと呼ばれるラグ女のシタとミトゥム、そして城学のミストルティンが管理している場所だ。
季節による気温の変化を受けないため、年中何かしらの植物を楽しむことが出来る。
その日はミトゥムが一番乗りで、二人がやって来る前に植物の世話を始めていた。

「ふんふん♪こっちが終わったら次は獅子王の世話もあるから、さっさと済ませねぇとな!ん…?おお!これ、ミストルティンが熱心に世話してたやつ、もうすぐ花が咲きそうじゃんか!へへっ、あいつきっと喜ぶぞ!」

鉢からしっかりと伸びた茎の先には、今にも開こうとしている蕾が揺れている。
ミストルティンが種を植える時から頑張って育ててきた、特別な鉢だった。
ミトゥムが上機嫌で水を与え始める。そのとき…

「うわっ…!な、なんだよぉ!?」

突然何かがミトゥム目掛けて飛び掛かってきた。
おそらく草花の影に隠れていたのであろうその物体は虫。
水を掛けたことで驚いて飛び出した虫が、勢いよくミトゥムの周辺を飛び回り始めたのだ。

「この…!あっち行きやがれ!!」

ミトゥムはぶんぶんとじょうろを振り回し応戦する。
しかし、手当たり次第に振り回したじょうろは空を切るばかりで…

「あぁ…!」

ミトゥムの手を嫌な感触が襲う。
不運にも、じょうろの先端が鉢から伸びた茎を捉えてしまった感触だった。

「う、嘘だろ…」

ミトゥムは愕然とする。
せっかくミストルティンが懸命に世話をし、あと少しで開くはずの蕾。
その大切な花は、ミトゥムの目の前でぐったりと折れ曲がっている。

「そんな…ミストルティンが…あいつが大事にしてた花なんだぞ…くそっ…!おい、元気出せよ!枯れんなよ!」

試しにそっと茎を持ち上げてみる。
しかしやはりと言うか、ミトゥムが手を離すとクタリと頭を垂れてしまう。

「くっ…駄目だ!こんなのあいつに見せらんねぇ!」

ミトゥムはその鉢を抱え、逃げ出すように温室を飛び出して行く。

そんなミトゥムを物影から見送る人物がいた。

「ったく…しょうがないわね…」

小さな影は一つため息をつくと、ひらりと温室を飛び立つのであった。



翌日。
温室では一人、シタが読書をして寛いでいた。
傍らにはティーセットが並ぶ。

「…あの、姉ちゃん…」

そんなシタの元に、すっかり落ち込んでしまったミトゥムがやって来る。

「…ミトゥムちゃん、昨日は植物のお世話もほったらかして、どうしたの?家でも私のこと、避けてたでしょう?」

「うん、ごめん…」

「それで、何か言いたいことがあるんでしょう?」

「姉ちゃん…!助けてくれ!色々調べてやってみたけど、無理だったんだ!」

ミトゥムは例の鉢を差し出した。
一応は添え木等の処置はしてあるものの、明らかに花は元気を無くしている。

「…茎の支えが不十分ですね。幸い、折れ曲がっただけでちぎれてはいません。何とか頑張ってみましょう」

「お、怒らないのか?ミトゥム様がわざと折ったかもしれないんだぞ?」

「ミトゥムちゃんはちょっとヤンチャですけど、人が悲しむことだけはしない子だと信じてますから。詳しい話を聞くのはこのお花を救ってからです」

「姉ちゃん…!」

「まぁ、本当は昨日の内に相談して欲しかったですけど…普段から隠さず素直に謝るよう言ってますね?」

「はい…」

「それと、本来ならミストルティンちゃんに真っ先に謝るべきですね?」

「うん…」

「では復唱して下さい」

「悪い事をしたら隠さず素直にちゃんと謝ります!そしてお姉ちゃん大好きです!」

「はい、良くできました♪では、早速治療に取り掛かりますよ。ミストルティンちゃんのためにも、ミトゥムちゃんもしっかり手伝って下さいね」

「おう!ぜってぇ治してやるぜ!」

こうして二人の作業は始まった。

つづく

684名無しさん:2021/02/14(日) 17:24:36
めっちゃ躾けられた結果がロスラグミトゥム様なんだろうか

685名無しさん:2021/02/19(金) 22:15:54
今日は与一の誕生日!与一はいつもの日課の稽古を終えて、マスターの元へ。前からマスターとでーとをしたいと言っていた与一の要望にマスターは答え、誕生日でーとにいざ出発。普段の与一からは想像がつかないほど積極的にマスターの手を引っ張り、与一はめいいっぱい今日を楽しみ、後日恥ずかしくなってマスターと顔をあわせられなくなるのでした。

https://i.imgur.com/ZMVC4R6.png

686let's ファンキル学園! 2/28日まで:2021/02/21(日) 07:15:47
【let's ファンキル学園!】※日曜日更新

『日常その十二 笑顔の花』後編

数日後

「ミストルティン、ごめん!」

温室にはイナンナシスターズとミストルティンの姿があった。
シタの協力もあり、ミトゥムが差し出した鉢の花はどうにか元気を取り戻しているようだ。

「わざとじゃなかったんだ。虫を払おうとして、じょうろが当たっちゃって…本当にごめん!」

「よかった…ここしばらく、ミトゥムさんの姿が見えなかったので心配していたんです。お花を懸命に看てくれていたんですね。ありがとうございます」

「おい、もともと悪いのはこっちだろ!礼なんて言うなよ!」

「でも、ミトゥムさんがこの花を見捨てていたら…きっと花を開かせること無く、この子は枯れたはず。逃げずに、見捨てないでくれてありがとうございます、です♪」

「ミストルティン…!」

「次、同じようなことがあったら、その時はすぐに教えて下さい。私も、一緒に治療したいです」

「へへ、わかった!てか、もう絶対そんなヘマしねぇての!」

「ふふ、そうですね♪」

二人の笑顔と笑い声が温室に広がって行く。
シタもそんな二人を温かく見守っていた。

「どうやら丸く収まったみたいね」

「理事長…!いらしてたんですか?」

シタの元にひらりとデュリンが舞い降りる。

「あんた、本当に妹バカよね。ミトゥムのこと怒るかと思ったけど。ちょっと甘いんじゃない?」

「一部始終を見てらした理事長が、知らせてくださったので…何も知らなければ、頭ごなしに叱っていたと思います。状況も聞いていたからこそ、あらかじめ処置の準備も出来ました。花を救えたのも理事長のおかげですよ」

「後はミトゥムが素直に謝るのを待つだけだった…ってことね。ま、理事長だもの!学園内のトラブルは速やかに解決よ!もっと褒めていいわよ?ふふん♪」

「素直に…」

「?」

「理事長、一つよろしいですか?」

「何よ?あらたまって…」

「あの日、温室で何をされていたんです?ミトゥムちゃんに倣って"素直に"教えていただけますか?」

「ギクリッ…!」

デュリンがあからさまに動揺している。
シタの鋭い眼光が、容赦なくデュリンを襲う…

「な、何って…そりゃ見回りよ!決まってるでしょ!あはは…!」

「見回り…ですか。不思議ですね。ミトゥムちゃんはあの日、理事長を見ていないと言ってました。どうして理事長は姿を隠してらっしゃったのでしょう」

「うぅ…声をかけるほど近くにいたわけじゃ…なかったのよ…」

「実は最近、お茶の時間に出すためのお菓子が少しずつ減っているんですよね。どうしてか、チョコ系の物がよく狙われます。見回りの際に不審な人物をお見かけには?」

「な、ないわね…見てない…!」

「ふ〜ん…そうですか…」

尚も向けられる視線に、デュリンの額にはみるみる汗が噴き出してくる。
きっと蛇に睨まれたカエルとは、今の状況を指すのだろう…
さすがのデュリンも、堪らずその場から飛び立つのであった。

「こ、今後の見回りで不審者を見掛けたら、ちゃんと懲らしめておくわ!それじゃ!」

デュリンを見送るシタ。その後ろ姿にため息をつく。

「もう…ちゃんと素直に謝って下されば、怒ったりしませんのに」

そんなこんなで、ようやくいつもの園芸部が戻って来た。
みんなで世話をした花は翌日、とても綺麗な花を咲かせたと言う。
それを見た三人も、笑顔の花を咲かせた。



ちなみに後日…

「姉ちゃん、それどうしたんだ?」

「けっこう良い物ですよ、これ…」

「ふふ、ミトゥムちゃんとミストルティンちゃんは気にせずに♪さぁ、みんなでいただきましょう」

何故かデュリンから園芸部宛に、高級店のチョコレートが贈られて来た…
満足そうなシタに、わけが分からず首をかしげるミトゥムとミストルティンなのであった。

おわり(次話へつづく)

687名無しさん:2021/02/21(日) 13:16:31
遅れましたがムラマサちゃん誕生日おめでとう!
https://i.imgur.com/7Jru2zi.png

688名無しさん:2021/02/21(日) 14:21:50
>>686
これ読むと日曜日がきた!って感じするわ〜

689名無しさん:2021/02/22(月) 05:59:33
月曜日 「お ま た せ」

690荒ぶる異族:2021/02/26(金) 20:22:06

レーヴァ(獣刻)が陵辱されるR18 SSです。

陵辱・レイプ・逆レイプ等の純愛モノ以外のR18 SSを書くに辺り、ファンキルR18 SS集を作りました。

(個人的には)エグめの内容となっていますので、それでも構わない方は良ければ読んでやってください。
二次小説投稿サイトハーメルン 【陵辱】レーヴァテイン・獣刻・バハムート R18 SS
https://syosetu.org/novel/251500/

※もし入れなかったら、ハーメルンにて「荒ぶる異族」で検索をかけて貰うと見つかると思います

691名無しさん:2021/02/27(土) 08:04:19
アスクレピオス先生の補修授業

https://i.imgur.com/E8VZJX6.png
https://i.imgur.com/3ufzcuj.png

692let's ファンキル学園! 2/28日まで:2021/02/28(日) 07:19:15
【let's ファンキル学園!】

ファンキル学園の理事長、デュリン。
その小さな体で重役を勤め、曲者揃いのファンキル学園を一つにまとめる人物。
その苦労は計り知れないものがある。
毎日のように転がり込んでくるトラブルの対応に追われ、あちこちへと飛び回る日々を送っていた。

「ふぅ…ウチの生徒ってどうしてこう騒ぎばっかり起こすのかしらねぇ…まったく、身が持たないわよ!」

今日もひと仕事を終え理事長室へ戻る所だった。
ふと、ある変化に気付き、ドアノブに伸ばしたかけた手を止める。

「あれ…扉、閉め忘れたっけ?」

部屋を出る時に確かに閉めたはずの扉が開いているのだ。
おそるおそるデュリンが部屋を覗くと…

「あ…なんだ、アンタだったのね!」

打って変わり、満面の笑みで部屋に飛び込むデュリン。
そこには、長いピンクの髪が印象的な少女が立っていた。

「ただいま戻りました、デュリン」

「おかえり、ティル!」

少女の名はティルフィング。
他の生徒とは違いデュリンから直接の指示を受けて行動する、特殊な立ち位置の生徒だ。

「ちょっと、訊いてよティル!ほんと大変だったんだから!」

「ええ。でも、その前にお茶でも淹れましょう。久しぶりにゆっくり話したいですし」

「いいわね。さすがティル、気が利くわ!」

そして、ティルフィングが淹れたお茶とデュリンの大好物のチョコレートを囲み、穏やかな時間が流れる。

「ったく、アイツら…次から次に問題起こして!元気があるのは良いことだけどさ、ちょっとあり過ぎなのよね!そもそもアタシに対する敬意ってもんが足りないわ!アタシのことただの羽虫くらいにしか思ってないんじゃない?」

「そんなことは無いと思いますよ?」

チョコを頬張りながら愚痴るデュリンと、それを宥めるティルフィング。
二人切りの時間にはお決まりとなっている光景だ。

「どうだかね。この前もシタにめちゃくちゃ脅されたし、エクスカリバーだってふざけた水着案なんて送り付けてくるし!あんな派手で大胆な水着…嫌味か!小さいは正義なのよ!」

「ふふふっ…♪」

プリプリと怒るデュリンの仕草に、ティルフィングも思わず笑ってしまう。
デュリンもそれを見て心外そうに口を尖らせて見せる。

「な、何よ…!」

「いえ…あまりにもデュリンが楽しそうに話すものだから、つい」

「はぁ?文句ばっかりしか言ってないんだけど」

「でも、嫌ではないんですよね。文句を言いつつ、笑っていますよ」

「……」

ティルフィングの真っ直ぐな瞳に映るデュリンの姿。
デュリン自身も驚くくらい活き活きとしている。
自覚が無いわけではない。
学園のことを考えているときは、それがどんな内容でも胸が躍った。

「ま、まぁ退屈はしないわね。手のかかる子ほど可愛いって言うじゃない。それに、アイムールやヤグルシは危ないところを助けてくれたし、方天画戟も真面目に叱れば、ちゃんと応えてくれるし…生徒たちの気持ちも伝わってるわよ」

「はい。みんなデュリンのこと、ちゃんと慕っています」

「むしろ好かれ過ぎて困るくらいよ!アタシが居ないとみんな何も出来ないんだから!」

「ふふっ、そうですね。デュリンがいてこその学園です」

「ふん!当然よ!いい、ティル!この学園の生徒たちはアタシが絶対に最後まで面倒見るんだから!アンタにもしっかり働いてもらうわよ?」

「ええ。そのために…デュリンの力になるために私は居るのですから」

「うん。アタシ一人じゃ少しばかり骨が折れそうだから、頼りにしてるわ。これからもよろしくね、ティル」

「こちらこそ、よろしくお願いします」

二人の小さな手と大きな手が重なり合う。
他の生徒には無い、特別な絆がそこにはあった。



どこかの国の、どこかの街にある。
ここは『ラグナロク女学院』『聖ユグドラシル姫学院』『牙克城学院』の3校から成るファンキル学園。
色々な生徒たちが様々な日常を送る、賑やかな学園。
時には笑い、時には泣いて。またある時は熱い戦いを繰り広げたり。
楽しい仲間達と、そんな思い出を作ってみませんか?
きっと、ここでしか経験することの出来ない出逢いがあなたを待っています。

最終話「ファンキル学園を支えるもの」

おしまい

693let's ファンキル学園! 2/28日まで:2021/02/28(日) 07:19:50
時間が経つのは早いですね。
たいした物はお届け出来ませんでしたが、三ヶ月半に渡る投稿、失礼しました。
読んで下さった方、感想を下さった方、ありがとうございました。

694名無しさん:2021/02/28(日) 10:19:25
毎週の楽しみが終わってしまった・・・

695名無しさん:2021/02/28(日) 11:39:03
2学期はよ(´;ω;`)

696誕生日のファンアートを描くマスター:2021/03/01(月) 17:30:25
ファンキル誕生日絵を描いて今日でちょうど一年になります!
元々公式誕生日絵のやつが恋しくてやってたのと、誕生日ぐらいそのキル姫の話題でも語ってくれないかな?という思いがあったからです。
ここまで続けられたのはコメント等を下さった方々や、記事を作ってくれた管理人さんのありがとうございます!
誕生日絵は3月末までを予定しています
続けるかはどうかはわかりませんが、最後までどうぞよろしくお願いします!

697誕生日のファンアートを描くマスター:2021/03/01(月) 17:31:09
今日はティルフィングの誕生日!最近マスターとデュリンがやけに素っ気ない態度をとり、自分の誕生日が近いことすら忘れて落ち込むティル。そして迎えた誕生日にどーん!と扉を開けて入った二人にびっくり!!二人から誕生日プレゼントとしてデュリンのぬいぐるみを渡されると、誕生日サプライズだと気付き、心がとても暖かくなるのを感じて涙をこらえながら、愛しいデュリンとマスターに感謝の言葉を語るのでした。

https://i.imgur.com/Wgt3HBg.png
https://i.imgur.com/ScytBqz.png

698誕生日のファンアートを描くマスター:2021/03/02(火) 16:59:26
今日はグリダヴォルの誕生日!グリダヴォルは誕生日にマスターとデートに街へ繰り出すと、そこにはたくさんの困ってる人達が!グリダヴォルはいつものように真っ先にかけつけ次々と困った人を助けくたくたに。そんなお疲れのグリダヴォルは不意に転けてしまいそうになりますが、それをマスターが支えます。その大きな体に安心感を覚えながら、いつもありがとうと、彼女は頬を染めて呟くのでした。

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