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【ファンキル】SSスレPart3
637
:
荒ぶる異族
:2021/01/02(土) 19:18:25
御館様と付き合い始めて、半年が過ぎた。
たくさん話をして、お互いの事を知って、愛し合った。
今はこうして御館様と隣り合ってベッドに座り、幸せについて話している。
「幸せって結局何なのかな?カシウスは答えを見つけられた?」
「……うん。私なりの答えを聞いてくれる?」
御館様は私の手を握り、首を縦に振ってくれた。
かつての私は「結婚」という形に囚われ過ぎていて、幸せとは何かを理解できていなかった。
でも、今なら分かる気がする。
「多分、明確な答えは無いと思うの」
きっとソレに、全てに共通する様な普遍的な答えはない。
「幸せは人それぞれ。ありきたりかもしれないけれど、これが私の答え」
「じゃあ、カシウスにとっての幸せは?」
他の人からすれば、「分かりきったことを…」なんて言われてしまいそうだけど。
私と御館様は言葉を重ねると決めているから、少し恥ずかしいけれど彼の肩に頭を預けて正直に答えた。
「……御館様の傍に居ることが私の幸せ。それに勝るものはないわ」
「そっか。僕も今が幸せだけど、一番幸せを感じる様になるのはもう少し先かな」
そう言って、御館様は懐から四角い小箱を出した。
「ーーー御館様、それ…」
御館様は私の左手を取り、小箱から取り出したものを薬指に通した。
言葉が詰まって、何も言えなかった。
薬指に通された銀色のソレは、久遠の契りを結ぶ為のモノだったから。
「あれから半年も経って今更かもしれないけど…、僕と結婚してくれませんか?」
溢れてくる想いを伝えようとしても、唇は震えるばかりで言の葉を紡ぐことが出来なかった。
自然と瞳に涙が溢れるのをよそに、コクリと頷いた。
嬉しくて流す涙もあるのだと始めて知った。
「ん…」
御館様に指で涙を拭われ、唇を奪われた。
幸せは人それぞれ、言葉は上手く伝わらない。
想いを伝えたいのなら尚更。
でも、今だけはきっと、御館様と同じ幸せを感じていると思えた。
「…御館様、私と久遠の契りを結んでくれる?」
「勿論」
幸せに、全てに共通する様な普遍的な答えはない。
それが恋であったり、愛であったり、人によって違うのかもしれないけど。
この胸の内を満たす暖かさこそがきっと幸せなのだと、そう信じて。
この暖かさを、御館様と共に育んだ。
fin
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