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上条当麻×御坂美琴 いちゃエロスレ4
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服の下と同様、ベッタベタの展開なのに抗うことができない。
そのくせ最後の最後だけ全ての決定権を委ねてくるたちの悪さ。
夜の底が白くなったと連想するほどの大雨にうたれながらも、このまま行けばそうなることはわかっていたはずなのに。
まだ十五時にもかかわらず世界は灰色に染まっていた。
雨の散弾が地面を打つ激しい音と、この先の顛末を予感させる雷の唸り声が腹の底に響いてくる。
「ぐわー!? 何ですかこれ!?」
「いきなりすぎるにもほどがあるわよも〜!」
スクールバックを傘代りにしてはみても気休めにも成り得なかった。店頭のぼやけた輝きが万華鏡のごとく広がっている。
「ちくしょう、カパカパ言ってんぞこのズボン……」
「誰よアンタ……」
ワイシャツから透けている「上条」と刺繍された体操着がなければ、ツンツン頭はぺったんこ、前髪に隠れて目元が見えないこの正体不明の人物を上条当麻と識別するには至れなかっただろう。かたや美琴はといえば、ブレザー完備のために下半身同様、鉄壁の守りを誇っていた。
スカートをぎゅっと絞れば雨水が滝のように流れ落ちた。
「唇むらさきだぞ」
「うっさいわね黒モップ」
こんなところで肩と声を震わせながら口論するのは本意ではない。
「「えっくしゅんっ」」
それが双方の同意の合図だった。
玄関から風呂場へと二人分の水の足跡が続いている。深夜さながらの廊下に、風呂場から漏れる黄色い光にあてられて反射していた。ざあざあと水がうたれている不規則な音は大雨のそれとは全くの別物だった。
「―――いいい、いいんですか? それ」
「だ、大丈夫よ、別に。上がらせてもらった上にお風呂まで先に頂戴するのも……」
「いや、元はと言えや俺が勉強を頼んだからじゃねえか」
「それでアンタが風邪を引いちゃったら元も子もないでしょ」
バスタオルを巻けば問題ないという弁だった。さしもの上条とてこの状態で十分も二十分も待たされるのは体に堪えたから、最初こそそれは最善どころか唯一の選択に思えたのだ。
しかしこの時点で、常温の室内に戻れていた時点で、灯火はついていたのかもしれない。
今や風呂場は蒸気が溢れて息苦しかった。
「あんまり見るんじゃないわよ」
「そんなこと言われてもですね……」
「さっき脱ぐところも見てたでしょ」
「隙間から少しだけですから許してくださいお願いします」
お湯の縁に腰をかけ、視線を背けているだけの状態だから見ようと思えばいくらでも見れてしまう。シャワーが美琴の体をみずみずしく見せて目の毒だった。
わずかに透けているその障害を開き、美琴の裸に触れてみたい、このまま肌を重ねてしまいたい。
そしてそれは実行されていた。美琴の肩に上条は覆い被さっていた。
「な、何っ?」
「……なあ、なんでだよ?」
「は、はい?」
「もう貸し借りはなしだろ。だったらなんでお前は、俺のためにそんなに懸命になれんだよ」
小言を吐きながらも心根ではいつも心配してくれている年下の女の子に―――いつしか上条は確かな性を感じていた。
それが冷たい雨と風によって肉体的に減退させられ、問題など何もないと誤認させていたのだ。
肌と肌が触れ合うだけでこんなにも熱くなってしまう原因は、この気持ちが性愛だからだろうか。
その答えを待たずして上条の両手は美琴の恥部へと這っていた。可能な限り肌を重ねていた。
そのまま男が女を求める限界の行為に至っても、美琴の抵抗は全くなかった。
抱きしめ、お互いに生まれたままの姿になり、―――体内で果てても。やはり同じだった。
「コーヒーとお茶、どっちにする?」
「ココアでお願い」
「そんなもんねーよ」
「じゃあコーヒーで妥協するわ」
柄パンにワイシャツ姿でテレビを眺めているその横顔は少しぼんやりとしていた。
「九時には止むみたいね〜、それまでに乾いてくれるといいんだけど。そうだ、何か作ってあげよっか?」
「大したもんはねえぞ。最近はカップ麺ばっかりだしな」
「じゃあカップ麺ちょうだーい」
「お嬢様がカップ麺なんて食うのかよ? いくらかお分かりになられてるの?」
「いくらなんでもそのくらい知ってるっつーの」
それから予定していた勉強で時間をつぶすと、美琴は本当に帰ってしまった。
夢だとするには射精の快感があまりにも色濃く残留していた。しかしまた美琴を抱きたいとは不思議と思わなかったのだ。
この肉体関係が原因で二人の距離が離れることはなかった。しかしその愛柄が進展することもついぞなかった。
たった一度の関係で、飢えも飽きも憎愛も、全て成し得てしまったせいだった。
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