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皇軍(明治〜WW2)がファンタジー世界に召喚されますたvol.26

277303 ◆CFYEo93rhU:2019/12/15(日) 15:51:14 ID:k83QLRus0
現在、反乱軍に加わったセソー大公国軍の将兵は皇国軍の憲兵隊が身柄を拘束している。
セソー大公国軍の憲兵に任せたらまたどんな事件を起こしてくれるか分かったものではないので、
講和が成り戦争が正式に終結するまでは、皇国軍が捕虜という名目で面倒を見るという措置だった。
こういう事を未然に防ぐのも憲兵の役目だろうに、反乱軍の中にはよりにもよって空軍憲兵も混ざっていたのだから。


何でこんな、他国の尻拭いを自分達が……。
慈善事業でやっているのではなく、皇国の国益の為にやっている訳だが。
特に此度の戦争はリンド王室と皇国皇室への侮辱や否定的な外交姿勢を
撤回させるという非常に政治的な目的があるので、妥協点を探るなど無いのだ。
皇国の講和条件を呑むか呑まないか。呑まないなら滅びて貰うしかない。

皇国軍が警備するロマディア宮殿内で、皇国とリンド王国、マルロー王国、ユラ神国、
そして当事者のセソー大公国の関係者が集まり、セソー大公の死体検分の後、本題に入っている。
つまり、講和条約についてだ。

「それで結局、大公妃殿下と大公世子殿下の扱いをどうされるのです?」
大公が死亡したのが確認されたのだから、規定に従って大公世子が新しい大公として即位する。
だが新大公となる大公世子はまだ幼く、摂政が置かれる予定である。
そこで誰が摂政となるかでモメているのだ。
君主たる大公の代理として、権力と同時に責任も発生する。
摂政の候補になりうる貴族や有力者達は皆、何故、前大公のしでかした事の責任を自分が負わねばならないのか
という思いがあり、かといって大公妃(新大公にとって大公太后)が摂政となるのはそれはそれで面白くないのだ。
講和条約には、大公代理として摂政の署名が絶対に必要なので、ここをハッキリさせないと話が進まない。

セソー大公国の有力貴族は概ね親リンド派と親マルロー派に分かれる。
親リンド派といっても別にマルロー王国と敵対してリンド王国につくというものではないし、逆もそうだ。
どちらの王家に親しみを感じるかとか、どちらの国との関係をより重視するかといった程度の話。
リンド貴族やマルロー貴族に出自を持ち、連なる貴族ならば明確に、血筋的にどちらかになるが、
彼らも現代ではセソー大公国に暮らすセソー貴族なのだから、無暗に波風を立てる事はない。
功罪で言えば、このような緊張関係がどちらか一方の列強国に傾倒する事を防ぎ、
大陸北方、シテーン湾の安定に寄与してきたという功績の方が大きいだろう。

亡くなった前セソー大公は、それで言うと親リンドであった。
だから親リンド派の旗色が若干悪い訳だが、今後の外交関係を考えた時、リンド王国と
皇国との関係が東大陸においてより重要になるだろうというのは、論を俟たない。
その点ではリンド貴族とのパイプが強い親リンド派の貴族が優位である。
そこに、親大公妃派とそうでない派閥が重なり、責任の押し付け合いの様相である。
ここに来て功罪の罪の面が表面化してしまった。


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