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アメリカ軍がファンタジー世界に召喚されますたNo.15

325ヨークタウン ◆.EC28/54Ag:2018/06/16(土) 09:43:22 ID:4r/3PIrQ0
心の底からリラックスしているのか、彼は和やかな表情を見せていた。

「いい吸いっぷりだ。その分なら、他の連中と一緒に喫煙場の会話を楽しめそうだな」
「そうかもしれませんが……問題もあります」
「ふむ。問題と言うと……?」

ベルンハルトが聞くと、フェリンスクは苦笑しながら答える。

「家族に文句を言われる事です。特に妹は、慣れないタバコの匂いに素っ頓狂な声を上げるでしょうな」
「くさーい!!とでも言われるのかね?」
「ええ、それとほぼ同じ口調で言われますよ」

フェリンスクがそう返すと、ベルンハルトは大きな声で笑った。

「まぁしかし……ロイノー少尉の怪我も大事に至らずに済んだし、乗員に死者が出なかったのは不幸中の幸いだった。探知妨害装置が故障した時は
どうなるかと思ったが……幸運の女神は、俺達に微笑んでくれたようだ。もっとも、艦はドック入り確実だがな」
「その点に関しては、非常に申し訳なく思っております……」
「いや、君らは悪くないさ。悪いのは、不良品を押し付けたミスリアルの連中だな」

ベルンハルトの笑みが、不自然に爽やかな物へと変わった。

「帰還した後は、連中の責任者を呼び出して、親睦を深めることにするよ」
「は……はぁ」

フェリンスクは、その爽やかな笑みの内には、烈火の如き怒りが渦巻いている事を、密かに感じ取ったのであった。


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