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アメリカ軍がファンタジー世界に召喚されますたNo.15

307ヨークタウン ◆.EC28/54Ag:2018/06/16(土) 09:24:13 ID:4r/3PIrQ0
「現在の深度、175!」

計測員の報告が耳に入るが、先の声とは違う。
後ろを振り返ると、意識を失った水兵が同僚に医務室へ運ばれていく様が見える。
今まで艦の深度を伝えて来た計測員は、先の爆雷攻撃で体のどこかを打ち付けて負傷したため、交代要員が配置されたようだ。

「艦長!右舷燃料タンクの残量に異変が!」
「残量だと……?」

ベルンハルトは、すぐさまその水兵の所へ移動し、燃料タンクの残量計を見つめる。

「……まずいな。タンクの燃料が漏れているぞ」

残量計の指している値は、ゆっくりとだが減少しつつあった。
これは、キャッスル・アリスの艦体に穴が開き、そこから燃料が漏れているという事を示している。
現在、キャッスル・アリスは深度180メートル付近を潜行中で、尚も潜行を続けているが、艦体に穴が開いた状態ではこれ以上の潜行は無理であり、
また、漏れた燃料を敵が発見すれば、そこを目印に好き放題爆雷を叩き込める。
キャッスル・アリスは、自らの位置を敵に教えながら潜行を続けているのである。
潜水艦乗りにとっては、今の状況は最悪とも言えた。


ひとしきり強い衝撃が続いたが、それは程無く収まっていた。

「た、助かった……?」

医務室で手当てを受け、横に寝かされていたサーバルト・フェリンスク少尉は、恐る恐る目を開けた後、一言そう呟いた。

「酷い攻撃だ。これじゃ思うように怪我人を見れん!」


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