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アメリカ軍がファンタジー世界に召喚されますたNo.15
297
:
ヨークタウン
◆.EC28/54Ag
:2018/06/16(土) 09:17:06 ID:4r/3PIrQ0
ベルンハルトは相変わらず、平静な口調で尋ねたが、ロイノー少尉の発するただならぬ気配を感じ取った彼は、心中で魔法石絡みの事で
トラブルが起きたかと確信した。
「魔法石が……動作を停止しました!」
「な……何ぃ!?」
仰天したボールドウィンが思わず声を上げてしまった。
ベルンハルトは無言のまま発令所から出ると、速足で通信室の隣に設けた魔法石監視室に向かった。
室内に入ると……そこには、ただの透明な水晶球が台の上に置かれていた。
本来ならば、その水晶からは光が発せられ、水晶自体が放つ探知妨害魔法はキャッスル・アリスを覆い、敵の生命反応探知魔法から位置を
隠してくれるはずである。
だが……その水晶は一切の光を発せず、ただの小綺麗な置物が台の上に載っているだけである。
「この艦は……普通の潜水艦となんら変わらん状態になっている、という事か」
ベルンハルトは、渋面を浮かべながらそう言うと、すぐさま発令所に戻っていった。
「限界深度まで潜行!」
彼は発令所に戻るなり、即座に命じた。
「艦長、限界深度までですか?」
ぎょっとなったボールドウィンが聞き返す。
「そうだ。今すぐにやれ!敵はすぐに戻って来るぞ!」
「アイ・サー!」
ベルンハルトの命令を聞いたクルー達がにわかに動き出した。
一度は深度80で維持していたキャッスル・アリスは、敵駆逐艦の再攻撃に備えて潜行を始める。
「艦長。魔法石が故障したタイミングですが、その時はちょうど、敵艦の有する探知魔法の限界範囲をギリギリで抜け出ていた可能性があります。
もしかすると……」
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