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アメリカ軍がファンタジー世界に召喚されますたNo.15
287
:
ヨークタウン
◆.EC28/54Ag
:2018/06/16(土) 09:09:57 ID:4r/3PIrQ0
魚雷発射管室では、水雷科員が21インチ魚雷を慎重に動かしながら、発射管に魚雷を装填する。
重さが1トン以上もある魚雷の装填作業は、非常に難儀な物であるが、水雷科員の動作は、慎重ながらもキレを感じさせる物がある。
「水雷長より艦長へ、魚雷発射準備完了!2番、4番、6番発射管も装填完了!」
「了解!」
ベルンハルトは水雷長からの報告を聞いた後、最初の目標である敵1番艦へ狙いを定めていく。
「目標、敵1番艦。1、3、5番……発射!」
彼の命令が艦内に響き渡る。
直後、前部の魚雷発射管から魚雷が発射された。
1番、3番、5番と、魚雷が順繰りに海中へ躍り出る。
ベルンハルトは息つく暇もなく、次の目標に狙いを付ける。
「続いて敵2番艦をやる。的速16ノット……距離3000!2番、4番、6番、発射用意!」
駆逐艦フロイクリは、輪形陣右側外輪部の3番艦として、前方の2番艦タリマの後方500メートルを8リンル(16ノット)の速力で航行していた。
「輸送艦1隻が機関の故障を起こした影響で、船団の船足が遅いままですな」
艦橋で薄暗い洋上を見据えていたフロイクリ艦長ルシド・フェヴェンナ中佐は、後ろで報告書を1枚1枚読みながら、状況報告書を書いている
ロンド・ネルス副長のぼやきを聞いていた。
「船足が早いとは言え、民間船用の質の悪い魔法石じゃ無理からぬことですね。全く、これだから足手まといの船は」
「副長。あの輸送船とて、今は海軍に編入され、乗員も我が海軍の将兵で固めた立派な海軍所属艦だ。あまり悪く言わんでも良かろうが」
「恐れながら……当方は事実を申したまでです」
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