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アメリカ軍がファンタジー世界に召喚されますたNo.15

228ヨークタウン ◆.EC28/54Ag:2017/07/04(火) 23:16:06 ID:PM3/LMsM0
「そうか。本日2回目の航空偵察は準備を終えつつあるな」

ベルンハルトは満足気に頷く。

「ところで艦長。群司令からは何か言われましたか?」
「ああ、魔法石の話か……」

ベルンハルトは、魔法石の状況を確認した後に、後方の潜水艦ベクーナに座乗する第2群司令ローレンス・ダスビット大佐に一連の報告と、
今後の動向についての指示を仰いでいた。

「司令からは、魔法石の動作が完全に停止する恐れが無いのならば、作戦を続行せよと命じられたよ。つまり、魔法石の交換はやらずに任務に当たれという事さ」
「それはまた……大丈夫でしょうか?」
「不安しか感じんが……まぁ、やってやれん事はないだろう」

ベルンハルトは腕組しながら、ローリンソンに言う。

「それに、万が一魔法石が使えなくなったとしても、戦えん訳ではない。あの便利な兵器が出る前は、もっと悪い環境で敵と戦った事もある。
その時の経験を活かして立ち回るだけさ」
「……いやはや、艦長は慎重なのか、大胆なのか分かりませんなぁ」

あっけらかんとした口調で言うベルンハルトに対し、ローリンソンは唖然としながらそう言い放った。

「まぁ……私の親戚がUボート乗りだったからな。爆雷攻撃に遭遇しやすい血筋を受け継いでいるのかもしれん」
「うちらクルーからしてみれば最悪な血筋かもしれませんな。潜水艦乗りにとって、爆雷攻撃を食らう事は死の一歩手前か……その先に直結するかの、
2つに1つですから」

傍で聞いていたボールドウィン航海長が、毒のある言葉で返した。

「言いたい事を言える部下を持てて幸せだよ」

ベルンハルトは苦笑交じりに、ボールドウィンへそう言った。

「艦長……時間ですな」


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