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SSスレ(萌え)8

46名無し三等陸士@F世界:2012/06/03(日) 12:51:09 ID:WX3D6F9E0
上の続きです。

吉田「人間が相手ならそうでしょう。しかし、竜に人間の常識や外交交渉が通用しないのは、両国ともマリアナで痛感されたのではありませんかな?」
グルー、クレイギー「う……」
吉田「まして最高責任者である大統領が同じ東京にいながら、自分たちは譲歩しない、さっさとハワイから出て行け、損害賠償を要求するなどと主張したら――アメリカ国民は喜ぶでしょうが、その先はあまり想像したくない事態になりかねません」
グルー「だが吉田大使、ハワイ譲渡などを認めたら、ルーズベルト政権は即退陣です。それほどアメリカ国民の、竜に対する怒りは強いのです」
吉田「わかっています。それでもあえて訪日されるのなら、相当な覚悟と決断を求められることになるだろうとルーズベルト大統領にお伝えいただきたい。これは日本政府からの友情による忠告ですから」
グルー「(友情だと? よくも白々しく……しかし、話半分だとしてもとんでもない事態だ。これはもはや外交問題ではなく、最高指導者の政治決断にかかわることだ)」
吉田「クレイギー大使。カナダの安全を守るためにも、アメリカ政府とよく協議されるようチャーチル首相に申し上げてください」
クレイギー「(つまりわが国に対し、アメリカにハワイ独立を認めろと説得しろと? そうなれば英米両国に決定的な亀裂をもたらしかねない。この難問を解決するには、いったいどうしたら……)」
グルー「……すると以前、マリアナでわが国のケネディ代表に対して、日本の竜が『アトランティスを海に沈めた』と言われたのは事実だったのですな?」
吉田「さあ、その件は何も聞いておりません。しかし、日本政府としては英米両国に対し、積極的に情報を開示したのです。わが国の善意を信用していただきたいですな」

英米大使退出後、メイヴが入室してくる。
吉田「あれでよかったのですか、メイヴ殿」
メイヴ「はい。英米両政府は東京竜会議への対応をめぐって大混乱に陥るでしょう。会議はあくまでも撫子様が主催して、この地にやってきた竜たちの立場を固めるためのもの。われらを勝手に利用しようとする外国政府など、ご遠慮願いたいのです」
吉田「しかし、日本はすでにあなた方を相当利用していますが?」
メイヴ「それでも大日本帝国とわれわれは、英米に比べてはるかに利害の一致する面が多い。それに撫子様と真田少佐の結びつきもあります。いわば共存共栄なので」
吉田「ここで英米に威しつけておけば、あちらは竜に対しておとなしくなる。その間に竜は日本の力を利用して、竜の存在を各国に認めさせるようもっていくわけですか。地球規模の砲艦外交というわけですな」
メイヴ「あら、竜には人間の常識や外交交渉は通用しないのではなかったのですか?」
吉田「ということにしておきましょうか、お互いのために(汗)」
メイヴ「おほほほほ……」


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