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繰り返される悪夢【長編】

65よこせう:2004/05/09(日) 22:45 ID:IneyNemQ
No:21 またもや

「チッ!」
達樹が舌打ちした。
まさか、さっき、大原克己(男子)と闘ったばかりなのに、もう、新たな敵に出くわすとはな・・・。
ついてねぇなぁ。確か、昨日の深夜占いでは、俺の星座、一位だったんだけどなぁ。
ホント、ついてねぇよ。

咄嗟に、物陰に身を隠した。相手、霧雨時耶(男子)は、容赦なく拳銃を撃ってくる。
こちらもそうしたい所だ。けど、対克己の時に、あまりにも多くの弾丸を使ってしまった。
その反省として、今は来るべきチャンスオンリーを狙えばいい。・・・そうだろ、克己。

隠れている建物の破片が、銃弾で剥がれ落ちる。
もう、時耶は結構の弾を消費しただろう。達樹は、その時耶の持っている拳銃の見覚えがあった。
デザートイーグル。
シルバーボディは、達樹は憧れていた。まぁ、こっちは44マグナム。威力は同等。
けど、そっちの方が装弾数が多い。
しかし、それも七発のみ。さぁ、もう、六発撃ったろ?あと、一発。撃てよ。
その隙に、てめぇの脳天に俺が風穴を空けてやるぜ。
最後の一発を撃った。
そして、デザートイーグルがホールドオープンした。ここぞとばかりに、達樹が飛び出た。
時耶に向けて、ぱん、ぱん、と二発連続して撃った。
しかし、二発連続は、流石に反動が強すぎて、全然、変な所へ弾が飛んでいった。
「畜生!」
また、舌打ちをした。直後、時耶が素早くマガジンを取り替えた。
マガジンを詰め込んだ瞬間、達樹は撃った。しかし、時耶も、マガジンをはめた瞬間、撃った。



―――殆ど同時に聞こえた2つの銃声。一方は、乾いた様な音。
もう片方は、爆竹が爆発した様な派手な音。

達樹は、自分に弾が当たってないのを確認すると、また、情けないが、後ろを向いて駆け出した。
44の中には、あと3発しか入ってない。対する時耶は、あと六発。
圧倒的不利。だから、撤退。


走りながら思った。無様だな、俺。何でこんなみっともねぇんだろな。
昔は逃げる事は死ぬ事並に嫌だったのに。今では、こんなにクールに・・・、なっちまった。

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